説明

環式オレフィンコポリマーを有する酸素スカベンジングフィルム

酸素スカベンジャフィルムは、酸素スカベンジャ含有層、および環式オレフィンコポリマー含有層を含む。酸素スカベンジャフィルムは、酸素スカベンジャと環式オレフィンコポリマーのブレンドを含有する層を含む。酸素スカベンジャフィルムをトリガーする方法は、酸素スカベンジャ含有層、および環式オレフィンコポリマー含有層を含む酸素スカベンジャフィルムを提供すること;ならびに前記酸素スカベンジャフィルムに、前記酸素スカベンジャをトリガーするのに有効な線量の化学線を照射すること含む。酸素スカベンジャフィルムをトリガーする方法は、酸素スカベンジャと環式オレフィンコポリマーのブレンドを含有する層を含む酸素スカベンジャフィルムを提供すること;ならびに前記酸素スカベンジャフィルムに、前記酸素スカベンジャをトリガーするのに有効な線量の化学線を照射することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環式オレフィンコポリマーを有する酸素スカベンジングフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
食肉およびチーズ、燻製および加工したランチョンミートなどの食品、ならびに電子部品、医薬品および医療品などの非食品を含む、酸素に鋭敏な多くの製品は、酸素の存在下で劣化することが公知である。食品の色および風味は、悪影響を被り得る。食品内部の脂質が酸化すると、酸敗臭を発生させうる。これらの製品は、パッケージ内で酸素スカベンジャを使用すると有利である。
【0003】
商業的に有用であると実証されている1つの特別な酸素スカベンジャは、ポリ(エチレン/アクリル酸メチル/シクロヘキセンアクリル酸メチル(cyclohexene methyl acrylate))(EMCMと略する)である。EMCMを含有する酸素スカベンジングフィルムは、優れた冷間密封強度を有するが、EMCM層は、100〜150℃の温度で隣接層から層間剥離する傾向がある。これらの温度は、前記フィルムをフィルム自身にまたは他の材料にヒートシールする間に、またはヒートシールした直後に遭遇する代表的な温度である。層間剥離は、ヒートシールが実質的に冷却する前に、縦方向に形成され、充填されたパッケージがロードされるパッケージング用途で発生しうる。これらの高温では層間接着が貧弱なために、フィルムは、シールが完全に冷却しないうちに引っ張られると、EMCM界面で層間剥離してしまう。
【0004】
横ヒートシールが使用される、縦方向形成の充填密封式パウチ包装などのパッケージング用途では、貧弱な層間接着強度は、低熱間粘着性値(130℃において、4ニュートン(N)/インチ(in)未満)として明示される。この破損状態は、代表的には、シーラント層およびEMCM層、ならびに/またはEMCM層および次の隣接(内面)層の界面における層間剥離の1種である。
【0005】
目標となる熱間粘着性値は、多くのパッケージング用途に代表的には、最小限受け入れられる数値を示しており、少なくとも130℃において4N/inである。望ましい値には、130℃において4〜10N/in、例えば4.5〜9.5N/inなど、例えば5〜9、および5.5〜8.5、および6〜8N/inなどが含まれる。熱間粘着性は、ASTM F1921−98に従って測定される。
【0006】
加えて、EMCMを含有する酸素スカベンジングフィルムは、フィルム中に包装された製品、梱包または貯蔵の条件などに応じて、望ましくない、官能試験的特性を時々示すことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
EMCMなどの酸素スカベンジャを有するフィルム構造中の環式オレフィンコポリマー(COC)は、酸素スカベンジャと隣接層との間の適切な層間接着強度、および良好な熱間粘着性シールを実現する手段を提供することが現在見出された。
【0008】
EMCMなどの酸素スカベンジャを有するフィルム構造中の環式オレフィンコポリマー(COC)は、フィルム内の不快な品質を低減することができる機能性バリアを実現する手段を提供するとも考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様において、酸素スカベンジャフィルムは、酸素スカベンジャ含有層、および環式オレフィンコポリマー含有層を含む。
【0010】
本発明の第2の態様において、酸素スカベンジャフィルムは、酸素スカベンジャと環式オレフィンコポリマーのブレンドを含有する層を含む。
【0011】
本発明の第3の態様において、酸素スカベンジャフィルムをトリガーする方法は、酸素スカベンジャ含有層および環式オレフィンコポリマー含有層を含む酸素スカベンジャフィルムを提供すること;ならびに前記酸素スカベンジャフィルムに、前記酸素スカベンジャをトリガーするのに有効な線量の化学線を照射することを含む。
【0012】
本発明の第4の態様において、酸素スカベンジャフィルムをトリガーする方法は、酸素スカベンジャと環式オレフィンコポリマーのブレンドを含有する層を含む酸素スカベンジャフィルムを提供すること;ならびに前記酸素スカベンジャフィルムに、前記酸素スカベンジャをトリガーするのに有効な線量の化学線を照射すること含む。
【0013】
定義
本明細書で使用する「環式オレフィンコポリマー」および類似の表現は、TOPAS(商標)の商標名の下にTiconaから供給されるような、エチレン/ノルボルネンコポリマーなどの組成物を意味する。
【0014】
本明細書で使用する「酸素スカベンジャ」、「酸素スカベンジング」および類似の表現は、所与の環境からの酸素を、消費できる、減少できる、またはそれと反応することができる、組成物、化合物、フィルム、フィルム層、コーティング、プラスチゾル、ガスケットなどを意味するかまたは指す。
【0015】
本明細書で使用する「エチレン/α−オレフィンコポリマー」(EAO)は、エチレンと、プロペン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などの、C〜C10のα−オレフィンから選択される1種以上のコモノマーとのコポリマーを指し、コポリマーの分子は、エチレンと反応させたα−オレフィンから生じる、比較的少数の側鎖分岐を有する長いポリマー鎖を含む。この分子構造は、EAOに関しては高度に分岐され、高圧ポリエチレンが長鎖および短鎖分岐を含む従来の高圧の低または中密度ポリエチレンと対比されるべきものである。EAOには、Dowが供給するDOWLEX(商標)またはATTANE(商標)樹脂、およびExxonが供給するESCORENE(商標)またはEXCEED(商標)樹脂などの直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ならびに超低および極低密度ポリエチレン(VLDPEおよびULDPE)などの不均質材料;ならびに三井石油化学が供給するTAFMER(商標)樹脂、Exxonが供給するEXACT(商標)樹脂などの直鎖状均質エチレン/α−オレフィンコポリマー(HEAO)、またはDow Chemical Companyが供給する長鎖分岐(HEAO)AFFINITY(商標)樹脂、またはDuPont Dow Elastomersが供給するENGAGE(商標)樹脂などが含まれる。
【0016】
本明細書で使用する「エチレンホモポリマーまたはコポリマー」は、低密度ポリエチレンなどのエチレンホモポリマー;本明細書で定義されるものなどのエチレン/α−オレフィンコポリマー;エチレン/酢酸ビニルコポリマー;エチレン/アクリル酸アルキルコポリマー;エチレン/(メタ)アクリル酸コポリマー;またはイオノマー樹脂を指す。
【0017】
本明細書で使用する「フィルム」は、酸素に鋭敏な製品を包装するために用いることのできるフィルム、ラミネート、シート、ウェブ、コーティングなどを意味する。フィルムは、剛性、半剛性、または可撓性製品における構成要素として使用することができ、紙または金属などの非ポリマー性または非熱可塑性支持体に付着させることができる。フィルムは、また、包装内部のクーポンまたはインサートとして使用することができる。
【0018】
本明細書で使用する「機能性バリア」は、酸素のスカベンジング反応からの副生物に対する選択的バリアとしての役割を果たすが、これ自体は、酸素に対する重要なバリアではないポリマー材料を意味する。
【0019】
本明細書で使用する「ポリマー」および類似の表現は、ビスポリマー、ターポリマーを含めて、ホモポリマー、およびこのコポリマーを意味する。
【0020】
本明細書で使用する「トリガー」および類似の表現は、米国特許第5211875号において定義されているプロセスを意味するものであり、このプロセスにより、酸素スカベンジングは、フィルムなどの物品に、少なくとも約1.6mW/cmの強度で約750nm未満の波長を有する化学線を、または少なくとも0.2メガラド(MR)の線量で電子ビームなどの電離放射線、またはγ線を照射することによって開始(すなわち、活性化)され、開始後は、物品の酸素スカベンジング速度は、酸素スカベンジングが開始されてから少なくとも2日間は、1日当たり、酸化しうる有機化合物1g当たり、少なくとも約0.05ccの酸素である。短時間の「誘導時間」(酸素スカベンジング成分を化学線の線源に曝露した後、酸素スカベンジング作用が開始するまでに経過する時間)を与える方法は、酸素スカベンジング成分が、使用されるとき、または使用直前に活性化されるのが望ましい状況において有用である。したがって、トリガリングは、全体または一部分が物品から作られており、酸素に鋭敏な材料を含有する容器を充填および密封する際に起こりうる。
【0021】
したがって、「トリガー」は、上述の如く物品に化学線を照射することを指し;「トリガーされた」は、このような化学線を照射されてしまった物品を指し;「開始」は、酸素スカベンジングが実際に始まるまたは活性化される時点を指し;および「誘導時間」は、もし存在するなら、トリガリングと開始の間の時間の長さを指す。酸素スカベンジングの開始は、上部空間における酸素濃度の減少、または活性酸素バリアシステムの場合はバリア特性の上昇などの、任意の好都合な手段によっても測定することができる。1つの有用な技術は、全体が参考として本明細書に援用されている米国特許第号に開示されている、フィルムなどの固体物品における酸素指示薬としての、特定ポルフィリンの使用である。
【0022】
本明細書で使用するすべての組成パーセントは、特段の指示がない限り、「重量による」基準で表される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の酸素スカベンジャフィルムは、フィルムに要求される特性に応じて、複数層を含むことができる。例えば、適切なすべり、弾性率、酸素または水蒸気バリア、食肉付着性、ヒートシール、あるいは他の化学的または物理的特性を達成するための層を、場合により含むことができる。フィルムは、押出し、共押出し、ラミネート、コーティングなどを含む様々なプロセスによって製造することができる。
【0024】
フィルムの外層、例えばフィルムのシーラント層として機能することになる層などは、1種以上のポリマーを含むことができる。表面層用に使用できるポリマーには、ヒートシール特性を有する包装フィルムを調合するのに通常使用される任意の樹脂、例えば、エチレンポリマーまたはコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、イオノマー樹脂、エチレン/アクリル酸またはメタクリル酸コポリマー、エチレン/アクリレートまたはメタクリレートコポリマー、低密度ポリエチレン、あるいはこれらの材料の任意のブレンドを含むさまざまなポリオレフィンコポリマーなどが含まれる。
【0025】
フィルムの外層に組み込み得る追加の材料には、ブロッキング防止剤、スリップ剤などが含まれる。
【0026】
酸素バリアフィルム
酸素バリアの高いフィルムは、バリア材料の酸素透過性が500cm/m・日・気圧(ASTM D3985に従い、1ミル厚および25℃で試験される)未満、例えば100未満、より好ましくは50未満、および最も好ましくは25cm/m・日・気圧未満、例えば10未満、5未満、および1cm/m・日・気圧未満である材料から作製できる。酸素透過速度の低いポリマー材料の例には、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリビニリデンジクロリド(PVDC)、ビニリデンクロリド/アクリル酸メチルコポリマー、ポリアミド、およびポリエステルがある。
【0027】
別法としては、金属箔またはSiO化合物を使用して、容器への酸素透過を低く抑えることができる。金属化箔(metalized foil)には、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、およびポリアミド(PA)などのポリマー支持体への、スパッタコーティングまたは金属層の他の適用が含まれうる。
【0028】
あるいは、酸化物をコートしたウェブ(例えば、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素)を使用して、容器への酸素透過を低く抑えることができる。酸化物コート箔には、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、およびポリアミド(PA)などのポリマー支持体へのコーティングまたは他のアルミナまたはシリカなどの酸化物の適用が含まれうる。
【0029】
本発明の多層フィルムは、従来の押出し、共押出し、および/またはラミネートのプロセスを用いて製造することができる。同様に、従来の製造プロセスを使用して、パウチ、バッグまたは他の容器をフィルムから製造することができる。
【0030】
本発明フィルムから製造したパウチ、バッグ、または他の容器を、密封シールすることが通常、好ましい。
【0031】
フィルムから製造した容器の厳密な要件は、酸素スカベンジャの化学的性質、酸素スカベンジャの量、ホスト材料または希釈剤における酸素スカベンジャの濃度、酸素スカベンジャの物理的配置、密封シール、容器内部の真空化および/または調整気相の存在、容器内部の初期酸素濃度、酸素スカベンジャの意図した最終用途、使用前の、容器の意図した貯蔵時間、化学線の初期照射量のレベルなどを含む、様々な要因に存在する。
【0032】
本発明の実施形態において使用できるポリマー接着剤には、例えば、エチレン/酢酸ビニルコポリマー;酸無水物グラフトエチレン/酢酸ビニルコポリマー;酸無水物グラフトエチレン/α−オレフィンコポリマー;酸無水物グラフトポリプロピレン;酸無水物グラフト低密度ポリエチレン;エチレン/アクリル酸メチルコポリマー;および酸無水物グラフトエチレン/アクリル酸メチルコポリマーが含まれる。
【0033】
酸素スカベンジャ
フィルムなどの、本発明の物品への商業的使用に好適な酸素スカベンジャは、米国特許第5350622号に開示されており、一般的に酸素スカベンジャを開始させる方法は、米国特許第5211875号に開示されている。酸素スカベンジングを開始させるのに適した機器は、米国特許第6287481号(Luthraら)に開示されている。これらの特許は、全体が参考として本明細書に援用されている。米国特許第5350622号によれば、酸素スカベンジャは、エチレン不飽和炭化水素および遷移金属触媒を材料として製造される。エチレン不飽和炭化水素は、置換されていても、または非置換でもよい。本明細書において定義される、非置換エチレン不飽和炭化水素は、少なくとも1つの脂肪族の炭素−炭素二重結合を有し、100重量%の炭素および水素から構成される任意の化合物である。置換されたエチレン不飽和炭化水素は、少なくとも1つの脂肪族の炭素−炭素二重結合を有し、約50重量%〜99重量%の炭素および水素から構成されるエチレン不飽和炭化水素として、本明細書において定義される。適切な置換または非置換エチレン不飽和炭化水素は、1分子当たり2以上のエチレン不飽和基を有するものであり、例えば、3以上のエチレン不飽和基および1000重量平均分子量に等しいかまたはこれを超える分子量を有するポリマー化合物である。
【0034】
非置換エチレン不飽和炭化水素の例には、これらに限らないが、ポリイソプレンなどのジエンポリマー、(例えば、トランス−ポリイソプレン)およびこれらのコポリマー、シスおよびトランス1,4−ポリブタジエン、(50%を超えるかまたはこれと等しい1,2微細構造を有するポリブタジェンとして定義される)1,2−ポリブタジエン、ならびにこれらのコポリマー、例えばスチレン/ブタジエンコポリマーおよびスチレン/イソプレンコポリマーなどが含まれる。このような炭化水素には、ポリペンテナマー、ポリオクテナマー、および環式オレフィンのメタセシスによって調製される他のポリマー;スクアレンなどのジエンオリゴマー;ならびにジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、4−ビニルシクロヘキセン、1,7−オクタジエン、または2個以上の炭素−炭素二重結合(共役または非共役)を有する他のモノマーから誘導される不飽和を有するポリマーまたはコポリマーなどの、ポリマー化合物も含まれる。
【0035】
置換エチレン不飽和炭化水素の例には、これらに限らないが、酸素含有部位を有するもの、例えば、エステル、カルボン酸、アルデヒド、エーテル、ケトン、アルコール、過酸化物、および/またはヒドロペルオキシドなどが含まれる。このような炭化水素の具体例には、これらに限らないが、炭素−炭素二重結合を有するモノマーから誘導されるポリエステルなどの縮合ポリマー、ならびにオレイン酸、リシノール酸、脱水リシノール酸、およびリノール酸などの不飽和脂肪酸およびこれらの誘導体、例えばエステル、などが含まれる。具体例には、また、ヒドロキシ基で末端処理されたポリブタジエンなどの機能化不飽和炭化水素のエステルまたはポリエステルが含まれる。このような炭化水素には、また、(メタ)アリル(メタ)アクリレートから誘導されるポリマーまたはコポリマーが含まれる。適切な酸素スカベンジングポリマーは、トランス−エステル化によって製造することができる。このようなポリマーは、全体が参考として本明細書に援用されている、米国特許第5859145号(Chingら)(Chevron Research and Technology Company)に開示されている。使用される組成物も、上述の置換または非置換エチレン不飽和炭化水素を2種類以上混合した混合物を含むことができる。1000以上の重量平均分子量が有利であるが、低分子量のエチレン不飽和炭化水素も、特にフィルム形成ポリマーまたはポリマーのブレンドとブレンドされている場合は、使用することができる。
【0036】
本発明に関連して使用することができる酸素スカベンジャの追加の例は、全体が参考として本明細書に援用されているPCT特許公報WO99/48963(Chevron Chemical他)に開示されている。これらの酸素スカベンジャは、少なくとも1つのシクロヘキサン基または官能基を有するポリマーまたはオリゴマーを含む。これらの酸素スカベンジャは、ポリマー主鎖、環式オレフィンペンダント基、およびオレフィンペンダント基をポリマー主鎖に結合させる結合基を有するポリマーを含む。
【0037】
本発明と共に使用するのに適した酸素スカベンジング組成物は、
(a)以下の略図:
【0038】
【化1】

[式中、Aは水素またはメチルであることができ、B基の1つかまたは2つかは、ヘテロ原子を含有する結合であり、シクロヘキセン環をポリマーまたは低分子量の材料に結合させ、残りのB基は水素またはメチルである。]
に従う、置換されたシクロヘキセン官能基を有するポリマーまたは低分子量の材料;
(b)遷移金属触媒;および
(c)光開始剤
を含む。
【0039】
組成物は、本質的にポリマー性であっても、または低分子量材料であってもよい。いずれの場合も、組成物は、さらなるポリマーまたは他の添加物と混合されうる。低分子量材料の場合は、使用する前に、担体樹脂と調合される可能性が最も高い。
【0040】
エチレンと、歪んだ(strained)環式アルキレン、好ましくはシクロペンテンとのコポリマー;および遷移金属触媒が開示されている、全体が参考として本明細書に援用されている、米国特許第6255248号(Banslebenら)の酸素スカベンジャも、本発明において使用するのに適している。
【0041】
本発明に関連して使用することができる別の酸素スカベンジャは、エチレン/ビニルアラルキルコポリマーおよび遷移金属触媒が開示されている、全体が参考として本明細書に援用されている、米国特許第6214254号(Gauthierら)の酸素スカベンジャである。
【0042】
遷移金属触媒
上に示したように、エチレン不飽和炭化水素は、遷移金属触媒と組み合わされる。適切な金属触媒は、少なくとも2つの酸化状態の間を容易に相互変換されることができるものである。
【0043】
触媒は、遷移金属塩の形態をとることができ、その金属は周期表の第1、第2または第3遷移系列から選択される。適切な金属には、これらに限らないが、マンガンIIまたはIII、鉄IIまたはIII、コバルトIIまたはIII、ニッケルIIまたはIII、銅IまたはII、ロジウムII、IIIまたはIV、およびルテニウムIIまたはIIIが含まれる。導入されるときの金属の酸化状態は、必ずしも活性形態の酸化状態である必要はない。金属の適切な対イオンには、これらに限らないが、塩化物、酢酸塩、ステアリン酸塩、パルミチン酸塩、カプリル酸塩、リノール酸塩、トール酸塩、2−エチルヘキサン酸塩、ネオドデカン酸塩、オレイン酸塩またはナフテン酸塩が含まれる。有用な塩には、2−エチルヘキサン酸コバルト(II)、ステアリン酸コバルト、およびネオデカン酸コバルト(II)が含まれる。金属塩は、また、イオノマーであることができ、この場合はポリマー対イオンが使用される。このようなイオノマーは、当分野において周知である。
【0044】
上述の酸素スカベンジャおよび遷移金属触媒のいずれも、プラスチック包装物品におけるフィルム層を形成するために通常使用される、例えば熱可塑性ポリマーなどの1種以上のポリマー希釈剤と、さらに組み合わせることができる。一定の包装物品を製造する場合は、周知の熱硬化性物質も、ポリマー希釈剤として使用することができる。
【0045】
また、製造される特定の物品に所望される特性を付与するために、さらなる添加物を、組成物中に含ませることができる。このような添加物には、必ずしもこれらに限らないが、フィラー、顔料、染料、酸化防止剤、安定剤、加工助剤、可塑剤、難燃材などが含まれる。
【0046】
上に列挙した成分を混合することは、50℃〜300℃の範囲の温度においてメルトブレンドすることによって達成できる。しかし、溶媒を使用し、次いで蒸発させるなどの別法も、用いることができる。
【0047】
光開始剤
本発明に関連して有用な材料の幾つかには、
1,3,5−トリス(4−ベンゾイルフェニル)ベンゼン(BBP
イソプロピルチオキサントン(ITX)
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(IRGACURE(登録商標)819)
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド
エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド
4,4’−ベンゾイルメチルジフェニルスルフィド(BMS)
が含まれる。
【0048】
光開始剤の量は、ポリマーに存在する不飽和の量と種類、使用される放射線の波長と強度;使用される酸化防止剤の性質と量;および使用される光開始剤の種類に依存しうる。
【実施例】
【0049】
本発明による幾つかのフィルム構造体を、下記で確認する。「COC」は、環式オレフィンコポリマーであり;「OS」は、酸素スカベンジャであり;「EAO」は、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり;「OB」は、酸素バリアであり;「PE」は、例えば低密度ポリエチレンまたはエチレン/α−オレフィンコポリマーなどの、エチレンホモポリマーまたはコポリマーであり;「ADH」は、ポリマー接着剤などの接着剤であり;「NYLON」は、ポリアミドまたはコポリアミドである。
【0050】
【化2】

【0051】
フィルム構造体Aの全ゲージは1.0ミルであり、ミルで表した各層の厚さは上に示したとおりである。
【0052】
【化3】

【0053】
フィルム構造体Bの全ゲージは1.25ミルであり、ミルで表した各層の厚さは上に示したとおりである。
【0054】
【化4】

【0055】
フィルム構造体Cの全ゲージは1.5ミルであり、ミルで表した各層の厚さは上に示したとおりである。
【0056】
【化5】

【0057】
フィルム構造体Dの全ゲージは1.75ミルであり、ミルで表した各層の厚さは上に示したとおりである。
【0058】
【化6】

【0059】
フィルム構造体Eの全ゲージは2.45ミルであり、ミルで表した各層の厚みは上に示したとおりである。PET(ポリ(エチレンテルフタレート))を含むフィルムは、接着ラミネートなどの積層、またはフィルムのPE層に対して適切な、他の任意の手段によって接着されていることを示す。
【0060】
【化7】

【0061】
フィルム構造体Fの全ゲージは3.05ミルであり、ミルで表した各層の厚さは上に示したとおりである。
【0062】
COCは、酸素スカベンジャ層から離れた層に存在する代わりに、または存在することに加えて、酸素スカベンジャ層とブレンドすることができる。
【0063】
COCは、シーラント層から離れた層に存在する代わりに、または存在することに加えて、シーラント(EAO)層とブレンドすることができる。
【0064】
COC層は、「生のまま(neat)」で、すなわち、同一層内に他の材料を相当量追加することをせずに、使用することができ、またはエチレンホモポリマーまたはコポリマーなどのポリオレフィンとブレンドすることができる。EMCMまたは他の酸素スカベンジャを使用してパッケージまたは容器の上部空間からの酸素をスカベンジングする場合、、COC層が十分大きな酸素透過性(酸素透過速度)を有し、上部空間からの酸素がフィルム構造体を通り抜けて酸素スカベンジャ層へ十分な速度で移動することができるようにし、フィルムの酸素スカベンジング機能を働かせることが時として重要である。COC層の厚さが増大するときは、存在するブレンドポリオレフィンの量を増大させると、COC層の全体としての酸素透過速度の制御を助することになる。
【0065】
シーラント層は、EAOの代わりに、エチレン/プロピレンコポリマーなどのプロピレンポリマーまたはコポリマー、あるいは低密度ポリエチレンまたはエチレン/酢酸ビニルコポリマー、またはエチレン/アクリルもしくはメタクリル酸コポリマーなどのエチレンホモポリマーまたはコポリマー、あるいはイオノマーを含むことができる。
【0066】
ポリマー材料あるいは他の有機または無機添加物を含む追加の材料を、必要とされる上記構造体の任意のまたはすべての層に追加することができ、追加フィルム層は、フィルム構造内に含めることも、またはこれらの外層に接着させることもできる。
【0067】
本明細書に記載のフィルムを、共押出し、押出しコーティング、積層、押出しラミネートなどを含む、適切な、いずれの方法によっても製造することができる。
【0068】
構造体EおよびFのPE層のシーラント側、すなわち、PETフィルムに接着される層の側を、代替的に、別のポリマーに、板紙に、または金属箔などのホイルに接着することができる。
【0069】
本発明に関連して有用なフィルムは、総計2〜20層のような、適切な任意の数の層を有することができる。
【0070】
フィルムが、フィルムを使用する特定のパッケージング作業に関する所望の特性を提供する限り、一般に、フィルムは、所望するいかなる全厚さにもなることができ、各層は、所望するいかなる厚さにもなることができる。典型的な全厚さは、0.5ミル〜15ミルであり、例えば、1ミル〜12ミル、例えば2ミル〜10ミル、3ミル〜8ミル、および4ミル〜6ミルである。
【0071】
上記フィルム構造体において、酸素バリア層と酸素スカベンジャ層との界面は、本明細書に記載されるポリマー接着剤の1種などの、接着またはタイ層(tie layer)を、通常、含むことになる。
【0072】
本発明は、本明細書に記載の、単なる例示に過ぎないと見なされる例示に限定されるものではなく、形態、サイズ、操作の一部および細部のアレンジメントを改変する余地があるものである。
【0073】
本発明による以下のフィルム構造体を、従来の共押出し法によって製造した。
【0074】
使用した材料は以下の通りであった。
【0075】
【表1】

【0076】
ABは、約80%の直鎖状低密度ポリエチレン、および約20%のブロッキング防止剤(珪藻土)を有するマスターバッチである。
【0077】
COC1は、エチレン/ノルボルネンコポリマーである。
【0078】
COC2は、エチレン/ノルボルネンコポリマーである。
【0079】
COC3は、エチレン/ノルボルネンコポリマーである。
【0080】
OS1は、酸素スカベンジャ樹脂、ポリ(エチレン/アクリル酸メチル/シクロヘキセンアクリル酸メチル(EMCMと略)である。
【0081】
EVAは、9重量%の酢酸ビニルコモノマーを有する、エチレン/酢酸ビニルコポリマーである。
【0082】
EVA2は、70%のエチレン/酢酸ビニルコポリマー、10%のEVA加工助剤、および20%のゼオライトのブレンドである。
【0083】
OSM1は、小球(固体)のオレイン酸コバルト内に存在するコバルトを、マスターバッチに対して1重量%、およびトリベンゾイルトリフェニルベンゼン(1,3,5−トリス(4−ベンゾイルフェニル)ベンゼン)を、マスターバッチに対して1重量%含む、担体樹脂(エチレン/アクリル酸メチル)から製造したマスターバッチである。
【0084】
PE4517は、低密度ポリエチレン樹脂である。
【0085】
本明細書で示されるすべての組成パーセントは、特段の指示がない限り、重量による。
【0086】
熱間粘着性値は、ASTM F 1921−98に準拠して、130℃におけるニュートン(N)/インチ(in)で報告している。
【0087】
【表2】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)酸素スカベンジャ含有層、および
b)環式オレフィンコポリマー含有層
を含む酸素スカベンジャフィルム。
【請求項2】
酸素スカベンジャが、
a)有機酸素スカベンジャ、
b)遷移金属触媒、および
c)場合により光開始剤
を含む、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項3】
有機酸素スカベンジャが、
i)エチレン不飽和炭化水素、
ii)ポリマー主鎖、環式オレフィンペンダント基、およびオレフィンペンダント基をポリマー主鎖に結合させる結合基を有するポリマー、
iii)エチレンと歪んだ環式アルキレンのコポリマー、および
iv)エチレン/ビニルアラルキルコポリマー
からなる群から選択される1種以上の材料を含む、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項4】
環式オレフィンコポリマーを含む層に隣接して設置されるシーラント層を含む、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項5】
シーラント層が、エチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、イオノマー樹脂、エチレン/アクリルまたはメタクリル酸コポリマー、エチレン/アクリレートまたはメタクリレートコポリマー;プロピレンポリマーまたはコポリマー、および低密度ポリエチレンからなる群から選択される材料を含む、請求項4に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項6】
a)シーラント層;
b)環式オレフィンコポリマー含有層;および
c)酸素スカベンジャ含有層
を含む、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項7】
シーラント層が環式オレフィンコポリマーを含む、請求項4に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項8】
酸素スカベンジャ含有層が環式オレフィンコポリマーを含む、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項9】
25℃、0%相対湿度、1気圧(ASTM D3985)において、100cc/m/24時間を超えない酸素透過速度を有するポリマーを含む酸素バリア層を含む、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項10】
25℃、0%相対湿度、1気圧(ASTM D3985)において、100cc/m/24時間を超えない酸素透過速度を有するポリマーが、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、コポリアミド、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルコポリマー、液晶ポリマー、SiO、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンコポリマー、炭素、金属、および金属酸化物からなる群から選択される材料を含む、請求項9に記載のフィルム。
【請求項11】
a)酸素スカベンジャ、および
b)環式オレフィンコポリマー
のブレンドを含有する層を含む酸素スカベンジャフィルム。
【請求項12】
酸素スカベンジャが、
a)有機酸素スカベンジャ、
b)遷移金属触媒、および
c)光開始剤
を含む、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項13】
有機酸素スカベンジャが、
i)エチレン不飽和炭化水素、
ii)ポリマー主鎖、環式オレフィンペンダント基、およびオレフィンペンダント基をポリマー主鎖に結合させる結合基を有するポリマー、
iii)エチレンと歪んだ環式アルキレンのコポリマー、および
iv)エチレン/ビニルアラルキルコポリマー
からなる群から選択される1種以上の材料を含む、請求項12に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項14】
酸素スカベンジャと環式オレフィンコポリマーのブレンドを含有する層に隣接して設置されるシーラント層を含む、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項15】
シーラント層が、エチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、イオノマー樹脂、エチレン/アクリルまたはメタクリル酸コポリマー、エチレン/アクリレートまたはメタクリレートコポリマー;および低密度ポリエチレンからなる群から選択される材料を含む、請求項14に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項16】
a)シーラント層;
b)環式オレフィンコポリマーと酸素スカベンジャのブレンドを含有する層
を含む、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項17】
シーラント層が環式オレフィンコポリマーを含む、請求項14に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項18】
25℃、0%相対湿度、1気圧(ASTM D3985)において、100cc/m/24時間を超えない酸素透過速度を有するポリマーを含む酸素バリア層を含む、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項19】
25℃、0%相対湿度、1気圧(ASTM D3985)において、100cc/m/24時間を超えない酸素透過速度を有するポリマーが、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、コポリアミド、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルコポリマー、液晶ポリマー、SiO、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンコポリマー、炭素、金属、および金属酸化物からなる群から選択される材料を含む、請求項18に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項20】
フィルムの酸素スカベンジング特性が活性化された後、少なくとも2日間は、フィルムの平均酸素スカベンジング速度が、少なくとも25cc/m/日である、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項21】
フィルムの酸素スカベンジング特性が活性化された後、少なくとも2日間は、フィルムの平均酸素スカベンジング速度が、少なくとも25cc/m/日である、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項22】
フィルムの少なくとも1層が架橋されている、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項23】
フィルムの少なくとも1層が架橋されている、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項24】
配向されている、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項25】
配向されている、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項26】
熱収縮性である、請求項1に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項27】
熱収縮性である、請求項11に記載の酸素スカベンジャフィルム。
【請求項28】
a)i)酸素スカベンジャ含有層、および
ii)環式オレフィンコポリマー含有層
を含む酸素スカベンジャフィルムを供給すること;ならびに
b)前記酸素スカベンジャフィルムに、前記酸素スカベンジャをトリガーするのに有効な線量の化学線を照射すること
を含む、酸素スカベンジャフィルムをトリガーする方法。
【請求項29】
化学線が紫外線を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
紫外線が200〜400nmの間の波長を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
酸素スカベンジャフィルムを、254nmにおいて、1.0〜30mW/cmの間の強度の化学線源に曝露する、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
酸素スカベンジャフィルムを、前記酸素スカベンジャフィルムに300mJ/cm〜1600mJ/cmの間の化学線線量を与えるのに十分な強度および滞留時間で化学線源に曝露する、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
a)酸素スカベンジャと環式オレフィンコポリマーのブレンドを含有する層を含む酸素スカベンジャフィルムを供給すること;および
b)前記酸素スカベンジャフィルムに、前記酸素スカベンジャをトリガーするのに有効な線量の化学線を照射すること
を含む、酸素スカベンジャフィルムをトリガーする方法。
【請求項34】
化学線が紫外線を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
紫外線が200〜400nmの間の波長を有する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
酸素スカベンジャフィルムを、254nmにおいて、1.0〜30mW/cmの間の強度の化学線源に曝露する、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
酸素スカベンジャフィルムを、前記酸素スカベンジャフィルムに300mJ/cm〜1600mJ/cmの間の化学線線量を与えるのに十分な強度および滞留時間で化学線源に曝露する、請求項33に記載の方法。

【公表番号】特表2007−537058(P2007−537058A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510734(P2007−510734)
【出願日】平成17年3月21日(2005.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/009426
【国際公開番号】WO2005/107502
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(500256772)クライオバック・インコーポレイテツド (25)
【Fターム(参考)】