説明

混練機および混練制御方法

【課題】モータの駆動効率を高く維持しつつ種々の用途における所定の回転数に容易に対応することができる混練機および混練制御方法を提供することである。
【解決手段】固定速モータが一定の回転数で回転し、可変速モータが任意の回転数で回転する。遊星歯車式変速機の太陽歯車、遊星歯車、内歯歯車および歯車保持機の働きにより、固定速モータと可変速モータとの差動回転数が回転数として伝達され、一対の混練ロータに与えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混練翼を供えた一対のロータを回転させることにより被混練物を混練する混練機および混練制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、混練翼を供えた一対のロータが混練室内で異方向に回転して、ゴム等の原料を混練する装置として混練機が用いられている。この混練機は、固定速モータの回転力を減速機構により減速させて、その減速された回転力を一対のコネクティングギアにより一対の出力軸に分配し、一対の出力軸から一対の混練ロータへ伝達するように構成されている。
【0003】
特許文献1には、被混練物の温度を設定温度に追従させるように被混練物の物性に直接関係する制御要素をそれぞれ独立した制御する密閉型混練機の混練制御方法について開示されている。この密閉型混練機の混練制御方法によれば、被混練物の物性に応じて最適な冷却、加圧または混練を行うことができる。
【0004】
また、特許文献2には、混練時のトルクまたは温度上昇のカーブを検知し、自動的にロータ回転数を制御する混練機について開示されている。この混練機によれば、効率よく被混練物を混練することができる。
【0005】
さらに、特許文献3においては、密閉式混練機全体の配置スペースを小さくするとともに、全体のコストダウンを実現できる密閉式混練機について開示されている。この密閉式混練機によれば、従来と比較して配置スペースを少なくしつつ、密閉式混練機全体の小型化を実現することができる。
【0006】
【特許文献1】特開平11−57445号公報
【特許文献2】特開昭58−98215号公報
【特許文献3】特許3474712号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1〜特許文献3のいずれにおいても、混練機で被混練物の混練を行う場合、一対の混練ロータを一個の駆動モータにより回転させているため、一対の混練ロータの回転数を大きく変化させる場合に駆動モータの駆動効率が低下するという課題があった。すなわち、被混練物の処理工程において用途に応じて回転数が大きく異なってしまうため、駆動モータに多大な負担をかけてしまうという状態があった。
【0008】
本発明の目的は、モータの駆動効率を高く維持しつつ種々の用途における所定の回転数に容易に対応することができる混練機および混練制御方法を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、省スペースでかつモータの駆動効率を低減させずに種々の用途における所定の回転数に容易に対応することができる混練機および混練制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0010】
(1)
第1の発明に係る混練機は、混練室内で被混練物を混練するため、両端支持で設けられ、かつ異方向に回転可能な一対の混練ロータを有する混練機において、一定の回転数での定常運転を行う固定速モータと、任意の回転数での運転が可能な可変速モータと、固定速モータの動力および可変速モータの動力を一対の混練ロータに伝達可能な遊星歯車式変速機とを含み、遊星歯車式変速機は、固定速モータの動力が伝達される太陽歯車と、可変速モータの動力が伝達される内歯歯車と、太陽歯車および内歯歯車に噛合する遊星歯車と、遊星歯車の動力を伝達する歯車保持器と、歯車保持器から伝達される動力を二分するとともに互いに噛合って異方向に回転する一対の連結歯車と、一対の連結歯車の個々に設けられ、かつ一対の混練ロータに接続され、一対の連結歯車により二分された動力を一対の混練ロータに出力する一対の動力出力軸とを含むものである。
【0011】
第1の発明に係る混練機においては、固定速モータが一定の回転数で回転し、可変速モータが任意の回転数で回転する。遊星歯車式変速機の太陽歯車、遊星歯車、内歯歯車および歯車保持機の働きにより、固定速モータと可変速モータとの差動回転数が回転数として伝達され、一対の混練ロータに与えられる。
【0012】
この場合、被混練物の処理工程に応じて固定速モータに加えて可変速モータを稼動させることにより一対の混練ロータの回転速度を容易に変化させることができる。それにより、容易に被混練物を混練することができる。
【0013】
すなわち、固定速モータおよび可変速モータを用いることにより、処理工程に応じて一対の混練ロータの回転数を変化させる場合、可変速モータの回転数のみを変化すればよいので、両モータへの負担を低減することができるとともに、モータに応じた最適な回転数で回転させることができる。その結果、モータ自体の駆動効率を高く維持することができ、固定速モータおよび可変速モータの長期使用が可能となる。
【0014】
(2)
一対の混練ロータは、長手方向の軸形状を有しつつ互いに並列に配設され、軸形状の両端が支持され、軸形状の一端側から他端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる送り混練翼および軸形状の他端側から一端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる戻し混練翼を備えた正回転軸と、軸形状の他端側から一端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる戻し混練翼および軸形状の一端側から他端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる送り混練翼を備えた逆回転軸とからなってもよい。
【0015】
この場合、一対の混練ロータが、それぞれ送り混練翼および戻し混練翼を有し、一対の混練ロータの送り混練翼と戻し混練翼とが対向するので、少ないエネルギー消費で被混練物に高い剪断作用を与えることができ、異種ポリマおよび充填材、添加物等を均一に混合溶融分散することができる。
【0016】
(3)
固定速モータには、固定速モータの動力を伝達するために固定速出力軸が連設され、可変速モータには、可変速モータの動力を伝達するために可変速出力軸が連設され、固定速出力軸および可変速出力軸が相対的に上下に配置されてもよい。
【0017】
この場合、固定速出力軸と可変速出力軸とが相対的に上下に配置されるので、固定速出力軸と可変速出力軸とが水平方向に並列に配置された場合と比較して、混練機の設置面積(フットパターン)を少なくすることができる。また、固定速出力軸と可変速出力軸とが鉛直方向に配置された場合と比較して、混練機の高さを低減することができる。
【0018】
(4)
固定速モータには、固定速モータの動力を伝達するために固定速出力軸が連設され、可変速モータには、可変速モータの動力を伝達するために可変速出力軸を介して歯車軸が連設され、固定速出力軸および歯車軸が相対的に上下に配置されてもよい。
【0019】
この場合、固定速出力軸と可変速出力軸に連設された歯車軸とが相対的に上下に配置されるので、固定速出力軸と歯車軸とが水平方向に並列に配置された場合と比較して、混練機の設置面積(フットパターン)を少なくすることができる。また、固定速出力軸と歯車軸とが鉛直方向に配置された場合と比較して、混練機の高さを低減することができる。
【0020】
(5)
可変速モータは、圧油により駆動する油圧モータと、固定速モータの動力により油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプと、油圧モータと油圧ポンプとの間に介挿され、油圧ポンプからの圧油供給の流量を調整する流量調整弁とを含んでもよい。
【0021】
この場合、流量調整弁の開度を調整することにより可変速モータの回転数を容易に調整することができる。また、固定速モータの動力を用いることにより油圧を高めることができるので、他の油圧ポンプ駆動装置を必要とせず、混練機の省スペース化を実現することができる。
【0022】
(6)
可変速モータは、圧油量に応じて可変に駆動する可変容量形油圧モータと、固定速モータの動力により可変容量油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプとを含んでもよい。
【0023】
この場合、可変容量形油圧モータの回転数は、油圧ポンプから送られる圧油のモータへの流入量を変えることにより変化される。
【0024】
(7)
被混練物の温度を検知する検知装置と、検知装置からの温度検知に基づいて温度を算出し、温度に応じて可変速モータの回転数を制御する制御装置をさらに備えてもよい。
【0025】
この場合、被混練物の温度が検知装置により検知され、その検知情報に基づいて制御装置が、可変速モータの回転数を制御するので、さらに被混練物の混練を最適な状態で行うことができる。すなわち、混練時における被混練物の温度は、被混練物が所望の品質となるように予め定められており、検知装置により検知された温度が予め定められた温度に近づくように制御される。例えば、検知装置により検知された温度と予め定めた設定温度とを比較し、検知装置により検知された温度が、予め定めた設定温度よりも低い場合には、制御装置は可変速モータの回転数を上昇させて被混練物の温度を上昇させるように制御し、検知装置により検知された温度が、予め定めた設定温度よりも高い場合には、制御装置は可変速モータの回転数を下降させて被混練物の温度を下降させるように制御する。それにより、被混練物の品質を所望のものにすることができる。
【0026】
(8)
第2の発明に係る混練制御方法は、両端支持でかつ混練室内で異方向に回転可能に設けられた一対の混練ロータの回転を固定速モータの回転数および可変速モータの回転数を制御することにより従属制御し、被混練物の混練を制御する混練制御方法において、固定速モータの駆動のオン/オフを制御する第1の制御工程と、被混練物の物性および/または物性変化に応じて可変速モータの回転数を制御する第2の制御工程とを含むものである。
【0027】
第2の発明に係る混練制御方法においては、固定速モータの駆動のオン/オフを制御するとともに、被混練物の物性および/または物性変化に応じて可変速モータの回転数を制御する。
【0028】
この場合、被混練物の物性に応じて予め混練工程を決めることができ、被混練物の物性変化に応じて被混練物を適切に混練することができる。
【0029】
さらに被混練物の処理工程に応じて固定速モータに加えて可変速モータを制御することにより一対の混練ロータの回転速度を容易に制御することができる。すなわち、固定速モータおよび可変速モータを用いることにより、処理工程に応じて回転数を変化させる場合、可変速モータの回転数のみを制御すればよいので、両モータへの負担を低減することができるとともに、モータに応じた最適な回転数で回転させることができるので、モータ自体の効率低下を防止することができる。その結果、固定速モータおよび可変速モータの長期使用も可能となる。
【0030】
具体的には、固定速モータを一定の回転数で回転させつつ可変速モータをも一定の回転数で回転させる混練制御方法、固定速モータを一定の回転数で回転させつつ可変速モータを所定の回転数で変動させつつ回転させる混練制御方法、固定速モータを停止させ可変速モータを任意の回転数で回転させる混練制御方法等を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明に係る実施の形態として本発明を密閉式混練機に適用した場合について説明する。なお、本発明の適用範囲は、密閉式混練機に限定されず、他の任意の混練機にも適用することができる。例えば、連続式混練機にも適用することができる。
【0032】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る密閉式混練機100の一例を示す模式的構成図である。
【0033】
図1に示す密閉式混練機100は、主に固定速モータ10、可変速モータ20、差動遊星機構(遊星歯車変速機)30、混練機90および制御装置200を含む。
【0034】
差動遊星機構30は、可変速側ブレーキ39、可変速側動力伝達機構40、差動遊星歯車機構50および分配機構60を一体に含み、混練機90は一対の混練ロータ91、92および検知装置201を含む。混練ロータ91、92は、それぞれ送り混練翼および戻し混練翼を有する
【0035】
以下、密閉式混練機100の詳細構造について動作とともに説明する。
固定速モータ10には、固定速モータ10の回転を伝達可能な固定速モータの出力軸S10および固定速モータ10の回転を停止可能な固定速側ブレーキ軸S19が設けられる。固定速モータの出力軸S10は、接続カプラC10を介して固定速被駆動軸S11に連設される。固定速被駆動軸S11には後述する太陽歯車53が設けられ、固定速被駆動軸S11は太陽歯車53と共に、回転可能に設けられる。固定速側ブレーキ軸S19には、固定速側ブレーキ19が設けられる。なお、出力軸S10と固定速被駆動軸S11を一体に形成する場合には、接続カプラC10は不要となる。
【0036】
密閉式混練機100の動作時に制御装置200は、固定速モータ10および可変速モータ20にオン/オフの指示を与える。制御装置200の指示に応じて固定速モータ10が稼動することにより太陽歯車53が回転し、固定速側ブレーキ19の働きにより固定速側ブレーキ軸S19の回転が停止され、固定速モータ10の回転が停止される。
【0037】
一方、可変速モータ20には、可変速モータ20の回転を伝達可能な可変速モータの出力軸S20が設けられる。可変速モータの出力軸S20は、接続カプラC20を介して可変速被駆動軸S21に連設される。可変速被駆動軸S21には、動力伝達歯車41および可変速側ブレーキ39が設けられる。なお、出力軸S20と可変速被駆動軸S21を一体に形成する場合には、接続カプラC20は不要となる。
【0038】
固定速モータ10と同じく、制御装置200の指示に応じて可変速モータ20が稼動することにより動力伝達歯車41が回転し、可変速側ブレーキ39の働きにより可変速被駆動軸S21の回転が停止され、可変速モータ20の回転が停止される。
【0039】
差動遊星機構30の可変速側動力伝達機構40は、動力伝達歯車41および動力伝達歯車42を含む。可変速被駆動軸S21に設けられた動力伝達歯車41は、動力伝達歯車42に噛合うように設けられる(図2参照)。差動遊星歯車機構50は、内歯歯車54、複数の遊星歯車52、遊星歯車駆動部(歯車保持器)52L、太陽歯車53、内歯歯車54の外周に設けられた外歯およびこの外歯と噛合う動力伝達歯車51を含む。
【0040】
可変速側動力伝達機構40の動力伝達歯車42と、差動遊星歯車機構50の動力伝達歯車51とは、一体で回転するよう動力伝達軸S22に設けられる。差動遊星歯車機構50の内歯歯車54の内周側には、太陽歯車53が設けられ、その太陽歯車53および内歯歯車54の内歯と噛合うように複数の遊星歯車52が設けられる。本実施の形態において遊星歯車52は3個用いることとする。なお、この遊星歯車52の個数は3個に限定されるものではなく、他の任意の個数の遊星歯車52を用いてもよい。
【0041】
また、複数の遊星歯車52はそれぞれ遊星歯車駆動部52Lにより連設されており、遊星歯車52が移動することにより遊星歯車駆動部52Lが太陽歯車53の回転中心と同心で回転する。
【0042】
したがって、固定速モータ10の稼動により太陽歯車53が回転する。また、可変速モータ20の稼動により動力伝達歯車41が回転し、動力伝達歯車42を介して動力伝達歯車51が回転する。動力伝達歯車51が回転することにより内歯歯車54が回転する。
【0043】
また、遊星歯車52は太陽歯車53と内歯歯車54との回転差に応じて回転し、遊星歯車駆動部52Lは、その回転差に応じて回転する。したがって、固定速モータ10を一定に回転させ、または停止させた場合でも可変速モータ20の回転数を変化させることにより、遊星歯車52の回転数を変化させることができ、遊星歯車駆動部52Lの回転数を容易に変化させることができる。
【0044】
続いて、遊星歯車駆動部52Lは、差動遊星歯車機構50からの駆動力を伝達する駆動軸S55に連設されており、駆動軸S55には、分配機構60のコネクティングギア61が設けられる。分配機構60のコネクティングギア61はコネクティングギア62と噛合うように設けられている。コネクティングギア62には分配駆動軸S62が連設され、分配駆動軸S62には接続カプラC92を介して逆回転軸S92接続される。コネクティングギア61には、分配駆動軸S61が連設され、分配駆動軸S61には、接続カプラC91を介して正回転軸S91が接続される。
【0045】
したがって、遊星歯車駆動部52Lが回転することにより、駆動軸S55を介して分配機構60のコネクティングギア61がR方向に回転し、コネクティングギア62がコネクティングギア61とは逆の−R方向に回転する。なお、分配機構60の働きにより分配駆動軸S61および分配駆動軸S62は異なる方向に回転するので、正回転軸S91および逆回転軸S92は、互いに異なる方向に回転する。なお、駆動軸S55と分配駆動軸S61またはS62とは、非分割の一本の軸としてもよい。
【0046】
混練機90には、正回転軸S91を有する混練ロータ91と、逆回転軸S92を有する混練ロータ92とが設けられる。これら混練ロータ91,92の各回転軸S91,S92は両端部を軸回転可能に支持されている。混練ロータ91には、正回転軸S91の一端側から他端側へ被混練物を移送する方向に捩れた送り混練翼および正回転軸S91の他端側から一端側へ被混練物を移送する方向に捩れた戻し混練翼が設けられており、混練ロータ92には、混練ロータ91と同様の送り混練翼および戻し混練翼が設けられている。それにより、混練機90内において少ないエネルギー消費で被混練物に高い剪断作用を与えることができ、異種ポリマおよび充填材、添加物等を均一に混合溶融分散することができる。
【0047】
なお、上記説明においては、制御装置200は、固定速モータ10および可変速モータ20の両モータを稼動させることとしたが、これに限定されず、制御装置200は、固定速モータ10の稼動をオンにしつつ、かつ可変速モータ20の回転数を任意に可変させることができ、または固定速モータ10の稼動をオフにしつつ、かつ可変速モータ20の回転数を任意に可変させることもできる。
【0048】
次に、図2は、図1の可変速側動力伝達機構40および差動遊星歯車機構50の配置の一例を説明するための図である。
【0049】
図2に示すように、太陽歯車53が設けられている固定速被駆動軸S11(図示せず)に対して、動力伝達歯車51、動力伝達歯車42、動力伝達歯車41および可変速被駆動軸S21が相対的に上下方向に配置される。なお、図2に示す各構成の配置は一例であり、これに限定されるものではない。
【0050】
図2においては、太陽歯車53の周囲に遊星歯車52が3個配置され、内歯歯車54の内歯に沿って等間隔に設けられる。この内歯歯車54の最外周の外側に可変速側動力伝達機構40がはみ出さないように配置すれば、密閉式混練機100の差動遊星機構30の設置面積(フットパターン)を最小にすることができる。また、密閉式混練機100の差動遊星機構30の高さ方向においても太陽歯車53、動力伝達歯車42および動力伝達歯車41を鉛直方向に一列に配置せず、太陽歯車53に対して可変速側動力伝達機構40を斜め上方あるいは斜め下方に配置することで、密閉式混練機100の省スペース化を図ることができる。
【0051】
続いて、図3は、密閉式混練機100における出力と混練ロータの回転数との関係を一例として示す図である。縦軸が出力(kW)を示し、横軸が回転数(rpm)を示す。
【0052】
図3に示すように、出力が0kWから1000kWまでの範囲Aにおいては、可変速モータ20のみを稼動させることにより回転数0rpmから20rpmまでの任意の回転数で運転可能となる。
【0053】
次に、出力が2000kWにおいては、固定速モータ10のみを稼動させることにより回転数40rpmで運転可能となる。また、出力が2000kWから3000kWまでの範囲Cにおいては、固定速モータ10を稼動させつつ、可変速モータ20を稼動させることにより、回転数40rpmから60rpmまでの任意の回転数で運転可能となる。
なお、回転数を20rpmから40rpmの間の任意の回転数で運転したい場合には、固定速モータ10を稼動させるとともに、回転数が40rpmから下がる方向に可変速モータを任意の回転数で稼動(逆回転)させてもよい。
【0054】
以上のように、第1の実施の形態に係る密閉式混練機100においては、固定速モータ10により混練機90の送り混練翼91および戻し混練翼92をそれぞれ備えた一対の混練ロータ91、92を回転させるとともに、被混練物の温度を検知装置201により検知し、その検知情報に基づいて制御装置200が、可変速モータ20の回転数を制御するので、被混練物の混練を最適な状態で行うことができる。なお、検知情報とは、混練機90内の被混練物の温度等の特性に限らず、混練機の冷却水温度、モータ動力またはそれらの変化率等を含む。
【0055】
具体的に制御装置200は、被混練物が所定の品質となるような設定温度を予め決定し、検知装置201から密閉型混練装置100内の混練物の温度と設定温度とを比較して、混練物の温度が低い場合、可変速モータ20の回転を上昇させて、混練物の温度を上昇させる。一方、混練物の温度が高い場合、可変速モータ20の回転を下降させて、混練物の温度を上昇させる。
【0056】
さらに被混練物等の検知情報または処理工程に応じて固定速モータ10に加えて可変速モータ20を稼動させることにより一対の混練ロータ91、92の回転速度を容易に変化させることができる。それにより、被混練物の物性に応じて被混練物を混練することができる。
【0057】
例えば、被混練物の混練には、種々の処理工程がある。したがって、制御装置200は、処理工程または混練中の被混練物の状態に応じて以下のような制御を行う。
【0058】
具体的に、マスターバッチ処理工程(例えば、カーボン練り込み工程)またはファイナルミックス処理工程(例えば、加硫剤等練り込み工程)等を行う場合には、一対の混練ロータ91、92を特定の回転数で運転させる必要がある。このように混練機のロータを特定の回転数で運転させたい場合、制御装置200は、固定速モータ10を定常状態の回転数(一定回転数)で回転するように制御し、可変速モータ20を0から可変速範囲内の任意の一定回転数で回転するように制御する。
【0059】
また、混練機のロータを被混練物の状態に応じた回転数で運転(例えば、被混練物の温度に基づき制御)させたい場合、または過負荷運転を防止(例えば、被混練物の温度変化に基づき制御)したい場合は、被混練物の温度または温度変化に基づいて一対の混練ロータ91、92の回転数を変動させつつ制御する必要がある。この場合、制御装置200は、固定速モータ10を定常の回転数で回転するように制御し、可変速モータ20を0から可変速範囲内において所望の回転数で回転するように変動制御する。
【0060】
さらに、密閉型混練機の混練物の排出時、または他の混練機の起動時には、一対の混練ロータ91、92を低負荷回転させることが必要な場合がある。このような場合、制御装置200は、固定速モータ10の回転を停止するように制御し、可変速モータ20のみを0から可変速範囲内において任意の回転数で一対の混練ロータ91、92が回転するように制御する。
【0061】
すなわち、処理工程に応じて回転数を変化させる場合、図3のように、可変速モータ20の回転数を制御すればよいので、両モータへの負担を低減することができるとともに、両モータに応じた最適な回転数で回転させることができる。その結果、モータ自体の効率低下を防止することができ、固定速モータ10および可変速モータ20の長期使用も可能となる。
【0062】
また、一対の混練ロータ91、92のそれぞれが、送り混練翼および戻し混練翼を有するので、少ないエネルギー消費で被混練物に高いせん断作用を与えることができ、異種ポリマおよび充填材、添加物等を均一に混合溶融分散することができる。
【0063】
さらに、固定速被駆動軸S11と可変速被駆動軸S21とが相対的に上下に配置されるので、固定速被駆動軸S11と可変速被駆動軸S21とが水平方向に並列に配置された場合と比較して、密閉式混練機100の設置面積(フットパターン)を小さくすることができる。また、固定速被駆動軸S11と可変速被駆動軸S21とが鉛直方向に配置された場合と比較して、密閉式混練機100の高さを低減することができる。
【0064】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る密閉式混練機100aについて図面を用いて説明する。第2の実施の形態に係る密閉式混練機100aが第1の実施の形態に係る密閉式混練機100と異なるのは以下の点である。
【0065】
図4は、第2の実施の形態に係る密閉式混練機100aの一例を示す模式的構成図である。
【0066】
図4に示すように、密閉式混練機100aは、密閉式混練機100の差動遊星機構30に代えて差動遊星機構30aを含む。差動遊星機構30aは、差動遊星機構30の構成にさらに、ポンプ動力分配機構70および遊星歯車機構80を有する。
【0067】
また、可変速モータ20の代わりに油圧モータ20aを備え、油圧制御装置25、ポンプ24、配管P1およびP2を含む。制御装置200から油圧制御装置25への動作指示については後述する。
【0068】
以下、密閉式混練機100aの動作について説明する。制御装置200により、固定速モータ10に稼動指示が与えられる。なお、第2の実施の形態においては、制御装置200から油圧モータ20aに対して稼動指示を与えない。制御装置200により固定速モータ10に稼動指示が与えられた場合、固定速モータ10の固定速モータの出力軸S10の回転が接続カプラC10を介して固定速被駆動軸S11に与えられ、ポンプ動力分配機構70のコネクティングギア71が回転する。コネクティングギア71が回転することによりコネクティングギア72が回転し、動力伝達軸S23および接続カプラC24を介してポンプ24にポンプ駆動軸S24を介して駆動力が伝達される。ポンプ24は、ポンプ駆動軸S24の駆動力により駆動する。その結果、配管P1を介して油圧制御装置25の油圧が高められる。
【0069】
次いで、制御装置200は、検知装置201からの検知情報に基づいて、油圧制御装置25に稼動指示を与えるか否かの判定を行う。なお、検知情報とは、混練機90内の被混練物の温度等の特性に限らず、混練機の冷却水温度、モータ動力またはそれらの変化率等を含む。
【0070】
検知情報に基づいて制御装置200が油圧モータ20aに稼動指示を与えた場合、油圧制御装置25は、内部に設けられた調整弁を開放し、油圧モータ20aに配管P2を介して所定の油圧を供給する。それにより、油圧モータ20aが供給された油圧に応じて所定の回転数により回転する。
【0071】
固定速モータ10と油圧モータ20aとの回転差に応じて遊星歯車52が回転し、遊星歯車駆動部52Lから駆動軸S55に所定の回転力が伝達される。また、遊星歯車機構80に所定の回転力が伝達され、太陽歯車81の周囲に設けられた遊星歯車82を介して遊星歯車駆動部82Lに回転力が伝達され、遊星歯車駆動部82Lに伝達された回転力が、遊星歯車駆動部82Lに連設された駆動軸S85に伝達され、分配機構60のコネクティングギア61,62を介して分配駆動軸S61,S62に伝達される。なお、駆動軸S85と分配駆動軸S61とは非分割の一本の軸としてもよい。
【0072】
以上のように、第2の実施の形態に係る密閉式混練機100aにおいては、油圧制御装置25の流量調整弁の開度を調整することにより油圧モータ20aの回転数を容易に調整することができる。また、固定速モータ10の動力を用いることにより油圧を高めることができるので、他の油圧ポンプ駆動装置を必要とせず、密閉式混練機100の構成の簡素化または省スペース化を実現することができる。
【0073】
なお、本実施の形態においては、油圧モータ20aを用いることとしたが、これに限定されず、可変容量形油圧モータを用いてもよく、ポンプ24を用いることとしたが、これに限定されず、他の任意のポンプ、例えば可変容量形油圧ポンプを用いてもよい。
【0074】
また、配管P2等適宜の位置に逆止弁を介挿するか、または一方向回転形油圧モータを設けて圧油の逆流を防止することで油圧回路上における1ウェイクラッチの機構を付加するようにしてもよい。
【0075】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bについて図面を用いて説明する。第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bが第1の実施の形態に係る密閉式混練機100と異なるのは以下の点である。
【0076】
図5は、第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bの一例を示す模式的構成図である。
図5に示すように、密閉式混練機100bは、差動遊星機構30の代わりに、差動遊星機構30b、接続カプラC30、動力伝達軸S56および分配減速機構30cを個別に含む。
【0077】
第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bの差動遊星機構30bは、第1の実施の形態に係る密閉式混練機100の差動遊星機構30の可変速側動力伝達機構40および差動遊星歯車機構50を有する。
【0078】
また、駆動軸S55から接続カプラC30および動力伝達軸S56を介して分配減速機構30cに回転力が伝達される。
【0079】
分配減速機構30cは、減速機構65および分配機構60を含む。減速機構65の減速歯車66には、動力伝達軸S56からの回転力が付与され、減速歯車67に伝達される。減速歯車67の回転力は、動力伝達軸S67を介してコネクティングギア62に与えられるとともに、コネクティングギア61に分配され、分配駆動軸S61,S62に伝達される。なお、動力伝達軸S67と分配駆動軸S62とは非分割の一本の軸としてもよい。
【0080】
以上のように、第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bにおいては、第1の実施の形態に係る密閉式混練機100と比較して構造が複雑になる差動遊星機構30aを差動遊星機構30bと分配減速機構30cとに分割することで、密閉式混練機100cの製造コストの削減および保守管理の容易性を高めることができる。
【0081】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態に係る密閉式混練機100cについて図面を用いて説明する。第4の実施の形態に係る密閉式混練機100cが第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bと異なるのは以下の点である。
【0082】
図6は、第4の実施の形態に係る密閉式混練機100cの一例を示す模式的構成図である。
【0083】
図6に示すように、密閉式混練機100cは、第3の実施の形態に係る密閉式混練機100bの接続カプラC30の代わりに、差動遊星機構30bの駆動軸S55および分配減速機構30cの動力伝達軸S56を直結したものである。
【0084】
図6に示すように、接続カプラ30を介さずに差動遊星機構30bからの回転力を分配減速機構30cに伝達する構成であるので、図5の密閉式混練機100bと比較して設置面積を小さくすることができ、また接続カプラ30のコスト削減を図ることもできる。
【0085】
また、分配減速機構30cは、駆動軸55の回転力を変速または減速させるものでなくてもよい。例えば、減速機構65を等速の動力伝達手段である、チェーンおよびスプロケットまたは歯車等により構成し、差動遊星機構30bからの出力を直接的に分配機構60に伝達する構成にしてもよい。なお、チェーンまたは歯車により変速または減速させる構成にしてもよい。
【0086】
それにより、差動遊星機構30bから混練機90におけるレイアウトを自由度を持って行うことができる。
【0087】
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態に係る密閉式混練機100dについて図面を用いて説明する。第5の実施の形態に係る密閉式混練機100dが第4の実施の形態に係る密閉式混練機100cと異なるのは以下の点である。
【0088】
図7は、第5の実施の形態に係る密閉式混練機100dの一例を示す模式的構成図である。
【0089】
図7に示すように、密閉式混練機100dは、第5の実施の形態に係る密閉式混練機100cの差動遊星機構30bおよび分配減速機構30cを一体化したものである。
【0090】
この密閉式混練機100dにおいては、接続カプラ30を介さずに差動遊星機構30bからの回転力を分配減速機構30cに伝達する構成であるので、図5の密閉式混練機100bと比較して、設置面積を小さくすることができ、また接続カプラ30のコスト削減を図ることもできる。
【0091】
上記の第1〜第5の実施の形態においては、混練機90が混練室に相当し、一対の混練ロータ91、92が一対の混練ロータに相当し、密閉式混練機100,100a,100bが混練機に相当し、固定速モータ10が固定速モータに相当し、可変速モータ20が可変速モータに相当し、差動遊星歯車機構50が遊星歯車式変速機に相当し、太陽歯車53が太陽歯車に相当し、内歯歯車54が内歯歯車に相当し、遊星歯車52が遊星歯車に相当し、遊星歯車駆動部52Lが歯車保持器に相当し、分配機構60が一対の連結歯車に相当し、分配駆動軸S62および分配駆動軸S61が一対の動力出力軸に相当し、可変速被駆動軸S21が可変速出力軸に相当し、固定速被駆動軸S11が固定速出力軸に相当し、動力伝達軸S22が歯車軸に相当し、油圧モータ20aが油圧モータおよび可変容量形油圧モータに相当し、ポンプ24が油圧ポンプに相当し、油圧制御装置25が流量調整弁に相当し、検知装置201が検知装置に相当し、制御装置200が制御装置に相当する。
【0092】
本発明は、上記の好ましい第1〜第5の実施の形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】第1の実施の形態に係る密閉式混練機の一例を示す模式的構成図
【図2】図1の可変伝達機構および差動遊星歯車機構の配置の一例を説明するための図
【図3】密閉式混練機における出力と混練の回転数との関係を示す図
【図4】第2の実施の形態に係る密閉式混練機の一例を示す模式的構成図
【図5】第3の実施の形態に係る密閉式混練機の一例を示す模式的構成図
【図6】第4の実施の形態に係る密閉式混練機の一例を示す模式的構成図
【図7】第5の実施の形態に係る密閉式混練機の一例を示す模式的構成図
【符号の説明】
【0094】
10 固定速モータ10
20 可変速モータ20
20a 油圧モータ
24 ポンプ
25 油圧制御装置
50 差動遊星歯車機構
52 遊星歯車
52L 遊星歯車駆動部
53 太陽歯車
54 内歯歯車
60 分配機構
90 混練機
91 混練ロータ
92 混練ロータ
100,100a,100b,100c,100d 密閉式混練機
200 制御装置
201 検知装置
S11 固定速被駆動軸(固定速出力軸)
S21 可変速被駆動軸(可変速出力軸)
S55 駆動軸
S91 正回転軸
S92 逆回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混練室内で被混練物を混練するため、両端支持で設けられ、かつ異方向に回転可能な一対の混練ロータを有する混練機において、
一定の回転数での定常運転を行う固定速モータと、
任意の回転数での運転が可能な可変速モータと、
前記固定速モータの動力および前記可変速モータの動力を前記一対の混練ロータに伝達可能な遊星歯車式変速機とを含み、
前記遊星歯車式変速機は、
前記固定速モータの動力が伝達される太陽歯車と、
前記可変速モータの動力が伝達される内歯歯車と、
前記太陽歯車および前記内歯歯車に噛合する遊星歯車と、
前記遊星歯車からの動力を伝達する歯車保持器と、
前記歯車保持器から伝達される動力を二分するとともに互いに噛合って異方向に回転する一対の連結歯車と、
前記一対の連結歯車の個々に設けられ、かつ前記一対の混練ロータに接続され、前記一対の連結歯車により二分された動力を前記一対の混練ロータに出力する一対の動力出力軸とを含むことを特徴とする混練機。
【請求項2】
前記一対の混練ロータは、長手方向の軸形状を有するとともに互いに並列に配設され、前記軸形状の両端が軸回転可能に支持され、
前記軸形状の一端側から他端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる送り混練翼および前記軸形状の他端側から一端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる戻し混練翼を備えた正回転軸と、
前記軸形状の他端側から一端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる戻し混練翼および前記軸形状の一端側から他端側へ被混練物を移送可能な捩れからなる送り混練翼を備えた逆回転軸とからなることを特徴とする請求項1記載の混練機。
【請求項3】
前記固定速モータには、前記固定速モータの動力を伝達するために固定速出力軸が連設され、
前記可変速モータには、前記可変速モータの動力を伝達するために可変速出力軸が連設され、
前記固定速出力軸および前記可変速出力軸が相対的に上下に配置されたことを特徴とする請求項1または2記載の混練機。
【請求項4】
前記固定速モータには、前記固定速モータの動力を伝達するために固定速出力軸が連設され、
前記可変速モータには、前記可変速モータの動力を伝達するために可変速出力軸を介して歯車軸が連設され、
前記固定速出力軸および前記歯車軸が相対的に上下に配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の混練機。
【請求項5】
前記可変速モータは、
圧油により駆動する油圧モータと、
前記固定速モータの動力により前記油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧モータと前記油圧ポンプとの間に介挿され、前記油圧ポンプからの圧油供給の流量を調整する流量調整弁とを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の混練機。
【請求項6】
前記可変速モータは、
圧油量に応じて可変に駆動する可変容量形油圧モータと、
前記固定速モータの動力により前記可変容量形油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプとを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の混練機。
【請求項7】
前記被混練物の温度を検知する検知装置と、
前記検知装置からの温度検知に基づいて温度を算出し、前記温度に応じて前記可変速モータの回転数を制御する制御装置をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の混練機。
【請求項8】
両端支持でかつ混練室内で異方向に回転可能に設けられた一対の混練ロータの回転を固定速モータの回転数および可変速モータの回転数を制御することにより従属制御し、被混練物の混練を制御する混練制御方法において、
前記固定速モータの駆動のオン/オフを制御する第1の制御工程と、
前記被混練物の物性および/または物性変化に応じて前記可変速モータの回転数を制御する第2の制御工程とを含むことを特徴とする混練制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−272316(P2006−272316A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−343743(P2005−343743)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】