説明

液体または粉末状の試料を混合および供給するための装置ならびに混合および供給する方法

小試料を混合および供給する装置および方法を記載する。試料は、小容器(12)(そのベース部(14)にまたはこれと近接して位置するインペラ(20)を備え、該ベース部を貫いて延びるシャフト(22)によって駆動される)の中で混合できる。容器内の回転のために、インペラとともに、またはこれと独立に、撹拌手段,例えばらせん状スプリング(28)(これは、適用される荷重の下でインペラに向かって圧縮可能である)がマウントされている。試料は、容器から、経路(44)を有するピストン部材(40)を用いて供給できる。ピストン部材を容器内に挿入してここから試料に経路を経由させることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物質の製造および分析において使用するための、そして特に、存在する物質の特性化および新規物質の同定のための、試料を混合および供給するための装置および該混合および供給の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配合の改善もしくは最適化または新規および有用な組成物の同定を視野に入れた物質の特性化は、通常、多くの実験の実施および記録を必要とする。このような実験のための試料の調製には時間がかかり、そして乏しい人間性能(反復操作の実施における疲労、退屈等による)を通じて含有成分の量の測定および/または体積、質量およびこれに関わる他の詳細の記録を誤る傾向がある。含有成分自体、例えば低粘度液体、中粘度および高粘度の液体、チキソトロピー性液体、粉末等の性質は、これらを正確に供給することが難しいことにより、このような人間によって発生する誤りを悪化させるか、またはこのような含有成分の供給中の他の潜在的な誤りを増大させる場合がある。
【0003】
少量の副含有成分の供給において実験試料のサイズの小規模化を求める場合、少量の含有成分の正確な供給において更なる問題が浮上する場合がある。多くの配合は、典型的には、副含有成分(これは、試料サイズの小規模化で実に極めて少量になる)を有する。例えば、配合物中に0.1質量%で存在する含有成分は、200g試料サイズでは200mgであるが、10g試料サイズでは10mgになる。
【0004】
これらの問題は、液体および粉末を自動的に供給するための好適な装置および方法を用いることにより解決できるが、多くの場合、含有成分の(特に少量での)適切な混合は、実現困難であり、よって不均一な混合物または反応生成物を招来する場合がある。加えて、このような混合物または反応生成物の、混合環境から(更なる)反応または試験のための後続の環境への後続の送達も、特に、混合物または反応生成物が高粘度である場合に問題となる場合がある。
【0005】
US第2003/0169638A号で説明されるように、併発反応手順のための少量の反応物質を混合するために種々の技術が用いられてきており:例えば高速シャフト駆動回転撹拌器、マグネチックフレア撹拌棒、オービタルシェーカーおよび振動装置が提案されてきた。US第2003/0169638A号自体は、シャフト駆動回転撹拌器を反応容器内にその頂部から位置させ、インペラが特定の設計および一連の寸法を有することを提案する。このようなインペラの使用は、反応容器内での反応含有成分の効率的な混合を達成するといわれている。しかし、反応混合物が比較的粘性であり、そして更なる加工(例えば追加の反応または試験)のためにこれを容器から取出す必要がある場合、物質の多くがインペラにまとわり付いて、インペラが容器から取出されることにより損失する場合があるかまたはインペラから取り除かなければならず追加の加工の問題を生じさせる場合があることが明白である。小試料について、インペラ上のその顕著な量の起こり得る損失は、試料の後続の加工に対して極めて有害である場合がある。
【0006】
供給貯留器から物質を取出すための別の取組みが、US第2005/0283113A号(GB第2415423A号に相当)で提案されてきた。ここで試料は供給容器内に位置し、次いでこれに貫通孔を有するピストンを取付けてアセンブリ要素がシリンジとして物質を供給するようにする。US第2005/0283113A号は、含有成分を貯留器内で、例えばマグネチックスターラーまたはガラスボールを用いることにより混合することも記載する;しかし、このようなものの存在を、物質の回収または容器から回収できる物質の量にどのように作用させるかは何ら言及されていない。
【0007】
物質を供給するためのシリンジ様の機構の例は、GB第696310号,GB第1178738号,GB第1441983号,US第4741737号,US第4805810号およびDE第19915771号にも記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、小体積の物質を混合して、実質的に均一で、所望であれば次いで供給できる試料を生成するための装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に従い、物質の小試料を混合するための装置は、混合される試料成分を収容するための容器を含み、該容器が、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係(sealed rotational relationship)で貫いて(through the base)延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係(driving relationship)で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合(fit)されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有する。
【0010】
また、本発明に従い、物質の小試料を混合する方法は、混合される試料成分を収容するための容器であって、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有する容器を準備すること、少なくとも2つの成分を該容器内に導入すること、該インペラおよび撹拌手段を、該成分の実質的に均一な試料への混合を達成するのに十分な時間操作すること、を含む。
【0011】
本発明は、物質の小試料を混合および供給する(dispense)ための装置も包含し、該装置は、混合される試料成分を収容するための容器を含み、該容器が、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有し、該物質取出手段が、該容器の周壁とシールされた関係で嵌合されるように選定されたピストン部材を含み、該ピストン部材が軸方向に延びる経路を有し、これが使用において一端で該容器の内部と連絡し供給開口を他端で形成することによって、該容器内で該ピストン部材が軸方向に移動してその中で形成される試料に対して圧力を適用することによって該試料が該経路を経由して流されることができる。
【0012】
本発明は、物質の小試料を混合および供給する方法も包含し、該方法は、混合される成分を収容するための容器であって、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有する容器を準備すること、少なくとも2つの成分を該容器内に導入すること、該インペラおよび撹拌手段を、該成分の実質的に均一な試料への混合を達成するのに十分な時間操作すること、該容器の頂部内に該容器の周壁とシールされた関係で嵌合されるように選定されたピストン部材を含む物質取出手段であって、該ピストン部材が、軸方向に延び一端で該容器の内部と連絡し供給開口を他端で形成する経路を有し、該容器内で該ピストン部材が軸方向に移動して該試料に対して圧力を適用することによって該試料が該経路を経由して流されることができる、物質取出手段を配置すること、を含む。
【0013】
典型的には、容器は概略シリンダー状の形状であるが、所望の場合、これは断面で非円であってもよい。好ましくは、容器のベース部が平坦で、潜在的なデッドスペース(ここに物質が滞留して混合されない場合がある)が回避される。容器の全容量は、好ましくは約100ml以下であり、より好ましくは約20ml以下である。好ましくは、高さの内径に対する比は、約10以下であり、そして好ましくは約0.5以上である。より典型的には、高さの内径に対する比は、約4である。
【0014】
容器の試料容量、すなわち試料成分および混合された後の試料によって占められる体積は、容器の容積の20〜95%の範囲であることができる。好ましくは、容器の試料容量は、より典型的には、容器の容積の20〜60%の範囲である。好ましくは、用いる容器のサイズに左右されるが、容器の試料容量は約50ml以下であり、より好ましくは約25ml以下であり、そして典型的には5ml〜15mlの範囲である。
【0015】
好ましくは、インペラの底部が、容器の底部から小さい距離、典型的には約1〜5mmで軸方向に間隔をあけられている。好ましくは、インペラは少なくとも1つのブレードを有し、より特別には少なくとも2つ以上のブレードを有する。インペラのブレードは、各々好ましくはインペラの回転軸を含む平面に対して角度をなして(at an angle)設けられていることによって、インペラを経由する物質の軸方向移動をインペラの回転で実現できる。インペラの径は、好ましくは、容器の内径の60%〜95%の範囲、より特別には該内径の80%〜95%の範囲、そして特別には該内径の90%〜95%の範囲である。好ましくは、インペラの軸方向の広がりは、容器の高さの10%以下、より特別には5%以下である。
【0016】
インペラの回転方向との組合せでのブレードの角度は、好ましくは、試料成分が容器のベース部に向かって軸方向に移動されるようなものであり、これにより、このような移動の力の下で、物質を該ベース部に向かわせ、そしてそこから放射方向に外方に、インペラの放射方向周部を過ぎて軸方向に流通させ、そして該容器内のインペラより上の位置に戻す。
【0017】
インペラは、シャフトの端部と一体となっているか、または該シャフトの端部上に任意の好適な機械的手段(例えば締まり嵌め(interference fit)、ねじ(screw thread)、留めねじ、またはナット等)によってマウントされている。シャフトは、容器のベース部を、これとシールされた回転関係で貫いて延びている。容器のベース部とシャフトとのシールされた回転関係は、任意の従来の機械的配置により実現できる。
【0018】
好ましい態様において、容器のベース部はシリンダー状伸長部を備え、該シリンダー状伸長部の中に、シールおよびベアリング配列(シャフトをこれとシールされた回転関係で支持するためのもの)がマウントされている。
【0019】
本発明の撹拌手段は、種々の形状をとることができる。
【0020】
一態様において、撹拌手段は、軸の平面内に、またはこれと角度をなして、容器の壁(または容器をライニングするスリーブ)に固定されている翼(vane)を含むことができる。この態様において、容器(またはスリーブ)は、インペラに対して相対的な回転が、容器内で混合される物質の成分に対して剪断力を与えるように適合される。また、この態様において、ピストン部材は、翼のための相補的な溝を有し、翼が軸に対して角度をなしている場合、支持スリーブにおける回転のためにマウントされる。
【0021】
別の態様において、撹拌手段は、容器の概略同軸上に位置する、軸方向に延びる支持体上にマウントされた翼を含むことができ、ピストンは、先の段落で説明したように相補的に構成されている。
【0022】
更に、更なる態様において、翼は、弱化した根部を備え、ピストンによって適用される荷重下で剪断を割り引く(shear off)。
【0023】
本発明の好ましい態様において、撹拌手段は容器内にマウントされ、そして操作可能な場所(ここで、部材は容器内の物質を撹拌できる)と操作不能な場所(ここで、これは圧縮され、直ちにインペラに近接して配置される)との間で相互に移動可能である。
【0024】
この態様において、撹拌手段は、成形された記憶物質(形状記憶物質)(その既定形状は操作可能な場所にある)を含むことができる。この場合、撹拌手段は、軸方向に位置するロッド(その端部にインペラから離れて取付けられ、そして容器に対して相対的に相互に移動可能である)によって、または、ピストン部材によって適用される力の下で移動可能であることによって、操作不能な場所まで移動できる。
【0025】
代替の形状において、撹拌手段は、前記の場所の間での加圧下/減圧下での流体の適用によって膨張/収縮できる。
【0026】
本発明の特に好ましい態様において、撹拌手段は、容器内にマウントされたらせん状部材を含む。更により好ましい態様において、らせん状部材は、実質的にシリンダー状のらせん状部材である。代替として、らせん状部材は、実質的に円錐形のらせん状部材であり、コーンの頂点は、インペラに近接してマウントされているか、またはインペラから離れている。
【0027】
好ましくは、らせん状部材は、実質的にシリンダー状のらせん状スプリングを含む。
【0028】
らせん状部材は、好ましくは断面が円形であり;代替として、らせん状部材は、扁平な断面、例えば楕円またはリボン様を有して、容器内の試料成分を接触させるためのより高い表面積を与えることができる。
【0029】
一態様において、らせん状部材は、インペラ上に(これとともに回転するために)マウントされていることができる。代替の態様において、らせん状部材は、別個のシャフト上に、例えばインペラシャフトと同心にマウントされていることができる。この態様において、らせん状部材は、インペラと同方向もしくはインペラと逆方向の両方に回転でき、または代替として、同方向、次いで逆方向に回転できる。容器内でのらせん状部材の回転は、その中の試料成分に剪断力を適用し、そして該成分を容器の軸方向に移動させて成分の混合を補助する傾向がある。部材のらせんの掌性または対掌性およびその回転方向に左右され、試料成分は、インペラに向かってまたはインペラから遠ざかって軸方向に移動できる。
【0030】
代替の態様において、撹拌手段は、1つより多いらせん状部材を含むことができ、これは、例えば、逆手であり、そして互いについて反対回転するように配列できる。
【0031】
好ましくは、らせん状部材は、軸方向にインペラの上に容器の高さの少なくとも10%延びる。より好ましくは、らせん状部材は、軸方向にインペラの上に容器の高さの少なくとも30%、更に特別には少なくとも50%延びる。らせん状部材は、軸方向にインペラの上に容器の高さの90%以下延びることができる。
【0032】
らせん状部材のピッチは、適用される力の下で部材がインペラに向かって移動するのを可能にするのに十分である。好ましくは、ピッチは、らせん状部材がその通常長さ(normal length)の20%以下、好ましくは10%以下、および特に5%以下に低減されるのを可能にする。
【0033】
らせんは、軸方向に位置するロッド(その端部にインペラから離れて取付けられ、そして容器に対して相対的に相互に移動可能である)によって、または、ピストン部材によって適用される力の下で移動可能であることによって、操作不能な場所まで移動できる。
【0034】
インペラおよび撹拌手段のための1つまたは複数のシャフトは、任意の好適な駆動機構によって回転駆動できる。例えば、電気モーターを用いて1つまたは複数のシャフトを直接、必要であれば歯車(gearing)を介して駆動できる。
【0035】
好ましい態様において、1つまたは複数のシャフトに対する駆動は、すぐに取外しできるカップリング機構,例えば相補的なオスメス部品であって互いに確実に係合するものを介するものである。
【0036】
駆動は、インペラに、そして別個に駆動する場合には撹拌手段に、これらが1方向のみに回転するように与えることができ;これに代えて、インペラおよび別個に駆動される場合には撹拌手段に与えられる駆動は可逆的であることができる。駆動は、インペラおよび別個に駆動される場合には撹拌手段にパルスで与えることができ、これは繰り返すが可逆的に適用できる。
【0037】
好ましくは、容器は、インペラの操作中の回転に確実に対抗することによって容器の回転を回避するように適合される。
【0038】
好ましくは、該ピストン部材は細長部材を含み、これは軸方向に延びる経路(好ましくはその中央に位置する)を有し、これは使用時に一端で該容器の内部と連絡し、他端に供給開口を形成する。ピストン部材は、シールされた関係で容器の周壁に嵌合(fit)するように適合されている。シールされた関係を実現するために、ピストン部材は、容器の周壁の中でのきつい滑り嵌め(close sliding fit)であることができる。必要な場合、弾力性のあるシールリングをピストン部材上に付与できる。容器内に位置できるピストン部材の端部は、好ましくは平坦であり、そしてピストン部材の容器内への軸方向の移動時には、撹拌手段と係合してこれを軸方向にインペラに向かって移動させることができる。供給開口は、好ましくはピストン部材の他端から延びる短いスタブ内に形成されている。代替として、供給開口は、ピストン部材に嵌合される供給ノズルと連絡できる。
【0039】
容器およびピストン部材の両者は、混合および/または供給設備上のグリップ機構によってグリップされるように適合され、そして適切なグリップおよび/またはベアリング表面(これにより、これらがグリップされ、および/またはこれらに適用される力を有することができ、試料をこれらから供給することができる)を備えることができる。
【0040】
容器、インペラ、撹拌手段、1つまたは複数の駆動シャフトおよびピストン部材は、任意の好適な物質から、試料成分および試料、推奨される操作条件,例えば温度等、ならびに容器等のリサイクルまたは処分が必要か否かに応じて形成できる。より化学的に攻撃的な試料成分および試料のために、装置の構成部品は、耐化学性のスチールまたは他の金属もしくは合金から形成でき、または耐化学性のプラスチック物質,例えば芳香族ポリマー物質(例えば芳香族ポリエーテル,例えばポリアリールエーテルエーテルケトン(PEEK))から形成できる。化学的環境が、より攻撃的でない場合、アルミニウム等の物質を装置の構成部品用に使用できる。比較的温和な環境中,例えば食品成分,例えば風味化合物、スターチ、親水コロイド等を研究する場合には、プラスチック物質,例えばポリプロピレンおよびポリエチレンを使用することが可能である。
【0041】
加えて、物質の混合物を使用でき、例えば、らせん状スプリング形状の撹拌手段のために、他の装置構成部品のために選択される物質に関わらずスプリングスチールまたは他の好適に弾力性を有する物質で形成されることが好ましい場合がある。
【0042】
容器内の物質の試料を更に反応させることは本発明の範囲内であり、ここで、このような容器からこれらを供給するのではなく、これらが調製される。
【0043】
本発明の好ましい形態において、本発明の装置および方法は、容器のアレイ配列を含み、これにより複数の試料を並行して調製できる。試料は、試料の再現性の統計的な情報を与えるために同じであることができ;または成分の濃度、数等において異なることができる。試料が異なる場合、平均値を得ることを確保するために同じである複数の試料を更に有することが好ましい場合がある。例えば、24の容器のアレイ配列において、6つの異なる組の4つの試料を調製できる。
【0044】
このようなアレイ配列においては、インペラおよび撹拌手段のための1つまたは複数のシャフトに対する駆動は、各シャフトに対する個別の駆動であることができ、またはこれに代えて、好適な歯車列または同様の伝達機構を介した複数のシャフトに連結する共通の駆動であることができる。
【0045】
さらに、このようなアレイ配列で調製される試料は、並列で更に反応でき;または個別もしくは並列のいずれかで供給できる。
【0046】
容器のアレイ配列が準備され、そして複数の試料が調製される場合に認められるように、容器は、ロボットアーム/グリッパー、コンピュータ制御および結果の記録等を含む関連の自動運転設備を有することができる。
【0047】
本発明の装置および方法は、広く異なる粘度の多様な試料を調製および供給するために利用できるが、本発明は、比較的粘性の物質,例えば、ゴム、レジン、ポリマー混合物、食品含有成分(例えばバター、ピーナツバター、練り粉等)、接着剤、塗料、風味含有成分、パーソナルケア配合物、潤滑剤配合物、多成分および/または多相系、充填組成物の試料の調製において特に有用である。
【0048】
ここで本発明は、添付の図面の参照によって説明できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明に係る混合装置の概略縦断面図である。
【図2】図2は、図1に示す混合装置であるが供給様式で使用するものとしての単純化した概略縦断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る混合装置であって容器のアレイ配列を含む混合装置の概略透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1を参照し、本発明に関する混合装置10は、平坦ベース部14、該ベース部14から上方に延びて開口頂部(これを経由して試料成分(図示せず)を容器12内に導入できる)を規定するシリンダー状周壁16を有する容器12を含む。容器12のベース部14は、下側シリンダー状伸長部18を備える。容器12は、組合された体積が好ましくは約50ml未満、より好ましくは約20ml未満、そして最も好ましくは約10ml以下である少量の物質を混合するのに有用である。混合される物質は、液体または液体と固体との組合せであることができる。適切なカニューレ(cannula)(図示せず)が、容器12とシールされた関係で与えられる場合、ガスを試料混合物中に導入することも可能である。
【0051】
容器12は、全高Hおよび内側径Dを有する。容器12は、典型的に、混合される液体および/または固体の成分で充填レベルFLまで充填され、これは典型的には容器12の容積の20〜95%である。好ましくは、容器の試料容量は、より典型的には、容器12の容積の20%〜60%、および好ましくは約30〜50%の範囲であるが、これは極めて顕著に、特定の反応に左右される場合がある。小体積混合のために、容器12の全容量は約100ml未満、および好ましくは約50ml以下であるのがよい。容器12は、更に、先に説明した高さの内側径に対する比(H/D)を有するのがよく、そして好ましくは約2〜6である。容器の典型的な寸法は、H=95mmでD=23mmである。
【0052】
容器12は、容器12の長軸24の周りの回転のための、シャフト22上にマウントされたインペラ20を備える。インペラ20は、容器12のベース部14の上4mmに位置し、そして、各々が、軸24を含む平面に対して角度をなしている幾つかのブレード26を有する。インペラ20の軸方向の広がりは、典型的には8mm(Hの9%)である。
【0053】
インペラ20の頂部側上には、これとともに回転するために、シリンダー状らせん状スプリング28の形状の撹拌手段がマウントされている。該スプリング28は、ピッチ5mmを有することによって、軸24に沿ってこれに適用される力がスプリング28を圧縮でき、実質的にその近接する巻きを互いに接触させることができる。スプリングの圧縮された高さは、好ましくは10mm以下(またはHの12%)である。
【0054】
シャフト22は、容器12のベース部14内の隙間を貫いて延び、そしてその中できつい嵌合である。シャフト22は、軸24と同軸上で、容器12の伸長部18内に位置するベアリング30によって支持されている。輪状のシールリング32(輪状の弾性のあるシール34をその内側周部内で支える)は、伸長部18内のベアリング30と容器12のベース部14との間に位置する。シール34はシャフト22に接触する。
【0055】
容器12の外部のシャフト22は、駆動機構(図示せず)に連結することができる。駆動機構は、任意の好適な機構であることができ、典型的には好適な歯車を介してシャフト22に接続する電気モーターである。
【0056】
試料は、装置10内で、試料成分,例えば液体または液体と固体とを、手動または任意の便利な自動供給設備を用いてのいずれかで、容器12内にその開口頂部経由で導入することによって混合できる。必要な場合には、キャップ(図示せず)を用いて、容器12の開口頂部をシールできる。次いで、インペラ20のための駆動機構を操作して、これを高速,典型的には500rpm〜4000rpmの範囲で回転させて、成分を混合して試料を形成する。インペラ20のブレード26の、軸24を含む平面に対する角度、およびインペラ20の回転方向を、混合操作の間に組合せて、物質を容器12のベース部14に、そして次いで放射方向に外方に、そして軸方向に上方に、インペラ20と容器12の周壁16との間の輪状ギャップ36を経由して向かわせる。
【0057】
スプリング28は、インペラ20とともに回転し、そしてその取扱いは、容器12内の物質が軸方向にインペラ20に向かうようにすることができる。
【0058】
任意の特定の場合において、混合を補助することが見出される場合、インペラおよびスプリング28の回転の方向は、逆にでき、または同方向もしくは逆方向でパルスにて伝えることができる。
【0059】
インペラに対する駆動は、成分の実質的に均一な混合物を生成して試料を形成するのに十分な間であり、これは成分の単純な混合であることができ、または物理的もしくは化学的な反応を含むこともできる。
【0060】
図2を参照し、試料が混合された時点で、キャップ(存在する場合)を容器12の頂部から取外し、そしてピストン部材40(これは容器12内でのきつい滑り嵌めである)をその中に挿入する。ピストン部材40は細長体42を含み、これは軸方向に延びる中央経路44を有し、これは使用において一端で容器の内部と連絡して供給開口46を他端で形成する。容器12内に位置できるピストン部材40の端部は、好ましくは平坦で、ピストン部材40の容器12内への軸方向の移動時に、スプリング28と係合でき、これを軸方向にインペラ20に向かって移動させる。容器12内に位置できるピストン部材40の端部付近で、該体42は、輪状陥凹部48(この中に低摩擦の弾性のあるシールリング50,例えばシリコンラバーシールリングが配置される)を備える。供給開口46は、ピストン部材40の該体42から軸方向に延びる短い輪状スタブ52内に形成される。
【0061】
容器12およびピストン部材40の組み立て品は、次いで、反転され、そして、手動または自動供給装置において、圧力を適用して容器12およびピストン部材40を互いについて相対的に移動させることによって、ピストン部材を容器12内に移動させて試料を経路44経由で外へ供給開口46経由で出す。容器12内への移動において、ピストン部材40の平坦な端部は、スプリング28に係合してこれをインペラ20に向かわせ、これが試料の容器12からの流れを干渉または妨害しないようにすることによって、容器12からの試料の取出しを最大化する。
【0062】
図3を参照し、本発明に係る混合装置110は、容器112のアレイ配列を含み、これらは本質的に図1および2に示す容器12と同じである。
【0063】
装置110は、支持板80を有し、その上に加熱/冷却ブロック82(これを経由して加熱要素84および冷却要素86が延びる)がマウントされる。ブロック82の側表面88は、容器112の壁116(以下参照)に合致させるための部品シリンダー状陥凹部(part-cylindrical recess)90を備える。容器112は、陥凹部90内の所定位置に、1対のクランプ板92(後ろ側のもののみ示している)で保持される。クランプ板92は、空気圧で操作可能でこれらを陥凹部90に近接して位置する容器112とのクランプ関係に移動させることができ、そしてスプリング(図示せず)によって格納できる。クランプ板92の、容器112に接触する面は、示すように平坦であることができ、または、代替として、陥凹部90に対して相補的な部品シリンダー状陥凹部を有することができる。
【0064】
図3において、容器112のうち2つは、駆動の詳細(以下で説明する)を説明できるようにそのクランプ場所から一部取外して示している。
【0065】
各容器112は、平坦ベース部114およびシリンダー状周壁116(これらの両者は、内部の特徴を表せるように概略図面において透明で示されている)を有し、ベース部114から上方に延びて開口頂部(これを経由して試料成分(図示せず)を容器112内に導入できる)を規定する。各容器112のベース部114は、下側シリンダー状伸長部118を備える。容器112の寸法,例えばHのDに対する比および充填レベルは、図1および2で示した容器12のものと同様である。
【0066】
各容器112は、容器112の長軸の周りの回転のための、シャフト122上にマウントされたインペラ120を備える。各インペラ120は、容器112のベース部114の上4mmに位置し、そして、各々が容器112の軸を含む平面に対して角度をなしている幾つかのブレード126を有する。各インペラ120の軸方向の広がりは、典型的には8mm(Hの9%)である。
【0067】
各インペラ120の頂部側上には、これとともに回転するために、シリンダー状らせん状スプリング128の形状の撹拌手段がマウントされている。該スプリング128は、ピッチ5mmを有することによって、容器112の軸に沿ってこれに適用される力がスプリング128を圧縮でき、実質的にその近接する巻きを互いに接触させることができる。スプリングの圧縮された高さは、好ましくは10mm以下(またはHの12%)である。
【0068】
各シャフト122は、そのそれぞれの容器112のベース部114内の隙間を貫いて延び、そしてその中できつい嵌合である。各シャフト122は、そのそれぞれの容器112の軸と同軸上で、容器112の伸長部118内に位置するベアリング(図示せず)によって支持されている。シャフト122のためのベアリングおよびシール配列は、本質的に図1に示す通りである。
【0069】
各シャフト122は、支持板80内のベアリングを通過しおよびこれによってマウントされるオス駆動シャフト123を受入れるための下側成形陥凹部(図示せず)を有する。シャフト123は、駆動機構(図示せず)に連結されている。
【0070】
駆動機構は、任意の好適な機構であることができ、典型的には電気モーターである。一態様において、単一モーターは、好適な歯車を介してシャフト123の各々に接続していることができる。好ましい態様において、各シャフト123は、個別に駆動されることによって、異なる試料内で生じるトルクの相違をモニターできる。
【0071】
操作において、容器112は、それぞれの陥凹部90に近接する支持板80上に、手動または自動運転設備を用いてのいずれかでマウントされ、そして板92を作動させて、容器をそれぞれの陥凹部90内にクランプする。試料は装置10の各容器112内で、試料成分,例えば液体または液体と固体とを、手動または任意の便利な自動供給設備を用いてのいずれかで容器112内にその開口頂部経由で導入することによって混合できる。必要な場合には、キャップ(図示せず)を用いて、容器112の開口頂部をシールできる。次いで、インペラ120のための駆動機構を操作して、これらを高速,典型的には500rpm〜4000rpmの範囲で回転させて、図1について説明したのと同様にそれぞれの容器112内で成分を混合して試料を形成する。
【0072】
それぞれのインペラ120に対する駆動は、成分の実質的に均一な混合物を生成して試料を形成するのに十分な間操作され、これは成分の単純な混合であることができ、または物理的もしくは化学的な反応を含むこともできる。
【0073】
次いで、個別の容器からの試料を、図2について実質的に説明したように供給できる。以下の板92の収縮、キャップの取外し(存在する場合)、ならびに容器112を供給場所に供することおよびそれぞれのピストン部材40との係合が手動または自動運転設備を用いてのいずれかで実施できることは本発明の範囲内であることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質の小試料を混合するための装置であって、混合される試料成分を収容するための容器を含み、該容器が、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有する、装置。
【請求項2】
該容器の全容量が、約100ml以下であり、より好ましくは約20ml以下である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
容器の高さの内径に対する比が、約10以下かつ約0.5以上である、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
該高さの内径に対する比が約4である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
インペラが、容器の底部から小さい距離で軸方向に間隔をあけられている、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
インペラが、少なくとも1つのブレードを有し、かつ、ブレードまたは各ブレードが、インペラの回転軸を含む平面に対して角度をなして設けられていることにより、インペラを経由する物質の軸方向移動をインペラの回転で実現できる、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
インペラの径が、容器の内径の60%〜95%の範囲であり、より特別には、該内径の80%〜95%の範囲であり、そして特に該内径の90%〜95%の範囲である、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
インペラの軸方向の広がりが、容器の高さの10%以下であり、より特別には5%以下である、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
容器のベース部がシリンダー状伸長部を備え、該シリンダー状伸長部の中に、シールおよびベアリング配列が、シャフトをこれとシールされた回転関係で支持するためにマウントされている、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
撹拌手段が、容器内にマウントされているらせん状部材を含む、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
らせん状部材が、実質的にシリンダー状であるらせん状スプリングを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
らせん状部材が、インペラ上にこれとともに回転するためにマウントされている、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
らせん状部材が、インペラの上に、容器の高さの少なくとも10%、より特別には少なくとも50%で軸方向に延びている、請求項10〜12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
らせん状部材が、インペラの上に、容器の高さの90%以下で軸方向に延びている、請求項10〜13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
らせん状部材のピッチが、適用される力の下で該部材をインペラに向かって移動させるのに十分である、請求項10〜14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
該容器のアレイ配列を含む、前掲の請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
物質の小試料を混合および供給するための装置であって、混合される試料成分を収容するための容器を含み、該容器が、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有し、該物質取出手段が、該容器の周壁とシールされた関係で嵌合されるように選定されたピストン部材を含み、該ピストン部材が軸方向に延びる経路を有し、これが使用において一端で該容器の内部と連絡し供給開口を他端で形成することによって、該容器内で該ピストン部材が軸方向に移動してその中で形成される試料に対して圧力を適用することによって該試料が該経路を経由して流されることができる、装置。
【請求項18】
該容器の全容量が、約100ml以下であり、より好ましくは約20ml以下である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
容器の高さの内径に対する比が、約10以下かつ約0.5以上である、請求項17または18に記載の装置。
【請求項20】
該高さの内径に対する比が約4である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
インペラが、容器の底部から小さい距離で軸方向に間隔をあけられている、請求項17〜20のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
インペラが、少なくとも1つのブレードを有し、かつ、ブレードまたは各ブレードが、インペラの回転軸を含む平面に対して角度をなして設けられていることにより、インペラを経由する物質の軸方向移動をインペラの回転で実現できる、請求項17〜21のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
インペラの径が、容器の内径の60%〜95%の範囲であり、より特別には、該内径の80%〜95%の範囲であり、そして特に該内径の90%〜95%の範囲である、請求項17〜22のいずれかに記載の装置。
【請求項24】
インペラの軸方向の広がりが、容器の高さの10%以下であり、より特別には5%以下である、請求項17〜23のいずれかに記載の装置。
【請求項25】
容器のベース部がシリンダー状伸長部を備え、該シリンダー状伸長部の中に、シールおよびベアリング配列が、シャフトをこれとシールされた回転関係で支持するためにマウントされている、請求項17〜24のいずれかに記載の装置。
【請求項26】
撹拌手段が、容器内にマウントされているらせん状部材を含む、請求項17〜25のいずれかに記載の装置。
【請求項27】
らせん状部材が、実質的にシリンダー状であるらせん状スプリングを含む、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
らせん状部材が、インペラ上にこれとともに回転するためにマウントされている、請求項26または27に記載の装置。
【請求項29】
らせん状部材が、インペラの上に、容器の高さの少なくとも10%、より特別には少なくとも50%で軸方向に延びている、請求項26〜28のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
らせん状部材が、インペラの上に、容器の高さの90%以下で軸方向に延びている、請求項26〜29のいずれかに記載の装置。
【請求項31】
らせん状部材のピッチが、適用される力の下で該部材をインペラに向かって移動させるのに十分である、請求項26〜30のいずれかに記載の装置。
【請求項32】
該ピストン部材が伸長体を含み、該伸長体が軸方向に延びる経路を有し、これが使用において一端で該容器の内部と連絡し供給開口を他端で形成する、請求項17〜31のいずれかに記載の装置。
【請求項33】
該容器のアレイ配列を含む、請求項17〜32のいずれかに記載の装置。
【請求項34】
物質の小試料を混合する方法であって、混合される試料成分を収容するための容器であって、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有する容器を準備すること、少なくとも2つの成分を該容器内に導入すること、該インペラおよび撹拌手段を、該成分の実質的に均一な試料への混合を達成するのに十分な時間操作すること、を含む方法。
【請求項35】
物質の小試料を混合および供給する方法であって、混合される試料成分を収容するための容器であって、ベース部、該ベース部から該容器の頂部および開口頂部であってこれを経由して試料成分を該容器内に導入できる開口頂部まで延びる周壁、該容器の中で該ベース部にまたは該ベース部と近接して位置するインペラ、該ベース部をこれとシールされた回転関係で貫いて延び、該容器の概略同軸上に延びかつ該インペラと駆動関係で係合されているシャフト、ならびに、該容器内に位置し該容器内の試料成分に対して剪断力を与えるための撹拌手段であって、該容器の軸方向に該容器の底部に向かって移動可能であるか、または物質取出手段に相補的に嵌合されていることにより、使用中に該撹拌手段が該容器からの物質の取出しと実質的に干渉しない撹拌手段、を有する容器を準備すること、少なくとも2つの成分を該容器内に導入すること、該インペラおよび撹拌手段を、該成分の実質的に均一な試料への混合を達成するのに十分な時間操作すること、該容器の頂部内に該容器の周壁とシールされた関係で嵌合されるように選定されたピストン部材を含む物質取出手段であって、該ピストン部材が、軸方向に延び一端で該容器の内部と連絡し供給開口を他端で形成する経路を有し、該容器内で該ピストン部材を軸方向に移動させて該試料に対して圧力を適用して該試料が該経路を経由して流されることができ、該ピストン部材がまた、該撹拌手段に係合してこれに力を適用し、そしてこれを該容器の底部に向かって軸方向に移動させる、物質取出手段を配置すること、を含む方法。
【請求項36】
撹拌手段が、容器内にマウントされているらせん状部材を含む、請求項34または35に記載の方法。
【請求項37】
容器の試料容量が、容器の容積の20〜95%の範囲であり、より好ましくは容器の容積の20〜60%の範囲である、請求項34〜36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
容器の試料容量が、約50ml以下であり、より好ましくは約25ml以下であり、そして好ましくは5ml〜15mlの範囲である、請求項34〜37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
該容器のアレイ配列を準備すること、および、並列または直列で該少なくとも2つの成分を各々の該容器内に導入することを含む、請求項34〜38のいずれかに記載の方法。
【請求項40】
実質的に本明細書に記載された、請求項1に記載の装置。
【請求項41】
添付の図面を参照して実質的に本明細書に記載された、請求項1に記載の装置。
【請求項42】
実質的に本明細書に記載された、請求項17に記載の装置。
【請求項43】
添付の図面を参照して実質的に本明細書に記載された、請求項17に記載の装置。
【請求項44】
実質的に本明細書に記載された、請求項34に記載の方法。
【請求項45】
添付の図面を参照して実質的に本明細書に記載された、請求項34に記載の方法。
【請求項46】
実質的に本明細書に記載された、請求項35に記載の方法。
【請求項47】
添付の図面を参照して実質的に本明細書に記載された、請求項35に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−519014(P2010−519014A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549469(P2009−549469)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際出願番号】PCT/GB2008/000512
【国際公開番号】WO2008/099180
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(308036790)ブルノプ トゥヴェーデ ベスローテン フェンノートシャップ (21)
【Fターム(参考)】