説明

物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車

【課題】 必要に応じて背面からも物品を出し入れできる構成の保管・運搬用台車を提供する。
【解決手段】 背面縦パイプ30に沿って滑動可能なスライドジョイント33でほぼ水平に連結した上位の可動横枠34と、上位の可動横枠34へ下端部を固定して直立させ、その上端部を上部横枠35と連結した複数本の縦格子パイプ36で、外周枠の面内上部に組み立てられた上側格子枠Aと、背面縦パイプ30に沿って滑動可能なスライドジョイント40でほぼ水平に連結された下位の可動横枠41と、下位の可動横枠41へ下端部を固定し、上位の可動横枠34をスライドジョイント42を通じて貫通し、その上端部を上側格子枠Aの中間横枠45と連結した複数本の縦格子パイプ46とで、外周枠の面内下部に組み立てられた下側格子枠Bにより背面枠1を構成し、上側格子枠A又は下側格子枠Bを上下方向へ移動させて背面枠1に収納物品の出し入れが可能な開口C又はDを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の比較的軽量・小型の物品を保管又は近距離運搬する目的で積載する篭車タイプの台車、特に平面的に見てL形ネスティングが可能な形態に折り畳むことができる折り畳み式台車の技術分野に属し、更に言えば、物品を前面から出し入れできることは勿論のこと、必要に応じて背面からも物品を出し入れできる構成の保管・運搬用台車の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる篭車タイプで、平面的に見てL形ネスティングが可能な形態に折り畳むことができる折り畳み式台車は、下記の特許文献1に開示されている。特許文献2に開示された運搬用台車は、立面方向に見てL形ネスティングが可能な形態に折り畳むことができる構成である。
特許文献3に開示された台車は、中間棚を備えるが、この中間棚は一方の側面枠の下半分を形成する固定側面枠の上端からヒンジを介して垂直上向きに立て起こし、一方の側面枠の上半分を形成する構成である。
【0003】
従来一般の篭車タイプの台車は、一般的に篭の前面のみ開放される構成で、物品の出し入れはもっぱら前面でのみ行われる。特許文献1に開示されたL形ネスティングが可能な形態に折り畳める折り畳み式台車の場合も、篭の前面のみ開放された構成で、物品の出し入れは前面でしか行えない。
特許文献4に開示された台車は、折り畳み操作を目的として篭の背面を開閉できる構成であるが、物品の出し入れを背面からも行うことを目的としていない。同公報の図2を見れば、背面の開閉は篭の内方へのみ行われるので、物品の出し入れは極めて困難である。この台車の場合は、底板を立て起こして、篭全体を扁平状態に折り畳み可能に構成されている。
【0004】
【特許文献1】特許第2772947号公報
【特許文献2】特開平11−43047号公報
【特許文献3】特開平11−5541号公報
【特許文献4】実開昭52−103556号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空台車の場合に、篭全体を扁平状態に折り畳み可能であること、およびネスティングが可能な状態に折り畳めることは、保管場所のスペース削減に重要であり、最近の台車では必須の条件と言って良い程に重要である。
その上でなお、篭タイプの台車に積載した物品について、背面側に積まれた物品の方を先に取り出したいとか、又は背面側に余裕のスペースが有るので、そこへ直接物品を積み込みたい等々の要望も多い。
しかし、従来の篭車タイプの台車は、いずれも必要に応じて背面から物品を出し入れすることはできない構成であり、この点が解決するべき課題になっている。
【0006】
本発明の目的は、篭車タイプの台車で、しかも平面的に見てL形ネスティングが可能な形態に折り畳むことができる折り畳み式台車であり、物品を前面から出し入れできることは勿論のこと、必要に応じて背面からも物品を出し入れできる保管・運搬用台車を提供することである。
本発明の次の目的は、篭車タイプ台車の背面を物品の出し入れができるように開閉する手段として、狭い場所でも小さな限られたスペースで自在に開閉操作が出来、また、物品の積載に便利な中間棚および底板を折り畳む際にもきっちりと一体的に付属する保管ができ、紛失したり、不注意により脱落、落下して破損する虞れのない、物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車は、
背面枠1と、同背面枠1の両側に連結された左右の側面枠4、5とに囲まれた平面視がコ字形をなす枠内の底面部に底面枠2が設置されており、前記左右の側面枠4、5の下端部であって平面視において四隅に相当する位置に車輪6が取り付けられ、前記左右の側面枠4、5の前端間の開放面部に補強バー7が着脱自在に設置され篭車として構成されている台車において、
背面枠1は、両外側に平行に直立する背面縦パイプ30と、前記背面縦パイプ30の下部間に連結された底辺パイプ31と、同背面縦パイプ30の上部間に連結された上辺パイプ32とで外周枠が構成されており、
前記両外側に平行に直立する背面縦パイプ30、30に沿って上下に滑動可能なスライドジョイント33、33で背面縦パイプ30、30間にほぼ水平に連結された上位の可動横枠34と、前記上位の可動横枠34へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、垂直上向きに直立され、その上端部を、両端が前記背面縦パイプ30へ着脱自在な上部横枠35と連結された複数本の縦格子パイプ36とにより前記外周枠の面内上部に組み立てられた上側格子枠Aと、
前記両外側の背面縦パイプ30に沿って上下に滑動可能なスライドジョイント40で背面縦パイプ30、30間にほぼ水平に連結された下位の可動横枠41と、前記下位の可動横枠41へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、前記上位の可動横枠34をスライドジョイント42を通じて垂直上向きに貫通され、その上端部を、上側格子枠Aの縦格子パイプ36と上下に滑動可能なスライドジョイント43で連結された中間横枠45と連結された複数本の縦格子パイプ46とにより前記外周枠の面内下部に組み立てられた下側格子枠Bとで構成されており、
前記上側格子枠A又は下側格子枠B若しくは両者を上下方向へ移動させて背面枠1に収納物品の出し入れが可能な開口C又はDが形成されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車において、
背面枠1の上辺パイプ32は、背面縦パイプ30の上部間であって上側格子枠Aの上部横枠35の外面よりも外側へ偏倚した位置に連結されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車において、
下側格子枠Bを上方へ移動させた際に、下位の可動横枠41の両端のスライドジョイント40の下端位置に、一側端部を側面枠4、5の外周縦パイプ4a、5aと結合され、他側端部を背面縦パイプ30と結合したストッパ部材50が設置されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載した発明は、請求項1に記載した物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車において、
一方の側面枠5における高さ方向の中間位置に設けられた横パイプ18に中間棚20の一側のジョイント19が回転自在に連結され、同中間棚20の他側端部のブラケット21が、他方の側面枠4における高さ方向の中間位置に設けられた横パイプ17へ掛け止められて中間棚20がほぼ水平に設置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る、物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車は、底面枠2を立て起こし、前面の補強バー7の片端を外して垂らし、中間棚20を垂らすことにより、背面枠1と左右の側面枠4、5を平面的に見てL形ネスティングが可能な形態に折り畳むことができ、空台車の保管スペースを大幅に縮小化し削減できる。
その上、背面枠1については、上側格子枠Aと下側格子枠Bのいずれか一方、又は双方を必要に応じて上下方向へ移動させて、背面枠1に、収納物品の出し入れが可能な開口C或いはDを形成でき、物品の背面出し入れが自在にでき至便である。
【0012】
しかも上側格子枠Aおよび下側格子枠Bは、背面枠1(の外周枠)の面内において、その背面縦パイプ30に沿って上下方向へ移動されるにすぎず、いわゆる観音開きの扉、或いは引き戸方式の扉に必須のデッドスペースを要しないので、狭い場所でも物品の背面出し入れが自由、自在に出来て至便である。
中間棚20及び底面枠2はそれぞれ、篭の折り畳み操作に際して、一側端の連結部を中心に回転して折り畳むことができ、不離一体的に付属させるので、紛失したり、不用意に脱落、落下して破損等する虞はない。
上記背面枠1の上側格子枠Aおよび下側格子枠Bの位置は、ストッパ部材50で安全に確定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
篭車として構成され、平面的に見てL形ネスティングが可能な形態に折り畳むことができる台車の背面枠1は、両外側に平行に直立する背面縦パイプ30と、前記背面縦パイプ30の下部間に連結された底辺パイプ31と、同背面縦パイプ30の上部間に連結された上辺パイプ32とで外周枠を構成する。上辺パイプ32は、好ましくは背面縦パイプ30の上部間であって後記の上部横枠35の外面よりも外側へ偏倚した位置に連結する。
前記両外側に平行に直立する背面縦パイプ30に沿って上下方向へ滑動可能なスライドジョイント33で背面縦パイプ30、30間にほぼ水平に連結された上位の可動横枠34と、前記上位の可動横枠34へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、垂直上向きに直立され、その上端部を、両端が前記背面縦パイプ30へ着脱自在な上部横枠35と連結された複数本の縦格子パイプ36とにより前記外周枠の面内上部に組み立てられた上側格子枠Aと、
前記両外側の縦背面縦パイプ30に沿って上下に滑動可能なスライドジョイント40で背面縦パイプ30、30間にほぼ水平に連結された下位の可動横枠41と、前記下位の可動横枠41へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、前記上位の可動横枠34をスライドジョイント42を通じて垂直上向きに貫通され、その上端部を、上側格子枠Aの縦格子パイプ36と上下に滑動可能なスライドジョイント43で連結された中間横枠45と連結された複数本の縦格子パイプ46とにより前記外周枠の面内下部に組み立てられた下側格子枠Bとで背面枠1を構成する。
前記上側格子枠A又は下側格子枠B若しくは両者を上下方向へ移動させて背面枠1に収納物品の出し入れが可能な開口C、Dが形成される。
【実施例1】
【0014】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図面は、請求項1〜4に記載した発明に係る、物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車の実施例を示す。なお、図示した実施例は、樹脂被覆接着鋼管と合成樹脂製又は金属製の継手を主たる材料に用いて組み立てた構成であるが、この限りではない。既往の金属材料その他で同様に組み立て実施することが出来る。
図1〜図5に示した通り、この台車は、背面枠1と、この背面枠1の左右両側にヒンジジョイント3で連結された左右の側面枠4、5とに囲まれた平面視がコ字形をなす枠内の底面部に底面枠2が設置されている。底面枠2は、図中の左側端部が回転ジョイント10により左側の側面枠4の下端の脚台11へ回転可能に連結されている。同底面枠2の右側端部にはフックジョイント12が取り付けられており、右側の側面枠5の脚台13の該当する突起へ抱き付いて位置決めされている。従って、この底面枠2は必要に応じて図3、図4のように右側の側面枠4の内面に沿ってほぼ垂直な姿勢に立て起こすことが出来る。
【0015】
上記左右の側面枠4、5の下端の脚台11、13の下には、平面視において篭の四隅に相当する位置に自在キャスターから成る車輪6が取り付けられ、もって床面上を移動自在な台車として構成されている。更に前記左右の側面枠4、5の前端間の開放面部には、補強バー7の左端が、左側の同側面枠4の縦パイプに取り付けた回転ジョイント14により上下方向への回転が自在に連結されている。その右端は右側の側面枠5の縦パイプへ取り付けたジョイント15へピン16を差して着脱自在に設置され、もって篭車として完成されている。補強バー7は、ピン16を抜くことにより、図3のように右側の側面枠5の前端間から取り外し、回転ジョイント14で吊り下げることが出来る。
【0016】
この台車にはまた、図3に見る通り、右方の側面枠5における高さ方向の中間位置に設けられた横パイプ18に、中間棚20の図中右側の回転型ジョイント19が回転自在に連結されている。同中間棚20の左側端部のブラケット21は、同左側の側面枠4における高さ方向の中間位置に設けられた横パイプ17へ掛け止められ、同中間棚20はほぼ水平姿勢に設置されている(請求項4記載の発明)。
この中間棚20も、必要に応じて、ブラケット21を側面枠4の横パイプ17から引き外すことにより、図4に示したように、右側の回転型ジョイント19を中心に下方へ回転させ、同右側の側面枠5の内面に沿って垂らすことができる。
【0017】
かくして図4に示したように、底面枠2と補強バー7及び中間枠20をそれぞれ吊り下げた姿勢にすると、この台車は、図5に示すように、右側の側面枠5を内方へ約90°回転して背面枠1の内面に沿って並立させ、L型ネスティングが可能な形態への折り畳みが完成する。
【0018】
次に、背面枠1の構成、特に物品の背面出し入れを可能にする構成について説明する。 図6は台車の背面図を示し、図7及び図8は物品の背面出し入れを可能にした操作状況を示している。
背面枠1は、図6以下に示すように、両外側に平行に直立する背面縦パイプ30、30と、前記背面縦パイプ30の下端部間に連結された底辺パイプ31と、同じ背面縦パイプ30の上端部間に、後記上部横枠の外面よりも少し大きく外側へ偏倚した位置に連結された上辺パイプ32とで外周枠が構成されている。
【0019】
上記両外側に平行に直立する背面縦パイプ30、30に沿って上下に滑動可能なスライドジョイント33、33により、背面縦パイプ30、30間にほぼ水平に連結された上位の可動横枠34と、前記上位の可動横枠34へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、垂直上向きに直立された上端部を、両端が同じく背面縦パイプ30へ着脱自在に構成された上部横枠35とそれぞれ連結された、図示例の場合は4本の縦格子パイプ36とにより前記外周枠の面内上部に上側格子枠A(図6参照)が組み立てられている。
なお、図面の理解を容易にするため、図6〜図8において、各スライドジョイントは黒塗りして他のジョイントとの識別性を高めているので、参照されたい。
【0020】
上部横枠35は、図6と図7を見比べると明らかなように、両端部のフック35aが、背面縦パイプ30の上部に固定された位置決めジョイント37のピンに対して着脱自在に構成されており、両端部のフック35aを位置決めジョイント37のピンから引き外すことにより、上側格子枠Aは背面縦パイプ30、30に沿って上方へ引き上げ移動させることができる。このとき背面枠の外周枠を構成する上辺パイプ32は、上側格子枠Aの上部横枠35の外面よりも外側へ偏倚した位置に連結されているので、上側格子枠Aの前記した上方への引き上げ移動に支障は生じない。
上側格子枠Aはまた、両端部のフック35aを、位置決めジョイント37のピンから回避させることにより、図8のように下方へ押し下げ移動させることもできる。
【0021】
次に、同じく両外側の縦背面縦パイプ30、30に沿って上下に滑動可能なスライドジョイント40により背面縦パイプ30、30間にほぼ水平に連結された下位の可動横枠41と、前記下位の可動横枠41へ水平方向に間隔をあけて、もっと具体的に言えば、上記した上側格子枠Aを構成する縦格子パイプ36とは互い違いの配置となる間隔をあけてその下端部を前記下位の可動横枠41へ固定され、しかも前記上位の可動横枠34を構成するスライドジョイント42を通じて垂直上向きに貫通され、その上端部は、上側格子枠Aの各縦格子パイプ36と上下に滑動可能なスライドジョイント43で連結された中間横枠45とそれぞれ連結された、図示例の場合は3本の縦格子パイプ46とにより、前記外周枠の面内下部に下側格子枠B(図6参照)が組み立てられている。
【0022】
この下側格子枠Bもまた、図7のように下位の可動横枠41のスライドジョイント40を背面縦パイプ30、30に沿って滑らせることにより、独自に上方へ引き上げ移動させることができる。
下側格子枠Bを図7のように上方へ移動させた際に、下位の下部横枠41の両端と背面縦パイプ30とを連結するスライドジョイント40の下端位置に、一側端部を側面枠4、5の外周縦パイプ4a、5aと結合され、他側端部を背面縦パイプ30と結合したストッパ部材50が設置され、位置決めが行われる(請求項3記載の発明)。上方へ移動させた上側格子枠A及び下側格子枠Bが不用意に落下して作業者が負傷等する危険を回避するためである。
上記の使用目的であるため、ストッパ部材50は、その一例を図9に示したように、一側端部には側面枠4、5の外周縦パイプ4a、5aに対して回転可能に嵌められるソケット部50aを備え、他側端部には背面枠1の背面縦パイプ30へ着脱可能に噛み付き又は抱き付いて結合する略コ字形の嵌合部50bを備えた構成とされている。
【0023】
上記の構成であるが故に、本発明の台車は、背面枠1を構成する上記の上側格子枠A及び下側格子枠Bの双方を、必要に応じて図7のように背面縦パイプ30、30に沿って上方へ滑らせて移動させ、同背面枠1の下方部に収納物品の出し入れが可能な開口Cを十分に大きく形成することができる。もっとも、上側格子枠Aを動かすことなく、下側格子枠Bのみを、その中間横枠45が上側格子枠Aの上部横枠35へ突き当たる上昇限度まで上昇させて収納物品の出し入れに必要な大きさの開口Cを単独で形成することもできる。この場合にも、下側格子枠Bのスライドジョイント40の下端位置に、ストッパ部材50を設置する。
或いはまた、図8に示すように上側格子枠Aのみを単独で押し下げ移動して、背面枠1の上方部に収納物品の出し入れが可能な開口Dを十分に大きく形成することもできる。
【0024】
いずれの移動操作においても、背面枠1の上側格子枠A及び下側格子枠Bは、必ず背面枠1の背面縦パイプ30、30に沿って滑らせ移動させる。換言すれば、背面枠1の枠面内での上下方向への移動であり、観音開き式の扉、或いは横引き戸のように開閉のためのデッドスペースは必要無い。よって、貨物類が密集して狭い倉庫内等でも、必要に応じて収納物品の背面出し入れを自由自在に行えて便利である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る保管・運搬用台車を示す正面図である。
【図2】同保管・運搬用台車の斜視図である。
【図3】前記台車の底面枠を立て起こした状態を示す斜視図である。
【図4】前記台車の中間棚を畳んだ状態を示す斜視図である。
【図5】L形ネスティングが可能に折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図6】保管・運搬用台車の背面図である。
【図7】背面枠の上下の格子枠を引き上げた状態を示す背面図である。
【図8】背面枠の上側格子枠を引き下げた状態を示す背面図である。
【図9】ストッパ部材の使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1 背面枠
4、5 側面枠
2 底面枠
6 車輪
7 補強バー
30 背面縦パイプ
31 底辺パイプ
35 上部横枠
32 上辺パイプ
33 スライドジョイント
34 上位の可動横枠
36 縦格子パイプ
A 上側格子枠
41 下位の可動横枠
42 スライドジョイント
43 スライドジョイント
45 中間横枠
46 縦格子パイプ
B 下側格子枠
C、D 開口
50 ストッパ部材
18 横パイプ
20 中間棚
19 ジョイント
21 ブラケット
17 横パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背面枠と、同背面枠の両側に連結された左右の側面枠とに囲まれた平面視がコ字形をなす枠内の底面部に底面枠が設置されており、前記左右の側面枠の下端部であって平面視において四隅に相当する位置に車輪が取り付けられ、前記左右の側面枠の前端間の開放面部に補強バーが着脱自在に設置され篭車として構成されている台車において、
背面枠は、両外側に平行に直立する背面縦パイプと、前記背面縦パイプの下部間に連結された底辺パイプと、同背面縦パイプの上部間に連結された上辺パイプとで外周枠が構成されており、
前記両外側に平行に直立する背面縦パイプに沿って上下に滑動可能なスライドジョイントで背面縦パイプ間にほぼ水平に連結された上位の可動横枠と、前記上位の可動横枠へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、垂直上向きに直立され、その上端部を、両端が前記背面縦パイプへ着脱自在な上部横枠と連結された複数本の縦格子パイプとにより前記外周枠の面内上部に組み立てられた上側格子枠と、
前記両外側の背面縦パイプに沿って上下に滑動可能なスライドジョイントで背面縦パイプ間にほぼ水平に連結された下位の可動横枠と、前記下位の可動横枠へ水平方向に間隔をあけて下端部を固定され、前記上位の可動横枠をスライドジョイントを通じて垂直上向きに貫通され、その上端部を、上側格子枠の縦格子パイプと上下に滑動可能なスライドジョイントで連結された中間横枠と連結された複数本の縦格子パイプとにより前記外周枠の面内下部に組み立てられた下側格子枠とで構成されており、
前記上側格子枠又は下側格子枠若しくは両者を上下方向へ移動させて背面枠に収納物品の出し入れが可能な開口が形成されることを特徴とする、物品の背面出し入れができる保
管・運搬用台車。
【請求項2】
背面枠の上辺パイプは、背面縦パイプの上部間であって上側格子枠の上部横枠の外面よりも外側へ偏倚した位置に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載した物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車。
【請求項3】
下側格子枠を上方へ移動させた際の下位の可動横枠の両端のスライドジョイントの下端位置に、一側端部を側面枠の外周縦パイプと結合され、他側端部を背面縦パイプと結合したストッパ部材が設置されていることを特徴とする、請求項1に記載した物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車。
【請求項4】
一方の側面枠における高さ方向の中間位置に設けられた横パイプに中間棚の一側のジョイントが回転自在に連結され、同中間棚の他側端部のブラケットが、他方の側面枠における高さ方向の中間位置に設けられた横パイプへ掛け止められて中間棚がほぼ水平に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載した物品の背面出し入れができる保管・運搬用台車。











【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−8023(P2006−8023A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190271(P2004−190271)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000245830)矢崎化工株式会社 (47)
【Fターム(参考)】