説明

現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

【課題】トナーの帯電量が高い場合であっても、非現像時に現像剤担持体上の現像剤を確実に回収することで、トナーへのダメージを低減し、経時における地肌カブリの発生を防止すること。
【解決手段】像担持体上の静電潜像に帯電した現像剤を付着させて現像を行う現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、前記現像剤担持体に印加されるバイアス電圧に重畳して前記現像剤供給部材にバイアス電圧を出力する電圧印加手段と、を有する現像装置であって、前記電圧印加手段は、前記現像時には、前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧を出力し、非現像時には、前記現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧と前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧とを交互に切り替えて出力することにより、非現像時に現像剤担持体上の現像剤を回収し、経時における地肌カブリの発生を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
像担持体上の静電潜像を現像する現像剤担持体への現像剤の供給及び回収を、現像剤供給部材へのバイアス電圧を制御することにより行う現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置の現像装置では、現像剤を担持して回転する現像ローラが、像担持体である感光体ドラムとの対向部に現像剤を搬送し、感光体ドラム表面に形成された静電潜像の現像を行う。
【0003】
現像剤としては、トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤と、トナーのみからなる一成分現像剤の何れかを用いるのが一般的である。どちらの現像剤を用いる場合であっても、高品位の画像を得るためには、現像ローラが担持する現像剤を規制し、現像ローラ上に均一な薄層を形成し、さらに現像剤中のトナーを摩擦帯電により所定の極性で一定に帯電させる必要がある。
【0004】
一成分現像剤を用いる場合には、現像ローラ上にゴム又は金属製の弾性ブレードを当接させ、弾性ブレードとの間を通過させることで現像ローラに担持されるトナー量を規制し、均一なトナー薄層を形成すると共にトナーを荷電させる方法が知られている。
【0005】
この様な構成では、トナーを現像ローラに供給するトナー供給手段が必要であり、ブラシ材や発泡ゴム材等を用いたトナー供給ローラを現像ローラに当接させることでトナーを塗布供給する方法が知られている。
【0006】
上記したトナー供給手段としてのトナー供給ローラには、導電材が分散されて導電性が付与されたブラシ材や発泡ゴム材が用いられ、現像ローラとの間で電界を形成して現像ローラにトナーの供給を行うために供給バイアス電圧が印加される。
【0007】
現像ローラ上のトナーは、感光体ドラム上の静電潜像の現像に使用されて消費されるため、画像形成を繰り返し行うためには、現像ローラにトナーが逐次補給される必要がある。そこで、トナー供給ローラにトナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を印加することで、トナー供給ローラから現像ローラにトナーの供給を行う。
【0008】
トナー供給ローラから現像ローラへのトナーの供給を速やかに行うことで、ベタ画像等で現像ローラ上のトナーが大量に消費される場合でも、常に均一な濃度の画像を連続して形成することが可能になる。
【0009】
しかし、印字面積率の低い画像を印刷し続けた場合には、現像ローラ上のトナーは殆ど消費されず、現像ローラ上の同じ位置に保持された状態で弾性ブレードとの接触による圧力や熱の影響を繰り返し受け続けることとなる。この場合には、現像ローラ上のトナーが割れて微粉成分が増加したり、トナーが現像ローラ表面に強固に付着又は融着してしまうことがある。
【0010】
その結果、経時において現像ローラのトナーに対する帯電付与能力が低下し、未帯電あるいは逆極性帯電したトナーが生成され、画像の地肌部にトナーが付着してしまう、いわゆる地肌カブリが発生する場合がある。
【0011】
そこで、例えば特許文献1及び特許文献2には、現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する供給部材と、前記現像剤担持体及び前記供給部材に電圧を印加する電圧印加手段とを備える現像装置であって、画像形成時における非現像動作中に電圧印加手段が、現像剤担持体から供給部材に現像剤が移動して回収される様に一定の電圧を印加する技術が開示されている。
【0012】
特許文献1及び特許文献2に係る技術によれば、非現像時に現像剤担持体から適宜供給部材に現像剤を回収することで、現像剤にかかる負荷を低減し、経時における地肌カブリ等の不具合の発生を抑制することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、トナーの帯電量が高くなる低温低湿環境や、小粒径トナーの使用時には、電圧印加手段によって現像剤担持体上の現像剤が供給部材に回収される方向に電圧を印加しても、供給部材上に現像剤が蓄積することにより、現像剤層を含む現像剤担持体と供給部材の表面電位との間に現像剤を回収する方向の電界が形成されなくなる場合がある。したがって、この様な場合には現像剤が回収されず、現像剤担持体上に現像剤が残留し続けることとなり、現像剤担持体上の現像剤が繰り返しブレード等から負荷を受け続けて劣化するため、地肌カブリの発生を防止することが困難になる。
【0014】
そこで、本発明では、使用環境が低温低湿環境であったり、小粒径のトナー使用時であってトナーの帯電量が高くなる条件下においても、非現像時に現像剤担持体上の現像剤を確実に回収することで、経時における地肌カブリの発生を防止することが可能な現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記課題に鑑み、像担持体上の静電潜像に帯電した現像剤を付着させて現像を行う現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、前記現像剤担持体に印加されるバイアス電圧に重畳して前記現像剤供給部材にバイアス電圧を出力する電圧印加手段と、を有する現像装置であって、前記電圧印加手段は、前記現像時には、前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧を出力し、非現像時には、前記現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧と前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧とを交互に切り替えて出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施形態によれば、現像剤供給部材にバイアス電圧を出力する電圧印加手段が、現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧と同極性のバイアス電圧とを交互に切り替えて出力することにより、使用環境が低温低湿環境であったり、小粒径トナーを使用する場合であって、トナーの帯電量が高い場合においても現像剤担持体上の現像剤を確実に回収することが出来るため、経時における地肌カブリの発生を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図
【図2】実施形態に係る現像装置の概略構成例を示す図
【図3】実施形態に係る現像装置における現像ローラ及び供給ローラの表面電位と供給ローラによるトナーの供給及び回収について説明する図
【図4】第1の実施形態に係る現像装置の要部の概略構成例を示す図
【図5】第1の実施形態に係るトナー回収シーケンスにおける現像バイアス電圧及び供給バイアス電圧の制御例を示す図
【図6】第2の実施形態に係る現像装置の要部の概略構成例を示す図
【図7】第2の実施形態に係る現像装置のトナー回収シーケンスのフローチャート
【図8】第3の実施形態に係る現像装置の要部の概略構成例を示す図
【図9】第3の実施形態に係る現像装置のトナー回収シーケンスのフローチャート
【図10】本実施形態に係るプロセスカートリッジの概略構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」という)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0019】
<画像形成装置の構成>
図1に、本実施形態に係る画像形成装置100の概略構成を示す。
【0020】
画像形成装置100は、例えば複写機、ファクシミリ、レーザプリンタ、フルカラーレーザプリンタ等に用いられ、本発明の実施形態に係る現像装置1を備えて構成されている。
【0021】
現像装置1に近接する位置には感光体ドラム2が設けられており、図中に示す矢印方向に回転している。
【0022】
帯電ローラ3は、感光体ドラム2の表面に圧接されており、感光体ドラム2に従動して回転している。帯電ローラ3は、不図示の高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体ドラム2の表面を所定電位に一様に帯電する。
【0023】
表面が一様に帯電された感光体ドラム2には、露光手段4により画像データに基づいて露光されて表面に静電潜像パターンが形成される。
【0024】
現像装置1には、感光体ドラム2の表面に接する様に現像剤担持体としての現像ローラ103が設けられており、図示しない高圧電源により所定の現像バイアス電圧が印加される。現像ローラ103上のトナーは、感光体ドラム2と現像ローラ103との間に形成される電界により感光体ドラム2表面の静電潜像パターンに付着し、トナー像を形成する。
【0025】
一次転写ローラ8には、図示しない高圧電源により一次転写バイアスが印加され、感光体ドラム2表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト7の表面に転写される。中間転写ベルト7は、不図示の駆動モータによって回転駆動される様に構成されている。
【0026】
中間転写ベルト7表面に転写されたトナー像は、二次転写ローラ9に所定の電圧が印加されることにより記録部材である用紙10に転写された後、定着装置11により用紙10に定着される。トナー像が定着された用紙10は、さらに搬送されて機外に排出される。
【0027】
トナー像が用紙に転写された後の感光体ドラム2の表面は、クリーニング手段6によって転写残トナーが除去され、次の画像形成に供される。
【0028】
<現像装置の構成>
図2に、本実施形態に係る現像装置1の概略構成を示す。
【0029】
現像装置1は、一成分現像剤としてのトナーを収容するトナー収容室101、複数のトナー搬送部材102、現像ローラ103、現像ローラ103に当接して設けられてトナーを供給する現像剤供給部材としての供給ローラ104、現像ローラ103上にトナー薄層を形成するための層規制部材105等で構成されている。
【0030】
現像ローラ103には、現像バイアス電源107によって現像バイアス電圧が印加され、感光体ドラム2表面との間に電界が形成される。形成される電界に従ってトナーが移動することで、感光体ドラム2表面にトナー像が形成される。
【0031】
次に、現像装置1各部の詳細について説明する。
【0032】
トナー収容室101に設けられたトナー搬送部材102は、図中矢印で示す時計回り方向に回転し、収容されたトナーをトナー供給ローラ104の方向に送り出す。
【0033】
供給ローラ104は、その表面に空孔(セル)を有する構造の発泡ゴム材料が被覆されており、現像ローラ103に押圧して接触する様に配置される。発泡ゴム材料としては、例えばポリウレタンゴムや、エピクロルヒドリンゴム、シリコンゴム、EPDM等を用いることができる。
【0034】
供給ローラ104は、図2に示す反時計回り方向に回転し、表面に付着保持したトナーを現像ローラ103に対向する位置に搬送する。供給ローラ104は、現像ローラ103に押圧されることによって表面の発泡材料が変形し、保持していたトナーを現像ローラ103表面に受け渡す様に塗布供給する。
【0035】
また、供給ローラ104には、電圧印加手段としての供給バイアス電源106から現像バイアス電圧に重畳して供給バイアスが印加され、供給ローラ104と現像ローラ103との間で供給電界が形成される。
【0036】
供給バイアスは、現像ローラ103に対してトナーの帯電極性と同極性の直流電圧であり、供給ローラ104から現像ローラ103表面へのトナーの塗布供給を静電気力によって促進させる。供給バイアスを作用させるために、供給ローラ104は導電性が付与された発泡材料を用いている。
【0037】
層規制部材105は、例えばSUS304CSP、SUS301CSP又はリン青銅等の金属板バネ材料等を用い、自由端側を現像ローラ103表面に10〜100N/mの押圧力で当接させ、現像ローラ103と層規制部材105との間を通過するトナーを規制してトナー薄層を形成すると共に摩擦帯電によってトナーに電荷を付与する。
【0038】
現像ローラ103は図中に示す反時計回り方向に回転し、供給ローラ104によって塗布供給されたトナーを表面に保持して層規制部材105及び感光体ドラム2との対向位置へと搬送する。必要量のトナーを表面に保持するためには、現像ローラ103の表面が、例えば表面粗さRa0.2〜2.0μmに形成されていることが好ましい。
【0039】
現像ローラ103には、例えば弾性ゴム層を被覆したローラを用い、感光体ドラム2との接触状態を均一に保つために、例えばJIS−Aで50度以下の硬度で形成される。ゴム材料としては、例えばウレタンゴムや、エピクロルヒドリンゴム、シリコンゴム、EPDM等を用いることができる。また、層規制部材105との間でトナーを摩擦帯電するために、現像ローラ103表面にはトナーと逆極性に帯電し易い材料からなる表面層が形成されている。
【0040】
感光体2は図中時計回り方向に回転しており、現像ローラ103の表面は感光体2との対向位置において感光体2表面の進行方向と同方向に移動している。
【0041】
現像ローラ103には現像バイアス電源107から現像バイアス電圧が印加され、感光体2上の静電潜像パターンとの間に現像電界が形成される。現像ローラ103上の帯電トナーは、形成された現像電界に応じて感光体2表面に移動してトナー像を形成する。
【0042】
現像バイアス電源107による現像バイアス電圧を作用させるために、現像ローラ103には、弾性ゴム層と表面層を含めた電気抵抗値が、例えば103〜1010Ωの半導電性の材料等を用いることができる。
【0043】
感光体2表面上に現像されずに現像ローラ103上に残されたトナーが再びトナー収容室101側へと戻る部分には、入り口シール108を現像ローラ103に当接して設けることで、トナーが現像装置1の外部に漏れ出ない様に封止している。
【0044】
本実施形態に係る現像装置1では、現像ローラ103と感光体2とが接触する様に配置しているが、非接触に配置することも可能である。また、ドラム状の感光体2を用いたが、ベルト状の感光体を用いることも可能である。
【0045】
さらに、図10に示す様に、本実施形態に係る現像装置1を有し、画像形成装置100に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジ200として構成することも可能である。
【0046】
図10に示すプロセスカートリッジ200は、本実施形態に係る現像装置1と、感光体ドラム2と、クリーニング装置6と、帯電ローラ3とが一体に構成されており、画像形成装置100本体に着脱可能であり利便性に優れている。
【0047】
<供給ローラによるトナーの供給及び回収>
図3に、本実施形態に係る現像装置1における現像ローラ103及び供給ローラ104の表面電位と、供給ローラ104による現像ローラ103からのトナーの供給及び回収について説明する図を示す。
【0048】
現像バイアス電圧をVb、供給バイアス電圧をVs、現像ローラ103上のトナー層電位をVt1、供給ローラ104上のトナー層電位をVt2とした場合に、現像ローラ103上のトナー層を含む表面電位S1と、供給ローラ104上のトナー層を含む表面電位S2は、下式で表すことができる。
【0049】
S1 = Vb+Vt1
S2 = Vb+Vs+Vt2
現像ローラ103と供給ローラ104との接触部に挟まれて存在するトナーは、現像ローラ103及び供給ローラ104のそれぞれの表面電位S1,S2の差ΔV=S2−S1に従って何れかのローラ方向に移動する。
【0050】
トナーの帯電極性がマイナスの場合、通常の現像時には、供給ローラ104が保持するトナーを現像ローラ103に塗布供給するために、供給バイアス電圧Vsはトナーと同極性のマイナス極性に設定される(図3(a))。
【0051】
トナーの帯電は主に現像ローラ103上における層規制部材105と摺擦により行われ、現像ローラ103上のトナー層電位Vt1はマイナス極性の所定値になる。
【0052】
一方で、供給ローラ104が現像ローラ103に当接することによる機械的な掻き取り作用によって、僅かな量の帯電トナーが現像ローラ103から供給ローラ104に移行するために、供給ローラ104上のトナー層電位Vt2は少しずつマイナス極性に増加する。しかし、現像ローラ103から供給ローラ104に移行したトナーも、現像ローラ103と供給ローラ104との間で形成される電界によって現像ローラ103に供給されるため、Vt2がVt1を越えることはない。
【0053】
現像動作が終了すると同時に、現像ローラ103上のトナーの回収を開始するために供給バイアス電圧Vsをプラス極性に切り替えると、ΔVの極性が反転し、現像ローラ103上のマイナス帯電トナーは供給ローラ104上に電界に従って移動を始める(図3(b))。
【0054】
この場合における現像ローラ103上のトナー層電位Vt2を大きく見積もって供給ローラ104上のトナー層電位Vt1と同等になるとしてもΔV=Vsとなり、トナー回収方向の電界が形成されて現像ローラ103からトナーを回収することができる。
【0055】
しかし、供給ローラ104が現像ローラ103からトナーを回収し続けると、供給ローラ104上のトナー層電位Vt2はマイナス極性方向に大きく変化する。このまま供給バイアス電圧Vsを印加し続けると、トナーが消費されずに供給ローラ104にトナーが蓄積し、供給ローラ104上のトナー層電位Vt2の値が(Vt1−Vs)に等しくなり、ΔV=0となった時点でトナーの回収方向に電界が形成されない状態になる(図3(c))。
【0056】
この状態に達した後は、現像ローラ103から供給ローラ104が機械的にトナーを掻き取ることによって供給ローラ104上の帯電トナーが微増し、Vt2がさらにマイナス方向に大きくなる。この状態ではΔVの値が再びマイナス極性となるため、現像ローラ103にトナーが移動して供給され、最終的に機械的なトナー掻き取り量とトナー供給量とが平衡に達した状態で収束する。
【0057】
特に、使用環境が低温低湿環境であったり、小粒径のトナーを使用した場合にはトナーの帯電量が高くなり、トナー回収による供給ローラ104上のトナー層電位Vt2のマイナス極性方向への変化が大きくなり、供給バイアス電圧Vsをそのまま印加してもトナー回収を十分に行うことが困難になる。
【0058】
そこで、ΔV=0となる時点で、供給バイアスVsの極性を切り替え(戻し)てマイナス極性にすると、供給ローラ104上の帯電トナーが現像ローラ103側に移動するため、供給ローラ104上の表面電位Vt2は現像動作終了時点のレベルにまで回復する。この状態になった時点で、再度供給バイアスVsの極性をプラス側にするとΔV=Vsとなり、本来のトナー回収作用を発現させることができる。
【0059】
この様にして供給バイアスVsの極性の切り替えを行うことで、現像ローラ103からのトナー回収効果を維持することが可能となる。したがって、トナーが現像ローラ103上で層規制部材105等から負荷を受け続けて劣化することにより、経時における地肌カブリの発生を防止することが可能となる。
【0060】
[第1の実施形態]
図4に、第1の実施形態に係る現像装置1の要部の概略構成を示す。現像装置1の全体構成は、上記で説明した構成と同様である。
【0061】
感光体2には外径が30mmの有機感光体を用い、表面の速度を100mm/secに設定し、表面に形成される静電潜像パターンの電位を、画像部で−70V、背景部で−400Vとなる様に設定している。
【0062】
現像ローラ103は、金属シャフト301の外周に導電性ゴム層302を設けて構成している。導電性ゴム層302にはウレタンゴムを用い、ゴム中に導電剤としてのカーボンブラックを分散することによって、体積抵抗を105Ω・cm程度に調整している。
【0063】
導電性ゴム層302の厚さは3mmとし、現像ローラ103の表面弾性はJIS−A硬度で45度とした。現像ローラ103の外径は12mmであり、表面の速度を130mm/secに設定している。
【0064】
また、現像ローラ103には軸を経由して現像バイアス電源107に電気的に接続され、現像バイアス電圧が印加される。現像バイアス電圧の値は、静電潜像パターンの画像部に現像されるトナー量が適正量となる様に適宜設定することが可能であり、本実施形態では−220Vに設定している。
【0065】
供給ローラ104は、金属シャフト303の外周に導電性発泡ゴム層304を設けて構成している。導電性発泡ゴム層304にはポリウレタンゴムの発泡体を用い、発泡ゴム中に導電剤としてのカーボンブラックを分散することによって、体積抵抗を104Ω・cm程度に調整している。供給ローラ104の外径は14mmであり、表面の速度は130mm/secに設定している。
【0066】
供給ローラ104は現像ローラ103に押圧する様に設けている。現像ローラ103の導電性ゴム層302の硬度を、供給ローラ104の導電性発泡ゴム層304の硬度よりも高く設定することにより、接触部では供給ローラ104の導電性発泡ゴム層304が圧縮された状態となる。
【0067】
供給ローラ104には軸を経由して電圧印加手段としての供給バイアス電源106が電気的に接続されており、供給バイアス電圧が現像バイアス電圧に重畳して印加される。供給バイアス電源106の出力は直流電圧であり、制御手段109により電圧値を可変に制御することができる。
【0068】
感光体ドラム2表面への静電潜像パターンの形成が開始されると、現像ローラ103と供給ローラ104の駆動が開始される。駆動開始と同時に現像バイアス電源107から−220Vの現像バイアス電圧が出力されて現像ローラ103に印加される。また、供給バイアス電源106から−100Vの供給バイアス電圧が出力され、現像バイアス電圧に供給バイアス電圧が重畳された−320Vが供給ローラ104に印加される。
【0069】
供給ローラ104に保持されるトナーは負極性に帯電しているため、供給バイアス電圧によって生じる電界に従って現像ローラ103上へ塗布供給される。その後、現像ローラ103上の帯電トナーは、感光体ドラム2表面の静電潜像パターンと現像バイアスによって形成される電界に応じて感光体ドラム2上に移動してトナー像を形成する。
【0070】
感光体ドラム2表面の静電潜像パターンが現像ローラ103との対向位置を通過し終えると、現像ローラ103が保持するトナーの回収シーケンスを開始する。
【0071】
図5に、第1の実施形態に係るトナー回収シーケンスにおける現像バイアス電圧及び供給バイアス電圧の制御例を示す。
【0072】
現像ローラ103と供給ローラ104の駆動と、現像バイアス電源107の出力は継続した状態で、現像終了後の非現像時に制御手段109により供給バイアス電源106の出力が切り替えられ、供給バイアスの極性が反転する。
【0073】
つまり、現像終了と同時に供給バイアス電源106から+100Vの供給バイアス電圧が出力され、現像バイアス電圧と供給バイアス電圧を重畳した−120Vが供給ローラ104に印加される。すると、現像ローラ103上の帯電トナーには供給ローラ104に回収される方向の静電気力が働き、現像ローラ103から供給ローラ104へのトナーの移動が開始される。
【0074】
供給バイアス電圧を+100Vに固定した状態にすると、上述した様に供給ローラ104に回収された帯電トナーが蓄積し、回収トナーの電荷によって供給ローラ104の表面電位が急上昇し、回収方向の静電気力が弱められていくこととなる。
【0075】
そこで、供給バイアス電圧の極性を切り替えてから時間t1経過後に、制御手段109は供給バイアス電源106の出力を切り替え、供給バイアスの極性をトナーの帯電極性と同極性に戻す。すると、供給ローラ104上に蓄積した帯電トナーが現像ローラ103に移動するため、供給ローラ104の表面電位は下降に転じる。
【0076】
さらに時間t2経過後に、制御手段109が再び供給バイアス電源106の出力を切り替えて供給バイアスの極性を反転させると、現像ローラ103から供給ローラ104へ回収方向の静電気力が回復しているため、トナーの回収を再開することが可能になる。
【0077】
供給ローラ104の表面電位が変化する速さは、トナーが保持している電荷量によって異なるため、トナー種や環境、耐久によって様々である。そこで、一般的なトナーを用いて、供給バイアス電圧の極性を切り替えた後の供給ローラ104の表面電位を測定した結果、現像ローラ103の表面電位に等しくなるまでに要する回転数は最も早いもので3回転、最も遅いもので10回転を要することが分かった。
【0078】
したがって、時間t1及びt2は、それぞれ任意の値に設定することが可能であるが、供給ローラ104が3回転するのに要する時間以上で、供給ローラ104が10回転するのに要する時間以下であることが好ましい。第1の実施形態では、時間t1及びt2を供給ローラ104が5回転するのに要する時間である1.7秒に設定した。
【0079】
この様に、非現像時において予め設定された時間t1、t2に基づいて供給バイアス電圧の極性の切り替えを行い、回収シーケンス実行時間Tが経過した時点で、現像ローラ103及び供給ローラ104の駆動と、現像バイアス電源107と供給バイアス電源106の出力とを停止する。
【0080】
本発明による効果を得るためには、供給バイアスの極性切り替えが4回以上必要であり、回収シーケンス実行時間Tは、時間t1と時間t2の合計値の2倍以上に設定される。
【0081】
以上説明した様に、非現像時において、供給バイアス電源106から供給バイアス電圧の極性を切り替えて出力することで、現像ローラ103上のトナー回収を継続して行うことが可能になる。したがって、現像ローラ103上で繰り返し負荷を受けることによってトナーが劣化することによる地肌カブリの発生を未然に防止することが可能になる。
【0082】
[第2の実施形態]
図6に、第2の実施形態に係る現像装置1の要部の概略構成を示す。以下では、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
【0083】
第2の実施形態に係る現像装置1には、現像ローラ103及び供給ローラ104それぞれの表面電位を検知する表面電位検知手段108,109が設けられている。表面電位検知手段108は現像ローラ103の表面近傍に配置され、現像バイアス電源107からの出力と、現像ローラ103上のトナー層とによって形成される現像ローラ103の表面電位S1を検知する。また、表面電位検知手段109は供給ローラ104の表面近傍に配置され、供給バイアス電源106からの出力と、供給ローラ104が保持するトナー層とによって形成される供給ローラ104の表面電位S2を検知する。
【0084】
第2の実施形態に係る現像装置1はこの様な構成を有し、表面電位検知手段108,109によって検知される表面電位S1,S2に基づいて、制御手段300が供給バイアス電源106の出力値の変更を行う。
【0085】
図7に、第2の実施形態に係る現像装置1のトナー回収シーケンスのフローチャートの例を示す。
【0086】
現像動作が終了してトナー回収シーケンスが開始されると、まずステップS1にてタイマーによる時間Tのカウントを開始する。次にステップS2にて、現像バイアス電源107から継続して現像動作時と同じ−220Vが出力された状態で、供給バイアス電源106の出力のみが−100Vから+100Vへと極性が反転される。
【0087】
供給バイアスの極性反転と同時に、ステップS3にて現像ローラ103の表面電位検知手段108と供給ローラ104の表面電位検知手段109が測定を開始し、測定結果が制御手段300に取り込まれる。
【0088】
現像ローラ103の表面電位検知手段108で測定される値は、−220Vの現像バイアス電圧と、現像ローラ103上のトナー層電荷とが合成して形成される電位S1である。また、供給ローラ104の表面電位検知手段109によって測定される値は、現像バイアス電圧に供給バイアス電圧が重畳された−120Vと、供給ローラ103上のトナー層電荷とが合成して形成される電位S2である。
【0089】
ここで、ステップS4にて時間Tが予め設定された所定値と比較され、トナー回収シーケンスを開始して一定時間以上経過している場合には処理を終了する。時間Tが所定値未満である場合には、次のステップS5にて、供給ローラ104の表面電位S2から現像ローラ103の表面電位S1を差し引いた値と第1の基準値Xとを比較する。なお、第1の基準値は実施条件に応じて適宜設定することが可能であり、本実施形態では−30Vに設定している。
【0090】
供給ローラ104と現像ローラ103との表面電位の差(S2−S1)が基準値X以上である場合には、供給ローラ104の表面電位はそれほど上昇しておらず、トナーの回収に十分な静電気力が作用しているものと判断して引き続きトナーの回収を行う。
【0091】
逆に、供給ローラ104と現像ローラ103との表面電位の差(S2−S1)が基準値X未満である場合には、供給ローラ104の表面電位の上昇により、トナーを回収できなくなっているものと判断できる。そこで、ステップS6にて供給バイアス電源106の出力の極性を元に戻し、トナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を供給ローラ104に印加する様に制御する。
【0092】
供給バイアス電源106の出力がトナーの帯電と同極性の−100Vに戻されると、供給ローラ104上に蓄積した帯電トナーが現像ローラ103上に移動し、供給ローラ104上の表面電位が下降する。ここで、ステップS7にて現像ローラ103及び供給ローラ104の表面電位S1,S2を再度取り込む。
【0093】
次にステップS8では時間Tと予め設定された所定値とを比較し、トナー回収シーケンスが所定の時間以上経過している場合には処理を終了する。トナー回収シーケンスが開始されてから所定の時間未満である場合には、ステップS9にて、計測された供給ローラ104の表面電位S2から現像ローラ103の表面電位S1を差し引いた値と、第2の基準値Yとを比較する。なお、本実施形態では第2の基準値Yを−130Vに設定しているが、実施形態に合わせて適宜設定することができる。
【0094】
供給ローラ104と現像ローラ103の表面電位の差(S2−S1)が基準値Y以下であれば、供給ローラ104の表面電位がトナーを回収するのに十分な程度に下降していないものと判断し、供給バイアスの極性をトナーの帯電極性と同極性での制御を継続する。
【0095】
表面電位の差(S2−S1)が基準値Yより大きい場合には、供給ローラ104の表面電位がトナー回収シーケンス開始直後の状態まで回復したと判断し、ステップS2にて供給バイアスの極性を反転し、供給バイアスの極性をトナー帯電と逆極性に制御する。
【0096】
トナー回収シーケンスは、ステップS4及びステップS8にて時間Tが予め設定された所定値を越えた時点で終了する。本実施形態では、本発明の効果を得るために必要な回収シーケンスの動作時間の見込み量から、所定値を供給ローラ104が約20回転するのに要する時間に相当する7秒に設定している。
【0097】
以上の様に、現像ローラ103及び供給ローラ104の表面電位を監視しながら供給バイアス電源106から出力される供給バイアスの極性を切り替えることにより、より確実に現像ローラ103からトナーを回収することが可能になる。したがって、トナーが現像ローラ103上で層規制部材105等から負荷を受け続けることにより劣化し、地肌カブリ等の不具合画像が発生するのを防止することができる。
【0098】
[第3の実施形態]
図8に、第3の実施形態に係る現像装置1の要部の概略構成を示す。以下、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
【0099】
第3の実施形態に係る現像装置1は、電圧印加手段としての供給バイアス電源106から供給ローラ104に流れる電流値を計測する電流検知手段110が設けられている。
【0100】
電流検知手段110は、供給バイアス電源106からトナーと逆極性のバイアス電圧が出力された状態で、現像ローラ103上の帯電トナーが供給ローラ104上に回収される際の電荷移動により発生する電流を測定する。
【0101】
図9に、第3の実施形態に係る現像装置1のトナー回収シーケンスのフローチャートの例を示す。
【0102】
現像動作の終了後、トナー回収シーケンスが開始されると、まずステップS11にてタイマーによる時間Tのカウントを開始する。続いてステップS12にて、現像バイアス電源107から現像時と同じ−220Vが出力された状態で、供給バイアス電源106の出力を−100Vから+100Vへと極性をトナーの帯電極性と逆極性に反転する。
【0103】
供給バイアスの極性の反転と同時に、ステップS13にて電流検知手段110が測定を開始し、その測定結果A1が制御手段300に取り込まれる。
【0104】
ここで、ステップS14にて時間Tが所定値以上である場合には処理を終了し、時間Tが所定値未満である場合には、ステップS15にて電流検知手段110の測定値A1と基準値Zとを比較する。本実施形態では基準値Zを0.2μAに設定したが、実施形態に合わせて適宜設定することが可能である。
【0105】
電流検知手段110の測定値A1が基準値Z以上である場合には、現像ローラ103上から供給ローラ104上に帯電トナーが回収されて移動しているため、トナー回収に十分な静電気力が作用しているものと判断する。
【0106】
測定値A1が基準値Z未満の場合には、供給ローラ104に帯電トナーが蓄積して表面電位の上昇が進んでおり、トナーを回収出来なくなっているものと判断し、供給バイアス電源106が出力する供給バイアスの極性を元に戻し、トナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を供給ローラ104に印加する様に制御する。
【0107】
供給バイアスの極性が元に戻されると、供給ローラ104上に蓄積した帯電トナーが現像ローラ103上に移動し、供給ローラ104上の表面電位が下降する。
【0108】
ここで、ステップS17にてタイマーにより時間tのカウントを開始し、ステップS18にて時間tが所定値を越えた時点でステップS12に戻り、供給バイアスの極性を再度反転させる。現像ローラ103から供給ローラ104へのトナー回収方向の静電気力が回復しているため、シーケンス開始直後と同等の回収効果を得ることができる。
【0109】
ステップS18における所定値は、供給ローラ104が3回転するのに要する時間以上で、10回転するのに要する時間以下に設定することが好ましく、本実施形態では供給ローラ104が5回転するのに要する時間である1.7秒に設定している。
【0110】
この様に供給バイアスの極性の切り替えを繰り返し、タイマーによる時間Tのカウント値が所定値を越えた時点でトナー回収シーケンスを終了する。本実施形態では、当該所定値を、本発明の効果を得るために必要な動作時間の見込み量であり、供給ローラ104が約20回転するために要する時間に相当する7秒に設定している。
【0111】
以上説明した様に、電流検知手段110の計測結果A1に基づいて、供給バイアスの極性を切り替えて出力することによって、現像ローラ103から供給ローラ104への帯電トナーの回収を確実に実行することが可能になる。したがって、トナーが現像ローラ103上に留まって層規制部材105等から負荷を受け続けて劣化することによって、地肌カブリが発生するのを確実に防止することが可能になる。
【0112】
なお、第1乃至第3の実施形態では、現像完了から現像ローラ103等の回転動作停止までの間にトナー回収シーケンスを実行する場合について説明したが、トナー回収シーケンスの実行タイミングは静電潜像への現像動作が行われていない時であれば良い。例えば、現像ローラ103及び供給ローラ104の回転動作開始後で現像が開始されるまでの間や、連続印刷時において所定ページの現像完了時から次ページの現像が開始されるまでの間にトナー回収シーケンスを実行することも可能である。
【0113】
<まとめ>
以上で説明した様に、本発明の実施形態によれば、帯電トナーを現像ローラ103から供給ローラ104に確実に回収することが出来るため、トナーが現像ローラ103上で層規制部材105等によって繰り返し負荷を受けて劣化し、トナーの帯電特性が低下することによる地肌カブリの発生を未然に防止することが可能である。また、本実施形態に係る現像装置1を備える画像形成装置によれば、トナーの劣化を抑制することによって、地肌カブリ等の不具合の発生が無く、長期に渡って高品位画像を出力することができる。
【0114】
さらに、本発明の実施形態に係る現像装置1を有するプロセスカートリッジ200によれば、同様にトナーの劣化が抑制されることにより、長期に渡り地肌カブリを生じることなく、画像形成を行うことが可能である。
【0115】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0116】
1 現像装置
2 感光体ドラム(像担持体)
100 画像形成装置
103 現像ローラ(現像剤担持体)
104 供給ローラ(現像剤供給部材)
107 供給バイアス電源(電圧印加手段)
108,109 表面電位検知手段
110 電流計測手段
200 プロセスカートリッジ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【特許文献1】特開平6−43742号公報
【特許文献2】特開2009−223179号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体上の静電潜像に帯電した現像剤を付着させて現像を行う現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、
前記現像剤担持体に印加されるバイアス電圧に重畳して前記現像剤供給部材にバイアス電圧を出力する電圧印加手段と、
を有する現像装置であって、
前記電圧印加手段は、前記現像時には、前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧を出力し、非現像時には、前記現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧と前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧とを交互に切り替えて出力する
ことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像剤担持体及び前記現像剤供給部材それぞれの表面電位を検知する表面電位検知手段を備え、
前記電圧印加手段は、前記表面電位検知手段の検知結果に基づいて前記バイアス電圧の極性を切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記電圧印加手段は、前記現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧を出力中に、
前記現像剤供給部材の表面電位から前記現像剤担持体の表面電位を引いた値が、予め設定された基準値未満になった時点で、前記バイアス電圧を前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧に切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記電圧印加手段は、前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧を印加中に、
前記現像剤供給部材の表面電位から前記現像剤担持体の表面電位を引いた値が、予め設定された基準値以上になった時点で、前記バイアス電圧を前記現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧に切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記電圧印加手段から前記現像剤担持体に流れる電流を計測する電流計測手段を備え、
前記電圧印加手段は、前記電流計測手段の計測結果に基づいて前記バイアス電圧の極性を切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項6】
前記電圧印加手段は、前記現像剤の帯電極性と逆極性のバイアス電圧を出力中に、
前記電流計測手段の計測結果が、予め設定された基準値未満になった時点で、前記バイアス電圧を前記現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧に切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記現像剤供給部材は、回転駆動するローラ部材であり、
前記電圧印加手段が前記逆極性のバイアス電圧及び前記同極性のバイアス電圧を出力する時間が、前記現像剤供給部材が3回転するのに要する時間以上で、10回転するのに要する時間以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項8】
請求項1から7の何れか一項に記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1から7の何れか一項に記載の現像装置を有し、画像形成装置に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−73058(P2013−73058A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212452(P2011−212452)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】