説明

液体の温度を調節する装置および方法

【課題】新規な温度調節装置の提供。
【解決手段】試料容器 (11、…、18) 中に含有される液体の温度を調節する装置および方法が特定され、制御ユニット (1) および温度調節ユニット (2) が設けられており、これらは試料容器 (11、…、18) 中に含有される液体に作用する。さらに、制御ユニット (1) は温度調節ユニット (2) に作用可能に接続されている。本発明は、分析すべき液体が吸収要素を含有して、分析すべき液体の温度調節を加速することを特徴とする。本発明に従う装置により、分析すべき液体の温度は急速に調節される。これにより、時間単位当たりの試料の処理量をそれに応じて増加することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前の特徴部分に従い、液体の温度を調節する装置および対応する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、試料の化学的分析および化学的/物理的プロセスは、正確な結果を得るために、前もって決定した温度において実施しなくてはならないことが知られている。特に、比較的短時間内に多数の化学的分析を実施するために、または温度および異なる温度を調節しなくてはならないプロセスのために、これらの要求を満足できるようにするために、強力なかつ費用のかかる温度調節を必要とする。
【0003】
温度を調節する異なる装置および方法は知られている。これは代表的には下記の文献に記載されている: DE-42 03 202 A1、EP-0 160 282 B1、EP-0 318 255 A2、WO 98/38487、米国特許第6,210,882号およびEP-0 345 882 A1。
【0004】
既知の技術は基本的には2つのグループに分割することができる。いわゆる固体インキュベーターは第1グループに属し、ここで試料は固体により加熱または冷却され、その熱容量に依存して対応する時間量が必要とされる。液体試料の温度を調節しなくてはならない場合、下記の問題の1または2以上が発生する:
- また、大きい熱的質量をある温度変化のために加熱または冷却しなくてはならない;
- 加熱された試料容器壁と液体との間に拡散限界が発生する (境界層の発生) ;
- それぞれ熱源およびヒートシンクと、加熱すべき試料容器との間の直接的接触を必要とする; 温度調節ユニットと加熱すべき試料容器との間の悪い接触は温度調節をかなり遅延させる;
- センサーケーブルによる接触はヒートシンクとして作用し、追加の損失を生ずる。
【0005】
放射、特にIR (赤外線) 放射に基づく温度調節ユニットは、第2グループに属する。事実、改良された挙動は最初のグループに比較して確認することができるが、また、この第2グループについて、考慮すべき多数の欠点が発生し、これらの欠点は液体の次善の加熱挙動を生じさせる:
- 加熱すべき反応化合物の最適でない吸収スペクトル;
- 試料容器の最適でない伝達スペクトル;
- 他のシステムはIR放射により計画的に加熱されない。
【0006】
したがって、本発明は、液体の温度を調節する装置を特定する目的に基づき、この装置は前述の欠点の1または2以上を持たない。
この目的は請求項1の特徴部分に記載する手段により解決される。本発明の好都合な態様ならびに方法はそれ以上の請求項において特定されている。
本発明は、下記の利点を有する: 分析すべき液体は0.6 W/m Kより大きい熱伝導度を有する吸収要素を含有するので、分析すべき液体における温度調節はかなり加速される。これにより、単位時間当たりの試料の処理量をそれに応じて増加させることができる。
引き続いて、実施例によりかつ図面を参照することによって、本発明を説明する。
【0007】
第1図は、本発明の態様を略図で示し、ここで8つの試料容器11〜18は本質的に1本の線で配置されており、輸送ユニット20は、一方において、試料容器11〜18を所定位置に保持するために、他方において、試料容器11〜18の容易な輸送を保証するために設けられている。試料容器11〜18または輸送ユニット20に対して横方向に、温度調節ユニット2が設けられており、それにより試料容器11〜18中に存在する液体の温度を調節することができる。それに対して、制御ユニット1が設けられており、それは温度調節ユニット2に作用可能に接続されており、すなわち、制御信号を制御ユニット1において発生させ、この制御信号により温度調節ユニット2は対応する温度放射を発生する。
【0008】
基本的には、本発明の第1態様において、制御ユニット1は試料容器11〜18中で発生した温度についてのフィードバックを受取らない。
しかしながら、第1図に示す、本発明のそれ以上の態様において、センサー要素3が試料容器11〜18の領域に設けられており、これにより試料容器11〜18中に存在する液体のそれぞれの温度を測定することができる。ここで、一方において、センサー要素3を各試料容器11〜18中に存在させることができ、他方において、測定した温度の値がすべての他の試料容器11〜18において等しいと仮定した場合、試料容器11〜18の1つのみの温度を測定することができる。
【0009】
センサー要素3を有する本発明の態様は温度調節ユニット2の温度放射の制御を可能とするので、試料容器中に含有される液体の必要な温度を急速にかつ正確に設定することができる。
第1図において、システムバスは5で表示されており、これを介して本発明による装置を、例えば、プロセスのすべての制御を担うシステム、例えば、上級システムに結合することができる。
IR (赤外線) 放射ユニットは温度調節ユニット2として特に適当であることが発見された。IR放射ユニットは、試料容器11〜18中の液体を、赤外線波長範囲内で照射する。しかしながら、他の波長もまた考えることができる。
【0010】
使用する温度調節ユニット2は、例えば、厚いフィルム技術または薄いフィルム技術において放射パネルヒーター (二次元) として実現される。
試料容器11〜18中に含有される液体の温度調節をより急速にかつより効率よく実施できるようにするために、本発明によれば、試料容器中に含有される液体に吸収要素を添加することが示唆される。ここで吸収要素は温度調節ユニット2が放射する放射エネルギーを吸収し、試料容器11〜18中に含有される液体にそれを熱として放射する仕事を有する。したがって、吸収要素の選択は、それぞれ、使用する温度調節ユニット2または使用する波長範囲に依存する。
【0011】
吸収要素は分析すべきまたは処理すべき液体に化学的に影響を及ぼさず、すなわち、吸収要素は液体に関して不活性であり、さらに、例えば、下記の性質1または2以上を有するであろう:
- 高い熱伝導度、好ましくは0.6 W/m Kより高い熱伝導度、
- 低い熱容量、好ましくは4000 J/kg Kより低い熱容量、
- 磁化されているか、あるいは磁化可能、
- 低い比密度、好ましくは6 g/cm3より低い比密度。
【0012】
下記の効果の1または2以上は、本発明による吸収要素により達成することができる:
- より高い効能;
- 試料容器11〜18中に含有される液体のより高い加熱速度;
- 吸収要素における局所的熱入力による、試料容器11〜18内の、より強い対流効果;
- 試料容器11〜18内のよりすぐれた対流効果の結果として、加熱すべき液体内のよりすぐれた均質性 (液体の追加の混合は不必要である) 。
【0013】
例えば、0.1〜100 μm、特に0.5〜5 μmの球形粒子は、吸収要素として適当である。これらは封入された磁気顔料、例えば、酸化鉄の磁気顔料を有するガラス球である。このような吸収要素は、例えば、MGP (磁気ガラス粒子) と呼ばれる。さらに、吸収要素の製造にポリマー (PS) を使用することによって、吸収を増加させることができる。最後に、他の不活性粒子 (例えば、アルミニウム、セラミックまたは炭素繊維) の吸収要素を添加することによって、熱伝導度およびそれとともに液体中への熱入力を増加させることができる。
【0014】
粒状固体、例えば、下記の特許に記載されている既知の技術に従う固体は、吸収要素として特に適当である: 同一出願人のWO 96/41 811 (それぞれUS-6 255 477 B1) またはWO 00/32 762 (それぞれUS-6 545 143 B1) またはWO 01/37 291 (それぞれUS-2003/224 366 A1) 。したがって、前述の国際特許出願の開示は完全に引用することによって本明細書の一部分とされる。
【0015】
既に指摘したように、主として、吸収要素は放射を熱に変換し、試料容器中で加熱すべき液体中にそれを放射して、液体をできるだけ急速に液体の必要な温度に到達できるようにする仕事を有する。したがって、考えることができかつ望ましい態様において、粒子を吸収要素として使用し、粒子に核酸が可逆的バウンドさせることができようにする。また、これは前述の国際特許出願WO 96/41 811に記載されている。これにより、この方法において、クリーニングするために核酸を粒子にバウンドさせる。このバウンドにより、極端に効率よい熱伝達を達成することができる。ここで分析すべき液体は好ましくは水性であり、特に核酸、例えば、体液またはそれに由来する液体を含有する試料である。
【0016】
効率および試料容器11〜18中に含有される液体中への熱入力のそれ以上の改良は本発明の装置について達成され、ここで試料容器11〜18は低い熱容量および/または吸収が減少した材料から作られる。例えば、COC (シクロオレフィン-コポリマー) は、試料容器に通常使用されるPP (ポリプロピレン) よりも適当である。
【0017】
前述の性質を得るために試料容器に適当な材料の選択の他に、選択した温度調節ユニットの適当な性質により、それ以上の最適化が可能である。そのように、IR放射ユニットを使用するときはいつでも、そのスペクトルは試料容器11〜18に使用する材料に適合させるべきである。こうして、最適化された全体のシステムが得られる。
【0018】
第1図に図解されている態様について、試料容器11〜18中への熱の導入は横方向に配置された温度調節ユニット2により実行される。センサー要素3による瞬間的温度測定は、上から、すなわち、試料容器11〜18中の開口を介して実施することが好ましいが、これは強制的ではない。こうして、温度の直接的測定は実施可能であり、そしてセンサー要素3と液体との間に位置する容器壁のための測定の誤りの非存在が期待される。
選択的に、試料容器11〜18中の液体は上からまたは下から加熱することができる。この場合において、側面からの温度測定は好ましい。
【0019】
第2図は、線形IRインキュベーターを使用する本発明による装置のそれ以上の態様を示す。第1図に従う態様におけるような横方向に配置された温度調節ユニットの代わりに、第2図に従う態様は熊手形温度調節ユニットを含んでなり、これは実質的に平行に配置された温度調節要素2a〜2fから成る。温度調節要素2a〜2fは、また、薄いフィルム技術または厚いフィルム技術により製作することができる。この態様において、試料容器11〜15中に含有される液体を個々に調節することができる。それに対して、制御ユニット1を温度調節要素2a〜2fの各々に接続する。
【0020】
第1図に従う態様と同様に、温度調節は、制御ユニット1に接続されたセンサー要素3を介して実施される (第2図において点線で表されている) 。センサー要素3は試料容器11〜15の上または下に配置することが好ましい。
別の態様において、センサー要素3’ を温度調節要素2a〜2f上に直接設置する。これは第1温度調節要素2aについて代表的に示されている。
【0021】
本発明による装置のそれ以上の態様は第3図に図解されている。いわゆるローターIRインキュベーターをこの態様において使用し、このローターIRインキュベーターについて試料容器11〜18を円形に配置する。したがって、試料容器11〜18は円形輸送ユニット20により所定位置に保持される。温度調節ユニット2を円形輸送ユニット20の中心に配置して、熱線は放射状に走り、これにより試料容器11〜18に横方向に衝突するようにする。第1図および第2図の態様について、単一またはいくつかのセンサー要素3をまた第3図の態様について準備して、試料容器11〜18中に含有される液体の温度を測定し、そして、可能ならば、制御ユニット1の上に保持して、温度調節ユニット2を介して温度を調節する。
【0022】
センサー要素3または複数のセンサー要素の直接的相互の影響が温度調節ユニット2により不可能であるように、1または2以上のセンサー要素は適当に位置決定しなくてはならない。中心の配置された温度調節ユニット2を有する前述の態様について、試料容器11〜18より上のセンサー要素3の配置は特に適当であり、これにより温度調節ユニット2による直接的影響は排除される。
【0023】
第4図は、ローターIRインキュベーターを有するそれ以上の態様を示す。第3図に従う態様と異なり、第4図に従う態様において、温度調節ユニット2は試料容器11〜18の1つの下に配置されている。第4図に従う考えることができる変更として、それ以上の態様において、温度調節ユニット2はいくつかのまたはすべての試料容器11〜18の下に配置される。
【0024】

例えば、100 μlの水および6 mgのMGPを含有し、温室から開始する単一の試料容器を使用する配置において、温度調節ユニットとして90ワットハロゲンランプを使用するとき、約40秒後に80℃の水温に到達した。ここで試料容器は温度調節ユニットであるハロゲンランプより上に同心的に配置され、ハロゲンランプは回転対称鏡の前に配置される。可視光線の一部分を減少させるために、温度調節ユニットと試料容器との間に波長フィルターをさらに配置する。精確なかつ急速な温度調節を達成するために、無接触温度センサーとしてセンサー要素を準備し、これに制御ユニットおよび温度調節ユニットを操作的に接続する。
【0025】
温度調節ユニット2は、赤外線範囲の光線を発生し、本発明によるすべての説明した態様に特に適することが明確に指摘される。しかしながら、また、他の波長範囲の光線を発生する温度調節ユニットを考えることができる。吸収要素および試料容器11〜18に使用する材料に関して使用する光線の適合性は決定的である。
試料容器として、従来のいわゆる管は適当であり、これは円筒形部分から成り、例えば、閉じた末端に向かうテーパーで走行する。
選択的に、いわゆる平らなセルは適当であり、これは担体材料中に浅い深さ (数100 μm) の1または2以上のチャンバーから成り、チャンバーの外径ならびにそれらの形状寸法は任意である。
【0026】
300 μl〜2.5 mlの容量を有するいわゆるエッペンドルフ管または他の管は適当であることが示された。さらに、中空円筒および毛管もまた試料容器として適する。
基本的には、試料容器の容量は、設計されたが、ほぼ5 mlまで、特に0.1〜5 mlの範囲、または特に0.3〜2.5 mlの範囲であることができる。
平らなセルとして試料容器の別の態様について、深さは、例えば、0.1〜1 mm、特に0.3〜0.7 mmから選択される。容量は0.1〜100 μlの範囲、好ましくは0.3〜50 μlの範囲、より好ましくは0.5〜0.9 μlの範囲、または30〜40 μlの範囲である。
【0027】
試料容器として平らなセルを有する本発明のそれ以上の態様について、セルはオリーブ形である、すなわち、セルの断面は6 mmの最大深さおよび14 mmの最大長さを有する卵形であり、セルの深さはほぼ0.65 mmである。卵形断面のほかに、円形断面を考えることもできる。この場合において、セルは、例えば、1.5 mmの直径および、また、1.5 mmの高さを有する円筒形空洞に相当する。平らなセルのこれらの態様について、前述の平らなセルについての容量に関する情報を相応して変化させる。
本発明は下記の用途に特に適する: インキュベーター、サーマルサイクラーならびにエネルギー導入と関係するすべての用途。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1図は、いわゆる線形IRインキュベーターとしての本発明の装置の略図である。
【図2】第2図は、線形IRインキュベーターとしての本発明の装置の他の態様を示す略図である。
【図3】第3図は、いわゆるローターIRインキュベーターとしての本発明の装置の他の態様を示す略図である。
【図4】第4図は、ローターIRインキュベーターとしての本発明の装置のなお他の態様を示す略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料容器 (11、…、18) 中に含有される液体に作用する制御ユニット (1) および温度調節ユニット (2) が設けられており、制御ユニット (1) は温度調節ユニット (2) に作用可能に接続されている、試料容器 (11、…、18) 中に含有される液体の温度を調節する装置であって、分析すべき液体は吸収要素を含有して分析すべき液体の温度調節を加速し、そして吸収要素は0.6 W/m Kより大きい熱伝導度を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記吸収要素が、分析すべき液体に対して本質的に不活性であり、そして下記の性質の1または2以上を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置:
- 低い熱容量、好ましくは4000 J/kg Kより低い熱容量、
- 磁化されているか、あるいは磁化可能、
- 低い比密度、好ましくは6 g/cm3より低い比密度。
【請求項3】
前記吸収要素が、下記の材料の少なくとも1種から成ることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置:
- ガラス、
- セラミック、
- アルミニウム、
- 炭素繊維。
【請求項4】
前記吸収要素が、磁気顔料、好ましくは酸化鉄の磁気顔料を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記試料容器 (11、…、18) の材料が、吸収要素よりも小さい吸収能力および/または小さい熱容量を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記試料容器 (11、…、18) が、5 mlより小さいか、あるいは0.1〜5 mlの範囲、または0.3〜2.5 mlの範囲の容量を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記試料容器 (11、…、18) が、0.1〜1 mm、または0.3〜0.7 mmの深さを有し、そしてセルが0.1〜100 μl、または0.3〜50 μl、または30〜40 μlの容量を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記温度調節ユニット (2) が、分析すべき液体を含むいくつかの試料容器 (11、…、18) に作用することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記試料容器 (11、…、18) が、輸送ユニット (20) により保持され、輸送可能であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
分析すべき液体の温度を決定するセンサー要素 (3) が設けられており、このセンサー要素 (3) は制御ユニット (1) に作用可能に接続されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記センサー要素 (3) が、各試料容器 (11、…、18) のために設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
いくつかの試料容器 (11、…、18) が設けられており、円形に配置されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記温度調節ユニット (2) が、円の中心に配置されていることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記温度調節ユニット (2) が、試料容器 (11、…、18) の1つの下に配置されていることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
分析すべき液体の温度を決定するセンサー要素 (3) が設けられており、このセンサー要素 (3) は制御ユニット (1) に作用可能に接続されており、そしてセンサー要素 (3) は試料容器 (11、…、18) の縦軸に関して横方向に配置されていることを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
いくつかの試料容器 (11、…、18) が設けられており、線形に配置されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記温度調節ユニット (2) が少なくとも1つの平らな温度調節要素 (2a、…、2f) から成ることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
分析すべき液体の温度を決定するセンサー要素 (3) が設けられており、このセンサー要素 (3) は制御ユニットに作用可能に接続されており、そしてセンサー要素 (3) は試料容器 (11、…、18) の1つの上に配置されていることを特徴とする、請求項16〜17のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
いわゆるIR (赤外線) 放射体が温度調節ユニット (2) として設けられていることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の装置。
【請求項20】
下記工程を含む、試料容器 (11、…、18) 中に含有される液体の温度を調節する方法:
- 吸収要素を液体に添加し、そして
- 試料容器 (11、…、18) を照射し、
ここで放射エネルギーの少なくとも一部分を吸収要素中で熱に変換させる。
【請求項21】
光線が赤外線の波長範囲内にあることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記試料容器 (11、…、18) 中に含有される液体の温度を測定し、そして測定した温度に従い、放射エネルギーを設定することを特徴とする、請求項20または21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−105990(P2006−105990A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−286954(P2005−286954)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】