説明

流量計およびマスフローコントローラ

【課題】フロートの流路内壁面への接触によるパーティクルの発生を防止することができる流量計およびマスフローコントローラを提供する。
【解決手段】ケーシング11の内側には下方から上方に向けて流体を流す鉛直方向に沿った流路12が形成される。流路12の一部はテーパ管15によってテーパ面16とされている。流路12内には棒磁石21を内蔵するフロート20が収容される。ケーシング11の外周面にはリング形状の永久磁石である下部リング磁石30および上部リング磁石35が周設される。下部リング磁石30および上部リング磁石35の双方からフロート20の棒磁石21の下端および上端のそれぞれに同じ磁極の反発力による斥力が及ぼされる。これにより、流体の有無に関わらず、フロート20が流路内壁面に接触することが常に防止され、その結果パーティクルの発生をも防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石を内蔵したフロートを使用した流量計およびマスフローコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、気体、液体などの流体の流量を測定する流量計として円錐状の筒(テーパ管)にフロート(浮子)を収容したフロート式流量計が広く用いられている。フロート式流量計は、面積式流量計とも称され、テーパ管内におけるフロートの位置によって流路面積が増減するため、流量の大小によってフロートが上下動し、その釣り合う位置から流量を測定するものである。
【0003】
フロート式流量計として、フロート内に磁石を内蔵し、その磁気を検出することによってフロートの高さ位置を測定するものが知られている。例えば、特許文献1には、フロート内に磁石を内蔵し、テーパ管の側面に配置したホールIC素子によってフロート位置を検出して流量を測定するフロート式流量計が開示されている。また、特許文献2には、フロート内に磁石を内蔵した面積式流量計において、磁石の対称軸に垂直な平面上の対称軸からほぼ等距離の位置に複数の磁気センサを設ける構成が開示されている。さらに、特許文献3には、フロートに磁性材料を備え、フロートの外部から磁気を及ぼすことでフロートの変位を検出するフロート式流量計が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−65612号公報
【特許文献2】特開平7−198433号公報
【特許文献3】特開2006−343323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のフロート式流量計においては、内部に流体が存在していない場合、または、流体が流れていない場合(流量が0)に、フロートが流路の内壁面(主に底面)に接触していた。また、流体が流れている場合であっても、流量や圧力が急激に変化した場合にはフロートが流路の内壁面(主に側面および上面)に擦過したり衝突することがあった。フロートが流路の内壁面に接触、擦過または衝突すると、パーティクルが発生する。フロート式流量計を半導体ウェハーなどの精密電子部品用基板を処理する装置に適用している場合、流量計内部にてパーティクルが発生すると、そのパーティクルが処理液とともに基板に供給されて付着し、処理結果に悪影響を与えるという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、フロートの流路内壁面への接触によるパーティクルの発生を防止することができる流量計およびマスフローコントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、流量計であって、筒状の一方の端を流路入り口である一次側とし、他方の端を流路出口である二次側として、その筒状の長手方向に沿って流体を流す流路を内側に形成した筒状のケーシングと、前記流路内に流路に沿って移動可能に収容され、棒磁石を内蔵する棒状のフロートと、前記ケーシングの一次側に付設され、前記棒磁石の一次側端部に斥力を及ぼす一次側磁石と、前記ケーシングの二次側に付設され、前記棒磁石の二次側端部に斥力を及ぼす二次側磁石と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る流量計において、前記一次側磁石および前記二次側磁石はリング形状を有して前記ケーシングの外周面に周設されることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る流量計において、前記一次側磁石はケーシングの長手方向にNS磁極が形成されるとともに、前記二次側磁石はリング形状の内周側と外周側とにNS磁極が形成されることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る流量計において、前記流路内に収容された前記フロートの前記棒磁石の長手方向延長線上に配置した磁気センサと、前記磁気センサからの出力に基づいて前記ケーシング内における前記フロートの位置を検出して前記流路を流れる流体の流量を測定する測定部と、をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る流量計において、前記ケーシングは、前記流路入り口が下で、前記流路出口が上となるように設置されるとともに、前記ケーシングの上部に設けられ、前記流路を下方から上方に向かってきた流体の流れる向きを変更する流れ方向変更部材をさらに備え、前記磁気センサは前記流れ方向変更部材の上部に設けられることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項4または請求項5の発明に係る流量計において、前記磁気センサからの出力に基づいて、前記ケーシング内における前記フロートの位置を所定位置に調整して前記流路を流れる流体の流量が所定量となるように前記棒磁石に磁力を及ぼす電磁石をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7の発明は、流体の流量を所定量に調整するマスフローコントローラにおいて、筒状の一方の端を流路入り口である一次側とし、他方の端を流路出口である二次側として、その筒状の長手方向に沿って流体を流す流路を内側に形成した筒状のケーシングと、前記流路内に流路に沿って移動可能に収容され、棒磁石を内蔵する棒状のフロートと、前記ケーシングの一次側に付設され、前記棒磁石の一次側端部に斥力を及ぼす一次側磁石と、前記ケーシングの二次側に付設され、前記棒磁石の二次側端部に斥力を及ぼす二次側磁石と、前記流路内に収容された前記フロートの前記棒磁石の長手方向延長線上に配置した磁気センサと、前記磁気センサからの出力に基づいて前記ケーシング内における前記フロートの位置を検出して前記流路を流れる流体の流量を測定する測定部と、前記磁気センサからの出力に基づいて、前記ケーシング内における前記フロートの位置を所定位置に調整して前記流路を流れる流体の流量が所定量となるように前記棒磁石に磁力を及ぼす電磁石と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1から請求項6の発明によれば、棒磁石を内蔵する棒状のフロートを流路に沿って移動可能に収容するケーシングの一次側に付設され、棒磁石の一次側端部に斥力を及ぼす一次側磁石と、該ケーシングの二次側に付設され、棒磁石の二次側端部に斥力を及ぼす二次側磁石と、を備えるため、フロートをケーシング内部に常に非接触に維持することができ、フロートの流路内壁面への接触によるパーティクルの発生を防止することができる。
【0015】
特に、請求項2の発明によれば、一次側磁石および二次側磁石はリング形状を有してケーシングの外周面に周設されるため、フロートを安定してケーシング内部に非接触に維持することができる。
【0016】
特に、請求項4の発明によれば、流路内に収容されたフロートの棒磁石の長手方向延長線上に磁気センサを配置しているため、フロートの位置を高精度にて検出することができ、流体の流量を正確に測定することができる。
【0017】
特に、請求項6の発明によれば、磁気センサからの出力に基づいて、ケーシング内におけるフロートの位置を所定位置に調整して流路を流れる流体の流量が所定量となるように棒磁石に磁力を及ぼす電磁石をさらに備えるため、流量計に流量調整機能をも付与することができる。
【0018】
また、請求項7の発明によれば、棒磁石を内蔵する棒状のフロートを流路に沿って移動可能に収容するケーシングの一次側に付設され、棒磁石の一次側端部に斥力を及ぼす一次側磁石と、該ケーシングの二次側に付設され、棒磁石の二次側端部に斥力を及ぼす二次側磁石と、を備えるため、フロートをケーシング内部に常に非接触に維持することができ、フロートの流路内壁面への接触によるパーティクルの発生を防止することができる。また、磁気センサからの出力に基づいて、ケーシング内におけるフロートの位置を所定位置に調整して流路を流れる流体の流量が所定量となるように棒磁石に磁力を及ぼす電磁石を備えるため、フロートの位置を所定位置に移動させて処理液の流量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る流量計を組み込んだ基板処理装置の構成例の概略を示す図である。
【図2】本発明に係る流量計の構成を示す図である。
【図3】フロートの高さ位置による磁気センサの磁界の強さの変化を説明する図である。
【図4】フロートの高さ位置による磁気センサの磁界の強さの変化を説明する図である。
【図5】本発明に係る流量計の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
まず、本発明に係る流量計の好適な適用例について概説する。図1は、本発明に係る流量計を組み込んだ基板処理装置の構成例の概略を示す図である。基板処理装置1は、処理ユニット5を備える。処理ユニット5は、半導体ウェハーなどの基板Wを水平面内で回転させつつ、その基板Wの表面に洗浄ノズル6から純水を吐出して洗浄処理を行う洗浄処理ユニットである。
【0022】
洗浄ノズル6は、単純に純水を吐出するストレートノズルであっても良いし、純水と気体とを混合して純水の微小液滴を生成して吐出する二流体ノズルであっても良いし、高圧の純水を吐出する高圧洗浄ノズルであっても良い。また、超音波振動子を付設して洗浄ノズル6を超音波洗浄ノズルとしても良い。また、処理ユニット5は、洗浄ノズル6以外の洗浄手段(例えば洗浄ブラシ)を備えるものであっても良い。さらに、処理ユニット5は、洗浄ノズル6から処理槽内に純水を供給して貯留し、その純水中に複数の基板Wを浸漬して洗浄処理を行うものであっても良い。また、処理ユニット5での処理対象となる基板Wは液晶表示装置用のガラス基板などの精密電子部品用基板であっても良い。
【0023】
洗浄ノズル6は処理液配管7を介して処理液供給源2と連通接続されている。本実施形態においては、処理液供給源2は処理液として純水を供給する。処理液配管7の経路途中には、ポンプ8、供給バルブ3、フィルター4および本発明に係る流量計10が介挿されている。ポンプ8を作動させつつ供給バルブ3を開放することによって、処理液供給源2から洗浄ノズル6に純水が送給されて基板Wに吐出される。フィルター4は、処理液供給源2から送給される純水中に含まれるパーティクルを除去する。流量計10は、処理液配管7を流れる純水の流量を測定する。なお、本実施形態においては、ポンプ8は一定の圧力にて純水を送給するものとする。
【0024】
図2は、本発明に係る流量計10の構成を示す図である。流量計10は、筒状のケーシング11の内部にフロート20を収容して構成される。ケーシング11は、耐薬品特性に優れた樹脂材料(例えば、フッ素樹脂)によって形成され、上端と下端とが開放された中空の円筒形状を有する。ケーシング11の円筒軸方向が鉛直方向に沿うように流量計10は処理液配管7に設けられる。従って、ケーシング11の内側には下方から上方に向けて流体を流す鉛直方向に沿った流路12が形成される。ケーシング11においては、筒状の一方の端が流路12の入り口である一次側であり、他方の端が流路12の出口である二次側である。本実施形態の流量計10は、一次側が下で、二次側が上となるように、設置されている。
【0025】
フロート20は、棒磁石21の表面に耐薬品特性に優れた樹脂層22をコーティングして構成される。棒磁石21は棒状の永久磁石であり、本実施形態においては二次側である上側にN極、一次側である下側にS極が形成されている。フロート20は、棒磁石21を内蔵する棒状浮子であり、長尺の円筒形状を有する。フロート20の直径はケーシング11の内径よりも小さく、フロート20は流路12内に昇降可能に収容される。なお、本実施形態の流量計10では、フロート20全体の比重は流量測定対象となる処理液(ここでは純水)の比重よりも大きい。
【0026】
ケーシング11の内側壁面に沿ってテーパ管15が設置されており、このテーパ管15の内側が流路12の一部を構成する。テーパ管15の内側には一次側から二次側へ向けて内径が大きくなるように、すなわち本実施形態の流量計10では、下方から上方に向けて内径が大きくなるようなテーパ面16が形成されている。テーパ面16の底部はフロート止め部17とされている。テーパ面16のいずれの位置における内径もフロート20の直径より大きく、フロート20の少なくとも下端はテーパ面16の内側にはまり込む。一方、フロート止め部17にはフロート20の直径よりも小さい直径を有する円筒状の開口18が形成されている。よって、フロート20がフロート止め部17よりも下方に落下することは防止される。また、テーパ管15の下端開口19は、処理液配管7と連通接続されて流路入口とされている。
【0027】
ケーシング11の外周面には一次側磁石である下部リング磁石30および、二次側磁石である上部リング磁石35が周設されている。図2の構成例においては、ケーシング11の外周面であって長手方向中央よりも下側に下部リング磁石30が周設され、上側に上部リング磁石35が周設される。
【0028】
下部リング磁石30および上部リング磁石35は、ともにリング形状を有する永久磁石である。本実施形態においては、図2に示すように、下部リング磁石30についてはリング形状の上側にS極、下側にN極が形成されている。一方、上部リング磁石35についてはリング形状の下側にN極、上側にS極が形成されている。
【0029】
ケーシング11の上端にはL字管40が接続されている。L字管40は、流体の流れる向きを90度変更する流れ方向変更部材であり、本実施形態においては流路12を下方から上方に向かって流れてきた処理液の流れを横方向(水平方向)に曲げる。このL字管40の先端の開口41は、処理液配管7と連通接続されて流路出口とされている。
【0030】
L字管40の上側には磁気センサ50が設けられている。本実施形態においては、磁気センサ50としてホールセンサを用いている。ホールセンサはホール効果を利用して磁界を検出するセンサである。磁気センサ50は、L字管40の上側であって、流路12内に収容されてケーシング11の中心軸方向に沿って直立姿勢(長手方向が鉛直方向に沿った姿勢)で浮遊するフロート20の棒磁石21の長手方向に沿った上方、つまり棒磁石21の軸方向延長線上の直上に配置される。
【0031】
磁気センサ50は、磁界の強さに比例した電圧を発生して出力する。その電圧信号は磁気センサ50から出力されて演算部55に入力される。演算部55は、通常のコンピュータと同様の構成を備えており、CPU、ROM、RAMおよび磁気ディスクなどを備える。演算部55は、所定の演算用プログラムを実行することによって、磁気センサ50から出力された電圧信号のレベルを流量計10の内部を流れる処理液の流量に変換する。
【0032】
また、磁気センサ50のさらに上側には電磁石60が設けられている。電磁石60は、鉄心のまわりにコイルを巻き付けたものであり、電源61からコイルに電流を流すことによって磁界を発生する。電源61からコイルに流す電流値、すなわち電磁石60の発生する磁力は演算部55によって制御されている。
【0033】
本実施形態の流量計10においては、ケーシング11内に処理液が存在していないとき、または、処理液が流れていないときであっても、フロート20は流量計10の内壁面に接触することなく静止状態で支持される。すなわち、フロート20は流路12内に昇降可能に収容されるとともに、棒磁石21の下端のS極には下部リング磁石30の上側のS極から同じ磁極が反発しあうことによる斥力が及ぼされる。下部リング磁石30は棒磁石21の下端近傍を取り囲むように配置されているため、下部リング磁石30のS極は棒磁石21の下端位置をケーシング11の径方向中心に規制するとともに、棒磁石21に上向きの力を作用させる。一方、棒磁石21の上端のN極には上部リング磁石35の下側のN極から同じ磁極が反発しあうことによる斥力が及ぼされる。上部リング磁石35も棒磁石21の上端近傍を取り囲むように配置されているため、上部リング磁石35のN極は棒磁石21の上端位置をケーシング11の径方向中心に規制する。
【0034】
従って、流量計10に処理液が存在していないとき、または、処理液が流れていないときであっても、フロート20はケーシング11の内側に浮遊状態で支持され、その高さ位置はフロート20に作用する重力と下部リング磁石30からの上向きの斥力とが釣り合う位置となる。また、下部リング磁石30および上部リング磁石35によってフロート20の上端および下端がそれぞれケーシング11の径方向中心に位置される。その結果、フロート20は、ケーシング11の内側に直立姿勢にて浮遊状態で支持され、フロート20は流量計10の内壁面に全く接触していない。なお、下部リング磁石30からフロート20の下端に安定して上向きの力を及ぼせるように、フロート止め部17の上下にわたって下部リング磁石30を設けておくことが好ましい。
【0035】
上記の流量計10にて処理液の流量を測定するときには、処理液配管7を流れる処理液がテーパ管15の下端開口19から流路12内に流入し、流路12を一次側から二次側へ、すなわち下方から上方に向けて流れ、さらにL字管40によって横方向に流れの向きが変えられてL字管40の先端の開口41から流出する。この過程において、処理液はその流量に応じてフロート20を一次側から二次側へ移動、すなわち押し上げる。具体的には、テーパ管15のテーパ面16内におけるフロート20の高さ位置によってフロート20下端における流路面積が増減することとなり、フロート20が二次側寄りの位置、すなわち上方に位置しているほど流路面積が増大する。よって、処理液配管7から流入する処理液の流量が大きくなると流路面積も大きくなるようにフロート20が上昇し、逆に処理液の流量が小さくなると流路面積も小さくなるようにフロート20が下降する。但し、本実施形態のフロート20は磁気浮上によって非接触支持されるものであるため、処理液の流量が所定値以下となった場合であっても一定の高さ位置(処理液が流れていないときにフロート20が浮遊状態で支持される位置)より下には降下しない。
【0036】
フロート20が処理液の流量の変動によって上下動したとしても、下部リング磁石30および上部リング磁石35からフロート20の棒磁石21の下端および上端に常に磁気による斥力を及ぼしているため、フロート20は流量計10の内壁面に接触しない。従って、フロート20の流路内壁面への接触によるパーティクルの発生を防止することができる。そして、その結果、洗浄ノズル6からパーティクルの混入していない清浄な純水を基板Wに吐出することができ、処理ユニット5での処理結果に悪影響を与えるのを防止することができる。
【0037】
流量計10を流れる処理液の流量は流路12内におけるフロート20の高さ位置を検出することによって測定することができる。上述したように、処理液の流量に応じてフロート20が上下動するため、一定位置で釣り合っているフロート20の高さ位置を検出すれば流路12を流れる処理液の流量を求めることができるのである。そして、本実施形態においては、磁気センサ50によってフロート20の高さ位置を検出することによって処理液の流量を測定している。
【0038】
フロート20は棒磁石21を内蔵しており、その棒磁石21のN極からS極に向けて磁力線が形成されている。棒磁石21から磁気センサ50に磁気を及ぼすことは、このような磁力線が磁気センサ50を通過することである。そして、棒磁石21が磁気センサ50の位置に作る磁界の強さは棒磁石21の上端と磁気センサ50との距離に反比例する。従って、処理液の流量が大きく、フロート20が高く上昇しているほど磁気センサ50の位置における磁界の強さも強くなる。磁気センサ50は、磁界の強さに比例した電圧を発生するホールセンサであり、磁気センサ50から出力された電圧信号のレベルを計測することによってフロート20の高さ位置を検出することができ、その高さ位置から処理液の流量を求めることができる。図2に示す流量計10においては、演算部55が磁気センサ50から出力された信号に基づいてケーシング11内におけるフロート20の高さ位置を検出し、その高さ位置から処理液の流量を測定している。
【0039】
ここで本実施形態においては、下部リング磁石30および上部リング磁石35によってフロート20がケーシング11の中心軸に沿った直立姿勢に規制されており、磁気センサ50はそのフロート20の棒磁石21の長手方向に沿った上方(直上)に設けられているため、フロート20の高さ位置の変化を高精度にて検出することができる。このことを図3および図4を用いて説明する。
【0040】
図3に示すように、流路12を流れる処理液の流量が比較的小さいときには、フロート20は一次側寄りに在って、すなわちフロート20の高さ位置が低く磁気センサ50とフロート20の上端との間隔が離れており、磁気センサ50を通過する磁力線の密度は小さい。つまり、磁気センサ50の位置における磁界の強さが弱い。
【0041】
図3の状態から流路12を流れる処理液の流量が増加するとフロート20が二次側へ押し上げられ、その増加した後の流量とフロート20下端における流路面積とが釣り合う図4の位置にまでフロート20が上昇する。図4に示すように、フロート20が二次側寄りに移動し、すなわちフロート20の高さ位置が高くなって磁気センサ50とフロート20の上端とが近づき、磁気センサ50を通過する磁力線の密度が大きくなる。つまり、磁気センサ50の位置における磁界の強さが強くなる。このとき、本実施形態においては、磁気センサ50が棒磁石21の長手方向延長線上に配置されているため、他の位置(例えば棒磁石の側方)に比較してフロート20の上下動にともなう磁界の強さの変化率が大きい。従って、フロート20の高さ位置を高精度で検出することができ、処理液の流量を正確に測定することができる。なお、磁気センサ50および演算部55によって測定された処理液の流量を表示パネル(図示省略)に表示するようにしても良いし、予め設定された適正範囲と測定流量とを演算部55が比較して適正範囲から外れている場合には上下限警報を発報するようにしても良い。
【0042】
また、流量計10は電磁石60を備える。電源61から電磁石60のコイルに電流を流すと電磁石60から新たな磁界が発生してフロート20の棒磁石21に磁力を及ぼす。電磁石60からの磁力を受けてフロート20が上下動すると、フロート20の一次側端部とテーパ管15のテーパ面16との間隙の面積つまり、フロート20下端における流路面積が変化し、流路12を流れる処理液の流量がその流路面積に応じた値に規制されることとなる。すなわち、電磁石60によって能動的に流路12を流れる処理液の流量を調整することができ、流量計10に流量測定機能に加えて流量調整機能を付与することができる。流量調整機能を備える流量計10はいわゆるマスフローコントローラと呼称されるものと同じである。
【0043】
電磁石60を作動させて処理液の流量を調整する場合には、磁気センサ50からの出力に基づいて、ケーシング11内におけるフロート20の高さ位置を所定位置に調整して流路12を流れる処理液の流量が所定量となるように電磁石60から棒磁石21に磁力を及ぼさせる。具体的には、磁気センサ50から出力された電圧信号のレベルを計測することによって得られたフロート20の高さ位置に基づいて、演算部55がフロート20の高さ位置が所定位置に維持されるように電源61の出力をフィードバック制御する。これにより、流路12を流れる処理液の流量が所定量に調整され、処理液配管7を流れる処理液の流量を流量計10によって一定に保つことができる。但し、磁気センサ50は電磁石60が発生する磁界の影響をも受けるため、演算部55は磁気センサ50から出力された信号のレベルに対して電磁石60による磁界の強さを減算する補正を行ってフロート20の高さ位置を検出する。磁気センサ50および電磁石60はともに固定設置されているものであってそれらの間隔は一定であり、また電磁石60のコイルに流れる電流値は演算部55自身が制御するものであるため、電磁石60が磁気センサ50の位置に作る磁界の強さは容易に算定することができる。
【0044】
本実施形態の流量計10によれば、下部リング磁石30および上部リング磁石35の双方からフロート20の棒磁石21の下端および上端のそれぞれに同じ磁極の反発力による斥力を及ぼしている。下部リング磁石30は棒磁石21の下端に上向きの力とケーシング11の径方向中心に留まる力を与える。上部リング磁石35は棒磁石21の上端に下向きの力(棒磁石21の下端への上向きの力より弱い力)とケーシング11の径方向中心に留まる力を与える。このため、流量計10に処理液が存在していないとき、または、処理液が流れていないときは、フロート20はケーシング11の内側に浮遊状態で直立姿勢にて支持され、流路内壁面に接触することが防止される。また、流量計10に処理液が流れてフロート20が上下動しているときであっても、下部リング磁石30および上部リング磁石35からの斥力によって棒磁石21の位置はケーシング11の中心軸に規制されるため、フロート20の上下動もケーシング11の中心軸に沿ったものとなり、フロート20が流路内壁面に接触することが防止される。よって、フロート20をケーシング11の内部に常に非接触状態に維持することができ、フロート20の流路内壁面への接触によるパーティクルの発生を防止することができる。
【0045】
また、本実施形態の流量計10は、ケーシング11内に直立姿勢で支持されるフロート20の棒磁石21の長手方向に沿った直上位置に配置された磁気センサ50によってフロート20の高さ位置を検出して処理液の流量を測定している。両端にNS磁極が形成された棒磁石21の長手方向延長線上はフロート20の上下動にともなう磁界の強さの変化率が最大となる。従って、フロート20が上下動したときに磁気センサ50から出力される信号レベルの変化も大きくなり、高い精度にてフロート20の高さ位置を検出することができる。その結果、処理液の流量を正確に測定することができ、流量が微量に変化したときにも正確にその変化を検知することができる。また、フロート20の高さ位置に関わらず、1個の磁気センサ50によって連続して棒磁石21からの磁界の強さを検出して電圧信号として出力することができるため、流量測定の分解能も高いものとすることができる。
【0046】
また、本実施形態の流量計10は、さらに電磁石60を備えることによって、フロート20の高さ位置を所定位置に移動させて処理液配管7を流れる処理液の流量を調整することができる。これにより、本実施形態の流量計10は、マスフローコントローラとしての機能をも備えるものとなる。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、電磁石60を磁気センサ50の上側に設けるようにしていたが、これ代えて、図5に示すように、ケーシング11の外周面に電磁石160を付設するようにしても良い。図5において、上記実施形態の図2と同一の要素については同一の符号を付しており、電磁石160の設置位置と上部リング磁石135以外については図2と同じ構成を有する。図5に示すように、電磁石160をケーシング11の外周面に付設したとしても、電源61から電磁石160のコイルに電流を流すと電磁石160から新たな磁界が発生してフロート20の棒磁石21に磁力を及ぼすことができる。このときに、上記実施形態と同様に、磁気センサ50から出力された電圧信号のレベルを計測することによって得られたフロート20の高さ位置に基づいて、演算部55がフロート20の高さ位置が所定位置に維持されるように電源61の出力をフィードバック制御する。これにより、処理液配管7を流れる処理液の流量を一定量に調整することができる。電磁石の設置位置は図2,5の例に限定されるものではなく、コイル通電時にフロート20の棒磁石21に磁力を及ぼすことができる位置であれば良い。また、図5において、上部リング磁石135はリング形状の内周側にN極、外周側にS極が形成された磁石を使用している。なお、上記実施形態の上部リング磁石35のように、リング形状の下側にN極、上側にS極が形成された磁石を使用する方が、比較的弱い磁力の磁石で足りるので好ましい。
【0048】
また、上記実施形態においては、磁気センサ50としてホールセンサを用いていたが、これに限定されるものではなく、磁界の強さを計測できるセンサであれば良く、例えば磁気インピーダンス素子やコイルを用いるようにしても良い。但し、磁気センサ50としてコイルを用いた場合には、静止しているフロート20の高さ位置をも検出できる検出回路を別途設けておく必要がある。
【0049】
また、上記実施形態においては、フロート20の棒磁石21の長手方向に沿った二次側の位置すなわち直上位置に磁気センサ50を配置していたが、棒磁石21の長手方向に沿った一次側の位置すなわち直下位置に磁気センサ50を配置するようにしても良い。棒磁石21の長手方向に沿った直下位置であっても直上位置と同様にフロート20の上下動にともなう磁界の強さの変化率が最大となる。従って、上記実施形態と同様に、フロート20の高さ位置を高精度にて検出することができ、処理液の流量を正確に測定することができる。すなわち、磁気センサ50は、ケーシング11内に直立姿勢で支持されるフロート20の棒磁石21の長手方向延長線上に配置すれば良い。
【0050】
また、上記実施形態においては、下部リング磁石30および上部リング磁石35をリング形状の永久磁石としていたが、リング形状に限定されるものではなく、これらをケーシング11の外周面を取り囲むように配置された複数の永久磁石としても良い。もっとも、棒磁石21に安定してケーシング11の径方向中心に留まる磁力を与えるためには、下部リング磁石30および上部リング磁石35をリング形状とするのが最も好ましい。
【0051】
また、上記実施形態においては、下部リング磁石30のリング形状の上側にS極、下側にN極を形成し、上部リング磁石35のリング形状の下側にN極、上側にS極を形成していたが、これに限定されるものではなく、棒磁石21の磁極が逆であれば下部リング磁石30および上部リング磁石35の磁極も逆にする必要がある。すなわち、棒磁石21の上側にS極、下側にN極が形成されていれば、下部リング磁石30のリング形状の上側にN極、下側にS極を形成し、上部リング磁石35のリング形状の下側にS極、上側にN極を形成する必要がある。
【0052】
また、下部リング磁石30のリング形状の上下にNS磁極を形成することに限定されるものでは無い。下部リング磁石30のリング形状の内周側と外周側とにNS磁極を形成するようにしても良い。
【0053】
さらに、上記実施形態においては、ケーシング11の外周面であって長手方向中央よりも下側に下部リング磁石30が周設され、上側に上部リング磁石35が周設されていたが、これに限定されるものではなく、相対的にケーシング11の外周面下側に下部リング磁石30が設けられ、外周面上側に上部リング磁石35が設けられる構成であれば良い。例えば、下部リング磁石30の設置位置がケーシング11の長手方向中央より上側に越えても良いし、逆に上部リング磁石35の設置位置が長手方向中央より下側に越えても良い。また、下部リング磁石30および上部リング磁石35の設置位置がケーシング11の長手方向両端を越えていても良い。また、下部リング磁石30および上部リング磁石35がケーシング11の外周面から若干の隙間をあけて設けられていても良い。
【0054】
要するに、ケーシング11の下部に付設され、棒磁石21の一次側すなわち下端部に斥力を及ぼす一次側磁石である下部永久磁石と、ケーシング11の二次側すなわち上部に付設され、棒磁石21の二次側すなわち上端部に斥力を及ぼす二次側磁石である上部永久磁石と、を備える構成であれば、上記実施形態と同様に、フロート20が流路内壁面に接触することが防止され、その結果、パーティクルの発生を防止することもできる。
【0055】
また、上記実施形態においては、磁気センサ50によってフロート20の高さ位置を検出するようにしていたが、透明な処理液であれば目視によってフロート20の高さ位置を視認して処理液の流量を測定するようにしても良い。また、光学センサ(例えば、透過型の光センサ)によってフロート20の高さ位置を検出して処理液の流量を測定するようにしても良い。
【0056】
また、上記実施形態においては、フロート20の比重は、流量測定対象となる処理液の比重よりも大きいが、処理液の比重と同じにしてもよい。同じにしても、処理液が流れていないときには、フロート20が所定位置(例えば、上記実施形態における処理液が流れていないときと同じ位置)に留まるように、フロート20が一次側磁石である下部リング磁石30から受ける磁力、および/または、二次側磁石である上部リング磁石35から受ける磁力を調整すればよい。つまり、フロート20の比重を処理液と同じにしたことによって、フロート20が重力によって一次側へ引き寄せられていた力が無くなるのを補うように、下部リング磁石30の磁力を弱めるか、上部リング磁石35の磁力を強めればよい。
【0057】
また、フロート20の比重を、流量測定対象となる処理液の比重よりも小さくしてもよい。小さくしても、処理液が流れていないときに、フロート20が所定位置に留まるように、フロート20が一次側磁石である下部リング磁石30から受ける磁力、および/または、二次側磁石である上部リング磁石35から受ける磁力を調整すればよい。つまり、フロート20の比重を処理液より小さくしたことによって、フロート20が、浮力で二次側へ引き寄せられるのを解消するように、下部リング磁石30の磁力を弱めるか、上部リング磁石35の磁力を強めればよい。
【0058】
また、上記実施形態においては、流量計10を、一次側が下、二次側が上となるように設置したが、上下逆にしてもよい。逆にすれば、フロート20の比重が処理液の比重よりも大きい場合には、フロート20は重力によって二次側に引き寄せられる方向に力を受けることになるが、フロート20が前記所定位置に留まるようにするには、一次側磁石の磁力を弱める、および/または、二次側磁石の磁力を強くすればよい。
【0059】
また、流量計10を水平にしてもよい。この場合には、フロート20は処理液と比重が同じにするのが最適である。フロート20の比重が処理液の比重と違っていても、少しの違いであれば、一次側磁石も二次側磁石も、フロート20の棒磁石20を取り囲むように配置されているため、フロート20をケーシング11の径方向中心に規制するので、支障はない。
【0060】
また、流量計10は、上下斜めに設置してもよい。要するに、流量計10は、どのような向きに設置してもよい。さらには、流量計10は、無重力状態の環境下に設置してもよい。
【0061】
また、上記実施形態においては、演算部55を通常のコンピュータと同様の構成とし、そのCPUに所定の演算用プログラムを実行させて磁気センサ50の出力信号から処理液の流量を算定させるようにしていたが、演算部55を特定機能を有する電気回路として構成するようにしても良い。
【0062】
また、本発明に係る流量計10による測定対象となる処理液は純水に限定されるものではなく、塩酸(Hcl)、硫酸(H2SO4)、アンモニア水(NH3+H2O)等の薬液であっても良い。さらに、本発明に係る流量計10による測定対象となる流体は液体に限定されるものではなく、気体であっても良い。但し、流量計10による測定対象となる流体は非磁性流体である必要がある。
【符号の説明】
【0063】
1 基板処理装置
5 処理ユニット
6 洗浄ノズル
7 処理液配管
10 流量計
11 ケーシング
12 流路
15 テーパ管
16 テーパ面
20 フロート
21 棒磁石
30 下部リング磁石
35,135 上部リング磁石
40 L字管
50 磁気センサ
55 演算部
60,160 電磁石
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の一方の端を流路入り口である一次側とし、他方の端を流路出口である二次側として、その筒状の長手方向に沿って流体を流す流路を内側に形成した筒状のケーシングと、
前記流路内に流路に沿って移動可能に収容され、棒磁石を内蔵する棒状のフロートと、
前記ケーシングの一次側に付設され、前記棒磁石の一次側端部に斥力を及ぼす一次側磁石と、
前記ケーシングの二次側に付設され、前記棒磁石の二次側端部に斥力を及ぼす二次側磁石と、
を備えることを特徴とする流量計。
【請求項2】
請求項1記載の流量計において、
前記一次側磁石および前記二次側磁石はリング形状を有して前記ケーシングの外周面に周設されることを特徴とする流量計。
【請求項3】
請求項2記載の流量計において、
前記一次側磁石は前記ケーシングの長手方向にNS磁極が形成されるとともに、
前記二次側磁石はリング形状の内周側と外周側とにNS磁極が形成されることを特徴とする流量計。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の流量計において、
前記流路内に収容された前記フロートの前記棒磁石の長手方向延長線上に配置した磁気センサと、
前記磁気センサからの出力に基づいて前記ケーシング内における前記フロートの位置を検出して前記流路を流れる流体の流量を測定する測定部と、
をさらに備えることを特徴とする流量計。
【請求項5】
請求項4記載の流量計において、
前記ケーシングは、前記流路入り口が下で、前記流路出口が上となるように設置されるとともに、
前記ケーシングの上部に設けられ、前記流路を下方から上方に向かってきた流体の流れる向きを変更する流れ方向変更部材をさらに備え、
前記磁気センサは前記流れ方向変更部材の上部に設けられることを特徴とする流量計。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の流量計において、
前記磁気センサからの出力に基づいて、前記ケーシング内における前記フロートの位置を所定位置に調整して前記流路を流れる流体の流量が所定量となるように前記棒磁石に磁力を及ぼす電磁石をさらに備えることを特徴とする流量計。
【請求項7】
流体の流量を所定量に調整するマスフローコントローラであって、
筒状の一方の端を流路入り口である一次側とし、他方の端を流路出口である二次側として、その筒状の長手方向に沿って流体を流す流路を内側に形成した筒状のケーシングと、
前記流路内に流路に沿って移動可能に収容され、棒磁石を内蔵する棒状のフロートと、
前記ケーシングの一次側に付設され、前記棒磁石の一次側端部に斥力を及ぼす一次側磁石と、
前記ケーシングの二次側に付設され、前記棒磁石の二次側端部に斥力を及ぼす二次側磁石と、
前記流路内に収容された前記フロートの前記棒磁石の長手方向延長線上に配置した磁気センサと、
前記磁気センサからの出力に基づいて前記ケーシング内における前記フロートの位置を検出して前記流路を流れる流体の流量を測定する測定部と、
前記磁気センサからの出力に基づいて、前記ケーシング内における前記フロートの位置を所定位置に調整して前記流路を流れる流体の流量が所定量となるように前記棒磁石に磁力を及ぼす電磁石と、
を備えることを特徴とするマスフローコントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−75309(P2011−75309A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224680(P2009−224680)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000134028)株式会社テックインテック (9)
【Fターム(参考)】