説明

炊飯器収納キャビネットフード

【課題】炊飯器収納キャビネットフードを提供する。
【解決手段】炊飯器収納キャビネットフード10は、炊飯器収納キャビネットに配される炊飯器の上部領域で炊飯器収納キャビネットに着脱可能に結合されるケース20と、ケース20に結合されるフードユニット30と、を含み、フードユニット30は、炊飯器から排気される水蒸気が吸入される吸入部40と、ダクト90によって吸入部40と連通される排出部50と、吸入部40と排出部50との間に設けられ、吸入部40に水蒸気を吸入して排出部50に水蒸気が排出されるように吸入部40に吸入力を提供する吸入駆動部60と、吸入部40の周りの温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つを感知する感知部70と、感知部70によって感知された温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つに基づいて、吸入駆動部60の作動を制御する制御部を備えるメインボード80と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器収納キャビネットフードに係り、より詳細には、炊飯器から排気される水蒸気を適切な方向に排出させうる炊飯器収納キャビネットフードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、社会が高度化されるにつれて生活の質も以前に比べて向上しており、これによって、住居環境に対する関心が次第に高くなっている。特に、食生活がなされるキッチン環境に対する関心が高くなってキッチン環境を快適でありながらも、審美的に造成しようとする努力が、キッチン環境をインテリアする業体はもちろん、直接居住する人々によってなされており、このような環境を継続的に維持しようとする研究、例えば、室内環境の温度または湿度などを最も適切な状態で維持しようとする研究が実際に多様になされている。
【0003】
近来のキッチン環境は、従来のキッチン環境と比べることができないほどに片付けられているだけではなく審美的にも向上し、多様な要素を収納する収納キャビネットが壁などに一体化されて空間を最大限活用できる構造を有している。
【0004】
図1は、従来の一実施形態による炊飯器収納キャビネットなどが配されるキッチンの一部を図示した斜視図であって、これに図示されたように、キッチンに配される炊飯器収納キャビネット101には、電子レンジ、炊飯器、またはトースター器のような電子製品が配されることができ、またそれぞれの摺動収納ユニットには、食器、皿、コップのような食器が保管されることができる。ユーザーは、それぞれの摺動収納ユニットに所望の多様な物品を保管することができるので、品物管理を効率的でありながらもきれいにでき、これにより、キッチンの全体的な雰囲気を審美的に作ることができる効果がある。
【0005】
一方、このような炊飯器収納キャビネット101に配される炊飯器105は、一般の保温釜、圧力釜、電気圧力釜などに種類が非常に多様であるが、このうち、特に電気圧力釜は、ガスレンジのように直接加熱する装置によって加熱されるものではなく、電力によってご飯を炊くことができてユーザーが容易に利用することができ、また、高圧下にご飯を炊くために良質のご飯を作ることができるために、最近、多く使われている。このような炊飯器105は、図1の炊飯器収納キャビネット101に配されることができ、必要によってユーザーは、炊飯器収納キャビネット101に対して炊飯器105が配された棚部108を摺動させることができるために、ご飯をよそうなどの所定の作業を便利にできる長所を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の構成では、以下の問題が生じる。
【0007】
従来の一実施形態による炊飯器収納キャビネット101においては、ご飯を炊く時、または炊飯器105からご飯を取り出す時、炊飯器105から排気される水蒸気が木材または金属材質の炊飯器収納キャビネット101から抜け出すことができずに炊飯器収納キャビネット101の隅々に入り込みまたは炊飯器収納キャビネット101の上部に設けられている収納キャビネットなどに到逹して炊飯器収納キャビネット101及び収納キャビネットなどを腐蝕させるか、またはかびなどの異物が生息することができる環境を提供することでユーザーの健康まで損なう恐れがある。
【0008】
したがって、炊飯器などから排気される水蒸気などを吸入した後、水蒸気を適切な方向に排出させうる装置が開発されれば、前述した問題点を解決できるはずなので、このような装置の開発が必要な実情である。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、炊飯器から排気される水蒸気を吸入した後、再び空気中に排出することで炊飯器から排気される水蒸気による炊飯器収納キャビネットの一部領域の腐蝕などを防止でき、また、温度または湿度の変化を感知して自動で作動するために、ユーザーが便利に使える炊飯器収納キャビネットフードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的は、本発明によって、炊飯器収納キャビネットに配される炊飯器の上部領域で前記炊飯器収納キャビネットに着脱可能に結合されるケースと、前記ケースに結合されるフードユニットと、を含み、前記フードユニットは、前記炊飯器から排気される水蒸気が吸入される吸入部と、ダクトによって前記吸入部と連通される排出部と、前記吸入部と排出部との間に設けられ、前記吸入部に前記水蒸気を吸入して前記排出部に前記水蒸気が排出されるように前記吸入部に吸入力を提供する吸入駆動部と、前記吸入部の周りの温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つを感知する感知部と、前記感知部によって感知された温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つに基づいて、前記吸入駆動部の作動を制御する制御部を備えるメインボード(Main Board)と、を含むことを特徴とする炊飯器収納キャビネットフードによって達成される。
【0011】
ここで、前記炊飯器収納キャビネットフードは、前記吸入駆動部に対向して前記ケースの内部に配され、前記吸入駆動部の方向に風を提供して前記吸入駆動部への前記水蒸気の吸入を促進させる吸入促進部をさらに含み、前記制御部は、前記感知部によって感知された温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つに基づいて、前記吸入促進部の作動を制御できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、炊飯器から排気される水蒸気を吸入した後、再び空気中に排出することで炊飯器から排気される水蒸気による炊飯器収納キャビネットの一部領域の腐蝕などを防止でき、また、温度または湿度の変化を感知して自動で作動するために、ユーザーが便利に使うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する図面及び図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0014】
以下、図2ないし図7を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳しく説明する。各図面に付された同じ参照符号は、同じ部材を表わす。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態による炊飯器収納キャビネットフードが設けられた炊飯器収納キャビネットを概略的に図示した斜視図であり、図3は、図2に図示された炊飯器収納キャビネットフードの動作を説明するための図面であり、図4は、図2の炊飯器収納キャビネットフードを上側から眺めた斜視図であって、図5は、図2の炊飯器収納キャビネットフードを下側から眺めた斜視図であり、図6は、図2に図示された炊飯器収納キャビネットフードの平面図であって、図7は図2に図示された炊飯器収納キャビネットフードと炊飯器収納キャビネットとがレール構造によって結合されることを説明するための斜視図である。
【0016】
これら図面に図示されたように、本発明の一実施形態による炊飯器収納キャビネットフード10は、炊飯器5が配される炊飯器収納キャビネット1の上部領域で炊飯器収納キャビネット1と結合されるケース20と、ケース20に結合されるフードユニット30とを含む。
【0017】
まず、ケース20は、図2及び図7に詳しく図示されたように、炊飯器5の上部領域で炊飯器収納キャビネット1に着脱可能に結合されることによって、ケース20の内側に結合されるフードユニット30を炊飯器5の上部領域に位置させる。ケース20には、炊飯器収納キャビネット1に着脱可能に結合されるように移動レール21が設けられており、また、フードユニット30の形状に対応する多数のケースホール23、25が形成されている。
【0018】
このようなケース20は、相互組み立てられるように、下部ケース24と、その上部に結合される上部ケース22と、下部ケース24及び上部ケース22の前半部に着脱可能に結合される前面ケース26とを備える。ここで、前面ケース26は、‘コ’字状の断面を有するように設けられて上部ケース22及び下部ケース24の前半部領域が前面ケース26の内側に挿設されうる。
【0019】
このとき、審美感を向上させるために、前面ケース26と、上部ケース22及び下部ケース24が相互結合される部分には遮蔽キャップ28が結合され、これにより、炊飯器収納キャビネットフード10の全体的な審美感を向上させうる。
【0020】
一方、図7に詳しく図示されたように、ケース20の両側壁部24に形成されている移動レール21は、炊飯器収納キャビネット1の上部の両側壁2に結合された固定レール4に係合される。したがって、本実施形態の炊飯器収納キャビネットフード10は、炊飯器収納キャビネット1に対して相対的に摺動することができ、また、移動レール21と固定レール4との間の結合を解除することで炊飯器収納キャビネット1から炊飯器収納キャビネットフード10を分離させうる。このような構造によって炊飯器収納キャビネット1に対する炊飯器収納キャビネットフード10の位置を制御できるだけではなく、炊飯器収納キャビネットフード10を修理しなければならない場合、炊飯器収納キャビネット1から炊飯器収納キャビネットフード10を容易に分離することができて修理作業などを便利にできる長所を有する。このとき、移動レール21及び固定レール4には、炊飯器収納キャビネット1に対して炊飯器収納キャビネットフード20が任意に相対移動することを沮止するためのストッパー(図示せず)が形成されることもできる。
【0021】
また、ケース20には、フードユニット30の結合のための多数のケースホール23、25が形成されている。より詳細に説明すれば、下部ケース24の下部には、後述するフードユニット30の吸入部40が結合される第1ケースホール23が形成されており、前面ケース26には、後述するフードユニット30の排出部50が結合される第2ケースホール25が形成されている。第1ケースホール23及び第2ケースホール25は、フードユニット30の吸入部40及び排出部50の一部を外部に露出させる役割を果たすと同時に、フードユニット30をケース20内に位置を維持させる役割を担当する。
【0022】
このようなケース20は、炊飯器5から排気される水蒸気7による腐蝕を防止するためにアルミニウム(Aluminium)などの金属で製作され、さらにアルミニウムが有する特性によって審美的な効果も発生させうる。
【0023】
一方、フードユニット30は、炊飯器5から排気される水蒸気7を吸入して空気中に吸入された水蒸気7を排出する部分であって、炊飯器5から排気される水蒸気7を吸入する吸入部40と、ダクト90によって吸入部40と連通されて吸入部40によって吸入された水蒸気7を空気中に排出する排出部50と、吸入部40と排出部50とを連通させるダクト90内に設けられて炊飯器5から排気される水蒸気7を吸入することができる吸入力を提供するクロスフローファン61(Cross Flow Fan)を備える吸入駆動部60と、吸入部40の一側壁に隣接して位置するようにケース20の内部に配され、吸入駆動部60の方向に風を提供して炊飯器5から排気される水蒸気7が吸入駆動部60に吸入されることを促進する吸入促進部65と、吸入部40の周りの温度または湿度を感知する感知部70と、感知部70によって感知された温度または湿度に基づいて、吸入駆動部60及び吸入促進部65を作動させる制御部(図示せず)を備えたメインボード80とを含む。
【0024】
まず、吸入部40は、ケース20の下部ケース24に形成された第1ケースホール23に対応する形で製作されて第1ケースホール23にぴったり合う吸入フレーム41と、ケース20の内部に向けるように吸入フレーム41に結合される構造を有し、第1ケースホール23の方向及びダクト90に向けた方向が開放された吸入ケース45とを備える。
【0025】
吸入フレーム41は、図6に詳しく図示されたように、吸入部40がケース20に支持結合されるように、ケース20の内部で下部ケース24と接触されるが、中央領域が方形に貫通形成されるフレーム板42と、フレーム板42の中央領域のフレーム部分に延設されて第1ケースホール23の外部に突出される突出フレーム43とを備える。このような吸入フレーム41は、ケース20と同様に耐蝕性が強いアルミニウム材質で形成されて炊飯器5から排気される水蒸気7などによって腐蝕されるか、かびのような異物が生成されることを防止できる。
【0026】
吸入ケース45は、吸入フレーム41の内側、すなわちケース20の内部に向けた方向を向けるように吸入フレーム41の突出フレーム43に結合される。吸入ケース45は、プラスチック(Plastic)材質で射出成形によって製作され、炊飯器5から排気された水蒸気7がダクト90内に移動できるように第1ケースホール23に向けた方向とダクト90に向けた方向とが開口されている。すなわち、吸入ケース45は、直方体状を有するが、下面とダクト90に向けた一側面が開放された形状を有し、開放された下面を通じて炊飯器から排気された水蒸気7が吸入されて開放された一側面を通じて吸入された水蒸気7がダクト90内に流入される。このとき、吸入ケース45を通じて排気された水蒸気7を吸入できるように吸入ケース45と隣接したダクト90内には、後述する吸入駆動部60が配される。
【0027】
そして、ダクト90の方向に開口された吸入ケース45には、スクリーン網(図示せず)が設けられうる。クロスフローファン61の作動時、人が吸入ケース45内に手を入れれば、クロスフローファン61によってけがをする恐れがあるが、このようなスクリーン網は、このような接近を遮断することで人がけがをすることを防止できる。また、スクリーン網は、水蒸気7を除外した他の異物をフィルタリングする役割を果たすことで吸入駆動部60が異物によって壊れることを防止する。
【0028】
また、図6に詳しく図示されたように、吸入部40の背面には、複数個の発光部材48が離隔配される。複数個の発光部材48は、多様な長所を有した発光ダイオード48(LED、Light Emitting Diode)に設けられ。炊飯器5が配された下方に向けて光を発光することでユーザーが明るい環境で仕事をできるようにする。また、発光ダイオード48は、発光効率、電力消耗、寿命などの諸般の状況で多くの長所があって、各種電子表示部品として脚光を浴びており、既存の電球ランプのように目が眩しいか、エレメント(Element)の短絡なしに小型で製作が可能であるために、本実施形態のように前面発光シートに効率的に配列されることができるだけでなく、また、半永久的な寿命を有することでその活用度において優れた長所を有しているために、本実施形態の発光部材48として望ましい。
【0029】
このような長所を有した発光ダイオード48は、図5及び図6に図示されたように、後述する排出部50の排出フレーム51に設けられた照明ボタン58によってオン/オフ(On/Off)されうる。ボタン部55には、照明ボタン58の以外にも手動ボタン56及び電源ボタン57がさらに備えられるが、このようなボタン部55は、後述するメインボード80に電気的に連結されて炊飯器収納キャビネットフード10を手動で動作させるか、炊飯器収納キャビネットフード10の電源をオン/オフするか、または前述したように、吸入部40の背面に配された発光ダイオード48をオン/オフする役割を担当する。
【0030】
一方、排出部50は、図5に図示されたように、ダクト90によって吸入部40と連通されて吸入部40から吸入される水蒸気7を室内空気中に排出する役割を果たす部分であって、ケース20の前面ケース26に貫通形成された第2ケースホール25にぴったり合う排出フレーム51と、排出フレーム51の一領域に設けられる複数のグリル52(Grill)とを備える。
【0031】
排出フレーム51は、排出部50がケース20に対してその位置を維持できるように第2ケースホール25に支持結合される部分であって、前述したボタン部55及び後述する表示部95などが設けられている。排出フレーム51は、ケース20と同様にアルミニウム材質で形成されて複数のグリル52を通じて排出される水蒸気7による腐蝕を防止できる。
【0032】
複数のグリル52は、排出フレーム51に対してそれぞれの回転軸を中心に回転可能でダクト90を通じて移動した水蒸気7の方向を調節することができる。これにより、グリル52を通じて排出される水蒸気7が人または腐蝕されやすい物品に到逹することを防止できる。
【0033】
吸入駆動部60は、図3に図示されたように、吸入部40と排出部50とを連通させるダクト90の内部でケース20の前面ケース26の幅方向に長く形成されるクロスフローファン61を備える。クロスフローファン61は、吸入ケース45に所定大きさの吸入力を提供して炊飯器5から排気される水蒸気7を適切に吸入することができ、また、吸入された水蒸気7がダクト90に付いて移動した後、排出部50のグリル52を通じて排出されるようにする。
【0034】
クロスフローファン61は、ダクト90内で少ない空間を占めるために、炊飯器収納キャビネットフード10の全体大きさをスリム化することができる長所がある。そして、水蒸気7が吸入されてすぐ排出されるダクト90内に設置が可能で、他の種類のファンに比べて炊飯器5から排気される水蒸気7を十分に吸入することができる十分な吸入力を発生させることができ、これにより、炊飯器5の周りの炊飯器収納キャビネット1が水蒸気による腐蝕を効果的に防止できる。
【0035】
一方、吸入駆動部60によって炊飯器5から排気される水蒸気7の吸入効率を向上させるために、図3ないし図5に図示されたように、ケース20の内部には吸入促進部65が装着されており、吸入促進部65の駆動時、水蒸気7に向けて風を提供できるように吸入ケース65の一側壁には、連通孔49(図6参照)が貫通形成されている。本実施形態の吸入促進部65は、回転によって風を生成させる回転ファン65に設けられ、このような回転ファン65とクロスフローファン61とが実質的に同時に作動して炊飯器5から排気される水蒸気7を円滑に排出部50の方向に移動させる。このような回転ファン65は、図4に図示されたように、排出部50が設けられた方向を前方に見る時に吸入ケース45の後側壁に隣接して設けられ、したがって、吸入駆動部40の方向に風を提供できる。
【0036】
一方、本発明の一実施形態の炊飯器収納キャビネットフード10は、炊飯器5から排気される水蒸気7の温度または湿度を感知する感知部70と、感知部70によって感知された温度または湿度に基づいて、吸入駆動部60及び吸入促進部65を自動で作動させる制御部(図示せず)を備えるメインボード80とを含む。
【0037】
感知部70は、吸入ケース45の背面に設けられるが、吸入部40の周りの温度を感知する温度センサー71と、吸入部40の周りの湿度を感知する湿度センサー75とを備える。温度センサー71及び湿度センサー75は、吸入部40の周りの温度及び湿度を継続的に感知した後、これを制御部に送る役割を担当する。
【0038】
制御部は、温度センサー71及び湿度センサー75から受信された温度及び湿度に基づいて、吸入駆動部60及び吸入促進部65の作動を選択的に制御するが、本実施形態では、室内の大気温度に比べて吸入部40の周りの温度及び湿度が急に変わる場合などに限ってのみ吸入駆動部60及び吸入促進部65の作動を制御する。
【0039】
例えば、室内の大気温度が18℃に維持されてからご飯を炊く場合や、またはご飯を食器によそう時に発生する水蒸気7によって吸入部40の周りの温度が現在測定された大気温度である18℃に比べて既定の温度ほど高くなる場合、例えば、2〜3℃ほど高くなる場合、温度センサー71で感知された温度情報に基づいて制御部は、温度変化が既定の基準を外れる場合に限ってのみ吸入駆動部60及び吸入促進部65にオンさせて炊飯器5から排気される水蒸気7を吸入する。
【0040】
炊飯器5から湿気が排出される場合、吸入部40の周りの湿度が上がるしかないが、湿度センサー75から感知された湿度情報に基づいて制御部は、湿度変化が既定の基準を外れる場合、吸入駆動部60及び吸入促進部65にオンさせて炊飯器5から排気される水蒸気7を吸入ケース45を通じて吸入する。
【0041】
但し、本実施形態では、吸入ケース45の背面に温度センサー71及び湿度センサー75をすべて装着して吸入ケース45の周りの温度及び湿度を感知し、該感知された値に基づいて、吸入駆動部60及び吸入促進部65の作動を選択的に制御する構成を有するが、温度センサー71及び湿度センサー75のうち一つのセンサーのみ吸入部40に装着されてこれに基づいて、吸入駆動部60及び吸入促進部65の作動を制御することもできる。
【0042】
このように、本実施形態では、吸入部40の背面に感知部70が装着されて感知部70が温度または湿度を感知し、該感知された温度及び湿度情報を制御部に送った後、制御部がこれら情報に基づいて、吸入駆動部60及び吸入促進部65を自動で制御することでユーザーが炊飯器5から水蒸気7が排気される度に炊飯器収納キャビネットフード10を手動で作動させる煩わしさを無くすことができる効果がある。
【0043】
一方、前述したように、本実施形態の炊飯器収納キャビネットフード10は、排出部50の一側にボタン部55の手動ボタン56を設けることによって、感知部70に故障が発生する場合などにおいて炊飯器収納キャビネットフード10の吸入駆動部60及び吸入促進部65を手動で作動させるようにしている。
【0044】
また、本実施形態の炊飯器収納キャビネットフード10は、排出部50の一領域に表示部95が設けられいる。表示部95は、ボタン部55の電源ボタン57の押し動作によってオン/オフされる電源表示窓96と、照明ボタン58の押し動作によってオン/オフされる照明表示窓94と、吸入駆動部60及び吸入促進部65の動作有無を表示する作動表示窓98を備え、これによりユーザーは、炊飯器収納キャビネットフード10の動作有無を容易に確認することができる効果がある。
【0045】
以下では、このような構成を有する炊飯器収納キャビネットフード10の作動方法について説明する。
【0046】
まず、本実施形態の炊飯器収納キャビネットフード10の普段の状態、すなわち炊飯器5から水蒸気7が排気されない状態について先に説明すれば、炊飯器収納キャビネットフード10の吸入部40に装着された感知部70、すなわち温度センサー71または湿度センサー75は、吸入部40の周りの温度及び湿度を感知するが、急激な温度変化や湿度変化が発生する場合に限って吸入駆動部60及び吸入促進部65の作動を選択的に制御する制御部は、温度変化や湿度変化が既定の基準を超過しない場合、吸入駆動部60または吸入促進部65を作動させない。このときにも、もちろん吸入部40の周り領域を照らすなどの作業をしようとする場合、ボタン部55の照明ボタン58を押すことで炊飯器5の周り領域を明るく照らすことができる。このとき、表示部95の照明表示窓97が点灯されることで発光ダイオード48のオン/オフ有無を確認させる。
【0047】
一方、ご飯を炊くか、または炊飯器5を開放してご飯をよそうなどの作業をする場合、すなわち炊飯器5から水蒸気7が排気される場合に、本実施形態の炊飯器収納キャビネットフード10が作動する方法について説明する。
【0048】
炊飯器5から水蒸気7が発生する場合、炊飯器5の上部に位置する吸入部40の周りの温度及び湿度は急激に上昇する。感知部70の温度センサー71及び湿度センサー75は、このときの温度及び湿度を感知した後、これに対する温度情報及び湿度情報を制御部に送信する。制御部は、温度センサー71及び湿度センサー75によって感知された温度及び湿度の変化が所定の基準を超過する場合、すなわち温度及び湿度が短時間内に急激に上昇する場合などにおいて吸入駆動部60のクロスフローファン61と、本実施形態の吸入促進部65である回転ファン65とを作動させる。
【0049】
クロスフローファン61が作動すれば、所定の吸入力が発生して炊飯器5から排気された水蒸気7が吸入ケース45内に吸い込まれる。このとき、吸入促進部65は、炊飯器5から排気される水蒸気7に向けて風を提供することで水蒸気7をより円滑に吸入駆動部40の方向に移動させる。クロスフローファン61は、吸入された水蒸気7をダクト90内に流入させて流入された水蒸気7はダクト90を通過した後、排出部50の複数のグリル52を通じて外部に排出される。複数のグリル52は、それぞれの回転軸を中心に回転可能で水蒸気7の排出方向をある程度調節することができて、水蒸気7を空気中に適切に分散させうる。このとき、吸入駆動部60が作動している場合、表示部95の作動表示窓98がオンになり、ユーザーは吸入駆動部60の作動有無を確認することができる。
【0050】
吸入駆動部60及び吸入促進部65は、炊飯器5から排気される水蒸気7の吸入が完了すれば、制御部の命令によってその動作が停止され、これらの作動が終了すると同時に表示部95の作動表示窓98もオフになる。
【0051】
このように、本実施形態よれば、炊飯器5から排気される水蒸気7を吸入した後、再び空気中に排出することで炊飯器5から排気される水蒸気7による炊飯器収納キャビネット1の一部領域の腐蝕などを防止でき、また、温度または湿度の変化を感知して自動で作動するために、ユーザーが便利に使える効果がある。
【0052】
また、吸入部40の背面に配される複数の発光ダイオード48によって必要によって隣近領域を発光させることができ、手動ボタン56を備えることで必要時にユーザーが直接クロスフローファン61を作動させて炊飯器5から排気される水蒸気7を他の所に排出させることができ、これにより、自動メカニズムの故障を補完することができる効果もある。
【0053】
前述した実施形態では、フードユニットが装着されるケースと、炊飯器収納キャビネットの両側壁がレール構造によって結合されると前述したが、場合によっては、レール構造による結合ではないスクリュー結合などの他の結合でも良い。
【0054】
このように、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を外れずに多様に修正及び変形できるということは、当業者に自明なものである。したがって、そのような修正例または変形例は、本発明の特許請求の範囲に属すると言わなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、炊飯器収納キャビネットフードに関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】従来の一実施形態による炊飯器収納キャビネットを概略的に図示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による炊飯器収納キャビネットフードが設けられた炊飯器収納キャビネットを概略的に図示した斜視図である。
【図3】図2に図示された炊飯器収納キャビネットフードの動作を説明するための図面である。
【図4】図2の炊飯器収納キャビネットフードを上側から眺めた斜視図である。
【図5】図2の炊飯器収納キャビネットフードを下側から眺めた斜視図である。
【図6】図2に図示された炊飯器収納キャビネットフードの平面図である。
【図7】図2に図示された炊飯器収納キャビネットフードと炊飯器収納キャビネットとがレール構造によって結合されることを説明するための斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 炊飯器収納キャビネット
4 固定レール
5 炊飯器
10 炊飯器収納キャビネットフード
20 ケース
23 第1ケースホール
25 第2ケースホール
30 フードユニット
40 吸入部
41 吸入フレーム
45 吸入ケース
48 発光ダイオード
50 排出部
51 排出フレーム
52 グリル
55 ボタン部
60 吸入駆動部
61 クロスフローファン
65 吸入促進部
70 感知部
71 温度センサー
78 湿度センサー
80 メインボード
90 ダクト
95 表示部
98 作動表示窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器収納キャビネットに配される炊飯器の上部領域で前記炊飯器収納キャビネットに着脱可能に結合されるケースと、
前記ケースに結合されるフードユニットと、を含み、
前記フードユニットは、
前記炊飯器から排気される水蒸気が吸入される吸入部と、
ダクトによって前記吸入部と連通される排出部と、
前記吸入部と排出部との間に設けられ、前記吸入部に前記水蒸気を吸入して前記排出部に前記水蒸気が排出されるように前記吸入部に吸入力を提供する吸入駆動部と、
前記吸入部の周りの温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つを感知する感知部と、
前記感知部によって感知された温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つに基づいて、
前記吸入駆動部の作動を制御する制御部を備えるメインボードと、を含むことを特徴とする炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項2】
前記吸入駆動部に対向して前記ケースの内部に配され、前記吸入駆動部の方向に風を提供して、前記吸入駆動部への前記水蒸気の吸入を促進させる吸入促進部をさらに含み、
前記制御部は、前記感知部によって感知された温度及び湿度のうち少なくとも何れか一つに基づいて、前記吸入促進部の作動を制御することを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項3】
前記吸入促進部は、回転によって風を生成させる回転ファンであり、
前記回転ファンが設けられる前記吸入部の前記一側壁には、前記回転ファンの回転時に前記炊飯器から排出される前記水蒸気に向けて風を提供させる連通孔が貫通形成されていることを特徴とする請求項2に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項4】
前記感知部は、
前記吸入部の背面に設けられて前記吸入部の周りの温度を感知する温度センサーを含み、
前記制御部は、前記温度センサーで感知された温度の変化に基づいて、前記吸入駆動部及び前記吸入促進部を選択的に作動させることを特徴とする請求項2に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項5】
前記感知部は、
前記吸入部の背面に設けられて前記吸入部の周りの湿度を感知する湿度センサーを含み、
前記制御部は、前記湿度センサーで感知された湿度の変化に基づいて、前記吸入駆動部及び前記吸入促進部を選択的に作動させることを特徴とする請求項2に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項6】
前記吸入駆動部は、前記ダクト内で前記ケースの前板の幅方向に沿って長く形成されるクロスフローファンを含むことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項7】
前記吸入部の背面には、隣接した領域に光を発光する少なくとも一つの発光部材が設けられ、
前記メインボードに電気的に連結されて前記少なくとも一つの発光部材を作動させる照明ボタンを備えるボタン部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項8】
前記少なくとも一つの発光部材は、既定の距離ほど離隔配される複数個の発光ダイオード(LED)であり、前記吸入部の中央領域で下方に向けるように配されることを特徴とする請求項7に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項9】
前記ボタン部は、
前記メインボードに電気的に連結されて前記吸入駆動部及び前記吸入促進部のうち少なくとも何れか一つを手動で動作させる手動ボタンをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項10】
前記ケースは、
上部ケースと、
前記上部ケースに結合される下部ケースと、
前記上部ケース及び前記下部ケースの前面に結合され、前記排出部が着脱可能に結合される前面ケースと、を含み、
前記上部ケース、前記下部ケース及び前記前面ケースは、射出成形によって製作されることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項11】
前記前面ケースが結合される前記上部ケース及び前記下部ケースの側面には、結合部分を遮蔽するための遮蔽キャップが着脱可能に結合されることを特徴とする請求項10に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項12】
前記吸入部は、
前記下部ケースの下部に形成された第1ケースホールに対応する形で製作されて前記第1ケースホールにぴったり合う吸入フレームと、
前記ケースの内部に設けられるように前記吸入フレームの内側面に結合され、前記第1ケースホールに向けた方向及び前記ダクトに向けた方向が開放されて前記炊飯器から排気される水蒸気の移動通路を形成する吸入ケースと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項13】
前記吸入駆動部と隣接した前記吸入ケースの移動通路には、前記水蒸気は通過させるが、前記吸入駆動部に異物が引入されることを遮断するためのスクリーン網が設けられていることを特徴とする請求項12に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項14】
前記排出部は、
一側が前記ダクトに連結され、前記前面ケースに貫通形成された第2ケースホールにぴったり合う排出フレームと、
前記排出フレームに設けられる複数のグリルと、を含むことを特徴とする請求項12に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項15】
前記複数のグリルは、排出される水蒸気の方向が変更可能に前記排出フレームに対してそれぞれの回転軸を中心に回転可能であることを特徴とする請求項14に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項16】
前記ケースが、前記炊飯器収納キャビネットに対して摺動可能に前記フードユニットが装着された前記ケースの両側部には、レール溝及びレールのうち何れか一つが形成され、前記炊飯器収納キャビネットの両側壁には、前記レール溝及びレールのうち他の一つが形成されることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項17】
前記ケースは、前記炊飯器から排気される水蒸気による腐蝕を防止するためにイージーアイ(EGI)鉄板で製作されることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。
【請求項18】
前記メインボードに電気的に連結されて前記吸入駆動部の作動有無を表示する作動表示窓を備える表示部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器収納キャビネットフード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−285208(P2009−285208A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−141656(P2008−141656)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(508160554)トン ナム カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Dong Nam Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】157,Sindae−ri,Silchon−eup,Gwangju−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】