説明

流体ディスペンサ部材及び当該流体ディスペンサ部材を含む流体ディスペンサ装置

本体(11)と当該本体(11)内で休止位置と投与位置との間を移動可能な手動駆動ディスペンサ手段(20)とから成る流体ディスペンサ部材(10)であって、前記ディスペンサ手段(20)は弾性部材(100)によって休止位置方向に弾性的に付勢されており、前記弾性部材(100)は複数のバネセル(C)を前記弾性部材(100)の縦軸(X)の回りに並列配置してなるバネ段(N)を形成し、前記弾性部材(100)は、複数のバネ段(…,N−1,N,N+1,…)を、前記縦軸(X)に沿って重ねられた形で有し、バネ段(N)は、複数の波打ち部を有する上側波打ちリング(110)と複数の波打ち部を有する下側波打ちリング(120)とを有し、前記波打ち部の上側のものと下側のものとの相対的な配置は、前記上側波打ちリング(110)と下側波打ちリング(120)との複数の接触点(P)が前記縦軸(X)を中心に分散するように定められており、バネセル(C)は、前記バネ段(N)の2つの隣接した接触点(P)の間に形成され、前記弾性部材は合成材料であるPOMの射出成形によって製造される、という流体ディスペンサ部材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体ディスペンサ部材に関し、また当該ディスペンサ部材を含む流体ディスペンサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体ディスペンサ部材は公知であり、特に薬剤、香水や化粧品の分野において用いられ、特に液体又は粉末などの流体を選択的に放出するのに用いられる。こうした流体ディスペンサ部材の例として、ポンプ、弁、空気式排出器(air expeller)がある。流体ディスペンサ部材は一般的に、流体を格納した貯蔵器と組み合わされて流体ディスペンサ装置を形成する。
【0003】
従来の流体ディスペンサ部材は、本体及びディスペンサ手段から成る。ディスペンサ手段は前記本体の内部で、ユーザの手によって休止位置と投与位置との間を移動させられ、この移動によって流体を放出することができる。通常、バネなどの弾性部材が、前記ディスペンサ手段を休止位置方向に付勢する目的で使用される。そのため、投与位置方向に移動させるためには、ユーザが力を加えなければならない。そして、ユーザが力を加えるのをやめると、ディスペンサ手段は前記弾性部材によって自動的に休止位置に戻される。通常、戻しバネとしては、金属製の螺旋バネが使用される。
【0004】
これには問題がいくつかある。つまり、特に薬剤の場合、金属が流体と相互反応する場合があり、こうした相互反応は、投与対象の流体に有害な影響を及ぼすおそれがある。加えて、螺旋バネの弾性は必ずしも充分に良好なものではなく、ディスペンサ部材の安全かつ信頼できる形での動作を確実にするためには、バネのサイズを大きくする必要がある。しかし、用途によっては、前記弾性部材の寸法は小さい方が望ましい場合もある。加えて、螺旋バネは、複数の巻き(turn)がひと続きとなって構成されており、応力を受けた際のクリープの防止が充分でない。更に、金属バネは通常、連続的な帯材(strip)又はコイルを変形させて作られるが、バネの両端部分が完全に平坦状になることは決してない。そのため、弾性変形応力が軸方向に不均一に分布することになる。加えて、ひと続きとなった複数の巻きのうちの1つに不都合が生じると、バネの性能が大幅に落ちてしまい、これもまた、特に多数回分の量を投与する装置、すなわち、多数回の駆動が企図された装置においては問題となるであろう。
【0005】
特許文献1、特許文献2には、プラスチック材で作られたバネが記載されており、当該バネは複数の変形可能なリングを堅い材料からなる軸方向のブリッジ部によって一体的に連結して成る。従って、弾性変形中に生じる応力には大きなばらつきがある。変形したリング部に含まれる部分には強い応力が加わるが、堅いブリッジ部に含まれる部分には加わる応力はほとんどない。そのため、この種のバネの弾力は長期間にわたって維持される保証がない。加えて、堅い材料のブリッジ部のために、この種のバネの変形能力はそれほど高くない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第1 477 234号明細書
【特許文献2】欧州特許第1 565 270号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記の問題の生じない流体ディスペンサ部材、及び、そうした流体ディスペンサ部材を含む流体ディスペンサ装置を提供することである。
具体的には、本発明は、流体と前記流体ディスペンサ部材を構成する部品との間の有害な相互反応の危険を軽減、更には解消することのできる、流体ディスペンサ部材を提供することを目的とする。
【0008】
本発明は更に、最大限の小型化と併せて最高の弾力特性を実現することができる流体ディスペンサ部材を提供することを目的とする。
また、本発明は、応力を受けた際のクリープを防止する特性を高めた流体ディスペンサ部材を提供することを目的とする。
本発明は更に、使用される装置の種類に応じて、負荷及び変形を大幅に調整することの可能な流体ディスペンサ部材を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、製造及び組立が簡単かつ安価であり、使用時には安全かつ信頼性がある、という流体ディスペンサ部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明が提供するのは、本体と当該本体内で休止位置と投与位置との間を移動可能な手動駆動ディスペンサ手段とから成る流体ディスペンサ部材であって、前記ディスペンサ手段は弾性部材によって休止位置方向に弾性的に付勢されており、前記弾性部材は複数のバネセルを前記弾性部材の縦軸の回りに並列配置してなるバネ段を形成し、前記弾性部材は、複数のバネ段を、前記縦軸に沿って重ねられた形で有し、バネ段は、複数の波打ち部を有する上側波打ちリングと複数の波打ち部を有する下側波打ちリングとを有し、前記波打ち部の上側のものと下側のものとの相対的な配置は、前記上側波打ちリングと下側波打ちリングとの複数の接触点が前記縦軸を中心に分散するように定められており、バネセルは、前記バネ段の2つの隣接した接触点の間に形成され、前記弾性部材は合成材料であるPOMの射出成形によって製造される、という流体ディスペンサ部材である。
【発明の効果】
【0011】
また、効果的な構成として、バネ段の上側波打ちリングは、すぐ上に位置するバネ段の下側波打ちリングを形成しており、前記バネ段の下側波打ちリングは、すぐ下に位置するバネ段の上側波打ちリングを形成していること、とする。
また、効果的な構成として、バネ段の接触点の位置は、すぐ上のバネ段及びすぐ上のバネ段の接触点の位置からずれており、バネ段の接触点はすぐ上のバネ段の2つの接触点の中間に位置し、さらに、すぐ下のバネ段の2つの接触点の中間に位置し、それによって、各々のバネセルの弾性変形力は当該各バネセルの全体にわたってほぼ均一に分散されること、とする。
【0012】
また、効果的な構成として、前記弾性部材の軸方向における上端及び下端は平坦なリングで形成されていること、とする。
また、効果的な構成として、前記合成材料には、弾性を高める性質及びクリープを防止する性質の一方又は両方を有する材料、すなわち、ガラス繊維及びカーボンナノチューブの一方又は両方が含まれていること、とする。
【0013】
また、効果的な構成として、前記流体が液体又は粉末の薬剤であること、とする。
また、効果的な構成として、前記ディスペンサ部材はポンプ又は弁であり、前記ディスペンサ手段はポンプピストン又は弁部材であり、前記弾性部材は前記ポンプ又は弁の戻しバネを形成していること、とする。
また、効果的な構成として、前記ディスペンサ部材は圧縮空気式排出器であり、前記ディスペンサ手段は当該圧縮空気式排出器のピストンであり、前記弾性部材は前記圧縮空気式排出器の戻しバネを形成していること、とする。
【0014】
また、本発明は、前記流体を格納する貯蔵器を有し、上述した流体ディスペンサ部材を更に有すること、を特徴とする流体ディスペンサ装置を提供する。
本発明に関する上記及び他の特徴及び効果は、添付の図面を参照しながら、非限定的な例について述べる以下の記載を読むことで、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態による流体ディスペンサ部材の一部を示す概略断面図である。
【図2】図1と同様の図であり、本発明の流体ディスペンサ部材の別の実施の形態を示す図である。
【図3】本発明の効果的な実施の形態における弾性部材の詳細を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の流体ディスペンサ部材10の第1の実施の形態を示す。この第1の実施の形態における流体ディスペンサ部材10はポンプであり、内部をピストン20が摺動する本体11を有し、ピストン20には手動駆動型ディスペンサ手段が形成されている。前記本体11内部でピストン20が投与位置に向かって移動させられる時、当該ピストンにより、所定量の流体がポンプのディスペンサ開口部12から放出される。通常、前記ディスペンサ開口部はディスペンサヘッド(図示せず)に接続しており、ディスペンサヘッドは流体が実際にユーザに投与される際に通るスプレー開口部を有する。
【0017】
ピストン20は弾性部材100によって休止位置方向に付勢されている。ユーザが手動でポンプを駆動すると、ピストン20がポンプ本体11内で移動し、弾性部材100を圧縮する。ユーザが駆動力を加えるのを止めると、圧縮されていた前記弾性部材100により、ポンプ10のピストン20は図1に示す休止位置に自動的に戻される。
図1に示すポンプは特定の種類のポンプであるが、言うまでもなく、本発明は当該特定のポンプに限定されるものではなく、いかなる種類のポンプと組み合わせてもよい。また、留意すべき点として、本発明の流体ディスペンサ部材として弁を用いることも可能である。弁を用いる構成では、ピストンでなく弁部材が、適当な弁本体内部で弾性部材の力に逆らう形で移動する。
【0018】
図2は、本発明の流体ディスペンサ部材10の別の実施の形態を示す。この第2の実施の形態における流体ディスペンサ部材10は、本体11を有する空気式排出器であり、当該本体11内部でピストン20が移動することで空気を圧縮し、それによって圧縮空気式排出器が形成される。この圧縮空気によって、前記空気式排出器の下流に配された所定量の流体(通常は粉末)を投与することができる。ユーザが空気式排出器ピストン20を押下すると、空気式排出器11内に格納されている弾性部材100及び空気が圧縮される。
【0019】
この圧縮状態は、圧縮空気が放出されるまで維持される。放出されるのは、例えば、所定の圧縮閾値に達した時点、又は、適当な開口部12が機械的に開く時点である。その後、ユーザが空気式圧縮器のピストン20に駆動力を加えるのを止めると、前記空気式排出器のピストンは、圧縮されていた弾性部材100によって自動的に休止位置に戻される。
その後、ユーザは、次回分の流体の投与を可能とするために、前記空気式排出器と組み合わされた流体ディスペンサ装置の流体カートリッジ(又は、それに類似のもの)の交換を行う場合がある。繰り返すが、図2に示すのは単なる1つの特定の実施の形態であり、本発明が同図に示す実施の形態に限定されないことは言うまでもない。
【0020】
本発明における弾性部材100は、この種の装置に通常使用される螺旋バネとは大きく異なる特別な構造を備えている。図3は、弾性部材100の効果的な実施の形態を示す概略斜視図である。弾性部材は複数のバネセル(cell)Cを有し、当該複数のバネセルCは弾性部材100の縦軸Xを中心に並列に配列されている。当該複数の並列されたバネセルCはバネ段Nを形成している。本発明における弾性部材100は、図3に示すように複数のバネ段N−2、N−1、N、N+1、N+2、N+3を有する。当然のことながら、バネ段の数はこれ以外でもよい。バネ段は、前記縦軸Xに沿って1つずつ重ねられている。
【0021】
ここで、バネ段Nをより具体的に見ると、当該バネ段は、複数の波打ち部分を有する上側波打ちリング110と、やはり複数の波打ち部分を有する下側波打ちリング120とから成る。上側波打ちリング110及び下側波打ちリング120は、前記縦軸X回りに分布する複数の接触点Pにおいて接するように配置されている。すなわち、上側波打ちリングの谷部が下側波打ちリングの頂部と接触して接触点Pを形成する。このようにして、2つの隣接した接触点Pの間にひとつのバネセルCが形成される。そうして、複数のバネセルCがバネ段Nの周に沿って配置される。
【0022】
図3に見られるように、バネ段Nの上側波打ちリングは、すぐ上に位置するバネ段N+1の下側波打ちリングを形成している。また、バネ段Nの下側波打ちリングは、すぐ下に位置するバネ段N−1の上側波打ちリングを形成している。言い換えると、各々のバネ段は同数のバネセルC及び接触点Pを有する。具体的には、バネ段Nが有する接触点の位置は、すぐ上にあるバネ段N+1や、すぐ下にあるバネ段N−1が有する2つの接触点の位置からずれている。バネ段Nの接触点の位置は、すぐ上のバネ段N+1が有する2つの接触点の中間位置であり、そして、すぐ下のバネ段N−1が有する2つの接触点の中間位置である。言い換えると、あるバネ段の接触点は、すぐ上にあるバネ段及びすぐ下にあるバネ段のバネセルの頂部(crest)となっている。そして、その逆も言える。
【0023】
好ましい構成として、弾性部材100の軸方向の上端及び下端には、完全に平坦なリング130、140が形成されている。従って、弾性部材100の一番上から始まる段及び一番下から始まる段は、完全なバネ段の形を有してはいない。それらが有するバネセルCは、2つの波打ちリングで形成されているのではなく、1つの波打ちリングと平坦なリングとの組み合わせで形成されているからである。図3の実施の形態における弾性部材100は、6つの完全な形のバネ段に、軸方向の一番上及び一番下の端部130、140に形成された2つの部分的平面が加えられた構成となっている。
【0024】
このような、並列された複数のセルから成る段を複数有するという構造は、以下の点で特に効果的である。先ず、小型の弾性部材の製造が可能となる。本発明の弾性部材は、従来の螺旋バネと比較した場合、占有する軸方向スペースが約50%となるサイズで、同じ強さの圧縮力を得ることができる。よって、本発明の弾性部材は短い変形ストロークに特に適している(例えば、最長で約20ミリメートル(mm)の変形)。短い変形ストロークは、医薬産業で用いられるポンプや弁の特徴である。加えて、本発明の弾性部材100では、応力が加わった際のクリープを防ぐ性質が強くなっている。これは、弾性部材100が、いくつかのセルが並列に連なる形で作られており、複数のセルや巻きを単純に一続きに配置して構成された螺旋バネとは異なっているからである。
【0025】
更に、弾性変形力が、各々のセルの全体にわたって、ほぼ均等又は均一に分散される。こうした構成では、駆動ごとに応力が強く加わる領域が偏るという事態が生じないため、バネの寿命や、経時的なバネ性能の変化を防ぐという点で好都合である。この効果は、一番上及び一番下のリングが完全に平坦になっていることにより、更に強化される。これらリングにより、軸方向の変形力がバネセルの全体に均一に分散されるからである。
【0026】
加えて、バネの厚み、バネの断面(円形、矩形又はそれ以外の形状)、バネの材料、そして、バネセルの寸法によって、負荷及び変形を、弾性部材が使用されるディスペンサ装置の種類に応じて、大幅に調整することができる。本発明はとりわけ、医薬の分野の流体ディスペンサ装置に用いられ、具体的には、ポンプ、弁、粉末吸入器、1回用吸入器、その他を用いて液体又は粉末の薬剤を投与する装置に用いられる。
【0027】
弾性部材100は、合成材料を用いて、具体的には射出成形法や金属成形法で製造することが好ましい。これは特に、弾性部材と投与対象の流体との間の有害な相互反応の危険を排除するのに役立つ。例えば、弾性部材100はPOM製とすることができる。また、それ以外の材料も考えられる。また、合成材料には、弾性を高める材料及び/又はクリープを防止する材料(例えば、ガラス繊維やカーボンナノチューブ)を1以上添加するのが効果的である。
【0028】
以上、本発明について、添付の図面を参照しながら説明したが、本発明は添付図面に限定されることはない。むしろ、当業者であれば、添付の特許請求範囲によって定められる本発明の範囲を逸脱しない形で、有用な変更を加えることが可能であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(11)と当該本体(11)内で休止位置と投与位置との間を移動可能な手動駆動ディスペンサ手段(20)とから成る流体ディスペンサ部材(10)であって、
前記ディスペンサ手段(20)は弾性部材(100)によって休止位置方向に弾性的に付勢されており、
前記弾性部材(100)は複数のバネセル(C)を前記弾性部材(100)の縦軸(X)の回りに並列配置してなるバネ段(N)を形成し、
前記弾性部材(100)は、複数のバネ段(…,N−1,N,N+1,…)を、前記縦軸(X)に沿って重ねられた形で有し、
バネ段(N)は、複数の波打ち部を有する上側波打ちリング(110)と複数の波打ち部を有する下側波打ちリング(120)とを有し、
前記波打ち部の上側のものと下側のものとの相対的な配置は、前記上側波打ちリング(110)と下側波打ちリング(120)との複数の接触点(P)が前記縦軸(X)を中心に分散するように定められており、
バネセル(C)は、前記バネ段(N)の2つの隣接した接触点(P)の間に形成され、
前記弾性部材は合成材料であるPOMの射出成形によって製造されること、
を特徴とする流体ディスペンサ部材。
【請求項2】
バネ段(N)の上側波打ちリングは、すぐ上に位置するバネ段(N+1)の下側波打ちリングを形成しており、前記バネ段(N)の下側波打ちリングは、すぐ下に位置するバネ段(N−1)の上側波打ちリングを形成していること、
を特徴とする請求項1に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項3】
バネ段(N)の接触点の位置は、すぐ上のバネ段(N+1)及びすぐ上のバネ段(N−1)の接触点の位置からずれており、バネ段(N)の接触点はすぐ上のバネ段(N+1)の2つの接触点の中間に位置し、さらに、すぐ下のバネ段(N−1)の2つの接触点の中間に位置し、それによって、各々のバネセルの弾性変形力は当該各バネセルの全体にわたってほぼ均一に分散されること、
を特徴とする請求項2に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項4】
前記弾性部材(100)の軸方向における上端及び下端は平坦なリング(130,140)で形成されていること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項5】
前記合成材料には、弾性を高める性質及びクリープを防止する性質の一方又は両方を有する材料、すなわち、ガラス繊維及びカーボンナノチューブの一方又は両方が含まれていること、
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項6】
前記流体が液体又は粉末の薬剤であること、
を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項7】
前記ディスペンサ部材はポンプ又は弁であり、前記ディスペンサ手段はポンプピストン又は弁部材であり、前記弾性部材は前記ポンプ又は弁の戻しバネを形成していること、
を特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項8】
前記ディスペンサ部材は圧縮空気式排出器であり、前記ディスペンサ手段は当該圧縮空気式排出器のピストンであり、前記弾性部材は前記圧縮空気式排出器の戻しバネを形成していること、
を特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の流体ディスペンサ部材。
【請求項9】
前記流体を格納する貯蔵器を有し、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の流体ディスペンサ部材(10)を更に有すること、を特徴とする流体ディスペンサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−520308(P2013−520308A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554397(P2012−554397)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【国際出願番号】PCT/FR2011/050360
【国際公開番号】WO2011/104470
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(502343252)アプター フランス エスアーエス (144)
【Fターム(参考)】