説明

用紙搬送装置及び画像形成装置

【課題】紙に生じたカールを確実に除去すること。
【解決手段】定着部より用紙搬送方向下流側に、通過する用紙の搬送方向始端部との距離に応じた電圧を出力する用紙センサーを配置する。用紙センサーの出力電圧Vが閾値Vx以上のとき、制御部はカール除去装置を構成する硬質ローラー71と軟質ローラー72からなるローラー対70をパターン1の位置にする。また、出力電圧Vが閾値Vxより小さくて閾値Vyより大きいとき、制御部はローラー対70をパターン2(ホームポジション)の位置にする。そして、出力電圧Vが閾値Vy以下のとき、制御部100はローラー対70をパターン3の位置にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙のカールを除去することができる用紙搬送装置及び当該用紙搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を用いた画像形成装置では、用紙上にトナー像を形成した後、その用紙を加熱・加圧することによりトナー像を溶融させて用紙に定着させ、その後排出する。このような画像形成装置では、定着処理後の用紙が表面側または裏面側に反るように湾曲変形(カール)することが多い。用紙がカールすると、紙詰まり、排出トレイでのかさばり等が発生するため、これを回避するために用紙のカールを除去するためのカール除去装置が一般的に設けられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−29554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
定着処理後の用紙のカールは、用紙上のトナー量や用紙の種類等によって方向や強さが異なる。また、同じ用紙であっても、画像が異なるとカールの具合が異なる場合がある。しかし、カール除去装置は常に同じ条件でカール除去を行うため、強いカールを完全に除去することができない場合もあった。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、用紙に生じたカールを確実に除去することができる用紙搬送装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における用紙搬送手段は、電子写真方式で画像形成がなされ定着処理が施された用紙を排出するための排出搬送路と、剛体から成る硬質ローラーと、当該硬質ローラーに対向して圧接する弾性層を有する軟質ローラーを有し、前記硬質ローラーと前記軟質ローラーは互いの回転軸が平行で且つ互いの回転軸の相対位置が固定されて配置され、前記排出搬送路上に配置されて前記用紙が前記硬質ローラーと前記軟質ローラーのニップ部を通過することにより、当該用紙を搬送しながら当該用紙のカールを除去するカール除去手段と、前記用紙搬送方向に対する前記硬質ローラーと前記軟質ローラーの回転中心を結んだ線の角度を変化させて前記カール除去手段の前記用紙のカールを除去する力を可変させるために、前記カール除去手段を前記回転軸と平行な軸回りに回動させる駆動手段と、前記排出搬送路上であって前記カール除去手段より用紙搬送方向上流側に配置され、前記定着処理後の用紙のカール度合いを検出する検出手段と、前記検出された用紙のカール度合いに応じて前記カール除去手段の回動角度を決定し、当該決定した回動角度だけ前記カール除去手段を回動させる制御を前記駆動手段に対して行う制御手段と、備える。
【0007】
ここで、「用紙のカール度合い」とは、用紙のカールの強さをいう。電子写真方式における定着処理は、用紙が加熱ローラーと加圧ローラーのニップ部を通過することによってその用紙が加圧・加熱されることによって行われる。このとき、用紙は加熱され、更に、加熱ローラーは加圧ローラーの外周面に圧接されて配置されているのが一般的であるため、用紙は加熱ローラーの周面に沿った向きにカールしていた。用紙のカール度合いは形成された画像の量(トナー量)や用紙の種類によって異なる。
【0008】
また、このカールを除去するためのカール除去手段は、用紙搬送方向に対する硬質ローラーと軟質ローラーの回転中心を結んだ線の角度によって用紙のカールを除去する力(カール除去力)が可変することができる。
【0009】
そこで、検出手段が定着処理後の用紙のカール度合いを検出し、検出したカール度合いに応じて制御手段がカール除去手段の回動角度を決定してカール除去手段を回動させる、即ち、用紙搬送方向に対する硬質ローラーと軟質ローラーの回転中心を結んだ線の角度を可変することにより、用紙のカール度合いに合わせてカール除去装置のカール除去力を調整することができる。つまり、用紙のカールを確実に除去すると共に、カール除去手段によって逆にカールが形成されてしまう事態を防ぐことができる。
【0010】
また、上記構成において、前記検出手段は、前記用紙が当該検出手段の直近を通過する際の当該検出手段と当該用紙の用紙搬送方向始端部までの距離を測定することによって前記用紙のカール度合いを検出するものであることが望ましい。
【0011】
排出搬送路を搬送される用紙がカールしていると、その用紙の用紙搬送方向始端部は上向き又は下向きにカールしていることになる。上向き又は下向きの何れにカールしているかは、搬送路における加熱ローラーの配置位置によって異なる。ここでは、下向きにカールする場合を例に説明すると、カールが強くなればなるほど、用紙の始端部は下を向くため、排出搬送路の上部から遠くなる。この現象を利用して、検出手段を排出搬送路上に配置し、検出手段から用紙の始端部までの距離を測定することによって用紙のカール度合いを簡単に検出することができる。
【0012】
また、上記構成において、前記検出手段は、前記用紙が当該検出手段の直近を通過する際の当該検出手段と当該用紙までの距離を当該用紙の用紙搬送方向始端部から用紙搬送方向終端部にかけて測定し、測定した距離のうち、最も短い距離と最も長い距離の差分を前記用紙のカール度合いとして検出するものであることが望ましい。
【0013】
この構成によれば、検出手段が用紙の用紙搬送方向始端部から終端部にかけて検出手段と用紙の間の距離を測定し、最も短い距離と最も長い距離の差分をカール度合いとすることにより、より正確にカール度合いを検出することができる。つまり、制御手段は用紙のカール度合いに応じてカール除去手段を適切に回動させることができ、用紙のカール除去の確実性を高めることができる。
【0014】
また、上記構成において、前記カール除去手段を収容し、前記排出搬送路の一部となるものであって前記ニップ部を介して形成された搬送路と、側面に突出した前記回転軸と平行な支持部を有するケーシングを更に備え、前記駆動手段は前記支持部に駆動力を与えて前記ケーシングを回動させることによって、前記カール除去手段を前記回転軸と平行な軸回りに回動させるものであることが望ましい。
【0015】
この構成によれば、ケーシングにカール除去手段(つまり硬質ローラーと軟質ローラー)を収容させることにより、ケーシングの支持部を回動駆動するだけで、硬質ローラーと軟質ローラーも同時に回動させることができる。即ち、硬質ローラーと軟質ローラーの回転中心を結んだ線の角度を簡単に変化させることができる。
【0016】
本発明における画像形成装置は、用紙に画像を形成する画像形成手段と、前記画像が形成された用紙を排出トレイまで搬送する上記構成に示した用紙搬送装置と、を備えたものである。
【0017】
この構成によれば、上記構成と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、検出手段が定着処理後の用紙のカール度合いを検出し、検出されたカール度合いに応じて制御手段がカール除去手段の回転角度を決定してカール除去手段を回動させる、即ち、用紙搬送方向に対する硬質ローラーと軟質ローラーの回転中心を結んだ線の角度を可変することにより、用紙のカール度合いに合わせてカール除去装置のカール除去力を制御することができる。つまり、用紙のカールを確実に除去すると共に、カール除去手段によって逆にカールが形成されてしまう事態を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図。
【図2】カール除去装置の周辺を拡大した図。
【図3】カール除去装置の構造を説明するための外観図。
【図4】硬質ローラーと軟質ローラーの位置関係を示した図。
【図5】ケーシングの回動によって変化するカール除去力について説明するための図。
【図6】用紙センサーの周辺を拡大した図。
【図7】第1の実施の形態におけるケーシングの回動処理の流れを示したフローチャート。
【図8】第2の実施の形態におけるケーシングの回動処理の流れを示したフローチャート。
【図9】第2の実施の形態における用紙センサーの物体の検知位置と出力電圧の関係を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔第1の実施の形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す断面図であり、図2はカール除去装置7の周辺を拡大した図である。ここでは、画像形成装置1としてコピー、プリンター、ファクシミリ等の機能を備えた複合機を例に説明するが、各機能単体の装置であってもよく、つまりは電子写真方式の画像形成装置であればよい。
【0021】
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する装置本体10と、装置本体10上に配置される原稿搬送部20とを備える。装置本体10の内部には、複写する原稿画像を光学的に読み取る原稿読取部25と、用紙に画像形成処理を行う画像形成部30と、画像形成部30へ搬送される用紙を貯留する給紙部40と、用紙を給紙部40から画像形成部30を経由して用紙排出口10Eまで搬送する搬送経路50とが収容されている。
【0022】
原稿搬送部20は、ADF(Automatic Document Feeder)を備え、装置本体10の上面に開閉自在に取り付けられている。原稿搬送部20は、装置本体10における所定の原稿読取位置(第1コンタクトガラス241が組み付けられた位置)に向けて、複写される原稿を自動給送する。一方、ユーザーが手置きで原稿を所定の原稿読取位置(第2コンタクトガラス242の配置位置)に載置する場合は、原稿搬送部20は上方に開けられる。原稿搬送部20は、原稿が載置される原稿トレイ21と、原稿を自動原稿読取位置へ給紙する原稿給紙部22と、読取後の原稿が排出される原稿排出トレイ23とを含む。
【0023】
原稿読取部25は、装置本体10の上面の原稿搬送部20から自動給送される原稿の読取用の第1コンタクトガラス241、又は手置きされる原稿の読取用の第2コンタクトガラス242を通して、原稿の画像を光学的に読み取る。原稿読取部25内には、光源、移動キャリッジ、反射ミラー等を含む走査機構と、撮像素子とが収容されている(図略)。走査機構は、原稿に光を照射し、その反射光を撮像素子に導く。撮像素子は、前記反射光をアナログ電気信号に光電変換する。前記アナログ電気信号は、A/D変換回路でデジタル電気信号に変換された後、画像データとして画像形成部30に入力される。
【0024】
原稿読取部25の前面には、入力操作部6が設けられている。この入力操作部6には、ユーザーが実行指示を入力するためのスタートキー61、印刷部数等を入力するためのテンキー62、各種動作の操作ガイド情報等を表示し、これら各種設定入力用にタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等からなる表示部63、表示部63で設定された設定内容等をリセットするリセットキー64、実行中の動作を停止させるためのストップキー65、コピー機能、プリンター機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を切り換えるための機能切換キー66等が備えられている。
【0025】
画像形成部30は、トナー画像を生成しこれを用紙上に転写する作像部31、前記トナー像を用紙に定着させる定着部36を含む。作像部31は、フルカラーのトナー像を形成するために、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナー像を形成する4つのユニット32Y、32M、32C及び32Kを含む画像形成ユニット32と、該画像形成ユニット32の上に隣接して配置された中間転写ユニット33と、中間転写ユニット33上に配置されたトナー補給部34とを含む。
【0026】
各画像形成ユニット32Y、32M、32C及び32Kは、感光体ドラム321と、この感光体ドラム321の周囲に配置された、帯電器322、露光器323、現像装置324、一次転写ローラー325及びクリーニング装置326とを含む。
【0027】
感光体ドラム321は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。帯電器322は、感光体ドラム321の表面を均一に帯電する。露光器323は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム321の周面に、原稿画像の画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
【0028】
現像装置324は、感光体ドラム321上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム321の周面にトナーを供給する。一次転写ローラー325は、中間転写ユニット33に備えられている中間転写ベルト331を挟んで感光体ドラム321とニップ部を形成し、感光体ドラム321上のトナー像を中間転写ベルト331上に一次転写する。クリーニング装置326は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム321の周面を清掃する。
【0029】
中間転写ユニット33は、中間転写ベルト331、駆動ローラー332、従動ローラー333及びテンションローラー334を備える。中間転写ベルト331は、これらローラー332、333及び334に架け渡された無端ベルトであって、該中間転写ベルト331の外周面には、複数の感光体ドラム321からトナー像が重ね塗りされる(一次転写)。駆動ローラー332は中間転写ベルト331を周回させるための駆動力が付与されるローラーであり、その周面に対向して二次転写ローラー35が配置されている。駆動ローラー332と二次転写ローラー35とのニップ部は、中間転写ベルト331に重ね塗りされたフルカラーのトナー像を用紙に転写する二次転写部35Aとなる。尚、従動ローラー333は、中間転写ベルト331の周回に応じて従動するローラーであり、テンションローラー334は中間転写ベルト331に所定の張力を付与するローラーである。
【0030】
トナー補給部34は、イエロー用トナーコンテナ34Y、マゼンタ用トナーコンテナ34M、シアン用トナーコンテナ34C及びブラック用トナーコンテナ34Kを含む。これらトナーコンテナ34Y、34C、34M及び34Kは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、YMCK各色に対応する画像形成ユニット32Y、32M、32C及び32Kの現像装置324に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
【0031】
定着部36は、誘導加熱方式で加熱される定着ベルトを外周に備えた加熱ローラー361と、加熱ローラー361に押圧当接されて定着ニップ部を形成する加圧ローラー362とを含む。上記二次転写部35Aにおいてトナー像が二次転写された用紙は、上記定着ニップ部を通過し、加熱及び加圧されることで、トナー像が用紙表面に定着される。
【0032】
給紙部40は、画像形成処理が施される用紙を収容する2段の給紙カセット40A及び40Bを備える。これら給紙カセット40A及び40Bは、装置本体10の前方から手前
ットであるが、装置本体10の右側面10Rには、手差し給紙用の給紙トレイ46も設けられている。給紙トレイ46は、その下端部において装置本体10に対して開閉自在に取り付けられている。ユーザーは、手差し給紙を行う場合、図示の通り給紙トレイ46を開き、その上に用紙を載置する。
【0033】
給紙カセット40A(40B)は、複数の用紙が積層されてなる用紙束を収納する用紙収容部41と、前記用紙束を給紙のためにリフトアップするリフト板42とを備える。給紙カセット40A(40B)の右端側の上部には、ピックアップローラー43と、給紙ローラー44とリタードローラー45とのローラー対とが配置されている。ピックアップローラー43及び給紙ローラー44の駆動により、給紙カセット40A内の用紙束の最上層の用紙が1枚ずつ繰り出され、搬送経路50の上流端へ搬入される。一方、給紙トレイ46に載置された用紙は、同様にピックアップローラー461及び給紙ローラー462の駆動によって、搬送経路50へ搬入される。
【0034】
搬送経路50は、給紙部40から作像部31を経由して定着部36の出口まで用紙を搬送する主搬送路50Aと、用紙に対して両面印刷を行う場合に片面印刷された用紙を作像部31に戻すための反転搬送路50Bと、主搬送路50Aの下流端から反転搬送路50Bの上流端へ用紙を向かわせるためのスイッチバック搬送路50Cと、主搬送路50Aの下流端から装置本体10の左側面10Lに設けられた用紙排出口10Eまで用紙を水平方向に搬送する排出搬送路50Dとを含む。
【0035】
主搬送路50Aの、二次転写部35Aよりも上流側には、レジストローラー対51が配置されている。用紙は、レジストローラー対51にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、二次転写部35Aに送り出される。この他、主搬送路50Aには、用紙を搬送するための搬送ローラー52が複数配置されている。他の搬送路50B、50C、50Dも同様である。
【0036】
また、定着部36より用紙搬送方向下流側であって、排出搬送路50Dの用紙搬送方向上流側にはカール除去装置(カール除去手段)7と用紙センサー(検出手段)791が配置されている。カール除去装置7は、定着処理後の用紙のカールを除去するものであり、搬送ローラーとしても機能する。カール除去装置7と用紙センサー791については、後ほど詳しく説明する。
【0037】
搬送経路50の最下流端にある排紙ローラー53は、用紙排出口10Eの下方に設けられた用紙排出トレイに用紙を排出するか、若しくは、装置本体10の左側面10Lに配置される図略の後処理装置に用紙排出口10Eを通して用紙を送り込む。
【0038】
次に、カール除去装置7について詳しく説明する。図3はカール除去装置7の構造を説明するための外観図であり、図4は硬質ローラー71と軟質ローラー72の位置関係を示した図である。カール除去装置7は、金属等の硬質材料で作られた硬質ローラー71と、合成樹脂等の柔軟な材料で作られた軟質ローラー72と、これらローラー対を収納するケーシング75を備えている。硬質ローラー71の回転軸71aと軟質ローラー72の回転軸72aは互いに平行であり、それぞれケーシング75に設けられた軸受けに回転自在に軸支されている。尚、硬質ローラー71の外周面は軟質ローラー72の外周面に圧接されている。以下、硬質ローラー71と軟質ローラー72を、適宜「ローラー対70」と表記する。
【0039】
図4に示すように、ケーシング75は、直径方向に搬送路77が形成されている。この搬送路77はカールした用紙が進入できるような大きさを持ち、用紙の入口と出口になる両側の開口部はロート状に広がっている。この搬送路77の中間部に硬質ローラー71と軟質ローラー72が圧接状態で配置されている。
【0040】
ケーシング75は、その両側面に突出して設けられた回転軸75aが画像形成装置1の内部にあるフレームFに回転自在に軸支されており、一方の回転軸75aに取り付けられた歯車76が、フレームFに設けられたケーシング回転用モーター(駆動手段)80の出力軸に取り付けられた歯車81に噛合している。つまり、ケーシング回転用モーター80が駆動すると、その駆動力が歯車81と歯車76を介して回転軸75aに伝達される。これにより、ケーシング75は硬質ローラー71と軟質ローラー72を内蔵したまま回転軸75a回りに回動する。
【0041】
硬質ローラー71の回転軸71aの一方の端部には歯車71bが取り付けられており、この歯車71bが、ケーシング75内に設けられたローラー回転用モーター85の出力軸に取り付けた歯車76に噛合している。このため、ローラー回転用モーター85を駆動すると、その駆動力が歯車76から歯車71bを介して回転軸71aに伝達される。これにより、硬質ローラー71が回転する。軟質ローラー72は、回転自在に軸支されており、硬質ローラー71に圧接されているので、当該硬質ローラー71の回転によって従動回転する。
【0042】
カール除去装置7は、用紙Pの搬送をするガイドとしての機能も有するもので、図1に示すように、定着部36の用紙搬送方向下流側の直近に設置されている。そして、図4に示すように、硬質ローラー71が矢印R1方向、軟質ローラー72が矢印R2方向に回転する。定着部36によって定着処理が施された用紙Pは、搬送ローラー52に搬送されて搬送路77に進入し、ローラー対70のニップ部を通過して、矢印F方向に送り出される。
【0043】
ここで、用紙Pのカール方向について説明する。用紙Pは定着部36の加熱ローラー361と加圧ローラー362のニップ部を通過する際に加熱されてカールが生じる。加熱ローラー361は加圧ローラー362の外周面に圧接されて配置されているため、用紙Pは加熱ローラー361の周面に沿った向きにカールすることになる。つまり、定着処理後の用紙Pを用紙搬送方向に向かって見たときに、用紙Pの始端部及び終端部が下を向いた方向にカールする。以下「用紙Pのカール度合い」とは、用紙Pの加熱ローラー361の周面に沿った向きのカールの強さをいう。
【0044】
この用紙Pのカールを除去するために、加熱ローラー361の周面に沿った向きとは逆向きに用紙Pをカールさせるように、硬質ローラー71と軟質ローラー72を配置する。こうすることで、用紙Pがローラー対70のニップ部を通過する際に、硬質ローラー71が加熱ローラー361の周面に沿った向きとは逆向きに用紙Pを押圧することになる。図4を用いて説明すると、搬送路77の上側に硬質ローラー71、下側に軟質ローラー72を配置することで、用紙Pは硬質ローラー71に押されて軟質ローラー72側に凹まされることになる。つまり、定着部36にて生じた用紙Pのカールが、ローラー対70に矯正されて除去される。
【0045】
また、ローラー対70によるカール除去力は、ケーシング回転用モーター80がケーシング75を回動させることによって制御可能である。「カール除去力」とは、用紙Pを硬質ローラー71の周面に沿った向き(つまり、加熱ローラー361の周面に沿った向きとは逆向き)にカールさせる力をいう。カール除去力が強いときは、用紙Pは硬質ローラー71の周面に沿った向きにきつくカールされることになり、即ち、加熱ローラー361の周面に沿った向きのカールを矯正する力が強くなる。逆に、カール除去力が弱いときは、用紙Pは緩くカールされることになり、即ち、加熱ローラー361の周面に沿った向きのカールを矯正する力が弱くなる。
【0046】
図5は、ケーシング75の回動によって変化するカール除去力について説明するための図である。点線で示した矢印Fは用紙搬送方向であり、ケーシング75を回動することによって用紙搬送方向に対する硬質ローラー71と軟質ローラー72の回転中心を結んだ線91の角度を可変することによって、カール除去力を制御することができる。
【0047】
図5におけるパターン2は、用紙搬送方向に対する硬質ローラー71と軟質ローラー72の回転中心を結んだ線91が垂直であり、ローラー対70がホームポジションにあるときの位置である。
【0048】
パターン1は、用紙搬送方向に対する硬質ローラー71と軟質ローラー72の回転中心を結んだ線91が90°より大きい予め定められた角度αにあるときの図である。パターン1の場合、ローラー対70がホームポジションにあるときに比べてニップ部を通過する用紙Pを軟質ローラー72側に凹ませる力が弱くなり、カール除去力は弱くなる。
【0049】
パターン3は、用紙搬送方向に対する硬質ローラー71と軟質ローラー72の回転中心を結んだ線91が90°未満の予め定められた角度βにあるときの図である。パターン3の場合、ローラー対70がホームポジションにあるときに比べてニップ部を通過する用紙Pを軟質ローラー72側に凹ませる力が強くなり、カール除去力は強くなる。
【0050】
定着処理後の用紙Pのカール度合いは、用紙上のトナー量や用紙の種類等によって異なる。このように条件によってカール度合いの異なってくる用紙Pのカールを確実に取り除くため、また用紙Pのカールを矯正しすぎてカール除去装置7が逆にカールを形成してしまう事態を防ぐために、用紙センサー791が定着処理後の用紙Pまでの距離を測定し、制御部(検出手段、制御手段)100が用紙センサー791の測定結果に応じたカール度合いに合わせてケーシング75を回動させて、カール除去装置7のカール除去力を制御する。こうすることで、用紙Pのカール度合いに合わせてカール除去装置7のカール除去力を調節できるため、用紙Pのカールを確実に取り除くことができる。また、カール除去装置7が逆にカールを形成してしまうことがない。以下、カール除去装置7のカール除去力の制御方法について詳しく説明する。
【0051】
用紙センサー791は、例えば光学式又は超音波距離センサー等のアナログセンサーであり、排出搬送路50Dの上側に配置される。そして、用紙センサー791は、用紙センサー791から排出搬送路50Dを搬送されてきた用紙Pの用紙搬送方向始端部(以下、単に「用紙Pの始端部」と表記する)までの距離に応じた電圧を制御部100に出力する。用紙センサー791は、用紙Pの始端部までの距離に反比例した電圧を出力する。つまり、用紙Pの始端部が用紙センサー791に近いほど、用紙センサー791は大きな電圧を出力し、用紙Pの始端部が用紙センサー791から遠いほど、用紙センサー791は小さな電圧を出力する。
【0052】
尚、図1及び図2において、用紙センサーとして791と792の2個を提示しているが、本実施の形態では用紙センサー791を用いる。第2の実施の形態にて説明するが、用紙Pの始端部から終端部までの距離に応じた電圧の最大値と最小値の差分を用いて用紙Pのカール度合いを検出するときは、用紙センサー792を用いる。従って、用紙センサー791と792は、両方に設置される必要はなく、用紙Pのカール度合いの検出方法に応じて、何れかの位置に配置されていればよい。
【0053】
図6は、用紙センサー791の周辺を拡大した図である。本実施の形態の画像形成装置1の場合、主搬送路50Aは画像形成装置1の上下方向に沿ってほぼ垂直に形成されているが、排出搬送路50Dは、定着部36の出口付近から画像形成装置1の左側に向かって湾曲する湾曲部501を有し、排出搬送路50Dの後半は用紙排出口10Eまでほぼ水平に形成されている。カール除去装置7は、定着部36より用紙搬送方向下流側であって定着部36の直近に配置される。このため、カール除去装置7より用紙搬送方向上流側に配置される用紙センサー791は、排出搬送路50Dの湾曲部分に配置されることになる。
【0054】
このように、定着部36から用紙搬送方向下流側の搬送路が湾曲している場合、用紙Pは、その始端部を排出搬送路50Dの上部に擦るようにして搬送される。しかし、用紙Pがカールしていると、用紙搬送方向始端部が下を向いているため、用紙Pの始端部と排出搬送路50Dの上部との間に距離ができる。そして、図6に示すように、用紙Pのカール度合いが大きいほど、用紙Pの始端部と排出搬送路50Dの上部との間の距離が大きくなる。図6に示す用紙P1〜P3において、カール度合いは用紙P1<用紙P2<用紙P3となっている。そして、用紙P1と排出搬送路50Dの上部との間の距離はL1、用紙P2と排出搬送路50Dの上部との間の距離はL2、用紙P3と排出搬送路50Dの上部との間の距離はL3であり、L1<L2<L3となっている。
【0055】
このように、用紙Pのカール度合いに応じて、用紙Pの始端部と排出搬送路50Dの上部との間の距離が異なってくるため、この距離を用紙センサー791が検出することによって、用紙Pのカール度合いを検知することができる。尚、本実施の形態では、用紙センサー791を1つだけ用いて用紙Pのカール度合いを検知することとしているが、複数の用紙センサーを用いて検知してもよく、用紙Pのカール度合いの検知方法はこれに限らない。
【0056】
図3に戻る。制御部100は、回動角度決定部110を有し、ケーシング75を回動させるためのケーシング回転用モーター80の駆動制御を行うものである。図7は、第1の実施の形態における制御部100によるケーシング75の回動処理の流れを示したフローチャートである。
【0057】
ここで、閾値Vx及びVy(Vx>Vy)を予め設定しておく。ローラー対70が図5に示すパターン1にあるときのカール除去力をもって矯正可能な用紙Pのカール範囲の中で最も強いカールを持った用紙Pが、排出搬送路50Dの湾曲部501を通過するときのその始端部と用紙センサー791との間の距離に相当する用紙センサー791の出力電圧がVxである。また、ローラー対70が図5に示すパターン3にあるときのカール除去力をもって矯正可能な用紙Pのカール範囲の中で最も弱いカールを持った用紙Pが、排出搬送路50Dの湾曲部501を通過するときのその始端部と用紙センサー791との間の距離に相当する用紙センサー791の出力電圧がVyである。
【0058】
そして、用紙センサー791の出力電圧がVyより大きくVxより小さいときは、用紙Pのカールはローラー対70がホームポジションにあるときのカール除去力をもって矯正することができる。以上の条件が合致するように、工場出荷前に設計者によって閾値Vx及びVy、硬質ローラー71と軟質ローラー72の回転中心を結んだ線91の用紙搬送方向に対する角度(α及びβ)が設定される。尚、本実施の形態では、閾値を2つ、ローラー対70の位置として3パターンを例に説明するが、閾値の数やローラー対70のパターン数はこれに限らない。
【0059】
まず、制御部100は、ケーシング回転用ローラー80に対してローラー対70をホームポジションにさせるための制御信号を出力し(ステップS1)、用紙センサー791が出力した出力電圧Vを取り込む(ステップS2)。出力電圧Vが閾値Vx以上のとき(ステップS3;YES)、制御部100はローラー対70をパターン1の位置にするための制御信号をケーシング回転用ローラー80に出力する(ステップS4)。
【0060】
また、出力電圧Vが閾値Vxより小さくて閾値Vyより大きいとき(ステップS5;YES)、制御部100はローラー対70をパターン2の位置にするための制御信号をケーシング回転用ローラー80に出力する(ステップS6)。そして、出力電圧Vが閾値Vy以下のとき(ステップS5;NO)、制御部100はローラー対70をパターン3の位置にするための制御信号をケーシング回転用ローラー80に出力する(ステップS7)。
【0061】
以上、説明したように、定着処理後の用紙Pのカール度合いを用紙センサー791と用紙Pの始端部との間の距離を測定することで検出し、検出結果に応じてローラー対70の位置を制御することにより、用紙Pのカール度合いに合わせてカール除去装置7のカール除去力を制御することができる。つまり、用紙Pのカールを確実に除去することができ、またカール除去装置7によって逆にカールが形成されてしまう事態を防ぐことができる。
【0062】
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態では、用紙センサー791が測定した用紙Pの始端部までの距離をカール度合いとし、そのカール度合いに合わせてローラー対70を回動させる方法について説明した。第2の実施の形態では、用紙センサー792が用紙Pの始端部から終端部にかけて用紙センサー792と用紙Pの間の距離を測定し、その測定距離に応じた電圧の最大値と最小値の差分をカール度合いとしてローラー対70を回動させる方法について説明する。
【0063】
尚、第2の実施の形態の画像形成装置1は、用紙センサー791に替えて用紙センサー792を用いるが、この他の構成要素は第1の実施の形態と同じである為、説明を省略する。
【0064】
用紙センサー792は、用紙センサー791と同様に、例えば光学式又は超音波距離センサー等のアナログセンサーであり、排出搬送路50Dを搬送されてきた用紙Pまでの距離を用紙搬送方向始端部から終端部にかけて測定し、その距離に応じた電圧を制御部100に逐次出力する。
【0065】
図8は、本実施の形態における制御部100によるケーシング75の回動処理の流れを示したフローチャートである。まず、制御部100は、ケーシング回転用ローラー80に対してローラー対70をホームポジションにさせるための制御信号を出力し(ステップS11)、用紙センサー792に用紙Pの始端部から終端部にかけて距離を測定させる。そして、制御部100は、用紙センサー792が距離に応じて出力した出力電圧Vを逐次取り込む(ステップS12)。
【0066】
次に、制御部100は、取り込んだ出力電圧Vのうち、最大値と最小値を抽出し、その差分Vdを計算する(ステップS13)。この差分Vdが小さいほどカールが弱く、差分Vdが大きいほどカールが強いことを示す。
【0067】
そして、Vd≦(Vp−Vq)÷3+Vpである場合(ステップS14;YES)、制御部100はローラー対70をパターン1の位置にするための制御信号をケーシング回転用ローラー80に出力する(ステップS18)。
【0068】
また、(Vp−Vq)÷3+Vp<Vd≦(Vp−Vq)×2÷3+Vpである場合(ステップS15;YES)、制御部100はローラー対70をパターン2の位置にするための制御信号をケーシング回転用ローラー80に出力する(ステップS16)。そして、Vd>(Vp−Vq)×2÷3+Vpである場合(ステップS15;NO)、制御部100はローラー対70をパターン3の位置にするための制御信号をケーシング回転用ローラー80に出力する(ステップS17)。
【0069】
ここで、用紙Pのカール度合いの判定式について図9を用いて説明する。図9は、用紙センサー792と検知位置の関係と出力電圧の関係を示した図である。
【0070】
用紙センサー792は、一点鎖線で示す位置LP1に物体を検出したときは電圧Vpを出力し、実線で示す位置LP2に物体を検出したときは電圧Vqを出力するとする。位置LP1は位置LP2より用紙センサー792に近い側とし、即ち電圧Vp>電圧Vqとなる。また、位置LP1及び位置LP2(電圧Vp及び電圧Vq)は予め定められた値であり、想定される用紙Pのカール度合いや搬送位置等を考慮して設定される。そして、位置LP1から位置LP2までの距離、即ち空間L13を用紙センサー792の測定方向に沿って3つに区切るとする。
【0071】
範囲d1は、空間L13を用紙センサー792の測定方向に沿って3つに区切ったときの1つ分の区切り範囲を示す。そして、用紙Pのカール度合いが範囲d1(区切り範囲1つ分)で収まる場合、用紙センサー792が出力した電圧の最大値と最小値の差分Vdは(Vp−Vq)÷3+Vp以下になるはずである。この条件を満足する場合、制御部100はローラー対70を最もカール除去力の弱いパターン1にする。
【0072】
そして、範囲d2は2つ分の区切り範囲を示す。用紙Pのカール度合いが範囲d1で収まらないが、範囲d2(区切り範囲2つ分)で収まる場合、差分Vdは、(Vp−Vq)÷3+Vpより大きく(Vp−Vq)×2÷3+Vp以下となるはずである。この条件を満足する場合、制御部100はローラー対70を通常のカール除去力を持つパターン2にする。
【0073】
更に、用紙Pのカール度合いが範囲d2で収まらない場合、差分Vdは(Vp−Vq)×2÷3+Vpより大きくなるはずである。この条件を満足する場合、制御部100はローラー対70を最もカール除去力の強いパターン3にする。
【0074】
尚、本実施の形態では、空間L13を3つに区切る(3等分する)こととして説明したが、区切り数はローラー対70の回動角度のパターン数に応じて変更可能であり、また等分でなくてもよい。そして、上記の判定式は用いずに、複数の異なるカール度合いに応じた差分を閾値として制御部100が記憶し、その閾値と差分Vdを比較することによって用紙Pのカール度合いを判定するようにしてもよい。
【0075】
以上、説明したように、用紙センサー792が用紙Pの始端部から終端部にかけて測定し、用紙センサー792の出力電圧の最大値と最小値の差分Vdをカール度合いとすることにより、より正確にカール度合いを検出することができる。つまり、制御部100は用紙Pのカール度合いに応じてローラー対70を適切に回動させることができ、用紙Pのカール除去の確実性を高めることができる。
【符号の説明】
【0076】
1 画像形成装置
7 カール除去装置
30 画像形成部
36 定着部
50D 排出搬送路
70 ローラー対
71 硬質ローラー
72 軟質ローラー
75 ケーシング
77 搬送路
80 ケーシング回転用モーター
85 ローラー回転用モーター
791、792 用紙センサー
100 制御部
110 回動角度決定部
361 加熱ローラー
362 加圧ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真方式で画像形成がなされ定着処理が施された用紙を排出するための排出搬送路と、
剛体から成る硬質ローラーと、当該硬質ローラーに対向して圧接する弾性層を有する軟質ローラーを有し、前記硬質ローラーと前記軟質ローラーは互いの回転軸が平行で且つ互いの回転軸の相対位置が固定されて配置され、前記排出搬送路上に配置されて前記用紙が前記硬質ローラーと前記軟質ローラーのニップ部を通過することにより、当該用紙を搬送しながら当該用紙のカールを除去するカール除去手段と、
前記用紙搬送方向に対する前記硬質ローラーと前記軟質ローラーの回転中心を結んだ線の角度を変化させて前記カール除去手段の前記用紙のカールを除去する力を可変させるために、前記カール除去手段を前記回転軸と平行な軸回りに回動させる駆動手段と、
前記排出搬送路上であって前記カール除去手段より用紙搬送方向上流側に配置され、前記定着処理後の用紙のカール度合いを検出する検出手段と、
前記検出された用紙のカール度合いに応じて前記カール除去手段の回動角度を決定し、当該決定した回動角度だけ前記カール除去手段を回動させる制御を前記駆動手段に対して行う制御手段と、
を備えた用紙搬送装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記用紙が当該検出手段の直近を通過する際の当該検出手段と当該用紙の用紙搬送方向始端部までの距離を測定することによって前記用紙のカール度合いを検出するものである請求項1に記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記用紙が当該検出手段の直近を通過する際の当該検出手段と当該用紙までの距離を当該用紙の用紙搬送方向始端部から用紙搬送方向終端部にかけて測定し、測定した距離のうち、最も短い距離と最も長い距離の差分を前記用紙のカール度合いとして検出するものである請求項1に記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記カール除去手段を収容し、前記排出搬送路の一部となるものであって前記ニップ部を介して形成された搬送路と、側面に突出した前記回転軸と平行な支持部を有するケーシングを更に備え、
前記駆動手段は前記支持部に駆動力を与えて前記ケーシングを回動させることによって、前記カール除去手段を前記回転軸と平行な軸回りに回動させるものである請求項1〜3の何れか一項に記載の用紙搬送装置。
【請求項5】
用紙に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像が形成された用紙を排出トレイまで搬送する用紙搬送装置と、
を備え、前記用紙搬送装置は請求項1〜4の何れか一項に記載のものである画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−63848(P2013−63848A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258479(P2011−258479)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】