説明

熱交換器用チューブ、熱交換器及び熱交換器用チューブの製造方法

【課題】ロウ付け不良を抑制しつつ、チューブ及びフィンの排水性を向上させた熱交換器用チューブを提供すること。
【解決手段】扁平板状に形成され冷媒が流通する熱交換器用チューブ110であって、
冷媒の流通方向の両側端部110a,110bにはそれぞれ段部117,118が設けられ、段部117,118の位置よりも端部110a,110b側における幅方向の長さは両段部117,118間における幅方向の長さより小であり、両段部117,118間の所定位置には冷媒の流通方向に沿って排水部119が設けられていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器に関し、特に熱交換器におけるチューブの構造及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、熱交換器は例えば空気調和装置等に利用されている。空気調和装置は例えば室内用熱交換器及び室外用熱交換器を備えるもので、冷房運転の場合には室内用熱交換器に、暖房運転の場合には室外用熱交換器に結露による凝縮水が生じることが知られている。凝縮水は、熱交換器のチューブとフィンとの間に滞留しやすく、空気の流れを阻害し熱交換の効率を低下させる原因となるだけでなく、暖房運転時の室外用熱交換器における着霜の原因にもなっている。
【0003】
そこで、例えば特許文献1には、熱交換器に滞留した凝縮水を排水するために、上下方向に配設される熱交換管部(扁平チューブ)の間に、斜状部と湾曲部とからなるコルゲートフィンを配置し、熱交換管部のコルゲートフィン側平面部に、長手方向に延びる排水用の凹条が形成されている熱交換器が記載されている。
【0004】
このような熱交換器によれば、確かに、扁平伝熱管及びコルゲートフィンの表面に結露により生じた凝縮水は、熱交換管部の平面部に形成された排水用の凹条から下方に導かれるものと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−190661号公報(請求項1、段落番号0016、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、熱交換管部の平面部に設けられた凹条は、熱交換管部がヘッダタンクの挿入孔に挿入されロウ付けされる際に、熱交換管部とヘッダタンクとの気密性が阻害されないように、熱交換管部の端部を除く範囲においてのみ形成されている。この場合、凹条が形成されていない熱交換管部の端部が正確にヘッダタンクの挿入孔に挿入されていれば、上記の如く気密性が阻害されないようにロウ付けされるものと考えられる。
【0007】
しかしながら、ヘッダタンクの挿入孔に対して、熱交換管部の端部が想定されるより深く挿入された場合には、挿入孔と凹条とが重複することになり、気密性が阻害されてしまう等のロウ付け不良となる虞がある。また、挿入孔と凹条とが重複しないように、熱交換管部の端部が想定されるより浅く挿入された場合には、ロウ材が熱交換管部の流路を閉塞してしまう等のロウ付け不良となる虞がある。
【0008】
本発明は、上述のような問題を解決することを課題の一例とするものであり、ロウ付け不良を抑制しつつ、チューブ及びフィンの排水性を向上させた熱交換器用チューブ及び熱交換器並びにこれらの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決するため、本発明による熱交換器用チューブ及び本発明による熱交換器に用いられる熱交換器用チューブは、扁平板状に形成され冷媒が流通する熱交換器用チューブであって、冷媒の流通方向の両側端部にはそれぞれ段部が設けられ、該段部の位置よりも端部側における幅方向の長さは両段部間における幅方向の長さより小であり、両段部間の所定位置には冷媒の流通方向に沿って排水部が設けられていることを特徴とする。
また、段部の位置よりも端部側における幅方向の長さは、端部に向かうにつれて小となるように形成されていることを特徴とする。
また、本発明による熱交換器用チューブの製造方法は、幅方向の少なくとも一方の側端部に冷媒の流通方向に沿って排水部が形成された熱交換器用チューブに対して、排水部のうち冷媒の流通方向の両側端部に形成されている部分を平坦に成形するとともに、該平坦に成形された部分の幅が両側端部間の幅より小となるようにプレス成形することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ロウ付け不良を抑制しつつ、チューブ及びフィンの排水性を向上させた熱交換器チューブ及び熱交換器並びにこれらの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態に係る熱交換器の正面模式図である。
【図2】(a)本発明の一実施の形態に係る熱交換器におけるチューブの斜視図である。(b)チューブの長手方向における端面図である。(c)(a)におけるA−A断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る熱交換器の加工前チューブの斜視図である。
【図4】(a)チューブの製造方法の工程を示す模式図である。(b)チューブの製造方法の工程を示す模式図である。(c)チューブの製造方法の工程を示す模式図である。(d)チューブの製造方法の工程を示す模式図である。
【図5】(a)本発明の他の実施の形態に係る熱交換器におけるチューブの斜視図である。(b)(a)におけるB−B断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る熱交換器の加工前チューブの斜視図である。
【図7】熱交換器を備えた空気調和装置の一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。便宜上、同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
(実施の形態1)
図1に示すように、熱交換器100は、冷媒が流通する複数のチューブ110が並設され、隣接するチューブ110間にフィン120がロウ付けによって接合されて構成されている。図示例において、複数のチューブ110の長手方向(冷媒の流通方向)の両端にはそれぞれ中空のヘッダタンク130,135が連通されており、上部側に設けられたヘッダタンク130は、一端側に冷媒の入口部130aが、他端側に冷媒の出口部130bが設けられ、中央には内部を隔絶する仕切板131が設けられている。これにより、ヘッダタンク130の入口部130aから流入した冷媒は、仕切板131よりも入口部130a側に連通されたチューブ110(図1において左側の2本)を流通して下部側に設けられたヘッダタンク135に流入する。そして、該ヘッダタンク135から仕切板よりも出口部130b側に連通されたチューブ110(図1において右側の2本)を流通して、ヘッダタンク130を介して出口部130bから流出する。なお、図1は熱交換器100を模式的に表したものであり、説明の簡単のために簡略化されているものである。
【0013】
フィン120は、いわゆるコルゲートフィンであり、熱伝導率の高いアルミニウム等の金属により、平坦な板状である平坦部121と、所定の曲率半径をもって折曲する折曲部122とが長手方向に交互に形成されて構成されている。折曲部122はチューブ110の平面115に接合する部分であり、対向する一方のチューブ110の平面115に接合する第1の折曲部122aと、対向する他方のチューブ110の平面115に接合する第2の折曲部122bとからなる(図1参照)。図示例では、断面形状が半円弧状に形成された折曲部122(122a、122b)に平坦部121が滑らかに連続して設けられており、これにより、隣り合った平坦部121同士は互いに平行となっている。また、チューブ110に接合された場合には、平坦部121がチューブ110の長手方向に対して垂直となる。
【0014】
チューブ110は、図2(a)に示すように、熱伝導率の高いアルミニウム等の金属により中空の扁平板状に形成されている。そして、内側の空間には長手方向に延びる冷媒の流路111が幅方向(短手方向)に複数並設されるように複数の仕切部113が設けられている。図1に示すように、複数のチューブ110は、平面115同士が対向するように所定の間隔をあけて均等に並設されており、隣接するチューブ110同士の対向する平面115にフィン120が接合するようになっている。チューブ110の長手方向の両端部110a,110bはヘッダタンク130,135に設けられた挿入孔に挿嵌され、ロウ付けされるものである。なお、挿入口はチューブ110の両端部110a,110bの形状に合わせて設けられるものである。
【0015】
チューブ110の幅方向(短手方向)の両端部において、冷媒の流通方向(長手方向)の一端側(端部110a側)には段部117が、他端側(端部110b側)には段部118がそれぞれ形成されている。そして、段部117の位置よりもさらに一端側(端部110a側)における幅方向の長さは、段部117から段部118までの間における幅方向の長さよりも段部117のぶんだけ小さくなっている(図2(a)、(b)参照)。また同様に、段部118の位置よりもさらに他端側(端部110b側)における幅方向の長さは、段部117から段部118までの間における幅方向の長さよりも段部118のぶんだけ小さくなっている。
【0016】
各段部117,118の位置よりもさらに端部110a,110b側の外形は、平面115,115によって形成される直線部114と、該直線部114の両端に形成される半円弧状部116,116とによって形成される単純な形状となっている。なお、各段部117,118の位置よりもさらに端部側における幅方向の長さは、各段部117,118の位置からそれぞれ端部側に向かうにつれて小となるように、平面視においてテーパ状に形成してもよい。
【0017】
段部117から段部118までの間には、所定の位置に冷媒の流通方向に沿って排水部119が設けられている。図示例では、冷媒の流通方向における両端部110a,110bの所定の位置に段部117,118が設けられており、該段部117,118間に溝状の排水部119が形成されている。そして、図2(c)に示すように、チューブ110の幅方向の両端は半円弧状に形成された半円弧状部112となっており、上記排水部119は半円弧状部112と平面115との境目に配置されている。
【0018】
このようにチューブ110に排水部119が形成されることによって、チューブ110にフィン120が接合されても、排水部119がフィン120によって塞がれることがない。これにより、フィン120内やフィン120とチューブ110との間に滞留した凝縮水は排水部119を通って下方に排出されることになる。
【0019】
そして、各段部117,118の位置よりもさらに端部側には排水部が形成されておらず、単純な形状となっているため、ヘッダタンク130,135にチューブ110を挿入してロウ付けする際にロウ付け不良が発生し難くなっている。
【0020】
さらに、ヘッダタンク130,135に設けられるチューブ110の挿入孔の幅が、チューブ110の各段部117,118の位置よりもさらに端部側における幅に合わせて設けられることにより、所定位置(段部117,118の位置)までチューブ110が挿入されると段部が挿入孔に当接して、それ以上挿入できなくなる。これにより、排水部119と挿入口とが重複してしまうことなく、ロウ付け不良が発生し難くなっている。
【0021】
また、チューブ110の幅は、各段部117,118の位置からそれぞれ端部側に向かうにつれて狭くなるように加工した場合には、ヘッダタンク130,135の挿入口にチューブ110の端部が挿入されやすくなる。
【0022】
ここで、チューブ110の製造方法について図3及び図4を参照して説明する。図3に示される加工前チューブ140は例えば押出成形によって、外形が平面145,145によって形成される直線部144と、該直線部144の両端に形成される半円弧状部142,142とによって形成されており、さらに、半円弧状部142と平面145との境目に長手方向全域にわたって排水部149が形成されている。なお、一方の半円弧状部142から他方の半円弧状部142までの距離(幅方向の長さ)は、チューブ110の段部117から段部118までの間における幅方向の長さとなっている。
【0023】
このような加工前チューブ140は、プレス成形機に固定され、長さ方向の両端部140a,140b側の所定の領域が、各段部117,118の位置よりもさらに端部110a,110b側の外形に対応した凹部を有した一対の金型150,150に幅方向からプレスされる(図4(a)、(b))。これによって、加工前チューブ140の両端部140a,140b側の所定の領域において、排水部149が押し潰され平坦に形成され、半円弧状部142の所定の領域が半円弧状部116となる(図4(c))。このように形成された加工前チューブは、金型から外されチューブ110となる(図4(d))。
【0024】
(実施の形態2)
図5に実施の形態2による熱交換器200のチューブ210を示す。なお、図5に示す実施の形態2によるチューブ210は、実施の形態1による熱交換器100におけるチューブ110に対して実施の形態1とは異なる構造のチューブ210が設けられた構成を有するため、チューブ210以外の説明を省略する。
【0025】
熱伝導率の高いアルミニウム等の金属により中空の扁平板状に形成されている。そして、内側の空間には長手方向に延びる冷媒の流路211が短手方向(幅方向)に複数並設されるように複数の仕切部213が設けられている。
【0026】
チューブ210の幅方向(短手方向)の両端部において、冷媒の流通方向(長手方向)の一端側(端部210a側)には段部217が、他端側(端部210b側)には段部218がそれぞれ形成されている。そして、段部217の位置よりもさらに一端側(端部210a側)における幅方向の長さは、段部217から段部218までの間における幅方向の長さよりも小さく形成されている。また同様に、段部218の位置よりもさらに他端側(端部210b側)における幅方向の長さは、段部217から段部218までの間における幅方向の長さよりも小さく形成されている。
【0027】
各段部217,218の位置よりもさらに端部210a,210b側の外形は、平面215,215によって形成される直線部214と、該直線部214の両端に形成される半円弧状部216とによって形成される単純な形状となっている。そして、各段部217,218の位置よりもさらに端部210a,210b側における幅方向の長さは、各段部217,218の位置からそれぞれ端部210a,210bに向かうにつれて小となっており(図面からは認識できない)、ヘッダタンク130,135の挿入口にチューブ210の端部210a,210bが挿入され易くなっている。
【0028】
段部217から段部218までの間には、所定の位置に冷媒の流通方向に沿って排水部219が設けられている。図5(a)、(b)に示すように、冷媒の流通方向における両端部の所定の位置に段部217,218が設けられており、該段部217,218間において冷媒の流通方向に沿って連続した切欠状の排水部219が形成されている。なお、排水部219よりも幅方向において外側の形状は半円弧状に形成されており(半円弧状部212)、これは端部側の半円弧状部216の曲率半径より小さな曲率半径となっている。
【0029】
このようにチューブ210に排水部219が形成されることによって、チューブ210にフィン220が接合されても、排水部219がフィン120によって塞がれることがない。これにより、フィン120内やフィン120とチューブ210との間に滞留した凝縮水は排水部219を通って下方に排出されることになる。
【0030】
そして、各段部217,218の位置よりもさらに端部210a,210b側には排水部219が形成されておらず、単純な形状となっているため、ヘッダタンク130,135にチューブ210を挿入してロウ付けする際にロウ付け不良が発生し難くなっている。
【0031】
さらに、ヘッダタンク130,135に設けられるチューブ210の挿入孔の幅は、チューブ210の各段部217,218の位置よりもさらに端部側における幅に合わせて設けられるため、所定位置(段部217,218の位置)までチューブ210が挿入されると段部が挿入孔に当接して、それ以上挿入できなくなる。これにより、排水部219と挿入口とが重複してしまうことなく、ロウ付け不良が発生し難くなっている。
【0032】
チューブ210の製造方法は、実施の形態1におけるチューブ210と同様であり、図6に示される加工前チューブ240をプレス成形することによって行われる。なお、加工前チューブ240は、外形が平面245,245によって形成される直線部と、該直線部の両端に形成される半円弧状部242,242とによって形成されている。そして、半円弧状部242の曲率半径は加工前チューブの厚さの半分より小さく形成されており、半円弧状部242と平面245との境目が長手方向全域にわたって連続した切欠部249となっている。なお、一方の半円弧状部242から他方の半円弧状部242までの距離は、チューブ210の段部217から段部218までの間における幅方向の長さとなっている。
【0033】
(使用例)
上記実施の形態1及び2に例示した熱交換器(100,200)が使用される一例として、例えば電気自動車等に設けられる空気調和装置1の全体の構成図を図7に示す。この空気調和装置1はいわゆるヒートポンプサイクルを利用したものであり、車外用の熱交換器100A及び車内用の熱交換器100Bに対する圧縮機11からの冷媒の流れを四方弁13によって切り替えることで冷房と暖房の切換を行うものである。なお、熱交換器100A及び熱交換器100Bは、熱交換器100及び200のいずれかに対応するものであり、ここでは、実施の形態1における熱交換器100に対応するものとして説明する。
【0034】
図示例では、圧縮機11の吐出口11aに四方弁13が接続されている。これにより、圧縮機11と車内用の熱交換器100B及び車外用の熱交換器100Aとは、四方弁13が破線に示される接続状態の場合(暖房運転)には圧縮機11から吐出された冷媒が車内用の熱交換器100Bに流入し、この車内用の熱交換器100Bを通った冷媒が膨張弁15を介して車外用の熱交換器100Aに流入し、さらに四方弁13を介して圧縮機11の吸入口11bに戻るように接続されている。また、四方弁13が実線に示される状態の場合(冷房運転)には圧縮機11から吐出された冷媒が車外用の熱交換器100Aに流入し、この車外用の熱交換器100Aを通った冷媒が膨張弁15を介して車内用の熱交換器100Bに流入し、さらに四方弁13を介して圧縮機11の吸入口11bに戻るように接続されている。なお、車外用の熱交換器100Aには冷却ファン17が付設されている。
【0035】
空気調和装置1の車内側ユニットには、熱交換器100Bが設けられた通風ダクト20の上流側に吸入空気切替用のダンパ21及びブロワ23が設けられる。また、通風ダクト20の下流側には、暖房補助用のヒータユニット25が設けられ、該ヒータユニット25を通過する空気量が排出空気切替用のダンパ27によって調節される。通風ダクト20の吹き出し口29a,29b,29cは、それぞれDEF、FACE、FOOT用となっており、それぞれに設けられたダンパ30a,30b,30cによって吹き出し口29a,29b,29cからの空気量を調節可能となっている。
【0036】
このような空気調和装置1において、冷房運転の場合に車内用の熱交換器100Bに結露による凝縮水が付着しても、凝縮水は熱交換器100Bのチューブ110に設けられた排水部119を通って排水されることになる。また、暖房運転の場合に車外用の熱交換器100Aに凝縮水が付着しても、凝縮水は熱交換器100Aのチューブ110に設けられた排水部119を通って排水されることになる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。さらに、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用することができる。例えば、チューブの幅方向の両端が半円弧状である例を示したが、これに限定されず、矩形等の湾曲していない形状であっても構わない。
【0038】
また、チューブの幅方向の両端部にそれぞれ排水部を設けた例を示したが、これに限られず、チューブの幅方向の一端側のみに排水部が形成されても構わない。この場合、チューブの風上に相当する端部に、より多くの凝縮水が付着することが知られているため、排水部が設けられた側からファンによる送風が行われるように熱交換器を構成することが好ましい。
【符号の説明】
【0039】
100 熱交換器
110 チューブ(熱交換器用チューブ)
110a 端部
110b 端部
117 段部
118 段部
119 排水部
120 フィン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平板状に形成され冷媒が流通する熱交換器用チューブであって、
冷媒の流通方向の両側端部にはそれぞれ段部が設けられ、該段部の位置よりも端部側における幅方向の長さは両段部間における幅方向の長さより小であり、
両段部間の所定位置には冷媒の流通方向に沿って排水部が設けられていることを特徴とする熱交換器用チューブ。
【請求項2】
段部の位置よりも端部側における幅方向の長さは、端部に向かうにつれて小となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器用チューブ。
【請求項3】
請求項1又は2記載の熱交換器用チューブを備えていることを特徴とする熱交換器。
【請求項4】
幅方向の少なくとも一方の側端部に冷媒の流通方向に沿って排水部が形成された熱交換器用チューブに対して、排水部のうち冷媒の流通方向の両側端部に形成されている部分を平坦に成形するとともに、該平坦に成形された部分の幅が両側端部間の幅より小となるようにプレス成形することを特徴とする熱交換器用チューブの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−247449(P2011−247449A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118199(P2010−118199)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】