説明

熱インターフェース接着剤及び再加工

【課題】部品の再利用を可能にするための伝導性接着剤組成物を提供すること。
【解決手段】無溶媒ハイブリッドエポキシポリマーマトリックスに分散された伝導性金属充填材粒子を含有するエポキシベースの伝導性接着剤を含む再加工可能な伝導性接着剤組成物及びこれを製造する方法。付加的な実施形態においては、モジュール組立体、特に、高価格の半導体素子、ヒートシンクその他のモジュール部品の使用可能な部品を再生利用又は回収するために、ここでは熱インターフェース材料として開示される、硬化された伝導性ポリマー接着剤を、電子部品から除去する改善された方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超小型電子組立体におけるシリコン素子とヒートシンク/熱スプレッダとの間の熱インターフェースのための伝導性接着剤に関する。より具体的には、本発明は、素子チップ又はチップキャリアに対してどのような損傷ももたらすことなく、硬化した接着剤を再加工して、ヒートシンク組立体部品の回収、リサイクル、又は再使用を可能にする改善された機能的性能及び方法をもつ伝導性接着剤に向けられる。
【背景技術】
【0002】
高性能電子パッケージにおける技術進歩は、サイズを小さくすること及び作動速度を速くすることに集中してきた。このことは、素子の作動中に、過度の発熱をもたらすものであった。信頼性のある電子組立体製品の機能的性能を維持する有効な熱放散方法に付随するニーズがある。冷却に用いられる一般的な方法は、ヘリウム充填モジュール、はんだ熱インターフェース、熱グリース、エラストマ・シリコンゲル、AlN、BN、ZnOのような熱伝導性充填材をもつ熱可塑性ポリマー、及びつい最近では、相変化材料(PCM)及び伝導性接着剤を含むものである。これらは、シリコン素子チップと熱伝導性が高い金属熱スプレッダ又はヒートシンクとの間に熱インターフェースを与えて、作動中に、高出力密度の回路素子からの熱放散のための経路を与える。
【0003】
熱グリースは、ダイの裏とヒートシンクとの間に、薄層として拡げられる。熱グリースは、熱抵抗が低く、容易に再加工することができる。しかし、これは、ポンプ・ダウン及び乾燥の問題を生じ、これらは、インターフェースに空隙をもたらす。これは、インターフェース抵抗が増加するために、素子性能を時間とともに劣化させる。相変化材料(PCM)は、低融点ワックスである。その例は、グラファイト粒子がワックスポリマーマトリックスに分散されたパラフィンワックス、及びインターフェースにわたり分散された予め形成されたテープ又は溶融物として用いることができるアルキルメチルシリコンのようなシリコンベースのワックスを含む。これらは、低い熱インピーダンス及び高い熱伝導性をもたらし、これは、典型的には、薄い結合線厚さにおいて、5W/m°Kの範囲内である。しかし、予め切断されたこれらの材料のフィルムは脆く、さらに、性能劣化、ばらつき、層間剥離、ブリードアウト、ガス放出の問題を有し、一般には、PCMを適当な位置に保持するためには、ファスナ、クリップ又はねじを必要とする。
【0004】
熱インターフェース材料の別のカテゴリは、フリップチップモジュール組立体におけるヒートシンク又は熱スプレッダとシリコンダイの裏側との間で、薄い接着中間層として用いることができる伝導性接着剤である。市販の伝導性接着剤は、典型的には、可撓性エポキシを含む、Ag充填及びセラミック充填のエポキシベース材料である。これらは、高モジュラス接着剤(室温で>100,000psi)に対する媒体である。一般に、このような材料の硬化されたコーティングは、高い固有の応力を有し、この応力が層間剥離によるインターフェースの一体性の破壊の原因になることが知られている。このことは、接触抵抗の増加と、これに対応して、インターフェースにおける熱放散の有効性の減少をもたらす。市販のAg充填接着剤は、さらに、利用可能な単純で実用的な再加工方法がない。したがって、これらを接触表面から容易に除去したり、又は再加工することができない。これらの接着剤の非再加工可能性は、高価格の半導体素子、ヒートシンク、及び基板の欠陥の修理又は部品の回収、リサイクル又は再使用を可能にしないという深刻な欠点を呈する。
【0005】
熱インターフェース材料特性に最も望まれる改良は、インターフェースにわたり一様な厚さをもつ薄い結合線を形成する能力、低い熱インピーダンス、素子作動中のインターフェースの一体性における低応力及びコンプライアンスシステム、T/H(温度−湿度)及びT/C(熱サイクル)における安定した界面接触抵抗、TCR安定性(抵抗の温度計数)、及び欠陥修理の再加工可能性及び高価格モジュール部品の再生利用を含む。好ましい材料は、さらに、欠陥修理、チップ交換、及び高価格部品、具体的には、熱伝導性の高い特別な種類の熱スプレッダ、及びチップ接合モジュールの回収において、再生利用及び再使用のために、モジュール材料に対してどのような損害ももたらすことなく、再加工を可能にするように、接触表面から除去可能であるべきである。
【0006】
部品を再加工し回収する能力は、先端技術の高性能電子製品の製造において、製造収率の損失の回収、廃棄物の減少、及び費用減少のためにより重要になってきている。一般に用いられる熱伝導性の高い熱スプレッダ材料は、AlSiC、SiC(k=270)、SiSiC(k=210)、AlN、Al、Cu、及び例えば、CuW、ダイアモンド−SiCのよう熱膨張が低く熱伝導性が高い他の種類もの、Ni、Cr、CrNiAu、ダイアモンド状カーボンなどのような表面金属化ダイアモンドを含み、耐腐食性及び接着の改善といった他の望ましい特性を与える。採用されているすべての他の通常の種類のヒートシンクに比べて最も高い熱伝導性を有し、硬化された伝導性フィルムを再加工する選択肢を有する高価格のダイアモンドベースの熱スプレッダを用いることは、回収/再生利用及び再使用という大きな利点を与え、したがって、熱伝導性の高い冷却要素を熱インターフェース接着剤と併せて用いることにより、熱放散能力の大幅な増加を得るための費用効果のある方法を与えるものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,548,175号明細書
【特許文献2】米国特許第6,652,665号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
通常のインターフェース材料を用いることにおける制限を考えると、高出力密度素子からの有効な熱放散をもつ改善された熱インターフェース材料(TIM)に対する必要性がある。さらに、材料が付着されている種々の部品表面/インターフェースにおいて、これらの材料の硬化した付着物/残留物を再加工する実用的な方法の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、本発明の目的は、無溶媒ハイブリッドエポキシポリマーマトリックスに分散された伝導性金属充填材粒子を含有するエポキシベースの伝導性接着剤を含む再加工可能な伝導性接着剤組成物を提供することにより達成される。
【0010】
本発明の別の態様においては、製造する液体エポキシ前駆体とポリマー添加剤とを混合して、第1の混合物を形成するステップと、
第1の均一なブレンドが形成されるまで、前述の第1の混合物を少なくとも室温で攪拌するステップと、
無水物添加剤を前述の第1の均一なブレンドに加えて、第2の混合物を形成するステップと、
第2の均一なブレンドが形成されるまで、前述の第2の混合物を少なくとも室温で攪拌するステップと、
エポキシ硬化触媒を前述の第2の均一なブレンドに加えて、第3の混合物を形成するステップと、
第3の均一なブレンドが形成されるまで、前述の第3の混合物を攪拌するステップと、
伝導性金属充填材粒子を前述の第3の均一なブレンドに加えて、伝導性接着剤組成物を形成するステップと、
からなる、伝導性接着剤組成物を製造する方法が提供される。
【0011】
本発明の別の態様においては、
(a)フッ化テトラメチルアンモニウム(TMAF)又はフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)、テトラ−n−フッ化オクチルアンモニウム、又は、これらの第1の本質的に非水溶性の非ヒドロキシ非プロトン性溶媒に溶解された混合物を含む、組立体部品上に付着された、熱インターフェースの硬化されたコーティング/残留物のための第1の清掃溶液を準備するステップと、
(b)伝導性接着熱インターフェース材料の前述の硬化されたコーティング/残留物をもつ前記組立体部品を、約40から70℃までに加熱された前述の第1の清掃溶液の中に液没させ、該組立体部品約10から約90分までの間の時間である第1の所定の期間だけ攪拌又はかきまわすことによって、該第1の清掃溶液による清掃作用を受けさせるようにするステップと、
(c)前述の組立体部品を前述の第1の清掃溶液から除去するステップと、
(d)前述の組立体部品を、疎水性の非ヒドロキシ溶媒を含む第1の溶媒リンスバスに移動して液没させ、該組立体部品を、前述の第1の溶媒リンスに、室温から約70°までにおいて、かきまわしながら、約5から約15分までの間の第2の所定の期間だけ曝して、該組立体部品上の前述の第1の清掃溶液を該第1の溶媒リンスと置き換えるステップと、
(e)前述の組立体部品を前述の第1の溶媒リンスバスから除去するステップと、
(f)前述の組立体部品を、親水性の本質的に水溶性の溶媒を含む第2の溶媒リンスバスに移動及び液没させ、該組立体部品を前述の第2の溶媒リンスに、室温から約60℃までにおいて、攪拌などによりかき混ぜるか又は浸漬噴霧により、約5から10分間曝すステップと、
(g)前述の組立体部品を前述の第2の溶媒リンスバスから除去するステップと、
(h)前述の組立体部品を水溶性のリンスバスに移動し、水リンス、噴霧又は浸漬噴霧リンスをほぼ室温から約50℃までの温度において、約2から10分間適用するステップと、
(i)前述の組立体部品をIPA(イソプロパノール)による第3のリンス処理ステップに曝し、該部品組立体上の水をIPAと置き換えて乾燥を促進するステップと、
(j)乾燥N2又は空気を表面上に吹き付けることにより前述の組立体部品を乾燥させ、次いで、該組立体部品を約90℃から120℃までにおいて、約30分から1時間だけ加熱して、吸収された水分を該組立体部品から除去するようにするステップと、
からなる、伝導性接着剤の再加工方法が提供される。
【0012】
本発明の別の態様においては、電子コンダクタを有する基板と、前述の基板に結合された電子素子チップと、溶媒のないハイブリッドエポキシポリマーマトリックスに分散された伝導性金属充填材粒子を含有するエポキシベースの伝導性接着剤を含む再加工可能な伝導性接着剤組成物により、前述の素子チップの裏に取り付けられた熱スプレッダ/ヒートシンクとを含む電子パッケージ組立体が提供される。
【0013】
本発明の別の態様においては、ヒートシンクが、熱インターフェースとしての再加工可能な伝導性接着剤により、素子チップの裏に取り付けられた電子パッケージを組み立てる方法であって、
再加工可能な伝導性接着剤ペーストの薄層を、チップキャリア上に装着された素子チップの裏に配分するか又はスクリーン印刷することによって設けるステップと、
前述のチップキャリア上に装着された接着剤により被覆されたチップを、該チップキャリアのサイズと適合するスロットをもつクランピング設備に固定して、どのような移動も阻止するようにするステップと、
前述のヒートシンクを前述のチップの裏に位置合わせして、前述の接着剤により被覆されたチップ表面と接触するように置き、前述のヒートシンク/チップキャリア組立体をクランプして、部品の移動を阻止し、後続の硬化中に、圧力を与えるようにするステップと、
前述のヒートシンク/チップキャリア組立体を、約90ないし100℃に予め加熱されたオーブンに置き、当該温度で約45分間保持し、次いで、温度を約160ないし170度まで上昇させ、当該温度を約60ないし90分間保持して、インターフェース接着剤を完全に硬化させるステップと、
からなる方法が提供される。
【0014】
代替的には、この方法は、再加工可能な伝導性接着剤ペーストを、シリコン素子チップの裏側及び熱スプレッダ側の両方に付着することと、部品を位置合わせして組み立てて、熱インターフェース接着剤を硬化させて電子パッケージを得ることを含み、ここでは、ヒートシンクは、熱インターフェースとしての再加工可能な伝導性接着剤により素子チップの裏に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】熱インターフェースとしての伝導性接着剤によりチップの裏に取り付けられた金属板をもつ単一チップモジュールの断面である。
【図2】保護キャップをもつ単一チップモジュールの断面であり、保護キャップはシリコンポリマー接着剤を用いてチップの裏に取り付けられ、ヒートシンクは、該キャップと該ヒートシンクとの間の熱インターフェースとしての伝導性接着剤を用いて該保護キャップに取り付けられている。
【図3】熱インターフェースとしての伝導性接着剤を用いて2つのチップの裏に取り付けられた単一の熱スプレッダをもつ二重チップモジュールの断面であり、第1のチップは薄い結合線を有することができ、第2のチップはより厚い結合線を有している。
【図4】熱インターフェースとしての伝導性接着剤を用いて各々のチップに結合された2つの別々な熱スプレッダをもつ二重チップモジュールの断面である。
【図5】熱インターフェースとしての伝導性接着剤によりチップの裏に取り付けられた金属板をもつ多チップモジュールの断面である。
【図6】熱インターフェースとしての伝導性接着剤を用いてチップの裏に取り付けられた熱スプレッダと、シリコンポリマー接着剤を用いて取り付けられた保護キャップをもつ多チップのチップモジュールの断面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明による再加工可能な伝導性接着剤組成物は、好ましくはシロキサン連鎖(−Si−O−Si−)を有し非環式又は脂環式のセグメントもつ液体エポキシ前駆体と、標準的な固体又は液体の無水物又はアミン硬化添加剤と、通常のエポキシ硬化触媒と、該エポキシ前駆体において完全に混和性のポリマー添加剤とから導き出されたポリマーマトリックスに分散された高レベルの金属片及び/又は粉末充填材を含む多成分のペースト化学組成物であり、後者は、溶媒を加えることなくマトリックス粘度を調整するために加えられるものであり、添加剤は、さらに、伝導性接着特性の改善を与えることが見出されている。
【0017】
熱インターフェース材料として用いられるこれらの再加工可能な伝導性接着剤は、単一チップモジュール(SCM)、二重チップモジュール(DCM)、又は多チップモジュール組立体(MCM)のチップ列において、フリップチップに対する冷却プレート/ヒートシンクの取り付けのためのインターフェース結合材料として優秀な特性を示す。分解された部品を、非極性非プロトン性溶媒における第4フッ化アンモニウムの希釈溶液に短期間だけ曝し、イソプロピルアルコール(IPA)でリンスし、乾燥させることにより、硬化した接着剤を種々のヒートシンク表面及びSiダイ裏材から容易に除去することができる。
【0018】
本発明は、さらに、より高価な熱伝導性の高いダイアモンドベースのヒートシンクその他のモジュール部品の回収及び再使用において特に重要な再加工可能性の選択肢という大きな利点を与える。熱インターフェース用途のための大部分の市販のエポキシベースの伝導性接着剤は、高モジュラスであり、そのために、高応力を有し、応力に曝されると層間剥離問題を呈し、硬化した接着剤を接合表面から容易に除去することができない。
【0019】
本発明の熱インターフェース材料は、選択された用途に望ましい粘度のポリマー充填材複合ペーストを得るために、伝導性金属充填材粒子を溶媒のないポリマーマトリックスに分散させることにより調剤された伝導性接着剤である。これらの伝導性接着剤組成物に用いられるポリマーマトリックスは、高レベルの金属片及び/又は粉末充填材を分散させるのに好適な粘度をもつ多成分系であり、該ポリマーマトリックスは、液体エポキシドに溶解可能な標準的な固体又は液体の無水物又はアミン硬化添加剤、標準的なエポキシ硬化触媒、及び低分子量のポリマー添加剤と混ぜられた液体エポキシ前駆体から導き出されたものであり、これは、バインダマトリックスの残りの部分と完全に混和性のブレンドを形成し、溶媒を加えることなく、高レベルの金属充填材の添加量をもつ最適の伝導性ペーストの粘度を可能にするのに望ましい粘度を有するようにされる。
【0020】
これらの組成物は、改善されたTIMに望ましい特性に対する独特の補完を有し、具体的には、低い固有応力及び高い熱伝導性を有し、硬化中、樹脂のブリードがない。複合ペーストの粘度は、薄い結合線(<1ミルの硬化厚さ)又はより厚い結合線(>1ミル)を与えるように調整でき、一般には10ないし5Ω−cmの範囲の低抵抗を有し、熱放散を高めるための高い熱伝導性(>3W/m°K)、安定したインターフェースの熱抵抗、及びすべての関連する表面、具体的には、Siチップの裏材及びヒートシンク金属に対する良好な接着、及びT/H(85℃/85%)及び熱サイクリングを含む信頼性応力偏位の下での接着の耐久性を有するように調整することができる。
【0021】
ポリマー添加剤は、完全に官能化してもよいし、又は伝導性接着剤の硬化により互いに浸透し合うネットワーク(IPN)を形成し、接着剤の機能特性に影響を与える残留反応性部位を有してもよい。
【0022】
伝導性ペースト組成物に好ましい金属充填材は、Pd被覆されたAg、Au被覆されたAg、Ag、Ag被覆されたCu、球状Ag粉末、カーボン繊維、特にカーボンマイクロ繊維、及びこれらの組み合わせを含む。充填材は、さらに、導電性金属とBN、AlNのような熱伝導性/電気絶縁性のある無機充填材との組み合わせとすることができ、ここでは、充填材は片、粉末、中空球体、又は繊維の形態とすることができる。充填材の粒径は、主として、単分散又は多分散の相とすることができ、粒径分布、形状、及び形態は異なっていてよい。10μm未満の平均粒径を有し、高パッケージ密度を確実にする狭い粒径分布を有する充填材が好ましい。Pd又はAuは、Agに対して5から20重量%の範囲の量であることが好ましい。金属充填材の粒径は、2ないし30μmの範囲で変化する。
【0023】
本発明のポリマーマトリックス組成物は、脆さを生じさせることなく、これらの充填材を、70ないし90%(重量%)にわたる範囲のレベルで分散させることを可能にし、高い粒子添加レベル、好ましくは82ないし88%(重量%)の範囲において増強された熱伝導性のコーティングが得られる。
【0024】
本発明による熱放散のための熱インターフェース材料としての伝導性接着剤組成物の有機マトリックスバインダ系は、液体エポキシド、通常の無水物及びアミン硬化剤、選択された化学的性質のポリマー添加材料、硬化触媒/硬化促進システムである市販の前駆体材料を用いて準備されたエポキシ−低Tg適合性ポリマー添加剤に基づくものである。
【0025】
好ましい液体エポキシド前駆体は、ビス(1,3−グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(1,4−ブタンジオール)ジグリシジルエーテル及びこれらの混合物のような脂肪族ジグリシジルエーテル、ビス(1,5グリシドキシプロピル)ヘキサメチルトリシロキサン、1,4−シクロヘキサン−ジメチルジグリシチルエーテル、及び関連する液体脂環式ジエポキシドである。
【0026】
用いられる硬化剤は、液体エポキシ前駆体と混和性の液体であるか又は低融点固体とすることができる飽和脂肪族無水物であることが好ましく、これは、室温において、又は70ないし80℃まで加熱することにより、安定した均一な混合物を形成する。好適な無水物の代表的な候補は、ヘキサヒドロフタル酸無水物(HHPA)、ヘキサヒドロ−4−メチルフタル酸無水物(MeHHPA)、ドデシニル無水コハク酸(DDSA)、オクテニル無水コハク酸、ヘキサデシニル無水コハク酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2ジカルボン酸無水物、又はシス−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、無水マレイン酸、及びこれらの混合物を含む。
【0027】
これらのエポキシドに用いられるポリマー添加剤は、ポリアクリレート、好ましくは固有粘度<0.5を有する低分子量のポリ(n−アクリル酸ブチル又はn−メタクリル酸ブチル)のようなアクリル酸ポリマー、ポリ(n−フッ化メタクリル酸ブチル)、好ましくは分子量<10,000を有する低分子量のポリ(メタクリル酸メチル)、及びこれらの混合物とすることができる。このクラスのポリマー添加剤を用いる伝導性接着剤組成物は、(特許文献1)に述べられている。
【0028】
本発明によれば、残留官能基、具体的には、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン−コ−アクリル酸、ジカルボキシ終端グリシジルメタクリル酸ジエステル(ABA−グリシジルメタクリル酸ジエステル)を有する低Tgオリゴマー添加剤を交互にすることは、エポキシ前駆体と高度に両立性のあるブレンドを形成し、無水物硬化系と併せて用いられた場合には、そこから導き出された伝導性接着剤の改善された接着特性を与え、別の官能化オリゴマー添加剤のアミン終端ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン)は、アミン硬化伝導性接着剤組成物において有利に用いることができることがわかった。低Tgポリマー/オリゴマー添加剤は、エポキシ−ポリマー添加剤混合物の5%(重量%)から約30%(重量%)までの範囲、好ましくは、10重量%から20重量%までの範囲になり、残りの部分がエポキシ前駆体になる。
【0029】
さらに、無水物硬化化学組成物においては、例えば、MeHHPA及びHHPA、DDSA及びHHPA、又はMeHHPA及びMAのような無水物の混合物を用いることにより、一般的に、一種類の無水物硬化剤を用いて観察された場合より、優秀な伝導性接着特性をもたらすことが見出された。エポキシ等化物に対する無水物硬化剤の好ましいモル比は、1:1から1:2の範囲にある。2つの無水物の混合物を用いる場合には、無水物の相対比は、1:2から2:1までの範囲とすることができる。
【0030】
好ましいAu被覆されたAg充填材は、約10%のAu及び90%のAgを有し、50%の粒径が<2.4μm、95%が<5.9μm、及び10%が<0.77μmである。粒径、分布、及び形態学に応じて、本発明のポリマーマトリックス組成物は、充填材の分散を、70ないし90%(重量%)の範囲のレベルにして、人為的な配布、スクリーン又はステンシル印刷、又は自動配布工具類に適した伝導性ペースト粘度を得ることを可能にすることができる。熱インターフェース用途のために調剤された直後の典型的な粘度は、20,000から60,000Pa/Sの範囲とすることができる。
【0031】
伝導性接着剤ペースト化学組成物を準備する際の代表的な例においては、5%から約30(重量%)までのポリマー/オリゴマー添加剤が液体エポキシドに加えられ、この混合物は室温であるか、又はそれより高い温度で、均一なブレンドを形成するまで攪拌される。次いで、無水物硬化添加剤が加えられ、この混合物は、約50ないし70℃で、30分間攪拌されて、完全に無水物を溶解する。
【0032】
代替的な手順においては、エポキシ/無水物の混合物が先ず形成され、次いで、機械混合により、ポリマー/オリゴマー添加剤がブレンドされて、溶媒の添加を必要とすることなく、透明な混合物が形成される。無水物硬化エポキシ化学組成物と併せて用いられる触媒/促進剤システムが加えられ、これは、一般には、典型的には、2,4,6−トリ(ジメチル−アミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン(BDMA),2,6−ジアミノピリジンである第3アミンと、典型的にはノニルフェノール、エチレングリコール、レゾルシノール、及び関連する材料であるプロトン源を含む。アミン促進剤は、エポキシ−ポリマー添加剤−無水物の混合物の0.02から0.5%(重量%)の範囲とすることができる。アミン触媒と併せて用いられるプロトン源は、合計有機バインダ混合物の0.1から1.0%の範囲とすることができる。
【0033】
すべての有機成分は、互いに十分に混合されて、触媒系は、金属充填材を分散させて伝導性ペーストを形成するために直ちに用いてもよいし、又は、後の使用のために、−20℃又は−40℃で保存してもよい。次いで、伝導性金属充填材を少しずつ加え、回転式混合器により絶えず混合することにより、これが触媒有機マトリックスに分散され、加えられた金属充填材の量は、充填材の種類によって70ないし85重量%の間で変化し、人為的な分散、シリンジによる分散、又はシリコンチップ及び金属ヒートシンク表面に対するスクリーン印刷により、欠陥のない薄い結合線のコーティングを形成するのに好適なペースト粘度を得る。所望の用途に対する均一なペーストの粘度が得られた後には、ペーストは、あらゆるトラップされた空気を除去するように空気を抜かれ、使用されないときには、最低40℃で保存される。
【0034】
熱インターフェース用途のためにここで述べられた代表的な伝導性接着剤の硬化及び特性付与は、薄いコーティングを、ガラスのスライド、セラミック基板、シリコンウエハ、及び種々の金属ヒートシンク上に形成し、これらを、好ましくはN2を除去したオーブン内で、90ないし100℃において30分間、次いで、160ないし175℃において60ないし90分間熱処理に曝すことにより行われた。接着剤の硬化反応は、発熱遷移を示す挙動走査熱量測定法(differential scanning calorimetry,DSC)により評価され、無水物硬化接着剤のピーク温度は150℃から175℃の範囲であり、一般に観察された熱は、接着剤の化学物質によって、35から60J/gの範囲であった。熱安定性は、10°/分のランプ速度で、室温から250℃までにおいて熱重量分析(thermogravimetric analysis,TGA)を実行し、さらに、より長い期間、180℃において、等温TGAを実行することにより試験された。
【0035】
特定の材料のTGAデータが、表1に与えられる。抵抗測定においては、接着剤ペーストが、ガラスのスライド上に配布されて、約4cmの長さ、1cmの幅、及び0.8から1.2ミルの濡れ厚さを有するストリップを形成し、これが硬化したときには、<1ミルのコーティング厚さを与える。
【0036】
これらの接着剤をヒートシンクの取り付けにおける熱インターフェース材料として用いるための典型的な試験方法は、伝導性ペーストを、サイズが18mm2又は15.2mm×16.2mmのx、yサイズで、C4Pb/Snはんだ(97%Pb/3%Sn)により、セラミックのチップキャリア(アルミナセラミック、42.5×42.5mm、2mm厚さの基板)上に装着されたシリコンチップの裏側、又はヒートシンク表面上に分与し、このペーストを拡げて薄い一様な層を形成し、個々のスロットによって、被覆された部品を取付具に固定し、SiSiCヒートシンク/ヒートスプレッダを、チップの裏材と位置合わせさせて上部に置き、接着剤の接触界面を破壊することなく、下方にクランプすることにより組立体を固定することを含んでいた。この組立体は、次いで、N2を除去したオーブン内で、100ないし110℃で40分間、次いで、160ないし170℃で90分間硬化され、クランプを除去する前に、少なくとも80℃まで冷却される。剪断強さは、インストロン(Instron)を用いて、標準的な張力引張り方法により測定される。関連するタイムゼロ測定データが、表1に示される。
【0037】
【表1】

【0038】
熱放散要素をもつ改善された熱インターフェース材料として用いるための述べられた代表的な伝導性接着剤は、一般的には、室温で8000−40,000のモジュラスを有する低モジュラス硬化接着剤を与える。これらは、脆さを生じさせることなく、高い伝導性充填材の添加量を有し、高い熱伝導性をもたらし、市販の高モジュラスのAgにより充填されたエポキシと比較した場合に、より高い導電性をもたらす。
【0039】
ペースト組成物の化学的性質及び粘度は、空隙、欠陥、又は樹脂ブリードのない薄い結合線が得られるように調整することができる。0ないし100℃、500ないし1000サイクルにおける熱サイクリングで観察された接触抵抗又は界面空隙/欠陥には顕著な変化はない。エポキシマトリックスは、低Tgポリマー及び/又はオリゴマー系を組み込むことにより変成され、硬化された伝導性エポキシポリマーに、特別な特性、すなわち低応力/可撓性/適合性、信頼性応力環境に曝したときの剪断強さの変化が最小になること、及び冷却要素の長期間熱放散性能を与える。
【0040】
伝導性接着剤は、添加剤として相変化材料(PCM)をマトリックスに組み込むことによって、又は、プリフォームの積層によって、熱性能が高められる可能性を与える。これらの硬化した接着剤をヒートシンク、シリコン素子チップ、及びプラスチックのパッケージ組立体製品から再加工/除去するための実用的な方法が提供され、これは、部品の再生利用、欠陥修理及び再加工による収率損失の回収により費用削減という大きな利点をもたらす。
【0041】
代表的な例として、液体シロキサンエポキシド前駆体と、1,3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンと、液体であっても低融点固体であってもよい無水物硬化剤とを、エポキシ等化物に対する無水物硬化剤が、それぞれ、1:1から1:2の範囲の好ましいモル比となるように、互いに混合する。2つの無水物の混合物を用いる場合には、無水物の相対比は、1:2から2:1までの範囲とすることができる。この混合物は、約50ないし70℃において、30分間攪拌され、完全に、無水物をシロキサンエポキシドに溶解する。次いで、ポリマー添加剤、ポリ(n−メタクリル酸ブチル)又はポリ(メタクリル酸メチル)又はABA−グリシジルメタクリル酸ジエステルが、シロキサンエポキシド、無水物、ポリマー添加剤、及び硬化触媒を含む合計有機バインダに基づいて、5から20重量%の量で存在するような量で、エポキシド−無水物溶液に加えられ、この混合物は、ポリマーが本質的に溶解し、均一で透明な粘着性溶液が形成されるまで、50ないし70℃で数時間だけ攪拌される。
【0042】
次いで、この混合物は、室温まで冷却され、エポキシ−無水物の硬化に通常用いられ、第3アミン、典型的には、2,4,6−トリ(ジメチル−アミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、及びノニルフェノール、エチレングリコール、及び関連する材料のようなプロトン源を含む硬化触媒系が加えられる。すべての有機成分は、互いに十分に混合され、触媒系は、金属充填材を分散して伝導性ペーストを形成するために直ちに用いてもよいし、又は、後の使用のために、−20又は−40℃で保存してもよい。次いで、回転式混合器により定常的に混合しながら、上述の触媒作用を受けた有機キャリア組成物に伝導性金属充填材が少しずつ加えられ、加えられる金属充填材の量は、充填材の種類によって70ないし85重量%の間で変化し、スクリーン印刷、及びシリンジによる分散に適したペースト粘度が得られるようにする。攪拌速度は、過度な気泡の取り込みを生じさせない、安定した混合が行われるように維持される。所望の用途に対する均一なペーストの粘度が得られた後に、ペーストは、あらゆるトラップされた気泡を除去するように脱気され、次いで、使用されないときには、最低−40℃で保存される。
【0043】
上述の金属充填接着剤を熱的に硬化させるために、ペーストが、薄層として基板、例えば、セラミック、シリコン、Au表面、及びPb/Snはんだの上に付着され、N2の下、100℃で予め加熱されたオーブン内で硬化され、接着剤ペーストは、100ないし110℃で約30分間、その後、160ないし170℃で約60分間硬化され、次いで、加熱が断たれて、硬化した接着剤試料は、オーブン内で室温にまで冷却された。弾性率測定のための自立性フィルムを得るために、伝導性化学組成物が、低エネルギ表面を有する材料で作られた、既知の深さ、幅及び長さを有する、典型的にはテフロン(商標)製の型内に、接着剤ペーストを分与し、100ないし110℃で30分間、次いで、160ないし170℃で約60ないし90分間硬化させることにより、硬化された。室温まで冷却された後、硬化した試料は、型から除去されて、インストロン(instron)張力試験を用いた標準的な方法により弾性率特性が調べられる。
【0044】
以下は、表1に示される代表的な接着剤組成物の例である。
【0045】
実施例1
7.8グラムの1.3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンと、1.3グラムのポリ(n−メタクリル酸ブチル)との可溶性混合物が、攪拌しながら70℃で加熱することにより準備され、次いで、2.2グラムのMeHHPA及び2.5グラムのHHPAが加えられ、透明な混合物が形成されるまで再び攪拌された。この混合物に対して、0.14グラムのノニルフェノール+0.05グラムのエチレングリコール、及び0.03グラムの第3アミン2、4、6−トリ(ジメチルアミノ−メチル)フェノール(DMP−30)が加えられ、十分に混合されて、透明で均一なブレンドが形成された。約65.5グラムのAu被覆されたAg充填材が、この触媒作用を受けた混合物にブレンドされて、約82.5重量%の充填材が添加されたスクリーン可能な伝導性接着剤ペーストが形成された。材料は、関連する特性が調べられ、SiSiC熱スプレッダと関連する熱インターフェースとして試験された。このデータは、表1にまとめられている。
【0046】
実施例2
この実施例は実施例1の繰り返しであるが、MeHHPA及びHHPAに加えて、約0.2グラムのメチルナド酸無水物(NMA)が実施例1に述べられた組成物に加えられる。充填材の種類及び添加%は同じままである。この伝導性ペーストから導き出された硬化した接着剤の特性に関連するデータは、表1に示されている。
【0047】
実施例3
17.5グラムの1,3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンと3.2グラムのポリ(n−メタクリル酸ブチル)との可溶性混合物が実施例1の方法により準備された。7.2グラムのこの混合物に対して、5.5グラムのDDSA及び0.5グラムのMAが加えられ、内容物を溶解させるように攪拌され、触媒系、0.1グラムのノニルフェノール及び0.15グラムの2,3,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)が加えられ、十分に混合されて透明で均一なブレンドが形成された。伝導性ペーストを得るために、実施例1に述べられた、約65グラムのAg/Au充填材(90%のAg/10%のAu重量%の比率)がこの触媒作用を受けた混合物にブレンドされた。材料は、関連する特性に対して特徴付けられ、SiSiC熱スプレッダに関連する熱インターフェースとして試験された。このデータは、表1にまとめられている。
【0048】
実施例4
ポリマーを液体シロキサンエポキシドに溶解することにより準備された、約2.8グラムの1.3−ビス(グリシドキシ−プロピル)テトラメチルジシロキサン及び0.6グラムのポリ(n−メタクリル酸ブチル)の溶液に、2.6グラムのドデセニル琥珀酸無水物(DDSA)が加えられ、透明な粘性溶液が形成されるまで、攪拌しながら50℃で加熱された。この溶液は、室温まで冷却され、次いで、0.035グラムのノニルフェノール、0.025グラムのエチレングリコール、及び0.06グラムの2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)が加えられ、良く混合されて、透明で均一な溶液が形成された。上述の実施例に述べられた方法により、約3.8グラムの最終的な触媒作用を受けた混合物が14.6グラムのAg/Pd金属充填材にブレンドされて、約79.4%(重量%)の充填材が添加された伝導性接着剤ペーストが形成された。
【0049】
実施例5
3.2グラムの1,3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンと、0.7グラムのポリ(ABA−グリシジルメタクリル酸オリゴマー)との混合物を、透明なブレンドが形成されるまで攪拌し、次いで、2.2グラムのヘキサヒドロフタル酸無水物固体(HHPA)が加えられ、透明な粘性溶液が形成されるまで、約30分間攪拌された。この混合物には、0.05グラムのノニルフェノール、0.02グラムのエチレングリコール、及び0.045グラムのDMP−30が加えられ、この内容物は、透明で均一な溶液が形成されるまで、十分に混合された。上述された一般的な方法により、約27グラムのAg/Au充填材(90%のAg/10%の表面被覆されたAu、重量%の比率)が、この触媒作用を受けた混合物にブレンドされ、約81.6重量%の伝導性粒子を有する伝導性接着剤ペーストが形成された。このペーストは、熱インターフェース接着剤としての用途に関連する特性、及び剪断強さ及び応力下での耐久性に対するヒートシンクの取り付けについて試験された機能性についての特性が調べられた。データは、表1に集められている。
【0050】
実施例6
3.57グラムの1,3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンと、0.73グラムのポリ(ABA−グリシジルメタクリル酸オリゴマー)との混合物を、透明なブレンドが形成されるまで攪拌し、次いで、2.1グラムの4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物が加えられ、この混合物は約30分間攪拌されて、透明な粘性溶液が形成された。約3.2グラムの混合物に対して、0.04グラムのノニルフェノール、0.04グラムのエチレングリコール、及び0.07グラムのDMP−30が加えられ、この内容物は、透明で均一な溶液が形成されるまで、徹底的に混合された。約21グラムのAg片SF9ALが有機混合物の中にブレンドされて、望ましい粘度の伝導性ペーストが形成された。
【0051】
実施例7
触媒作用を受けたバインダ系に関しては実施例4が正確に繰り返されたが、用いられた充填材は、約81.5%(重量%)の充填材が添加されたAg被覆Auである点が異なっていた。表1は、伝導性接着剤の関連する特性を示す。
【0052】
再加工は、本発明の別の態様である。超小型電子製品製造プロセスは、多くの場合、組み立てられた部品の分解を必要とする。これは、半導体素子を交換又は修理するのに行われる診断試験のため、又は、実際の製品リリースの前に製品の性能及び信頼性を査定するのに用いられた試験用車両から、又は、先のユーザのハードウェアから電気的に良好な基板を回収するためというのが典型的な理由である。図1は、セラミックのチップキャリアすなわち基板11を有し、単一チップ12がはんだ接合部13により取り付けられ、このはんだ接合部13が下側の充填ポリマー14により包み込まれた典型的な単一チップモジュール10を示す。機能素子からの熱放散のために、本発明の熱インターフェース材料層15(TIM)が、チップ12の裏側に配置され、金属ヒートシンクすなわち金属プレート16が伝導性接着剤15によりダイに結合されており、この伝導性接着剤が、ヒートシンクが取り付けられた組立体のための熱インターフェース材料となる。
【0053】
図2は、図1のような通常の単一チップモジュール組立体を示すが、さらに、エラストマ性シリコンポリマー接着剤により基板に取り付けられた保護キャップ16、及び熱インターフェース材料19としての伝導性接着剤により該保護キャップ16に取り付けられたヒートシンク又はヒートスラグ20を示す。図3及び図4は、21a及び21bとして2つの形態で表わされた二重チップモジュール(DCM)を示す。はんだ接合部24により取り付けられた2つのチップ23a、23bをもつセラミックのチップキャリア又は基板22が示されており、該はんだ接合部24は、エポキシカプセル材料25で包み込まれている。単一の保護金属キャップ26が、エラストマ性シリコンポリマー接着剤により基板に結合される。
【0054】
フリップチップ構成でチップキャリアに取り付けられたシリコンチップ23a、23bは、熱インターフェース27a、27bとしての伝導性エポキシ接着剤との結合により、金属キャップと接触する。2つの接着剤は、両方が本発明の伝導性接着剤であってもよいし、或いは、第1のものが伝導性シリコンポリマーのような通常の材料で、第2のものが本発明により開示されたTIMの1つとしてもよい。
【0055】
チップのサイズは、例えば、第1のチップが15.4×17.9mmであり、第2のチップはより小さく13.2×15.9mmで、基板のサイズは42.5×42.5mmというように異なっていてよい。図4は、はんだ接合部24により取り付けられた2つのチップ23a及び23bをもつセラミックのチップキャリア又は基板22を示し、該はんだ接合部は、エポキシカプセル材料25で包み込まれている。チップ23aは、通常のシリコン接着剤27aにより金属プレート/ヒートシンクが直接取り付けられる(DLA)低出力チップであり、チップ23bは、高熱伝導性インターフェースのポリマー性接着剤27bを用いて取り付けられる高出力チップである。
【0056】
図5は、エポキシカプセル材料35がはんだ接合部34を覆う状態で、セラミックのチップキャリア32が該はんだ接合部34により複数のチップ33に連結された典型的な多チップモジュール(MCM)31を示す。本発明の熱ペースト又は伝導性エポキシ熱インターフェース化合物36は、ヒートシンク取り付けのために、シリコンチップ33の裏面において接着インターフェース材料として示されており、チップからの必要な冷却又は熱放散を与える。
【0057】
図6は、ポリマー接着剤38によりチップキャリア32に取り付けられた保護キャップ37を示す。図6は、金属ヒートシンク41が、熱的及び電気的な熱インターフェース接着剤40により保護キャップ37に取り付けられた、全体を39として示す図5のMCMの図である。
【0058】
これらの再加工可能な伝導性接着剤を熱インターフェースとして用いる代表的な熱スプレッダ/モジュール組立体プロセスは、
伝導性ペーストの薄層を、チップキャリア上に装着された素子チップの裏に配置するか又はスクリーン印刷することによって設けるか、又は伝導性接着剤を熱スプレッダ上に配置するか、又はこれを熱スプレッダ及び素子チップの裏側の両方に配置することによって設けるステップと、
接着剤で被覆されたチップ/モジュール組立体を、基板のサイズと適合するスロットをもつクランピング設備に固定するステップと、
熱スプレッダをチップの裏に位置合わせして、接着剤で被覆されたチップ表面と接触するように置き、この組立体をクランプして、部品の移動を阻止し、後続の硬化中に、圧力を与えるようにするステップと、
この組立体を90ないし100℃に予め加熱されたオーブンに置き、この温度で45分間保持し、次いで、温度を160ないし170度まで上昇させ、この温度を60ないし90分間保持して、インターフェース接着剤を完全に硬化させるステップと、
を含む。
【0059】
種々の組立体材料の除去プロセスは、特定の材料の組に対して、基板の一体性及び電気性能に対してどのような害も生じさせることがないように選択しなければならない。さらに、除去方法は、環境的にも化学的にも、製造環境において用いられるのに適したものであることが要求される。
【0060】
市販のAgにより充填されたほとんど再加工不能な熱インターフェースのエポキシ接着剤とは異なり、本発明により開示された硬化伝導性接着剤は、改善された熱インターフェース材料のために、接着剤残留物をもつ部品を、第4フッ化アンモニウム、好ましくは非極性非プロトン性溶媒内にフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)1−2重量%を含ませた希釈溶液に曝し、好ましくは、非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む表面活性剤の存在のもとで、10ないし20分より少ない浸漬時間を必要とする非常に穏やかな条件で、40ないし50℃において曝し、次いで、低沸点のヒドロキシ溶媒、典型的にはIPAによりリンスし、次いで、乾燥及び焼成することにより、容易に再加工することができる。
【0061】
TBAFベースの組成物を用いるシルガード(Sylgard)及び関連する硬化シリコンポリマーの再加工方法は、(特許文献2)に詳述されている。本発明によれば、ここで述べられた硬化伝導性接着剤は、さらに、シルガード残留物を種々の部品表面から除去するのに有効であることが見出されたTBAF由来の溶液により再加工することができる。
【0062】
したがって、接着剤の再加工性の選択肢を与えることにより、本発明は、高性能ヒートシンクのような高価格の電子部品を再加工及び回収する機会を提供するものであり、欠陥の修理を可能にして、収率損失を回収し製造費を減少させ、現在は好適な再加工ができないために処分されている試験用車両を再生利用することを可能にする。この方法は、非アルカリ性又は弱アルカリ性の溶液の化学物質に基づくものであり、環境上及び健康上危険な問題はなく、製造環境において用いるのに化学物質の安全性又は燃焼性問題もない。これは、通常のC4及びPbのない接合部を含むすべての種類の敏感な治金的相互連結部と両立性がある。
【0063】
この付加的な実施形態においては、本発明は、ここでは熱インターフェース材料として開示される硬化された伝導性ポリマー接着剤を電子部品から除去して欠陥を修理し、組立体製品の利用可能な部分、特に、高価格のヒートシンクその他のモジュール部品の再生利用又は回収のために再加工という選択肢を与える改善された方法を与える。熱インターフェースとしての伝導性接着剤層を剥離するのに有効であることが見出された再加工化学物質のさらに別の属性は、シリコン素子チップをもつセラミックモジュール並びにプラスチックのパッケージとの両立性である。
【0064】
再加工方法は、
(a)例えば、フッ化テトラメチルアンモニウム(TMAF)又はフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)を含むか、又は、これらのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)のような第1の本質的に非水溶性の非ヒドロキシ非プロトン性溶媒に溶解された混合物を含む、ヒートシンク上に付着された熱インターフェースのコーティングのための第1の剥離溶液を準備するステップと、
(b)伝導性接着熱インターフェース材料の硬化されたコーティング/残留物をもつ電子部品を、約40から70℃まで、好ましくは45から60℃までに加熱された第1の清掃溶液に液没させ、これらの部品を、ポリマーの残留物の程度及び部品の表面トポグラフィに応じて、約10から約90分までの間の時間である第1の所定の期間だけ攪拌又はかきまわすことにより、清掃作用を受けさせるようにするステップと、
(c)組立体部品を第1の清掃溶液から除去するステップと、
(d)組成物を、第1の清掃溶液に用いられた溶媒と同じものであることが好ましい疎水性の非ヒドロキシ溶媒を含む第1の溶媒リンスバスに移動して液没させ、この部品を、溶媒リンス、例えば、浸漬リンスに、室温から約70°までにおいて、かきまわしながら、約5から約15分までの間の第2の所定の期間だけ曝して、該部品表面上の清掃溶液を溶媒と置き換えるステップと、
(e)部品を第1の溶媒リンスバスから除去するステップと、
(f)部品を親水性の本質的に水溶性の溶媒を含む第2の溶媒リンスバスに移動及び液没させ、部品又は部分を、該第2の溶媒リンスに、室温から約60℃までにおいて、攪拌などによりかき混ぜるか又は浸漬噴霧により、約5から10分間曝すステップと、
(g)部品を第2の溶媒リンスバスから除去するステップと、
(h)部品を水性リンスバスに移動し、水リンス、好ましくは脱イオン水リンスを、例えば、噴霧又は浸漬噴霧により、室温から約50℃までの温度において、2から10分間適用するステップと、
(i)部品をIPA(イソプロパノール)による別の短いリンスステップに曝し、該部品表面上の水をIPAと置き換えて乾燥を促進するステップと、
(j)乾燥N2又は空気を表面上に吹き付けることにより部品を乾燥させ、次いで、好ましくは真空下で、組立体部品約90℃から約120℃までにおいて、30分から約1時間だけ加熱して、吸収された水分を部品から除去するステップと、
を含む。
【0065】
代替的な溶媒リンスプロセスにおいては、PMAのような非ヒドロキシ非プロトン性溶媒による、組立体部品又は部分の第1の溶媒リンスの後に、これらは、この場合も、第1の清掃溶液に用いられた溶媒及びPMAのような第1のリンス溶媒と同じものであることが好ましい疎水性の非ヒドロキシ溶媒を含有する第2の溶媒バスに移動され、該部分は該第1の溶媒リンスと同様な第2の溶媒リンスに曝される。第2の溶媒リンスの後には、組立体部品は、IPAを含有するバスに移動され、ここで、部分は、IPAによる噴霧リンス又は浸漬リンスに曝され、PMA溶媒をIPAと置き換えて、次いで、乾燥N2又は空気を表面上に吹き付けることにより乾燥され、次いで、好ましくは真空下で、部品部分約90℃から約120℃までにおいて、30分から1時間だけ加熱される。
【0066】
第1の清掃溶液内の好ましい第4フッ化アンモニウム(QAF)化合物は、フッ化テトラメチルアンモニウム(TMAF)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)、フッ化テトラオクチルアンモニウム、又はこれらの混合物であり、これは、式(C494+-に基づいて、約0.2から5重量%の濃度、好ましくは0.5から1重量%の濃度で存在するか、又は、疎水性非プロトン性溶媒、好ましくはプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)において、0.6ないし1%(重量%)三水和物(TBAF.3H2O)として存在する。PMAの代替物となる他の溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、クロロベンゼンなどを含む。
【0067】
第1の溶媒リンスバスは、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート(PGEEA、bp.158℃)、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオナート(メソテート)、ジ(プロピレングリコール)メチルエーテルアセテート(DPMA、bp.200℃)、エトキシエチルプロピオナート(EEP)からなる群から選択される、プロピレングリコールアルキルエーテルアルコアーテ(alkoate)のカテゴリにおける第1の清掃溶液溶媒と同じ溶媒であることが好ましい非ヒドロキシ非プロトン性溶媒を含む。
【0068】
第2のリンス溶媒は親水性の本質的に水溶性の溶媒であり、これは、ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル(DPM、fp75℃)、トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル(TPM、fp96℃)、トリ(プロピレングリコール)nプロピルエーテル、又はこれらの混合物からなる群から選択されたプロピレングリコールアルキルエーテルに代表されるものであり、約室温から約60℃までの温度で用いられる。
【0069】
代替的な溶媒リンスプロセスにおいては、PMA又は関連する非ヒドロキシ非プロトン性溶媒での部品の第1の溶媒リンス後は、再び、同じ溶媒リンス、好ましくは第2の溶媒バスにおいてPMAに曝され、次いで、IPAによる噴霧又は浸漬リンスを受け、乾燥N2又は空気を表面上に吹き付けることにより乾燥され、次いで、好ましくは、真空下で、部品部分約90℃から約120℃において、約30分から1時間だけ加熱される。
【0070】
当業者には、本開示に関しては、本発明の精神から離れることなく、ここに特別に述べられる本発明の実施形態を超えて、本発明に対して他の修正を行うことができることが明らかであろう。したがって、このような修正は、特許請求の範囲によってのみ制限される本発明の範囲内にあると考えられる。
【符号の説明】
【0071】
10:単一チップモジュール
11:基板
12:チップ
13:はんだ接合部
14:ポリマー
15:熱インターフェース
31:多チップモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝導性接着剤の再加工方法であって、
(a)フッ化テトラメチルアンモニウム(TMAF)又はフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)又は、これらの第1の本質的に非水溶性の非ヒドロキシ非プロトン性溶媒に溶解された混合物を含む、組立体部品上に付着された、熱インターフェースの硬化されたコーティング/残留物のための第1の清掃溶液を準備するステップと、
(b)熱インターフェース材料の硬化されたコーティング/残留物をもつ前記組立体部品を、40から70℃までに加熱された前記第1の清掃溶液の中に液没させ、該組立体部品約10から90分までの間の時間である第1の所定の期間だけ攪拌又はかきまわすことによって、該第1の清掃溶液による清掃作用を受けさせるようにするステップと、
(c)前記組立体部品を前記第1の清掃溶液から除去するステップと、
(d)前記組立体部品を、疎水性の非ヒドロキシ溶媒を含む第1の溶媒リンスバスに移動して液没させ、該組立体部品を、室温から70℃までにおいて、かきまわしながら、5から15分までの間の第2の所定の期間だけ前記第1の溶媒リンスに曝して、該組立体部品上の前記第1の清掃溶液を該第1の溶媒リンスと置き換えるステップと、
(e)前記組立体部品を前記第1の溶媒リンスバスから除去するステップと、
(f)前記組立体部品を、親水性の本質的に水溶性の溶媒を含む第2の溶媒リンスバスに移動及び液没させ、該組立体部品を、室温から60℃までにおいて、攪拌などによりかき混ぜるか又は浸漬噴霧により、5から10分間前記第2の溶媒リンスに曝すステップと、
(g)前記組立体部品を前記第2の溶媒リンスバスから除去するステップと、
(h)前記組立体部品を水溶性のリンスバスに移動し、水リンス、噴霧又は浸漬噴霧リンスを、室温から50℃までの温度において、2から10分間適用するステップと、
(i)前記組立体部品をIPA(イソプロパノール)による第3のリンス処理ステップに曝し、該部品組立体上の水をIPAと置き換えて乾燥を促進するステップと、
(j)乾燥N2又は空気を表面上に吹き付けることにより前記組立体部品を乾燥させ、次いで、該組立体部品を90℃から120℃までにおいて、30分から1時間だけ加熱して、吸収された水分を該組立体部品から除去するステップと、からなり、
前記熱インターフェース材料の硬化されたコーティング/残留物が、再加工可能な伝導性接着剤組成物の硬化物であり、
前記再加工可能な伝導性接着剤組成物が、無溶媒ハイブリッドエポキシポリマーマトリックスに分散された伝導性金属充填材を含有するエポキシベースの伝導性接着剤を含み、
前記無溶媒ハイブリッドエポキシポリマーマトリックスが、シロキサン連鎖を有し非環式又は脂環式の鎖セグメントをもつ液体エポキシ前駆体と、固体又は液体の無水物又はアミン硬化添加剤と、エポキシ硬化触媒と、前記エポキシ前駆体に完全に混和性のポリマー添加剤とを含むことを特徴とする
方法。
【請求項2】
前記第1の清掃溶液が、さらに、該清掃溶液において、0.1から1.0%(重量/容積%)の量の表面活性剤を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表面活性剤が、非イオン性界面活性剤であるか、両性界面活性剤であるか、又は、これらの組み合わせである請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の本質的に非水溶性の非ヒドロキシ非プロトン性溶媒が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水リンスが、脱イオン水リンスである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記乾燥N2又は空気を表面上に吹き付けることにより前記組立体部品を乾燥させ、次いで、該組立体部品を90℃から120℃までにおいて、30分から1時間だけ加熱するステップが、真空下で行われる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の溶媒リンスバスが、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート(PGEEA、bp.158℃)、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオナート(メソテート)、ジ(プロピレングリコール)メチルエーテルアセテート(DPMA、bp.200℃)、エトキシエチルプロピオナート(EEP)よりなる群から選択される非ヒドロキシ非プロトン性溶媒を含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のリンス溶媒が、ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル(DPM、fp75℃)、トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル(TPM、fp96℃)、トリ(プロピレングリコール)n−プロピルエーテル、又は、これらの混合物よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−293039(P2009−293039A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−206565(P2009−206565)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【分割の表示】特願2005−119145(P2005−119145)の分割
【原出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【復代理人】
【識別番号】100101719
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 恭弘
【Fターム(参考)】