説明

流体媒体の熱交換及び混合処理のための装置

【課題】高粘度流体の混合の均質性を高めることができる装置を提供する。
【解決手段】流体の混合輸送及び熱交換のための装置はケース2を含み、その中に機器4が配置されている。機器4は第1の中空構造5を含み、第1の流体6は第1の中空構造5を通って流れることができ、第2の流体は第1の中空構造の周りを流れることができる。第2の流体7は、実質的にケースの長手方向軸3に沿って配設された主流方向76に沿って流れる。第2の中空構造105が設けられており、その中を通って第1の流体6が流れることができ、その周りを第2の流体7が流れることができ、第2の中空構造は第1の中空構造に対して交差状に配置されている。中空構造5、105は第1の幅B1及び第2の幅B2を有する流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1の向きはケースの長手方向軸3又は長手方向軸に平行な線及び中空構造5、105の軸を含む面に垂直である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体、特に低粘度流体並びに高粘度流体の熱交換及び混合処理のための装置に関する。装置は、第1の流体及び少なくとも1つの他の流体が装置内を通って、熱交換機能及び混合機能を満たす。装置内での熱交換は、第1の流体、熱交換流体、及び少なくとも1つの他の流体の間で行われる。熱交換中に装置内の他の流体を混合する手段も、同時に提供される。他の流体の熱交換並びに混合は、請求項1の前文に従って、装置内で実行される。装置はさらに、化学反応を行うための反応器として設計することができる。
【背景技術】
【0002】
低粘度媒体並びに高粘度媒体の熱交換及び混合処理のための装置が、デンマーク国特許第2839564号に開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、言及した装置の改良を提供することであり、装置は混合の均質性を高めることができ、特に高粘度流体の処理に適している。流体のより良い混合をさらに実施するべきである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、流体媒体の熱交換及び混合処理のための装置によって達成される。装置はケースを含み、ケース内に機器が配置されている。機器は第1の中空構造及び第2の中空構造を含む。第1の中空構造及び第2の中空構造を通して第1の流体を流すことができ、その周りに第2の流体を流すことができる。第1の中空構造及び第2の中空構造は、互いに交差状に配置されている。中空構造は第1の幅B1及び第2の幅B2を有する流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1の向きはケースの長手方向軸又は長手方向軸に平行な線及び中空構造の軸を含む面に垂直である。したがって、流体を均質化するために中空構造を使用することによって、より良い滞留時間分布が達成される。装置は、混合器又は熱交換器として、又は複合熱交換反応器として機能する。好ましい実施例では、中空構造は、中空構造の内部を流れる第1の流体を強制的に屈折させる複数の連結部材を含む。他の実施例では、ケースは、二重のジャケットを構成する内壁体及び外壁体によって形成され、その中を流体が通過することができる。中空構造は内壁体の内部を延び交差形状に配置されており、第1の流体がこの中空構造を通って流れるように、第1の流体の部分流が内部へと流入される。第2の流体は中空構造の周りを流れ、中空構造を通る流体と二重管壁を通る流体の2つの流体の間で熱交換が行われる。
【0005】
中空構造が連結部材を有する第1の実施例では、第2の流体がケースの入口横断面を通り、ケースの長手方向に沿って配設された主流方向に沿って流れる。第1の中空構造は、長手方向軸と平行に延び、中空構造内部を流れる第1の流体の強制屈折が行われる複数の連結部材を有する、第1のセクションを含む。第2のセクションは第1の連結部材と第2の連結部材の間に配置され、第1の流体の中間流方向の少なくとも一部が第2のセクションの長手方向軸に対して角度αで延びている。角度αは、主流方向と第1及び第2の連結部材の軸に対する共通接線のと間に設定されている。第2の中空構造は第1の中空構造に隣接して配置され、同様に連結部材によって連結されたセクションを含み、その中を第1の流体の中間流方向の少なくとも一部が長手方向軸に対して角度βで延びている。角度α及びβは、符号及び/又は大きさが異なる。第1及び第2の中空構造は実質的に互いに対称的であり、好ましい実施例では特に交差状に配置される。好ましい実施例では、角度α及びβは等しいが符号が異なる。第1及び第2の連結部材は実質的に半円形に設計されている。したがって、中空構造のセクションは平行に配置されている。他の実施例では、第1及び第2の連結部材はV字形又はU字形に設計されている。
【0006】
好ましい実施例では、中空構造は1つの中空体又は互いに平行に配置された複数の中空体から構成されている。機器は4つ以上12以下の中空構造から構成されている。第2の流体は、4から12の中空構造を通り、通路に沿って十分な混合が行われる。
【0007】
第1の中空構造及び/又は第2の中空構造は、実質的に平行に延びる管の束として構成され、管の束は互いに対してわずかにオフセットすることができ、及び/又は管の束の間に間隙を設けることができる。この間隙は非常に狭いため、第2の流体の少量だけがこの間隙を通って流れる。
【0008】
中空構造は第1の表面を含み、その上に第2の流体が入射し、少なくとも2つの部分流を形成し、第1の部分流は表面に沿って導かれ、第2の部分流は表面を離れ、1つ又は複数の流体容積内へと向かう。流体容積は、第1及び第2の中空構造並びに第3の中空構造の周辺部から形成された6つの長方形の面を有するプリズム体として形成され、底面及び上面並びに第1及び第2の側面が開口するようになっており、他の側面は第1及び第2の面の一部から形成され、第2の流体が底面、上面並びに第1及び第2の側面を通って流れることができるようになっている。部分流の連続的な分割及び結合が行われ、第2の流体の再配置及び混合が行われる。
【0009】
任意でケースの第2の端部に収集要素を取り付けることができ、又はケースの第2の端部で2つの中空構造又は中空構造の2つの個別の中空体を互いに連結することができる。
【0010】
中空構造のいくつかは収集要素へと開口しており、第1の流体は中空構造を通って流れた後、収集要素に入るようになっている。収集要素の少なくとも一部が分布要素の機能を有するように、中空構造のいくつかは収集要素から入る第1の流体で充填することができる。任意でケースの第1の端部に収集要素を取り付けることができ、又はケースの第1の端部で2つの中空構造又は中空構造の2つの個別の中空体を互いに連結することができる。
【0011】
したがって、第1及び第2の流体は、対流又は交差対流及び平行流又は交差平行流として互いに導くことができる。
【0012】
第2の流体は、成分間で化学反応が起きるような成分を含むことができる。2つの隣接する中空構造の間に間隔が設けられ、それにより成分の再配置及び混合が改善され、その適用には装置容積に対する熱交換のための面積を小さくする必要がある。
【0013】
流体媒体のための熱交換及び混合処理のための方法が、ケースの内部に機器が配置された装置で行われ、機器は第1の中空構造及び第2の中空構造を形成する。第1の段階では第1の流体が第1の中空構造及び第2の中空構造を通って流れ、第2の流体が第1の中空構造及び第2の中空構造の周りを流れ、第1の中空構造及び第2の中空構造は互いに交差状に配置されている。中空構造は第1の幅B1及び第2の幅B2を有する流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1の向きはケースの長手方向軸又は長手方向軸に平行な線及び中空構造の軸を含む面に垂直であることから、第2の流体は中空構造によって屈折し、中空構造の周りを流れる間に流体が混合されるようになっている。
【0014】
装置は、特にポリマー又は食品など高粘度流体の熱交換及び混合処理に使用される。
【実施例】
【0015】
本発明を、添付の図面を参照しながら説明する。
【0016】
熱交換中の流体の混合が、本発明による装置とともに、図1に示す第1の特に好ましい実施例に従って示されている。装置はケース2を含み、ケース内に機器4が配置されている。図1では、内部空間が見えるようにするためにケース2が部分的に破断されている。機器4は第1の中空構造5及び第2の中空構造105を含む。第1の流体6は第1の中空構造5及び第2の中空構造105を通って流れることができ、第2の流体7は第1の中空構造及び第2の中空構造の周りを、装置の構造に応じて主流方向76に向かって又は主流方向76と反対に流れることができる。中空構造(5、105)はそれぞれ複数の中空体(71、72、73、171、172、173)から構成されており、これらは互いに隣接して配置され、実質的に互いに平行に延び、第2の流体7の流れに対して単一の流体障害としての効果を有するものであると理解される。図1では、中空体(71、72、73、171、172、173)は円形横断面を有する管として形成されている。中空体71は第1の端部74で基部60に固定され、ケース2の内部空間へと延びている。中空体71は屈折要素59で終端し、中空体71と平行に配置され屈折要素59から基部60まで延びる中空体72内へと開口している。中空体71及び72は、ループの形態でケース2の内部空間を通して第1の流体6を導く。したがって、中空体71を通って中空体72へと反対方向に流れる第1の流体6のための閉通路が、中空体71によって形成されている。或いは屈折要素59は別の中空体(73、171、172、173又はその他)で開口することもでき、特に、図2に示すように、長手方向軸3に対して垂直な部分をより長くすることもできる。中空体は、ループとして配置する代わりに、EP06118609と同様に配置することもできる(図示せず)。
【0017】
基部60は、中空体が内部へと突出又は開口し、第1の流体6が流入及び/又は流出するチャンバを含むことができる。さらに、基部60は第2の流体7がケース内へと流入又はケースから流出するときに通る開口部を含むことができる。これらの開口部は図示されていない。
【0018】
第1の中空構造5及び第2の中空構造105は互いに交差状に配置されている。第1の中空構造5は、長手方向軸3と平行に延びる第1のセクション8及び第1の中空構造の内部を流れる第1の流体6の強制屈折が行われる複数の連結部材(9、11、13、15、17、19)を含む。第2のセクション10は第1の連結部材9と第2の連結部材11の間に配置され、第1の流体の中間流方向の少なくとも一部が第2のセクションの長手方向軸3に対して角度α61で延びており、角度αは長手方向軸3と第2のセクション10又はそれと平行に延びる第3のセクション12の間で設定されている。第2のセクション10が直線状ではなく、所望の形状の湾曲部品である場合、隣接する連結部材(9、11)の2つの端部は第1の中空構造5の軸上で互いに連結される。この想像上の直線状結合線と長手方向軸3との間で設定された角度は、角度61に対応する。第2の中空構造105は、第1の流体6が中を通って流れることができ、第2の流体7が周りを流れることができるように、ケース2の内部に配置されている。第2の中空構造105は、長手方向軸3と平行に延びる第1のセクション108及び中空体105の内部を流れる第1の流体6の強制屈折が行われる複数の連結部材(109、111、113、115、117)を含む。第2のセクション110は第1の連結部材109と第2の連結部材111の間に配置され、第1の流体の流れ方向の少なくとも一部が第2のセクションで長手方向軸3に対して角度β161で延びており、角度βは長手方向軸3と第2のセクション110又はそれと平行に延びる第3のセクション112の間で設定されている。上記の第1の中空構造に関する記述は、所望の形状の湾曲部品として形成されたセクション(110、112)にも同様にあてはまる。上記の記述はセクション(14、16、18、20、114、116、118)にも同様にあてはまる。したがって、隣接する中空構造(5、105)の第2のセクション(10、110)及び第3のセクション(12、112)は、図1では互いに交差状に配置されている。これは他のすべてのセクションにも同様にあてはまる。図1の実施例では、角度α61及びβ161は、実質的に同じ大きさであるが逆の符号である。図1では、連結部材(9、11、13、15、17、19、109、111、113、115、117)は半円形に設計されており、又は円弧の形状を有する。中空構造(5、105)は、第1の幅B1及び第2の幅B2を有する中空構造のセクションの軸に対して垂直に配置された断面で流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1はケースの長手方向軸3又は長手方向軸と平行な線及び中空構造(5、105)の軸を含む面に対して垂直である。これに関して、幅B1とは、第1の中空構造5に属するすべての中空体(71、72、73)又は第2の中空構造105に属するすべての中空体(171、172、173)の幅を意味する。幅B2は、中空構造の中空体の横断面寸法又は中空構造の最小横断面寸法である。幅B1はB2に垂直に配置された中空構造の横断面寸法である。この実施例では、中空構造5及び中空構造105の幅B1は同一である。中空構造5に属する中空体(71、72、73)は、中空体の群(例えば71、72、73の群又は171、172、173の群)が第2の流体7の流れに対する障害となるように、互いに実質的に隣接するように配置されている。或いは、中空構造の中空体は、互いにわずかにオフセットして配置することもできる。図示されていないが、中空体の間に間隙を残すこともできる。この間隙を通って流れるのは少量の第2の流体7に過ぎず、第2の流体の大部分は中空体に入射する前に屈折し、第2の流体の大部分は中空構造の周りを流れ、又は中空構造に沿って流れるようになっている。同じことが中空構造105に属する中空体(171、172、173)にも同様にあてはまる。間隔は、隣接する中空構造(5、105)間に同様に設けることができる。
【0019】
ケース2付近にある中空構造(5、105)の連結部材は、図1には示されていないが、混合及び熱交換空間のより良い利用を可能にするためにオフセットして配置されている。このことは、特に周辺部に近い第1の中空構造5の連結部材(9、11、13、15、17、19)又は第2の中空構造105の連結部材(109、111、113、115、117)が、図5に示すように、ケース2の形状に一致するために互いにオフセットして配置された管ベンドとして設計されていることを意味する。このオフセットによって管ベンドとケース間の間隔が最小限になる。
【0020】
図2は第2の実施例による装置を示す図である。図1による実施例と異なる特徴のみを以下で参照する。第1の中空構造5は幅B1及び幅B2を有し、B1対B2の比は1より大きく、これにより実質的に楕円形の横断面を有する流路を中空体の内部に形成する。これは第2の中空構造105にも同様にあてはまる。図1に関連して詳細に説明された角度α61及びβ161は、符号及び/又は大きさが異なる。
【0021】
図3は、第1の実施例による装置を通る長手方向断面を示す。この場合、隣接する中空体(371、372、373)が、観察者から見て連続的に配置されている。図3は、長手方向軸3を含み、図1による第1の中空構造5を含む面と平行な断面に沿った断面である。中空構造305は長手方向軸3に対して角度β161で配置されている。長手方向軸に対して角度α61で配置された中空構造405は、一部が中空構造305の後方に見えている。この特別な場合では、角度α61及び角度β161は大きさが等しく、約45°である。図1と対照的に、実質的により多くの連結部材が設けられている。変形例によれば、中空構造の少なくとも一部を、内部中空空間を備えない、又は第1の流体が流れない内部中空空間を有する構造に置き換えることができる。これらの変形例は、必要な熱交換面が小さいときに特に使用される。
【0022】
図4は、図3の断面に対して垂直に配置された断面で、図3による装置を通る他の長手方向断面を示す。この実施例では、中空構造(5、105、205、305、405、505、605、705)は中空体、特に円形横断面を備えた管の束として形成されている。中空構造はそれぞれ、第1の幅B1及び第2の幅B2を備えた流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1はケースの長手方向軸3又は長手方向軸と平行な線及び中空構造(5、105)の軸を含む面に垂直である。これに関して、幅B1とは中空構造に属する中空体の束の幅を意味する。この特別な場合では、中空構造(105、205、305、405、505、605)のB1/B2の比は正確に3である。周辺部にある中空構造では、B1/B2の比は正確に2である。図4ではさらに、複数の中空構造(5、105、205、305、405、505、605、705)を設けることができることが分かる。4から12の中空構造を使用すると、混合効果には理想的であることが明らかになっている。少なくともいくつかの中空構造を、図2による実施例に従って設計することもできる。すべての中空構造は、この図には示されていないケース内に配置されている。ケースは好ましくは、特に、装置を通して第2の流体7を高圧下で輸送しなければならないとき、円形横断面を有する。利用可能な混合空間を最適に利用するために、中空構造は好ましくは、直径D1を有する包囲円筒内に配置される。特に、内部圧力が周囲圧力と実質的に異ならない場合、円形の代わりに正方形又は長方形のケース形状を使用することもできる。したがって、図4による中空構造全体の直径D1に対する幅B1の比は1/12から1/4である。間隔又はガイド要素75はここでは考慮されていない。混合の均質性に負の効果をもたらす周辺効果を避けるために、直径D1とケース内径との差は可能な限り小さいものとする。周辺効果を避けるために、周辺部に配設された中空体に扇形状のガイド要素75を取り付けることができ、それにより周辺流も検出され屈折する。
【0023】
図1、3又は4による装置は、内部に配置された筒状のループによって形成される中空構造を有する筒状のケースから形成される。中空構造は図7では、表示を簡略化するために帯として示されている。帯の幅は上記で定義した値B1に対応する。以下でより詳細に説明するが、帯の形成により第2の流体7の流れが屈折することによって、上述の包囲円筒の横断面全体にわたる混合の質及び熱交換に関して最適な均質性が達成される。ケースを通って流れる第2の流体7の顕著な栓流動作を観察することができ、これは図6に示す試験シリーズによって図示されている。栓流動作を伴う本発明による装置は特に、とりわけ文献ではチャンネリング及び不均衡分布として知られる効果も生じる傾向にあり、及び/又は大量の熱産生又は大量の熱消費をともなう反応の滞留時間にとって重要な動作をする高粘度のニュートン液体及び非ニュートン液体に適している。特に上記で挙げた種類の流体における混合効果及び熱伝導力は、4〜12の中空構造の配置によって最適となる。
【0024】
図5は、装置の長手方向軸に垂直な平面に配置された、図3による装置を通る断面を示す。図5では特に、そのような断面によって切断された、第1の中空構造405の2つ以上のセクション(424、426、428、430、432、434、436)が示されている。中空構造405のそのような部品要素477は、例えば中空構造のセクション432及び434によって側面が囲まれている。第2の流体は、この部品要素477並びに同じ中空構造405の隣接する部品要素並びに隣接する中空構造(5、105、205、305、505、605、705)の同様の部品要素(77、177、277、377、577、677、777)を通って流れる。この部品要素477の図は、図8に示すプリズム体の2つの側面の突出部に対応する。側面が、第2の流体の主流方向76(図8)に対して大きさが同じであるが符号が逆である角度α及びβだけ傾斜している場合、この突出面はプリズム体の対角線を含む。したがって、第2の流体7は各部品要素477を通って比例的に流れる。中空構造405の中空体によって側面が形成される部品要素477は、図5に示す部品要素377又は577からオフセットされて配置されている。この場合、中空構造405並びに他の図示された中空構造(5、105、205、405、505、605、705)の2つ以上のセクション(424、426、428、430、432、434、436)もまた、断面に示されている。この実施例で図5に示される最上部及び最下部の周辺領域の周辺要素(77、777)は、部品要素(177、277、377、477、577、677)より表面積が小さい。周辺領域は扇形状のガイド要素75を含んでおり、第2の流体7の大部分が混合されず、開口している周辺領域に沿って実質的にケースの内壁に沿って流れることがないようになっている。そのような流れ動作は、図6の従来技術による熱交換反応器でも行うことができる。その混合は十分に均質ではなく、熱交換も十分な温度が確保されない。
【0025】
図6は、装置の長手方向軸に沿って、2つの成分から構成される第2の流体の段階的な混合を示す図である。第2の流体7は、2つ以上の成分から構成することもできる。図4の実施例による装置1の上部が示されている。2列の断面がそれぞれの下に配置され、装置の接続線で示された位置に形成されている。上列の断面は、色の異なる2つの成分から構成される第2の流体7の混合の進行を示す。下列は、従来技術による装置での2つの成分の混合を示す。装置による成分の混合は混合路の約半分より後に見られ、混合路の前半で起きるストランド形成の大部分が消失するように、混合路の後半では混合の段階的な均質化が行われることが、図から特に明らかである。装置の直径D1の値の少なくとも約2.5倍である混合路の後で、実質的な均質化が見られる。B1対B2の比が1より大きい中空構造を含まず、管が互いに交差状に配置されている従来技術の装置では、混合路に沿って2つの成分の実質的な混合は行われず、45°から90°の角度で特定の再配置が行われるだけである。流出領域においてさえも、黒色の成分が大部分を占める部分と白色の成分が大部分を占める部分が存在する。したがって、図6は本発明による装置によって達成される顕著な効果を明確に示している。
【0026】
図7は、機器の混合効果を説明するために、装置の概略図を示す。中空構造の周りでの第2の流体7の流れ動作は、図7に示すような帯の周りでの流れ動作と同様である。第2の流体は、実質的にケース2の長手方向軸3に沿って配設された主流方向76に沿って、ケース2の入口横断面を通って流れる。第2の流体7が中空構造(5、105、205、305)へと屈折する場合、流れが屈折し、その後熱交換が行われて、第2の流体7は加熱又は冷却される。したがって、第2の流体7は幅B1を有する中空構造(5、105、205、305)の表面へと入射する。図7では、中空構造のそのような配置の断面のみが示されており、図を簡略化し明確性を高めるために、4つの隣接する中空構造(5、105、205、305)のみが示されている。第1の中空構造5は、長手方向軸3に対して角度α61で配置された複数のセクション(10、12、14、16、18)及びセクション(8、10、12、14、16、18)間に配置された複数の連結部材(9、11、13、15、17)を含む。第2の中空構造(105、305)は、長手方向軸3に対して角度β161で配置された複数のセクション(110、112、114、116、118、120)及びセクション(108、110、112、114、116、118、120)間に配置された複数の連結部材(109、111、113、115、117、119、121)を含む。中空構造205は中空構造5と同じ設計であり、中空構造305は中空構造105と同じ設計であり、これらの2つの中空構造の詳細な説明は行わない。
【0027】
図8は図1、7、11及び12の4つの中空構造(5、105、205、305)の断面を示し、第2の流体7の流れを説明するために流体容積の図も示す。第2の流体7の主流方向76が矢印によって概略的に示されている。中空構造5のセクション10及びセクション12の一部並びに中空構造105のセクション112及びセクション114の一部が互いに交差状に配置されている。中空構造205のセクション210及びセクション212の一部並びに中空構造305のセクション312及びセクション314の一部が互いに交差状に配置されている。セクション(10、12、112、114、210、212)の交差点が、A、B、C、D、E、F、G、Hによって示されている。セクションを平坦で非常に薄い帯(すなわち、B2をゼロに近づけたもの)として簡略な形態で示す場合、プリズムとして、特に、図8の右側に示すように頂点A、B、C、D、E、F、G、Hを有する平行管として形成された、交差点A、B、C、D、E、F、G、Hによって流体容積が囲い込まれる。流体容積70は、頂点A、D、H、Eによって囲まれ、第2の中空構造105の第2のセクション112の一部によって形成される、第1の表面68を有する。流体容積70は、頂点B、C、G、Fによって囲まれ、中空構造105のセクション114の一部によって形成される、第2の表面69を有する。したがって中空構造(5、105)は第1の側面68を有し、そこに第2の流体7が入射し、それに沿って第1の部分流66が導かれる。第2の部分流67は側面68から出て、流体容積70内へ、その下に配設された流体容積170へ、又はその上に配設された流体容積内へと導かれる。流体容積70は頂点E、F、G、Hを有する底面62、及び頂点A、B、C、Dを有する上面63、並びに頂点A、B、E、Fを有する第3の側面64及び頂点C、D、G、Hを有する第4の側面65を含み、側面64及び65は開口しており、第1の側面68はセクション112から形成され、第2の側面69はセクション114から形成される。したがって第2の流体7は、部分流の連続的な分割及び結合が行われるように、底面62、上面63、並びに第3及び第4の側面(64、65)を通って流れることができ、それにより第2の流体7の再配置及び混合が行われる。図をより明確にするために、図8の右側の装置では、流体容積70に隣接する流体容積170は本来の位置からオフセットされている。流体容積170は流体容積70の真下に配設されている。流体容積170は同様に長方形のプリズムとして形成され、頂点E、F、G、H、I、J、K、Lによって囲まれている。流体容積70及び流体容積170は、頂点E、F、G、Hによって設定される共通の底面又は上面62を有する。頂点E、F、I、Jを有する側面164はセクション212によって形成され、頂点G、H、K、Lを有する側面165は中空構造205のセクション210によって形成される。第2の流体7は頂点E、H、I、Lを有する開口側面168を通って流入し、第1の部分流166は、セクション210が長手方向軸3(図7に示す)の方向に延びる第2の流体7の主流方向76を含む角度61で屈折する。他の部分流167は頂点E、F、G、Hを有する上面62を通って流出し、他の部分流180は流体容積170の頂点I、J、K、Lを有する底面162を通って流出する。したがって部分流(67、167)の流入及び流出は、第2の流体7の混合が行われるように、この上面又は底面62を通って同時に行われる。
【0028】
流体媒体の熱交換及び混合処理のための装置の他の実施例が、図9に示されている。図9ではケース2が破断して示されており、機器の下側部分が垂直方向にオフセットされて示されており、第1及び第2の中空構造(5、105、205、305)として形成された機器4の少なくとも一部が見えるようになっている。機器の一部の図は、簡略化のために省略されている。連結部材(11、13、15、111、211、213、311、313)がV字形に形成されている。この実施例では、中空構造(5、105、205、305)内部を流れる第1の流体6を、いくつかの中空体(71、72、73)の内部で反対方向に導くことも可能である。或いは、第1の流体6がケースの第1の端部で中空体へ流入し、図示されていないが反対側に配設されたケースの第2の端部で流出することもできる。角度α61及び角度γ91は、ケース2の長手方向軸3と第1の中空構造(5、205)のセクション(10、12、14、210、212、214)によって形成されるV字形セクションの脚との間に交互に設定される。角度β161及び角度δ191は、ケース2の長手方向軸3と第1の中空構造(105、305)のセクション(110、112、310、312、314)によって形成されるV字形セクションの脚との間に交互に設定される。角度α及びγ又はβ及びδは、ここでは同じ中空構造のセクションと長手方向軸の平行線によって交互に設定されていることが明らかであるが、図7及び8に示す第2の流体7の流体流のモデルはこの実施例及び以下に述べる図10による変形例でも同じように使用される。第1の流体6を収集ユニット又はコレクタへと流出させることからなる他の可能性も考えられる。第1の流体6の少なくとも部分流が、この収集ユニット内で互いに導かれ、次いで、図示されていないが、第1及び第2の中空構造(5、105、205、305)へと再分布される。
【0029】
図10は、図9による実施例の変形例を示す図であり、図2の中空構造が使用されている。図7及び8に示す混合原理はまた、長手方向軸3に対して異なる角度α61及びγ91並びにβ161及びδ191で配置された脚を有するV字形部分で実現される。
【0030】
図11は、第3の実施例による流体媒体の熱交換及び混合処理のための装置の図であり、第1の中空構造(5、205、405、605)及び第2の中空構造(105、305、505)が互いに交差状に配置されている。中空構造の番号については図12の左側を参照されたい。ケース2は二重のジャケットとして形成されており、第1の流体6がその内部を流れる。二重ジャケットの2つの壁体(79、81)の間に分離要素78が配置され、これにより二重ジャケット内部で反対流方向の領域を互いに分離することができる。図11では、実際に二重ジャケットの壁体(79、81)の長手方向軸3を含む面で、二重ジャケットが破断して示されている。この実施例の壁体(79、81)は同心の円筒として示されている。複数の第1及び第2の中空構造(405、505)が内壁体79に取り付けられており、その周りを第2の流体7が流れることができる。流体7の主流方向は長手方向軸3の方向に配設されている。流体7は、壁体79の内部を延びる中空構造(5、105、205、305、405、505、605)に入射することから、これらの機器4、すなわち第1及び第2の中空構造(5、105、205、305、405、505、605)全体によって屈折する。第1の中空構造(5、205、405、605)及び第2の中空構造(105、305、505)は、図1、3、4、5、9に示すように、それぞれ複数の中空体から構成することができる。第1の中空構造(5、205、405、605)は長手方向軸との角度α61を有し、第2の中空構造(105、305、505)は長手方向軸との角度β161を有する。角度α61及びβ161は、好ましい変形例によれば、同じ大きさで異なる符号を有することができる。第1の流体6は、ここでは図1で示したように基部60にわたって中空構造内へと流入することはせず、内壁体79の内壁にわたって流れる。隣接する中空構造が交差状に配置されているので、図8の図及び関連する説明の内容を、この実施例にもあてはめることができる。
【0031】
図12は、図11に示す実施例の装置を通る2つの断面を示す。図12の左側は、ケース2を通る径方向断面を示す。内壁体79及び外壁体81が破断されて示されている。第1の流体の流入及び流出のための突出部(82、83)は、この断面では見ることができない。分離要素78が、内壁体79と外壁体81の間に配置されている。
【0032】
図12の右側はケース2を通る長手方向断面を示し、第1の流体6の流方向を示す。入口突出部82を通って内壁体79と外壁体81の間の中間空間へと入る第1の流体6は、この中間空間を通って流れ、交差状に配置された第1及び第2の中空構造(5、105、205、305、405、505、605)の内部へと入る。第1の流体6は中空構造を通って交差状に流れ、部分流が内壁体79と外壁体81によって囲まれた中間空間でケース2の下半分に流入し、出口突出部83を通って流出される。第2の流体7は内壁体79の内部を流れ、中空構造(5、105、205、305、405、505、605)によって屈折される。中空構造に沿って、また内壁体79の表面にわたって、同時に熱交換が行われる。第1の流体6の大部分が側流を形成し、中空構造(5、105、205、305、405、505、605)内を通らずに装置から再び流出することを回避できる場合、収集要素はここでは感知のみが可能である。収集要素84がケース2の第2の端部に取り付けられている。いくつかの中空構造は収集要素84へと開口しており、第1の流体6は中空構造を通って流れた後で収集要素84に入るようになっている。収集要素の少なくとも一部が分布要素の機能を有するように、中空構造のいくつかは収集要素から入る第1の流体で充填することができる。収集要素は遮断要素85を有し、第1の流体6が中空構造内を通って流れずに側流を形成することを防ぐ。遮断要素85はリング状で第2の流体7が入るための通路を有するように形成することもでき、それにより第2の流体7は二重ジャケット内で導かれて第1の流体6の対流として流れ、又は中空構造内で導かれて第1の流体6の交差流として流れる。
【0033】
反対に、第2の流体7が遮断要素内に配置された通路を通って出る場合、第1の流体6及び第2の流体7の流れは、二重ジャケット内で流れを考慮する場合は互いに平行な流れとなって、中空構造を通る第1の流体の流れを考慮する場合は互いに交差した流れとなって流れる。図12では、B1/B2の比は1より大きい。したがって、第2の流体7の混合及び熱交換は大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】第1の実施例による装置を示す図である。
【図2】第2の実施例による装置を示す図である。
【図3】第1の実施例による装置を通る長手方向断面の図である。
【図4】図3の断面に対して垂直に配置された断面で、図3による装置を通る他の長手方向断面の図である。
【図5】装置の長手方向軸に垂直な平面に配置された、図3による装置を通る断面の図である。
【図6】装置の長手方向軸に沿って、2つの成分から構成される第2の流体の段階的な混合を示す図である。
【図7】機器の混合効果を説明するための装置の概略図である。
【図8】図7の詳細とともに流れを説明するための流体容積の図を示す図である。
【図9】V字形に屈折する第1の実施例を示す図である。
【図10】V字形の屈折を有する図9の実施例の変形例を示す図である。
【図11】第3の実施例による装置を示す図である。
【図12】第3の実施例による装置を通る2つの断面を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
2 ケース
3 長手方向軸
4 機器
5 第1の中空構造
6 第1の流体
7 第2の流体
8 第1のセクション
9 第1の連結部材
10 第2のセクション
11 第2の連結部材
12 第3のセクション
59 屈折要素
60 基部
61 角度α
62 底面
63 上面
64 第3の側面
65 第4の側面
68 第1の側面
69 第2の側面
70 流体容積
74 第1の端部
75 ガイド要素
76 主流方向
77 周辺要素
78 分離要素
79 内壁体
81 外壁体
84 収集要素
85 遮断要素
91 角度γ
105 第2の中空構造
108 第1のセクション
109 第1の連結部材
110 第2のセクション
111 第2の連結部材
112 第3のセクション
161 角度β
170 流体容積
191 角度δ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体媒体の熱交換及び混合処理のための装置であって、ケース(2)を含み、その中に機器(4)が配置されており、前記機器(4)は第1の中空構造(5)及び第2の中空構造(105)を有し、前記第1の中空構造(5)及び前記第2の中空構造(105)を通って第1の流体(6)が流れることができ、前記第1の中空構造及び前記第2の中空構造の周りを第2の流体(7)が流れることができ、前記第1の中空構造(5)及び前記第2の中空構造(105)は互いに交差状に配置されており、前記中空構造(5、105)は第1の幅B1及び第2の幅B2を有する流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1の向きは前記ケースの長手方向軸(3)又は前記長手方向軸に平行な線及び前記中空構造(5、105)の軸を含む面に垂直であることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第2の流体(7)が、実質的に前記ケースの長手方向軸(3)に沿って配設された主流方向(76)に沿って前記ケース(2)の入口横断面を通って流れる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記機器(4)が4つ以上12以下の中空構造(5、105)から形成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記中空構造(5、105)が、前記中空構造(5、105)の内部を流れる第1の流体(6)の強制屈折が行われる複数の連結部材(9、11、13、15、17、19から51、109、111、113、115、117、119から151)を含む、請求項1から3までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の中空構造(5)が、前記長手方向軸(3)と平行に延びる第1のセクション(8)及び前記第1の中空構造の内部を流れる前記第1の流体(6)の強制屈折が行われる複数の連結部材(9、11、13、15、17、19から51)を含み、第2のセクションが第1の連結部材と第2の連結部材の間に配置され、第2のセクション内で第1の流体(6)の中間流方向の少なくとも一部が長手方向軸(3)に対して角度α(61)で延びている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
第2の中空構造(105)が前記第1の中空構造(5)に隣接して配置され、前記第2の中空構造(105)が連結部材(109、111、113、115、117、119から151)によって連結されたセクション(108、110、112、114、116、118から152)を含み、前記第1の流体の前記中間流方向の少なくとも一部が前記長手方向軸(3)に対して角度β(161)でセクション内を延びる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記角度α(61)及びβ(161)は符号及び/又は大きさが異なる、請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
前記角度α(61)及びβ(161)は実質的に等しいが符号が異なる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
少なくともいくつかの連結部材が実質的に半円形に形成されている、請求項5から8までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
少なくともいくつかの連結部材がV字形又はU字形に形成されている、請求項5から8までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の中空構造(5)が1つの第1の中空体又は複数の第1の中空体(71、72、73)を含み、前記第2の中空構造(105)が1つの第2の中空体又は複数の第2の中空体(171、172、173)を含む、請求項1から10までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の中空体(71、72、73)及び/又は前記第2の中空体(171、172、173)がそれぞれ実質的に平行に延びる管の束として形成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の中空体(71、72、73)の束が互いにわずかにオフセットされている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の中空体(71、72、73)の束の間に間隙が画成される、請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
前記中空構造(105)が第1の表面(68)を含み、第2の流体(7)がその上に入射し、第1の部分流(66)がそれに沿って導かれ、第2の部分流(67)が表面(68)を離れ、流体容積(70)内へ、或いはその上又はその下に配設された流体容積(170)内へと向かい、前記流体容積(70)は、3つの隣接する中空構造の周辺部から形成され、頂点(A、B、C、D、E、F、G、H)によって囲まれた6つの長方形の面を有するプリズム体として形成され、底面(62、E、F、G、H)及び上面(63、A、B、C、D)並びに第1及び第2の側面(64、A、B、E、F及び65、C、D、G、H)が開口するようになっており、他の側面は前記第1の面(68)及び前記第2の面(69)の一部から形成されるようになっており、第2の流体(7)は、部分流の連続的な分割及び結合が行われるように、前記底面(62)、前記上面(63)、並びに第1及び第2の側面(64、65)を通って流れることができ、それにより前記第2の流体(7)の再配置及び混合が行われる、請求項1から14までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記ケース(2)の第2の端部に収集要素(84)が取り付けられ、少なくともいくつかの中空構造(5、105)がその中へと開口している、請求項1から15までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
いくつかの中空構造(5、105)を、前記収集要素(84)から入る第1の流体(6)で充填することができる、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記第1及び第2の流体が、互いに対流として又は互いに交差対流として、或いは互いに平行流又は交差平行流として導かれる、請求項1から17までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記第2の流体(7)は化学反応を起こす成分を含む、請求項1から18までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
2つの隣接する中空構造(5、105)間に間隔が設けられる、請求項1から19までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
ケース(2)を有する装置で行われる流体媒体のための熱交換及び混合処理のための方法であって、機器(4)が内部に配置され、前記機器(4)は第1の中空構造(5)及び第2の中空構造(105)を形成し、第1の段階では第1の流体(6)は前記第1の中空構造(5)及び前記第2の中空構造(105)を通って流れ、第2の流体(7)は前記第1の中空構造及び前記第2の中空構造の周りを流れ、前記第1の中空構造(5)及び前記第2の中空構造(105)が互いに交差状に配置されており、中空構造(5、105)は第1の幅B1及び第2の幅B2を有する流体横断面を有し、B1/B2は1より大きく、B1の向きはケースの長手方向軸(3)又は前記長手方向軸に平行な線及び前記中空構造(5、105)の軸を含む面に垂直であることから、前記第2の流体(7)は前記中空構造を通って屈折し、前記中空構造の周りを流れる間に前記流体(7)が混合されるようになっていることを特徴とする方法。
【請求項22】
特にポリマー又は食品など高粘度流体の熱交換及び混合処理に使用される、請求項1から21までのいずれか一項に記載の装置の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−224205(P2008−224205A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−30456(P2008−30456)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【出願人】(505150095)スルザー ケムテック アクチェンゲゼルシャフト (40)
【Fターム(参考)】