説明

液滴吐出ヘッドの割付装置及び液滴吐出ヘッドの割付方法

【課題】液滴吐出ヘッドから機能液が吐出される基材上において機能液の膜厚変化によって生じるムラの発生を抑制する。
【解決手段】基材上の連接する領域に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドとして、複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴吐出ヘッドの割付装置及び液滴吐出ヘッドの割付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機、携帯型コンピュータなどといった電子機器の表示部に液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置等の電気光学装置においてフルカラー表示が行われるようになっている。例えば、液晶装置によるフルカラー表示は、液晶層によって変調される光をカラーフィルターに通すことによって表示される。このようなカラーフィルターは、液滴吐出装置によってフィルターエレメント材料をガラス、プラスチックなどによって形成された基材の表面にドット状に吐出することで形成される。
【0003】
そして、カラーフィルター材料を吐出する液滴吐出装置に限らず、一般的に液滴吐出装置は、複数の液滴吐出ヘッドを備えており、各液滴吐出ヘッドから機能液を吐出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−209429号公報
【特許文献2】特開2004−261647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、同一種類の機能液を吐出する液滴吐出ヘッドを複数備える液滴吐出装置においては、機能液の吐出対象である基材に対して複数の液滴吐出ヘッドから同一種類の機能液を吐出することとなり、単一の基材上を異なる液滴吐出ヘッドから吐出された機能液によって塗り分けることとなる。
しかしながら、液滴吐出ヘッドに個体差が存在することから、異なる液滴吐出ヘッドから吐出された機能液は、全く同一の吐出量とならない場合がある。このように異なる液滴吐出ヘッドからの機能液の吐出量がばらつく場合には、本来は基材上に均一な膜厚の機能液層ができるはずが、基材上の領域によって機能液層の膜厚が変化してムラが発生することとなる。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、液滴吐出ヘッドから機能液が吐出される基材上において機能液の膜厚変化によって生じるムラの発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0008】
第1の発明は、基材上に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドを複数搭載可能な液滴吐出装置への上記液滴吐出ヘッドの割付装置であって、上記基材上の連接する領域に上記機能液を吐出する上記液滴吐出ヘッドとして、複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付ける選択手段を備えるという構成を採用する。
【0009】
このような本構成を採用する本発明によれば、複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択し、この選択した液滴吐出ヘッドを、基材上の連接する領域に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドとして割り付ける。したがって、本発明によって液滴吐出ヘッドが割り付けられた液滴吐出装置では、基材上の連接する領域に温度特性が最も近似する液滴吐出ヘッドから機能液が吐出される。
ここで機能液は温度によって粘度が変化するため、液滴吐出ヘッドの温度に応じて粘度が変化する。つまり、液滴吐出ヘッドの温度によって吐出される機能液の量が変化する。これに対して、本発明においては、基材上の連接する領域に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドの温度特性が近似する。このため、これらの液滴吐出ヘッドからの機能液の吐出量の差が最も小さくなり、吐出量はほぼ等しいものとなる。
この結果、基材上の連接する領域における機能液の吐出量がほぼ均一なものとなる。したがって、本発明によれば、液滴吐出ヘッドから機能液が吐出される基材上において機能液の膜厚変化によって生じるムラの発生を抑制することが可能となる。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記選択手段が、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態における単位時間あたりの温度上昇速度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択するという構成を採用する。
【0011】
このような構成を採用する本発明によれば、描画状態において液滴吐出ヘッドの温度が変化する場合であっても、基材上の連接する領域における機能液の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0012】
第3の発明は、上記第1の発明において、上記選択手段が、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択するという構成を採用する。
【0013】
このような構成を採用する本発明によれば、描画状態において安定化されるピーク温度において基材上の連接する領域における機能液の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0014】
第4の発明は、上記第1の発明において、上記選択手段が、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度までの到達時間が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択するという構成を採用する。
【0015】
このような構成を採用する本発明によれば、描画状態となってから最も短時間で液滴吐出ヘッドからの機能液の吐出量を最大とすると共に基材上の連接する領域における機能液の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0016】
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態を擬似的に形成する描画状態形成手段と、上記描画状態が擬似的に形成された状態で上記液滴吐出ヘッドの温度を測定する温度測定手段と、該温度測定手段の測定結果に基づいて上記液滴吐出ヘッドの温度特性を取得する温度特性取得手段とを備えるという構成を採用する。
【0017】
このような構成を採用する本発明によれば、液滴吐出ヘッドの割り付けに加え、液滴吐出ヘッドの温度特性を取得することが可能となる。
【0018】
第6の発明は、基材上に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドを複数搭載可能な液滴吐出装置への上記液滴吐出ヘッドの割付方法であって、上記基材上の連接する領域に上記機能液を吐出する上記液滴吐出ヘッドとして、複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付けるという構成を採用する。
【0019】
このような構成を採用する本発明によれば、液滴吐出ヘッドからの機能液の吐出量の差が最も小さくなり、吐出量はほぼ等しいものとなる。この結果、基材上の連接する領域における機能液の吐出量がほぼ均一なものとなる。したがって、本発明によれば、液滴吐出ヘッドから機能液が吐出される基材上において機能液の膜厚変化によって生じるムラの発生を抑制することが可能となる。
【0020】
第7の発明は、上記第6の発明において、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態における単位時間あたりの温度上昇速度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択するという構成を採用する。
【0021】
このような構成を採用する本発明によれば、描画状態において液滴吐出ヘッドの温度が変化する場合であっても、基材上の連接する領域における機能液の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0022】
第8の発明は、上記第6の発明において、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択するという構成を採用する。
【0023】
このような構成を採用する本発明によれば、描画状態において安定化されるピーク温度において基材上の連接する領域における機能液の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0024】
第9の発明は、上記第6の発明において、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度までの到達時間が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、描画状態となってから最も短時間で液滴吐出ヘッドからの機能液の吐出量を最大とすると共に基材上の連接する領域における機能液の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0025】
第10の発明は、上記第6〜第9いずれかの発明において、上記液滴吐出ヘッドが上記基材上の上記機能液を吐出する描画状態を擬似的に形成する描画状態形成工程と、上記描画状態が擬似的に形成された状態で上記液滴吐出ヘッドの温度を測定する温度測定工程と、該温度測定工程における測定結果に基づいて上記液滴吐出ヘッドの温度特性を取得する温度特性取得工程とを有するという構成を採用する。
【0026】
このような構成を採用する本発明によれば、液滴吐出ヘッドの割り付けに加え、液滴吐出ヘッドの温度特性を取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置によって液滴吐出ヘッドが割り付けられる液滴吐出装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの模式図である。
【図3】本発明の一実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】液滴吐出ヘッドの温度特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明に係る液滴吐出ヘッドの割付装置及び液滴吐出ヘッドの割付方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0029】
まず最初に、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び液滴吐出ヘッドの割付方法によって液滴吐出ヘッドが割り付けられる液滴吐出装置について説明する。
図1は、液滴吐出装置IJの概略構成図である。液滴吐出装置IJは、例えばインクジェット方式によりカラーフィルター基板(基材)の所定領域上にカラーフィルター材料(機能液)の液滴を吐出してカラーフィルターを形成する装置であり、本実施形態の液滴吐出方法を行うものでもある。
なお、図1中に示すようにXYZ直交座標系を設定する。図1中に示すようにXYZ座標系は、XY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。つまりXYZ直交座標系は、X軸及びY軸がワークステージ2に対して平行となるよう設定され、Z軸がワークステージ2に対して直交する方向に設定されている。
【0030】
液滴吐出装置IJは、装置架台1、ワークステージ2、ステージ移動装置3、キャリッジ4、液滴吐出ヘッド5、キャリッジ移動装置6、チューブ7、第1タンク8、第2タンク9、第3タンク10及び制御装置11を備えている。
【0031】
装置架台1は、ワークステージ2及びステージ移動装置3の支持台である。ワークステージ2は、装置架台1上においてステージ移動装置3によってX軸方向に移動可能に設置されており、上流側の搬送装置(図示せず)から搬送されるカラーフィルター基板(基材)Pを、真空吸着機構によりXY平面上に保持する。ステージ移動装置3は、ボールネジまたはリニアガイド等の軸受け機構を備え、制御装置11から入力される、ワークステージ2のX座標を示すステージ位置制御信号に基づいて、ワークステージ2をX軸方向に移動させる。
【0032】
キャリッジ4は、液滴吐出ヘッド5を保持するものであり、キャリッジ移動装置6によってY軸方向及びZ軸方向に移動可能に設けられている。
【0033】
液滴吐出ヘッド5は、複数のノズルN(図2参照)を備えており、制御装置11から入力される描画データや駆動制御信号に基づいて、カラーフィルター材料の液滴を吐出する。より詳細には、液滴吐出ヘッド5は、各ノズルNに応じて内部に設置された駆動素子を駆動することによってノズルNを介してカラーフィルター材料を吐出する。
この液滴吐出ヘッド5は、図2に示すように、カラーフィルター材料のR(赤)、G(緑)、B(青)に対応して複数設けられており、それぞれの液滴吐出ヘッド5はキャリッジ4を介してチューブ7と連結されている。そして、R(赤)に対応する液滴吐出ヘッド5はチューブ7を介して第1タンク8からR(赤)用のカラーフィルター材料の供給を受け、G(緑)に対応する液滴吐出ヘッド5はチューブ7を介して第2タンク9からG(緑)用のカラーフィルター材料の供給を受け、また、B(青)に対応する液滴吐出ヘッド5はチューブ7を介して第3タンク10からB(青)用のカラーフィルター材料の供給を受けるようになっている。
【0034】
そして、図2に示すように、液滴吐出装置IJのキャリッジ4には、一列6個の液滴吐出ヘッド5がキャリッジ4の主走査方向(X方向)に2列設置可能され、合計12個の液滴吐出ヘッド5が搭載可能とされている。そして、各列において液滴吐出ヘッド5は等間隔で配置されている。
なお、以下の説明においては、図2に示すように、1列目の液滴吐出ヘッド5をキャリッジ4の副走査方向(Y方向)に液滴吐出ヘッド5a〜5fとし、2列目の液滴吐出ヘッド5をキャリッジ4の副走査方向に液滴吐出ヘッド5g〜5lとして説明する。そして、液滴吐出ヘッド5a,5d,5g,5jが第1タンク8からR(赤)用のカラーフィルター材料の供給を受けてR(赤)用のカラーフィルター材料をノズルから吐出する。また、液滴吐出ヘッド5b,5e,5h,5iが第2タンク9からG(緑)用のカラーフィルター材料の供給を受けてG(緑)用のカラーフィルター材料をノズルから吐出する。また、液滴吐出ヘッド5c,5f,5i,5lが第3タンク10からB(青)用のカラーフィルター材料の供給を受けてB(青)用のカラーフィルター材料をノズルから吐出する。
そして、液滴吐出ヘッド5aと液滴吐出ヘッド5gとが主走査方向から見て連続するように、液滴吐出ヘッド5aの右側端部と液滴吐出ヘッド5gの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されている。また、液滴吐出ヘッド5bと液滴吐出ヘッド5hとが主走査方向から見て連続するように、液滴吐出ヘッド5hの右側端部と液滴吐出ヘッド5hの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されている。また、液滴吐出ヘッド5cと液滴吐出ヘッド5iとが主走査方向から見て連続するように、液滴吐出ヘッド5cの右側端部と液滴吐出ヘッド5iの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されている。また、液滴吐出ヘッド5dと液滴吐出ヘッド5jとが主走査方向から見て連続するように、液滴吐出ヘッド5dの右側端部と液滴吐出ヘッド5jの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されている。また、液滴吐出ヘッド5eと液滴吐出ヘッド5kとが主走査方向から見て連続するように、液滴吐出ヘッド5eの右側端部と液滴吐出ヘッド5kの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されている。また、液滴吐出ヘッド5fと液滴吐出ヘッド5lとが主走査方向から見て連続するように、液滴吐出ヘッド5fの右側端部と液滴吐出ヘッド5lの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されている。
【0035】
なお、副走査方向における見かけ上のノズルピッチを狭めるために、液滴吐出ヘッド5が斜めに配置されているが、副走査方向におけるノズルピッチが十分に狭い場合には、液滴吐出ヘッド5を斜めに配置する必要はない。
【0036】
キャリッジ移動装置6は、装置架台1を跨ぐ橋梁構造をしており、Y軸方向及びZ軸方向に対してボールネジまたはリニアガイド等の軸受け機構を備え、制御装置11から入力される、キャリッジ4のY座標及びZ座標を示すキャリッジ位置制御信号に基づいて、キャリッジ4をY軸方向及びZ軸方向に移動させる。
【0037】
チューブ7は、第1タンク8、第2タンク9及び第3タンク10とキャリッジ4(液滴吐出ヘッド5)とを連結するカラーフィルター材料の供給用チューブである。第1タンク8は、R(赤)用のカラーフィルター材料を貯蔵すると共に、チューブ7を介してR(赤)に対応する液滴吐出ヘッド5にカラーフィルター材料を供給する。第2タンク9は、G(緑)用のカラーフィルター材料を貯蔵すると共に、チューブ7を介してG(緑)に対応する液滴吐出ヘッド5にカラーフィルター材料を供給する。第3タンク10は、B(青)用のカラーフィルター材料を貯蔵すると共に、チューブ7を介してB(青)に対応する液滴吐出ヘッド5にカラーフィルター材料を供給する。
【0038】
制御装置11は、ステージ移動装置3にステージ位置制御信号を出力し、キャリッジ移動装置6にキャリッジ位置制御信号を出力すると共に、液滴吐出ヘッド5の駆動回路基板に描画データ及び駆動制御信号を出力して、液滴吐出ヘッド5による液滴吐出動作、ワークステージ2の移動によるカラーフィルター基板Pの位置決め動作、キャリッジ4の移動による液滴吐出ヘッド5の位置決め動作の同期制御を行うことにより、カラーフィルター基板P上の所定の位置にカラーフィルター材料の液滴を吐出する。
【0039】
このような液滴吐出装置IJにおいては、キャリッジ4が主走査方向に移動しながら、基板Pの主走査方向の一端から他端までカラーフィルター材料を配置した後、キャリッジ4を副走査方向に移動させる改行動作を行ってから再びキャリッジ4を主走査方向に移動させることによって、既にカラーフィルター材料が配置された領域の隣の領域にカラーフィルター材料を吐出する。
【0040】
ここで、液滴吐出ヘッド5aの右側端部と液滴吐出ヘッド5gの左側端部とが主走査方向から見て重ねて配置されているため、液滴吐出ヘッド5aと液滴吐出ヘッド5gとは、常に基板P上の連接する領域にR(赤)用のカラーフィルター材料を吐出する。つまり、液滴吐出装置IJにおいて液滴吐出ヘッド5aと液滴吐出ヘッド5gとは、常に基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドである。
また、同様に、液滴吐出ヘッド5bと液滴吐出ヘッド5h、液滴吐出ヘッド5cと液滴吐出ヘッド5i、液滴吐出ヘッド5dと液滴吐出ヘッド5j、液滴吐出ヘッド5eと液滴吐出ヘッド5k、及び液滴吐出ヘッド5fと液滴吐出ヘッド5lが、常に基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドである。
【0041】
また、液滴吐出装置IJにおいては、キャリッジ4に設置される液滴吐出ヘッド5が各列において等間隔で配置されると共に各列に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5が2つおきに配置されている。このため、上記改行動作を繰り返しながらカラーフィルター材料の吐出を行った場合には、改行動作を2回行った場合には、常に基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する一対の上記液滴吐出ヘッドのうち、改行方向における前側に配置された液滴吐出ヘッドが既に当該カラーフィルター材料が吐出された領域の隣の領域にカラーフィルター材料を吐出する。
さらに、このようにして改行方向における前側に配置された液滴吐出ヘッドが既に当該カラーフィルター材料が吐出された領域の隣の領域にカラーフィルター材料を吐出した後は、既にカラーフィルター材料が配置された領域を越えるようにキャリッジ4を改行(大幅改行)させて再度カラーフィルター材料の吐出を行う。このため、改行動作を3回行った場合には、常に基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する一対の上記液滴吐出ヘッドのうち、改行方向における後側に配置された液滴吐出ヘッドが既に当該カラーフィルター材料が吐出された領域の隣の領域にカラーフィルター材料を吐出する。
そして、上記動作が繰り返されることによって、基板Pの全面にカラーフィルター材料が吐出される。
【0042】
具体的には、液滴吐出ヘッド5aは、大幅改行動作の後に液滴吐出ヘッド5jが既に吐出した領域に連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する。つまり、液滴吐出装置IJにおいて液滴吐出ヘッド5aと液滴吐出ヘッド5jとは、数回の改行動作ごとに基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドである。
また、同様に、液滴吐出ヘッド5bと液滴吐出ヘッド5k、及び液滴吐出ヘッド5cと液滴吐出ヘッド5lとが、数回の改行動作ごとに基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドである。
【0043】
さらに、液滴吐出ヘッド5gは、大幅改行動作の直前に液滴吐出ヘッド5dが既に吐出した領域に連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する。つまり、液滴吐出装置IJにおいて液滴吐出ヘッド5gと液滴吐出ヘッド5dとは、数回の改行動作ごとに基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドである。
また、同様に、液滴吐出ヘッド5hと液滴吐出ヘッド5e、液滴吐出ヘッド5iと液滴吐出ヘッド5fとが、数回の改行動作ごとに基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドである。
【0044】
次に、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100について図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100は、上述のような複数の液滴吐出ヘッドを搭載可能な液滴吐出装置IJの組立て段階において、基板P上の連接する領域にカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドとして、予め用意された複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付けるものである。
【0045】
そして、図3に示すように、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100は、微振動用駆動信号印加部20(描画状態形成手段)と、温度測定部30(温度測定手段)と、制御処理部40(選択手段、温度特性取得手段)と、入力部50と、出力部60とを備えている。
この本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100は、支持部70において液滴吐出ヘッド5の脱着可能とされており、予め用意された複数の液滴吐出ヘッド5を支持部70に対して順次取り付けて液滴吐出ヘッド5の温度特性を取得すると共に記憶し、全ての液滴吐出ヘッド5の温度特性を取得した後に、液滴吐出ヘッド5の割り付けを行う。
【0046】
微振動用駆動信号印加部20は、支持部70に支持された液滴吐出ヘッド5のノズルNの各々に対して設けられた駆動素子に対して、微振動用駆動信号を印加して駆動素子を振動させることによって液滴吐出ヘッド5の加熱を行い、これによって液滴吐出ヘッド5を擬似的に描画状態とするものである。
なお、描画状態とは、液滴吐出ヘッド5が液滴吐出装置IJに搭載されて、基板Pにカラーフィルター材料を吐出する場合の状態である。また、液滴吐出ヘッド5を擬似的に描画状態とするとは、液滴吐出ヘッド5が実際の描画状態と同じように加熱される状態とすることである。
【0047】
温度測定部30は、制御処理部40と電気的に接続されており、支持部70に支持された液滴吐出ヘッド5の温度を測定し、その測定結果を出力するものである。この温度測定部30としては、例えば熱電対を用いることができる。
【0048】
制御処理部40は、微振動用駆動信号印加部20によって支持部70に支持された液滴吐出ヘッド5の駆動素子を微振動させ、当該微振動によって昇温する液滴吐出ヘッド5の温度を温度測定部30によって時系列的に取得することによって、液滴吐出ヘッド5の温度特性を取得して記憶する。そして、制御処理部40は、支持部70に対して取り付けられる液滴吐出ヘッド5が取替えら得るたびに液滴吐出ヘッド5の温度特性を取得して記憶する。つまり、制御処理部40は、複数の液滴吐出ヘッド5の温度特性を蓄積する。
また、制御処理部40は、蓄積した複数の液滴吐出ヘッド5の温度特性に基づいて、基板P上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッドとして、最も温度特性が近似するものを選択して割り付ける。なお、この液滴吐出ヘッドの具体的な割付方法については、後に詳説する。
【0049】
入力部50は、制御処理部40に対して指令を入力するためのものであり、キーボードやマウスから構成される。
出力部60は、制御処理部40から入力される信号を可視化して出力するものであり、ディスプレイやプリンタから構成される。
【0050】
次に、このように構成された本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100の動作(液滴吐出ヘッドの割付方法)について説明する。
なお、以下の説明においては、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100によって、上述の液滴吐出装置IJに対して液滴吐出ヘッドを割り付ける方法について説明する。
【0051】
まず、液滴吐出装置IJにおいては、上述のように、R(赤)用のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5について考えると、液滴吐出ヘッド5aと液滴吐出ヘッド5g、及び液滴吐出ヘッド5dと液滴吐出ヘッド5jが常に連接する領域にR(赤)用のカラーフィルター材料を吐出する。また、液滴吐出ヘッド5aと液滴吐出ヘッド5j、及び液滴吐出ヘッド5gと液滴吐出ヘッド5dが数回の改行動作ごとに連接する領域にR(赤)用のカラーフィルター材料を吐出する。
また、G(緑)用のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5について考えると、液滴吐出ヘッド5bと液滴吐出ヘッド5h、及び液滴吐出ヘッド5eと液滴吐出ヘッド5kが常に連接する領域にG(緑)用のカラーフィルター材料を吐出する。また、液滴吐出ヘッド5bと液滴吐出ヘッド5k、及び液滴吐出ヘッド5hと液滴吐出ヘッド5eが数回の改行動作ごとに連接する領域にG(緑)用のカラーフィルター材料を吐出する。
また、B(青)用のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5について考えると、液滴吐出ヘッド5cと液滴吐出ヘッド5i、及び液滴吐出ヘッド5fと液滴吐出ヘッド5lが常に連接する領域にB(青)用のカラーフィルター材料を吐出する。また、液滴吐出ヘッド5cと液滴吐出ヘッド5l、及び液滴吐出ヘッド5iと液滴吐出ヘッド5fが数回の改行動作ごとに連接する領域にB(青)用のカラーフィルター材料を吐出する。
そして、制御処理部40に対して、これらの液滴吐出ヘッド5の吐出領域の関係が予め記憶される。
【0052】
そして、制御処理部40は、まず支持部70に対して取り付けられた全ての液滴吐出ヘッド5の温度特性を取得する。
具体的には、制御処理部40は、支持部70に対して取り付けられた液滴吐出ヘッド5の駆動素子に対して、微振動用駆動信号印加部20から微振動駆動信号を印加することによって駆動素子を微振動させる。これによって、液滴吐出ヘッド5が加熱されて擬似的に描画状態が形成される(描画状態形成工程)。そして、このような擬似的な描画状態が維持されることによって、実際の描画状態と同様に液滴吐出ヘッド5の温度が上昇するため、制御処理部40は、温度測定部30によって液滴吐出ヘッド5の温度を時系列的に連続して測定する(温度測定工程)。続いて、制御処理部40は、温度測定部30の測定結果から、図4に示すような温度と時間との関係を示す温度特性を取得する(温度特性取得工程)。そして、制御処理部40は、順次支持部70に取り付けられる全ての液滴吐出ヘッド5に対して図4に示す温度特性を取得して記憶する。
【0053】
続いて、制御処理部40は、蓄積した複数の液滴吐出ヘッド5の温度特性を比較し、複数の液滴吐出ヘッド5の中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付ける。
ここでは、R(赤)用のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5を割り付ける方法を一例について説明する。
まず、制御処理部40は、複数の液滴吐出ヘッド5の中から1つの液滴吐出ヘッド5を液滴吐出ヘッド5aとして選択する。ここで選ばれる液滴吐出ヘッド5は何れの液滴吐出ヘッド5であっても良い。このため、例えば、制御処理部40は、最初に温度特性を取得した液滴吐出ヘッド5を液滴吐出ヘッド5aとして選択する。
続いて、制御処理部40は、液滴吐出ヘッド5aとして選択した液滴吐出ヘッド5の温度特性と最も近い温度特性を有する液滴吐出ヘッド5を、液滴吐出ヘッド5aと常に連接する領域にR(赤)用カラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5gとして選択する。
続いて、制御処理部40は、液滴吐出ヘッド5gとして選択した液滴吐出ヘッド5の温度測定と最も近い温度特性を有する液滴吐出ヘッド5を液滴吐出ヘッド5dとして選択する。
続いて、制御処理部40は、液滴吐出ヘッド5dとして選択した液滴吐出ヘッド5の温度特性と最も近い温度特性を有する液滴吐出ヘッド5を、液滴吐出ヘッド5dと常に連接する領域にR(赤)用カラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5jとして選択する。
【0054】
そして、制御処理部40は、G(緑)用のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5と、B(青)用のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5についても、残った液滴吐出ヘッド5の中から同様に温度特性が近いものを選択する。
【0055】
なお、最も温度特性が近似する液滴吐出ヘッド5を選択する方法としては、例えば、擬似的に形成された描画状態における単位時間あたりの温度上昇速度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択する方法と、擬似的に形成された描画状態におけるピーク温度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択する方法と、擬似的に形成された描画状態におけるピーク温度までの到達時間が最も近似するものを最も温度特性が近似する方法とが考えられる。
そこで、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置100は、上述のいずれかの方法をGUI(Graphical User Interface)等によって作業者に選択させ、選択された方法に基づいて制御処理部40に液滴吐出ヘッド5を選択させる。
【0056】
このような本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び割付方法によれば、複数の液滴吐出ヘッド5の中から最も温度特性が近似するものを選択し、この選択した液滴吐出ヘッド5を、基材上の連接する領域に同一種類のカラーフィルター材料を吐出する液滴吐出ヘッド5として割り付ける。したがって、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び割付方法によって液滴吐出ヘッド5が割り付けられた液滴吐出装置では、基板Pの連接する領域に温度特性が最も近似する液滴吐出ヘッド5から機能液が吐出される。
したがって、基板P上の連接する領域におけるカラーフィルター材料の吐出量がほぼ均一なものとなる。したがって、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び割付方法によれば、液滴吐出ヘッド5からカラーフィルター材料が吐出される基材上においてカラーフィルター材料の膜厚変化によって生じるムラの発生を抑制することが可能となる。
【0057】
また、描画状態における単位時間あたりの温度上昇速度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択する場合には、描画状態において液滴吐出ヘッド5の温度が変化する場合であっても、基板P上の連接する領域におけるカラーフィルター材料の吐出量がほぼ均一なものとなる。
【0058】
また、描画状態においてはピーク温度で安定化するため、描画状態におけるピーク温度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択する場合には、温度が安定化して以降において確実に基板P上の連接する領域におけるカラーフィルター材料の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0059】
また、描画状態におけるピーク温度までの到達時間が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択する場合には、描画状態となってから最も短時間で液滴吐出ヘッドからのカラーフィルター材料の吐出量を最大とすると共に基板P上の連接する領域におけるカラーフィルター材料の吐出量をほぼ均一なものとすることができる。
【0060】
また、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び割付方法によれば、描画状態を擬似的に形成する描画状態形成工程と、液滴吐出ヘッドの温度を測定する温度測定工程と、該温度測定工程における測定結果に基づいて液滴吐出ヘッドの温度特性を取得する温度特性取得工程とを行った。
このため、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び割付方法によれば、液滴吐出ヘッド5の割り付けに加え、液滴吐出ヘッド5の温度特性を取得することが可能となる。
【0061】
また、本実施形態の液滴吐出ヘッドの割付装置及び割付方法を用いて製造された製品は、品質の向上が望め、歩留まりが向上するため、廃品等を削減することができる。
【0062】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0063】
例えば、上記実施形態においては、合計12個の液滴吐出ヘッドの割付方法について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、より少数あるいはより多数の液滴吐出ヘッドの割付に適用することが可能である。
【0064】
また、上記実施形態においては、圧電体素子を微振動させることによって液滴吐出ヘッド5を擬似的に描画状態とする構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばヒータ等を用いて液滴吐出ヘッドを加熱することによって液滴吐出ヘッド5を擬似的に描画状態としても良い。また、実際に液滴吐出ヘッドからカラーフィルター材料あるいは当該カラーフィルター材料の代わりとなる流体を吐出することによって液滴吐出ヘッド5を擬似的に描画状態とすることも可能である。
【0065】
また、上記実施形態においては、機能液がカラーフィルター材料である構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶等の他の機能液を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0066】
IJ……液滴吐出装置、5(5a〜5l)……液滴吐出ヘッド、P……基板(基材)、100……液滴吐出ヘッドの割付装置、20……微振動用駆動信号印加部(描画状態形成手段)、30……温度測定部(温度測定手段)、40……制御処理部(選択手段、温度特性取得手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドを複数搭載可能な液滴吐出装置への前記液滴吐出ヘッドの割付装置であって、
前記基材上の連接する領域に前記機能液を吐出する前記液滴吐出ヘッドとして、複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付ける選択手段を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの割付装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態における単位時間あたりの温度上昇速度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択することを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッドの割付装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択することを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッドの割付装置。
【請求項4】
前記選択手段は、前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度までの到達時間が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択することを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッドの割付装置。
【請求項5】
前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態を擬似的に形成する描画状態形成手段と、
前記描画状態が擬似的に形成された状態で前記液滴吐出ヘッドの温度を測定する温度測定手段と、
該温度測定手段の測定結果に基づいて前記液滴吐出ヘッドの温度特性を取得する温度特性取得手段と
を備えることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の液滴吐出ヘッドの割付装置。
【請求項6】
基材上に機能液を吐出する液滴吐出ヘッドを複数搭載可能な液滴吐出装置への前記液滴吐出ヘッドの割付方法であって、
前記基材上の連接する領域に前記機能液を吐出する前記液滴吐出ヘッドとして、複数の液滴吐出ヘッドの中から最も温度特性が近似するものを選択して割り付けることを特徴とする液滴吐出ヘッドの割付方法。
【請求項7】
前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態における単位時間あたりの温度上昇速度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択することを特徴とする請求項6記載の液滴吐出ヘッドの割付方法。
【請求項8】
前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択することを特徴とする請求項6記載の液滴吐出ヘッドの割付方法。
【請求項9】
前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態におけるピーク温度までの到達時間が最も近似するものを最も温度特性が近似するものとして選択することを特徴とする請求項6記載の液滴吐出ヘッドの割付方法。
【請求項10】
前記液滴吐出ヘッドが前記基材上の前記機能液を吐出する描画状態を擬似的に形成する描画状態形成工程と、
前記描画状態が擬似的に形成された状態で前記液滴吐出ヘッドの温度を測定する温度測定工程と、
該温度測定工程における測定結果に基づいて前記液滴吐出ヘッドの温度特性を取得する温度特性取得工程と
を有することを特徴とする請求項6〜9いずれかに記載の液滴吐出ヘッドの割付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−227763(P2010−227763A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75923(P2009−75923)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】