説明

洗濯乾燥機

【課題】全体の運転時間を長くすることなしに、乾燥効率を向上でき省エネを図ることのできる洗濯乾燥機を得る。
【解決手段】乾燥運転を開始すると洗濯兼脱水槽を高速回転させながら送風ファンと温風加熱手段に通電する第1の乾燥運転を実施し、第1の乾燥運転の開始から所定時間経過後に洗濯兼脱水槽の回転速度を第1の乾燥運転の回転速度よりも低い回転速度とし、さらに温風加熱手段の能力をアップし、除湿手段を作動させる第2の乾燥運転を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗濯乾燥機は、例えば図12に示すように外箱1内に、防振装置2を介して外槽3を揺動自在に吊支し、この外槽3内の底部に回転翼5を有する洗濯兼脱水槽4を回転自在に配設し、外槽3の下方にはモータ、クラッチなどによる駆動装置6を配設している。
【0003】
また、外槽3と洗濯兼脱水槽4の間に除湿手段7と加熱手段8とを備えた温風の循環風路9を設ける。図中11は水道栓に連結されるメイン給水弁、12は除湿水給水弁、13は除湿水給水口を示し、加熱手段8の上流側には送風ファン14が設置される。図中15は洗剤ケースを示す。
【0004】
外槽3の底部はここに設けた排水口が排水弁16を備えた排水ホースに接続される。
【0005】
前記駆動装置6、送風ファン14、除湿手段7および加熱手段8は制御装置17で駆動が制御され、前記加熱手段8は、それぞれ別個に制御される第1のヒータ8aと第2のヒータ8bとで構成される。
【0006】
かかる洗濯乾燥機では、洗い運転、すすぎ運転、脱水運転の後に、乾燥運転として制御装置17からの出力で加熱手段8、送風ファン14を駆動して外槽3内の湿った空気を循環風路9に吸い込み除湿手段7で除湿した後、温風として洗濯兼脱水槽4内に供給し、洗濯兼脱水槽4内の衣類を乾燥させる。
【0007】
この乾燥運転において、効率よく乾燥できるようにした洗濯乾燥機として例えば特許文献1に示すものがある。
【0008】
これは、外槽内に設置した洗濯兼脱水槽と、洗濯兼脱水槽の底部に設置した回転体と、前記洗濯兼脱水槽および回転体を回転駆動する駆動装置と、循環ファンによって前記外槽の下部から該外槽内の湿潤した空気を吸い込んで水冷除湿手段で水冷除湿した後に加熱手段で加熱することにより温風として前記洗濯兼脱水槽内に供給する温風循環乾燥手段と、前記温風循環乾燥手段が外槽から吸い込んで水冷除湿手段を通過した後の循環空気の湿度を検知する湿度検知手段と、前記駆動装置と循環ファンと水冷除湿手段と加熱手段を制御する制御装置を備え、前期制御手段は、乾燥運転を開始すると、前記循環ファンと加熱手段と駆動装置を作動させて前記洗濯兼脱水槽を高速回転させて行う第1の乾燥運転制御を実行し、この第1の乾燥運転制御中に循環空気の湿度が所定の値まで低下したときには前記洗濯兼脱水槽の回転速度を前記第1の回転速度よりも低い回転速度に変更し、さらに前記水冷除湿手段を作動させる第2の乾燥運転制御を実行するものである。
【特許文献1】特許第3825280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記従来例では、第1の乾燥運転制御から第2の乾燥運転制御に移行するタイミングを、湿度検知手段で検知された湿度の値により設定しているが、第1の乾燥運転制御では水冷除湿手段は作動していないため、検知湿度が所定値以下になるまでには時間を要することもあり、運転時間が全体として長くなるおそれがある。
【0010】
また、湿度検知手段を別途設置する必要があり、部品点数も多くなり構造も複雑となる。
【0011】
本発明は前記不都合を解消するものとして、全体の運転時間を長くすることなしに、乾燥効率を向上でき省エネを図ることのできる洗濯乾燥機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の本発明は、外槽内に回転可能に軸支した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽内の湿った空気を送風ファンにより吸い込み除湿手段で除湿した後に温風加熱手段で加熱することにより前記洗濯兼脱水槽内に温風として循環供給する温風加熱手段と、前記駆動装置と送風ファンと除湿手段と加熱手段とを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、乾燥運転を開始すると前記洗濯兼脱水槽を高速回転させながら前記送風ファンと前記温風加熱手段に通電する第1の乾燥運転を実施し、第1の乾燥運転の開始から所定時間経過後に前記洗濯兼脱水槽の回転速度を第1の乾燥運転の回転速度よりも低い回転速度とし、さらに前記温風加熱手段の能力をアップし、前記除湿手段を作動させる第2の乾燥運転を実施することを要旨とするものである。
【発明の効果】
【0013】
以上述べたように本発明の洗濯乾燥機は、第1の乾燥運転が開始してから所定時間経過後に温風加熱手段の能力がアップされた第2の乾燥運転が開始するから、洗濯物の量が多いときも必要以上に第1の乾燥運転時間が長くなることがなく、トータルの乾燥運転時間を短くできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面について本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す縦断側面図で、洗濯乾燥機の全体構成は図12についてすでに説明した従来例と同様であるから、ここでは同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0015】
外箱1内に、防振装置2を介して外槽3を揺動自在に吊支し、この外槽3内の底部に回転翼5を有する洗濯兼脱水槽4を回転自在に配設し、外槽3の下方にはモータ、クラッチなどによる駆動装置6を配設している。
【0016】
また、外槽3と洗濯兼脱水槽4の間に除湿手段7と加熱手段8とを備えた温風の循環風路9を設ける。図中11は水道栓に連結されるメイン給水弁、12は除湿水給水弁、13は除湿水給水口を示し、加熱手段8の上流側には送風ファン14が設置される。図中15は洗剤ケースを示す。
【0017】
外槽3の底部はここに設けた排水口が排水弁16を備えた排水ホースに接続される。
【0018】
前記駆動装置6、送風ファン14、除湿手段7および加熱手段8は制御手段17で駆動が制御され、前記加熱手段8は、それぞれ別個に制御される第1のヒータ8aと第2のヒータ8bとで構成される。
【0019】
かかる構成の洗濯乾燥機において、本発明では前記循環風路9の下流側を伸縮循環風路9aに形成し、この伸縮循環風路9aの吹き出し側である送風ファン14の吸い込み側に水切り手段18を配設する。
【0020】
水切り手段18の目的は、後述する洗濯兼脱水槽4が高速で回転する第1の乾燥運転において、外槽3の下部から吸い込んだ外槽内の湿った空気に含まれる水滴が送風ファン14から吸い込まれ、加熱手段8に吹きかかることを防止することである。
【0021】
この水切り手段18は、第1例として図3に示すようにフィルタ構造とし、伸縮循環風路9aの吹き出し側に接続される循環風路枠9bに、この循環風路枠9bにより形成される風路を遮断するようにしてリントフィルタ19を張設したフィルタ枠20を着脱自在に取り付ける。
【0022】
着脱構造は、水平方向にスライド自在なものとし、フィルタ枠20の取手を循環風路枠9bから突出させる。そして、水切りのための水切りフィルタ18aを前記リントフィルタ19と平行に送風ファン14の側に配設する。
【0023】
これにより、リントフィルタ19を通過した水滴は水切りフィルタ18aに付着し、下流側への流入が阻止される。
【0024】
水切り手段18の第2例を図4に示す。循環風路枠9bの、伸縮循環風路9aとの接続側に、この前記循環風路枠9bにより形成される風路を遮るようにして水平枠9cを一体に設け、この水平枠9cの側方の循環風路枠9bに上下2段に欠損部を設け、この欠損部の部位に断面コ字形のフィルタ枠20を取り付ける。
【0025】
このフィルタ枠20は、コ字形の開口側が前記上下の欠損部の側に位置して、欠損部を開口20a、20bとして下方の開口20bが伸縮循環風路9aに、上方の開口20aが循環風路枠9bにそれぞれ連通する。
【0026】
これにより、フィルタ枠20が伸縮循環風路9aと循環風路枠9bに対してその側方に形成されるトラップ構造となって水切り機能を備えることになる。図中19は下方の開口20bに、フィルタ枠20内に突出するようたわみを有して張設されるリントフィルタを示す。
【0027】
水切り手段の第3例を図5に示す。基本構成は第1例と同様、伸縮循環風路9aの吹き出し側に接続される循環風路枠9bに、この循環風路枠9bにより形成される風路を遮断するようにしてリントフィルタ19を張設したフィルタ枠20を着脱自在に取り付ける。
【0028】
そして、リントフィルタ19の下方に位置させて、フィルタ枠20の左右両側から下向きのL字形のフランジ18bを循環風路枠9bにより形成される風路の内部に突設して、フランジ構造の水切り手段を形成する。
【0029】
循環空気に含まれる水滴は、フランジ構造18bの下側に開いた凹面に衝突し、その面に付着し、下流側への流入が阻止される。
【0030】
図6は、洗濯乾燥機の制御ブロック図であり、マイクロコンピュータを利用する制御手段17の出力側に、メイン給水弁11、サブ給水弁10、除湿水給水弁12、排水弁16、送風ファン14、第1のヒータ8a、第2のヒータ8b、モータ6a、クラッチ6bがインターフェイスを介して接続され、また、出力側には表示ユニットが接続され、入力側に、水位センサ22、温度センサ23、振動センサ24、操作スイッチ25が接続される。
【0031】
かかる洗濯乾燥機は、図7のフローチャートに示す行程で運転が進行する。洗濯物を洗濯兼脱水槽4に投入し、操作スイッチ25で運転内容を設定した後(ステップ101)、洗濯物の量である負荷量が検知(ステップ102)されると、メイン給水弁11が開いて洗剤ケース15内の洗剤とともに洗濯兼脱水槽4内に給水される(ステップ103)。
【0032】
所定水位まで給水されたことが水位センサ22で検知されると、給水が停止して駆動装置6に出力されて回転翼5が回転し、洗い運転が所定時間行われ(ステップ104)、その後、排水弁16が開いて排水され(ステップ105)、さらに洗濯兼脱水槽4が回転して中間脱水が行われる(ステップ106)。
【0033】
次いでシャワー濯ぎ(ステップ107)、中間脱水した後(ステップ108)、再び給水して(ステップ109)から溜め濯ぎ(ステップ110)が行われ、排水後(ステップ111)、最終の脱水行程に移行し(ステップ112)、最後に乾燥運転に移行する(ステップ113)。
【0034】
図8はこの乾燥行程における、乾燥運転の第1実施形態としての動作を示すフローチャートであり、乾燥運転開始後は、洗濯兼脱水槽4を高速回転させ(ステップ1)、この状態で第1のヒータ8aと送風ファン14をオンして(ステップ2)、第1の乾燥運転を行う。
【0035】
洗濯兼脱水槽4を高速回転させる第1の乾燥運転では、モータ6aに流れる電流が比較的大きいので第1のヒータ8aと第2のヒータ8bを同時に通電させると合計の電流が一般家庭のブレーカ制限電流値15Aを超える恐れがあるため、第2のヒータ8bをオフにし、加熱能力を下げた設定とする。
【0036】
この第1の乾燥運転では、洗濯兼脱水槽4が高速回転するから、その遠心力により脱水作用が生じる。同時に洗濯兼脱水槽4の高速回転により生じた旋回風は、送風ファン14と第1のヒータ8aとにより温風となって、洗濯兼脱水槽4内でドーナツ状に広がった衣類の内側表面に満遍なく接触する。これにより、乾燥効率が向上する。
【0037】
この第1の乾燥運転を予め設定した所定時間行った後(ステップ3)、第1の乾燥運転とはモードが異なる第2の乾燥運転に移行する。第2の乾燥運転では、洗濯兼脱水槽4の回転速度を第1の乾燥運転の回転速度速度よりも低くし、さらに第2のヒータ8bにも通電して加熱能力をアップさせる(ステップ4)。
【0038】
第2の乾燥運転では洗濯兼脱水槽4の回転速度が第1の乾燥運転の回転速度より低いため、モータ6aに流れる電流が比較的小さく、第1のヒータ8aと第2のヒータ8bを同時に通電させても合計の電流が一般家庭のブレーカ制限電流15Aを超えないので、第2のヒータ8bに通電し加熱能力をアップさせることができる。
【0039】
このように第1の乾燥運転は予め設定した所定の時間行うことで、洗濯物の量が多いような場合でも必要以上に第1の乾燥運転の時間が長くなることがなく、加熱能力をアップさせた第2の乾燥運転を続けて行うことでトータルの乾燥運転時間を短くできる。
【0040】
さらに第2の乾燥運転では、この第2の乾燥運転に移行してから所定時間経過後に除湿冷却水の供給を開始する(ステップ5)。循環風路9を流れる湿った循環風は、除湿手段7の内壁面を流れる除湿冷却水と接触することで空気温度が露点温度以下に冷却され,結露することにより液体の水分として除去され、乾燥が行われる。所定時間経過後に除湿冷却水の供給を開始することより節水を図れる。
【0041】
そして、例えば温度センサ23で検出される温風温度が所定値以上となって乾燥終了と判定されれば(ステップ6)、第2の乾燥運転が終了して洗濯兼脱水槽4の回転が停止し、第1のヒータ8aと第2のヒータ8bとがオフし、送風ファン14が停止し、除湿冷却水の供給も停止する(ステップ7)。
【0042】
図9は乾燥行程における、乾燥運転の第2実施形態としての動作を示すフローチャートであり、乾燥運転開始後は、洗濯兼脱水槽4を高速回転させ(ステップ1)、この状態で第1のヒータ8aのみをオンして(ステップ21)、第1の乾燥運転を行う。
【0043】
洗濯兼脱水槽4を高速回転させる第1の乾燥運転では、モータ6aに流れる電流が比較的大きいので第1のヒータ8aと第2のヒータ8bを同時に通電させると合計の電流が一般家庭のブレーカ制限電流値15Aを超える恐れがあるため、第2のヒータ8bをオフにし、加熱能力を下げた設定とする。
【0044】
この第1の乾燥運転では、洗濯兼脱水槽4が高速回転するから、その遠心力により脱水作用が生じる。同時に洗濯兼脱水槽4の高速回転により生じた旋回風は、第1のヒータ8aとにより温風となって、洗濯兼脱水槽4内でドーナツ状に広がった衣類の内側表面に満遍なく接触する。これにより、乾燥効率が向上する。
【0045】
この場合の温風の循環風は洗濯兼脱水槽4の回転により生じる旋回風を利用し送風ファン14は使用しないから、電力の省力化を図れる。
【0046】
この第1の乾燥運転を予め設定した所定時間行った後(ステップ3)、第1の乾燥運転とはモードが異なる第2の乾燥運転に移行する。第2の乾燥運転では、図2の行程図にも示すように洗濯兼脱水槽4の回転速度を第1の乾燥運転の回転速度よりも低くし、さらに第2のヒータ8bにも通電して加熱能力をアップさせると同時に、送風ファン14に通電して温風を強制的に洗濯物に接触させる(ステップ41)。
【0047】
第2の乾燥運転では洗濯兼脱水槽4の回転速度が第1の乾燥運転の回転速度より低いため、モータ6aに流れる電流が比較的小さく、第1のヒータ8aと第2のヒータ8bを同時に通電させても合計の電流が一般家庭のブレーカ制限電流15Aを超えないので、第2のヒータ8bに通電し加熱能力をアップさせることができる。
【0048】
このように第1の乾燥運転は予め設定した所定の時間行うことで、洗濯物の量が多いような場合でも必要以上に第1の乾燥運転の時間が長くなることがなく、加熱能力をアップさせた第2の乾燥運転を続けて行うことでトータルの乾燥運転時間を短くできる。
【0049】
さらに第2の乾燥運転では、除湿冷却水を供給する(ステップ5)。循環風路9を流れる湿った循環風は、除湿手段7の内壁面を流れる除湿冷却水と接触することで空気温度が露点温度以下に冷却され,結露することにより液体の水分として除去され、乾燥が行われる。
【0050】
そして、例えば温度センサ23で検出される温風温度が所定値以上となって乾燥終了と判定されれば(ステップ6)、第2の乾燥運転が終了して洗濯兼脱水槽4の回転が停止し、第1のヒータ8aと第2のヒータ8bとがオフし、送風ファン14が停止し、除湿冷却水の供給も停止する(ステップ7)。
【0051】
図10は乾燥行程の第3の実施形態を示す。これは基本構成は第1の実施形態と同様であるが、第2の乾燥運転(ステップ42)のモードとして、除湿冷却水の供給のタイミングを第1実施形態では第2の乾燥運転開始に移行後、所定時間経過後としたが、第3実施形態では第2の乾燥運転開始と同時とした。
【0052】
第2の乾燥運転移行と同時に除湿冷却水の供給を開始した場合、除湿手段7で直ちに除湿が 開始されるから乾燥時間は短縮されるが,除湿冷却水量が増加することになる。
【0053】
第2の乾燥運転開始に移行後、所定時間経過後に除湿冷却水の供給を開始した場合、除湿冷却水を流さない間除湿がなされないので乾燥が進行しないため乾燥時間が長くなるが,循環風路9を流れる空気が冷却されないので循環風の温度上昇が大きくなり、乾燥速度が最大となる時間が早まることで乾燥効率が高くなる。さらに、乾燥効率が高くなったことにより除湿冷却水を流す時間が短縮され,除湿冷却水量を低減できる。
【0054】
前記第1から第3の実施形態において、第1の乾燥運転の運転時間は、これを洗濯物の量、すなわち負荷量に応じて異なる値に設定できるものであり、図11は、運転時間設定のフローチャートで第1の実施形態についての動作を示す。
【0055】
洗濯運転開始時に、水位などを設定するため、洗濯物の量、すなわち負荷量が負荷量判定手段によって判定されるが、この負荷量判定手段で判定された負荷量に基づいて第1の乾燥運転の運転時間T1が設定される(ステップ8)。そして、この設定された運転時間T1により第1の乾燥運転が実施される(ステップ9)。
【0056】
洗濯物に含まれる乾燥すべき水分量は、洗濯物の量に比例することから、第1の乾燥運転時間は洗濯物の量に応じて設定することが望ましい。
この設定される運転時間は、洗濯物の量が少ないと判断されたときは、短く、多いと判断されたときは長く設定され、洗濯物の量に応じた適正な長さが決定されることにより、加熱能力をアップさせた第2の乾燥運転が行われることでトータルの乾燥運転時間を短くできる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す乾燥運転の行程図である。
【図3】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す水切り手段の第1例の縦断側面図である。
【図4】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す水切り手段の第2例の縦断側面図である。
【図5】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す水切り手段の第3例の縦断側面図である。
【図6】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す制御ブロック図である。
【図7】本発明の洗濯乾燥機の実施形態を示す運転動作のフローチャートである。
【図8】本発明の洗濯乾燥機による乾燥運転の第1実施形態のフローチャートである。
【図9】本発明の洗濯乾燥機による乾燥運転の第2実施形態のフローチャートである。
【図10】本発明の洗濯乾燥機による乾燥運転の第3実施形態のフローチャートである。
【図11】本発明の洗濯乾燥機による乾燥運転時間設定の動作を示すフローチャートである。
【図12】洗濯乾燥機の縦断側面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 外箱 2 防振装置
3 外槽 4 洗濯兼脱水槽
5 回転翼 6 駆動装置
6a モータ 6b クラッチ
7 除湿手段 8 加熱手段
8a 第1のヒータ 8b 第2のヒータ
9 循環風路 9a 伸縮循環風路
9b 循環風路枠 9c 水平枠
10 サブ給水弁
11 メイン給水弁 12 除湿水給水弁
13 除湿水給水口 14 送風ファン
15 洗剤ケース 16 排水弁
17 制御手段 18 水切り手段
18a 水切りフィルタ 18b フランジ
19 リントフィルタ 20 フィルタ枠
20a、20b 開口 22 水位センサ
23 温度センサ 24 振動センサ
25 操作スイッチ 26 表示ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外槽内に回転可能に軸支した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽内の湿った空気を送風ファンにより吸い込み除湿手段で除湿した後に温風加熱手段で加熱することにより前記洗濯兼脱水槽内に温風として循環供給する温風加熱手段と、前記駆動装置と送風ファンと除湿手段と加熱手段とを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、乾燥運転を開始すると前記洗濯兼脱水槽を高速回転させながら前記送風ファンと前記温風加熱手段に通電する第1の乾燥運転を実施し、第1の乾燥運転の開始から所定時間経過後に前記洗濯兼脱水槽の回転速度を第1の乾燥運転の回転速度よりも低い回転速度とし、さらに前記温風加熱手段の能力をアップし、前記除湿手段を作動させる第2の乾燥運転を実施することを特徴とした洗濯乾燥機。
【請求項2】
外槽内に回転可能に軸支した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽内の湿った空気を送風ファンにより吸い込み除湿手段で除湿した後に温風加熱手段で加熱することにより前記洗濯兼脱水槽内に温風として循環供給する温風加熱手段と、前記駆動装置と送風ファンと除湿手段と加熱手段とを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、乾燥運転を開始すると前記洗濯兼脱水槽を高速回転させながら前記送風ファンを作動させずに前記温風加熱手段に通電する第1の乾燥運転を実施し、第1の乾燥運転の開始から所定時間経過後に前記洗濯兼脱水槽の回転速度を第1の乾燥運転の回転速度よりも低い回転速度とし、さらに前記送風ファンに通電し前記温風加熱手段の能力をアップし、前記除湿手段を作動させる第2の乾燥運転を実施することを特徴とした洗濯乾燥機。
【請求項3】
第2の乾燥運転に移行すると同時に除湿手段を作動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
第2の乾燥運転に移行してから所定時間経過後に、除湿手段を作動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗濯乾燥機。
【請求項5】
運転開始時に、衣類の量を判定する負荷量判定手段を備え、この負荷量判定手段による判定結果に基づいて第1の乾燥運転から第2の乾燥運転に移行する時間を時間を可変に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗濯乾燥機。
【請求項6】
衣類の量が少ないと判定されたときは、第1の乾燥運転から第2の乾燥運転に移行する時間を短く設定することを特徴とする請求項5記載の洗濯乾燥機。
【請求項7】
衣類の量が多いと判定されたときは、第1の乾燥運転から第2の乾燥運転に移行する時間を長く設定することを特徴とする請求項5記載の洗濯乾燥機。
【請求項8】
第1の乾燥運転において、前記外槽下部から吸い込んだ外槽内の湿った空気に含まれる水滴が前記温風加熱手段に吸い込まれないように、前記除湿手段と温風加熱手段の間に水切り手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗濯乾燥機。
【請求項9】
水切り手段はフィルタであることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。
【請求項10】
水切り手段はトラップであることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。
【請求項11】
水切り手段はフランジであることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−11924(P2010−11924A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172511(P2008−172511)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000004422)日本建鐵株式会社 (152)
【Fターム(参考)】