説明

液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法および液体吐出装置

【課題】クリーニング実施後のノズルの回復状態を精度良く検出して効率よく吐出不良を解消できるクリーニング制御方法を提案すること。
【解決手段】インクジェットプリンター1は、ホスト装置31から定期クリーニングコマンドを受信すると、1回目のクリーニング工程としてインクジェットヘッド13のインク吸引動作を行う。インク吸引動作の終了後、待機時間Tが経過した後にノズルチェックを行う。吐出不良ノズルが検出された場合には2回目のインク吸引動作を行い、再び待機時間Tが経過するまで待ち、その後にノズルチェックを行う。定期クリーニングでは、吐出不良ノズルが基準数以下になるか、もしくは、ノズルチェックの回数が最大回数になるまで、インク吸引動作、待機時間Tの経過待ち、ノズルチェックを繰り返す。各回の待機時間Tは、直前のインク吸引動作における吸引の強度に応じて設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットヘッドなどの液体吐出ヘッドを吐出不良状態から回復させるためのクリーニング制御方法および液体吐出装置に関し、特に、クリーニング実施後のノズルの回復状態をノズルチェックにより検査するクリーニング制御方法および液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンターでは、インクジェットヘッドの各ノズルが、ノズル内に残っているインクなどの液滴の増粘や気泡の混入、異物の付着などによって目詰まり状態になり、インク液滴を吐出できない状態に陥ることがある。また、ノズルが部分的に詰まり、充分な量のインクを吐出できない状態に陥ることがある。このように、必要な量のインクを吐出できない吐出不良状態に陥ったノズル(以下、吐出不良ノズルという)が含まれているインクジェットヘッドで印刷を行うと印刷品位が低下するので、定期的に、あるいは、所定のタイミングで、吐出不良ノズルを回復させるためのクリーニングを行う必要がある。
【0003】
特許文献1には、インクジェットヘッドのノズルが吐出不良ノズルであるか否かを検査するノズルチェックを行い、ノズルチェックの結果に基づいてクリーニングを行うインクジェットプリンターが記載されている。特許文献1では、ノズルチェックの結果および吐出不良ノズル多発条件に基づいて行ったクリーニングの後に、再度ノズルチェックを行うことによってノズルが吐出不良状態から回復したか否かを確認する。そして、吐出不良ノズルがある場合には更にクリーニングを続け、最大4回までクリーニングを行う。
【0004】
特許文献1のクリーニング動作は、ヘッドキャップによりノズル面をキャッピングして密閉空間を形成し、この密閉空間を吸引してノズルの周囲に負圧を形成してノズルからインクを吸引するインク吸引動作、印刷とは無関係にノズルからインクを吐出させるフラッシング処理、あるいは、ワイパ部材によりノズル面を払拭するワイピング処理などを行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−208420公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、クリーニング動作としてインク吸引動作を行った場合には、その終了後、しばらくの間は、インク供給流路およびインクジェットヘッドにおいてノズル側にインクが流れ続け、インク中に含まれる気泡が新たにノズル側に引っ張られ、新たに吐出不良ノズルが発生する現象(以下、誘発という)が発生する。つまり、インク吸引動作が終了してからインクの流動が安定するまでの間に、新たな吐出不良ノズルが形成される場合がある。特に、ヘッド側にインクを供給するためのインク供給流路をチョーク弁機構によって閉鎖したチョーク状態で前記密閉空間の吸引を開始した後、チョーク状態を解除して更に吸引を行うチョーク吸引動作によって一気にインクを吸引すると、このチョーク吸引動作により発生した気泡が原因となって新たな吐出不良ノズルが形成される場合がある。
【0007】
このように、クリーニング実施後の誘発によって新たな吐出不良ノズルを形成してしまう可能性がある場合には、インクの流動が安定する前に行ったノズルチェックの結果は精度の低いものとなる。よって、ユーザーの要求に応じた印刷品質を実現するためのクリーニングの要否や必要なクリーニングの内容を的確に判断することはできない。
【0008】
特許文献1では、クリーニング実施後のノズルの回復状態をノズルチェックにより検査して、吐出不良ノズルがある場合には更にクリーニングを続ける制御を行っているが、ノズルチェックの実行タイミングについては特に検討されておらず、誘発による検査精度の低下も考慮されていない。よって、誘発によって形成される吐出不良ノズルをノズルチェックによって検出できないおそれがあり、クリーニング実施後の吐出不良ノズルの数を正確に把握できない。そのため、クリーニングによって吐出不良ノズルが1つもない完全回復状態を実現できたか否かを正確に知ることができない。また、ユーザーの要求に合った回復状態を効率良く実現するための最適なクリーニングを行うことができない。
【0009】
本発明の課題は、この点に鑑みて、クリーニング実施後のノズルの回復状態を精度良く検出することを可能とし、これにより、ユーザーの要求に合ったヘッドの回復状態を効率よく実現可能なクリーニング制御方法および液体吐出装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明は、
液体吐出ヘッドの各ノズルから液滴を吐出させるクリーニング動作を行うクリーニング工程と、
前記クリーニング動作の終了後、所定の待機時間が経過した後に、クリーニング済みノズルに対する吐出不良の有無を検査するノズルチェック工程と、を行い、
前記待機時間を、直前に行った前記クリーニング動作の内容に応じた長さに決定することを特徴としている。
【0011】
本発明は、このような構成により、クリーニング済みノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック工程の実行タイミングを、直前に行ったクリーニング動作に起因して形成される新たな吐出不良ノズルまでも検出可能なタイミングに設定できる。よって、クリーニング済みノズルに対するノズルチェックの精度低下を抑制できると共に、このノズルチェックの結果に基づいてクリーニングの要否や必要なクリーニングの内容を的確に判断できる。これにより、インクを無駄にしないクリーニングを行うことができると共に、ユーザーの要求に合った液体吐出ヘッドの回復状態を効率良く実現できる。特に、吐出不良ノズルが1つもない回復状態を実現することも可能となる。
【0012】
本発明において、前記クリーニング動作が、前記液体吐出ヘッドのノズル面の周囲にキャッピング部材により密閉空間を形成し、当該密閉空間を前記キャッピング部材側から吸引することにより負圧を形成して各ノズル内の液体を吸引する吸引動作を含む場合には、前記待機時間を、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する液体供給流路を前記吸引動作中に流れる液体の流速に応じて決定するとよい。クリーニング動作として吸引動作を行うと、吸引終了後、ヘッドに向かう液体の流れが安定するまでの間に、気泡がノズルに到達して新たに吐出不良ノズルが形成されるおそれがある。本願出願人は、吸引中の液体供給流路における液体の流速が速い場合には、液体の流れが短時間で安定するという評価結果が得られたことに着目して、吸引中の流速に応じて待機時間を設定するという着想を得た。このようにすれば、待機時間を不必要に長く設定することがなく、ノズルチェックの実行タイミングが不必要に遅くなることがない。
【0013】
また、前記クリーニング動作が上記のような吸引動作を含む場合には、前記待機時間を、直前に行った前記吸引動作の開始前の空吸引の有無、当該吸引動作における負圧、当該吸引動作における吸引時間、の少なくともいずれかに応じた長さに決定するとよい。吸引中の液体の流れは、吸引の強度、すなわち、吸引時の負圧、吸引時間、空吸引の有無などに応じて変化する。ここで、空吸引とは、密閉空間を形成していない開放状態でキャッピング部材内を吸引する動作である。これらのパラメーターに応じて待機時間を設定すれば、誘発の状況に合った待機時間を設定できる。よって、待機時間を不必要に長く設定することがなく、ノズルチェックの実行タイミングが不必要に遅くなることがない。
【0014】
ここで、前記吸引動作は、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する液体供給流路を閉鎖したチョーク状態で前記密閉空間の吸引を開始した後、当該チョーク状態を解除して更に吸引を行うチョーク吸引動作である場合に、上記のように待機時間を設定することが望ましい。チョーク状態で吸引を開始して負圧を高めてからチョーク状態を解除して一気に吸引を行うと、ノズルの目詰まりを解消する効果が高い強力なインク吸引動作を行うことができる。加えて、強力な吸引によって生じたインクの流れが安定するまでノズルチェックの実行を行わないようにすることができるので、ノズルチェックの精度低下を抑制できる。
【0015】
本発明において、前記ノズルチェック工程において検出された吐出不良ノズルの数が予め設定した基準数を越えた場合は、前記クリーニング工程および前記ノズルチェック工程を予め設定した最大回数を上限として繰り返す繰り返し工程を行い、当該繰り返し工程において、前記ノズルチェック工程により検出された吐出不良ノズルの数が前記基準数以下になった場合は、前記繰り返し工程を終了させるように構成することができる。このようにすれば、精度の高いノズルチェック結果に基づいてクリーニング動作の要否を決定できるので、ユーザーの要求に合った液体吐出ヘッドの回復状態を効率良く実現できる。
【0016】
本発明において、予め設定した時間帯にクリーニング開始コマンドを受信した場合に、前記クリーニング動作を開始するように構成することができる。例えば、前記液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の稼動時間帯が予め設定されている場合に、前記予め設定した時間帯を、前記稼動時間帯の開始前に前記最大回数の前記繰り返し工程を終了可能な時間帯に設定することが望ましい。このようにすれば、待機時間を確保してノズルチェックの精度を確保しつつ、液体吐出装置の稼動前にクリーニングを終えることができる。よって、少なくとも装置の稼動開始前の時点において、液体吐出ヘッドを吐出不良ノズルが1つもない完全回復状態にしておくことも可能である。
【0017】
次に、本発明の液体吐出装置は、
液体吐出ヘッドと、
当該液体吐出ヘッドの各ノズルから液滴を吐出させるクリーニング動作を行うためのクリーニング手段と、
クリーニング済みノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック手段と、
上記の液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法により、前記液体吐出ヘッドのクリーニングを行うクリーニング制御手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、クリーニング済みノズルに対するノズルチェックの精度低下を抑制でき、このノズルチェックの結果に基づいてクリーニングの要否や必要なクリーニングの内容を的確に判断できる。これにより、効率が良くインクを無駄にしないクリーニングを行うことができると共に、ユーザーの要求に合った液体吐出ヘッドの回復状態を効率良く実現できる。特に、吐出不良ノズルが1つもない状態を実現することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を適用したインクジェットプリンターの外観斜視図である。
【図2】プリンター機構部の概略斜視図である。
【図3】インク供給系の概略構成を示す説明図である。
【図4】キャリッジおよびインク供給系の斜視図である。
【図5】ヘッドメンテナンスユニットの斜視図である。
【図6】ヘッドキャップおよびインクジェットヘッドの部分断面図である。
【図7】インクジェットプリンターの制御系を示す概略ブロック図である。
【図8】定期クリーニングのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照して、本発明の液体吐出装置の実施の形態であるインクジェットプリンターおよびインクジェットヘッドのクリーニング制御方法を説明する。
【0021】
(インクジェットプリンターの全体構成)
図1はインクジェットプリンターの外観斜視図である。インクジェットプリンター1(液体吐出装置)は、複数種類のカラーインクを用いてロール紙から繰り出される長尺状の記録紙にカラー印刷を行うものであり、全体として直方体形状をしたプリンターケース2を備え、このプリンターケース2の前面中央部分にはロール紙装着用の開口部3が形成されている。開口部3は上端に記録紙排出ガイド4が取り付けられた開閉蓋5によって封鎖されている。記録紙排出ガイド4とプリンターケース2の開口部3の上縁部分との間に記録紙排出口6が形成されている。不図示のロックを解除して記録紙排出ガイド4に指を掛けて手前に引くと、開閉蓋5を、図示の閉じ位置から、下端を中心として前方に倒れた開き位置まで開けることができる。
【0022】
プリンターケース2の前面における開閉蓋5の右側部分には電源スイッチ7a、紙送りスイッチ7b、複数個の動作状態表示ランプ7cなどが配列されている。プリンターケース2の前面における開閉蓋5の左側部分には、プリンター前後方向に延びる縦長の長方形断面のインクカートリッジ装着部8の装着口8aが開口しており、このインクカートリッジ装着部8にインクカートリッジ9が装着されている。不図示のボタンを操作すると、ロックが解除されてインクカートリッジ9がばね力によって前方に押し出され、インクカートリッジ9を引き抜くことが可能となっている。
【0023】
図2はインクジェットプリンター1におけるプリンターケース2で覆われているプリンター機構部10を示す概略斜視図である。プリンター機構部10の内部中央にはロール紙収納部が形成されており、開閉蓋5を開けると、このロール紙収納部が前方に開口し、ロール紙の交換などを行うことができる。ロール紙収納部の上側には、印刷領域を規定しているプラテン12がプリンター幅方向に架け渡されている。
【0024】
プラテン12の上側には、ノズル面を下向きにしたインクジェットヘッド13(液体吐出ヘッド)を搭載したキャリッジ14が配置されている。キャリッジ14は、プリンター幅方向に架け渡したキャリッジガイド軸14aに沿って、プラテン12から右側に外れたホームポジションHP(図2において実線で示す位置)から、プラテン12の左側に外れたアウェイポジションAP(図2において想像線で示す位置)までの間を往復移動する。
【0025】
(インク供給系)
図3はインクジェットプリンター1のインク供給系の概略構成を示す説明図であり、図4は、図2のプリンター機構部におけるキャリッジおよびインク供給系の部分を取り出して示す斜視図である。キャリッジ14には、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のインクのそれぞれを貯留するサブタンク15a〜15dを備えるダイヤフラムポンプユニット16が搭載されている。ダイヤフラムポンプユニット16は、図4に示すように、各サブタンク15a〜15dの上部に揺動可能に取り付けられた吸引用レバー16a〜16dを備えている。各吸引用レバー16a〜16dは、その一端がダイヤフラムポンプユニット16のホームポジションHP側に設けられており、もう一端がバネを介して各サブタンク15a〜15dのダイヤフラムに連結されている。
【0026】
各サブタンク15a〜15dには可撓性インクチューブ17a〜17dの一端がそれぞれに接続されている。可撓性インクチューブ17a〜17dの他端は、インクカートリッジ装着部8の後端側の部位に配置されている上下方向に延びる4本のインク供給路18a〜18dの上端に接続されている。各インク供給路18a〜18dにはチョーク弁機構19が設けられている。チョーク弁機構19は、可撓性流路であるインク流路部と、このインク流路部を押圧して開閉する押圧部を備えており、各インク流路部の断面積を変化させて流れるインクの流量を変化させることができる。インク供給路18a〜18dのそれぞれは、インクカートリッジ装着部8に装着されているインクカートリッジ9の側に連通している。
【0027】
キャリッジ14がホームポジションHPに戻ると、各吸引用レバー16a〜16dは、プリンターケース2の内壁面によって一端が押圧されて揺動し、これに伴って各吸引用レバー16a〜16dのもう一端に連結されたダイヤフラムが作動して各サブタンク15a〜15dに負圧が形成される。この負圧により、可撓性インクチューブ17a〜17d側から各サブタンク内にインクが吸引される。各サブタンク15a〜15d内に貯留されたインクは、その後、インクジェットヘッド13のヘッド内流路に供給される。
【0028】
(ヘッドメンテナンスユニット)
図5はヘッドメンテンスユニットを示す斜視図であり、ヘッドメンテナンスユニット20はキャリッジ14のホームポジションHPの下側の部位に配置されている。ヘッドメンテナンスユニット20は、全体としてプリンター前後方向に細長い直方体形状をしたユニットケース21を備えている。このユニットケース21の前側部分の上端に、インクジェットヘッド13のノズル面13aをキャッピングするためのヘッドキャップ22が配置されている。ヘッドキャップ22の下側にはヘッドキャップ昇降機構(図示せず)が組み込まれている。
【0029】
図6はヘッドキャップおよびインクジェットヘッドが正対している状態を示す部分断面図である。この図に示すように、ヘッドキャップ22は上方に開口した矩形断面のものである。キャリッジ14がホームポジションHPにある状態でヘッドキャップ22を上昇させると、インクジェットヘッド13のノズル面13aがヘッドキャップ22により下側からキャッピングされた状態となる。
【0030】
ヘッドキャップ22の底部にはインク吸収材25が保持されており、このインク吸収材25と電気的に導通するように導電材25aが取り付けられている。導電材25aを流れた電気信号は配線などによって取り出され、後述する制御部30(図7参照)に入力される。ヘッドキャップ22と対峙しているノズル面13aの各ノズルから帯電したインクを吐出すると、吐出された各インク液滴がインク吸収材25に着弾する際に生じる電流変化の信号を取り出すことができる。ノズルからインクを吐出させたにも関わらず、この信号が所定の閾値以下の場合、ノズルの吐出不良と判断することができる。
【0031】
このように、導電材25aを流れた電気信号に基づいてノズル面13aにおける吐出不良ノズルの位置および数を検出するノズルチェックを行うときには、インク吸収材25とノズル面13aとの隙間が所定の寸法になるようにヘッドキャップ22を位置決めし、この状態で、インクジェットヘッド13とヘッドキャップ22が所定のしきい値以上の電位差になるように電圧を印加した状態で行う。これにより、インク液滴の吐出状態を精度良く検査することができる。
【0032】
ヘッドキャップ22には、チューブポンプ27(図7参照)および廃インクチューブ26が接続されている。チューブポンプ27は、ユニットケース21の後側の部分に組み込まれている。ヘッドキャップ22内に吐出あるいは吸引された廃インクは、インク吸収材25に保持される。この廃インクは、チューブポンプ27を駆動することにより、廃インクチューブ26を通ってインクカートリッジ装着部8に装着されているインクカートリッジ9内の廃インク収納部に回収される。
【0033】
ヘッドメンテナンスユニット20は、吐出不良ノズルを解消させるためのクリーニング動作として、ヘッドキャップ22によりノズル面13aをキャッピングした状態において印刷とは無関係にインク液滴を吐出させるフラッシングを行わせることが可能である。また、この状態でチューブポンプを駆動することにより、キャッピングされたノズル面13aの各ノズルからインクを吸引して排出させるインク吸引動作を行うことができる。インク吸引動作を行う際には、チョーク弁機構19により各インク供給路18a〜18dを閉鎖したチョーク状態でチューブポンプ27を所定時間駆動し、これによって下流側のインク流路における負圧を上昇させた後、チョーク弁機構19を全開にしてチョーク状態を解除し、更に吸引を行うことにより、各ノズルから一気にインクを吸引する。
【0034】
(制御系)
図7はインクジェットプリンターの制御系を示す概略ブロック図である。インクジェットプリンター1の制御系は、CPUおよびROM、RAMなどの記憶領域を備えた制御部30を中心に構成されている。制御部30はホスト装置31などと接続されており、ホスト装置31から受信する印刷データやコマンドに基づいてインクジェットプリンター1の各部を制御する。
【0035】
制御部30は、受信した印刷データに基づいて不図示の記録紙搬送機構を駆動し、ロール紙から繰り出した記録紙をプラテン12の表面に沿って搬送する。そして、この搬送動作と連動してキャリッジ駆動機構14bを駆動してキャリッジ14を走査しながら記録紙に向けてインクジェットヘッド13からインクを吐出することにより、記録紙への印刷を行う。
【0036】
また、制御部30は、印刷終了後は、キャリッジ14をホームポジションHPに移動させて待機させる。このとき、制御部30は、ヘッドキャップ22を上昇させ、インクジェットヘッド13をキャッピングした状態で待機させる。
【0037】
制御部30はクリーニング制御手段32を備えており、クリーニング制御手段32は、クリーニング動作として、上記のチョーク吸引動作によるインク吸引動作を行うことができる。また、クリーニング動作として、インク吸引動作とフラッシングのどちらか、もしくは両方を適宜組み合わせて行うこともできる。あるいは、ヘッドメンテナンスユニット20のフレームにスライド可能に保持させた図示しないワイパ部材によってノズル面13aを払拭するワイピング動作をインク吸引動作およびフラッシングと組み合わせて行うことも可能である。
【0038】
クリーニング制御手段32は、後述する定期クリーニングコマンドなどのコマンドに基づいて、当該コマンドにおいて指定されている内容のクリーニング動作を実行する。あるいは、予め設定したクリーニング実施条件を満たした場合に、実施条件に対応する内容のクリーニング動作を実行する。例えば、ノズルからのインクの吐出状態を検査するノズルチェックを行った場合に、この結果に基づいてクリーニングの要否を判断して、クリーニング動作を実行する。また、クリーニング制御手段32は、クリーニング動作の後にノズルチェックを行うことにより、クリーニング動作によって吐出不良が回復されたかどうかを確認し、さらにクリーニング動作を続ける必要があるかどうかを判断することができる。
【0039】
制御部30の所定の記憶領域には、クリーニング条件設定テーブルが記憶されている。クリーニング条件設定テーブルは、クリーニングの実施条件とクリーニング動作の内容とを対応付けて設定したものである。例えば、クリーニング動作の繰り返し回数や直前のノズルチェックの結果に対応付けて、最適なクリーニング動作の内容が設定されている。また、印刷品質や印刷速度を印刷モードとして設定する場合には、印刷モードに対応付けて、最適なクリーニング動作の内容を設定しておくこともできる。なお、各種コマンドに基づいて実施されるクリーニング動作の内容を、コマンドに関連付けてクリーニング条件設定テーブルに設定しておき、コマンドを受信した場合に、クリーニング条件設定テーブルを参照してクリーニング動作の内容を決定することも可能である。
【0040】
クリーニング制御手段32は、インク吸引動作をクリーニング動作として行う場合に、その吸引の強度を、(1)空吸引の有無、(2)吸引時の負圧、(3)吸引時間、の3つのパラメーターの組合せによって制御する。ここで、空吸引とは、ヘッドキャップ22の内部を外気に対して開放した状態でチューブポンプ27を駆動してヘッドキャップ22内のインクを廃インクチューブ26側に吸引する動作である。クリーニング制御手段32は、インク吸引動作の開始前にこの空吸引を行うか否かを制御する。
【0041】
また、クリーニング制御手段32は、チューブポンプ27を駆動するポンプモーターの回転数および回転時間、吸引開始時のチョーク弁機構19による流路閉鎖時間などを適宜制御することにより、吸引時の負圧および吸引時間が指定値となるように制御する。クリーニング動作を実行するためのコマンド、あるいは、クリーニング条件設定テーブルにおいては、インク吸引動作における吸引の強度が、上記の3つのパラメーターの組合せによって指定されている。
【0042】
(定期クリーニング実行制御)
インクジェットプリンター1は、印刷ジョブ等が発生しない時間帯にホスト装置31から送信された定期クリーニングコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、インク吸引動作によってインクジェットヘッド13の全てのノズルを完全回復させ、吐出不良ノズルが1つもない状態を実現するための定期クリーニングを行う。
【0043】
図8は、定期クリーニングのフローチャートである。ホスト装置31は、予め設定した時刻、例えば、夜中の12時に、インクジェットプリンター1に対して定期クリーニングコマンドを送信する。ホスト装置31が定期クリーニングコマンドを送信するタイミングは、インクジェットプリンター1が印刷ジョブを行う可能性がある時間帯の開始時刻、すなわち、インクジェットプリンター1の稼動時間帯の開始時刻までに定期クリーニングを終えることが可能な時刻であればよい。このようなタイミングは、定期クリーニングの最大所要時間に基づいて適宜設定できる。
【0044】
クリーニング制御手段32は、定期クリーニングコマンドを受信したことに基づき、図8のフローチャートの処理を開始する。まず、ステップS1において、予め設定した内容のクリーニング動作(1回目のクリーニング工程)を行う。本実施形態では、1回目のクリーニング工程の前にはノズルチェックを行わず、定期クリーニングコマンドによって指定されている強度のインク吸引動作を行う。
【0045】
次に、クリーニング制御手段32は、ステップS2において、1回目のクリーニング工程におけるインク吸引動作が終了した時点からインクジェットプリンター1の内臓タイマによる計時を開始させ、予め設定した待機時間Tが経過するまで、ノズルチェックを行わずに各機構を待機させる。クリーニング制御手段32は、待機時間Tとして、1回目のクリーニング工程におけるクリーニング動作の内容、すなわち、インク吸引動作における吸引の強度に応じた時間を用いる。1回目のクリーニング工程の後の待機時間Tの長さは、このクリーニング工程における吸引の強度を指定する各パラメーターと共に、定期クリーニングコマンドにおいて指定されている。
【0046】
本実施形態では、待機時間Tとして、直前のインク吸引動作に起因して起こる誘発が終了するまでに要する時間を用いる。誘発とは、既に説明したように、インクジェットヘッド13およびその上流側のインク供給流路内のインクが、インク吸引動作の終了後もしばらくの間はノズル側に流れ続け、流れているインクに含まれる気泡がノズルまで引っ張られる現象である。つまり、誘発終了に要する時間とは、インク吸引動作の実施後に新たな吐出不良ノズルを発生させない程度にインクの流れが安定するのに要する時間である。
【0047】
本願出願人は、様々な強度のインク吸引動作を行って、インク吸引動作の終了後に、当該インク吸引動作に起因するインクの流れが安定するのに要する時間を評価した結果、待機時間Tを30分に設定すれば、実施する可能性のあるどの強度のインク吸引動作においても、確実にインクの流れが安定するとの評価結果を得ている。
【0048】
また、本願出願人は、インクの流れが安定するのに要する時間は、吸引の強度によって異なるとの評価結果を得ており、特に、吸引中のインクの流速が早い場合には、より短時間で誘発が終了するとの評価結果を得ている。そこで、様々な強度のインク吸引動作に対してインクの流速を評価し、流速が早いインク吸引動作に対しては、より短い待機時間Tを設定しておく。具体的には、クリーニング条件設定テーブルにおいて設定した(1)空吸引の有無、(2)吸引時の負圧、(3)吸引時間の各パラメーターの組合せに対して吸引時の流速および誘発終了に要する時間を評価し、各組合せに対して、誘発終了に最低限必要な長さの待機時間Tを設定しておく。なお、この3つのパラメーターの中の1つまたは2つの組合せに応じて待機時間Tを設定してもよい。
【0049】
クリーニング制御手段32は、ステップS2において待機時間Tが経過したと判断すると、ステップS3において、クリーニング済みのノズルに対するノズルチェックを行うと共に、ノズルチェックの回数をカウントするカウンタに1を加算する。このカウンタは、定期クリーニングの開始時点でカウント値が0にリセットされるカウンタである。
【0050】
続いて、クリーニング制御手段32は、ステップS4において、ノズルチェックの結果を評価する。本実施形態では、ノズルチェックにおいて吐出不良ノズルが予め設定した基準数(例えば、ゼロ以下であった場合)には(ステップS4:No)、定期クリーニング処理を終了する。一方、吐出不良ノズルが基準数を越えた場合(例えば、1つでも検出された場合)には(ステップS4:Yes)、ステップS5に進む。
【0051】
ステップS5において、クリーニング制御手段32は、上記のカウンタのカウント値を参照して、この定期クリーニングにおいて既に行われたノズルチェックの回数が、予め設定した最大回数以上か否かを判定する。そして、ノズルチェックの回数が最大回数以上であった場合には(ステップS5:No)、定期クリーニング処理を終了する。一方、ノズルチェックの回数が最大回数未満であった場合には(ステップS5:Yes)、ステップS6に進む。
【0052】
ステップS6において、クリーニング制御手段32は、直前のノズルチェックの結果に基づいて、検出された吐出不良ノズルを解消するための2回目のクリーニング工程を行う。2回目のクリーニング工程では、直前のノズルチェックの結果に基づいてクリーニング条件設定テーブルを参照して、最適な強度のインク吸引動作を行う。あるいは、定期クリーニングコマンドにおいて、2回目のクリーニング工程において行うインク吸引動作の強度を設定しておくこともできる。
【0053】
クリーニング制御手段32は、ステップS6の終了後、ステップS2に戻り、クリーニング動作およびノズルチェック動作を行うための各機構を、所定時間待機させる。クリーニング制御手段32は、2回目の待機における待機時間Tを、直前に行ったインク吸引動作に応じて決定する。すなわち、定期クリーニングコマンドに基づき、もしくはクリーニング条件設定テーブルを参照して、直前に行ったインク吸引動作を規定する3つのパラメーターの組合せに対応する待機時間Tを、2回目の待機時間Tとする。そして、設定した待機時間Tが経過すると、再びステップS3に進む。これ以降は、吐出不良ノズル数が基準数以下になるか、もしくは、ノズルチェックの回数が最大回数となるまで、ステップS6、S2、S3の各工程を繰り返し行う。本実施形態では、ノズルチェックの最大回数として3回を設定している。これにより、1回の定期クリーニングにおいて、クリーニング工程を最大4回行うことになる。
【0054】
以上のように、本実施形態では、印刷ジョブの実行を妨げずに十分な時間をかけてクリーニングを行うことが可能な時間帯に定期クリーニングを行い、この定期クリーニングにおいては、各クリーニング工程の終了後、インク吸引動作に伴う誘発が終了するまでは次のノズルチェックを行わずに待機し、待機時間Tが経過して誘発が終了した後に、ノズルチェックを行う。これにより、誘発による吐出不良ノズルを含む全ての吐出不良ノズルをノズルチェックによって検出できるので、クリーニングの要否を的確に判定できる。また、次のクリーニングを行う場合に、正確なノズルチェック結果に基づいて次のクリーニング動作の内容を決定できるので、インクを無駄にせず、且つ、効率の良いクリーニングを行うことができる。例えば、クリーニング動作の終了後に、吐出不良ノズルが全くない状態を実現できたか否かを精度良く判定できるので、吐出不良ノズルが1つもない完全回復状態を実現することも可能である。
【0055】
また、本実施形態では、ノズルチェック前の待機時間Tの長さを、直前のインク吸引動作における吸引の強度、すなわち、吸引時の負圧、吸引時間の長さ、空吸引の有無などに応じて調整している。これにより、誘発の状況に応じた待機時間Tを設定できるので、待機時間Tを不必要に長く設定することがなく、ノズルチェックの実行タイミングが不必要に遅くなることがない。よって、ノズルチェックの精度を維持しつつ、定期クリーニングに要する時間を可能な範囲で短縮できる。
【0056】
(他の実施形態)
上記実施形態は、本発明をインクジェットプリンター1のクリーニング制御方法に適用した例であったが、本発明は、インク以外の液体を吐出する他の液体吐出装置における液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法にも適用できる。例えば、試薬溶液や液状の試料などを液体吐出ヘッドから吐出するための液体吐出装置、液状塗料や液状材料を液体吐出ヘッドから吐出して印刷により塗布するための液体吐出装置、などにも適用可能である。
【0057】
また、上記実施形態は、本発明をインクジェットプリンター1におけるインクジェットヘッド13の定期クリーニング時の制御に適用した例であったが、定期クリーニング以外のクリーニング制御にも適用できる。例えば、高品質印刷を行う場合に、印刷開始に先立ってノズルを完全回復させるクリーニングを行い、このクリーニングにおいて、クリーニング済みノズルの回復状態を検査するためのノズルチェックを、直前のインク吐出動作による誘発が終了した後に行うことができる。これにより、ある程度の時間はかかるものの、高品質印刷に必要なノズルの回復状態を精度良く実現して印刷を実行できる。また、このようなクリーニングを行うためのコマンドを、ユーザーが必要に応じて随時インクジェットプリンター1に送信し、必要なタイミングでノズルの完全回復状態を実現できるようにしてもよい。
【0058】
(改変例)
(1)上記実施形態では、定期クリーニングコマンドの受信に基づいて定期クリーニングを開始していたが、インクジェットプリンター1の内蔵時計が所定の時刻になったときに定期クリーニングを開始するように、クリーニング制御手段32の制御プログラムを構成しておくことも可能である。この場合には、制御プログラム中に、クリーニング動作における各回のインク吸引動作の強度や、それに対応する待機時間Tの長さを設定しておけばよい。
【0059】
(2)上記実施形態では、1回目のクリーニング工程の前にノズルチェックによるクリーニングの要否判定を行っていないが、上記のステップS1に先行してノズルチェックを行うように定期クリーニングコマンドにおいて指定しておき、その結果に基づいてクリーニング条件設定テーブルを参照して、1回目のクリーニング工程を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1…インクジェットプリンター(液体吐出装置)、2…プリンターケース、3…開口部、4…記録紙排出ガイド、5…開閉蓋、6…記録紙排出口、7a…電源スイッチ、7b…紙送りスイッチ、7c…動作状態表示ランプ、8…インクカートリッジ装着部、8a…装着口、9…インクカートリッジ、10…プリンター機構部、12…プラテン、13…インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)、13a…ノズル面、14…キャリッジ、14a…キャリッジガイド軸、14b…キャリッジ駆動機構、15a〜15d…サブタンク、16…ダイヤフラムポンプユニット、16a〜16d…吸引用レバー、17a〜17d…可撓性インクチューブ、18a〜18d…インク供給路、19…チョーク弁機構、20…ヘッドメンテナンスユニット、21…ユニットケース、22…ヘッドキャップ、25…インク吸収材、25a…導電材、26…廃インクチューブ、27…チューブポンプ、30…制御部、31…ホスト装置、32…クリーニング制御手段、AP…アウェイポジション、HP…ホームポジション


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体吐出ヘッドの各ノズルから液滴を吐出させるクリーニング動作を行うクリーニング工程と、
前記クリーニング動作の終了後、所定の待機時間が経過した後に、クリーニング済みノズルに対する吐出不良の有無を検査するノズルチェック工程と、を行い、
前記待機時間を、直前に行った前記クリーニング動作の内容に応じた長さに決定することを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記クリーニング動作は、前記液体吐出ヘッドのノズル面の周囲にキャッピング部材により密閉空間を形成し、当該密閉空間を前記キャッピング部材側から吸引することにより各ノズル内の液体を吸引する吸引動作を含み、
前記待機時間を、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する液体供給流路を前記吸引動作中に流れる液体の流速に応じて決定することを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項3】
請求項1において、
前記クリーニング動作は、前記液体吐出ヘッドのノズル面の周囲にキャッピング部材により密閉空間を形成し、当該密閉空間を前記キャッピング部材側から吸引することにより負圧を形成して各ノズル内の液体を吸引する吸引動作を含み、
前記待機時間を、直前に行った前記吸引動作の開始前の空吸引の有無、当該吸引動作における負圧、当該吸引動作における吸引時間、の少なくともいずれかに応じた長さに決定することを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記吸引動作は、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する液体供給流路を閉鎖したチョーク状態で前記密閉空間の吸引を開始した後、当該チョーク状態を解除して更に吸引を行うチョーク吸引動作であることを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかの項において、
前記ノズルチェック工程において検出された吐出不良ノズルの数が予め設定した基準数を越えた場合は、前記クリーニング工程および前記ノズルチェック工程を予め設定した最大回数を上限として繰り返す繰り返し工程を行い、
当該繰り返し工程において、前記ノズルチェック工程により検出された吐出不良ノズルの数が前記基準数以下になった場合は、前記繰り返し工程を終了させることを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項6】
請求項5において、
予め設定した時間帯にクリーニング開始コマンドを受信した場合に、前記クリーニング動作を開始することを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項7】
請求項6において、
前記液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の稼動時間帯が予め設定されており、
前記予め設定した時間帯は、前記稼動時間帯の開始前に前記最大回数の前記繰り返し工程を終了可能な時間帯であることを特徴とする液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法。
【請求項8】
液体吐出ヘッドと、
当該液体吐出ヘッドの各ノズルから液滴を吐出させるクリーニング動作を行うためのクリーニング手段と、
クリーニング済みノズルに対する吐出不良の有無を検査するためのノズルチェック手段と、
請求項1ないし7のいずれかの項に記載の液体吐出ヘッドのクリーニング制御方法により、前記液体吐出ヘッドのクリーニングを行うクリーニング制御手段と、を備えることを特徴とする液体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−167852(P2011−167852A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30992(P2010−30992)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】