浮遊藻類回収方法
【課題】 競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺表層水に循環流を発生させ、その周辺に集まるアオコ等の浮遊藻類を浮上型回収タンクで付着させ、沈降枯死させて回収廃棄処分し、効率的に収集する。
【解決手段】 岸壁と消波装置の中間部或いは消波装置の岸壁側消波体とコース側消波体の中間部に設けられ、消波装置周辺に表層流を形成してアオコ等の浮遊藻類の発生を抑制し、発生したアオコ等の浮遊藻類をマット又はロープで付着回収し、水流発生機で圧縮粉砕し、更に浮遊塵埃に表層流を形成した循環させ、効率的に回収する。
【解決手段】 岸壁と消波装置の中間部或いは消波装置の岸壁側消波体とコース側消波体の中間部に設けられ、消波装置周辺に表層流を形成してアオコ等の浮遊藻類の発生を抑制し、発生したアオコ等の浮遊藻類をマット又はロープで付着回収し、水流発生機で圧縮粉砕し、更に浮遊塵埃に表層流を形成した循環させ、効率的に回収する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、浮遊藻類回収方法に関し、詳しくは競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺に設けた電解液タンクから混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して枯死沈降させ、その周辺に集まるアオコ等の浮遊藻類を水流発生機で圧縮粉砕し、残余のアオコ等の浮遊藻類を化学繊維マット又はロープで付着させ、或いは競走水面の表層水に循環流を形成して水中に配置された化学繊維マット又はロープにより効率的に回収廃棄処分する浮遊塵埃回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
競艇場の競走水面は、淡水競走水面と海水競争水面とに分かれ、淡水にはアオコ等の浮遊藻類が、海水には赤潮が発生し易い。わが国の競艇場の競走水面は、大部分が閉鎖された淡水競走水面であり、従って温度が高い季節はアオコ等の浮遊藻類が繁殖するので悪臭が発生し、景観を損なうので、その回収対策に莫大な作業と費用とを要する。
【0003】
アオコ等の浮遊藍藻類は、アナベナ、オシラトリア、ミクロキスティス等があり、アオコの特性としては、数μm藻類で群体をなしているが植物の光合成により細胞分裂を繰り返し、一日で倍増してガス胞を有するから表層水に浮遊し、夜は酸素が不足するから魚類が死滅して水面を覆い、そのタンパク質が腐敗して耐え難い悪臭を発生する。
【0004】
アオコ等の浮遊藍藻類は、(1)水中に栄養塩(リン・窒素)が多く、(2)日照があり、(3)水温が25℃以上となり、(4)滞留水域であれば光合成によりその表層水域に異常に増殖することが知られており、これら条件のひとつでも欠ければアオコ等の浮遊藍藻類は発生しない。
【0005】
そこでアオコ等の浮遊藻類の繁殖を防止する対策として、(1)水中に栄養塩の流入を抑制又は除去し、(2)テント等で遮光し、(3)底水表層を上下に循環させ、(4)表層水を循環させ、(5)次亜塩素酸等の薬剤で処理し、(6)繁殖したアオコを凝集・沈殿し、加圧浮上させ、回収して除去することが考慮される。
【0006】
従来実施されている浄化対策としては、
(a)曝気を目的として底泥栄養塩の溶出を抑制し、表層水域を上下に循環させ、滞留を防止して溶存酸素量(DO)を増加させ、生物を活性化して食物連鎖させるが、処理作業と費用が増加して現実的でない。
【0007】
(b)植生を目的として栄養塩を吸収する方法があるが、長時間を要し、藻類の根に微生物が付着して分解するから所望の効果が得られない。
【0008】
(c)表層水の滞留を防止するために噴水させるが、当該部分の表層水のみの還流となるので効果的でない。
【0009】
(d)加えて、競艇場水面には、流水、風等により枯れ葉等が流れ込み、或いは観客の投棄したペットボトル、紙等の塵埃が競走水面に浮遊し、特に枯れ葉等がレース艇のプロペラーに巻き付くので、レース艇故障の原因ともなる。従って、レースの合間に先端にネットを取り付けた掃海艇により、競走水面に浮遊するペットボトル、紙等の塵埃を迅速に掃海して回収しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
競艇場水面(水量1競艇場で約50万m3)に於けるアオコ等の浮遊藻類の繁殖を防止する対策として、
(1)栄養塩を除去するためにリンを0.04ppm、窒素を0.7ppmとし、凝集剤で粗大化して濾過する方法もあるが、その装置が大規模となるので経済的でない。
【0011】
(2)アオコ等の浮遊藻類の増殖を抑えるため、水温を低下させことが考慮されるが、これも対象水量が大量であるから現実的でない。
【0012】
(3)アオコ等の浮遊藻類の光合成による増殖を抑えるため、表層水をテント等で遮光しようとしても、競艇場全水面の1/3以上の面積であるから実施不可能である。
【0013】
(4)従って、競艇場水面の表層水流化のために所要個所で循環化が必須である。水面近辺で浮上性の膜状群体を形成するプランクトン等の大量発生をより効果的に抑制することを可能とする水面流発生装置としては、例えば、特開平2001−295238(水面流発生装置)、特開平2001−70965(水処理装置)、特開平2000−334493(表層水流発生ポンプシステム及び表層水流発生方法)、特開平2000−336637(浮上式吸水設備)、特開平2000−303348(水質浄化装置および水質浄化方法)等が提案されている。
【0014】
(5)回収されるアオコ等の浮遊藻類の対象粒径は、数μm〜数10μmであるから、凝集して濾過すると直ちに目詰まりをおこすので使用できなくなり、その結果装置が大掛かりとり、更に汚泥処理が必要となる。
【0015】
(6)更に、次亜塩素酸ナトリウム溶液でアオコ等の浮遊藻類を消毒・殺菌する方法も考慮されるが、薬害の問題があるので採用されない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明は、競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺に設けた電解液タンクから混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して枯死沈降させ、その周辺に集まるアオコ等の浮遊藻類を水流発生機で圧縮粉砕し、残余のアオコ等の浮遊藻類をマット又はロープで付着させ、或いは競走水面の表層水に循環流を形成して水中に配置されたマット又はロープを介して効率的に回収する浮遊塵埃回収方法である。
【0017】
この発明の第1要旨は、内部にフロートと上部にガード・レールとを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該消波装置周辺に電解液タンク、マット又はロープを設けて成り、該電解液タンクから食塩を電気分解した混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して沈降枯死させ、その周辺に集まる残余のアオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する浮遊藻類回収方法である。
【0018】
この発明の第2要旨は、内部にフロートと上部にガード・レールを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該コース側又は該岸壁側消波体の双方或いはいずれかの先端に水中ポンプと、水流発生機と、水中にマット又はロープを設けて成り、該表層水に循環流を形成して圧縮粉砕し、アオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する浮遊藻類回収方法である。
【発明の効果】
【0019】
(1)この発明に係る浮遊藻類回収機能を有する消波装置を競艇場の消波体B又はCに設置し、既設又は新設の多数の消波装置周辺に水流発生機により循環流を発生させ、水の滞留を無くしてその周辺にアオコ等の浮遊藻類の発生を抑制又は防止する。
【0020】
(2)その結果、水循環作用によって酸素を多く含んだ表層水を底層水と混合させて溶存酸素量(DO)を回復すれば、好気性微生物が活発に活動し、水を浄化する。同時に底層水が好気的条件となり、鉄、マンガン、アンモニア、硫化水素、栄養塩等水質障害の原因物質の溶出を抑制できる効果も得られる。
【0021】
(3)そして該コース側消波体B、該岸壁側消波体Cの近辺にアオコ等の浮遊藻類が発生した場合は、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの周囲に先端に垂直に接続した該付着用ロープ20、20・・・で該アオコ等藻類を付着する。
【0022】
(4)先端に扁平な水流発生口36cを有する水中ポンプ34を該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの所要個所に上下且つ水平動自在に設けたので、該消波体近辺の表層水の水中深度と角度調節が容易となり、該アオコ等藻類の発生を防止する。
【0023】
(5)該水中ポンプ34を上下動させるフレーム32は、該コ字形レール32a、32aを該消波体B又はCの内部に並行且つ垂直に設け、該コ字形レール32a、32a内に嵌合した該ローラ32b、32bに一端を連結したフレーム32cに該水中ポンプ34を固着し、該フレーム32に該チエーン38を接続したので、手動又は所要駆動手段による上下動深度が容易となり、該アオコ等藻類の発生を防止する。
【0024】
(6)該消波体B又はCの所要個所にアオコ等藻類殺菌用電解タンク40を設け,その中に食塩を電気分解した混合酸化剤を注入し、該タンク40から混合酸化剤をアオコ等に散布して枯死させるので環境的に悪影響を与えない。
【0025】
(7)競走水面の岸壁に沿って設けられる消波体を有する浮遊型消波装置に於いて、該コース側又は該岸壁側消波体の双方或いはいずれかに接続された水中ポンプと水流発生機とにより表層水に循環流を形成するから、水中に浮遊するペットボトル、紙等の塵埃を所要個所に導けるので、回収が格段に容易となり、特に枯れ葉等がレース艇のプロペラーに巻き付く事が無くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
この発明に係る浮遊藻類回収方法に於いては、競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺に循環流を形成してアオコ等の浮遊藻類の発生を抑制又は防止し、発生した場合には、アオコ等藻類を殺菌用電解液タンクから食塩を電気分解した混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して枯死沈降させ,残余のアオコ等の浮遊藻類の群体を水中ポンプからの循環流により圧縮粉砕し、更に残余のアオコ等の浮遊藻類をマット又はロープで効率的に回収する浮遊塵埃回収方法である。
【実施例】
【0027】
請求項1記載の浮遊藻類回収方法の実施例について説明する。図1は、競艇場の競走水面の岸壁に沿って設けられる消波装置A,A・・・が一列に連結され、ピットPから発艇した6隻のレース艇が第2番ターン・マークTM2に向かって走行している状態を示す平面略図であり、TM1は、第1番ターン・マークを、Sは、スタンドを夫々表す。
【0028】
図6に於いて、該消波装置Aは、内部にフロートFを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有する略断面傘形コース側消波体Bに対して所要の間隔を置き、同じく内部にフロートFを設けた略断面傘形岸壁側消波体Cを並べ、該コース側消波体Bと該岸壁側消波体Cとの上部傾斜面で長手方向に所定間隔で形成した溝b、c内に山形角パイプ12、12を嵌合して固定し、該コース側消波体Bと該岸壁側消波体Cとを連結し、該コース側消波体Bと該岸壁側消波体Cとの間にU字形消波空間Rを形成する。
【0029】
図6に於いて、該山形角パイプ12で該U字形消波空間Rに対応する個所の上部にL字形枠体14を設け、該L字形枠体14にガード・レールGRを長手方向に設け、該山形角パイプ12の延長線上にC形鋼D、Dを所要幅で固定し、該C形鋼D、Dに上端に懸架部10a、10aを有し、内側に水中ポンプ34と水流発生機36とを配置するケーシング10を垂直に設ける。
【0030】
図5〜7に示す通り、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの先端に設けた所要の面積を有するアオコ等藻類付着用化学繊維マット20によりアオコ等藻類を付着回収する実施例で、該水中ポンプ34と該水流発生機36とによりその周辺表層水を循環流水化する実施例である。
【0031】
図3は、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの先端に所要の直径と長さとを有するアオコ等藻類付着用化学繊維ロープ20a、20a・・・の上端を接続して水中に垂直に配置した実施例である。
【0032】
図5は、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの先端に所要の面積を有するアオコ等藻類付着用化学繊維マット20、20を浮遊状態で配置し、更にアオコ等藻類付着用化学繊維ロープ20a、20a・・・を接続し、水中に垂直に配置した実施例を模式的に示すものである。
【0033】
図6で、所要の高さ、直径及び容量とを有する水流発生機36を設けた水中ポンプ34を該コース側消波体B内部の水中に上下自在に配置する。具体的には、該コース側消波体Bから水平に延長するフレーム32に所要間隔で垂直且つ並行に設けられたコ字形レール32a、32a内にローラ32b、32bを回転自在に嵌合し、該ローラ32b、32bを該水中ポンプ34の両側面に固着し、該水中ポンプ34に下端を固着した所要チエーン38の上端を該フレーム32の所要個所に固着し、手動又は所要駆動手段(図示せず)により上下動自在として水中深度を調節し、表層水に循環流を形成する。
【0034】
該水中ポンプ34に一端を接続した水中ケーブル(図示せず)の他端を該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cを経て陸上の電源(図示せず)に接続する。
【0035】
所要に応じ、図6で、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体C下方の該U字形消波空間Rの内部にも該水流発生機36と一体の該水中ポンプ34を設ける。
【0036】
図17に示す通り、該水流発生機36は、下端を水中ポンプ34に接続された下部固定パイプ36aと、それに摺動自在に嵌合された上部パイプ36bと、該上部パイプ36bの上端にカップリング36b’を介して嵌合接続された先端が扁平な水流吐出口(ノズル)36cとから成る。
【0037】
該水流発生機36に下端を固着した所要チエーン38の上端を該フレーム32の所要個所に固着し、手動又は所要駆動手段(図示せず)により上下動自在とし、水中深度を調節して表層水に循環流を形成する。
【0038】
図11、12に於いて、該水流発生機36の先端に扁平な水流吐出口(ノズル)36cを接続し、該扁平水流吐出口(ノズル)36cが該コース側消波体B周辺の表層水に循環流を形成する。
【0039】
次に水流発生機36の水中深度をパイプにより調節する実施例について説明する。
図9〜11で、請求項5記載の浮遊藻類回収機能を有する消波装置に於いて、該水流発生機36は、内部固定パイプ36aとそれに摺動自在に嵌合された上部パイプ36bとから成り、該内部固定パイプ36aの下端を該水中ポンプ34に連結し、下端を固着した所要チエーン38の上端を該フレーム32の所要個所に固着し、手動又は所要駆動手段(図示せず)により上下動自在として水中深度を調節して表層水に循環流を形成し、アオコ等藻類を発生させない水中ポンプ34と水流発生機36とを該U字形消波空間R内に設ける。
【0040】
該水流発生機36は、上下パイプ36a、36bを摺動自在に嵌合し、所望に応じ該上パイプ36bを上下動させて扁平水流吐出口(ノズル)36cの高さ(水中深度)を調節自在とする。
【0041】
図12〜14で、請求項6記載の浮遊藻類回収機能を有する消波装置は、水中ポンプ34を該U字形消波空間R内に設け、該水中ポンプ34に連結した水流発生機36を該U字形消波空間Rの外側に設け、該水流発生機36は、上下部パイプ36a、36bを摺動自在に嵌合し、所望に応じ該上部パイプ36bを上下動させて扁平水流吐出口(ノズル)36cの高さ(水中深度)と角度を調節自在とする。
【0042】
この発明の浮遊藻類回収方法に於いては、該消波体B又はCの所要個所にアオコ等藻類殺菌用電解液タンク40を設け,その中に食塩を電気分解した混合酸化剤を注入し、該タンク40から該混合酸化剤をアオコ等に散布して枯死させるので環境的に悪影響を与えない。
【0043】
図8で、該コース側消波体Cに水平に選手保護用クッションマット42を付敷する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】は、競艇場等水面に消波装置を浮遊繋留固定し、ピットから出走した6隻のレース艇が第2番ターン・マークに向かって走行している状態を示す平面略図。
【図2】は、図1の競艇場等水面にこの発明に係る浮遊藻類回収機能を有する消波装置の周辺表層水に循環流水を形成し、該消波装置に設けたマットによりアオコ等藻類を付着回収する実施例の部分拡大平面略図。
【図3】は、図2の消波装置の実施例に於いて、該消波装置に設けたロープによりアオコ等藻類を付着回収する実施例の部分拡大平面略図。
【図4】は、図2、3の実施例に於いて、水面に設けた付着用マットとロープによりアオコ等藻類を付着回収する実施例の部分拡大平面略図。
【図5】は、図3の消波装置の水面下に垂直に設けたロープでアオコ等の浮遊藻類を付着回収する状態を模式的に示す他の実施例の拡大側面略図。
【図6】は、消波装置内とその外側に設けられた水流発生機の実施例の拡大側面略図。
【図7】は、消波装置内に設けられる水流発生機の実施例の一部透視拡大断面略図。
【図8】は、図1と同様に競艇場等水面に消波装置を浮遊繋留固定した他の実施例の部分平面略図。
【図9】は、消波装置とその中に設けられる水流発生機の拡大側面図。
【図10】は、図9の平面図。
【図11】は、図10のX1―X1部分断面側面略図。
【図12】は、消波装置とその外部に設けられる水流発生機の側面略図。
【図13】は、U字形消波空間から水中ポンプと水流発生機とを取り除いた図12の平面略図。
【図14】は、図13のX1V―X1V部分断面側面略図。
【図15】は、図9〜14の水流発生機のパイプを短縮した一部透視拡大側面断面略図。
【図16】は、図15の水流発生機のパイプを延長した一部透視拡大側面断面略図。
【図17】は、図15、16の水流発生機の一部透視拡大側面断面略図。
【図18】は、図9〜14の水流発生機から取り外した水流吐出口(ノズル)の他の実施例の部分拡大側面略図。
【図19】は、図18の水流吐出口(ノズル)の平面図。
【符号の説明】
【0045】
A 消波装置;
B コース側消波体;
C 岸壁側消波体;
D C形鋼;
F フロート;
GR ガード・レール;
P ピット;
R U字形消波空間;
S スタンド;
TM1 第1番ターン・マーク;
TM2 第2番ターン・マーク;
10 ケーシング;
10a 懸架部;
14 L字形枠体;
20 アオコ等藻類付着用化学繊維マット;
20a 化学繊維ロープ;
32 フレーム;
32a コ字形レール;
32b ローラ;
34 水中ポンプ;
36 水流発生機;
36a 下部固定パイプ;
36b 上部パイプ;
36b’ カップリング;
36c 水流吐出口(ノズル);
38 チエーン;
40 アオコ等藻類殺菌用電解液タンク;
42 クッションマット。
【技術分野】
【0001】
この発明は、浮遊藻類回収方法に関し、詳しくは競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺に設けた電解液タンクから混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して枯死沈降させ、その周辺に集まるアオコ等の浮遊藻類を水流発生機で圧縮粉砕し、残余のアオコ等の浮遊藻類を化学繊維マット又はロープで付着させ、或いは競走水面の表層水に循環流を形成して水中に配置された化学繊維マット又はロープにより効率的に回収廃棄処分する浮遊塵埃回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
競艇場の競走水面は、淡水競走水面と海水競争水面とに分かれ、淡水にはアオコ等の浮遊藻類が、海水には赤潮が発生し易い。わが国の競艇場の競走水面は、大部分が閉鎖された淡水競走水面であり、従って温度が高い季節はアオコ等の浮遊藻類が繁殖するので悪臭が発生し、景観を損なうので、その回収対策に莫大な作業と費用とを要する。
【0003】
アオコ等の浮遊藍藻類は、アナベナ、オシラトリア、ミクロキスティス等があり、アオコの特性としては、数μm藻類で群体をなしているが植物の光合成により細胞分裂を繰り返し、一日で倍増してガス胞を有するから表層水に浮遊し、夜は酸素が不足するから魚類が死滅して水面を覆い、そのタンパク質が腐敗して耐え難い悪臭を発生する。
【0004】
アオコ等の浮遊藍藻類は、(1)水中に栄養塩(リン・窒素)が多く、(2)日照があり、(3)水温が25℃以上となり、(4)滞留水域であれば光合成によりその表層水域に異常に増殖することが知られており、これら条件のひとつでも欠ければアオコ等の浮遊藍藻類は発生しない。
【0005】
そこでアオコ等の浮遊藻類の繁殖を防止する対策として、(1)水中に栄養塩の流入を抑制又は除去し、(2)テント等で遮光し、(3)底水表層を上下に循環させ、(4)表層水を循環させ、(5)次亜塩素酸等の薬剤で処理し、(6)繁殖したアオコを凝集・沈殿し、加圧浮上させ、回収して除去することが考慮される。
【0006】
従来実施されている浄化対策としては、
(a)曝気を目的として底泥栄養塩の溶出を抑制し、表層水域を上下に循環させ、滞留を防止して溶存酸素量(DO)を増加させ、生物を活性化して食物連鎖させるが、処理作業と費用が増加して現実的でない。
【0007】
(b)植生を目的として栄養塩を吸収する方法があるが、長時間を要し、藻類の根に微生物が付着して分解するから所望の効果が得られない。
【0008】
(c)表層水の滞留を防止するために噴水させるが、当該部分の表層水のみの還流となるので効果的でない。
【0009】
(d)加えて、競艇場水面には、流水、風等により枯れ葉等が流れ込み、或いは観客の投棄したペットボトル、紙等の塵埃が競走水面に浮遊し、特に枯れ葉等がレース艇のプロペラーに巻き付くので、レース艇故障の原因ともなる。従って、レースの合間に先端にネットを取り付けた掃海艇により、競走水面に浮遊するペットボトル、紙等の塵埃を迅速に掃海して回収しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
競艇場水面(水量1競艇場で約50万m3)に於けるアオコ等の浮遊藻類の繁殖を防止する対策として、
(1)栄養塩を除去するためにリンを0.04ppm、窒素を0.7ppmとし、凝集剤で粗大化して濾過する方法もあるが、その装置が大規模となるので経済的でない。
【0011】
(2)アオコ等の浮遊藻類の増殖を抑えるため、水温を低下させことが考慮されるが、これも対象水量が大量であるから現実的でない。
【0012】
(3)アオコ等の浮遊藻類の光合成による増殖を抑えるため、表層水をテント等で遮光しようとしても、競艇場全水面の1/3以上の面積であるから実施不可能である。
【0013】
(4)従って、競艇場水面の表層水流化のために所要個所で循環化が必須である。水面近辺で浮上性の膜状群体を形成するプランクトン等の大量発生をより効果的に抑制することを可能とする水面流発生装置としては、例えば、特開平2001−295238(水面流発生装置)、特開平2001−70965(水処理装置)、特開平2000−334493(表層水流発生ポンプシステム及び表層水流発生方法)、特開平2000−336637(浮上式吸水設備)、特開平2000−303348(水質浄化装置および水質浄化方法)等が提案されている。
【0014】
(5)回収されるアオコ等の浮遊藻類の対象粒径は、数μm〜数10μmであるから、凝集して濾過すると直ちに目詰まりをおこすので使用できなくなり、その結果装置が大掛かりとり、更に汚泥処理が必要となる。
【0015】
(6)更に、次亜塩素酸ナトリウム溶液でアオコ等の浮遊藻類を消毒・殺菌する方法も考慮されるが、薬害の問題があるので採用されない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明は、競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺に設けた電解液タンクから混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して枯死沈降させ、その周辺に集まるアオコ等の浮遊藻類を水流発生機で圧縮粉砕し、残余のアオコ等の浮遊藻類をマット又はロープで付着させ、或いは競走水面の表層水に循環流を形成して水中に配置されたマット又はロープを介して効率的に回収する浮遊塵埃回収方法である。
【0017】
この発明の第1要旨は、内部にフロートと上部にガード・レールとを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該消波装置周辺に電解液タンク、マット又はロープを設けて成り、該電解液タンクから食塩を電気分解した混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して沈降枯死させ、その周辺に集まる残余のアオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する浮遊藻類回収方法である。
【0018】
この発明の第2要旨は、内部にフロートと上部にガード・レールを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該コース側又は該岸壁側消波体の双方或いはいずれかの先端に水中ポンプと、水流発生機と、水中にマット又はロープを設けて成り、該表層水に循環流を形成して圧縮粉砕し、アオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する浮遊藻類回収方法である。
【発明の効果】
【0019】
(1)この発明に係る浮遊藻類回収機能を有する消波装置を競艇場の消波体B又はCに設置し、既設又は新設の多数の消波装置周辺に水流発生機により循環流を発生させ、水の滞留を無くしてその周辺にアオコ等の浮遊藻類の発生を抑制又は防止する。
【0020】
(2)その結果、水循環作用によって酸素を多く含んだ表層水を底層水と混合させて溶存酸素量(DO)を回復すれば、好気性微生物が活発に活動し、水を浄化する。同時に底層水が好気的条件となり、鉄、マンガン、アンモニア、硫化水素、栄養塩等水質障害の原因物質の溶出を抑制できる効果も得られる。
【0021】
(3)そして該コース側消波体B、該岸壁側消波体Cの近辺にアオコ等の浮遊藻類が発生した場合は、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの周囲に先端に垂直に接続した該付着用ロープ20、20・・・で該アオコ等藻類を付着する。
【0022】
(4)先端に扁平な水流発生口36cを有する水中ポンプ34を該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの所要個所に上下且つ水平動自在に設けたので、該消波体近辺の表層水の水中深度と角度調節が容易となり、該アオコ等藻類の発生を防止する。
【0023】
(5)該水中ポンプ34を上下動させるフレーム32は、該コ字形レール32a、32aを該消波体B又はCの内部に並行且つ垂直に設け、該コ字形レール32a、32a内に嵌合した該ローラ32b、32bに一端を連結したフレーム32cに該水中ポンプ34を固着し、該フレーム32に該チエーン38を接続したので、手動又は所要駆動手段による上下動深度が容易となり、該アオコ等藻類の発生を防止する。
【0024】
(6)該消波体B又はCの所要個所にアオコ等藻類殺菌用電解タンク40を設け,その中に食塩を電気分解した混合酸化剤を注入し、該タンク40から混合酸化剤をアオコ等に散布して枯死させるので環境的に悪影響を与えない。
【0025】
(7)競走水面の岸壁に沿って設けられる消波体を有する浮遊型消波装置に於いて、該コース側又は該岸壁側消波体の双方或いはいずれかに接続された水中ポンプと水流発生機とにより表層水に循環流を形成するから、水中に浮遊するペットボトル、紙等の塵埃を所要個所に導けるので、回収が格段に容易となり、特に枯れ葉等がレース艇のプロペラーに巻き付く事が無くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
この発明に係る浮遊藻類回収方法に於いては、競艇場の競走水面に設けられる既設又は新設の多数の消波装置周辺に循環流を形成してアオコ等の浮遊藻類の発生を抑制又は防止し、発生した場合には、アオコ等藻類を殺菌用電解液タンクから食塩を電気分解した混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して枯死沈降させ,残余のアオコ等の浮遊藻類の群体を水中ポンプからの循環流により圧縮粉砕し、更に残余のアオコ等の浮遊藻類をマット又はロープで効率的に回収する浮遊塵埃回収方法である。
【実施例】
【0027】
請求項1記載の浮遊藻類回収方法の実施例について説明する。図1は、競艇場の競走水面の岸壁に沿って設けられる消波装置A,A・・・が一列に連結され、ピットPから発艇した6隻のレース艇が第2番ターン・マークTM2に向かって走行している状態を示す平面略図であり、TM1は、第1番ターン・マークを、Sは、スタンドを夫々表す。
【0028】
図6に於いて、該消波装置Aは、内部にフロートFを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有する略断面傘形コース側消波体Bに対して所要の間隔を置き、同じく内部にフロートFを設けた略断面傘形岸壁側消波体Cを並べ、該コース側消波体Bと該岸壁側消波体Cとの上部傾斜面で長手方向に所定間隔で形成した溝b、c内に山形角パイプ12、12を嵌合して固定し、該コース側消波体Bと該岸壁側消波体Cとを連結し、該コース側消波体Bと該岸壁側消波体Cとの間にU字形消波空間Rを形成する。
【0029】
図6に於いて、該山形角パイプ12で該U字形消波空間Rに対応する個所の上部にL字形枠体14を設け、該L字形枠体14にガード・レールGRを長手方向に設け、該山形角パイプ12の延長線上にC形鋼D、Dを所要幅で固定し、該C形鋼D、Dに上端に懸架部10a、10aを有し、内側に水中ポンプ34と水流発生機36とを配置するケーシング10を垂直に設ける。
【0030】
図5〜7に示す通り、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの先端に設けた所要の面積を有するアオコ等藻類付着用化学繊維マット20によりアオコ等藻類を付着回収する実施例で、該水中ポンプ34と該水流発生機36とによりその周辺表層水を循環流水化する実施例である。
【0031】
図3は、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの先端に所要の直径と長さとを有するアオコ等藻類付着用化学繊維ロープ20a、20a・・・の上端を接続して水中に垂直に配置した実施例である。
【0032】
図5は、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cの双方又はいずれかの先端に所要の面積を有するアオコ等藻類付着用化学繊維マット20、20を浮遊状態で配置し、更にアオコ等藻類付着用化学繊維ロープ20a、20a・・・を接続し、水中に垂直に配置した実施例を模式的に示すものである。
【0033】
図6で、所要の高さ、直径及び容量とを有する水流発生機36を設けた水中ポンプ34を該コース側消波体B内部の水中に上下自在に配置する。具体的には、該コース側消波体Bから水平に延長するフレーム32に所要間隔で垂直且つ並行に設けられたコ字形レール32a、32a内にローラ32b、32bを回転自在に嵌合し、該ローラ32b、32bを該水中ポンプ34の両側面に固着し、該水中ポンプ34に下端を固着した所要チエーン38の上端を該フレーム32の所要個所に固着し、手動又は所要駆動手段(図示せず)により上下動自在として水中深度を調節し、表層水に循環流を形成する。
【0034】
該水中ポンプ34に一端を接続した水中ケーブル(図示せず)の他端を該コース側消波体B又は該岸壁側消波体Cを経て陸上の電源(図示せず)に接続する。
【0035】
所要に応じ、図6で、該コース側消波体B又は該岸壁側消波体C下方の該U字形消波空間Rの内部にも該水流発生機36と一体の該水中ポンプ34を設ける。
【0036】
図17に示す通り、該水流発生機36は、下端を水中ポンプ34に接続された下部固定パイプ36aと、それに摺動自在に嵌合された上部パイプ36bと、該上部パイプ36bの上端にカップリング36b’を介して嵌合接続された先端が扁平な水流吐出口(ノズル)36cとから成る。
【0037】
該水流発生機36に下端を固着した所要チエーン38の上端を該フレーム32の所要個所に固着し、手動又は所要駆動手段(図示せず)により上下動自在とし、水中深度を調節して表層水に循環流を形成する。
【0038】
図11、12に於いて、該水流発生機36の先端に扁平な水流吐出口(ノズル)36cを接続し、該扁平水流吐出口(ノズル)36cが該コース側消波体B周辺の表層水に循環流を形成する。
【0039】
次に水流発生機36の水中深度をパイプにより調節する実施例について説明する。
図9〜11で、請求項5記載の浮遊藻類回収機能を有する消波装置に於いて、該水流発生機36は、内部固定パイプ36aとそれに摺動自在に嵌合された上部パイプ36bとから成り、該内部固定パイプ36aの下端を該水中ポンプ34に連結し、下端を固着した所要チエーン38の上端を該フレーム32の所要個所に固着し、手動又は所要駆動手段(図示せず)により上下動自在として水中深度を調節して表層水に循環流を形成し、アオコ等藻類を発生させない水中ポンプ34と水流発生機36とを該U字形消波空間R内に設ける。
【0040】
該水流発生機36は、上下パイプ36a、36bを摺動自在に嵌合し、所望に応じ該上パイプ36bを上下動させて扁平水流吐出口(ノズル)36cの高さ(水中深度)を調節自在とする。
【0041】
図12〜14で、請求項6記載の浮遊藻類回収機能を有する消波装置は、水中ポンプ34を該U字形消波空間R内に設け、該水中ポンプ34に連結した水流発生機36を該U字形消波空間Rの外側に設け、該水流発生機36は、上下部パイプ36a、36bを摺動自在に嵌合し、所望に応じ該上部パイプ36bを上下動させて扁平水流吐出口(ノズル)36cの高さ(水中深度)と角度を調節自在とする。
【0042】
この発明の浮遊藻類回収方法に於いては、該消波体B又はCの所要個所にアオコ等藻類殺菌用電解液タンク40を設け,その中に食塩を電気分解した混合酸化剤を注入し、該タンク40から該混合酸化剤をアオコ等に散布して枯死させるので環境的に悪影響を与えない。
【0043】
図8で、該コース側消波体Cに水平に選手保護用クッションマット42を付敷する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】は、競艇場等水面に消波装置を浮遊繋留固定し、ピットから出走した6隻のレース艇が第2番ターン・マークに向かって走行している状態を示す平面略図。
【図2】は、図1の競艇場等水面にこの発明に係る浮遊藻類回収機能を有する消波装置の周辺表層水に循環流水を形成し、該消波装置に設けたマットによりアオコ等藻類を付着回収する実施例の部分拡大平面略図。
【図3】は、図2の消波装置の実施例に於いて、該消波装置に設けたロープによりアオコ等藻類を付着回収する実施例の部分拡大平面略図。
【図4】は、図2、3の実施例に於いて、水面に設けた付着用マットとロープによりアオコ等藻類を付着回収する実施例の部分拡大平面略図。
【図5】は、図3の消波装置の水面下に垂直に設けたロープでアオコ等の浮遊藻類を付着回収する状態を模式的に示す他の実施例の拡大側面略図。
【図6】は、消波装置内とその外側に設けられた水流発生機の実施例の拡大側面略図。
【図7】は、消波装置内に設けられる水流発生機の実施例の一部透視拡大断面略図。
【図8】は、図1と同様に競艇場等水面に消波装置を浮遊繋留固定した他の実施例の部分平面略図。
【図9】は、消波装置とその中に設けられる水流発生機の拡大側面図。
【図10】は、図9の平面図。
【図11】は、図10のX1―X1部分断面側面略図。
【図12】は、消波装置とその外部に設けられる水流発生機の側面略図。
【図13】は、U字形消波空間から水中ポンプと水流発生機とを取り除いた図12の平面略図。
【図14】は、図13のX1V―X1V部分断面側面略図。
【図15】は、図9〜14の水流発生機のパイプを短縮した一部透視拡大側面断面略図。
【図16】は、図15の水流発生機のパイプを延長した一部透視拡大側面断面略図。
【図17】は、図15、16の水流発生機の一部透視拡大側面断面略図。
【図18】は、図9〜14の水流発生機から取り外した水流吐出口(ノズル)の他の実施例の部分拡大側面略図。
【図19】は、図18の水流吐出口(ノズル)の平面図。
【符号の説明】
【0045】
A 消波装置;
B コース側消波体;
C 岸壁側消波体;
D C形鋼;
F フロート;
GR ガード・レール;
P ピット;
R U字形消波空間;
S スタンド;
TM1 第1番ターン・マーク;
TM2 第2番ターン・マーク;
10 ケーシング;
10a 懸架部;
14 L字形枠体;
20 アオコ等藻類付着用化学繊維マット;
20a 化学繊維ロープ;
32 フレーム;
32a コ字形レール;
32b ローラ;
34 水中ポンプ;
36 水流発生機;
36a 下部固定パイプ;
36b 上部パイプ;
36b’ カップリング;
36c 水流吐出口(ノズル);
38 チエーン;
40 アオコ等藻類殺菌用電解液タンク;
42 クッションマット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にフロートと上部にガード・レ−ルとを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該消波装置周辺に電解液タンク、マット又はロープを設けて成り、該電解液タンクから食塩を電気分解した混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して沈降枯死させ、その周辺に集まる残余のアオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する浮遊藻類回収方法。
【請求項2】
内部にフロートと上部にガード・レ−ルを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該コース側又は該岸壁側消波体の双方或いはいずれかの先端に水中ポンプと、水流発生機と、水中にマット又はロープを設けて成り、該表層水に循環流を形成して圧縮粉砕し、アオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する請求項1記載の浮遊藻類回収方法。
【請求項1】
内部にフロートと上部にガード・レ−ルとを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該消波装置周辺に電解液タンク、マット又はロープを設けて成り、該電解液タンクから食塩を電気分解した混合酸化剤をアオコ等の浮遊藻類に散布して沈降枯死させ、その周辺に集まる残余のアオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する浮遊藻類回収方法。
【請求項2】
内部にフロートと上部にガード・レ−ルを設け、所要の高さ、直径及び容積とを有し、競艇場の競走水面の所要箇所に設けられる断面傘型コース側消波体と、内部にフロートを有し、該コース側消波体に対して所要の間隔を置いて連結されたU字形消波空間を形成する断面傘型岸壁側消波体とを有する浮遊型消波装置に於いて、該コース側又は該岸壁側消波体の双方或いはいずれかの先端に水中ポンプと、水流発生機と、水中にマット又はロープを設けて成り、該表層水に循環流を形成して圧縮粉砕し、アオコ等の浮遊藻類を該マット又はロープを介して回収する請求項1記載の浮遊藻類回収方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2007−107373(P2007−107373A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−251811(P2006−251811)
【出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【分割の表示】特願2003−78343(P2003−78343)の分割
【原出願日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願人】(506058255)有限会社Dデザイン (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【分割の表示】特願2003−78343(P2003−78343)の分割
【原出願日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願人】(506058255)有限会社Dデザイン (1)
【Fターム(参考)】
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