説明

燃料ポンプ及び燃料供給装置

【課題】プランジャ往復式の燃料ポンプについて、ロッドシールを配置することなしに燃料加圧室からカム室に液相の燃料が漏洩することを防止して良好なポンプ性能を確保できるようにする。
【解決手段】軸受33a,33bで軸支されたカム軸32を有するカム室31と、カム軸32を軸周りに回動させる電動モータ40と、基端側をカム室31内に突出してカム32a外周面に当接しながら先端側を燃料加圧室36内に突出するプランジャ35と、プランジャ35を中心軸方向に往復摺動可能に挿通したシリンダ34とを備え、電動モータ40の駆動により回動するカム32a外周面の変位動作でプランジャ35が往復摺動することにより燃料加圧室36内に導入した燃料を加圧して送出する燃料ポンプ3において、シリンダ34がカム室31下方に配置されてプランジャ35の摺動方向を鉛直線に沿う上下方向となる向きとされ、カム室31の軸受33a,33b下端が燃料タンク2の満タン時液面よりも高い位置になるように配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃料供給システムに配置される燃料ポンプ及び燃料供給装置に関し、殊に、モータ等の駆動手段によりカム軸を回動させプランジャの直線往復動作に変換して、燃料を加圧・送出するプランジャ往復式の燃料ポンプ及びこれを備えた燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プランジャ往復式の燃料ポンプでは、プランジャ先端側の燃料加圧室内で加圧された燃料が、シリンダとプランジャの隙間からプランジャ基端側のカム室に漏れて液溜まりを形成することがあり、このカム室に侵入した液相燃料でカムに装着した転がり軸受やカム軸の軸受に充填されたグリース等の潤滑剤が洗い流されて、軸受の潤滑性を著しく劣化させ、ポンプ性能を損なってしまうことが知られている。
【0003】
このようなシリンダとプランジャの隙間を介した燃料漏れの問題を回避するために、ロッドシールを用いることが一般に行われているが、ロッドシールは通常、弾性樹脂材などをプランジャロッドに圧接させて外部への燃料漏れを防止するものであり、常時、プランジャロッドに摩擦による負荷が作用して駆動源におけるエネルギーの損失を生じることになり、特に、高圧の燃料ポンプにおいては高い圧接力が必要でエネルギー損出量も大きくなるばかりか構成も複雑になり、使用によりシールが損傷、摩耗するという問題もある。
【0004】
また、例えば特開平10−318123号公報や特開2008−157233号公報に記載されているように、シリンダ内周面の中途位置に溝状の漏洩燃料貯留室を設けて、貯留した漏洩燃料がリターン通路を通り燃料タンクに回収されるようにした燃料ポンプが記載されているが、漏洩燃料貯留室を設けた場合でも、燃料加圧室側または漏洩燃料貯留室側とカム室側との圧力差が大きくなる高圧の燃料ポンプにおいては、圧力差によりこれらを通過してカム室まで燃料が到達することがある。この場合、漏洩燃料が気相である場合にはカム室の潤滑剤に影響を与えないのに対し、漏洩燃料が液相である場合には潤滑材を洗い流してしまうため、軸受の潤滑性を損なってポンプ性能を著しく悪化させる結果となる。
【特許文献1】特開平10−318123号公報
【特許文献2】特開2008−157233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、プランジャ往復式の燃料ポンプについて、ロッドシールを使用しないことでエネルギー損失を防止するとともに燃料加圧室からカム室に液相の燃料が漏洩することを防止して良好なポンプ性能を確保できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、軸受で軸支されたカム軸を有するカム室と、前記カム室に隣接配置されて前記カム軸を軸周りに回動させる駆動手段と、基端側を前記カム室内に突出してカム外周面に当接しながら先端側を燃料加圧室内に突出するプランジャと、前記プランジャを中心軸方向所定範囲で往復摺動可能に挿通したシリンダとを備え、前記駆動手段の駆動により回動する前記カム外周面の変位動作で前記プランジャが往復摺動することにより、前記燃料加圧室内に導入した燃料を加圧して送出する燃料ポンプにおいて、前記シリンダが前記カム室の下方に配置されて前記プランジャの摺動方向を鉛直線に沿う上下方向になる向きにするとともに、前記カム室の軸受下端が燃料タンクの満タン時液面よりも高い位置になるように配置した。
【0007】
このように、燃料ポンプをシリンダがカム室の下方でプランジャを上下に往復摺動する配置とし、カム室の軸受下端が燃料タンクの液面よりも常に高い位置になるように配置することにより、燃料加圧室から漏洩した液相の燃料がその高低差によりカム室の軸受下端まで達しにくくなる。同時に、ロッドシールを必要としなくても燃料漏れを防げるのでロッドシールによるエネルギー損失や保守が不要である。
【0008】
また、この場合にカム室にはカム室内部を外部側に連通させる気相連通孔が開口しており、この気相連通孔を介してカム室と燃料タンクの気相部分とが接続されることを特徴としたものとすれば、カム室と燃料タンク気相部分とが接続・連通することにより両空間が等圧になってカム室と漏洩燃料貯留室との圧力差が小さくなるとともに、漏洩した液相燃料が燃料タンク液面よりも高い位置まで上がりにくくなりカム室の軸受下端に一層達しにくい。
【0009】
さらに、上述した燃料ポンプにおいて、その駆動手段はモータであって、このモータはシール手段を介してカム室を構成するケーシングの取付面にモータ内部を気密状態にして取り付けられており、且つ、カム室とモータの内部とが連通路で接続されて連通していることを特徴としたものとすれば、モータ内部が気密状態でカム室と等圧になるため、駆動軸とカム軸の接続部分からカム室内の圧力が外部に漏洩しにくい。
【0010】
さらにまた、上述した燃料ポンプにおいて、そのシリンダまたはシリンダ上方のプランジャ挿通部分に、燃料加圧室から漏洩した液相の燃料を溜める所定の容積を有した漏洩燃料貯留室がプランジャ周りに形成されており、この漏洩燃料貯留室にはその内部を外部側に連通させる液相連通孔が開口しており、この液相連通孔を介して漏洩燃料貯留室と燃料タンク気相部分とが接続されることを特徴としたものとすれば、漏洩燃料貯留室に入った液相の漏洩燃料を連続的に燃料タンク側に回収することで漏洩燃料貯留室に燃料が過剰に溜まりにくくなり、それより上方のカム室まで達しにくくすることができる。
【0011】
この場合、その漏洩燃料貯留室が燃料タンクの満タン時液面よりも高い位置に配置されることを特徴としたものとすれば、その高低差により溜まった燃料を燃料タンク側にスムースに回収することができる。
【0012】
加えて、上述した燃料ポンプと、燃料タンクと、燃料タンクから延設され燃料ポンプに接続された燃料供給配管とを備えている燃料供給装置において、その燃料ポンプはカム室の軸受下端が燃料タンクの満タン時液面よりも高くなる位置に配置されていることを特徴としたものとすれば、カム室への液相燃料の漏洩防止機能が確実に発揮される。
【0013】
また加えて、上述の気相連通孔を備えた燃料ポンプと、燃料タンクと、燃料タンクから延設され燃料ポンプに接続された燃料供給配管とを備えて、燃料ポンプをカム室の軸受下端が燃料タンクの満タン時液面よりも高くなる位置に配置した燃料供給装置において、カム室と燃料タンク気相部分とがその気相連通孔を介し導管で接続されていることを特徴としたものとすれば、カム室内部と燃料タンク気相部分とが等圧になってカム室と漏洩燃料貯留室との圧力差が確実に縮小されて燃料がカム室まで到達しにくくなる。
【0014】
更に加えて、上述の漏洩燃料貯留室を備えた燃料ポンプと、燃料タンクと、燃料タンクから延設され燃料ポンプに接続された燃料供給配管とを備え、燃料ポンプをカム室の軸受下端が燃料タンクの満タン時液面よりも高くなる位置に配置され、且つ、カム室と燃料タンク気相部分とが気相連通孔を介し導管で接続された燃料供給装置において、漏洩燃料貯留室と燃料タンクとが液相連通孔を介し燃料回収管で接続されていることを特徴としたものとすれば、漏洩した燃料を確実に循環使用しながらそれより上方に位置するカム室内に液相の漏洩燃料が一到達しにくいものとすることができる。
【0015】
そしてこの燃料供給装置において、その漏出燃料貯留室が燃料タンクの満タン時液面よりも高い位置とされていることを特徴としたものとすれば、燃料タンクの液面との高低差により漏出燃料貯留室に侵入する液相燃料の量を確実に少なくするとともに燃料を燃料タンクにスムースに回収することができる。
【発明の効果】
【0016】
プランジャが上下に往復動作するとともにカム室の軸受が燃料タンクの液面よりも常に高い位置になるものとした本発明によると、燃料加圧室からカム室に液相の燃料が漏洩することを有効に防止して良好なポンプ性能を確保できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態である燃料供給装置1の配置図を示している。この燃料供給装置1は、燃料タンク2と燃料ポンプ3と燃料供給配管6を備えて、車両用エンジン等における燃料供給システムの一部を構成するものであり、燃料タンク2に貯留したガソリン等の燃料を、燃料供給配管6を介し燃料ポンプ3の燃料加圧室36に導入して、所定圧力に加圧し図示しないエンジンのインジェクタ等に送出するためのものである。
【0019】
その燃料ポンプ3は、ポンプ本体30とポンプ駆動手段である電動モータ40からなり、ポンプ本体30には、燃料供給配管6が接続し入口側と出口側に各々逆止弁を備えた燃料加圧室35と、カム32aを有したカム軸32及びこれを軸支するボールベアリング式の軸受33a,33bを内装してなるカム室31と、基端側をカム室31内に突出しながらカム32a外周面に当接し先端側を燃料加圧室36内に突出するプランジャ35と、プランジャ35をその中心軸方向所定範囲で摺動可能に挿通したシリンダ34を備えている。尚、カム32aは偏芯した円カムであってその外周側にもボールベアリン式の軸受33cが装着されており、プランジャ35のスムースな往復動作を実現しやすい。特に、本実施の形態ではシリンダ34におけるプランジャ35の露出端に従来のようなロッドシールが配置されていない。
【0020】
一方、電動モータ40は、そのモータ室41内で軸受44a,44bが駆動軸43を軸支しており、その駆動軸43の先端側が電動モータ40に隣接配置したポンプ本体30のカム室31に内装したカム軸32の一端に接続されており、電動モータ40の駆動による駆動軸43の回動により、カム軸32を回動させるようになっている。尚、この電動モータ40は、そのモータ室41内部空間とカム室31内部空間の両方が内外気密状態となるようにシール手段を介してポンプ本体30の取付け部に密着・固定されている。
【0021】
以上のような燃料供給装置1の構成は、従来例とほぼ共通した周知のものであるが、以下に詳述する各構成が本実施の形態における特徴部分となっている。先ず、本実施の形態の燃料供給装置1において、燃料ポンプ3のシリンダ34が、カム室31の下方でプランジャ35の摺動方向が鉛直線に沿う上下方向となる向きで配置されており、カム室31内部でカム軸32を軸支する軸受33a,33bの下端レベル(一点鎖線)が、二点鎖線で示す燃料タンク2の満タン時液面よりも高い位置となるように燃料ポンプ3が配置されている点が、本実施の形態における第1の特徴部分となっている。
【0022】
このような構成としたことで、燃料加圧室36内で加圧された燃料がシリンダ34とプランジャ35の隙間を通ってカム室31側に移動しようとする場合、シリンダ35が下向きになっている関係で重力に逆らうことになる。また、カム室31の軸受33a,33bの下端側(一点鎖線=カム室31の底面)が、常に燃料タンク2の液面よりも高い位置となるようにしたことで、漏洩燃料がカム室31にまで達するにはその高低差分を重力に逆らって上昇することを要するため、気相燃料よりも比重の重い液相燃料が燃料加圧室36からシリンダ34とプランジャ35の隙間を介してカム室31まで到達することを困難なものとしている。
【0023】
また、燃料ポンプ3のカム室31には、その内部(気相部)を外部側に連通させる気相連通孔39が開口しており、この気相連通孔39を介してカム室31と燃料タンク2の気相部とが導管8で接続されている点が、本実施の形態の第2の特徴部分となっている。
【0024】
これにより、燃料ポンプ3のカム室31は燃料タンク2の気相部と連通して両空間が等圧になることから、カム室31と燃料加圧室36との圧力差が従来例の燃料ポンプの場合よりも小さくなり、前述の高低差による作用と相俟って燃料加圧室36から漏洩した液相燃料がカム室31まで到達することを一層困難なものとしている。
【0025】
さらに、ポンプ本体30のカム室31と電動モータ40のモータ室41とは連通路42で接続されて連通しているとともにカム室31とモータ室41の両空間の外部に対する気密性が確保されている点が、本実施の形態における第3の特徴部分となっている。このように、カム軸32を電動モータ40の駆動軸43と連結する部分をバイパスして接続してモータ室41内部空間とカム室31内部空間とが等圧の気密状態としたことにより、燃料タンク2の気相部由来の圧力が外部に漏洩することを回避可能としている。
【0026】
さらにまた、燃料ポンプ3におけるシリンダ34上方のプランジャ35を挿通している部分には、燃料加圧室36から漏洩した液相の燃料を溜めるための所定の容積を有した漏洩燃料貯留室37がプランジャ35周りに形成され、その漏洩燃料貯留室37にはその内部を外部側に連通させる液相連通孔38が開口しており、この液相連通孔38を介し燃料回収管7で燃料タンク2に接続している点が、本実施の形態における第4の特徴部分となっている。
【0027】
このような構成としたことで、燃料加圧室36による圧力が強い場合において、燃料タンク2の液面との高低差による作用及びカム室31側の圧力に抗して燃料がシリンダ34とプランジャ35の隙間を上昇した場合であっても、漏洩燃料貯留室37で漏洩燃料を一端溜めるとともに燃料回収管7で燃料タンク2側に接続したことにより、溜まった燃料が逐次燃料タンク2側に回収されるため漏洩燃料がこれより上方のカム室31に到達しにくいものとすることができ、回収した漏洩燃料はそのまま使用されるものとなる。
【0028】
尚、この漏洩燃料貯留室37はシリンダ34の途中に設けることもできるが、図のように燃料タンク2の満タン時液面よりも高い位置とすることにより、その高低差で漏洩燃料貯留室37に燃料が侵入する量を少なくして漏洩燃料貯留室37の容積を小さくすることができ、且つ、二点鎖線で示す燃料タンク2の満タン時液面との高低差による重力で、溜まった燃料を燃料タンク2にスムースに回収できるものとなる。
【0029】
従って、上述した機能を発揮する燃料ポンプ3を有した燃料供給装置1を燃料供給システムに適用することにより、燃料を高圧で送出する場合であっても燃料ポンプ3のカム室31に液相の漏洩燃料が到達することを防止することができるため、カム室31内でカム軸32を軸支する軸受33a,33bやカム32aに設けた軸受33cの潤滑材が洗い流されてカム軸32の回動における潤滑性が妨げられる問題を、回避することができるものとなる。
【0030】
以上、述べたように、プランジャ往復式の燃料ポンプについて、本発明により、ロッドシールを使用することなしに燃料加圧室からカム室に液相の燃料が漏洩することを防止することができ、良好なポンプ性能を確保できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態を示す配置図。
【符号の説明】
【0032】
1 燃料供給装置、2 燃料タンク、3 燃料ポンプ、6 燃料供給配管、7 燃料回収管、8 導管、30 ポンプ本体、31 カム室、32 カム軸、32a カム、33a,33b,33c,44a,44b 軸受、34 シリンダ、35 プランジャ、36 燃料加圧室、37 漏洩燃料貯留室、38 液相連通孔、39 気相連通孔、40 電動モータ、41 モータ室、42 連通路、43 駆動軸


【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸受で軸支されたカム軸を有するカム室と、前記カム室に隣接配置されて前記カム軸を軸周りに回動させる駆動手段と、基端側を前記カム室内に突出してカム外周面に当接しながら先端側を燃料加圧室内に突出するプランジャと、前記プランジャを中心軸方向所定範囲で往復摺動可能に挿通したシリンダとを備え、前記駆動手段の駆動により回動する前記カム外周面の変位動作で前記プランジャが往復摺動することにより、前記燃料加圧室内に導入した燃料を加圧して送出する燃料ポンプにおいて、前記シリンダが前記カム室の下方に配置されて前記プランジャの摺動方向を鉛直線に沿う上下方向になる向きにするとともに、前記カム室の軸受下端が燃料タンクの満タン時液面よりも高い位置になるように配置されることを特徴とする燃料ポンプ。
【請求項2】
前記カム室にこのカム室内部を外部側に連通させる気相連通孔が開口しており、前記気相連通孔を介して前記カム室と前記燃料タンクの気相部分とが接続されることを特徴とする請求項1に記載した燃料ポンプ。
【請求項3】
前記駆動手段がモータであり、このモータはがシール手段を介して前記カム室を構成するケーシングの取付面にモータ内部を気密状態にして取り付けられており、且つ、前記カム室と前記モータの内部とが連通路で接続されて連通していることを特徴とする請求項1または2に記載した燃料ポンプ。
【請求項4】
前記シリンダまたはこのシリンダ上方の前記プランジャ挿通部分におけるシリンダ回りに、前記燃料加圧室から漏洩した液相の燃料を溜める所定の容積を有した漏洩燃料貯留室が形成されており、前記漏洩燃料貯留室には該漏洩燃料貯留室内部を外部側に連通させる液相連通孔が開口しており、該液相連通孔を介して前記漏洩燃料貯留室と前記燃料タンクとが接続されることを特徴とした請求項1,2または3に記載した燃料ポンプ。
【請求項5】
前記漏洩燃料貯留室が前記燃料タンクの満タン時液面よりも高い位置になるように配置されることを特徴とする請求項4に記載した燃料ポンプ。
【請求項6】
請求項1,2,3,4または5に記載した燃料ポンプと、前記燃料タンクと、該燃料タンクから延設され前記燃料ポンプに接続された燃料供給配管とを備えている燃料供給装置において、前記燃料ポンプは前記カム室の軸受下端が前記燃料タンクの満タン時液面よりも高くなる位置に配置されていることを特徴とした燃料供給装置。
【請求項7】
請求項2に記載した前記気相連通孔を備えた燃料ポンプと、前記燃料タンクと、該燃料タンクから延設され前記燃料ポンプに接続された燃料供給配管とを備えて、前記カム室の軸受下端が前記燃料タンクの満タン時液面よりも高くなる位置に前記燃料ポンプを配置した燃料供給装置において、前記カム室と前記燃料タンク気相部分とが、前記気相連通孔を介し導管で接続されていることを特徴とした燃料供給装置。
【請求項8】
請求項4に記載した前記漏洩燃料貯留室を備えた燃料ポンプと、前記燃料タンクと、該燃料タンクから延設され前記燃料ポンプに接続された燃料供給配管とを備え、前記カム室の軸受下端が前記燃料タンクの満タン時液面よりも高くなる位置に前記燃料ポンプが配置され、且つ、前記カム室と前記燃料タンク気相部分とが前記気相連通孔を介し導管で接続された燃料供給装置において、前記漏洩燃料貯留室と前記燃料タンクとが前記液相連通孔を介し燃料回収管で接続されていることを特徴とした燃料供給装置。
【請求項9】
前記漏出燃料貯留室が前記燃料タンクの満タン時液面よりも高い位置とされていることを特徴とする請求項8に記載した燃料供給装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−138870(P2010−138870A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318083(P2008−318083)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000153122)株式会社ニッキ (296)
【Fターム(参考)】