説明

熱可塑性樹脂バンド

【課題】バンドを梱包機で使用する際に、粉発生量を抑制可能なシボ形状を有する熱可塑性樹脂製バンドを提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂を押出成形してなるバンド基材1が長手方向に延伸されると共に、その表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条11が形成された熱可塑性樹脂バンドであって、互いに斜交する方向の平行凸条11によってひし形状に形成される斜交部分13の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、凸条11の両側面を形成する傾斜面14とバンド基材1の表面とがなす傾斜角度αをそれぞれ120〜150°とすることによりなされるように構成すれば、斜交部分13が平坦化されやすくなるので、梱包機3で使用する際に摩擦が低減されて粉の発生を抑えられ、梱包機3の梱包不良が起こり難くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包機使用時の粉発生量を抑制することができる熱可塑性樹脂製バンドに関するものである。
【0002】
一般的に、梱包用バンドはポリプロピレン樹脂を押し出して原反を成形し、6〜16倍に延伸しエンボス処理により原反の表裏に互いに斜交する凸条を施して作製されている。エンボス処理は、延伸による繊維化された表面層からの毛羽立ちを抑えるためや、延伸による配向を横方向に乱すことによって縦割れを防止するためや、見かけ厚みを増すことによって剛性を高め梱包機のアーチ内の走行性を良くするためなどになされていた。
【0003】
従来の熱可塑性樹脂製バンドにおいては、凸条の長手方向の交差角度は35〜40°であった。しかしながら昨今の環境問題などから単位重量の小さいバンドが市場で望まれており、上記の凸条の長手方向の交差角度が35〜40°で、単位重量を小さくすると、腰強さが低下し、梱包機のアーチ内での走行不良が発生するという問題があった。
【0004】
このような問題を解消すること目的として、本出願人は、前記凸条の交差角度を10〜30°とすることによって、バンドの単位重量を小さくしても必要な腰強さを有し、梱包機のアーチ内での走行性等に対する適性が良好な熱可塑性樹脂製バンドを提案してきており、特許文献1に詳細に示されている。
【特許文献1】特開2005−1679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ランニングコストおよび環境問題などからバンドの細巾化も進みつつあり、従来のバンド(幅:12〜20mm)より細幅のバンド(幅:4〜8mm)が注目されつつある。この細幅のバンドは、従来のバンドに比べて梱包機での使用時に摩擦等によって発生する粉により不具合が発生しやすくなっている。これは、梱包機の送りロールや引き締めロール前後のガイド巾が細物用では狭いため、粉が発生するとバンドが詰まりやすくなり、バンドを送るときに抵抗となりやすくバンド走行性が悪化する恐れがあり、又、バンドの幅が狭くなるとロールに接する面積が小さくなり、表面に付着した粉によりスリップしやすくなるためであった。更に、発生した粉が被梱包物の表面に付着する恐れがあり、特に食品業界や電子業界などクリーンな環境が求められている工場では粉抑制が必要とされていた。詳細な分析の結果、従来方法により製造されたバンドは、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分は、他の凸条部分よりも突出しており、又、バンドの延伸方向に繊維状の部分剥離や亀裂が生じており、粉発生の原因は、前記の繊維状の部分剥離や亀裂に起因すると考えられ、斜交部分を小面積化することによって、粉の発生量を抑制することが求められていた。
【0006】
本発明は、前記の如き問題点を解消し、バンドを梱包機で使用する際に、粉発生量を抑制可能なシボ形状を有する熱可塑性樹脂製バンドを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。すなわちこの発明に係る熱可塑性樹脂製バンドは、熱可塑性樹脂を押出成形してなるバンド基材が長手方向に延伸されると共に、その表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条が形成された熱可塑性樹脂バンドであって、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、凸条の両側面を形成する傾斜面とバンド基材の表面とがなす傾斜角度をそれぞれ120°〜150°とすることによりなされたことを特徴とするものである。
【0008】
又、本発明に係る熱可塑性樹脂製バンドは、熱可塑性樹脂を押出成形してなるバンド基材が長手方向に延伸されると共に、その表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条が形成された熱可塑性樹脂バンドであって、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、ひし形状に形成される凸条の斜交部分の長手方向における交差角度を45〜65°とすることによりなされたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、平行凸条の両側面を形成する傾斜面とバンド基材の表面とがなす傾斜角度をそれぞれ120°〜150°とすることによりなされているので、一般的な、前記の傾斜角度が120°以下の場合と比べると、前記斜交部分の面積を小面積化することができるので、梱包機での使用時に粉発生量を抑えることができ、又、150°を超える場合に比べると、梱包機での使用時に、送りローラや供給ローラから押圧された際、比較的大きな面積でロールの押圧を支えることができるので平行凸条が潰れにくく、スリップ等による不具合が起こり難くなる。
【0010】
又、本発明によれば、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、ひし形状に形成される凸条の斜交部分の長手方向における交差角度を45〜65°とすることによりなされているので、一般的な、前記の交差角度が35〜40°の場合と比べると、前記斜交部分の面積を小面積化することができるので、梱包機での使用時に粉発生量を抑えることができる。
【0011】
又、本発明において、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、凸条の両側面を形成する傾斜面とバンド基材の表面とがなす傾斜角度をそれぞれ120〜150°とすると共に、ひし形状に形成される凸条の斜交部分の長手方向における交差角度を45〜65°とすることによりなされれば、前記斜交部分の面積をより小面積化することができるので、梱包機での使用時に粉発生量をより効果的に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
【0013】
すなわち、図1は本発明に係る熱可塑性樹脂バンドの実施形態の一例を示す平面図であり、図2は図1の平行凸条が形成される過程を説明する断面図であり、図3は図1の要部の拡大図であり、図4は本発明に係る熱可塑性樹脂バンドの包装機の一形態を示す概略構成図である。
【0014】
図面において、1はバンド基材、2はロールであり、本発明に係る熱可塑性樹脂製バンドPは、主にバンド基材1から構成され、ロール2によってバンド基材1の表裏に平行凸条が形成されたものであって、一般的にはコイル状に巻かれ、包装機3に取付けられて、被包装物4を自動包装するのに用いられる。
【0015】
熱可塑性樹脂製バンドPは、図1に示すように、熱可塑性樹脂を扁平な帯状に押出成形し、強度を付与するために押出軸方向に延伸したバンド基材1の表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条が形成されたものである。
【0016】
図2は、バンド基材1の表裏に平行凸条11が形成される過程を説明する断面図である。バンド基材1は、(a)に示すように、その上下からバンド表面に形成される平行凸条11に相当する部分に凹溝21が形成されたロール2により押圧され、(b)に示すように、互いに斜交する平行凸条11が隆起形成されると共に、この平行凸条11間にダイヤ形状のダイヤ凹部12が形成される。
【0017】
図3は、図1における要部の拡大図であり、βは平行凸条11によってひし形状に形成される斜交部分13の長手方向における交差角度を示し、tは平行凸条の幅、pは斜交部分14の長手方向の離間距離を示している。尚、熱可塑性樹脂製バンドPは、延伸倍率は8〜16倍となされ、又、バンド基材1の幅は40〜80mm程度のものが、通常多く用いられる。
【0018】
図5に示された包装機3は、熱可塑性樹脂製バンドPを取付けるリール部31、バンドPの供給部32、及び被包装物4の周囲にバンドPを巻き付けて包装する包装部33を備えている。そしてリール部31に取付けられたバンドPは、リール部31の端部に設けられた剥離部34で巻かれた状態から離れ、一対の送りローラ35を介して供給部32に送られる。供給部32はプールボックス36と一対の供給ローラ37とからなり、送りローラ35から送られたバンドPは、送りローラ35又は供給ローラ37の一方のローラよって生じた張力により、他方のローラに過剰な負荷がかからないように、一旦プールボックス36に貯められ、バンドPの先端は供給ローラ37に挟持される。又、包装部33は、被包装物4を周回するようにアーチ状に配置されたガイド部38と、被包装物4に巻き付けられたバンドPを溶着させ包装する溶着部39からなる。
【0019】
被包装物4の包装は、供給ローラ37を正転させることで、供給ローラ37に挟持されたバンドPがガイド部38に送り出され、ガイド部38に沿って被包装物4を周回すると、まずバンドPの先端部が固定され、次いで、バンドPがガイド部38から外され、そして供給ローラ37を逆転させることで、被包装物4の周囲に沿わせるように引き締められ、バンドPの先端部と該バンドPの重なり部とが溶着部39で溶着されることによりなされる。
【0020】
バンド基材の材料は、熱可塑性を有し、延伸可能なものであれば特に限定されるものではないが、安価且つ成形が容易で、一定以上の剛性を有するポリプロピレンが一般的に使用される。前記ポリプロピレンは単独重合体でもよいが、エチレン、ブテン等のプロピレン以外のα−オレフィンを共重合させたものを用いてもよい。尚、共重合体の場合は、プロピレンが連続して重合したプロピレンブロックを含む共重合体の方が、延伸時にバンドの剛性を向上させやすい。
【0021】
次に、平行凸条11の形態について詳しく説明する。まず、図2に示した平行凸条11の両側面を形成する傾斜面14とバンド基材11と表面とがなす傾斜傾斜角度αについて説明する。平行凸条11の幅t及び高さが同じとすると、傾斜傾斜角度αが小さいほどロール2の凹溝21の縦断面面積が大きくなる。斜角度αが90〜120°である場合、バンド基材11にロール2を押圧させた際に、凹溝21の内部に樹脂が流れ込みにくく、平行凸条11の上端面13に凹凸や亀裂が生じやすくなる。又、平行凸条11の斜交部分13の部分には、平行凸条11のダイヤ凹部12において横幅が最も広い箇所から樹脂が流れ込むが、前記の如く樹脂は凹溝21の内部に流れ込みにくいため、周囲への樹脂の流れ込みも少なくなり、従って斜交部分13は、平行凸条11の他の箇所に比べて高くなりやすい。これによって、傾斜角度αが90〜120°であると、梱包機3での使用時に斜交部分13付近から粉が発生しやすくなる。
【0022】
傾斜角度αが120°より大きくなると、バンド基材11にロール2を押圧させた際に、凹溝21の内部に樹脂が流れ込みやすくなるため、平行凸条11の上端面15が平坦になりやすくなる。又前記の如く斜交部分13は高くなりやすいが、樹脂が周囲にも流れやすくなるため、平行凸条11において、斜交部分13とその他の箇所との高さの差が少なくなる。これによって、梱包機3の送りローラ35や供給ローラ37等と斜交部分13との摩擦が手期限されて、梱包機3での使用時に粉が発生を低減させることができる。又、樹脂が周囲へ流れ込むことによって、バンド基材1の長手方向の延伸配向が乱されるため、延伸方向には表面の樹脂が剥がされにくくなり、梱包機3での使用時に粉が発生を低減させることができる。
【0023】
傾斜角度αが更により大きくなり、150°を超えると、平行凸条11の上端面13の幅が小さくなり、梱包機3の供給ローラ37等を通過する際、平行凸条11が潰れやすくなり、スリップ等による不具合が起こりやすくなる。
【0024】
これより、傾斜角度αの範囲としては、120〜150°が好ましく、125〜135°が更に好ましい。
【0025】
次に図3に示した、平行凸条11によってひし形状に形成される斜交部分の長手方向における交差角度βについて説明する。平行凸条11の幅t及び高さが同じとすると、交差角度βが小さくなると、平行凸条11の斜交部分13の面積が大きくなる。そして交差角度βが40°より小さくなると、平行凸条11の斜交部分13の面積が比較的大きくなり、梱包機3での使用時に粉の発生量が比較的多くなる。
【0026】
交差角度βが45度を超えると、バンド基材11にロール2を押圧させた際に、樹脂は平行凸条11の長手方向と垂直方向に流れやすいため、バンド基材1の長手方向に対して斜め方向に流れやすくなるためため、バンド基材1の長手方向の延伸配向が乱されにくくなり、延伸方向には表面の樹脂が剥がされにくくなり、梱包機3での使用時に粉が発生を低減させることができる。又、交差角度βが大きいほど、斜交部分13の面積が小さくなるため、梱包機3での使用時に粉の発生量が少なくなる。
【0027】
交差角度βが更に大きくなると、バンド基材1のダイヤ凹部12の横幅が広くなり、梱包機3の供給ローラ37等で押圧された際、平行凸条11の上端部13と供給ローラ37等との接触面積が小さくなってスリップ等が起こりやすくなる。
【0028】
これより、交差角度βの範囲としては、45〜65°が好ましく、50〜60°が更に好ましい。
【0029】
又、斜交部分14の長手方向の離間距離pは、1.2〜3.0mmが好ましい。pがこれより大きくなると、梱包機3の供給ローラ37等を通過する際に、平行凸条11は、供給ローラ37等との接触面積が小さくなって潰れやすくなる。又、pがこれより小さくなると、平行凸条11の厚みを十分確保することが難しくなる。
【0030】
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0031】
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂(MI=2)を押出成型機により樹脂温度240℃で溶融押出し、得られた帯状物を冷却固化した後、加熱下でその帯状物を長さ方向に延伸し、延伸倍率を10倍としたバンド基材を得た。次いで、ロールによりバンド基材の表裏両面に平行凸条を形成させた後、アニール処理を施し、本発明のバンドを得た。このバンド幅は5mm、平行凸条を含むバンド厚さは0.45mm、単位重量は1.3g/mであった。更に本発明のバンドを巻取機によりコイル状に巻取り、これを実施例1とした。尚、平行凸条の形成条件は、傾斜角度α=122.5°、交差角度β=50°、離間距離p=2.0mmである。
【0032】
(実施例2)
平行凸条の形成条件において、傾斜角度α=130とした以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを実施例2とした。
【0033】
(実施例3)
平行凸条の形成条件において、傾斜角度α=130、交差角度β=60°とした以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを実施例3とした。
【0034】
(実施例4)
平行凸条の形成条件において、傾斜角度α=130、交差角度β=45°、離間距離p=2.9mm、横幅t=0.5mmとした以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを実施例4とした。
【0035】
(比較例1)
平行凸条の形成条件において、傾斜角度α=120とした以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを比較例1とした。
【0036】
(比較例1)
平行凸条の形成条件において、傾斜角度α=150とした以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを比較例2とした。
【0037】
(比較例3)
平行凸条の形成条件において、傾斜角度α=130、交差角度β=40°、離間距離p=5.2mmとした以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを比較例3とした。
【0038】
(比較例4)
平行凸条を形成させない以外は、実施例1と同様にして、得られたコイル状のバンドを比較例4とした。
【0039】
上記のようにして得られた本発明に係る包装用バンド及び比較例に示した包装用バンドについて、平行凸条の形成条件、引張強度の測定結果、表面亀裂の評価結果、梱包機適正の評価結果を表1に示した。
【0040】
引張強度の測定条件は以下の通りである。
【0041】
測定機:島津製作所(株)製オートグラフ AG2000E
測定スパン:200mm
引張スピード:200mm/min
測定室温:20℃
【0042】
又、表面亀裂の評価条件は以下の通りである。
【0043】
試料長さ100mmの中央部をペンチで挟み巾方向に折り、試料を観察する。
×:試料に裂けが生じたもの
△:試料表面に亀裂が生じたもの
○:試料に亀裂等が生じていないもの
【0044】
又、梱包機適正の評価条件は以下の通りである。
【0045】
ナイガイ(株)社製F11梱包機にて1000回結束し、アーチ送り不良の回数で評価する。
×:1000回結束中4回以上アーチ送り不良が発生する
△:1000回結束中1〜3回アーチ送り不良が発生する
○:1000回結束中アーチ送り不良がゼロ
【0046】
【表1】

【0047】
上記表1に見られるように、表面亀裂の評価及び梱包機適正のいずれもが好適なのは実施例1〜4に見られるように、平行凸条の形成条件において、傾斜角度αが120〜150°で、交差角度βが45〜65°のものである。傾斜角度αが前記範囲の下限の120°である比較例1は、表面亀裂の評価がやや悪く、且つ梱包機適正がやや低下している。逆に、傾斜角度αが前記範囲の上限の150°である比較例2では、表面亀裂の評価が悪化している。又、交差角度βが40°と小さく、横幅tが厚い比較例3では、梱包機適正がやや悪化している。表面凸条を形成していない比較例4は、表面亀裂の評価が悪く、且つ梱包機適正が低下している。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明によれば、本発明に係る熱可塑性樹脂製バンドを用いて包装機で使用する際に、粉が発生し難くなるので、梱包機使用時の不良が起こりにくくなり、又、発生した粉が被梱包物の表面に付着する恐れが少なくなるので、特に食品業界や電子業界などクリーンな環境が求められている工場の梱包作業に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る熱可塑性樹脂バンドの実施形態の一例を示す平面図である。
【図2】図1の平行凸条が形成される過程を説明する断面図である。
【図3】図1の要部の拡大図である。
【図4】本発明に係る熱可塑性樹脂バンドの包装機の一形態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0050】
1 バンド基部
11 平行凸条
12 ダイヤ凹部
13 斜交部分
14 傾斜面
2 ロール
21 凹溝
3 梱包機
35 送りローラ
37 供給ローラ
4 被梱包物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂を押出成形してなるバンド基材が長手方向に延伸されると共に、その表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条が形成された熱可塑性樹脂バンドであって、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、凸条の両側面を形成する傾斜面とバンド基材の表面とがなす傾斜角度をそれぞれ120〜150°とすることによりなされたことを特徴とする熱可塑性樹脂バンド。
【請求項2】
熱可塑性樹脂を押出成形してなるバンド基材が長手方向に延伸されると共に、その表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条が形成された熱可塑性樹脂バンドであって、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、ひし形状に形成される凸条の斜交部分の長手方向における交差角度を45〜65°とすることによりなされたことを特徴とする熱可塑性樹脂バンド。
【請求項3】
熱可塑性樹脂を押出成形してなるバンド基材が長手方向に延伸されると共に、その表裏両面に互いに斜交する方向に多数の平行凸条が形成された熱可塑性樹脂バンドであって、互いに斜交する方向の平行凸条によってひし形状に形成される斜交部分の面積が比較的小面積化され、前記小面積化は、凸条の両側面を形成する傾斜面とバンド基材の表面とがなす傾斜角度をそれぞれ120〜150°とすると共に、ひし形状に形成される凸条の斜交部分の長手方向における交差角度を45〜65°とすることによりなされたことを特徴とする熱可塑性樹脂バンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−87824(P2008−87824A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271200(P2006−271200)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】