説明

無線装置の利用パターンを監視するための方法および装置

【課題】無線装置の利用パターンを監視するための方法および装置。
【解決手段】無線装置の利用パターンを監視するための装置および方法は、受信された利用環境設定に基づいて無線装置上における利用を監視および記録するように動作する利用監視報告モジュールを含んでもよい。さらに、利用環境設定に基づいて、無線装置は、ログを分析して許可されたユーザが見ることのできる利用パターン報告を生成することのできる別の装置にログを転送してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(米国特許法119条に基づく優先権の主張)
本特許出願は、本発明の譲受人に譲渡され、2005年3月14日に出願され、発明の名称が「無線装置の利用パターンを提供する方法および装置」(Method and Apparatus for Providing Usage Pattern for a Wireless Device)であり、代理人整理番号が第050473P1号であり、この明細書が明示的に本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第60/660,965号に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
説明される実施形態は、一般的には、無線通信装置およびコンピュータネットワークに関する。より詳細には、説明される実施形態は、無線装置に関する利用統計を収集することに関する。
【背景技術】
【0003】
無線ネットワーキングは、銅線または光ケーブルのような直接的な電気的接続を使用せずに、1つ以上の無線装置を別のコンピュータ装置に接続する。無線装置は、無線かまたは部分的に無線のコンピュータネットワークを介して、典型的にはパケットの形でデータを通信し、かつ、無線装置がデータパケットを送信および受信することができるようなネットワーク上において「データ」チャンネルまたは「通信」チャンネルをオープンする。無線装置は、多くの場合、プログラムおよびハードウェアコンポーネントのような無線装置資源を有し、それらは、個別に、また、協力して、それらの設計および固有のプロトコルまたは環境設定に基づいてデータを使用および生成するように動作し、例えば、ネットワーク上でデータを送信および受信するために、オープン通信接続を使用する。
【0004】
無線装置は、大きなコンピューティング能力を備えて製造され、パーソナルコンピュータと同等なものになりつつある。携帯電話のようなこれらの「スマート」無線装置は、それらの局所的コンピュータプラットフォーム上にインストールされたアプリケーションプログラミングインタフェース(“API”)を有し、これらは、携帯電話上で動作するソフトウェアアプリケーションをソフトウェア開発者が生成するのを可能にする。APIは、無線装置システムソフトウェアとソフトウェアアプリケーションとの間に位置し、ソフトウェア開発者が固有の携帯電話システムソースコードを有していなくても、アプリケーションが携帯電話機能を利用できるようにする。
【0005】
無線装置の機能および帯域幅要件が、携帯電話の要件をはるかに超えて成長するにつれて、ユーザに対するサービスの品質を維持するために、また、ネットワークキャリアの収益性を維持および増加させるために、無線ネットワークの帯域幅、保守およびサービスを管理する必要性が、重要になりつつある。したがって、無線装置に関する消費者利用パターン報告を提供するための装置および方法を提供することは、有益なことである。
【発明の開示】
【0006】
(概要)
説明される実施形態は、どのようなアクティビティが発生したか、このアクティビティはいつ発生したか、さらには、このアクティビティの頻度および期間の中の1つかまたは複数を含む無線装置上における予め定められたアクティビティの発生に関する利用パターン報告を生成するのに使用されてもよい無線装置利用データを監視および記録するように動作する装置、方法、コンピュータ可読媒体およびプロセッサを備える。例えば、利用パターン報告は、ユーザがどこに電話をするか、この通話の時刻および長さ、アクセスされたウェブサイトおよび装置上にダウンロードされかつ使用されたコンテンツおよびソフトウェアに関する傾向を識別してもよい。利用パターン報告は、例えば、装置および/または装置の利用に関するネットワークデザインを提供するために、十分な情報を得た上での製品およびサービスに関する決断をなすのに使用されてもよい。
【0007】
一態様においては、無線ネットワーク上における無線装置の利用パターンを決定する方法は、利用パラメータおよび報告パラメータを備える環境設定を無線装置上で得ることを含んでもよく、利用パラメータは、監視されるべき無線装置利用データを識別する。方法は、利用パラメータに基づいて、識別された利用データをログ内に記録することをさらに含む。さらに、方法は、無線装置の利用パターンを分析するための別の装置に報告パラメータに基づいて利用ログを転送することを含む。関連する態様においては、機械可読媒体が、命令を備えてもよく、この命令は、機械によって実行されると、上述した処理をこの機械に実行させる。別の関連する態様においては、少なくとも1つのプロセッサが、上述した処理を実行するように設定されてもよい。
【0008】
さらなる態様においては、無線装置は、利用パラメータおよび報告パラメータを備える環境設定を無線装置上で得るための手段を備えてもよく、利用パラメータは、監視されるべき無線装置利用データを識別する。さらに、無線装置は、利用パラメータに基づいて、利用データをログ内に記録するための手段を含んでもよい。また、無線装置は、無線装置の利用パターンを分析するための別の装置に利用ログを報告パラメータに基づいて転送するための手段を含んでもよい。
【0009】
別の態様においては、無線装置は、メモリと、このメモリ内に常駐する利用監視報告モジュールとを備えてもよい。利用監視報告モジュールは、利用環境設定と、この利用環境設定に基づいて無線装置利用を監視するように動作する監視ロジックとを含んでもよい。さらに、利用監視報告モジュールは、利用環境設定に基づいて、利用データを備えるメモリ常駐利用ログを生成するように動作するログ生成ロジックを含んでもよい。さらに、利用監視報告モジュールは、利用環境設定に基づいて、無線装置利用パターンを分析するための別の装置に利用ログを転送するように動作する報告ロジックを含んでもよい。
【0010】
さらに別の態様においては、無線装置の利用パターンを監視する方法は、無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することのできる利用環境設定を生成することを備えてもよい。利用環境設定は、利用パラメータおよび報告パラメータを識別してもよい。方法は、無線装置によって受信するために利用環境設定を転送することおよび生成された利用ログを利用環境設定に基づいて無線装置から受信することをさらに含んでもよい。さらに、方法は、受信された利用ログに基づいて利用パターン報告を生成することを含んでもよい。関連する態様においては、機械可読媒体は、命令を備えてもよく、この命令は、機械によって実行されると、上述した処理をこの機械に実行させる。別の関連する態様においては、少なくとも1つのプロセッサが、上述した処理を実行するように設定されてもよい。
【0011】
さらなる態様においては、装置は、無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成するための手段を備えてもよい。利用環境設定は、利用パラメータおよび報告パラメータを識別してもよい。装置は、無線装置によって受信されるための利用環境設定を転送するための手段および利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを無線装置から受信するための手段をさらに含んでもよい。さらに、装置は、受信された利用ログに基づいて利用パターン報告を生成するための手段を含んでもよい。
【0012】
またさらなる態様においては、無線装置の利用を監視することを管理するための装置は、無線装置によって受信されるための利用環境設定を生成および送信するように動作する環境設定生成器を備える。利用環境設定は、監視すべき利用パラメータおよび報告パラメータを識別してもよい。さらに、装置は、ログを受信および記憶するように動作する情報リポジトリーを含んでもよく、ログは、利用環境設定に基づいた無線装置利用情報を備える。さらに、装置は、ログに基づいて利用パターン報告を生成するように動作する分析器を備える利用パターン制御モジュールを含んでもよい。
【0013】
さらに別の態様においては、機械可読媒体が、第1の組および第2の組の実行可能な命令を備える。第1の組の実行可能な命令は、機械によって実行されると、無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成することを備える処理をこの機械に実行させ、利用環境設定は、利用パラメータおよび報告パラメータを識別する。さらに、第1の組の命令は、機械によって実行されると、無線装置によって受信されるための利用環境設定をこの機械に転送させる。さらに、第1の組の命令は、機械によって実行されると、利用環境設定に基づいて、生成された利用ログをこの機械に無線装置から受信させる。さらに、第1の組の命令は、機械によって実行されると、受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告をこの機械に生成させる。第2の組の実行可能な命令は、無線装置によって実行されると、利用環境設定を得ること、利用パラメータに基づいて利用データをログ内に記録することおよび無線装置の利用パターンを分析するための第1の機械に利用ログを報告パラメータに基づいて転送することを備える処理をこの無線装置に実行させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(詳細な説明)
以下、開示された実施形態を説明するために提供された限定するものではない添付の図面を参照して、開示された実施形態が、説明される。図面において、類似する符号は、類似する構成要素を指示する。
【0015】
図1は、ダウンロードされた環境設定に基づいて無線装置の利用パターンに関して収集、分析および報告する装置および方法を備えるシステム100の一態様を示す。システム100は、利用パターンマネージャサーバによって生成されたダウンロード可能な環境設定によって指示されると、無線装置利用データを監視、記録、アップロードおよび分析するように動作する。無線装置は、無線装置の登録された所有者の同意を受信した後に利用パターンデータを収集するように設定されてもよい。さらに、システム100は、例えば、利用パターンマネージャサーバまたはその他の許可された当事者によって閲覧することのできる利用パターン報告を生成することもできる。報告は、例えば、無線装置性能を評価するのに使用されてもよく、および/または、セルサイト増設および機器購入を計画すること、改善された顧客サービスを提供しかつターゲットマーケティングすることおよびネットワーク利用能力を決定することを含めて、無線ネットワークをより効果的に管理するのに使用されてもよい。さらに、例えば、報告は、無線装置によって消費されるコンテンツおよび/またはサービスを提供する団体に有益なマーケティング情報を提供してもよい。
【0016】
一般的には、システム100は、利用パターンマネージャサーバ104と通信できる状態にある無線装置102を含んでもよく、この利用パターンマネージャサーバ104は、無線ネットワーク110を介して、装置制御機能を提供する。さらに、利用パターンマネージャサーバ104は、許可されたユーザ108のような許可されたユーザによって運営されるユーザワークステーション106と通信できる状態にあってもよく、この許可されたユーザ108は、有線接続109を介して、または、無線ネットワーク110を介して、利用パターンマネージャサーバ104の機能にアクセスすることができ、また、許可されたユーザ108は、ユーザワークステーション106を介して、無線装置102と通信してもよい。
【0017】
利用パターンデータは、例えば、どのようなアクティビティが発生しているか、いつアクティビティは発生したかおよびどれくらい頻繁にアクティビティは発生するか、すなわち、頻度、および/または、どれくらいの長さでアクティビティは発生するか、すなわち、期間のような、無線装置上のアクティビティに関する何らかの情報を備える。アクティビティは、通話関連アクティビティ、メッセージング関連アクティビティ、ブラウザ関連アクティビティおよびソフトウェアアプリケーション関連アクティビティの少なくとも1つを備えてもよい。例えば、利用パターンデータは、音声通話、ビデオ通話、テキストメッセージ、コンテンツのアップローディングおよびダウンローディングおよびコンテンツおよび/またはアプリケーションの実行および利用に関連する情報を追跡してもよい。利用パターンデータは、例えば、時刻および/または曜日および/または日付のような監視および/または収集された情報に関連する予め定められた時間ベースパラメータを含んでもよい。さらに、利用パターンデータは、例えば、予め定められた期間中の回数、与えられたアクティビティの長さ、などのような、どれくらい頻繁にアクティビティは発生するかの量を含んでもよい。例えば、利用パターンデータは、限定はされないが、通話がなされた時刻、通話の平均長、例えば、擬似雑音オフセット、システム識別(SID)、ネットワーク識別(NID)および基地局識別(BSID)、などのグローバルポジショニング(GPS)位置およびセルサイト情報のような通話がなされた場所/受信された場所、いつどれくらいの頻度でどのウェブサイトがアクセスされたかおよびいつどれくらいの頻度でどのようなソフトウェアおよび/またはアプレットがダウンロードされかつ実行されたかを監視および記録することを含んでもよい。利用パターン監視パラメータは、ユーザが設定できるものであり、また、利用パターンマネージャサーバ104からダウンロードされてもよい。したがって、利用パターンデータは、装置、装置ユーザ、および/または、与えられたアクティビティに関して、利用パターン、すなわち、予め定められたアクティビティの発生、発生に関連する時間ベースデータ、予め定められたアクティビティの期間、発生頻度および発生に関連する地理的位置を正確に把握する目的で収集および分析される。
【0018】
装置は、どのような形態の無線装置またはコンピュータモジュールを含んでもよく、有線通信ポータルまたは無線通信ポータルを含み、無線モデム、PCMCIAカード、アクセスターミナル、パーソナルコンピュータ、電話またはこれらの組み合わせまたは部分的な組み合わせを無制限に含む。
【0019】
図2を参照すると、無線装置102は、無線ネットワーク110を介してデータすなわち利用パターンデータログを送信しかつソフトウェアアプリケーションおよび環境設定を受信および実行するように動作するコンピュータプラットフォーム112を含んでもよく、すなわち、利用パターン監視モジュール114および利用パターン利用環境設定118を含んでもよい。
【0020】
無線装置102は、携帯電話102、携帯情報端末、双方向テキストページャー、ポータブルコンピュータおよびそれどころか、無線通信ポータルを有する独立したコンピュータプラットフォームのようなコンピュータ化されたどのような種類の無線装置を含んでもよく、また、これは、ネットワークまたはインターネットへの有線接続を有してもよい。無線装置は、リモートスレーブであってもよく、あるいは、無線装置のエンドユーザを有するのではなく、ただ単に、無線ネットワーク110を介してデータを通信するリモートセンサ、診断ツールおよびデータ中継器のようなその他の装置であってもよい。
【0021】
また、無線装置102は、コンピュータプラットフォーム112に相互接続された入力機構182および出力機構184を含んでもよい。入力機構182は、無線装置102内への入力を生成することができ、キーまたはキーボード、マウス、タッチスクリーンディスプレイおよび音声認識モジュールのような機構を含んでもよい。出力機構184は、ディスプレイ、オーディオスピーカおよび例えば、情報を無線装置102のユーザに中継するための触覚フィードバック機構を含んでもよい。
【0022】
また、コンピュータプラットフォーム112は、メモリ186を含んでもよく、このメモリ186は、リードオンリーメモリおよび/またはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EPROM、EEPROM、フラッシュカードまたはコンピュータプラットフォームに一般的に使用される何らかのメモリのような揮発性メモリおよび不揮発性メモリから構成されてもよい。さらに、メモリ186は、1つ以上のフラッシュメモリセルを含んでもよく、あるいは、磁気媒体、光媒体、テープまたはソフトディスクまたはハードディスクのような何らかの二次記憶装置または三次記憶装置であってもよい。さらに、メモリ186は、元々の機器製造業者が供給した命令だけでなく、ネットワーク110を介してダウンロードされたかまたはパーソナルコンピュータ(PC)を介してロードされた第三者クライアントアプリケーションを記憶できるものであってもよい。
【0023】
さらに、コンピュータプラットフォーム112は、処理エンジン198を含んでもよく、この処理エンジン198は、特定用途向け集積回路(“ASIC”)またはその他のチップセット、プロセッサ、論理回路またはその他のデータ処理デバイスであってもよい。処理エンジン198は、メモリ186に記憶された利用監視報告モジュール114のような何らかの常駐プログラムとインタフェースをとることができるアプリケーションプログラミングインタフェース(“API”)層196を実行することができる。一態様においては、API196は、それぞれの無線装置上で実行されるランタイム環境である。1つのこのようなランタイム環境は、カリフォルニア州サンディエゴにあるクアルコム社(Qualcomm, Inc.)によって開発されたBREW(Binary Runtime Environment for Wireless)(登録商標)ソフトウェアである。その他の例には、Symbian OS(オペレーティングシステム)ソフトウェアによってサポートされるようなJ2ME(Java(登録商標)2 Micro Edition)APIが含まれる。例えば、無線コンピューティング装置上のアプリケーションを実行するのを制御するように動作するその他のランタイム環境が、使用されてもよい。
【0024】
処理エンジン198は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能命令、データおよびこれらの組み合わせとして実現された様々な処理サブシステム200を含み、これらの処理サブシステム200は、無線装置102の機能および無線ネットワーク110上における無線装置のオペラビリティーを実現する。例えば、処理サブシステム200は、その他のネットワーク装置と通信を開始および維持し、かつ、データを交換するのを可能にする。一態様においては、携帯電話の場合のように、処理エンジン198は、音声、不揮発性メモリ、ファイルシステム、送信、受信、サーチャー、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、主制御、リモートプロシージャ、ハンドセット、電源管理、診断、ディジタル信号プロセッサ、ボコーダ、メッセージング、呼マネージャ、Bluetooth(登録商標)システム、Bluetooth(登録商標)LPOS、位置測定、位置エンジン、ユーザインタフェース(UI)、スリープ、限定的サービス、セキュリティ、認証、USIM/SIM、音声サービス、グラフィックス、USB、MPEGのようなマルチメディア、GPRS、などのような、1つの処理サブシステム200かまたはいくつかの処理サブシステム200の組み合わせを含んでもよい。
【0025】
開示された態様の場合、処理サブシステム200は、コンピュータプラットフォーム112上で実行されるアプリケーションと対話する何らかのサブシステムコンポーネントを含んでもよい。例えば、処理サブシステム200は、常駐利用パターン監視モジュール114の代わりに、データ読み込みおよびデータ書き込みをAPI196から受信する何らかのサブシステムコンポーネントを含んでもよい。さらに、ログ120内に収集および記録された利用データに関する情報の少なくとも一部は、これらのサブシステム200の中の1つかまたはこれらのいくつかを組み合わせたものによって利用できるものであってもよい。
【0026】
例えば、ある態様においては、通話時刻および通話長の記録が、いつ通話が開始したかというタイムスタンプを用いて生成されてもよく、そして、診断サブシステムおよびこれのBREW(登録商標)extensionを介して検索される「無線通信(over the air)」“OTA”メッセージから検索されてもよい。タイムスタンプ情報は、通話の時刻および長さを計算するのに使用されてもよい。さらに、利用環境設定118内のパラメータの組に基づいて、利用日付が、着信および発信の少なくとも1つに対して収集されてもよい。しかしながら、呼関連情報は、複数の処理サブシステムの1つかまたは複数から、例えば、診断サブシステム、呼マネージャ、システム判定サブシステム、および/または、携帯電話のユーザインタフェースサブシステムから収集されてもよいことに注意されたい。
【0027】
さらに、例えば、ある態様においては、利用監視報告モジュール114は、OTAメッセージを使用し、無線装置がいつ通話したかを決定してもよい。無線装置102が、通話すれば、無線装置102の位置は、例えば、処理エンジン198および/または1つ以上の処理サブシステム200から検索された情報を用いて、決定および記録されてもよい。例えば、位置情報は、グローバルポジショニングシステム(GPS)システムモニターおよび診断システムモニターのような処理サブシステム内に含まれてもよい。このような位置決定情報は、経度および緯度情報のようなGPS位置および擬似雑音(PN)オフセット、ネットワーク識別(NID)、システム識別(SID)および基地局識別(BSID)のようなセルサイトおよび/またはネットワーク情報を含んでもよい。ある態様においては、呼の検出は、位置情報の検索をトリガーしてもよく、この位置情報は、1つ以上の処理サブシステムに現在常駐している値であってもよく、あるいは、呼トリガリングイベントに基づいて更新された値であってもよい。ある態様においては、無線装置102は、位置情報を決定するモジュールを含んでもよく、これらのモジュールは、グローバルポジショニングシステム(GPS)、カリフォルニ州サンディエゴにあるクアルコム社(Qualcomm, Inc.)から市販されているQPoint(商標) Positioning SoftwareおよびgpsOne(登録商標) hybrid Assisted GPS wireless location technologyのようなAssisted GPS(A−GPS)システムおよびCell−ID、E−OTD(Enhanced Observed Time Difference)およびOTDOA(Observed Timed Difference of Arrival)のようなLBS(Localization Based System)の中の1つかまたは複数を含む。
【0028】
さらに、利用監視報告モジュール114は、例えば、無線装置102のシステムコンポーネントの状態変化に基づいて、新しいソフトウェアアプリケーションおよび/またはアプレットがいつダウンロードされたかを決定するように動作してもよい。例えば、ソフトウェアアプリケーションおよび/またはアプレットが、ダウンロードされると、合計空き電子ファイル記憶容量(EFS)または何らかの媒体記憶容量は、減少し得る。EFSまたはその他の媒体の変化は、EFSまたはその他の媒体のシステムモニターおよびこれのBREW(登録商標)extensionを介して検出されてもよい。さらに、ソフトウェアアプリケーションおよび/またはアプレットが、ダウンロードされると、アプリケーション/アプレットは、UIサブシステムのアプリケーション/アプレットリストに加えられてもよく、そして、利用監視報告モジュール114は、UIシステムモニターおよびこれのBREW(登録商標)extensionを介して、アプリケーション/アプレットリストを検索してもよい。利用監視報告モジュール114は、これらの変化のいずれかを検出することができ、その時に、アプリケーション/アプレット名を検索および記録してもよい。別の例においては、利用監視報告モジュール114は、装置上の動的ソフトウェアマネージャモジュールと通信できる状態にあってもよく、および/または、アプリケーション関連サブシステムの1つかまたはこれらの何らかの組み合わせと通信できる状態にあってもよく、これらは、装置上のソフトウェアの追加、削除および利用(何を、いつ、どのくらいの頻度で、どのくらいの期間だけ)に関する情報を提供する。
【0029】
さらにまた、別の例においては、利用監視報告モジュール114は、TCP/IPネットワークを介して送信されたメッセージおよびデータからなるIPパケットに基づいて、アクセスされたウェブサイトを記録するように動作してもよい。デスティネーションIPアドレスが、すべてのIPパケットに関連づけられ、送信されるIPパケットは、データサービスシステムモニターおよびこれのBREW(登録商標)extensionを介して検索されてもよく、そして、このIPアドレスが、利用ログ120の一部として、記録されてもよい。さらなる例においては、利用監視報告モジュール114は、ウェブベースアクティビティを収集および記録するために、データパケットを交換するときにブラウザアプリケーションによって使用される予め定められたAPIと通信するように動作してもよい。また、さらに別の例においては、利用監視報告モジュール114は、診断サブシステムのような処理サブシステム内に記憶され得るようなデータサービスログからウェブベースアクティビティ情報を収集するように動作してもよい。
【0030】
上述した例のすべては、説明のためにだけ提供されること、また、設定された利用データを収集および記録するために、利用監視報告モジュール114は無線装置102に関連する何らかの機能コンポーネントと通信するように動作してもよいことに注意されたい。
【0031】
コンピュータプラットフォーム112は、ハードウェア、ソフトウェア、実行可能命令、データおよびこれらの組み合わせとして実現された通信モジュール202をさらに含んでもよく、無線装置102および無線ネットワーク110の様々なコンポーネント間における通信を可能にするように動作する。通信モジュール202は、無線装置への入力ポイントおよび/または無線装置からの出力ポイントを含んでもよいどのようなコンポーネント/ポート/インタフェースを備えてもよい。このようなものとして、通信モジュール202は、ハードワイヤード通信および無線通信のためのインタフェースコンポーネントを含んでもよい。さらに、通信モジュール202は、関連する電子機器とともに、信号送信機、信号受信機、信号変調器、および/または、信号復調器のような何らかの無線インタフェース(air-interface)コンポーネントを含んでもよい。
【0032】
環境設定118、監視ロジック116および報告ロジック117に基づいて、利用監視報告モジュール114は、無線装置102の利用を監視し、そして、利用を利用パターンマネージャサーバモジュール104に報告するように動作する。利用監視報告モジュール114は、様々な機構によって、メモリ186内にロードされてもよく、限定はされないが、無線ネットワーク110に接続された何らかのコンピュータ装置からダウンロードされることおよびエンドユーザに提供される前に、例えば、製造時に、無線装置102上に静的にロードされることを含む。利用監視報告モジュール114がダウンロードされてもよいコンピュータ装置は、利用パターンマネージャサーバモジュール104およびユーザワークステーション106を含む。
【0033】
一態様においては、環境設定118は、無線装置102上で発生する予め定められたアクティビティに関する記録されるべきデータを識別する利用パラメータ188を含んでもよい。収集された利用データ201は、ログ生成器124によって、利用ログ120内に記憶される。上述したように、収集された利用データ201は、どのようなアクティビティが発生しているか、いつアクティビティは発生したか、どのくらい頻繁にアクティビティは発生するか、すなわち、頻度、および/または、どれくらいの長さでアクティビティは発生するか、すなわち、期間のような無線装置上のアクティビティに関する何らかの情報を備える。さらに、利用ログ120は、与えられた利用パラメータ188および/または収集された利用データ201に関連する報告パラメータ190に関する与えられた環境設定ID248の記録を含んでもよい。
【0034】
このようなものとして、ある態様においては、環境設定118は、無線ネットワーク110を介してログ120を利用パターンマネージャサーバモジュール104に選択的に送信するように利用監視報告モジュール114を設定することのできる報告パラメータ190を備えてもよい。ログ送信のタイミングは、限定されるものではなく、予め定められた時刻に、予め定められた間隔で、予め定められたスケジュールでおよび予め定められたイベントの発生時に、例えば、通信ネットワーク110との通信チャンネルが確立されたとき、電源が投球されたときおよび何らかのしきい値が設定されたときに、送信されてもよい。さらに、報告パラメータ190は、ログ120にアクセスすること、例えば、メモリ186にアクセスしてログ120を検索することを誰に許可するかを決定してもよい。このような許可されたユーザは、利用パターンマネージャサーバ104およびユーザワークステーション106のような特定の遠隔装置を含んでもよい。さらに、報告パラメータ190は、蓄積されたログ120の削除を制御することのできるパラメータを含んでもよい。例えば、ログ120は、利用パターンマネージャサーバ104にアップロードされたとき、あるメモリサイズに到達したときおよび利用パターンマネージャサーバ104およびユーザワークステーション106から制御コマンド126が受信されたときに、自動的に削除されてもよい。
【0035】
一態様においては、ログ120は、無線装置102と無線ネットワーク110との間のオープン通信接続を介して送信され、オープン接続を介して進行中の音声通話またはデータ通話上に「ピギーバック(piggyback)」する。あるいは、セルラーネットワーク環境設定においては、ログ120は、ショートメッセージサービス(“SMS”)を介して、利用パターン制御モジュール130に送信されてもよい。さらに、上述したように、別の態様の利用パターンマネージャサーバモジュールは、計画的にかまたは場当たり的に、ネットワーク110において無線装置102からログ120を「プル(pull)」してもよい。
【0036】
利用監視報告モジュール114は、リモートサーバ104およびユーザワークステーション106からのコマンドに応じて、確認メッセージのような制御コマンド126を生成/検出することのできる無線装置制御モジュール122をさらに含む。このような確認メッセージは、遠隔装置104に環境設定118をダウンロードするためのおよび/または利用ログ120をアップロードするためのブートストラップコマンドに応じて、送信されてもよい。メッセージを受信すると、監視ロジック116および/または無線装置制御モジュール122は、メッセージを解析し、そして、要求されたコマンドを決定するように動作する。
【0037】
ある態様においては、無線装置102と遠隔装置すなわちリモートサーバ104およびユーザワークステーション106との間のデータ送信は、無線ネットワーク110によるアクセスが制限された通信チャンネルを介して、送信されてもよい。通信チャンネルは、限定的サービス環境設定192に基づいて設定されてもよく、そして、利用ログ120をリモートサーバ104に送信するのに使用されてもよく、あるいは、制御コマンド126を受信し、および/または、利用環境設定118を含めて利用監視報告モジュール114の少なくとも一部を無線装置102にダウンロードするのに使用されてもよい。アクセスが制限された通信チャンネルは、一般的には、エンドユーザが利用できないものであり、通信の許容される種類を識別する限定的サービス設定194および利用されてもよい関連する通信チャンネルに基づいて設定されてもよい。限定的サービス環境設定192は、無線ネットワーク110を介してダウンロードされてもよく、例えば、シリアル接続を介して、無線装置102に局所的に転送されてもよく、あるいは、無線装置102上に予めロードされてもよい。
【0038】
再び、図1を参照すると、利用パターンマネージャサーバ104は、何らかの種類のサーバ、パーソナルコンピュータ、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータまたはプロセッサアセンブリ150をさらに備える専用かまたは汎用のコンピューティング装置のいずれかであるコンピューティング装置の少なくとも1つから構成されてもよい。さらに、利用パターンマネージャサーバ104に関連づけられた独立したサーバまたはコンピュータ装置が存在してもよく、これらのサーバまたはコンピュータ装置は、協力して、データを当事者に使用可能な形式で提供するように動作し、および/または、無線装置102と利用パターンマネージャサーバ104との間のデータフローにおいて独立した層の制御を提供するように動作する。利用パターンマネージャサーバ104(または、複数のサーバ)は、通信モジュール152を介して、利用環境設定118を含む利用パターン監視モジュール114の何らかの部分のようなソフトウェアエージェントまたはアプリケーションを無線ネットワーク110を介して無線装置102に送信してもよく、それによって、無線装置102は、これの常駐アプリケーションおよびサブシステム200から情報を返送する。利用パターン制御モジュール130は、ソフトウェア、ハードウェア、データおよび一般的には、無線装置102からの利用ログ120の収集、分析および報告を管理するように動作する何らかの実行可能な命令をさらに含んでもよい。
【0039】
さらに、利用パターン制御モジュール130は、無線装置102から受信されたログ120を記憶するための情報リポジトリー136を含んでもよい。情報リポジトリー136は、何らかの種類のメモリまたは記憶装置を含んでもよい。
【0040】
また、利用パターン制御モジュール130は、利用ログ120内に存在する収集された利用データから無線装置利用パターンを抽出するための分析器142をさらに備えてもよい。分析器142は、ログ120を分析および解釈して利用パターン報告148を生成するための意思決定ルーチン、統計的プログラムおよびこれらの組み合わせのような、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能命令、データおよび分析ロジックの1つ以上の組み合わせを備えてもよい。報告148またはこれの一部は、例えば、電子メールを介して、何らかの予め定められた団体に送信されてもよく、あるいは、例えば、許可されたユーザ108のために局所的にまたは遠隔的に可視化されてもよい。報告148の検査に基づいて、および/または、時間とともに得られる報告148の比較に基づいて、許可されたユーザ108またはその他の報告受信者は、無線装置に提供するための製品およびサービスを決定する際に有益な、および/または、観察された利用パターンをより良好に適合させるための関連するネットワークにおける変更を決定するのに有益なものであり得る装置利用傾向を観察および/または決定してもよい。さらなる態様においては、収集された利用パターン情報は、例えば、環境設定ID248(図3)に基づいて、無線装置種類を含んでもよいので、分析器142は、複数の同じ無線装置種類から収集された利用データおよび/または無線装置種類間で利用パターンを比較する報告に基づいて、利用パターン報告を作成してもよい。さらに、利用情報は、複数のネットワークサービスプロバイダから蓄積されてもよく、匿名であり得る報告が、生成され、異なるネットワークサービスプロバイダに関連する装置の利用パターンを比較してもよい。
【0041】
さらに、利用パターン制御モジュール130は、実行可能な環境設定生成器モジュール140を含み、コンポーネント、コンテンツ、および/または、サービスを無線装置に提供するプロバイダのためのマーケティング職員のような許可されたユーザ108の制御下において、利用環境設定118を生成し、そして、上で開示したように、環境設定118を含む利用パターン監視モジュール114のすべてかまたは一部を無線装置102にダウンロードしてもよい。さらに、利用パターン制御モジュール130は、利用パターン制御ロジック134からの要求があれば、許可されたユーザ108からのコマンドに基づいて、利用ログ120を「プル」してもよく、あるいは、ログ120は、無線装置102から「プッシュ」されてもよい。
【0042】
図3を参照すると、利用パターン制御モジュール130は、環境設定生成器モジュール140を含んでもよく、この環境設定生成器モジュール140は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能な命令、データ、および/または、環境設定生成器モジュール140が利用環境設定118を生成するのを可能にするその他の何らかの関連するロジックを含む。一態様においては、環境設定生成器モジュール140は、いくつかのパラメータからの選択に基づいて与えられた利用環境設定118の様々なコンポーネントを組み立てる環境設定ロジック254を実行するように動作してもよい。例えば、無線装置の異なるモデルは、異なる能力を提供してもよい。したがって、利用環境設定118を構成するパラメータは、無線装置の種類/製造元/モデルおよび/またはネットワークサービスプロバイダに応じて変化してもよい。このようなものとして、環境設定ロジック254は、利用環境設定118のパラメータを選択するための適切なメニューを生成するために、複数の無線装置種類/モデル256および複数のネットワークサービスプロバイダ258をメニューから選択する能力をユーザに提供してもよい。
【0043】
複数の利用データ種類パラメータ242は、許可されたユーザ108のようなシステムのオペレータが利用パターン監視モジュールを設定し、どのような予め定められたアクティビティが発生しているか、いつアクティビティは発生したか、どれくらいの長さでアクティビティは発生するかおよびどれくらい頻繁にアクティビティは発生するかに関する予め定められた数の複数の種類の利用データを監視し、記録し、そして、報告するのを可能にする。
【0044】
さらにまた、1つ以上の報告パラメータが、選択され、利用ログ120がいつリモートサーバ104にアップロードされるべきかを指定してもよい。このようなパラメータは、複数の報告パラメータ244から選択されてもよく、そして、例えば、毎日決められた時間に、予め定められたイベントが発生したとき、予め定められた数のエントリーを記憶しおよび/または予め定められた量のメモリが使用されたとき、および/または、無線装置102の電源が投入されたとき、そして、例えば、要求に応答して、例えば、リモートサーバ104および/またはユーザワークステーション106のような遠隔装置によって命令されたとき、を含んでもよい。
【0045】
さらに、環境設定ロジック254の一態様は、利用パターン監視モジュール114および報告ログへのアクセスを制御することのできる複数の制御コマンドパラメータ246を含んでもよい。動作中、このようなパラメータは、許可されたユーザが利用ログ120をアップロードを開始するのを可能にし、それと同時に、同じユーザが新しい環境設定118をダウンロードするのを妨げる。
【0046】
さらにまた、様々なパラメータを個々に選択するのではなく、むしろ、環境設定ロジック254は、許可環境設定118からなる上述したパラメータの予め定められたグループを含む複数の予め定められた利用環境設定250をメニューから選択する能力をユーザに提供してもよい。
【0047】
さらに、一態様においては、複数の無線装置種類/モデル256の中から選択されたものおよび複数のネットワークサービスプロバイダ258の中から選択されたものは、複数の利用データ種類パラメータ242の中の1つかまたは複数と相互に関連づけられてもよい。例えば、ABC無線サービスプロバイダ上で動作するXYZブランドの無線装置の場合、環境設定ロジック254は、無線装置102がどの利用監視収集報告能力をインストールすべきかを決定することができてもよく、したがって、対応するパラメータの適切な組を含む利用環境設定118を生成してもよい。
【0048】
与えられた環境設定118の固有のパラメータが決定されると、環境設定ロジック254は、与えられた環境設定に固有の環境設定ID248を割り当ててもよく、そして、後で呼び出すために、ライブラリ内に、例えば、複数の予め定められた許可環境設定250の中に、この環境設定を記憶してもよい。さらに、環境設定ロジック254および/または利用パターン制御モジュール130の別のコンポーネントは、無線装置102上における通話の監視および記録を開始するために、利用環境設定118を1つ以上の無線装置102に送信するように動作してもよい。
【0049】
図4を参照すると、利用パターン制御モジュール130は、制御ロジック134を実行することによって、制御コマンド126を無線装置上で実行するかまたは制御コマンド126を無線装置102に送信するように動作する装置制御モジュール146を備えてもよい。一態様においては、例えば、制御コマンド126は、ユーザ識別(“ID”)および制御アクティビティ262を含んでもよい。ユーザID260は、制御コマンド126の発行者、すなわち、許可されたユーザ108を識別する何らかの方法であってもよい。例えば、ユーザID260は、名前、番号、ディジタル署名、ハッシュまたは当事者に関連づけられたその他の何らかの種類のデータまたは値であってもよい。さらに、ユーザID260は、制御コマンド126内に明示的に含まれるのではなく、制御コマンド126の発生源から抽出されてもよい。
【0050】
制御アクティビティ262は、制御コマンド126を実行することによって、利用パターン監視モジュール114によって無線装置102上で実行されるべき処理であってもよい。上述したように、これらの処理は、利用パターン監視モジュール114の少なくとも一部をダウンロードすること、ログ120のアップロードを開始することおよびログ120を削除することを含んでもよい。制御コマンド126を実行または転送する前に、装置制御モジュール146は、アクションを実行しようとする送信者の意図を確認し、かつ、制御コマンド126を発行するユーザの権限を判定するための承認ロジック264を実行してもよい。例えば、確認265は、利用ログ120をリモートサーバ104にアップロードする前に、あるいは、利用環境設定118をリモートサーバ104からダウンロードする前に、無線装置102によって要求されてもよい。
【0051】
制御コマンド126を発行する許可をユーザが有するかどうかを判定するために、承認ロジック264は、制御コマンド126からのユーザID260および制御アクティビティ262を解析し、また、複数の制御承認268と相互に関連づけられかつ複数の無線装置識別(ID)272と相互に関連づけられた複数のユーザID270のデータベースを使用してもよい。したがって、確認265が受信されたかどうか、および/または、適切な許可が検出されたかどうかに基づいて、装置制御モジュール146は、承認決定266を生成し、この承認決定266は、生成された制御コマンド126を実行するかどうかを決定する。
【0052】
制御承認268は、与えられたユーザID260および/または無線装置ID272に対する1つ以上の許可された制御アクティビティ262を識別してもよい。例えば、ある種のユーザは、ある種の制御アクティビティだけに制限されてもよく、あるいは、ある種の無線装置の制御しかできないように制限されてもよい。しかしながら、複数のユーザID270、複数の制御承認268および複数の無線装置識別(ID)272は、どのような形で相互に関連づけられてもよいことに注意されたい。例えば、制御コマンド126は、許可されたユーザ108のユーザID260および複数の無線装置識別270の中の特定のものに対する「最新ログをアップロード」という制御アクティビティ262を含んでもよい。承認ロジック264は、与えられた無線装置102上において実行可能な命令を無効にする承認をユーザ108が有するかどうかを決定するために、制御承認268およびユーザID270のデータベースを探索する。
【0053】
利用パターン制御モジュール130の開示されたコンポーネントの実際の位置は、限定されるものではなく、サーバ上にまたは無線ネットワーク110に接続されたその他の装置上に物理的に配置されてもよい。
【0054】
システム100の一態様においては、ユーザワークステーション106の職員として働く許可されたユーザ108は、無線装置の利用パターンがネットワーク製品および/またはサービスにどのような影響を与えるかに関心を持ち得る。この場合、例えば、システム100は、リモートサーバ104によって生成された利用パターン報告148に基づいて、セルサイト動作の分析を考慮に入れ、そして、将来のセルサイト展開の計画を準備してもよい。システム100のさらなる態様においては、許可されたユーザ108は、機器メーカーの販売代理人および/または製品および/またはサービスを無線装置102に供給する団体を含んでもよい。このシナリオにおいては、報告148は、あらゆる態様の無線装置102の詳細な利用パターンを提供し、通話およびメッセージの傾向およびコンテンツおよびソフトウェアの消費量を含む。この情報に基づいて、コンテンツおよびサービスプロバイダは、彼らが市販する提供物を無線装置102に適合させてもよい。報告148は、例えば、電子メールを介して、ユーザワークステーション106に送信されてもよく、あるいは、報告148は、報告148をユーザワークステーション106に送信することを必要とすることなく、リモートサーバ104上で可視化されてもよい。
【0055】
さらに、一態様においては、許可されたユーザ108は、ユーザワークステーション106から直接に無線装置102に、利用パターン監視モジュール114またはこれの一部を1つかまたは複数の無線装置102にダウンロードしてもよい。別の態様においては、ユーザワークステーション106は、リモートサーバ104のスレーブであり、ユーザ108を確認するように、また、無線装置102への接続性を管理するようにサーバ104に要求してもよい。
【0056】
図5を参照すると、ユーザワークステーション106は、何らかの種類のサーバ、パーソナルコンピュータ、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、端末または無線装置102およびリモートサーバ104の両方と通信することのできる専用または汎用のコンピューティング装置である何らかのコンピューティング装置の少なくとも1つを備えてもよい。一態様においては、ユーザワークステーション106は、処理エンジン238および通信モジュール240を備えてもよい。別の態様においては、ユーザワークステーション106は、無線ネットワーク110の何らかのネットワーク装置上に、例えば、利用パターンマネージャサーバ104上に、ネットワークに接続された別のサーバ上にまたは無線装置102上にさえも常駐してよい。
【0057】
ユーザワークステーション106は、コンピュータプラットフォーム224に相互接続された入力機構220および出力機構222を備えてもよい。入力機構220および出力機構222は、無線装置102上のこれらのそれぞれに対応するもの182および184と類似してもよく、許可されたユーザ108が、ユーザワークステーション106に連結するのを可能にし、そして、このワークステーションを介して、利用パターンマネージャサーバ104に、また、最終的には、無線装置102に連結するのを可能にする。ワークステーションコンピュータプラットフォーム224は、さらに、アプリケーションおよびデータファイルを記憶するためのメモリ226と、処理エンジン238とおよびワークステーション106、リモートサーバ104、無線装置102および無線ネットワーク110上の何らかのネットワークコンポーネント間でメッセージおよびデータを送信および受信することのできる通信モジュール240とを備えてもよい。
【0058】
メモリ226は、処理エンジン238によって実行されるワークステーション制御モジュール228を備えてもよい。ユーザワークステーション106の数および許可されたユーザ108の数は、制限されないので、ユーザ識別(“ID”)パラメータ236が、許可されたユーザ108によってメモリ296内に入力されてもよく、そして、リモートサーバ104および無線装置102を含むネットワークコンポーネントに対して特定のワークステーション106のユーザを特定するように動作してもよい。
【0059】
ワークステーション制御モジュール228は、グラフィックユーザインタフェース(GUI)ロジック232、入力機構220および出力機構222と協力して、何らかの分析およびコマンドアクティビティの選択および送信をユーザ108に案内するように動作する許可ロジック230をさらに含んでもよい。GUIロジック232は、例えば、電子メール通信、報告プレゼンテーション、を制御してもよく、また、何らかの制御コマンド126を選択して利用パターン制御モジュール130および無線装置102に送信するためのメニューを提供してもよい。さらに、ワークステーション制御モジュール228は、収集および分析された利用パターン情報を1つ以上の無線装置に提供するために、無線装置製品および/またはサービスのプロバイダおよび/またはネットワークサービスのプロバイダにアクセスしてもよく、および/または、無線装置製品および/またはサービスのプロバイダおよび/またはネットワークサービスのプロバイダと通信してもよい。
【0060】
無線ネットワーク110は、無線装置102と無線ネットワーク110に接続された何らかの装置との間における無線通信を少なくとも部分的に可能にすることができる何らかの通信ネットワークを含む。さらに、無線ネットワーク110は、すべてのネットワークコンポーネントおよびネットワークを構成するすべての接続された装置を含んでもよい。例えば、無線ネットワーク110は、携帯電話ネットワーク(図4において実現されるような)、カリフォルニア州サンディエゴにあるクアルコム社(Qualcomm, Inc.)から市販されているMediaFLO(商標)システムのようなフォワードリンクオンリー(Forward Link Only(FLO))ネットワークのようなマルチキャストネットワーク、衛星のためのDVB−S、ケーブルのためのDVB−C、地上波テレビのためのDVB−T、ハンドヘルド地上波テレビのためのDVB−Hのようなディジタルビデオ放送(DVB)ネットワーク、地上波電話ネットワーク、衛星電話ネットワーク、“IrDA”(Infrared Data Association)ベースネットワークのような赤外線ネットワーク、短距離無線ネットワーク、Bluetooth(登録商標)技術ネットワーク、ZigBee(登録商標)プロトコルネットワーク、超広帯域(“UWB”)プロトコルネットワーク、家庭無線周波数(“HomeRF”)ネットワーク、共有無線アクセスプロトコル(“SWAP”)ネットワーク、“WECA”(wireless Ethernet(登録商標) compatibility alliance)ネットワーク、“Wi−Fi Alliance”(wireless fidelity alliance)ネットワークおよび802.11ネットワークのような広帯域ネットワーク、公衆交換電話網、インターネットのような公衆異種通信ネットワーク、専用通信ネットワークおよび陸上移動無線ネットワークの少なくとも1つかまたはこれらの何らかの組み合わせを含んでもよい。
【0061】
電話ネットワークの適切な例は、符号分割多元接続(“CDMA”)、広帯域符号分割多元接続(“WCDMA”)、“UMTS”(universal mobile telecommunications system)、AMPS”(advanced mobile phone service)、時分割多元接続(“TDMA”)、周波数分割多元接続(“FDMA”)、直交周波数分割多元接続(“OFDMA”)、“GSM”(global system for mobile communications)、“1X−RTT”(single carrier radio transmission technology)、“EV−DO”(evolution data only)技術、“GPRS”(general packet radio service)、“EDGE”(enhanced data GSM environment)、“HSPDA”(high speed downlink data packet access)、アナログおよびディジタル衛星システムおよび無線通信ネットワークおよびデータ通信ネットワークの少なくとも1つにおいて使用されてもよいその他の何らかの技術/プロトコルのようなアナログおよびディジタルネットワーク/技術の少なくとも1つかまたはこれらの何らかの組み合わせを含む。
【0062】
図6を参照すると、一態様のセルラー無線システム300は、少なくとも1つの無線装置102およびキャリアネットワーク334を介して有線ネットワーク330に接続された携帯電話無線ネットワーク338を備える。携帯電話システム300は、単なる例であり、どのようなシステムを含んでもよく、このシステムによって、無線装置102のようなリモートモジュールは、互いの間における、および/または、無線ネットワークキャリアおよび/またはサーバを無制限に含む無線ネットワーク338のコンポーネント間における無線通信によって、音声およびデータを含むパケットを通信する。
【0063】
システム300によれば、利用パターンマネージャサーバ104は、有線ネットワーク330(例えば、ローカルエリアネットワーク、LAN)を介して、無線装置102から収集されたデータログ326を記憶するためのデータリポジトリー324と通信してもよい。さらに、データ管理サーバ328は、後処理能力、データフロー制御、などを提供するために、利用パターンマネージャサーバ104と通信できる状態にあってもよい。利用パターンマネージャサーバ104、データリポジトリー324およびデータ管理サーバ328は、セルラー通信サービスを提供するのに必要なその他の何らかのネットワークコンポーネントとともに、携帯電話システム300上に存在してもよい。
【0064】
利用パターンマネージャサーバ104および/またはデータ管理サーバ328は、インターネット、セキュアLAN、WANまたはその他のネットワークのようなデータリンク332および336を介して、キャリアネットワーク334と通信してもよい。キャリアネットワーク334は、移動交換局(“MSC”)340に送信されるメッセージ(一般的には、データパケットである)を制御する。さらに、キャリアネットワーク334は、インターネットおよび/またはPOTS(「通常のアナログ式電話網」)のようなネットワーク336によって、MSC340と通信する。典型的には、ネットワーク336において、ネットワークまたはインターネット部分は、データを転送し、POTS部分は、音声情報を転送する。MSC340は、データネットワーク、および/または、データ転送のためのインターネット部分および音声情報のためのPOTS部分のような別のネットワーク342によって、複数の基地局(“BTS”)344に接続されてもよい。BTS344は、最終的には、ショートメッセージサービス(“SMS”)またはその他の無線通信方法によって、無線装置102のような無線装置にメッセージを無線で放送する。
【0065】
図7を参照すると、無線装置に関する消費者利用パターン報告を提供するための方法は、ステップ154において開始してもよく、許可されたユーザ108は、その後に、ただ1つのまたは選択された無線装置102にダウンロードするために、利用パターン監視モジュール114の少なくとも一部を設定する。
【0066】
ある態様においては、利用パターン監視モジュール114は、無線装置102が最新のソフトウェアバージョンを有することを保証するために、無線装置102に不在であってもよく、利用パターン制御モジュール130によって、無線装置102に「プッシュ」されてもよく、あるいは、無線装置102によって、利用パターン制御モジュール130から無線ネットワーク110を介して「プル」されてもよい。別の態様においては、利用パターン監視モジュール114を無線装置102にプッシュおよびプルすることは、どのような形で設定できるものであってもよく、例えば、予め定められたイベントによって開始されてもよい。
【0067】
別の態様においては、与えられた無線装置102は、利用パターン監視モジュール114をメモリ内に既に有している場合もあるが、この無線装置102は、最新の利用環境設定118を有していない場合もある。利用環境設定118を生成および転送することは、リモートサーバ104上の利用パターン制御モジュール130にアクセスして環境設定生成器モジュール140を実行することを含んでもよい。上で開示されたように、生成された利用環境設定118は、許可されたユーザ108の指示によって、複数の無線装置102に転送されてもよい。
【0068】
環境設定生成器モジュール140は、利用環境設定118を構成する様々なパラメータを決定および/またはカスタマイズするのに環境設定ロジック254を使用してもよく、また、無線装置102の種類/製造元/モデル、実際のネットワークサービスプロバイダおよび監視および記録されるべき利用種類に応じて、変化してもよい。
【0069】
許可されたユーザ108のコマンドに基づいて、利用パターン制御ロジック134は、ステップ156において、選択された無線装置のメモリ186内に常駐する利用パターン監視モジュール114にブートストラップコマンド126を送信する。ブートストラップコマンド126は、SMSまたはその他の無線通信方法を介して、制限された通信チャンネルに送信されてもよい。
【0070】
ステップ158において、無線装置制御モジュール122は、ブートストラップコマンド126を解析してもよく、そして、実行する前に、場合によって、受信されたメッセージを確認および/または認証してもよい。例えば、無線装置制御モジュール122は、コマンドをすぐに実行してもよく、あるいは、無線装置制御モジュール122は、制御コマンドを実行する前にこの制御コマンドを確認するために、制御コマンド126の発生源に問い合わせてもよい。別の例においては、装置制御モジュール122は、制御コマンド126に関連するユーザID260および/または制御アクティビティ262を承認データベースと突き合わせて検査するために承認ロジック264を使用し、制御コマンドに対する許可を決定し、それによって、承認決定266を下してもよい。さらに別の態様においては、装置制御モジュール122は、制御コマンド126を確認および/または許可するために、装置制御モジュール146を動作させるようにリモートサーバ104に要求してもよい。
【0071】
ブートストラップコマンド126の確認または認証が合格したことに基づいて、利用監視報告モジュール114は、ステップ160において、HTTPコネクションのようなリモートサーバ104との接続を無線ネットワークを介して確立してもよい。
【0072】
ステップ162において、利用監視報告モジュール114は、リモートサーバ104からの利用環境設定118のダウンロードを開始してもよい。別の態様においては、許可環境設定118は、静的接続またはシリアル接続を介して、無線装置102に転送されてもよく、あるいは、無線装置102の製造中に、無線装置102上に予めロードされてもよい。
【0073】
上で開示されたように、環境設定118は、どの通話が監視されかつ利用ログ120内に記録されるかを制御するように動作する利用パラメータ188、利用ログ120が何時にリモートサーバ102にアップロードされるかを制御するように動作する報告パラメータ190および無線装置102へのどのようなアクセスが遠隔装置に提供されるかを決定するためのアクセスパラメータ191を備えてもよい。
【0074】
利用環境設定118を成功裡にダウンロードした後に、ステップ164において、確認応答を備える制御コマンド126が、リモートサーバ104に送信され、環境設定118が成功裡に送信されたことを指示してもよい。
【0075】
ステップ166において、監視ロジック116および報告ロジック117が、バックグランド処理として実行され、利用環境設定118の解析されたパラメータに基づいて、無線装置の利用を監視および記録してもよい。
【0076】
ステップ168において、報告パラメータ190に基づいて、報告ロジック117は、通信モジュール202および限定的サービス環境設定192を介して、リモートサーバ104を備えるアップロード機構を確立してもよい。このようなアップロード機構は、HTTP、HTTPS、FTPまたはその他のデータ転送プロトコルを含んでもよい。
【0077】
別の態様においては、ステップ170において、利用ログ120は、無線装置102がアクセスする何らかの通信手段または通信接続を用いて、無線装置102から転送されてもよい。
【0078】
ステップ172において、リモートサーバ104は、確認メッセージ126を無線装置102に送信し、利用ログ120が成功裡にアップロードされたことを指示する。別の態様においては、ログ120は、利用パターン制御モジュール130によって、全体的にかまたは部分的に受信され、組み立てられてもよい。一態様においては、利用パターン制御モジュール130は、無線ネットワーク110を介してログ120を受信してもよいが、別の態様は、無線装置102への静的接続またはシリアル接続を介して、あるいは、利用パターンマネージャサーバ130および無線装置102と通信できる状態にあるその他の何らかのコンピュータ装置または記憶媒体から、ログ120を利用パターン制御モジュール130に受信させてもよい。
【0079】
ステップ174において、分析器/報告生成器142は、収集されたログ情報120を処理および分析し、この分析に基づいて、ステップ176において、消費者利用パターン報告148を生成してもよい。
【0080】
ステップ178において、利用パターンマネージャサーバモジュールは、さらなる分析およびアクションのために、許可されたユーザ108またはそれどころかシステム100に直接に加入していない当事者のような予め定められた当事者にアクセスし、および/または、報告154を送信してもよい。さらに、報告148が、設定可能に、例えば、毎日、毎週、毎月、生成され、かつ、可視化/送信されてもよい。報告148は、ログ120の分析を表現するあらゆる形態の出力および情報リポジトリー136内に含まれるその他の情報、さらには、提案されたネットワークアーキテクチャー、算出された稼働統計、などのようなその他の何らかの関連情報を含んでもよい。
【0081】
利用パターン制御モジュール130は、報告148を生成してもよいが、モジュール130およびこれに対応するコンポーネントは、無線装置102から収集された利用データ関連情報の準備のできた画像を、任意の形で、例えば、表、マップ、グラフィックスビュー、プレーンテキスト、対話型プログラムまたはウェブページまたはデータのその他の何らかのディスプレイまたはプレゼンテーションで表示するように動作してもよい。例えば、利用パターン制御モジュール130は、利用関連情報をモニターまたはディスプレイ装置上に表示してもよく、および/または、さらなる分析または検査のために、HTTP、HTTPS、FTPまたはその他の何らかのデータ転送プロトコルのような機構を介して、例えば、電子メールを介して、この情報を別のコンピュータ装置に送信してもよい。
【0082】
別の態様においては、システムは、本明細書で説明された機能の分散を含む。例えば、この態様は、実行可能な命令の第1および第2の組を備える機械可読媒体の分散を含んでもよい。実行可能な命令の第1の組は、機械によって実行されると、無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成することを備える処理を機械に実行させ、この利用環境設定は、利用パラメータおよび報告パラメータを識別する。さらに、命令の第1の組は、機械によって実行されると、無線装置によって受信される利用環境設定を機械に転送させる。さらに、命令の第1の組は、機械によって実行されると、利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを無線装置から機械に受信させる。さらに、命令の第1の組は、機械によって実行されると、受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告を機械に生成させる。実行可能な命令の第2の組は、無線装置によって実行されると、無線装置の利用パターンを分析するために、利用環境設定を入手し、利用パラメータに基づいて、利用データをログ内に記録し、報告パラメータに基づいて、利用ログを第1の機械に転送することを備える処理を無線装置に実行させる。
【0083】
このように、説明された態様は、無線装置の予め定められた利用パターンを収集および報告するのをを可能にする。これらの報告に基づいて、改善された製品およびサービスが、無線装置に販売されてもよい。
【0084】
本明細書で開示された態様に関連して説明された様々な例としてのロジック、論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはその他のプログラマブルロジックデバイス、個別ゲートロジックまたは個別トランジスタロジック、個別ハードウェアコンポーネントまたは本明細書で説明された機能を実行するように設計されたこれらの組み合わせによって実施または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、別の方法として、プロセッサは、従来のどのようなプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたはステートマシンであってもよい。また、プロセッサは、コンピューティング装置の組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結した1つ以上のマイクロプロセッサまたはその他の何らかのこのような構成として実施されてもよい。
【0085】
さらに、本明細書で開示された態様に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアとして直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールとしてまたはこの2つの組み合わせとして実現されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROMまたは当分野で既知であるその他の何らかの形態の記憶媒体に常駐してもよい。例としての記憶媒体は、プロセッサに結合され、それによって、プロセッサは、情報を記憶媒体から読み込むことができ、また、情報を記憶媒体に書き込むことができる。別の方法として、記憶媒体は、プロセッサと一体化されてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在してもよい。ASICは、ユーザ端末内に存在してもよい。別の方法として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に個別コンポーネントして存在してもよい。
【0086】
これまでの開示は、例としての一態様および/または複数の態様を説明するものであり、様々な変更および修正が、説明された態様および/または添付の特許請求の範囲に規定される態様の範囲を逸脱することなく、これらの態様になされてもよいことに注意されたい。さらに、説明された態様の構成要素は、単数形で説明および請求され得るが、単数形に限定することを特に明言しない限り、複数形で実施されてもよい。さらに、いずれかの態様のすべてかまたは一部は、特に明言しない限り、その他のいずれかの態様のすべてかまたは一部に使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】無線装置の利用パターン情報を提供するためのシステムの一態様の概略図である。
【図2】図1に示される無線装置の一態様の構成図である。
【図3】図1に示される利用パターン制御モジュールに関連する環境設定生成器モジュールの一態様の概略図である。
【図4】図1に示される利用パターン制御モジュールに関連する装置制御モジュールの一態様の概略図である。
【図5】図1に示されるオペレータワークステーションの一態様の構成図である。
【図6】図1に示される携帯電話ネットワークの一態様の概略図である。
【図7】図1に示されるシステムの処理の一態様に関連するメッセージフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線装置の利用パターンを決定する方法であって、
利用パラメータおよび報告パラメータを備える環境設定を無線装置上で得ることであって、前記利用パラメータは監視されるべき無線装置利用データを識別する、前記環境設定を得ることと、
前記識別された利用データを前記利用パラメータに基づいてログ内に記録することと、
前記無線装置の利用パターンを分析するための別の装置に前記利用ログを前記報告パラメータに基づいて転送することと、
を備える方法。
【請求項2】
環境設定を無線装置上で得ることは、前記環境設定を遠隔装置から無線ネットワークを介して受信することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記利用パラメータは、複数の利用パラメータから選択され、前記報告パラメータは、複数の報告パラメータから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記利用パラメータは、前記無線装置の種類および前記無線装置に関連するネットワークサービスプロバイダの識別の少なくとも1つに基づいて、複数の利用パラメータから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
利用データを記録することは、予め定められたアクティビティの発生、前記発生に関連する時間ベースデータ、前記予め定められたアクティビティの期間、前記発生の頻度および前記発生に関連する地理的な位置の少なくとも1つを記録することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記発生に関連する地理的な位置を記録することは、擬似雑音(PN)オフセット、システム識別(SID)、ネットワーク識別(NID)および基地局識別(BSID)の少なくとも1つを記録することを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記予め定められたアクティビティは、通話関連アクティビティ、メッセージ関連アクティビティ、ブラウザ関連アクティビティおよびソフトウェアアプリケーション関連アクティビティの少なくとも1つを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
無線装置上で得ることは、予め定義された限定的サービス環境設定に基づいて、アクセスが制限された通信チャンネルを無線ネットワークを介して確立することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記利用ログを別の装置に転送することは、予め定義された限定的サービス環境設定に基づいて、アクセスが制限された通信チャンネルを無線ネットワークを介して確立することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記利用ログを別の装置に転送することは、予め定められたスケジュール、予め定められたイベントおよび遠隔装置からの要求の少なくとも1つに基づいて、前記利用ログを転送することを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
機械によって実行されたときに前記機械に処理を実行させる命令を備える機械可読媒体であって、
前記処理は、
利用パラメータおよび報告パラメータを備える環境設定を無線装置上で得ることであって、前記利用パラメータは監視されるべき無線装置利用データを識別する、前記環境設定を得ることと、
前記識別された利用データを前記利用パラメータに基づいてログ内に記録することと、
前記無線装置の利用パターンを分析するための別の装置に前記利用ログを前記報告パラメータに基づいて転送することと、
を備える、機械可読媒体。
【請求項12】
アクションを実行するように設定された少なくとも1つのプロセッサであって、
前記アクションは、
利用パラメータおよび報告パラメータを備える環境設定を無線装置上で得ることであって、前記利用パラメータは監視されるべき無線装置利用データを識別する、前記環境設定を得ることと、
前記識別された利用データを前記利用パラメータに基づいてログ内に記録することと、
前記無線装置の利用パターンを分析するための別の装置に前記利用ログを前記報告パラメータに基づいて転送することと、
を備える、少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項13】
利用パラメータおよび報告パラメータを備える環境設定を無線装置上で得るための手段であって、前記利用パラメータは監視されるべき無線装置利用データを識別する、前記環境設定を得るための手段と、
前記識別された利用データを前記利用パラメータに基づいてログ内に記録するための手段と、
前記無線装置の利用パターンを分析するための別の装置に前記利用ログを前記報告パラメータに基づいて転送するための手段と、
を備える無線装置。
【請求項14】
メモリと、
前記メモリ内に常駐する利用監視報告モジュールと、
を備え、
前記利用監視報告モジュールは、
利用環境設定と、
無線装置利用を前記利用環境設定に基づいて監視するように動作する監視ロジックと、
利用データを備えるメモリ常駐利用ログを前記利用環境設定に基づいて生成するように動作するログ生成ロジックと、
無線装置利用パターンを分析するための別の装置に前記利用ログを前記利用環境設定に基づいて転送するように動作する報告ロジックと、
をさらに備える、無線装置。
【請求項15】
前記利用環境設定は、前記無線ネットワークから前記無線装置によって受信される、請求項14に記載の無線装置。
【請求項16】
前記記録された利用データは、予め定められたアクティビティの発生、前記発生に関連する時間ベースデータ、前記予め定められたアクティビティの期間、前記発生の頻度および前記発生に関連する地理的な位置の少なくとも1つを備える、請求項14に記載の無線装置。
【請求項17】
前記発生に関連する地理的な位置は、擬似雑音(PN)オフセット、システム識別(SID)、ネットワーク識別(NID)および基地局識別(BSID)の少なくとも1つを備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記予め定められたアクティビティは、通話関連アクティビティ、メッセージ関連アクティビティ、ブラウザ関連アクティビティおよびソフトウェアアプリケーション関連アクティビティの少なくとも1つを備える、請求項16に記載の無線装置。
【請求項19】
前記利用監視報告モジュールは、前記利用ログを無線ネットワークを介して転送するように動作する、請求項14に記載の無線装置。
【請求項20】
前記利用環境設定は、前記利用監視報告モジュールにアクセスするのを許可された予め定められた装置を識別するアクセスパラメータを備える、請求項14に記載の無線装置。
【請求項21】
前記利用環境設定は、前記利用ログを無線ネットワークを介していつ送信するかの識別を備える報告パラメータをさらに備える、請求項14に記載の無線装置。
【請求項22】
前記利用監視報告モジュールは、さらに、アクセスが制限された通信チャンネルを無線ネットワークを介して確立するように動作し、前記アクセスが制限された通信チャンネルは、予め定義された限定的サービス環境設定に基づいたものである、請求項14に記載の無線装置。
【請求項23】
前記アクセスが制限された通信チャンネルは、前記無線装置のエンドユーザにとって利用できないものである、請求項22に記載の無線装置。
【請求項24】
遠隔装置から受信されたコマンドを解析するように動作する装置制御モジュールをさらに備える、請求項14に記載の無線装置。
【請求項25】
前記制御コマンドは、ブートストラップコマンドおよび削除コマンドの少なくとも1つを備え、前記ブートストラップコマンドは、前記利用環境設定のダウンロードを開始するように動作し、前記削除コマンドは、前記無線装置からアップロードされた利用ログを削除する、請求項24に記載の無線装置。
【請求項26】
無線装置の利用パターンを監視する方法であって、
無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成することであって、前記利用環境設定は、利用パラメータおよび報告パラメータを識別する、前記利用環境設定を生成することと、
前記無線装置によって受信するために、前記利用環境設定を転送することと、
前記利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを前記無線装置から受信することと、
前記受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告を生成することと、
を備える方法。
【請求項27】
利用環境設定を生成することは、予め定められたアクティビティの発生、前記発生に関連する時間ベースデータ、前記予め定められたアクティビティの期間、前記発生の頻度および前記発生に関連する地理的な位置の少なくとも1つを監視するための利用環境設定を生成することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記無線装置によって受信するために前記利用環境設定を転送することは、無線ネットワークを介して転送することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記利用パターン報告の少なくとも一部を別のコンピュータ装置に送信することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記利用パターン報告の少なくとも一部へのリモートアクセスを提供することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記報告に基づいて、制御コマンドを前記無線装置に送信することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記無線装置の種類および前記無線装置に関連するネットワークサービスプロバイダの識別の少なくとも1つに基づいて、前記利用環境設定を複数の利用環境設定から選択することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
アクションを実行するように設定された少なくとも1つのプロセッサであって、
前記アクションは、
無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成することであって、前記利用環境設定は利用パラメータおよび報告パラメータを識別する、前記利用環境設定を生成することと、
前記無線装置によって受信するために、前記利用環境設定を転送することと、
前記利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを前記無線装置から受信することと、
前記受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告を生成することと、
を備える、プロセッサ。
【請求項34】
機械によって実行されたときに前記機械に処理を実行させる命令を備える機械可読媒体であって、
前記処理は、
無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成することであって、前記利用環境設定は、利用パラメータおよび報告パラメータを識別する、前記利用環境設定を生成することと、
前記無線装置によって受信するために、前記利用環境設定を転送することと、
前記利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを前記無線装置から受信することと、
前記受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告を生成することと、
を備える、機械可読媒体。
【請求項35】
無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成するための手段であって、前記利用環境設定は利用パラメータおよび報告パラメータを識別する、前記利用環境設定を生成するための手段と、
前記無線装置によって受信するために、前記利用環境設定を転送するための手段と、
前記利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを前記無線装置から受信するための手段と、
前記受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告を生成するための手段と、
を備える装置。
【請求項36】
無線装置の利用を監視することを管理するための装置であって、
無線装置によって受信するために、利用環境設定を生成および送信するように動作する環境設定生成器であって、前記利用環境設定は監視すべき利用パラメータおよび報告パラメータを識別する、前記環境設定生成器と、
ログを受信および記憶するように動作する情報リポジトリーであって、前記ログは前記利用環境設定に基づいた無線装置利用情報を備える、前記情報リポジトリーと、
前記ログに基づいて利用パターン報告を生成するように動作する分析器を備える利用パターン制御モジュールと、
を備える装置。
【請求項37】
前記利用パターン制御モジュールは、さらに、前記利用パターン報告の少なくとも一部を無線ネットワークを介して分析のための別の装置に送信するように動作する、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記利用パターン制御モジュールは、さらに、許可されたユーザに前記利用パターン報告にアクセスさせるように動作する、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記無線装置の動作特性を変更するための制御コマンドを送信するように動作する装置制御モジュールをさらに備える、請求項36に記載の装置。
【請求項40】
前記制御コマンドは、ユーザ識別および制御アクティビティを備え、前記装置制御モジュールは、前記制御コマンドを送信する前に、前記制御コマンドを実行するための許可を決定するように動作する承認ロジックをさらに備え、前記許可は前記ユーザ識別および前記制御アクティビティの少なくとも1つに基づくものである、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記装置制御モジュールは、前記制御コマンドを別のコンピュータ装置から受信するように動作する、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
前記別のコンピュータ装置は、無線ネットワークを介して配置された、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記利用パラメータは、予め定められたアクティビティの発生、前記発生に関連する時間ベースデータ、前記予め定められたアクティビティの期間、前記発生の頻度および前記発生に関連する地理的な位置の少なくとも1つを監視することを識別する、請求項36に記載の装置。
【請求項44】
無線装置上の利用データを監視、記録および報告するのを開始することができる利用環境設定を生成することであって、前記利用環境設定は利用パラメータおよび報告パラメータを識別する、前記利用環境設定を生成することと、
前記無線装置によって受信するために、前記利用環境設定を転送することと、
前記利用環境設定に基づいて、生成された利用ログを前記無線装置から受信することと、
前記受信された利用ログに基づいて、利用パターン報告を生成することと、
を備える処理を、機械によって実行されたときに前記機械に実行させる第1の組の実行可能な命令と、
前記利用環境設定を得ることと、
前記利用データを前記利用パラメータに基づいてログ内に記録することと、
前記無線装置の利用パターンを分析するための第1の機械に前記利用ログを前記報告パラメータに基づいて転送することと、
を備える処理を、前記無線装置によって実行されたときに前記無線装置に実行させる第2の組の実行可能な命令と、
を備える機械可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−533929(P2008−533929A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502108(P2008−502108)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/009784
【国際公開番号】WO2006/099586
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】