説明

液体吐出装置、及び、液体吐出方法

【課題】製造上の誤差やバラつきによって、ヘッドの吐出特性(インク滴の吐出量や吐出方向など)がそれぞれ異なる複数のヘッドを用いて画像を形成する場合に、「濃いスジ」や「薄いスジ」が形成されることがなく、画質を向上させることができる液体吐出装置の提供。
【解決手段】媒体の搬送方向に並ぶ複数のヘッドであって、搬送方向と交差する媒体幅方向に所定のノズルピッチで並ぶ複数のノズル1〜3を各ヘッドが有する複数のヘッドと、各ノズルから液体を吐出させて媒体にドットを形成させるコントローラと、を有する液体吐出装置であって、コントローラは、各ヘッドの有する複数のノズルのうちの所定間隔をあけた選択ノズルから液体を吐出させ、且つ、選択ノズルの媒体幅方向の位置をヘッド毎に異ならせることによって、媒体幅方向に複数のドットが並ぶドット列を複数のヘッドによって形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置、及び、液体吐出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
媒体の搬送方向と交差する媒体幅方向に並ぶ複数のノズルが配設されたヘッドを備えて、ヘッドの複数のノズルからインク滴を吐出しつつ、媒体を搬送することで画像を形成する液体吐出装置がある。このような液体吐出装置では、画像の形成時にヘッドの移動を行う必要がないので、画像の形成を高速に行うことができる(例えば特許文献1参照)。また、この液体吐出装置では、ヘッドのノズルを高密度(ノズル径及びノズルピッチを小さく)にするほど、解像度を上げることができる。
【特許文献1】特開2007−68202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述した液体吐出装置において、搬送方向に複数のヘッドを並べて設けて、複数のヘッドを用いることによって画像を形成させるようにすると、各ヘッドを駆動するための駆動周波数を、見かけ上、向上させることができ、画像の形成速度を速められると考えられる。
【0004】
ところで、製造上の誤差やバラつきによって、ヘッドの吐出特性(インク滴の吐出量や吐出方向など)がそれぞれ異なることがある。そして、媒体幅方向にドットが並ぶドット列を特定のヘッドによって形成すると、そのヘッドの吐出特性が目立ってしまい、画質が低下してしまう虞がある。例えば、前述したように複数のヘッドを用いて画像を形成するようにした場合に、複数のヘッドのうちの或るヘッドからのインク滴の吐出方向が搬送方向(上流側あるいは下流側)に傾いていると、媒体幅方向に形成されるドット列間の間隔が不均一となる。よって、媒体幅方向に沿って「濃いスジ」や「薄いスジ」のある画像が形成されてしまう。
【0005】
このように、従来の液体吐出装置では、画質を向上させることが困難であるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画質を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための主たる発明は、媒体の搬送方向に並ぶ複数のヘッドであって、前記搬送方向と交差する媒体幅方向に所定のノズルピッチで並ぶ複数のノズルを各ヘッドが有する複数のヘッドと、各ノズルから液体を吐出させて前記媒体にドットを形成させるコントローラと、を有する液体吐出装置であって、前記コントローラは、各ヘッドの有する複数の前記ノズルのうちの所定間隔をあけた選択ノズルから前記液体を吐出させ、且つ、前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置をヘッド毎に異ならせることによって、前記媒体幅方向に複数の前記ドットが並ぶドット列を複数の前記ヘッドによって形成させることを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
すなわち、媒体の搬送方向に並ぶ複数のヘッドであって、前記搬送方向と交差する媒体幅方向に所定のノズルピッチで並ぶ複数のノズルを各ヘッドが有する複数のヘッドと、各ノズルから液体を吐出させて前記媒体にドットを形成させるコントローラと、を有する液体吐出装置であって、前記コントローラは、各ヘッドの有する複数の前記ノズルのうちの所定間隔をあけた選択ノズルから前記液体を吐出させ、且つ、前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置をヘッド毎に異ならせることによって、前記媒体幅方向に複数の前記ドットが並ぶドット列を複数の前記ヘッドによって形成させる液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、各ヘッドによる媒体幅方向の特性を目立ちにくくすることででき、画質を向上させることができる。
【0009】
かかる液体吐出装置であって、前記ドット列の前記媒体幅方向に隣接する前記ドットの間隔は、前記ノズルピッチと等しいことが好ましい。
このような液体吐出装置によれば、各ヘッドの解像度を維持して画像を形成することができる。
【0010】
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を切り替えることが好ましい。
このような液体吐出装置によれば、切り替えを行わない場合に比べて、ヘッドの寿命を向上させることができる。
【0011】
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を、前記媒体毎に切り替えてもよい。
このような液体吐出装置によれば、媒体の途中で画質が変わらないようにすることができる。
【0012】
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を、ジョブ毎に切り替えてもよい。
このような液体吐出装置によれば、各ジョブの途中で画質が変わらないようにすることができる。
【0013】
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を、前記ドット列毎に切り替えてもよい。
このような液体吐出装置によれば、各ヘッドの特性をより目立たないようにすることができ、さらに画質を向上させることができる。また、搬送方向に隣接するドットが同一のノズルによって形成されないので、各ノズルが液体を吐出する周期の間に媒体を搬送する距離を長くすることができる。よって、搬送速度を速めることができ、媒体に画像を形成する速度を向上させることができる。
【0014】
また、媒体を搬送方向に搬送させ、前記搬送方向と交差する媒体幅方向に所定のノズルピッチで並ぶ複数のノズルを有するヘッドから液体を吐出させ、前記媒体にドットを形成する液体吐出方法であって、あるヘッドの複数の前記ノズルのうちの所定間隔をあけた選択ノズルから前記液体を吐出するステップと、前記あるヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた他のヘッドの複数の前記ノズルのうちの前記所定間隔をあけた選択ノズルであって、前記あるヘッドの前記選択ノズルとは前記媒体幅方向の位置が異なる選択ノズルから、前記液体を吐出するステップと、を有し、前記媒体の前記媒体幅方向に複数の前記ドットが並ぶドット列を複数の前記ヘッドを用いて形成することを特徴とする液体吐出方法が明らかとなる。このような液体吐出方法によれば、各ヘッドによる媒体幅方向の特性を目立ちにくくすることででき、画質を向上させることができる。
【0015】
===全体構成===
以下、液体吐出装置として、インクジェットプリンタの中のラインヘッドプリンタ(プリンタ1)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。図2Aは、プリンタ1の断面図である。図2Bは、プリンタ1が用紙S(媒体)を搬送する様子を示す図である。
【0016】
プリンタ1は、コントローラ10、搬送ユニット20、ヘッドユニット30、検出器群40を有する。そして、外部装置であるコンピュータ60から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ10により、各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30)を制御し、用紙Sに画像を印刷する。また、プリンタ1内の状況を検出器群40が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
【0017】
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ60とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリ13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
【0018】
搬送ユニット20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向に所定の搬送速度で用紙Sを搬送させる。給紙ローラ23は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内の搬送ベルト22上に自動的に給紙するためのローラである。そして、輪状の搬送ベルト22が搬送ローラ21A及び21Bにより回転し、搬送ベルト22上の用紙Sが搬送方向に搬送される。なお、用紙Sは搬送ベルト22に静電吸着又はバキューム吸着している(不図示)。
【0019】
ヘッドユニット30は、用紙Sにインクを吐出するためのものであり、複数のヘッドを有している。本実施形態ではヘッドユニット30は、3つのヘッド(ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30C)を有しており、これらの各ヘッドは、搬送方向の上流側から下流側に向かって、ヘッド30C、ヘッド30B、ヘッド30Aの順に並んでいる。また、各ヘッドの下面には、インクを吐出するノズルが複数設けられている。これらの各ノズルには、インクの詰まった微細管(不図示)の一部に熱を加えて泡を発生させるヒータ(不図示)が設けられている。そして、ヒータによる加熱で発生する泡によってノズルからインクを吐出させる。なお、各ヘッドとノズルの関係については後述する。
【0020】
検出器群40は、プリンタ1内の状況を監視するものであり、例えば、搬送ローラ21Aに取り付けられて用紙の搬送などの制御に利用されるロータリー式エンコーダや、搬送される用紙Sの有無を検出する用紙検出センサなどがある。
【0021】
<ヘッドについて>
図3は、ヘッドユニット30の各ヘッドを説明するための図である。同図では、プリンタ1の上部から透過して見た各ヘッド及び各ヘッドのノズルの配置を示している。
前述したように、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cは、用紙Sの搬送方向搬送方向の上流側から下流側に向けて、ヘッド30C、ヘッド30B、ヘッド30Aの順に並んで配置されている。これらの各ヘッドは、紙幅方向にノズルピッチD(例えば1600dpi)で並ぶ複数のノズル(以下、ノズル列ともいう)を有している。なお、各ヘッドのノズル列の紙幅方向の長さは、用紙Sに印刷を行う際に印刷対象とする範囲の紙幅方向の長さ以上である。これにより、各ヘッドを移動させることなく、用紙Sに印刷を行うことができるようになっている。
【0022】
図3では、各ヘッドについて、紙幅方向に並ぶノズル列の各ノズルを記号によって表している。具体的には、ヘッド30Aの各ノズルは丸の記号で表し、ヘッド30Bの各ノズルは三角の記号で表し、ヘッド30Cの各ノズルは四角の記号で表している。また、各ヘッドの紙幅方向の左側端から1番目(#1)、2番目(#2)、3番目(#3)、4番目(#4)・・・のノズルに対して、前述した記号内に「1」、「2」、「3」の番号を順番に繰り返して記している。つまり、各ヘッドにおいて同一番号のノズルの間隔は、ノズルピッチDの3倍(3×D)となっている。なお、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cにおいて、同一番号のノズルの紙幅方向の位置は同じである。
【0023】
また、或るヘッドの或る番号のノズルの紙幅方向の位置と、別のヘッドの別の番号のノズルの紙幅方向の位置は、ノズルピッチDの整数倍ずれている。例えば、ヘッド30Aの番号「1」の各ノズル(#1、#4、#7のノズル)の位置は、ヘッド30Bの番号「2」の各ノズル(#2、#5、#8のノズル)の位置に対して、それぞれ、紙幅方向の左側にノズルピッチDずれている。また、ヘッド30Aの番号「1」の各ノズルの位置は、ヘッド30Cの番号「3」の各ノズル(#3、#6、#9のノズル)の位置に対して、それぞれ、紙幅方向の左側にノズルピッチDの2倍(2×D)ずれている。
【0024】
なお、一般に、各ヘッドには、複数のノズル列(例えば、イエロー(Y)インクノズル列、マゼンダ(M)インクノズル列、シアン(C)インクノズル列、ブラック(K)インクノズル列)が、搬送方向に並んで形成されている。図3では説明の便宜上、各ヘッドについて1つ(1色)のノズル列を図示している。
【0025】
<印刷手順について>
コントローラ10は、コンピュータ60から印刷命令及び印刷データを受信すると、印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の処理を行う。
まず、コントローラ10は、給紙ローラ23を回転させ、印刷すべき用紙Sを搬送ベルト22上まで送る。そして、コントローラ10は、搬送ローラ21A、21Bにより搬送ベルト22を回転させる。搬送ベルト22が回転することにより、給紙された用紙Sは、搬送ベルト22上を一定速度で停まることなく搬送され、ヘッド30C、ヘッド30B、ヘッド30Aの下を順に通る。この間(各ヘッドの下を用紙Sが通る間)に、コントローラ10の指示によって各ヘッドのノズルからインクが断続的に吐出される。その結果、用紙S上には、搬送方向及び紙幅方向に沿って、複数のドットからなるドット列が形成される。そして、最後に、コントローラ10は、画像の印刷が終了した用紙Sを排紙する。
【0026】
===本実施形態の説明===
<参考説明>
図4は、本実施形態の比較例を説明するための図である。図において、用紙Sに形成された各ドットを、前述したノズルに対応させて表している。すなわち、ヘッド30Aで形成されたドットは丸の記号で表し、ヘッド30Bで形成されたドットは三角の記号で表し、ヘッド30Cで形成されたドットは四角の記号で表している。また、その記号内に、番号「1」のノズルで形成されたドットには番号「1」、番号「2」のノズルで形成されたドットには番号「2」、番号「3」のノズルで形成されたドットには番号「3」をそれぞれ記している。なお、各ヘッドは紙幅方向に移動しないので、各ラインにおけるドットの番号は、各ヘッドのノズルの番号と同様に、紙幅方向の左側端から、番号「1」、番号「2」、番号「3」が順に繰り返すようになっている。
【0027】
図4からわかるように、用紙Sの紙幅方向に沿った1ライン目(L1)のドット列は、ヘッド30Aのノズル列から吐出されたインク滴によって形成されたものである。また、2ライン目(L2)のドット列は、ヘッド30Bのノズル列から吐出されたインク滴によって形成されたものである。また、3ライン目(L3)のドット列は、ヘッド30Cのノズル列から吐出されたインク滴によって形成されたものである。このように、3つのヘッドを用いて、使用するヘッドをライン毎に切り替えることを繰り返して、それぞれのラインのドット列を形成している。
【0028】
ところで、ヘッドの製造上の誤差やバラつきによって、ノズルのインクの吐出方向が傾いてしまったり、ノズルの位置が目的位置から外れた位置に配置されたりすることがある。このような場合、インク滴の着弾位置(ドットの形成位置)が目的とする位置から外れることになる。また、吐出するインク滴の量が、決められた量と比較して、多くなったり、少なくなったりする場合がある。この場合、形成されるドットの大きさが、インク滴の量に応じて、目的とする大きさから外れることになる。このように、ヘッド毎にインク滴の吐出能力の特性が偏る場合がある。
その結果、例えば図4のような印刷を行うと、ヘッドの偏った特性の影響によって、形成される画像の品質(画質)を低下させてしまう。
【0029】
例えば、インク滴の吐出方向が傾いていたり、ノズルの形成位置がずれていたりすると、各ヘッドで形成されるドット間の距離が不均一になる。これにより、搬送方向に隣接するドット間の距離が正常時よりも長くなる場合には紙幅方向の「薄い(白い)スジ」が発生し、搬送方向に隣接するドット間の距離が正常時よりも短くなる場合には紙幅方向の「濃いスジ」が発生する。具体的には、図4において、ヘッド30Bで形成されるドット(三角)の位置が搬送方向の上流側にずれる場合、ラインL1とラインL2の距離aが長くなり、ラインL2とラインL3の距離bが短くなる。この結果、ラインL1とラインL2の間に「薄いスジ」が発生し、ラインL2とラインL3の間に「濃いスジ」が発生する。
【0030】
また、例えばインク滴の吐出量が異常である場合には、インク滴の吐出量が多いヘッドで形成されたラインにおいて「濃いスジ」、インク滴の吐出量が少ないヘッドで形成されたラインにおいて「薄いスジ」が発生する。具体的には、図4において、ヘッド30Bのインク滴の吐出量が多い場合、ラインL2のドット列に沿って「濃いスジ」が発生する。逆に、図4において、ヘッド30Bのインク滴の吐出量が少ない場合、ラインL2のドット列に沿って「薄いスジ」が発生する。
このように、紙幅方向に並ぶドット列を特定のヘッドのみで形成すると、同一ヘッドで形成されたドットが紙幅方向に並ぶため、そのヘッドの特性が目立ってしまい、画質が低下することになる。
【0031】
また、プリンタ1の各ヘッドは、解像度を高めるため、ノズルを高密度に配設している。そのため、隣接するノズル間の距離(ノズルピッチD)が非常に短くなっている(例えば1600dpi)。このような場合に、隣接するノズルを同時に駆動させると、隣接ノズルの影響で、インク滴の吐出特性(吐出速度や吐出量等)が変動することがあり、このことによって、画質が低下することがある。
【0032】
===第1実施形態===
図5は、本発明の第1実施形態によるドットの形成例を示す図である。この図5において、図4の場合と同様に、用紙Sに形成された各ドットを、各ヘッドのノズルに対応した記号及び番号で表している。
【0033】
図5に示すように、用紙Sの各ライン(ラインL1、ラインL2、ラインL3・・)には、紙幅方向の左側端から、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cによって形成されたドットが順番に並んでいる。各ラインには、ヘッド30Aで形成されたドット(丸)が3×Dの間隔で並び、ヘッド30Bで形成されたドット(三角)が3×Dの間隔で並び、ヘッド30Cで形成されたドット(四角)が3×Dの間隔で並んでいる。そして、ヘッド30Bで形成された各ドット(三角)は、ヘッド30Aで形成された各ドット(丸)に対して、紙幅方向右側にノズルピッチDずれている。また、ヘッド30C(四角)で形成された各ドットは、ヘッド30B(三角)で形成された各ドットに対して、紙幅方向右側にノズルピッチDずれている。このように、紙幅方向のドット列には、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cによって形成されたドットが混在している。なお、図5より、同一ヘッド内では同一番号のノズルが使用され、また、異なるヘッド間では、異なる番号のノズルが使用されていることがわかる。例えば、ヘッド30Aでは番号「1」のノズルが使用され、ヘッド30Bでは番号「1」と異なる番号「2」のノズルが使用されている。また、搬送方向に並ぶドット列は、同一ヘッドの同じ番号のノズルによって形成されている。
【0034】
図6A〜図6Cは、図5の各ラインにおける、紙幅方向のドット列の形成順序を示す図である。コントローラ10は、用紙Sの所定部分(ライン)がヘッド30Cの下部に搬送されると、ヘッド30Cの番号「3」のノズルを選択し、当該番号「3」の各ノズルからインク滴を吐出させる。つまり、ヘッド30Cの複数のノズルのうち、3×Dの間隔があいている番号「3」の各ノズルからインク滴を吐出させる。これにより、図6Aに示す四角の番号「3」の位置にドットが形成される。
【0035】
次に、用紙Sが搬送されて、ヘッド30Cによってドットの形成されたラインが、ヘッド30Bの下部に到達すると、コントローラ10は、3×Dの間隔があいているヘッド30Bの番号「2」の各ノズルを選択し、当該番号「2」の各ノズルからインク滴を吐出させる。なお、ヘッド30Bの番号「2」の各ノズルは、ヘッド30Cの番号「3」の各ノズルに対して、紙幅方向の左側にノズルピッチDずつずれている(図3参照)。よって、図6Bに示す三角の番号「2」に対応する位置にドットが形成される。
【0036】
さらに、用紙Sが搬送されて、ヘッド30C及びヘッド30Bによってドットの形成されたラインが、ヘッド30Aの下部に到達すると、コントローラ10は、3×Dの間隔があいているヘッド30Aの番号「1」の各ノズルを選択し、当該番号「1」の各ノズルからインク滴を吐出させる。なお、ヘッド30Aの「1」の各ノズルは、ヘッド30Bの「2」の各ノズルに対して、紙幅方向の左側にノズルピッチDずつずれている(図3参照)。よって、図6Cに示す丸の番号「1」に対応する位置にドットが形成される。
【0037】
このように、コントローラ10は、用紙Sが搬送されるのに応じて、各ヘッドの複数のノズルを間引いて、3×Dの間隔をあけたノズル(以下、選択ノズルともいう)からインク滴を吐出させ、且つ、選択ノズルの紙幅方向の位置をヘッド毎に異ならせている。こうすることにより、用紙Sの紙幅方向には、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cのノズルで形成されたドットが重なることなく形成される。従って、用紙Sに形成される紙幅方向のドット列には、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cで形成されたドットが混在することになる。これにより、紙幅方向のスジを目立ちにくくすることででき、画質を向上させることができる。
【0038】
また、各ヘッドの複数のノズルを間引いて使用するにもかかわらず、形成されるドット列における各ドットの間隔は、ノズルピッチDと等しいことになる。よって、各ヘッドの解像度を維持して画像を形成することができる。
また、このように、ヘッド毎で使用するノズルを固定にすることによって、コントローラ10による各ヘッドの制御を簡単にすることができる。なお、図4に示した比較例では各ヘッドの全てのノズルを使用しているが、この第1実施形態では、各ヘッドについて特定のノズルのみを使用している。例えば、図5において、ヘッド30Aで使用するノズルは番号「1」のノズルのみであり、番号「2」及び番号「3」のノズルは使用していない。よって、あるヘッドの特定のノズルが不良である場合、そのノズルを使用しないように選択ノズルを設定することで、さらに画質を向上させることができる。
【0039】
また、各ヘッドにおいて、複数のノズルを間引いて使用しているので、同時に駆動するノズル間の距離が、ノズルピッチDよりも長くなっている(本実施形態の場合、ノズルピッチDの3倍)。これにより、隣接するノズルの影響による吐出特性の変動を防止することができ、より画質を向上させることができる。
【0040】
===第2実施形態===
図7は、本発明の第2実施形態によるドットの形成例を示す図である。なお、図7においても図4の場合と同様に、用紙Sに形成される各ドットを、各ヘッドのノズルに対応した記号及び番号で表している。第2実施形態では、各ヘッドで使用するノズル(選択ノズル)を、頁毎に切り替える。以下、図7を参照しつつ第2実施形態について説明する。
【0041】
<1頁目>
図7に示す用紙Sの1頁目は、前述した第1実施形態の図5と同様に各ドットを形成したものである。よって、説明を省略する。
【0042】
<2頁目>
図7に示す用紙Sの2頁目の各ラインの紙幅方向には、1頁目と同様に、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cで形成されたドットが、それぞれ3×Dの間隔をあけて並んでいる。また、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cで形成された各ドットが、それぞれ紙幅方向にノズルピッチDずつずれている。ただし、1頁目と比較すると、紙幅方向の同じ位置に相当するドットを形成しているヘッドが異なっている。例えば、図7の紙幅方向の左側端のドットは、1頁目では、ヘッド30Aで形成されているが、2頁目では、ヘッド30Cで形成されている。
【0043】
つまり、コントローラ10は、2頁目を印刷するときには、各ヘッドで使用するノズル(選択ノズル)を、1頁目とは異なるノズルに切り替えている。例えば図7の場合では、コントローラ10は、各ヘッドの選択ノズルを、1頁目で選択したノズルに対して、紙幅方向の右側の番号のノズルに切り替えている。具体的には、ヘッド30Cでは、1頁目の選択ノズルが番号「3」であるので、2頁目では番号「1」のノズルに切り替える。これによって、四角の番号「1」の位置にドットが形成される。また、ヘッド30Bでは、1頁目の選択ノズルが番号「2」であるので、2頁目では番号「3」のノズルに切り替える。これによって、三角の番号「3」の位置にドットが形成される。さらに、ヘッド30Aでは、1頁目の選択ノズルが番号「1」であるので、2頁目では番号「2」のノズルに切り替える。これによって、丸の番号「2」の位置にドットが形成される。
【0044】
こうして、コントローラ10は、2頁目の印刷を行う際に各ヘッドの選択ノズルを切り替えて、1頁目とは異なる番号のノズルを選択している。つまり、各ヘッドの選択ノズルの紙幅方向の位置を切り替えている。なお、この場合も、用紙Sに形成される紙幅方向のドット列には、ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30Cで形成されたドットが混在することになる。これにより、2頁目においても紙幅方向のスジを目立ちにくくすることででき、画質を向上させることができる。
【0045】
また、3頁目(不図示)以降も同様にして各ヘッドの選択ノズルを切り替える。このように、コントローラ10は、各ヘッドの選択ノズルの紙幅方向の位置を頁毎に切り替える。このように切り替えを行うことによって、各ヘッドにおける選択ノズルの使用頻度を少なくすることができる。例えば、仮に図7でノズルを切り替えないで2頁目及び3頁目を印刷するとした場合、ヘッド30Aの番号「1」のノズルは、1頁目〜3頁目まで連続して使用されることになる。つまり、ヘッド30Aの番号「1」のノズルの使用頻度は3倍になる。本実施形態のプリンタ1の場合、前述したように、ヒータを用いてインクを加熱してインク滴を吐出させるため、使用頻度が高くなると、熱によってヘッドの寿命が短くなるという問題がある。そこで、上述したように切り替えを行うことによって、各ヘッドの選択ノズルの使用頻度を少なくすることができ、各ヘッドの寿命を向上させることができる。
【0046】
ところで、各ヘッドの選択ノズルを切り替える場合、各ヘッドの特性が現れる紙幅方向の位置が変わるので、切り替えを行う前後で画質が変わってしまう可能性がある。よってこの切り替えを行うのは、画質が変化しても目立たない所であることが望ましい。そこで、上述した実施形態では各ヘッドのノズルを頁毎に切り替えるようにしている。各ヘッドの選択ノズルを頁毎に切り替えることによって、頁の途中で画質が変わらないようにすることができる。よって、各ヘッドの選択ノズルを切り替えることによる画質の変化を分からないようにすることができる。
【0047】
また、コンピュータ60から受信する印刷命令(ジョブに相当する)毎に各ヘッドの選択ノズルを切り替えるようにしてもよい。この場合、一つの印刷命令に対する印刷を行う際に、その印刷の途中で画質が変わらないようにすることができる。よって、この場合も、各ヘッドの選択ノズルを切り替えることによる画質の変化を分からないようにすることができる。
【0048】
===第3実施形態===
図8は、本発明の第3実施形態によるドットの形成例を示す図である。なお、図8においても図4の場合と同様に、用紙Sに形成される各ドットを、各ヘッドのノズルに対応した記号及び番号で表している。この第3実施形態では、各ヘッドの選択ノズルをライン毎に切り替える。
【0049】
図8に示すように、ラインL1の紙幅方向のドット列は、ヘッド30Aの番号「1」の各ノズル、ヘッド30Bの番号「2」の各ノズル、ヘッド30Cの番号「3」の各ノズルで形成されている。つまり、コントローラ10は、ラインL1の形成時には、ヘッド30Aでは番号「1」のノズル、ヘッド30Bでは番号「2」のノズル、ヘッド30Cでは番号「3」のノズルを選択している。
【0050】
そして、ラインL2のドット列を形成するときに、コントローラ10は、各ヘッドの選択ノズルを、ラインL1で選択したノズルに対して、紙幅方向の右側の番号のノズルに切り替える。具体的には、ヘッド30Aでは番号「1」のノズルから番号「2」のノズルに切り替え、ヘッド30Bでは番号「2」のノズルから番号「3」のノズルに切り替え、ヘッド30Cでは番号「3」のノズルから番号「1」のノズルに切り替える。よって、各ヘッドによって形成されるラインL2のドットは、それぞれラインL1に対して紙幅方向の右側にノズルピッチDずつずれることになる。
【0051】
さらに、ラインL3のドット列を形成するときも同様に、コントローラ10は各ヘッドの選択ノズルを、ラインL2で選択したノズルに対して、紙幅方向の右側の番号のノズルに切り替える。具体的には、ヘッド30Aでは番号「2」のノズルから番号「3」のノズルに切り替え、ヘッド30Bでは番号「3」のノズルから番号「1」のノズルに切り替え、ヘッド30Cでは番号「1」のノズルから番号「2」のノズルに切り替える。よって、各ヘッドによって形成されるラインL3のドットは、それぞれラインL2に対して紙幅方向の右側にノズルピッチDずつずれることになる。以下、同様に、コントローラ10は、各ヘッドの選択ノズルをライン毎に切り替えていく。つまり、コントローラ10は、各ヘッドの選択ノズルの紙幅方向の位置をライン毎に切り替えている。
【0052】
こうすることによって、各ヘッドによって形成されるドットが媒体方向及び搬送方向に連続しなくなるので、各ヘッドの媒体幅方向及び搬送方向の特性を目立ちにくくすることができる。よって、画質を向上させることができる。また、各ヘッドの選択ノズルを切り替えることによる画質の変化を見えにくくすることができる。すなわち、ノズルを切り替えることによる画質の変化がライン毎になるので、画質の変化する周期間隔が短くなり、視覚的に画質の変化が見えにくくなる。
【0053】
また、ライン毎に各ヘッドの選択ノズルが切り替えられるので、第2実施形態と同様に、選択ノズルを切り替えないで印刷を行った場合と比べると、選択ノズルの使用頻度を少なくすることができる。よって、各ヘッドの寿命を向上させることができる。
【0054】
ところで、ノズルの設計上、ノズルからインク滴を連続して吐出できる周期(吐出周期)には限界がある。そして、第1実施形態(図5)や第2実施形態(図7)のように、各ラインの搬送方向に連続するドットを同じノズルで形成するようにすると、ノズルの吐出周期の間に、1ライン分の距離だけしか用紙Sを搬送できないことになる。よって、搬送速度が遅くなる。これに対し、第3実施形態の場合、ライン毎に各ヘッドの選択ノズルを切り替えることによって、各ノズルは、2ラインおきに使用される。例えば図8において、ヘッド30Aの番号「1」のノズルは、ラインL1とラインL4のドットを形成していて、ラインL2とラインL3のドットの形成には使用されていない。他のノズルも同様に2ラインおきにドットを形成している。従って、第3実施形態の場合、ノズルの吐出周期の間に3ライン分の距離で用紙Sを搬送することができることになる。よって、搬送速度を速くすることができ、印刷速度を速くすることができる。
【0055】
===その他の実施形態===
前述の実施形態では、3つのヘッド(ヘッド30A、ヘッド30B、ヘッド30C)を用いる場合について説明したが、ヘッドの数はこれに限定されない。例えば2つでもよいし4つ以上でもよい。要するに搬送方向に複数のヘッドが並んでいればよい。なお、ヘッドの数が多いほど、選択ノズル間の間隔を長くすることができ、各ヘッドで間引くノズルの数を多くすることができる。
【0056】
また、各ヘッドの選択ノズルを、前述の実施形態以外のタイミングで切り替えるようにしてもよい。例えばブロック毎で各ヘッドの選択ノズルを切り替えるようにしてもよい。前述したように、各ヘッドの選択ノズルを切り替えることによって各ヘッドの寿命を向上させることができる。また、第3実施形態では1ライン毎に選択ノズルを切り替えることとしたが、2ライン毎あるいは3ライン毎に切り替えるようにしてもよい。例えば1600dpiなどの高解像度の画像では、2ライン毎に切り替えるようにしても、各ヘッドの特性を目立ちにくくすることが十分可能である。
【0057】
また、前述の実施形態では、プリンタ1は、外部装置であるコンピュータ60から印刷命令及び印刷データを受信することによって印刷を行うこととしたが、これに限定されない。例えば、コンピュータ60を介さずに、ICメモリ等の記録媒体やデジタルスチルカメラから画像データを取り込むようにしてもよい。そして、例えばプリンタ1の操作ボタン(不図示)等が操作されることに応じて、プリンタ1のCPU12が、取り込んだ画像データに基づいて印刷命令及び印刷データを作成するようにしてもよい。
【0058】
また、前述の実施形態では、液体を吐出する液体吐出装置としてインクジェットプリンタ(ラインヘッドプリンタ)を例示していたが、これに限らず、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置、回路基板製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。なお、本実施形態において「画像」は、用紙上に形成される画像に限定されるものではなく、液体の吐出に基づいて媒体上に形成される様々なパターンを含んでいる。
【0059】
また、前述の実施形態のプリンタ1は、ヒータを用いてノズル内に泡を発生させ、その泡によって液体を吐出させることとしたが、これ以外であってもよい。例えば、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより液体を吐出させるプリンタでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本実施形態のプリンタの全体構成ブロック図である。
【図2】図2Aはプリンタの断面図であり、図2Bはプリンタが用紙を搬送する様子を示す図である。
【図3】ヘッドユニットの各ヘッドを説明するための図である。
【図4】本実施形態の比較例となるドットの形成例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態によるドットの形成例を示す図である。
【図6】図5の各ラインにおける、ドットの形成順序を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるドットの形成例を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態によるドットの形成例を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1 プリンタ、
10 コントローラ、11 インターフェース部、12 CPU、
13 メモリ、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21A,21B 搬送ローラ、22 搬送ベルト、
23 給紙ローラ、30 ヘッドユニット、30A,30B,30C ヘッド、
40 検出器群、60 コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体の搬送方向に並ぶ複数のヘッドであって、前記搬送方向と交差する媒体幅方向に所定のノズルピッチで並ぶ複数のノズルを各ヘッドが有する複数のヘッドと、
各ノズルから液体を吐出させて前記媒体にドットを形成させるコントローラと、
を有する液体吐出装置であって、
前記コントローラは、
各ヘッドの有する複数の前記ノズルのうちの所定間隔をあけた選択ノズルから前記液体を吐出させ、且つ、前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置をヘッド毎に異ならせることによって、前記媒体幅方向に複数の前記ドットが並ぶドット列を複数の前記ヘッドによって形成させる
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体吐出装置であって、
前記ドット列の前記媒体幅方向に隣接する前記ドットの間隔は、前記ノズルピッチと等しいことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液体吐出装置であって、
前記コントローラは、
各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を切り替えることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の液体吐出装置であって、
前記コントローラは、
各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を、前記媒体毎に切り替えることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項5】
請求項3に記載の液体吐出装置であって、
前記コントローラは、
各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を、ジョブ毎に切り替えることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項6】
請求項3に記載の液体吐出装置であって、
前記コントローラは、
各ヘッドの前記選択ノズルの前記媒体幅方向の位置を、前記ドット列毎に切り替えることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項7】
媒体を搬送方向に搬送させ、前記搬送方向と交差する媒体幅方向に所定のノズルピッチで並ぶ複数のノズルを有するヘッドから液体を吐出させ、前記媒体にドットを形成する液体吐出方法であって、
あるヘッドの複数の前記ノズルのうちの所定間隔をあけた選択ノズルから前記液体を吐出するステップと、
前記あるヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた他のヘッドの複数の前記ノズルのうちの前記所定間隔をあけた選択ノズルであって、前記あるヘッドの前記選択ノズルとは前記媒体幅方向の位置が異なる選択ノズルから、前記液体を吐出するステップと、
を有し、
前記媒体の前記媒体幅方向に複数の前記ドットが並ぶドット列を複数の前記ヘッドを用いて形成する
ことを特徴とする液体吐出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−6506(P2009−6506A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−167803(P2007−167803)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】