熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び接合体
【課題】実装部近傍の構成部品に対する熱衝撃を緩和させる。
【解決手段】熱硬化性の接着剤層23を介して実装部品18,21を熱加圧することにより実装部20,22に実装部品18,21を接続する熱圧着ヘッド3において、熱圧着ヘッド3は、ペルチェ素子5を有し、ペルチェ素子5は、実装部品18,21を熱加圧する際に、実装部20,22近傍に設けられた他の構成部品15と対峙する面側を冷却部6とする。
【解決手段】熱硬化性の接着剤層23を介して実装部品18,21を熱加圧することにより実装部20,22に実装部品18,21を接続する熱圧着ヘッド3において、熱圧着ヘッド3は、ペルチェ素子5を有し、ペルチェ素子5は、実装部品18,21を熱加圧する際に、実装部20,22近傍に設けられた他の構成部品15と対峙する面側を冷却部6とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板やパネルの実装部に熱硬化性の接着剤を介して実装部品を加熱圧着することにより接合させる熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び当該方法によって実装部品が実装された接合体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、テレビやPCモニタ、携帯電話、タブレットパソコン、携帯型ゲーム機あるいは車載用モニタ等の各種表示手段として、液晶表示装置が多く用いられている。近年、このような液晶表示装置においては、ファインピッチ化、軽量薄型化等の観点から、液晶駆動用ICを直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるCOG(chip on glass)や、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板を直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるFOG(film on glass)が採用されている。
【0003】
例えばCOG実装方式が採用された液晶表示装置100は、図9に示すように、液晶表示のための主機能を果たす液晶表示パネル104を有しており、この液晶表示パネル104は、ガラス基板等からなる互いに対向する二枚の透明基板102,103を有している。そして、液晶表示パネル104は、これら両透明基板102,103が枠状のシール105によって互いに貼り合わされるとともに、両透明基板102,103およびシール105によって囲繞された空間内に液晶106が封入されたパネル表示部107が設けられている。
【0004】
透明基板102,103は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極108,109が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明基板102,103は、これら両透明電極108,109の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
【0005】
両透明基板102,103のうち、一方の透明基板103は、他方の透明基板102よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板103の縁部103aには、透明電極109の端子部109aが形成されている。また、両透明電極108,109上には、所定のラビング処理が施された配向膜111,112が形成されており、この配向膜111,112によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明基板108,109の外側には、一対の偏光板118,119が配設されており、これら両偏光板118,119によってバックライト等の光源120からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
【0006】
端子部109a上には、異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115が熱圧着されている。異方性導電フィルム114は、熱硬化型のバインダー樹脂に導電性粒子を混ぜ込んでフィルム状としたもので、2つの導体間で加熱圧着されることにより導電粒子で導体間の電気的導通がとられ、バインダー樹脂にて導体間の機械的接続が保持される。液晶駆動用IC115は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。なお、異方性導電フィルム114を構成する接着剤としては、通常、最も信頼性の高い熱硬化性の接着剤を用いるようになっている。
【0007】
このような異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115を端子部109aへ接続する場合は、先ず、透明電極109の端子部109a上に異方性導電フィルム114を図示しない仮圧着手段によって仮圧着する。続いて、異方性導電フィルム114上に液晶駆動用IC115を載置した後、図10に示すように熱圧着ヘッド等の熱圧着手段121によって液晶駆動用IC115を異方性導電フィルム114とともに端子部109a側へ押圧しつつ熱圧着手段121を発熱させる。この熱圧着手段121による発熱によって、異方性導電フィルム114は熱硬化反応を起こし、これにより、異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115が端子部109a上に接着される。
【0008】
ところで、最近では表示装置の薄型・軽量化の傾向に伴って、液晶表示装置100自体も小型・軽量化が図られる一方で、液晶表示装置100の表示領域をできるだけ確保することが要請され、端子部109aが設けられる縁部103aをできるだけ小さくすることが要求されている。
【0009】
これに伴って、熱圧着手段121によって熱加圧される端子部109aとパネル表示部107との距離がますます短くなり、しかも熱圧着手段121の小型化に伴って加熱温度も高くなる傾向にあるため、その熱によって液晶表示パネル104に貼着されている偏光板118,119や、透明基板102,103相互を封止しているシール105が変質を来してしまうという問題があった。
【0010】
また、図11に示すように、液晶パネルの端子部109aにベアチップ実装された液晶駆動用IC115の近傍に、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板122がFOG実装される場合には、熱圧着手段121からの熱により液晶駆動用IC115に熱衝撃が加わり、また、端子部109aへの搭載状態が不安定になるという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2003−195335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は、狭小化された端子部へ実装部品を異方性導電フィルムを介して熱加圧することにより実装する実装装置及び実装方法において、パネル表示部や他の電子部品といった他の構成部品に対する熱衝撃を緩和させることができる熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明に係る熱圧着ヘッドは、熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドにおいて、上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた上記他の構成部品と対峙する面側を冷却部とするものである。
【0014】
また、本発明に係る実装装置は、熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドと、上記熱圧着ヘッドを実装部品が接続される上記実装部に対峙させ、該実装部と近接離間させるヘッド駆動機構とを備え、上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とするものである。
【0015】
また、本発明に係る実装方法は、実装部上に熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を載置する工程と、ペルチェ素子を有する熱圧着ヘッドによって上記実装部品を上記実装部上に熱加圧する工程とを有し、上記熱加圧工程において、上記ペルチェ素子は、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とするものである。
【0016】
また、本発明に係る接合体は、上記実装方法により製造されたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、このペルチェ素子に所定方向の電流を流すことにより他の構成部品に面する側を冷却部としているため、熱が他の構成部品に伝達することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明が適用された実装装置を示す側面図である。
【図2】他の液晶表示パネルに本発明が適用された実装装置を用いる状態を示す断面図である。
【図3】複数のペルチェ素子が重畳して取り付けられている構成を示す側面図である。
【図4】ペルチェ素子によっても実装部品を熱加圧する構成を示す側面図である。
【図5】ペルチェ素子を介して複数の熱圧着ヘッドを備える構成を示す側面図である。
【図6】ヘッド本体の周囲にペルチェ素子を設けた構成を示す断面図である。
【図7】ヒーターを内蔵せず、ペルチェ素子によって加熱される熱圧着ヘッドを示す断面図である。
【図8】ペルチェ素子からなる熱圧着ヘッドを示す側面図である。
【図9】従来の液晶表示パネルを示す断面図である。
【図10】従来の液晶表示パネルのCOG実装工程を示す断面図である。
【図11】従来の液晶表示パネルのFOG実装工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び接合体について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用された実装装置1は、熱圧着ヘッド3を備え、液晶駆動用ICを直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるCOG(chip on glass)実装や、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板を直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるFOG(film on glass)実装等に好適に用いることができる。
【0020】
実装装置1の説明に先立って、実装装置1によって液晶駆動用ICや液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板が実装される液晶表示パネル10について、図1を参照しながら説明する。液晶表示パネル10は、上記液晶表示パネル104と同様に、ガラス基板等からなる二枚の透明基板11,12が対向配置され、これら透明基板11,12が枠状のシール13によって互いに貼り合わされている。そして、液晶表示パネル10は、透明基板11,12によって囲繞された空間内に液晶14が封入されることによりパネル表示部15が形成されている。
【0021】
透明基板11,12は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極16,17が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明基板16,17は、これら両透明電極16,17の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
【0022】
両透明基板11,12のうち、一方の透明基板12は、他方の透明基板11よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板12の縁部12aには、液晶駆動用IC等の電子部品18が実装されるCOG実装部20が設けられ、またCOG実装部20の外側近傍には、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板21が実装されるFOG実装部22が設けられている。
【0023】
なお、液晶駆動用ICや液晶駆動回路は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。
【0024】
各実装部20,22には、透明電極17の端子部17aが形成されている。端子部17a上には、異方性導電フィルム23を介して液晶駆動用IC等の電子部品18やフレキシブル基板21が熱圧着される。異方性導電フィルム23は、導電性粒子を含有しており、電子部品18やフレキシブル基板21の電極と透明基板12の縁部12aに形成された透明電極17の端子部17aとを、導電性粒子を介して電気的に接続させるものである。この異方性導電フィルム23は、熱硬化型接着剤であり、後述する熱圧着ヘッド3により熱圧着されることにより、導電性粒子が透明電極17の端子部17aと電子部品18やフレキシブル基板21の各電極との間で押し潰された状態で硬化し、透明基板12と電子部品18やフレキシブル基板21とを電気的、機械的に接続させる。
【0025】
具体的に、異方性導電フィルム23は、有機樹脂バインダーに導電性粒子が含有された組成であり、有機樹脂バインダーは膜形成材料、液状硬化成分、シランカップリング剤、硬化剤等から構成される。膜形成材料としては、フェノキシ樹脂、固形エポキシ樹脂等、膜形成能を有する有機樹脂であれば適宜使用することができる。液状硬化成分は、液状エポキシ樹脂、液状アクリレートなど熱硬化性を有する化合物を適宜使用することができる。液状エポキシ樹脂を使用した場合における硬化剤としては、アミン系硬化剤、イミダゾール類、スルホニウム塩、オニウム塩等を好ましく使用することができる。液状アクリレートを使用した場合における硬化剤としては、有機過酸化物などの熱ラジカル発生剤を好ましく使用することができる。更に無機フィラー、各種添加剤を用いてもよい。
【0026】
導電性粒子としては、異方性導電フィルム23において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができ、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
【0027】
このような異方性導電フィルム23を介して電子部品18やフレキシブル基板21を端子部17aへ接続する場合は、先ず、透明電極17の端子部17a上に異方性導電フィルム23を図示しない仮圧着手段によって仮圧着する。続いて、異方性導電フィルム23上に電子部品18やフレキシブル基板21を載置した後、熱圧着ヘッド3によって電子部品18やフレキシブル基板21を異方性導電フィルム23とともに端子部17a側へ押圧しつつ熱圧着ヘッド3を発熱させる。この熱圧着ヘッド3による発熱によって、異方性導電フィルム23は熱硬化反応を起こし、これにより、異方性導電フィルム23を介して電子部品18やフレキシブル基板21が端子部17a上に接着される。
【0028】
なお、本実施の形態では、異方性導電フィルム23に変えて、バインダーのみからなる絶縁性接着フィルム(NCF(Non Conductive Film))を用いてもよい。この場合、電子部品18やフレキシブル基板21と透明電極17の端子部17aとは、直接接触することにより導通が図られる。この場合、電子部品18のバンプとしてはスタッドバンプ等が好適に使用できる。
【0029】
なお、異方性導電フィルム23は、取り扱いの容易さ、保存安定性等の見地から、剥離処理が施されたPET等の剥離フィルム上に塗布形成されている。また、異方性導電フィルム23の形状は、特に限定されないが、例えば、プラスチック等からなる巻取リールに巻回可能な長尺テープ形状とし、実装に用いる際に、所定の長さだけカットして使用することができる。
【0030】
両透明電極16,17上には、所定のラビング処理が施された配向膜24が形成されており、この配向膜24によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明基板11,12の外側には、一対の偏光板25,26が配設されており、これら両偏光板25,26によってバックライト等の光源(図示せず)からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
【0031】
[実装装置1]
実装装置1は、このような液晶表示パネル10のCOG実装部20に電子部品18を実装し、またFOG実装部22にフレキシブル基板21を実装するものであり、図1に示すように、液晶表示パネル10が載置されるステージ2と、ステージ2に載置された液晶表示パネル10の各実装部20,22に液晶駆動用IC等の電子部品18やフレキシブル基板21を実装する熱圧着ヘッド3と、熱圧着ヘッド3を各実装部20,22に近接離間させるヘッド駆動機構4とを備える。
【0032】
ステージ2は、液晶表示パネル10を載置するのに十分な大きさを有し、液晶表示パネル10が位置決めされて載置される。ステージ2は、液晶表示パネル10が位置決めされて載置されたときに、透明基板12の縁部12aに設けられたCOG実装部20やFOG実装部22に対向して熱圧着ヘッド3が設けられている。
【0033】
熱圧着ヘッド3は、電子部品18やフレキシブル基板21を押圧する押圧面3aと、ヒーターが内蔵されるとともにペルチェ素子5が取り付けられるヘッド本体3bとを有する。熱圧着ヘッド3は、所定の温度に加熱された押圧面3aを所定の圧力、時間で、電子部品18やフレキシブル基板21に押し当てることにより、異方性導電フィルム23を、導電性粒子が押し潰された状態で硬化させる。
【0034】
熱圧着ヘッド3は、ヘッド本体3bにペルチェ素子5が設けられている。ペルチェ素子5は、異種金属または異種半導体の接触面を通電したとき熱が発生または吸収される現象を利用した板状の素子で、冷却部6と加熱部7を備える。ペルチェ素子5は、直流電流を流す方向を逆にすることにより、熱の移動方向も逆になるので、冷却部6と加熱部7を逆転することが可能である。このためペルチェ素子5は、加熱にも冷却にも利用することができ、高精度の温度制御に適している。実装装置1は、このペルチェ素子5を用いて、ヘッド本体3bの熱が電子部品18やパネル表示部15といった透明基板12上の構成部品に伝達することを防止するものである。
【0035】
ペルチェ素子5は、ヘッド本体3bの少なくとも電子部品18やパネル表示部15と面する側面に形成され、構成部品に面する側を冷却部6とする。これは、液晶表示パネル10は、パネル表示部15を形成した後、電子部品18をCOG実装し、次いでフレキシブル基板21をFOG実装することから、各実装工程において、ヘッド本体3bに隣接するパネル表示部15や電子部品18にヘッド本体3bの熱が伝達することを防止するためである。
【0036】
[ヘッド駆動機構]
このような熱圧着ヘッド3を駆動するヘッド駆動機構4は、熱圧着ヘッド3をCOG実装部20やFOG実装部22に近接離間するように昇降自在に支持するとともに、ヘッド本体3bの昇降動作及びヘッド本体3bに内蔵されたヒーターの駆動を制御する。そして、ヘッド駆動機構4は、電子部品18やフレキシブル基板21の実装時には、ヘッド本体3b内のヒーターを駆動して所定温度に加熱するとともに、熱圧着ヘッド3を所定時間、所定の圧力で電子部品18やフレキシブル基板21を押圧するように駆動する。
【0037】
[実装方法]
次いで、かかる実装装置1を用いて液晶表示パネル10にCOG実装及びFOG実装を行う工程について説明する。図1に示すように、実装装置1は、ステージ2上に、液晶表示パネル10が位置決めされて載置される。このとき、液晶表示パネル10は、透明基板11,12がシール13によって貼り合わされ、内部空間に液晶が封入されている。また、液晶表示パネル10は、相対向する内側表面に透明電極16,17が設けられ、透明基板12の縁部には、それぞれ透明電極17の端子部17aが形成されたCOG実装部20及びFOG実装部22が設けられている。さらに、液晶表示パネル10は、透明電極16,17上には、所定のラビング処理が施された配向膜24が形成されている。また、透明基板11,12の外側には一対の偏光板25,26が配設されている。
【0038】
先ず、COG実装部20の端子部17aに異方性導電フィルム23が配置される。このとき、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によって、COG実装部20の上方に支持されている。次いで、異方性導電フィルム23上に液晶駆動用IC等の電子部品18が配置される。そして、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によってヘッド本体3bが所定温度に加熱され、押圧面3aが電子部品18を押圧するように下降するとともに、所定の圧力、時間だけ押圧するように制御される。これにより、異方性導電フィルム23は、導電性粒子が押し潰された状態で硬化し、電子部品18と端子部17aとを導電接続する。
【0039】
このとき、熱圧着ヘッド3は、ヘッド本体3bのパネル表示部15と面する側面にペルチェ素子5が設けられ、このペルチェ素子5に所定方向の電流を流すことによりパネル表示部15に面する側を冷却部6としているため、ヘッド本体3bの熱がパネル表示部15の偏光板やシール13等に伝達することを防止できる。したがって、パネル表示部15とCOG実装部20との距離が狭小化され、ヘッド本体3bがパネル表示部15に近接する場合にも、パネル表示部15の各部に熱衝撃が加わることによる変質、破損等を防止することができる。
【0040】
COG実装に次いで、FOG実装が行われる。先ず、FOG実装部22の端子部17aに異方性導電フィルム23が仮配置される。このときも、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によって、FOG実装部22の上方に支持されている。次いで、異方性導電フィルム23上に液晶駆動回路等が形成されたフレキシブル基板21の端子部が配置される。そして、図2に示すように、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によってヘッド本体3bが所定温度に加熱され、押圧面3aがフレキシブル基板21の端子部を押圧するように下降するとともに、所定の圧力、時間だけ押圧するように制御される。これにより、異方性導電フィルム23は、導電性粒子が押し潰された状態で硬化し、フレキシブル基板21と端子部17aとを導電接続する。
【0041】
このときも、熱圧着ヘッド3は、ヘッド本体3bのパネル表示部15及び先にCOG実装された電子部品18と面する側面にペルチェ素子5が設けられ、このペルチェ素子5に所定方向の電流を流すことにより電子部品18やパネル表示部15に面する側を冷却部6としているため、ヘッド本体3bの熱がパネル表示部15の偏光板25,26やシール13、電子部品18等に伝達することを防止できる。したがって、パネル表示部15及びCOG実装部20とFOG実装部22との距離が狭小化され、ヘッド本体3bが電子部品18やパネル表示部15に近接する場合にも、電子部品18やパネル表示部15の各部に熱衝撃が加わることによる変質、破損等を防止することができ、また電子部品18のCOG実装部20への接続が不安定になることもない。
【0042】
このようにして、液晶表示パネル10に電子部品18がCOG実装され、フレキシブル基板21がFOG実装された液晶表示パネル10が製造される。実装が終了した後、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によって上昇され、次の実装工程に備える。
【0043】
上記においては、液晶表示パネル10に電子部品18、フレキシブル基板21を実装する場合について述べたが、液晶表示パネル10を配線基板に置き換えた場合でも、同様に実装することができる。また、先にCOG実装部が存在するパネルにフレキシブル基板21を実装することについて記載したが、先に実装された実装部分はCOGに限定されない。
【0044】
[第2の実施例]
次いで、本発明が適用された熱圧着ヘッドの変形例について説明する。この熱圧着ヘッド30は、図3に示すように、ヘッド本体30aに複数のペルチェ素子5a、5b、5c・・・が重畳して取り付けられている。各ペルチェ素子5は、冷却部6と加熱部7との温度差、及び使用可能な温度範囲といった温度特性が異なるものが用いられる。
【0045】
熱圧着ヘッド30は、使用可能な温度範囲の上限がヘッド本体30aの加熱温度に近い第1のペルチェ素子5aを取り付ける。そして、熱圧着ヘッド30は、第1のペルチェ素子5aに、使用可能な温度範囲の上限が第1のペルチェ素子5aの冷却部6の温度に近い第2のペルチェ素子5bを取り付ける。第2のペルチェ素子5bには、使用可能な温度範囲の上限が第2のペルチェ素子5bの冷却部6の温度に近い第3のペルチェ素子5cを取り付ける。
【0046】
このように、熱圧着ヘッド30は、使用可能な温度範囲の上限が、先に取り付けられているペルチェ素子5の冷却部6の温度に近い他のペルチェ素子5を、順次取り付けることにより、複数のペルチェ素子が重畳される。
【0047】
かかる熱圧着ヘッド30によれば、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【0048】
[第3の実施例]
また、本発明が適用された実装装置1は、この熱圧着ヘッド30に重畳されたペルチェ素子5によっても、電子部品18やフレキシブル基板21等の実装部品を加熱押圧しても良い。実装装置1は、熱圧着する実装部品や異方性導電フィルム23の種類によって熱圧着ヘッドの加熱温度が変わる。したがって、図4に示すように、種類の異なる複数の実装部品が配列され、それぞれ加熱押圧の温度が異なる場合に、熱圧着ヘッド30は、重畳されたペルチェ素子5によって温度が異なることから、各実装部品に最適な温度を有するペルチェ素子5を配して加熱押圧することができる。これにより、実装装置1は、加熱押圧の温度が異なる複数の実装部品を一括して実装することができる。
【0049】
[第4の実施例]
また、図5に示すように、本発明が適用された熱圧着ヘッドは、第1の熱圧着ヘッド40に、一又は複数のペルチェ素子5を介して加熱温度の異なる第2の熱圧着ヘッド41を取り付けるようにしてもよい。第2の熱圧着ヘッド41が第1の熱圧着ヘッド40よりも加熱温度が低い場合、第2の熱圧着ヘッド41には、第1の熱圧着ヘッド40との間に、冷却部6の温度が第2の熱圧着ヘッド41の熱加圧温度に近くなるようなペルチェ素子5が取り付けられる。
【0050】
例えば、図5に示すように、第1の熱圧着ヘッド40の加熱温度が200℃、第2の熱圧着ヘッド41の加熱温度が130℃とした場合、第2の熱圧着ヘッド41は、第1の熱圧着ヘッド40との間に複数のペルチェ素子5を介在させて漸次温度を下げ、冷却部6の温度が130℃程度であるペルチェ素子5に取り付けられる。また、第2の熱圧着ヘッド41には、ヘッド本体41aに複数のペルチェ素子5が取り付けられ、最外層のペルチェ素子5は、冷却部6が、他の構成部品に影響を与えない温度、例えば10℃とする。
【0051】
このような熱圧着ヘッドによっても、最適な加熱温度が異なる複数の実装部品を、第1の熱圧着ヘッド40及び第2の熱圧着ヘッド41によって、一括して実装することができる。
【0052】
[第5の実施例]
また、本発明が適用された熱圧着ヘッドは、図6に示すように、ペルチェ素子5をヘッド本体50aの電子部品18やパネル表示部15と面する側面を含む他の側面や全周囲に亘って形成された熱圧着ヘッド50としてもよい。この熱圧着ヘッド50は、ヘッド本体50aの熱が周囲に拡散することを防止することができ、周囲の実装部位に対する熱による影響を抑えることができる。
【0053】
また、熱圧着ヘッド50は、上述した熱圧着ヘッド30のように、ヘッド本体50aに複数のペルチェ素子5を重畳して取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド50は、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【0054】
また、熱圧着ヘッド50は、上述した熱圧着ヘッド40のように、ヘッド本体50aの電子部品18やパネル表示部15と面する側面を含む他の側面や全周囲に一又は複数のペルチェ素子5を介して加熱温度の異なる第2の熱圧着ヘッドを取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド50は、最適な加熱温度が異なる複数の実装部品を、第2の熱圧着ヘッドとともに、一括して実装することができる。
【0055】
[第6の実施例]
また、本発明が適用された熱圧着ヘッドは、図7に示すように、ヘッド本体60a内にヒーターを内蔵せず、ヘッド本体60aの周囲に取り付けたペルチェ素子5によって所定の温度に加熱される熱圧着ヘッド60としてもよい。この熱圧着ヘッド60は、加熱部7の温度が実装部品の加熱温度となるペルチェ素子5を用い、当該ペルチェ素子5のヘッド本体60aに取り付けられた面を加熱部7として放熱させ、ヘッド本体60aを加熱する。
【0056】
これにより、熱圧着ヘッド60は、ヒーターを内蔵させることなく、所定の温度に加熱することができる。また、熱圧着ヘッド60は、ペルチェ素子5を用いることにより、容易に温度制御を行うことができる。なお、熱圧着ヘッド60は、ヘッド本体60aの全周囲にペルチェ素子5を取り付けることにより、ムラ無く加熱することができる。
【0057】
また、熱圧着ヘッド60は、上述した熱圧着ヘッド30のように、ヘッド本体60aに複数のペルチェ素子5を重畳して取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド60は、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【0058】
また、熱圧着ヘッド60は、上述した熱圧着ヘッド40のように、ヘッド本体60aの電子部品18やパネル表示部15と面する側面を含む他の側面や全周囲に一又は複数のペルチェ素子5を介して加熱温度の異なる第2の熱圧着ヘッドを取り付けてもよい。第2の熱圧着ヘッドもヒーターを内蔵せずペルチェ素子5によって所定の温度に加熱される。また、第2の熱圧着ヘッドもヘッド本体の全周囲にペルチェ素子5を取り付けることでムラ無く加熱することができる。これにより、熱圧着ヘッド60は、最適な加熱温度が異なる複数の実装部品を、第2の熱圧着ヘッドとともに、一括して実装することができる。
【0059】
[第7の実施例]
また、本発明が適用された熱圧着ヘッド3、50、60は、実装部品の実装が終了した後に、ヘッド本体3b、50a、60aをペルチェ素子5によって冷却してもよい。上述したように、ペルチェ素子5は、直流電流を流す方向を逆にすることにより、熱の移動方向も逆になるので、冷却部6と加熱部7を入れ替えることが可能である。したがって、熱圧着ヘッド3、50、60は、電子部品18やフレキシブル基板21の実装が終了した後、ヘッド駆動機構4によって上昇され、ペルチェ素子5の電流の方向を逆にして流す。
【0060】
これにより、ペルチェ素子5は、ヘッド本体3b、50a、60aに向けた面が冷却部6となる。これにより、熱圧着ヘッド3、50、60は、ヘッド本体3b、50a、60aを冷却することができる。なお、このとき熱圧着ヘッド3、50、60は、ペルチェ素子5の加熱部7が外側となるが、ヘッド駆動機構4によって上昇され液晶表示パネル10から離間しているため、放熱による影響はない。
【0061】
ペルチェ素子5は、再度、実装部品を加熱押圧する場合には、流す電流の方向を元に戻すことにより、ヘッド本体3b、50a、60a側を加熱部7とし、パネル表示部15や電子部品18等の構成部品側を冷却部6とすることができる。
【0062】
[第8の実施例]
また、本発明は、図8(a)に示すように、熱圧着ヘッドをペルチェ素子5のみで構成してもよい。この熱圧着ヘッド70は、ペルチェ素子5の加熱部7の電子部品18やフレキシブル基板21と対峙する下面を押圧面とする。
【0063】
また、本発明は、図8(b)に示すように、一対のペルチェ素子5を接続して構成してもよい。この熱圧着ヘッド80は、各ペルチェ素子5の接続面側を加熱部7とし、これら加熱部7の電子部品18やフレキシブル基板21と対峙する下面を押圧面とする。
【0064】
熱圧着ヘッド70,80は、いずれも、電子部品18やフレキシブル基板21等の構成部品側を冷却部6としているため、加熱部7の熱が伝達することを防止できる。したがって、パネル表示部15とCOG実装部20との距離やCOG実装部20とFOG実装部との距離が狭小化され、加熱部7がパネル表示部15や電子部品18に近接する場合にも、パネル表示部15の各部に熱衝撃が加わることによる変質、破損等を防止することができる。
【0065】
なお、熱圧着ヘッド70,80においても、上述した熱圧着ヘッド30のように複数のペルチェ素子5を重畳して取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド70,80は、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【符号の説明】
【0066】
1 実装装置、2 ステージ、3 熱圧着ヘッド、3a 押圧面、3b ヘッド本体、4 ヘッド駆動機構、10 液晶表示パネル、11,12 透明基板、12a 縁部、13 シール、14 液晶、15 パネル表示部、16,17 透明電極、18 電子部品、20 COG実装部、21 フレキシブル基板、22 FOG実装部、23 異方性導電フィルム、24 配向膜、25,26 偏光板
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板やパネルの実装部に熱硬化性の接着剤を介して実装部品を加熱圧着することにより接合させる熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び当該方法によって実装部品が実装された接合体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、テレビやPCモニタ、携帯電話、タブレットパソコン、携帯型ゲーム機あるいは車載用モニタ等の各種表示手段として、液晶表示装置が多く用いられている。近年、このような液晶表示装置においては、ファインピッチ化、軽量薄型化等の観点から、液晶駆動用ICを直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるCOG(chip on glass)や、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板を直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるFOG(film on glass)が採用されている。
【0003】
例えばCOG実装方式が採用された液晶表示装置100は、図9に示すように、液晶表示のための主機能を果たす液晶表示パネル104を有しており、この液晶表示パネル104は、ガラス基板等からなる互いに対向する二枚の透明基板102,103を有している。そして、液晶表示パネル104は、これら両透明基板102,103が枠状のシール105によって互いに貼り合わされるとともに、両透明基板102,103およびシール105によって囲繞された空間内に液晶106が封入されたパネル表示部107が設けられている。
【0004】
透明基板102,103は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極108,109が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明基板102,103は、これら両透明電極108,109の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
【0005】
両透明基板102,103のうち、一方の透明基板103は、他方の透明基板102よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板103の縁部103aには、透明電極109の端子部109aが形成されている。また、両透明電極108,109上には、所定のラビング処理が施された配向膜111,112が形成されており、この配向膜111,112によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明基板108,109の外側には、一対の偏光板118,119が配設されており、これら両偏光板118,119によってバックライト等の光源120からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
【0006】
端子部109a上には、異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115が熱圧着されている。異方性導電フィルム114は、熱硬化型のバインダー樹脂に導電性粒子を混ぜ込んでフィルム状としたもので、2つの導体間で加熱圧着されることにより導電粒子で導体間の電気的導通がとられ、バインダー樹脂にて導体間の機械的接続が保持される。液晶駆動用IC115は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。なお、異方性導電フィルム114を構成する接着剤としては、通常、最も信頼性の高い熱硬化性の接着剤を用いるようになっている。
【0007】
このような異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115を端子部109aへ接続する場合は、先ず、透明電極109の端子部109a上に異方性導電フィルム114を図示しない仮圧着手段によって仮圧着する。続いて、異方性導電フィルム114上に液晶駆動用IC115を載置した後、図10に示すように熱圧着ヘッド等の熱圧着手段121によって液晶駆動用IC115を異方性導電フィルム114とともに端子部109a側へ押圧しつつ熱圧着手段121を発熱させる。この熱圧着手段121による発熱によって、異方性導電フィルム114は熱硬化反応を起こし、これにより、異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115が端子部109a上に接着される。
【0008】
ところで、最近では表示装置の薄型・軽量化の傾向に伴って、液晶表示装置100自体も小型・軽量化が図られる一方で、液晶表示装置100の表示領域をできるだけ確保することが要請され、端子部109aが設けられる縁部103aをできるだけ小さくすることが要求されている。
【0009】
これに伴って、熱圧着手段121によって熱加圧される端子部109aとパネル表示部107との距離がますます短くなり、しかも熱圧着手段121の小型化に伴って加熱温度も高くなる傾向にあるため、その熱によって液晶表示パネル104に貼着されている偏光板118,119や、透明基板102,103相互を封止しているシール105が変質を来してしまうという問題があった。
【0010】
また、図11に示すように、液晶パネルの端子部109aにベアチップ実装された液晶駆動用IC115の近傍に、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板122がFOG実装される場合には、熱圧着手段121からの熱により液晶駆動用IC115に熱衝撃が加わり、また、端子部109aへの搭載状態が不安定になるという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2003−195335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は、狭小化された端子部へ実装部品を異方性導電フィルムを介して熱加圧することにより実装する実装装置及び実装方法において、パネル表示部や他の電子部品といった他の構成部品に対する熱衝撃を緩和させることができる熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明に係る熱圧着ヘッドは、熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドにおいて、上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた上記他の構成部品と対峙する面側を冷却部とするものである。
【0014】
また、本発明に係る実装装置は、熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドと、上記熱圧着ヘッドを実装部品が接続される上記実装部に対峙させ、該実装部と近接離間させるヘッド駆動機構とを備え、上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とするものである。
【0015】
また、本発明に係る実装方法は、実装部上に熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を載置する工程と、ペルチェ素子を有する熱圧着ヘッドによって上記実装部品を上記実装部上に熱加圧する工程とを有し、上記熱加圧工程において、上記ペルチェ素子は、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とするものである。
【0016】
また、本発明に係る接合体は、上記実装方法により製造されたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、このペルチェ素子に所定方向の電流を流すことにより他の構成部品に面する側を冷却部としているため、熱が他の構成部品に伝達することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明が適用された実装装置を示す側面図である。
【図2】他の液晶表示パネルに本発明が適用された実装装置を用いる状態を示す断面図である。
【図3】複数のペルチェ素子が重畳して取り付けられている構成を示す側面図である。
【図4】ペルチェ素子によっても実装部品を熱加圧する構成を示す側面図である。
【図5】ペルチェ素子を介して複数の熱圧着ヘッドを備える構成を示す側面図である。
【図6】ヘッド本体の周囲にペルチェ素子を設けた構成を示す断面図である。
【図7】ヒーターを内蔵せず、ペルチェ素子によって加熱される熱圧着ヘッドを示す断面図である。
【図8】ペルチェ素子からなる熱圧着ヘッドを示す側面図である。
【図9】従来の液晶表示パネルを示す断面図である。
【図10】従来の液晶表示パネルのCOG実装工程を示す断面図である。
【図11】従来の液晶表示パネルのFOG実装工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された熱圧着ヘッド、実装装置、実装方法及び接合体について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用された実装装置1は、熱圧着ヘッド3を備え、液晶駆動用ICを直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるCOG(chip on glass)実装や、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板を直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるFOG(film on glass)実装等に好適に用いることができる。
【0020】
実装装置1の説明に先立って、実装装置1によって液晶駆動用ICや液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板が実装される液晶表示パネル10について、図1を参照しながら説明する。液晶表示パネル10は、上記液晶表示パネル104と同様に、ガラス基板等からなる二枚の透明基板11,12が対向配置され、これら透明基板11,12が枠状のシール13によって互いに貼り合わされている。そして、液晶表示パネル10は、透明基板11,12によって囲繞された空間内に液晶14が封入されることによりパネル表示部15が形成されている。
【0021】
透明基板11,12は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極16,17が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明基板16,17は、これら両透明電極16,17の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
【0022】
両透明基板11,12のうち、一方の透明基板12は、他方の透明基板11よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板12の縁部12aには、液晶駆動用IC等の電子部品18が実装されるCOG実装部20が設けられ、またCOG実装部20の外側近傍には、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板21が実装されるFOG実装部22が設けられている。
【0023】
なお、液晶駆動用ICや液晶駆動回路は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。
【0024】
各実装部20,22には、透明電極17の端子部17aが形成されている。端子部17a上には、異方性導電フィルム23を介して液晶駆動用IC等の電子部品18やフレキシブル基板21が熱圧着される。異方性導電フィルム23は、導電性粒子を含有しており、電子部品18やフレキシブル基板21の電極と透明基板12の縁部12aに形成された透明電極17の端子部17aとを、導電性粒子を介して電気的に接続させるものである。この異方性導電フィルム23は、熱硬化型接着剤であり、後述する熱圧着ヘッド3により熱圧着されることにより、導電性粒子が透明電極17の端子部17aと電子部品18やフレキシブル基板21の各電極との間で押し潰された状態で硬化し、透明基板12と電子部品18やフレキシブル基板21とを電気的、機械的に接続させる。
【0025】
具体的に、異方性導電フィルム23は、有機樹脂バインダーに導電性粒子が含有された組成であり、有機樹脂バインダーは膜形成材料、液状硬化成分、シランカップリング剤、硬化剤等から構成される。膜形成材料としては、フェノキシ樹脂、固形エポキシ樹脂等、膜形成能を有する有機樹脂であれば適宜使用することができる。液状硬化成分は、液状エポキシ樹脂、液状アクリレートなど熱硬化性を有する化合物を適宜使用することができる。液状エポキシ樹脂を使用した場合における硬化剤としては、アミン系硬化剤、イミダゾール類、スルホニウム塩、オニウム塩等を好ましく使用することができる。液状アクリレートを使用した場合における硬化剤としては、有機過酸化物などの熱ラジカル発生剤を好ましく使用することができる。更に無機フィラー、各種添加剤を用いてもよい。
【0026】
導電性粒子としては、異方性導電フィルム23において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができ、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
【0027】
このような異方性導電フィルム23を介して電子部品18やフレキシブル基板21を端子部17aへ接続する場合は、先ず、透明電極17の端子部17a上に異方性導電フィルム23を図示しない仮圧着手段によって仮圧着する。続いて、異方性導電フィルム23上に電子部品18やフレキシブル基板21を載置した後、熱圧着ヘッド3によって電子部品18やフレキシブル基板21を異方性導電フィルム23とともに端子部17a側へ押圧しつつ熱圧着ヘッド3を発熱させる。この熱圧着ヘッド3による発熱によって、異方性導電フィルム23は熱硬化反応を起こし、これにより、異方性導電フィルム23を介して電子部品18やフレキシブル基板21が端子部17a上に接着される。
【0028】
なお、本実施の形態では、異方性導電フィルム23に変えて、バインダーのみからなる絶縁性接着フィルム(NCF(Non Conductive Film))を用いてもよい。この場合、電子部品18やフレキシブル基板21と透明電極17の端子部17aとは、直接接触することにより導通が図られる。この場合、電子部品18のバンプとしてはスタッドバンプ等が好適に使用できる。
【0029】
なお、異方性導電フィルム23は、取り扱いの容易さ、保存安定性等の見地から、剥離処理が施されたPET等の剥離フィルム上に塗布形成されている。また、異方性導電フィルム23の形状は、特に限定されないが、例えば、プラスチック等からなる巻取リールに巻回可能な長尺テープ形状とし、実装に用いる際に、所定の長さだけカットして使用することができる。
【0030】
両透明電極16,17上には、所定のラビング処理が施された配向膜24が形成されており、この配向膜24によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明基板11,12の外側には、一対の偏光板25,26が配設されており、これら両偏光板25,26によってバックライト等の光源(図示せず)からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
【0031】
[実装装置1]
実装装置1は、このような液晶表示パネル10のCOG実装部20に電子部品18を実装し、またFOG実装部22にフレキシブル基板21を実装するものであり、図1に示すように、液晶表示パネル10が載置されるステージ2と、ステージ2に載置された液晶表示パネル10の各実装部20,22に液晶駆動用IC等の電子部品18やフレキシブル基板21を実装する熱圧着ヘッド3と、熱圧着ヘッド3を各実装部20,22に近接離間させるヘッド駆動機構4とを備える。
【0032】
ステージ2は、液晶表示パネル10を載置するのに十分な大きさを有し、液晶表示パネル10が位置決めされて載置される。ステージ2は、液晶表示パネル10が位置決めされて載置されたときに、透明基板12の縁部12aに設けられたCOG実装部20やFOG実装部22に対向して熱圧着ヘッド3が設けられている。
【0033】
熱圧着ヘッド3は、電子部品18やフレキシブル基板21を押圧する押圧面3aと、ヒーターが内蔵されるとともにペルチェ素子5が取り付けられるヘッド本体3bとを有する。熱圧着ヘッド3は、所定の温度に加熱された押圧面3aを所定の圧力、時間で、電子部品18やフレキシブル基板21に押し当てることにより、異方性導電フィルム23を、導電性粒子が押し潰された状態で硬化させる。
【0034】
熱圧着ヘッド3は、ヘッド本体3bにペルチェ素子5が設けられている。ペルチェ素子5は、異種金属または異種半導体の接触面を通電したとき熱が発生または吸収される現象を利用した板状の素子で、冷却部6と加熱部7を備える。ペルチェ素子5は、直流電流を流す方向を逆にすることにより、熱の移動方向も逆になるので、冷却部6と加熱部7を逆転することが可能である。このためペルチェ素子5は、加熱にも冷却にも利用することができ、高精度の温度制御に適している。実装装置1は、このペルチェ素子5を用いて、ヘッド本体3bの熱が電子部品18やパネル表示部15といった透明基板12上の構成部品に伝達することを防止するものである。
【0035】
ペルチェ素子5は、ヘッド本体3bの少なくとも電子部品18やパネル表示部15と面する側面に形成され、構成部品に面する側を冷却部6とする。これは、液晶表示パネル10は、パネル表示部15を形成した後、電子部品18をCOG実装し、次いでフレキシブル基板21をFOG実装することから、各実装工程において、ヘッド本体3bに隣接するパネル表示部15や電子部品18にヘッド本体3bの熱が伝達することを防止するためである。
【0036】
[ヘッド駆動機構]
このような熱圧着ヘッド3を駆動するヘッド駆動機構4は、熱圧着ヘッド3をCOG実装部20やFOG実装部22に近接離間するように昇降自在に支持するとともに、ヘッド本体3bの昇降動作及びヘッド本体3bに内蔵されたヒーターの駆動を制御する。そして、ヘッド駆動機構4は、電子部品18やフレキシブル基板21の実装時には、ヘッド本体3b内のヒーターを駆動して所定温度に加熱するとともに、熱圧着ヘッド3を所定時間、所定の圧力で電子部品18やフレキシブル基板21を押圧するように駆動する。
【0037】
[実装方法]
次いで、かかる実装装置1を用いて液晶表示パネル10にCOG実装及びFOG実装を行う工程について説明する。図1に示すように、実装装置1は、ステージ2上に、液晶表示パネル10が位置決めされて載置される。このとき、液晶表示パネル10は、透明基板11,12がシール13によって貼り合わされ、内部空間に液晶が封入されている。また、液晶表示パネル10は、相対向する内側表面に透明電極16,17が設けられ、透明基板12の縁部には、それぞれ透明電極17の端子部17aが形成されたCOG実装部20及びFOG実装部22が設けられている。さらに、液晶表示パネル10は、透明電極16,17上には、所定のラビング処理が施された配向膜24が形成されている。また、透明基板11,12の外側には一対の偏光板25,26が配設されている。
【0038】
先ず、COG実装部20の端子部17aに異方性導電フィルム23が配置される。このとき、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によって、COG実装部20の上方に支持されている。次いで、異方性導電フィルム23上に液晶駆動用IC等の電子部品18が配置される。そして、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によってヘッド本体3bが所定温度に加熱され、押圧面3aが電子部品18を押圧するように下降するとともに、所定の圧力、時間だけ押圧するように制御される。これにより、異方性導電フィルム23は、導電性粒子が押し潰された状態で硬化し、電子部品18と端子部17aとを導電接続する。
【0039】
このとき、熱圧着ヘッド3は、ヘッド本体3bのパネル表示部15と面する側面にペルチェ素子5が設けられ、このペルチェ素子5に所定方向の電流を流すことによりパネル表示部15に面する側を冷却部6としているため、ヘッド本体3bの熱がパネル表示部15の偏光板やシール13等に伝達することを防止できる。したがって、パネル表示部15とCOG実装部20との距離が狭小化され、ヘッド本体3bがパネル表示部15に近接する場合にも、パネル表示部15の各部に熱衝撃が加わることによる変質、破損等を防止することができる。
【0040】
COG実装に次いで、FOG実装が行われる。先ず、FOG実装部22の端子部17aに異方性導電フィルム23が仮配置される。このときも、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によって、FOG実装部22の上方に支持されている。次いで、異方性導電フィルム23上に液晶駆動回路等が形成されたフレキシブル基板21の端子部が配置される。そして、図2に示すように、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によってヘッド本体3bが所定温度に加熱され、押圧面3aがフレキシブル基板21の端子部を押圧するように下降するとともに、所定の圧力、時間だけ押圧するように制御される。これにより、異方性導電フィルム23は、導電性粒子が押し潰された状態で硬化し、フレキシブル基板21と端子部17aとを導電接続する。
【0041】
このときも、熱圧着ヘッド3は、ヘッド本体3bのパネル表示部15及び先にCOG実装された電子部品18と面する側面にペルチェ素子5が設けられ、このペルチェ素子5に所定方向の電流を流すことにより電子部品18やパネル表示部15に面する側を冷却部6としているため、ヘッド本体3bの熱がパネル表示部15の偏光板25,26やシール13、電子部品18等に伝達することを防止できる。したがって、パネル表示部15及びCOG実装部20とFOG実装部22との距離が狭小化され、ヘッド本体3bが電子部品18やパネル表示部15に近接する場合にも、電子部品18やパネル表示部15の各部に熱衝撃が加わることによる変質、破損等を防止することができ、また電子部品18のCOG実装部20への接続が不安定になることもない。
【0042】
このようにして、液晶表示パネル10に電子部品18がCOG実装され、フレキシブル基板21がFOG実装された液晶表示パネル10が製造される。実装が終了した後、熱圧着ヘッド3は、ヘッド駆動機構4によって上昇され、次の実装工程に備える。
【0043】
上記においては、液晶表示パネル10に電子部品18、フレキシブル基板21を実装する場合について述べたが、液晶表示パネル10を配線基板に置き換えた場合でも、同様に実装することができる。また、先にCOG実装部が存在するパネルにフレキシブル基板21を実装することについて記載したが、先に実装された実装部分はCOGに限定されない。
【0044】
[第2の実施例]
次いで、本発明が適用された熱圧着ヘッドの変形例について説明する。この熱圧着ヘッド30は、図3に示すように、ヘッド本体30aに複数のペルチェ素子5a、5b、5c・・・が重畳して取り付けられている。各ペルチェ素子5は、冷却部6と加熱部7との温度差、及び使用可能な温度範囲といった温度特性が異なるものが用いられる。
【0045】
熱圧着ヘッド30は、使用可能な温度範囲の上限がヘッド本体30aの加熱温度に近い第1のペルチェ素子5aを取り付ける。そして、熱圧着ヘッド30は、第1のペルチェ素子5aに、使用可能な温度範囲の上限が第1のペルチェ素子5aの冷却部6の温度に近い第2のペルチェ素子5bを取り付ける。第2のペルチェ素子5bには、使用可能な温度範囲の上限が第2のペルチェ素子5bの冷却部6の温度に近い第3のペルチェ素子5cを取り付ける。
【0046】
このように、熱圧着ヘッド30は、使用可能な温度範囲の上限が、先に取り付けられているペルチェ素子5の冷却部6の温度に近い他のペルチェ素子5を、順次取り付けることにより、複数のペルチェ素子が重畳される。
【0047】
かかる熱圧着ヘッド30によれば、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【0048】
[第3の実施例]
また、本発明が適用された実装装置1は、この熱圧着ヘッド30に重畳されたペルチェ素子5によっても、電子部品18やフレキシブル基板21等の実装部品を加熱押圧しても良い。実装装置1は、熱圧着する実装部品や異方性導電フィルム23の種類によって熱圧着ヘッドの加熱温度が変わる。したがって、図4に示すように、種類の異なる複数の実装部品が配列され、それぞれ加熱押圧の温度が異なる場合に、熱圧着ヘッド30は、重畳されたペルチェ素子5によって温度が異なることから、各実装部品に最適な温度を有するペルチェ素子5を配して加熱押圧することができる。これにより、実装装置1は、加熱押圧の温度が異なる複数の実装部品を一括して実装することができる。
【0049】
[第4の実施例]
また、図5に示すように、本発明が適用された熱圧着ヘッドは、第1の熱圧着ヘッド40に、一又は複数のペルチェ素子5を介して加熱温度の異なる第2の熱圧着ヘッド41を取り付けるようにしてもよい。第2の熱圧着ヘッド41が第1の熱圧着ヘッド40よりも加熱温度が低い場合、第2の熱圧着ヘッド41には、第1の熱圧着ヘッド40との間に、冷却部6の温度が第2の熱圧着ヘッド41の熱加圧温度に近くなるようなペルチェ素子5が取り付けられる。
【0050】
例えば、図5に示すように、第1の熱圧着ヘッド40の加熱温度が200℃、第2の熱圧着ヘッド41の加熱温度が130℃とした場合、第2の熱圧着ヘッド41は、第1の熱圧着ヘッド40との間に複数のペルチェ素子5を介在させて漸次温度を下げ、冷却部6の温度が130℃程度であるペルチェ素子5に取り付けられる。また、第2の熱圧着ヘッド41には、ヘッド本体41aに複数のペルチェ素子5が取り付けられ、最外層のペルチェ素子5は、冷却部6が、他の構成部品に影響を与えない温度、例えば10℃とする。
【0051】
このような熱圧着ヘッドによっても、最適な加熱温度が異なる複数の実装部品を、第1の熱圧着ヘッド40及び第2の熱圧着ヘッド41によって、一括して実装することができる。
【0052】
[第5の実施例]
また、本発明が適用された熱圧着ヘッドは、図6に示すように、ペルチェ素子5をヘッド本体50aの電子部品18やパネル表示部15と面する側面を含む他の側面や全周囲に亘って形成された熱圧着ヘッド50としてもよい。この熱圧着ヘッド50は、ヘッド本体50aの熱が周囲に拡散することを防止することができ、周囲の実装部位に対する熱による影響を抑えることができる。
【0053】
また、熱圧着ヘッド50は、上述した熱圧着ヘッド30のように、ヘッド本体50aに複数のペルチェ素子5を重畳して取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド50は、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【0054】
また、熱圧着ヘッド50は、上述した熱圧着ヘッド40のように、ヘッド本体50aの電子部品18やパネル表示部15と面する側面を含む他の側面や全周囲に一又は複数のペルチェ素子5を介して加熱温度の異なる第2の熱圧着ヘッドを取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド50は、最適な加熱温度が異なる複数の実装部品を、第2の熱圧着ヘッドとともに、一括して実装することができる。
【0055】
[第6の実施例]
また、本発明が適用された熱圧着ヘッドは、図7に示すように、ヘッド本体60a内にヒーターを内蔵せず、ヘッド本体60aの周囲に取り付けたペルチェ素子5によって所定の温度に加熱される熱圧着ヘッド60としてもよい。この熱圧着ヘッド60は、加熱部7の温度が実装部品の加熱温度となるペルチェ素子5を用い、当該ペルチェ素子5のヘッド本体60aに取り付けられた面を加熱部7として放熱させ、ヘッド本体60aを加熱する。
【0056】
これにより、熱圧着ヘッド60は、ヒーターを内蔵させることなく、所定の温度に加熱することができる。また、熱圧着ヘッド60は、ペルチェ素子5を用いることにより、容易に温度制御を行うことができる。なお、熱圧着ヘッド60は、ヘッド本体60aの全周囲にペルチェ素子5を取り付けることにより、ムラ無く加熱することができる。
【0057】
また、熱圧着ヘッド60は、上述した熱圧着ヘッド30のように、ヘッド本体60aに複数のペルチェ素子5を重畳して取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド60は、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【0058】
また、熱圧着ヘッド60は、上述した熱圧着ヘッド40のように、ヘッド本体60aの電子部品18やパネル表示部15と面する側面を含む他の側面や全周囲に一又は複数のペルチェ素子5を介して加熱温度の異なる第2の熱圧着ヘッドを取り付けてもよい。第2の熱圧着ヘッドもヒーターを内蔵せずペルチェ素子5によって所定の温度に加熱される。また、第2の熱圧着ヘッドもヘッド本体の全周囲にペルチェ素子5を取り付けることでムラ無く加熱することができる。これにより、熱圧着ヘッド60は、最適な加熱温度が異なる複数の実装部品を、第2の熱圧着ヘッドとともに、一括して実装することができる。
【0059】
[第7の実施例]
また、本発明が適用された熱圧着ヘッド3、50、60は、実装部品の実装が終了した後に、ヘッド本体3b、50a、60aをペルチェ素子5によって冷却してもよい。上述したように、ペルチェ素子5は、直流電流を流す方向を逆にすることにより、熱の移動方向も逆になるので、冷却部6と加熱部7を入れ替えることが可能である。したがって、熱圧着ヘッド3、50、60は、電子部品18やフレキシブル基板21の実装が終了した後、ヘッド駆動機構4によって上昇され、ペルチェ素子5の電流の方向を逆にして流す。
【0060】
これにより、ペルチェ素子5は、ヘッド本体3b、50a、60aに向けた面が冷却部6となる。これにより、熱圧着ヘッド3、50、60は、ヘッド本体3b、50a、60aを冷却することができる。なお、このとき熱圧着ヘッド3、50、60は、ペルチェ素子5の加熱部7が外側となるが、ヘッド駆動機構4によって上昇され液晶表示パネル10から離間しているため、放熱による影響はない。
【0061】
ペルチェ素子5は、再度、実装部品を加熱押圧する場合には、流す電流の方向を元に戻すことにより、ヘッド本体3b、50a、60a側を加熱部7とし、パネル表示部15や電子部品18等の構成部品側を冷却部6とすることができる。
【0062】
[第8の実施例]
また、本発明は、図8(a)に示すように、熱圧着ヘッドをペルチェ素子5のみで構成してもよい。この熱圧着ヘッド70は、ペルチェ素子5の加熱部7の電子部品18やフレキシブル基板21と対峙する下面を押圧面とする。
【0063】
また、本発明は、図8(b)に示すように、一対のペルチェ素子5を接続して構成してもよい。この熱圧着ヘッド80は、各ペルチェ素子5の接続面側を加熱部7とし、これら加熱部7の電子部品18やフレキシブル基板21と対峙する下面を押圧面とする。
【0064】
熱圧着ヘッド70,80は、いずれも、電子部品18やフレキシブル基板21等の構成部品側を冷却部6としているため、加熱部7の熱が伝達することを防止できる。したがって、パネル表示部15とCOG実装部20との距離やCOG実装部20とFOG実装部との距離が狭小化され、加熱部7がパネル表示部15や電子部品18に近接する場合にも、パネル表示部15の各部に熱衝撃が加わることによる変質、破損等を防止することができる。
【0065】
なお、熱圧着ヘッド70,80においても、上述した熱圧着ヘッド30のように複数のペルチェ素子5を重畳して取り付けてもよい。これにより、熱圧着ヘッド70,80は、各ペルチェ素子5の温度を外側に向かうにつれて漸次下げていくことができ、パネル表示部15や電子部品18といった透明基板12に実装されている構成部品に面するペルチェ素子5の冷却部6を、これら構成部品に影響を与えない温度、例えば室温程度とすることができる。
【符号の説明】
【0066】
1 実装装置、2 ステージ、3 熱圧着ヘッド、3a 押圧面、3b ヘッド本体、4 ヘッド駆動機構、10 液晶表示パネル、11,12 透明基板、12a 縁部、13 シール、14 液晶、15 パネル表示部、16,17 透明電極、18 電子部品、20 COG実装部、21 フレキシブル基板、22 FOG実装部、23 異方性導電フィルム、24 配向膜、25,26 偏光板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドにおいて、
上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、
上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とする熱圧着ヘッド。
【請求項2】
上記ペルチェ素子は、少なくともヘッド本体の上記実装部近傍に設けられた他の構成部品に面する側に設けられ、
上記実装部品を熱加圧する際に、上記ペルチェ素子は上記ヘッド本体と対峙する面側を加熱部とする請求項1記載の熱圧着ヘッド。
【請求項3】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記ヘッド本体と接触する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項2に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項4】
上記ペルチェ素子で上記実装部品を熱加圧する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項5】
上記ペルチェ素子が上記ヘッド本体の全周囲に設けられている請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項6】
上記実装部品を熱加圧する際に、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって加熱される請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項7】
上記実装部品を熱加圧した後、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって冷却される請求項6記載の熱圧着ヘッド。
【請求項8】
上記ペルチェ素子のみからなる請求項1に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項9】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記実装部品を熱加圧する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項8に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項10】
熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドと、
上記熱圧着ヘッドを実装部品が接続される上記実装部に対峙させ、該実装部と近接離間させるヘッド駆動機構とを備え、
上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、
上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とする実装装置。
【請求項11】
実装部上に熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を載置する工程と、
ペルチェ素子を有する熱圧着ヘッドによって上記実装部品を上記実装部上に熱加圧する工程とを有し、
上記熱加圧工程において、上記ペルチェ素子は、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とする実装方法。
【請求項12】
上記ペルチェ素子は、少なくともヘッド本体の上記実装部近傍に設けられた他の構成部品に面する側に設けられ、
上記実装部品を熱加圧する際に、上記ペルチェ素子は上記ヘッド本体と対峙する面側を加熱部とする請求項11に記載の実装方法。
【請求項13】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記熱圧着ヘッドと接触する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項12に記載の実装方法。
【請求項14】
上記ペルチェ素子が上記ヘッド本体の全周囲に設けられている請求項12又は請求項13に記載の実装方法。
【請求項15】
上記熱圧着ヘッドは、上記実装部品を熱加圧する際に、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって加熱される請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載の実装方法。
【請求項16】
上記熱圧着ヘッドは、上記実装部品を熱加圧した後、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって冷却される請求項15に記載の実装方法。
【請求項17】
蒸気熱圧着ヘッドは、上記ペルチェ素子のみからなる請求項11に記載の実装方法。
【請求項18】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記実装部品を熱加圧する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項17に記載の実装方法。
【請求項19】
上記熱硬化性の接着剤層は、異方導電性接着フィルムまたは絶縁性接着フィルムである請求項11〜請求項18のいずれか1項に記載の実装方法。
【請求項20】
請求項11〜請求項19のいずれか1項に記載の実装方法により製造された接合体。
【請求項1】
熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドにおいて、
上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、
上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とする熱圧着ヘッド。
【請求項2】
上記ペルチェ素子は、少なくともヘッド本体の上記実装部近傍に設けられた他の構成部品に面する側に設けられ、
上記実装部品を熱加圧する際に、上記ペルチェ素子は上記ヘッド本体と対峙する面側を加熱部とする請求項1記載の熱圧着ヘッド。
【請求項3】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記ヘッド本体と接触する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項2に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項4】
上記ペルチェ素子で上記実装部品を熱加圧する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項5】
上記ペルチェ素子が上記ヘッド本体の全周囲に設けられている請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項6】
上記実装部品を熱加圧する際に、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって加熱される請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項7】
上記実装部品を熱加圧した後、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって冷却される請求項6記載の熱圧着ヘッド。
【請求項8】
上記ペルチェ素子のみからなる請求項1に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項9】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記実装部品を熱加圧する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項8に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項10】
熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を熱加圧することにより実装部に上記実装部品を接続する熱圧着ヘッドと、
上記熱圧着ヘッドを実装部品が接続される上記実装部に対峙させ、該実装部と近接離間させるヘッド駆動機構とを備え、
上記熱圧着ヘッドは、ペルチェ素子を有し、
上記ペルチェ素子は、上記実装部品を熱加圧する際に、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とする実装装置。
【請求項11】
実装部上に熱硬化性の接着剤層を介して実装部品を載置する工程と、
ペルチェ素子を有する熱圧着ヘッドによって上記実装部品を上記実装部上に熱加圧する工程とを有し、
上記熱加圧工程において、上記ペルチェ素子は、上記実装部近傍に設けられた他の構成部品と対峙する面側を冷却部とする実装方法。
【請求項12】
上記ペルチェ素子は、少なくともヘッド本体の上記実装部近傍に設けられた他の構成部品に面する側に設けられ、
上記実装部品を熱加圧する際に、上記ペルチェ素子は上記ヘッド本体と対峙する面側を加熱部とする請求項11に記載の実装方法。
【請求項13】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記熱圧着ヘッドと接触する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項12に記載の実装方法。
【請求項14】
上記ペルチェ素子が上記ヘッド本体の全周囲に設けられている請求項12又は請求項13に記載の実装方法。
【請求項15】
上記熱圧着ヘッドは、上記実装部品を熱加圧する際に、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって加熱される請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載の実装方法。
【請求項16】
上記熱圧着ヘッドは、上記実装部品を熱加圧した後、上記ヘッド本体が上記ペルチェ素子によって冷却される請求項15に記載の実装方法。
【請求項17】
蒸気熱圧着ヘッドは、上記ペルチェ素子のみからなる請求項11に記載の実装方法。
【請求項18】
複数の上記ペルチェ素子が重畳され、上記実装部品を熱加圧する上記ペルチェ素子の加熱部は上記実装部品の熱加圧温度とされ、上記他の構成部品に面する上記ペルチェ素子の冷却部は上記他の構成部品に影響を与えない温度とされている請求項17に記載の実装方法。
【請求項19】
上記熱硬化性の接着剤層は、異方導電性接着フィルムまたは絶縁性接着フィルムである請求項11〜請求項18のいずれか1項に記載の実装方法。
【請求項20】
請求項11〜請求項19のいずれか1項に記載の実装方法により製造された接合体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−138410(P2012−138410A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288320(P2010−288320)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】
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