説明

液体吐出装置

【課題】ヘッド制御回路が発生させた熱を効率良く放散させて放熱効果を向上させる。
【解決手段】本発明に係る液体吐出装置は、媒体を搬送する搬送方向と交差する交差方向に移動するキャリッジと、前記キャリッジに設けられたヘッド部であって、ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、前記駆動素子に選択的に駆動信号を印加して前記駆動素子の駆動を制御するヘッド制御部と、金属部材により形成された部位を一部に有し前記ヘッド制御部を前記金属部材に接触させた状態でケース内に収容するヘッドケースと、を有するヘッド部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置の一例として、紙等の媒体にインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンターが知られている。このインクジェットプリンターには、ヘッドユニットが設けられており、ヘッドユニットは、ノズルと、ノズルに対応した駆動素子(例えば、ピエゾ素子)と、駆動信号を選択的に駆動素子に印加するヘッド制御回路と、を有している(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−300956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなインクジェットプリンターでは、ヘッド制御回路は、駆動素子に駆動信号が印加されるとき電流が流れることによって発熱し、ヘッド制御回路の発熱によって温度が過度に上昇すると、誤動作又は故障を引き起こす可能性がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ヘッド制御回路が発生させた熱を効率良く放散させて放熱効果を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための主たる発明は、
媒体を搬送する搬送方向と交差する交差方向に移動するキャリッジと、
前記キャリッジに設けられたヘッド部であって、
ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、前記駆動素子に選択的に駆動信号を印加して前記駆動素子の駆動を制御するヘッド制御部と、金属部材により形成された部位を一部に有し前記ヘッド制御部を前記金属部材に接触させた状態でケース内に収容するヘッドケースと、を有するヘッド部と、
を備えた液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】プリンター1の全体構成のブロック図である。
【図2】プリンター1の構成を示す概略図である。図2Aは、プリンター1の斜視図である。図2Bは、プリンター1の横断面図である。
【図3】ヘッド制御部HCのブロック図である。
【図4】各信号のタイミングを説明する説明図である。
【図5】ヘッド制御部HC周辺の分解斜視図である。
【図6】キャリッジ31に搭載された状態のヘッドユニット40を示す概略図である。
【図7】ヘッドケース45の他の構成例を示す概略図である。
【図8】ヘッドケース45の他の構成例を示す概略図である。
【図9】空洞部47の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、媒体を搬送する搬送方向と交差する交差方向に移動するキャリッジと、
前記キャリッジに設けられたヘッド部であって、
ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、前記駆動素子に選択的に駆動信号を印加して前記駆動素子の駆動を制御するヘッド制御部と、金属部材により形成された部位を一部に有し前記ヘッド制御部を前記金属部材に接触させた状態でケース内に収容するヘッドケースと、を有するヘッド部と、
を備えた液体吐出装置である。
このような液体吐出装置によれば、ヘッドケースの一部を金属部材により形成し、ヘッド制御部を当該金属部材に接触させた状態でケース内に収容するようにしたため、放熱効果を向上させ、ヘッド制御部の誤動作の発生を抑えることができる。
【0009】
また、かかる液体吐出装置であって、
前記金属部材により形成された部位は、アース接続されていることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、静電気によるヘッド制御部の損傷や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤動作等の不具合を抑止することができる。
【0010】
また、かかる液体吐出装置であって、
前記キャリッジは、
ガイドレールに沿って前記交差方向に移動するものであり、
前記ヘッドケースは、
前記搬送方向において前記ガイドレールよりも下流側の第一側面部と、前記搬送方向において前記第一側面部よりも下流側の第二側面部とを有し、
前記金属部材により形成された部位は、前記第二側面部側に設けられたこととしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、金属部材により形成された部位が、プリンター内部の空気よりも冷たいプリンター外部の空気に触れ易くなるため、より放熱効果を向上させることができる。
【0011】
また、かかる液体吐出装置であって、
前記キャリッジは、その底面に開口部を有しており、
前記ヘッドケースは、前記金属部材により形成された部位を前記開口部から露出させた状態で前記キャリッジに支持されており、
前記金属部材により形成された部位は、前記キャリッジが前記交差方向に移動することによって冷却されることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、キャリッジの移動に伴って金属部材に風があたるようになるため、より放熱効果を向上させることができる。
【0012】
また、かかる液体吐出装置であって、
前記金属部材により形成された部位は、複数のフィンを有することとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、外気に触れることができる表面積が大きくなり、金属部材から空気中へ放散される熱量も多くなるため、より放熱効果を向上させることができる。
【0013】
また、かかる液体吐出装置であって、
前記金属部材により形成された部位は、前記交差方向に沿った空洞部を形成し、
前記空洞部は、前記交差方向における一方側と他方側に通風口を有し、
前記通風口それぞれの大きさは、前記通風口間における前記空洞部の断面形状の大きさよりも大きく形成されていることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、通風口から空洞部内へ取り込まれる空気の量を増加させることができるため、より放熱効果を向上させることができる。
【0014】
以下の実施形態では、インクジェットプリンター1(以下、「プリンター1」ともいう)を例に挙げて説明する。
【0015】
===実施の形態===
<<<プリンター1の構成例について>>>
プリンター1の構成例について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態のプリンター1の全体構成のブロック図である。図2Aは、プリンター1の斜視図であり、図2Bは、プリンター1の横断面図である。
【0016】
本実施形態のプリンター1は、搬送部の一例としての搬送ユニット20と、キャリッジユニット30と、ヘッド部の一例としてのヘッドユニット40と、検出器群50と、コントローラー60とを有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
【0017】
搬送ユニット20は、媒体S(例えば、紙Sなど)を所定の方向(以下、「搬送方向」という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、給紙ローラー21と、搬送モーター22(「PFモーター」とも言う)と、搬送ローラー23と、プラテン24と、排紙ローラー25とを有する。給紙ローラー21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンター内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー23は、給紙ローラー21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーター22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラー25は、紙Sをプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。
【0018】
キャリッジユニット30は、ヘッドを搬送方向と交差する交差方向(以下、「移動方向」という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモーター32(「CRモーター」とも言う)とを有する。キャリッジ31は、ガイドレール33に沿って移動方向に往復移動可能であり、キャリッジモーター32によって駆動される。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジCRGを着脱可能に保持している。
【0019】
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41と、ヘッド制御部HC(ヘッド制御回路)と、それらを収容するヘッドケース45とを備える。このヘッド41はキャリッジ31に設けられているため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。なお、ヘッド41の構成及びヘッド制御部HCの詳細については後述する。
【0020】
検出器群50には、リニア式エンコーダー51、ロータリー式エンコーダー52、紙検出センサー53、および光学センサー54等が含まれる。リニア式エンコーダー51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダー52は、搬送ローラー23の回転量を検出する。紙検出センサー53は、給紙中の紙Sの先端の位置を検出する。光学センサー54は、キャリッジ31に取付けられている発光部と受光部により、紙Sの有無を検出する。そして、光学センサー54は、キャリッジ31によって移動しながら紙Sの端部の位置を検出し、紙Sの幅を検出することができる。また、光学センサー54は、状況に応じて、紙Sの先端(搬送方向下流側の端部であり、「上端」ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、「下端」ともいう)も検出できる。
【0021】
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64と、駆動信号生成部65とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
【0022】
なお、駆動信号生成部65は、共通駆動信号COMを生成する。駆動信号生成部65で生成された共通駆動信号COMは、可撓性を有するフレキシブルケーブル71によって、本体側(コントローラー60)からヘッド側(ヘッドユニット40)に送信される。
【0023】
<<<ヘッドユニット40について>>>
<ヘッド制御部HCについて>
ここで、ヘッド制御部HCについて、図3及び図4を用いて説明する。図3は、ヘッド制御部HCのブロック図であり、図4は、各信号のタイミングの説明図である。
【0024】
ヘッド制御部HCは、第1シフトレジスタ81Aと、第2シフトレジスタ81Bと、第1ラッチ回路82Aと、第2ラッチ回路82Bと、デコーダー83と、制御ロジック84と、スイッチ86を備えている。そして、制御ロジック84を除いた各部(すなわち、第1シフトレジスタ81A、第2シフトレジスタ81B、第1ラッチ回路82A、第2ラッチ回路82B、デコーダー83、スイッチ86)は、それぞれピエゾ素子417毎に設けられる。なお、ピエゾ素子417は、ノズルからインクを吐出するために駆動される素子(駆動素子)であり、ヘッド41においてノズル毎に設けられている。
【0025】
ヘッド制御部HCには、共通駆動信号COM、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、画素データSI、クロック信号CLKが入力される。以下、これらの信号について説明する。
【0026】
駆動信号COMは、繰り返し周期T毎に繰り返し生成される。この繰り返し周期Tは、キャリッジ31が所定距離移動するために要する時間である。このように、キャリッジ31が所定距離移動する毎に、同じ波形COMが駆動信号生成部65から繰り返し生成される。そして、この共通駆動信号COMは、繰り返し周期Tにおける期間T11で生成される第1波形部SS11と、期間T12で生成される第2波形部SS12と、期間T13で生成される第3波形部SS13とを有する。ここで、第1波形部SS11は駆動パルスPS1を有している。また、第2波形部SS12は駆動パルスPS2を、第3波形部SS13は駆動パルスPS3をそれぞれ有している。そして、駆動パルスPS1、駆動パルスPS2及び駆動パルスPS3は、後で詳述する大ドットの形成時にピエゾ素子417へ印加されるものであり、互いに同じ波形をしている。また、駆動パルスPS1と駆動パルスPS2は、後で詳述する中ドットの形成時にも、ピエゾ素子417へ印加されるものである。また、駆動パルスPS1は、後で詳述する小ドットの形成時にも、ピエゾ素子417へ印加されるものである。なお、駆動パルスがピエゾ素子417に印加されない場合は、インクが噴射されない(ドットが形成されない)。
【0027】
この駆動信号COMは、ピエゾ素子417毎に設けられたスイッチ86にそれぞれ入力されている。スイッチ86は、駆動信号COMをピエゾ素子417に印加するか否かのオン/オフ制御を行う。このオン/オフ制御により、駆動信号COMの一部分を、選択的にピエゾ素子417へ印加させることができ、これにより、ドットの大きさを変更することができる。このように、各波形部は、ピエゾ素子417へ印加される一単位である。なお、各波形部をピエゾ素子417へ印加させるための制御については、後で詳しく説明する。
【0028】
ラッチ信号LATは、繰り返し周期T(1画素の区間をヘッド41が移動する期間)を示す信号である。すなわち、ラッチ信号LATは、キャリッジ31が所定距離移動する毎に出力されるリニア式エンコーダー51の信号に基づいて、コントローラー60によって生成され、制御ロジック84とラッチ回路(第1ラッチ回路82A、第2ラッチ回路82B)に入力される。
【0029】
チェンジ信号CHは、繰り返し周期Tを3等分した期間を示す信号である。チェンジ信号CHは、リニア式エンコーダー51の信号に基づいてコントローラー60によって生成され、制御ロジック84に入力される。
【0030】
画素データSIは、画素毎の階調(ドット無し、小ドット、中ドット、大ドット)を示す信号である。この画素データは、1個のノズルに対して2ビットずつで構成されている。例えば、ノズル数が64個の場合、2ビット×64の画素データSIが繰り返し周期T毎にコントローラー60から送られてくることになる。なお、画素データSIは、第1シフトレジスタ81A及び第2シフトレジスタ81Bに入力される。
【0031】
クロック信号CLKは、コントローラー60から送られる画素データSIを、各シフトレジスタ(第1シフトレジスタ81A、第2シフトレジスタ81B)にセットする際に用いられる信号である。
【0032】
次に、ヘッド制御部HCで生成される信号について説明する。ヘッド制御部HCでは、選択信号q0〜q3、スイッチ制御信号SW、印加信号が生成される。
【0033】
選択信号q0〜q3は、ラッチ信号LATとチェンジ信号CHに基づいて、制御ロジック64で生成される。そして生成された選択信号q0〜q3は、ピエゾ素子417毎に設けられたデコーダー83にそれぞれ入力される。
【0034】
スイッチ制御信号SWは、各ラッチ回路(第1ラッチ回路82A、第2ラッチ回路82B)にラッチされた画素データ(2ビット)に基づいて、選択信号q0〜q3の何れかがデコーダー83によって選択されたものである。各デコーダー83で生成されたスイッチ制御信号SWは、対応するスイッチ86にそれぞれ入力される。
【0035】
印加信号は、共通駆動信号COMとスイッチ制御信号に基づいてスイッチ86から出力される。この印加信号は、各スイッチ86と対応するピエゾ素子417にそれぞれ印加される。
【0036】
(ヘッド制御部HCの動作)
ヘッド制御部HCは、コントローラー60からの画素データSIに基づき、インクを吐出させるための制御を行う。すなわち、ヘッド制御部HCは、印刷データに基づいてスイッチ86のオン/オフを制御し、共通駆動信号COMの必要な波形部を選択的にピエゾ素子417へ印加させている。言い換えると、ヘッド制御部HCは、各ピエゾ素子417の駆動を制御している。本実施形態では、画素データSIが2ビットで構成されている。そして、転送用クロックCLKに同期して、この画素データSIが記録ヘッド41へ送られてくる。さらに、画素データSIの上位ビット群が各第1シフトレジスタ81Aにセットされ、下位ビット群が各第2シフトレジスタ81Bにセットされる。第1シフトレジスタ81Aには第1ラッチ回路82Aが電気的に接続され、第2シフトレジスタ81Bには第2ラッチ回路82Bが電気的に接続されている。そして、コントローラー60からのラッチ信号LATがHレベルになると、各第1ラッチ回路82Aは対応する画素データSIの上位ビットをラッチし、各第2ラッチ回路82Bは画素データSIの下位ビットをラッチする。第1ラッチ回路82A及び第2ラッチ回路82Bでラッチされた画素データSI(上位ビットと下位ビットの組)はそれぞれ、デコーダー83に入力される。デコーダー83は、第1ラッチ回路82A及び第2ラッチ回路82Bにラッチされた画素データSIに応じて、制御ロジック84から出力される選択信号q0〜q3のうちの一つの選択信号(例えば選択信号q1)を選択し、選択された選択信号をスイッチ制御信号SWとして出力する。各スイッチ86は、スイッチ制御信号に応じてオン/オフされて、駆動信号COMに含まれる波形部を選択的にピエゾ素子417へ印加する。
【0037】
(画素データとドットの関係)
まず、ドットの非形成の場合(画素データSIがデータ[00]の場合)について説明する。画素データ[00]がラッチされている場合、スイッチ制御信号SWとして選択信号q0が出力される。選択信号q0は、画素データSIが[00]であるノズルに対し、任意の時点で、スイッチ86をオンするかオフするかを示す信号で、制御ロジック84が出力するが、制御ロジック84は、ラッチ信号LATかチェンジ信号CHのパルスごとに(予め定められたとおりに)値が規定される(なお、選択信号q1〜q3も同様である)。これにより、期間Tにおいてスイッチ86がオフ状態になる。この結果、共通駆動信号COMの駆動パルスはピエゾ素子417へ印加されない。この場合、ノズルからはインク滴は吐出されない。
【0038】
次に、小ドットの形成の場合(画素データSIがデータ[01]の場合)について説明する。画素データ[01]がラッチされている場合、スイッチ制御信号SWとして選択信号q1が出力される。これにより、期間T11においてスイッチ86がオン状態になり、期間T12及び期間T13においてスイッチ86がオフ状態になる。この結果、共通駆動信号COMの第1波形部SS11が有する駆動パルスPS1がピエゾ素子417へ印加され、ノズルからは小ドットに対応する量のインク滴が噴射される。
【0039】
次に、中ドットの形成の場合(画素データSIがデータ[10]の場合)について説明する。画素データ[10]がラッチされている場合、スイッチ制御信号SWとして選択信号q2が出力される。これにより、期間T11及び期間T12においてスイッチ86がオン状態になり、期間T13ではスイッチ86がオフ状態になる。この結果、共通駆動信号COMの第1波形部SS11が有する駆動パルスPS1と、共通駆動信号COMの第2波形部SS12が有する駆動パルスPS2がピエゾ素子417へ印加され、ノズルからは中ドットに対応する量のインク滴(中インク滴)が噴射される
次に、大ドットの形成の場合(画素データSIがデータ[11]の場合)について説明する。画素データ[11]がラッチされている場合、スイッチ制御信号SWとして選択信号q3が出力される。これにより、期間T11、期間T12及び期間T13においてスイッチ86はオン状態になる。この結果、共通駆動信号COMの第1波形部SS11が有する駆動パルスPS1と、共通駆動信号COMの第2波形部SS12が有する駆動パルスPS2と、共通駆動信号COMの第3波形部SS13が有する駆動パルスPS3とがピエゾ素子417へ順に印加され、ノズルからは大ドットに対応する量のインク滴(大インク滴)が吐出される。
【0040】
<ヘッド制御部HCからピエゾ素子までの配線について>
次に、ヘッド制御部HCからピエゾ素子までの配線について、図5を用いて説明する。図5は、ヘッド制御部HC周辺の分解斜視図である。
【0041】
まず、本実施形態のヘッド部分の構成について説明する。図5に示すように、本実施形態のプリンター1は、ヘッド部分にヘッド41と、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package:以下「TCP」ともいう)とを備えている。
【0042】
ヘッド41は、ノズルプレート42と、リザーバープレート43と、アクチュエーター部44とを有している。ノズルプレート42は、6列のノズル開口が形成されている。また、その各列につき、それぞれ64個のノズル開口が搬送方向に並んで形成されている。下記の説明では、搬送方向下流側から順に各ノズルに#1〜#64の番号を付けている。リザーバープレート43は、インクを貯留するリザーバー(貯留室)とノズル毎の圧力発生室とを形成する。アクチュエーター部44には、ノズル毎に対応してピエゾ素子が設けられており、このピエゾ素子の動作に応じて、リザーバープレート43の圧力発生室内を膨張・収縮させる。また、アクチュエーター部44には、ノズル毎(ピエゾ素子毎)に接続端子Taが設けられている。つまり、1つのノズル列につき64個の接続端子Taが設けられている。
【0043】
TCPは、本体側(コントローラー60)からの入力信号に基づいてヘッドの駆動を制御するヘッド制御部HCをFPC(Flexible printed circuit)に実装し、必要な配線パターンを形成して構成されている。なお、ヘッド制御部HCは半導体集積回路(IC)によって構成されている。
【0044】
ヘッド制御部HCの入力側の配線は、前述した共通駆動信号COM、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、画素データSI、クロック信号CLKなどを伝送するものである。
【0045】
また、同図では示していないがヘッド制御部HCの出力側の配線は、印加信号を各ピエゾ素子に伝送する。
【0046】
なお、TCPには、アクチュエーター部44の接続端子Taと接続するための接続端子Tbが、ノズル毎に設けられている。つまり、1つのノズル列につき64個の接続端子Tbが設けられている。このTCPの各接続端子Tbは、アクチュエーター部44の各接続端子Taとそれぞれ対応している。そして、ヘッド制御部HCから出力される印加信号は、出力側の配線を通り、接続端子Tb、接続端子Taを介してピエゾ素子に印加される。
【0047】
<ヘッドケース45について>
ここで、ヘッドケース45について、図6乃至9を用いて説明する。図6は、キャリッジ31に搭載された状態のヘッドユニット40を示す概略図であり、ヘッドケース45の構成が横断面図により示されている。図7は、ヘッドケース45の他の構成例を示す図である。図8は、ヘッドケース45の他の構成例を示す図である。図9は、空洞部47の構成を示す平面図である。なお、図9では、ヘッドユニット40のうちの空洞部47及びTCP(ヘッド制御部HC)を抜き出して図示している。
【0048】
(ヘッド制御部HCの発熱)
上述したとおり、ヘッド制御部HCが、印刷データに基づいてスイッチ86のオン/オフを制御し、共通駆動信号COMの必要な波形部を選択的にピエゾ素子417へ印加させることにより、所定の大きさのインク滴がノズルから媒体Sに向けて噴射される。そして、本実施形態に係るプリンター1では、このようなインク滴の吐出を繰り返すことによって印刷が行われる。
【0049】
しかし、印刷が長時間に亘って行われると、駆動素子に駆動信号を印加するか否かのオンオフ制御がスイッチ86によって頻繁に繰り返されることになる。そうすると、スイッチ86を構成するトランジスタから過度に熱が発生し、ヘッド制御部HC内の温度が大幅に上昇することとなる。その結果、吐出不良等が生じ、プリンター1の故障の原因となる。
【0050】
これに対し、本実施形態に係るヘッドユニット40においては、ヘッドケース45の一部を金属部材により形成し、ヘッド制御部HCを当該金属部材に接触させた状態でケース内に収容するようにした。これにより、ヘッド制御部HCが発生させた熱を効果的に放散させることができる。
【0051】
以下、かかるヘッドケース45の構成例を、第一実施形態、第二実施形態、及び第三実施形態に分けて具体的に説明する。
【0052】
(第一実施形態)
まず、第一実施形態に係るヘッドケース45について、図6を用いて説明する。
【0053】
なお、図6に示すヘッドユニット40においては、インクカートリッジCRGが装着されるインク導入針、インク流路等は省略されている。また、図6に示すヘッドケース45においては、上面が開放された状態で図示されているが、密閉されているものとする。
【0054】
ヘッドケース45は、キャリッジ31によって支持されており、ヘッド41及びヘッド制御部HCを収容可能に構成されたケーシングである。
【0055】
ヘッドケース45は、主に合成樹脂により形成されており、金属部材により形成された部位46(以下、「金属部46」と呼ぶ)を一部に有している。すなわち、ヘッドケース45は、合成樹脂と金属部材とを一体化して成形されるものである。また、ヘッドケース45は、底面にノズルプレート42を有している。
【0056】
ノズルプレート42の上面には、リザーバープレート43がフィルム接着剤により接着されている。
【0057】
リザーバープレート43の上面には、リザーバープレート43側へインクを供給する供給プレート(不図示)がフィルム接着剤により接着されている。
【0058】
供給プレートの上面には、アクチュエーター部44がフィルム接着剤により接着されている。
【0059】
アクチュエーター部44の上面には、ヘッド制御部HCを有するTCPが接着されている。このように接着することで、TCPの各接続端子Tbがアクチュエーター部44の各接続端子Taに対応して接続されることになる(図5参照)。
【0060】
このTCPは、可撓性部材により形成されているため、自在に屈曲することができる。本実施形態においては、図6に示すように、TCPをヘッドケース45の内壁に沿って上向きに屈曲させて、ヘッド制御部HCを金属部46に接触させた状態にしている。そして、ヘッド制御部HCは、熱伝導性の高い素材からなる接着剤により金属部46に接着されている。
【0061】
このように、ヘッドケース45の一部を金属部46により形成し、ヘッド制御部HCを金属部46に接触させた状態でケース内に収容したため、ヘッド制御部HCが発生させた熱は金属部46の表面から空気中に放散されることになる。
【0062】
さらに、図6に示すように、TCPを搬送方向の下流方向へ屈曲させて、TCPの端部のうちのアクチュエーター部44側と反対側の端部を基板CBに固定している。この基板CBには、コネクターCNが搭載されている。TCPは、基板CBを介してコネクターCNに対して電気的に接続される。コネクターCNには、可撓性を有するフレキシブルケーブル71が接続されている。
【0063】
このため、駆動信号生成部65により生成された共通駆動信号COMが、本体側(コントローラー60)からヘッドユニット40側へ送信されると、フレキシブルケーブル71、コネクターCN、基板CB、TCP、を順次経由して、アクチュエーター部44によって受信される。
【0064】
また、ヘッドケース45は、図6に示すように、搬送方向においてガイドレール33よりも下流側の第一側面部45aと、搬送方向において第一側面部45aよりも下流側の第二側面部45bとを有している。
【0065】
そして、本実施形態においては、ヘッドケース45の第二側面部45b側に、金属部46が設けられている。第二側面部45b側は第一側面部45a側よりも媒体Sを排出する排出口側に近いため、金属部46を第二側面部45b側に設けることで、金属部46はプリンター内部の空気よりも冷たいプリンター外部の空気に触れ易くなる。その結果、より放熱効果を向上させることができる。
【0066】
また、図6に示すように、ヘッドケース45はキャリッジ31の底面に設けられた開口部から下側に突出した状態で支持され、金属部46がその開口部から露出した状態になっている。これにより、ヘッド制御部HCが発生させた熱を、外気に触れている金属部46の表面から放散させることができ、ヘッドケース45内に熱がこもるのを抑えることが可能となる。また、キャリッジ31がガイドレール33に沿って移動方向に移動すると、金属部46に風があたることになるため、ヘッド制御部HCの放熱が促進される。
【0067】
また、ヘッドケース45は、金属部46を接地電位に設定している。このように、金属部46を接地させる(アース接続させる)ことで、ヘッド制御部HC等に帯電した静電気を徐電することができ、静電気によるヘッド制御部の損傷や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤動作を抑止することが可能となる。
【0068】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態に係るヘッドケース45について、図7を用いて説明する。
【0069】
なお、図6と同様に、図7に示すヘッドユニット40においては、インクカートリッジCRGが装着されるインク導入針、インク流路等は省略されている。また、図7に示すヘッドケース45においては、上面が開放された状態で図示されているが、密閉されているものとする。
【0070】
第二実施形態に係るヘッドケース45においては、金属部46の構成が、第一実施形態に係るヘッドケース45のものと異なる。従って、第一実施形態とは異なる構成の金属部46について説明する。
【0071】
第二実施形態に係るヘッドケース45は、図7に示すように、金属部46に長方形状のフィン46aを複数有している。
【0072】
金属部46は、下方に突出した複数のフィン46aと一体に形成されており、この複数のフィン46aは、搬送方向に沿って互いに平行に並べられている。
【0073】
このように複数のフィン46aを金属部46に設けることにより、金属部46の表面積を増加させることができ、放散される熱量を増やすことが可能となるため、より放熱効果を向上させることができる。
【0074】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態に係るヘッドケース45について、図8及び図9を用いて説明する。
【0075】
なお、図6と同様に、図8に示すヘッドユニット40においては、インクカートリッジCRGが装着されるインク導入針、インク流路等は省略されている。また、図8に示すヘッドケース45においては、上面が開放された状態で図示されているが、密閉されているものとする。
【0076】
第三実施形態に係るヘッドケース45においては、金属部46の構成が、第一実施形態に係るヘッドケース45のものと異なる。従って、第一実施形態とは異なる構成の金属部46について説明する。
【0077】
第三実施形態に係るヘッドケース45は、図8に示すように、金属部46に長方形状のフィン46aを複数有している。
【0078】
金属部46は、搬送方向下流側に突出した複数のフィン46aと一体に形成されており、この複数のフィン46aは、上下方向に沿って互いに平行に並べられている。
【0079】
この金属部46は、図8に示すように、複数のフィン46aの各先端部をヘッドケース45の第二側面部45bに接触させた状態でヘッドケース45に固定されている。これにより、金属部46とヘッドケース45とによって空洞部47が形成される。
【0080】
空洞部47は、図9に示すとおり、移動方向に沿って設けられており、両端に通風口48、48を有している。
【0081】
そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、出入り口となる通風口48を通じて空洞部47内に風が流れ込むことになる。
【0082】
そうすると、空洞部47に流入した風が複数のフィン46aの表面にあたり、金属部46が空冷される。
【0083】
その結果、ヘッド制御部HCが発生させた熱が金属部46の表面から空気中に放散されるため、ヘッドケース45内に熱がこもるのを抑えることが可能となる。
【0084】
また、空洞部47の両端部は、図9に示すように、テーパー形状になっている。したがって、空洞部47の断面形状(移動方向から見た断面)の大きさは、空洞部47内を進行するにつれて徐々に小さくなって行き(流路が徐々に狭くなって行き)、空洞部47の中間部分(フィン46aが形成されている部分)を通過した後にあっては、徐々に大きくなって行く(流路が徐々に広くなって行く)。
【0085】
そして、通風口48それぞれの大きさは、図9に示すように、通風口間における空洞部47の断面形状の大きさよりも大きく形成されている。
【0086】
したがって、キャリッジ31の移動により一方側の通風口48から空洞部47に流入した空気は、空洞部47の断面形状が小さくなるにつれて流速を上げつつ空洞部内を進行した後、空洞部47の断面形状が大きくなるにつれて流速を下げながら他方側の通風口48から流出する。
【0087】
このように通風口48を大きくしたことにより、空洞部47内に取り込まれる空気量を多くすることができ、取り込んだ空気を澱みなく通過させることができるため、金属部46がより効率良く空冷される。
【0088】
その結果、ヘッド制御部HCが発生させた熱を金属部46の表面から効率良く放散させることができ、ヘッド制御部HCの誤動作の発生を抑えることが可能となる。
【0089】
===その他の実施の形態===
本実施形態は、主として液体吐出装置について記載されているが、液体吐出方法等の開示も含まれる。また、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0090】
<液体吐出装置>
上記の実施形態においては、液体吐出装置としてインクジェット式プリンターを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、インク以外の他の液体を吐出する液体吐出装置であってもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体吐出装置に流用可能である。なお、液滴(インク滴)とは、上記液体吐出装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体吐出装置が吐出させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体吐出装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を吐出する液体吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する液体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する液体吐出装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体吐出装置に本発明を適用することができる。
【0091】
<その他について>
上記の実施形態ではTCPの場合について説明したが、TCPには限られない。例えば、COF(Chip On Film)でも良い。
また、上記の実施形態では、1個のヘッド制御部HCが6個のノズル列を制御していたが、これに限られるものではない。1個のヘッド制御部HCが1個のノズル列の制御しか行わない場合でも良い。
【0092】
また、上記の実施形態では、ヘッド制御部HC内のスイッチ86が発熱する場合を例に挙げて説明したが、この場合に限られるものでなく、ヘッド制御部HC内のスイッチ86以外の部位が発熱源となった場合でも本発明を適応することができる。
【符号の説明】
【0093】
1 プリンター、20 搬送ユニット、
21 給紙ローラー、22 搬送モーター(PFモーター)、
23 搬送ローラー、24 プラテン、25 排紙ローラー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモーター(CRモーター)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
45 ヘッドケース、45a 第一側面部、45b 第二側面部、
46 金属部、47 空洞部、48 通風口、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダー、
52 ロータリー式エンコーダー、53 紙検出センサー、
54 光学センサー、60 コントローラー、
61 インターフェイス部、62 CPU、63 メモリー、
64 ユニット制御回路、65 駆動信号生成部、
71 フレキシブルケーブル、
81A 第1シフトレジスタ、81B 第2シフトレジスタ、
82A 第1ラッチ回路、82B 第2ラッチ回路、
83 デコーダー、84 制御ロジック、86 スイッチ、
110 コンピューター、417 ピエゾ素子、
HC ヘッド制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送する搬送方向と交差する交差方向に移動するキャリッジと、
前記キャリッジに設けられたヘッド部であって、
ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、前記駆動素子に選択的に駆動信号を印加して前記駆動素子の駆動を制御するヘッド制御部と、金属部材により形成された部位を一部に有し前記ヘッド制御部を前記金属部材に接触させた状態でケース内に収容するヘッドケースと、を有するヘッド部と、
を備えた液体吐出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体吐出装置であって、
前記金属部材により形成された部位は、アース接続されていることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記キャリッジは、
ガイドレールに沿って前記交差方向に移動するものであり、
前記ヘッドケースは、
前記搬送方向において前記ガイドレールよりも下流側の第一側面部と、前記搬送方向において前記第一側面部よりも下流側の第二側面部とを有し、
前記金属部材により形成された部位は、前記第二側面部側に設けられたことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
前記キャリッジは、その底面に開口部を有しており、
前記ヘッドケースは、前記金属部材により形成された部位を前記開口部から露出させた状態で前記キャリッジに支持されており、
前記金属部材により形成された部位は、前記キャリッジが前記交差方向に移動することによって冷却されることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
前記金属部材により形成された部位は、複数のフィンを有することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
前記金属部材により形成された部位は、前記交差方向に沿った空洞部を形成し、
前記空洞部は、前記交差方向における一方側と他方側に通風口を有し、
前記通風口それぞれの大きさは、前記通風口間における前記空洞部の断面形状の大きさよりも大きく形成されていることを特徴とする液体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−200913(P2012−200913A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65391(P2011−65391)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】