説明

測定プローブ

【課題】 物体上の複数のコーティングを簡単および確実な方法で非破壊で検査できる測定プローブを提供すること。
【解決手段】 物体(16)の測定表面(17)への接触のための少なくとも1つのセンサ要素を備えた測定ヘッド(26)と、ハウジング(22)によって少なくとも部分的に囲まれる測定ヘッド(26)を受ける支持デバイス(24)とを備えた、物体(16)上の薄膜層の厚さの非破壊測定用測定プローブであって、基本の測定ヘッド(26)に隣接し、それから分離した少なくとも1つの付加の測定ヘッド(27)が、支持デバイス(24)に配置され、且つ、基本の測定ヘッド(26)とは独立して制御され得るよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体上の薄膜層の厚さの非破壊測定用の測定プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ特許第102005054593A1号では、ハウジング内に少なくとも1つのセンサ要素を備えた、薄膜層の厚さの非破壊測定用測定プローブが知られている。接触球状キャップがこのセンサ要素に割り当てられ、それによって測定プローブを、この接触球状キャップにより測定するコーティングの表面上に置くことができる。したがって、薄膜厚さの非破壊測定は、このタイプの測定プローブで行うことができる。普通、このタイプの測定プローブは、測定を行うために測定表面の上に手動で置かれる。測定スタンドの使用も意図することができる。過程中、このタイプの測定プローブを配置することができるように、測定表面への十分なアクセスが与えられるべきである。
【0003】
一方では品質要求の増大、もう一方では特に多数のコーティングに対する測定の複雑性の増大により、このタイプの測定プローブをさらに発展させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ドイツ特許第102005054593A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、測定プローブを作り出すことであり、これを通して物体上の複数のコーティングを簡単および確実な方法で非破壊で検査することができ、測定ヘッドがそれぞれの測定過程での使用のために最適化されている測定プローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、特許請求の範囲請求項1の特徴事項を有する測定プローブによって、達成される。別の好ましい実施形態および別の発展形態が、他の請求項で与えられる。
【0007】
本発明による測定プローブは、支持デバイス上に、基本(第1)の測定ヘッドとは独立して制御できる付加の測定ヘッドを、基本の測定ヘッドに隣接するがそれから離間させて、少なくとも備えている。支持デバイス上の基本の測定ヘッドおよび少なくとも1つの付加の測定ヘッドを、このような隣接させて空間的に離して配置することにより、それぞれのコントロールと共に最適化および隔離した測定システムを形成するために、互いに独立して最適化された手法でそれぞれの測定ヘッドを形成することができる。この測定プローブはしたがって、検査する測定表面への単一の接触によって、異なる薄膜層の厚さの個別の測定が、基本の測定ヘッドおよび少なくとも1つの付加の測定ヘッドによりそれぞれ可能になる。支持デバイス上における基本の測定ヘッドおよび付加の測定ヘッドの配置や、測定表面上における測定ヘッドの相互間および物体に対する測定ヘッドの配置により、同一または異なる測定過程で測定を行うことができ、評価デバイス内の記録データを測定作業に応じて評価可能にできる。したがって、特にそれぞれのコーティングに対して測定過程が選択され、最適化された測定ヘッドが支持デバイス上で使用されている状態で、多数のコーティングを簡単および確実な方法で検査することができる。
【0008】
本発明の好ましい構成は、測定ヘッドそれぞれをなすポールの軸線が、空間的に離れている配置を有し、好ましくは互いに平行に配向されていることを意図している。支持デバイス上の測定ヘッドのこのような配置により、支持デバイス上の測定ヘッドの空間的に離れている配置、したがって、品質が改良された測定を行うために、行われるそれぞれの測定過程によって、それぞれの測定ヘッドの空間的寸法における配置の自由が容易になる。
【0009】
本発明の別の好ましい構成は、少なくとも基本の測定ヘッドから、磁気誘導過程、渦電流法、位相検波過程または磁気直流電流場過程により、層の厚さを測定する少なくとも1つのセンサ要素が決定され、少なくとも1つの付加の測定ヘッドから、上記測定処理の1つに従って、層の厚さを測定する少なくとも1つのセンサ要素を決定することを意図している。測定作業によって、特に測定される物体の基材と、その上に塗布されるコーティングによって、個別の測定過程を選択し、互いに組み合わせることができ、それに従って測定ヘッドを支持デバイス上に配置することができる。
【0010】
測定プローブの別の好ましい構成は、測定プローブのハウジングと支持デバイスとの間に取付けサスペンションを設け、その取付けサスペンションによって支持デバイスは、少なくとも1つの自由度で移動可能にハウジングに挿入されている。かかる構成によって、測定表面に対する測定プローブの接触時に、測定表面に対する測定ヘッドの向きがハウジングとは独立した向きとなり得るので、少なくとも2つの測定ヘッドが均等に載置でき、測定プローブの傾斜状態での接触位置では、必要に応じて、それらの測定ヘッドの順次の載置で独立した向きを呈し得る。したがって、平面(レベル)および湾曲測定表面の双方を確実に検査することができ、測定プローブの処理をより容易にすることができる。
【0011】
本発明の別の好ましい構成では、少なくとも2つの測定ヘッドは、1つの支持デバイスに前後に一列に配置されており、取付けサスペンションは好ましくは、支持デバイスに対して、上記のように構成された2点または多点支持の重心点にて、係合させられる。特に上記配置により、測定ヘッドの独立した向きを呈することが、特に接触動作において、可能であり、測定される物体に対する測定プローブの位置決め後には測定ヘッドは静止する。測定ヘッドの2点支持間の重心点における、取付けサスペンションの好ましい配置によって、最適化された向きが容易に達成される。
【0012】
測定プローブの代替構成では、支持デバイスに2つの測定ヘッドおよび補助ポールを設けて3点支持を形成し、取付けサスペンションは、3点支持の重心点において支持デバイスに係合することが好ましい。この配置により、3点支持による、平面および湾曲表面の双方での独立した向きが容易に達成される。同一でない2つの測定ヘッドおよび1つの補助ポールを、多重コーティングの検査のために設けることが好ましい。別の方法では、2つの同一の測定ヘッドを、1つの補助ポールとともに備えることができる。測定表面に対して測定ヘッドおよび補助ポールを独立した向きで完全に支持するために、取付けサスペンションは、3点支持の重心で支持デバイス上に係合し、それにより測定表面に対する支持デバイスの独立した向きへの転動運動が、測定ヘッドまたは補助ポールによって与えられる。
【0013】
本発明の別の好ましい構成によると、少なくとも1つの位置決めデバイスが、支持デバイスを受けるハウジングに設けられる。この位置決めデバイスを、2点支持を備えた測定システムと、3点支持を備えた測定システムとの両方に設けることができる。これにより、測定点への測定ヘッドの目標接触を確立するために、測定物体に対するハウジングのより簡単な位置決め、および測定表面に対するハウジングの基本(第1)の向きが容易になる。
【0014】
本発明の別の好ましい構成は、測定システムでは、層を測定する少なくとも2つの測定ヘッドが、湾曲表面の表面線に沿った線に沿って配向される。角柱として形成されていることが好ましい位置決めデバイスは、双方の測定ヘッドに対して直角に向けられている。したがって、測定ヘッドの向きおよび、表面線に沿った測定が、双方の測定ヘッドが同じ測定条件となるように達成できる。したがって、薄膜層の厚さの測定をする一方で、湾曲により生じる誤差の除去をすることが、測定表面に対する測定ヘッドの配置によって可能である。
【0015】
本発明の第1の実施形態によると、支持デバイスをハウジングに連結する取付けサスペンションが玉継手として形成されることを意図している。このタイプの玉継手は、ハウジングに対する支持デバイスの位置の3次元変化を容易にする。したがって、測定表面に関する測定ヘッドの位置の極めて柔軟性のある適合がある可能性がある。
【0016】
本発明の別の代替実施形態は、支持デバイスをハウジングに連結する取付けサスペンションは、ばね要素によって形成される。ばね要素は、支持デバイスに係合し、反対側では連結要素によりハウジングに取り付けられており、例えばいくつかのストリップ状の、特に平面ストリップ状のばねによって形成される。この配置は、ストリップ状の1つのばね要素、または互いに隣り合って配置されたばね要素が、測定表面への確実な接触を保証するために、検査される表面への測定プローブの接触中に少なくとも1つの測定ヘッドに少なくとも低い押圧力を与えるという利点を有する。加えて、複数のばね要素または単一のばね要素の長手軸周りの少なくとも僅かな捩れが、1つのばね要素または互いに隣り合って配置されたストリップ状のばね要素によって同時に容易になる。この配置は、測定ヘッドの無摩擦の支持が、ハウジングに関する変位および回動性に関して与えられる利点を有する。ストリップ状のばね要素は、好ましくは、簡単な方法でハウジングに取り付けることができる、連結要素によって保持および連結される。したがって、簡単な取付けおよび取外しを、ハウジングに関して行うことができる。加えて、連結線または信号線との簡単な接触を、連結要素によりハウジングで生じさせ得る。
【0017】
取付けサスペンションの代替構成は、ばね要素が板ばね状であり、好ましくは、測定ヘッドはポール軸線がばね要素の平面に垂直な状態にされている。第1の代替形態によると、いくつかの導電経路をばね要素に設けることができる。したがって、簡単および建設的な実施形態を形成することができ、測定ヘッドのエネルギー供給をばね要素によって同時に容易にすることができる。したがって、測定表面に対する測定ヘッドの向きに干渉する可能性がある、追加の信号線を設ける必要がない。この1つの板ばね要素はまた、1つまたはいくつかのリセスを備えることができ、それによって捩れ防止デバイスを長手軸周りで調節することができる。別の代替形態によると、別の信号線も測定ヘッドにつながる可能性がある。
【0018】
この代替実施形態の好ましい構成は、ばね要素が共通の平面内で相互に隣接した配置され、互いに一定の距離にあり、測定ヘッドが好ましくは、ばね要素の平面に垂直なポール軸線を有している。これにより、長手軸に対する支持デバイスの径方向変位を、ばね要素の距離と、ばね要素の断面形状とによって決定することができる。同時に、接触方向の変位を行うことができ、ばね力を特に接触方向で増加させることができる。支持デバイスに向いたばね要素の端部は、2点または3点支持の重心の領域内の重心で係合することが好ましい。したがって、検査される測定表面上の測定ヘッドの正確に位置決めされた配置および向きを保証することができる。
【0019】
取付けサスペンションの別の代替実施形態では、カルダン・デバイスとして形成される。したがって、支持デバイス、またはその上に配置された測定ヘッドの目標変位または変位方向を、測定表面への接触中に簡単な方法で達成することができる。
【0020】
カルダン・デバイスとしての取付けサスペンションの好ましい構成は、ハウジングに連結され、特に測定ヘッドの接触方向に変位できる支持棒と、少なくとも2つの測定ヘッドで支持デバイスを受ける支持棒の自由端に特に配置された1つまたはいくつかのばね要素とからなる。また、この質量低減配置により、測定表面への測定ヘッドの確かな向きおよび接触が可能になる。これにより、測定ヘッドの死重(dead weight)、および 測定ヘッドへの支持棒の押圧力が働くだけとなる。したがって、測定表面のコーティングは接触中に大きく減らすことができる。
【0021】
カルダン・デバイスの好ましい実施形態は、1つまたは複数のばね要素が、少なくとも2つの測定ヘッドの確実な接触のために、支持棒の長手延長線に対して直角に軸周りに旋回可能に支持デバイスを受けることを意図している。したがって、最初に測定ヘッド1つだけと接触して、測定プローブの他の接触動作が行われている間に独立して、他の測定ヘッドは自動的に位置を確認し、またしっかり測定表面上にあることを達成することができる。
【0022】
さらに、ストリップ状のばね要素は導電性であることが好ましい。これにより、ばね要素が二重機能を呈することが可能になり、追加の電線が必要ない。したがって、質量がかなり減少したプローブ・ユニットを生成することができ、さらに、測定への悪影響を有する別の信号線による破壊力の影響をなくし得る。所望の数の電気接続に対応するストリップ状のばね要素が平面内に配置され、それによって各ばね要素はほとんど、測定ヘッド用の電線に対応する。別の方法では、2本、3本などの線を1つのばね要素上に配置することができ、これを例えばエッチングによって、または可撓性回路基板の形で生成することができる。
【0023】
取付けサスペンションの別の好ましい構成は、支持デバイスと、これに対して(好ましくは)直角に配向した結合要素との間に少なくとも1つのばね要素があり、相互に距離を置いて平行に配向された少なくとも2つのばね要素でもって、結合要素が次のように担持される、すなわち、結合要素がハウジングまたはハウジング・プレートに対して接触方向に変位できるように担持される。このタイプの配置には、結合要素と支持デバイスとの間に配置された少なくとも1つのばね要素は、接触動作中に支持デバイスの回動的変位を可能にし、互いに平行に配置され、結合要素とハウジングまたはハウジング・プレートの間に配置された他のばね要素は、測定ヘッドの接触および離間の変位が生じるという利点がある。平行四辺形的の案内および変位のタイプが、結合要素と、ハウジングまたはハウジング・プレートとの間に与えられることが好ましい。したがって、支持デバイスは次に、少なくとも1つの自由度で移動可能であるように位置決めされており、それによって支持デバイスの測定ヘッドの独立した向きおよび確実な接触が容易になる。
【0024】
上記取付けサスペンションの別の好ましい構成は、支持プレートと結合要素との間の少なくとも1つのばね要素が、支持デバイスに対して、直角にまたは平行に配向され、取り付けられている。双方の実施形態は、少なくとも1つの自由度での支持デバイスの回動的動作を容易にする。
【0025】
測定プローブの別の代替実施形態は、支持デバイスをハウジングに特に取外し可能に挿入することができ、ばね要素はハウジングの外側に自由に配置されていることが好ましい。したがって、特定の実施形態では、特に位置決めデバイスを備えた別のハウジングから離れて配置された、支持デバイスを少なくとも部分的に囲むハウジングを設計することができる。この配置は、測定に利用可能な開空間が小さい場合に特に有利であり、それによって測定表面に対して低い締付圧力で、1つの測定プローブだけしか通過させることができない。
【0026】
さらに、蓄勢(機械的エネルギー蓄積)要素が、支持デバイスと、ハウジングに嵌入される測定ヘッドを位置決めするハウジングの間に配置されていることが好ましい。したがって、強い力が加えられた場合に、少なくとも1つの測定ヘッドに対する保護を達成することができる。したがって、さらに、全ての測定ヘッドの同時の静止を保証することができる。蓄勢要素は、好ましくは支持デバイスの重心に係合する。
【0027】
測定プローブの別の好ましい構成では、その接触位置を維持しながら、少なくとも2つの測定ポールを順次制御することができる。したがって、等しい測定条件で測定位置が規定されているので、特に層または基材に対する測定表面の検出された層厚さまたは距離の差を算出するために、それぞれ記録された測定値を直接比較することができる、または相互に比較きる。
【0028】
本発明の別の好ましい構成は、ハウジングのショルダに対する留め具が、支持デバイスに形成され、ハウジングを測定表面から持ち上げることが意図されている。この配置は、必要に応じて、サスペンション・ブラケット、特にばね要素および/または追加の蓄勢要素に過剰な負荷が加わることなく、1つまたはいくつかの測定ヘッドと物体の間に作用する磁力を克服することができるという利点がある。
【0029】
本発明と、その別の有利な実施形態および別の発展形態を次に、より詳細に説明し、図面に示す実施例により例示する。明細書および図面からの機構を、個別に、または本発明による任意の組合せでいくつかで使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による測定プローブの略側面図である。
【図2】図1の測定ヘッドの前面から見た、略部分断面図である。
【図3】図1の測定プローブの支持デバイスの下から見た斜視断面図である。
【図4】図1の測定プローブの代替実施形態の略側面図である。
【図5】図4の測定プローブの略正面図である。
【図6】図1の代替形態である別の実施形態の略断面図である。
【図7】図4の測定ヘッドを備えた支持デバイスの斜視図である。
【図8】図4の支持デバイスの略図である。
【図9】図5の測定ヘッドの略側面図である。
【図10a】図1の代替形態である、測定プローブの実施形態の略側面図である。
【図10b】図1の代替形態である、測定プローブの実施形態の略上面図である。
【図11a】図6の代替形態である、別の測定プローブの略側面図である。
【図11b】図6の代替形態である、別の測定プローブの下から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明による測定プローブ11の略側面図が、図1に示されている。測定プローブ11の別の略図が、図2に示される。このタイプの測定プローブ11は、物体16上の薄膜層12、14の厚さの非破壊測定のために使用される。これらの物体16は、平面状の測定表面、または実施例に示すように、湾曲測定表面17を備えることができる。測定プローブ11は、略図に示した、評価デバイス20に接続線19によって接続されている。別の方法では、測定プローブ11の検出および記録された測定値のコードレス・データ伝達を評価デバイス20で行うことができる。
【0032】
測定プローブ11はハウジング22を備えており、位置決めデバイス23を、測定目的に応じて、ハウジング22に取り付けるか又は一体的に形成する。本実施例では、位置決めデバイス23は、湾曲測定表面17を備えた物体16上に確実な位置を確保するために、角柱として形成されている。別の方法では、他の位置決めデバイスを設けることもできる。極めて繊細な測定表面17では、位置決めは、例えばプラスチックまたは同様の追加コーティングを含むことができる。
【0033】
ハウジング22内では、支持デバイス24は、少なくとも1つの自由度で移動可能であるように配置されており、これは同じ支持デバイス24上で互いに空間的に分離された、基本(第1)の測定ヘッド26と少なくとも付加の測定ヘッド27を受け入れる。それぞれの測定ヘッドは、互いに平行である距離をもって離間配置されたポール軸線28、29を備えている。測定ヘッド26、27のポール軸線28、29の間の距離は、例えば、数ミリメートル、特に3から10mmであり、それによって、規模の大きい測定表面17と比較して、点状の測定を始点として行うことができる。基本のおよび少なくとも1つの付加の測定ヘッド26、27は、特に位置決めデバイス23に対して直角に配向された共通線上にあり、それによって測定ヘッド26、27は、物体16上の湾曲測定表面17の表面線に沿って配向されている。
【0034】
支持デバイス24は、ハウジング22に対して、取付けサスペンション30によって変位できるように位置決めされている。第1の実施形態では、適切なリセスを有する板ばね要素として形成されたストリップ状のばね要素31は、少なくとも支持デバイス24に係合する。ばね要素31は、支持デバイス24上の重心点32で係合することが好ましく、それによって重心は両方の測定ヘッド26と27の間にある。ばね要素31による支持デバイス24の係る構成により、測定ヘッド26、27の電気接触を確保できるだけでなく、ポール軸線28、29に沿った変位動作、またはハウジング22内への支持デバイス23の嵌入動作も可能になり、1つまたは複数のばね要素31の長手軸33周りの捩り(回動)動作も可能になる。加えて、ハウジング22と重心32の間では、畜勢(機械的エネルギー蓄積)要素35は、物体16上への測定プローブ11の接触中の支持デバイス24の嵌入動作に対抗し、測定表面17上の測定ヘッド26、27の確実な配置を保証するために、支持デバイス24上で係合することができる。測定ヘッド26、27が配置された支持デバイス24と、取付けサスペンション30、および必要に応じて、蓄勢要素35は、ハウジング内に取外し可能に挿入することができるプローブ・ユニット25を形成する。
【0035】
支持デバイス24を、支持プレートとして、または回路基板として形成することが好ましく、それによって測定ヘッド26、27と回路基板の間の電気接続を簡単な方法で容易にすることができる。同時に、次に説明するように、電導性があるように設計された、1つまたは複数のばね要素31の接続のための対応する接触点を設けることができる。
【0036】
測定ヘッド26、27の双方が上に配置された支持デバイス24は、いわゆる2点支持を形成する。このような配置と、ばね要素31、および必要に応じて、蓄勢デバイス35を、ハウジング22に挿入することができる、またはその中に取外し可能に配置することができる。接続要素36は、詳細に図示しないが、他の信号線に接続するために、設けられていることが好ましい。
【0037】
このタイプの測定プローブ11は、多重コーティングの検査への使用が好ましい。例えば、オフセット機用プラテン上のコーティングを、このタイプのプローブ11で検査できる。プラテンは、例えば鉄系材料からなる物体16を形成する。第1の層12、例えば銅層は、この鉄系材料に塗布される。別の層14、例えばクロム層は、この銅層の上に塗布される。層12、14の所要の厚さの測定および検査を行うために、基本の測定ヘッド26は、例えば、渦電流法により層厚さを測定するためのセンサ要素を備えており、そして、少なくとも1つの付加の測定ヘッド27により、直流電場法により層厚さを測定するためのセンサ要素が決まる。これは、基本の測定ヘッドが、高周波の交流磁場を介して、銅層内に誘導される渦電流によって層厚み(飽和厚み)14を測定することを意味する、つまり、当該高周波の交流磁場は、その二次磁場がその一次磁場の低減をさせるものであるので、この低減によって、測定ヘッド26から層12までの距離が検出されるということを意味する。そして、層12の厚みは、層14の検出厚み、および基材までの測定表面17からの距離の差を算出する手段により、測定表面17と物体16の基材の間の距離を検出するセンサ要素としてホール・プローブを備えた、他の測定ヘッド27によって決められる。測定が行われている間の測定物体16上の測定プローブ11の残留位置決め、および互いからの両方の測定ヘッド26、27の規定距離により、例えば物体上の2層の厚さを記録および検査するために、正確な差分測定をこのタイプの差分測定によって行うことができる。別の方法では、両方の測定ヘッド26、27の1つはまた、磁気誘導過程により層厚さを測定するために、センサ要素を備えていることを意図することができる。これらの異なる測定ヘッド26、27を、測定作業によって、支持デバイス24内に配置することができる。
【0038】
このタイプの測定は、測定ヘッド26、27の順次制御によって行われることが好ましい。したがって、それぞれの測定ヘッド26、27の最適化設計に加えて、それぞれの測定過程の最適化を、分離配置によって容易にすることができる。
【0039】
測定プローブ11の別の代替実施形態が、図4および5に示されている。この測定プローブ11は、取付けサスペンション30の構成のタイプで図1から3の実施形態とは異なる。この実施形態では、取付けサスペンション30が、カルダン・デバイス56として設計されたプローブ・ユニット25に設けられている。このカルダン・デバイス56は、長手方向に延びる薄い棒として設計されている支持棒57からなり、ポール軸線28、29に沿っていることが好ましい測定ヘッド26、27への接触および離間の方向に変位させることができる。過程では、支持棒57を丸い棒として形成することができることが好ましい。同様に、測定ヘッド26、27への接触および離間の方向に変位させることができるが、小さな範囲では捩じることが可能であることが好ましい、または捩れに対して極めてしっかりしている、角棒57または輪郭付けられた支持棒57も形成することができる。支持棒57の自由端では、特に支持棒57の長手軸に対して直角に形成された、少なくとも1つのばね要素31が配置されていることが好ましい。支持デバイス24は、ばね要素31の反対側の端部に取り付けられている。第1の実施形態によると、ばね要素31は特に図5に示すように、板状ばね要素31として形成され、その上に導電経路が配置されていることが好ましい。信号線は、ばね要素31まで支持棒57に沿って案内されていることが好ましい。別の方法では、このばね要素31を可撓性のある可撓性回路基板として形成することができる。さらに、信号線は、この実施形態により測定ヘッド26、27への機械的連結がない可能性がある。これはまた、別の類似した実施例に適用される。これにより、支持棒に対する測定ヘッド26、27の回動性(矢印A参照)が容易にされる。これにより、測定表面17上の測定プローブ11の初期の不正確な接触の場合においても、測定ヘッド26、27の独立した向きを呈し得ることが保証される。
【0040】
さらに別の方法では、ばね要素31を支持棒57と、図1から3と同様に支持デバイス24、または例えば互いに隣接した平面に位置決めされたいくつかのストリップ状のばね要素31が配置された、図4および8による以下に記載する実施例のように配置間に設けることができる。このカルダン・デバイス56は特に、2つの測定ヘッド26、27を備え、例えば図1から3による実施形態などの測定インサートによって使用される2点支持を形成する、測定プローブ11の場合に使用される。図4および5によるこの実施形態、および図1から3による実施形態は両方とも、平面または僅かに湾曲した表面で使用することができる。
【0041】
加えて、蓄勢要素35を、図4および5による実施形態で設けることができる。図4および5による実施形態では、プローブ・ユニット25が、測定プローブ11の他の構成部品なしで簡単に示されている。これらは、図1から3による実施形態に対応することができる。
【0042】
図1から3による測定プローブ11の代替実施形態が、図6から9に示されている。この測定プローブ11は、支持デバイス24が、3点支持を形成するように互いに対して配置されている、基本の測定ヘッド26および付加の測定ヘッド27と、補助ポール38を備えている点で特に異なる。加えて、異なる方法で、取付けサスペンション30は、平面に、および相互に所定距離の離間で配置された、いくつかの個別のストリップ状のばね要素31からなる。これらの個別のストリップ状のばね要素31を、共通軸33周りで回動させることができる。ばね要素31の一端部は、支持デバイス24の重心32に配置されていることが好ましく、ばね要素31の反対側の端部が接続要素36上に配置されているからである。このタイプのばね要素31は、導電性があることが好ましく、例えば銅ベリリウム、または同様のもので形成されている。
【0043】
これらのばね要素31は、第1の実施例と同様に、ガイド機能に加えてばね機能を有する。プローブ・ユニット25はしたがって、取付けサスペンション30、特にばね要素31によってポール軸線28、29に沿って弾性的に位置決めされる。長手軸33に対する回転動作も可能である。これにより、測定表面17上のプローブ・ユニット25の接触中に、測定される表面上での測定ヘッド26、27の安定した接触を保証することができる。同時に、それらの測定ヘッドの独立した向きが可能となり、測定ヘッド26、27および補助ポール38を静止させる。
【0044】
図6から9の実施形態によるこれらのストリップ状のばね要素31は、図1から3によるばね要素と同様に無摩擦で動作し、ハウジング22または位置決めデバイス23に対する支持デバイス24の回動を容易にし、それによって測定ヘッド26、27の特定の位置が、3点支持によるプローブ・ユニット25の接触において、推定できる。これにより、図1から3の実施形態によるプローブ・ユニット25の上記2点支持と同様に、層の厚さの測定が行われるという同じ利点が与えられる。図6から9による実施例では、プローブ・ユニット25は、センサ要素、例えば層の厚さの電磁誘導測定のために設けられたカップ芯上のコイルを備えた基本の測定ヘッド26を備えている。さらに、他の測定ヘッド27は、例えば、ホール・センサ48の近くで電場コンセントレータ47上に設けられた、永久磁石46を備えた直流電場法により層12、14の厚さを測定するためのセンサ要素を含んでいる。このホール・センサ48は、接触球状キャップ49の直ぐ後方にある。
【0045】
測定プローブ11のハウジング22と共にプローブ・ユニット25を確実に取り外すために、支持プレート24に留め具具52が設けられ、その留め具は、ハウジング22の持ち上げ動作ではショルダ53に衝合する。このように、1つまたは複数の測定ヘッドと物体16の間で作用する磁力を必要に応じて克服することができ、取付けサスペンション30に過度の負荷を加えることを避けることができる。
【0046】
図10aおよびbには、特に2点支持を備えた測定プローブ11に使用される、プローブ・ユニット25の取付けサスペンション30の別の代替実施形態が示されている。この2点支持は、支持デバイス24上に配置された、2つの測定ヘッド26、27によって形成される。支持デバイス24は、相互に平行および所定距離を離間した少なくとも1つ、好ましくは2つのばね要素31によって、結合要素61に連結されており、ばね要素31および結合要素61は、測定ヘッド26、27のポール軸線28、29と平行に向いている。これらと直角に、少なくとも2つの板状ばね要素31が設けられており、互いにある距離に配置され、ハウジング22の一部を構成するハウジング・プレート63に連結されており、それによって接触動作中、結合要素61はハウジング・プレート63に対して平行に変位される、または上下に移動され、板状ばね要素31は、ハウジング・プレート63に対して結合要素61の平行四辺形状の摺動動作を与える。結合要素61と支持デバイス24の間に配置されたばね要素31はその後、支持デバイス24の回動動作(矢印A参照)を容易にする。この配置および配向は、支持デバイス24上の補助ポール33なしで2つの測定ヘッド26、27を使用する場合に特に有利である。
【0047】
図10bの上面図から分かるように、ハウジング・プレート63に対する結合要素61の平行四辺形ガイドが、合計で4つの板状ばね要素31によって作られている。支持デバイス24、したがってその上に配置された測定ヘッド26、27の正確な案内が、先端部の保護のために可能にされる。
【0048】
図10aおよびbの代替形態である取付けサスペンション30の実施形態が、図11aおよびbに示されている。プローブ・ユニット25のこのような代替取付けサスペンション30は、特に、3点支持の測定プローブ11に設けられており、支持デバイス24が2つの測定ヘッド26、27および補助ポール38を備えている。ハウジング・プレート63内の結合要素61の配置および受け入れは、図10aおよびbによる実施形態と同じである。しかし、結合要素61への支持デバイス24の連結は、これと異なる。支持デバイス24に垂直に配向されたばね要素31、または図10aおよびbによるいくつかのばね要素31の代わりに、本実施形態では、1つまたは複数のばね要素31は、支持デバイス24に対して平行に、または結合要素61と直角に配向されている。
【0049】
原則的に、ばね要素31は図3のばね要素31に対応しているが、ばね要素31の一部67を補強するために別の追加の舌金66が本実施形態では設けられており、それによって接触方向に変位が作り出されるだけでなく、長手軸周りの捩れ、したがって正確な位置での測定ヘッド、26、27および補助ポール38の接触に対する支持デバイス24の転動動作も同時に作り出される。舌金66は板状ばね要素31内に生成されたリセス内に延びている。図11aおよびbに示されたこの取付けサスペンション30は、2点支持を備えた支持デバイス24に使用することもできる。
【0050】
エネルギー供給は、図10aおよびbと、図11aおよびbによる実施形態で生じる可能性があり、それによってこれらは導電性経路またはエッチングされた導電性経路を備えている。
【0051】
上記プローブ・ユニット25では、原則的に、全ての測定ヘッドを、単層または多重層/基材組合せにより選択することができる、薄膜層の厚さの触覚測定に使用することもできる。
【符号の説明】
【0052】
11 測定プローブ; 12、14 薄膜層; 16 物体; 17 湾曲測定表面;
19 接続線; 20 評価デバイス; 22 ハウジング;
23 位置決めデバイス; 24 支持デバイス; 25 プローブ・ユニット;
26、27 測定ヘッド; 28、29 ポール軸線;
30 取付けサスペンション; 31 ばね要素; 32 重心; 33 長手軸;
35 蓄勢要素; 36 接続要素; 38 補助ポール; 46 永久磁石;
47 電場コンセントレータ; 48 ホール・センサ; 49 キャップ;
52 留め具; 53 ショルダ; 56 カルダン・デバイス; 57 支持棒;
61 結合要素; 63 ハウジング・プレート; 66 舌金。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体(16)の測定表面(17)に接触する少なくとも1つのセンサ要素を備えた基本の測定ヘッド(26)と、ハウジング(22)によって少なくとも部分的に囲まれた前記測定ヘッド(26)を受ける支持デバイス(23)とを備えた、物体(16)の薄膜層の厚さの非破壊測定用測定プローブであって、
前記基本の測定ヘッド(26)に隣接し且つそれから分離し少なくとも1つの付加の測定ヘッド(27)が、前記支持デバイス(24)に配置され、その少なくとも1つの付加の測定ヘッド(27)は、前記基本の測定ヘッド(26)とは独立して制御できるよう構成されている、
ことを特徴とする測定プローブ。
【請求項2】
前記測定ヘッド(26、27)それぞれはポール軸線(28、29)を有し、それらのポール軸線(28、29)が、相互に空間を置いて配置され、相互に平行に向けられている、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの基本の測定ヘッド(26)には、磁気誘導過程、渦電流法、位相検波過程または磁気直流電流場過程により、層の厚さを測定する少なくとも1つのセンサ要素が決定され、前記少なくとも1つの付加の測定ヘッド(27)には、磁気誘導過程、渦電流法、位相検波過程または磁気直流電流場過程により、層の厚さを測定する少なくとも1つのセンサ要素が決定される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項4】
前記ハウジング(22)と前記支持デバイス(24)との間に、取付けサスペンション(30)が設けられており、それによって前記支持デバイス(23)は、少なくとも1つの自由度で移動可能なように前記ハウジング(22)に嵌入される、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項5】
少なくとも2つの測定ヘッド(26、27)は、前記支持デバイス(24)上に前後に一列に配置されており、取付けサスペンション(30)は、前記測定ヘッド(26、27)によって形成された2点または多点支持の重心(32)にて前記支持デバイス(24)に係合する、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項6】
前記2つの測定ヘッド(26、27)および補助ポール(38)が前記支持デバイス(24)に設けられており、これらが3点支持を形成し、取付けサスペンション(30)は、前記3点支持の重心にて前記支持デバイス(24)に係合される、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項7】
前記物体(16)に対する前記ハウジング(22)の接触および向きを定める少なくとも1つの位置決めデバイス(23)が、前記支持デバイス(24)を受ける1つのハウジング(22)に設けられている、ことを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項8】
一列に配置された前記少なくとも2つの測定ヘッド(26、27)は、湾曲測定表面(17)の測定中に、前記物体(16)の前記湾曲測定表面(17)の表面線に沿って配向されていることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項9】
前記ハウジング(22)に前記支持デバイス(24)を連結する前記取付けサスペンション(30)は、玉継手として形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の測定プローブ。
【請求項10】
前記ハウジング(22)に前記支持デバイス(24)を連結する前記取付けサスペンション(30)は、ばね要素(31)によって形成され、または、前記支持デバイス(24)に係合し、反対側では連結要素(36)によりハウジング(22)に取り付けられており、相互に隣り合って配置されたいくつかのストリップ状のばね(31)によって形成されている、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項11】
前記ばね要素(31)は板ばねのように形成されており、前記測定ヘッド(26、27)は、それらのポール軸線(28、29)が前記ばね要素(31)の平面に垂直な状態にされ、いくつかの導電性経路が前記ばね要素(31)に設けられている、ことを特徴とする、請求項10に記載の測定プローブ。
【請求項12】
前記ばね要素(31)は、隣り合った共通平面に、相互にある距離に配置されており、前記測定ヘッド(26、27)は、それらのポール軸線(28、29)が前記ばね要素の平面に垂直な状態にされている、ことを特徴とする、請求項10に記載の測定プローブ。
【請求項13】
前記ばね要素(31)は、隣り合った共通平面に、相互にある距離に配置されており、前記重心(32)の領域内で前記支持デバイス(24)に係合する、ことを特徴とする、請求項12に記載の測定プローブ。
【請求項14】
前記ハウジング(22)に前記支持デバイス(24)を連結する前記取付けサスペンション(30)は、カルダン・デバイス(56)によって形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項15】
前記カルダン・デバイス(56)は、前記ハウジング(22)に連結され、前記測定ヘッド(26、27)の接触方向に変位可能である支持棒(57)と、前記支持棒(57)の自由端に配置され、前記支持デバイス(24)を受ける1つまたはいくつかのばね要素(31)を備える、ことを特徴とする、請求項14に記載の測定プローブ。
【請求項16】
前記1つまたは複数のばね要素(31)は、前記少なくとも2つの測定ヘッド(26、27)の確実な接触のために、前記支持棒(57)の前記長手延長部に対して直角に軸周りに回動可能に前記支持デバイス(24)を受けることを特徴とする、請求項14に記載の測定プローブ。
【請求項17】
前記ばね要素(31)は、導電性を持たせてあり、銅ベリリウムで作られていることを特徴とする、請求項16に記載の測定プローブ。
【請求項18】
前記ハウジング(22)に前記支持デバイス(24)を連結する前記取付けサスペンション(30)は、前記支持デバイス(24)と結合要素(61)の間に少なくとも1つのばね要素(31)によって形成されており、前記結合要素(61)は前記支持デバイス(24)に対して直角に、相互にある距離に配置されており、平行に配向されている少なくとも2つのばね要素(31)は、前記ハウジング(22)またはハウジング・プレート(63)に対して変位できるように前記結合要素(61)を担持する、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項19】
前記支持デバイス(24)と前記結合要素(61)の間の前記少なくとも1つのばね要素(31)は、前記支持デバイス(24)に対して、直角にまたは平行に向けられ、取り付けられている、ことを特徴とする、請求項18に記載の測定プローブ。
【請求項20】
前記支持デバイス(24)は、前記ハウジング(20)に取外し可能に嵌入することができ、前記ばね要素(31)は、自由に導出されるように前記ハウジング(22)上に配置されていることを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ。
【請求項21】
前記少なくとも2つの測定ヘッド(26、27)は、前記物体(16)の前記測定表面(17)に対する接触位置を維持しながら、順次制御されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項22】
前記ハウジング(22)のショルダ(53)に対する留め具(52)が、前記支持デバイス(24)に形成されており、前記ハウジング(22)が前記測定表面(17)から持ち上げられ得る、ことを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【公開番号】特開2011−232339(P2011−232339A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96924(P2011−96924)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(309007036)ヘルムート・フィッシャー・ゲーエムベーハー・インスティテュート・フューア・エレクトロニク・ウント・メステクニク (5)
【Fターム(参考)】