測定器具およびその製造方法
【課題】簡素で安価な構成により丸穴の内径寸法および真円度を正確かつ容易に測定可能にする。
【解決手段】本発明に係る測定器具11は、1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部12と、この測定部12の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように形成されて上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部15と、同じく測定部12の外周面にテーパー方向に沿って延在するように形成されて接触突起部15の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部16とを有し、上記接触突起部15を測定部12の円周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする。
【解決手段】本発明に係る測定器具11は、1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部12と、この測定部12の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように形成されて上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部15と、同じく測定部12の外周面にテーパー方向に沿って延在するように形成されて接触突起部15の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部16とを有し、上記接触突起部15を測定部12の円周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸穴の内径寸法および真円度を測定するための測定器具およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、丸穴の内径寸法が公差範囲内に入っているか否かを検査するために特許文献1に示されるような栓ゲージ(プラグゲージ)が用いられてきた。両頭式の栓ゲージの場合は一端に通り側、他端に止まり側のゲージ部(プラグ)がそれぞれ設けられ、通り側のゲージ部の直径が公差範囲の最小値、止まり側のゲージ部の直径が公差範囲の最大値に設定されている。
【0003】
通り側のゲージ部が丸穴に入って止まり側のゲージ部が丸穴に入らなければ丸穴の内径寸法は公差範囲内に入っており、通り側のゲージ部が丸穴に入らなければ穴の内径寸法は公差範囲よりも小さく、止まり側のゲージ部が丸穴に入れば丸穴の内径寸法は公差範囲よりも大きいことになる。
【0004】
一方、特許文献2に示すようなテーパーゲージも開発されている。このテーパーゲージは、テーパー状に形成された基板のテーパー方向に沿って目盛りを設けてあり、この基板を丸穴に挿入し、挿入された部分までの目盛りを読むことによって寸法を測定するものである。
【特許文献1】特開2001−116502号公報
【特許文献2】特開2001−343202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような栓ゲージでは丸穴の内径が公差範囲内に入っているか否かのみしか判定できず、正確な内径寸法を測定することができなかった。また、丸穴の真円度を測定することもできなかった。丸穴の内径寸法や真円度を精密に測定するには内径寸法用のダイヤルゲージとその保持機器類を用いる必要があり、測定が困難な上に設備面で高価であった。
【0006】
一方、特許文献2のようなテーパーゲージでは、そのテーパー度が多大なため、精密な測定には適さない。しかも、テーパーゲージの厚みが薄いため、丸穴の内部に挿入した場合にはテーパーゲージが必ずしも丸穴の最大直径部に当てがわれず、測定誤差が生じる懸念があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、簡素で安価な構成により丸穴の内径寸法および真円度を正確かつ容易に測定することができる測定器具およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る測定器具は、1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部と、この測定部の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように設けられて上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部と、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在するように設けられて接触突起部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部とを有し、上記接触突起部を測定部の円周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る測定器具は、上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に180°間隔で2つ設けたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係る測定器具は、上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に所定の間隔で3つ以上設けたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る測定器具は、上記接触突起部の外周面の(円周方向の)曲率を、上記丸穴の内周面の曲率未満に設定したことを特徴とする。
【0012】
そして、本発明に係る測定器具は、上記測定部の外径と上記接触突起部の外径との寸法差を上記丸穴の内径寸法公差範囲程度としたことを特徴とする。
【0013】
一方、本発明に係る測定器具の製造方法は、1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部の外周面に、この測定部とは別体に形成されて測定部のテーパー方向に沿って帯状に延在し上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部を固着するとともに、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在して測定部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部を形成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る測定器具の製造方法は、上記接触突起部を帯状に形成して上記測定部の表面に貼着することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明に係る測定器具の製造方法は、上記接触突起部を棒状に形成して上記測定部の表面に刻設した溝に嵌合固定することを特徴とする。
【0016】
そして、本発明に係る測定器具の製造方法は、上記接触突起部を上記測定部に設けてから接触突起部の外表面の外径を規定寸法に仕上げることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る測定器具によれば、測定部を丸穴に挿入し、テーパー棒状の測定部が止まった位置で寸法表示部の寸法を読み取ることにより、丸穴の内径寸法を正確かつ容易に測定することができ、しかも形状が簡素なため安価に製造することができる。
【0018】
また、測定部を丸穴の内径に縦方向と横方向に挿入することにより、丸穴の真円度を正確かつ容易に測定することができる。
【0019】
さらに、接触突起部の外周面の(円周方向の)曲率を丸穴の内周面の曲率未満に設定したことにより、接触突起部の外周面を丸穴の内周面に線接触させ、より正確に丸穴の内径および真円度を測定することができる。
【0020】
測定部の外径と接触突起部の外径との寸法差を丸穴の内径寸法公差範囲程度に設定したことにより、丸穴の内部に挿入された測定部の軸心が丸穴の軸心に一致しやすく、測定部の倒れが起こりにくいため、測定誤差が生じにくく正確な内径測定ができる。
【0021】
また、本発明に係る測定器具の製造方法によれば、測定器具の製造性を高めて安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0023】
[第1実施例]
図1は、本発明に係る測定器具の第1実施例を示す側面図、図2は図1のII矢視図、図3は図1のIII-III線に沿う縦断面図である。
【0024】
この測定器具11は、例えば直径Φ20mm前後で1mm以下の公差範囲を必要とする丸穴の内径寸法を測定するためのものであり、丸穴に挿入される測定部12と、この測定部の先端に一体的に設けられたガイド部13と、測定部12の後端に一体的に設けられた把持部14と、測定部12の外周面に形成された複数の接触突起部15と、同じく測定部12の外周面に形成された寸法表示部16とを備えて構成されている。
【0025】
測定部12は丸穴の内径部に挿入可能なテーパー円柱形状に形成されており、その長さは例えば110mmとされ、測定部12の径方向の断面形状は真円形である。
【0026】
接触突起部15は、測定部12の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように設けられており、測定部12の円周方向に所定の間隔で配置される。この実施例では例えば180°間隔で2つの接触突起部15が配置されている。測定部12が丸穴に挿入された際には接触突起部15の外周面が丸穴の内周面に接触し、測定部12の外周面は丸穴の内周面に接触しない。
【0027】
ここで、測定部12の外径と接触突起部15の外径との寸法差は、測定しようとする丸穴の内径寸法公差範囲程度に設定するのが望ましい。例えば、丸穴の寸法公差がΦ20mm±0.1mmならば、測定部12と接触突起部15との外径差を0.2mm程度に設定する。なお、この寸法差を若干大きくして0.3〜0.7mm程度に設定してもよい。
【0028】
さらに、測定部12のテーパー方向に沿って目盛状の寸法表示部16が形成されている。この寸法表示部16の各目盛は、その位置における接触突起部15の外径に正確に対応しており、接触突起部15の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示することができる。
【0029】
寸法表示部16の長さは例えば100mmとされ、寸法表示部16の先端部における接触突起部15の外径が19.50mm、寸法表示部16の後端部における接触突起部15の外径が20.50mm、寸法表示部16の最小目盛は0.01mmとなっており、測定部12と接触突起部15のテーパー度は1/100とされている。
【0030】
ガイド部13の長さは例えば20mm程度とされ、そのテーパー度は測定部12(接触突起部15)のテーパー度よりも著しく大きくされている。例えばガイド部13の先端部の外径よりも根元部の外径の方が10mm大きく、そのテーパー度は1/4に設定されている。ガイド部13の最大外径寸法は接触突起部15の最小外径寸法に等しく、当然測定部12の最小外径よりも大きい。
【0031】
なお、把持部14の外径および長さは、測定器具11を容易に把持できる寸法であればよく、ここでは例えば外径15mm、長さ50mm程度である。
【0032】
この測定器具11を用いて丸穴の内径寸法を測定する時は、図4に示すように測定部12(接触突起部15)を丸穴17に挿入し、テーパー状の接触突起部15が止まった位置での寸法表示部16の最大寸法を読み取る。なお、ガイド部13により測定部12(接触突起部15)の丸穴17への挿入が非常にスムーズになる。
【0033】
測定部12はテーパー円柱形状であり、この測定部12の外周面の長手方向に延在するように2つの帯状の接触突起部15が円周方向に等間隔(180°)で配置されているため、測定部12の軸心と丸穴17の中心との芯ずれを防止して丸穴17の内径寸法を正確かつ容易に測定することができる。
【0034】
図5に縦断面で示すように、丸穴17に挿入された測定部12は、その接触突起部15のみが丸穴17の内径部に接触し、測定部12の外周面は丸穴17の内径部に接触しないため、測定部12を丸穴17の内径部に縦方向と横方向に挿入することにより、丸穴17の真円度を正確かつ容易に測定することができる。
【0035】
また、測定部12の外径と接触突起部15の外径との寸法差を丸穴17の内径寸法公差範囲程度に小さく設定して測定部12の外径を丸穴17の内径に近づけたことにより、測定部12を丸穴17の中に挿入した際に接触突起部15を丸穴17の最大直径部に案内すると同時に測定部12の芯ずれ(傾き)による測定誤差の発生を防ぐことができる。
【0036】
図6に拡大して示すように、接触突起部15の外周面の円周方向の曲率は丸穴17の内周面の曲率と等しくしてもよいが、図7に示すように接触突起部15の外周面の曲率を丸穴17の内周面の曲率未満に設定したり、図8に示すように接触突起部15の外周面を円筒状に形成してもよい。
【0037】
接触突起部15を図7、図8のような形状にすることにより、接触突起部15をその外周面の頂部15aにて丸穴17の内周面に線接触させることができ、より正確に丸穴17の内径および真円度を測定することができる。
【0038】
しかも、接触突起部15と丸穴17の内周面との間に塵埃等の異物が噛み込む懸念があるような場合には、測定部12を丸穴17の内部で少し捻る(回転させる)ことにより、この異物を接触突起部15と丸穴17の内周面との間から排出して精度の高い測定を行うことができる。
【0039】
以上のように構成された測定器具11を用いれば、従来のように内径寸法用のダイヤルゲージやその保持機器類といった設備が一切不要になるため、非常に安価かつ容易に丸穴17の内径寸法を測定することができる。
【0040】
[第2実施例]
図9は、本発明に係る測定器具の第2実施例を示す側面図である。この測定器具21は、測定部22とガイド部23と把持部24と、測定部22の外周面に形成された複数の接触突起部25と、同じく測定部22の外周面に形成された寸法表示部26とを備えている点は第1実施例の測定器具11と同様である。
【0041】
測定部22は、そのテーパー中心軸C2が全体中心軸C1に対して傾斜しており、1つの接触突起部25の外辺27が全体中心軸C1に平行している。そして、この一辺27に沿って寸法表示部26が形成されている。
【0042】
このように、1つの接触突起部25の外辺27を全体中心軸C1に平行させることにより、外辺27を丸穴28の内壁に密着させて測定部22(寸法表示部26)の傾きを除去し、精度の高い測定を行うことができる。
【0043】
[第3実施例]
図10は、本発明に係る測定器具の第3実施例を示す縦断面図である。この測定器具31は、テーパー円柱形状の測定部32の外周面に3つの接触突起部35が等間隔で形成されている。各接触突起部35は測定部32外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在し、かつ円周方向に所定の等間隔で設けられている。
【0044】
3つの接触突起部35の円周方向の間隔は120°間隔であるが、例えば接触突起部35を60°間隔で6つ配置したり、さらに多く配置してスプライン断面状にしてもよい。
【0045】
このように接触突起部35を3つ以上設けることによって丸穴内における測定器具31の傾きを確実に防止して正確な内径および真円度測定を行うことができる。
【0046】
[第4実施例]
図11は、本発明に係る測定器具の第4実施例を示す縦断面図である。この測定器具41では、測定部42の外周面に3つ以上の接触突起部45が不等間隔で配置されている。
【0047】
このように接触突起部45を測定部42の外周面に不等間隔で配置した場合も、丸穴内における測定器具31の傾きを防止して正確な内径および真円度測定を行うことができる。接触突起部45の数および間隔は測定器具41の使用目的(使用部位)に応じて適宜設定する。
【0048】
なお、上記第3実施例および第4実施例の測定器具31,41における接触突起部35,45の断面形状を図7、図8のような形状にして各接触突起部35,45を丸穴の内周面に線接触させてもよい。
【0049】
[製造方法]
前記第1実施例乃至第4実施例に示した測定器具11,21,31,41の製造方法として好ましいのは、測定部12,22,32,42と接触突起部15,25,35,45を別体に形成してから両部材を互いに固定する方法である。
【0050】
その場合の手順の1つとして、まず測定部12,22(32,42)を旋削等によりテーパー円柱形状に製作して外周寸法を規定寸法に仕上げた後に、図12に示すように帯状に形成した接触突起部15,25(35,45)を測定部12,22(32,42)の外周面に貼着、あるいは溶着等により固定する方法がある。
【0051】
または、図13に示すように棒状に形成した接触突起部15,25(35,45)を測定部12,22(32,42)の外周面に刻設した溝18に嵌合固定する方法がある。
【0052】
いずれの場合も、接触突起部15,25(35,45)を測定部12,22(32,42)に固定した後、場合によっては所定の放置時間を経てから、接触突起部15,25(35,45)の外表面の外径を規定寸法に仕上げるようにすれば、接着や溶着、嵌合等により変形しがちな接触突起部15,25(35,45)の外周面を正確な寸法に仕上げることができる。
【0053】
[各実施例について]
上記第1実施例乃至第4実施例では測定部12,22,32,42が中実丸棒状に形成されているが、例えば中空パイプ状に形成すれば測定器具11,21,31,41の重量を大幅に軽量化してその取り扱いを容易にするとともに、材料削減等を図ることができる。
【0054】
さらに、上記各実施例における測定部12,22,32,42のテーパー部は直線テーパー状であるが、図14(A),(B)に示すような二次曲線状等にしてもよい。こうすることにより、測定部12,22(32,42)と丸穴との間の抜き差しを容易にしたり、両者間の食い付きを防止することができる。
【0055】
ところで、本発明に係る測定器具は、例えば部品の内外径を自動測定する自動測定機等の計測機器類にも幅広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る測定器具の第1実施例を示す側面図。
【図2】図1のII矢視図。
【図3】図1のIII-III線に沿う縦断面図。
【図4】測定器具の使用状態を示す側面図。
【図5】測定器具の使用状態を示す縦断面図。
【図6】接触突起部の外周面の形状を示す縦断面図。
【図7】接触突起部の外周面の形状を示す縦断面図。
【図8】接触突起部の外周面の形状を示す縦断面図。
【図9】本発明に係る測定器具の第2実施例を示す側面図。
【図10】本発明に係る測定器具の第3実施例を示す縦断面図。
【図11】本発明に係る測定器具の第4実施例を示す縦断面図。
【図12】本発明に係る測定器具の製造方法を示す縦断面図。
【図13】本発明に係る測定器具の製造方法を示す縦断面図。
【図14】(A),(B)とも測定部のテーパー部を二次曲線状にした例を示す図。
【符号の説明】
【0057】
11 測定器具
12 測定部
13 ガイド部
14 把持部
15 接触突起部
16 寸法表示部
17 丸穴
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸穴の内径寸法および真円度を測定するための測定器具およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、丸穴の内径寸法が公差範囲内に入っているか否かを検査するために特許文献1に示されるような栓ゲージ(プラグゲージ)が用いられてきた。両頭式の栓ゲージの場合は一端に通り側、他端に止まり側のゲージ部(プラグ)がそれぞれ設けられ、通り側のゲージ部の直径が公差範囲の最小値、止まり側のゲージ部の直径が公差範囲の最大値に設定されている。
【0003】
通り側のゲージ部が丸穴に入って止まり側のゲージ部が丸穴に入らなければ丸穴の内径寸法は公差範囲内に入っており、通り側のゲージ部が丸穴に入らなければ穴の内径寸法は公差範囲よりも小さく、止まり側のゲージ部が丸穴に入れば丸穴の内径寸法は公差範囲よりも大きいことになる。
【0004】
一方、特許文献2に示すようなテーパーゲージも開発されている。このテーパーゲージは、テーパー状に形成された基板のテーパー方向に沿って目盛りを設けてあり、この基板を丸穴に挿入し、挿入された部分までの目盛りを読むことによって寸法を測定するものである。
【特許文献1】特開2001−116502号公報
【特許文献2】特開2001−343202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような栓ゲージでは丸穴の内径が公差範囲内に入っているか否かのみしか判定できず、正確な内径寸法を測定することができなかった。また、丸穴の真円度を測定することもできなかった。丸穴の内径寸法や真円度を精密に測定するには内径寸法用のダイヤルゲージとその保持機器類を用いる必要があり、測定が困難な上に設備面で高価であった。
【0006】
一方、特許文献2のようなテーパーゲージでは、そのテーパー度が多大なため、精密な測定には適さない。しかも、テーパーゲージの厚みが薄いため、丸穴の内部に挿入した場合にはテーパーゲージが必ずしも丸穴の最大直径部に当てがわれず、測定誤差が生じる懸念があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、簡素で安価な構成により丸穴の内径寸法および真円度を正確かつ容易に測定することができる測定器具およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る測定器具は、1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部と、この測定部の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように設けられて上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部と、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在するように設けられて接触突起部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部とを有し、上記接触突起部を測定部の円周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る測定器具は、上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に180°間隔で2つ設けたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係る測定器具は、上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に所定の間隔で3つ以上設けたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る測定器具は、上記接触突起部の外周面の(円周方向の)曲率を、上記丸穴の内周面の曲率未満に設定したことを特徴とする。
【0012】
そして、本発明に係る測定器具は、上記測定部の外径と上記接触突起部の外径との寸法差を上記丸穴の内径寸法公差範囲程度としたことを特徴とする。
【0013】
一方、本発明に係る測定器具の製造方法は、1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部の外周面に、この測定部とは別体に形成されて測定部のテーパー方向に沿って帯状に延在し上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部を固着するとともに、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在して測定部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部を形成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る測定器具の製造方法は、上記接触突起部を帯状に形成して上記測定部の表面に貼着することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明に係る測定器具の製造方法は、上記接触突起部を棒状に形成して上記測定部の表面に刻設した溝に嵌合固定することを特徴とする。
【0016】
そして、本発明に係る測定器具の製造方法は、上記接触突起部を上記測定部に設けてから接触突起部の外表面の外径を規定寸法に仕上げることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る測定器具によれば、測定部を丸穴に挿入し、テーパー棒状の測定部が止まった位置で寸法表示部の寸法を読み取ることにより、丸穴の内径寸法を正確かつ容易に測定することができ、しかも形状が簡素なため安価に製造することができる。
【0018】
また、測定部を丸穴の内径に縦方向と横方向に挿入することにより、丸穴の真円度を正確かつ容易に測定することができる。
【0019】
さらに、接触突起部の外周面の(円周方向の)曲率を丸穴の内周面の曲率未満に設定したことにより、接触突起部の外周面を丸穴の内周面に線接触させ、より正確に丸穴の内径および真円度を測定することができる。
【0020】
測定部の外径と接触突起部の外径との寸法差を丸穴の内径寸法公差範囲程度に設定したことにより、丸穴の内部に挿入された測定部の軸心が丸穴の軸心に一致しやすく、測定部の倒れが起こりにくいため、測定誤差が生じにくく正確な内径測定ができる。
【0021】
また、本発明に係る測定器具の製造方法によれば、測定器具の製造性を高めて安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0023】
[第1実施例]
図1は、本発明に係る測定器具の第1実施例を示す側面図、図2は図1のII矢視図、図3は図1のIII-III線に沿う縦断面図である。
【0024】
この測定器具11は、例えば直径Φ20mm前後で1mm以下の公差範囲を必要とする丸穴の内径寸法を測定するためのものであり、丸穴に挿入される測定部12と、この測定部の先端に一体的に設けられたガイド部13と、測定部12の後端に一体的に設けられた把持部14と、測定部12の外周面に形成された複数の接触突起部15と、同じく測定部12の外周面に形成された寸法表示部16とを備えて構成されている。
【0025】
測定部12は丸穴の内径部に挿入可能なテーパー円柱形状に形成されており、その長さは例えば110mmとされ、測定部12の径方向の断面形状は真円形である。
【0026】
接触突起部15は、測定部12の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように設けられており、測定部12の円周方向に所定の間隔で配置される。この実施例では例えば180°間隔で2つの接触突起部15が配置されている。測定部12が丸穴に挿入された際には接触突起部15の外周面が丸穴の内周面に接触し、測定部12の外周面は丸穴の内周面に接触しない。
【0027】
ここで、測定部12の外径と接触突起部15の外径との寸法差は、測定しようとする丸穴の内径寸法公差範囲程度に設定するのが望ましい。例えば、丸穴の寸法公差がΦ20mm±0.1mmならば、測定部12と接触突起部15との外径差を0.2mm程度に設定する。なお、この寸法差を若干大きくして0.3〜0.7mm程度に設定してもよい。
【0028】
さらに、測定部12のテーパー方向に沿って目盛状の寸法表示部16が形成されている。この寸法表示部16の各目盛は、その位置における接触突起部15の外径に正確に対応しており、接触突起部15の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示することができる。
【0029】
寸法表示部16の長さは例えば100mmとされ、寸法表示部16の先端部における接触突起部15の外径が19.50mm、寸法表示部16の後端部における接触突起部15の外径が20.50mm、寸法表示部16の最小目盛は0.01mmとなっており、測定部12と接触突起部15のテーパー度は1/100とされている。
【0030】
ガイド部13の長さは例えば20mm程度とされ、そのテーパー度は測定部12(接触突起部15)のテーパー度よりも著しく大きくされている。例えばガイド部13の先端部の外径よりも根元部の外径の方が10mm大きく、そのテーパー度は1/4に設定されている。ガイド部13の最大外径寸法は接触突起部15の最小外径寸法に等しく、当然測定部12の最小外径よりも大きい。
【0031】
なお、把持部14の外径および長さは、測定器具11を容易に把持できる寸法であればよく、ここでは例えば外径15mm、長さ50mm程度である。
【0032】
この測定器具11を用いて丸穴の内径寸法を測定する時は、図4に示すように測定部12(接触突起部15)を丸穴17に挿入し、テーパー状の接触突起部15が止まった位置での寸法表示部16の最大寸法を読み取る。なお、ガイド部13により測定部12(接触突起部15)の丸穴17への挿入が非常にスムーズになる。
【0033】
測定部12はテーパー円柱形状であり、この測定部12の外周面の長手方向に延在するように2つの帯状の接触突起部15が円周方向に等間隔(180°)で配置されているため、測定部12の軸心と丸穴17の中心との芯ずれを防止して丸穴17の内径寸法を正確かつ容易に測定することができる。
【0034】
図5に縦断面で示すように、丸穴17に挿入された測定部12は、その接触突起部15のみが丸穴17の内径部に接触し、測定部12の外周面は丸穴17の内径部に接触しないため、測定部12を丸穴17の内径部に縦方向と横方向に挿入することにより、丸穴17の真円度を正確かつ容易に測定することができる。
【0035】
また、測定部12の外径と接触突起部15の外径との寸法差を丸穴17の内径寸法公差範囲程度に小さく設定して測定部12の外径を丸穴17の内径に近づけたことにより、測定部12を丸穴17の中に挿入した際に接触突起部15を丸穴17の最大直径部に案内すると同時に測定部12の芯ずれ(傾き)による測定誤差の発生を防ぐことができる。
【0036】
図6に拡大して示すように、接触突起部15の外周面の円周方向の曲率は丸穴17の内周面の曲率と等しくしてもよいが、図7に示すように接触突起部15の外周面の曲率を丸穴17の内周面の曲率未満に設定したり、図8に示すように接触突起部15の外周面を円筒状に形成してもよい。
【0037】
接触突起部15を図7、図8のような形状にすることにより、接触突起部15をその外周面の頂部15aにて丸穴17の内周面に線接触させることができ、より正確に丸穴17の内径および真円度を測定することができる。
【0038】
しかも、接触突起部15と丸穴17の内周面との間に塵埃等の異物が噛み込む懸念があるような場合には、測定部12を丸穴17の内部で少し捻る(回転させる)ことにより、この異物を接触突起部15と丸穴17の内周面との間から排出して精度の高い測定を行うことができる。
【0039】
以上のように構成された測定器具11を用いれば、従来のように内径寸法用のダイヤルゲージやその保持機器類といった設備が一切不要になるため、非常に安価かつ容易に丸穴17の内径寸法を測定することができる。
【0040】
[第2実施例]
図9は、本発明に係る測定器具の第2実施例を示す側面図である。この測定器具21は、測定部22とガイド部23と把持部24と、測定部22の外周面に形成された複数の接触突起部25と、同じく測定部22の外周面に形成された寸法表示部26とを備えている点は第1実施例の測定器具11と同様である。
【0041】
測定部22は、そのテーパー中心軸C2が全体中心軸C1に対して傾斜しており、1つの接触突起部25の外辺27が全体中心軸C1に平行している。そして、この一辺27に沿って寸法表示部26が形成されている。
【0042】
このように、1つの接触突起部25の外辺27を全体中心軸C1に平行させることにより、外辺27を丸穴28の内壁に密着させて測定部22(寸法表示部26)の傾きを除去し、精度の高い測定を行うことができる。
【0043】
[第3実施例]
図10は、本発明に係る測定器具の第3実施例を示す縦断面図である。この測定器具31は、テーパー円柱形状の測定部32の外周面に3つの接触突起部35が等間隔で形成されている。各接触突起部35は測定部32外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在し、かつ円周方向に所定の等間隔で設けられている。
【0044】
3つの接触突起部35の円周方向の間隔は120°間隔であるが、例えば接触突起部35を60°間隔で6つ配置したり、さらに多く配置してスプライン断面状にしてもよい。
【0045】
このように接触突起部35を3つ以上設けることによって丸穴内における測定器具31の傾きを確実に防止して正確な内径および真円度測定を行うことができる。
【0046】
[第4実施例]
図11は、本発明に係る測定器具の第4実施例を示す縦断面図である。この測定器具41では、測定部42の外周面に3つ以上の接触突起部45が不等間隔で配置されている。
【0047】
このように接触突起部45を測定部42の外周面に不等間隔で配置した場合も、丸穴内における測定器具31の傾きを防止して正確な内径および真円度測定を行うことができる。接触突起部45の数および間隔は測定器具41の使用目的(使用部位)に応じて適宜設定する。
【0048】
なお、上記第3実施例および第4実施例の測定器具31,41における接触突起部35,45の断面形状を図7、図8のような形状にして各接触突起部35,45を丸穴の内周面に線接触させてもよい。
【0049】
[製造方法]
前記第1実施例乃至第4実施例に示した測定器具11,21,31,41の製造方法として好ましいのは、測定部12,22,32,42と接触突起部15,25,35,45を別体に形成してから両部材を互いに固定する方法である。
【0050】
その場合の手順の1つとして、まず測定部12,22(32,42)を旋削等によりテーパー円柱形状に製作して外周寸法を規定寸法に仕上げた後に、図12に示すように帯状に形成した接触突起部15,25(35,45)を測定部12,22(32,42)の外周面に貼着、あるいは溶着等により固定する方法がある。
【0051】
または、図13に示すように棒状に形成した接触突起部15,25(35,45)を測定部12,22(32,42)の外周面に刻設した溝18に嵌合固定する方法がある。
【0052】
いずれの場合も、接触突起部15,25(35,45)を測定部12,22(32,42)に固定した後、場合によっては所定の放置時間を経てから、接触突起部15,25(35,45)の外表面の外径を規定寸法に仕上げるようにすれば、接着や溶着、嵌合等により変形しがちな接触突起部15,25(35,45)の外周面を正確な寸法に仕上げることができる。
【0053】
[各実施例について]
上記第1実施例乃至第4実施例では測定部12,22,32,42が中実丸棒状に形成されているが、例えば中空パイプ状に形成すれば測定器具11,21,31,41の重量を大幅に軽量化してその取り扱いを容易にするとともに、材料削減等を図ることができる。
【0054】
さらに、上記各実施例における測定部12,22,32,42のテーパー部は直線テーパー状であるが、図14(A),(B)に示すような二次曲線状等にしてもよい。こうすることにより、測定部12,22(32,42)と丸穴との間の抜き差しを容易にしたり、両者間の食い付きを防止することができる。
【0055】
ところで、本発明に係る測定器具は、例えば部品の内外径を自動測定する自動測定機等の計測機器類にも幅広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る測定器具の第1実施例を示す側面図。
【図2】図1のII矢視図。
【図3】図1のIII-III線に沿う縦断面図。
【図4】測定器具の使用状態を示す側面図。
【図5】測定器具の使用状態を示す縦断面図。
【図6】接触突起部の外周面の形状を示す縦断面図。
【図7】接触突起部の外周面の形状を示す縦断面図。
【図8】接触突起部の外周面の形状を示す縦断面図。
【図9】本発明に係る測定器具の第2実施例を示す側面図。
【図10】本発明に係る測定器具の第3実施例を示す縦断面図。
【図11】本発明に係る測定器具の第4実施例を示す縦断面図。
【図12】本発明に係る測定器具の製造方法を示す縦断面図。
【図13】本発明に係る測定器具の製造方法を示す縦断面図。
【図14】(A),(B)とも測定部のテーパー部を二次曲線状にした例を示す図。
【符号の説明】
【0057】
11 測定器具
12 測定部
13 ガイド部
14 把持部
15 接触突起部
16 寸法表示部
17 丸穴
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部と、この測定部の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように設けられて上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部と、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在するように設けられて接触突起部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部とを有し、上記接触突起部を測定部の円周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする測定器具。
【請求項2】
上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に180°間隔で2つ設けたことを特徴とする請求項1に記載の測定器具。
【請求項3】
上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に所定の間隔で3つ以上設けたことを特徴とする請求項1に記載の測定器具。
【請求項4】
上記接触突起部の外周面の(円周方向の)曲率を、上記丸穴の内周面の曲率未満に設定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の測定器具。
【請求項5】
上記測定部の外径と上記接触突起部の外径との寸法差を上記丸穴の内径寸法公差範囲程度としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の測定器具。
【請求項6】
1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部の外周面に、この測定部とは別体に形成されて測定部のテーパー方向に沿って帯状に延在し上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部を固着するとともに、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在して測定部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部を形成することを特徴とする測定器具の製造方法。
【請求項7】
上記接触突起部を帯状に形成して上記測定部の表面に貼着することを特徴とする請求項6に記載の測定器具の製造方法。
【請求項8】
上記接触突起部を棒状に形成して上記測定部の表面に刻設した溝に嵌合固定することを特徴とする請求項6に記載の測定器具の製造方法。
【請求項9】
上記接触突起部を上記測定部に設けてから接触突起部の外表面の外径を規定寸法に仕上げることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の測定器具の製造方法。
【請求項1】
1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部と、この測定部の外周面のテーパー方向に沿って帯状に延在するように設けられて上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部と、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在するように設けられて接触突起部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部とを有し、上記接触突起部を測定部の円周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする測定器具。
【請求項2】
上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に180°間隔で2つ設けたことを特徴とする請求項1に記載の測定器具。
【請求項3】
上記接触突起部を上記測定部の外周面の円周方向に所定の間隔で3つ以上設けたことを特徴とする請求項1に記載の測定器具。
【請求項4】
上記接触突起部の外周面の(円周方向の)曲率を、上記丸穴の内周面の曲率未満に設定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の測定器具。
【請求項5】
上記測定部の外径と上記接触突起部の外径との寸法差を上記丸穴の内径寸法公差範囲程度としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の測定器具。
【請求項6】
1mm以下の内径寸法公差が要求される丸穴に挿入されるテーパー度1/10以下のテーパー円柱形状の測定部の外周面に、この測定部とは別体に形成されて測定部のテーパー方向に沿って帯状に延在し上記丸穴の内周面に接触する複数の接触突起部を固着するとともに、同じく測定部の外周面にテーパー方向に沿って延在して測定部の丸穴に挿入された部分の最大太さを寸法表示する寸法表示部を形成することを特徴とする測定器具の製造方法。
【請求項7】
上記接触突起部を帯状に形成して上記測定部の表面に貼着することを特徴とする請求項6に記載の測定器具の製造方法。
【請求項8】
上記接触突起部を棒状に形成して上記測定部の表面に刻設した溝に嵌合固定することを特徴とする請求項6に記載の測定器具の製造方法。
【請求項9】
上記接触突起部を上記測定部に設けてから接触突起部の外表面の外径を規定寸法に仕上げることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の測定器具の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−201048(P2006−201048A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−13559(P2005−13559)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(397067624)ヒット工業株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(397067624)ヒット工業株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]