説明

物品仕分け設備

【課題】重量が大きい物品を取り扱う場合であっても作業性の低下を防止することが可能となる物品仕分け設備を提供する。
【解決手段】物品収納用作業域における搬送コンベヤ1の側脇の作業者存在空間に隣接して配置される物品保管部と、物品収納用作業域に配置される物品仮置台16と、取り出す物品を指示する物品取出指示、及び、物品を収納する容器を指示する物品収納指示を行う物品収納管理手段とが設けられ、物品仮置台として、作業者存在空間に向かう前側部及び搬送コンベヤ1の搬送方向に対応する横側部を開放する状態に形成され、且つ、搬送コンベヤ1の真上に位置し且つ搬送コンベヤ1にて搬送される容器に対して仮置きした物品を開放された横側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される単一容器対応型の物品仮置台16が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品収納用作業域を経由して物品収納用の容器を縦列状態で搬送する搬送コンベヤと、前記物品収納用作業域における前記搬送コンベヤの側脇の作業者存在空間に隣接して配置される物品保管部と、前記物品収納用作業域に配置される物品仮置台と、前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器について物品収納情報を管理して、前記物品保管部から前記物品仮置台に取り出す物品を指示する物品取出指示、及び、前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器のうちの前記物品仮置台に仮置きされた物品を収納する容器を指示する物品収納指示を行う物品収納管理手段とが設けられた物品仕分け設備に関する。
【背景技術】
【0002】
上記物品仕分け設備は、作業者存在空間に位置する作業者が、前記物品収納管理手段による前記物品取出指示に従って物品保管部から物品を物品仮置台に取り出し、搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される容器のうちで物品収納管理手段による前記物品収納指示にて指示される容器に、物品仮置台に取り出しておいた物品を収納することにより、物品保管部に保管されている物品を複数の容器に仕分けることができるようにしたものであるが、このような物品仕分け設備において、従来では、前記物品仮置台が、搬送コンベヤの真上に位置し且つ搬送コンベヤにて搬送される容器に対して複数の仮置き部分に仮置きした物品を開放された前側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される構成となっており、前記物品収納管理手段が、前記物品取出指示として、物品仮置台における複数の仮置き部分の夫々に対して搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きするように指示し、且つ、前記物品収納指示として、複数の仮置き部分の夫々について搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器のうちの仮置きされた物品を収納する容器を指示する構成となっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−20914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の物品仕分け設備では、前記物品仮置台が作業者存在空間に向かう前側部を開放する複数の仮置き部分を備える構成であるから、物品仮置台に仮置きしている物品を搬送コンベヤ上を搬送される容器に収納する作業を行うときは、作業者は、前記仮置き部分の開放されている前側部を通して作業者存在空間側に向けて物品を取り出して、その物品を物品仮置台とその下方に位置する容器との間を通して容器の上方相当箇所に移動させて前記容器に収納することになる。
【0005】
このように物品仮置台に仮置きしている物品を搬送コンベヤ上を搬送される容器に収納する作業は、容器内に収納すべき物品が軽量の物品である場合には楽に行えるものの、容器内に収納すべき物品が例えば袋詰めされた米又は缶やビンに収納された飲料製品が複数箱詰めされた物品等の重量が大きい物品である場合には、作業者にとって負担が大きいものになる不利があった。
【0006】
説明を加えると、上述した如く、物品仮置台に仮置きしている物品を搬送コンベヤ上を搬送される容器に収納する作業は、物品仮置台から作業者存在空間側に向けて物品を取り出した後に、その物品を物品仮置台とその下方に位置する容器との間を通して容器の上方相当箇所に移動させて容器に収納することになるから、作業者は、物品を物品仮置台から一旦、作業者存在空間側に向けて取り出した後に、その物品の取り出し方向とは反対方向、すなわち、作業者存在空間から物品仮置台側に向かう方向に移動させながら、物品仮置台とその下方に位置する容器との間を通して容器の上方相当箇所に移動させる必要がある。その結果、物品を物品仮置台から取り出してから容器に収納するまでの間において、物品を手で持って移動させる移動距離が長くなって、物品の重量が大きい場合には、作業者にとって負担が大きくなるものであった。
【0007】
従って、従来の物品仕分け設備では、重量が大きい物品を取り扱う場合においては、作業者の負担が大きくなることから、作業時間が長い時間にわたると、物品仮置台に仮置きしている物品を取り出して容器に収納する作業を行うのに時間がかかるようになり、例えば、搬送コンベヤによる搬送速度が速めに設定されていると、物品を収納すべき容器が搬送されてきたときに、物品仮置台に仮置きしている物品を容器に収納する作業が間に合わないものとなるおそれがあるから、搬送コンベヤによる容器の搬送速度を予め低く設定する等の対策が必要になり、作業能率の向上を図り難いものになるおそれがあった。
【0008】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、重量が大きい物品を取り扱う場合であっても作業能率の向上を図ることが可能となる物品仕分け設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る物品仕分け設備は、物品収納用作業域を経由して物品収納用の容器を縦列状態で搬送する搬送コンベヤと、
前記物品収納用作業域における前記搬送コンベヤの側脇の作業者存在空間に隣接して配置される物品保管部と、
前記物品収納用作業域に配置される物品仮置台と、
前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器についての物品収納情報を管理して、前記物品保管部から前記物品仮置台に取り出す物品を指示する物品取出指示、及び、前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器のうちの前記物品仮置台に仮置きされた物品を収納する容器を指示する物品収納指示を行う物品収納管理手段とが設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記物品仮置台として、前記作業者存在空間に向かう前側部及び前記搬送コンベヤの搬送方向に対応する横側部を開放する状態に形成され、且つ、前記搬送コンベヤの真上に位置し且つ前記搬送コンベヤにて搬送される容器に対して仮置きした物品を開放された横側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される単一容器対応型の物品仮置台が設けられ、
前記物品収納管理手段が、前記物品取出指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台に対して前記搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きすべく指示するように構成されている点にある。
【0010】
第1特徴構成によれば、前記物品収納管理手段にて、前記物品取出指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台に対して前記搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きすべく指示される。その物品取出指示が行われると、作業者存在空間に位置している作業者がその物品取出指示にて指示された物品を物品保管部から取り出して単一容器対応型の物品仮置台に仮置きする。次に、前記物品収納管理手段にて、前記単一容器対応型の物品仮置台に仮置きされた物品を収納する容器を指示する物品収納指示が行われ、作業者は、その物品収納指示に従って単一容器対応型の物品仮置台に仮置きしている物品を指示された一つの容器に収納することになる。
【0011】
そして、前記単一容器対応型の物品仮置台は、前記作業者存在空間に向かう前側部及び前記搬送コンベヤの搬送方向に対応する横側部を開放する状態に形成され、且つ、前記搬送コンベヤの真上に位置し且つ前記搬送コンベヤにて搬送される容器に対して仮置きした物品を開放された横側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される構成であるから、作業者は、開放されている作業者存在空間に向かう前側部を通して手を差し入れて仮置きしている物品を容易に手で持つことができ、その物品を開放されている横側部を通して搬送コンベヤの搬送方向に沿って移動させることができる。そして、例えば搬送コンベヤにて搬送されて平面視にて単一容器対応型の物品仮置台に対して隣接するような位置にある容器に対して落とし込むようにして投入することにより物品を容器に収納することが可能となる。
【0012】
つまり、単一容器対応型の物品仮置台に仮置きしている物品を搬送コンベヤ上を搬送される容器に収納する作業は、容器が物品仮置台の横側脇に近接している状態において、物品を物品仮置台の開放された横側部を通して容器の上方相当箇所に向けて搬送方向に沿って移動させて、容器内に落とし込むようにする手順にて行えるものとなるのであり、物品を容器内に収納させるための移動量は、物品仮置台とそれの横側脇に近接する容器との間の間隔に相当するだけの短い距離となるのである。
【0013】
このように、物品仮置台に仮置きしている物品を搬送コンベヤ上を搬送される容器に収納するときに、物品を手で持ったまま移動させる移動距離が短いものになるから、物品の重量が大きい場合であっても作業者にとって負担が少ないものとなり、このような作業を行う作業時間が長時間にわたる場合であっても、物品仮置台に仮置きしている物品を搬送コンベヤ上を搬送される容器に収納する作業に時間がかかる状態になるおそれは少なく、例えば搬送コンベヤによる容器の搬送速度を高めに設定しても良好な仕分け作業を行うことが可能となって、作業能率の向上を図ることが可能となる。
【0014】
ちなみに、単一容器対応型の物品仮置台に仮置きしている物品を容器に収納する場合には、搬送コンベヤにて搬送される容器が単一容器対応型の物品仮置台よりも搬送方向上手側に位置しているときに収納作業を行うと、搬送コンベヤにて搬送されて近づいてくる容器に対して物品を収納するものとなり、搬送方向下手側に位置しているときのように、容器が離れていく方向に移動している場合に比べて物品を容器に収納し易いものとなるから、単一容器対応型の物品仮置台の横側部を開放する場合、搬送方向上手側を開放する構成にしておくとよい。
【0015】
従って、第1特徴構成によれば、重量が大きい物品を取り扱う場合であっても作業能率の向上を図ることが可能となる物品仕分け設備を提供できるに至った。
【0016】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記物品収納用作業域が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンに区画され、各作業ゾーンの夫々に、複数の前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤの搬送方向に間隔を隔てて並置されている点にある。
【0017】
第2特徴構成によれば、前記物品収納用作業域が複数の作業ゾーンに区画されて、各作業ゾーンの夫々に、複数の単一容器対応型の物品仮置台が搬送コンベヤの搬送方向に間隔を隔てて並置されているので、例えば、複数の作業ゾーンにて夫々異なる種類の物品を取り扱うようにすると、重量の大きな物品について複数種の物品を仕分ける作業が可能となる。
【0018】
又、各作業ゾーンにおいては、複数の単一容器対応型の物品仮置台を用いて複数の物品を仮置して物品収納作業を行わせることができるものとなる。つまり、仮置きした物品を収納すべき容器に収納した後、次に物品を収納すべき容器が搬送されてくるまでの待ち時間を利用して次に収納すべき物品を物品仮置台に仮置きするときに、次に搬送されてくる物品を収納すべき容器が一つの場合には複数の物品仮置台の一つに物品を仮置きし、次に搬送されてくる物品を収納すべき容器が複数並ぶ状態で存在する場合等においては、複数の物品仮置台に複数の物品を仮置きして、物品収納作業を行わせることができるものとなるのであり、各作業ゾーンにおける物品収納作業を適正通り行える並び順で容器の搬送形態を計画するときに、物品を収納すべき容器が一つずつ間欠的に搬送される形態のみならず、物品を収納すべき容器が複数並ぶ状態で存在する形態をも用いて容器の搬送形態を計画することができるものとなって、物品仕分作業における容器の搬送形態を物品仕分作業の効率の向上を図るように計画することができることになる。
したがって、複数種の物品についての物品仕分作業を効率の向上を図りながら行うことができる物品仕分設備を提供できるに至った。
【0019】
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に加えて、前記物品収納用作業域が、重量物品用作業域部分と軽量物品用作業域部分とに区分けされ、
前記重量物品用作業域部分に、前記単一容器対応型の物品仮置台が設置され、
前記軽量物品用作業域部分に、前記物品仮置き台として、前記作業者存在空間に向かう前側部を開放する状態に形成された複数の仮置き部分を備え、且つ、前記搬送コンベヤの真上又は前記作業者存在空間とは反対側となる前記搬送コンベヤの側脇に位置し且つ前記搬送コンベヤにて搬送される容器に対して複数の仮置き部分に仮置きした物品を開放された前側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される複数容器対応型の物品仮置台が設けられ、
前記物品収納管理手段が、前記物品取出指示として、前記複数容器対応型の物品仮置台における複数の仮置き部分の夫々に対して前記搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きするように指示し、且つ、前記物品収納指示として、前記複数の仮置き部分の夫々について前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器のうちの仮置きされた物品を収納する容器を指示するように構成されている点にある。
【0020】
第3特徴構成によれば、前記重量物品用作業域部分には前記単一容器対応型の物品仮置台が設置されるから、重量の大きな物品を作業者の負担の少ない状態で作業を行うことが可能となる。
【0021】
前記軽量物品用作業域部分においては、前記物品収納管理手段にて、複数容器対応型の物品仮置台における複数の仮置き部分の夫々に対して搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きするように指示する物品取出指示が行われて、作業者存在空間に位置している作業者がその物品取出指示にて指示された物品を物品保管部から取り出して複数容器対応型の物品仮置台における複数の仮置き部分の夫々に対して仮置きする。その後、前記物品収納管理手段による物品収納指示が行われて、作業者は、その物品収納指示に従って複数の仮置き部分に仮置きされている物品を、開放された前側部を通して移動させて指示された容器に収納することになる。
【0022】
又、軽量物品用作業域部分においては、複数の仮置き部分を用いて複数の容器に対して収納する物品を仮置きして物品収納作業を行わせることができるものとなる、つまり、仮置きした物品を収納すべき容器に収納した後、次に物品を収納すべき容器が搬送されてくるまでの待ち時間を利用して次に収納すべき物品を物品仮置台に仮置きするときに、次に搬送されてくる物品を収納すべき容器が一つの場合には複数の仮置き部分の一つに物品を仮置きし、次に搬送されてくる物品を収納すべき容器が複数並ぶ状態で存在する場合等においては、複数の物品仮置き部分に複数の容器に収納する物品を仮置して、物品収納作業を行わせることができるものとなるのであり、軽量物品用作業域部分における物品収納作業を適正通り行える並び順で容器の搬送形態を計画するときに、物品を収納すべき容器が一つずつ間欠的に搬送される形態のみならず、物品を収納すべき容器が複数並ぶ状態で存在する形態をも用いて容器の搬送形態を計画することができるものとなって、物品仕分作業における容器の搬送形態を物品仕分作業の効率の向上を図るように計画することができることになる。
したがって、重量の大きな物品及び軽量な物品についての物品仕分作業を効率の向上を図りながら行うことができる物品仕分設備を提供できるに至った。
【0023】
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成に加えて、前記物品収納用作業域における前記重量物品用作業域部分及び前記軽量物品用作業域部分の夫々が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンに区画され、
前記重量物品用作業域部分における各作業ゾーンの夫々に、複数の前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤの搬送方向に間隔を隔てて並置され、
前記軽量物品用作業域部分における各作業ゾーンの夫々に前記複数容器対応型の物品仮置台が設けられている点にある。
【0024】
第4特徴構成によれば、前記物品収納用作業域における前記重量物品用作業域部分が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンに区画され、その各作業ゾーンの夫々に複数の前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤの搬送方向に間隔を隔てて並置されているので、複数の作業ゾーンにおいて夫々異なる種類の重量の大きい物品を取り扱うことが可能となる。
【0025】
又、前記物品収納用作業域における前記軽量物品用作業域部分の夫々が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンに区画され、その各作業ゾーンの夫々に前記複数容器対応型の物品仮置台が設けられているので、複数の作業ゾーンにおいて夫々異なる種類の軽量の物品を取り扱うことが可能となる。
【0026】
しかも、重量物品用作業域部分の各作業ゾーンにおいては、複数の単一容器対応型の物品仮置台に物品を仮置きすることができ、そして、軽量物品用作業域部分の各作業ゾーンにおいては、複数の仮置き部分に複数の容器に対して収納する物品を仮置きできるものとなるから、各作業ゾーンにおける物品収納作業を適正通り行える並び順で容器の搬送形態を計画するときに、物品を収納すべき容器が一つずつ間欠的に搬送される形態のみならず、物品を収納すべき容器が複数並ぶ状態で存在する形態をも用いて容器の搬送形態を計画することができるものとなって、物品仕分作業における容器の搬送形態を物品仕分作業の効率の向上を図るように計画することができることになる。
【0027】
したがって、第4特徴構成によれば、重量の大きな物品と軽量な物品とのいずれの物品についても複数種の物品を仕分けることができ、しかも、その重量の大きな物品及び軽量な物品についての物品仕分作業を効率の向上を図りながら行うことができる物品仕分設備を提供できるに至った。
【0028】
本発明の第5特徴構成は、第3特徴構成又は第4特徴構成に加えて、前記重量物品用作業域部分に対して前記搬送コンベヤの搬送方向における上流側と下流側との夫々に、前記軽量物品用作業域部分が配置されている点にある。
【0029】
第5特徴構成によれば、前記重量物品用作業域部分に対して前記搬送コンベヤの搬送方向における上流側と下流側との夫々に、前記軽量物品用作業域部分が配置されているので、搬送される容器に対して軽量の物品と重量の大きい物品とを混在させる状態で収納するような場合において、前記重量物品用作業域部分に対して搬送上手側に位置する前記軽量物品用作業域部分にて、例えば軽量であるが破損しにくい丈夫な物品を取り扱うようにし、且つ、前記重量物品用作業域部分に対して搬送下手側に位置する前記軽量物品用作業域部分にて、例えば軽量であって比較的破損し易い物品を取り扱うようにする等、収納作業が行い易くなるように収納順序を考慮して、重量の大きい物品の収納の前後で取り扱う物品の種類を区別しておくことが可能である。
【0030】
ところで、軽量の物品と重量の大きい物品とを混在させる状態で収納する場合において、重量の大きな物品を容器の最下段に収納すべく搬送コンベヤの搬送始端部にて収納する構成とすることも考えられるが、このようにすると、搬送コンベヤによる搬送経路のほぼ全域にわたり重量の大きい物品を収納して重量の大きい状態で容器を搬送する必要があり、搬送コンベヤの駆動力を全領域にわたり大にする必要があり、それだけランニングコストが大になる不利があるが、上記構成によれば、物品を収納する容器の重量が大になる前記重量物品用作業域部分が搬送コンベヤの搬送経路の中間にあるから、極力ランニングコストを低減することが可能とある。
【0031】
従って、第5特徴構成によれば、重量の大きな物品と軽量の物品とを共に取り扱うような場合において、容器内への物品の収納順序を考慮して収納作業が行い易いものとなり、しかも、極力ランニングコストを低減することが可能となる物品仕分け設備を提供できるに至った。
【0032】
本発明の第6特徴構成は、第3特徴構成〜第5特徴構成のいずれかに加えて、前記重量物品用作業域部分における複数の作業ゾーンのうちの一部の作業ゾーンに対応する物品保管部が、物品をパレットに段積みする状態で保管し、且つ、他の作業ゾーンに対応する物品保管部が、物品を物品取出側に自重下降する形態で収納する複数段式のフローラックにて物品を保管するように構成されている点にある。
【0033】
第6特徴構成によれば、取出し頻度が多い物品は、パレットに段積みする状態で物品を保管する物品保管部に同一種類の多量の物品を保管するようにしておくと、多くの物品を一度に保管することができ、仕分け作業に伴って物品を物品保管部に補充するような場合に、その補充作業の頻度を少なくすることが可能となる。
【0034】
一方、取出し頻度が少ない物品は、複数段式のフローラックにて物品を保管する物品保管部に複数種類の物品を少量ずつ保管するようにしておくと、設置スペースを大きくすることなく複数の種類の物品を保管することができる。
【0035】
従って、第6特徴構成によれば、取り扱う物品の取出し頻度の違いに応じて、異なる構成の物品保管部に保管する構成とすることで、使用頻度の多い物品の補充作業を少なくしながら、種類の多い物品についての設置スペースを少なくすることが可能となる物品仕分け設備を提供できるに至った。
【0036】
本発明の第7特徴構成は、第1特徴構成〜第6特徴構成のいずれかに加えて、前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤを跨ぐ状態に設置される左右一対の逆U字状枠体と、それら逆U字状枠体における前記搬送コンベヤの上方に位置する部分に対して、前記搬送コンベヤの横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で架設される複数の直線状枠とから構成されている点にある。
【0037】
第7特徴構成によれば、前記単一容器対応型の物品仮置台は搬送コンベヤを跨ぐ状態に設置される左右一対の逆U字状枠体を備えているから、この左右一対の逆U字状枠体によって、搬送コンベヤの横幅方向両側部の外方側箇所の夫々における左右両側すなわち4箇所にて床面に設置した状態で物品仮置台を安定的に支持することができる。
【0038】
又、逆U字状枠体における搬送コンベヤの上方に位置する部分に対して、搬送コンベヤの横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で複数の直線状枠が架設される構成であるから、複数の直線状枠同士の間は間隔があいているので、その間を通して作業者が搬送コンベヤによる容器の搬送状態を目視することができ、容器の通過を見落とす等の不利がなく、作業を良好に行うことができる。
【0039】
従って、第7特徴構成によれば、作業者が物品を収納すべき容器の通過を見落とす不利がなく、収納ミス等のない良好な状態で作業を行うことが可能となる物品仕分け設備を提供できるに至った。
【0040】
本発明の第8特徴構成は、第1特徴構成〜第7特徴構成のいずれかに加えて、前記搬送コンベヤにて搬送される容器の夫々に、各容器を識別する容器識別情報を作業者が読み取り可能な形態で表示する表示部が設けられ、
前記物品収納管理手段が、前記物品収納指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台に対応させて設けた物品収納指示用表示手段にて、前記容器識別情報を表示させるように構成されている点にある。
【0041】
第8特徴構成によれば、搬送コンベヤにて搬送される容器の夫々に設けられた表示部に容器識別情報が作業者が読み取り可能な形態で表示される。一方、前記単一容器対応型の物品仮置台に対応させて設けた物品収納指示用表示手段にて、物品収納管理手段により指示される物品仮置台に仮置きされた物品を収納する容器についての容器識別情報が表示されることになる。
【0042】
作業者は物品収納指示用表示手段にて表示される容器識別情報から、物品仮置台に仮置きされた物品を収納すべき容器の容器識別情報が分かるから、搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される容器における表示部に表示される容器識別情報が、物品を収納すべき容器の容器識別情報であるか否かを判断して、物品を収納すべき容器であれば、物品仮置台に仮置きしている物品をその容器に収納することになる。
【0043】
従って、第8特徴構成によれば、作業者は、物品を収納すべき容器であるか否かを容器に表示される容器識別情報を確認しながら判断することができて、仮置きしている物品を対応する容器に収納することを適正に行うことが可能となる物品仕分け設備を提供できるに至った。
【0044】
本発明の第9特徴構成は、第8特徴構成に加えて、前記物品収納指示用表示手段が、前記搬送コンベヤにて搬送される容器の高さに対応する高さで設けられている点にある。
【0045】
第9特徴構成によれば、前記物品収納指示用表示手段が搬送コンベヤにて搬送される容器の高さに対応する高さで設けられるから、前記物品収納指示用表示手段と搬送コンベヤにて搬送される容器における表示部とがほぼ同じ高さに位置することになるので、作業者が、搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される容器における表示部に表示される容器識別情報と物品収納指示用表示手段に表示される容器識別情報とを見比べながら、自己が物品を収納すべき容器であるか否かを判断する作業を、視線を大きく変化させずに容易に行えるものとなる。
【0046】
従って、第9特徴構成によれば、作業者が、物品を収納すべき容器であるか否かについて判断する作業を容易に行うことが可能であり、仮置きしている物品を対応する容器に収納する作業を、より一層適正に行うことが可能となる物品仕分け設備を提供できるに至った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、本発明の物品仕分け設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品仕分け設備は、物品収納用作業域Aを経由して物品収納用の容器としての集品ケースCを縦列状態で搬送する搬送コンベヤ1が備えられ、物品収納用作業域Aにおける搬送コンベヤ1の側脇に作業者存在空間Bが形成され、集品ケースCに物品を収納する作業が作業者によって行われる構成となっている。
【0048】
前記物品収納用作業域Aが、重量物品用作業域部分A1と軽量物品用作業域部分A2とに区分けされ、前記重量物品用作業域部分A1及び前記軽量物品用作業域部分A2の夫々が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンZに区画されている。
【0049】
前記軽量物品用作業域部分A2の各作業ゾーンZでは、比較的小型で軽量の物品4を集品ケースCに収納する作業を行い、前記重量物品用作業域部分A1の各作業ゾーンZでは、例えば5Kgずつ袋詰めされた米等の重量の大きな物品4を集品ケースCに収納する作業を行うようになっている。そして、前記重量物品用作業域部分A1に対して前記搬送コンベヤ1の搬送方向における上流側と下流側との夫々に、前記軽量物品用作業域部分A2が配置されている。
【0050】
以下、各部の具体的な構成について説明する。
前記搬送コンベヤ1はローラコンベヤにて構成され、設定速度で集品ケースCを縦列状態で順次搬送する構成となっている。この搬送コンベヤ1の搬送方向の始端側箇所には、自動貼付式のラベル発行機2が設けられ、このラベル発行機2にて発行される連続番号(例えば、1、2、3、‥‥)が印刷されたラベルLが搬送コンベヤ1の始端側から連続して供給される集品ケースCの側面に自動的に貼着される(図3、図10参照)。
【0051】
このラベルLに表された容器識別情報の一例としての容器番号(オーダー番号ともいう)によって、各作業ゾーンZに位置する作業者が物品4を収納すべき集品ケースCを識別することができる。つまり、各集品ケースCは、容器識別情報の表示部としてのラベルLを備える構成となっている。
【0052】
そして、このラベル発行機2にてラベルLが貼着されたのちに、隙間のない状態で連続して搬送されていた集品ケースCが設定間隔をあけた状態で縦列状態で搬送されていくように搬送コンベヤ1が駆動されることになる。
【0053】
前記搬送コンベヤ1の前記ラベル発行機2よりも搬送下手側には、第1の前記軽量物品用作業域部分A2が形成されている。この第1の前記軽量物品用作業域部分A2は、複数の作業ゾーンZが搬送経路方向に並ぶ状態で形成されており、各作業ゾーンZの夫々に対応させて、複数の物品4を保管する物品保管部Hとしてのフローラック式の物品保管棚3と、物品保管棚3から取り出した物品4を仮置きする複数容器対応型の物品仮置台5とが設けられている。
【0054】
前記物品保管棚3は、図2に示すように、荷載置面を前面側ほど下位になるように傾斜させた上下複数段のフローラック式の棚にて形成され、背面側に供給される段ボール箱等のケースに入った物品4が自重で前面側に移動するように構成され、物品4を種類別に上下及び左右方向に並ぶ状態で保管する構成となっている。そして、物品保管棚3の作業者存在空間B側の端部には、載置される物品毎に、図4に示すように、取出し指示ランプ6を兼用したランプ内蔵式の押しボタン式の取出し用操作スイッチ7と、物品4の取出し数量を表示する取出し数量表示器8とを備えた棚側表示装置D1が設けられている。又、物品保管棚3の上端部には、物品4を収納すべき集品ケースCの番号(容器番号)を表示する容器番号表示器9が設けられている。
【0055】
前記複数容器対応型の物品仮置台5は、図2及び図3に示すように、作業者存在空間Bに向かう前側部を開放する状態に形成された複数の仮置き部分5aを備え、且つ、搬送コンベヤ1の真上に位置し、且つ、搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCに対して複数の仮置き部分5aに仮置きした物品4を開放された前側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される構成となっている。
【0056】
説明を加えると、図3に示すように、前記複数容器対応型の物品仮置台5は、搬送コンベヤ1の真上に位置する状態で設けられた水平姿勢の載置用平面部の上面を5個の縦壁10によって区画する状態で複数(4個)の仮置き部分5aが形成され、この4個の仮置き部分5aは作業者存在空間Bに向かう側が開放された状態となっており、搬送コンベヤ1の搬送経路方向に沿って並ぶ状態で形成される構成となっている。そして、複数の仮置き部分5aの夫々に対応させて、図2、図3及び図5に示すように、集品ケースCの容器識別情報(容器番号)を表示する容器番号表示器11と、投入指示ランプ12を兼用したランプ内蔵式の押しボタン式の投入用操作スイッチ13と、仮置き部分5aに置かれた物品4の個数を表示する投入数量表示器14とを備えた仮置台側表示装置D2が設けられている。
【0057】
そして、前記搬送コンベヤ1の前記第1の前記軽量物品用作業域部分A2よりも搬送下手側には、重量物品用作業域部分A1が形成されている。
この重量物品用作業域部分A1は、複数(具体的には4個)の作業ゾーンZが搬送経路方向に並ぶ状態で形成されており、前記重量物品用作業域部分A1における複数の作業ゾーンZのうちの一部の作業ゾーンZに対応する物品保管部Hが、物品4をパレットに段積みする状態で保管し、且つ、他の作業ゾーンZに対応する物品保管部Hが、物品4を物品取出側に自重下降する形態で収納する複数段式のフローラックにて物品4を保管するように構成されている。
【0058】
すなわち、重量物品用作業域部分A1における4個の作業ゾーンZのうちの2個の作業ゾーンZでは、各作業ゾーンZの夫々に対応させて、袋詰めの米等のような重量の大きな物品4であって且つ同一種類の物品4を収納する物品保管部Hとしてのパレット載置式の物品保管棚15と、パレット載置式の物品保管棚15から取り出した物品4を仮置きする単一容器対応型の物品仮置台16とが設けられている。又、他の2個の作業ゾーンZでは、米等の重量の大きな物品4であって且つ複数種類の物品4を収納する物品保管部Hとしてのフローラック式の物品保管棚17と、物品保管棚17から取り出した物品4を仮置きする単一容器対応型の物品仮置台16とが設けられている。
【0059】
前記パレット載置式の物品保管棚15は、図1、図8及び図9に示すように、各作業ゾーンZ毎に2個ずつ備えられており、物品4を段積み状態で積載したパレットPをフォークリフトによって搬送して、そのパレットPを、位置決めされる状態で予め2個の空パレットP1が段積みされて形成されている載置台上に載置して、前記パレットPの物品載置面が床面よりも設定高さだけ高い位置になるようにして、重量が大きい物品4を作業者が取り出すときに、床面にそのままパレットPを載置する場合に比べて作業の負担を軽減できるようにしている。尚、段積みされる2個の空パレットP1は、前壁部31aとパレットP1の左右両側に位置する側縦部31bとにより形成される収納用保持部31にて保持される構成となっている。
【0060】
そして、複数のパレット載置式の物品保管棚15の夫々には、作業者存在空間B側の端部、具体的には、収納用保持部31の前壁部31aにおける上部側の作業者存在空間B側箇所に、図6に示すような、集品ケースCの容器識別情報(容器番号)を表示する容器番号表示器20と、取出し指示ランプ21を兼用したランプ内蔵型の押しボタン式の取出し用操作スイッチ22とを備えた棚側表示装置D3が設けられている。
【0061】
前記フローラック式の物品保管棚17は、図11及び図12に示すように、荷載置面を前面側ほど下位になるように傾斜させた上下複数段のフローラック式に形成され、背面側から供給される物品4が自重で前面側に移動するように構成されている。そして、物品4を種類別に収納する複数の収納部17aが上下及び左右方向に並ぶ状態で備えられている。このフローラック式の物品保管棚17にはパレット載置式の物品保管棚15と同様に袋詰めされた米等の重量の大きな物品4を収納するものであるが、このフローラック式の物品保管棚17は複数種の物品4を種類別に各収納部17aに収納することになる。フローラック式の物品保管棚17には、各段の物品載置面に鉄製の敷板18が設けられ、左右両側部に鉄製の側部案内壁19が設けられている。
【0062】
又、このフローラック式の物品保管棚17の各収納部17aの作業者存在空間B側の端部にも、パレット載置式の物品保管棚15と同様に、図6に示すような、集品ケースCの容器識別情報(容器番号)を表示する容器番号表示器20と、取出し指示ランプ21を兼用したランプ内蔵型の押しボタン式の取出し用操作スイッチ22とを備えた棚側表示装置D3が設けられている。
【0063】
そして、重量物品用作業域部分A1における各作業ゾーンZに夫々備えられる単一容器対応型の物品仮置台16は、前記作業者存在空間Bに向かう前側部及び搬送コンベヤ1の搬送方向に対応する横側部を開放する状態に形成され、且つ、搬送コンベヤ1の真上に位置し且つ搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCに対して仮置きした物品4を開放された横側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される構成となっている。
【0064】
説明を加えると、この単一容器対応型の物品仮置台16は、図10に示すように、搬送コンベヤ1を跨ぐ状態に設置される左右一対の逆U字状枠体23と、それら逆U字状枠体23における搬送コンベヤ1の上方に位置する部分に対して、搬送コンベヤ1の横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で架設される複数の直線状枠24とから構成されている。
【0065】
この単一容器対応型の物品仮置台16における物品4を載置する物品載置部25は、逆U字状枠体23における搬送コンベヤ1の上方に位置する部分と前記複数の直線状枠24とからなり、集品ケースCの通過を許容する状態で搬送コンベヤ1の上方に位置して水平姿勢になるように設けられる。
【0066】
一方、左右一対の逆U字状枠体23は、物品載置部25を支持する4本の支柱として機能しており、搬送コンベヤ1を迂回した状態で安定した状態で物品4を載置支持することができる構成となっている。又、物品載置部25が、作業者のほぼ腰の高さに近い位置になるように高さが設定されており、重量の大きな物品4であっても極力、楽に収納作業が行えるようになっている。
【0067】
又、前記単一容器対応型の物品仮置台16は、複数の直線状枠24の間の隙間、及び、左右の逆U字状枠体23同士の間の隙間から搬送コンベヤ1上の集品ケースCの搬送状況を作業者が目視で確認することができて、作業者が集品ケースCの存在を見逃すおそれが少ないものとなる。
【0068】
図10に示すように、前記単一容器対応型の物品仮置台16に対応させて仮置台側表示装置D4が設けられており、この仮置台側表示装置D4は、図6に示すように、棚側表示装置D3と同様に、集品ケースCの容器番号を表示する容器番号表示器26と、投入指示ランプ27を兼用したランプ内蔵型の押しボタン式の投入用操作スイッチ28とを備えて構成されている。単一容器対応型の物品仮置台16には1つの物品4(例えば袋詰めされた米)が載置されるものであるから、この仮置台側表示装置D4には個数を表示する表示器は設けられていない。そして、この仮置台側表示装置D4が単一容器対応型の物品仮置台16に対応させて設けた物品収納指示用表示手段を構成する。
【0069】
そして、この仮置台側表示装置D4は、図10に示すように、搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCの高さに対応する高さで設けられている。尚、この仮置台側表示装置D4は、具体的な支持構造は詳述しないが、搬送コンベヤ1の搬送方向、搬送コンベヤ1の横幅方向、並びに、上下方向の夫々に沿って、位置変更調整可能に構成され、作業者が見やすく且つ操作し易い位置になるように調節することができるようになっている。
【0070】
前記搬送コンベヤ1の前記重量物品用作業域部分A1よりも搬送下手側には、第2の軽量物品用作業域部分A2が設けられているが、この第2の軽量物品用作業域部分A2は第1の軽量物品用作業域部分A2と同じ構成であるから説明は省略する。
【0071】
そして、この物品仕分け設備では、搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される複数の集品ケースCについての物品収納情報を管理して、物品保管部Hから物品仮置台5,16に取り出す物品4を指示する物品取出指示、及び、搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される複数の集品ケースCのうちの物品仮置台5,16に仮置きされた物品4を収納する集品ケースCを指示する物品収納指示を行う物品収納管理手段としての管理用コンピュータ30が設けられている。
【0072】
すなわち、前記管理用コンピュータ30は、前記軽量物品用作業域部分A2の各作業ゾーンZでは、前記物品取出指示として、前記複数容器対応型の物品仮置台5における複数の仮置き部分5aの夫々に対して搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCのうちの一つの集品ケースCに収納する物品4を仮置きするように指示し、且つ、前記物品収納指示として、複数の仮置き部分5aの夫々について搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される複数の集品ケースCのうちの仮置きされた物品4を収納する集品ケースCを指示するように構成されている。
【0073】
又、前記管理用コンピュータ30は、重量物品用作業域部分A1の各作業ゾーンZでは、前記物品取出指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台16に対して搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCのうちの一つの集品ケースCに収納する物品を仮置きすべく指示するように構成されている。
【0074】
各作業ゾーンZには1人ずつの作業者が配備され、各作業者は前述の各情報の表示に基づいて、物品取出し作業、物品4の仮置き作業、集品ケースCへの物品収納作業等を行う。
【0075】
図7に示すように、前記管理用コンピュータ30には、上述したような各作業ゾーンZ毎に備えられる取出し用操作スイッチ7、22及び投入用操作スイッチ13、28の各情報が入力され、管理用コンピュータ30からは、各作業ゾーンZ毎に備えられる各表示装置D1〜D4に対する各駆動情報、及び、ラベル発行機2への指令情報が出力される構成となっており、搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCについての容器識別情報、前記物品取出指示情報、及び、前記物品収納指示情報を集品ケースCの搬送順序に合わせて管理するようになっている。尚、上記したような各表示装置は、複数の各作業ゾーンZ毎に複数設けられるが、夫々同じ構成であるから、図7では1つを代表して記載し、他のものは記載は省略している。
【0076】
次に、管理用コンピュータ30による各情報の表示制御と、具体的な作業者による作業内容とについて説明する。
管理用コンピュータ30は、予め、例えば客先等から発行される注文書の内容等に基づいて物品仕分け用の作業データを作成する。このとき、複数の注文情報に対応するために、前記各作業ゾーンに存在する作業者による作業時間や搬送コンベヤ1による搬送時間等を考慮して、各作業ゾーン毎にどのような順序で集品ケースC内に物品4を収納する作業を行うかについて予め計画を立てることになる。例えば、各作業ゾーンZに位置する作業者が収納作業を行うことが可能なように、連続して搬送される容器のうちで、当該作業ゾーンZにて物品4を収納すべき集品ケースCを複数個おきに間隔をあける状態で搬送することになる。
【0077】
具体的には、物品仕分け用の作業データは、搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される複数の集品ケースCについての容器識別情報、物品保管部Hから物品仮置台5、16に取り出す物品4を指示するための物品取出指示情報、及び、搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される複数の集品ケースCのうちの物品仮置台5,16に仮置きされた物品4を収納する集品ケースCを指示するための物品収納指示情報等を含むものである。
【0078】
そして、ラベル発行機2にて発行されて貼付された連続番号のラベルLを備えた集品ケースCが、搬送コンベヤ1の搬送始端部から順次投入されて搬送されるが、先ず、前記軽量物品用作業域部分A2の各作業ゾーンZでは、集品ケースCが搬送されてくるのに先立って、管理用コンピュータ30により物品保管棚3における棚側表示装置D1の動作が制御される。つまり、容器番号表示器9にその作業ゾーンZが担当すべき集品ケースCの容器番号が表示され、且つ、収納すべき物品4が保管されている物品保管棚3における収納部3aの取出し指示ランプ6gが点灯し、取出し数量表示器8に物品4の個数が表示される。これらの取出し指示ランプ6gを点灯させ、取出し数量表示器8に物品4の個数を表示させる指示が前記物品取出指示に対応するものである。
【0079】
作業者は、物品保管棚3から該当する物品4を取り出して、複数容器対応型の物品仮置台5における複数の仮置き部分5aのいずれかに物品4を仮置きするのであるが、そのとき、物品4の取り出しが行われた物品保管棚3の収納部3aにおける取出し用操作スイッチ7を操作することになる。そのとき、管理用コンピュータ30は取出し用操作スイッチ7の操作に伴って取出し指示ランプ6を消灯させる。
【0080】
次に、作業者は、物品4を仮置きした仮置き部分5aにおける投入用操作スイッチ13を操作することになる。そのとき、管理用コンピュータ30により仮置台側表示装置D2の動作が制御される。つまり、投入用操作スイッチ13が操作されると、それに内装される投入指示ランプ12を点灯して仮置き状態であることを表示する。そして、仮置き部分5aの容器番号表示器11に物品4を収納すべき集品ケースCの容器番号を表示し、併せて、投入数量表示器14に投入数量を表示する。このとき容器番号表示器11に物品4を収納すべき集品ケースCの容器番号を表示させる指示が前記物品収納指示に対応するものである。
【0081】
作業者は、容器番号表示器11に表示される容器番号と集品ケースCに貼られたラベルLに表示される容器番号とを比較して、物品4を収納すべき集品ケースCであるか否かを判断し、物品4を収納すべき集品ケースCが搬送されてくると、仮置きしていた物品4をその集品ケースCに収納する。そして、物品4が収納された仮置き部分5aにおける投入用操作スイッチ13を再度操作して収納が完了することになる。このとき管理用コンピュータ30は投入用操作スイッチ13の操作に伴って投入指示ランプ12を消灯させることになる。
【0082】
このとき、複数の仮置き部分5aの夫々に物品4を仮置きしている場合、そのうちのいずれかの仮置き部分5aに仮置きしている物品4を収納すべき集品ケースCに収納すると、その仮置き部分5aに対応する投入用操作スイッチ13を操作するが、他の仮置き部分5aの投入用操作スイッチ13は操作しないので投入指示ランプ12は点灯状態を維持することになる。
【0083】
搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される集品ケースCのうちの物品4を収納すべき集品ケースCの搬送形態としては、当該作業ゾーンにて物品4を収納すべき集品ケースCが搬送コンベヤ1にて複数の集品ケースCおきに間欠的に搬送されることになるが、その物品4を収納すべき集品ケースCが1個ずつ間欠的に搬送される場合だけでなく、複数個が固まりになった状態で連続して搬送されてくるような場合もあるが、このような場合であっても、複数の仮置き部分5aに物品4を仮置きしていることで対応できるのである。そして、全ての仮置き部分5aの物品4が集品ケースCに収納されると、全ての投入指示ランプ12が消灯することになる。
【0084】
そして、その後は、管理用コンピュータ30の制御により、物品保管棚3における容器番号表示器9にその作業ゾーンZが、次に担当すべき集品ケースCの容器番号が表示され、且つ、収納すべき物品4が保管されている物品保管棚3における収納部3aの取出し指示ランプ6が点灯し、取出し数量表示器8に物品4の個数が表示されることになり、以下、同様な処理が繰り返し行われることになる。
【0085】
次に、前記重量物品用作業域部分A1の各作業ゾーンZでは、集品ケースCが搬送されてくるのに先立って、管理用コンピュータ30により物品保管棚15、17における棚側表示装置D3の動作が制御される。つまり、容器番号表示器20にその作業ゾーンZが担当すべき集品ケースCの容器番号が表示され、且つ、収納すべき物品4が保管されている物品保管棚15,17における該当する取出し指示ランプ21が点灯する。このような容器番号表示器20に容器番号を表示させ、且つ、取出し指示ランプ21を点灯させる指示が前記物品取出指示に対応するものである。
【0086】
作業者は、物品保管棚15,17から該当する物品4を取り出して、単一容器対応型の物品仮置台16に物品4を仮置きするのであるが、そのとき、物品4の取り出しが行われた物品保管棚15,17における取出し用操作スイッチ22を操作することになる。そのとき、管理用コンピュータ30は取出し用操作スイッチ22の操作に伴って取出し指示ランプ6を消灯させる。
【0087】
次に、作業者は、物品4を仮置きした単一容器対応型の物品仮置台16における投入用操作スイッチ28を操作する。そのとき、管理用コンピュータ30により仮置台側表示装置D4の動作が制御される。つまり、投入用操作スイッチ28に内装される投入指示ランプ27が点灯して仮置き状態が表示され、且つ、仮置台側表示装置D4における容器番号表示器26に物品4を収納すべき集品ケースCの容器番号が表示される。この容器番号表示器26に物品4を収納すべき集品ケースCの容器番号が表示するための指示が前記物品収納指示に対応するものである。
【0088】
単一容器対応型の物品仮置台16は、作業者存在空間Bに向かう前側部及び搬送コンベヤ1の搬送方向に対応する横側部だけでなく全方位が開放する状態に形成されているので、物品4を仮置きする際に、大きい重量の物品4であっても、単一容器対応型の物品仮置台16に載せる方向に制約がなく周囲に邪魔になるものもないので、作業が行い易いものになる。
【0089】
そして、その単一容器対応型の物品仮置台16側の容器番号表示器26に表示される容器番号と集品ケースCに貼られたラベルLに表示される容器番号とを比較して物品を収納すべき集品ケースCであるか否かを判断し、物品4を収納すべき集品ケースCが搬送されてくると、仮置きしていた物品をその集品ケースCに収納する。
【0090】
前記容器番号表示器26は、図9及び図11に示すように、搬送コンベヤ1にて搬送される集品ケースCの高さに対応する高さで設けられているから、容器番号表示器26に表示される容器番号と集品ケースCに貼られたラベルLに表示される容器番号とを目視しながら比較する作業が行い易いものとなる。
【0091】
物品4を集品ケースCに収納する場合、単一容器対応型の物品仮置台16に仮置きしている物品4は重量が大きいものであるから、図10に示すように、単一容器対応型の物品仮置台16の開放された横側部を通して移動させて、搬送コンベヤ1にて搬送されて単一容器対応型の物品仮置台16よりも搬送方向上手側に集品ケースCが位置しているときに収納作業を行うと、搬送コンベヤ1にて搬送されて近づいてくる集品ケースCに対して物品4を収納するものとなり、搬送方向下手側に位置しているときのように、集品ケースCが離れていく方向に移動している場合に比べて物品4を集品ケースCに収納し易いものとなる。又、そのとき、集品ケースCに対して物品4を落とし込むようにして投入することで、物品4を手で持って移動する移動距離が短いものとなり、負担の少ない状態で楽に作業を行うことができる。
【0092】
集品ケースCに物品4を収納すると、作業者は投入用操作スイッチ28を再度操作する。そのとき、管理用コンピュータ30は投入指示ランプ27を消灯させることになる。この状態が物品4の収納が終了した状態に対応する。
【0093】
この単一容器対応型の物品仮置台16は、複数容器対応型の物品仮置台5の場合と同様に、2つの単一容器対応型の物品仮置台16の夫々に物品4を仮置きしている場合、そのうちのいずれかの物品4を収納すべき集品ケースCに収納すると、その単一容器対応型の物品仮置台16に対応する投入用操作スイッチ28を操作するが、他の単一容器対応型の物品仮置台16の投入用操作スイッチ28は操作しないので投入指示ランプ27は点灯状態を維持することになる。
【0094】
又、搬送コンベヤ1にて縦列状態で搬送される集品ケースCのうちの物品4を収納すべき集品ケースCの搬送形態についても、複数容器対応型の物品仮置台5の場合と同様に、当該作業ゾーンにて物品4を収納すべき集品ケースCが搬送コンベヤ1にて複数の集品ケースCおきに間欠的に搬送されることになるが、その物品4を収納すべき集品ケースCが1個ずつ間欠的に搬送される場合だけでなく、複数個が固まりになった状態で連続して搬送されてくるような場合もあるが、このような場合であっても、複数の単一容器対応型の物品仮置台16に物品4を仮置きしていることで対応できるのである。そして、2つの単一容器対応型の物品仮置台16の物品4が集品ケースCに収納されると夫々の投入指示ランプ27が共に消灯することになる。
【0095】
そして、その後は、管理用コンピュータ30により、容器番号表示器20にその作業ゾーンZにて次に担当すべき集品ケースCの容器番号が表示され、且つ、収納すべき物品4が保管されている物品保管棚15,17における該当する取出し指示ランプ21が点灯することになり、以下、同様な処理が繰り返し行われることになる。
【0096】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0097】
(1)上記実施形態では、前記物品収納用作業域Aが重量物品用作業域部分A1と軽量物品用作業域部分A2とに区分けされ、前記重量物品用作業域部分A1に対して前記搬送コンベヤ1の搬送方向における上流側と下流側との夫々に前記軽量物品用作業域部分A2が配置される構成を例示したが、このような構成に代えて、前記重量物品用作業域部分A1に対して前記搬送コンベヤ1の搬送方向における上流側と下流側とのうちのいずれか一方に前記軽量物品用作業域部分A2が配置される構成としてもよい。又、前記物品収納用作業域Aが重量物品用作業域部分A1だけで構成されるものでもよい。
【0098】
(2)上記実施形態では、前記物品収納用作業域Aが、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンZに区画され、各作業ゾーンZの夫々に、複数の前記単一容器対応型の物品仮置台16が、前記搬送コンベヤ1の搬送方向に間隔を隔てて並置される構成としたが、各作業ゾーンZに前記単一容器対応型の物品仮置台16が1個ずつ設けられる構成としてもよい。
【0099】
(3)上記実施形態では、前記重量物品用作業域部分A1における複数の作業ゾーンZのうちの一部の作業ゾーンZに対応する物品保管部が、物品をパレットに段積みする状態で保管し、且つ、他の作業ゾーンZに対応する物品保管部が、物品を物品取出側に自重下降する形態で収納する複数段式のフローラックにて物品を保管する構成としたが、このような構成に限らず、複数の作業ゾーンZの全ての作業ゾーンZに対応する物品保管部が、物品をパレットに段積みする状態で保管する構成としてもよく、又、複数の作業ゾーンZの全ての作業ゾーンZに対応する物品保管部が、物品を物品取出側に自重下降する形態で収納する複数段式のフローラックにて物品を保管する構成としてもよい。
【0100】
(4)上記実施形態では、単一容器対応型の物品仮置台が、搬送コンベヤ1を跨ぐ状態に設置される左右一対の逆U字状枠体23と、それら逆U字状枠体23における搬送コンベヤ1の上方に位置する部分に対して、搬送コンベヤ1の横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で架設される複数の直線状枠24とから構成され、しかも、物品4を載置する物品載置部25が全方位が開放する状態に形成されている構成を例示したが、このような構成に限らず、次のように構成してもよい。
【0101】
例えば、物品4を載置する物品載置部25の全体を板体で構成して、その板体を4本支柱で支持する構成としてもよく、又、作業者存在空間Bに向かう前側部及び搬送コンベヤ1の搬送方向に対応する横一側部だけが開放され、搬送コンベヤ1の搬送方向に対応する横他側部に縦壁を備える構成等、各種の形態で実施してもよい。
【0102】
(5)上記実施形態では、前記軽量物品用作業域部分に備えられる複数容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤの真上に位置する状態で設置されるものを例示したが、このような構成に代えて、複数容器対応型の物品仮置台が作業者存在空間とは反対側となる搬送コンベヤの側脇に位置する状態で設置される構成としてもよい。
【0103】
(6)上記実施形態では、前記搬送コンベヤ1にて搬送される容器(集品ケースC)の夫々に、各容器を識別する容器識別情報を作業者が読み取り可能な形態で表示する表示部が設けられ、物品収納管理手段が、前記物品収納指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台16に対応させて設けた物品収納指示用表示手段にて、前記容器識別情報を表示させるように構成されているものを例示したが、このような構成に代えて次のように構成してもよい。
【0104】
例えば、前記容器に、前記容器識別情報として、読取装置により読み取り自在なバーコード表示で表示しておき、搬送コンベヤの搬送経路中に備えられた読取装置によって読み取った結果を、作業者が携帯している無線式の指示装置に無線通信にて指示する構成とする等、物品収納指示の形態は種々変更して実施してもよい。又、前記物品収納指示に限らず、前記物品取出指示についても同様に、作業者が携帯している無線式の指示装置に無線通信にて指示するような構成にしてもよく、物品取出指示の形態は種々変更して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】物品仕分け設備の全体平面図
【図2】軽量物品用作業域部分の搬送方向視での断面図
【図3】軽量物品用作業域部分の側面図
【図4】棚側表示装置の正面図
【図5】仮置台側表示装置の正面図
【図6】棚側表示装置の正面図
【図7】制御ブロック図
【図8】重量物品用作業域部分の平面図
【図9】重量物品用作業域部分の搬送方向視での断面図
【図10】重量物品用作業域部分の斜視図
【図11】重量物品用作業域部分の搬送方向視での断面図
【図12】物品保管棚の正面図
【符号の説明】
【0106】
1 搬送コンベヤ
4 物品
5 複数容器対応型の物品仮置台
5a 仮置き部分
16 単一容器対応型の物品仮置台
30 物品収納管理手段
A 物品収納用作業域
A1 重量物品用作業域部分
A2 軽量物品用作業域部分
C 容器
D4 物品収納指示用表示手段
H 物品保管部
L 表示部(ラベル)
Z 作業ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品収納用作業域を経由して物品収納用の容器を縦列状態で搬送する搬送コンベヤと、
前記物品収納用作業域における前記搬送コンベヤの側脇の作業者存在空間に隣接して配置される物品保管部と、
前記物品収納用作業域に配置される物品仮置台と、
前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器についての物品収納情報を管理して、前記物品保管部から前記物品仮置台に取り出す物品を指示する物品取出指示、及び、前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器のうちの前記物品仮置台に仮置きされた物品を収納する容器を指示する物品収納指示を行う物品収納管理手段とが設けられた物品仕分け設備であって、
前記物品仮置台として、前記作業者存在空間に向かう前側部及び前記搬送コンベヤの搬送方向に対応する横側部を開放する状態に形成され、且つ、前記搬送コンベヤの真上に位置し且つ前記搬送コンベヤにて搬送される容器に対して仮置きした物品を開放された横側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される単一容器対応型の物品仮置台が設けられ、
前記物品収納管理手段が、前記物品取出指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台に対して前記搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きすべく指示するように構成されている物品仕分け設備。
【請求項2】
前記物品収納用作業域が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンに区画され、各作業ゾーンの夫々に、複数の前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤの搬送方向に間隔を隔てて並置されている請求項1記載の物品仕分け設備。
【請求項3】
前記物品収納用作業域が、重量物品用作業域部分と軽量物品用作業域部分とに区分けされ、
前記重量物品用作業域部分に、前記単一容器対応型の物品仮置台が設置され、
前記軽量物品用作業域部分に、前記物品仮置き台として、前記作業者存在空間に向かう前側部を開放する状態に形成された複数の仮置き部分を備え、且つ、前記搬送コンベヤの真上又は前記作業者存在空間とは反対側となる前記搬送コンベヤの側脇に位置し且つ前記搬送コンベヤにて搬送される容器に対して複数の仮置き部分に仮置きした物品を開放された前側部を通して移動させて収納可能となる状態で設置される複数容器対応型の物品仮置台が設けられ、
前記物品収納管理手段が、前記物品取出指示として、前記複数容器対応型の物品仮置台における複数の仮置き部分の夫々に対して前記搬送コンベヤにて搬送される容器のうちの一つの容器に収納する物品を仮置きするように指示し、且つ、前記物品収納指示として、前記複数の仮置き部分の夫々について前記搬送コンベヤにて縦列状態で搬送される複数の容器のうちの仮置きされた物品を収納する容器を指示するように構成されている請求項1又は2記載の物品仕分け設備。
【請求項4】
前記物品収納用作業域における前記重量物品用作業域部分及び前記軽量物品用作業域部分の夫々が、各別に作業者が存在する複数の作業ゾーンに区画され、
前記重量物品用作業域部分における各作業ゾーンの夫々に、複数の前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤの搬送方向に間隔を隔てて並置され、
前記軽量物品用作業域部分における各作業ゾーンの夫々に、複数の前記複数容器対応型の物品仮置台が設けられている請求項3記載の物品仕分け設備。
【請求項5】
前記重量物品用作業域部分に対して前記搬送コンベヤの搬送方向における上流側と下流側との夫々に、前記軽量物品用作業域部分が配置されている請求項3又は4記載の物品仕分け設備。
【請求項6】
前記重量物品用作業域部分における複数の作業ゾーンのうちの一部の作業ゾーンに対応する物品保管部が、物品をパレットに段積みする状態で保管し、且つ、他の作業ゾーンに対応する物品保管部が、物品を物品取出側に自重下降する形態で収納する複数段式のフローラックにて物品を保管するように構成されている請求項3〜5のいずれか1項に記載の物品仕分け設備。
【請求項7】
前記単一容器対応型の物品仮置台が、前記搬送コンベヤを跨ぐ状態に設置される左右一対の逆U字状枠体と、それら逆U字状枠体における前記搬送コンベヤの上方に位置する部分に対して、前記搬送コンベヤの横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で架設される複数の直線状枠とから構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の物品仕分け設備。
【請求項8】
前記搬送コンベヤにて搬送される容器の夫々に、各容器を識別する容器識別情報を作業者が読み取り可能な形態で表示する表示部が設けられ、
前記物品収納管理手段が、前記物品収納指示として、前記単一容器対応型の物品仮置台に対応させて設けた物品収納指示用表示手段にて、前記容器識別情報を表示させるように構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の物品仕分け設備。
【請求項9】
前記物品収納指示用表示手段が、前記搬送コンベヤにて搬送される容器の高さに対応する高さで設けられている請求項8記載の物品仕分け設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−297171(P2007−297171A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−126176(P2006−126176)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】