説明

現像装置および画像形成装置

【課題】ハウジングの製造時のばらつきや熱変形によらず、適切なハウジングギャップを設定することが可能な現像装置、ひいては、ハウジングギャップでの現像剤の詰まりを発生させることなく、開口部からの浮遊トナーの飛散量を低減できる現像装置、および該現像装置を備えることで、現像装置の外部に噴出したトナーによる画像の汚れを低減することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
対向面601が現像ローラ11に向かって付勢されており、例えば、高温環境下において、収容部10が熱膨張したとしても、付勢方向(図11中、T4方向)に対して反対側に向かう方向(図11中、T5方向)に膨張し圧縮バネ61がより圧縮される。また、収容部10が変形し収縮したとしても、圧縮バネ61により付勢方向に付勢される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーを含む現像剤を用いて像担持体上の潜像を現像する現像装置、および該現像装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、トナーを含む現像剤を用いて像担持体上の潜像を現像する現像装置においては、現像剤を収容する現像ハウジング内に設けられた供給ローラ等によって、現像ハウジング内のトナーが撹拌され、現像ローラに搬送される。現像ローラに搬送されたトナーは現像ハウジングの開口部より、現像装置の外部に設けられた像担持体上の潜像に供給され、像担持体上にトナー像が現像される。現像されたトナー像は、像担持体の回転方向下流側に形成された転写ニップ部にて、記録媒体としての用紙に転写され、用紙上にトナー画像が形成される。
【0003】
このような現像装置においては、現像ハウジング内での現像剤の撹拌により発生した浮遊トナーが像担持体や現像ローラの回転に伴う気流に運ばれて開口部から粉煙として噴出することが問題となっている。現像装置を備えた画像形成装置の内部に浮遊トナーが蓄積し、画像形成時に搬送される用紙の汚染の原因となるためである。
【0004】
このような浮遊トナーの粉煙は、現像ニップ部を形成する現像ローラと現像ハウジングとの隙間を通じて噴出する。具体的には、開口部より現像ローラの回転方向下流側の当該隙間(以下、ハウジングギャップ)において、開口部に抜ける気流が発生しやすく、特に、高温環境下において現像ハウジングが熱変形し、当該ハウジングギャップが広がった場合には多量に噴出する。
【0005】
また、浮遊トナーの粉煙は、特に、トナーとキャリアを含む現像剤を用いて磁気ブラシを形成することで、感光体上にトナーを供給する現像方式の現像装置において問題となっている。このような現像装置においては、現像ローラ等に形成された磁気ブラシの跳ね上がりや倒伏運動によっても浮遊トナーが発生するため、比較的多量の浮遊トナーの粉煙が発生する。浮遊トナーは、開口部より現像ローラの回転方向下流側のハウジングギャップを通じて噴出しやすく、特に、長時間の使用により現像剤の帯電量が低下した場合には、現像ローラに形成される磁気ブラシの穂の高さが短くなり当該ハウジングギャップが広がることで、多量に噴出する。
【0006】
このような浮遊トナーの粉煙による記録媒体等の汚染の防止に関して、特許文献1には、現像剤を収容するケースと現像ローラとの間のケースギャップについて、開口より現像ローラの回転方向下流側のケースギャップを形成するケース部の厚さを、現像ローラの回転軸方向において変化させ、開口の幅方向の両端側において吸い込み気流を発生させることで、トナー飛散を軽減する現像装置が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、現像剤を収容するケースと現像ローラとの間のケースギャップについて、ケースの入口より現像ローラの回転方向下流側に、ケースギャップの幅が一定の領域と漸増する領域とが交互に配置されるようにケースを形成し、ケースの内側に向けた吸い込み気流を発生させることで、トナーの飛散を軽減する現像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006-145921号公報
【特許文献2】特開2010-78895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1および2記載の現像装置は、高温環境下においてケースが熱変形し、ケースギャップが広がることによって発生するトナーの飛散量の増加に対応できるものではない。
【0010】
また、従来、ケースギャップの間隔は、製造時のケースの寸法のばらつきを踏まえ、ケースギャップでの現像剤の詰まり、および現像剤の滞留を防止できるような広さに、公差を考慮して設計されている。ここで、製造時のケースの寸法のばらつきにより、ケースギャップの間隔が広がるよう振れた現像装置では、浮遊トナーの飛散量が増加する場合がある。特許文献1および2記載の現像装置は、このような製造時のケースの寸法のばらつきによる浮遊トナーの飛散量の増加に対応できるものではない。
【0011】
本願発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ハウジングの製造時のばらつきや熱変形によらず、適切なハウジングギャップを設定することが可能な現像装置、ひいては、ハウジングギャップでの現像剤の詰まりを発生させることなく、開口部からの浮遊トナーの飛散量を低減できる現像装置、および該現像装置を備えることで、現像装置の外部に噴出したトナーによる画像の汚れを低減することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための、本願発明の現像装置の一態様では、現像剤を収容する収容部であって、開口を有する収容部と、表面の一部が前記開口から前記収容部の外部に露出し、前記現像剤を表面に担持しつつ回転する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の回転軸と前記収容部の内壁面との間に介在する規制部と、を備え、前記収容部は、前記開口より前記現像剤担持体の回転方向の下流側に位置する内壁面であって、収容部内に前記現像剤が最大収容量まで収容された際に前記現像剤に浸からない内壁面の少なくとも一部である対向面を有する対向部と、前記対向面が前記現像剤担持体に向かう方向に、前記対向部を付勢する付勢部と、を有しており、前記規制部は、前記対向部に当接することで、前記回転軸と前記対向面との間の間隔を所定の長さに保つ。
【0013】
さらに、上記現像装置において、前記現像剤担持体の内部に固定配置された磁石体を備え、前記現像剤は、トナーとキャリアとを含んでおり、前記磁石体は、前記対向面と対向する位置に、磁極を有する。
【0014】
さらに、上記現像装置において、前記規制部は、前記所定の長さを変更可能である。
【0015】
さらに、上記現像装置において、前記規制部は、前記現像剤担持体の回転軸について回転可能に設けられ、前記対向部に当接するカムを有しており、前記対向面は、前記カムの回転により前記付勢部が前記対向部を付勢する方向、又は前記付勢部が前記対向部を付勢する方向と逆方向に移動する。
【0016】
また、上記目的を達成するために、本願発明の画像形成装置の一態様は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、上記現像装置を備える。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本願発明の画像形成装置の一態様は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、上記現像装置と、前記規制部を回転駆動する駆動部と、前記駆動部による前記規制部の回転を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記現像装置におけるトナーの累積消費量相当量を算出する算出手段を有しており、前記累積消費量相当量に基づいて、前記所定の長さを変更する。
【発明の効果】
【0018】
本願発明の現像装置によれば、周囲の温度変化による収容部の変形に起因するハウジングギャップの変動が抑制される。したがって、ハウジングギャップの変動による粉煙トナーの噴出を低減することができるとともに、現像剤の詰まりや滞留を防止することができる。
【0019】
さらに、本願発明の現像装置によれば、長時間の使用により現像剤の帯電量が低下した場合において、現像ローラに形成される磁気ブラシの穂の高さが短くなりケースギャップが広がることにより発生する粉煙トナーの噴出を低減することができる。
【0020】
また、本願発明の画像形成装置によれば、現像装置におけるトナーの累積消費量相当量に応じてハウジングギャップの長さを調節できるため、長時間の使用により現像剤の帯電量が低下した場合において現像ローラに形成される磁気ブラシの穂の高さが短くなりケースギャップが広がることにより発生する粉煙トナーの噴出をより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る画像形成装置GS1を示す概略構成図である。
【図2】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1を示す概略構成図である。
【図3】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1を示す概略構成図である。
【図4】従来の現像装置を示す概略構成図である。
【図5】従来の現像装置におけるハウジングギャップの長さと粉煙量との関係を示す実験結果を表すグラフである。
【図6】従来の現像装置におけるハウジングギャップの長さと収容部内の温度との関係を示す実験結果を表すグラフである。
【図7】従来の現像装置におけるハウジングギャップにて形成される磁気ブラシの長さと現像を行った記録媒体の枚数との関係示す実験結果を表すグラフである。
【図8】従来の現像装置におけるハウジングギャップにおける現像剤搬送量と現像を行った記録媒体の枚数との関係を示す実験結果を表すグラフである。
【図9】従来の現像装置におけるハウジングギャップにおける現像剤搬送量と粉煙量との関係を示す実験結果を表すグラフである。
【図10】従来の現像装置におけるハウジングギャップの長さと現像を行った記録媒体の汚れ濃度との関係を示す実験結果を表すグラフである。
【図11】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の粉煙低減機構FTKを示す概略断面図である。
【図12】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の粉煙低減機構FTKを示す概略断面図である。
【図13】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の対向部の周辺を示す概略断面図である。
【図14】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1を示す概略構成図である。
【図15】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の対向部の周辺を示す概略断面図である。
【図16】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の対向部の周辺を示す概略断面図である。
【図17】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の対向部の周辺を示す概略断面図である。
【図18】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1の対向部の周辺を示す概略断面図である。
【図19】画像形成装置GS1の画像形成枚数と現像装置DD1における所定の長さとの関係を示すテーブルである。
【図20】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1を示す概略構成図である。
【図21】本願発明の実施の形態1に係る現像装置DD1を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しながら本願発明の実施形態を説明する。
(1)実施の形態1
【0023】
図1は、本願発明の一例である実施の形態1に係る画像形成装置(以下、「画像形成装置GS1」という)を示す概略構成図である。画像形成装置GS1は、本願発明の一例である実施の形態1に係る現像装置(以下、「現像装置DD1」)を備える。まず、図1を参照して、画像形成装置GS1について説明する。
【0024】
<画像形成装置GS1>
画像形成装置GS1は、原稿を搬送する自動原稿搬送装置40と、搬送された原稿の画像を画像読取位置において読み取り画像データを生成する画像読取部20と、記録媒体Sを収納する記録媒体収納部300並びに手差供給部310と、記録媒体収納部300又は手差供給部310より搬送された記録媒体Sに画像読取部20で生成された画像データに基づき電子写真方式により画像を形成する画像形成部50と、画像形成部50より記録媒体搬送方向下流側に位置する定着装置70と、画像が形成され排出された記録媒体Sが載置される排出部810と、を有している。
【0025】
さらに、画像形成装置GS1は、画像形成等の各工程を制御する制御部90と、各工程において必要なデータを記憶するメモリ91と、画像形成に関するジョブ等の情報をユーザが入力するための操作パネル93と、画像形成装置本体に着脱可能な現像装置DD1とを備えている。
【0026】
自動原稿搬送装置40は、原稿が積載される原稿給紙台41と、原稿給紙台41に積載された原稿を搬送タイミングと姿勢を制御して搬送する原稿レジスト部GRBと、画像読取位置において原稿レジスト部GRBから搬送された原稿を搬送するプラテンローラ42と、両面読取において原稿の表裏を反転する原稿反転搬送部44と、排紙された原稿が積載される原稿排紙台43とを有している。
【0027】
画像読取部20は、原稿を照明するランプとミラーを有する移動可能な第1走査ユニット21と、2枚のミラーを有しており走査ユニット21の2分の1の速度で移動可能な第2走査ユニット22と、レンズ及び撮像素子を有しており画像信号を生成する受光部23と、原稿が載置されるプラテンガラス24とを有している。
【0028】
画像読取部20は、自動原稿搬送装置40において搬送される原稿を読み取るモードと、プラテンガラス24に載置された原稿を読み取るモードによる読み取りが可能である。
【0029】
原稿給紙台41に積載された記録媒体Sは、原稿レジスト部GRBにおいて、記録媒体搬送のタイミング及び記録媒体Sの姿勢が制御された後、画像読取位置に搬送される。
【0030】
画像読取位置に搬送された原稿は、走査ユニットによって画像情報が読み取られる。読み取られた画像情報は、位置ずれ補正のために必要な画像処理がなされた後、受光部23により静電潜像を形成するための電気的な画像信号に変換される。この画像信号は、画像形成部50に入力される。なお、画像情報は、不図示のパソコン等の外部機器から画像形成部50に入力される場合もある。
【0031】
記録媒体収納部300は、個々に画像形成装置GS1本体に挿脱可能な収容トレイ301a、301b、301cと、収容トレイ301a、301b、301cに収納された記録媒体Sを供給する供給ローラ301a、301b、301cとを有する。収容トレイ301a、301b、301cは、それぞれ種別の異なる記録媒体Sを収容することができる。例えば、収容トレイ301aに収納された記録媒体Sに画像を形成する際は、画像形成動作に応じて供給ローラ302a及びリタードローラ対が回転し、収容トレイ301a内から記録媒体Sを一ずつ分離して搬送するようになっている。
【0032】
手差供給部310は、画像形成装置GS1本体に開閉自在に設けられた手差トレイ311と、この手差トレイ311に積載された記録媒体Sを供給する供給ローラと、を有している。例えば、手差トレイ311に積載された記録媒体Sに画像を形成する際は、画像形成動作に応じて供給ローラが回転し、手差トレイ311に積載された記録媒体Sから一ずつ分離して搬送するようになっている。
【0033】
記録媒体収納部300又は手差トレイ311から搬送された記録媒体Sは、搬送ローラ対を備えた記録媒体搬送経路に沿って搬送され、記録媒体レジスト部SRBを経て画像形成部50に搬送される。
【0034】
記録媒体レジスト部SRBは、記録媒体Sの斜行(搬送方向に対して記録媒体Sが傾いた状態での搬送)を補正し、搬送方向と垂直な方向に対して傾きのないように揃えてから記録媒体搬送を行う。記録媒体レジスト部SRBを経た記録媒体Sは、第1搬送ガイドG1および第2搬送ガイドG2によってガイドされながら画像形成部50へ搬送される。
【0035】
画像形成部50は、回転されるドラム状の感光体よりなる像担持体51と、像担持体51を帯電させる帯電装置52と、画像信号に基づき像担持体51を露光する露光装置53と、トナーとキャリアを含む現像剤により像担持体51上にトナー像を形成する現像装置DD1と、記録媒体レジスト部SRBを経た記録媒体Sに像担持体51上の画像を転写する転写部55と、を備えている。像担持体51の外周面に対して、各々、像担持体51の回転方向に沿って、帯電装置52、露光装置53、現像装置DD1及び転写部55がこの順に並ぶよう配設されている。さらに、転写部55の下流の位置には、像担持体クリーニングブレードを備えた像担持体クリーニング装置56が設けられている。
【0036】
像担持体51は、ドラム状金属基体の外周面に有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層を有するものであり、図1中矢印T1方向に回転可能に設けられている。また、図1においては回転軸が紙面に対して垂直な方向に位置するように配設されている。
【0037】
帯電装置52は、例えば、グリッド電極と放電電極とを有するスコロトロン帯電器であって、像担持体51の表面を帯電させる。
【0038】
露光装置53は、レーザー照射装置よりなり、レーザー光を照射することで像担持体51を露光する。レーザー光は、画像読取位置において読み取られた原稿の画像信号に基づいて、照射することができる。
【0039】
帯電装置52と露光装置53とは、像担持体51上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段を構成する。
【0040】
現像装置DD1は、詳細は後述するが、像担持体51上に形成された静電潜像に、トナーを供給して現像するための現像ローラを備えており、現像ローラに対して、不図示の電圧印加手段から直流および/または交流バイアス電圧が印加されることで、像担持体51上にトナー像が形成される。
【0041】
転写部55は、像担持体51の表面に対向し、転写ニップ部を形成するように設けられた転写ローラ551と、この転写部材に接続された、例えば、定電流電源よりなる転写電流供給装置(図示せず)とにより構成されている。
【0042】
転写部55は、例えば、転写電流供給装置(図示せず)によって転写ローラ551に転写電流が供給されることにより、像担持体51上に形成されたトナー像を記録媒体Sに転写する、いわゆる接触転写方式とすることができる。転写ニップ部にてトナー像が転写された記録媒体は、定着装置70に搬送される。
【0043】
なお、記録媒体レジスト部SRBを経た記録媒体Sに対して像担持体51上の画像をズレなく転写するために、制御部90により、記録媒体Sの転写ニップ部への搬送タイミングと像担持体51の回転タイミングとが適切に制御されている。
【0044】
また、転写ニップ部において記録媒体Sに画像を転写する際には、例えば、転写ニップ部に搬送された記録媒体Sの種別に応じた適切な転写電流となるように、制御部90によって転写部材に印加される電圧が調節される。
【0045】
像担持体クリーニング装置56は、例えば、像担持体クリーニングブレードを有する。像担持体クリーニングブレードは、例えば、ウレタンゴムなどの弾性体よりなり、その基端部分が支持部材によって支持されると共に、先端部分が像担持体51の表面に当接されるよう設けられている。像担持体クリーニングブレードの基端側から伸びる方向は、当接箇所における像担持体51の回転による移動方向と反対方向である、いわゆるカウンター方向とすることができる。
【0046】
定着装置70は、例えば、加圧ローラ71、定着ローラ72、および加熱ローラ73を備えており、記録媒体S上に転写されたトナー画像を加圧、加熱して定着させる。定着装置70を通過した記録媒体Sは、搬送経路に沿って搬送され、排出ローラを経て画像形成装置外部の排出部810に排出される。なお、定着装置70において記録媒体S上の画像を定着する際には、例えば、定着装置70に搬送された記録媒体Sの種別に応じた適切な定着温度、定着速度となるように、制御部90によって定着速度及び/又は加熱ローラの温度が調節される。
<現像装置DD1>
次に、図2および図3を参照して、現像装置DD1について、より詳細に説明する。
【0047】
現像装置DD1は、図2および図3に示されるように、記録媒体Sに画像を形成するためのトナーとキャリアを含む現像剤を収容する現像ハウジングとしての収容部10と、キャリアにより磁気ブラシを表面に形成しつつ回転し、像担持体51上に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する現像ローラ11と、収容部10に収容されたトナーとキャリアとを混合撹拌することで、トナーを摩擦帯電し現像ローラ11に搬送する搬送ローラ12と、を備えている。
【0048】
収容部10は、現像剤で満たされた収容領域101(図2中、収容部内の網掛け部の領域)と、像担持体51上に形成された静電潜像にトナーを供給するための開口102と、開口102からの浮遊トナーの粉煙を低減するための粉煙低減機構FTKと、現像ローラ11の表面に形成された磁気ブラシの長さを調整するための規制部材103と、を備えている。粉煙低減機構FTKについての詳細は後述する。なお、収容部10には、不図示の満杯検知センサが設けられており、収容領域101にトナーが満たされた場合には、現像装置DD1に現像剤が満杯まで収容されたとみなされる。
【0049】
現像ローラ11は、一方向に伸びた形状であって、図2中矢印T2方向に回転可能なスリーブ111と、複数の磁極を有しており、スリーブ111の内部に設けられ収容部10に対して固定配置された磁石体112と、スリーブ111の回転軸としての第1の軸113を有している。磁石体112の磁極によってスリーブ111の外周面に磁気ブラシが形成され、磁気ブラシを形成したスリーブ111が磁石体112の周囲を回転することで、その回転に伴いトナーがスリーブ111上を移動する。スリーブ111の表面の一部が開口102に露出しつつ像担持体51に対して平行に隣接することで現像ニップ部を形成し、スリーブ111の回転に伴い現像ニップ部に搬送されたトナーが像担持体51上の潜像に供給される。
【0050】
より具体的には、磁石体112は、磁極MP1、磁極MP2、磁極MP3、磁極MP4、磁極MP5を有しており、それぞれ、図2において破線で示される磁力分布を形成している。磁極MP1は、収容部10に収容された現像剤をスリーブ111上に担持するための磁極であり、収容領域101に向いた位置に設けられている。磁極MP1が磁石体112としてのキャリアに作用することで、トナーがスリーブ111上に担持される。磁極MP2は、スリーブ111上に担持された現像剤を現像ニップ部に搬送するための磁極であり、規制部材103に対向する位置に設けられている。スリーブ111上に担持された現像剤は、その一部が規制部材103により掻き取られ、収容領域101に戻される。磁極MP3は、現像ニップ部において、図2中矢印T1方向に回転する像担持体51上の潜像にトナーを供給する磁気ブラシを形成するための磁極であり、現像ニップ部を介して、像担持体51に対向する位置に設けられている。規制部材103を通過した現像剤が磁極MP3の位置で磁気ブラシを形成し、形成された磁気ブラシが像担持体51に摺擦する。このとき、現像ニップ部における電界によりキャリア上のトナーが像担持体51上の潜像に供給される。磁極MP4は、現像ニップ部を経たトナーを搬送するための磁極であり、開口102より現像ローラ11の回転方向の下流側に位置している。現像ニップ部を経たトナーは、磁極MP4の磁力によってスリーブ111上に形成される磁気ブラシに担持され、スリーブ111の回転に合わせて当該磁気ブラシが移動することにより、磁極MP5に向かう方向に搬送される。磁極MP5は、磁極MP4によって搬送されたトナーが収容領域101に向けて剥がれるようにするための磁極であり、磁極MP4より現像ローラ11の回転方向下流側に位置している。磁極MP5と磁極MP5より現像ローラ11の回転方向下流側に位置している磁極MP1との間に生じる反発力によって、スリーブ111上からトナーが離脱する。なお、ここで、磁極MP5の極性と磁極MP1の極性は同極性である。スリーブ111上から離脱したトナーは、再び収容領域101に戻される。なお、磁石体112の設けられる複数の磁極は、磁極MP1、磁極MP2、磁極MP3、磁極MP4、磁極MP5に限定されず、例えば、磁極の数を、より少なく、或いはより多くしてもよい。
【0051】
また、現像ローラ11は、詳細を後述する粉煙低減機構FTKの対向部60より、熱変形温度(荷重たわみ温度)の高い材料から構成されており、例えば、表面処理が施されたアルミニウム等の金属材料からなる導電性ローラを用いることができる。また、現像ローラ11として、樹脂またはゴム等のコーティング材料をアルミニウム等の導電性基体の外周面にコーティングしたものを使用してもよい。この場合、コーティング材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂もしくはフッ素樹脂等の樹脂、又は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、天然ゴムもしくはイソプレンゴム等のゴムを用いることができる。
【0052】
搬送ローラ12は、一方向に伸びた形状であって、現像ローラ11に対して平行に隣接するように配置され、現像ローラ11の回転方向と同一方向に回転可能に設けられている。
搬送ローラ12は、回転軸としての第2の軸121を有しており、収容領域101内の現像剤を混合撹拌することで収容領域101内のトナーを摩擦帯電するとともに、磁極MP1の位置にあるスリーブ111の外周面に向けて現像剤を巻き上げる。搬送ローラ12によって巻き上げられた現像剤は、磁極MP1の位置にあるスリーブ111の外周面上に担持される。なお、ここでの平行とは略平行を含む概念である。また、搬送ローラ12の回転方向は、特に限定されず、現像ローラ11の回転方向に対して逆方向に回転するように構成してもよい。
【0053】
なお、現像装置DD1は、収容部10の外壁の端部側に画像形成装置GS1本体への着脱を検知するための着脱検知部(不図示)を有しており、画像形成装置GS1本体の不図示の本体カバーを開閉することで、画像形成装置GS1内に着脱することができる。
【0054】
制御部90は、画像形成装置GS1本体側に設けられた不図示の装着検知センサにより、着脱検知部を検知した場合に、画像形成装置GS1本体へ現像装置DD1が装着されたと判定することができる。より具体的には、装着検知センサは、投光部と受光部とを有する光電センサであって、現像装置DD1が画像形成装置GS1本体にセットされた場合に、着脱検知部が投光部と受光部との間を遮光することにより、画像形成装置GS1本体へ現像装置DD1が装着されたと判定する。なお、装着検知センサは、光電センサに限られず、例えば、接触式変位センサ等の公知のセンサを用いることができる。
【0055】
また、上記の現像装置DD1に用いるトナーとキャリアとを含む現像剤については特に限定されず、一般に使用されている公知のものを用いることができる。
【0056】
ここで、トナーとしては、バインダー樹脂中に着色剤や、必要に応じて、荷電制御剤や離型剤等を含有させ、外添剤を処理したものを使用でき、またこのトナーの粒径は特に限定されないが、3〜15μm程度のものが望ましい。
【0057】
そして、このようなトナーを製造するにあたっては、一般に使用されている公知の方法で製造することができ、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いて製造することができる。
【0058】
また、トナーに使用するバインダー樹脂としては、一般に使用されている公知の樹脂を用いることができ、例えば、スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの樹脂は、単体若しくは複合体として用いることができ、軟化温度が80〜160℃の範囲のものを、またガラス転移点が50〜75℃の範囲のものを用いることが好ましい。
【0059】
また、上記の着色剤としては、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いることができ、一般に、上記のバインダー樹脂100重量部に対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
【0060】
また、上記の荷電制御剤としても、公知のものを用いることができ、正帯電性トナー用の荷電制御材としては、例えば、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などを用いることができ、また負帯電性トナー用荷電制御材としては、Cr,Co,Al,Fe等の金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カリックスアレーン化合物などを用いることができる。なお、このような荷電制御剤は、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
【0061】
また、上記の離型剤としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾールワックス等を単独あるいは2種類以上組み合わせて使用することができ、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
【0062】
また、トナーに外添する粒子としては、一般に使用されている公知のものを使用することができ、トナーの流動性を改善する流動化剤として、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等を使用することができ、特に、シランカップリング剤やチタンカップリング剤やシリコンオイル等で撥水化したものを用いることが好ましい。そして、このような流動化剤を上記のトナー100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加させて用いるようにする。また、上記の流動化剤の個数平均一次粒径は10〜100nmであることが好ましい。
【0063】
また、キャリアとしても、一般に使用されている公知のキャリアを使用することができ、バインダー型キャリアやコート型キャリアなどを使用することができ、このキャリアの粒径は特に限定されないが、15〜100μmが好ましい。
【0064】
ここで、上記のバインダー型キャリアは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、キャリア表面に正又は負帯電性の帯電性微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けたりすることもできる。また、バインダー型キャリアの帯電極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質、帯電性微粒子、表面コーティング層の種類によって制御することができる。
【0065】
そして、このバインダー型キャリアに用いるバインダー樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0066】
また、バインダー型キャリアに用いる磁性体微粒子としては、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn,Ni,Mg,Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化鉄を有する鉄や合金の粒子を用いることができ、その形状は、粒状、球状、針状のいずれであっても良い。
【0067】
特に、バインダー型キャリアに高磁化が要求される場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、バインダー型キャリアの化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。そして、強磁性微粒子の種類及び含有量を適宜選択することにより、所望の磁化を有するバインダー型キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は、バインダー型キャリア中に50〜90重量%の量で添加することが適当である。
【0068】
また、バインダー型キャリアにおける上記の表面コーティング層の材料としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられ、これらの樹脂を表面にコートし硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。
【0069】
また、バインダー型キャリアの表面に帯電性微粒子或いは導電性微粒子を固着させるにあたっては、例えば、バインダー型キャリアとこれらの微粒子とを均一に混合し、バインダー型キャリアの表面にこれら微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を与え、これらの微粒子をバインダー型キャリア中に打ち込むようにして固定させるようにすることができる。この場合、これらの微粒子はバインダー型キャリア中に完全に埋設されるのではなく、バインダー型キャリアの表面から突き出すようにして固定される。
【0070】
ここで、上記の帯電性微粒子としては、有機系、無機系の絶縁性材料を用いることができる。具体的には、有機系の絶縁性材料として、例えば、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂及びこれらの架橋物などの有機絶縁性微粒子を用いることができ、帯電レベル及び極性については、素材、重合触媒、表面処理等により、希望するレベルの帯電及び極性を得ることができる。また、無機系の絶縁性材料としては、例えば、シリカ、二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子やチタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正帯電性の無機微粒子などを用いることができる。
【0071】
また、上記のコート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子の表面に樹脂コート層が設けられてなるキャリアであり、このコート型キャリアにおいても、バインダー型キャリアと同様に、キャリアの表面に正又は負帯電性の帯電性微粒子を固着させたりすることができる。
【0072】
そして、このコート型キャリアの極性等の帯電特性は、上記の樹脂コート層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリアと同様の材料を用いることができる。特に、樹脂コート層の樹脂には、バインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂を使用することが可能である。
【0073】
また、上記のトナーとキャリアとの混合比は、所望のトナー帯電量が得られるよう調整されれば良く、トナーとキャリアの合計量に対するトナーの割合は、3〜50重量%、好ましくは6〜30重量%が適している。
【0074】
<粉煙低減機構FTK>
次に、図4〜図16を参照して、現像装置DD1の粉煙低減機構FTKについて説明する。なお、各図面における構成部材のスケールは、必ずしも実際のスケールと一致するものではない。
【0075】
まず、初めに、図4を参照して従来の現像装置において発生する浮遊トナーの粉煙について、説明する。既述したように、従来の現像装置においては、現像ニップ部を形成する現像ローラ11と収容部10との隙間であって、開口102より現像ローラ11の回転方向下流側の当該隙間のハウジングギャップHGを通じて、特に、多量の粉煙が噴出する。
【0076】
具体的には、現像に際して、像担持体51がT1方向に回転し、現像ローラ11がT2方向に回転するため、言い換えると、現像ローラ11と像担持体51とが互いに逆方向に回転するため、開口102より現像ローラ11の回転方向下流側のハウジングギャップHGにおいて、開口102に抜ける気流(図4中矢印T3方向)が発生しやすく、当該気流に乗って粉煙が噴出する。
【0077】
なお、ここで、ハウジングギャップHGは、現像ローラ11のスリーブ111の外周面と収容部10の内壁面との間の実質的な隙間であり、例えば、現像ローラ11上に磁気ブラシを形成することで像担持体51上にトナーを供給する現像方式の現像装置においては、ハウジングギャップHGは、スリーブ111上に形成される磁気ブラシの穂の端部と収容部10の内壁面との間の隙間である。また、現像ローラ11上にトナーを担持する一成分方式の現像装置においては、現像ローラ11上に担持されたトナーと収容部10の内壁面との間の隙間である。
【0078】
また、従来の現像装置においては、収容部10の製造時の寸法のばらつきを考慮して、ハウジングギャップHGにおける現像剤の詰まり、および現像剤の滞留を防止するために、ハウジングギャップHGが有る程度広めに設定されていた。例えば、ハウジングギャップHGの広さが、0.6mmより狭くなった場合には、ハウジングギャップHGにおける現像剤の滞留が発生し、0.5mmより狭くなった場合には、ハウジングギャップHGにおいて現像剤の詰まりが発生する。これらを踏まえ、ハウジングギャップHGが1.6±0.5mmとなるように収容部10の設計及び現像ローラ11の位置決めがなされていた。このようにハウジングギャップHGの公差は、ハウジングギャップHGが狭まる方向に収容部10の寸法のばらつきが振れた場合であっても、ハウジングギャップHGにおける現像剤の詰まり、および現像剤の滞留が防止されるように設定されていた。
【0079】
ここで、ハウジングギャップHGの長さの変化に対して、現像装置からの粉煙トナーの噴出量を粉塵測定器(パーティクルカウンター)にて測定した結果を図5に示す。図5に示されるように、ハウジングギャップHGが広くなるにつれて、噴出する粉煙トナー量が増大することがわかる。また、例えば、収容部10がABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂)等の樹脂材料で構成されている場合、図6に示されるように、周囲の温度変化によって現像ハウジングが熱変形し、当該ハウジングギャップHGが広がった場合には、粉煙トナーが多量に噴出することとなる。
【0080】
また、現像装置を備えた画像形成装置における画像形成枚数の変化、すなわち耐久変化に対して、ハウジングギャップHGを構成する現像ローラ11上に形成される磁気ブラシの高さを計測した結果を図7に示す。また、耐久変化に対する現像ローラ11の現像剤搬送量(トナー搬送量)の変化を計測した結果を図8に示す。さらに、現像ローラ11の現像剤搬送量の変化に対して、現像装置からの粉煙トナーの噴出量を測定した結果を図9に示す。
【0081】
図7から図9に示されるように、現像剤の耐久によって現像剤の帯電量が低下するについて、言い換えると、現像剤の耐久によって形成される磁気ブラシの長さが短くなりハウジングギャップHGが広くなるにつれて、噴出する粉煙トナー量が増大することがわかる。また、ハウジングギャップHGの長さの変化に対して、第1搬送ガイドG1及び第2搬送ガイドG2に蓄積された粉煙による記録媒体Sの汚れを測定した結果を図10に示す。図10に示されるように、ハウジングギャップHGが広くなるにつれて、記録媒体Sの汚れが悪化することがわかる。
【0082】
以上の実験結果から、従来の現像装置は、特に、ハウジングギャップHGが広がる方向に収容部10の寸法のばらつきが振れた場合には、多量の粉煙が噴出することとなり、現像装置間における品質の確保の点でも問題があることがわかる。
【0083】
このように、現像装置からの粉煙トナーの噴出量は、ハウジングギャップHGの広さに大きく起因するものであり、ハウジングギャップHGが狭くなるように収容部10を設計し、現像ローラ11の位置決めをすることが、粉煙トナーの噴出量の低減に有効であると考えられる。しかしながら、ハウジングギャップHGを狭くしすぎた場合には、ハウジングギャップHGにおける現像剤の詰まり、および現像剤の滞留が発生する場合がある。したがって、現像剤の詰まりや滞留を考慮した上で、収容部10の製造時の寸法のばらつきを踏まえ、ハウジングギャップHGの長さを設定する必要がある。
【0084】
現像装置DD1の粉煙低減機構FTKは、ハウジングギャップHGにおいて設けられ、図11に示されるように、開口102より現像ローラ11の回転方向の下流側に位置する収容部10の内壁面であって、収容部10内に現像剤が最大収容量まで収容された際に現像剤に浸からない内壁面の少なくとも一部である対向面601を有する対向部60と、対向面601が現像ローラ11に向かうように対向部60を付勢する付勢部としての圧縮バネ61と、対向部60に当接することで、対向面601と対向面601に向かい合う現像ローラ11の表面との間の間隔を所定の長さに保つことで、ハウジングギャップHGの間隔を一定に保つように対向部60を規制する規制部としてのカム62とから構成される。
【0085】
このような粉煙防止機構FTKを備えた現像装置DD1によれば、図11に示すように、対向面601が現像ローラ11に向かって付勢されており、例えば、高温環境下において、収容部10が熱膨張したとしても、付勢方向(図11中、T4方向)に対して反対側に向かう方向(図11中、T5方向)に膨張し圧縮バネ61がより圧縮される。また、収容部10が変形し収縮したとしても、圧縮バネ61により付勢方向に付勢される。つまり、ハウジングギャップHGの長さは変化しない。
【0086】
加えて、現像装置DD1を備える画像形成装置GS1では、図12に示すように、制御部90は、第1ギアGa1を駆動することで、第2ギアGa2が接続されたカム62を回転させ、現像装置DD1におけるトナーの累積消費量相当量に基づいて設定された現像ローラ11上の磁気ブラシの長さの減少分だけ、対向面601が現像ローラ11側に移動するように制御する、言い換えると、制御部90は、対向面601が第1の位置i1から、第1の位置i1より磁気ブラシの長さの減少分だけ付勢方向に移動した位置である第2の位置i2に移動するように制御する粉煙低減動作FTDを行うことができる。
【0087】
以下に、図13から図16を参照して、より具体的に、粉煙低減機構FTKについて説明する。
【0088】
対向部60は、図13に示されるように、対向面601を有している。対向面601は、現像ローラ11の磁極MP4に対向する位置に設けられており、圧縮バネ61によって、付勢方向に付勢されている。より具体的には、対向面601の短手方向の中央部が磁極MP4に対向するように、対向部60が設けられている。また、対向部60の厚さのT5方向における端部は、初期位置iSにある。なお、対向部60は、現像剤が収容領域101の最大収容量まで収容された際に対向面601が現像剤に浸からない位置にあるように設けられているが、対向面601の一部が収容領域101を構成するように設けてもよい。
【0089】
対向部60は、必ずしも、短手方向の中央部が磁極MP4に対向するように設けられる必要はなく、少なくとも、磁極MP4の磁力分布の一部に対向するように設ければよい。また、対向部60の長手方向の長さは、図14に示すように、現像ローラの回転軸方向の長さ以上であることが好ましいが、それより短くてもよい。例えば、現像装置DD1が備えられる画像形成装置GS1において使用可能な最大サイズの記録媒体Pより狭い幅の記録媒体Pを用いた場合の当該記録媒体Pの無い部分に対応する位置に設けてもよい。
【0090】
なお、対向部60は、現像ローラ11の径に沿った曲面を有する形状に形成しやすいように、収容部10と同様に、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂)等の熱可塑性樹脂で構成されている。ここで、対向部60は、その形状がカム62と比較して複雑かつ大きいため、製造に際して寸法のばらつきが生じやすい。
【0091】
付勢部としての圧縮バネ61は、対向部60と収容部10との間に設けられており、一端部側が対向部60に接続され、他端部側が収容部10に接続されている。なお、圧縮バネ61は、対向部60の長手方向の両端に設けられているが、対向部60の長手方向の全体に渡って設けてもよい。
【0092】
規制部としてのカム62は、回転軸からの距離が一定でない形状を有し、径方向の長さが最大となる箇所が磁極MP4に対応する位置にあるように配置され、かつ対向面601に接触するように設けられている。
【0093】
このように設けられたカム62が対向面601を規制することで、対向面601と対向面601に向かい合う現像ローラ11の表面との間の間隔が所定の長さW1に保たれ、ハウジングギャップの間隔が一定に維持されている。これにより、磁極MP4の位置にある現像ローラ11の外周面に形成される磁気ブラシの全体について、ハウジングギャップの間隔が一定となるように維持することが可能となる。なお、ここでの一定とは略一定を含む概念である。
【0094】
なお、より正確には、カム62は、対向面601と第1の軸113の軸中心との間に介在することで、対向面601と第1の軸113の軸中心との間の間隔を所定の長さに保つものであるが、現像ローラ11の製造時の寸法のばらつきが収容部10の製造時の寸法のばらつきと比べ無視できるほど小さく、また、現像ローラ11の周囲の温度変化による熱変形の度合い(変形量)も対向部60と比較して無視できるほど小さいため、実質的に、対向面601と対向面601に向かい合う現像ローラ11の表面との間の間隔を所定の長さW1に保つことができる。
【0095】
また、カム62は、径方向の長さが最大となる箇所が磁極MP4の位置にあるように設置されることに限られず、少なくとも対向面601の一部に接触していればよい。
【0096】
カム62は、対向部60と比較して簡易な構成のため、製造に際して寸法等のばらつきが小さい。さらに、カム62は、熱変形し難い材料から構成されており、例えば、ガラスを含むPS(ポリスチレン樹脂)やPPS(ポリフェニレンスルファイド樹脂)等のスーパーエンジニアリングプラスチックから構成される。つまり、対向部60より熱変形温度(荷重たわみ温度)の高い樹脂等の材料から構成されている。これにより、周囲の温度変化に対して、対向部60と比較して熱変形し難くなっている。
【0097】
ここで、図15に示すように、周囲の温度変化によって対向部60が膨張した場合には、対向面601がカム62に接触しているため、対向部60はT5方向に膨張し圧縮バネ61がより圧縮される。つまり、対向部60の厚さのT5方向における端部の位置が、初期位置iSから膨張位置iEに変化する。また、図16に示すように、収容部10が変形し収縮したとしても、圧縮バネ61により付勢方向に付勢される。つまり、対向部60の厚さのT5方向における端部の位置が、初期位置iSから収縮位置iCに変化する。したがって、ハウジングギャップHGの長さは変化しない。また、圧縮バネ61が接続される収容部10に熱変形が生じた場合であっても、同様に、ハウジングギャップの長さを一定に保つことが出来る。また、収容部10や対向部60の製造時の寸法にばらつきが生じた場合であっても、同様の作用により、個々の現像装置DD1のハウジングギャップHGの長さについて、製造時に設定した値を確保できる。
【0098】
このように、粉煙防止機構FTKを備えた現像装置DD1によれば、周囲の温度変化による収容部10の変形に起因するハウジングギャップHGの変動が抑制される。したがって、ハウジングギャップの変動による粉煙トナーの噴出を低減することができるとともに、現像剤の詰まりや滞留を防止することができる。
【0099】
また、粉煙防止機構FTKを備えた現像装置DD1によれば、さらに、収容部10の製造時の寸法のばらつきによるハウジングギャップHGのばらつきも抑制される。したがって、個々の現像装置において、ハウジングギャップHGにおける現像剤の詰まりや滞留を防止でき、かつ粉煙トナーの噴出量が少なくなるようなハウジングギャップの間隔を維持することが可能となり、現像装置間における品質のばらつきを低減することができる。
【0100】
<粉煙低減動作FTD>
次に、図12、および図17から図19を参照して、現像装置DD1を備えた画像形成装置GS1における粉煙低減動作について説明する。
【0101】
制御部90は、画像形成装置GS1本体へ現像装置DD1が装着された時からの現像装置DD1におけるトナーの累積消費量相当量としての画像形成枚数をカウントするカウント手段を有している。なお、カウント手段がカウントした画像形成枚数は、メモリ91に記憶され、画像形成に伴い更新される。また、記憶部に記憶された画像形成枚数は、画像形成装置GS1から現像装置DD1が取り外された後、新たに現像装置DD1が装着された場合に、初期化される。
【0102】
制御部90は、図12に示されるように、カウント手段がカウントした画像形成枚数に基づいて、第1ギアGa1を駆動することで、第2ギアGa2が接続されたカム62を回転させ、対向面601と対向面601に向かい合う現像ローラ11の表面との間の間隔の長さである所定の長さをW1からW1’に変更する。なお、現像ローラ11の長手方向の逆側の端部にも第1ギアGa1および第2ギアGa2が設けられており、同様に、制御部90によって駆動される。
【0103】
より具体的には、画像形成装置GS1本体へ現像装置DD1が装着された時の所定の長さをW1、変更後の所定の長さをW1’とし、画像形成装置GS1本体へ現像装置DD1が装着された時の対向面601に向かい合う現像ローラ11の表面に形成される磁気ブラシの長さをW2、耐久に伴い短くなった磁気ブラシの長さをW2’とした場合に、制御部90は、変更後の所定の長さW1’が、W2とW2’との間の長さの差に相当する長さ分だけ、所定の長さW1より短くなるように、第1ギアGa1を駆動する。つまり、所定の長さW1とW1’との間の長さの差(W1−W1’)は、磁気ブラシの長さW2とW2’との間の長さの差(W2−W2’)となる。したがって、図17および図18に示すように、ハウジングギャップは画像形成枚数に関わらず一定に保たれる。また、この時、対向面601は、第1の位置i1から第1の位置i1より付勢方向側にある第2の位置i2に向かって移動する。
【0104】
また、画像形成装置GS1本体から現像装置DD1が取り外され、再び、画像形成装置GS1本体へ現像装置DD1が装着された時に、満杯検知センサが現像装置DD1に現像剤が満杯まで収容されたことを検知した場合には、制御部90は、対向面601を第2の位置i2から第1の位置i1に移動するように、第1ギアGa1を駆動することができる。
【0105】
ここで、制御部90は、図19に示されるように、メモリ91に記憶されたテーブル1を参照することで、カウント手段がカウントした画像形成枚数に対応する所定の長さW1’を決定し、所定の長さがW1’となるように、カム62を回転させている。
【0106】
例えば、カウント手段がカウントした画像形成枚数が5000枚未満である場合には、制御部90は、粉煙低減動作FTDを行わず、カウント手段がカウントした画像形成枚数が5001枚となった場合に、制御部90は、テーブル1に基づいて、所定の長さW1が0.05mm狭くなるように、カム62を回転させる、すなわち、制御部90は、所定の長さをW1からW1’に変更する。
【0107】
その後、カウント手段がカウントした画像形成枚数が10000枚未満である場合には、制御部90は、粉煙低減動作FTDを行わず、所定の長さをW1’に維持する。カウント手段がカウントした画像形成枚数が10001枚となった場合に、制御部90は、テーブル1に基づいて、所定の長さW1’が所定の長さW1から0.10mm狭くなった値となるようにカム62を回転させる。すなわち、制御部90は、所定の長さW1’を、さらに0.05mm狭くする。以下、同様に、テーブル1に基づいて、所定の長さW1’が決定される。
【0108】
ここで、テーブル1は、現像装置DD1を備えた画像形成装置GS1における画像形成枚数の変化、すなわち耐久変化に対して、ハウジングギャップを構成する現像ローラ11上に形成される磁気ブラシの高さを計測した結果である図7の実験結果に基づいて作成されている。なお、テーブル1に示される画像形成枚数とこれに対応するW1−W1’の値は、単なる例示であってこれに限定されない。例えば、制御部90は、画像形成枚数に応じて段階的にW1−W1'の値が長くなるように制御すればよい。
【0109】
このような粉煙低減動作FTDを行うことができる画像形成装置GS1によれば、現像装置DD1の耐久度合いに応じて、言い換えると、現像装置DD1におけるトナーの累積消費量相当量に応じて、ハウジングギャップHGの長さを調節できるため、特に、現像剤の帯電量の低下により発生する浮遊トナーの粉煙を低減することができる。
【0110】
以上のような、現像装置DD1によれば、粉煙低減機構FTKを備えることで、周囲の温度変化による収容部10の変形に起因するハウジングギャップHGの変動が抑制でき、収容部10の製造時の寸法のばらつきによらず、現像剤の入れ替わり性の悪化および現像剤の詰まりを防止するとともに、発生する浮遊トナーの粉煙を低減することができる。したがって、製造される現像装置間の品質のばらつきが抑制されるとともに、現像装置DD1が備えられる画像形成装置GS1において、現像剤の入れ替わり性の悪化等による画像の乱れを防止するとともに記録媒体Sの汚れの発生を抑制できる。
【0111】
加えて、現像装置DD1を備える画像形成装置GS1では、制御部90が粉煙低減機構FTKを用いた粉煙低減動作FTDを行うことによって、現像装置DD1の耐久度合いに応じて、言い換えると、現像装置DD1におけるトナーの累積消費量相当量に応じて、ハウジングギャップHGの長さを調節できるため、特に、現像剤の帯電量の低下により発生する浮遊トナーの粉煙を低減することができる。
【0112】
なお、現像装置DD1および画像形成装置GS1は、単なる例示にすぎず、本願発明を何ら限定するものではない。したがって本願発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、現像装置DD1は、キャリアを含まない現像剤を用いる一成分方式の現像装置であってもよい。なお、一成分方式の現像装置である場合には、対向面601は、開口102より現像ローラ11の回転方向下流側のハウジングギャップHGを構成する収容部10の内壁面の位置であって、収容部10内に現像剤が最大収容量まで収容された際に当該現像剤に浸からない内壁面に当たる位置に設ければよい。
【0113】
また、図20及び図21に示すように、対向部60の短手方向の下端部602を回転支点として固定し、対向部60の短手方向の一端部側(図21中、上部側)が回動するように、圧縮バネ61が対向部60を付勢する構成としてもよい。
【0114】
また、現像装置DD1内の現像剤を一定量に保ち、キャリアを含むトナーを補給する方式の現像装置においても本願発明は適応可能である。このような現像装置では、満杯検知センサとしてTCRセンサを用いることで、現像剤中のキャリアとトナーの比率を検出し、トナー量が一定となるように制御することができる。また、このような現像装置において、トナーの補給動作に応じて粉煙低減動作FTDを行うか否かを判定してもよい。
【0115】
現像装置DD1におけるトナーの累積消費量相当量として、画像形成枚数を用いたがこれに限られない。例えば、収容部10に収容されるトナーの残量を検知するトナー検知手段を設け、トナー検知手段が検知したトナー残量に基づいて、トナーの累積消費量を算出した結果を累積消費量相当量としてもよい。
【0116】
また、本願発明は、タンデム方式等のカラーの複写機、モノクロの複写機、プリンタ、FAX、及びこれらの複合機等にも適用可能である。
【符号の説明】
【0117】
GS1 画像形成装置
S 記録媒体
40 自動原稿搬送装置
41 原稿給紙台
42 プラテンローラ
43 原稿排紙台
44 原稿反転搬送部
20 画像読取部
21 第1走査ユニット
22 第2走査ユニット
23 受光部
24 プラテンガラス
300 記録媒体収納部
301a、301b、301c 収容トレイ
302a、302b、302c 供給ローラ
310 手差供給部
311 手差トレイ
50 画像形成部
51 像担持体
52 帯電装置
53 露光装置
55 転写部
551 転写ローラ
56 像担担持体クリーニング手段
70 定着装置
71 加圧ローラ
72 定着ローラ
810 排出部
90 制御部
91 メモリ
93 操作パネル
SRB 記録媒体レジスト部
GRB 原稿レジスト部
G1 第1搬送ガイド
G2 第2搬送ガイド
DD1 現像装置
10 収容部
101 収容領域
102 開口
103 規制部材
11 現像ローラ
111 スリーブ
112 磁石体
113 第1の軸
12 搬送ローラ
121 第2の軸
T1 像担持体の回転方向
T2 スリーブの回転方向
T3 開口に抜ける気流の方向
T4 付勢方向
T5 付勢方向と反対側に向かう方向
MP1、MP2、MP3、MP4、MP5、磁石体の磁極
FTK 粉煙低減機構
60 対向部
601 対向面
61 圧縮バネ
62 カム
i1 第1の位置
i2 第2の位置
iS 初期位置
iE 膨張位置
iC 収縮位置
Ga1 第1ギア
Ga2 第2ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する収容部であって、開口を有する収容部と、
表面の一部が前記開口から前記収容部の外部に露出し、前記現像剤を表面に担持しつつ回転する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体の回転軸と前記収容部の内壁面との間に介在する規制部と、を備え、
前記収容部は、
前記開口より前記現像剤担持体の回転方向の下流側に位置する内壁面であって、収容部内に前記現像剤が最大収容量まで収容された際に前記現像剤に浸からない内壁面の少なくとも一部である対向面を有する対向部と、
前記対向面が前記現像剤担持体に向かう方向に、前記対向部を付勢する付勢部と、を有しており、
前記規制部は、前記対向部に当接することで、前記回転軸と前記対向面との間の間隔を所定の長さに保つことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像剤担持体の内部に固定配置された磁石体を備え、
前記現像剤は、トナーとキャリアとを含んでおり、
前記磁石体は、
前記対向面と対向する位置に、磁極を有することを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
前記規制部は、前記所定の長さを変更可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記規制部は、
前記現像剤担持体の回転軸について回転可能に設けられ、前記対向部に当接するカムを有しており、
前記対向面は、前記カムの回転により前記付勢部が前記対向部を付勢する方向、又は前記付勢部が前記対向部を付勢する方向と逆方向に移動することを特徴とする請求項3記載の現像装置。
【請求項5】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
請求項3又は4に記載の現像装置と、
前記規制部を回転駆動する駆動部と、
前記駆動部による前記規制部の回転を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記現像装置におけるトナーの累積消費量相当量を算出する算出手段を有しており、 前記累積消費量相当量に基づいて、 前記所定の長さを変更することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−137701(P2012−137701A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291449(P2010−291449)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】