説明

現像剤搬送装置

【課題】 帯電した粉末状の現像剤を現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成された、現像剤搬送装置において、現像剤の搬送状態を適切にすることによって、良好な画像形成が行われるようにする。
【解決手段】 現像剤搬送装置は、対向搬送基板(66)と、間隔調整手段(68)と、を備えている。対向搬送基板(66)は、現像剤搬送経路(TTP)に沿って配列された複数の対向搬送電極(66a)を備えていて、現像剤搬送経路(TTP)に対向して設けられている。間隔調整手段(68)は、対向搬送基板(66)を現像剤搬送経路(TTP)に対して近接及び離間可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電した粉末状の現像剤を現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成された、現像剤搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、例えば、特開昭63−13069号公報、特開2008−76681号公報、特開2009−3212号公報、特開2009−3307号公報、等に開示されているものが知られている。かかる装置は、副走査方向に沿って配列された複数の搬送電極を備えていて、これら複数の搬送電極に対する電圧の印加に伴って発生する電界によって前記現像剤を搬送するように構成されている。
【発明の概要】
【0003】
この種の装置において、前記現像剤の搬送状態(例えば搬送量)が不良となると、形成画像の乱れ等の不具合が生じる。よって、この種の装置における前記現像剤の搬送状態を適切にすることによって、前記現像剤による良好な画像形成が行われるようになる。本発明は、かかる課題に対処するためになされたものである。
【0004】
<構成>
本発明の現像剤搬送装置は、帯電した粉末状の現像剤を現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成されている。この現像剤搬送装置は、対向搬送基板と、間隔調整手段と、を備えている。
【0005】
前記対向搬送基板は、前記現像剤搬送経路に沿って配列された複数の対向搬送電極を備えていて、前記現像剤搬送経路に対向して設けられている。例えば、前記対向搬送基板は、複数の対向搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界により、前記現像剤を前記現像剤搬送経路に沿って前記メイン搬送基板とは逆方向に搬送するように構成され得る。
【0006】
前記間隔調整手段は、前記現像剤搬送経路に対して前記対向搬送基板を近接及び離間可能に構成されている。
【0007】
例えば、本発明の現像剤搬送装置は、メイン搬送基板を備え得る。このメイン搬送基板は、前記現像剤搬送経路に沿って配列された複数のメイン搬送電極を備えていて、これらの搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界によって前記現像剤を前記現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成されている。この場合、前記対向搬送基板は、前記メイン搬送基板と対向して設けられている。そして、前記間隔調整手段は、前記メイン搬送基板と前記対向搬送基板との間隔を変更可能に構成されている。
【0008】
あるいは、例えば、本発明の現像剤搬送装置は、現像剤担持部材を備え得る。この現像剤担持部材は、前記現像剤搬送経路を構成する円柱面状の周面である現像剤担持面を有するローラ状の部材であって、前記現像剤担持面における前記対向搬送基板と対向する部分が所定方向に移動するような方向に回転駆動されるように構成されている。この場合、前記間隔調整手段は、前記現像剤担持面と前記対向搬送基板との間隔を変更可能に構成されている。
【0009】
<作用・効果>
かかる構成においては、帯電した粉末状の前記現像剤は、前記現像剤搬送経路に沿って搬送される。この現像剤搬送経路に沿って搬送されている途中で、前記現像剤は、前記対向搬送基板と対向する位置に到達する。
【0010】
前記現像剤搬送経路と前記対向搬送基板とが対向する位置にて、搬送中の前記現像剤は、前記対向搬送基板にて発生する電界の影響を受ける。これにより、当該位置にて、前記現像剤搬送経路における前記現像剤の搬送状態が調整される。具体的には、例えば、前記現像剤の搬送量が調整される。
【0011】
このように、本発明の現像剤搬送装置によれば、前記現像剤搬送経路における前記現像剤の搬送状態が、適切な状態に制御され得る。したがって、本発明によれば、前記現像剤による良好な画像形成が行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態が適用されたレーザープリンタの概略構成を示す側面図である。
【図2】図1に示されている感光体ドラムとトナー搬送装置とが対向している部分を拡大した側断面図である。
【図3】図2に示されているメイン搬送体(上流側平坦部の上端部すなわちトナー搬送方向における最下流部)を拡大した側断面図である。
【図4】図3に示されている電源回路が発生する電圧の波形を示したグラフである。
【図5A】図3に示されているメイン搬送基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図5B】図3に示されているメイン搬送基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図5C】図3に示されているメイン搬送基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図6】図2に示されている間隔調整手段の一変形例の構成を示す側断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。本実施形態に対して施され得る各種の変更(modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
【0015】
<レーザープリンタの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態が適用されたレーザープリンタ1の概略構成を示す側面図である。
【0016】
図1を参照すると、レーザープリンタ1は、用紙搬送機構2と、感光体ドラム3と、帯電器4と、スキャナーユニット5と、トナー搬送装置6と、を備えている。
【0017】
レーザープリンタ1内に備えられた、図示しない給紙トレイには、シート状の用紙Pが積み重ねられた状態で収容されている。用紙搬送機構2は、用紙Pを所定の用紙搬送経路に沿って搬送し得るように構成されている。
【0018】
感光体ドラム3の周面には、静電潜像担持面LSが形成されている。静電潜像担持面LSは、主走査方向(図中z軸方向)と平行な円筒面として形成されている。感光体ドラム3は、静電潜像担持面LS上に電位分布による静電潜像が形成され得るように構成されている。
【0019】
感光体ドラム3は、前記主走査方向と平行な中心軸Cを中心として、図中矢印で示されている方向(図1における時計回り)に回転駆動され得るように構成されている。すなわち、静電潜像担持面LSが、所定の移動方向、すなわち、前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って、移動し得るように、感光体ドラム3が構成されている。
【0020】
帯電器4は、静電潜像担持面LSと対向するように配置されている。この帯電器4は、コロトロン型あるいはスコロトロン型の帯電器であって、静電潜像担持面LSを一様に正帯電させ得るように構成されている。
【0021】
スキャナーユニット5は、画像データに基づいて変調されたレーザービームLBを生成するように構成されている。すなわち、スキャナーユニット5は、画素の有無によって発光のON/OFFが制御された、所定の波長帯域のレーザービームLBを生成するように構成されている。
【0022】
また、スキャナーユニット5は、生成されたレーザービームLBを、静電潜像担持面LSにおけるスキャン位置SPにて結像させる(露光する)ように構成されている。ここで、スキャン位置SPは、帯電器4よりも、感光体ドラム3の回転方向(図1における矢印で示されている方向:図中時計回り)における下流側の位置に設けられている。
【0023】
さらに、スキャナーユニット5は、静電潜像担持面LS上にてレーザービームLBが結像される位置を、前記主走査方向に沿って等速度にて移動させる(走査する)ことで、静電潜像担持面LS上に静電潜像を形成し得るように構成されている。
【0024】
本発明の現像剤供給装置としてのトナー搬送装置6は、感光体ドラム3と対向するように配置されている。トナー搬送装置6は、現像位置DPにて、後述する乾式現像剤としてのトナーを帯電した状態で静電潜像担持面LSに供給し得るように構成されている。このトナー搬送装置6の詳細な構成については後述する。
【0025】
<レーザープリンタの各部の構成>
次に、レーザープリンタ1の各部の具体的な構成について、詳細に説明する。
【0026】
<<用紙搬送機構>>
用紙搬送機構2は、一対のレジストローラ21と、転写ローラ22と、を備えている。
【0027】
レジストローラ21は、用紙Pを所定のタイミングにて感光体ドラム3と転写ローラ22との間に向けて送り出し得るように構成されている。
【0028】
転写ローラ22は、感光体ドラム3の外周面である静電潜像担持面LSと、転写位置TPにて、用紙Pを挟んで対向するように配置されている。また、転写ローラ22は、図中矢印で示されている方向(反時計回り)に回転駆動され得るように構成されている。
【0029】
転写ローラ22は、図示しないバイアス電源回路に接続されている。すなわち、転写ローラ22と感光体ドラム3との間で、静電潜像担持面LS上に付着したトナー(現像剤)を用紙Pに転写させるための所定の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。
【0030】
<<感光体ドラム>>
図2は、図1に示されている感光体ドラム3とトナー搬送装置6とが対向している部分を拡大した側断面図である。
【0031】
図2を参照すると、感光体ドラム3は、ドラム本体31と、感光層32と、から構成されている。
【0032】
ドラム本体31は、z軸と平行な中心軸Cを有する円筒状の部材であって、アルミニウム等の金属から構成されている。このドラム本体31は、接地されている。
【0033】
感光層32は、ドラム本体31の外周を覆うように設けられている。この感光層32は、所定波長のレーザー光の露光によって電子伝導性を示す、正帯電性の光導電層から構成されている。
【0034】
静電潜像担持面LSは、感光層32の外周面によって構成されている。すなわち、帯電器4(図1参照)によって一様に正帯電された後に、スキャン位置SPにてレーザービームLBが走査されることで、正電荷のパターンからなる静電潜像LIが形成されるように、静電潜像担持面LS(感光層32)が構成されている。
【0035】
<<トナー搬送装置の概略構成>>
図2を参照すると、トナー搬送装置6のケーシングをなすトナーボックス61は、箱状部材であって、その内部に微粒子状の乾式現像剤としてのトナーTを貯留し得るように構成されている。本実施形態においては、トナーTは、正帯電性、非磁性1成分の、黒色のものが用いられている。
【0036】
トナーボックス61における頂板61aは、感光体ドラム3と近接するように配置されている。この頂板61aは、平面視にて長方形状の平板状部材であって、水平面と平行に配置されている。
【0037】
頂板61aには、トナーTがトナーボックス61の内部から感光層32に向けて図中y軸方向に沿って移動する際に通過し得る貫通孔としての、トナー通過孔61a1が形成されている。このトナー通過孔61a1は、平面視にて、前記主走査方向(図中z軸方向)における感光層32の幅と略同じ長さの長辺を有するとともに前記副走査方向(図中x軸方向)と平行な短辺を有する長方形状に形成されている。
【0038】
トナー通過孔61a1は、頂板61aと感光層32とが最近接している位置の近傍に設けられている。また、トナー通過孔61a1は、その前記副走査方向(図中x軸方向)における中心が、現像位置DPとほぼ一致するように形成されている。
【0039】
トナーボックス61における底板61bは、平面視にて長方形状の板状部材であって、頂板61aの下方に配置されている。底板61bは、図中x軸方向に向かうにしたがって、y軸方向に上昇するように傾斜して配置されている。
【0040】
頂板61a及び底板61bにおける外縁の4辺は、4枚の側板61c(図2においてはこのうちの2枚の側板61cのみが示されている。)によって囲まれている。これら4枚の側板61cの上端及び下端が頂板61a及び底板61bと一体的に接続されることで、トナーボックス61は、トナーTを外部に漏らさないように収容し得るように構成されている。
【0041】
トナーボックス61の最深部には、トナー撹拌部61dが設けられている。トナー撹拌部61dは、トナーボックス61内に貯留されているトナーT(後述する所定のトナー搬送方向TTDに搬送される前のトナーT)を撹拌することで、当該トナーTの集合体に流体の如き流動性を与え得るように構成されている。
【0042】
本実施形態においては、トナー撹拌部61dは、トナーボックス61における一対の側板61cによって回動可能に支持された羽根車状の回転体から構成されている。
【0043】
<<トナー電界搬送体の構成>>
トナーボックス61の内部には、メイン搬送体62が収容されている。メイン搬送体62は、トナー搬送面TTSを有している。トナー搬送面TTSは、前記主走査方向(図中z軸方向)と平行に形成されている。メイン搬送体62は、正帯電したトナーTを、トナー搬送経路TTPに沿って、所定のトナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。
【0044】
ここで、トナー搬送経路TTPは、トナー搬送面TTSに沿ってトナーTが搬送される経路であって、トナー搬送面TTSと平行で且つ前記主走査方向(図中z軸方向)と常に垂直である。また、トナー搬送方向TTDは、トナー搬送経路TTP上の任意の位置における、トナー搬送面TTSと平行な方向である。すなわち、このトナー搬送方向TTDは、前記主走査方向(図中z軸方向)と垂直な方向である。
【0045】
メイン搬送体62は、トナー搬送面TTSと静電潜像担持面LSとが、現像位置DPにて最も近接した状態で対向するように配置されている。すなわち、トナー搬送面TTSと静電潜像担持面LSとが最も近接する最近接位置が、現像位置DPと一致するように、メイン搬送体62が配置されている。
【0046】
メイン搬送体62は、所定の厚さを有する板状の部材である。
【0047】
メイン搬送体62は、中央平坦部62aと、上流側平坦部62bと、下流側平坦部62cと、上流側屈曲部62dと、下流側屈曲部62eと、を有している。
【0048】
中央平坦部62aは、感光体ドラム3の前記主走査方向における幅と略同じ長さの長辺を有するとともに、感光体ドラム3の直径よりも長い短辺を有する、略平板状の部分である。この中央平坦部62aは、平面視にて略長方形状に形成されている。また、この中央平坦部62aは、トナー通過孔61a1を挟んで静電潜像担持面LSと対向するように、頂板61aと略平行に配置されている。
【0049】
上流側平坦部62bは、中央平坦部62aよりもトナー搬送方向TTDにおける上流側に設けられた、略平板状の部分である。この上流側平坦部62bは、中央平坦部62aに向かうにつれて上昇する斜面を形成するように設けられている。この上流側平坦部62bの下端部(トナー搬送方向TTDにおける最上流側の端部)は、トナー撹拌部61dの近傍に設けられている。
【0050】
下流側平坦部62cは、中央平坦部62aよりもトナー搬送方向TTDにおける下流側に設けられた、略平板状の部分である。この下流側平坦部62cは、中央平坦部62aから離れるにつれて下降する斜面を形成するように設けられている。この下流側平坦部62cの下端部(下流側平坦部62cのトナー搬送方向TTDにおける最下流側の端部)は、トナーボックス61における底板61bと近接するように設けられている。
【0051】
中央平坦部62aと上流側平坦部62bとの間には、上流側屈曲部62dが設けられている。また、中央平坦部62aと下流側平坦部62cとの間には、下流側屈曲部62eが設けられている。これらの上流側屈曲部62d及び下流側屈曲部62eは、トナー搬送方向TTDに沿って曲げられた部分である。
【0052】
<<<メイン搬送基板>>>
図3は、図2に示されているメイン搬送体62(上流側平坦部62bの上端部すなわちトナー搬送方向TTDにおける最下流部)を拡大した側断面図である。以下、図2及び図3を参照しつつ、メイン搬送体62の構成の詳細について説明する。
【0053】
メイン搬送体62は、メイン搬送基板63を備えている。メイン搬送基板63は、トナー通過孔61a1にて、静電潜像担持面LSと対向するように設けられている(図2参照)。
【0054】
メイン搬送基板63は、薄板状の部材であって、フレキシブルプリント配線基板と同様の構成を有している。具体的には、メイン搬送基板63は、メイン搬送電極63aと、電極支持フィルム63bと、内側カバー層63cと、外側カバー層63dと、から構成されている。
【0055】
メイン搬送電極63aは、前記主走査方向と平行な(トナー搬送方向TTDと直交する)長手方向を有する線状の配線パターンとして形成されている。具体的には、メイン搬送電極63aは、厚さが数十μm程度の銅箔からなる。そして、複数のメイン搬送電極63aは、互いに平行に配置されている。
【0056】
複数のメイン搬送電極63aは、トナー搬送経路TTPに沿って配列されている。すなわち、メイン搬送電極63aは、内側カバー層63c及び外側カバー層63dを挟んでトナー搬送経路TTPと対向するように、トナー搬送面TTSに沿って配置されている。
【0057】
トナー搬送経路TTPに沿って多数配列された各メイン搬送電極63aは、3本置きに同一の電源回路に接続されている。すなわち、電源回路VAに接続されたメイン搬送電極63a,電源回路VBに接続されたメイン搬送電極63a,電源回路VCに接続されたメイン搬送電極63a,電源回路VDに接続されたメイン搬送電極63a,電源回路VAに接続されたメイン搬送電極63a,電源回路VBに接続されたメイン搬送電極63a,電源回路VCに接続されたメイン搬送電極63a・・・が、トナー搬送経路TTPに沿って順に配列されている。
【0058】
ここで、各電源回路VAないしVDは、ほぼ同一波形の交流電圧(搬送電圧)を出力し得るように構成されている。また、各電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形における位相が、90°ずつ異なるように、各電源回路VAないしVDが構成されている。すなわち、電源回路VAから電源回路VDに向かう順に、電圧の位相が90°ずつ遅れるようになっている。
【0059】
このように、メイン搬送基板63は、各メイン搬送電極63aに対する上述のような搬送電圧の印加により、トナー搬送経路TTPに沿った進行波状の電界を発生させることで、正帯電のトナーTを、トナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。
【0060】
複数のメイン搬送電極63aは、電極支持フィルム63bの表面上に形成されている。電極支持フィルム63bは、可撓性のフィルムであって、ポリイミド樹脂等の絶縁性の合成樹脂から構成されている。
【0061】
内側カバー層63cは、絶縁性の合成樹脂から構成されている。この内側カバー層63cは、電極支持フィルム63bにおけるメイン搬送電極63aが設けられている表面、及びメイン搬送電極63aを覆うように設けられている。
【0062】
内側カバー層63cの上には、外側カバー層63dが設けられている。すなわち、上述の内側カバー層63cは、外側カバー層63dとメイン搬送電極63aとの間に形成されている。そして、上述のトナー搬送面TTSは、外側カバー層63dの表面からなり、凹凸の極めて少ない平滑な面として形成されている。
【0063】
メイン搬送基板63は、平板状のメイン搬送基板支持部材64によって支持されている。メイン搬送基板支持部材64は、トナーボックス61の内側にて、当該トナーボックス61の前記主走査方向と直交するように設けられた一対の側板61c(上述の4枚の側板61cにおける図示されていないもの)によって、固定的に支持されている。
【0064】
<<<対向搬送基板>>>
再び図2を参照すると、トナーボックス61の内側には、上流側平坦部62bにおける上端部(トナー搬送方向TTDにおける最下流部)と対向するように、対向搬送体65が配置されている。対向搬送体65は、上流側平坦部62bと平行に設けられている。対向搬送体65は、メイン搬送体62と同様の内部構造を有している。
【0065】
具体的には、図3を参照すると、対向搬送体65は、対向搬送基板66を備えている。対向搬送基板66は、対向搬送電極66aと、電極支持フィルム66bと、内側カバー層66cと、外側カバー層66dと、から構成されている。
【0066】
対向搬送電極66aは、前記主走査方向と平行な(トナー搬送方向TTDと直交する)長手方向を有する線状の配線パターンとして形成されている。具体的には、対向搬送電極66aは、厚さが数十μm程度の銅箔からなる。そして、複数の対向搬送電極66aは、互いに平行に配置されている。
【0067】
複数の対向搬送電極66aは、トナー搬送経路TTPに沿って配列されている。すなわち、対向搬送電極66aは、内側カバー層66c及び外側カバー層66dを挟んでトナー搬送経路TTPと対向するように、トナー搬送面TTSに沿って配置されている。トナー搬送経路TTPに沿って多数配列された各対向搬送電極66aは、3本置きに同一の電源回路に接続されている。
【0068】
このように、対向搬送基板66は、各対向搬送電極66aに対する電圧印加により、トナー搬送経路TTPに沿った進行波状の電界を発生させることで、正帯電のトナーTを、トナー搬送方向TTDと反対方向(図中TTD’参照)に搬送し得るように構成されている。
【0069】
複数の対向搬送電極66aは、電極支持フィルム66bの表面上に形成されている。電極支持フィルム66bは、可撓性のフィルムであって、ポリイミド樹脂等の絶縁性の合成樹脂から構成されている。
【0070】
内側カバー層66cは、絶縁性の合成樹脂から構成されている。この内側カバー層66cは、電極支持フィルム66bにおける対向搬送電極66aが設けられている表面、及び対向搬送電極66aを覆うように設けられている。
【0071】
内側カバー層66cの上には、外側カバー層66dが設けられている。すなわち、上述の内側カバー層66cは、外側カバー層66dと対向搬送電極66aとの間に形成されている。そして、上述のトナー搬送面TTSは、外側カバー層66dの表面からなり、凹凸の極めて少ない平滑な面として形成されている。
【0072】
<<<間隔調整手段>>>
対向搬送基板66は、平板状の対向搬送基板支持部材67によって支持されている。そして、対向搬送基板66は、対向搬送基板支持部材67の位置が間隔調整手段68によって調整されることで、メイン搬送体62(メイン搬送基板63)との間隔が変更されるようになっている。すなわち、対向搬送基板66は、間隔調整手段68の動作によって、トナー搬送経路TTPに対して近接及び離間するようになっている。
【0073】
図2及び図3を参照すると、間隔調整手段68は、水平方向に移動可能なアクチュエータ68aを備えている。アクチュエータ68aの先端部には、対向搬送体65における対向搬送基板支持部材67が固定されている。この間隔調整手段68は、アクチュエータ68aの動作により対向搬送体65を水平方向に移動させることで、トナー搬送経路TTPに対して対向搬送基板を近接及び離間可能に構成されている。
【0074】
<レーザープリンタの動作の概要>
次に、上述のように構成されたレーザープリンタ1の動作について、本実施形態の構成による作用・効果とともに、図面を適宜参照しつつ説明する。
【0075】
<<給紙動作>>
まず図1を参照すると、図示しない前記給紙トレイ上に積載された用紙Pの先端が、レジストローラ21まで送られる。このレジストローラ21にて、用紙Pの斜行が補正されるとともに、搬送タイミングが調整される。その後、用紙Pは、転写位置TPまで給送される。
【0076】
<<潜像形成面上へのトナー像の担持>>
上述のように用紙Pが転写位置TPに向けて搬送されている間に、感光体ドラム3の周面である静電潜像担持面LS上に、以下のようにしてトナーTによる像が担持される。
【0077】
<<<静電潜像の形成>>>
感光体ドラム3の静電潜像担持面LSは、まず、帯電器4によって、正極性に一様に帯電される。
【0078】
帯電器4によって帯電された静電潜像担持面LSは、感光体ドラム3の図中矢印で示されている方向(時計回り)の回転により、スキャナーユニット5と対向する(正対する)位置であるスキャン位置SPまで、前記副走査方向に沿って移動する。
【0079】
図2を参照すると、スキャン位置SPにて、画像情報に基づいて変調されたレーザービームLBが、前記主走査方向に沿って走査されつつ、静電潜像担持面LSに照射される。このレーザービームLBの変調状態に応じて、静電潜像担持面LS上の正電荷が消失する部分が生じる。これにより、静電潜像担持面LS上に、正電荷のパターン(画像状分布)による静電潜像LIが形成される。
【0080】
静電潜像担持面LSに形成された静電潜像LIは、感光体ドラム3の図中矢印で示されている方向(時計回り)の回転により、トナー搬送装置6と対向する現像位置DPに向かって移動する。
【0081】
<<<帯電トナーの搬送・供給>>>
図2を参照すると、トナー撹拌部61dによって、トナーボックス61内に貯留されているトナーTが流動化される。具体的には、トナー撹拌部61dを構成する羽根車が、図中矢印で示されている方向(時計回り)に回転する。
【0082】
このトナー撹拌部61dの動作により、トナーTと上流側平坦部62bにおけるトナー搬送面TTS(図3における合成樹脂製の外側カバー層63dの表面)とが摩擦する。これにより、トナーTが正極性に帯電させられる。
【0083】
ここで、上述したように、メイン搬送体62(上流側平坦部62b)のトナー搬送方向TTDにおける上流側(図中左側)の端部が、トナーTの中に埋没している。よって、トナーボックス61内に貯留されているトナーTが、上流側平坦部62bにおけるトナー搬送面TTS上に常に供給される。
【0084】
また、メイン搬送体62における複数のメイン搬送電極63aに対して、進行波状の搬送電圧が印加される。これにより、トナー搬送面TTS上には、所定の進行波状の電界が形成される。この進行波状の電界により、正帯電のトナーTが、トナー搬送面TTS上にて、トナー搬送方向TTDに沿って搬送される。
【0085】
図4は、図3に示されている電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形を示したグラフである。図5Aないし図5Cは、図3に示されているメイン搬送基板63におけるトナー搬送面TTSの周辺を拡大して示す側断面図である。なお、図3にて電源回路VAと接続されているメイン搬送電極63aは、図5Aないし図5Cにおいて、メイン搬送電極63aAと示されている。メイン搬送電極63aBないしメイン搬送電極63aDも同様である。
【0086】
以下、正帯電のトナーTが、トナー搬送面TTS上にて、トナー搬送経路TTPに沿って、トナー搬送方向TTDに搬送される様子について、図4及び図5Aないし図5Cを参照しつつ説明する。
【0087】
図4に示されているように、各電源回路VAないしVDから、ほぼ同一波形の交流電圧が、電源回路VAから電源回路VDに向かう順に位相が90°ずつ遅れるように出力される。
【0088】
図4における時点t1においては、図5Aに示されているように、メイン搬送電極63aAとメイン搬送電極63aBとの間の位置であるAB間位置にて、トナー搬送方向TTDと逆向き(xと反対の方向)の電界EF1が形成される。
【0089】
一方、メイン搬送電極63aCとメイン搬送電極63aDとの間の位置であるCD間位置には、トナー搬送方向TTDと同じ向き(x方向)の電界EF2が形成される。
【0090】
また、メイン搬送電極63aBとメイン搬送電極63aCとの間の位置であるBC間位置、及びメイン搬送電極63aDとメイン搬送電極63aAとの間の位置であるDA間位置には、トナー搬送経路TTP(トナー搬送方向TTD)に沿った方向の電界が形成されない。
【0091】
すなわち、時点t1においては、前記AB間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと逆向きの静電力を受ける。
【0092】
また、前記BC間位置及び前記DA間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDに沿った方向の静電力をほとんど受けない。
【0093】
また、前記CD間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと同じ向きの静電力を受ける。
【0094】
よって、時点t1においては、正帯電のトナーTは、前記DA間位置に集められる。
【0095】
同様に、時点t2においては、図5Bに示されているように、正帯電のトナーTは、前記AB間位置に集められる。次いで、時点t3になると、図5Cに示されているように、正帯電のトナーTは、前記BC間位置に集められる。
【0096】
すなわち、トナーTが集められる領域が、時間の経過に伴い、トナー搬送面TTS上を、トナー搬送経路TTPに沿って、トナー搬送方向TTDに移動していく。
【0097】
このように、各メイン搬送電極63aに対して、図4に示されているような電圧が印加されることで、トナー搬送面TTS上にて、進行波状の電界が形成される。これにより、正帯電したトナーTが、図中y方向にホッピングしつつ、トナー搬送経路TTPに沿って、トナー搬送方向TTDに搬送される。
【0098】
<<<対向搬送基板による搬送量調整>>>
図2及び図3を参照すると、上流側平坦部62bにてメイン搬送基板63によりトナー搬送経路TTPに沿ってトナー搬送方向TTDに搬送中のトナーTは、当該上流側平坦部62bと対向搬送基板66とが対向する位置(すなわちトナー搬送経路TTPと対向搬送基板66とが対向する位置)にて、対向搬送基板66にて発生する電界の影響を受ける。
【0099】
ここで、本実施形態においては、対向搬送基板66にて発生する電界は、トナーTをトナー搬送方向TTDとは逆方向(図3におけるTTD’参照)に搬送するように作用する。よって、かかる電界の、トナー搬送経路TTP中のトナーTに対する影響の度合いを、間隔調整手段68によって調整することにより、トナー搬送経路TTPと対向搬送基板66とが対向する位置にて、トナーTのトナー搬送方向TTDへの搬送量が調整される。
【0100】
例えば、メイン搬送基板63と対向搬送基板66との間隔が狭くされることで、トナーTのトナー搬送方向TTDへの搬送量が少なくされる。反対に、メイン搬送基板63と対向搬送基板66との間隔が広げられることで、トナーTのトナー搬送方向TTDへの搬送量が多くされる。
【0101】
<<<静電潜像の現像及び用紙へのトナー像の転写>>>
図3を参照すると、上述のようにして正帯電のトナーTは、現像位置DPに供給される。
【0102】
この現像位置DPの近傍にて、静電潜像担持面LSに形成された静電潜像LIが、トナーTによって現像される。すなわち、静電潜像担持面LS上であって、静電潜像LIにおける正電荷が消失した部分に、トナーTが付着する。これにより、トナーTによる画像(以下、「トナー像」と称する。)が、静電潜像担持面LS上に担持される。
【0103】
図1を参照すると、上述のようにして感光体ドラム3の静電潜像担持面LS上に担持されたトナー像は、当該静電潜像担持面LSが図中矢印で示されている方向(時計回り)に回転することにより、転写位置TPに向けて搬送される。そして、この転写位置TPにて、トナー像が、静電潜像担持面LSから用紙P上に転写される。
【0104】
ここで、上述のように、間隔調整手段68の動作に伴うメイン搬送基板63と対向搬送基板66との間隔の調整により、静電潜像担持面LSに対するトナーTの供給量が適宜調整されている。これにより、用紙P上に形成されるトナー像の濃度もまた、適宜調整される。
【0105】
このように、本実施形態の構成によれば、トナー搬送経路TTPにおけるトナーTの搬送状態が、適切な状態に制御され得る。したがって、本実施形態によれば、トナーTによる良好な画像形成が行われ得る。
【0106】
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を、単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
【0107】
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部材に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部材の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が援用され得るものとする。
【0108】
もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0109】
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態及び下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、許されない。
【0110】
(1)本発明の適用対象は、単色のレーザープリンタに限定されない。例えば、本発明は、カラーのレーザープリンタや、単色及びカラーの複写機等の、いわゆる電子写真方式の画像形成装置に対して、好適に適用され得る。このとき、感光体の形状は、上述の実施形態のようなドラム状でなくてもよい。例えば、平板状や無端ベルト状等であってもよい。
【0111】
あるいは、本発明は、上述の電子写真方式以外の方式(例えば、感光体を用いないトナージェット方式、イオンフロー方式、マルチスタイラス電極方式、等)の画像形成装置に対しても、好適に適用され得る。
【0112】
(2)図3を参照すると、メイン搬送基板63の構成も、上述の実施形態のものに限定されない。例えば、外側カバー層63dは省略され得る。あるいは、メイン搬送電極63aが電極支持フィルム63b内に埋め込まれることで、内側カバー層63c及び外側カバー層63dの双方が省略され得る。
【0113】
(3)図4を参照すると、各電源回路VA〜VDが発生する電圧の波形は、矩形波状以外にも、正弦波状や三角波状等の任意のものが用いられ得る。
【0114】
また、上述の実施形態においては、4つの電源回路VA〜VDが設けられるとともに、各電源回路VA〜VDが発生する電圧の位相が90°ずつ異なっていた。もっとも、本発明はこれに限定されず、例えば、3つの電源回路が備えられるとともに、各電源回路が発生する電圧の位相が120°ずつ異なるようになっていてもよい。
【0115】
(4)間隔調整手段68の構成、すなわち、メイン搬送基板63と対向搬送基板66との間隔の調整手段の構成も、上述の実施形態にて開示されている具体的な態様に限定されない。
【0116】
図6は、図2に示されている間隔調整手段68の一変形例の構成を示す側断面図である。図6に示されているように、対向搬送基板支持部材67は、側面視あるいは側断面視にて略扇形の偏心カム状に形成されていてもよい。
【0117】
この場合、対向搬送基板支持部材67は、側面視あるいは側断面視にて、対向搬送基板66を支持する円弧状の部分と、当該円弧状の部分の一端から頂点に延びる短辺部と、上述の頂点から前記円弧状の部分の他端に延びる長辺部(この長辺部は短辺部よりも長い)と、を有するように形成されている。
【0118】
また、間隔調整手段68は、通電により中心シャフトとしてのアクチュエータ68aを回転駆動させるモータによって構成されている。そして、対向搬送基板支持部材67は、間隔調整手段68のアクチュエータ68aによって、上述の頂点近傍を中心として揺動可能(あるいは回動可能)に支持されている。
【0119】
かかる構成においては、アクチュエータ68aの回転により、対向搬送基板支持部材67が揺動する。これにより、メイン搬送基板63と対向搬送基板66との間隔が調整される。
【0120】
(5)対向搬送体65(対向搬送基板66)と対向する部材は、電界搬送基板に限定されない。
【0121】
図7は、本発明の他の実施形態を示す概略構成図である。図7に示されているように、トナー搬送装置6は、メイン搬送体62(図2参照)に代えて、現像ローラ690を備えていてもよい。
【0122】
現像ローラ690は、トナー搬送経路を構成する円柱面状の周面であるトナー担持面690aを有するローラ状の部材である。この現像ローラ690は、トナー担持面690aにおける対向搬送基板66と対向する部分が所定方向(図中矢印で示されている方向)に移動するような方向に回転駆動されるように構成されている。
【0123】
本変形例においては、現像ローラ690は、供給ローラ691と平行に配置されている。供給ローラ691は、トナー担持面690aと接触するように設けられている。また、供給ローラ691は、図中矢印で示されている方向に回転駆動されるように構成されている。そして、この供給ローラ691は、回転駆動によりトナー担持面690aと摺動することで、帯電した状態のトナーをトナー担持面690a上に担持させるようになっている。
【0124】
この場合、間隔調整手段68は、トナー担持面690aと対向搬送基板66との間隔を変更可能に構成されている。すなわち、間隔調整手段68は、トナー担持面690aと対向搬送基板66との間隔を調整することで、対向搬送基板66と対向する位置を経て現像位置DPに向かうトナー担持面690a上のトナーの担持量を調整するようになっている。
【0125】
かかる構成においては、間隔調整手段68によってトナー担持面690aと対向搬送基板66との間隔が調整されることで、対向搬送基板66と対向する位置におけるトナー担持面690a上のトナーの担持量が調整される。これにより、現像位置DPに供給されるトナーの量が調整される。
【0126】
(6)その他、いちいち言及しないが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、これら以外の種々の変形が可能であることは、いうまでもない。
【0127】
また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。さらに、本明細書にて引用した各公報の内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして援用され得る。
【符号の説明】
【0128】
1 … レーザープリンタ
2 … 用紙搬送機構
21 … レジストローラ
22 … 転写ローラ
3 … 感光体ドラム
31 … ドラム本体
32 … 感光層
4 … 帯電器
5 … スキャナーユニット
6 … トナー搬送装置(現像剤搬送装置)
61 … トナーボックス
61a … 頂板
61a1 … トナー通過孔
61b … 底板
61c … 側板
61d … トナー撹拌部
62 … メイン搬送体
62a … 中央平坦部
62b … 上流側平坦部
62c … 下流側平坦部
62d … 上流側屈曲部
62e … 下流側屈曲部
63 … メイン搬送基板
63a … メイン搬送電極
63b … 電極支持フィルム
63c … 内側カバー層
63d … 外側カバー層
64 … メイン搬送基板支持部材
65 … 対向搬送体
66 … 対向搬送基板
66a … 対向搬送電極
66b … 電極支持フィルム
66c … 内側カバー層
66d … 外側カバー層
67 … 対向搬送基板支持部材
68 … 間隔調整手段
68a … アクチュエータ
690 … 現像ローラ
690a … トナー担持面
691 … 供給ローラ
C … 中心軸
DP … 現像位置
LB … レーザービーム
LI … 静電潜像
LS … 静電潜像担持面
P … 用紙
SP … スキャン位置
T … トナー
TP … 転写位置
TTD … トナー搬送方向
TTP … トナー搬送経路
TTS … トナー搬送面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0129】
【特許文献1】特開昭60−115962号公報
【特許文献2】特開平11−84862号公報
【特許文献3】特開2001−209246号公報
【特許文献4】特開2002−287495号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯電した粉末状の現像剤を現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成された、現像剤搬送装置において、
前記現像剤搬送経路に沿って配列された複数のメイン搬送電極を備え、これらの搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界により前記現像剤を前記現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成された、メイン搬送基板と、
前記現像剤搬送経路に沿って配列された複数の対向搬送電極を備え、前記メイン搬送基板と対向して設けられた、対向搬送基板と、
前記メイン搬送基板と前記対向搬送基板との間隔を変更可能に構成された、間隔調整手段と、
を備えたことを特徴とする、現像剤搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の、現像剤搬送装置であって、
前記対向搬送基板は、複数の対向搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界により、前記現像剤を前記現像剤搬送経路に沿って前記メイン搬送基板とは逆方向に搬送するように構成されたことを特徴とする、現像剤搬送装置。
【請求項3】
帯電した粉末状の現像剤を現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成された、現像剤搬送装置において、
前記現像剤搬送経路に沿って配列された複数の対向搬送電極を備え、前記現像剤搬送経路に対向して設けられた、対向搬送基板と、
前記現像剤搬送経路に対して前記対向搬送基板を近接及び離間可能に構成された、間隔調整手段と、
を備えたことを特徴とする、現像剤搬送装置。
【請求項4】
請求項3に記載の、現像剤搬送装置において、
前記現像剤搬送経路に沿って配列された複数のメイン搬送電極を備えていて、これらの搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界により前記現像剤を前記現像剤搬送経路に沿って搬送するように構成された、メイン搬送基板を、さらに備え、
前記間隔調整手段は、前記メイン搬送基板と前記対向搬送基板との間隔を変更可能に構成されたことを特徴とする、現像剤搬送装置。
【請求項5】
請求項4に記載の、現像剤供給装置であって、
前記対向搬送基板は、複数の対向搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界により、前記現像剤を前記現像剤搬送経路に沿って前記メイン搬送基板とは逆方向に搬送するように構成されたことを特徴とする、現像剤搬送装置。
【請求項6】
請求項3に記載の、現像剤搬送装置において、
前記現像剤搬送経路を構成する円柱面状の周面である現像剤担持面を有するローラ状の部材であって、前記現像剤担持面における前記対向搬送基板と対向する部分が所定方向に移動するような方向に回転駆動されるように構成された、現像剤担持部材を、さらに備え、
前記間隔調整手段は、前記現像剤担持面と前記対向搬送基板との間隔を変更可能に構成されたことを特徴とする、現像剤搬送装置。
【請求項7】
請求項6に記載の、現像剤搬送装置において、
前記対向搬送基板は、複数の対向搬送電極への電圧印加に伴って発生する電界により、前記現像剤を前記所定方向とは逆方向に搬送するように構成されたことを特徴とする、現像剤搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−224466(P2010−224466A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74335(P2009−74335)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】