説明

滑り荷台利用の搬送装置

【課題】車輪を持たないスキッドタイプの滑り荷台を摩擦駆動する搬送装置の走行経路側の設置作業を簡単容易にする。
【解決手段】滑り荷台1の走行経路上には、それぞれが1台の滑り荷台1のみを支持し得る長さに分割されて、走行経路方向には互いに接続されないで各々独立して設置されるレールユニット21が配設され、各レールユニット21は、荷台側の左右一対の棒状滑り部材2a,2aのそれぞれを移動自在に支持する左右一対のローラーレール22,23と、両ローラーレールどうしを互いに連結一体化する連結部材24aと、当該連結部材に取り付けられてレールユニット21の長さ方向の一端部に設けられた1つの摩擦駆動手段25とから構成され、各レールユニット21は、摩擦駆動手段25の駆動ローラー31間の間隔L2が、摩擦駆動用バー4どうしが突き合う状態での滑り荷台1のストレージピッチL1とほぼ等しくなるように敷設された構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行経路側のローラーレール上を滑動する滑り荷台を利用した搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
荷台を走行経路側の摩擦駆動手段の駆動ローラーで推進させる搬送装置は、例えば特許文献1などによって知られている。一方、荷台に車輪を設けないで、走行経路側のローラーレールで移動可能に支持することも、例えば特許文献2などによって知られている。従って、特許文献1に記載された荷台を特許文献2に記載された方法で支持させることにより、走行経路側に敷設されたローラーレール上に移動可能に支持された滑り荷台に走行方向と平行に摩擦駆動用バーを設け、走行経路側に設置された摩擦駆動手段の駆動ローラーに前記荷台側の摩擦駆動用バーを圧接することにより、当該滑り荷台を推進させるようにした滑り荷台を利用した搬送装置は、当業者ならば容易に発明をすることができるものであるが、従来、この種の滑り荷台を利用した搬送装置において、具体的に実用的な構成は考えられていなかった。
【特許文献1】特開2005−239056号公報
【特許文献2】特開2006−21618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
即ち、従来周知の特許文献1や特許文献2に記載された構成を単に組み合わせて、上記のように車輪も推進手段も持たない滑り荷台を走行経路側の摩擦駆動手段で推進させる構成の搬送装置を実現しようとした場合、走行経路全域に荷台を移動可能に支持するローラーレールを敷設し、この走行経路中に走行方向適当間隔おきに摩擦駆動手段を配設することになる。このような構成では、走行経路を構成する単位長さのローラーレールを互いに直列させながら走行経路全域にわたって並列敷設し、摩擦駆動手段は、左右一対のローラーレール間の設置位置と走行方向の間隔とを設定しながら、ローラーレール敷設作業とは別に独立して設置する必要があり、多くの手間と時間を要する結果となる。走行経路のレイアウト変更や、滑り荷台のストレージラインでのストレージ台数の変更なども容易ではない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る滑り荷台利用の搬送装置を提供することを目的とするものであって、請求項1に記載の滑り荷台利用の搬送装置は、後述する実施形態の参照符号を付して示すと、ワークWを支持する滑り荷台1は、荷台走行方向と平行な左右一対の棒状滑り部材2a,2bと、荷台走行方向と平行で前記左右一対の棒状滑り部材2a,2b間に配設され且つ支持するワークWの全長より長い摩擦駆動用バー4を備え、この滑り荷台1を走行させる走行経路には、左右一対の棒状滑り部材2a,2aを介して滑り荷台1を荷台走行方向の移動のみ可能に支持する一対のローラーレール22,23と、摩擦駆動用バー4の下側面に圧接する駆動ローラー31を備えた摩擦駆動手段25とが配設された滑り荷台利用の搬送装置において、滑り荷台1の走行経路上には、それぞれが前記摩擦駆動用バー4を含む1台の滑り荷台1のみを支持し得る長さに分割されて、走行経路方向には互いに接続されないで各々独立して設置されるレールユニット21が配設され、各レールユニット21は、前記左右一対の棒状滑り部材2a,2aのそれぞれを移動自在に支持する左右一対のローラーレール22,23と、両ローラーレール22,23どうしを互いに連結一体化する連結部材24a,24bと、当該連結部材24aに取り付けられてレールユニット21の長さ方向の一端部に設けられた1つの前記摩擦駆動手段25とから構成され、各レールユニット21は、各レールユニット21が備えた前記摩擦駆動手段25の駆動ローラー31間の間隔L2が、前記摩擦駆動用バー4どうしが突き合う状態での滑り荷台1のストレージピッチL1とほぼ等しくなるように、敷設された構成となっている。
【0005】
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、前記摩擦駆動用バー4は、前記左右一対の棒状滑り部材2a,2b間の中央位置に配設することができる。
【0006】
又、請求項3に記載のように、前記レールユニット21を構成する左右一対のローラーレール22,23は、左右一対の鍔部を備えた両鍔付きローラー26を適当間隔おきに軸支してなる鍔付きローラーレール22と、鍔無しローラー30を適当間隔おきに軸支してなる鍔無しローラーレール23との組み合わせから構成し、左右一対の棒状滑り部材2a,2bの内、鍔付きローラーレール22で支持される側の棒状滑り部材2aと他の部材との接続部には、両鍔付きローラー26の左右一対の鍔部の通過を許す凹溝部12a〜12fを形成することができる。
【0007】
又、請求項4に記載のように、前記摩擦駆動用バー4の両端には、走行方向の前後に隣り合う滑り荷台1どうしが接近したときに走行方向に対して左右横方向に並列し且つ摩擦駆動用バー4の下側面4aと面一に同一長さの突出片15a,15bを突設し、走行方向の前後に隣り合う滑り荷台1の摩擦駆動用バー4どうしが並列する前記突出片15a,15bを介して互いに突き合うように構成することができる。
【0008】
更に、請求項5に記載のように、前記摩擦駆動手段25は、駆動ローラー31付きのモーター32を支持する基台33をレールユニット21の前記連結部材24aの上に載置しないで当該連結部材24aに沿って配置し、前記基台33には、前記連結部材24aの上に載置固定される取付けフレーム51a,51bと、当該基台33に高さ調整ボルト53を介して取り付けられた据付け盤52を設けることができる。
【発明の効果】
【0009】
滑り荷台の走行経路を構成する各レールユニットが、滑り荷台が摩擦駆動用バーどうしが互いに突き合うストレージ状態での各1台の滑り荷台のみを支持する長さごとに分割されており、しかも各レールユニットには、その長さ方向の中間位置ではなく端部に、このレールユニットを構成する連結部材に取り付けられて摩擦駆動手段が備えられているので、このレールユニットを走行経路上に、摩擦駆動手段の駆動ローラー間の間隔が、前記摩擦駆動用バーどうしが突き合う状態での滑り荷台のストレージピッチとほぼ等しくなるように計測しながら設置してゆくだけで、レールユニットごとに1台の滑り荷台をストレージすると共に先頭の滑り荷台から1台ずつ発進させることができるストレージラインや、適当な間隔をおいて各滑り荷台を所定速度で走行させることができる走行ラインなどを簡単容易に構築することができる。
【0010】
又、上記ストレージラインにおいて、ストレージ台数を変更したいときは、レールユニットを増減するだけで良いし、上記走行ラインにおいて、走行経路長さを変更するときも、単にレールユニットを増減するだけで良い。勿論、ローラーレールを走行方向に接続する必要はなく、レールユニットの敷設作業そのものも簡単容易に行えるのであるが、各レールユニットのローラーレール長さを前記滑り荷台のストレージピッチより適当に短くしておけば、設置されたレールユニットのローラーレール間に空間が確保され、しかも摩擦駆動手段は各レールユニットの端部に配置されているので、仮に滑り荷台が支持されているレールユニットの摩擦駆動手段に対して保守作業が必要になった場合でも、滑り荷台を少し移動させるだけで、作業者は、レールユニット間のローラーレールの無い空間から走行経路内に入り込んで当該摩擦駆動手段に対し容易に保守作業を行うことができる。
【0011】
尚、請求項2に記載の構成によれば、請求項1に記載の構成と相まって、レールユニットを設置する際に、走行方向に対し左右の方向性がなく、摩擦駆動手段が各レールユニットの前端側(走行方向側)にくる向きと摩擦駆動手段が各レールユニットの後端側にくる向きの何れの向きでも選択して設置することができると共に、滑り荷台をその幅の中心位置で摩擦駆動することができるので、摩擦駆動される滑り荷台の直進性が良く、鍔付きローラーレールのローラーの鍔部の磨耗を抑制でき、円滑に推進させることができる。
【0012】
又、請求項3に記載の構成によれば、各レールユニットを構成する一対のローラーレールの内、片側のローラーレールの全てのローラーは鍔無しローラーで構成できるので、結果的に走行経路側を構成する設備コストを下げることができるだけでなく、荷台側においては、左右一対の棒状滑り部材から左右外側に延出する部材が存在する場合でも、ローラーレールの全てのローラーが片鍔付きローラーである場合と比較して、鍔付きローラーの鍔部の通過を許す凹溝部の形成箇所の数を大幅に少なくすることができ、延いては当該凹溝部の存在に起因する荷台の強度低下を抑制できる。
【0013】
又、請求項4に記載の構成によれば、滑り荷台の停止位置によって、前後に隣接する荷台の摩擦駆動用バーの突き合い位置に摩擦駆動手段(駆動ローラー)が対応して、駆動開始を確実に実行させることができなくなる恐れがない。即ち、このような状況でも、各摩擦駆動手段の駆動ローラーは、摩擦駆動用バーの端部の突出片に圧接していることになり、駆動開始を確実に実行させることができる。従って、走行経路側の摩擦駆動手段の間隔と荷台のストレージピッチとがほぼ等しいことにより、各摩擦駆動手段の制御を簡単にすることができるだけでなく、走行方向に関する摩擦駆動手段の設置位置精度、換言すれば、各レールユニットの設置位置精度を低くすることができ、実施が容易になる。
【0014】
更に、請求項5に記載の構成によれば、摩擦駆動手段の基台がレールユニットの連結部材の上に載置されて取り付けられる場合と比較して、当該摩擦駆動手段の駆動ローラーの床面上高さを低くすることができ、滑り荷台を低床構造とすることができる。しかも各摩擦駆動手段の基台はレールユニットの連結部材に取り付けられて当該レールユニットと一体化されているので、上記のように据付け作業を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図1及び図2において、1はワーク(自動車ボディー)Wを支持搬送する滑り荷台であって、支持するワークWの長さ方向と平行な左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bと、支持するワークWの幅方向と平行な前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bと、支持するワークWの長さ方向と平行で長い棒状滑り部材2a,2b間の中央位置に配設され且つ支持するワークWの全長より長い1本の縦送り用摩擦駆動用バー4と、支持するワークWの幅方向と平行で短い棒状滑り部材3a,3b間の中央位置に配設され且つ支持するワークWの幅より長い1本の横送り用摩擦駆動用バー5とを備えている。
【0016】
更に詳述すると、滑り荷台1の左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b間の間隔は支持するワークWの幅よりも少し狭く、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bの長さは支持するワークWの全長より少し短い。従って、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3b間の間隔は、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b間の間隔よりも広くなっている。そして前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bの長さは、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b間の間隔と等しい。又、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bと前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bは、それぞれ両端間で継ぎ目のない1本の角パイプ材で構成されている。従って、縦送り用摩擦駆動用バー4は、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bと交叉する位置で分割されるため、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3b間の中央棒状部材6aと、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bから前後外向きに延出する両端棒状部材6b,6cとから構成されている。又、横送り用摩擦駆動用バー5は、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b及び縦送り用摩擦駆動用バー4と交叉する位置で分割されるため、縦送り用摩擦駆動用バー4と左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bとの間の2本の中央棒状部材7a,7bと、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bから左右外向きに延出する両端棒状部材7c,7dとから構成されている。
【0017】
更に、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bと前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bとのT形交叉部の前後外側の入隅部と、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bから前後両方向に延出する縦送り用摩擦駆動用バー4の前後両端近傍位置(両端棒状部材6b,6cの先端近傍位置)との間には、前後左右対称形に斜め連結部材8a,8b及び9a,9bが架設されている。これら滑り荷台1を構成する全ての部材2a〜8bには、断面同一サイズの角パイプ材、即ち、図3〜図9に示される、高さが幅の2倍の長方形断面の角パイプ材が使用され、各部材どうしを突き合わせ箇所で溶接することにより、滑り荷台1が構成されている。尚、滑り荷台1の上面側で、左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3b、及び斜め連結部材8a,8b及び9a,9bの3部材の突き合わせ箇所には、これら3部材を同時にカバーする形状の当て板10が溶接され、補強されているが、この補強のための当て板10は、他の部材間の突き合わせ箇所にも必要に応じて追加することができる。
【0018】
上記構成の滑り荷台1は、積載するワークWの種類などに応じて上面側に必要なワーク支持用アタッチメント11が付設される。又、当該滑り荷台1の上面側には、その全面又は一部分をカバーする床板を敷設することもできる。
【0019】
上記構成の滑り荷台1における左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bの内の片側の棒状滑り部材2aと、前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bの内の片側の棒状滑り部材3aは、後述する走行経路側の鍔付きローラーレールによって支持案内されるものであって、図1C及び図3〜図6に示すように、これら棒状滑り部材2a,3aに両鍔付きローラーが嵌合して長さ方向に相対移動するのを許すように構成されている。具体的に説明すると、図3CのA部〜C部に示すように、長い棒状滑り部材2aと交叉する前後一対の短い棒状滑り部材3a,3b、斜め連結部材8a,9a、及び横送り用摩擦駆動用バー5には、当該長い棒状滑り部材2aに隣接する箇所に、両鍔付きローラーの鍔部が当該長い棒状滑り部材2aに沿って通過するのを許す凹溝部12a〜12fが形成され、図3CのA部、D部、及びE部に示すように、短い棒状滑り部材3aと交叉する左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b、斜め連結部材8a,8b、及び縦送り用摩擦駆動用バー4には、当該短い棒状滑り部材3aに隣接する箇所に、両鍔付きローラーの鍔部が当該短い棒状滑り部材3aに沿って通過するのを許す凹溝部13a〜13dが形成されている。
【0020】
各凹溝部12a〜13dは、図3〜図6に示すように、これら凹溝部12a〜13dが形成される部材の角パイプ材の高さの半分程度を下側面側から角形に切欠き、この切欠きにより形成された開口を閉じるように当該切欠きに沿ってカバープレート14を溶接により固着することにより構成している。尚、短い棒状滑り部材3aの両端部に隣接して左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bに設けられる凹溝部13a,13bは、本来、短い棒状滑り部材3aの両側面に沿って移動するローラーの鍔部の通過空間を確保するためのものであるから、短い棒状滑り部材3aの延長領域には不要であって、当該短い棒状滑り部材3aの延長領域の左右両側に振り分けて設けることができるものであるが、図示の実施形態では構造を簡単にするために、短い棒状滑り部材3aの両端に隣接させて1つの幅広い凹溝部13a,13bを左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bに形成している。
【0021】
又、縦送り用摩擦駆動用バー4の両端と横送り用摩擦駆動用バー5の両端には、それぞれ突出片15a,15b及び16a,16bが突設されている。これら突出片15a〜16bは、図7〜図9にも示すように、幅及び高さが各摩擦駆動用バー4,5の幅及び高さの半分程度の、水平に倒伏させた角柱状部材からなるもので、その長さ方向の一端を各摩擦駆動用バー4,5の端面に、左右何れ側かに片寄せて且つ摩擦駆動用バー4,5の下側面4a,5aと面一状態で溶接により固着し、これら突出片15a〜16bの周囲に残る各摩擦駆動用バー4,5の端面の開口をカバープレート17で閉じている。而して、縦送り用摩擦駆動用バー4の両端の突出片15a,15bは、この縦送り用摩擦駆動用バー4から見て左右互いに逆方向に片寄せられ、横送り用摩擦駆動用バー5の両端の突出片16a,16bは、この横送り用摩擦駆動用バー5から見て左右互いに逆方向に片寄せられている。従って、二台の滑り荷台1が、縦送り用摩擦駆動用バー4又は横送り用摩擦駆動用バー5の端部が互いに突き合うように隣接したとき、前側の滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4又は横送り用摩擦駆動用バー5の後端の突出片15b又は16bと後ろ側の滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4又は横送り用摩擦駆動用バー5の前端の突出片15a又は16aとが並列し、各突出片15a〜16bの先端が相手側の滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4又は横送り用摩擦駆動用バー5の端部(カバープレート17)に当接することになる。
【0022】
次に上記構成の滑り荷台1の走行経路側の構成を説明すると、図10〜図13は、滑り荷台1の縦送り走行経路20の構成を示すもので、この縦送り走行経路20は、レールユニット21を走行経路方向に適当間隔おきに直列に設置して構成されている。各レールユニット21は、同一構造のもので、鍔付きローラーレール22と鍔無しローラーレール23、両ローラーレール22,23の両端部近傍位置どうしを互いに連結一体化する連結部材24a,24b、及び一方の連結部材24aに取り付けられた摩擦駆動手段25から構成されている。
【0023】
鍔付きローラーレール22は、滑り荷台1の左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bの内、凹溝部12a〜12fが併設された側の棒状滑り部材2aを、その長さ方向に移動可能に支持するものであって、当該棒状滑り部材2aが左右一対の鍔部間に嵌合する両鍔付きローラー26を、棒状滑り部材2aを常に少なくとも2つの両鍔付きローラー26が支持し得る間隔で、左右一対のアングル材利用のレール部材27a,27b間に水平支軸で軸支してなるものであって、レール部材27a,27bの全長は、縦送り用摩擦駆動用バー4の突出片15a,15bを含まない全長より少し短い程度のものである。左右一対のレール部材27a,27bは、前記連結部材24a,24bによって互いに連結一体化されるが、両端間の中間部分も、適当間隔おきに配置された複数の中間連結部材28によっても互いに連結一体化されている。29は、この鍔付きローラーレール22に沿って配置されたケーブルラックであって、前記連結部材24a,24bや中間連結部材28の内側への延出部によって支持されている。
【0024】
鍔無しローラーレール23は、滑り荷台1の左右一対の長い棒状滑り部材2a,2bの内、凹溝部12a〜12fが並設されていない側の棒状滑り部材2bを、その長さ方向に移動可能に支持するものであって、鍔付きローラーレール22の両鍔付きローラー26に代えて鍔無しローラー30が使用されているだけで、鍔付きローラーレール22と基本的に同一構造のものであるが、鍔無しローラーレール23側にはケーブルラック29が並設されていないので、中間連結部材28は内側には延出されていない。
【0025】
摩擦駆動手段25は、滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4の下側面4aに圧接する駆動ローラー31と、この駆動ローラー31を回転駆動するモーター32を備えたものである。この摩擦駆動手段25の詳細を、図17〜図20に基づいて説明すると、基台33上に立設された軸受け部材34に上下動アーム35の一端部が水平支軸36により軸支され、当該水平支軸36の周りで上下揺動自在な上下動アーム35の遊端側に、出力軸に駆動ローラー31が取り付けられたモーター32が、駆動ローラー31が基台33の外側で且つ基台33の前側辺ほぼ中央位置に隣り合うように、モーター支持板37を介して取り付けられている。又、上下動アーム35の遊端部上側には、当該上下動アーム35の一側方(モーター32のある側とは反対側)に延出するバネ受け板38が固着され、このバネ受け板38と基台33との間に圧縮コイルスプリング39が垂直向きに介装され、この圧縮コイルスプリング39の圧縮反力で上下動アーム35が上向きに付勢され、この上下動アーム35に支持されている駆動ローラー31がモーター32と共に上向きに付勢されるように構成されている。
【0026】
前記モーター支持板37の基台前側辺と平行な下側辺からはL字形板部40が下向きに連設され、基台33の前側辺には、このL字形板部40の垂直板部が遊嵌する切込み部33aが形成され、当該L字形板部40の下端水平板部40aが基台33の下側に入り込むように構成されている。而して、L字形板部40の下端水平板部40aに対面するように、基台33の底面側には、先端にストッパーピン41が取り付けられたストッパープレート42が取り付けられ、図19に示すように、ストッパーピン41にL字形板部40の下端水平板部40aが当接することにより、圧縮コイルスプリング39によって上向きに付勢されている駆動ローラー31の上動が制限されるように構成されている。
【0027】
又、摩擦駆動手段25には、駆動ローラー31の上下動を介して滑り荷台1を間接的に検出する検出機構43が併設されている。この検出機構43は、基台33上に立設された軸受け部材44に水平支軸45により軸支された上下動アーム46と、水平支軸45の位置からモーター32側に延出する上下動アーム46の前端二股部に嵌合するように、モーター支持板37の側面に取り付けられた駆動ピン47と、水平支軸45の位置からモーター32のある側とは反対側へ長く延出する上下動アーム46の遊端部に取り付けられたカム板48と、このカム板48上に検知レバー49aが位置するように基台33上に支持板50を介して取り付けられたリミットスイッチ49から構成されている。
【0028】
図17及び図20に示すように、基台33の後側辺部上には、前後方向の互いに平行な2本の取付けフレーム51a,51bの前端部が取り付けられ、この2本の取付けフレーム51a,51bの後端部の左右両外側と基台33の左右両側辺の前端部とに、それぞれ床面上への据付け盤52が高さ調整自在なボルト53を介して取り付けられている。而して、図10、図12、図17、及び図20に示すように、1つのレールユニット21に1つの摩擦駆動手段25が、その駆動ローラー31がレールユニット21の前端の幅方向中央位置に位置するように据えつけられる。即ち、基台33の後側辺と後側左右一対の据付け盤52との間に前端側の連結部材24aが位置するように、基台33の後側辺から突出する2本の取付けフレーム51a,51bを連結部材24aの上に載置してボルト止めし、基台33の周囲4箇所の各据付け盤52を床面上にアンカーボルトで固定して、摩擦駆動手段25を据えつける。尚、レールユニット21における左右一対のローラーレール22,23も、図12及び図13に示すように、その長さ方向適当間隔おきの位置に高さ調整自在なボルト54a,54bを介して取り付けられた据付け盤55a,55bを備え、外側に位置するレール部材27aに取り付けられた据付け盤55aは、床面上にアンカーボルトで固定することができる。
【0029】
上記構成のレールユニット21は、滑り荷台1の縦送り走行経路20に沿って直列状に設置されるが、そのときの各レールユニット21の設置ピッチは、図10に示すように、各滑り荷台1の縦送り走行経路20でのストレージピッチ、即ち、前後に隣接する滑り荷台1が、図7及び図8に仮想線で示すように、縦送り用摩擦駆動用バー4どうしが突出片15a,15bを介して互いに突き合った状態にあるときの滑り荷台1間のピッチ、換言すれば、縦送り用摩擦駆動用バー4の全長に、長さ同一の突出片15a,15bの一方の突出片の長さを加えた長さL1と、摩擦駆動手段25の駆動ローラー31間の間隔L2が等しくなるように、設置される。従って、前後に隣り合うレールユニット21の鍔付きローラーレール22間及び鍔無しローラーレール23間には、図示のように少し空間ができるが、この空間を隔てて位置する鍔付きローラーレール22の端部の両鍔付きローラー26間及び鍔無しローラーレール23の端部の鍔無しローラー30間の間隔は、鍔付きローラーレール22及び鍔無しローラーレール23における両鍔付きローラー26間の間隔及び鍔無しローラー30間の間隔よりも狭くはなっても広くはならないので、前後に隣り合うレールユニット21間を滑り荷台1は安全且つ円滑に乗り移ることができる。
【0030】
上記のように構成された縦送り走行経路20においては、滑り荷台1は、常にその縦送り用摩擦駆動用バー4の下側面4aが何れかのレールユニット21が備える摩擦駆動手段25の駆動ローラー31の上に重なる位置にある。而して、縦送り用摩擦駆動用バー4の下側に位置する駆動ローラー31は、図19に示す上昇限位置から、図20に示すように、圧縮コイルスプリング39の付勢力に抗して縦送り用摩擦駆動用バー4によって押し下げられ、当該縦送り用摩擦駆動用バー4の下側面4aに対し所定の摩擦力で圧接することになると同時に、駆動ローラー31が押し下げられることに伴って水平支軸36の周りで下向きに揺動する上下動アーム35の駆動ピン47が、検出機構43の上下動アーム46の前端部を水平支軸45の周りで下向きに押し下げるので、当該上下動アーム46の後端のカム板48がリミットスイッチ49の検知レバー49aを上向きに突き上げ、OFF状態(滑り荷台非検出状態)の当該リミットスイッチ49をON状態(滑り荷台検出状態)に切り換えることになる。リミットスイッチ49が滑り荷台検出状態に切り換えられたことに連動してモーター32を稼働させ、駆動ローラー31を滑り荷台推進方向に回転駆動させることにより、縦送り用摩擦駆動用バー4がその長さ方向に摩擦駆動され、滑り荷台1が、レールユニット21の鍔付きローラーレール22及び鍔無しローラーレール23に両鍔付きローラー26と鍔無しローラー30とを介して案内されながら、縦送り走行経路20上を縦送り用摩擦駆動用バー4の長さ方向、即ち、縦方向に前進駆動されることになる。
【0031】
滑り荷台1が縦送り走行経路20上を上記のように縦送り用摩擦駆動用バー4の長さ方向、即ち、縦方向に走行するとき、滑り荷台1の片側の棒状滑り部材2aは、各レールユニット21の鍔付きローラーレール22の両鍔付きローラー26上を滑動することになるが、このとき、棒状滑り部材2aを挟む各両鍔付きローラー26の両側の鍔部は、棒状滑り部材2aと交叉する前後一対の短い棒状滑り部材3a,3b、横送り用摩擦駆動用バー5、及び斜め連結部材8a,9aに、当該棒状滑り部材2aに隣接して形成された凹溝部12a〜12f内を通過することになる。換言すれば、縦送り走行経路20上を走行する滑り荷台1が棒状滑り部材2a(縦送り用摩擦駆動用バー4)の長さ方向に対して左右横方向に横滑りするのを、鍔付きローラーレール22の各両鍔付きローラー26の両側の鍔部により棒状滑り部材2aを挟ませることにより防止することができる。
【0032】
上記のように前進駆動される滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4の後端に突設されている突出片15bが摩擦駆動手段25の駆動ローラー31から前方に離れる直前には、前進方向側に隣接する次のレールユニット21の摩擦駆動手段25の駆動ローラー31が、当該滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4の前端に突設されている突出片15aによって上記のように押し下げられ、同時に当該摩擦駆動手段25の検出機構43のリミットスイッチ49がOFF状態(滑り荷台非検出状態)からON状態(滑り荷台検出状態)に切り換えられて、モーター32で滑り荷台推進方向に回転駆動されるので、滑り荷台1は停止することなく次のレールユニット21の摩擦駆動手段25の駆動ローラー31によって引き続き駆動され、連続して縦送り走行経路20に沿って前進走行することになる。滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4の後端の突出片15bから相対的に後方に離れた摩擦駆動手段25の駆動ローラー31は、圧縮コイルスプリング39の付勢力で上昇限位置まで上昇復帰し、これに伴って水平支軸36の周りで上向きに揺動する上下動アーム35の駆動ピン47が、検出機構43の上下動アーム46の前端部を水平支軸45の周りで上向きに押し上げるので、当該上下動アーム46の後端のカム板48が降下して、リミットスイッチ49の検知レバー49aが下向きに揺動復帰し、リミットスイッチ49がON状態(滑り荷台検出状態)からOFF状態(滑り荷台非検出状態)に復帰する。このリミットスイッチ49の動作でモーター32に対する通電を断って駆動ローラー31を停止させることができる。
【0033】
各レールユニット21の摩擦駆動手段25は、縦送り走行経路20上の各滑り荷台1に要求される走行条件に応じて、従来周知の各種方法で制御することができる。一例を挙げると、滑り荷台1の縦送り用摩擦駆動用バー4で駆動ローラー31が押し下げられて検出機構43(リミットスイッチ49)がON状態(滑り荷台検出状態)になったとき、1つ下手側のレールユニット21の摩擦駆動手段25の検出機構43(リミットスイッチ49)がOFF状態(滑り荷台非検出状態)にあるときのみ、モーター32を稼働して駆動ローラー31を回転駆動させる制御方法が知られている。
【0034】
図14〜図16は、滑り荷台1の横送り走行経路60の構成を示すもので、この横送り走行経路60は、レールユニット61を走行経路方向に適当間隔おきに直列に設置して構成されている。各レールユニット61は、同一構造のもので、鍔付きローラーレール62と鍔無しローラーレール63、両ローラーレール62,63の前端部近傍位置どうしを互いに連結一体化する連結部材64、及び当該連結部材64に取り付けられた摩擦駆動手段65から構成されている。このレールユニット61の鍔付きローラーレール62及び鍔無しローラーレール63は、先に図10〜図13に基づいて説明した縦送り走行経路20を構成するレールユニット21の鍔付きローラーレール22及び鍔無しローラーレール23と、長さと間隔がことなるだけで同一構造のものであり、摩擦駆動手段65は、前記レールユニット21が備える摩擦駆動手段25と同一構造のものであるから、同一参照符号を付して説明は省略する。尚、このレールユニット61に取り付けられたケーブルラック66は、前記レールユニット21のケーブルラック29と位置が左右逆になっているが、レールユニット21と同一側に配設しても良いし、場合によっては、何れのレールユニット20,60においても省くことができる。
【0035】
而して、レールユニット61の鍔付きローラーレール62は、滑り荷台1の前後一対の短い棒状滑り部材3a,3bの内、凹溝部13a〜13dが併設されている側の棒状滑り部材3aを、その長さ方向に移動可能に支持するものであり、鍔無しローラーレール63は他方の棒状滑り部材3bを支持するものであるが、これらローラーレール62,63の両鍔付きローラー26及び鍔無しローラー30は、棒状滑り部材3a,3bを常に少なくとも2つの両鍔付きローラー26及び鍔無しローラー30が支持し得る間隔で、左右一対のアングル材利用のレール部材27a,27b間に水平支軸で軸支されており、レール部材27a,27bの全長は、横送り用摩擦駆動用バー5の突出片16a,16bを含まない全長より少し短い程度のものである。又、摩擦駆動手段65の駆動ローラー31は、滑り荷台1の横送り用摩擦駆動用バー5の下側面5aに圧接する。
【0036】
上記構成のレールユニット61は、滑り荷台1の横送り走行経路60に沿って直列状に設置されるが、そのときの各レールユニット61の設置ピッチは、図14に示すように、各滑り荷台1の横送り走行経路60でのストレージピッチ、即ち、前後に隣接する滑り荷台1が、図7及び図8に仮想線で示すように、横送り用摩擦駆動用バー5どうしが突出片16a,16bを介して互いに突き合った状態にあるときの滑り荷台1間のピッチ、換言すれば、横送り用摩擦駆動用バー5の全長に、長さ同一の突出片16a,16bの一方の突出片の長さを加えた長さL3と、摩擦駆動手段65の駆動ローラー31間の間隔L4が等しくなるように、設置される。従って、前後に隣り合うレールユニット61の鍔付きローラーレール62間及び鍔無しローラーレール63間には、図示のように少し空間ができるが、この空間を隔てて位置する鍔付きローラーレール62の端部の両鍔付きローラー26間及び鍔無しローラーレール63の端部の鍔無しローラー30間の間隔は、鍔付きローラーレール62及び鍔無しローラーレール63における両鍔付きローラー26間の間隔及び鍔無しローラー30間の間隔よりも狭くはなっても広くはならないので、前後に隣り合うレールユニット61間を滑り荷台1は安全且つ円滑に乗り移ることができる。
【0037】
上記のように構成された横送り走行経路60においては、滑り荷台1は、常にその横送り用摩擦駆動用バー5の下側面5aが何れかのレールユニット61が備える摩擦駆動手段65の駆動ローラー31の上に重なる位置にある。而して、各レールユニット61が備える摩擦駆動手段65の駆動ローラー31を、先に説明した縦送り走行経路20における各レールユニット21が備える摩擦駆動手段25の駆動ローラー31と同一条件で制御すれば、滑り荷台1は、レールユニット61の鍔付きローラーレール62及び鍔無しローラーレール63に両鍔付きローラー26と鍔無しローラー30とを介して案内されながら、横送り走行経路60上を横送り用摩擦駆動用バー5の長さ方向、即ち、横方向に前進駆動されることになる。
【0038】
滑り荷台1が横送り走行経路60上を上記のように横送り用摩擦駆動用バー5の長さ方向、即ち、横方向に走行するとき、滑り荷台1の片側の棒状滑り部材3aは、各レールユニット61の鍔付きローラーレール62の両鍔付きローラー26上を滑動することになるが、このとき、棒状滑り部材3aを挟む各両鍔付きローラー26の両側の鍔部は、棒状滑り部材3aと交叉する左右一対の長い棒状滑り部材2a,2b及び縦送り用摩擦駆動用バー4に、当該棒状滑り部材3aに隣接して形成された凹溝部13a〜13d内を通過することになる。換言すれば、横送り走行経路60上を走行する滑り荷台1が棒状滑り部材3a(横送り用摩擦駆動用バー5)の長さ方向に対して左右横方向に横滑りするのを、鍔付きローラーレール62の各両鍔付きローラー26の両側の鍔部により棒状滑り部材3aを挟ませることにより防止することができる。
【0039】
各レールユニット61の摩擦駆動手段65は、縦送り走行経路20上の各レールユニット21の摩擦駆動手段25と同様に、各滑り荷台1に要求される走行条件に応じて、従来周知の各種方法で制御することができる。
【0040】
以上のように、図1〜図9に示した滑り荷台1は、縦送り走行経路20においては、滑り荷台1の前後長さ方向と平行な縦方向に走行(縦送り)させることができると共に、横送り走行経路60においては、滑り荷台1の左右幅方向と平行な横方向に走行(横送り)させることができる。勿論、この滑り荷台1を使用してワークWを搬送する搬送経路は、例えば、平行に並列し且つ走行方向が互いに逆向きの2つの縦送り走行経路20(又は横送り走行経路60)と、これら両縦送り走行経路20(又は横送り走行経路60)の端部間で滑り荷台1を移載するための従来周知の各種トラバーサーとにより、滑り荷台1を循環走行させることができる無端状に構成することができるが、この場合、前記トラバーサーによる滑り荷台1の搬送経路として、横送り走行経路60(又は縦送り走行経路20)を活用することもできる。
【0041】
尚、以上の実施形態では、1台の滑り荷台1を、レールユニット21で構成した縦送り走行経路20と、レールユニット61で構成した横送り走行経路60の何れにおいても走行駆動させることができるように構成したが、何れか一方の走行経路においてのみ、本発明に従って摩擦駆動できるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】A図は滑り荷台の平面図、B図は同側面図、C図は同底面図である。
【図2】滑り荷台の正面図である。
【図3】A図は図1のC部(又はE部)の拡大図、B図はA図のA−A線断面図である。
【図4】図1のA部の拡大図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】図4のC−C線断面図である。
【図7】摩擦駆動用バーの先端部拡大側面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の正面図である。
【図10】縦送り走行経路の一部分を示す平面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】図10の要部拡大図である。
【図13】図12の正面図である。
【図14】横送り走行経路の一部分を示す平面図である。
【図15】横送り走行経路を構成する1つのレールユニットの正面図である。
【図16】図14の拡大側面図である。
【図17】摩擦駆動手段を示す平面図である。
【図18】同縦断背面図である。
【図19】駆動ローラーが上昇限位置にあるときの摩擦駆動手段を示す一部切欠き側面図である。
【図20】駆動ローラーが滑り荷台の摩擦駆動用バーで押し下げられた状態での摩擦駆動手段を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 滑り荷台
2a,2b 左右一対の長い棒状滑り部材
3a,3b 前後一対の短い棒状滑り部材
4 縦送り用摩擦駆動用バー
5 横送り用摩擦駆動用バー
4a,5a 摩擦駆動用バーの下側面
8a〜9b 斜め連結部材
10 当て板
11 ワーク支持用アタッチメント
12a〜12f,13a〜13d 凹溝部
15a〜16b 突出片
20 縦送り走行経路
21 縦送り走行経路のレールユニット
22,62 鍔付きローラーレール
23,63 鍔無しローラーレール
25,65 摩擦駆動手段
26 両鍔付きローラー
27a,27b レール部材
30 鍔無しローラー
31 駆動ローラー
32 モーター
35,46 上下動アーム
38 バネ受け板
39 圧縮コイルスプリング
42 ストッパープレート
43 検出機構
47 駆動ピン
49 リミットスイッチ
60 横送り走行経路
61 横送り走行経路のレールユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを支持する滑り荷台は、荷台走行方向と平行な左右一対の棒状滑り部材と、荷台走行方向と平行で前記左右一対の棒状滑り部材間に配設され且つ支持するワークの全長より長い摩擦駆動用バーを備え、この滑り荷台を走行させる走行経路には、左右一対の棒状滑り部材を介して滑り荷台を荷台走行方向の移動のみ可能に支持する一対のローラーレールと、摩擦駆動用バーの下側面に圧接する駆動ローラーを備えた摩擦駆動手段とが配設された滑り荷台利用の搬送装置において、滑り荷台の走行経路上には、それぞれが前記摩擦駆動用バーを含む1台の滑り荷台のみを支持し得る長さに分割されて、走行経路方向には互いに接続されないで各々独立して設置されるレールユニットが配設され、各レールユニットは、前記左右一対の棒状滑り部材のそれぞれを移動自在に支持する左右一対のローラーレールと、両ローラーレールどうしを互いに連結一体化する連結部材と、当該連結部材に取り付けられてレールユニットの長さ方向の一端部に設けられた1つの前記摩擦駆動手段とから構成され、各レールユニットは、各レールユニットが備えた前記摩擦駆動手段の駆動ローラー間の間隔が、前記摩擦駆動用バーどうしが突き合う状態での滑り荷台のストレージピッチとほぼ等しくなるように、敷設されている、滑り荷台利用の搬送装置。
【請求項2】
前記摩擦駆動用バーは、前記左右一対の棒状滑り部材間の中央位置に配設されている、請求項1に記載の滑り荷台利用の搬送装置。
【請求項3】
前記レールユニットを構成する左右一対のローラーレールは、左右一対の鍔部を備えた両鍔付きローラーを適当間隔おきに軸支してなる鍔付きローラーレールと、鍔無しローラーを適当間隔おきに軸支してなる鍔無しローラーレールとの組み合わせからなり、左右一対の棒状滑り部材の内、鍔付きローラーレールで支持される側の棒状滑り部材と他の部材との接続部には、両鍔付きローラーの左右一対の鍔部の通過を許す凹溝部が形成されている、請求項1又は2に記載の滑り荷台利用の搬送装置。
【請求項4】
前記摩擦駆動用バーの両端には、走行方向の前後に隣り合う滑り荷台どうしが接近したときに走行方向に対して左右横方向に並列し且つ摩擦駆動用バーの下側面と面一に同一長さの突出片が突設され、走行方向の前後に隣り合う滑り荷台の摩擦駆動用バーどうしが並列する前記突出片を介して互いに突き合うように構成された、請求項1〜3の何れか1項に記載の滑り荷台利用の搬送装置。
【請求項5】
前記摩擦駆動手段は、駆動ローラー付きのモーターを支持する基台がレールユニットの前記連結部材の上に載置されないで当該連結部材に沿って配置され、前記基台には、前記連結部材の上に載置固定される取付けフレームと、当該基台に高さ調整ボルトを介して取り付けられた据付け盤が設けられている、請求項1〜4の何れか1項に記載の滑り荷台利用の搬送装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2009−166935(P2009−166935A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5536(P2008−5536)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】