説明

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

【課題】被記録媒体の性質に応じて液体吐出用のノズル5の開口面積を変更し、記録品質を維持又は向上させる。
【解決手段】一方向に配列した複数のチャンバー2と、複数のチャンバー2のそれぞれを独立に駆動する複数のアクチュエータ3とを備えるアクチュエータ基板9と、開口面積の異なる複数のノズル5ア、5b、5cがチャンバー2に対応して形成されたノズルプレート4と、複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズルを選択し、この選択されたノズルから液体を外部に吐出可能とする選択手段6と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルから液体を吐出して被記録媒体に画像や文字、あるいは薄膜材料を形成する液体噴射ヘッド及びこれを用いた液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記録紙等にインク滴を吐出し、文字、図形を描画する、あるいは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜のパターンを形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料を液体タンクから液体噴射ヘッドに供給し、液体噴射ヘッドに形成した微小空間にこのインクを充填し、駆動信号に応じて微小空間内の液体を瞬間的に加圧してこの微小空間に連通するノズルから液滴を吐出させる。
【0003】
この種のインクジェットヘッドとして、例えば特許文献1にはインク吐出量が異なる複数のノズルを搭載したインクジェット記録ヘッドが記載されている。図6は(特許文献1の図4)ノズルチップに設置された吐出ノズルの構成を表している。ノズルチップは、インク吐出量の異なる大ノズル102、中ノズル103、小ノズル104が走査方向に直交する方向Bに配列してノズル群K、C1、M1・・・C2を構成している。各ノズル群K、C1、M1・・・C2は例えば黒、シアン、マゼンタ等の各色のインクを吐出する。そして各ノズル群を構成する大ノズルは、濃度の高い画像領域を印刷する際に主体的に使用し、小ノズルは、濃度の薄い画像領域を印刷する際に主体的に使用し、中ノズルは、濃淡の中間調画質を向上させる際に使用する。この3種類を組み合わせて記録することで、濃度の高い画像を記録するときでも記録速度を低下させることなく、また、中間調からハイライト部まで諧調が滑らかで粒状感の少ない画質で記録することができる、というものである。
【0004】
また、同色系のノズル群、例えばノズル群C1とC2、或いはノズル群M1とM2との間では、大ノズルを走査方向に直交する方向に半ピッチずらし、また、中ノズル及び小ノズルも同様にピッチをずらして配列している。これにより、エリアファクタが同じとなり、また、ドット干渉による記録画像のムラを防止することができる、というものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−46903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、インクジェットヘッドによる記録方式は、ノズルから吐出された液滴が被記録媒体に着弾したときの液滴の広がりや濃度が、被記録媒体の種類やインクの種類によって異なり、記録品質が劣悪となる場合があった。そこで、ノズルから吐出する液滴量を駆動信号によって調節しようとしても、吐出の際の振動が変化し、不要なサテライトが発生する等の課題があり、制御が難しかった。そのため、被記録媒体の種類に応じて液体吐出ヘッドを最適なヘッドに交換する等の対策が必要となり、作業が煩雑となった。また、上記特許文献1に記載の大ノズル、中ノズル、小ノズルはインク吐出量が固定されているので、被記録媒体の種類に応じて吐出量を調整することができない。また、仮に被記録媒体の種類ごとに複数ノズルから一つのノズルを選択して使用することを想定すると、一つのノズルには一つのチャンネルが対応するので記録密度が低下してしまう、という課題があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被記録媒体の性質に応じて液滴吐出量を変更して吐出することを可能とする液体噴射ヘッドやこれを用いた液体噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による液体噴射ヘッドは、一方向に配列した複数のチャンバーと、前記複数のチャンバーのそれぞれを独立に駆動する複数のアクチュエータとを備えるアクチュエータ基板と、開口面積の異なる複数のノズルが単独の前記チャンバーに対応して形成されたノズルプレートと、前記複数のノズルの内のいずれか一のノズルを選択し、前記選択されたノズルから外部に液体を吐出する選択手段と、を備える。
【0009】
また、前記ノズルプレートは、前記開口面積の異なる複数のノズルが前記チャンバーに連通する態様で前記アクチュエータ基板に接合し、前記選択手段は、前記チャンバーに対応する貫通孔を有し、前記ノズルプレートの表面に摺動可能に設置された遮蔽板と、前記遮蔽板に係合し、前記遮蔽板を前記アクチュエータ基板に対して相対的に移動可能であり、前記開口面積の異なる複数のノズルの内のいずれか一のノズルを外部に露出させる移動手段と、を有することとした。
【0010】
また、前記遮蔽板は、前記ノズルプレートの表面を摺動する摺動面がゴム系の高分子材料から成るようにした。
【0011】
また、前記遮蔽板は前記一方向に長い長尺形状を有し、前記移動手段は、前記遮蔽板の両短辺に係合し、前記遮蔽板を前記アクチュエータ基板に対して前記一方向に交差する他方向に相対的に移動させるようにした。
【0012】
また、前記移動手段は、前記遮蔽板に固定されたガイドフォルダーと、前記アクチュエータ基板に固定され、前記ガイドフォルダーを摺動可能にガイドするガイドシャフトと、前記アクチュエータ基板に固定される支持部材と、前記支持部材に進退可能に装着され、前記ガイドフォルダーに当接して前記遮蔽板を位置決する送り部材と、前記アクチュエータ基板に固定され、前記ガイドフォルダーを前記送り部材の方向に付勢する付勢部材と、を備えることとした。
【0013】
また、前記アクチュエータ基板を複数有し、前記ノズルプレートは前記複数のアクチュエータ基板のそれぞれに対応し、前記選択手段は、前記複数のアクチュエータ基板が備える複数のチャンバーに亘って、前記複数のノズルの内のいずれか一のノズルを一括して選択するようにした。
【0014】
また、前記移動手段は、前記複数のアクチュエータ基板に対して相対的に固定されるガイドフォルダーと、前記遮蔽板に係合する支持部材と、前記支持部材に進退可能に装着され、前記ガイドフォルダーに当接して前記遮蔽板の位置決する送り部材と、を備えるようにした。
【0015】
また、一つのチャンバーに対応する前記複数のノズルは、開口面積が互いに異なる第1〜第n(nは2以上の整数)ノズルから成り、前記一つのチャンバーに対応する第m(mは1〜nの整数)ノズルは他のチャンバーに対応する第mノズルとともに前記一方向に第mノズル列を構成し、前記遮蔽板の貫通孔は前記一方向に細長く又は前記一方向に配列し、前記移動手段は前記遮蔽板の貫通孔を介して前記第1〜第nノズル列の内のいずれか一のノズル列を外部に露出させるようにした。
【0016】
また、前記第1ノズル〜第nノズルの順に開口面積が大きいこととした。
【0017】
また、前記ノズルプレートは、前記アクチュエータ基板に対して相対的に移動可能に設置され、前記選択手段は、前記ノズルプレートに係合し、前記アクチュエータ基板に対して前記ノズルプレートを相対的に移動させて、前記開口面積の異なる複数のノズルの内のいずれか一のノズルから液体を外部に吐出するようにした。
【0018】
また、前記選択手段は、前記チャンバーに連通する貫通孔を有し、前記アクチュエータ基板に接合する遮蔽板を更に備え、前記ノズルプレートは前記遮蔽板の外表面に摺動可能に設置されることとした。
【0019】
本発明による液体噴射装置は、前記請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジユニットと、前記キャリッジユニットを往復移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
【0020】
また、前記キャリッジユニットには、前記選択手段を構成する遮蔽板が固定され、前記液体噴射ヘッドを構成するアクチュエータ基板が移動可能に設置されるようにした。
【発明の効果】
【0021】
本発明の液体噴射ヘッドは、一方向に配列した複数のチャンバーと、複数のチャンバーのそれぞれを独立に駆動する複数のアクチュエータとを備えるアクチュエータ基板と、開口面積の異なる複数のノズルが単独のチャンバーに対応して形成されたノズルプレートと、複数のノズルの内のいずれか一のノズルを選択し、この選択されたノズルから外部に液体を吐出する選択手段と、を備える。これにより、被記録媒体の種類に応じてノズルを選択して高品質の記録を行うことを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の基本構成を表す模式図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの模式的な部分分解斜視図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの模式的な部分斜視図である。
【図4】本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドの模式的な斜視図である。
【図5】本発明の第三実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。
【図6】従来公知のインクジェット記録ヘッドの吐出ノズルの構成を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は本発明の基本的な構成を表す模式図である。本発明の液体噴射ヘッド1は、図1の紙面に垂直方向(X方向)に複数配列するチャンバー2と、複数のチャンバー2のそれぞれを独立に駆動するアクチュエータ3とを備えるアクチュエータ基板9と、開口面積の異なる複数のノズル5a、5b、5cが単独のチャンバー2に対応して形成されたノズルプレート4と、開口面積の異なる複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズル5を選択し、この選択されたノズル5から液体を吐出させることを可能とする選択手段6を備えている。
【0024】
この液体噴射ヘッド1は次のように動作する。まず、チャンバー2にインク等の液体を充填する。そして、各チャンバー2に対応して設置したアクチュエータ3により各チャンバー2を独立に駆動してチャンバー2の液体内圧を瞬間的に高くする、或いは一度低くしてから高くする。これにより、ノズル5bから液滴を吐出して遮蔽板6aの下部(−Y方向)に設置した図示しない被記録媒体に液体を記録する。この場合に、被記録媒体の性質に応じて選択手段6により複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズル5を選択し、吐出する液滴量を変化させることができる。例えばノズル5から吐出した液体が染み込みやすい被記録媒体のときは開口面積の小さなノズル5aを選択し、液体が染み込み難い被記録媒体のときは開口面積の大きなノズル5cを選択する。これにより、被記録媒体の性質に応じて液体の吐出量を調整することが可能となり、高記録品質を維持することができる。
【0025】
図1に示すように、ノズルプレート4はアクチュエータ基板9の端面に接合している。選択手段6は、ノズルプレート4の外表面に摺動可能に設置した遮蔽板6aと、遮蔽板6aに形成した貫通孔6cと、遮蔽板6aに係合し、この遮蔽板6aをノズルプレート4に対して複数のノズル5a、5b、5cの並び方向(Z方向)に相対的に移動させる移動手段6bから構成した。移動手段6bは遮蔽板6aを移動させて、ノズルプレート4に形成した複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズル5を選択することができる。そして、選択されたノズル5と貫通孔6cとが連通してノズル5から外部に液体を吐出させる。この構成により、ノズルプレート4の3つのノズル5a、5b、5cは単独のチャンバー2に常に連通するので液体が常に充填され、乾燥することが無い。そのため、移動手段6bにより遮蔽板6aを移動して他のノズル5を選択する場合に、選択されたノズル5は直ちに使用することができる。
【0026】
また、上記のようにノズルプレート4に対して遮蔽板6aを移動させていずれか一のノズル5を選択することに代えて、ノズルプレート4をアクチュエータ基板9に対して移動可能に設置し、移動手段6bをノズルプレート4に係合させることができる。これにより、移動手段6bによりノズルプレート4を移動させて、開口面積の異なる複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズル5を選択し、貫通孔6cと連通する選択されたノズル5から液体を外部に吐出させることができる。
【0027】
この場合に、貫通孔6cを有する遮蔽板6aをアクチュエータ基板9に固定し、ノズルプレート4をアクチュエータ基板9又は遮蔽板6aに対して摺動可能に設置することができる。ノズルプレート4と移動手段6bを係合し、ノズルプレート4を移動手段6bにより移動させて、いずれか一のノズルを、貫通孔6cを介して外部に露出させるように構成してもよい。また、アクチュエータ基板9のチャンバー2が開口する開口端に遮蔽板6aを固定し、遮蔽板6aの外表面にノズルプレート4を摺動可能に設置し、このノズルプレート4に移動手段6bを係合し、ノズルプレート4を移動手段6bにより移動させて、いずれか一のノズルを、貫通孔6cを介してチャンバー2に連通するように構成することができる。
【0028】
また、アクチュエータ基板9にノズルプレート4を固定し、移動手段6bとアクチュエータ基板9を係合し、遮蔽板6aに対してアクチュエータ基板9を移動させてノズルプレート4の複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズルを、貫通孔6cを介して外部に露出させるようにしてもよい。また、アクチュエータ基板9に遮蔽板6aを固定し、移動手段6bとノズルプレート4を係合し、ノズルプレート4に対してアクチュエータ基板9を移動させてノズルプレート4の複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズルを、貫通孔6cを介してチャンバー2に連通させるようにしてもよい。
【0029】
また、例えばZ方向に複数のアクチュエータ基板9を設置し、各ノズルプレート4はこの複数のアクチュエータ基板9に対応させて設置することができる。この場合、選択手段6は複数のアクチュエータ基板9に跨って延在させ、複数のアクチュエータ基板9が備える複数のチャンバーに亘って、開口面積の異なる複数のノズルの内のいずれか一のノズルを一括して選択するように構成することができる。これにより、多数のアクチュエータ基板を使用する高密度、高速記録用の液体噴射ヘッドを構成した場合でも、被記録媒体の性質や使用する液体に応じてノズルの開口面積を一括して選択することが可能となり、高記録品質を維持することができる。
【0030】
また、一つのチャンバー2に対応するノズルを第1〜第n(nは2以上の整数)ノズルの互いに開口面積が異なるn個のノズルとすることができる。そして、一つのチャンバー2に対応する第m(mは1〜nの整数)ノズルは他のチャンバー2に対応する第mノズルとともに図1において紙面垂直方向(X方向)に第mノズル列を構成する。遮蔽板6aの貫通孔6cは紙面垂直方向に細長いスリット状の形状を有する、又は、遮蔽板6aに貫通孔6cを各チャンバー2に対応して複数形成し、この複数の貫通孔6cを紙面垂直方向に配列させる。移動手段6bは、第1〜第nノズル列の内のいずれか一のノズル列を、貫通孔6cを介して選択的に外部に露出させる。この構成により、多数のチャンバーに対応するノズルを被記録媒体の性質に合わせて一括して変更することができる。
【0031】
ここで、アクチュエータ3はチャンバー2内の液体に瞬間的に圧力変動を誘起できるものであればよい。即ち、チャンバー内に液体を充填し、熱によって液体内に気泡を発生させ、この気泡発生に伴う圧力変動によりノズルから液体を吐出させるサーマル方式の液体噴射ヘッドであってもよいし、チャンバー2の壁に圧電体を設置し、圧電体の電歪効果を利用してチャンバー2内の容積を変化させ、この容積変化に伴う圧力変動によりノズルから液体を吐出させる圧電体方式の液体噴射ヘッドであってもよい。また、圧電体方式の内、圧電体材料の屈曲モード、伸縮モード、或いはシェアモードのいずれのモードを使用するものであってもよい。
【0032】
なお、複数のノズルは、開口面積の大きさの順に並べることができる。そして、その中央部に設置する中心ノズルは基本となる解像度に設定しておく。これにより、基本解像度からずれたときにノズルを短時間で変更することができる。また、最も使用頻度の高い被記録媒体に記録するときのノズルをその中央部に設置し、使用頻度が低くなるに従って対応するノズルを外側に順に設置してもよい。これにより、移動手段6bにより遮蔽板6a等を移動する移動距離が少なく、ノズルの変更時間を短縮することができる。以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
【0033】
(第一実施形態)
図2は、本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッド1の模式的な部分分解斜視図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。液体噴射ヘッド1は、表面に並列する複数の溝22をX方向に並べて形成したアクチュエータ基板9と、複数の溝22の開口端を覆ってアクチュエータ基板9の表面に接合したカバープレート19を備えている。溝22とカバープレート19により囲まれる空間がチャンバー2を構成している。カバープレート19は、各溝22に連通し各溝22に液体を供給するための液体供給口20を有している。液体噴射ヘッド1は、更に、アクチュエータ基板9の前方端FEに接合するノズルプレート4と、ノズルプレート4の外表面に摺動可能に設置した遮蔽板6aと、遮蔽板6aに係合し遮蔽板6aをZ方向に移動可能に構成した移動手段6bを備えている。
【0034】
アクチュエータ基板9の表面に形成した複数の溝22は圧電体から成る側壁により区画されている。圧電体側壁は垂直方向(Z方向)に予め分極処理が施されている。側壁の両面の上半分に駆動電極21を形成し、アクチュエータ3を構成している。つまり、駆動電極21に駆動信号を与えて側壁の厚さ方向に電界を印加する。すると、側壁は厚み滑り応力により変形する。この側壁の変形によりチャンバー2内の液体の圧力が変動し、ノズル5から液体が吐出される。即ち、本実施形態は、圧電方式のシェアモードを利用した液体噴射ヘッド1である。
【0035】
ノズルプレート4は、複数のチャンバー2のそれぞれに対応する開口面積の異なる3つのノズル5a、5b、5cを備えている。3つのノズル5a、5b、5cはチャンバー2が配列するX方向に直交するZ方向に開口面積が次第に大きくなる順に配列している。遮蔽板6aは、3つのノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズルを選択的に外部に露出させる貫通孔6cを備えている。貫通孔6cはX方向に細長いスリット状の形状を有し、各チャンバー2に対応して形成した3つのノズルの内のいずれか一つのノズルを外部に対して同時に露出させることができる。移動手段6bは遮蔽板6aに係合し、遮蔽板6aをZ方向に移動させる。この構成により、被記録媒体の性質に応じて最小の開口面積を有するノズル5aを露出させるか、中間の開口面積を有するノズル5bを露出させるか、或いは最大の開口面積を有するノズル5cを露出させるかを設定することができるので、被記録媒体を変えても記録品質を維持向上させることができる。
【0036】
本第一実施形態の液体噴射ヘッド1は次のように駆動する。まず、液体供給口20にインク等の液体を供給し、これに連通する各チャンバー2に液体を充填する。次に、駆動電極21に駆動信号を与えてアクチュエータ3を駆動する。これにより溝22を区画する隔壁が厚みすべり変形してチャンバー2の容積が変化し液体に圧力変動が伝搬する。その結果、選択手段6により選択されたいずれか一のノズル5から液滴が吐出される。被記録媒体の性質が変化する場合は、開口面積の異なるノズルを選択して吐出液滴の容量を調節することができる。
【0037】
なお、本第一実施形態においては3サイクル駆動のアクチュエータ基板9の例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば並列配置したチャンバー2の一つ置きに液体を充填して1サイクル駆動を行うものであってもよい。また、1つのチャンネルに3つのノズルを設けたが、更に多数のノズルを設けることができる。この場合に、最も使用頻度の高い被記録媒体用のノズルをZ方向並びの中心に設置し、使用頻度が低下するに従って中央部から周辺部に対応するノズルを設置することができる。また、Z方向のノズル配列を開口面積の大きさの順に設置し、特に使用頻度の高い被記録媒体がZ方向の並びの中心部に設置することが好ましい。また、移動手段6bは電気的に又は手動で駆動するいずれの方式であってもよい。また、本発明は、隣接する溝22の間の側壁にアクチュエータ3を構成する方式に限定されず、溝22の開口端側に圧電体から成るアクチュエータを設置して、圧電体の屈曲モードや伸縮モードを利用して駆動するものであってもよい。
【0038】
(第二実施形態)
図3は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の模式的な部分斜視図であり、液体噴射ヘッド1をノズル5側から見た状態である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
【0039】
液体噴射ヘッド1は、アクチュエータ基板、カバープレート及びアクチュエータ基板の下端面に接合したノズルプレートからなるヘッド部材7と、ノズルプレートをアクチュエータ基板9の下端部に固定するノズルキャップ10と、ノズルプレート4に形成した複数のノズル5a、5b、5cの内のいずれか一のノズル5を選択し、この選択したノズル5から液体を外部に吐出可能とする選択手段を備えている。ここで、ヘッド部材7の内部構造は図2に示す第一実施形態と同様である。また、ノズルプレートに形成したノズル5は、3つのノズル5a、5b、5cが一つのチャンバーに対応しZ方向に配列している。更に、各チャンバーに対応するノズル5aはX方向に第1ノズル列R1を、ノズル5bは第2ノズル列R2を、ノズル5cは第3ノズル列R3をそれぞれ構成する。
【0040】
選択手段は、スリット状の貫通孔6cを備えノズルプレートの外表面に摺動可能に設置した遮蔽板6aと、この遮蔽板6aを保持する枠体12と、枠体12に固定され枠体12を介して遮蔽板6aに係合するガイドフォルダー11と、ノズルキャップ10の側面に設置した支持部材としてのナット部材14及び保持部材15aと、ガイドフォルダー11の側面に当接し、ガイドフォルダー11をZ方向に付勢する付勢部材13と、ナット部材14に装着され、一端につまみ16が固定され、他端がガイドフォルダー11の側面に当接する送り部材としての送りネジ18と、ノズルキャップ10に固定された二つの保持部材15bにより保持され、ガイドフォルダー11を摺動可能にガイドするガイドシャフト17を備えている。この構成のうち、ガイドフォルダー11、ナット部材14、保持部材15a、付勢部材13、ナット部材14に挿入され、つまみ16を備える送りネジ18、2つの保持部材15b及びガイドシャフト17が移動手段6bを構成する。移動手段6bは長尺形状を有するノズルキャップ10の一方の短辺側と図示しない他方の短辺側の2か所に設置した。
【0041】
つまみ16を回転させるとガイドフォルダー11がZ方向に進退し、ノズルプレートに形成した第1〜第3ノズル列R1、R2、R3のいずれかのノズル列を外部に露出させることができる。従って、比較的簡単な構成により、被記録媒体の性質や吐出する液体の種類に応じてノズルの開口面積を一括変更することができる。なお、支持部材としてのナット部材14や送り部材としての送りネジ18はマイクロメータのスピンドル送り機構を使用することができる。後に説明するが、隣接するノズルまで送る送り幅は、例えば0.1mm〜0.2mmである。
【0042】
次に本第二実施形態における液体噴射ヘッド1の構成部材について説明する。なお、ヘッド部材7を構成するアクチュエータ基板9、カバープレート19及びノズルプレート4は第一実施形態と同様なので、図2を参照して説明する。アクチュエータ基板9としてチタン酸ジルコン酸鉛から成る圧電材料を使用し、その表面に多数の溝22を形成してチャンバー2を構成した。チャンバー2を構成する溝22は、幅を70μm〜80μm、深さを360μm〜500μmとした。溝22と溝22の間の側壁に駆動電極21を形成してシェアモード型のアクチュエータ3を構成した。側壁は溝22の幅とほぼ同様の厚さとした。アクチュエータ基板9の端面に接合したノズルプレート4は、短手方向(Z方向)の幅が約1.5cmであり、長手方向(X方向)の長さが約9cmであり、厚さが約50μmのポリイミド膜を使用した。
【0043】
第1ノズル列R1に含まれるノズル5aの外側の開口部直径は21μm、内側の開口部直径は27〜28μm、第2ノズル列R2に含まれるノズル5bの外側の開口部直径は25μm、内側の開口部直径は32〜33μm、第3ノズル列R3に含まれるノズル5cの外側の開口部直径は30μm、内側の開口部直径は37〜38μmの大きさとした。ノズル5aの中心とノズル5bの中心との間の距離及びノズル5bの中心とノズル5cの中心との間隔は0.1mm〜0.2mmとした。遮蔽板6aは厚さ約0.1mmのゴム系樹脂の高分子材料を使用した。ゴム系樹脂として例えばポリアセタール樹脂を使用すれば、ノズルプレート4に対して密着性が高くしかもキズが付き難く、またノズルプレート4に対する摺動性が優れている。遮蔽板6aは使用する液体の種類に応じてナイロン系樹脂やシリコン系樹脂を使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ビニロン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステルなどを使用することができる。遮蔽板6aの中央部に形成した貫通孔6cは幅を0.1mm〜0.2mmとした。遮蔽板6aを固定する枠体12は、厚さが2mm〜3mm、外径がノズルプレート4とほぼ同じであり、プラスチック材料又は金属材料を使用した。
【0044】
なお、移動手段6bは上記実施形態に限定されず、送りネジ18をモータ等のアクチュエータを使用して電気的に駆動してもよい。また、枠体12及び遮蔽板6aをノズルキャップ10或いはヘッド部材7に対して移動させたが、この移動方式に限定されず、例えば枠体12や遮蔽板6aを固定し、ヘッド部材7を移動させてもよい。
【0045】
(第三実施形態)
図4は、本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1の模式的な斜視図である。なお、以下の説明において液体噴射ヘッド1はキャリッジユニット38を除いた構成をいう。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0046】
図4に示すように、キャリッジユニット38の上面にはZ方向(副走査方向)に並んだ6台のヘッド部材7−1〜7−6が載設されている。各ヘッド部材7−1〜7−6は、液体供給管33から流入する液体の内部圧力変動を緩和させるための圧力緩衝器25と、図示しないアクチュエータ基板と、回路基板等が設置される側壁板26を備えている。キャリッジユニット38の下部(Y方向)には選択手段が設置されている。選択手段は、枠体12と、その内側に装着した遮蔽板6aと、この遮蔽板6aを移動させる移動手段6bを備えている。遮蔽板6aの上面は、各ヘッド部材7−1〜7−6のノズルプレート4−1〜4−6に摺動可能に当接している。各ノズルプレート4−1〜4−6は、各アクチュエータ基板の各チャンネルに対応して図示しない開口面積の異なる3つのノズルを備えている。遮蔽板6aは、各ヘッド部材7−1〜7−6を構成するアクチュエータ基板の各チャンバーに対応する貫通孔6c−1〜6c−6を備えている。
【0047】
移動手段6bは、一対の保持部材15と、ガイドフォルダー11と、支持部材としてのナット部材14と、ナット部材14に装着された送り部材としての送りネジ18を備えている。保持部材15は、キャリッジユニット38に固定され、枠体12を副走査方向(Z方向)に移動可能に支持している。ガイドフォルダー11は、枠体12の手前側の側面とこれに対向する反対側の側面(図示しない。)を挟むようにキャリッジユニット38の下面に固定されている。ナット部材14は、枠体12の手前側の側面とこれに対向する反対側(図示しない。)の側面に設置されている。送りネジ18はナット部材14に進退可能に装着され、一端に回転用のつまみ16が取り付けられ、他端はガイドフォルダー11に当接する。なお、枠体12には図示しない付勢部材により送りネジ18が進む方向、即ちZ方向に付勢されている。つまみ16を回転させることにより、遮蔽板6aをZ方向に進退させて遮蔽板6aを位置決めすることができる。即ち、貫通孔6c−1〜6c−6をZ方向に移動させて、複数のアクチュエータ基板9に形成した複数のチャンバーに亘って、開口面積が異なる複数のノズルの内のいずれか一のノズルを一括して選択することができる。その結果、被記録媒体の性質や液体の種類に応じて液体の吐出量を簡単に一括調整することができ、高記録品質を維持することができる。
【0048】
なお、6個のヘッド部材7−1〜7−6は液体供給管33からそれぞれ異なる液体を流入し、異なる液体を吐出する。例えば6種類の色のインクを吐出することができる。或いは、同じ液体を吐出して記録密度や記録速度を向上させるように構成することができる。また、上記実施形態では、各ヘッド部材7−1〜7−6をキャリッジユニット38に固定し、遮蔽板6aを移動させて開口面積の異なるいずれか一のノズルを選択したが、これに代えて、遮蔽板6aをキャリッジユニット38に固定し、ヘッド部材7−1〜7−6を移動させて開口面積の異なるいずれか一のノズルを一括して選択するようにしてもよい。この場合は、一対の保持部材15が各ヘッド部材7−1〜7−6をZ方向に移動可能に支持し、送りネジ18を枠体12に固定し、ガイドフォルダー11をヘッド部材7−1〜7−6に固定すればよい。また、移動手段は上記実施形態に限定されず、モータ等により駆動する構成であってもよい。
【0049】
(第四実施形態)
図5は本発明の第四実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。本第四実施形態は、第三実施形態の液体噴射ヘッド1を用いて液体噴射装置30を構成した。
【0050】
液体噴射装置30は、本発明の液体噴射ヘッド1を設置するキャリッジユニット38と、キャリッジユニット38を往復移動させる移動機構43と、液体噴射ヘッド1に液体を供給する液体供給管33、33’と、液体供給管33、33’に液体を供給する液体タンク31、31’を備えている。液体噴射ヘッド1は、アクチュエータ基板、圧力緩衝器、選択手段等を備えている。液体噴射ヘッド1は、第三実施形態で説明したとおり、選択手段を操作して開口面積の異なるノズルに一括して変更することができる。これにより、被記録媒体の性質に応じて液体の吐出量を調整することが可能となり、被記録媒体が変わる、或いは使用する液体が変化しても高記録品質を維持することができる。
【0051】
具体的に説明する。液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体34を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42を備えている。一対の搬送手段41、42は、副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体34を主走査方向に搬送する。
【0052】
移動機構43は、主走査方向に直交する副走査方向に延び、キャリッジユニット38を摺動可能に保持する一対のガイドレール36、37と、キャリッジユニット38を連結し副走査方向に往復移動させる無端ベルト39と、この無端ベルト39を図示しないプーリを介して周回させるモータ40を備えている。
【0053】
ヘッド部材7、7’は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の異なる色の液滴を吐出する。ポンプ32、32’は、異なる色の液体を貯留する液体タンク31、31’から、液体供給管33、33’を介してヘッド部材7、7’に供給する。各ヘッド部材7、7’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。各ヘッド部材7、7’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット38を駆動するモータ40の回転及び被記録媒体34の搬送速度を制御することにより、被記録媒体34上に任意のパターンを記録することできる。
【0054】
このように、被記録媒体34の性質に応じて開口面積の異なるノズルを一貫つ変更できるので、被記録媒体が変わっても記録品質を維持、向上させた液体吐出装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 液体噴射ヘッド
2 チャンバー
3 アクチュエータ
4 ノズルプレート
5 ノズル
6 選択手段
7 ヘッド部材
9 アクチュエータ基板
10 ノズルキャップ
11 ガイドフォルダー
12 枠体
13 付勢部材
14 ナット部材
15 保持部材
16 つまみ
17 ガイドシャフト
18 送りネジ
19 カバープレート
20 液体供給口
21 駆動電極
30 液体噴射装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に配列した複数のチャンバーと、前記複数のチャンバーのそれぞれを独立に駆動する複数のアクチュエータとを備えるアクチュエータ基板と、
開口面積の異なる複数のノズルが単独の前記チャンバーに対応して形成されたノズルプレートと、
前記複数のノズルの内のいずれか一のノズルを選択し、前記選択されたノズルから外部に液体を吐出する選択手段と、を備える液体噴射ヘッド。
【請求項2】
前記ノズルプレートは、前記開口面積の異なる複数のノズルが前記チャンバーに連通する態様で前記アクチュエータ基板に接合し、
前記選択手段は、
前記チャンバーに対応する貫通孔を有し、前記ノズルプレートの表面に摺動可能に設置された遮蔽板と、
前記遮蔽板に係合し、前記遮蔽板を前記アクチュエータ基板に対して相対的に移動可能であり、前記開口面積の異なる複数のノズルの内のいずれか一のノズルを外部に露出させる移動手段と、を有する請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項3】
前記遮蔽板は、前記ノズルプレートの表面を摺動する摺動面がゴム系の高分子材料から成る請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項4】
前記遮蔽板は前記一方向に長い長尺形状を有し、
前記移動手段は、前記遮蔽板の両短辺に係合し、前記遮蔽板を前記アクチュエータ基板に対して前記一方向に交差する他方向に相対的に移動させる請求項2又は3に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項5】
前記移動手段は、
前記遮蔽板に固定されたガイドフォルダーと、
前記アクチュエータ基板に固定され、前記ガイドフォルダーを摺動可能にガイドするガイドシャフトと、
前記アクチュエータ基板に固定される支持部材と、
前記支持部材に進退可能に装着され、前記ガイドフォルダーに当接して前記遮蔽板を位置決する送り部材と、
前記アクチュエータ基板に固定され、前記ガイドフォルダーを前記送り部材の方向に付勢する付勢部材と、を備える請求項2〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項6】
前記アクチュエータ基板を複数有し、前記ノズルプレートは前記複数のアクチュエータ基板のそれぞれに対応し、
前記選択手段は、前記複数のアクチュエータ基板が備える複数のチャンバーに亘って、前記複数のノズルの内のいずれか一のノズルを一括して選択する請求項2又は3に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項7】
前記移動手段は、
前記複数のアクチュエータ基板に対して相対的に固定されるガイドフォルダーと、
前記遮蔽板に係合する支持部材と、
前記支持部材に進退可能に装着され、前記ガイドフォルダーに当接して前記遮蔽板の位置決する送り部材と、を備える請求項5に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項8】
一つのチャンバーに対応する前記複数のノズルは、開口面積が互いに異なる第1〜第n(nは2以上の整数)ノズルから成り、
前記一つのチャンバーに対応する第m(mは1〜nの整数)ノズルは他のチャンバーに対応する第mノズルとともに前記一方向に第mノズル列を構成し、
前記遮蔽板の貫通孔は前記一方向に細長く又は前記一方向に配列し、
前記移動手段は前記遮蔽板の貫通孔を介して前記第1〜第nノズル列の内のいずれか一のノズル列を外部に露出させる請求項2〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項9】
前記第1ノズル〜第nノズルの順に開口面積が大きい請求項8に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項10】
前記ノズルプレートは、前記アクチュエータ基板に対して相対的に移動可能に設置され、
前記選択手段は、前記ノズルプレートに係合し、前記アクチュエータ基板に対して前記ノズルプレートを相対的に移動させて、前記開口面積の異なる複数のノズルの内のいずれか一のノズルから液体を外部に吐出する請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項11】
前記選択手段は、前記チャンバーに連通する貫通孔を有し、前記アクチュエータ基板に接合する遮蔽板を更に備え、
前記ノズルプレートは前記遮蔽板の外表面に摺動可能に設置されている請求項10に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項12】
前記請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジユニットと、
前記キャリッジユニットを往復移動させる移動機構と、
前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
【請求項13】
前記キャリッジユニットには、前記選択手段を構成する遮蔽板が固定され、前記液体噴射ヘッドを構成するアクチュエータ基板が移動可能に設置されている請求項12に記載の液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−51351(P2012−51351A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198085(P2010−198085)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(501167725)エスアイアイ・プリンテック株式会社 (198)
【Fターム(参考)】