産業プロセス用センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム
【解決手段】センサ本体を含むセンサアセンブリが、センサケーブルを介して、センサ信号を、センサ本体からプロセストランスミッタへ送るようにする。センサアセンブリには、センサアセンブリに関連する情報を保存するメモリ回路と、プロセストランスミッタとの間で、メモリ回路に保存されている情報のデジタル通信を行うためのインターフェース回路とを設ける。このデジタル通信は、センサケーブルを経由して行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業プロセス用のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムに係り、特に、センサアセンブリと、このセンサアセンブリに接続されかつこの構造データを保存するプロセストランスミッタとからなるセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
産業プロセス用のセンサアセンブリとプロセストランスミッタは、配管を通過したり容器内に貯蔵されたりするプロセス流体の種々の特性(プロセス特性)を検知し、かつこのプロセス特性に関する情報を、測定地点から遠隔の地にある制御監視保安システムに送信する役割を果たす。
【0003】
本発明において用いられるセンサアセンブリは、一般に、センサ、ワイヤ、この絶縁被覆、およびアダプタからなる。センサアセンブリは、圧力、温度、pH、流量等のプロセスパラメータを含むプロセス特性を検知する。このようなセンサアセンブリにケーブルを介して電気的に接続されるプロセストランスミッタは、センサアセンブリから出力信号(センサ信号)を受け取り、プロセス特性を正確に表す情報(プロセス情報)へ変換する。このプロセス情報は、プロセストランスミッタから制御システムへ送られる。
【0004】
プロセストランスミッタにおいて、センサ信号を、制御システムにとって有益な情報に正確に変換できるか否かは、プロセストランスミッタが、センサアセンブリの検知範囲、校正係数、製造番号等からなるセンサアセンブリの特性に関するデータ(構成データ)の正確な値を保存しているか否かによって決まる。プロセストランスミッタを設定する際には、その過程の一部として、センサアセンブリの構成データをプロセストランスミッタに保存する。仮にセンサアセンブリの検知範囲や校正係数等を誤って保存するなどして、プロセストランスミッタの設定過程に欠陥があると、制御システムに正確なプロセス情報を提供することはできない。
【0005】
例えば、温度に係るプロセス情報を送信する温度用プロセストランスミッタの場合、正確なプロセス情報を提供するには、温度用センサアセンブリの構成データ(センサの種類(測温抵抗体(RTD;Resistive Temperature Device)であるか、または熱電対であるか)、ケーブルの本数(2線式、3線式および4線式のいずれであるか)、センサのタイプ(プラチナRTDか、絶対温度単位の表示か、ジュール単位の表示か等)、カレンダー−ヴァンデューセン係数を含む校正方程式等)が必要である。
【0006】
センサアセンブリを取り替える場合には、プロセストランスミッタの出力の正確さを保つため、新しいセンサアセンブリの構成データを、プロセストランスミッタに入力しなければならない。
【0007】
プロセストランスミッタを設定するためには、一つ一つ電気配線を行い、センサアセンブリに関する構成データを手入力しなければならないため、時間がかかる。また、このような手作業を含むプロセストランスミッタの設定は、時間を要するだけでなく、不良品を生み出すおそれもある。特に、プロセストランスミッタに構成データを手入力する際には、細心の注意をもって行わなければならない。しかし、検品の際、テスト出力が、予想される出力と大きくかけ離れ、センサアセンブリの構成データが誤った入力されたと認められる不良品が発見されることもある。しかし、極端な誤入力が存在しない場合には、そのまま出荷され、ユーザが気づかないままに、プロセス情報の正確性について重大な問題が生じるおそれがある。
【0008】
近年、内部メモリをもつセンサアセンブリが開発されてきている。この内部メモリは、これを内蔵しているセンサアセンブリに関連する構成データをすべて保存している。このようなセンサアセンブリを、内部メモリ中の構成データを読み取ることができるプロセストランスミッタに接続すれば、構成データは、プロセストランスミッタに自動的に入力されるため、構成データを誤って入力するおそれは完全に排除される。このようにしてセンサアセンブリとプロセストランスミッタとを接続する仕組みは、「プラグアンドプレイシステム」と呼ばれる。
【0009】
プラグアンドプレイシステムが使い勝手のよいものであるためには、センサ信号の正確さを乱すことなく、センサアセンブリの構造データを伝送しうるものでなければならない。このため、プラグアンドプレイシステムを採用する場合には、センサ信号用のケーブルと、プロセストランスミッタ設定時に構造データを入力するためのケーブルは、別々にするのが一般的である。このようにケーブルを分けたネットワーク接続部は、ミックスモードインターフェースと呼ばれている。ケーブルを分けるのは、センサ信号はアナログ式であり、他方、プロセストランスミッタ設定時に、センサアセンブリの内部メモリから伝送されるデータは、デジタル式だからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
業界の標準仕様であるIEEE1451.4は、プラグアンドプレイシステムを採用する装置において、部品間の配線と、保存されるデータとを規格化するために定められたものである。このIEEE1451.4は、内部アンプや加速度計をもつ小型の定電流装置を除いて、センサ信号用のケーブルと、プロセストランスミッタ設定時の構造データ入力用のケーブルとを分けることを規定している。しかし、熱電対、RTD、圧力センサ、pHセンサ等を含むセンサアセンブリの大部分は、上記のようにケーブルを分けてプラグアンドプレイシステムを採用すると、製造工程が複雑になって、製造コストが大幅に上昇する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、センサ本体を含むセンサアセンブリは、センサケーブルを介してプロセストランスミッタへセンサ信号を送る。また、センサアセンブリは、このセンサアセンブリの特性に関するデータ(構成データ)を保存するメモリ回路を有する。さらに、センサアセンブリは、プロセストランスミッタとの間で、メモリ回路に保存されている構成データのデジタル通信を行うインターフェース回路をする。デジタル通信は、センサアセンブリとプロセストランスミッタとを結ぶ前記センサケーブルを介して行われる。
【0012】
本発明の他の態様によれば、センサアセンブリとプロセストランスミッタの接続手順が提供される。センサアセンブリは、センサケーブルを介してプロセストランスミッタと接続する。ついで、センサケーブルを介して、プロセストランスミッタからセンサアセンブリへ搬送信号(キャリア信号)を送る。搬送信号は、センサアセンブリ内のメモリ回路へ送られ、メモリ回路に保存されているセンサアセンブリの構成データを含むように変調される。次に、変調された搬送信号(以下、「変調搬送信号」という)は、プロセストランスミッタの設定時に、センサアセンブリの構成データを得るために復調する。プロセストランスミッタは、このセンサアセンブリの構成データに基づいて設定する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】本発明の一実施形態に係る温度用プロセス測定制御機構を示す模式図である。
【図1B】図1Aに示すプロセス測定制御機構の模式的な拡散分解図である。
【図2】温度の測定および測定結果の送信を行うことができる温度用センサアセンブリと、温度用センサアセンブリの構成データに基づいて自動的に設定しうる温度用プロセストランスミッタとを示すブロック図である。
【図3A】2線式、3線式もしくは4線式のRTDまたは熱電対を装着でき、かつ温度の測定と測定結果の送信を行うことができる温度用センサアセンブリ(4線式RTDを備える)のブロック図である。
【図3B】2線式、3線式もしくは4線式のRTDまたは熱電対を装着でき、かつ温度の測定と測定結果の送信を行うことができる温度用センサアセンブリ(2線式RTDを備える)のブロック図である。
【図4A】センサと通信して、センサの測定結果を得ることができる温度用プロセストランスミッタのブロック図である。
【図4B】センサと通信して、センサの測定結果を得ることができる温度用プロセストランスミッタのブロック図である。
【図5】RFID回路および熱電対センサ本体を含む温度用センサアセンブリ、ならびに温度用プロセストランスミッタのブロック図である。
【図6A】RFID回路および2線式RTDセンサ本体を備える温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図6B】RFID回路および3線式RTDセンサ本体を備える温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図6C】RFID回路および4線式RTDセンサ本体を備える温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図7】センサ本体として4線式RTDのみを装着しうる温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図8】センサ本体として熱電対センサのみを装着しうる温度用センサアセンブリのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aと図1Bは、業界で周知のプロセス測定制御機構を示す模式図である。
【0015】
図1Aは、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12、伝送ライン14、制御システム16および配管18を備えるプロセス測定制御機構10を示す。センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、種々のプロセス特性を測定することができる。
【0016】
この実施形態においては、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、プロセス温度を測定する。制御システム16は、測定された温度に関する情報を、種々の目的(測定結果の記録、当該情報に基づく制御の発令、測定結果の他の制御システムや測定装置への転送等)のために使用する。伝送ライン14は、マルチワイヤケーブルや光ファイバケーブルからなるが、無線をもって替えることもできる。配管18は、プロセスタンク、貯蔵タンク、蒸留カラム、反応器等も含む。
【0017】
センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、配管18に取り付けるとともに、伝送ライン14を介して制御システム16に接続する。センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、配管18におけるプロセス温度を測定し、このプロセス温度を表す出力信号(センサ信号)を、伝送ライン14を介して、制御システム16へ送る。プロセス測定制御機構10は、センサ信号からプロセス温度を特定して、これをプロセスの測定・制御のために用いる。
【0018】
図1Bは、温度用センサアセンブリ20、温度用プロセストランスミッタ22およびセンサケーブル24を含むセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12の主たる構成要素を示す。温度用センサアセンブリ20は、2線式、3線式または4線式のRTDや熱電対等の数種類のセンサ本体に対応することができる。温度用プロセストランスミッタ22は、このような数種類のセンサ本体に対応しうる温度用センサアセンブリ20と接続することができ、当該温度用センサアセンブリ20の構成データを保存する。温度用プロセストランスミッタ22は、センサケーブル24を介して、温度用センサアセンブリ20と接続する。
【0019】
温度用センサアセンブリ20は、配管18のプロセス温度を検知し、このプロセス温度を表すアナログ式のセンサ信号を、センサケーブル24を介して温度用プロセストランスミッタ22へ送る。温度用プロセストランスミッタ22は、送られてきたアナログ式のセンサ信号をデジタル化するが、デジタル化したプロセス温度に関する情報を制御システム(図示せず)へ送信する前に、メモリ160に保存されている温度用センサアセンブリ20の構成データに基づいて、このプロセス温度を修正する。
【0020】
温度用センサアセンブリ20の構成データを温度用プロセストランスミッタ22に正確に入力するのは、重要なことであるが、手動で行うと、時間を消費するとともに、誤入力が生じやすい。
【0021】
温度用センサアセンブリ(またはセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12)の一部をなす内部メモリから、構成データを、ケーブルを介して温度用プロセストランスミッタ12へ自動的に入力するのは有利なことであるが、現在のところ、これは、センサケーブル24とは別個のケーブルセットを用いなければ行うことができない。しかし、ケーブルセットを新たに設けるのは複雑でコスト増につながるため、産業プロセス用のセンサアセンブリと温度用プロセストランスミッタにプラグアンドプレイシステムを用いることの大きな阻害要因となっている。本発明は、ケーブルセットを新たに設けることなく、センサアセンブリと温度用プロセストランスミッタ間でセンサ信号を送るセンサケーブル24だけを用いることによってプラグアンドプレイシステムの機能を発揮しうるようにし、上記の問題を克服するものである。
【0022】
図2は、センサ−温度用プロセストランスミッタ間の通信、およびセンサアセンブリの構成データの入力を、同一のセンサケーブルを用いて行うことができる、本発明に係るセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム100を示す。
【0023】
この図に示すように、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム100は、温度用センサアセンブリ120、温度用プロセストランスミッタ122およびセンサケーブル124を備えている。温度用プロセストランスミッタ122の構成要素は、インターフェース回路150、センサ通信回路152、センサ測定回路154、マイクロプロセッサ158、メモリ160および通信ポート162である。一方、温度用センサアセンブリ120の構成要素は、センサ本体170、メモリ回路172およびインターフェース回路174である。なお、図2には、制御システム180も示してある。
【0024】
温度用センサアセンブリ120は、センサケーブル124を介して、温度用プロセストランスミッタ122のインターフェース回路150に接続する。インターフェース回路150は、温度用プロセストランスミッタ122内で、センサ通信回路152およびセンサ測定回路154に接続する。一方、センサ通信回路152およびセンサ測定回路154は、マイクロプロセッサ58に接続する。他方、マイクロプロセッサ58は、メモリ160と通信ポート162に接続する。また、通信ポート162は、制御システム180に接続する。
【0025】
センサケーブル124は、温度用センサアセンブリ120の側においては、インターフェース回路174に接続する。一方、インターフェース回路174は、センサ本体170とメモリ回路172に接続する。
【0026】
温度用プロセストランスミッタ122の電源が投入されるか、温度用プロセストランスミッタ122に手動で信号が送られるか、または温度用センサアセンブリ120がセンサケーブル124を介して温度用プロセストランスミッタ122に接続されると、温度用プロセストランスミッタのマイクロプロセッサ58は、温度用センサアセンブリ120から構成データを得るため、センサ通信回路152に信号を送る。すると、センサ通信回路152は、構成データを得るべく、インターフェース回路150へデジタル通信信号を送る。
【0027】
インターフェース回路150は、上記のデジタル通信信号を、センサケーブル124を介して、温度用センサアセンブリのインターフェース回路174へ送る。すると、インターフェース回路174は、メモリ回路172から、温度用センサアセンブリの構成データを得るとともに、この構成データを表すデジタル通信信号をセンサケーブル124へ送り返す。
【0028】
センサケーブル124は、構成データを表すデジタル通信信号を、温度用プロセストランスミッタのインターフェース回路150へ送る。すると、インターフェース回路150は、このデジタル通信信号を、センサ通信回路152へ送る。センサ通信回路152は、デジタル通信信号から温度用センサアセンブリの構成データを得て、これをマイクロプロセッサ58へ送る。マイクロプロセッサ158は、この構成データをメモリ160に保存する。
【0029】
温度用プロセストランスミッタ122が、温度用センサアセンブリ120の構成データを入手した後、センサ本体170は、プロセス温度を検知し、このプロセス温度を表すアナログ式センサ信号をインターフェース回路174へ送る。インターフェース回路174は、このアナログ式センサ信号を、そのままセンサケーブル124へ送る。すると、センサケーブル124は、このアナログ式センサ信号を、温度用プロセストランスミッタのインターフェース回路150へ送る。インターフェース回路150は、このアナログ式センサ信号を、センサ通信回路154へ向かわせる。アナログ式センサ信号は、センサ通信回路154において、デジタル式センサ信号に変換される。この後、デジタル式センサ信号は、マイクロプロセッサ158へ向かい、メモリ160から読み出した構成データを基に、正確なプロセス温度を反映した信号となるよう調整される。マイクロプロセッサ158は、正確なプロセス温度を表すデジタル式センサ信号を、通信ポート162を介して、制御システム180へ送る。
【0030】
本発明に係るセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムは、温度用センサアセンブリ120の構成データを、温度用プロセストランスミッタ122へ自動的に入力する。ここで、温度用プロセストランスミッタ122への自動的な入力は、アナログ式センサ信号の伝送に用いるセンサケーブル124を介して行われる。すなわち、本発明によれば、センサ信号を伝送するケーブルとは別個に、構成データ入力用のセンサケーブルを設けることなく、プラグアンドプレイシステムを実現することができる。
【0031】
本発明に係るセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムは、双方向のデジタル通信を行うため、温度用センサアセンブリ120の構成データを読み出すだけでなく、この温度用センサアセンブリ120に関連する他のデータも保存し、読み出すことができる。温度用プロセストランスミッタのマイクロプロセッサ158は、温度用センサアセンブリ120の構成データを要求する代わりに、センサ通信回路152に、温度用センサアセンブリ120に関連する他のデータを保存するよう指令を送ることもできる。
【0032】
この場合、センサ通信回路152は、温度用センサアセンブリ120に関連する他のデータを保存するよう、デジタル信号をインターフェース回路150に送る。すると、インターフェース回路150は、センサケーブル124を介して、温度用センサアセンブリのインターフェース回路174へデジタル信号を送る。このデジタル信号を受けると、インターフェース回路174は、メモリ回路172に当該他のデータを保存する。その後、当該他のデータは、マイクロプロセッサ158の要求に応じて、上述の構成データを読み出す際の手順に則って、適宜読み出される。このような他のデータとは、例えば、温度用センサアセンブリの改訂後の校正係数、累積使用時間、設置の日付等である。
【0033】
図3Aと図3Bは、温度の測定と測定結果の送信を行うことができる、本発明に係る温度用センサアセンブリの一部を示すブロック図である。両図に示す温度用センサアセンブリは、2線式、3線式もしくは4線式のRTDまたは熱電対を装着することができる。また、温度用プロセストランスミッタのメモリとの間で、温度用センサアセンブリに係る情報の保存や読み出しを行うため、変調搬送信号を、センサケーブルを介してやり取りする。図3Aに示す温度用センサアセンブリと図3Bに示す温度用センサアセンブリには、それぞれ、4線式と2線式のRTDが装着されている。
【0034】
図3Aは、4線式RTDが装着された温度用センサアセンブリの内部構成を示すブロック図である。温度用センサアセンブリ200の構成要素は、RTDセンサ本体222、バイパスキャパシタ223、センサ用リード線224A〜224D、センサケーブル226A〜226D、インターフェース回路228、およびメモリ回路230である。また、インターフェース回路228の構成要素は、誘電結合変圧器(以下、単に「変圧器」という)232、デモジュレータ234、モジュレータ236、整流型電源バッファ238、およびパワーレギュレータ240である。なお、変圧器232は、巻き線232A〜232Eを有している。さらに、メモリ回路230は、マイクロプロセッサ242および不揮発性メモリ244を備えている。
【0035】
図3Aに示すように、RTDセンサ本体222は、センサ用リード線224A〜224Dに接続されている。また、RTDセンサ本体222と並列のバイパスキャパシタ223は、センサ用リード線224Bと224Cに接続されている。変圧器232の巻き線232A〜232Dは、それぞれ、一方でセンサ用リード線224A〜224Dに、もう一方でセンサケーブル226A〜226Dに接続されている。センサケーブル226A〜226Dは、温度用プロセストランスミッタに接続する。他方、変圧器232の巻き線232Eは、デモジュレータ234、モジュレータ236、および整流型電源バッファ238に接続している。また、インターフェース回路228のデモジュレータ234、モジュレータ236およびパワーレギュレータ240は、メモリ回路230のマイクロプロセッサ242に接続し、マイクロプロセッサ242は、同じメモリ回路230内の不揮発性メモリ244に接続している。
【0036】
典型的な態様として、温度用センサアセンブリについて、構成データをメモリとの間で保存したり読み出したりする必要がなく、温度の測定と測定結果の伝送だけが要求される場合には、温度用プロセストランスミッタからセンサケーブル226Bに所定レベルの電圧を印加する。この電圧は、変圧器232の巻き線232Bとセンサ用リード線224Bを経由して、RTDセンサ本体222へ印加される。電圧レベルは、温度に依存する抵抗をもつRTDセンサ本体222を通過する際に変化する。レベルが変化した電圧は、センサ用リード線224Cおよび変圧器232の巻き線232Cを経由して、センサケーブル226Cへ戻り、最終的に温度用プロセストランスミッタへ加えられる。温度用プロセストランスミッタは、電圧レベルの変化から、RTDセンサ本体222によって検知された温度の値を求める。
【0037】
一方、温度用プロセストランスミッタが、温度用センサアセンブリの構造データをメモリから読み出すだけで、温度の測定結果は要しない場合(温度用プロセストランスミッタに電源が投入されるか、温度用プロセストランスミッタに手動で信号が送られるか、または一定期間接続を遮断した後、温度用センサアセンブリ120がセンサケーブル126A〜226Dを介して温度用プロセストランスミッタ122に接続される場合を含む)には、温度用プロセストランスミッタは、搬送信号をセンサケーブル226Bへ送る。
【0038】
搬送信号は、巻き線232Eが変圧器232を介して受け取り、電磁誘導を介して、巻き線232Bへ伝搬する。また、搬送信号は整流型電源バッファ238へも伝搬し、その交流電圧が整流、倍加され、蓄電キャパシタを充電するために用いられる。蓄電キャパシタの充電と放電は、パワーレギュレータ240によって制御される。整流型電源バッファ238によって、パワーレギュレータ240に十分な電気量が蓄積されると、パワーレギュレータ240は、マイクロプロセッサ242へ電力を供給する。
【0039】
マイクロプロセッサ242は、不揮発性メモリ244に保存されていた温度用センサアセンブリ200の構成データ(デジタル式)を読み取り、これをモジュレータ236へ送る。モジュレータ236は、巻き線232Eから変圧器232を経て巻き線232Cに至る電磁誘導によって、搬送信号を変調し、構成データをエンコードする。変調搬送信号は、巻き線232Cからセンサケーブル226Cへ伝搬し、温度用プロセストランスミッタに、温度用センサアセンブリ200について保存されていた構成データを提供する。
【0040】
ここで、温度用プロセストランスミッタに伝送されるべき温度用センサアセンブリ200の構成データの容量が、整流型電源バッファ238に一時に蓄えられている電気量を使ってマイクロプロセッサ242が読み取り伝送しうる容量を超えている場合には、構成データの一部だけをまず伝送し、ついで、整流型電源バッファ238に再度蓄電した後、残りの構成データを伝送する。この第1の伝送−充電−第2の伝送の過程は、温度用センサアセンブリ200の構成データを伝送するために、必要に応じて繰り返す。
【0041】
温度用センサアセンブリの構成データをメモリから読み出し、同時に温度の測定結果を得る必要もある場合には、温度用プロセストランスミッタは、平均的な電圧レベルの搬送信号をセンサケーブル226Bへ送る。搬送信号は、巻き線232Bを経由して変圧器232とセンサ用リード224Bを通過し、RTDセンサ本体222へ伝搬する。搬送信号の電圧レベルは、温度に依存する抵抗をもつRTDセンサ本体において変化する。
【0042】
つぎに、電圧レベルが変化した搬送信号は、センサ用リード224Cを通過し、かつ巻き線232Cを経由して変圧器232へ戻った後、センサケーブル226Cに至る。センサケーブル226Cは、電圧レベルが変化した搬送信号を温度用プロセストランスミッタへ送る。温度用プロセストランスミッタは、搬送信号の電圧レベルの変化から、RTDセンサ本体222によって検知された温度を特定する。
【0043】
同時に、変圧器232の巻き線232Eは、巻き線232Bからの電磁誘導を介して、温度用プロセストランスミッタから送られた搬送信号を受け取る。温度用プロセストランスミッタから温度用センサアセンブリ200に対して指示を与えたり、温度用センサアセンブリに情報を保存したりする場合には、温度用プロセストランスミッタから送られる搬送信号は、デジタル化された情報を含む変調信号となる。すでに説明した変調されていない搬送信号と同様に、変調搬送信号も、整流型電源バッファ238に、マイクロプロセッサ240が使用する電力を供給する。変調搬送信号は、デモジュレータ234へ送られ、ここで復調される。デモジュレータ234は、復調されたデジタル情報(温度用センサアセンブリの構成データを含む)をマイクロプロセッサ242へ送る。
【0044】
マイクロプロセッサ242は、受け取ったデジタル情報に含まれている指示を実行に移したり、このデジタル情報を不揮発性メモリ244に保存したりする。デジタル情報による指示の実行やこのデジタル情報の保存は、整流型電源バッファ238に電力が蓄積された段階で、この電力をマイクロプロセッサ242が消費するという段取りで、段階的に進められる。
【0045】
温度用プロセストランスミッタから指示があったときは、マイクロプロセッサ242は、不揮発性メモリ244からデジタル情報を読み出し、これをモジュレータ236へ送る。すでに温度用プロセストランスミッタから指示が送られている場合には、温度用プロセストランスミッタが、変調搬送信号をさらに変調することはなく、搬送信号だけが温度用センサアセンブリ200へ送られる。モジュレータ236は、巻き線232Eから変圧器232を経て巻き線232Cに至る電磁誘導によって、搬送信号を変調し、デジタル情報をエンコードする。変調搬送信号は、巻き線232Cからセンサケーブル226Cへ伝搬し、温度用プロセストランスミッタに、温度用センサアセンブリ200についてすでに保存されていたデジタル情報を提供する。
【0046】
図3Aに示した実施形態は、センサ信号専用のセンサケーブルを用いることなく、温度に係る正確なセンサ信号の送信を確保しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出したり、このメモリに情報を保存したりするものであった。センサケーブルを介して伝送された変調搬送信号を用いると、双方向デジタル通信、および温度用センサアセンブリの関連する回路に対する給電の両方を行うことができる。上述のような内部構成を有する温度用センサアセンブリは、その内部構成に適応しうる内部構成をもつ温度用プロセストランスミッタに接続されると、プラグアンドプレイとなる。
【0047】
図3Aに示すように、センサケーブル226A〜226Dは、それぞれ、変圧トランスの巻き線232A〜232Dと接続しているが、なかでも、センサケーブル226Bと226Cだけは、情報の読み出しと保存のため、電磁誘導を惹起するように、変圧トランス232に巻回する必要がある。しかし、4つのセンサケーブルすべてを、電磁誘導を惹起するように変圧トランスに巻回すれば、本発明を実施する上で柔軟な対応が可能となる。
【0048】
センサケーブルを温度用プロセストランスミッタに接続する場合には、センサケーブル226Aと226Bは取り替え可能であり、センサケーブル226Cと226Dも同様である。センサケーブル226A〜226D、変圧トランスの巻き線232A〜232D、およびセンサ用リード線224A〜224Dは、異なる金属間で、熱電対に類似する接合が生じるのを防止するため、すべて同一の材料(金属)から形成するのが望ましい。仮にこれが不可能な場合には、変圧トランスの巻き線232A〜232Dを銅製とするのが合理的である。なぜならば、他のセンサケーブルおよびセンサ用リード線との接合がすべて性質の似通ったものとなり、概ね等温条件が実現されて、センサケーブルおよびセンサ用リード線との接合部に生ずる電圧が相互に補償されるからである。
【0049】
図3Aは、センサ本体として4線式RTDを装着する温度用センサアセンブリの内部構成を示しているが、当業者であれば、センサ本体として2線式もしくは3線式RTDまたは熱電対を用い、それに対応して、センサケーブル、変圧トランスの巻き線、およびセンサ用リード線のいくつかを適宜省くことができることは理解しうるであろう。
【0050】
RTDは、搬送信号を伝搬するセンサ用リード線224Bと224Cの間に、図3Aに示すように、センサ用リード線224Bと224CがRTDセンサ本体222の両側に位置する場合には、高周波バイパスキャパシタ223を必要とする。バイパスキャパシタ223は、搬送信号が、RTDセンサ本体222を迂回して伝搬するのを可能にするため、搬送信号がRTDセンサ本体222を経由することによって減衰し、温度用プロセストランスミッタとの通信が不可能になるのは避けられる。
【0051】
この外、3線式または4線式のRTDを用いる際には、搬送信号は、RTDセンサ本体222の同じ側にあるセンサケーブル(例えばセンサケーブル226Aと226B)を経由して伝搬することもできる。この場合、搬送信号がRTDセンサ222を通過しないため、バイパスフィルタ223は省くことができる。
【0052】
図3Bは、2線式RTDが装着された温度用センサアセンブリの内部構成を示すブロック図である。図3Aに示す実施形態とは異なり、センサケーブルは2本(センサケーブル226Bと226C)しか用いられていないため、3線式または4線式のRTDを用いる場合(バイパスフィルタは設けない)のように、搬送信号がRTDを通過しない訳にはいかない。したがって、図3Bに示す、2線式RTDを用いる実施形態においては、搬送信号が通信不可能となるまで減衰するのを防止するため、バイパスフィルタ223が必要となる。
【0053】
図3Aと図3Bは、変調搬送信号を、温度用センサアセンブリの構成要素と電磁誘導結合させるのに、変圧トランスを用いる実施形態を示すものであった。当業者であるならば、変調搬送信号を、温度用センサアセンブリの構成要素と電磁誘導結合させるには、アンテナその他の装置を用いても可能であることは認識しうるであろう。静電容量結合(capacitive coupling)も、温度用センサアセンブリ内で、変調搬送信号を、その構成要素と関連づけるのに好適な方法である。さらに、マイクロプロセッサ242に対する給電も、他の手段(長寿命バッテリ、熱電素子、光電素子等)によって代替することが可能である。
【0054】
図4Aと図4Bは、センサによる測定結果の受信と、センサ情報についてのやり取りの2つを同一のセンサケーブルを介して行いうる、本発明に係る温度用プロセストランスミッタの2つの実施形態を示す。これらの実施形態は、温度に係る正確なセンサ信号を、センサケーブルを介して受け取る(以下「センサ測定」という)一方で、温度用センサアセンブリの情報を、温度用センサアセンブリのメモリ回路から読み取ったり、これに保存したりする(以下、「センサ通信」という)のに、変調搬送信号を同一のセンサケーブルを介して伝送する。
【0055】
図4Aに示す温度用プロセストランスミッタ300の構成要素は、インターフェース回路302、センサ通信回路304、センサ測定回路306、マイクロプロセッサ308、メモリ310および通信ポート312である。また、センサ通信回路304の構成要素は、電源兼クロック314、モジュレータ316、デモジュレータ318および電圧レギュレータ320である。一方、インターフェース回路302は、信号スプリッタ324を備えている。他方、センサ測定回路306は、センサフィルタ326とA/Dコンバータ328を備えている。図4Aは、センサケーブル330と制御システム332も示している。
【0056】
温度用センサアセンブリから延びるセンサケーブル330は、温度用プロセストランスミッタ300のインターフェース302と接続する。より詳細にいうと、センサケーブル330は、インターフェース回路302内の信号スプリッタ324と接続する。信号スプリッタ324は、モジュレータ316、デモジュレータ318およびセンサフィルタ326と接続している。一方、モジュレータ316は、電源兼クロック314およびマイクロプロセッサ308と接続している。他方、デモジュレータ318は、電圧レギュレータ320およびマイクロプロセッサ308と接続している。電圧レギュレータ320は、デモジュレータ318以外にも、電源兼クロック314およびA/Dコンバータ328と接続している。さらに、A/Dコンバータ306は、電圧レギュレータ320以外にも、センサフィルタ326およびマイクロプロセッサ308と接続している。マイクロプロセッサ308は、上記A/Dコンバータ328、モジュレータ316およびデモジュレータ318の外に、メモリ310および通信ポート312と接続し、通信ポート312は、制御システム332と接続している。
【0057】
温度用プロセストランスミッタ300の作動は、電源兼クロック314が、所定のレベルをもつ交流電圧の搬送信号を発生させると開始する。この搬送信号は、モジュレータ316へ送られ、温度用センサアセンブリに対する指示、または温度用センサアセンブリの情報をデジタル式にエンコードするべく変調される。変調搬送信号は、信号スプリッタ324を経由し、センサケーブル330を介して温度用センサアセンブリへ伝搬する。温度用センサアセンブリに対する指示、または温度用センサアセンブリの情報を送る場合には、所定レベルの電圧をもつ搬送信号は、変調されない形で、温度用センサアセンブリに伝搬する。
【0058】
温度用プロセストランスミッタ300は、温度用センサアセンブリから、センサケーブル330およびインターフェース回路302を経由して、帰還搬送信号も受け取る。所定電圧レベルの搬送信号が、温度用プロセストランスミッタ300から、変調されない形で伝送される場合には、図2を参照して説明したように、温度用センサアセンブリは、デジタル式の情報(センサアセンブリの構成データを含む)をエンコードすることによって帰還搬送信号を変調する。さらに、図2を参照して説明したように、温度情報を含むアナログ式のセンサ信号を生成するため、帰還搬送信号の電圧レベルは変化する。インターフェース回路302に入力した帰還搬送信号は、信号スプリッタ324において分割され、デモジュレータ318およびセンサフィルタ326へ伝搬する。
【0059】
温度用センサアセンブリから送られてきた帰還搬送信号がデジタル式にエンコードされた情報(センサアセンブリの構成データ等)を含む場合には、デモジュレータ318は、この帰還変調搬送信号を復調し、復調されたデジタル情報をマイクロプロセッサ308へ送る。マイクロプロセッサ308は、受け取ったデジタル情報(温度用センサアセンブリの構成データを含む)を、メモリ310に保存するか、または通信ポート312を介して制御システム332へ送る。
【0060】
センサフィルタ326は、帰還搬送信号における高周波電圧の変動や他の高周波の干渉波を除去した後、アナログ式のセンサ信号をA/Dコンバータ306へ送る。A/Dコンバータ306は、アナログ式のセンサ信号をデジタル式のセンサ信号に変換した後、これをマイクロプロセッサ308へ送る。マイクロプロセッサ308は、メモリ310から温度用センサアセンブリの構成データを読み出し、この構成データに基づいて、温度の正確な測定結果を反映するように、デジタル式センサ信号を調整する。ついで、マイクロプロセッサ308は、調整を経た正確な温度の測定結果を、通信ポート312を介して制御システム332へ送る。
【0061】
電圧レギュレータ320は、電源兼クロック314から給電を受け、電力を調整した後、A/Dコンバータ306とデモジュレータ318の両方へ給電する。
【0062】
図4Aに示す実施形態によれば、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係る正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。また、センサケーブルを介して伝送される変調搬送信号を用いるため、双方向デジタル通信と、正確なアナログ式センサ信号の伝送の両方を実現することができる。さらに、センサ通信とセンサ測定を、同時に行うこともできる。これは、たとえ短時間でも温度に係るセンサ信号の途絶が許されない場合には、重要な技術的効果である。
【0063】
図4Aに示す実施形態においては、センサ通信とセンサ測定を同時に行うこともできるが、低電力のカレントループや無線送信下では、センサ通信またはセンサ測定の一方だけを行いうる電力しか得られないこともある。
【0064】
図4Bに示す実施形態においては、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0065】
図4Bに示す温度用プロセストランスミッタ400の構成要素は、インターフェース回路402、センサ通信回路304、センサ測定回路406、マイクロプロセッ408、メモリ410および通信ポート412である。また、センサ通信回路404の構成要素は、電源兼クロック414、モジュレータ416、デモジュレータ418および電圧レギュレータ420である。一方、インターフェース回路402は、信号スイッチ424を備えている。他方、センサ測定回路406は、センサフィルタ426とA/Dコンバータ428を備えている。図4Aは、センサケーブル430と制御システム432も示している。
【0066】
温度用センサアセンブリから延びるセンサケーブル430は、温度用プロセストランスミッタ400のインターフェース402と接続する。より詳細にいうと、センサケーブル430は、インターフェース回路402内の信号スイッチ424と接続する。信号スイッチ424は、モジュレータ416およびデモジュレータ418と接続するとともに、スイッチ位置によりセンサフィルタ426とも接続しうる。モジュール416は、電源兼クロック414およびマイクロプロセッサ408と接続している。他方、デモジュレータ418は、電圧レギュレータ420およびマイクロプロセッサ408と接続している。電圧レギュレータ420は、デモジュレータ418以外にも、電源兼クロック414、A/Dコンバータ406およびマイクロプロセッサ408と接続している。さらに、A/Dコンバータ406は、電圧レギュレータ420以外にも、センサフィルタ426およびマイクロプロセッサ408と接続している。マイクロプロセッサ408は、上記A/Dコンバータ428、モジュレータ416およびデモジュレータ418の外に、メモリ410、通信ポート412および信号スイッチ424と接続し、通信ポート412は、制御システム432と接続している。
【0067】
温度用プロセストランスミッタ400は、センサ測定回路406が遮断されると、通信モードを開始する。マイクロプロセッサ408は、A/Dコンバータ428に対する給電を停止するよう、電圧レギュレータ420に指示する。マイクロプロセッサ408は、センサケーブル430とセンサフィルタ426との接続を遮断し、他方、センサケーブル430とセンサ通信回路404とを接続させるよう、信号スイッチ424に指示を与える。この結果、信号スイッチ424の位置は、センサフィルタ426(したがってA/Dコンバータ428)に対するすべての入力を遮断するものとなり、センサ測定回路406による電力の消費は中断する。
【0068】
一方、電源兼クロック414によって生成された交流電圧の搬送信号は、モジュレータ416へ送られ、ここで搬送信号は、マイクロプロセッサ408からの入力に基づいて、指示または情報をデジタル式にエンコードするために変調される。この後、変調搬送信号は、信号スイッチ424を通過し、センサケーブル430を経由して温度用センサアセンブリへ伝搬する。温度用プロセストランスミッタから温度用センサアセンブリへ指示を送らない場合には、搬送信号は、変調されないままで伝搬する。
【0069】
温度用プロセストランスミッタ400は、通信モードの間は、温度用センサアセンブリからセンサケーブル430を介し、さらにインターフェース402を経由して帰還搬送信号を受け取る。搬送信号が、変調されないまま温度用センサアセンブリ400から送られると、図2を参照して説明したように、温度用センサアセンブリは、デジタル式の情報(センサアセンブリの構成データを含む)をエンコードすることによって帰還搬送信号を変調する。インターフェース回路402に入力した帰還搬送信号は、信号スイッチ424を経て、デモジュレータ418へ向かう。
【0070】
デモジュレータ418は、この帰還変調搬送信号を復調し、復調されたデジタル情報をマイクロプロセッサ408へ送る。マイクロプロセッサ308は、受け取ったデジタル情報(温度用センサアセンブリの構成データを含む)を、メモリ410に保存するか、または通信ポート312を介して制御システム432へ送る。
【0071】
温度用プロセストランスミッタ400が、センサ通信回路404の動作を停止させ、センサ測定回路406の動作を再開させると、測定モードが開始する。マイクロプロセッサ408は、A/Dコンバータ428に対する給電を再開し、デモジュレータ418に対する給電を停止するよう、電圧レギュレータ420に指示を出す。また、マイクロプロセッサ408は、信号スイッチ424に対して、センサ通信回路404とセンサケーブル430との接続を遮断し、センサフィルタ426(したがってA/Dコンバータ428)とセンサケーブル430とを接続するよう指令を発する。電圧レギュレータ420は、電源兼クロック414から給電を受けて、A/Dコンバータ406に給電するべく電力を調整する。
【0072】
温度用プロセストランスミッタ400は、測定モードの間は、温度用センサアセンブリからセンサケーブル430を介し、さらにインターフェース402を経由してアナログ式のセンサ信号を受け取る。このセンサ信号は、測定された温度に係る情報を含んでいる。インターフェース回路402に入力した帰還センサ信号は、信号スイッチ424を経て、センサフィルタ426へ向かう。
【0073】
センサフィルタ426は、アナログ式のセンサ信号に関連する高周波電圧の変動を除去した後、アナログ式のセンサ信号をA/Dコンバータ406へ送る。A/Dコンバータ306は、アナログ式のセンサ信号をデジタル式のセンサ信号に変換した後、これをマイクロプロセッサ408へ送る。マイクロプロセッサ408は、メモリ410から温度用センサアセンブリの構成データを読み出し、この構成データに基づいて、温度の正確な測定結果を反映するように、デジタル式のセンサ信号を調整する。ついで、マイクロプロセッサ408は、調整を得た正確な温度の測定結果を、通信ポート412を介して制御システム432へ送る。
【0074】
図4Bに示す実施形態によれば、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係る正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。また、センサケーブルを介して伝送される変調搬送信号を用いるため、双方向デジタル通信を実現することができる。さらに、センサ通信とセンサ測定は、それぞれ、通信モードと測定モードの間だけ、別個に行われる。このため、センサ通信またはセンサ測定の一方だけを行いうる電力しか得られない低電力のカレントループや無線送信下でも、プラグアンドプレイの有利な点を生かすことができる。
【0075】
図5は、RFID回路を含む温度用センサアセンブリおよび温度用プロセストランスミッタのブロック図である。この図に示す実施形態においては、変調搬送信号を温度用センサアセンブリおよび温度用プロセストランスミッタの構成要素と電磁誘導結合させるために、アンテナを用いている。このような構成にすると、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。温度用プロセストランスミッタに読み取られたり保存されたりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構成データである。センサケーブルを介して変調搬送信号を伝送すると、RFID信号を、公知の無線RFID技術を用いた場合よりも、はるかに遠くへ伝搬させることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。
【0076】
図5は、温度用センサアセンブリ502、温度用プロセストランスミッタ504およびセンサケーブル506A,506Bを示す。温度用センサアセンブリ502の構成要素は、熱電対センサ本体508、RFIDチップ510、およびRFIDチップアンテナ512である。一方、温度用プロセストランスミッタ504の構成要素は、送信アンテナ514、ブロッキングキャパシタ516、センサフィルタ518、RFIDリーダIC524、RFIDリーダアンテナ526、マイクロプロセッサ528、および電源バッファ530である。
【0077】
図5に示すように、温度用センサアセンブリ502は、センサケーブル506A,506Bを介して、温度用プロセストランスミッタ504に接続されている。センサケーブル506Aと506Bは、温度用センサアセンブリ502の側においては、熱電対センサ本体508と接続している。センサケーブル506Aと506Bの一部は、温度用センサアセンブリ502の内部で、コイル状のRFIDチップアンテナ512となっている。RFIDチップアンテナ512は、RFIDチップ510に接続されている。
【0078】
他方、センサケーブル506Aと506Bは、温度用プロセストランスミッタ504の側においては、センサフィルタ518と接続している。また、2本のセンサケーブル506Aと506Bの一方(図5においては506A)は送信アンテナ514と、もう一方(図5においては506B)はブロッキングキャパシタ516と接続している。ブロッキングキャパシタ516は、ついで、送信アンテナ514と接続している。送信アンテナ514は、RFIDリーダアンテナ526(ついでRFIDリーダIC524に接続している)に類似している。RFIDリーダIC524は、マイクロプロセッサ528および電源バッファ530と接続している。なお、マイクロプロセッサ528と電源バッファ530も接続している。最後にセンサフィルタ518は、A/Dコンバータ520と接続している。
【0079】
温度用プロセストランスミッタ504の電源が投入されるか、温度用プロセストランスミッタ504に手動で信号が送られるか、または一定期間接続を遮断した後、温度用センサアセンブリ502がセンサケーブル506Aと506Bを介して温度用プロセストランスミッタ504に接続されると、マイクロプロセッサ528は、温度用センサアセンブリ502から構成データを得るため、RFIDリーダIC524に信号を送る。
【0080】
すると、RFIDリーダIC524は、搬送信号を生成し、温度用センサアセンブリ502の要求をエンコードするべく変調し、変調搬送信号をRFIDリーダアンテナ526へ送る。RFIDリーダアンテナ526は、これからわずかな距離だけ離間した送信アンテナ514との電磁誘導を介して、変調搬送信号を送信アンテナ514へ送信する。変調搬送信号は、送信アンテナ514から、センサケーブル506A,506Bを経て、温度用センサアセンブリ502へ伝搬する。
【0081】
搬送信号は、温度用センサアセンブリ502に到達すると直ちに、センサケーブル506A,506Bの一部がコイル状となったRFIDチップアンテナ512の一部分から、互いにわずかな距離だけ離間したセンサケーブル506A,50BとRFIDチップアンテナ512との電磁誘導を介して、RFIDチップアンテナ512へ伝搬する。変調搬送信号は、RFIDチップアンテナ512からRFIDチップ510へ伝搬する。
【0082】
変調搬送信号は、構成データを求めるエンコードされた指示を含むだけでなく、RFIDチップ510に対する給電も行う。これにより、変調搬送信号は、RFIDチップ510がエンコードされた指示を処理し、求められた構成データをエンコードするための再変調に付されうるようになる。この再変調された搬送信号は、RFIDチップアンテナ512からの電磁誘導を介してセンサケーブル506Aと506Bのコイル状となった部分へ送られる。
【0083】
再変調された搬送信号は、温度用センサアセンブリ502から、センサケーブル506A,506Bを経由して、送信アンテナ514に到達することにより、温度用プロセストランスミッタ504へ伝搬する。送信アンテナ514は、再変調された搬送信号を、送信アンテナ514から、RFIDリーダアンテナ526を経由して、RFIDリーダIC524へ送る。RFIDリーダIC524は、再変調された搬送信号を復調し、温度用センサアセンブリの構成データをマイクロプロセッサ528へ送る。マイクロプロセッサ528は、この構成データをローカルメモリに保存する。
【0084】
温度用プロセストランスミッタ504が温度用センサアセンブリの構成データを取得した後、熱電対センサ本体508は温度を検知して、アナログ式のセンサ信号を生成する。このセンサ信号は、熱電対センサ本体508における2つの接点間の電圧レベルの変化を表すものである。
【0085】
アナログ式のセンサ信号は、温度用センサアセンブリ502から、センサケーブル506A,506Bを経由して、温度用プロセストランスミッタ504へ伝搬する。この際、センサ信号は、センサケーブル506Aと506Bのコイル状部分によって影響されることはない。温度用プロセストランスミッタ504において、アナログ式のセンサ信号は、センサフィルタ518を通過し、A/Dコンバータ520へ至る。センサフィルタは、センサケーブル506,506B上を伝搬するどのような変調搬送信号をも含めて、高周波による干渉を排除する。
【0086】
ブロッキングキャパシタ516は、送信アンテナ514が、アナログ式のセンサ信号を短絡させるのを防止する。A/Dコンバータ520は、アナログ式のセンサ信号をデジタル式のセンサ信号に変換した後、これをマイクロプロセッサ528へ送る。マイクロプロセッサ528は、ローカルメモリから構成データを読み出し、この構成データを用いて、正確な温度の測定結果が反映されるよう、デジタル式のセンサ信号を調整する。
【0087】
図5に示す実施形態によれば、デジタル通信が双方向であるため、温度用センサアセンブリの構成データだけでなく、温度用センサアセンブリに関連する他のタイプのデジタル情報も保存し、読み出すことができる。
【0088】
図6Aは、2線式RTDセンサ本体532を備える温度用センサアセンブリ502の内部構成を示すブロック図である。この実施形態においては、2線式RTDセンサ本体532と高周波バイパスキャパシタ534が並列に接続されている。
【0089】
図6Bは、3線式RTDセンサ本体536を備える温度用センサアセンブリ502の内部構成を示すブロック図である。この実施形態において新たに加えられたセンサケーブル506Cは、RTDセンサ本体536の一方の側に接続し、他のセンサケーブル506Aと506Bは、もう一方の側に接続している。図5に示す実施形態と同様に、センサケーブル506Aと506Bは、アナログ式のセンサ信号に加えて、変調搬送信号も伝搬させる役割を担う。他方、センサケーブル506Cは、アナログ式のセンサ信号だけを伝搬させる。
【0090】
図6Cは、4線式RTDセンサ本体538を備える温度用センサアセンブリ502の内部構成を示すブロック図である。この実施形態において新たに加えられたセンサケーブル506D、および前実施形態で現れたセンサケーブル506Cは、RTDセンサ本体538の一方の側に接続し、センサケーブル506Aと506Bは、もう一方の側に接続している。
図5に示す実施形態と同様に、センサケーブル506Aと506Bは、アナログ式のセンサ信号に加えて、変調搬送信号も伝搬させる役割を担う。他方、センサケーブル506Cと506Dは、アナログ式のセンサ信号だけを伝搬させる。
【0091】
図5および図6A〜図6Cに示すように、変調搬送信号を、温度用センサアセンブリおよび温度用プロセストランスミッタの構成要素と電磁誘導結合するのにアンテナを用いると、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。この実施形態は、低コストでかつ汎用されているRFID技術を用いている。しかも、センサケーブルを介して変調搬送信号を伝送すると、RFID信号は、公知の無線RFID技術を用いた場合よりも、はるかに遠くまで伝搬する。この実施形態によれば、プラグアンドプレイ機能を担うセンサケーブルだけを用いることによって、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。
【0092】
図7は、本発明の一実施形態に係る、センサ本体として4線式RTDのみを装着しうる温度用センサアセンブリを備えるセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムのブロック図である。この実施形態によっても、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。読み出したり保存したりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構造データとすることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。ただし、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0093】
図7は、温度用センサアセンブリ612,温度用プロセストランスミッタ614、およびセンサケーブル616A〜616Dを含むセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム600を示す。ここで、温度用センサアセンブリ612の構成要素は、センサ本体618、メモリ回路620、センサケーブルダイオード622、およびメモリ回路ダイオード624である。なお、センサ本体618は、4線式RTDである。
【0094】
温度用プロセストランスミッタ614は、センサケーブル616A〜616Dを介して、温度用センサアセンブリ612と接続している。メモリ回路620は、温度用プロセストランスミッタ614とセンサケーブルダイオード622の間で、センサケーブル616Aに接続している。また、メモリ回路620は、メモリ回路ダイオード624にも接続しており、このメモリ回路ダイオード624は、もう一方の側で、センサケーブル616Dに接続している。センサケーブル616Aと616Bは、センサ本体618の一方の側に、センサケーブル616Cと616Dは、センサ本体618のもう一方の側に、それぞれ接続している。
【0095】
センサ測定の際には、温度用プロセストランスミッタ614は、一定の電流を、センサケーブル616Aから、センサ本体618を経て、センサケーブル616Dに戻るように流す。センサ本体618(抵抗体)の両端における電圧降下は、検知された温度の関数である。センサケーブル616Bと616Cは、この電圧降下を測定し、測定結果を示すアナログ信号を温度用プロセストランスミッタ164へ戻す。このような条件下においては、センサケーブルダイオード622を経由して流れる電流は、妨害されない。他方、メモリ回路ダイオード624は、高電位側のセンサケーブル616Aから、低電位側のセンサケーブル616Dへ流れる電流を停止させることによって、メモリ回路620を流れる電流を妨害する。これら4本のセンサケーブル616A〜616Dのすべては、4線式RTDにおける通常の機能を発揮する。
【0096】
センサ通信の際には、温度用プロセストランスミッタ614は、電流の極性を反転させる。その結果、センサケーブルダイオード622は、センサ本体618を通過する電流を妨害し、他方、メモリ回路ダイオード624は、メモリ回路620へ流れる電流を妨害しない。したがって、温度用プロセストランスミッタ614は、センサ本体618から何ら影響を受けることなく、センサケーブル616Dおよび616Aを介して、メモリ回路620と送受信を行うことができる。
【0097】
メモリ回路ダイオード624を通過する電流に漏洩があると、センサ測定中に、温度の測定に誤差が生じるため、漏洩電流は非常に小さくなければならない。したがって、漏洩電流が非常に小さいダイオードや、ソースとドレインを結合してダイオードとしたN−JFETは、メモリ回路ダイオード624として使用できる。なお、このようなN−JFETは、電圧が変化しても電流は比較的変化しない定電流ダイオードでもある。
【0098】
図7に示す実施形態は、4線式RTDにのみ適したものであるが、このプラグアンドプレイシステムを用いれば、一般的な使い方で4線式RTDを用いる場合に比して、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出したり、またこのメモリへ情報を保存したりすることができる。また、この実施形態においては、別々の動作モード、すなわち通信モードの時と測定モードの時に、それぞれ、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信を実現することができる。
【0099】
図8は、本発明のもう一つの実施形態を示すもので、この実施形態は、センサ本体として熱電対センサを用いる場合にのみ適している。しかし、この実施形態によっても、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。読み出したり保存したりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構造データとすることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。また、図7に示す実施形態と同様に、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0100】
図8は、温度用センサアセンブリ712,温度用プロセストランスミッタ714、およびセンサケーブル716Aおよび716Bを含むセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム700を示す。ここで、温度用センサアセンブリ712の構成要素は、センサ本体718、メモリ回路720、抵抗器722Aと722B、スピードアップコンデンサ724Aと724B、nチャンネルJFET726、pチャンネルJFET728、pチャンネルMOSFET730、およびnチャンネルMOSFET732である。これらの両MOSFET730と732は、エンハンスメントモードデバイスである。センサ本体718は、熱電対である。
【0101】
温度用プロセストランスミッタ714は、センサケーブル716Aと716Bを介して、温度用センサアセンブリ712と接続している。メモリ回路720は、MOSFET730と732を介して、それぞれ、センサケーブル716Aと716Bに接続している。MOSFET730と732の各ゲート電極は、それぞれ、センサケーブル716Bと716Aに接続している。センサ本体718は、JFET726と728を介して、それぞれ、センサケーブル716Aと716Bに接続している。JFET726のゲート電極は、抵抗器722Aとスピードアップコンデンサ724Aを介して、センサケーブル716Bに接続している。他方、JFET728のゲート電極は、抵抗器722Bとスピードアップコンデンサ724Bを介して、センサケーブル716Aに接続している。
【0102】
センサ測定の際には、センサ本体718は、検知した温度に応じて、大きさが変化する電圧を生成する。電圧の大きさは、センサケーブル716Aと716Bを介する電気伝導を通じて、温度用プロセストランスミッタ714によって測定される。この際、電気伝導がJFET726と728によって妨害されることはない。なぜならば、JFET726と728のゲート電極に印加される電圧の大きさは、これらJFET726と728をオフにするには不十分だからである。また、メモリ回路720がセンサケーブル716Aと716Bに接続されることもない。なぜならば、MOSFET730と732のゲート電極に印加される電圧の大きさは、これらMOSFET730と732をオンにするには不十分だからである。
【0103】
センサ通信の際には、温度用プロセストランスミッタ714は、センサケーブル716Aには正のバイアス電圧を印加し、センサケーブル716Bには負のバイアス電圧を印加する。センサケーブル716Aに印加される正のバイアス電圧は、抵抗器722Bとスピードアップコンデンサ724Bを経由して、pチャンネルJFET728を遮断する。同様に、センサケーブル716Bに印加される負のバイアス電圧は、抵抗器722Aとスピードアップコンデンサ724Aを経由して、nチャンネルJFET726を遮断する。スピードアップコンデンサ724Aと724Bを用いると、センサ本体718を隔離状態に置いて、印加された電圧を短絡させるのを防止するため、これらJFETのスイッチングを非常に高速に行うことができる。
【0104】
同時に、センサケーブル716Aに印加される正のバイアス電圧は、nチャンネルMOSFET732のゲート電極に至り、これをオンにする。また、センサケーブル716Bに印加される負のバイアス電圧は、pチャンネルMOSFET70のゲート電極に至り、これをオンにする。MOSFET730と732がオンであると、メモリ回路720は、センサケーブル716Aと716Bを介して、温度用プロセストランスミッタ714に接続する。温度用プロセストランスミッタ714は、センサ本体718から影響を受けることなく、センサケーブル716Aと716Bを介して、メモリ回路720と通信することができる。
【0105】
図8に示す実施形態は、電流がきわめて小さく、JFETの両側で電圧降下をほとんど生じないため、熱電対にのみ適したものである。この実施形態においてRTDを用いると、電流が大きくなって、十分な直列抵抗を生み出すため、抵抗の測定に許容限度を超えた誤差を引き起こすおそれがある。
【0106】
図8に示す実施形態は、電流がきわめて小さく、JFETの両側で電圧降下をほとんど生じないため、熱電対にのみ適したものであるが、この実施形態によっても、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。読み出したり保存したりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構造データとすることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。また、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0107】
上述の各実施形態においては、メモリ回路(マイクロプロセッサと不揮発性メモリを含む)と、これ以外の温度用センサアセンブリに関連づけられた電気回路は、単一のセンサアセンブリ用ハウジング内に収めることができる。
【0108】
他方、メモリ回路とこれ以外の回路を、温度用センサアセンブリ用ハウジングとは別個のハウジングに収めることもできる。この場合、これらの回路のハウジングは、センサ本体のハウジングから温度用プロセストランスミッタに向かって延びる、センサケーブルのいずれの箇所に取り付けることもできる。この場合、メモリ回路およびこれ以外の回路のハウジング、温度用センサアセンブリ本体のハウジング、ならびにセンサケーブルは、一体となって温度用センサアセンブリを構成する。
【0109】
また、上述の実施形態は、すべて、ただ1つの温度用センサアセンブリを温度用プロセストランスミッタに接続していたが、複数個の温度用センサアセンブリを、多重的に、単一の温度用プロセストランスミッタに接続する態様も考え得る。
【0110】
さらに、上述の実施形態は、すべて、測定すべきプロセス変数として、温度を対象としていたが、圧力、pHおよび流量を含む他のプロセス変数の測定にも応用することができる。
【0111】
本発明は、センサアセンブリの構成データを、センサ信号を送受信するためのセンサケーブルの他に、センサケーブルを追加することなく、プロセストランスミッタに自動的に入力するためのものであり、プロセス機器の分野において、字義通りのプラグアンドプレイシステムを導入するものである。
また、本発明によれば、構成データの読み出しだけでなく、センサアセンブリに関連する他のタイプの情報も保存し、読み出すことができる。なぜならば、デジタル通信は双方向だからである。センサアセンブリに関連する他のタイプの情報には、改訂後の校正係数、累積使用時間、センサアセンブリ設置の日付等がある。
【0112】
本発明の利点が最大限に発揮されるのは、センサアセンブリがプロセストランスミッタに取り付けられ、両者でプラグアンドプレイシステムを構成する場合である。しかし、本発明のもう一つの独特の利点は、公知のセンサケーブルだけを用いる場合にも発揮される。すなわち、本発明の特徴を有するセンサアセンブリは、本発明の特徴を有しないプロセストランスミッタに接続すれば、通常のセンサアセンブリとして動作することもできる。反対に、本発明の特徴を有するプロセストランスミッタは、本発明の特徴を有しないセンサアセンブリであっても、プロセス変数を入力するためのセンサアセンブリとして接続することができる。いずれの場合でも、センサケーブルを介してのデジタル通信は行われない。したがって、センサアセンブリの構成データが、プロセストランスミッタに自動的に入力されることはない。しかし、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムは、公知のそれとして動作することができ、アナログ式のセンサ信号が与えられ、プロセストランスミッタにセンサアセンブリの構成データを手動で入力しておけば、調整された測定結果を得ることができる。これは、本発明の特徴を有する部品を、故障の有無に拘わらず、取り替えなければならないときや、本発明の特徴を有するかまたは有しない部品しか、すぐに入手できないときには、有利に働く。このような相互交換性は、純正の交換部品が手に入るのを待つために、プロセスの稼動を休止しなければならなくなる事態を回避するのに役立つ。
【0113】
以上、本発明を例示的な実施形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で、これらに種々の変更を加えたり、構成要素を均等物で交換したりすることは、想起しうるであろう。さらに、本発明の要旨の範囲内で、特定の状況や材料を、本発明の教示に適合させるような変形を施すこともできるであろう。したがって、本発明は、上記の実施形態に限定して解されるべきではなく、特許請求の範囲に包含されるあらゆる態様を含むものである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業プロセス用のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムに係り、特に、センサアセンブリと、このセンサアセンブリに接続されかつこの構造データを保存するプロセストランスミッタとからなるセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
産業プロセス用のセンサアセンブリとプロセストランスミッタは、配管を通過したり容器内に貯蔵されたりするプロセス流体の種々の特性(プロセス特性)を検知し、かつこのプロセス特性に関する情報を、測定地点から遠隔の地にある制御監視保安システムに送信する役割を果たす。
【0003】
本発明において用いられるセンサアセンブリは、一般に、センサ、ワイヤ、この絶縁被覆、およびアダプタからなる。センサアセンブリは、圧力、温度、pH、流量等のプロセスパラメータを含むプロセス特性を検知する。このようなセンサアセンブリにケーブルを介して電気的に接続されるプロセストランスミッタは、センサアセンブリから出力信号(センサ信号)を受け取り、プロセス特性を正確に表す情報(プロセス情報)へ変換する。このプロセス情報は、プロセストランスミッタから制御システムへ送られる。
【0004】
プロセストランスミッタにおいて、センサ信号を、制御システムにとって有益な情報に正確に変換できるか否かは、プロセストランスミッタが、センサアセンブリの検知範囲、校正係数、製造番号等からなるセンサアセンブリの特性に関するデータ(構成データ)の正確な値を保存しているか否かによって決まる。プロセストランスミッタを設定する際には、その過程の一部として、センサアセンブリの構成データをプロセストランスミッタに保存する。仮にセンサアセンブリの検知範囲や校正係数等を誤って保存するなどして、プロセストランスミッタの設定過程に欠陥があると、制御システムに正確なプロセス情報を提供することはできない。
【0005】
例えば、温度に係るプロセス情報を送信する温度用プロセストランスミッタの場合、正確なプロセス情報を提供するには、温度用センサアセンブリの構成データ(センサの種類(測温抵抗体(RTD;Resistive Temperature Device)であるか、または熱電対であるか)、ケーブルの本数(2線式、3線式および4線式のいずれであるか)、センサのタイプ(プラチナRTDか、絶対温度単位の表示か、ジュール単位の表示か等)、カレンダー−ヴァンデューセン係数を含む校正方程式等)が必要である。
【0006】
センサアセンブリを取り替える場合には、プロセストランスミッタの出力の正確さを保つため、新しいセンサアセンブリの構成データを、プロセストランスミッタに入力しなければならない。
【0007】
プロセストランスミッタを設定するためには、一つ一つ電気配線を行い、センサアセンブリに関する構成データを手入力しなければならないため、時間がかかる。また、このような手作業を含むプロセストランスミッタの設定は、時間を要するだけでなく、不良品を生み出すおそれもある。特に、プロセストランスミッタに構成データを手入力する際には、細心の注意をもって行わなければならない。しかし、検品の際、テスト出力が、予想される出力と大きくかけ離れ、センサアセンブリの構成データが誤った入力されたと認められる不良品が発見されることもある。しかし、極端な誤入力が存在しない場合には、そのまま出荷され、ユーザが気づかないままに、プロセス情報の正確性について重大な問題が生じるおそれがある。
【0008】
近年、内部メモリをもつセンサアセンブリが開発されてきている。この内部メモリは、これを内蔵しているセンサアセンブリに関連する構成データをすべて保存している。このようなセンサアセンブリを、内部メモリ中の構成データを読み取ることができるプロセストランスミッタに接続すれば、構成データは、プロセストランスミッタに自動的に入力されるため、構成データを誤って入力するおそれは完全に排除される。このようにしてセンサアセンブリとプロセストランスミッタとを接続する仕組みは、「プラグアンドプレイシステム」と呼ばれる。
【0009】
プラグアンドプレイシステムが使い勝手のよいものであるためには、センサ信号の正確さを乱すことなく、センサアセンブリの構造データを伝送しうるものでなければならない。このため、プラグアンドプレイシステムを採用する場合には、センサ信号用のケーブルと、プロセストランスミッタ設定時に構造データを入力するためのケーブルは、別々にするのが一般的である。このようにケーブルを分けたネットワーク接続部は、ミックスモードインターフェースと呼ばれている。ケーブルを分けるのは、センサ信号はアナログ式であり、他方、プロセストランスミッタ設定時に、センサアセンブリの内部メモリから伝送されるデータは、デジタル式だからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
業界の標準仕様であるIEEE1451.4は、プラグアンドプレイシステムを採用する装置において、部品間の配線と、保存されるデータとを規格化するために定められたものである。このIEEE1451.4は、内部アンプや加速度計をもつ小型の定電流装置を除いて、センサ信号用のケーブルと、プロセストランスミッタ設定時の構造データ入力用のケーブルとを分けることを規定している。しかし、熱電対、RTD、圧力センサ、pHセンサ等を含むセンサアセンブリの大部分は、上記のようにケーブルを分けてプラグアンドプレイシステムを採用すると、製造工程が複雑になって、製造コストが大幅に上昇する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、センサ本体を含むセンサアセンブリは、センサケーブルを介してプロセストランスミッタへセンサ信号を送る。また、センサアセンブリは、このセンサアセンブリの特性に関するデータ(構成データ)を保存するメモリ回路を有する。さらに、センサアセンブリは、プロセストランスミッタとの間で、メモリ回路に保存されている構成データのデジタル通信を行うインターフェース回路をする。デジタル通信は、センサアセンブリとプロセストランスミッタとを結ぶ前記センサケーブルを介して行われる。
【0012】
本発明の他の態様によれば、センサアセンブリとプロセストランスミッタの接続手順が提供される。センサアセンブリは、センサケーブルを介してプロセストランスミッタと接続する。ついで、センサケーブルを介して、プロセストランスミッタからセンサアセンブリへ搬送信号(キャリア信号)を送る。搬送信号は、センサアセンブリ内のメモリ回路へ送られ、メモリ回路に保存されているセンサアセンブリの構成データを含むように変調される。次に、変調された搬送信号(以下、「変調搬送信号」という)は、プロセストランスミッタの設定時に、センサアセンブリの構成データを得るために復調する。プロセストランスミッタは、このセンサアセンブリの構成データに基づいて設定する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】本発明の一実施形態に係る温度用プロセス測定制御機構を示す模式図である。
【図1B】図1Aに示すプロセス測定制御機構の模式的な拡散分解図である。
【図2】温度の測定および測定結果の送信を行うことができる温度用センサアセンブリと、温度用センサアセンブリの構成データに基づいて自動的に設定しうる温度用プロセストランスミッタとを示すブロック図である。
【図3A】2線式、3線式もしくは4線式のRTDまたは熱電対を装着でき、かつ温度の測定と測定結果の送信を行うことができる温度用センサアセンブリ(4線式RTDを備える)のブロック図である。
【図3B】2線式、3線式もしくは4線式のRTDまたは熱電対を装着でき、かつ温度の測定と測定結果の送信を行うことができる温度用センサアセンブリ(2線式RTDを備える)のブロック図である。
【図4A】センサと通信して、センサの測定結果を得ることができる温度用プロセストランスミッタのブロック図である。
【図4B】センサと通信して、センサの測定結果を得ることができる温度用プロセストランスミッタのブロック図である。
【図5】RFID回路および熱電対センサ本体を含む温度用センサアセンブリ、ならびに温度用プロセストランスミッタのブロック図である。
【図6A】RFID回路および2線式RTDセンサ本体を備える温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図6B】RFID回路および3線式RTDセンサ本体を備える温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図6C】RFID回路および4線式RTDセンサ本体を備える温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図7】センサ本体として4線式RTDのみを装着しうる温度用センサアセンブリのブロック図である。
【図8】センサ本体として熱電対センサのみを装着しうる温度用センサアセンブリのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aと図1Bは、業界で周知のプロセス測定制御機構を示す模式図である。
【0015】
図1Aは、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12、伝送ライン14、制御システム16および配管18を備えるプロセス測定制御機構10を示す。センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、種々のプロセス特性を測定することができる。
【0016】
この実施形態においては、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、プロセス温度を測定する。制御システム16は、測定された温度に関する情報を、種々の目的(測定結果の記録、当該情報に基づく制御の発令、測定結果の他の制御システムや測定装置への転送等)のために使用する。伝送ライン14は、マルチワイヤケーブルや光ファイバケーブルからなるが、無線をもって替えることもできる。配管18は、プロセスタンク、貯蔵タンク、蒸留カラム、反応器等も含む。
【0017】
センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、配管18に取り付けるとともに、伝送ライン14を介して制御システム16に接続する。センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12は、配管18におけるプロセス温度を測定し、このプロセス温度を表す出力信号(センサ信号)を、伝送ライン14を介して、制御システム16へ送る。プロセス測定制御機構10は、センサ信号からプロセス温度を特定して、これをプロセスの測定・制御のために用いる。
【0018】
図1Bは、温度用センサアセンブリ20、温度用プロセストランスミッタ22およびセンサケーブル24を含むセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12の主たる構成要素を示す。温度用センサアセンブリ20は、2線式、3線式または4線式のRTDや熱電対等の数種類のセンサ本体に対応することができる。温度用プロセストランスミッタ22は、このような数種類のセンサ本体に対応しうる温度用センサアセンブリ20と接続することができ、当該温度用センサアセンブリ20の構成データを保存する。温度用プロセストランスミッタ22は、センサケーブル24を介して、温度用センサアセンブリ20と接続する。
【0019】
温度用センサアセンブリ20は、配管18のプロセス温度を検知し、このプロセス温度を表すアナログ式のセンサ信号を、センサケーブル24を介して温度用プロセストランスミッタ22へ送る。温度用プロセストランスミッタ22は、送られてきたアナログ式のセンサ信号をデジタル化するが、デジタル化したプロセス温度に関する情報を制御システム(図示せず)へ送信する前に、メモリ160に保存されている温度用センサアセンブリ20の構成データに基づいて、このプロセス温度を修正する。
【0020】
温度用センサアセンブリ20の構成データを温度用プロセストランスミッタ22に正確に入力するのは、重要なことであるが、手動で行うと、時間を消費するとともに、誤入力が生じやすい。
【0021】
温度用センサアセンブリ(またはセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム12)の一部をなす内部メモリから、構成データを、ケーブルを介して温度用プロセストランスミッタ12へ自動的に入力するのは有利なことであるが、現在のところ、これは、センサケーブル24とは別個のケーブルセットを用いなければ行うことができない。しかし、ケーブルセットを新たに設けるのは複雑でコスト増につながるため、産業プロセス用のセンサアセンブリと温度用プロセストランスミッタにプラグアンドプレイシステムを用いることの大きな阻害要因となっている。本発明は、ケーブルセットを新たに設けることなく、センサアセンブリと温度用プロセストランスミッタ間でセンサ信号を送るセンサケーブル24だけを用いることによってプラグアンドプレイシステムの機能を発揮しうるようにし、上記の問題を克服するものである。
【0022】
図2は、センサ−温度用プロセストランスミッタ間の通信、およびセンサアセンブリの構成データの入力を、同一のセンサケーブルを用いて行うことができる、本発明に係るセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム100を示す。
【0023】
この図に示すように、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム100は、温度用センサアセンブリ120、温度用プロセストランスミッタ122およびセンサケーブル124を備えている。温度用プロセストランスミッタ122の構成要素は、インターフェース回路150、センサ通信回路152、センサ測定回路154、マイクロプロセッサ158、メモリ160および通信ポート162である。一方、温度用センサアセンブリ120の構成要素は、センサ本体170、メモリ回路172およびインターフェース回路174である。なお、図2には、制御システム180も示してある。
【0024】
温度用センサアセンブリ120は、センサケーブル124を介して、温度用プロセストランスミッタ122のインターフェース回路150に接続する。インターフェース回路150は、温度用プロセストランスミッタ122内で、センサ通信回路152およびセンサ測定回路154に接続する。一方、センサ通信回路152およびセンサ測定回路154は、マイクロプロセッサ58に接続する。他方、マイクロプロセッサ58は、メモリ160と通信ポート162に接続する。また、通信ポート162は、制御システム180に接続する。
【0025】
センサケーブル124は、温度用センサアセンブリ120の側においては、インターフェース回路174に接続する。一方、インターフェース回路174は、センサ本体170とメモリ回路172に接続する。
【0026】
温度用プロセストランスミッタ122の電源が投入されるか、温度用プロセストランスミッタ122に手動で信号が送られるか、または温度用センサアセンブリ120がセンサケーブル124を介して温度用プロセストランスミッタ122に接続されると、温度用プロセストランスミッタのマイクロプロセッサ58は、温度用センサアセンブリ120から構成データを得るため、センサ通信回路152に信号を送る。すると、センサ通信回路152は、構成データを得るべく、インターフェース回路150へデジタル通信信号を送る。
【0027】
インターフェース回路150は、上記のデジタル通信信号を、センサケーブル124を介して、温度用センサアセンブリのインターフェース回路174へ送る。すると、インターフェース回路174は、メモリ回路172から、温度用センサアセンブリの構成データを得るとともに、この構成データを表すデジタル通信信号をセンサケーブル124へ送り返す。
【0028】
センサケーブル124は、構成データを表すデジタル通信信号を、温度用プロセストランスミッタのインターフェース回路150へ送る。すると、インターフェース回路150は、このデジタル通信信号を、センサ通信回路152へ送る。センサ通信回路152は、デジタル通信信号から温度用センサアセンブリの構成データを得て、これをマイクロプロセッサ58へ送る。マイクロプロセッサ158は、この構成データをメモリ160に保存する。
【0029】
温度用プロセストランスミッタ122が、温度用センサアセンブリ120の構成データを入手した後、センサ本体170は、プロセス温度を検知し、このプロセス温度を表すアナログ式センサ信号をインターフェース回路174へ送る。インターフェース回路174は、このアナログ式センサ信号を、そのままセンサケーブル124へ送る。すると、センサケーブル124は、このアナログ式センサ信号を、温度用プロセストランスミッタのインターフェース回路150へ送る。インターフェース回路150は、このアナログ式センサ信号を、センサ通信回路154へ向かわせる。アナログ式センサ信号は、センサ通信回路154において、デジタル式センサ信号に変換される。この後、デジタル式センサ信号は、マイクロプロセッサ158へ向かい、メモリ160から読み出した構成データを基に、正確なプロセス温度を反映した信号となるよう調整される。マイクロプロセッサ158は、正確なプロセス温度を表すデジタル式センサ信号を、通信ポート162を介して、制御システム180へ送る。
【0030】
本発明に係るセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムは、温度用センサアセンブリ120の構成データを、温度用プロセストランスミッタ122へ自動的に入力する。ここで、温度用プロセストランスミッタ122への自動的な入力は、アナログ式センサ信号の伝送に用いるセンサケーブル124を介して行われる。すなわち、本発明によれば、センサ信号を伝送するケーブルとは別個に、構成データ入力用のセンサケーブルを設けることなく、プラグアンドプレイシステムを実現することができる。
【0031】
本発明に係るセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムは、双方向のデジタル通信を行うため、温度用センサアセンブリ120の構成データを読み出すだけでなく、この温度用センサアセンブリ120に関連する他のデータも保存し、読み出すことができる。温度用プロセストランスミッタのマイクロプロセッサ158は、温度用センサアセンブリ120の構成データを要求する代わりに、センサ通信回路152に、温度用センサアセンブリ120に関連する他のデータを保存するよう指令を送ることもできる。
【0032】
この場合、センサ通信回路152は、温度用センサアセンブリ120に関連する他のデータを保存するよう、デジタル信号をインターフェース回路150に送る。すると、インターフェース回路150は、センサケーブル124を介して、温度用センサアセンブリのインターフェース回路174へデジタル信号を送る。このデジタル信号を受けると、インターフェース回路174は、メモリ回路172に当該他のデータを保存する。その後、当該他のデータは、マイクロプロセッサ158の要求に応じて、上述の構成データを読み出す際の手順に則って、適宜読み出される。このような他のデータとは、例えば、温度用センサアセンブリの改訂後の校正係数、累積使用時間、設置の日付等である。
【0033】
図3Aと図3Bは、温度の測定と測定結果の送信を行うことができる、本発明に係る温度用センサアセンブリの一部を示すブロック図である。両図に示す温度用センサアセンブリは、2線式、3線式もしくは4線式のRTDまたは熱電対を装着することができる。また、温度用プロセストランスミッタのメモリとの間で、温度用センサアセンブリに係る情報の保存や読み出しを行うため、変調搬送信号を、センサケーブルを介してやり取りする。図3Aに示す温度用センサアセンブリと図3Bに示す温度用センサアセンブリには、それぞれ、4線式と2線式のRTDが装着されている。
【0034】
図3Aは、4線式RTDが装着された温度用センサアセンブリの内部構成を示すブロック図である。温度用センサアセンブリ200の構成要素は、RTDセンサ本体222、バイパスキャパシタ223、センサ用リード線224A〜224D、センサケーブル226A〜226D、インターフェース回路228、およびメモリ回路230である。また、インターフェース回路228の構成要素は、誘電結合変圧器(以下、単に「変圧器」という)232、デモジュレータ234、モジュレータ236、整流型電源バッファ238、およびパワーレギュレータ240である。なお、変圧器232は、巻き線232A〜232Eを有している。さらに、メモリ回路230は、マイクロプロセッサ242および不揮発性メモリ244を備えている。
【0035】
図3Aに示すように、RTDセンサ本体222は、センサ用リード線224A〜224Dに接続されている。また、RTDセンサ本体222と並列のバイパスキャパシタ223は、センサ用リード線224Bと224Cに接続されている。変圧器232の巻き線232A〜232Dは、それぞれ、一方でセンサ用リード線224A〜224Dに、もう一方でセンサケーブル226A〜226Dに接続されている。センサケーブル226A〜226Dは、温度用プロセストランスミッタに接続する。他方、変圧器232の巻き線232Eは、デモジュレータ234、モジュレータ236、および整流型電源バッファ238に接続している。また、インターフェース回路228のデモジュレータ234、モジュレータ236およびパワーレギュレータ240は、メモリ回路230のマイクロプロセッサ242に接続し、マイクロプロセッサ242は、同じメモリ回路230内の不揮発性メモリ244に接続している。
【0036】
典型的な態様として、温度用センサアセンブリについて、構成データをメモリとの間で保存したり読み出したりする必要がなく、温度の測定と測定結果の伝送だけが要求される場合には、温度用プロセストランスミッタからセンサケーブル226Bに所定レベルの電圧を印加する。この電圧は、変圧器232の巻き線232Bとセンサ用リード線224Bを経由して、RTDセンサ本体222へ印加される。電圧レベルは、温度に依存する抵抗をもつRTDセンサ本体222を通過する際に変化する。レベルが変化した電圧は、センサ用リード線224Cおよび変圧器232の巻き線232Cを経由して、センサケーブル226Cへ戻り、最終的に温度用プロセストランスミッタへ加えられる。温度用プロセストランスミッタは、電圧レベルの変化から、RTDセンサ本体222によって検知された温度の値を求める。
【0037】
一方、温度用プロセストランスミッタが、温度用センサアセンブリの構造データをメモリから読み出すだけで、温度の測定結果は要しない場合(温度用プロセストランスミッタに電源が投入されるか、温度用プロセストランスミッタに手動で信号が送られるか、または一定期間接続を遮断した後、温度用センサアセンブリ120がセンサケーブル126A〜226Dを介して温度用プロセストランスミッタ122に接続される場合を含む)には、温度用プロセストランスミッタは、搬送信号をセンサケーブル226Bへ送る。
【0038】
搬送信号は、巻き線232Eが変圧器232を介して受け取り、電磁誘導を介して、巻き線232Bへ伝搬する。また、搬送信号は整流型電源バッファ238へも伝搬し、その交流電圧が整流、倍加され、蓄電キャパシタを充電するために用いられる。蓄電キャパシタの充電と放電は、パワーレギュレータ240によって制御される。整流型電源バッファ238によって、パワーレギュレータ240に十分な電気量が蓄積されると、パワーレギュレータ240は、マイクロプロセッサ242へ電力を供給する。
【0039】
マイクロプロセッサ242は、不揮発性メモリ244に保存されていた温度用センサアセンブリ200の構成データ(デジタル式)を読み取り、これをモジュレータ236へ送る。モジュレータ236は、巻き線232Eから変圧器232を経て巻き線232Cに至る電磁誘導によって、搬送信号を変調し、構成データをエンコードする。変調搬送信号は、巻き線232Cからセンサケーブル226Cへ伝搬し、温度用プロセストランスミッタに、温度用センサアセンブリ200について保存されていた構成データを提供する。
【0040】
ここで、温度用プロセストランスミッタに伝送されるべき温度用センサアセンブリ200の構成データの容量が、整流型電源バッファ238に一時に蓄えられている電気量を使ってマイクロプロセッサ242が読み取り伝送しうる容量を超えている場合には、構成データの一部だけをまず伝送し、ついで、整流型電源バッファ238に再度蓄電した後、残りの構成データを伝送する。この第1の伝送−充電−第2の伝送の過程は、温度用センサアセンブリ200の構成データを伝送するために、必要に応じて繰り返す。
【0041】
温度用センサアセンブリの構成データをメモリから読み出し、同時に温度の測定結果を得る必要もある場合には、温度用プロセストランスミッタは、平均的な電圧レベルの搬送信号をセンサケーブル226Bへ送る。搬送信号は、巻き線232Bを経由して変圧器232とセンサ用リード224Bを通過し、RTDセンサ本体222へ伝搬する。搬送信号の電圧レベルは、温度に依存する抵抗をもつRTDセンサ本体において変化する。
【0042】
つぎに、電圧レベルが変化した搬送信号は、センサ用リード224Cを通過し、かつ巻き線232Cを経由して変圧器232へ戻った後、センサケーブル226Cに至る。センサケーブル226Cは、電圧レベルが変化した搬送信号を温度用プロセストランスミッタへ送る。温度用プロセストランスミッタは、搬送信号の電圧レベルの変化から、RTDセンサ本体222によって検知された温度を特定する。
【0043】
同時に、変圧器232の巻き線232Eは、巻き線232Bからの電磁誘導を介して、温度用プロセストランスミッタから送られた搬送信号を受け取る。温度用プロセストランスミッタから温度用センサアセンブリ200に対して指示を与えたり、温度用センサアセンブリに情報を保存したりする場合には、温度用プロセストランスミッタから送られる搬送信号は、デジタル化された情報を含む変調信号となる。すでに説明した変調されていない搬送信号と同様に、変調搬送信号も、整流型電源バッファ238に、マイクロプロセッサ240が使用する電力を供給する。変調搬送信号は、デモジュレータ234へ送られ、ここで復調される。デモジュレータ234は、復調されたデジタル情報(温度用センサアセンブリの構成データを含む)をマイクロプロセッサ242へ送る。
【0044】
マイクロプロセッサ242は、受け取ったデジタル情報に含まれている指示を実行に移したり、このデジタル情報を不揮発性メモリ244に保存したりする。デジタル情報による指示の実行やこのデジタル情報の保存は、整流型電源バッファ238に電力が蓄積された段階で、この電力をマイクロプロセッサ242が消費するという段取りで、段階的に進められる。
【0045】
温度用プロセストランスミッタから指示があったときは、マイクロプロセッサ242は、不揮発性メモリ244からデジタル情報を読み出し、これをモジュレータ236へ送る。すでに温度用プロセストランスミッタから指示が送られている場合には、温度用プロセストランスミッタが、変調搬送信号をさらに変調することはなく、搬送信号だけが温度用センサアセンブリ200へ送られる。モジュレータ236は、巻き線232Eから変圧器232を経て巻き線232Cに至る電磁誘導によって、搬送信号を変調し、デジタル情報をエンコードする。変調搬送信号は、巻き線232Cからセンサケーブル226Cへ伝搬し、温度用プロセストランスミッタに、温度用センサアセンブリ200についてすでに保存されていたデジタル情報を提供する。
【0046】
図3Aに示した実施形態は、センサ信号専用のセンサケーブルを用いることなく、温度に係る正確なセンサ信号の送信を確保しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出したり、このメモリに情報を保存したりするものであった。センサケーブルを介して伝送された変調搬送信号を用いると、双方向デジタル通信、および温度用センサアセンブリの関連する回路に対する給電の両方を行うことができる。上述のような内部構成を有する温度用センサアセンブリは、その内部構成に適応しうる内部構成をもつ温度用プロセストランスミッタに接続されると、プラグアンドプレイとなる。
【0047】
図3Aに示すように、センサケーブル226A〜226Dは、それぞれ、変圧トランスの巻き線232A〜232Dと接続しているが、なかでも、センサケーブル226Bと226Cだけは、情報の読み出しと保存のため、電磁誘導を惹起するように、変圧トランス232に巻回する必要がある。しかし、4つのセンサケーブルすべてを、電磁誘導を惹起するように変圧トランスに巻回すれば、本発明を実施する上で柔軟な対応が可能となる。
【0048】
センサケーブルを温度用プロセストランスミッタに接続する場合には、センサケーブル226Aと226Bは取り替え可能であり、センサケーブル226Cと226Dも同様である。センサケーブル226A〜226D、変圧トランスの巻き線232A〜232D、およびセンサ用リード線224A〜224Dは、異なる金属間で、熱電対に類似する接合が生じるのを防止するため、すべて同一の材料(金属)から形成するのが望ましい。仮にこれが不可能な場合には、変圧トランスの巻き線232A〜232Dを銅製とするのが合理的である。なぜならば、他のセンサケーブルおよびセンサ用リード線との接合がすべて性質の似通ったものとなり、概ね等温条件が実現されて、センサケーブルおよびセンサ用リード線との接合部に生ずる電圧が相互に補償されるからである。
【0049】
図3Aは、センサ本体として4線式RTDを装着する温度用センサアセンブリの内部構成を示しているが、当業者であれば、センサ本体として2線式もしくは3線式RTDまたは熱電対を用い、それに対応して、センサケーブル、変圧トランスの巻き線、およびセンサ用リード線のいくつかを適宜省くことができることは理解しうるであろう。
【0050】
RTDは、搬送信号を伝搬するセンサ用リード線224Bと224Cの間に、図3Aに示すように、センサ用リード線224Bと224CがRTDセンサ本体222の両側に位置する場合には、高周波バイパスキャパシタ223を必要とする。バイパスキャパシタ223は、搬送信号が、RTDセンサ本体222を迂回して伝搬するのを可能にするため、搬送信号がRTDセンサ本体222を経由することによって減衰し、温度用プロセストランスミッタとの通信が不可能になるのは避けられる。
【0051】
この外、3線式または4線式のRTDを用いる際には、搬送信号は、RTDセンサ本体222の同じ側にあるセンサケーブル(例えばセンサケーブル226Aと226B)を経由して伝搬することもできる。この場合、搬送信号がRTDセンサ222を通過しないため、バイパスフィルタ223は省くことができる。
【0052】
図3Bは、2線式RTDが装着された温度用センサアセンブリの内部構成を示すブロック図である。図3Aに示す実施形態とは異なり、センサケーブルは2本(センサケーブル226Bと226C)しか用いられていないため、3線式または4線式のRTDを用いる場合(バイパスフィルタは設けない)のように、搬送信号がRTDを通過しない訳にはいかない。したがって、図3Bに示す、2線式RTDを用いる実施形態においては、搬送信号が通信不可能となるまで減衰するのを防止するため、バイパスフィルタ223が必要となる。
【0053】
図3Aと図3Bは、変調搬送信号を、温度用センサアセンブリの構成要素と電磁誘導結合させるのに、変圧トランスを用いる実施形態を示すものであった。当業者であるならば、変調搬送信号を、温度用センサアセンブリの構成要素と電磁誘導結合させるには、アンテナその他の装置を用いても可能であることは認識しうるであろう。静電容量結合(capacitive coupling)も、温度用センサアセンブリ内で、変調搬送信号を、その構成要素と関連づけるのに好適な方法である。さらに、マイクロプロセッサ242に対する給電も、他の手段(長寿命バッテリ、熱電素子、光電素子等)によって代替することが可能である。
【0054】
図4Aと図4Bは、センサによる測定結果の受信と、センサ情報についてのやり取りの2つを同一のセンサケーブルを介して行いうる、本発明に係る温度用プロセストランスミッタの2つの実施形態を示す。これらの実施形態は、温度に係る正確なセンサ信号を、センサケーブルを介して受け取る(以下「センサ測定」という)一方で、温度用センサアセンブリの情報を、温度用センサアセンブリのメモリ回路から読み取ったり、これに保存したりする(以下、「センサ通信」という)のに、変調搬送信号を同一のセンサケーブルを介して伝送する。
【0055】
図4Aに示す温度用プロセストランスミッタ300の構成要素は、インターフェース回路302、センサ通信回路304、センサ測定回路306、マイクロプロセッサ308、メモリ310および通信ポート312である。また、センサ通信回路304の構成要素は、電源兼クロック314、モジュレータ316、デモジュレータ318および電圧レギュレータ320である。一方、インターフェース回路302は、信号スプリッタ324を備えている。他方、センサ測定回路306は、センサフィルタ326とA/Dコンバータ328を備えている。図4Aは、センサケーブル330と制御システム332も示している。
【0056】
温度用センサアセンブリから延びるセンサケーブル330は、温度用プロセストランスミッタ300のインターフェース302と接続する。より詳細にいうと、センサケーブル330は、インターフェース回路302内の信号スプリッタ324と接続する。信号スプリッタ324は、モジュレータ316、デモジュレータ318およびセンサフィルタ326と接続している。一方、モジュレータ316は、電源兼クロック314およびマイクロプロセッサ308と接続している。他方、デモジュレータ318は、電圧レギュレータ320およびマイクロプロセッサ308と接続している。電圧レギュレータ320は、デモジュレータ318以外にも、電源兼クロック314およびA/Dコンバータ328と接続している。さらに、A/Dコンバータ306は、電圧レギュレータ320以外にも、センサフィルタ326およびマイクロプロセッサ308と接続している。マイクロプロセッサ308は、上記A/Dコンバータ328、モジュレータ316およびデモジュレータ318の外に、メモリ310および通信ポート312と接続し、通信ポート312は、制御システム332と接続している。
【0057】
温度用プロセストランスミッタ300の作動は、電源兼クロック314が、所定のレベルをもつ交流電圧の搬送信号を発生させると開始する。この搬送信号は、モジュレータ316へ送られ、温度用センサアセンブリに対する指示、または温度用センサアセンブリの情報をデジタル式にエンコードするべく変調される。変調搬送信号は、信号スプリッタ324を経由し、センサケーブル330を介して温度用センサアセンブリへ伝搬する。温度用センサアセンブリに対する指示、または温度用センサアセンブリの情報を送る場合には、所定レベルの電圧をもつ搬送信号は、変調されない形で、温度用センサアセンブリに伝搬する。
【0058】
温度用プロセストランスミッタ300は、温度用センサアセンブリから、センサケーブル330およびインターフェース回路302を経由して、帰還搬送信号も受け取る。所定電圧レベルの搬送信号が、温度用プロセストランスミッタ300から、変調されない形で伝送される場合には、図2を参照して説明したように、温度用センサアセンブリは、デジタル式の情報(センサアセンブリの構成データを含む)をエンコードすることによって帰還搬送信号を変調する。さらに、図2を参照して説明したように、温度情報を含むアナログ式のセンサ信号を生成するため、帰還搬送信号の電圧レベルは変化する。インターフェース回路302に入力した帰還搬送信号は、信号スプリッタ324において分割され、デモジュレータ318およびセンサフィルタ326へ伝搬する。
【0059】
温度用センサアセンブリから送られてきた帰還搬送信号がデジタル式にエンコードされた情報(センサアセンブリの構成データ等)を含む場合には、デモジュレータ318は、この帰還変調搬送信号を復調し、復調されたデジタル情報をマイクロプロセッサ308へ送る。マイクロプロセッサ308は、受け取ったデジタル情報(温度用センサアセンブリの構成データを含む)を、メモリ310に保存するか、または通信ポート312を介して制御システム332へ送る。
【0060】
センサフィルタ326は、帰還搬送信号における高周波電圧の変動や他の高周波の干渉波を除去した後、アナログ式のセンサ信号をA/Dコンバータ306へ送る。A/Dコンバータ306は、アナログ式のセンサ信号をデジタル式のセンサ信号に変換した後、これをマイクロプロセッサ308へ送る。マイクロプロセッサ308は、メモリ310から温度用センサアセンブリの構成データを読み出し、この構成データに基づいて、温度の正確な測定結果を反映するように、デジタル式センサ信号を調整する。ついで、マイクロプロセッサ308は、調整を経た正確な温度の測定結果を、通信ポート312を介して制御システム332へ送る。
【0061】
電圧レギュレータ320は、電源兼クロック314から給電を受け、電力を調整した後、A/Dコンバータ306とデモジュレータ318の両方へ給電する。
【0062】
図4Aに示す実施形態によれば、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係る正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。また、センサケーブルを介して伝送される変調搬送信号を用いるため、双方向デジタル通信と、正確なアナログ式センサ信号の伝送の両方を実現することができる。さらに、センサ通信とセンサ測定を、同時に行うこともできる。これは、たとえ短時間でも温度に係るセンサ信号の途絶が許されない場合には、重要な技術的効果である。
【0063】
図4Aに示す実施形態においては、センサ通信とセンサ測定を同時に行うこともできるが、低電力のカレントループや無線送信下では、センサ通信またはセンサ測定の一方だけを行いうる電力しか得られないこともある。
【0064】
図4Bに示す実施形態においては、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0065】
図4Bに示す温度用プロセストランスミッタ400の構成要素は、インターフェース回路402、センサ通信回路304、センサ測定回路406、マイクロプロセッ408、メモリ410および通信ポート412である。また、センサ通信回路404の構成要素は、電源兼クロック414、モジュレータ416、デモジュレータ418および電圧レギュレータ420である。一方、インターフェース回路402は、信号スイッチ424を備えている。他方、センサ測定回路406は、センサフィルタ426とA/Dコンバータ428を備えている。図4Aは、センサケーブル430と制御システム432も示している。
【0066】
温度用センサアセンブリから延びるセンサケーブル430は、温度用プロセストランスミッタ400のインターフェース402と接続する。より詳細にいうと、センサケーブル430は、インターフェース回路402内の信号スイッチ424と接続する。信号スイッチ424は、モジュレータ416およびデモジュレータ418と接続するとともに、スイッチ位置によりセンサフィルタ426とも接続しうる。モジュール416は、電源兼クロック414およびマイクロプロセッサ408と接続している。他方、デモジュレータ418は、電圧レギュレータ420およびマイクロプロセッサ408と接続している。電圧レギュレータ420は、デモジュレータ418以外にも、電源兼クロック414、A/Dコンバータ406およびマイクロプロセッサ408と接続している。さらに、A/Dコンバータ406は、電圧レギュレータ420以外にも、センサフィルタ426およびマイクロプロセッサ408と接続している。マイクロプロセッサ408は、上記A/Dコンバータ428、モジュレータ416およびデモジュレータ418の外に、メモリ410、通信ポート412および信号スイッチ424と接続し、通信ポート412は、制御システム432と接続している。
【0067】
温度用プロセストランスミッタ400は、センサ測定回路406が遮断されると、通信モードを開始する。マイクロプロセッサ408は、A/Dコンバータ428に対する給電を停止するよう、電圧レギュレータ420に指示する。マイクロプロセッサ408は、センサケーブル430とセンサフィルタ426との接続を遮断し、他方、センサケーブル430とセンサ通信回路404とを接続させるよう、信号スイッチ424に指示を与える。この結果、信号スイッチ424の位置は、センサフィルタ426(したがってA/Dコンバータ428)に対するすべての入力を遮断するものとなり、センサ測定回路406による電力の消費は中断する。
【0068】
一方、電源兼クロック414によって生成された交流電圧の搬送信号は、モジュレータ416へ送られ、ここで搬送信号は、マイクロプロセッサ408からの入力に基づいて、指示または情報をデジタル式にエンコードするために変調される。この後、変調搬送信号は、信号スイッチ424を通過し、センサケーブル430を経由して温度用センサアセンブリへ伝搬する。温度用プロセストランスミッタから温度用センサアセンブリへ指示を送らない場合には、搬送信号は、変調されないままで伝搬する。
【0069】
温度用プロセストランスミッタ400は、通信モードの間は、温度用センサアセンブリからセンサケーブル430を介し、さらにインターフェース402を経由して帰還搬送信号を受け取る。搬送信号が、変調されないまま温度用センサアセンブリ400から送られると、図2を参照して説明したように、温度用センサアセンブリは、デジタル式の情報(センサアセンブリの構成データを含む)をエンコードすることによって帰還搬送信号を変調する。インターフェース回路402に入力した帰還搬送信号は、信号スイッチ424を経て、デモジュレータ418へ向かう。
【0070】
デモジュレータ418は、この帰還変調搬送信号を復調し、復調されたデジタル情報をマイクロプロセッサ408へ送る。マイクロプロセッサ308は、受け取ったデジタル情報(温度用センサアセンブリの構成データを含む)を、メモリ410に保存するか、または通信ポート312を介して制御システム432へ送る。
【0071】
温度用プロセストランスミッタ400が、センサ通信回路404の動作を停止させ、センサ測定回路406の動作を再開させると、測定モードが開始する。マイクロプロセッサ408は、A/Dコンバータ428に対する給電を再開し、デモジュレータ418に対する給電を停止するよう、電圧レギュレータ420に指示を出す。また、マイクロプロセッサ408は、信号スイッチ424に対して、センサ通信回路404とセンサケーブル430との接続を遮断し、センサフィルタ426(したがってA/Dコンバータ428)とセンサケーブル430とを接続するよう指令を発する。電圧レギュレータ420は、電源兼クロック414から給電を受けて、A/Dコンバータ406に給電するべく電力を調整する。
【0072】
温度用プロセストランスミッタ400は、測定モードの間は、温度用センサアセンブリからセンサケーブル430を介し、さらにインターフェース402を経由してアナログ式のセンサ信号を受け取る。このセンサ信号は、測定された温度に係る情報を含んでいる。インターフェース回路402に入力した帰還センサ信号は、信号スイッチ424を経て、センサフィルタ426へ向かう。
【0073】
センサフィルタ426は、アナログ式のセンサ信号に関連する高周波電圧の変動を除去した後、アナログ式のセンサ信号をA/Dコンバータ406へ送る。A/Dコンバータ306は、アナログ式のセンサ信号をデジタル式のセンサ信号に変換した後、これをマイクロプロセッサ408へ送る。マイクロプロセッサ408は、メモリ410から温度用センサアセンブリの構成データを読み出し、この構成データに基づいて、温度の正確な測定結果を反映するように、デジタル式のセンサ信号を調整する。ついで、マイクロプロセッサ408は、調整を得た正確な温度の測定結果を、通信ポート412を介して制御システム432へ送る。
【0074】
図4Bに示す実施形態によれば、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係る正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。また、センサケーブルを介して伝送される変調搬送信号を用いるため、双方向デジタル通信を実現することができる。さらに、センサ通信とセンサ測定は、それぞれ、通信モードと測定モードの間だけ、別個に行われる。このため、センサ通信またはセンサ測定の一方だけを行いうる電力しか得られない低電力のカレントループや無線送信下でも、プラグアンドプレイの有利な点を生かすことができる。
【0075】
図5は、RFID回路を含む温度用センサアセンブリおよび温度用プロセストランスミッタのブロック図である。この図に示す実施形態においては、変調搬送信号を温度用センサアセンブリおよび温度用プロセストランスミッタの構成要素と電磁誘導結合させるために、アンテナを用いている。このような構成にすると、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。温度用プロセストランスミッタに読み取られたり保存されたりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構成データである。センサケーブルを介して変調搬送信号を伝送すると、RFID信号を、公知の無線RFID技術を用いた場合よりも、はるかに遠くへ伝搬させることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。
【0076】
図5は、温度用センサアセンブリ502、温度用プロセストランスミッタ504およびセンサケーブル506A,506Bを示す。温度用センサアセンブリ502の構成要素は、熱電対センサ本体508、RFIDチップ510、およびRFIDチップアンテナ512である。一方、温度用プロセストランスミッタ504の構成要素は、送信アンテナ514、ブロッキングキャパシタ516、センサフィルタ518、RFIDリーダIC524、RFIDリーダアンテナ526、マイクロプロセッサ528、および電源バッファ530である。
【0077】
図5に示すように、温度用センサアセンブリ502は、センサケーブル506A,506Bを介して、温度用プロセストランスミッタ504に接続されている。センサケーブル506Aと506Bは、温度用センサアセンブリ502の側においては、熱電対センサ本体508と接続している。センサケーブル506Aと506Bの一部は、温度用センサアセンブリ502の内部で、コイル状のRFIDチップアンテナ512となっている。RFIDチップアンテナ512は、RFIDチップ510に接続されている。
【0078】
他方、センサケーブル506Aと506Bは、温度用プロセストランスミッタ504の側においては、センサフィルタ518と接続している。また、2本のセンサケーブル506Aと506Bの一方(図5においては506A)は送信アンテナ514と、もう一方(図5においては506B)はブロッキングキャパシタ516と接続している。ブロッキングキャパシタ516は、ついで、送信アンテナ514と接続している。送信アンテナ514は、RFIDリーダアンテナ526(ついでRFIDリーダIC524に接続している)に類似している。RFIDリーダIC524は、マイクロプロセッサ528および電源バッファ530と接続している。なお、マイクロプロセッサ528と電源バッファ530も接続している。最後にセンサフィルタ518は、A/Dコンバータ520と接続している。
【0079】
温度用プロセストランスミッタ504の電源が投入されるか、温度用プロセストランスミッタ504に手動で信号が送られるか、または一定期間接続を遮断した後、温度用センサアセンブリ502がセンサケーブル506Aと506Bを介して温度用プロセストランスミッタ504に接続されると、マイクロプロセッサ528は、温度用センサアセンブリ502から構成データを得るため、RFIDリーダIC524に信号を送る。
【0080】
すると、RFIDリーダIC524は、搬送信号を生成し、温度用センサアセンブリ502の要求をエンコードするべく変調し、変調搬送信号をRFIDリーダアンテナ526へ送る。RFIDリーダアンテナ526は、これからわずかな距離だけ離間した送信アンテナ514との電磁誘導を介して、変調搬送信号を送信アンテナ514へ送信する。変調搬送信号は、送信アンテナ514から、センサケーブル506A,506Bを経て、温度用センサアセンブリ502へ伝搬する。
【0081】
搬送信号は、温度用センサアセンブリ502に到達すると直ちに、センサケーブル506A,506Bの一部がコイル状となったRFIDチップアンテナ512の一部分から、互いにわずかな距離だけ離間したセンサケーブル506A,50BとRFIDチップアンテナ512との電磁誘導を介して、RFIDチップアンテナ512へ伝搬する。変調搬送信号は、RFIDチップアンテナ512からRFIDチップ510へ伝搬する。
【0082】
変調搬送信号は、構成データを求めるエンコードされた指示を含むだけでなく、RFIDチップ510に対する給電も行う。これにより、変調搬送信号は、RFIDチップ510がエンコードされた指示を処理し、求められた構成データをエンコードするための再変調に付されうるようになる。この再変調された搬送信号は、RFIDチップアンテナ512からの電磁誘導を介してセンサケーブル506Aと506Bのコイル状となった部分へ送られる。
【0083】
再変調された搬送信号は、温度用センサアセンブリ502から、センサケーブル506A,506Bを経由して、送信アンテナ514に到達することにより、温度用プロセストランスミッタ504へ伝搬する。送信アンテナ514は、再変調された搬送信号を、送信アンテナ514から、RFIDリーダアンテナ526を経由して、RFIDリーダIC524へ送る。RFIDリーダIC524は、再変調された搬送信号を復調し、温度用センサアセンブリの構成データをマイクロプロセッサ528へ送る。マイクロプロセッサ528は、この構成データをローカルメモリに保存する。
【0084】
温度用プロセストランスミッタ504が温度用センサアセンブリの構成データを取得した後、熱電対センサ本体508は温度を検知して、アナログ式のセンサ信号を生成する。このセンサ信号は、熱電対センサ本体508における2つの接点間の電圧レベルの変化を表すものである。
【0085】
アナログ式のセンサ信号は、温度用センサアセンブリ502から、センサケーブル506A,506Bを経由して、温度用プロセストランスミッタ504へ伝搬する。この際、センサ信号は、センサケーブル506Aと506Bのコイル状部分によって影響されることはない。温度用プロセストランスミッタ504において、アナログ式のセンサ信号は、センサフィルタ518を通過し、A/Dコンバータ520へ至る。センサフィルタは、センサケーブル506,506B上を伝搬するどのような変調搬送信号をも含めて、高周波による干渉を排除する。
【0086】
ブロッキングキャパシタ516は、送信アンテナ514が、アナログ式のセンサ信号を短絡させるのを防止する。A/Dコンバータ520は、アナログ式のセンサ信号をデジタル式のセンサ信号に変換した後、これをマイクロプロセッサ528へ送る。マイクロプロセッサ528は、ローカルメモリから構成データを読み出し、この構成データを用いて、正確な温度の測定結果が反映されるよう、デジタル式のセンサ信号を調整する。
【0087】
図5に示す実施形態によれば、デジタル通信が双方向であるため、温度用センサアセンブリの構成データだけでなく、温度用センサアセンブリに関連する他のタイプのデジタル情報も保存し、読み出すことができる。
【0088】
図6Aは、2線式RTDセンサ本体532を備える温度用センサアセンブリ502の内部構成を示すブロック図である。この実施形態においては、2線式RTDセンサ本体532と高周波バイパスキャパシタ534が並列に接続されている。
【0089】
図6Bは、3線式RTDセンサ本体536を備える温度用センサアセンブリ502の内部構成を示すブロック図である。この実施形態において新たに加えられたセンサケーブル506Cは、RTDセンサ本体536の一方の側に接続し、他のセンサケーブル506Aと506Bは、もう一方の側に接続している。図5に示す実施形態と同様に、センサケーブル506Aと506Bは、アナログ式のセンサ信号に加えて、変調搬送信号も伝搬させる役割を担う。他方、センサケーブル506Cは、アナログ式のセンサ信号だけを伝搬させる。
【0090】
図6Cは、4線式RTDセンサ本体538を備える温度用センサアセンブリ502の内部構成を示すブロック図である。この実施形態において新たに加えられたセンサケーブル506D、および前実施形態で現れたセンサケーブル506Cは、RTDセンサ本体538の一方の側に接続し、センサケーブル506Aと506Bは、もう一方の側に接続している。
図5に示す実施形態と同様に、センサケーブル506Aと506Bは、アナログ式のセンサ信号に加えて、変調搬送信号も伝搬させる役割を担う。他方、センサケーブル506Cと506Dは、アナログ式のセンサ信号だけを伝搬させる。
【0091】
図5および図6A〜図6Cに示すように、変調搬送信号を、温度用センサアセンブリおよび温度用プロセストランスミッタの構成要素と電磁誘導結合するのにアンテナを用いると、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。この実施形態は、低コストでかつ汎用されているRFID技術を用いている。しかも、センサケーブルを介して変調搬送信号を伝送すると、RFID信号は、公知の無線RFID技術を用いた場合よりも、はるかに遠くまで伝搬する。この実施形態によれば、プラグアンドプレイ機能を担うセンサケーブルだけを用いることによって、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。
【0092】
図7は、本発明の一実施形態に係る、センサ本体として4線式RTDのみを装着しうる温度用センサアセンブリを備えるセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムのブロック図である。この実施形態によっても、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。読み出したり保存したりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構造データとすることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。ただし、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0093】
図7は、温度用センサアセンブリ612,温度用プロセストランスミッタ614、およびセンサケーブル616A〜616Dを含むセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム600を示す。ここで、温度用センサアセンブリ612の構成要素は、センサ本体618、メモリ回路620、センサケーブルダイオード622、およびメモリ回路ダイオード624である。なお、センサ本体618は、4線式RTDである。
【0094】
温度用プロセストランスミッタ614は、センサケーブル616A〜616Dを介して、温度用センサアセンブリ612と接続している。メモリ回路620は、温度用プロセストランスミッタ614とセンサケーブルダイオード622の間で、センサケーブル616Aに接続している。また、メモリ回路620は、メモリ回路ダイオード624にも接続しており、このメモリ回路ダイオード624は、もう一方の側で、センサケーブル616Dに接続している。センサケーブル616Aと616Bは、センサ本体618の一方の側に、センサケーブル616Cと616Dは、センサ本体618のもう一方の側に、それぞれ接続している。
【0095】
センサ測定の際には、温度用プロセストランスミッタ614は、一定の電流を、センサケーブル616Aから、センサ本体618を経て、センサケーブル616Dに戻るように流す。センサ本体618(抵抗体)の両端における電圧降下は、検知された温度の関数である。センサケーブル616Bと616Cは、この電圧降下を測定し、測定結果を示すアナログ信号を温度用プロセストランスミッタ164へ戻す。このような条件下においては、センサケーブルダイオード622を経由して流れる電流は、妨害されない。他方、メモリ回路ダイオード624は、高電位側のセンサケーブル616Aから、低電位側のセンサケーブル616Dへ流れる電流を停止させることによって、メモリ回路620を流れる電流を妨害する。これら4本のセンサケーブル616A〜616Dのすべては、4線式RTDにおける通常の機能を発揮する。
【0096】
センサ通信の際には、温度用プロセストランスミッタ614は、電流の極性を反転させる。その結果、センサケーブルダイオード622は、センサ本体618を通過する電流を妨害し、他方、メモリ回路ダイオード624は、メモリ回路620へ流れる電流を妨害しない。したがって、温度用プロセストランスミッタ614は、センサ本体618から何ら影響を受けることなく、センサケーブル616Dおよび616Aを介して、メモリ回路620と送受信を行うことができる。
【0097】
メモリ回路ダイオード624を通過する電流に漏洩があると、センサ測定中に、温度の測定に誤差が生じるため、漏洩電流は非常に小さくなければならない。したがって、漏洩電流が非常に小さいダイオードや、ソースとドレインを結合してダイオードとしたN−JFETは、メモリ回路ダイオード624として使用できる。なお、このようなN−JFETは、電圧が変化しても電流は比較的変化しない定電流ダイオードでもある。
【0098】
図7に示す実施形態は、4線式RTDにのみ適したものであるが、このプラグアンドプレイシステムを用いれば、一般的な使い方で4線式RTDを用いる場合に比して、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出したり、またこのメモリへ情報を保存したりすることができる。また、この実施形態においては、別々の動作モード、すなわち通信モードの時と測定モードの時に、それぞれ、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信を実現することができる。
【0099】
図8は、本発明のもう一つの実施形態を示すもので、この実施形態は、センサ本体として熱電対センサを用いる場合にのみ適している。しかし、この実施形態によっても、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。読み出したり保存したりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構造データとすることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。また、図7に示す実施形態と同様に、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0100】
図8は、温度用センサアセンブリ712,温度用プロセストランスミッタ714、およびセンサケーブル716Aおよび716Bを含むセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステム700を示す。ここで、温度用センサアセンブリ712の構成要素は、センサ本体718、メモリ回路720、抵抗器722Aと722B、スピードアップコンデンサ724Aと724B、nチャンネルJFET726、pチャンネルJFET728、pチャンネルMOSFET730、およびnチャンネルMOSFET732である。これらの両MOSFET730と732は、エンハンスメントモードデバイスである。センサ本体718は、熱電対である。
【0101】
温度用プロセストランスミッタ714は、センサケーブル716Aと716Bを介して、温度用センサアセンブリ712と接続している。メモリ回路720は、MOSFET730と732を介して、それぞれ、センサケーブル716Aと716Bに接続している。MOSFET730と732の各ゲート電極は、それぞれ、センサケーブル716Bと716Aに接続している。センサ本体718は、JFET726と728を介して、それぞれ、センサケーブル716Aと716Bに接続している。JFET726のゲート電極は、抵抗器722Aとスピードアップコンデンサ724Aを介して、センサケーブル716Bに接続している。他方、JFET728のゲート電極は、抵抗器722Bとスピードアップコンデンサ724Bを介して、センサケーブル716Aに接続している。
【0102】
センサ測定の際には、センサ本体718は、検知した温度に応じて、大きさが変化する電圧を生成する。電圧の大きさは、センサケーブル716Aと716Bを介する電気伝導を通じて、温度用プロセストランスミッタ714によって測定される。この際、電気伝導がJFET726と728によって妨害されることはない。なぜならば、JFET726と728のゲート電極に印加される電圧の大きさは、これらJFET726と728をオフにするには不十分だからである。また、メモリ回路720がセンサケーブル716Aと716Bに接続されることもない。なぜならば、MOSFET730と732のゲート電極に印加される電圧の大きさは、これらMOSFET730と732をオンにするには不十分だからである。
【0103】
センサ通信の際には、温度用プロセストランスミッタ714は、センサケーブル716Aには正のバイアス電圧を印加し、センサケーブル716Bには負のバイアス電圧を印加する。センサケーブル716Aに印加される正のバイアス電圧は、抵抗器722Bとスピードアップコンデンサ724Bを経由して、pチャンネルJFET728を遮断する。同様に、センサケーブル716Bに印加される負のバイアス電圧は、抵抗器722Aとスピードアップコンデンサ724Aを経由して、nチャンネルJFET726を遮断する。スピードアップコンデンサ724Aと724Bを用いると、センサ本体718を隔離状態に置いて、印加された電圧を短絡させるのを防止するため、これらJFETのスイッチングを非常に高速に行うことができる。
【0104】
同時に、センサケーブル716Aに印加される正のバイアス電圧は、nチャンネルMOSFET732のゲート電極に至り、これをオンにする。また、センサケーブル716Bに印加される負のバイアス電圧は、pチャンネルMOSFET70のゲート電極に至り、これをオンにする。MOSFET730と732がオンであると、メモリ回路720は、センサケーブル716Aと716Bを介して、温度用プロセストランスミッタ714に接続する。温度用プロセストランスミッタ714は、センサ本体718から影響を受けることなく、センサケーブル716Aと716Bを介して、メモリ回路720と通信することができる。
【0105】
図8に示す実施形態は、電流がきわめて小さく、JFETの両側で電圧降下をほとんど生じないため、熱電対にのみ適したものである。この実施形態においてRTDを用いると、電流が大きくなって、十分な直列抵抗を生み出すため、抵抗の測定に許容限度を超えた誤差を引き起こすおそれがある。
【0106】
図8に示す実施形態は、電流がきわめて小さく、JFETの両側で電圧降下をほとんど生じないため、熱電対にのみ適したものであるが、この実施形態によっても、センサ信号を伝送する専用のセンサケーブルを設けなくても、温度に係るアナログ式の正確なセンサ信号を保持しつつ、温度用センサアセンブリ内のメモリから情報を読み出し、またこのメモリへ情報を保存することができる。読み出したり保存したりするデジタル情報は、温度用センサアセンブリの構造データとすることができる。この実施形態によれば、双方向デジタル通信と正確なアナログ式センサ信号の送信の両方を実現することができる。また、センサ測定とセンサ通信は、別々の動作モードの間だけ、すなわち、それぞれ測定モードと通信モードの間だけ行うことができる。
【0107】
上述の各実施形態においては、メモリ回路(マイクロプロセッサと不揮発性メモリを含む)と、これ以外の温度用センサアセンブリに関連づけられた電気回路は、単一のセンサアセンブリ用ハウジング内に収めることができる。
【0108】
他方、メモリ回路とこれ以外の回路を、温度用センサアセンブリ用ハウジングとは別個のハウジングに収めることもできる。この場合、これらの回路のハウジングは、センサ本体のハウジングから温度用プロセストランスミッタに向かって延びる、センサケーブルのいずれの箇所に取り付けることもできる。この場合、メモリ回路およびこれ以外の回路のハウジング、温度用センサアセンブリ本体のハウジング、ならびにセンサケーブルは、一体となって温度用センサアセンブリを構成する。
【0109】
また、上述の実施形態は、すべて、ただ1つの温度用センサアセンブリを温度用プロセストランスミッタに接続していたが、複数個の温度用センサアセンブリを、多重的に、単一の温度用プロセストランスミッタに接続する態様も考え得る。
【0110】
さらに、上述の実施形態は、すべて、測定すべきプロセス変数として、温度を対象としていたが、圧力、pHおよび流量を含む他のプロセス変数の測定にも応用することができる。
【0111】
本発明は、センサアセンブリの構成データを、センサ信号を送受信するためのセンサケーブルの他に、センサケーブルを追加することなく、プロセストランスミッタに自動的に入力するためのものであり、プロセス機器の分野において、字義通りのプラグアンドプレイシステムを導入するものである。
また、本発明によれば、構成データの読み出しだけでなく、センサアセンブリに関連する他のタイプの情報も保存し、読み出すことができる。なぜならば、デジタル通信は双方向だからである。センサアセンブリに関連する他のタイプの情報には、改訂後の校正係数、累積使用時間、センサアセンブリ設置の日付等がある。
【0112】
本発明の利点が最大限に発揮されるのは、センサアセンブリがプロセストランスミッタに取り付けられ、両者でプラグアンドプレイシステムを構成する場合である。しかし、本発明のもう一つの独特の利点は、公知のセンサケーブルだけを用いる場合にも発揮される。すなわち、本発明の特徴を有するセンサアセンブリは、本発明の特徴を有しないプロセストランスミッタに接続すれば、通常のセンサアセンブリとして動作することもできる。反対に、本発明の特徴を有するプロセストランスミッタは、本発明の特徴を有しないセンサアセンブリであっても、プロセス変数を入力するためのセンサアセンブリとして接続することができる。いずれの場合でも、センサケーブルを介してのデジタル通信は行われない。したがって、センサアセンブリの構成データが、プロセストランスミッタに自動的に入力されることはない。しかし、センサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイシステムは、公知のそれとして動作することができ、アナログ式のセンサ信号が与えられ、プロセストランスミッタにセンサアセンブリの構成データを手動で入力しておけば、調整された測定結果を得ることができる。これは、本発明の特徴を有する部品を、故障の有無に拘わらず、取り替えなければならないときや、本発明の特徴を有するかまたは有しない部品しか、すぐに入手できないときには、有利に働く。このような相互交換性は、純正の交換部品が手に入るのを待つために、プロセスの稼動を休止しなければならなくなる事態を回避するのに役立つ。
【0113】
以上、本発明を例示的な実施形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で、これらに種々の変更を加えたり、構成要素を均等物で交換したりすることは、想起しうるであろう。さらに、本発明の要旨の範囲内で、特定の状況や材料を、本発明の教示に適合させるような変形を施すこともできるであろう。したがって、本発明は、上記の実施形態に限定して解されるべきではなく、特許請求の範囲に包含されるあらゆる態様を含むものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセストランスミッタとともに用いるセンサアセンブリであって、
センサ本体と、
前記センサ本体からプロセストランスミッタへセンサ信号を送るために、センサ本体をプロセストランスミッタに接続するセンサケーブルと、
センサアセンブリに関連する情報を保存するメモリ回路と、
前記メモリ回路とプロセストランスミッタの間でデジタル通信が行われるように、前記センサケーブルに接続されたインターフェース回路とを備えるセンサアセンブリ。
【請求項2】
前記センサ本体は、温度センサであることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項3】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに電磁誘導結合するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項4】
前記インターフェース回路は、変圧器であることを特徴とする請求項3に記載のセンサアセンブリ。
【請求項5】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに静電容量結合するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項6】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項7】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項8】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路用の電力を、前記センサケーブルを介して受け取られる前記変調された搬送信号から取り出すようになっていることを特徴とする請求項7に記載のセンサアセンブリ。
【請求項9】
前記インターフェース回路は、RFIDタグを含むことを特徴とする請求項7に記載のセンサアセンブリ。
【請求項10】
前記インターフェース回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項7に記載のセンサアセンブリ。
【請求項11】
前記センサ本体からプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないようになっていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項12】
プロセストランスミッタとともに用いるセンサアセンブリであって、
センサ本体と、
測定モード中に、前記センサ本体からプロセストランスミッタへセンサ信号を送るために、センサ本体をプロセストランスミッタに接続するセンサケーブルと、
センサアセンブリに関連する情報を保存するメモリ回路と、
通信モード中に、前記メモリ回路とプロセストランスミッタの間でデジタル通信が行われるように、前記センサケーブルに接続されたインターフェース回路とを備えるセンサアセンブリ。
【請求項13】
前記センサ本体は、温度センサであることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項14】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに電磁誘導結合するようになっていることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項15】
前記インターフェース回路は、変圧器であることを特徴とする請求項14に記載のセンサアセンブリ。
【請求項16】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに静電容量結合するようになっていることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項17】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項18】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項19】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路用の電力を、前記センサケーブルを介して受け取られる前記変調された搬送信号から取り出すようになっていることを特徴とする請求項18に記載のセンサアセンブリ。
【請求項20】
前記インターフェース回路は、RFIDタグを含むことを特徴とする請求項18に記載のセンサアセンブリ。
【請求項21】
前記インターフェース回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項18に記載のセンサアセンブリ。
【請求項22】
前記センサ本体からプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないことを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項23】
センサアセンブリとともに用いるプロセストランスミッタであって、
センサアセンブリからセンサ信号を受け取るために、プロセストランスミッタを、センサアセンブリから延びるセンサケーブルに接続するインターフェース回路と、
センサアセンブリに関連する情報を受け取るメモリ回路と、
前記メモリ回路とセンサアセンブリとの間でデジタル通信を行いうるよう、前記インターフェース回路に接続されたセンサ通信回路とを備えるプロセストランスミッタ。
【請求項24】
前記センサアセンブリは、温度センサアセンブリであることを特徴とする請求項23に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項25】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項23に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項26】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項23に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項27】
前記センサ通信回路はRFIDリーダ回路を含むことを特徴とする請求項26に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項28】
前記センサ通信回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項26に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項29】
前記センサ通信回路は、前記メモリ回路用の電力を、余剰なトランスミッタ電流から取り出すようになっていることを特徴とする請求項27に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項30】
センサアセンブリとともに用いるプロセストランスミッタであって、
測定モード中に、センサアセンブリからセンサ信号を受け取るために、プロセストランスミッタを、センサアセンブリから延びるセンサケーブルに接続するインターフェース回路と、
センサアセンブリに関連する情報を受け取るメモリ回路と、
通信モード中に、前記メモリ回路とセンサアセンブリとの間でデジタル通信を行いうるよう、前記インターフェース回路に接続されたセンサ通信回路とを備えるプロセストランスミッタ。
【請求項31】
前記センサアセンブリは、温度センサアセンブリであることを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項32】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項33】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項34】
前記センサ通信回路はRFIDリーダ回路を含むことを特徴とする請求項33に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項35】
前記センサ通信回路は、前記メモリ回路用の電力を、余剰なトランスミッタ電流から取り出すようになっていることを特徴とする請求項34に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項36】
前記センサ通信回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項33に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項37】
前記センサアセンブリからプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないようになっていることを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項38】
センサアセンブリ/プロセストランスミッタ・プラグアンドプレイシステムを組み立てる方法であって、
センサアセンブリを、センサケーブルを介して、プロセストランスミッタに接続する工程と、
前記センサケーブルを介して、プロセストランスミッタからセンサアセンブリへ搬送信号を伝送し、この搬送信号によって、センサアセンブリと関連づけられたメモリ回路に給電する工程と、
前記メモリ回路に保存されているセンサアセンブリの特性に関するデータを基にして、このデータを含む搬送信号を生成するため、前記搬送信号を変調する工程と、
前記センサアセンブリの特性に関するデータを得るために、前記変調された搬送信号を復調する工程と、
前記センサアセンブリの特性に関するデータを基に、プロセストランスミッタの設定を行う工程とを含む方法。
【請求項39】
前記メモリ回路に保存するためのデータを含む変調された搬送信号を生成するために、前記搬送信号をプロセストランスミッタにおいて変調する工程と、
前記メモリ回路に保存するためのデータを含む変調された搬送信号を復調する工程と、
前記メモリ回路に保存するためのデータをメモリ回路に書き込む工程とを含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記センサアセンブリは、温度センサアセンブリであることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項41】
センサアセンブリ/プロセストランスミッタ・プラグアンドプレイシステムであって、
センサアセンブリからセンサ信号を受け取るために、プロセストランスミッタを、センサアセンブリから延びるセンサケーブルに接続するトランスミッタインターフェース回路と、
センサアセンブリに関連する情報を受け取るトランスミッタメモリ回路と、
前記メモリ回路とセンサアセンブリとの間でデジタル通信を行いうるよう、前記インターフェース回路に接続されたセンサ通信回路とを備えるプロセストランスミッタ、および
センサ本体と、
前記センサ本体からプロセストランスミッタへセンサ信号を送るために、センサ本体をプロセストランスミッタに接続するセンサケーブルと、
センサアセンブリに関連する情報を保存するセンサメモリ回路と、
前記メモリ回路とプロセストランスミッタの間でデジタル通信が行われるように、前記センサケーブルに接続されたセンサインターフェース回路とを備えるセンサアセンブリからなるセンサアセンブリ/プロセストランスミッタ・プラグアンドプレイシステム。
【請求項42】
前記センサ本体は、温度センサであることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項43】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに電磁誘導結合するようになっていることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項44】
前記インターフェース回路は、変圧器であることを特徴とする請求項43に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項45】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに静電容量結合するようになっていることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項46】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項47】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項48】
前記センサインターフェース回路は、前記センサメモリ回路用の電力を、前記センサケーブルを介して受け取られる前記変調された搬送信号から取り出すようになっていることを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項49】
前記インターフェース回路はRFIDタグを含み、前記センサ通信回路はRFIDリーダ回路を含むことを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項50】
前記センサインターフェース回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項51】
前記センサ本体からプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないようになっていることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項52】
前記センサ通信回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項53】
前記センサ通信回路は、余剰なトランスミッタ電流から、電力を取り出すようになっていることを特徴とする請求項49に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項1】
プロセストランスミッタとともに用いるセンサアセンブリであって、
センサ本体と、
前記センサ本体からプロセストランスミッタへセンサ信号を送るために、センサ本体をプロセストランスミッタに接続するセンサケーブルと、
センサアセンブリに関連する情報を保存するメモリ回路と、
前記メモリ回路とプロセストランスミッタの間でデジタル通信が行われるように、前記センサケーブルに接続されたインターフェース回路とを備えるセンサアセンブリ。
【請求項2】
前記センサ本体は、温度センサであることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項3】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに電磁誘導結合するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項4】
前記インターフェース回路は、変圧器であることを特徴とする請求項3に記載のセンサアセンブリ。
【請求項5】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに静電容量結合するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項6】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項7】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項8】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路用の電力を、前記センサケーブルを介して受け取られる前記変調された搬送信号から取り出すようになっていることを特徴とする請求項7に記載のセンサアセンブリ。
【請求項9】
前記インターフェース回路は、RFIDタグを含むことを特徴とする請求項7に記載のセンサアセンブリ。
【請求項10】
前記インターフェース回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項7に記載のセンサアセンブリ。
【請求項11】
前記センサ本体からプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないようになっていることを特徴とする請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項12】
プロセストランスミッタとともに用いるセンサアセンブリであって、
センサ本体と、
測定モード中に、前記センサ本体からプロセストランスミッタへセンサ信号を送るために、センサ本体をプロセストランスミッタに接続するセンサケーブルと、
センサアセンブリに関連する情報を保存するメモリ回路と、
通信モード中に、前記メモリ回路とプロセストランスミッタの間でデジタル通信が行われるように、前記センサケーブルに接続されたインターフェース回路とを備えるセンサアセンブリ。
【請求項13】
前記センサ本体は、温度センサであることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項14】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに電磁誘導結合するようになっていることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項15】
前記インターフェース回路は、変圧器であることを特徴とする請求項14に記載のセンサアセンブリ。
【請求項16】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに静電容量結合するようになっていることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項17】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項18】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項19】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路用の電力を、前記センサケーブルを介して受け取られる前記変調された搬送信号から取り出すようになっていることを特徴とする請求項18に記載のセンサアセンブリ。
【請求項20】
前記インターフェース回路は、RFIDタグを含むことを特徴とする請求項18に記載のセンサアセンブリ。
【請求項21】
前記インターフェース回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項18に記載のセンサアセンブリ。
【請求項22】
前記センサ本体からプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないことを特徴とする請求項12に記載のセンサアセンブリ。
【請求項23】
センサアセンブリとともに用いるプロセストランスミッタであって、
センサアセンブリからセンサ信号を受け取るために、プロセストランスミッタを、センサアセンブリから延びるセンサケーブルに接続するインターフェース回路と、
センサアセンブリに関連する情報を受け取るメモリ回路と、
前記メモリ回路とセンサアセンブリとの間でデジタル通信を行いうるよう、前記インターフェース回路に接続されたセンサ通信回路とを備えるプロセストランスミッタ。
【請求項24】
前記センサアセンブリは、温度センサアセンブリであることを特徴とする請求項23に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項25】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項23に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項26】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項23に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項27】
前記センサ通信回路はRFIDリーダ回路を含むことを特徴とする請求項26に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項28】
前記センサ通信回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項26に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項29】
前記センサ通信回路は、前記メモリ回路用の電力を、余剰なトランスミッタ電流から取り出すようになっていることを特徴とする請求項27に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項30】
センサアセンブリとともに用いるプロセストランスミッタであって、
測定モード中に、センサアセンブリからセンサ信号を受け取るために、プロセストランスミッタを、センサアセンブリから延びるセンサケーブルに接続するインターフェース回路と、
センサアセンブリに関連する情報を受け取るメモリ回路と、
通信モード中に、前記メモリ回路とセンサアセンブリとの間でデジタル通信を行いうるよう、前記インターフェース回路に接続されたセンサ通信回路とを備えるプロセストランスミッタ。
【請求項31】
前記センサアセンブリは、温度センサアセンブリであることを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項32】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項33】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項34】
前記センサ通信回路はRFIDリーダ回路を含むことを特徴とする請求項33に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項35】
前記センサ通信回路は、前記メモリ回路用の電力を、余剰なトランスミッタ電流から取り出すようになっていることを特徴とする請求項34に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項36】
前記センサ通信回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項33に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項37】
前記センサアセンブリからプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないようになっていることを特徴とする請求項30に記載のプロセストランスミッタ。
【請求項38】
センサアセンブリ/プロセストランスミッタ・プラグアンドプレイシステムを組み立てる方法であって、
センサアセンブリを、センサケーブルを介して、プロセストランスミッタに接続する工程と、
前記センサケーブルを介して、プロセストランスミッタからセンサアセンブリへ搬送信号を伝送し、この搬送信号によって、センサアセンブリと関連づけられたメモリ回路に給電する工程と、
前記メモリ回路に保存されているセンサアセンブリの特性に関するデータを基にして、このデータを含む搬送信号を生成するため、前記搬送信号を変調する工程と、
前記センサアセンブリの特性に関するデータを得るために、前記変調された搬送信号を復調する工程と、
前記センサアセンブリの特性に関するデータを基に、プロセストランスミッタの設定を行う工程とを含む方法。
【請求項39】
前記メモリ回路に保存するためのデータを含む変調された搬送信号を生成するために、前記搬送信号をプロセストランスミッタにおいて変調する工程と、
前記メモリ回路に保存するためのデータを含む変調された搬送信号を復調する工程と、
前記メモリ回路に保存するためのデータをメモリ回路に書き込む工程とを含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記センサアセンブリは、温度センサアセンブリであることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項41】
センサアセンブリ/プロセストランスミッタ・プラグアンドプレイシステムであって、
センサアセンブリからセンサ信号を受け取るために、プロセストランスミッタを、センサアセンブリから延びるセンサケーブルに接続するトランスミッタインターフェース回路と、
センサアセンブリに関連する情報を受け取るトランスミッタメモリ回路と、
前記メモリ回路とセンサアセンブリとの間でデジタル通信を行いうるよう、前記インターフェース回路に接続されたセンサ通信回路とを備えるプロセストランスミッタ、および
センサ本体と、
前記センサ本体からプロセストランスミッタへセンサ信号を送るために、センサ本体をプロセストランスミッタに接続するセンサケーブルと、
センサアセンブリに関連する情報を保存するセンサメモリ回路と、
前記メモリ回路とプロセストランスミッタの間でデジタル通信が行われるように、前記センサケーブルに接続されたセンサインターフェース回路とを備えるセンサアセンブリからなるセンサアセンブリ/プロセストランスミッタ・プラグアンドプレイシステム。
【請求項42】
前記センサ本体は、温度センサであることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項43】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに電磁誘導結合するようになっていることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項44】
前記インターフェース回路は、変圧器であることを特徴とする請求項43に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項45】
前記インターフェース回路は、前記メモリ回路を、前記センサケーブルに静電容量結合するようになっていることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項46】
前記センサアセンブリに関連する情報は、センサアセンブリの特性に関するデータを含むことを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項47】
前記デジタル通信は、変調された搬送信号によって行われることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項48】
前記センサインターフェース回路は、前記センサメモリ回路用の電力を、前記センサケーブルを介して受け取られる前記変調された搬送信号から取り出すようになっていることを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項49】
前記インターフェース回路はRFIDタグを含み、前記センサ通信回路はRFIDリーダ回路を含むことを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項50】
前記センサインターフェース回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項51】
前記センサ本体からプロセストランスミッタへ送られるセンサ信号は、増幅されないようになっていることを特徴とする請求項41に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項52】
前記センサ通信回路は、変調/復調回路を含むことを特徴とする請求項47に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【請求項53】
前記センサ通信回路は、余剰なトランスミッタ電流から、電力を取り出すようになっていることを特徴とする請求項49に記載のセンサ/トランスミッタ・プラグアンドプレイ。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2012−506591(P2012−506591A)
【公表日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533135(P2011−533135)
【出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【国際出願番号】PCT/RU2009/000558
【国際公開番号】WO2010/047621
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(597115727)ローズマウント インコーポレイテッド (240)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【国際出願番号】PCT/RU2009/000558
【国際公開番号】WO2010/047621
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(597115727)ローズマウント インコーポレイテッド (240)
【Fターム(参考)】
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