説明

混成GNSSおよびTDOAワイヤレス位置検出システム

汎地球測位システム(GPS)受信機および地上系アップリンク到達時間差(UTDOA)受信機を用いた位置判定方法および装置を提供する。本方法は、比較可能な相互相関係数および到達時間差をUTDOA基準局に関して計算することによって、ダウンリンク衛星測定値を透過UTDOA測定値に変換することを含む。本方法は、重み付け動作を含み、これによって、UTDOA測定値およびGPS測定値の相対的重みを、理論的スケーリング、およびそれに続く経験的調節に基づいて調節する。更に、本方法は、候補の位置検出解とUTDOAおよびGPS測定値との間における加重誤差を最小にするために用いられる距離の効率的な計算および組み合わせを含む。これは、最適な位置検出解に近づくに連れて検索動作の複雑さを増していくことによって、UTDOAについては二次元で、GPS測定値については三次元で効率的に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互引用
本願は、2008年8月14日に出願された米国特許出願第12/192,067号の優先権を主張する。この出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
技術分野
[0001] 本発明は、一般的には、アナログまたはディジタル・セルラ・システム、個人通信システム(PCS)、改良特殊移動体無線(ESMR)、およびその他のタイプのワイヤレス通信システムにおいて用いられているような、移動局(MS)とも呼ばれるワイヤレス・デバイスの位置検出方法および装置に関する。更に特定すれば、限定するのではないが、本発明は、ネットワークベースのワイヤレス位置検出システム内において、汎地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)受信機を内蔵するワイヤレス・デバイスのワイヤレス位置検出の精度および歩留まりを向上させる方法に関する。
【従来技術】
【0002】
[0002] U−TDOA位置検出システム(および他の位置検出システム)の位置検出性能は、通常、1つ以上の循環誤差確率として表される。米国連邦通信委員会(FCC)は、Enhanced 9-1-1 Phase II(改良9−1−1フェーズII)指令の一部として、U−TDOAのようなネットワークベースのシステムは、緊急サービスの発呼者の67%に対して100メートル(100メートル即ち328.1フィート)の精度が得られ、緊急サービスの発呼者の95%に対して300メートル(300メートル即ち984.25フィート)の精度を生じる精密度(precision)が得られるように配備されることを要求する。
【0003】
[0003] オーバーレイ・ネットワークベース・ワイヤレス位置検出システムは、最初に商業的に配備されたのが1998年であり、緊急サービスの位置検出を含む、位置検出に基づくサービスをサポートするために広く展開されている。移動体の使用が増えるに連れて、商用の位置検出に基づくサービスおよびEnhanced 9-1-1のワイヤライン・パリティ(wireline parity)双方に対する高精度および高歩留まりのワイヤレス位置検出に対する要望が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004] 高精度、高歩留まりのワイヤレス位置検出システムの要望の一例は、2007年11月20日に発表された連邦通信委員会の07−166報告および指令において見出すことができる。07−166指令は、2010年9月11日という本来の期限を確定しており、このときまでに、全てのワイヤレス電気通信事業者は、これらが担当するPublic Safety Answering Points(PSAP:公衆安全回答地点)の少なくとも75%において、完全なE911位置検出精度遵守を実証し、それらのPSAPサービス・エリアの全てにおいて位置検出精度要件の50%以内の遵守を実証しなければならない。この指令は、本来、2012年9月11日までに電気通信事業者が全てのPSAPにおいて完全な遵守を達成することを要求していた。
【0005】
[0005] ワイヤレス電気通信事業者が完全なPSAP−レベルの遵守に向かって進展していることを確保するために、FCCは一連の暫定的ベンチマークを制定し、電気通信事業者に、彼らが担当する各経済エリアにおいて2008年9月11日までに位置検出精度遵守を達成し、彼らが完全なPSAP−レベルの遵守を2012年に実証するまでに、徐々に小さな地理的エリア(2010年9月11までに、大都市圏統計エリア(Metropolitan Statistical Areaおよび田舎サービス・エリアを含む)内において達成するように要求している。ワイヤレス電気通信事業者は、2年に1回の進展報告を(それぞれ、2009年および2011年9月11日までに)FCCに提出して、完全なPSAP−レベル遵守の達成に向けた彼らの進展を説明しなければならない。遵守は、FCC Office of Engineering and Technology (OET:工学および技術事務所) Bulletin No. 71 guidelines(公報第71指針)に詳細に記載されているような検査に基づくことが予期されていた。しかしながら、FCCは、07-116 Report and Order(報告および指令)において、FCCが今後追加の検査報告要件を定めるかもしれないことを明言した。
【0006】
[0006] FCC 07-166 Report and Orderは、コロンビア特別区管区米国控訴裁判所によって猶予されて(stay)おり、提案された予定(timeline)および期限(deadline)は危険に晒されている(in jeopardy)が、FCCがワイヤレス電気通信事業者のE911システムに対して更に厳格な要件を強制する意図があるのは明白であった。
【0007】
[0007] 公衆安全作業員が、ワイヤレス・フォンから緊急援助を求めた人々の位置を検出し易くすることであった新たな規格を制定する際の委員会が述べた目標は、変化していない。
【0008】
[0008] FCCがPSAP−レベル位置検出精度(および歩留まり)指令に向かって移行しているので、異なる位置検出技術を組み合わせる方法が必要となる。本発明は、通信および位置検出技術の分野にある。本発明は、精度向上を達成するために、GPSおよびUTDOAの相補技術を組み合わせる手段を提供する。
【0009】
[0009] GNSS受信機(GNSSシステムの例には、米国のNAVSTAR汎地球測位システムおよびロシア連邦のGLONASSシステムが含まれる。GNSSシステムの他の例には、ヨーロッパ連合が提案したGalileoシステムならびに中国が提案したBeidou Satellite Navigation and Positioning System(ベイドウ衛星ナビゲーションおよび測位システム)が含まれる)は、一般に、高い精度の疑似測定値を生成するが、都市環境では、衛星カバレッジが厳しく制限される可能性がある。都市環境では、UTDOAはより良いカバレッジおよびより多い測定値を有するという利点があるが、一般に、供給される個々のTDOA測定値の精度は低くなる。双方のシステムのカバレッジが疎になると、いずれのシステムも独立して位置検出解決策を提供することができなくなる場合があるが、一緒に用いれば、高精度の位置推定は実現可能になる。
【0010】
[0010] GPSおよびUTDOAネットワーク双方からの測定値を効率的に利用して、移動局(MS)の位置を発見する方法およびシステムを提供する。GPSにおけるダウンリンク疑似距離測定値(downlink pseudorange measurement)をU−TDOAに変換し、他の測定値と組み合わせる。疑似距離測定の時点における衛星位置に基づいて、衛星を非常に高いアンテナ高さを有する送信タワーとして扱う。
【0011】
[0011] 本明細書において記載する発明技法および概念は、全ての汎地球ナビゲーション衛星システム、ならびに広く用いられているIS−136(TDMA)、GSM、OFDM、およびSC−FDMAワイヤレス・システムを含む時間および周波数分割多重化(TDMA/FDMA)無線通信システムに適用され、更に、CDMA(IS−95、IS−2000)およびユニバーサル移動体通信システム(UTMS)のような符号分割無線通信システムにも適用される。後者は、W−CDMAとしても知られている。以下で論ずる全ヨーロッパ移動体通信方式(GSM)モデルおよび米国NAVSTAR汎地球測位システム(GPS)は、本発明を用いることができる環境例であるが、それだけに限定されるのではない。
参考文献
[0012] 本明細書において記載される主題に関する追加の背景について、以下の参考文献を調べることができる。
【0012】
[1]B.W. Parkinson, J.J. Spilker, P. Axelrad, and P. Enge, "GPS Navigation Algorithms," in Global Positioning Systems: Theory and Applications Volume 1, American Institute of Aeronautics and Astronautics, Inc. Washington, DC, 1996.
[2]A Leick, PGS Satellite Survey, 2nd Ed., John Wiley & Sons, Inc., New York, 1995.
[3]R. Thompson, J. Moran and G. Swenson, Interferometry and Synthesis in Radio Astronomy, John Wiley and Sons, 1986.
[4]R. McDonough, A. Whalen, Detection of Signals in Noise, 2nd Ed., Academic Press,. San Diego, CA, 1995.
[5]W. Venables and B. Ripley, Modern Applied Statistics with S-PLUS, Springer-Verlag, 1997.
[6]Fernandex-Corbaton et al., "Method and apparatus for determining an algebraic solution to GPS terrestrial hybrid location system equations," U.S. Patent 6,289,280, September 11, 2001.
[7]J. Cho, "Hybrid navigation system using neural network," U.S. Patent 6,919,842, July 19, 2005.
[8]Soliman et al., "Method and apparatus for determining the location of a remote station in a CDMA communication network," U.S. Patent 6,188,354, February 13, 2001.
[9]US Patent 5,327,144; Stlp et al
[10]US Patent 5,608,410; Stilp et al
[11]US Patent Application 10/748367 Maloney et al
[12]US Patent 4,445,118; Taylor et al.
【課題を解決するための手段】
【0013】
[0013] ワイヤレス位置検出の分野における当業者には周知のように、TDOA測定値は、ワイヤレス送信機の地理的位置を判定するために用いることができる。本発明では、GPS疑似距離の変換を、所与の1組のUTDOA測定値について行い、2つの異なる技術の測定基準線(baseline)の高い精度の組み合わせを達成する。次に、GPS基準線の初期重みを、測定データの関数として求め、続いて、GPSおよびUTDOA重みの相対的スケーリングを最適化する工夫(refinement)を行う。次いで、検索および減少重み付け(downweighting)の反復プロセスを実行する。検索プロセスでは、測定のタイプ毎に独立したバイアスの解明(solving)を含む、双方のタイプの測定の組み合わせが必要となる。また、検索プロセスは、GPSには必要であるがUTDOAには必要でない垂直(Z)次元の計算も含む。次いで、異なる減少重み付け動作を実行して、それまでの解を改善する。最後に、正確度の幾何学的希釈(GDOP:Geometric Dilution of Precision)計算および残余計算からの結果が、最終的な位置検出解を生成する停止条件への入力を供給する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
[0014] 以上の摘要および以下の詳細な説明は、添付図面と関連付けて読んだときに、一層深く理解することができる。本発明を例示する目的で、図面には本発明の例示的構造を示すが、本発明は、開示する特定の方法や手段に限定されるのではない。図面において、
【図1】図1は、混成GPS/UTDOAネットワークの図である。
【図2】図2は、混成GPS/UTDOAプロセスの主要処理段階である。
【図3】図3は、GPSからUTDOAへの変換の図である。
【図4】図4は、GPSからUTDOAへの変換のフロー・チャートである。
【図5】図5は、基準線重みの混成GPS/UTDOAスケーリングである。
【図6】図6は、GPSおよびUTDOA重みの経験的スケーリングのサンプル・プロットである。
【図7a】図7aは、検索プロセスのフロー・チャートである。
【図7b】図7bは、検索プロセスのフロー・チャートである。
【図8】図8は、初期垂直測位の図である。
【図9】図9は、カイ二乗距離(chi-square meteric)に対するサンプルのz−依存性である。
【図10】図10は、z−次元の関数としてのカイ二乗計算における不確実性の図である。
【図11a】図11aは、細かいz検索のフロー・チャートである。
【図11b】図11bは、細かいz検索のフロー・チャートである。
【図12】図12は、GPS減少重み付けプロセスのフロー・チャートである。
【図13】図13は、バイアスの例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0028] これより、本発明の例示的な実施形態について説明する。最初に、問題の詳細な全体像を示し、次いで本解決策の更に詳細な説明を示す。
【0016】
[0029] 図1は、U−TDOA、A−GPS混成ワイヤレス位置検出システムを示す。便宜上、ワイヤレス位置検出システムの作用するコンポーネントのみを示し、位置検出に基づくサービスに共通な監理運営、アカウンティング、アクセス制御、および許可サービスを扱うミドルウェア・サーバ(その例には、移動体測位局(MPC)または汎地球移動体測位システム(GMLC)が含まれる))は示されていない。
【0017】
[0030] 図1において、GNSSコンスタレーションは2機の衛星101によって表されている。衛星101は、予め確定されているフォーマットの天文暦および天体位置表データを含む無線データ・ストリーム107を送信し、移動体デバイス102のGNSS受信サブシステムが、測地学のまたは楕円体の高度の推定値によって地球105の表面上であればどこででも自己位置検出を潜在的に行うことができる。また、U−TDOAネットワークの基準受信機103および協同受信機104によっても、天文暦および天体位置表データを含む無線107が受信される。
【0018】
[0031] U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークは、地理的に分散された受信機103、104、位置判定エンティティ(PDE)106、および関連のあるデータ・ネットワーキング109から成り、移動体デバイス102のアップリンク送信108、およびGNSSコンスタレーション101の無線送信107によって定められる1つの時間軸(time base)を用いて、基準受信機103と1つ以上の協同受信機104との間における到達時間差を検出する。次いで、双曲線測位としても知られている、マルチラテレーション(multi-lateration)を用いて、位置推定値を計算する。
【0019】
GPS疑似距離のUTDOAへの変換
[0032] 疑似距離を、UTDOA基準局までの幾何学的距離と比較して、UTDOA基準局とMSにおける測定点との間における到達時間差を計算する。これを、UTDOA測定のコンポーネントと共に図3に示す。図3に示すように、衛星301の位置は分かっている(X1,Y1,Z1)。衛星301の送信は、衛星送信経路303を通って移動体デバイス102において受信され、衛星送信経路302を通って基準受信機103によって受信される。移動体デバイス102において受信された衛星信号と、基準受信機103において受信された衛星信号との間における到達時間差が、GPS TDOA(GTDOA)について変換された到達時間差となる。地上の無線経路305による協同受信機104と地上無線経路304による基準受信機103との間における到達時間差が、UTDOA技術では典型的な測定UTDOAとなる。
【0020】
[0033] UTDOA測定値は、協同基地局と基準基地局における移動体信号の到達時間の差を表す。UTDOA測定では、MSの位置は分からず、基準基地局および協同基地局の位置は分かっている。計算GTDOAでは、MSの役割が変化する。MSは、事実上、位置が分かっている衛星から受信する、位置が分かっていない協同局となる。MSの役割が変化し、UTDOAにおけるように、送信機において未知の位置を有し協同局において既知の位置を有する代わりに、未知の位置が協同局(MS)にあり、既知の位置が送信機(衛星)にある。基準タワーは、UTDOAおよびGTDOA双方にとっての同一基準としての役割を果たす。GPSでは、基準タワーと衛星との間における見通し線(LOS:line of sight)伝搬遅延を直接計算することができる。何故なら、基準タワーの位置は分かっており、衛星の位置は計算することができるからである。
【0021】
[0034] 図2に示すように、混成GPS/UTDOAプロセスの主要な処理段階は、プロセスの開始(201)を含む。次いで、GPS測定値を、移動体デバイスとGPS/GNSS衛星101との間におけるTDOA距離または基準線に変換する(202)。次いで、PDE106は混成GPS/U−TDOA基準線に対して重みを計算する。次に、本プロセスは反復的となり、停止条件を満たす(208)まで、重み付けの反復(204)を繰り返し実行する。反復ループ内では、現在の基準線重み付け205を用いて、混成位置推定値を判定し、次いでU−TDOA基準線206およびGPS基準線207に対して、減少重み付け動作を実行する。反復ループ204は、予め設定されている停止条件が満たされる(208)まで継続する。停止条件が生ずるのは、反復回数が所定の最大値を超過するとき、またはGDOPが所定のしきい値を超過し始めるときである。前者の条件が満たされた場合、最後の位置検出解が戻される解となる。後者の条件が満たされた場合、直前の反復からの位置検出解が戻される解となる。次いで、混成GPS/UTDOAプロセスが終了し(209)、その結果混成位置推定値が得られる。
【0022】
[0035] GPSパラメータをTDOAに変換する手順を図4に示す。一旦手順が開始されたなら(401)、TDOA基準タワーを特定し(402)、次いで衛星403毎にTDOAを計算する。衛星403毎に、衛星の位置を求め、幾何学的距離405を反映するように、[1]における標準補正404を疑似距離に対して行う。次に、衛星と基準タワー間における伝播遅延を計算する(406)。次いで、補正した疑似距離を光速407で除算することによって、衛星とMSとの間における測定伝搬を計算する。尚、この伝搬遅延の中には未だ受信機のクロック誤差バイアスがあり、後に説明するようにこれを除去しなければならない。衛星からMSへの伝搬遅延と、衛星から基準タワー408との間における差として、GPS TDOAを計算する。
【0023】
[0036] 次いで、MSにおける受信疑似ランダム・ノイズ(PRN:received pseudorandom noise)と、基準タワー409におけるPRNの仮想受信との間における相互相関について、相関係数を計算する。基準タワーにおける信号対ノイズ比(SNR)が、MS(協同局として動作する)におけるSNRと比較して大きい場合、MSにおけるSNRとi番目の疑似距離測定値[3]に対する相関係数との間には、次の関係が存在する。
【0024】
【数1】

【0025】
[0037] 協同局(MS)におけるSNRが分かっている場合、この式は書き直され、GPS TDOAに対する相関係数は次のようになる。
【0026】
【数2】

【0027】
[0038] これによって、疑似距離測定値の品質の尺度が得られる。これは、UTDOA協同局および基準信号測定値を相互相関することに比肩する。
【0028】
[0039] 次いで、全ての衛星が処理され終えるまで(410)、移動体デバイスによって受信される衛星毎に本手順を繰り返す。次いで、本手順は終了し(411)、戻す。
重み付け手順
[0040] GPS受信機によって報告されるSNRに基づいて、疑似距離測定値に重み付けを行う。GPSおよびUTDOAに対する重み付け動作は、異なる技術毎に行われるので、得られるRMS誤差推定値には差が予期される。したがって、UTDOAおよびGPSについての測定誤差分布、利用可能なGPS測定値の数、ならびに利用可能なUTDOA測定値の数を含むファクタに基づいて、GPSおよびUTDOA重みをスケーリングする。
【0029】
[0041] 図5は、重み付け手順を示す。開始すると(501)、この手順は、最初に、クラメール・ラオ限界[4]からRMS誤差に基づいて、初期重み付けを計算する(502)。加法性白色ガウス・ノイズ(AWGN:Additive White Gaussian Noise)におけるTDOA RMS誤差の下限は、次のようになる。
【0030】
【数3】

【0031】
ここで、Bは信号の帯域幅であり、Tはコヒーレント積分長(coherent integration length)である。帯域幅およびコヒーレント積分長は、UTDOA検出のためのエア・インターフェースに特定的である。エア・インターフェースに基づく理論的なTDOA RMS誤差aTDOArms_iをGPS基準線毎に、(3)式から、GPS SNRおよびUTDOA測定値のエア・インターフェース・パラメータを用いて計算する(503)。
【0032】
[0042] マルチパス効果を考慮するために、UTDOA RMS誤差推定値を高める(enhance)ことができる。例えば、GSMエア・インターフェースとのi番目の基準線についてのマルチパスによるUTDOA誤差の標準偏差は、次のように計算される。
【0033】
【数4】

【0034】
ここで、Kは経験的に決定され、SNRkneeはより迅速な降下(drop off)が望まれる地点である。WCDMAまたはCDMA2000のような他のエア・インターフェースについても、同様の項を計算することができる。
【0035】
[0043] 重みは、ノイズおよびマルチパスからの寄与の二乗分の1であり、エア・インターフェースについて次の理論的重み付けが与えられる。
【0036】
【数5】

【0037】
[0044] 次に、測定データを用いて、理論的重み付けをスケーリングする(504)。GPSのみの基準線測定誤差505およびUTDOAのみの測定誤差506のデータベースが、多数の過去のPGSおよびUTDOA位置から編集されている。これらのデータベースの各々について平均を取ったRMS誤差の比率から、次のような、粗いスケーリング係数Sが得られる。
【0038】
【数6】

【0039】
ここで、GTDOArmsは測定されたGPS RMS誤差、そしてUTDOArmsは測定されたUTDOA RMS誤差である。この比は、オフラインで計算される定数である。すると、GPS基準線毎の初期重み付けは、以下のように、粗いスケーリング係数と、理論的なGPS TDOAからの重みの積となる。
【0040】
【数7】

【0041】
[0045] 次に、混成GPS/UTDOA測定値を用いて、細かいスケーリング係数Sを計算することができる(507)。最終的な測定重みは、次のようになる。
【0042】
【数8】

【0043】
ここで、S=Sとなる。混成解のSに対する感度は、混成位置測定値508のデータベースについてオフラインで計算することができる。
【0044】
[0046] 次に、重み付け手順は終了し(509)、混成技法に生ずる位置検出誤差を最小で済ませる重み付けファクタを戻す。
【0045】
[0047] 図6にプロットの一例を示す。図6では、位置検出誤差の第67百分位数が、Sの関数としてデシベル単位でプロットされている。この例では、30本のUTDOA基準線があり、GPS基準線の数は変動する。図6の左端はUTDOAのみの解に対応し、図6の右端はGPSのみの解に対応する。これらの極値間における混成解は、これらの技術の1つのみを用いる場合と比較して、満足できる改善を示す。例えば、最適なスケーリングは、GPS基準線の数に応じて、40から80dBの範囲であることは明らかである。この計算は、測定データが入手できるときに、オフラインで実行される。最適値は、GPS基準線の数およびUTDOA基準線の数の双方の関数として、多少変動する可能性がある。これは、更なる改良を得るための、Sについての二次元参照表の使用を示すことができる。粗い検索は、計算時間を短縮するために、細かい検索の開始点として用いることができる。この例では、粗いスケーリング係数はSc_dB=10log10(283/1.2)=47dBとなり、これは、最小誤差が生ずるスケーリング係数の推定値の下では僅かである。
混成重み付け最小二乗(WLS)アルゴリズム
[0048] GPSおよびUTDOA寄与におけるバイアスについて分析解を適用する混成WLSアルゴリズムが用いられる。GPSの寄与について、前述の変換および重み付けを行い、疑似距離測定値から得られるGPS UTDOA計算値と組み合わされる。また、3次元検索を行ってGPS基準線を求めることも必要である。
【0046】
[0049] 図7aは、検索プロセス、および加重最小二乗計算に対するコールを示す。一旦この手順が開始すると(701)、TDOA基準タワーを特定しなければならない(702)。何故なら、種々の検査MT位置を想定してTDOA値を計算するためにこれが必要となるからである。停止条件が満たされるまで、解像度を高めて行きながら検索を行う。カイ二乗距離を計算し、検査位置毎に合計する。通常通りにUTDOA検索を二次元で行う。z−検索規準によって保証されるように、高い正確度で、GPS基準線を求めるz−検索を行う。
【0047】
[0050] ここでは、組み合わせたカイ二乗距離の計算は、GPSおよびUTDOAに別々のバイアス値を必要とする。一般に、カイ二乗距離は、次のように計算される。
【0048】
【数9】

【0049】
ここで、TDOAiは、規準サイトからi番目のサイトまでのTDOAである。
【0050】
τは、現在のMS位置からi番目のサイトまでのLOS移動時間である。
【0051】
Nは、基準線の数である。
【0052】
Bはバイアス項である[バイアスは、全ての基準線に対して一定であり、したがって計算から除外することができる]
[0051] バイアスについての最小解は、(9)の導関数を0に等しいBに関して設定し、Bについて解くことによって求められ、Bは次のように示される。
【0053】
【数10】

【0054】
(10)を(9)に代入すると、以下のような、バイアス補正されたカイ二乗距離が求められる。
【0055】
【数11】

【0056】
[0052] バイアス項は、全ての受信信号について一定でありしたがって軽減することができる無線信号の真の飛行時間に対する加算を含む。バイアスの例に受信機クロック誤差があり、これはGPSには大きくなる可能性があり、全ての受信したGPS信号に適用される。(10)によってバイアスを最小に抑えることによって、(11)におけるクロック誤差依存性を解消する。組み合わせカイ二乗距離が、異なる技術毎の個々のカイ二乗距離の和として、(11)から得られる。
【0057】
【数12】

【0058】
ここで、
【0059】
【数13】

【0060】
そして、
は、GPS基準線の数である。
【0061】
は、UTDOA基準線の数である。
【0062】
GTDOAiは、i番目の基準線についての、変換されたGPS疑似距離測定値である。
【0063】
UTDOAiは、i番目の基準線についてのUTDOA測定値である。
【0064】
Giは、GPS基準線の重みである。
【0065】
Uiは、UTDOA基準線の重みである。
【0066】
【数14】

【0067】
[0053] 地図の解像度毎に、(12)を最小にする位置が格納される。連続する解像度毎に、直前の最小値を中心として検索領域を決める。最小値の位置が地図の縁上に当たる場合、解像度を高めずに、検索領域をずらす。所定の最高の解像度で最小値が求められたときに、検索プロセスは終了する。
Z−検索技法
[0054] 高度位置推定は、高精度のGPS解には必要であるが、UTDOAには必要でないので、GPS測定値を効率的に利用するために、迅速な検索アルゴリズムを採用する。これは、初期推定、粗い検索、細かい検索、および操縦規準(steering criteria)の使用を含む。
【0068】
[0055] 図8は、z位置の初期推定を示す。この図は、二次元平面801上への地表105の投影の中心における基準タワー103の位置を示す。UTDOAの座標系では、基準基地局の仰角(elevation)がZ=0を定める。地球の曲面105を考慮すると、z−次元における初期検索位置を、UTDOA座標系に関して求めることができる。粗い検索には、初期Z推定値Z、802を計算し使用することを伴う。この初期Z推定値は、図に示すように、地上レベル803から典型的な高さにおける移動体デバイス102の位置である。
【0069】
[0056] 図9は、カイ二乗距離のZ−位置に対する依存性を示す。ここでは、このプロットの最小値においてZ−値を求めることが望ましいことは明白である。測定の不確実性のために、滑らかな曲線は保証されない。図10は、図9を拡大することによって、Z依存性におけるランダム性を示す。
【0070】
[0057] 計算速度とZ推定値の精度との間においてトレードオフをする必要がある。図7bでは、Z検索707、708、709の初期化、および粗い検索711または細かい検索712を選択する判断710のロジックが示されている。粗い検索規準は、所定の解像度しきい値よりも低い解像度を求めるために粗い検索を選択することから成る。一旦解像度しきい値に達したなら、細かい検索を行う。これらの検索は、初期Z値、Zintから開始する。これらの検索は、任意に、初期Z推定値、Zoを計算することができる。この計算は、Zintを所定の未定義値709に設定することによって指定される。また、初期開始点も、検査位置が検索領域709の縁にあるときのZoとして計算される。細かい検索が選択され、検索の開始が検索領域の縁からでない場合、直前の検索からのz−コンポーネントが、現在のZ検索708の開始点として用いられる。
【0071】
[0058] 図11aおよび図11bは、どのように細かいZ検索が行われるかを示す。一旦細かいZ検索手順が開始すれば(1101)、初期検索位置が未だ定めれていなければ(1102)、Zを計算し、検索の開始点として用いる(1104)。そうでない場合、最初に渡された値が開始点として用いられる(1103)。検索は、検査z点を変化させ(1105)、カイ二乗距離1106を計算し、最小値を格納する(1107)ことによって、上方向に行われる(zを増加させる)。上方向の検索は、現在のカイ二乗距離よりも小さなNup個の連続カイ二乗値が求められるまで継続する(1108)。
【0072】
[0059] 次に、図11bに示すように、下方検索を行う。検索開始点をZintに初期化する(1109)。検索は、検査z点を変化させ(1110)、カイ二乗距離を計算し(1111)、最小値を格納する(1112)ことによって、下方に(zが減少する方向)に行われる。この下方検索は、現在のカイ二乗値よりも小さいカイ二乗値がNdown個連続して得られるまで継続し、その時点で下方検索を停止する(1113)。一旦終了すると(1114)、細かいZ検索は、検査点全てにわたる最小カイ二乗値を返す。
反復減少重み付け
[0060] GPS規準線の減少重み付けを反復して実行する。異常値を発生するメカニズムの相違により、UTDOAおよびGPS規準線の有効な減少重み付けは異なる。中央絶対偏差(MAD:median absolute deviation)演算[5]をGPS規準線に適用し、UTDOAに対する従来の減少重み付け動作と組み合わせる。
【0073】
[0061] GPS減少重み付けのフロー・チャートを図12に示す。図12では、以下の用語が用いられる。
【0074】
・Kd−減少重み付けの一定スケーリング
・Ma−絶対偏差の中央値
・Nb−GPS基準線の数
・Nmax−減少重み付けすべき基準線の最大数
・Sd 減少重み付けのスケーリング係数
[0062] 一旦GPS減少重み付け手順を開始すると(1201)、基準線毎にGPS残余、GTDOAi-τGi (x,y,z)を求めるために、現在の位置検出解を用いる(1202)。次いで、中央値から絶対偏差と共に(1204)中央残余を計算する(1203)。次に、絶対偏差の中央値Maを計算する(1205)。
【0075】
[0063] 基準線を減少重み付けすべきか否か判断するために、ループ1206において基準線に対して用いられるのは、絶対偏差の中央値Maである。残余しきい値がKd*Ma/Nbと定められる。ここで、Kdは定数であり、NbはGPS基準線の数である(1207)。残余がこのしきい値よりも大きく、減少重み付けした基準線の数が、Nmaxによって与えられる最大値よりも小さい場合(1208)、スケーリング係数Sdだけ基準線を減少重み付けする(1209)。全ての基準線を考慮し終えたなら(1210)、反復減少重み付けを終了する(1211)。
【0076】
[0064] 図13は、受信機によって引き起こされるバイアスを示すために用いられる。各場合において、到達時間差は、解明できないマルチパス成分1302、1305、1307、1309の受信によって転化(corrupt)され、受信機バイアス1303のために、受信機が真の飛行時間(TOF)1301、1304、1306、1308を確認する能力が損なわれる。しかしながら、バイアスは一定値であるので、最終的な位置計算の前にこれを計算から除外することができる。
結論
[0065] 本発明の真の範囲は、本明細書において開示した、現時点における好適な実施形態に限定されるのではない。例えば、以上の混成ワイヤレス位置検出システムの現時点における好適な実施形態の開示は、位置判定エンティティ(PDE)、汎地球測位システム(GPS)、移動局(MS)等というような説明的用語を用いているが、以下の特許請求の範囲の保護範囲を限定するように解釈してはならず、またそうではない場合でも、ワイヤレス位置検出システムの発明的態様が、開示された特定の方法および装置に限定することを暗示するように解釈してはならない。
【0077】
[0066] 更に、当業者には言うまでもなかろうが、本明細書において開示した発明的態様の多くは、TDOAを基本としない位置検出システムにおいても適用することができる。例えば、本発明は、先に説明したように構成されているPDEを用いるシステムに限定されるのではない。本質的に、TDOA受信機、PDE等は、プログラマブル・データ収集および処理デバイスであり、本明細書に開示した発明的概念から逸脱することなく、種々の形態をなすことができる。ディジタル信号処理およびその他の処理機能のコストが急速に低下していることから、本システムの発明的動作を変更することなく、例えば、特定の機能のための処理を、本明細書に記載した機能的要素(PDEのような)の1つから、他の機能的要素(BTSのような)に移すことは容易に可能である。多くの場合、本明細書に記載した実施態様(即ち、機能的要素)の配置は、単に設計者の好みであり、厳しい要件ではない。したがって、明示的に限定されていると考えられる場合を除いて、以下の特許請求の範囲の保護範囲が、先に説明した具体的な実施形態に限定されることは意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体デバイスの位置の検出において用いる方法であって、
(a)前記移動体デバイスにおいて、1つ以上の衛星から受信した信号に基づいて、疑似距離測定値を得るステップであって、前記1つ以上の衛星が、汎地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)または汎地球測位システム(GPS)のうち少なくとも1つのものの衛星である、ステップと、
(b)前記GPS疑似距離測定値に基づいてGPS到達時間差(G−TDOA)値を計算するステップであって、前記G−TDOA値が前記移動体デバイスと前記GPS/GNSS衛星との間における基準線を表す、ステップと、
(c)第1および第2の地上受信機間における第1基準線を表すアップリンク到達時間差(U−TDOA)測定値を得るステップと、
(d)混成GPS/U−TDOA基準線を与えるステップと、
(e)前記混成GPS/U−TDOA基準線に対する重み付けを計算するステップと、
(f)前記混成GPS/U−TDOA基準線および前記重み付けを用いて、前記移動体デバイスの位置を推定するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、重み付けを計算する前記ステップが、反復減少重み付け方法を含み、該反復減少重み付け方法が、現在の基準線重み付けを用いて混成位置推定値を判定し、次いで第1または第2の予め定められた停止条件が満たされるまで、前記U−TDOA基準線およびG−TDOA基準線を減少重み付けするステップを含む、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、反復の回数が所定の最大値を超過するときに、前記第1停止条件が満たされたとみなされる、方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記第1停止条件が満たされたときに、最終的な位置検出解が前記移動体デバイスの位置の推定値として用いられる、方法。
【請求項5】
請求項2記載の方法であって、更に、正確度地理的希釈(GDOP)値を判定するステップを含み、前記GDOPが所定のしきい値を超過するときに、前記第2停止条件が満たされたとみなされる、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、前記第2停止条件が満たされたときに、直前の反復からの位置検出解が、前記移動体デバイスの位置の推定値として用いられる、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、当該方法が、U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークと補助−GPS(A−GPS)ネットワークとを含む混成ワイヤレス位置検出システムにおいて実行される、方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法において、前記汎地球測位システムまたは汎地球ナビゲーション衛星システムのうちの少なくとも1つの衛星からの無線データ・ストリームが、前記移動体デバイス、基準受信機、および前記U−TDOA位置検出サブシステムにおける少なくとも1つの協同受信機によって受信され、前記データ・ストリームが、予め確定されたフォーマットとした天文暦および天体位置表データを含み、前記移動体デバイスが、測地学の高度または楕円体の高度の推定値によって、潜在的に自己位置検出することを可能にされている、方法。
【請求項9】
請求項7記載の方法において、前記U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークが、前記移動体デバイスからのアップリンク送信、および前記汎地球測位システムまたは汎地球ナビゲーション衛星システムの少なくとも1つの衛星からの無線送信によって供給される時間軸を用いて、前記基準受信機と少なくとも2つの協同受信機との間における到達時間差を検出し、更にマルチラテレーション・アルゴリズムを用いて位置推定値を計算するように構成されている、地理的に分散された受信機と位置判定エンティティ(PDE)のネットワークを含む、方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、G−TDOA値を計算する前記ステップが、GPS疑似距離をU−TDOA値に変換するプロセスを用いるステップを含み、前記プロセスが、GPS疑似距離を、前記U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークの基準局までの幾何学的距離と比較し、前記移動体デバイスおよび前記基準局においてそれぞれ受信された衛星信号についてTDOA値を計算するステップを含み、前記衛星および前記基準局の位置が分かっており、前記計算したTDOA値がG−TDOA値を表す、方法。
【請求項11】
請求項10記載の方法において、GPS疑似距離をU−TDOA値に変換する前記プロセスが、更に、前記基準局を特定し、衛星毎にTDOA値を計算するステップを含み、衛星毎に、
i.前記衛星の位置を発見し、前記疑似距離が幾何学的距離を反映するように当該疑似距離に対して補正を行うステップと、
ii.前記衛星と前記基準局との間における伝搬遅延を計算するステップと、
iii.前記衛星と前記移動体デバイスとの間における測定伝搬時間を計算し、該計算された時間が受信機のクロック誤差バイアスを含むステップと、
iv.前記衛星から前記移動体デバイスまでの伝搬遅延と、前記衛星から前記基準局までの伝搬遅延との間における差として、前記G−TDOA値を計算するステップと、
v.前記移動体デバイスにおいて受信した疑似ランダム・ノイズ(PRN)信号と前記基準局における前記PRNの仮想受信との間における相互相関に対する相関係数を計算するステップと、
vi.前記基準局における信号対ノイズ比(SNR)が、前記移動体デバイスにおけるSNRに対して大きいと判定するステップと、
vii.前記SNRを用いて、前記疑似距離測定値の品質の尺度を得るステップと、
viii.信号が前記移動体デバイスによって受信される衛星毎に、前記手順を繰り返すステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11記載の方法であって、更に、前記移動体デバイスにおけるSNRを用いて、前記G−TDOA値についての相関係数の尺度を得るステップを含む、方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法において、G−TDOA値と関連のあるi番目の疑似距離測定値(ρ)についての前記相関係数が、一般に、前記移動体デバイスにおけるSNRと以下の関係、
【数15】

を満足する、方法。
【請求項14】
請求項1記載の方法であって、更に、疑似距離測定値に重み付けするプロセスを含み、前記プロセスが、前記疑似距離測定値を得るために用いられた前記GPS受信機によって報告された信号対ノイズ比(SNR)に基づいて、疑似距離測定値に重み付けするステップを含む、方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、予め定められたファクタに基づいてGPSおよびU−TDOA重みをスケーリングする反復減少重み付けプロセスの使用を含み、前記予め定められたファクタが、U−TDOAおよびGPSについての測定誤差分布と、利用可能なGPS測定値の数と、利用可能なU−TDOA測定値の数とを含む、方法。
【請求項16】
請求項14記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、GPS基準線毎に、理論的なTDOA RMS誤差に基づいて初期重み付けを計算するステップを含む、方法。
【請求項17】
請求項16記載の方法において、前記理論的加法性白色ガウス・ノイズ(AWGN)TDOA RMS誤差(aTDOArms_i)が、エア・インターフェースに基づき、前記U−TDOA測定値に対する前記GPS SNRおよびエア・インターフェース・パラメータを用いて、GPS基準線毎に計算される、方法。
【請求項18】
請求項16記載の方法において、前記TDOA RMS誤差が、マルチパス効果(σM_i)によって増大し、前記U−TDOA測定値に対する前記GPS SNRおよびエア・インターフェース・パラメータを用いて、GPS基準線毎に計算される、方法。
【請求項19】
請求項17記載の方法であって、更に、RMS誤差の二乗の逆関数として、重み(Wai
【数16】

の計算を含む、方法。
【請求項20】
請求項17記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、前記理論的重み付け測定データをスケーリングするステップを含む、方法。
【請求項21】
請求項14記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、GPS基準線測定誤差のデータベースと、過去のGPSおよびU−TDOA位置検出測定値から編集されたU−TDOA測定誤差のデータベースとを用いるステップを含む、方法。
【請求項22】
請求項21記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、粗いスケーリング係数(S)を用いるステップを含み、前記粗いスケーリング係数Sが、前記GPS基準線測定誤差にわたって平均化したRMS誤差と前記U−TDOA測定誤差の比を表す、方法。
【請求項23】
請求項22記載の方法において、前記粗いスケーリング係数Sが、
【数17】

として定められ、GTDOArmsが前記測定したGPR RMS誤差を表し、UTDOArmsが前記測定したU−TDOA RMS誤差を表す、方法。
【請求項24】
請求項23記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、GPS基準線毎の初期重み付けとして、前記粗いスケーリング係数と前記理論的GPS TDOAからの前記重みとの積を割り当てるステップを含む、方法。
【請求項25】
請求項24記載の方法において、初期重み付けとして割り当てられる前記積が、
【数18】

として定められる、方法。
【請求項26】
請求項21記載の方法において、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、混成GPS/U−TDOA測定値を用いて計算された細かいスケーリング係数(S)を用いるステップを含む、方法。
【請求項27】
請求項26記載の方法において、前記細かいスケーリング係数が、以下のように細かい測定重みを導出するために用いられ、
【数19】

ここで、S=Sである、方法。
【請求項28】
請求項1記載の方法であって、更に、混成加重最小二乗アルゴリズムを用いるステップを含み、前記アルゴリズムが、前記GPSおよびU−TDOAの寄与におけるバイアスについて分析解を与え、GPS疑似距離寄与の変換を行い、前記変換した加重GPS寄与を、前記疑似距離測定値から得られたGPSTDOA計算値と組み合わせるステップを含む、方法。
【請求項29】
請求項28記載の方法において、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、GPS基準線を求める三次元検索を行うステップを含む、方法。
【請求項30】
請求項29記載の方法において、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、前記移動体デバイスの検査位置を想定したTDOA値の計算と、予め定められた停止条件が満たされるまでの検索とを含み、カイ二乗距離を計算し、検査位置毎の前記距離を合計するステップを含む、方法。
【請求項31】
請求項30記載の方法において、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、GPSおよびU−TDOA毎に別々のバイアス値を含む組み合わせカイ二乗距離の計算を含む、方法。
【請求項32】
請求項31記載の方法において、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、最小カイ二乗距離および対応する検査位置を判定するステップを含み、前記停止条件が、前記最小値が所定の最高解像度において発見されたときに満たされるとみなされる、方法。
【請求項33】
請求項30記載の方法において、変換されたGPS UTDOA基準線を含むU−TDOA検索が三次元で行われ、前記U−TDOA検索が、最初に二次元(x,y)における全GPS基準線における最小カイ二乗距離を求めるために検索するステップと、第3次元(z)において検索するためにz−検索アルゴリズムを用いるステップとを含む、方法。
【請求項34】
請求項30記載の方法において、予め定められた停止条件が、前記最小位置検出解が前記検索空間の縁に該当するときに、現在の解像度で前記検索を継続することを含む、方法。
【請求項35】
請求項30記載の方法において、予め定められた停止条件が、前記最小位置検出解が前記検索空間の縁に該当するときに、現在の地図解像度で前記検索を継続することを含む、方法。
【請求項36】
請求項33記載の方法において、前記z−検索アルゴリズムが、前記移動体デバイスの高度、粗い検索、細かい検索、および操縦規準の初期推定の使用を含む、方法。
【請求項37】
請求項36記載の方法において、前記z−検索アルゴリズムが、更に、UTDOA座標系に関して前記z−次元において初期検索位置を発見するステップを含み、前記粗い検索が、初期推定値Zを計算しこれを用いることを含み、前記初期推定値Zが地上から典型的な高さにおける前記移動体デバイスの位置を表し、前記操縦規準が、所定の解像度しきい値未満の解像度を求める前記粗い検索を選択すること、および一旦前記解像度しきい値に達した場合に前記細かい検索を行うことを含む、方法。
【請求項38】
ワイヤレス位置検出システムであって、
移動体デバイスと通信し、前記移動体デバイスから、1つ以上の衛星から該移動体デバイスが受信した信号に基づいて、疑似距離測定値を得る手段であって、前記1つ以上の衛星が、汎地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)または汎地球測位システム(GPS)のうち少なくとも1つのものの衛星である、手段と、
前記GPS疑似距離測定値に基づいてGPS到達時間差(G−TDOA)値を計算する手段であって、前記G−TDOA値が前記移動体デバイスと前記GPS/GNSS衛星との間における基準線を表す、手段と、
第1および第2の地上受信機間における第1基準線を表すアップリンク到達時間差(U−TDOA)測定値を得る手段と、
混成GPS/U−TDOA基準線を与える手段と、
前記混成GPS/U−TDOA基準線に対する重み付けを計算する手段と、
前記混成GPS/U−TDOA基準線および前記重み付けを用いて、前記移動体デバイスの位置を推定する手段と、
を含む、システム。
【請求項39】
請求項38記載のシステムにおいて、重み付けを計算する前記手段が、現在の基準線重み付けを用いて混成位置推定値を判定し、次いで第1または第2の予め定められた停止条件が満たされるまで、前記U−TDOA基準線およびG−TDOA基準線を減少重み付けすることを含む、システム。
【請求項40】
請求項39記載のシステムにおいて、反復の回数が所定の最大値を超過するときに、前記第1停止条件が満たされたとみなされる、システム。
【請求項41】
請求項40記載のシステムにおいて、前記第1停止条件が満たされたときに、最終的位置検出解が前記移動体デバイスの位置の推定値として用いられる、システム。
【請求項42】
請求項39記載のシステムであって、更に、正確度地理的希釈(GDOP)値を判定する手段を含み、前記GDOPが所定のしきい値を超過するときに、前記第2停止条件が満たされたとみなされる、システム。
【請求項43】
請求項42記載のシステムにおいて、前記第2停止条件が満たされたときに、直前の反復からの位置検出解が、前記移動体デバイスの位置の推定値として用いられる、システム。
【請求項44】
請求項38記載のシステムにおいて、当該システムが、U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークと補助−GPS(A−GPS)ネットワークとを含む混成ワイヤレス位置検出システムである、システム。
【請求項45】
請求項44記載のシステムにおいて、前記汎地球測位システムまたは汎地球ナビゲーション衛星システムの少なくとも1つの衛星からの無線データ・ストリームが、前記移動体デバイス、基準受信機、および前記U−TDOA位置検出サブシステムにおける少なくとも1つの協同受信機によって受信され、前記データ・ストリームが、予め確定されたフォーマットとした天文暦および天体位置表データを含み、前記移動体デバイスが、測地学の高度または楕円体の高度の推定値によって、潜在的に自己位置検出することを可能にされている、システム。
【請求項46】
請求項44記載のシステムにおいて、前記U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークが、前記移動体デバイスからのアップリンク送信、および前記汎地球測位システムまたは汎地球ナビゲーション衛星システムの少なくとも1つの衛星からの無線送信によって供給される時間軸を用いて、前記基準受信機と少なくとも2つの協同受信機との間における到達時間差を検出し、更にマルチラテレーション・アルゴリズムを用いて位置推定値を計算するように構成されている、地理的に分散された受信機と位置判定エンティティ(PDE)のネットワークを含む、システム。
【請求項47】
請求項38記載のシステムにおいて、G−TDOA値を計算する前記手段が、GPS疑似距離をU−TDOA値に変換するプロセスを用いており、前記プロセスが、GPS疑似距離を、前記U−TDOAワイヤレス位置検出ネットワークの基準局までの幾何学的距離と比較し、前記移動体デバイスおよび前記基準局においてそれぞれ受信された衛星信号についてTDOA値を計算するステップを含み、前記衛星および前記基準局の位置が分かっており、前記計算したTDOA値がG−TDOA値を表す、システム。
【請求項48】
請求項47記載のシステムにおいて、GPS疑似距離をU−TDOA値に変換する前記プロセスが、更に、前記基準局を特定し、衛星毎にTDOA値を計算するステップを含み、衛星毎に、
i.前記衛星の位置を発見し、前記疑似距離が幾何学的距離を反映するように当該疑似距離に対して補正を行うステップと、
ii.前記衛星と前記基準局との間における伝搬遅延を計算するステップと、
iii.前記衛星と前記移動体デバイスとの間における測定伝搬時間を計算し、前記計算される時間が受信機のクロック誤差バイアスを含むステップと、
iv.前記衛星から前記移動体デバイスまでの伝搬遅延と、前記衛星から前記基準局までの伝搬遅延との間における差として、前記G−TDOA値を計算するステップと、
v.前記移動体デバイスにおいて受信した疑似ランダム・ノイズ(PRN)信号と前記基準局における前記PRNの仮想受信との間における相互相関に対する相関係数を計算するステップと、
vi.前記基準局における信号対ノイズ比(SNR)が、前記移動体デバイスにおけるSNRに対して大きいと判定するステップと、
vii.前記SNRを用いて、前記疑似距離測定値の品質の尺度を得るステップと、
viii.信号が前記移動体デバイスによって受信される衛星毎に、前記手順を繰り返すステップと、
を含む、システム。
【請求項49】
請求項48記載のシステムであって、更に、前記移動体デバイスにおけるSNRを用いて、前記G−TDOA値についての相関係数の尺度を得る手段を含む、システム。
【請求項50】
請求項49記載のシステムにおいて、G−TDOA値と関連のあるi番目の疑似距離測定値(ρ)についての前記相関係数が、一般に、前記移動体デバイスにおけるSNRと以下の関係、
【数20】

を満足する、システム。
【請求項51】
請求項38記載のシステムであって、更に、疑似距離測定値に重み付けするプロセスを実行する手段を含み、前記プロセスが、前記疑似距離測定値を得るために用いられた前記GPS受信機によって報告された信号対ノイズ比(SNR)に基づいて、疑似距離測定値に重み付けするステップを含む、システム。
【請求項52】
請求項51記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、予め定められたファクタに基づいてGPSおよびU−TDOA重みをスケーリングする反復減少重み付けプロセスの使用を含み、前記予め定められたファクタが、U−TDOAおよびGPSについての測定誤差分布と、利用可能なGPS測定値の数と、利用可能なU−TDOA測定値の数とを含む、システム。
【請求項53】
請求項51記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、GPS基準線毎に、理論的なTDOA RMS誤差に基づいて初期重み付けを計算するステップを含む、システム。
【請求項54】
請求項53記載のシステムにおいて、前記理論的加法性白色ガウス・ノイズ(AWGN)TDOA RMS誤差(aTDOArms_i)が、エア・インターフェースに基づき、前記U−TDOA測定値に対する前記GPS SNRおよびエア・インターフェース・パラメータを用いて、GPS基準線毎に計算される、システム。
【請求項55】
請求項53記載のシステムにおいて、前記TDOA RMS誤差が、マルチパス効果(σM_i)によって増大し、前記U−TDOA測定値に対する前記GPS SNRおよびエア・インターフェース・パラメータを用いて、GPS基準線毎に計算される、システム。
【請求項56】
請求項54記載のシステムであって、更に、RMS誤差の二乗の逆関数として、
【数21】

重み(Wai)の計算を行う手段を含む、システム。
【請求項57】
請求項54記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、前記理論的重み付け測定データをスケーリングする手段を含む、システム。
【請求項58】
請求項51記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、GPS基準線測定誤差のデータベースと、過去のGPSおよびU−TDOA位置検出測定値から編集されたU−TDOA測定誤差のデータベースとを用いる、システム。
【請求項59】
請求項58記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、粗いスケーリング係数(S)を用い、前記粗いスケーリング係数Sが、前記GPS基準線測定誤差にわたって平均化したRMS誤差と前記U−TDOA測定誤差の比を表す、システム。
【請求項60】
請求項59記載のシステムにおいて、前記粗いスケーリング係数Sが、
【数22】

として定められ、GTDOArmsが前記測定したGPR RMS誤差を表し、UTDOArmsが前記測定したU−TDOA RMS誤差を表す、システム。
【請求項61】
請求項60記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、GPS基準線毎の初期重み付けとして、前記粗いスケーリング係数と前記理論的GPS TDOAからの前記重みとの積を割り当てる、システム。
【請求項62】
請求項61記載のシステムにおいて、初期重み付けとして割り当てられる前記積が、
【数23】

として定められる、システム。
【請求項63】
請求項58記載のシステムにおいて、疑似距離測定値に重み付けする前記プロセスが、更に、混成GPS/U−TDOA測定値を用いて計算された細かいスケーリング係数(S)を用いる、システム。
【請求項64】
請求項63記載のシステムにおいて、前記細かいスケーリング係数が、以下のように細かい測定重みを導出するために用いられ、
【数24】

ここで、S=Sである、システム。
【請求項65】
請求項38記載のシステムであって、更に、混成加重最小二乗アルゴリズムを用いる手段を含み、前記アルゴリズムが、前記GPSおよびU−TDOAの寄与におけるバイアスについて分析解を与え、GPS疑似距離寄与の変換を行い、前記変換した加重GPS寄与を、前記疑似距離測定値から得られたGPSTDOA計算値と組み合わせるステップを含む、システム。
【請求項66】
請求項65記載のシステムにおいて、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、GPS基準線を求める三次元検索を行うステップを含む、システム。
【請求項67】
請求項66記載のシステムにおいて、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、前記移動体デバイスの検査位置を想定したTDOA値の計算と、予め定められた停止条件が満たされるまでの検索とを含み、カイ二乗距離を計算し、検査位置毎の前記距離を合計するステップを含む、システム。
【請求項68】
請求項67記載のシステムにおいて、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、GPSおよびU−TDOA毎に別々のバイアス値を含む組み合わせカイ二乗距離の計算を含む、システム。
【請求項69】
請求項68記載のシステムにおいて、前記混成加重最小二乗アルゴリズムが、更に、最小カイ二乗距離および対応する検査位置を判定するステップを含み、前記停止条件が、前記最小値が所定の最高解像度において発見されたときに満たされるとみなされる、システム。
【請求項70】
請求項67記載のシステムであって、更に、U−TDOA検索を三次元で行う手段を含み、前記U−TDOA検索が、最初に二次元(x,y)における全GPS基準線における最小カイ二乗距離を求めるために検索するステップと、第3次元(z)において検索するためにz−検索アルゴリズムを用いるステップとを含む、システム。
【請求項71】
請求項67記載のシステムにおいて、予め定められた停止条件が、前記最小位置検出解が前記検索空間の縁に該当するときに、現在の解像度で前記検索を継続することを含む、システム。
【請求項72】
請求項67記載のシステムにおいて、予め定められた停止条件が、前記最小位置検出解が前記検索空間の縁に該当するときに、現在の地図解像度で前記検索を継続することを含む、システム。
【請求項73】
請求項70記載のシステムにおいて、前記z−検索アルゴリズムが、前記移動ATIデバイスの高度、粗い検索、細かい検索、および操縦規準の初期推定の使用を含む、システム。
【請求項74】
請求項73記載のシステムにおいて、前記z−検索アルゴリズムが、更に、UTDOA座標系に関して前記z−次元において初期検索位置を発見するステップを含み、前記粗い検索が、初期推定値Zを計算しこれを用いることを含み、前記初期推定値Zが地上から典型的な高さにおける前記移動体デバイスの位置を表し、前記操縦規準が、所定の解像度しきい値未満の解像度を求める前記粗い検索を選択すること、および一旦前記解像度しきい値に達した場合に前記細かい検索を行うことを含む、システム。
【請求項75】
コンピュータ読み取り可能媒体であって、
移動体デバイスと通信し、前記移動体デバイスから、1つ以上の衛星から受信した信号に基づいて、疑似距離測定値を得るステップであって、前記1つ以上の衛星が、汎地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)または汎地球測位システム(GPS)のうち少なくとも1つの衛星である、ステップと、
前記GPS疑似距離測定値に基づいてGPS到達時間差(G−TDOA)値を計算するステップであって、前記G−TDOA値が前記移動体デバイスと前記GPS/GNSS衛星との間における基準線を表す、ステップと、
第1および第2地上受信機間における第1基準線を表すアップリンク到達時間差(U−TDOA)測定値を得るステップと、
混成GPS/U−TDOA基準線を与えるステップと、
前記混成GPS/U−TDOA基準線に対する重み付けを計算するステップと、
前記混成GPS/U−TDOA基準線および前記重み付けを用いて、前記移動体デバイスの位置を推定するステップと、
を含み、移動体デバイスの位置の検出において用いられるコンピュータ実装方法を実行するためのコンピュータ読み取り可能命令を収容する、コンピュータ読み取り可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2011−530714(P2011−530714A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523059(P2011−523059)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/053185
【国際公開番号】WO2010/019479
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500532540)トゥルーポジション・インコーポレーテッド (48)
【Fターム(参考)】