説明

流体試料を処理溶液と混合する機械装置

流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置は、第1の部分であって、隔壁突刺突起と、毛細管通路と、第1の部分の外面の空気抜き孔とを備える第1の部分と、第2の部分であって、処理溶液室と、処理溶液室を密封する隔壁とを備える第2の部分と、を備え、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に最初に挿入されるとき、空気抜き孔は開いており、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に完全に挿入されるとき、空気抜き孔は閉じられるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体試料(任意選択的には、血液試料)を処理溶液(任意選択的には、緩衝剤または希釈剤)と混合する機械装置に関する。
【背景技術】
【0002】
「流体試料を処理溶液と混合する機械装置」と題する米国特許出願公開第2005/0196872号(米国特許出願第11/043,510号)明細書(特許文献1)は、血液試料を、流体検体計測器内に放出する前に、処理溶液と混合する2部品装置を記載している。このシステムの欠点は、正確な量の試料が試験カートリッジに送達されるように装置内の加圧を制御することが困難である点にある。以下に明らかにされるように、本発明は、この欠点を解消している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0196872号(米国特許出願第11/043,510号)明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明は、流体試料を処理溶液と混合し、混合された流体試料および処理溶液を計測器内に送達する統合システムを提供している。好ましい態様では、流体試料は血液試料であり、処理溶液は緩衝剤であり、計測器は血液検体計測器である。しかし、本発明は、これに制限されるものではない。代替的態様では、流体試料は、間質液を含む体液試料または前立腺特異抗原を含む流体試料であってもよい。さらに、血液検体計測器の例として、任意選択的に、ヘモグロビンAlc(HbAlc)用パネル計測器または脂質用パネル計測器が挙げられるが、ここでも、本発明は、これに制限されるものではない。
【0005】
一態様では、本発明は、流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置において、第1の部分であって、隔壁突刺突起と、毛細管通路と、第1の部分の外面の空気抜き孔と、を備える第1の部分と、第2の部分であって、処理溶液室と、処理溶液室を密封する隔壁とを備える第2の部分と、を備え、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に最初に挿入されるとき、空気抜き孔は開いており、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に完全に挿入されるとき、空気抜き孔は閉じられている装置を提供している。
【0006】
本発明によれば、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に挿入されるとき、空気抜き孔は、装置の第2の部分内から空気を逃がすことが可能となる。空気抜き孔は、装置の第1の部分の外面の一部に沿って延在する長孔から構成されていてもよい。任意選択的に、長孔は、該外面部分の先端から、装置の第1の部分の外面の長さに沿って長く延在していてもよい。
【0007】
他の態様では、本発明は、流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置において、流体試料を受け入れるように寸法決めされた毛細管通路を有すると共に、外面に空気抜き孔を有する第1の部分と、第1の隔壁および第2の隔壁によって囲まれた処理溶液室を有する第2の部分であって、第1の部分が第2の部分内に挿入されるとき、第1の部分が第1の隔壁を突き通し、これによって、処理溶液室の内容物が毛細管通路の内容物と混合され、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に最初に挿入されるとき、空気抜き孔は開いており、装置の第1の部分が装置の第2の部分内に完全に挿入されるとき、空気抜き孔は閉じられる第2の部分と、処理溶液室および毛細管通路のそれぞれの内容物を装置から放出させるために、第2の隔壁を突き通す機構と、を備えている装置を提供している。
【0008】
さらに他の態様では、本発明は、流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置において、流体試料を受け入れるように寸法決めされた毛細管通路を有する第1の部分と、 第1の隔壁および第2の隔壁によって囲まれた処理溶液室を有する第2の部分であって、第1の部分が第2の部分内に挿入されるとき、第1の部分が第1の隔壁を突き通し、処理溶液室の内容物が毛細管通路の内容物と混合される第2の部分と、第2の隔壁を突き通す機構を有するプランジャーであって、処理溶液室および毛細管通路のそれぞれの内容物がプランジャーを通して放出されるようにされている、プランジャーと、を備えている装置を提供している。好ましい態様では、第2の隔壁を突き通す機構は、プランジャー上のスパイクから構成されているとよい。さらに、プランジャーは、中心流路を備えていてもよく、スパイクは、中心流路に隣接して配置されていてもよい。スパイクの鋭利な端は、中心流路の上方に位置決めされていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】「流体試料を処理溶液と混合する機械装置」と題する米国特許出願公開第2005/0196872号(米国特許出願第11/043,510号)明細書に示されるような本発明の先行技術の実施形態の斜視図である。
【図1B】図1Aの装置の側面図である。
【図1C】図1Bに対応する側断面図である。
【図1D】装置の第2の部分内に挿入されつつある装置の第1の部分の側面図である。
【図1E】図1Dに対応する側断面図である。
【図1F】計測器内に挿入されつつある装置の斜視図である。
【図1G】図1Fに対応する側断面図である。
【図1H】装置の第1の部分の洗い流しをより容易にするシステムを示す図である。
【図2A】空気抜き長孔を内部に有する装置の第1の部分を示す、本発明の実施形態の透視図である。
【図2B】装置の第1の部分が装置の第2の部分内に挿入される前の図2Aに対応する側面図である。
【図2C】装置の第2の部分内への装置の第1の部分の部分挿入を示す、図2Aに対応する側面図である。
【図2D】装置の第2の部分内への装置の第1の部分の完全挿入を示す、図2Aに対応する側面図である。
【図3A】本発明の他の実施形態の分解斜視図である。
【図3B】使用前の図3Aの第2の部分、プランジャー、およびキャップの断面図である。
【図3C】装置の第1の部分が装置の第2の部分内に完全に挿入されている状態を示す、図3Bと同様の断面図である。
【図3D】キャップが取り外され、プランジャーが装置の第2の部分内に完全に挿入されている状態を示す、図3Cと同様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1A〜図1Hは、以下に述べるように、「流体試料を処理溶液と混合する機械装置」と題する米国特許出願公開第2005/0196872号(米国特許出願第11/043,510号)明細書の図8A〜図8Hに記載されているような先行技術の装置を示している。
【0011】
装置100は、毛細管通路105を内部に含む隔壁突刺部分103を有する第1の部分102と、処理溶液室106および処理溶液室106を密封する上部隔壁108を備える第2の部分104と、を備えている。
【0012】
好ましい一操作方法では、ユーザは、指から一滴の血液を毛細管通路105の上端に置くようになっている。毛細管通路105の反対側の端には、停止接合部(stop junction)107が設けられている。このような停止接合部は、好ましくは、装置100の第1の部分102を貫通する孔(bore)から構成されているとよい。従って、停止接合部107によって、所定量の血液が毛細管通路105内に受け入れられるのが、容易になる。
【0013】
図1Dおよび図1Eに示されるように、毛細管通路105が血液試料で満たされた後、第1の部分102を、隔壁突刺突起103が上部隔壁108を突き刺すように、第2の部分104内に挿入し、これによって、毛細管通路105が処理溶液室106内に受け入れられることになる。従って、毛細管通路105および処理溶液室106のそれぞれの内容物が互いに混合することになる。装置を振ることによって、混合をさらに促進させるようにしてもよい。
【0014】
最後に、図1Fおよび図1Gに示されるように、分注ノズル101を、第1の部分102が第2の隔壁(底側隔壁)109を突き通すように、第1の部分102に対して移動させることが可能である。これが行われると、混合された血液/処理溶液は、分注ノズル101を通して、装置から放出されることになる。好ましい実施形態では、分注ノズル101の遠位端101Aは、血液検体計測器10(任意選択的には、ヘモグロビンA1c用血液計測器)の入口内に受け入れられるように寸法決めされている。この装置は、どのような適切な流体検体計測器、さらには、(例えば、試料を後で分析できるようにウエル内に貯蔵して準備する)簡単な収納容器と共に用いられてもよい。
【0015】
図1Cを再び参照して、分注ノズル101の任意選択的な内部の特徴について、説明する。例えば、(図1と対照的に)、流体が放出される内部通路122が、漏斗状に拡げられていてもよい。これは、計測器10内への溶液の流れを遅くし、計測器10の内側における飛散を防ぐという利点を有している。加えて、作動中に空気圧の上昇をもたらすために、通気孔120が設けられていてもよい。
【0016】
図示されるように、分注ノズル101は、第2の部分104内に収容されるようになっている。これは、血液/処理溶液の混合物を捕捉し、この混合物を分注ノズル101を通して全て放出させることができるという利点を有している。
【0017】
第1の隔壁108および第2の隔壁109は、箔から作製されていてもよいし、またはどのような適切な材料、例えば、プラスチックまたはゴムから作製されていてもよい。
【0018】
システム100は、隔壁突刺突起103を有する本体102内の毛細管通路105内に血液を吸い込み、処理溶液室106を覆っている第1の隔壁108を隔壁突刺突起103によって突き刺し、これによって、毛細管通路105内の血液を処理溶液室106の内容物に晒し、処理溶液室106を当該処理溶液室内に受け入れられた毛細管通路105と共に振り、これによって、血液を処理溶液室106の内容物と混合させ、第2の隔壁109を突き刺し、混合された血液および処理溶液室の内容物が血液検体計測器10内に受け入れられるようにすることによって、血液検体計測器10に用いられる血液試料を調製するのに用いられてもよい。
【0019】
また、システム100は、血液試料を装置の第1の部分102内の毛細管通路105内に吸い込み、装置の第1の部分102を、処理溶液室106の隔壁108を突き通すように、第2の部分104に対して移動させ、これによって、処理溶液室106の内容物を毛細管通路105内の血液試料と混合させ、混合された処理溶液および血液試料を分注ノズル106を通して血液検体計測器10内に放出させることによって、血液検体計測器10に用いられる血液試料を調製するのに用いられてもよい。
【0020】
図1Hは、以下に述べるように、第1の部分102の隔壁突刺突起103内の毛細管通路105の洗い流しをより簡単にするシステムを例示している。良好な混合を得るための流体試料の洗い流しをより簡単にするために、開窓109が、毛細管通路105の側面に設けられている。
【0021】
図2A〜図2Dは、装置の第1の部分に空気抜き孔を有する本発明の実施形態を示している。この空気抜き孔によって、ユーザ技術またはその一部とは無関係に、第1の部分202が第2の部分204内に同時に挿入されることが確実になる。この制御された加圧の利点は、装置と共に用いられる試験カートリッジへの正確な量の送達を確実にすることにある。具体的には、以下に述べるように、装置の第2の部分内の第2の隔壁が破れたとき、正確に予測定されたドーズ量の処理された試料流体を装置の外に噴出させることが可能となる。
【0022】
図2A〜図3Dに示される本発明の実施形態は、図1A〜図1Hにおいて述べた本発明の前述の実施形態と同じように作動するようになっている。しかし、この実施形態は、さらに他の新規の特徴、例えば、制限されないが、以下に述べる特徴を有している。
【0023】
装置200(図2A)は、毛細管通路205を内部に含む隔壁突刺突起203を有する第1の部分202と、上部隔壁208によって密封された処理溶液室206を備える第2の部分204と、を備えている。図1A〜図1Hにおいて述べた先行技術の装置と同じように、ユーザは、一滴の血液を毛細管通路205内に入れるようになっている。停止接合部207は、停止接合部107と同じように作用するようになっている。毛細管通路205が血液で満たされた後、第1の部分202が、第2の部分204内に挿入されることになる。次いで、隔壁突刺突起203が上部隔壁208を破り、これによって、毛細管通路205が(第2の部分204内の)処理溶液室206内に受け入れられることになる。
【0024】
図2A〜図2Dに示されるように、第1の部分202の外面222に、空気抜き孔220が設けられている。空気抜き孔220は、単純に、第1の部分202に切り込まれた長孔から構成されているとよい。好ましくは、空気抜き孔220は、装置200の第1の部分202の外面222の先端224から延在している。
【0025】
図2B〜図2Dに示されるように、空気抜き孔220によって、第1の部分202が装置の第2の部分204内に挿入されるとき、第2の部分204内から空気を逃がすことが可能である。図2Bは、第2の部分204内に挿入される前の第1の部分202を示している。図2Cは、第2の部分204内に部分的に挿入された第1の部分202を示している。図から分かるように、空気抜き孔220は、第1の部分202が第2の部分204内に挿入されるとき、処理溶液室206から空気が逃げるのを可能にしている。最後に、図2Dに示されるように、第1の部分202は、第2の部分204内に完全に挿入されることになる。従って、空気抜き孔220からどのような流体の漏れも生じさせることなく、毛細管通路205および溶液処理室206のそれぞれの内容物を混合させることが可能となる。このとき、(空気抜き孔220が第2の部分204内に完全に受け入れられているので)、さらなる空気が、処理室206から空気抜き孔220を通って漏れることがない。
【0026】
図から分かるように、第1の部分202の外面220は、第2の部分204の内面に対して位置決めされている。図示される例示的な実施形態では、空気抜き孔220は、第2の部分204内のシールリング221を通過すると、完全に密封されるようになっている。典型的には、第1の部分202は、第2の部分204内に完全に挿入されるまでに、シール点を約0.001インチ超えて移動するようになっている。このさらなるわずかの移動距離に沿った(第2の部分204内への第1の部分202の)運動が、処理室を加圧することになる。これによって、装置と共に用いられる試験カートリッジへの正確な量の送達が確実になる。具体的には、装置200の第2の部分204の第2の隔壁(図3B,図3C)が破られたとき、正確に予測定されたドーズ量の処理された試料流体を装置200から噴出させることが可能となる。従って、空気抜き孔220の利点は、その存在によって、ユーザ技術またはその一部とは無関係に、第1の部分202が第2の部分204内に同時に挿入されることが確実になる点にある。
【0027】
図3A〜図3Dは、以下に述べるように、装置200の操作を示している。第1の部分202および第2の部分204は、それぞれ、図1A〜図1Hの先行技術の装置に示される第1の部分102および第2の部分104と同じように作用するようになっている。プランジャー201が、設けられている。このプランジャー201は、前述した分注ノズル101と同じように作用するようになっている。底キャップも、設けられている。
【0028】
図3Bに示されるように、プランジャー201は、最初、第2の部分204の底に着座している。これらのプランジャー201および第2の部分204の両方が、キャップ211内に着座している。次いで、図3Cに示されるように、第1の部分202が、(前述したように)、第2の部分204内に挿入されることになる。このとき、隔壁突刺突起203が、(上部)隔壁208を破り、これによって、毛細管通路205および試料処理室206のそれぞれの内容物を混合させることが可能となる。次いで、図3Dに示されるように、キャップ211が取り外され、プランジャー201が第2の部分204内に押し上げられることになる。このとき、プランジャー201のスパイク215が(下部)隔壁209を破り、これによって、試料処理室206内の混合された内容物を装置200の底から放出させることが可能となる。これは、例えば、(図1Fに示される方法と同じように)プランジャー201を通して、なされることになる。
【0029】
本発明の任意選択的な一態様では、プランジャー201は、中心流路217を備えている。この中心流路217に隣接して、スパイク215の鋭利な上端を配置することが可能である。操作に関する一実施形態では、スパイク215の鋭利な端を中心流路217のいくらか上方に配置することが可能である。
【0030】
本発明は、血液試料と共に用いられることに制限されないことを理解されたい。代わって、どのような形式の流体検体計測器において分析されることになるどのような他の流体に置き換えられてもよい。従って、本発明は、種々の流体試料、例えば、前立腺特異抗原、脂質、クレアチニン、微量アルブミンのような検体を含む体液試料に対してなされる操作も包含している。
【0031】
好ましくは、装置200と共に用いられる計測器は、HbAlc計測器であるが、本発明は、これに制限されないことを理解されたい。代わって、(1つまたは複数の検体を測定する)どのような形態の検体計測器でも、本発明に適合可能である。従って、本発明は、例えば、制限されないが、血液試料を希釈緩衝剤と混合することを含むことができる。また、本発明は、例えば、血液を他の物質と混合するのにも有用であり、他の装置と関連して用いられてもよい。例示的な計測器の機能は、米国特許第5,837,546号明細書、第5,945,345号明細書、および第5,580,794号明細書に記載されている。これらの特許は、参照することによって、その全体がここに含まれるものとする。しかし、本発明は、どのような適切な流体検体計測器、さらには、(例えば、試料を後で分析できるようにウエル内に貯蔵して準備する)簡単な収納容器と共に用いられてもよいことを理解されたい。
【0032】
本発明の任意選択的な態様では、装置200は、(米国特許第5,837,546号明細書、第5,945,345号明細書、および第5,580,794号明細書に記載されているような)使い捨て式計測器または米国仮特許出願第60/550,410号明細書に記載されているような多数回使用式カートリッジシステムのいずれと共に用いられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置において、
第1の部分であって、
隔壁突刺突起と、
毛細管通路と、
前記第1の部分の外面の空気抜き孔と、
を備える第1の部分と、
第2の部分であって、
処理溶液室と、
前記処理溶液室を密封する隔壁と、
を備える第2の部分と、
を備え、
前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に最初に挿入されるとき、前記空気抜き孔は開いており、前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に完全に挿入されるとき、前記空気抜き孔は閉じられていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に挿入されるとき、前記空気抜き孔は、前記装置の前記第2の部分内から空気が逃げることを可能にしていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記空気抜き孔は、前記装置の前記第1の部分の外面の一部に沿って延在する長孔を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記長孔は、前記外面部分の先端から、前記装置の前記第1の部分の前記外面の長さに沿って長く延在していることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に完全に挿入されるとき、前記装置の前記第1の部分の前記外面は、前記装置の前記第2の部分の内面に対して位置決めされるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置において、
流体試料を受け入れるように寸法決めされた毛細管通路を有すると共に、外面に空気抜き孔を有する第1の部分と、
第1の隔壁および第2の隔壁によって囲まれた処理溶液室を有する第2の部分であって、前記第1の部分が前記第2の部分内に挿入されるとき、前記第1の部分が前記第1の隔壁を突き通し、これによって、前記処理溶液室の内容物が前記毛細管通路の内容物と混合され、前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に最初に挿入されるとき、前記空気抜き孔は開いており、前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に完全に挿入されるとき、前記空気抜き孔は閉じられる第2の部分と、
前記処理溶液室および前記毛細管通路のそれぞれの内容物を前記装置から放出させるために、前記第2の隔壁を突き通す機構と、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項7】
前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に挿入されるとき、前記空気抜き孔は、前記装置の前記第2の部分内から空気が逃げることを可能にしていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記空気抜き孔は、前記装置の前記第1の部分の前記外面の一部に沿って延在する長孔を含んでいることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記長孔は、前記外面部分の先端から、前記装置の前記第1の部分の前記外面の長さに沿って延在していることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記装置の前記第1の部分が前記装置の前記第2の部分内に完全に挿入されるとき、前記装置の前記第1の部分の前記外面は、前記装置の前記第2の部分の内面に対して位置決めされていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項11】
流体検体計測器に用いられる流体試料を調製する装置において、
流体試料を受け入れるように寸法決めされた毛細管通路を有する第1の部分と、
第1の隔壁および第2の隔壁によって囲まれた処理溶液室を有する第2の部分であって、前記第1の部分が前記第2の部分内に挿入されるとき、前記第1の部分が前記第1の隔壁を突き通し、前記処理溶液室の内容物が前記毛細管通路の内容物と混合される第2の部分と、
前記第2の隔壁を突き通す機構を有するプランジャーであって、前記処理溶液室および前記毛細管通路の前記それぞれの内容物が前記プランジャーを通って放出されるようにされているプランジャーと、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項12】
前記第2の隔壁を突き通す前記機構は、前記プランジャー上のスパイクを含んでいることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記プランジャーは、中心流路を備え、前記スパイクは、前記中心流路に隣接して配置されていることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記スパイクの鋭利な端は、前記中心流路の上方に位置決めされていることを特徴とする請求項13に記載の装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【公表番号】特表2009−543095(P2009−543095A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519447(P2009−519447)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/014986
【国際公開番号】WO2008/008187
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(506373114)バイエル・ヘルスケア・リミテッド・ライアビリティー・カンパニー (3)
【Fターム(参考)】