説明

海ぶどう石けんとその製造方法

【課題】繊維質やアクを含まない良質の海ぶどう石けんを実現すると共に、近年注目されている雲南百薬の成分も含有する高ミネラル石けんを実現する。
【解決手段】商品価値の有る海ぶどうだけでなく、選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として使用するので、市場価値の高い海ぶどうの有効利用として、また資源の有効利用として、優れた発想である。球状小枝部が少なく、製品としては適しない直立茎部の多い海ぶどうでも廃棄しないで有効利用できる。しかも、海ぶどうとは異質のミネラル成分を含む雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラルが高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを製造可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海ぶどう石けんとその製造方法に関し、現在食用以外の用途が知られていない海ぶどうを石けんとして有効利用する技術を確立することを目的とする。
緑藻類イワズタ科イワズタ属に属するクビレズタ(和名)は、その外観が葡萄に近似しているため、一般には「海ぶどう」と呼ばれている。宮古島などでは天然物も産出するが、近年は養殖物が増えている。
この海ぶどうは、葡萄茎(ランナー)を伸ばし、その所々から分岐する直立の茎が生え、さらに球状の小枝が密生して、ぶどう状を形成している。表1に示すように、多くのミネラルを含んでいる。本発明で使用する海ぶどうは、この直立茎と球状小枝である。
表1は、海ぶどうの成分分析の結果である。
【0002】
【表1】

五訂日本食品標準成分表より。一般的な沖縄産の海ぶどうの成分である。
【背景技術】
【0003】
石けんの製造に際して海ぶどうを利用する発想は見受けられないが、特許文献1に記載のように、海藻の一種である、食用にしかなっていない褐藻類モズクを深海水ミネラルの濃縮液中にそのまま加えて、グラインダーで摩砕してこのモズクを加えてCタイプ石けんとすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3023646号
【0005】
【非特許文献1】株式会社洋鮮社発行、奥野修司著「沖縄幻想」の第155〜168ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、海ぶどうの場合、海ぶどうをそのまま摩砕して石けんの原料とする方法では、海ぶどうのエキス以外の繊維質やアクなども混入し、石けんとしての品質を低下させる恐れがある。果物のぶどうの果実に相当する球状部は、海ぶどうの場合は茎部が成長した部分とされていて、直立茎から分離することは困難であるから、海ぶどうを摩砕する場合は、直立茎も一緒に摩砕することになり、大量の繊維分の混入は避けられない。また、ろ過しても、アク成分は防げない。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、ぶどうの果実に相当する球状部を分離不可能な海ぶどうにおいて、繊維質やアクを含まない良質の海ぶどう石けんを実現すると共に、近年沖縄で育てた方がミネラルが高くなるとされている雲南百薬の成分も含有する高ミネラル石けんを実現することを課題とする。
【0007】
中国雲南省から持ち込まれたとされている雲南百薬は、マグネシウムや、銅、カルシウム、亜鉛の含有量が多いと言われ、海ぶどうとは違った特徴を有している。民間薬として著効を奏するとも言われている。蔓状に伸びる茎には地上であっても多数のむかごができるが、葉もむかごも根塊も利用でき、独特のぬるぬる成分が特徴である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1は、雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、泡盛に浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜることを特徴とする海ぶどう石けんの製造方法である。
このように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として有効利用できるので、土産品などとして市場価値の高い海ぶどうの有効利用として、また資源の有効利用として、優れた発想である。海ぶどうの場合は、製品としては適しない直立茎の部分が成長して、製品となる球状部が形成されるので、直立茎部だけでも石けん原料としては有効利用できる。従って、球状小枝部が少なく、製品としては適しない直立茎部の多い海ぶどうでも廃棄しないで有効利用できる。
また、こうして乾燥させた雲南百薬及び/又は海ぶどうを泡盛に浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜる製法であるから、直立茎部や球状小枝部などの繊維質やアク成分を含まない、高品質の海ぶどう石けんを製造できる。
しかも、海ぶどうとは異質のミネラル成分を含む雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラルが高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを製造可能となる。
【0009】
請求項2は、雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、泡盛に浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜて製造してなることを特徴とする海ぶどう石けんである。
このように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として有効利用できるので、高価な海ぶどうを使用しているにも係わらず、コストダウンが可能となる。
しかも、ミネラル成分の高い雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラル分が高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを実現可能となる。従って、海ぶどうの抽出エキスと雲南百薬の抽出エキスの双方を原料とした石けんの場合は、双方のエキスを含有するので、ミネラルの種類も量も豊富で雲南百薬特有のぬるぬる成分を含む高品質のミネラル石けんを実現できる。
【0010】
請求項3は、雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、オリーブオイルに浸漬して海ぶどうの成分を抽出した後、オリーブオイルを石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜることを特徴とする海ぶどう石けんの製造方法である。
このように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させてから、オリーブオイルに浸漬して海ぶどうの成分を抽出し、石けんの原料として利用できるので、土産品などとして市場価値の高い海ぶどうの有効利用として、また資源の有効利用として、優れた発想である。オリーブオイル中に抽出する場合は、抽出オリーブオイルをそのまま石けんの原料として使用できるので、泡盛抽出法の場合より製造工程が簡素化される。
また、乾燥させた雲南百薬及び/又は海ぶどうをオリーブオイルに浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜる製法であるから、直立茎部や球状小枝部などの繊維質やアク成分を含まない、高品質の海ぶどう石けんを製造できる。
しかも、ミネラル成分の高い雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラル分が高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを実現可能となる。
【0011】
請求項4は、雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、オリーブオイルに浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分入りのオリーブオイルをそのまま石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜて製造してなることを特徴とする海ぶどう石けんである。
このように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを捨てないで乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として有効利用できるので、高価な海ぶどうを使用しているにも係わらず、より安価な海ぶどう石けんが可能となる。オリーブオイル中に抽出するので、抽出オリーブオイルをそのまま石けんの原料として併用することで、オリーブオイルも含む良質の石けんを実現できる。
しかも、ミネラル成分の高い雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラル分が高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを実現可能となる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1のように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として利用できるので、土産品などとして市場価値の高い海ぶどうの有効利用として、また資源の有効利用として、優れた発想である。海ぶどうの場合は、直立茎部だけでも石けん原料としては有効利用できるので、球状小枝部が少なく、製品としては適しない直立茎部の多い海ぶどうでも廃棄しないで有効利用できる。
また、乾燥させた雲南百薬及び/又は海ぶどうを泡盛に浸漬してその成分を抽出した後、石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜる製法であるから、海ぶどうの直立茎部や球状小枝部などの繊維質やアク成分を含まない、高品質の海ぶどう石けんを製造できる。しかも、海ぶどうとは異質のミネラル成分を含む雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラルが高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを製造可能となる。
【0013】
請求項2のように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として有効利用できるので、高価な海ぶどうを使用しているにも係わらず、コストダウンが可能となる。
しかも、ミネラル成分の高い雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラル分が高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを実現可能となる。従って、海ぶどうの抽出エキスと雲南百薬の抽出エキスの双方を原料とした石けんの場合は、双方のエキスを含有するので、ミネラルの種類も量も豊富で雲南百薬特有のぬるぬる成分を含む高品質のミネラル石けんを実現できる。
【0014】
請求項3のように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを乾燥させてから、オリーブオイルに浸漬して海ぶどうの成分を抽出し、石けんの原料として利用できるので、土産品などとして市場価値の高い海ぶどうの有効利用として、また資源の有効利用として、優れた発想である。オリーブオイル中に抽出する場合は、抽出オリーブオイルをそのまま石けんの原料として使用できるので、泡盛抽出法の場合より製造工程が簡素化される。
また、乾燥させた雲南百薬及び/又は海ぶどうをオリーブオイルに浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜる製法であるから、直立茎部や球状小枝部などの繊維質やアク成分を含まない、高品質の海ぶどう石けんを製造できる。
しかも、ミネラル成分の高い雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラル分が高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを実現可能となる。
【0015】
請求項4のように、製品として出荷可能な海ぶどうとして製品価値の有る海ぶどうだけでなく、出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残り海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを捨てないで乾燥させて、海ぶどう石けんの原料として利用できるので、高価な海ぶどうを使用しているにも係わらず、より安価な海ぶどう石けんが可能となる。オリーブオイル中に抽出するので、抽出オリーブオイルをそのまま石けんの原料として併用することで、オリーブオイルも含む良質の石けんを実現できる。
しかも、ミネラル成分の高い雲南百薬のエキスも含有するので、ミネラル分が高くかつ雲南百薬特有のぬるぬる成分を含み皮膚に優しい高ミネラル石けんを実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による海ぶどう石けんの泡盛抽出法による製造方法を工程順に示すフローチャートである。
【図2】本発明による海ぶどう石けんのオリーブオイル抽出法による製造方法を工程順に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明による海ぶどう石けんとその製造方法が実際上どのように具体化されるか実施形態を詳述する。図1は、本発明による海ぶどう石けんの泡盛抽出法による製造方法を工程順に示すフローチャートであり、ステップS1のように、まず原料として生の海ぶどうを使用する。その際、製品として販売できる良品だけでもよいが、資源を有効利用すべく、出荷可能な海ぶどうを選別する際に発生する廃品海ぶどうや土産品などとして売れ残りの萎びた海ぶどうや食堂や料亭などで食用として一旦使用後の海ぶどうを活用してもよい。球状小枝部が少なく直立茎部の多い、製品として販売不可能な廃品でも足りる。
このような海ぶどう原料を水洗いして、ゴミなどを除いた状態で、ステップS2のように乾燥処理する。天日乾燥でもよいし、機械乾燥でもよい。
雲南百薬も併用したり、雲南百薬だけを含有する石けんを製造する場合は、雲南百薬の葉やむかごや根塊を水洗いしてから、乾燥処理する。
【0018】
次いで、ステップS3のように、乾燥処理した海ぶどう及び/又は雲南百薬を泡盛の中に浸漬して、成分を抽出する。好ましくは泡盛の古酒と乾燥した海ぶどう及び/又は雲南百薬を広口ビンに入れて密封し、約2週間、毎日広口ビンに入っている材料を軽くゆする。 1日数回で足りる。
2週間後に、ステップS4のように、目の細い網で漉すと共に、抽出後の海ぶどうや雲南百薬は取り出す。そして、ステップS5のように、泡盛中に海ぶどう及び/又は雲南百薬のエキスを含んだ状態で、ガラスボウル等の容器に入れて湯煎でアルコール分を蒸発させる。完全に蒸発させる必要はなく、多少のアルコール分が残存していてもよい。
【0019】
蒸発処理後のエキス溶液を、ステップS6のように、約40℃に温めておく。並行して、ステップS7のように、塩分を分離した海洋深層水と苛性ソーダを容器中で混合する。なお、塩分を除去した海洋深層水に代えて精製水を用いてもよい。
ステップS8のように、ボウル等の容器に油脂を入れて約40度に温めて、ステップS9のように、この油脂の入ったボウルに苛性ソーダ溶液を少しずつ入れながら、常にかき混ぜる。油脂としては、オリーブオイルやパームオイルやココナッツオイルが適している。
【0020】
約5分後に、ステップS10のように、前記のろ過した海ぶどうエキス及び/又は雲南百薬のエキスを一緒に入れて混ぜ合せて、約20分間かき混ぜる。
ステップS11のように、トレースが出たら成型用の容器に入れて約24時間保温する。
その後、ステップS12のように、石けん溶液の入った容器を冷暗所に保管する。風通しの良い涼しい所が適している。
ステップS13のように、約1週間後、成型容器から取り出して、適当な大きさにカットする。
最後に、ステップS14のように、カットした石けんを風通しの良い冷暗所に保存して、1〜2カ月後に取り出して、製品とする。
【0021】
以上の製法で、ステップS3の泡盛浸漬工程以降又はステップS10のエキス添加工程以降を、海ぶどうと雲南百薬とを一緒に処理して「海ぶどう雲南百薬石けん」にしてもよいが、別々に処理して、海ぶどうだけの石けん、又は雲南百薬だけの石けんとしてよい。あるいは、海ぶどうと雲南百薬とは別々に泡盛抽出し、アルコール分を蒸発させてから混合して「海ぶどう雲南百薬石けん」にしてもよい。
【0022】
図2は、泡盛抽出に代えて、オリーブオイルで抽出する製法であり、ステップS1、S2は、泡盛抽出の場合と全く同じである。
ステップS3では、広口ガラスビンにオリーブオイルと乾燥した海ぶどう及び/又は雲南百薬を一緒に入れる。そして、日当たりの良い所で、海ぶどう及び/又は雲南百薬とオリーブオイルを入れて密封した容器を約2週間置く。この間、毎日数回ゆすって、抽出効果を高める。
ステップS4のように、約2週間後にろ過網で漉す。
漉した後の海ぶどう及び/又は雲南百薬を抽出したオリーブオイルは、ステップS5以降のように、図1の泡盛抽出法の場合と同じ工程を経ることによって、オリーブオイル抽出の海ぶどう及び/又は雲南百薬入り石けんの完成である。
【産業上の利用可能性】
【0023】
以上のように、本発明によると、ミネラルの種類の多い海ぶどう及び/又は高ミネラルでぬるぬる成分を特徴とする雲南百薬を泡盛やオリーブオイルに浸漬して抽出した原料を用いて石けんにするため、皮膚に優しい、滑らかな、使い心地の良い無添加石けんを実現できる。また、泡盛自体も皮膚に馴染むので、完全に蒸発させる必要はなく、製造が容易になる。なお、海ぶどうや雲南百薬のエキスを混ぜる工程で、泡盛製造の過程で発生する、アミノ酸が豊富なもろみ酢原液を混ぜると、アミノ酸成分も豊富な石けんを実現できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、泡盛に浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜることを特徴とする海ぶどう石けんの製造方法。
【請求項2】
雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、泡盛に浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜて製造してなることを特徴とする海ぶどう石けん。
【請求項3】
雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、オリーブオイルに浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分入りのオリーブオイルを石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜることを特徴とする海ぶどう石けんの製造方法。
【請求項4】
雲南百薬及び/又は製品として出荷可能な海ぶどう及び/又は出荷可能な海ぶどうを選別する際の廃品海ぶどう及び/又は売れ残り若しくは食用に使用後の海ぶどうを乾燥させてから、オリーブオイルに浸漬して雲南百薬及び/又は海ぶどうの成分を抽出した後、この抽出成分を石けんの原料として、苛性ソーダ溶液と油脂と混ぜて製造してなることを特徴とする海ぶどう石けん。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−157489(P2011−157489A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20741(P2010−20741)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(510029520)
【Fターム(参考)】