説明

火災検知器

【課題】本発明はセンサチェックの履歴を確実に防災盤側に通知してセンサの故障の予兆を見逃すことのない火災検知器を得る。
【解決手段】本発明に係る火災検知器1は、火災を検知するセンサ3と、光源を発光させて検知器動作の動作試験を実行する試験実行手段9とを有し、防災盤31からの試験開始信号を受信して前記動作試験を実行して試験結果を防災盤31に送信する火災検知器であって、前記センサの出力値を常時収集して、センサ出力値に異常がないかどうかをチェックするセンサチェック手段13を有し、センサチェック時のセンサ状態が異常であった場合にはセンサ異常履歴記憶部17に異常情報を記憶し、防災盤31から試験開始信号を受信したときに当該異常情報を防災盤31に送信することを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばトンネル内に設定されて火災発生を検知する火災検知器に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネル内の防災システムは、複数の火災検知器と防災受信盤とによって構成され、複数の火災検知器と防災盤との間で、火災信号等の各種信号の送受信を行う。
また、防災システムにおいては、火災検知器が正常に作動するかどうかを確認するための動作試験を行うように構成されているのが一般的である。動作試験は、模擬的な光源を発光させて、火災検知器が火災判定を正常に行うかどうかを試験するものである。
【0003】
このような動作試験の機能を備えた防災システムの一例として、特許文献1に開示された試験システムがある。特許文献1に開示された試験システムは「感知器を試験する機能を備えた試験器を有する試験システムであって、前記試験器は、試験機能を備えていない感知器に対しては、試験器の試験機能を用いて試験を行ない、試験機能を備えている感知器に対しては、該感知器が試験を行った試験結果を該感知器から取得するようになっており、試験機能を備えている感知器は、試験器からの自己の感知器の試験を行わせる指令なしで自己の感知器の試験を行なう試験実行手段と、試験実行手段による試験結果が格納される試験結果記憶手段と、試験結果記憶手段に記憶されている試験結果を返送させるコマンドの受信により該試験結果記憶手段に記憶されている試験結果を送出する試験結果出力手段とを備えていることを特徴とする試験システム」(特許文献1の請求項より引用)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3871485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたような火災検知器(以下、火災感知器を含む概念として「火災検知器」という)の動作試験は、定期的(通常1日に1度程度)に試験器(防災受信盤)から火災検知器に試験実行を命令する試験開始信号を送信し、火災検知器は当該試験開始信号を受けて動作試験を行い、その結果を防災受信盤に送信する。
また、特許文献1には開示されていないが、火災検知器には上記動作試験を行う機能とは別に、火災を検知するセンサが正常に機能しているかどうかを常時チェックするセンサチェック機能を備えたものがある。
センサは気温や湿度等の環境変化に反応してセンサ出力値が異常になることがある。また、センサは経年劣化によってもセンサ出力値が異常になることがある。このような異常状態が継続するとセンサ故障に至る場合もある。そこで、センサの出力値が異常値を示していないかを常時(例えば1秒毎)にチェックしているのである。
【0006】
ところで、防災システムは、伝送方式によって2つに大別できる。その一つは、複数の火災検知器と防災受信盤とが1つの信号線のみで各種信号の送受信を行うもの(R型(直列)伝送方式)であり、他の一つは、複数の火災検知器と防災受信盤とが各種信号毎にそれぞれ専用の信号線を用いて送受信を行うもの(P型(並列)伝送方式)である。
上記2つの伝送方式のうちR型のものは、センサチェックの結果をリアルタイムで防災盤側に送信できるが、P型のものは試験を実行するように防災盤から試験開始信号を受信した場合にしかセンサチェック結果を防災盤側に送信できない。
センサチェック結果は、常時最新の情報に書き換えられるので、試験開始信号を受信した際にセンサチェック結果が正常であれば、正常として防災盤に送信されることになる。
そのため、動作試験と動作試験との間にセンサチェック結果に異常が繰り返しあったとしても見落とすことになる。センサに異常が発生していたという情報はその後に異常が回復していたとしても故障の予兆としての重要な意義を有する。しかし、従来の火災検知器はこの重要な情報を把握することできず、センサの故障予兆を見逃すことになっていたのである。
【0007】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、センサチェックの履歴を確実に防災盤側に通知してセンサの故障の予兆を見逃すことのない火災検知器を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る火災検知器は、火災を検知するセンサと、光源を発光させて検知器動作の動作試験を実行する試験実行手段とを有し、防災盤からの試験開始信号を受信して前記動作試験を実行して試験結果を防災盤に送信する火災検知器であって、
前記センサの出力値を常時収集して、センサ出力値に異常がないかどうかをチェックするセンサチェック手段と、センサチェック時のセンサ状態を記憶する現在センサ状態記憶部と、センサ状態に異常があったときに異常の履歴を記憶するセンサ異常履歴記憶部とを有するセンサ状態記憶手段とを備え、
前記センサチェック手段は、センサチェック時のセンサ状態を前記現在センサ状態記憶部に記憶し、センサチェック時のセンサ状態が異常であった場合には前記センサ異常履歴記憶部に異常情報を記憶し、前記防災盤から試験開始信号を受信したときに前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤に送信し、前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がない場合でも前記現在センサ状態記憶部に異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤に送信することを特徴とするものである。
【0009】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、電源電圧を監視する電源電圧監視センサ、及び/または環境温度を監視する環境温度監視センサ、及び/または振動を監視する振動監視センサ、及び/または傾きを監視する傾き監視センサを有し、前記センサチェック手段は、これらの各センサの出力値に異常がないかどうかをチェックすることを特徴とするものである。
【0010】
(3)また、上記(1)または(2)に記載のものにおいて、前記試験実行手段は、前記現在センサ状態記憶部及び前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がない場合に動作試験を実行することを特徴とするものである。
【0011】
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記センサチェック手段は、前記センサ異常履歴記憶部に時系列的に複数の異常情報を記憶することを特徴とするものである。
【0012】
(5)また、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記センサチェック手段は、前記センサ異常履歴記憶部に記憶されている異常情報を防災盤に送信すると、前記センサ異常履歴記憶部に記憶されている異常情報を抹消することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、センサの出力値を常時収集して、センサ出力値に異常がないかどうかをチェックするセンサチェック手段と、センサチェック時のセンサ状態を記憶する現在センサ状態記憶部と、センサ状態に異常があったときに異常の履歴を記憶するセンサ異常履歴記憶部とを有するセンサ状態記憶手段とを備え、前記センサチェック手段は、センサチェック時のセンサ状態を前記現在センサ状態記憶部に記憶し、センサチェック時のセンサ状態が異常であった場合には前記センサ異常履歴記憶部に異常情報を記憶し、前記防災盤から試験開始信号を受信したときに前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤に送信し、前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がない場合でも前記現在センサ状態記憶部に異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤に送信するようにしたので、センサに故障の予兆があった場合を見逃すことなくセンサの状態を正確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態に係る火災検知器のブロック図である。
【図2】P型防災システムについて説明する図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る火災検知器の火災監視状態における動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態に係る火災検知器の動作試験時の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施の形態に係る火災検知器1は、トンネル内に設置されるP型防災システムに用いられるものであるので、まずP型防災システムについて図2に基づいて説明する。なお、図中の黒丸は各線の分岐点を表す。
P型防災システム30においては、図2に示すように、各火災検知器1と防災盤31は、各火災検知器1に電源を供給するための電源線33と、各火災検知器1に動作試験の際の電源を供給するため等の試験線35と、ある火災検知器1で火災を検知した際に該火災検知器1から防災盤31に火災信号を送信するための火災信号線37でそれぞれ接続されている。また、防災盤31と各火災検知器1は、送り配線(試験起動信号線39)によって接続されており、各火災検知器1に、試験開始信号を送信することができるようになっている。
また、P型防災システム30は区画ごとに火災を判断しており、1区画は2台の火災検知器1で構成されている。火災信号線37は区画毎に必要であるため、1本の火災信号線37に火災検知器1が2台ずつ接続されている。
【0016】
本実施の形態に係る火災検知器1は、火災を検知するセンサ3と、センサ3の出力値を常時収集するセンサデータ収集手段5と、センサ3の出力値に基づいて火災判定を行う火災判定手段7と、光源を発光させて検知器動作の動作試験を実行する試験実行手段9と、防災盤31からの試験開始信号を受信し、前記動作試験の試験結果を防災盤31に送信する信号送受信手段11とを備えている。
また、本実施の形態の火災検知器1はセンサ3の出力値を常時収集して、センサ出力値に異常がないかどうかをチェックするセンサチェック手段13と、センサチェック時のセンサ状態を記憶する現在センサ状態記憶部15と、センサ状態に異常があったときに異常の履歴を記憶するセンサ異常履歴記憶部17とを有するセンサ状態記憶手段19とを備えている。
なお、センサデータ収集手段5、火災判定手段7、試験実行手段9、信号送受信手段11、センサチェック手段13の各手段は、MPU等が所定のプログラムを実行することによって実現される。
以下、各構成を詳細に説明する。
【0017】
<センサ>
センサ3は、炎を検知するためのセンサである。センサ3は、炎が揺らぐ場合と同様に一定範囲の周波数で光の強さが強弱する赤外線や、一定範囲の周波数の赤外線が入射すると電気信号を発生させる。
センサ3は複数種類のものが設置され、それぞれが異なる周波数に反応して電圧を出力する。
【0018】
<センサデータ収集手段>
センサデータ収集手段5は、センサ3の出力値を常時収集して記憶する。センサデータの収集のタイミングは例えば1秒毎である。
【0019】
<火災判定手段>
火災判定手段7は、センサデータ収集手段5によって収集されたデータに基づいて火災の有無を判定する。火災判定手段7による火災の有無の判定は、例えば複数種類のセンサから出力される出力値が、予め火災の場合の出力値のパターンとして記憶しているものと同じと判定された場合に火災と判定し、そうでない場合には火災でないと判定する。
【0020】
<試験実行手段>
試験実行手段9は、光源を発光させて検知器動作の動作試験を実行する。例えば、火災の炎を模擬する光源を発光させ、発光した光を検知器が正しく火災と認識し、火災信号を送信できるかを試験するものである。
試験実行手段9は、防災盤31からの試験開始信号を受けて試験を実行する。
【0021】
<信号送受信手段>
信号送受信手段11は、防災盤31からの試験開始信号などの命令信号を受信したり、前記動作試験の試験結果や火災信号等を防災盤31に送信したりする。
【0022】
<センサ状態記憶手段>
センサ状態記憶手段19は、センサチェック手段13がセンサチェックを行ったときのセンサ状態を記憶するものであり、RAMによって構成される。
センサ状態記憶手段19は、センサチェック時のセンサ状態が記憶される現在センサ状態記憶部15と、センサ状態に異常があったときに異常の履歴が記憶されるセンサ異常履歴記憶部17とを有している。
【0023】
<センサチェック手段>
センサチェック手段13は、センサデータ収集手段5によって収集されたセンサデータに基づいてセンサ状態をチェックする。具体的には、数分間に亘るセンサ3の出力値を監視して、異常状態がないかをチェックする。
センサチェック手段13によるセンサ3のチェック方法の一例を挙げると、複数種類のセンサによって出力される出力値のパターンが火災の場合のパターンでも、火災でない通常時のパターンでもないような場合に異常であると判定する。なお、センサ異常の判定は、これに限られず、過去の経験からセンサ出力値についての判定基準を作り、当該判定基準に基づいて行うようにすればよい。
【0024】
火災検知器1には、センサ3が左右2カ所に設けられている場合があるが、このような場合、センサチェック手段13は左右の各センサ3毎に行い、片側及び/又は両側に異常があった場合にはセンサ異常と判定する。
【0025】
センサチェック手段13は、センサチェック時の状態を現在センサ状態記憶部15に記憶する。つまり、センサチェック時においてセンサ3が正常であれば正常情報を記憶し、異常であれば異常情報を記憶する。現在センサ状態記憶部15への状態の書き込みは毎回上書きして行われる。したがって、現在センサ状態記憶部15には常時最新のセンサ3の状態が記憶されることになる。つまり、前回のセンサチェックで異常であったとしても、今回のセンサチェックで正常であれば現在センサ状態記憶部15には正常情報が記憶される。
【0026】
また、センサチェック手段13は、センサチェック時の状態が異常であった場合には、上述した現在センサ状態記憶部15への異常情報の記憶と共に、センサ異常履歴記憶部17に異常情報を記憶する。センサ異常履歴記憶部17への異常情報の記憶方法は、毎回上書きするようにしてもよいし、あるいは時系列的に複数の異常情報を記憶するようにしてもよい。
【0027】
センサチェック手段13は、防災盤31から試験開始信号を受信したとき、まずセンサ異常履歴記憶部17に異常情報があるかどうかを確認し、異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤31に送信する。
また、センサ異常履歴記憶部17に異常情報がない場合には、現在センサ状態記憶部15に異常情報があるかどうかを確認し、ある場合には当該異常情報を防災盤31に送信する。
【0028】
次に上記のように構成された本実施の形態の火災検知器1の動作を説明する。
火災感知器の動作には、火災監視時の動作と、動作試験を行うときの動作の大きく2種類の動作があるので、以下各別に説明する。
【0029】
<火災監視時の動作>
火災監視時の動作を図3に基づいて説明する。
火災監視時においては、センサデータ収集手段5がセンサ3のデータを常時収集する(S1)。そして、センサチェック手段13がデータ収集手段の収集したデータに基づいてセンサ状態の判定を行う(S3)。センサチェック手段13は判定結果を現在センサ状態記憶部15に記憶する。かかる処理は毎回行われるので2回目以降は現在センサ状態記憶部15を更新する(S5)。なお、図3における「更新する」は記憶することを含む。
【0030】
センサチェック手段13は、センサ状態が異常であった場合には(S6)、センサ異常履歴記憶部17に異常情報を書き込む(S7)。その後、所定の時間経過後、再度、センサ3のデータ収集(S1)からそれ以降の処理を行う。
S6の処理においてセンサ状態が正常であった場合は、火災判定手段7は、センサデータ収集手段5によって収集されたデータに基づいて火災の有無を判定する(S9)。火災と判定した場合、信号送受信手段11は、防災盤31に火災信号を送信する(S11)。当該信号の送信後、または、火災でないと判定した場合、所定の時間経過後、再度、センサ3のデータ収集(S1)からそれ以降の処理を行う。
【0031】
<動作試験を行うときの動作>
動作試験を行うときの火災検知器1の動作を図4に基づいて説明する。
信号送受信手段11が防災盤31から送信された試験開始信号を受信すると(S21)、センサチェック手段13はセンサ異常履歴記憶部17を参照し(S23)、異常情報がある場合には、信号送受信手段11によって当該異常情報を防災盤31に送信する(S25)。また、センサ異常履歴記憶部17に異常情報がない場合でも、センサチェック手段13は現在センサ状態記憶部15を参照して(S31)、異常情報があるときには、信号送受信手段11によって当該異常情報を防災盤31に送信する(S25)。いずれの場合においても、防災盤31に異常情報を送信後、センサチェック手段13はセンサ異常履歴記憶部17の異常情報を抹消し(S27)、実際の検知器動作試験は行わずに処理を終了する。
現在センサ状態記憶部15の参照時(S31)において、現在センサ状態記憶部15に異常情報がない場合、試験実行手段9が検知器動作試験を実行し(S33)、信号送受信手段11が当該試験結果を防災盤31に送信する(S35)。信号送信後は検知器動作試験を終了する。
【0032】
以上のように、本実施の形態の火災検知においては、常時監視しているセンサ出力値の異常を履歴として保存して、試験開始信号を受信した際に防災盤31に送信するようにしているので、センサに故障の予兆があった場合を見逃すことなくセンサの状態を正確に把握することができる。
【0033】
なお、火災検知器1は、上記実施の形態では、炎を検知するセンサ3について説明したが、火災検知器は、炎を検知するセンサの他に、電源電圧を監視する電源電圧監視センサ、環境温度を監視する環境温度監視センサ、振動を監視する振動監視センサ、傾きを監視する傾き監視センサなどを有していること多い。
この場合、上記実施の形態のセンサ3の場合と同様にセンサチェック手段13等の各手段を用いることによって、前記各センサの出力値を常時収集し判定し、異常があればその結果を記憶し、動作試験時にその記憶した結果を防災盤31に送信するようにするのが好ましい。
【符号の説明】
【0034】
1 火災検知器
3 センサ
5 センサデータ収集手段
7 火災判定手段
9 試験実行手段
11 信号送受信手段
13 センサチェック手段
15 現在センサ状態記憶部
17 センサ異常履歴記憶部
19 センサ状態記憶手段
30 P型防災システム
31 防災盤
33 電源線
35 試験線
37 火災信号線
39 試験起動信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
火災を検知するセンサと、光源を発光させて検知器動作の動作試験を実行する試験実行手段とを有し、防災盤からの試験開始信号を受信して前記動作試験を実行して試験結果を防災盤に送信する火災検知器であって、
前記センサの出力値を常時収集して、センサ出力値に異常がないかどうかをチェックするセンサチェック手段と、
センサチェック時のセンサ状態を記憶する現在センサ状態記憶部と、センサ状態に異常があったときに異常の履歴を記憶するセンサ異常履歴記憶部とを有するセンサ状態記憶手段とを備え、
前記センサチェック手段は、センサチェック時のセンサ状態を前記現在センサ状態記憶部に記憶し、センサチェック時のセンサ状態が異常であった場合には前記センサ異常履歴記憶部に異常情報を記憶し、前記防災盤から試験開始信号を受信したときに前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤に送信し、前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がない場合でも前記現在センサ状態記憶部に異常情報がある場合には当該異常情報を防災盤に送信することを特徴とする火災検知器。
【請求項2】
電源電圧を監視する電源電圧監視センサ、及び/または環境温度を監視する環境温度監視センサ、及び/または振動を監視する振動監視センサ、及び/または傾きを監視する傾き監視センサを有し、前記センサチェック手段は、これらの各センサの出力値に異常がないかどうかをチェックすることを特徴とする請求項1記載の火災検知器。
【請求項3】
前記試験実行手段は、前記現在センサ状態記憶部及び前記センサ異常履歴記憶部に異常情報がない場合に動作試験を実行することを特徴とする請求項1又は2記載の火災検知器。
【請求項4】
前記センサチェック手段は、前記センサ異常履歴記憶部に時系列的に複数の異常情報を記憶することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の火災検知器。
【請求項5】
前記センサチェック手段は、前記センサ異常履歴記憶部に記憶されている異常情報を防災盤に送信すると、前記センサ異常履歴記憶部に記憶されている異常情報を抹消することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の火災検知器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−105370(P2013−105370A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249584(P2011−249584)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】