説明

現像装置および画像形成装置

【課題】現像部への空気の吹き込みを防止しながらも良好な現像剤の搬送が可能な現像装置を提供する。
【解決手段】像担持体1の近傍に配置された現像部2と、現像部2とは別の位置に配置された現像剤攪拌部40とに分けて構成され、現像剤攪拌部40から現像部3へ現像剤搬送経路5内を空気搬送で現像剤投入部6を介して現像剤の搬送が行われる現像装置100において、現像剤投入部6の下部8Aに現像剤が堆積する現像剤溜まり部Dを設けるとともに、当該現像剤投入部の上部に空気の排出部8Bを設け、同現像剤投入部6の現像剤溜まり部Dと排出部8Bの間に現像剤搬送経路の出口部5Bを接続した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリやこれら少なくとも2つの機能を備えた複合機等の画像形成装置に用いられる現像装置に関し、特に、現像剤攪拌部を現像部と離れて配置し、両者間の現像剤の循環に空気搬送を用いる方式の現像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置が備える現像装置は、像担持体となる感光体への現像剤(トナー)の供給、現像剤の攪拌混合および補給トナーの攪拌混合は単一の現像装置内で全て同時に行われる構成が一般的である。このような現像装置では、搬送スクリューが少なくとも2本あり、それぞれの搬送スクリューは互いに逆方向に現像剤を搬送する構成とされている。現像剤が一方の搬送スクリューで一方向に搬送され他方の搬送スクリューでは逆方向に搬送されて現像装置内部で循環する構成となっている。
【0003】
また、最近では、現像装置の現像剤を攪拌する部分を現像部と分離し、充分に現像剤を攪拌してから現像部に送る方式のものがある。この方式では、現像剤攪拌部を現像部とは離れた位置に設けるため、現像部を最小限の容積として感光体周りに占める現像容器の容積を極力少なくすることができる利点がある。また、離れた現像剤攪拌部からの現像剤の搬送は、自由な経路でかつ簡素な構成で大量の現像剤を安定して搬送する手段として、空気流とともに現像剤を搬送する空気搬送方式が有効である。このような方式の現像装置としては、例えば特許文献1,2が挙げられる。
【0004】
【特許文献1】特許第3391926号
【特許文献2】特許第3349286号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現像装置に用いる現像剤の搬送手段として空気搬送方式を用いることは、柔軟なチューブとエアーポンプを用いる簡単な構成で、離れた場所に自由な経路で搬送できる点で優れた方式であるが、搬送した現像剤を現像部など、一部に開口部(現像スリーブ周りの開口部など)を持つ容器に供給する場合、搬送に用いる空気が容器内に吹き込まれると、内部の現像剤やトナーが開口部より吹き出して容器周りへの飛散、または形成する画像上に飛散するなどの不具合の発生が懸念される。このような現像剤の吹き出しは機内を汚し、出力画像の品質を低下させる要因となってしまう。
【0006】
本発明は、現像部への空気の吹き込みを防止しながらも良好な現像剤の搬送が可能な現像装置および画像形成装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで請求項1の発明は、像担持体の近傍に配置された現像部と、現像部とは別の位置に配置された現像剤攪拌部とに分けて構成され、現像剤攪拌部から現像部へ現像剤搬送経路から現像剤投入部を介して空気搬送によって現像剤の搬送が行われる現像装置において、現像剤投入部の下部に現像剤が堆積する現像剤溜まり部を設けるとともに、当該現像剤投入部の上部に空気の排出部を設け、これら現像剤溜まり部と排出部の間に位置する現像剤投入部に現像剤搬送経路の出口部を接続したことを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の現像装置において、空気のみを通過させるフィルター部材を排出部に設けたことを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2記載の現像装置において、現像剤溜まり部は、現像部内の現像剤攪拌用スクリューの上部に形成され、当該現像剤攪拌用スクリューの回転速度を制御することにより現像剤溜まり量が制御されることを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1,2または3記載の現像装置において、現像剤溜まり部に現像部への経路を開閉する開閉部材を配置したことを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4記載の現像装置において、開閉部材が、その上部に堆積する現像剤の堆積量が規定値以上になると、堆積した現像剤の重さにより経路を開く向きに閉動作するように構成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れかに記載の現像装置において、空気搬送部の出口部が、排出空気が現像剤投入部へ回転しながら送り込まれるように、投入部中心に対してオフセットされて配置されていることを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかに記載の現像装置を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、現像剤攪拌部から現像部へ現像剤搬送経路、現像剤投入部を介して現像剤を空気搬送して供給するものにおいては、現像剤投入部の下部に現像剤溜まり部が、上部にはエアー排出部をそれぞれ設け、これら現像剤溜まり部と排出部の間に位置する現像剤投入部に現像剤搬送経路の出口部を接続することにより、現像剤の搬送に用いられる空気が現像部側に対しては現像剤溜まり部によってシールされるために現像部内には入らず上部の排出部から排出されるので、現像部内への空気の吹き込みを防止しながら、現像剤の搬送が可能となり、現像剤飛散による機内の汚れや、出力画像の品質を低下させ、抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1に示す画像形成装置は、像担持体としてのドラム状の感光体1(以下、「感光体ドラム1」と記す)と現像装置100と、図示しない帯電手段と光書込み手段と記録材への画像の転写手段とクリーニング手段と定着手段とを備えた電子写真方式の画像形成装置である。そして感光体ドラム1の表面は、帯電手段及び光書込み装置によって表面に静電潜像が形成され、現像装置100の現像剤によって可視化され、転写手段によって記録材へ転写された後、定着手段でトナーが記録材へ定着されることで出力画像を得る。本形態において、現像剤はトナーとキャリアを備えた二成分現像剤を用いる。
【0016】
現像装置100は、感光体ドラム1と対向し、感光体ドラム1の近傍に配置された現像部2と、現像部2とは別の位置に配置された現像剤攪拌部40を備え、現像剤攪拌部40から現像部2への現像剤の搬送が現像剤搬送経路5と現像剤投入部6を介して空気搬送によって行われるものである。
【0017】
現像部2は、現像剤投入部6が接続された現像供給部7と、現像剤排出部3が設けられている。現像剤攪拌部40から空気搬送された現像剤は現像剤投入部6から現像供給部7を介して現像部2へ供給されて現像に供され、現像剤排出部3と現像剤攪拌部40とを接続するように設けられた現像剤排出流路4の中を自重により落下し、現像剤攪拌部40内部に投入されることで現像部2と現像剤攪拌部40の間を循環するように構成されている。
【0018】
現像部2は、現像スリーブ20と現像剤攪拌用の搬送スクリュー21,22がケーシング23内に配置されている。現像スリーブ20は内部に磁石を配置し、現像剤を吸着搬送して感光体ドラム1の表面の静電潜像にトナーを付着させる働きをする周知の構成である。搬送スクリュー21は現像剤を図中手前から奥に向かって搬送するように回転駆動される。搬送スクリュー22では現像剤が図中奥から手前に向かって搬送されるように回転駆動される。ケーシング23内部は仕切板24で2分割されていて、分割された空間内に搬送スクリュー21と搬送スクリュー22がそれぞれ配置されている。
【0019】
図2の仕切板24は、図中の奥側の端部では搬送スクリュー21から搬送スクリュー22に向かって現像剤が移動できるように途切れている。搬送スクリュー22の手前側には現像剤を外部に排出するための現像剤排出部3が設けられ、搬送スクリュー21の手前側には攪拌済みの現像剤をケーシング内に供給するための現像供給部7がそれぞれ設けられる。現像スリーブ20の外周面近傍には、現像スリーブ20に付着する現像剤を一定量に均すためのドクターブレード25がケーシング23に支持されて配置されている。また、ケーシング23は、搬送スクリュー21、22の周りは覆っているが、感光体ドラム1と対向する部位は現像スリーブ20から現像剤を感光体ドラム1へ供給するために開口されているとともに、ケーシング23と現像スリーブ20との間に間隙が形成されている。現像部3の内部に空気が吹き込まれると、この隙間から開口を通って現像剤がケーシング23の外部に吹き出てしまう事が問題点である。
【0020】
図1、図3に示すように、現像剤攪拌部40は、逆円錐型など排出口34に向かうほど径が細くなる形状をし、内部に現像剤が収納されるケーシング40Aを有している。ケーシング40Aには、その上面に現像剤補給口33が、その下面に排出口34がそれぞれ設けられている。ケーシング40Aの内部には、下から上に現像剤を搬送するスクリュー43と、2本の撹拌部材44がそれぞれ回転可能に設けられている。スクリュー43はケーシング40Aの中心に配置され、撹拌部材44はスクリュー43の外側に配置されており、これらが回転動作することによりケーシング40A内の現像剤が混合される。
【0021】
スクリュー43と撹拌部材44は、駆動手段となるモータ45によって回転駆動される。具体的にはスクリュー43はモータ45と直結されており、撹拌部材44は、ギヤ46a〜46dで構成された減速歯車列を介して減速されて回転する。現像剤攪拌部40での補給口33から排出口34までの現像剤の搬送は重力を利用している。現像剤攪拌部40にはバッファとして常に現像剤が存在するため、未混合の現像剤がそのまま排出されることはないように構成されている。スクリュー43の回転によって下から上に持ち上げられた現像剤は、スクリュー43の外側を回転する各撹拌部材44の回転に伴い下方に運動し、再びスクリュー43の周囲に寄せ集められる。このようにケーシング40A内では絶えず現像剤が対流している。この対流により、ケーシング40A内の現像剤全体が、均一に混合される構成とされている。また、本形態の現像剤は二成分トナーであるので、トナーの帯電はトナーとキャリアの摩擦によって付与されるため、帯電量をすばやく得るためにはトナーとキャリアの接触確率を上げることが重要であるが、本願の発明者らの検討によって、ケーシング40A内で現像剤が対流することにより接触確率が上がり、かつ、現像剤へのダメージも少ないことが分かった。
【0022】
現像剤攪拌部40の下方にはロータリーフィーダー50がケーシング40Aと連通するように配置されている。ロータリーフィーダー50はケーシング40内からの現像剤を一定量ずつ排出する機能を備えている。すなわち、ロータリーフィーダー50は、ケーシング50Aの内部に図3に示すように羽根車51が回転自在に支持されて配置されている。羽根車51は、図1に示すモータ55によって回転されることで一定量ずつの現像剤を下方に排出する構成とされている。
【0023】
羽根車51の下方には、合流部52が配置されている。合流部52には、空気供給手段となるエアーポンプ60の供給口60Aと繋がる空気通路33と、現像剤投入部6に繋がる現像剤搬送経路5の一端となる入口部5Aがそれぞれ接続されていて、羽根車51によって排出された一定量の現像剤をエアーポンプ60から供給された空気に乗って現像剤投入部6へと空気搬送するように構成されている。
【0024】
現像剤攪拌部40のケーシング40Aにはトナーの消費に伴いトナーホッパー30より新しいトナーが補給される。現像剤攪拌部40へのトナー補給は、駆動用モータ32が回転駆動すると、現像剤排出流路4に接続されたトナー供給路31内部に配設された小型の搬送スクリューが回転することでトナーホッパー30内の新しいトナーが搬送されることで行われる。この図示しない搬送スクリューは、回転すると、トナーホッパー30内の新しいトナーを一定量搬送することができるように構成されている。
【0025】
すなわち、ロータリーフィーダー50より定量排出される現像剤は、エアーポンプ60より供給される空気圧により、現像剤搬送経路5の内部を空気によって搬送されて、現像部3の現像剤投入部6から現像供給部7に戻される。
【0026】
次に本発明の特徴的な構成について説明する。
【0027】
本形態の現像装置100は、現像部3で現像に使用された現像剤が現像剤排出部3から現像剤排出流路4を通って現像剤攪拌部40に送られ、ここでトナーが補給されるとともに充分に攪拌混合され、適正に帯電を与えられた状態の現像剤を、現像剤搬送経路5を経由して現像部3に戻して安定した現像を行うものであるが、搬送に用いる空気がケーシング23内部に送り込まれないように現像剤投入部6に工夫を加えることが本発明の特徴である。
【0028】
図4に示すように、現像供給部7の内部には搬送スクリュー21の端部が配置され、現像剤搬送経路5から供給された現像剤を図中の右方向に搬送する構成となっている。現像剤投入部6は、現像供給部7の上部に設けられ、図中上下方向に延設された筒状部8を備えている。筒状部8は、その下部8Aが現像供給部7に連通し、その上部が大気中に開口して排出部8Bを備え、これら現像剤溜まり部Dと排出部8Bの間となる現像剤投入部8の例えば中央部8D付近に横方向から現像剤搬送経路5の他端となる筒状の出口部5Bが連通するように接続されている。このため、現像剤投入部6には、空気搬送によって搬送される現像剤と空気の混合気流が、矢印Aで示すように横方向から投入される。
【0029】
本形態にかかる筒状部8は、図4中符号Dで示すように、筒状部8の下部8Aにおいて現像剤が常に残っているように現像剤溜まり部が形成されるように設けている。現像剤溜まり部Dが筒状部8の下部8Aに形成されていると、出口部5Bから供給された空気が現像部3側に入り込まないようにシールをする働きをすることになる。また、現像剤溜まり部Dに残る現像剤の量は、出口部5Bから空気と一緒に供給される現像剤の量と搬送スクリュー21が搬送する搬送量とのバランスで維持されるものであり、本形態では、出口部5Bからの投入量に合せてスクリュー21の回転数が設定されている。
【0030】
このように筒状部8の下部8Aに現像剤溜まり部Dが形成されることになり、比重の大きい現像剤は筒状部8内で自重により矢印Bで示す下方に落下するが、筒状部8の上部は大気開放された排出部8Bとなっているので、空気は下方に流れず矢印Cで示す上方に向かって流れて排出部8Bから排出されることになる。
【0031】
このように、現像剤投入部6の下部に現像剤溜まり部Dが、上部には空気の排出部8Bをそれぞれ設けることにより、現像剤の搬送に用いられる空気が現像武側に対しては現像剤溜まり部Dによってシールされるために現像部3内には入らず上部の排出部8Bから排出されるので、現像部3内への空気の吹き込みを防止しながら、現像剤の搬送が可能となり、現像剤飛散による機内の汚れや、出力画像の品質を低下させ、抑制することができる。
【0032】
キャリアと分離したトナーは空気とともに上部に流れる可能性があるが、排出部8Bの手前にフィルター10を配置することにより、浮遊したトナーも外部に出ないように捕獲することができる。フィルター10には、トナーなどの浮遊物は通過させず、空気だけを通過させる特性のフィルター部材を用いている。また、フィルター10を上部に設けることによりフィルター10に捕獲されたトナーが振動等によって落下するため、フィルター10の長期使用が可能となる。なお、符号11はフィルター11を固定するための固定部材となるリングである。
【0033】
また、筒状部8の下部8Aにスクリュー21を配置する事により、スクリュー21の回転停止時には現像剤がせき止められているため、現像剤溜まり部Dを維持することができる。また、スクリュー21の回転時にも回転数と空気搬送により送り込む現像剤量のバランスを維持することによって、一定量の現像剤が現像剤溜まり部Dに保持されるように制御することが可能となる。
【0034】
次に排出部8Bと、これに対する現像剤搬送経路5の出口部5Bとの位置関係についてであるが、筒状の出口部5Bの中心線Oと筒状部8の中心O1とを一致させて両者を連通させる構成であってもよいが、これだと、排出部8Bから吹き出す空気及び現像剤が排出部8Bと対向する筒状部8の内壁面に当るときの衝撃を高く、現像剤へダメージを与えることも想定される。
【0035】
そこで、図5に示すように、筒状部8の軸線方向から見たときに、筒状の出口部5Bの中心線Oと筒状部8の中心O1とを符号Eで示す寸法だけオフセットして配置してもよい。この様にする事により、空気と一緒に出口部5Bから筒状部8へ投入される現像剤は、筒状部8の内壁面8Cに垂直に当ることが無く、矢印Fのように内壁面8Cの局面に沿うように回転(旋回)しながら投入されることになり、すなわち、空気が現像剤投入部6へ回転しながら送り込まれるようになり、現像剤へのダメージが少なく、また、現像剤は回転しながら下方に移動し、空気は回転しながら上方に排気されるので、両者の分離性を高めることができる。
【0036】
図6、図7、図8は、現像剤溜まり部Dに、現像部3への経路を開閉する開閉部材となる開閉弁12を配置したものである。具体的には、スクリュー21と出口部5Bとの間の筒部材8の内部に開閉弁12を配置している。開閉弁12は、筒部材8に支持された軸13と、軸13に回転自在に支持された半円状の弁体14,15と、軸13に巻装され、その両端を弁体14,15に係止されて弁体14,15を開方向に付勢する付勢手段としてのねじりコイルばね16で構成されている。開閉弁12よりも上方に位置する筒部材8の内部には、弁体14、15の開位置を規定するストッパー17が弁体14,15と接触するように配設されている。弁体14,15は軸13に装着されてねじりコイルばね16の作用により開いてストッパー17で略水平の開状態のときに略円形となって筒部材8の内部を上下方向に仕切り、弁体14,15が互いに近接して対向する状態となる閉状態となると、筒部材8の内部(経路)開くように構成されている。開閉弁12は、開閉には現像剤を用いる。開閉弁12は、通常は図6に実線のように水平に広がって閉状態であり、その上部に現像剤が堆積すると現像剤の自重により図6に破線で示すように移動して開状態となる。つまり、開閉弁12は、その上部に堆積する現像剤の堆積量が、ねじりコイルばね16のばね力に抗する規定値以上になると、堆積した現像剤の重さにより筒部材8の内部(経路)を開く向きに閉動作するように構成されている。
【0037】
このような構成の開閉弁12を設けることによって、スクリュー21の搬送量が多くなり、現像剤溜まり部Dがなくなる状態や、現像部3が傾いて現像剤溜まり部Dの現像剤が流出してしまう状態が発生しても、通常開閉弁12が筒部材8の内部を塞ぐ開状態を占めているので、空気が現像部3に吹き込まれることを防止することができる。また、開閉弁12は一定以上の現像剤が堆積して筒部材8の内部を開放しないので、堆積量が少ない状態が一時的に発生しても筒部材8の内部を閉塞する開状態が保持され、空気が現像部内部に吹き込まれることをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明が適用された画像形成装置の概略構成と現像装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明が適用された画像形成装置の概略構成と現像装置の構成を示す正面図である。
【図3】現像剤攪拌部の構成を示す部分断面図である。
【図4】現像剤投入部の構成を示す拡大図である。
【図5】現像剤搬送経路と現像剤投入部のオフセット状態を示す平面視図である。
【図6】開閉部材を有する現像剤投入部の構成を示す拡大断面図である。
【図7】開閉部材の構成と配置を示す拡大断面図である。
【図8】開閉部材の構成と動作を示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
1 像担持体
2 現像部
5 現像剤搬送経路
5B 現像剤搬送経路の出口部
6 現像剤投入部
8A 現像剤投入部の下部
8B 排出部
10 フィルター部材
12 開閉部材
21 現像剤攪拌用スクリュー
40 現像剤攪拌部
100 現像装置
D 現像剤溜まり部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体の近傍に配置された現像部と、前記現像部とは別の位置に配置された現像剤攪拌部とに分けて構成され、前記現像剤攪拌部から前記現像部へ現像剤搬送経路内を空気搬送で現像剤投入部を介して現像剤の搬送が行われる現像装置において、
前記現像剤投入部の下部に現像剤が堆積する現像剤溜まり部を設けるとともに、当該現像剤投入部の上部に空気の排出部を設け、これら現像剤溜まり部と排出部の間に位置する現像剤投入部に前記現像剤搬送経路の出口部を接続したことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記排出部には空気のみを通過させるフィルター部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像剤溜まり部は、前記現像部内の現像剤攪拌用スクリューの上部に形成され、当該現像剤攪拌用スクリューの回転速度を制御することにより現像剤溜まり量が制御されることを特徴とする請求項1または2記載の現像装置。
【請求項4】
前記現像剤溜まり部には、前記現像部への経路を開閉する開閉部材が配置されていることを特徴とする請求項1,2または3記載の現像装置。
【請求項5】
前記開閉部材は、その上部に堆積する現像剤の堆積量が規定値以上になると、堆積した現像剤の重さにより前記経路を開く向きに閉動作するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の現像装置。
【請求項6】
前記空気搬送部の出口部は、空気が現像剤投入部へ回転しながら送り込まれるように、投入部中心に対してオフセットされて配置されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の現像装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−36926(P2009−36926A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200011(P2007−200011)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】