説明

特定区域内のユーザ機器を探索する方法及びそのための手段

本発明は、発信者が最初にユーザ機器の番号を知らずに特定区域内のユーザ機器に電話をかけることができるための技術的解決法を提供することを目的とする。問合せ装置が、特定区域内のユーザ機器を問い合わせるために、第1の問合せ要求メッセージを問合せ応答サーバに送信する。問合せサーバは、特定区域内のユーザ機器の関連情報を備える第1の問合せ応答メッセージを問合せ装置に送り返す。関連情報は通信識別子(番号など)を含む。発信者は、その後、第1の問合せ応答メッセージに従って特定区域内のユーザ機器と通信することができる。本発明は、既存のロケーションサービスを向上させ、ユーザ又は顧客に逆スタイルのロケーションサービスを提供し、通信におけるユーザの経験を改善するのに役立つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信ネットワークに関し、特に、特定区域内のユーザ機器を探索する方法及び手段に関する。
【背景技術】
【0002】
ロケーションサービスは、現在、3Gネットワークにおいて及びレガシー2Gネットワークにおいてさえも普及している。無線通信ネットワークにおいて、ロケーションサービスはユーザ機器の通信識別子によるユーザ機器の地理的位置情報の取得を容易にする。
【0003】
時に、特定の番号ではなく指定された区域の人々と通信する必要があることがある。例えば、ある会社のセールスマンが国中に散らばっていて、その会社の役員が打ち合わせのために顧客のうちの1人の近くにいる販売員に電話をかけたいとき、タクシー会社が運転手にすぐ近くの顧客を至急迎えに行くように電話をかけたいとき、スポーツ主催者が至急の要件で直ちにスタジアム内の全てのレポータに電話をかけたいとき、旅行者が無作為に山岳区域に入り、その地域の管理者がある種の危険について特定区域内の旅行者に警告したいときなど。これらの全ての状況において、その発呼以前に被呼者番号は知られておらず、発信者はその指定された区域内の特定のカテゴリの番号をもつモバイル装置と連絡を取ることを望む。
【0004】
前記の状況において、通常、発信者はユーザ機器の通信識別子を知らないが、発信者はユーザ機器と通信することを必要としている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記の状況について、本発明は、発信者が最初にユーザ機器の番号を知らずに特定区域内のユーザ機器に電話をかけることができる技術的解決法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、通信ネットワークの問合せ応答サーバ内の問合せ装置によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索する方法が提供され、その方法は以下のステップを備えることを特徴とする:a.前記問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記問合せ装置から前記問合せ要求メッセージを受信するステップ、d.前記特定区域内のユーザ機器を探索するステップ、e.問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記問合せ装置に前記問合せ応答メッセージを送信するステップ。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、通信ネットワークの問合せ装置内の問合せ応答サーバから特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得する方法が提供され、その方法は以下のステップを備えることを特徴とする:i.問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記問合せ要求メッセージを前記問合せ応答サーバに送信するステップ、ii.問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記問合せ応答サーバから前記問合せ応答メッセージを受信するステップ。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、通信ネットワークの問合せ応答サーバ内の問合せ装置によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するための問合せ応答手段が提供され、その手段は以下を備えることを特徴とする:前記問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記問合せ装置から前記問合せ要求メッセージを受信する受信手段、前記特定区域内のユーザ機器を探索するための探索手段、問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記問合せ装置に前記問合せ応答メッセージを送信するための送信手段。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、通信ネットワークの問合せ装置内の問合せ応答サーバから特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得するための問合せ手段が提供され、それは以下を備えることを特徴とする:問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の探索のために使用される、前記問合せ要求メッセージを前記問合せ応答サーバに送信するための第2の送信手段、問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記問合せ応答メッセージを前記問合せ応答サーバから受信するための第2の受信手段。
【0010】
本発明は、既存のロケーションサービスを強化し、ユーザ又は顧客に逆スタイルのロケーションサービスを提供する。本発明の援助により、発信者は、最初にそのユーザ機器の番号を知らずに特定区域内のユーザ機器に電話をかけることができる。本発明の技術的解決法は、通信におけるユーザの経験を向上させるのに役立つことができる。
【0011】
本発明は、同一の参照番号が同一の又は同類のコンポーネントを示す添付の図面を参照して、詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による通信ネットワークの一ネットワーク接続形態の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるシステム流れ図である。
【図3】本発明のもう1つの実施形態による通信ネットワークの一ネットワーク接続形態の概略図である。
【図4】本発明の一実施形態による、通信ネットワークの問合せ応答サーバ内の問合せ装置によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するための問合せ応答手段の構成図である。
【図5】本発明の一実施形態による、通信ネットワークの問合せ装置内の問合せ応答サーバから特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得するための問合せ手段の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、問合せ応答サーバ1、問合せ装置2、ロケーションサーバ3、及び多数のユーザ機器を含むネットワーク接続形態がある。問合せ応答サーバ1は問合せ装置2のために第1の問合せ要求メッセージを受信し、問合せ装置2によって指定された特定区域の情報を含むその問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される。問合せ応答サーバ1はロケーションサーバ3から全てのユーザ機器の地理的情報を得て、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器の関連情報を問合せ装置2に送信する。ユーザ機器は、例えば、携帯電話、電話、PHS(簡易型携帯電話)、ユーザ端末、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)など、様々であることを指摘すべきであろう。
【0014】
図2を参照すると、問合せ・応答のプロセスのシステム流れ図がある。そのプロセスの詳細は図1及び図2とともに以下に説明される。
【0015】
第1に、ステップS11で、問合せ装置2が第1の問合せ要求メッセージを問合せ応答サーバ1に送信し、その第1の問合せ要求メッセージは問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するために使用される。問合せ装置2は、コンピュータ、PDAなどのユーザ機器のうちの1つ、又は他の通信装置でもよい。問合せ装置2が問合せ応答サーバと通信する方法は限定されず、無線(WiFi、WiMAXなど)又は有線(CAT5ツイストペア、ファイバなど)のどちらでもよい。特定区域は、経度及び次元によって又は通りの名前によってなどで表されることができる。第1の問合せ要求メッセージの送信の実装のあり得る一方法は以下のとおりである:問合せクライアントソフトウェアが問合せ装置にインストールされ、ユーザがそのソフトウェアを開き、そのソフトウェアがユーザに多数のマップを提供し、ユーザが1つのマップを選択して開き、ある区域を選択し、次に「OK」をクリックし、そして、問合せ装置2が第1の問合せ要求メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。
【0016】
問合せ応答サーバは問合せ装置2から第1の問合せ要求メッセージを受信する。次に、ステップS12で、問合せ応答サーバ1が、全てのユーザ機器の地理的情報を問い合わせるために、第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ3に送信する。もちろん、全てのユーザ機器が固定の場合、全てのユーザ機器の地理的情報は問合せ応答サーバ1に事前保存されることができる。問合せ応答サーバ1は、第2の問合せ応答メッセージをロケーションサーバ3に送信することなしに、事前保存された全てのユーザ機器の地理的情報に従ってどのユーザ機器が問合せ装置2によって指定された特定区域内にあるかを判定することができる。もちろん、ユーザ機器が固定の場合、位置決め機能をサポートする必要はない。
【0017】
ロケーションサーバ3は問合せ応答サーバ1から第2の問合せ要求メッセージを受信する。次にステップS13で、ロケーションサーバ3は全てのユーザ機器の地理的情報を取得し、ステップS14で、ロケーションサーバ3は第2の問合せ応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信し、その第2の問合せ応答メッセージは全てのユーザ機器の地理的情報を問合せ応答サーバ1に送信するために使用される。もちろん、各ユーザ機器はロケーション機能をサポートすべきである。例えば、ユーザ機器はGPSナビゲーションシステムを介してその地理的情報を取得し、その地理的情報をロケーションサーバ3にレポートする。具体的に、ユーザ機器がGPSナビゲーションシステムを介してその地理的情報を得る方法及びその地理的情報をロケーションサーバ3にレポートする方法は、当業者に周知の事実であろう。
【0018】
問合せ応答サーバ1はロケーションサーバ3から第2の問合せ応答メッセージを受信する。次にステップS15で、問合せ応答サーバ1は、全てのユーザ機器の地理的情報を問合せ装置2によって指定された特定区域と比較し、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索する。ステップS16で、問合せ応答サーバ1は第1の問合せ応答メッセージを問合せ装置2に送信し、その第1の問合せ応答メッセージは問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器の関連情報を問合せ装置2に送信するために使用される。ユーザ機器の関連情報はユーザ機器の通信識別子(例えば、電話番号)を含み、ユーザ機器又はユーザがビジーであるかどうかを知らせるために使用されるフラグも含むことができる。
【0019】
もちろん、ユーザ機器の移動特性が原因で、問合せ装置2によって指定された特定区域内にどのユーザ機器もないことがある。そのとき、問合せ応答サーバ1は、問合せ装置2によって指定された特定区域内にユーザ機器がないことを示すために、問合せ装置2に第1の問合せ応答メッセージを送信する。問合せ装置2はより広い区域を選択して再び問い合わせることができる。
【0020】
問合せ装置2がそれ自体によって指定された特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得した後、問合せ装置2がユーザ機器と通信する機能をもつ場合、それは特定区域内のユーザ機器のうちの1つ又は全てと通信することができる。
【0021】
問合せ装置2がユーザ機器との通信機能をサポートしない場合、ユーザは、ユーザ機器と通信するために、ユーザ機器と通信する機能をサポートする他の通信装置を使用することができる。例えば、ユーザはコンピュータを使用してエベレスト山中の携帯電話を問い合わせ、次に携帯電話又は電話を使用してエベレスト山中の1つ又は全ての携帯電話と通信することができる。
【0022】
前述の実施形態の1つの変更実施形態として、ステップS12で、問合せ応答サーバ1は問合せ装置2によって指定された特定区域の情報を送信することができる。ロケーションサーバ3が全てのユーザ機器の地理的情報を取得した後、ロケーションサーバ3はその全てのユーザ機器の地理的情報を問合せ装置2によって指定された特定区域と比較し、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索する、即ち、ロケーションサーバが前述の実施形態で問合せ応答サーバ1によって実行されるステップS15を実行する。次にステップS14で、ロケーションサーバ3が、問合せ装置2によって指定された特定区域内の1つ以上のユーザ機器の関連情報を含む第1の応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。この変更実施形態の利点は、問合せ応答サーバ1とロケーションサーバ3の間のデータフローが低減されることであり、不利な点は既存のロケーションサーバ3がステップS15の比較機能を含むように更新される必要があることである。
【0023】
問合せ応答サーバ1がロケーションサーバ3の機能を含む場合、それはS12及びS14を実行する必要はない。
【0024】
別法として、第1の問合せ要求メッセージはさらにグループ識別子(グループID)を備えることができ、第1の問合せ要求メッセージが問合せ装置2によって指定された前記特定区域内に位置する前記グループIDによって識別されるグループに属するユーザ機器を探索するために使用される。例えば、中国移動通信はモバイルグループサービスを提供し、1つの企業の各従業員の携帯電話が1つの汎用携帯電話番号をもつ1つのモバイルグループに属する。その汎用携帯電話番号はグループIDである。もちろん、グループIDを備える第1の問合せ要求メッセージの状況において、グループIDとそのメンバユーザ機器との間のマッピング関係は問合せ応答サーバ1内に事前保存されるべきである。
【0025】
グループIDを備える第1の問合せ要求メッセージを受信した後、問合せ応答サーバ1は、そのグループIDとそのメンバユーザ機器の間の事前保存されたマッピング関係に従ってそのグループIDのメンバユーザ機器を取得し、次にステップS12で、第1の問合せ要求メッセージ内に備えられたグループIDに属するユーザ機器を探索するために使用される第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ3に送信する。
【0026】
第2の第1の問合せ要求メッセージを受信した後、ステップS13で、ロケーションサーバ3はそのグループIDに属するユーザ機器の地理的情報を入手し、ステップS14で、そのグループIDに属するユーザ機器の地理的情報を備える第2の問合せ応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。
【0027】
第2の問合せ応答メッセージを受信した後、ステップS15で、問合せ応答サーバ1がそのグループIDに属するユーザ機器の地理的情報を問合せ装置2によって指定された特定区域と比較し、どのユーザ機器が位置するかを判定する。ステップS16で、問合せ応答サーバ1は問合せ装置2によって指定された特定区域内に位置するグループIDに属するユーザ機器の関連情報を備える第1の問合せ応答メッセージを問合せ装置2に送信する。
【0028】
好ましくは、ユーザは無関係な人々によって邪魔されたくない。問合せ装置2によって送信される第1の問合せ要求メッセージは第1の問合せ要求メッセージを認証するための認証情報を備えることができる。認証情報は所定のパスワードを含む。複数のユーザ機器が多数のグループに分けられる場合、認証情報は各グループに対応する所定のパスワードでもよく、即ち、各グループはそれぞれ独自の所定のパスワードをもつ。問合せ装置2から第1の問合せ要求メッセージを受信した後、問合せ応答サーバ1は、第1の問合せ要求メッセージに備えられた認証情報に従って、初めに第1の問合せ要求メッセージを認証する。認証が成功した場合、問合せ応答サーバ1はステップS12及びそれに続くステップを実行する。認証は問合せ応答サーバ1によって又は特別認証サーバによってのいずれかで実行されることができる。認証が失敗した場合、問合せ応答サーバ1は認証が失敗したことを示す問合せ応答メッセージを問合せ装置2に送信する。
【0029】
本発明の方法は、様々な通信ネットワークに、例えば、3G/IMS、GSM、PHS、さらにPSTNなどにも、適用されることができることを指摘すべきであろう。
【0030】
本発明の方法は、図3に示すように、様々な通信ネットワークに同時に適用されることができることを指摘すべきであろう。問合せ装置2は、それによって指定される特定区域内の異なる通信プロトコルを適用するユーザ機器の関連情報を問合せ応答サーバ1から取得することができる。図3に示すように、問合せ応答サーバ1は、3G/IMS通信ネットワーク内のロケーションサーバ31、WiFi/WiMAX通信ネットワーク内のロケーションサーバ32、PHS通信ネットワーク内のロケーションサーバ33、有線通信ネットワーク内のロケーションサーバ34と通信してユーザ機器の地理的情報を得ることができる。具体的には、1つの宅配便会社の何人かの従業員が3G携帯電話を使用し、その宅配便会社の何人かの従業員がWiMAX携帯電話を使用し、その宅配便会社の何人かの従業員がPHS携帯電話を使用する。その宅配便会社は、その都市の異なる区域内に分布する電話を使用する多数の支店をもつ。その宅配便会社のグループIDがGF1であり、また、その宅配便会社の全ての従業員の携帯電話番号及びその宅配便会社の全ての支店の電話番号が問合せ応答サーバ1に事前保存されていると仮定する。各携帯電話番号又は各電話番号に対応するロケーションサーバのIDもまた問合せ応答サーバ1に事前保存されている。そのあり得る一形態が表1に示される。
【0031】
【表1】

【0032】
前記宅配便会社のグループIDがGF1であると仮定する。2人の従業員が、それぞれID#111、#112をもつ3G/IMS携帯電話を使用する。2人の従業員が、それぞれID#121、#122をもつWiMAX携帯電話を使用する。2人の従業員が、それぞれID#131、#132をもつPHS携帯電話を使用する。2つの支店がそれぞれID#141、#142をもつ電話を使用する。
【0033】
その宅配便会社のオペレータがその都市の第1の通りに位置する顧客から電話を受けると仮定する。その顧客が、宅配便会社の従業員が彼の所へ来て、郵便物を搬送することを望んでいる。オペレータは、コンピュータなどの問合せ装置2を使用して、第1の問合せ要求メッセージを問合せ応答サーバ1に送信して、第1の通りの周辺1キロメートル以内に位置する宅配便会社の従業員/支店の1つ又は複数の携帯電話/電話の1つ又は複数のIDを入手する。第1の問合せ要求メッセージは、グループIDを備える。好ましくは、第1の問合せ要求メッセージは、第1の問合せ要求メッセージの認証のためのパスワードを備え得る。
【0034】
問合せ装置2から第1の問合せ要求メッセージを受信した後、問合せ応答サーバ1は、第1の問合せ要求メッセージ及び表1に備えられたグループIDに従って、その宅配便会社のメンバユーザ機器のIDを入手する。表1によれば、問合せ応答サーバ1は第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ31に送ってメンバユーザ機器#111、#112の地理的情報を問い合わせ、第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ32に送ってメンバユーザ機器#121、#122の地理的情報を問い合わせ、第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ33に送ってメンバユーザ機器#131、#132の地理的情報を問い合わせ、第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ34に送ってメンバユーザ機器#141、#142の地理的情報を問い合わせる。
【0035】
次に、ロケーションサーバ31がメンバユーザ機器#111、#112の地理的情報を備える第2の問合せ応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。ロケーションサーバ32がメンバユーザ機器#121、#122の地理的情報を備える第2の問合せ応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。ロケーションサーバ33がメンバユーザ機器#131、#132の地理的情報を備える第2の問合せ応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。ロケーションサーバ34がメンバユーザ機器#141、#142の地理的情報を備える第2の問合せ応答メッセージを問合せ応答サーバ1に送信する。
【0036】
次に、問合せ応答サーバ1は、全てのユーザ機器の地理的情報を問合せ装置2によって指定された特定区域と比較し、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索する。次に、問合せ応答サーバ1が第1の問合せ応答メッセージを問合せ装置2に送信し、その第1の問合せ応答メッセージは問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器の関連情報を送信するために使用される。
【0037】
各ロケーションサーバは異なる通信ネットワーク内に位置し、問合せ応答サーバ1は別の異なる通信ネットワーク内に位置することを指摘すべきであろう。例えば、問合せ応答サーバ1は、TCP/IPプロトコルを適用するコンピュータネットワーク内に位置する。従って、問合せ応答サーバ1と各ロケーションサーバの間にプロトコル翻訳プログラムが存在すべきである。具体的に、プロトコル翻訳の方法は当業者に周知の事実であるので、本発明でこれ以上説明する必要はない。
【0038】
図4は、本発明の一実施形態による、通信ネットワークの問合せ応答サーバ1内の問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するための問合せ応答手段100の構成図である。
【0039】
問合せ応答手段100は、第1の受信手段101、認証手段102、第2の探索手段103、取得手段104、第1の探索手段105、第1の送信手段106を備える。簡単にするために、図4は、多数の好ましい実施形態における多数の任意選択の手段も示す。第1の受信手段101、第1の探索手段105、及び第1の送信手段106だけが本発明の実装に必須の手段であり、他の手段は任意選択であることが当業者には理解されよう。
【0040】
本発明の第3の態様が、図1とともに図4を参照して説明される。
【0041】
最初に、第1の受信手段101が第1の問合せ要求メッセージを問合せ装置2から受信する。その第1の問合せ要求メッセージは、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するために使用される。
【0042】
次に、第1の探索手段105が、第1の問合せ要求メッセージに備えられた特定区域情報に従って、特定区域内のユーザ機器を探索する。全てのユーザ機器が固定の場合、全てのユーザ機器の地理的情報が問合せ応答サーバ1に事前保存されることができる。第1の探索手段105は、全てのユーザ機器の事前保存された地理的情報に従って、どのユーザ機器が問合せ装置2によって指定された特定区域内にあるかを判定することができる。ユーザ機器が移動機器である場合、そのとき、取得手段104が第2の問合せ要求メッセージをロケーションサーバ3(又は問合せ応答サーバ1内のロケーションモジュール)に送信して全てのユーザ機器の地理的情報を問い合わせる。次に、取得手段104はロケーションサーバ3(又は問合せ応答サーバ1内のロケーションモジュール)から全てのユーザ機器の地理的情報を備える第2の問合せ応答メッセージを受信する。
【0043】
ユーザ機器が異なる通信ネットワーク内に分散する場合、図2に示すように、取得手段104が異なるロケーションサーバから異なるユーザ機器の地理的情報を得る。
【0044】
次に、第1の探索手段105が、全てのユーザ機器の地理的情報に従って、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索する。
【0045】
最後に、第1の送信手段105が第1の問合せ応答メッセージを問合せ装置2に送信し、第1の問合せ応答メッセージが問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器の関連情報を問合せ装置2に送信するために使用される。ユーザ機器の関連情報はユーザ機器の通信識別子(例えば、電話番号)を含み、ユーザ機器又はユーザがビジーであるかどうかを示すために使用されるフラグも含むことができる。
【0046】
もちろん、ユーザ機器の移動特性のために、問合せ装置2によって指定された特定区域内にどのユーザ機器もないことがある。その場合、第1の送信手段106が、問合せ装置2によって指定された特定区域内にユーザ機器がないことを示すために問合せ装置2に第1の問合せ応答メッセージを送信する。問合せ装置2は、より広い区域を選択して再度問い合わせることができる。
【0047】
好ましくは、第1の問合せ要求メッセージはさらにグループ識別子(グループID)を備えることができ、第1の問合せ要求メッセージは前記問合せ装置2によって指定された特定区域内に位置する前記グループIDで識別されるグループに属するユーザ機器を探索するために使用される。第1の受信手段101が第1の問合せ要求メッセージを受信した後、第2の探索手段103が、第1の問合せ要求メッセージに備えられたグループID及びグループIDとユーザ機器の通信IDの間の事前保存されたマッピング関係に従って、そのグループIDに属するメンバユーザ機器を探索する。次に取得手段104及び第1の探索手段105が、前述のように次の手順を実行する。
【0048】
好ましくは、問合せ装置2によって送信される第1の問合せ要求メッセージは、第1の問合せ要求メッセージを認証するための認証手段102のための認証情報を備えることができる。認証が成功した場合、次に、第2の探索手段103、取得手段104、第1の探索手段105、第1の送信手段106が前述のように次の手順を実行する。認証が失敗した場合、第1の送信手段106が問合せ装置2に認証が失敗したことを示す問合せ応答メッセージを送信する。
【0049】
図5は、本発明の一実施形態による、通信ネットワークの問合せ装置2内の問合せ応答サーバ1から特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得するための問合せ手段200の構成図である。
【0050】
問合せ応答手段200は、第2の送信手段202、第2の受信手段201を備える。
【0051】
本発明の第4の態様は、図1とともに図5を参照して説明される。
【0052】
最初に、第2の送信手段201が第1の問合せ要求メッセージを問合せ応答サーバ1に送信し、その第1の問合せ要求メッセージは問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するために使用される。
【0053】
次に、第2の受信手段202が問合せ応答サーバ1から第1の問合せ応答メッセージを受信し、問合せ装置2によって指定された特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得する。ユーザ機器の関連情報は、ユーザ機器の通信識別子(例えば、電話番号)を含み、ユーザ機器又はユーザがビジーであるかどうかを示すために使用されるフラグも含むことができる。
【0054】
好ましくは、第1の問合せ要求メッセージはさらにグループIDを備え、第1の問合せ要求メッセージは前記特定区域内に位置するグループIDによって識別されるグループに属するユーザ機器を探索するために使用され、第1の問合せ応答メッセージは前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器の関連情報を問合せ装置2に知らせるために使用される。
【0055】
好ましくは、第2の送信手段201によって送信される第1の問合せ要求メッセージは、第1の問合せ要求メッセージを認証するための問合せ応答サーバ1のための認証情報を備えることができる。認証が失敗した場合、第2の受信手段201が問合せ応答サーバ1から認証が失敗したことを示す問合せ応答メッセージを受信する。
【0056】
本発明の複数の実施形態が前述された。本願は前述の特定の実施形態に限定されず、また、添付の特許請求の範囲内で当業者によって様々な修正形態及び改変形態が作られることができることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークの問合せ応答サーバ内の問合せ装置によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するための方法であって、
a.前記問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記問合せ装置から前記第1の問合せ要求メッセージを受信するステップ、
d.前記特定区域内のユーザ機器を探索するステップ、
e.第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記第1の問合せ応答メッセージを前記問合せ装置に送信するステップ
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記ステップdの前に、
c.全てのユーザ機器の地理的情報を取得するステップ
をさらに備え、前記ステップdがさらに
全てのユーザ機器の前記地理的情報に従って、前記特定区域内のユーザ機器を探索するステップ
を備えることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記第1の問合せ要求メッセージがさらにグループIDを備え、前記第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループIDで識別されるグループに属するユーザ機器を探索するために使用され、前記ステップcの前に
b.前記グループに属する全てのユーザ機器を探索するステップ
をさらに備え、前記ステップcがさらに
前記グループに属する前記全てのユーザ機器の地理的情報を取得するステップ
を備え、前記ステップdがさらに
前記グループに属する前記全てのユーザ機器の前記地理的情報に従って、前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器を探索するステップ
を備え、
前記第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用されることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法であって、前記ステップeの前に
前記第1の問合せ要求メッセージに含まれる認証情報に従って、前記第1の問合せ要求メッセージを認証するステップ
をさらに備え、
前記第1の問合せ要求メッセージに対する前記認証が成功した場合、前記ステップeを実行することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法であって、前記ユーザ機器が電話及び/又は携帯電話及び/又はPDAを含み、前記問合せ装置が電話又は携帯電話又はコンピュータ又はPDAを含む方法。
【請求項6】
通信ネットワークの問合せ装置内の問合せ応答サーバから特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得する方法であって、
i.問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記第1の問合せ要求メッセージを前記問合せ応答サーバに送信するステップ、
ii.第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記問合せ応答サーバから前記第1の問合せ応答メッセージを受信するステップ
を備えることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記第1の問合せ要求メッセージがさらにグループIDを備え、前記第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループIDによって識別されるグループに属するユーザ機器を探索するために使用され、前記第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6又は7のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の問合せ要求メッセージが、前記第1の問合せ要求メッセージを認証するために前記問合せ応答サーバのために使用される認証情報をさらに備えることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか1項に記載の方法であって、前記ユーザ機器が電話及び/又は携帯電話及び/又はPDAを含み、前記問合せ装置が電話又は携帯電話又はコンピュータ又はPDAを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
通信ネットワークの問合せ応答サーバ内の問合せ装置によって指定された特定区域内のユーザ機器を探索するための問合せ応答手段であって、
前記問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記第1の問合せ要求メッセージを前記問合せ装置から受信するための第1の受信手段、
前記特定区域内のユーザ機器を探索するための第1の探索手段、及び
第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記第1の問合せ応答メッセージを前記問合せ装置に送信するための第1の送信手段
を備えることを特徴とする手段。
【請求項11】
請求項10に記載の問合せ応答手段であって、
全てのユーザ機器の地理的情報を取得するための取得手段
をさらに備え、前記第1の探索手段がさらに
全てのユーザ機器の前記地理的情報に従って、前記特定区域内のユーザ機器を探索するために使用されることを特徴とする手段。
【請求項12】
請求項11に記載の問合せ応答手段であって、前記第1の問合せ要求メッセージがさらにグループIDを備え、前記第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループIDによって識別されるグループに属するユーザ機器を探索されるために使用され、さらに
前記グループに属する全てのユーザ機器を探索するための第2の探索手段
を備え、前記取得手段がさらに
前記グループに属する前記全てのユーザ機器の地理的情報を取得するために使用され、前記第1の探索手段がさらに
前記グループに属する前記全てのユーザ機器の前記地理的情報に従って、前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器を探索するために使用され、
前記第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用されることを特徴とする手段。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか1項に記載の問合せ応答手段であって、
前記第1の問合せ要求メッセージに含まれる認証情報に従って、前記第1の問合せ要求メッセージを認証するための認証手段
をさらに備え、
前記第1の問合せ要求メッセージの前記認証が成功した場合、前記送信手段が前記第1の問合せ応答メッセージを前記問合せ装置に送信することを特徴とする手段。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか1項に記載の問合せ応答手段であって、前記ユーザ機器が電話及び/又は携帯電話及び/又はPDAを含み、前記問合せ装置が電話又は携帯電話又はコンピュータ又はPDAを含む手段。
【請求項15】
通信ネットワークの問合せ装置内の問合せ応答サーバから特定区域内のユーザ機器の関連情報を取得するための問合せ手段であって、
問合せ装置によって指定された特定区域の情報を含む第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器を探索するために使用される、前記第1の問合せ要求メッセージを前記問合せ応答サーバに送信するための第2の送信手段、
第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用される、前記第1の問合せ応答メッセージを前記問合せ応答サーバから受信するための第2の受信手段
を備えることを特徴とする手段。
【請求項16】
請求項15に記載の問合せ手段であって、前記第1の問合せ要求メッセージがさらにグループIDを備え、前記第1の問合せ要求メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループIDによって識別されるグループに属するユーザ機器を探索するために使用され、前記第1の問合せ応答メッセージが前記特定区域内に位置する前記グループに属するユーザ機器の関連情報を前記問合せ装置に知らせるために使用されることを特徴とする手段。
【請求項17】
請求項15又は16のいずれか1項に記載の問合せ手段であって、前記第1の問合せ要求メッセージが前記第1の問合せ要求メッセージを認証するために前記問合せ応答サーバのために使用される認証情報をさらに備えることを特徴とする手段。
【請求項18】
請求項15乃至17のいずれか1項に記載の問合せ手段であって、前記ユーザ機器が電話及び/又は携帯電話及び/又はPDAを含み、前記問合せ装置が電話又は携帯電話又はコンピュータ又はPDAを含むことを特徴とする手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−501116(P2012−501116A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−524157(P2011−524157)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【国際出願番号】PCT/CN2008/001530
【国際公開番号】WO2010/022536
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】