説明

流体レベル検知システム

流体レベル検知システムは、流体を収容するキャビティを定める流体リザーバを含む。流体レベルセンサは流体リザーバに装着される。ソレノイドボディには、アーマチュアチャンバとリザーバによって定められたキャビティとの間を流体連通させる第1開口が形成される。アーマチュアチャンバ内でのアーマチュアの移動時間は、リザーバ内の流体レベルによって影響を受ける。コントローラは、センサに動作可能に接続され、センサから移動時間を示すセンサ信号を受信して、センサ信号に対応する制御信号を編成することができる。電源は、コイルおよびコントローラを励磁するようにコントローラに動作可能に接続される。いくつかの実施の形態において、複数の流体収容構成要素はひとつ以上のコントローラに接続される。車両のエンジン、トランスミッション、およびリアアクスル差動装置は、流体レベル、温度、および粘度情報を供給するためにセンサに装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リザーバ内の流体レベルを検知するためのシステムに関し、流体レベルセンサおよびコントローラを含む。
【背景技術】
【0002】
圧力、潤滑、もしくはそれ以外のために流体を収容して利用するさまざまなシステムにおいて、システムの構成要素が正確に機能することを保証するために適切なレベルで流体を保持することは重要である。例えば、エンジン、トランスミッション、差動装置のような車両における流体収容構成要素は、冷却またはトルク伝達の目的のために潤滑され続けなければならない。動作する流体レベルが監視されることは重要である。
【発明の概要】
【0003】
流体を収容するキャビティを定める流体リザーバを含む流体検知システムが、提供される。流体レベルセンサは流体リザーバに装着され、キャビティの内側に延びる第1部分およびリザーバの外側に延びる第2部分を備えるソレノイドボディを有する。リザーバの外側に延びる部分は、電気的なコネクタのみか、もしくは、ソレノイドボディにすぎない。また、センサは、コイル、アーマチュア、磁極片、およびアーマチュアを磁極片から離すように付勢する付勢部材を有する。付勢部材およびコイルは、コイルが周期的に励磁された場合に、アーマチュアをアーマチュアチャンバ内で往復運動するように構成されている。ソレノイドボディは、コイルの励磁に応答してアーマチュアが移動するアーマチュアチャンバを定める。ソレノイドボディには、アーマチュアチャンバとリザーバによって定められたキャビティとの間を流体連通させる第1開口が形成されている。したがって、アーマチュアチャンバ内でのアーマチュアの移動時間は、リザーバ内の流体レベルによって影響を受けている。
【0004】
センサは、移動時間を示すセンサ信号を供給するように動作可能である。コントローラはセンサに動作可能に接続され、センサからセンサ信号を受信して、センサ信号に対応する制御信号を編成するように動作可能である。電源は、コイルおよびコントローラを励磁するようにコントローラに動作可能に接続されている。
【0005】
いくつかの実施の形態において、複数の流体収容構成要素は、構成要素内の流体レベル、温度、および/または、粘度を示す制御信号を出力装置へ供給するために、ひとつ以上のコントローラに接続されている。例えば、車両に関するエンジン、トランスミッション、リアアクスル差動装置は、流体レベル、温度、粘度情報を車両運転者に供給するためにセンサに備え付けられている。
【0006】
上述の特徴と利点、および本発明の他の特徴と利点は、添付した図面と関連して本発明を実施するための以下の最良の形態の詳細な説明から容易に明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、流体要求構成要素に流体連通した流体リザーバを備える流体レベル検知システムの第1の実施の形態の模式図であり、
【0008】
【図2】図2は、複数の流体リザーバを備える流体レベル検知システムの第2の実施の形態の模式図であり、
【0009】
【図3】図3は、流体リザーバに異なる配置で複数の流体レベルセンサを備える流体レベル検知システムの第3の実施の形態の模式図であり、
【0010】
【図4A】図4Aは、流体レベル検知システムを備える車両の模式図であり、
【0011】
【図4B】図4Bは、図4Aの流体レベル検知システムのための代替電源の模式図であり、
【0012】
【図5】図5は、図1から4Bの流体レベル検知システムにおいて使用する流体レベルセンサの第1の実施の形態の断面図であり、
【0013】
【図6】図6は、図1から4Bの流体レベル検知システムにおいて使用する流体レベルセンサの第2の実施の形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
流体レベル検知システムの第1の実施の形態
図を参照すると、各図を通して同様の参照番号は同様の構成要素を参照しており、図1は、流体リザーバ15の壁14に装着された流体レベルセンサ12、または、流体リザーバ内の流体レベルLを感知する流体収容構成要素(流体を収容する構成部材)を含む流体レベル検知システム10を示す。センサ12は、図5に関連して以下で詳述される。センサ12の代わりに使われる他の実施例のセンサ112が図6に示される。図1について記述する際に、流体リザーバ15が参照される。しかし、流体リザーバ15はその代わりに、図4Aのエンジン15E、トランスミッション15F、第1リアアクスル差動装置15G、または第2リアアクスル差動装置15Hのような流体収容構成要素でありうる。あるいは、流体リザーバ15は食品加工業のような非自動車環境において存在し、大きな流体を収容するタンクは、食料および飲料を混ぜる、温める、またさもなければ、処理するためにしばしば使われる。流体リザーバ15は、収容された流体のレベルを監視する能力が重要とされる産業においてはどこでも使われうる。ここにさらに述べるように、流体温度、流体粘度、満タンの流体レベル、および低い流体レベルを含めた複数の流体の状態を検知するのを可能にするため、流体の状態および流体レベルセンサ12がリザーバ15に位置されるように、センサ12はリザーバ15に固定されている。
【0015】
図5に関連して以下で記述されるように、センサ12は、第1ケーブル11A経由かまたはワイヤレスで電気コントローラ16へセンサ信号17を供給するように動作可能である。コントローラ16は、リザーバ15の内側または外側に位置されている。センサ信号17はリザーバ15内の流体レベルを示す。また、センサ12からのセンサ信号は流体の温度および粘度を示す。バッテリー、発電機、太陽電池のような電源38からコントローラ16に伝達導体13Aに沿って電流を供給するためにイグニションスイッチ19はオンされ、続いて図5に関連して説明するように、導体11Bを経由して同様にセンサ12に電圧を加える。導体11Bは第1ケーブル11Aと1本のケーブルで束ねられる。コントローラ16は伝達導体13Bを経由して電源38に連絡している。コントローラ16は、リザーバ15内の流体の流体レベル(および/または温度および粘度)を決定するために、センサ信号17とルックアップテーブル内に蓄積された値を比較するアルゴリズムが保存されているプロセッサーを有する。次に、コントローラ16は、第2ケーブル13経由またはワイヤレスで出力装置23に伝達導体に沿って制御信号21を供給する。また、コントローラ16はワイヤレスで出力装置23およびセンサ12に連絡できる。出力装置23は、流体レベル、温度、または粘度の可視的な表示器および音的な表示器を供給できる。例えば、可視的な表示器とは、流体の低いレベルを示すライトである。音的な表示器とは低い流体レベルを示すアラームである。
【0016】
リザーバ15が、エンジン、食品処理機械などのような流体要求構成要素(流体を必要とする構成部材)25に流体連通した流体リザーバである実施の形態において、構成要素25がオン状態である場合(つまり構成要素が動作可能であり、流体を必要としている)に、ポンプ27は導管29を経由してフィルター31を通すように方向づけられた流体を構成要素25へ供給し、および、構成要素25がオフ状態である場合(つまり構成要素が流体を必要としていない)に、ポンプ27は流体を供給しない。流体は最終的に導管33を経由してリザーバ15に戻される。したがって、構成要素25がオフ状態であるときは、リザーバ内の流体は静的なレベルL1であるが、構成要素25がオン状態であるときは、リザーバ内の流体は動的レベルL2に引き下げられている。動的レベルL2が図5に示したセンサ12における開口64に対応するレベルCより下に落ち込むような臨界レベルを、流体レベルが下回った場合に、センサ12は後述のように、流体レベルと監視を示すように動作可能である。
流体レベルセンサの第1の実施の形態
【0017】
図5、図6を参照すると、2つの異なる流体レベルセンサ12、112の構造および動作が詳述されている。図5を参照すると、流体の状態および流体レベルセンサ12は、ひとつの缶として参照されるアウター部分22、ベース部分24、コイル支持部分26、伸長部分28、およびキャップ部分34を含むソレノイドボディ20を有する。コイル支持部分26(ボビンとも呼ばれる)はコイル30を支持する。アウター部分22、ベース部分24、コイル支持部分26、伸長部分28、およびキャップ部分34は、鋳造、成形、あるいはその他の処理によって、一体に作るか互いに単一に作ることができる。
【0018】
磁極片32は圧入または別の方法でアウター部分22に固定されている。キャップ部分34は磁極片32の末端を取り囲んでおり、バッテリーのような電源38、およびコントローラ16に動作可能にそれを通して接続された電気コネクタ36を有する。フラックスコレクタ40が磁極片32とキャップ部分34との間に配置される。
【0019】
磁極片32と同様に、ソレノイドボディ20のベース部分24および伸長部分28は、アーマチュア44がベース部分24の端面46と磁極片32の端面48との間を移動するアーマチュアチャンバ42を定める。アーマチュア44は、ボディ部分50およびボディ部分から延びるロッド部分52を含む。バネ53のような付勢部材は、アーマチュア44を磁極片32から離し、図に示す励磁されていない位置(つまりコイル30が励磁されない場合のアーマチュア44の位置)へ付勢するために磁極片32とアーマチュアボディ部分50との間に配置される。
【0020】
装着フランジ51は、リザーバの側壁14内の開口54を経てセンサ12を固定する。ボルトまたは他の固定メカニズム(図には示されていない)は、フランジ51、および側壁14のはめ合わせ開口56、58を通って延びている。リザーバ15に固定される場合は、ベース部分24はリザーバ15によって定められるキャビティ60内に延びている。センサ12の残り部はリザーバ15の外側にある。ベース部分24は上部の開口62および下部の開口64を有する。ここで上部の開口62は第1開口として言及される。
【0021】
アーマチュア44は、一般にリザーバ15内の流体レベル変化の方向に横断するように移動する。すなわち、アーマチュア44は、一般に流体レベルが減少する方向に横断的(垂直)に(レベルAからレベルB、レベルC、レベルDへ)、または、流体レベルが増加する方向に(レベルDからレベルC、レベルB、レベルAへ)アーマチュアチャンバ42内を前後に移動する。あるいは、センサ12は、アーマチュアがリザーバ15内の流体に対して異なる角度で移動するように装着することができる。
【0022】
磁極片32、アウター部分22、コイル30、フラックスコレクタ40、フランジ51、およびアーマチュア44は、電磁石を形成する。コイル30が電源38によって励磁されたときに、磁束線は磁極片32とアーマチュア44との間のギャップ66で創り出される。コイル30が励磁されたときに、磁束線は磁極片32に向かってアーマチュア44を駆動し、端面48とアーマチュア44との間のアーマチュアチャンバ42の部分を減少させる。コイル30へのエネルギがなくなると、バネ53は図に示す励磁されていない位置にアーマチュア44を戻すように駆動し、端面48とアーマチュア44との間のアーマチュアチャンバ42の部分を増加させる。気状または液状どちらかの流体は、アーマチュア44が移動するときに開口62、64を通して押し出される。アーマチュア44が往復運動するときに、アーマチュア44の外径と伸長部分28の内径との間のクリアランス67を通って、アーマチュアチャンバ42のギャップ66内の流体も押し込まれる。流体は、アーマチュア44内のチャネル69を通って同様に押し込まれる。クリアランス67およびチャネル69は、開口62、64よりも流量に対して抵抗性があるように構成されている。したがって、アーマチュアの移動時間は、クリアランス67およびチャネル69を通過する流量の抵抗の関数であり、同様に気体または液体がチャンバ42内に存在し、かつクリアランス67およびチャネル69を通過して押圧されるかどうかに依存する。
【0023】
ソレノイドバルブ20は独特の誘導キックを有し、この誘導キックは、周知の流体温度および流体満タンレベルの下で移動終端に到達したアーマチュア44の示す電流引き込みの増加によって生じる電流引き込みにおける明らかな落ち込みである。したがって、ソレノイドバルブ20が励磁された後の誘導キックに対する時間期間は、アーマチュア44が直面する移動に対する抵抗によって影響を受けている。ソレノイドバルブの誘導キック現象は、当業者により十分理解され、2008年10月16日に発行され所有するアメリカ合衆国の公開特許公報No.20080250851A1において示され、かつ記述され、その文書全体が参照することにより本書に組み込まれる。
【0024】
上記のチャンバ42、クリアランス67、チャネル69、および開口62、64は、後述のリザーバ15内の様々な流体レベルと同様に、流体粘度および流体変化の発生のような様々な流体の状態を示すアーマチュアの移動時間を設定する。誘導キックまでの時間を追跡し、その時間とコントローラ16におけるルックアップテーブル内に蓄積されている既定の時間とを比較することにより、コントローラ16は流体レベルおよび流体粘度を決定できる。また、センサ12は電流値に基づいてオイルの温度を決定するように動作可能である。
流体粘度
【0025】
コイル30が励磁されまたは励磁されていないと、アーマチュア44はチャンバ42内で移動する。アーマチュア44が磁極片32から離れるように移動するときに、流体もまた、チャンバ42からクリアランス67およびチャネル69を通して押し出される。クリアランス67およびチャネル69を経由して流れる流体のトータルの抵抗値および可動部分の摩擦を加算することによって、アーマチュアの動作時間を測定しコントローラ16内に保存されたアルゴリズムを適用することにより、応答時間が流体の粘度を示す値に対応するように、アーマチュアの動作を遅くする。より高い流体粘度は、前後運動するときのアーマチュア44をより遅くさせ、アーマチュアの応答時間を増やす。前後運動におけるアーマチュアの移動工程の終了で発生する誘導キックは、コイル30に接続されたコントローラ16によって検知される。流体の粘度が高いほど、誘導キックの発生がより長くなる。アーマチュアの総反応時間は、その後流体の相対的な粘性を得るためにコントローラ16に蓄積されたルックアップテーブル内で照合される。このようにして、液状の流体レベルが過度の低いレベル(すなわち、レベルDのような開口64の下)の場合を除いて、センサ12を使用して流体の粘性を測定することができる。
【0026】
また、センサ12の抵抗を計測して、センサ12に対する電流の持続的な操作を維持すると共にアーマチュア44の一定の力を維持するように、エンジンコントローラの電圧を制御することができる。これは、アーマチュアの反応時間の電流変動による如何なる影響も減少させる。12ボルト以下に電圧を制限することは、アーマチュア44を遅らせ、粘性の関係に対する反応時間をさらに変更してセンサの感度を増大させることができる。
流体レベル
【0027】
リザーバ15内の液状の流体が、レベルAのような所定の満タンレベルBより上にある場合に、アーマチュアの移動時間は、アーマチュア44の移動における粘性抵抗も僅かに影響するが、クリアランス67およびチャネル69を通過する流体移動に対する抵抗の合計の関数となる。開口62、および64は、比較的自由に流体を通して流すことを可能にするように十分大きく形成されているので、クリアランス67およびチャネル69がアーマチュアの移動時間を決定する。これらの抵抗が液状の流体レベルの変化と同様に変化するので、流体状態システム10は、リザーバ15内の液状の流体のレベルを監視し記録することができ、第1レベル(満タンレベルB)より上、および第2レベル(低いレベルC)より下の2つの範囲のうちのひとつである、瞬時の現在の流体レベルを認識する。必要ならば、インストルメントパネルスクリーンのディスプレーモニターのような出力装置23(図1参照)をコントローラ16に接続することによって、監視された流体レベルに対応した制御信号21をモニターに送るようコントローラ16をプログラムすることによって、この情報は車の運転者のようなシステムの操作者に伝達できる。
【0028】
図5の“過度の低い”流体レベルDによって示されるように、パン15内の流体レベルが開口64よりも低い如何なる流体レベルの場合(つまりレベルCより下)でも、チャンバ42内の全ての流体は、第1アーマチュアサイクルで開口62および64から外へ排出される。アーマチュア44が前後運動するときに、開口62および64は流体レベルの上にあるので、流体の代わりに気体がチャンバ42の中に引き込まれる。次のサイクルでは、気体だけが開口62、64、クリアランス67、およびチャネル69を通って移動しているので、アーマチュアの移動時間は比較的速くなる。このようにして、コントローラ16は “過度の低い”液状の流体レベルを示すようなアーマチュアの移動時間を認識し、この情報を蓄積し、かつ、車の操作者に流体を補充する必要性を通知するためにディスプレイに告示を送るようプログラムできる。
【0029】
液状の流体が開口62よりも上の(つまりレベルBの上)如何なるレベルにあるときでも、チャンバ42は流体で絶えず満たされ、アーマチュア44が移動すると流体はクリアランス67、およびチャネル69を介して力を受ける。これは、コントローラ16によって満タンの液状流体レベルを示すものと認識される独特のアーマチュア移動時間を創り出し、クリアランス67、およびチャネル69を通って流れる流体の抵抗の合計の関数となる。レベルBは望ましい最低の静的流体レベルを示し、レベルCは望ましい最低の流体レベルを示すように、センサ12はリザーバ15に装着される。
流体温度
【0030】
コイル30の温度は流体に影響される。流体温度を計測するために、コイル抵抗が計測され、次いで流体の温度を決定するためにコントローラ内に蓄積された温度ルックアップテーブルに対して照合される。代わりに、センサ12は所定の電圧で周期を形成できる。電流を計測することによって、コイル抵抗を計算し温度と相関させることができる。
流体レベルセンサの第2の実施の形態
【0031】
図6を参照すると、リザーバ115の側壁114を通して延びる流体の状態および流体レベルセンサ112を含む流体の状態および流体検知システム110、のもうひとつの実施の形態が示されている。センサ112は車両のエンジンオイルパンのようなリザーバ115に固定されているので、流体の温度、流体の粘性、およびここでさらに記述するような、複数の流体レベルを含む複数の流体の状態を検知できるように、流体状態およびレベルセンサ112が、リザーバ115によって定められるキャビティ160内に配置されている。流体状態およびレベルセンサ112は、電子コントローラ116に動作可能に接続されており、車両内の車両エンジンまたは他の所のような、リザーバ115の内側か外側のどちらかに収容することができる。
【0032】
図6を参照すると、流体状態および流体レベルセンサ112は、ひとつの缶として参照されるアウター部分122、ベース部分124、コイル支持部分126、およびキャップ部分134を含むソレノイドボディ120を有する。コイル支持部分126(ボビンとも呼ばれる)はコイル130を支持する。アウター部分122、ベース部分124、コイル支持部分126、およびキャップ部分134は、鋳造、成形、あるいはその他の処理によって、一体に作るか互いに単一に作ることができる。
【0033】
磁極片132は圧入または別の方法でアウター部分122に固定されている。キャップ部分134は磁極片132の末端を取り囲んでおり、バッテリーのような電源138、およびコントローラ116に動作可能にそれを通して接続された電気コネクタ136を有する。フラックスコレクタ140は、磁極片132とキャップ部分134との間に配置される。ワッシャ141は、コイル支持部分126とベース部分124との間に配置される。
【0034】
磁極片132と同様に、ソレノイドボディ120のベース部分124は、アーマチュア144が、図に示されている励磁されていない位置(ベース部分124の端面146近く)と励磁された位置(磁極片132の端面148の近く)との間を移動するアーマチュアチャンバ142を定める。バネ153のような付勢部材は、アーマチュア144を磁極片132から離し、図に示す励磁されていない位置(つまりコイル130が励磁されない場合のアーマチュア144の位置)へ付勢するために磁極片132とアーマチュア144との間に配置されている。
【0035】
装着フランジ(図には示されていない)は、リザーバの側壁114内の開口154を経てセンサ112を固定する。ボルトまたは他の固定メカニズム(図には示されていない)は、フランジ、および側壁114のはめ合わせ開口にまで及ぶ。リザーバ115に固定される場合は、ベース部分124はリザーバ115によって定義されるキャビティ160に延びる。センサ112の残り部はリザーバ115の外側にある。
【0036】
ベース部分124は上部の開口162および下部の開口164を備える延長部161を有する。ここで上部の開口162は第1開口として言及される。図6に最も示されるように、下部の開口164は軸方向に延び、放射状スロット165に連通している。
【0037】
本発明の実施の形態において、アーマチュア144は、一般にリザーバ115内の流体レベル変化の方向に横断するように移動する。すなわち、アーマチュア144は、一般に液状の流体レベルが減少する方向に横断的(垂直)に(レベルAAからレベルBB、レベルCC、レベルDDへ)、または、液状の流体レベルが増加する方向に(レベルDDからレベルCC、レベルBB、レベルAAへ)アーマチュアチャンバ142内を前後に移動する。または、センサは、アーマチュアが流体レベルに対して異なる角度で移動するように配置されることができる。
【0038】
磁極片132、アウター部分122、コイル130、フラックスコレクタ140、ワッシャ141、およびアーマチュア144は、電磁石を形成する。コイル130が電源138によって励磁されたときに、磁束線は創り出される。磁束線は磁極片132に向かってアーマチュア144を駆動し、アーマチュア144の端面146と側面145との間のアーマチュアチャンバ142の部分を増加させる。コイル130へのエネルギがなくなると、バネ153は図に示す励磁されていない位置にアーマチュア144を戻すよう駆動し、端面146とアーマチュア144との間のアーマチュアチャンバ142の部分を減少させる。オイルのような気状または液状どちらかの流体は、アーマチュア144が移動するときに開口162、および164を通して押し出される。開口162は、アーマチュア144の第1側面145でチャンバ142に気体または流体と連通する。開口164は、レベルDDより下のリザーバ115内でアーマチュア144の第2側面147で気体または流体と連通する。気体は、チャンバ142を形成するキャビティの内径とアーマチュア144の外径との間のクリアランス166を経由したアーマチュア144の両側145、および147のチャンバ142の部分間に連通している。クリアランス166はそこを通る流体の如何なる連通をも抑止するように形成されている。このように、アーマチュアの移動時間は、開口162および164を通過する流量の抵抗の関数であり、同様に気体または液体のどちらかが開口を通過して流れているかどうかに依存する。したがって、ソレノイド120が励磁された後の誘導キックに対する時間期間は、開口162および164を通過する流量の抵抗によって影響を受けている。上記のチャンバ142、および開口162、164は、後述のリザーバ115内の様々な流体レベルと同様に、流体粘度および流体変化の発生のような様々な流体の状態を示すアーマチュアの移動時間を設定する。誘導キックまでの時間を追跡しコントローラ116におけるルックアップテーブル内に蓄積されている既定の時間とを比較することにより、コントローラ116は液状の流体レベルおよび流体粘度を決定できる。また、センサ112は電流値に基づいて流体の温度を決定するように動作可能である。
流体粘度
【0039】
コイル130の(励磁および非励磁)が繰り返されると、アーマチュア144はチャンバ142内で前後に移動する。コイル130が励磁されると共に非励磁にされると、アーマチュア144が磁極片132からそれぞれ近づいたり離れたりするように移動し、流体は開口162、および164を介してチャンバ142から押し出される。アーマチュアの動作時間を測定しコントローラ16内に保存されたアルゴリズムを適用することにより、応答時間が流体の粘度を示す値に応答するように、開口162、164を流れる流体のトータルの抵抗、および可動部分の摩擦が、アーマチュアの動作を遅くさせる。より高い流体粘度は、前後運動するときのアーマチュア144をより遅くさせ、アーマチュアの応答時間を増加させる。磁極片132に向かって移動するアーマチュアの終端で発生する誘導キックは、コイル130に接続されたコントローラ116によって検知される。流体の粘度が高いほど、誘導キックの発生がより長くなる。アーマチュアの総反応時間は、その後流体の相対的な粘性を得るためにコントローラ116に蓄積されたルックアップテーブルで照合される。このように、センサ112(流体レベルが過度の低いレベル(すなわち、レベルDのように、開口164の下)の場合を除く)を使用して流体の粘性を測定することができる。
【0040】
また、センサ12の抵抗を計測して、センサ12に対する電流の持続的な操作を維持すると共にアーマチュア144の一定の力を維持するように、エンジンコントローラの電圧を制御できる。これは、アーマチュアの反応時間の電流変動による如何なる影響も減少させる。12ボルト以下に電圧を制限することは、アーマチュア144を遅らせ、粘性の関係に対する反応時間をさらに変更してセンサの感度を増大させることができる。
流体レベル
【0041】
リザーバ115内の流体が、所定の満タンレベルAAより上にある場合に、アーマチュアの移動時間は、アーマチュア144の移動における粘性抵抗も僅かに影響するが、開口162および164のそれぞれを通過する流体移動に対する抵抗の合計の関数となる。これらの抵抗が液状の流体レベルの変化と同様に変化するので、流体状態システム110は、リザーバ115内の液状の流体のレベルを監視し記録することができ、レベルAA(過充填レベル)より上、レベルDD(低いレベル)より下、およびレベルAAとレベルDDとの間(満タンレベル)の3つの範囲のうちのひとつとなる現在の液状の流体レベルを認識する。必要ならば、インストルメントパネルスクリーンなどのディスプレーモニターのような出力装置23(図1参照)をコントローラ116に接続し、監視された液状の流体レベルに対応した制御信号をモニターに送るようコントローラ16をプログラムすることによって、この情報は車の操作者に伝達できる。
【0042】
リザーバ115内の流体レベルが開口164よりも低い如何なる流体レベル(図6のレベルDDより低い如何なるレベル)の場合でも、チャンバ142内の全ての液状の流体は、第1アーマチュアサイクルで排出される。アーマチュア144が前後運動するときに、開口162および164は液状の流体レベルの上にあるので、流体の代わりに気体がチャンバ142の中に引き込まれる。次のサイクルでは、気体だけが開口162、および164を通って移動しているので、アーマチュアの移動時間は比較的速くなる。このようにして、コントローラ116は “過度の低い”液状の流体レベルを示すような上記のアーマチュアの移動時間を認識し、この情報を蓄積し、かつ、システムの操作者にオイルを補充する必要性の告示を表示するようプログラムできる。
【0043】
パン115内の液状の流体レベルが開口162よりも下の如何なる流体レベル、ただし、開口164よりも上(図6のレベルBBとレベルCCとの間のようなレベルAAとレベルDDとの間のレベル)の場合に、アーマチュア144は第1アーマチュアサイクルでチャンバ142から少なくとも液状の流体を幾らか排出させる。バネ153がアーマチュア144に付勢する場合に、開口164は流体を引き込む。開口162は液状の流体レベルより上にありかつ少なくともチャンバ142の幾らかは液状の流体レベルより上にあるので、センサ112が励磁されるときに、幾らかの気体はチャンバ142に取り込まれる。したがって、アーマチュアの移動時間は、液状の流体レベルが開口162より上であるときほど遅くはないが、液状の流体が極めて低いレベルDDであるときよりもより遅くなる。コントローラ116は、アーマチュアの移動時間と蓄積された値を比較し、レベルAAとレベルDDとの間のレベルを示すような上記のアーマチュアの移動時間を認識する。
【0044】
液状の流体がレベルAAの上のような開口162よりも上の任意のレベルにあるときに、チャンバ142は液状の流体で絶えず満たされ、アーマチュア144が移動すると、流体は開口162、および164に押し出される。これは、コントローラ116によって過充填のレベルを示すものと認識される独特のアーマチュア移動時間を創り出し、リザーバ115内でセンサ112が装着される位置に依存し、開口162、および164を通って流れる流体の抵抗の合計の関数となる。
流体温度
【0045】
コイル130の温度は流体によって影響される。流体温度を計測するために、コイル抵抗が計測され、次いで流体の温度を決定するためにコントローラ内に蓄積された温度ルックアップテーブルに対して照合される。代わりに、センサ112は所定の電圧で周期を形成できる。電流を計測することによって、コイル抵抗を計算し温度と相関させることができる。
流体レベル検知システムの第2の実施の形態
【0046】
図2を参照すると、流体レベル検知システム210は、流体あるいは複数種類の流体を利用する処理システムにおいて使用されるような複数の流体収容リザーバ15A、15B、15Cを有する。各リザーバ15A、15B、15Cは、それぞれ上記のように各リザーバに装着され動作可能な流体の状態および流体レベルセンサ12A、12B、12Cをそれぞれ有する。各センサ12A、12B、12Cは、各々のセンサ信号を処理し、各リザーバ15A、15B、15Cに対する流体レベル、温度、および/または粘度情報をリザーバ15A、15B、15Cを監視することを可能にする出力装置23Aへ供給する制御信号21Aを供給するよう構成されたシステムコントローラ16Aに伝達導体またはワイヤレスで別個のセンサ信号17A、17B、17Cを伝達する。これら3個のリザーバ15A、15B、15Cは図に示されているが、システム210は1個から100個またはそれ以上のリザーバを有することが可能である。バッテリー、発電機、太陽電池、または他の電源形態である電源38Aは、コントローラ16Aに電力を供給するためにコントローラ16Aに、および、センサ12A、12B、12Cに電圧を加えるためにコントローラ16Aを経てセンサ12A、12B、12Cに動作可能に接続されている。センサ信号17A、17B、17Cを供給しコントローラ16Aからセンサ12A、12B、12Cに電力を供給するよう図に示されている伝達導体は、リザーバ15A、15B、15Cの位置関係が許されれば、単一の母線に、またさもなければ複線に束ねられる。
流体レベル検知システムの第3の実施の形態
【0047】
図3を参照すると、流体レベル検知システム310は、上記のセンサ12またあるいはセンサ112と同一で、リザーバ15Dの異なる位置に装着される互いに同一の3つの流体の状態および流体レベルセンサ12D、12E、12Fを備えた単一のリザーバ15Dを有する。センサ12Dは第1位置に装着され、センサ12Eは第1位置より低い第2位置に装着され、センサ12Fは他のどちらの位置よりも低い第3位置に装着される。したがって、各センサ12D、12E、12Fは、コントローラ16Bに母線29Aまたさもなければワイヤレスのようなもので異なるセンサ信号17D、17E、17Fを供給するよう動作可能である。コントローラ16Bは、信号17D、17E、17Fを処理し、かつ、センサ12D、12E、12Fが各々隣接するリザーバ15D内の流体のレベル、温度、および/または粘度情報をリザーバ15Dの監視を可能にする出力装置23Bへ供給する制御信号21Bを供給するアルゴリズムが保存されているプロセッサーを備えるよう構成されている。バッテリー、発電機、太陽電池、または他の電源形態である電源38Bは、コントローラ16B、および、センサ12D、12E、12Fを励磁するためにコントローラ16Bを通ってセンサ12D、12E、12Fに電力を供給するようコントローラ16Bに動作可能に接続されている。センサ信号17D、17E、17Fを供給しコントローラ16Bからセンサ12D、12E、12Fに電力を供給するよう示されている伝達導体は、単一の母線に、またさもなければ複数に束ねられる。
流体レベル検知システムの第4の実施の形態
【0048】
図4を参照すると、車両431に対する流体レベル検知システム410は、エンジン15E、トランスミッション15F、車両のホイール435の第1リアアクスル437に動作可能に接続された第1リアアクスル差動装置15G、および車両のホイール435の第2リアアクスル439に動作可能に接続された第2リアアクスル差動装置15Hのような複数の流体収容構成要素を含み、これらすべての流体収容構成要素は、複数構成要素の車両フレーム433により動作可能に支持されている。エンジン15Eおよびトランスミッション15Fはオン状態およびオフ状態を有し、上記のように作動中に静的および動的な流体レベルを創り出す循環する流体の影響下にある。差動装置15Gおよび15Hは、車両が動作中で車両のホイール435が動作中の場合に動的レベルを、また車両431が静止している場合に静的レベルを体験できる。センサ12G、12H、12I、および12Jは、エンジン15E、トランスミッション15F、および差動装置15G、15Hにそれぞれ装着されている。センサ12G、12H、12I、および12Jは、図5および6のセンサ12または112に関して記述されているように構成され、動作する。特に、センサ12G、12H、12I、および12Jは、コントローラ416へ伝達導体に沿ってセンサ信号17G、17H、17I、および17Jを供給する。あるいは、センサ12G、12H、12I、および12Jは、ワイヤレスでコントローラ416に連絡できる。コントローラ416はアルゴリズムが蓄積されたプロセッサーを備えて構成されている。そのアルゴリズムはセンサ信号を処理し、出力装置423へ伝達導体またはワイヤレスで制御信号421を供給する。制御信号421は、エンジン15E、トランスミッション15F、および差動装置15G、15H内の様々な流体レベルを示す。出力装置423は、車両のインストルメントパネル、音的な表示器、または他の何かの表示器に表示できる。車両のバッテリーまたは発電機のような電源438は、センサ12G、12H、12I、および12Jを励磁するためにセンサ12G、12H、12I、および12Jへコントローラ416を通して電力を供給する。また、電源は、図4Bに示されるように車両431の屋根441に装着される太陽パネル438でもよい。
【0049】
本発明のひとつの実施の形態において、出力装置423は、エンジン15E、トランスミッション15F、差動装置15G、15H、および/または車両のブレーキングシステム451のひとつ以上の動作を制御する第2のコントローラとすることができる。出力装置423は、車両のホイール435を遅くするためのブレーキングシステム451に供給される出力信号449を供給する。これは、センサ信号17G、17H、17I、および17Jが、エンジン15E、トランスミッション15F、および差動装置15G、15Hのひとつ以上における流体が、車両431が速い速度で操作されるべきでない低い動的レベルに到達していることを示す場合に起こる。
【0050】
本発明を実施するための最良の形態を詳細にこれまで説明してきたが、本発明に関連する技術に熟知した者であれば、添付した請求の範囲内で本発明を実施するための様々な代案デザインおよび実施の形態を認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体リザーバ(15;15A、15B、15C;15D;15E、15F、15G、15H;115)、流体レベルセンサ(12;12A、12B、12C;12D、12E、12F;12G、12H、12I、12J;112)、磁極片(32;132)、付勢部材(53;153)、コントローラ(16;16A;116;416)、および電源(38;38A;38B;138;438)を含む流体レベル検知システム(10;110;210;310;410)であって、
前記流体リザーバは、流体を収容するキャビティ(60;160)を定めており、
前記流体レベルセンサは、前記流体リザーバに装着され、前記キャビティの内側に延びる第1部分(24;124)および前記リザーバの外側に延びる第2部分(22;122)を備えるソレノイドボディ(20;120)と、コイル(30;130)と、アーマチュア(44;144)と、を有しており、前記ソレノイドボディは、前記コイルの励磁に応答して前記アーマチュアが移動するアーマチュアチャンバ(42;142)を定めており、
前記付勢部材は、前記アーマチュアを前記磁極片から離すように付勢しており、前記付勢部材および前記コイルは、前記コイルが周期的に励磁された場合に、前記アーマチュアチャンバ内で前記アーマチュアを往復運動するように構成されており、
前記ソレノイドボディには、前記アーマチュアチャンバと前記リザーバによって定められた前記キャビティとの間を流体連通させる第1開口(62;162)が形成されており、前記アーマチュアチャンバ内での前記アーマチュアの移動時間は、前記リザーバ内の流体レベルによって影響を受けており、前記センサは、前記移動時間を示すセンサ信号(17;17A、17B、17C;17D、17E、17F;17G、17H、17I、17J)を供給するように動作可能であり、
前記コントローラは、前記センサに動作可能に接続され、前記センサから前記センサ信号を受信して、前記センサ信号に対応する制御信号(21;21A;21B;421)を編成するように動作可能であり、
前記電源は、前記コイルおよび前記コントローラを励磁するように前記コントローラに動作可能に接続されている、ことを特徴とする流体レベル検知システム。
【請求項2】
前記コントローラに動作可能に接続され、前記制御信号を受信するように動作可能である出力装置(23;23A;23B;423)をさらに含むことを特徴とする請求項1の流体レベル検知システム。
【請求項3】
前記センサと前記コントローラを接続し、かつ、前記センサから前記コントローラへ前記センサ信号を伝達するよう構成されている第1ケーブル(11A)、
前記コントローラと前記出力装置を接続し、かつ、前記コントローラから前記出力装置へ前記制御信号を伝達するよう構成されている第2ケーブル(11B)をさらに含むことを特徴とする請求項2の流体レベル検知システム。
【請求項4】
前記出力装置は前記リザーバ内における流体レベルの可視的な表示器および音的な表示器のどれかを備えるよう構成されており、その表示器は前記制御信号に基づいていることを特徴とする請求項2の流体レベル検知システム。
【請求項5】
前記センサは第1位置で前記流体リザーバ(15D)に取り付けられた第1センサ(12D)であり、かつ、前記センサ信号は第1センサ信号(17D)であり、さらに、
第2センサ(12E)は前記第1センサと実質的に同一の要素であり、前記リザーバ内の異なる流体レベルに対応する第2位置で前記流体リザーバに取り付けられており、前記コントローラ(16B)は前記第2センサから第2センサ信号(17E)を受信するために動作可能なように前記第2センサに接続されていることを特徴とする請求項2の流体レベル検知システム。
【請求項6】
前記センサは第1センサ(12A;12G)であり、前記流体リザーバは第1流体リザーバ(15A;15E)であり、前記センサ信号は第1センサ信号(17A;17G)であり、さらに、
第2流体リザーバ(15B;15F)と、
前記第1センサと実質的に同一の要素であり、前記第2流体リザーバに取り付けられている第2センサ(12B;12H)と、を含んでおり、前記コントローラ(16A;416)は前記第2センサに接続され、第2センサ信号(17B;17H)を前記第2センサから受信して、前記第2センサ信号に対応する別の制御信号(21A;421)を編成するように動作可能であることを特徴とする請求項2の流体レベル検知システム。
【請求項7】
前記電源(38;38A;38B;138;438;438A)は、バッテリー、発電機、太陽電池のいずれかであることを特徴とする請求項1の流体レベル検知システム。
【請求項8】
前記開口は第1開口(162)であり、前記アーマチュアチャンバ(142)の第1部分と前記キャビティ(160)との間の流体連通を構築し、前記ソレノイドボディ(120)は前記キャビティと前記アーマチュアチャンバの第2部分との間の流体連通を可能にする第2開口(164)を定め、前記アーマチュアチャンバの第1、第2部分は前記アーマチュアの両側(145、147)にあり、これによって前記アーマチュアの両側は前記流体リザーバに流体連通しており、
前記第1開口は前記第2開口よりもより高い流体レベル(AA)で前記流体リザーバに連通していることを特徴とする請求項1の流体レベル検知システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記コイルの電気抵抗に基づいて流体の温度を決定するように構成されていることを特徴とする請求項1の流体レベル検知システム。
【請求項10】
前記コントローラは、所定の粘度の値に関連した所定のアーマチュアの移動時間とアーマチュアの移動時間の比較に基づいて流体の粘度を決定するように構成されていることを特徴とする請求項1の流体レベル検知システム。
【請求項11】
前記アーマチュアは、前記リザーバにおける流体レベルに対して実質的に横断するように移動することを特徴とする請求項1の流体レベル検知システム。
【請求項12】
前記リザーバ(15)に流体連通し、流体が前記リザーバから流体要求構成要素(25)へ供給されるような流体の流れが動的であるオン状態および、前記リザーバと前記流体要求構成要素内で流体が静的であるオフ状態を有する前記流体要求構成要素(25)と組み合わせる請求項1の前記流体レベル検知システムであって、所定の静的な流体レベル(B)は前記第1開口より上にあり、所定の動的な流体レベル(C)は前記第1開口よりも下にあることを特徴とする流体レベル検知システム。
【請求項13】
流体レベルセンサ(12G、12H、12I、12J)、磁極片(32;132)、付勢部材(53;153)、コントローラ(416)、および電源(438)を含む、フレーム(433)および流体収容構成要素(15E、15F、15G、15H)を有する車両(431)のための流体レベル検知システム(410)であって、
前記流体レベルセンサは、前記流体収容構成要素に装着され、前記流体リザーバの内側に延びる第1部分(24;124)および流体収容構成要素の外側に延びる第2部分(22;122)を備えるソレノイドボディ(20;120)と、コイル(30;130)と、アーマチュア(44;144)と、を有しており、前記ソレノイドボディは、前記コイルの励磁に応答して前記アーマチュアが移動するアーマチュアチャンバ(42;142)を定めており、
前記付勢部材は、前記アーマチュアを前記磁極片から離すように付勢しており、前記付勢部材および前記コイルは、前記コイルが周期的に励磁された場合に、前記アーマチュアチャンバ内で前記アーマチュアを往復運動するように構成されており、
前記ソレノイドボディには、前記アーマチュアチャンバと前記流体収容構成要素によって定められたキャビティ(60;160)との間を流体連通させる第1開口(62;162)が形成されており、前記アーマチュアチャンバ内での前記アーマチュアの移動時間は、前記流体収容構成要素内の流体レベルによって影響を受けており、前記センサは、前記移動時間を示すセンサ信号(17G、17H、17I、17J)を供給するように動作可能であり、
前記コントローラは、前記フレームおよび前記センサに動作可能に接続され、前記センサから前記センサ信号を受信して、前記センサ信号に対応する制御信号(421)を編成するように動作可能であり、
前記電源は、前記コイルおよび前記コントローラを励磁するように前記コントローラに動作可能に接続されている、ことを特徴とする流体レベル検知システム。
【請求項14】
前記コントローラ(416)は第1コントローラであり、前記車両は第2コントローラ(423)を含んでおり、前記第1コントローラは、前記制御信号(421)を前記第2コントローラへ送信するために、前記第2コントローラに動作可能に接続されていることを特徴とする請求項13の流体レベル検知システム。
【請求項15】
前記車両はホイール(435)を有しており、前記第2コントローラは前記ホイールに動作可能に接続され、前記制御信号に対応する出力信号(449)を供給するように動作可能であり、前記出力信号は前記ホイールを遅くするように動作可能であることを特徴とする請求項14の流体レベル検知システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−533747(P2012−533747A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521113(P2012−521113)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【国際出願番号】PCT/IB2010/001762
【国際公開番号】WO2011/010208
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】