説明

流体を加熱する方法および射出成形された成形体

金属不純物の含有量が10ppm未満であり正の温度係数を有するセラミック材料を含む、射出成形された成形体を供給するステップと、流体を加熱するために該射出成形された成形体を用いるステップと、を含む、流体を加熱するための方法が記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックPTCヒータを用いて流体を加熱する方法に関する。略語PTCは正の温度係数(Positive Temperature Coefficient)を表す。したがって、それらは、少なくとも限られた温度区間において、電気抵抗の温度係数が正である、ヒータである。本発明はまた、射出成形された成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
流体を加熱するためのセラミックPTCヒータは、一般に、圧縮された球体の形状や立方体などの簡単な幾何学的構造の形状でつくられる。セラミックPTC要素は、該PTC要素に沿って流れる流体を加熱するための管の内部に配置される。これらの簡単な幾何学的構造のセラミックPTCの体積と加熱面積との比率は、ある用途には不十分であることが判明している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
気体または液体などの流体を加熱するためのセラミックPTC要素から完全につくられた、簡単でない構造体を用いることによって、利点を得ることができる。圧縮または押し出し成形によって形成されることができない複雑な幾何学的形態が、好ましくは射出成形によって形成可能である。射出成形された構造体には、射出成形された成形体を通るいかなる直線に対しても、この直線に沿った並行移動によって互いに重なり合うことができない、この直線に垂直な少なくとも2つの断面領域が存在する。
【0004】
対照的に、押し出し成形によって形成された幾何学的構造体は、構造体を通るある直線を有し、構造体全体がこの直線に沿って同じ断面を有する。
【0005】
したがって、ダイを介した押し出しによって形成されることができない断面を有する幾何学的構造体を、押し出し成形によって得ることはできない。
【0006】
射出成形のために用いられる原料は顆粒の形態でもたらされる。これらの顆粒は有機物の結合材と共にBaTiOを含む粉末セラミック材料を有する。原料は高圧で溶かされて、製品の形状と逆な形状の型へと入れられる。
【0007】
射出成形可能な原料は、好ましくはセラミック充填材、充填材を結合する母材、および好ましくは含有量10ppm未満の金属不純物を含む。
【0008】
セラミックは例えばペロブスカイト形(ABO)のセラミックである、チタン酸バリウム(BaTiO)を主成分としてよい。
【0009】
射出成形処理のために、セラミック充填材、充填材を結合する母材および含有量10ppm未満の金属不純物を含む原料が用いられうる。1つの可能なセラミック充填材は以下の組成式で表示されうる。
Ba1−x−yTi1−a−bMn
ここで、パラメータはx=0から0.5、y=0から0.01、a=0から0.01、および、b=0から0.01である。この組成式において、Mは2価の陽イオン、例えばCa、SrまたはPbなどを表し、Dは3価または4価のドナー、例えばY、Laまたは希土類元素を表し、Nは5価または6価の陽イオン、例えばNbまたはSbを表す。したがって、非常に様々なセラミック材料が使用可能であり、そのことによって、後に焼結されるセラミックの必要な電気的特性に応じて、セラミックの組成を選択することができる。
【0010】
原料のセラミック充填材は、抵抗率が低く抵抗−温度曲線の傾きが急なPTCセラミックに交換可能である。そのような原料からなるPTCセラミックの抵抗率は、セラミック充填材の組成および原料を焼結する間の条件に応じて、25℃で3Ωcmから30000Ωcmの範囲にあることができる。抵抗が増加しはじめる特徴的な温度Tは、−30℃から340℃の範囲にある。不純物の量が多くなると、成形されたPTCセラミックの電気的特性を損なう可能性があるため、原料中の金属不純物の量は10ppm未満である。
【0011】
原料中の金属不純物はFe、Al、Ni、CrおよびWを含んでもよい。原料の調製の間に用いられる工具の摩耗による、原料中のそれらの含有量は、互いに合計してまたはそれぞれで、10ppm未満である。
【0012】
原料の調製は、有する摩耗の程度が小さいため、前記摩耗によって発生する不純物が10ppm未満である原料が得られる、工具を用いることを含む。したがって、摩耗で発生した金属不純物の量が少ない射出成形可能な原料の調製が、成形されたPTCセラミックの所望の電気的特性の損失なしに達成される。
【0013】
原料の調製のために用いられる工具は硬い材料のコーティングを有する。コーティングは任意の硬い金属、例えば、炭化タングステン(WC)などを含んでもよい。そのようなコーティングは、セラミック充填材および母材の混合物に接触している際の工具の摩耗の程度を減少させ、前記摩耗によって発生する金属不純物の量が少ない原料の調製を可能にする。金属不純物はFeであってもよいが、Al、NiまたはCrであってもよい。工具がWCなどの硬いコーティングで覆われているとき、Wの不純物が原料に入ることがある。しかしながら、これらの不純物は含有量が50ppm未満である。この濃度では、これらの不純物は焼結されたPTCセラミックの所望の電気的特性に影響を与えないことが判明している。
【0014】
射出成形が成形体を形成するために用いられる場合、PTCセラミックの性能が損なわれないことを保証するように成形体内の金属不純物に関して注意が払われなければならない。セラミック材料のPTC効果は温度Tの関数としての電気抵抗率ρの変化を含む。ある温度範囲においては温度Tの上昇に対する抵抗率ρの変化は小さいものの、いわゆるキュリー温度Tからは、抵抗率ρは温度の上昇とともに急速に増加する。この第二の温度範囲においては、温度係数、すなわち所与の温度における抵抗率の相対的な変化は、100%/Kの値を有することができる。キュリー温度において急速な上昇がない場合、成形体の自己調整特性は不十分である。
【0015】
流体を加熱するための射出成形された成形体の特徴が、添付の図面と併せて考慮された場合、以下の詳細な説明とともにより詳細に示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】セラミックPTCヒータの第1の実施形態の図である。
【図2】セラミックPTCヒータの第2の実施形態の図である。
【図3】セラミックPTCヒータの第3の実施形態の図である。
【図4】セラミックPTCヒータの第4の実施形態の図である。
【図5】図4を別の視点から見た、セラミックPTCヒータの第4の実施形態の図である。
【図6】セラミックPTCヒータの第5の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は流体を加熱するために用いられるセラミックPTCヒータの実施形態を示す斜視図である。図1のセラミックPTCヒータが主要管状体1を示し、それは管状体の一方の端部に少なくとも1つのフランジ2を有する。フランジ2はまた、セラミックPTCヒータの横方向のいずれの場所にも位置しうる。フランジ2は2つの穴3を含む。穴3はセラミックPTCヒータを管またはほかの何かに固定するために用いられうる。フランジ2は任意の個数の穴3を有することができ、フランジ2の穴3は2つに限られない。図1に示されるセラミックPTCヒータは、好ましくは管を通って循環する流体のための加熱表面として用いられる。
【0018】
管状体1は1つ以上の突出部を有する。この図において突出部はフィン4の形態をとる。少なくとも1つのフィン4はセラミックPTCヒータの管状体1の内部に位置する。セラミックPTCヒータは管状体1の内部に4つのフィン4を有する。
【0019】
別の実施形態では、管状体1の内側のフィン4は横方向に延びることができ、延びた区間のフィンがもはや管状体1によって囲まれないようにできる。
【0020】
図1に示された、セラミックPTCヒータの第1の実施形態が、セラミックPTCヒータの管状体1を通って循環する気体又は液体などの流体を加熱するために用いられる。管状区分1の内側のフィン4は、これらのフィン4に沿って循環する流体を加熱するためにより大きい表面積を提供する。
【0021】
セラミックPTCヒータの構造全体はセラミックPTC原料の射出成形によって、好ましくは単一のステップで形成される。セラミックPTC原料は好ましくは10ppm未満の金属不純物を含む。セラミックPTCにおける金属不純物は、望ましくない形でセラミックPTCの特性に影響を与える。
【0022】
圧縮または押し出し成形によっては形成することができない複雑な幾何学的形状が、好ましくは射出成形によって形成されうる。射出成形された構造体は、射出成形された成形体を通るいかなる直線に対しても、この直線に沿った並行移動によって同一平面上に移してみても互いに重なり合うことができない、この直線に垂直な少なくとも2つの断面領域が存在する。
【0023】
セラミックPTCヒータは導電コーティングを有する少なくとも1つの領域を含む。導電コーティングは、好ましくはセラミックPTCヒータの電気的接触のために用いられる。導電コーティングは、例えばCr、Ni、Al、Agまたは任意の他の適切な材料を含むことができる。より大きい成形体に対しては、電気コーティングはセラミックPTCヒータの2つの互いに反対側の領域に加えられるのが有利である。
【0024】
より大きい成形体に対しては、セラミックPTCヒータの内側表面上および外側表面上に電気コーティングを加えることが有利である。加熱効果は、好ましくは電気伝導コーティングの領域の周囲に現れる。したがって、より大きい成形体に対しては、図1に示されているもののように、管状体1とフィン4を含む内側表面全体に1つの電気コーティングを加え、管状体1の外側表面全体に別の電気コーティングを加えるのが好ましい。より小さい成形体に対しては、電気コーティングはセラミックPTCヒータの表面上に小さいストリップとして加えられることができる。
【0025】
腐食性物質、または有害な物質からのセラミックPTCヒータの保護を可能にするために、流体に接触している成形体の表面は、好ましくは、不動態コーティングを施される。好ましい実施形態では、不動態コーティングは腐食保護を含む。腐食保護は、低融点ガラスまたは複合ナノラッカーコーティングによって、またはセラミックPTCヒータに沿ってまたはセラミックPTCヒータを通って循環する流体から成形体のセラミック表面を保護する任意の他のコーティングによって行われることができる。複合ナノラッカーは以下の複合材料の1つ以上を含みうる:SiOポリアクリレート複合材料、SiOポリエーテル複合材料、SiOシリコーン複合材料。
【0026】
セラミックPTCヒータの別の実施形態では、管状体の内側のフィンはセラミックPTCヒータを通って循環する流体が速さをもつように、ねじれた形態で提供されることができる。したがって、流体のより効率的な加熱が達成されうる。ねじれたフィンは流体の乱流を引き起こし、乱流はセラミックPTCヒータから流体への熱転移の効率の程度をより高くする。
【0027】
図2はセラミックPTCヒータの第2の実施形態を示す斜視図である。図2のセラミックPTCヒータは外部の管の中に配置されるように設計されている。セラミックPTCヒータは、断面の中心において十字に似た形状を有する少なくとも1つのフランジ2を含む。十字はフィン4の形状における4つの突出部の前面によって構成される。フィン4は互いに垂直に配置される。フィン4の数は4つに限られない。任意の他の個数のフィン4が可能である。
【0028】
セラミックPTCヒータは、好ましくはセラミックPTCヒータの一端に、少なくとも1つのフランジ2を有する。フランジ2はセラミックPTCヒータの2つの端部の間にも配置されうる。したがって、セラミックPTCヒータは、2つの管を通って流れる流体の加熱のために該2つの管の間に配置されうる。
【0029】
セラミックPTCヒータが2つのフランジ2を有し、1つのフランジ2が管の内部に合わさるように小さい断面積であり、もう1つがより大きいフランジ2であることも可能である。小さいほうのフランジ2はセラミックPTCヒータを管の内部に接続するために、大きいほうのフランジ2は管の外側での接続のために用いられることができる。図2に示すフランジ2は2つの穴3を有する。フランジ2は任意の数の穴3を有してよい。穴3は管の別のフランジにセラミックPTCヒータを接続するために用いられることができる。セラミックPTCヒータの電気的接点は、好ましくはPTCヒータのフィン4上の電気コーティングによって達成される。
【0030】
腐食性物質、またはその他の有害な物質からのセラミックPTCヒータの保護を行うために、流体に接触する成形体の表面には、好ましくは不動態コーティングが施されている。不動態コーティングは、ガラスコーティングによって、または、セラミックPTCヒータに沿ってあるいはセラミックPTCヒータを通って循環する流体から成形体のセラミック表面を保護する任意の他のコーティングによって、例えば実行されることができる腐食保護を含む。
【0031】
図3に示された第3の実施形態は図2に示された第2の実施形態と同様である。セラミックPTCヒータのフィン4はねじのねじ山と同様にねじれている。フィン4に沿って循環する流体はねじれたフィン4によって渦を巻く。したがって、セラミックPTCヒータから流体へのより効率の高い熱転移が達成される。好ましくは射出成形によって形成されるこれらの複雑な幾何学的形状は、押し出し成形によっては形成されることができない。射出成形された複雑な幾何学的構造体には、射出成形された成形体を通るいかなる直線に対しても、この直線に沿った並行移動によって同一平面上に移してみても互いに重なり合うことができない、この直線に垂直な少なくとも2つの断面領域が存在する。穴3を有する少なくとも1つのフランジ2は、セラミックPTCヒータの端部、または該端部の間の位置に配置されうる。
【0032】
図4に示された実施形態は、プロペラの形状の体の前面図である。体は射出成形によってPTCセラミックから形成される。プロペラは、駆動カラー6の周囲に規則正しく配置されたブレード5の形状の4つの突出部を有する。ブレード5は好ましくは後ろ向きにねじれている(swivel)。
【0033】
プロペラは、任意の理に適った数または形状の突出部を有する駆動カラー6を含むこともまた可能である。プロペラは2、3、4、5またはそれ以上のブレード5を駆動カラー6の周囲に有してもよい。図4の実施形態は4つのブレード5を有するプロペラを示すのみであるが、ほとんどいかなる他の個数のブレード5も可能である。後ろ向きにねじれているブレード5が、プロペラに沿って循環する流体の乱流を発生させる。したがって、効率の高い熱転移と流体の輸送が同時に達成される。セラミックPTCのプロペラによって、効率的で連続的な流体の加熱が可能になる。
【0034】
電気コーティングが、プロペラブレード5の主要表面に好ましくは加えられる。したがって、ブレード5の表面の最大限の面積が流体を加熱するために用いられうる。電気的接触が電気コーティングにより実施され、該電気コーティングはプロペラの駆動カラー6に延びる。ブレード5の縁部は好ましくは電気コーティングを欠いている。したがって、各側に電気コーティングが施されている各ブレード5が、好ましくは単独で1つの加熱要素として作動する。プロペラは好ましくは腐食防止のための不動態化コーティングを有する。
【0035】
図5の実施形態は、視点を回転させているが、それ以外では図4に対応する図である。プロペラのブレード5は駆動カラー6の軸に沿って配置される。ブレード5は空気のより効率的な加熱および運搬を可能にするように後ろ向きにねじれている。
【0036】
図6はセラミックPTCヒータのさらなる実施形態を示す斜視図である。図6のセラミックPTCヒータはプロペラの形状を有する。プロペラは好ましくは管状体1の外側の軸受と共に管状体1の内部に配置される。プロペラのブレード5は成形体を通って流れる流体のより効率的な加熱および輸送を可能にするように後ろ向きにねじれている。セラミックPTCヒータは好ましくは射出成形によって形成される。
【0037】
図6の実施形態はまた、インペラと呼ばれている。インペラは流体の圧力と流量を増加するように管または導管内に用いられる。インペラは通常、流体を押すか推進するようにブレードを形成する突出部と、駆動シャフトを受け入れるようにスプライン加工された中心を有する短い円筒である。効率的に作動するためには、インペラとハウジングの間にぴったりした嵌合がなければならない。ハウジングは管または導管であることができ、そこにインペラが加えられる。
【0038】
図1から図6に記載された実施形態は、好ましくは自動車の空気調整システム内の流体を加熱するために適用されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属不純物の含有量が10ppm未満であり正の温度係数を有するセラミック材料を含む射出成形された成形体を供給するステップと、
前記射出成形された成形体を、流体を加熱するために用いるステップと、を含む、
流体を加熱する方法。
【請求項2】
射出成形された成形体を含み、前記射出成形された成形体を通るいかなる直線に対しても、この直線に垂直な少なくとも2つの断面領域が、この直線に沿った並行移動によって同一平面上に移してみても互いに重なり合うことができない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
キュリー温度が20℃と250℃の間である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
25℃の温度における抵抗率が1Ωcmから500Ωcmの範囲内である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記正の温度係数を有するセラミック材料がBaTiOからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記正の温度係数を有するセラミック材料が、
Ba1−x−yTi1−a−bMn
からなり、
ここで、
x=0から0.5、
y=0から0.01、
a=0から0.01、および、
b=0から0.01であり、
Mが2価の陽イオンからなり、Dが3価または4価のドナーからなり、Nが5価または6価の陽イオンからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記流体が前記射出成形された成形体に沿って循環する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記射出成形された成形体が、導電コーティングを有する少なくとも1つの領域を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの領域が電気的接点を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
流体が循環する前記射出成形された成形体の少なくとも表面が不動態コーティングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記不動態コーティングが腐食保護を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記射出成形された成形体がリブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記射出成形された成形体が円筒形のトルソを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記射出成形された成形体がプロペラの形状からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記射出成形された成形体がインペラの形状からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記流体が渦を巻く、請求項15または15に記載の方法。
【請求項17】
前記射出成形された成形体が接続のために少なくとも1つのフランジを有する、請求項12または13に記載の方法。
【請求項18】
前記射出成形された成形体が、周囲を流体が流れる円筒形のトルソ内に配置される、請求項1に記載の方法を含む加熱のための装置。
【請求項19】
請求項18に記載の加熱のための装置を含む、自動車の加熱のための方法。
【請求項20】
金属不純物の含有量が10ppm未満であり正の温度係数を有するセラミック材料を含む射出成形された成形体であって、前記射出成形された成形体が、該射出成形された成形体を通るいかなる直線に対しても、この直線に沿った並行移動によって同一平面上に移してみても互いに重なり合うことができない、この直線に垂直な少なくとも2つの断面領域を有し、該射出成形された成形体の一部に流体が循環することができる、射出成形された成形体。
【請求項21】
少なくとも1つの突出部を有する、請求項20に記載の射出成形された成形体。
【請求項22】
前記突出部がフィンの形状を有する、請求項21に記載の射出成形された成形体。
【請求項23】
前記突出部がブレードの形状を有する、請求項21に記載の射出成形された成形体。
【請求項24】
前記突出部の少なくとも一部が管状体によって囲まれている、請求項21から23に記載の射出成形された成形体。
【請求項25】
前記射出成形された成形体がプロペラの形状からなる、請求項20に記載の射出成形された成形体。
【請求項26】
前記射出成形された成形体がインペラの形状からなる、請求項20に記載の射出成形された成形体。
【請求項27】
前記ブレードが前記流体の加熱及び輸送のために同時に用いられる、請求項25または26に記載の射出成形された成形体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−507153(P2011−507153A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536431(P2010−536431)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/066658
【国際公開番号】WO2009/071559
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(300002160)エプコス アクチエンゲゼルシャフト (318)
【氏名又は名称原語表記】EPCOS  AG
【住所又は居所原語表記】St.−Martin−Strasse 53, D−81669 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】