説明

画像処理方法、画像処理装置、およびプログラム

【課題】画像データ群に含まれる画像データを表示する際に、当該画像データに関係する書き込み情報を表示すること。
【解決手段】第1画像データ群と第2画像データ群とを比較し、第1追加オブジェクトを抽出する。第1追加オブジェクトが抽出された画像データである対象画像データの投影の前に投影された画像データの第2追加オブジェクトを取得する。第1追加オブジェクトと第2追加オブジェクトの比較の結果し、第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトか否かを判断する。新規オブジェクトの場合は、対象画像データに表示されるように第1追加オブジェクトを追加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理方法、画像処理装置およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラは、その高性能化によって、用途が広がり、オフィスユースとしては会議記録の取り込みなどに利用されるようになった。特許文献1には、ホワイトボードに書かれた会議記録をビデオカメラで取り込み、撮影画像からホワイトボードに書き込まれた内容を分離して電子データとして記憶する技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2に開示されている技術は、プロジェクター投影された文書画像に対して書き込みを行ったスクリーンを撮影した画像と、プロジェクター投影画像を白画像にしてスクリーンを撮影することにより得た手書き画像とをリンクさせて記憶する。これによって、スクリーンに書き込まれた情報と文書画像とをリンクして記憶することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−253067号公報
【特許文献2】特開2008−152766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術では、プロジェクターでスクリーン上に投影した画像に対して書き込みが行われた画像を撮影した場合、撮影画像のすべての記入物が撮影画像の元画像に対する記入情報であると認識され処理していた。
【0006】
しかしながら、プロジェクターで投影している画像と、スクリーン上の記入情報は媒体が異なる。そのため、投影画像が切り替わったにも関わらず、スクリーン上の記入情報は切り替わる前の投影画像に対する記入情報が残っているなどの、投影画像とスクリーン上の記入物の不一致と言う現象が少なからず発生していた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像処理装置は、第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較する手段と、前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出する手段と、前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得する手段と、前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトか同一オブジェクトかを判断する手段と、前記判断された新規オブジェクト及び同一オブジェクトのそれぞれの格納先を決定する手段と、前記決定した格納先に前記取得した新規オブジェクト及び同一オブジェクトをそれぞれ格納する手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像データ群に含まれる画像データを表示する際に、当該画像データに関係する書き込み情報を表示することが可能な画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1のシステム構成を示す図である。
【図2】実施例1の画像データの状態遷移を示す図である。
【図3】実施例1の処理を示すフローチャートである。
【図4】実施例1の画像比較処理を示す図である。
【図5】前画像データにおける追加オブジェクトを示す図である。
【図6】追加オブジェクト比較処理を示すフローチャートである。
【図7】追加オブジェクトの位置、サイズの比較処理を示す図である。
【図8】追加オブジェクトの密度の比較処理を示す図である。
【図9】追加オブジェクトの密度分布の比較処理を示す図である。
【図10】追加オブジェクトの格納処理を示す図である。
【図11】追加オブジェクトの表示切り替え処理を示す図である。
【図12】実施例2の同一オブジェクト追加先判定の処理を示すフローチャートである。
【図13】実施例2の追加オブジェクト判定結果を示す図である。
【図14】実施例2のオブジェクト影響度の説明図である。
【図15】実施例2での出力結果を示す図である。
【図16】実施例3の新規オブジェクト追加先判定の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施例1]
図1は本発明の実施例1を実施するための画像処理装置に係るシステム構成例である。符号101はプログラムを実行し、システムの各構成を制御するCPUを示す。符号102は本実施形態において処理対象となる画像データやプログラム等を記憶する記憶装置を示す。符号103は本実施形態において処理対象となる画像データを入力する入力装置を示す。入力装置103としては、デジタルカメラやデータの入力端子などが含まれる。符号104は本実施形態において処理された画像を外部に出力するための出力装置を示す。出力装置としては、プロジェクタやデータの出力端子などが含まれる。符号105はROM(Read Only Memory)を示す。符号106はRAM(Random Access Memory)を示す。記憶装置102やROM105等に記憶されたプログラムなどはRAM106に展開されて、CPU101で実行される。
【0011】
ハードディスクなどで実装された記憶装置102には複数の画像データからなる第1画像データ群が記憶されている。CPU101は、記憶装置102に記憶された第1画像データ群に含まれる出力対象の画像を切り替えながら、当該出力対象画像をプロジェクターなどの画像出力装置104によって順次スクリーンなどに出力する。
【0012】
スクリーン上に投影された対象画像は、投影されたスクリーン上に直接書き込まれた書き込み情報とともにデジタルカメラなどの画像入力装置103で読み取られる。読み取られた画像データに、CPU101による前記プログラムの実行などにより前記書き込み情報が追加され、当該画像データを含む複数の画像データは第2画像データ群として、記憶装置に再び記憶される。
【0013】
図2は本発明の実施例1の会議における画像情報の状態遷移を表した図である。
第1画像データ群に含まれる対象画像データ1(201)は、プロジェクターなどの画像出力装置104により投影画像11(202)としてスクリーン上に投影される。
【0014】
投影画像11(202)が投影されているスクリーン上に書込み情報1の書込みが行われ、投影画像12(203)が作成される。
【0015】
投影画像12(203)が投影されている画像を会議記録としてデジタルカメラなどの画像入力装置103で撮影して、画像データ1をスクリーン上に投影した画像11(202)と、書込み情報1を合わせて撮影した撮影画像データ1(204)を作成する。
【0016】
次に、投影画像の切り替えを行う。画像出力装置104による投影画像を画像データ1(201)から画像データ2(205)に切り替えて、投影画像21(206)をスクリーン上に投影する。
【0017】
投影画像21(206)が投影されているスクリーン上に書込み情報2の書込みが行われ、投影画像22(207)が作成される。
【0018】
投影画像22(207)が投影されている画像を会議記録として画像入力装置103で撮影して、画像データ2をスクリーン上に投影した画像21(206)と、書込み情報1および書込み情報2を合わせて撮影した撮影画像データ2(208)を作成する。
【0019】
撮影画像データ1(204)及び撮影画像データ2(208)を含む画像データ群は、第2画像データ群として記憶装置102に記憶される。
【0020】
図3は本発明の実施例の処理フローチャートである。図3を参照して、本実施形態に係るシステムが図2に示した処理を行った場合の処理の詳細について説明する。
【0021】
S301において、システムは、入力データとしてスクリーン上に投影した元となった対象画像データと撮影画像データを入力する。ここでは、図2における対象画像データ2(205)と現在撮影した撮影画像データ2(208)を本実施形態の入力画像データとした場合について説明する。
【0022】
S302において、CPU101は、第1画像データ群と第2画像データ群とを比較してその差を抽出する。すなわち、入力画像データである第1画像データ群に含まれる対象画像データと第2画像データ群に含まれる撮影画像データとが比較され、差分画像が抽出される。
【0023】
図4は、入力画像データの比較処理の概念図である。
【0024】
4−Aの画像データは電子データであるのに対して、4−Bは撮影画像データである。そのため、4−Bの撮影画像データには、ユーザーに書き込まれた情報4−B3,4−B4のほかに、4−B1に示すように、スクリーン上にあるノイズや撮影時などに発生するノイズが存在する。また、元画像データは電子データであるために4−Dに示すように線などのエッジが明瞭であるのに対して、撮影画像データでは4−Eのように滲みやボケなどによりエッジがぼやけてしまう。
【0025】
したがって、画像の差分を抽出した場合は、4−Cの差分画像に示すように、4−C1のようなノイズによる差分や、4−C2のような線のにじみやぼけによる差分が抽出される。書き込み情報に対する差分画像抽出方法は特開2007−41832などにより、実現されている。
【0026】
S303では、CPU101は、差分画像から書き込み情報を追加オブジェクト(第1追加オブジェクト)として抽出する。ここで、第1追加オブジェクトは1つ又は複数のオブジェクトからなる。画像データに書き込みがされていない場合は、追加オブジェクトは抽出されない。後述する第2追加オブジェクトについても同様である。
【0027】
S302で行う画像比較ではノイズやにじみなどの小さな差分まで取得するため、追加オブジェクトの抽出処理では、本実施形態では対象画像データの周囲に発生する差分や差分データの大きさが閾値以下である場合に無視する処理(ノイズ除去処理)を行う。これによって、4−Cの差分画像から、4−Fに示すように、現在の対象画像データに対する書き込みによる差分である追加オブジェクトを取得することができる。
【0028】
S304では、CPU101は、現在処理した画像の前に処理を行った画像(すなわち、処理対象の画像が投影される前に投影された画像)から抽出された追加オブジェクト(第2追加オブジェクト)を取得する。すなわち、前処理画像の対象画像データ(201)と撮影画像データ(204)との画像比較においても、S302〜S303と同様に画像の比較および追加オブジェクトの抽出処理を行って、図5に示すような差分の追加オブジェクトを抽出する。
【0029】
S305では、CPU101は、S303及びS304で取得された追加オブジェクトの比較を行う。
【0030】
図6は追加オブジェクト比較処理のフローチャートである。本フローチャートを用いて追加オブジェクト比較処理の詳細を説明する。
【0031】
S601では追加オブジェクトが多値画像であった場合には、追加オブジェクトを黒、背景を白とする2値化処理を行う。
【0032】
S602では追加オブジェクトの外接矩形を取得する。外接矩形は位置とサイズで表現する。オブジェクトの画素が存在するX座標の最小値(Xmin)、およびY座標の最小値(Ymin)、X座標の最大値(Xmax)、Y座標の最大値(Ymax)を取得する。さらに、オブジェクトの左上の座標値(Xmin、Ymin)、オブジェクトの画素幅(Xmax−Xmin+1)、オブジェクトの画素高さ(Ymax−Ymin+1)で外接矩形を表現する。
【0033】
S603では追加オブジェクトの位置を比較する。画像の左上(画像原点)から、外接矩形の左上の位置(X、Y)を比較する。
【0034】
図7の撮影画像データ1から抽出した追加オブジェクトデータ(7−A)の追加オブジェクト(A1)と現画像の追加オブジェクトデータ(7−B)の追加オブジェクト(B1)の比較を行う。
【0035】
まず、追加オブジェクト(A1)と追加オブジェクト(B1)の位置の差分を取得する。それぞれの位置の差分 X(7−A1)−X(7−B1)、Y(7−A1)−Y(7−B1)を計算し、それぞれの閾値X(T)、Y(T)以上であるならば不一致と判定する。X(T)>|X(7−A1)−X(7−B1)|、Y(T)<|Y(7−A1)−Y(7−B1)となるため、追加オブジェクト(A1)と追加オブジェクト(B1)は異なるオブジェクトであると判定する。
【0036】
次に追加オブジェクト(A1)と追加オブジェクト(B2)の位置の差分を取得する。X(7−A1)−X(7−B2)、Y(7−A1)−Y(7−B2)を計算し、それぞれの閾値X(T)、Y(T)以上であるならば不一致と判定する。この例では、X(T)>|X(7−A1)−X(7−B2)|、Y(T)<|Y(7−A1)−Y(7−B2)となり、位置情報は一致していると判定して、同じオブジェクトの可能性があると判定してS603を行う。
【0037】
S604では、S603で一致していると判定されたオブジェクトについてオブジェクトのサイズを比較する。外接矩形のサイズとして幅(W)と高さ(H)を比較してそれぞれの閾値W(T)、H(T)以下であれば同じオブジェクトの可能性があるとし、閾値以上であれば異なるオブジェクトであると判定する。追加オブジェクト(A1)と追加オブジェクト(B2)は画像サイズのサイズ差を計算し、W(T)>|W(7−A1)−W(7−B2)|、H(T)<|H(7−A1)−H(7−B2)となり同じオブジェクトの可能性があるとしてS605を行う。
【0038】
S605では、画素密度を比較する。第8図のように画素密度(D)=追加オブジェクトの画素数(Obj(P))/外接矩形の画素数(R(P))で計算する。画素密度を比較して閾値D(T)以下であればで同じオブジェクトの可能性があるとし、閾値以上であれば異なるオブジェクトであると判定する。追加オブジェクトの画素密度をそれぞれ計算する。計算結果は、D(T)<|D(A1)−D(B1)となり同じオブジェクトの可能性があるとしてS605を行う。これによって、(8−A)の追加オブジェクトA1と(8−B)の追加オブジェクトB2は同一である可能性が高いが、位置、サイズが一致すると判定された(8−C)の追加オブジェクトを異なるデータであると識別することができる。
【0039】
S606では、画素密度の分布を比較する。第9図に示すように画像を細かい領域に分割し、それぞれの領域における画素密度の差が閾値以下であるかどうかの判定を行いう。画素密度の分布を比較することによって、(9−A)と(9−B)は同一であると判定される(9−C)とは異なるオブジェクトであると判定することができる。
【0040】
以上、S601〜S606までの処理で、追加オブジェクトA1は追加オブジェクトB2と同じオブジェクト(同一オブジェクト)であると判定することができる。また、追加オブジェクトB1に対する同じオブジェクトは前の撮影画像データには存在しないことがわかり、追加オブジェクトB1は現在の撮影画像において新規に出現したオブジェクト(新規オブジェクト)であると判定することができる。すなわち、S601〜S606の処理によれば、第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトであるか同一オブジェクトであるかを判断することができる。
【0041】
また、本実施例では同一判定の精度を上げるために、連結画素のストローク長やループ数などを同一オブジェクトの判定方法に用いることが可能である。
【0042】
S306では、追加オブジェクトの比較結果によって、現在の撮影画像データで新しく書き込まれた新規オブジェクトか、前の撮影画像データから存在する同一オブジェクトであるか判定する。
【0043】
S306のオブジェクト比較処理において、同一オブジェクトと判定された追加オブジェクトに対して、S308の同一オブジェクト追加先(格納先)決定処理を行う。図7に示した例では、追加オブジェクトA1と同一オブジェクトであると判定された追加オブジェクトB2に対して、S308の同一オブジェクト追加先決定処理が行われる。
【0044】
また、新規オブジェクトと判定された追加オブジェクトに対して、S307の新規オブジェクト追加先決定処理を行う。図7に示した例では、新規オブジェクトと判定された追加オブジェクトB1に対して、S307の新規オブジェクト追加先決定処理が行われる。
【0045】
S307では、新規オブジェクト追加先決定処理を行う。新規オブジェクトは、現在処理している対象画像データ2に対する書き込みである(すなわち、対象画像データ2が追加先画像データである)と判断され、対象画像データ2の表示レイヤーに対して追加するように決定される。
【0046】
このように新規オブジェクトを表示レイヤーに追加するように決定する事によって、後述するように、対象画像データ2に表示されるように新規オブジェクトを追加することができる。また、新規オブジェクトを対象画像データ2に追加することによって、他の画像データに対して後に行われるオブジェクトの比較処理(S305)にて、当該新規オブジェクトを第2追加オブジェクトとして用いることができる。
【0047】
S308では、同一オブジェクト追加先決定処理を行う。同一オブジェクトは、前回の撮影画像でも存在したオブジェクトであり、記入情報の消し忘れである可能性が高い。したがって、同一オブジェクトは、現在処理している画像データ2に対する書き込みではないと判定され、対象画像データ2の非表示レイヤーに対して追加されると決定される。
【0048】
このように同一オブジェクトを非表示レイヤーに追加するように決定する事によって、後述するように、対象画像データ2に表示されないように同一オブジェクトを追加することができる。
【0049】
S309では、追加オブジェクトの格納(追加)処理を行う。
図10を参照して、追加オブジェクトの格納方法について説明する。
格納先となる対象画像データ(10−A)はオブジェクトデータを表示する層(表示レイヤー)とオブジェクトデータを表示しない層(非表示レイヤー)を持ち、最終的に層構造(レイヤー構造)を重ねることによって、表示データを生成する。
【0050】
前の処理において、オブジェクトを表示データとして追加すると決定した新規オブジェクトに関しては10−Bに示すように、表示レイヤーに追加する。オブジェクトを非表示データとして追加すると決定した同一オブジェクトに関しては10−Cに示すように、非表示レイヤーに追加する。
【0051】
10−Aの対象画像データに対して、表示レイヤー、非表示レイヤーを重ねた形で、10−Dの出力結果を得ることができる。
【0052】
出力した画像データは図11に示したように、表示するレイヤーの切り替えを行うことによって、オブジェクトの表示、非表示をレイヤー毎に切り替えることが可能である。
【0053】
画像を表示する装置に備えるユーザーインターフェイスからの指示によって、本実施形態における最適表示である11−Aと全オブジェクト表示(撮影時の追加オブジェクトをすべて表示)である11−Bとを簡単に切り替えることが可能である。
【0054】
以上のように本実施例によれば、画像データ群に含まれる画像データを表示する際に、当該画像データに関係する書き込み情報のみを表示することが可能となる。すなわち、ある画像データが投影された画像に対して書き込まれた情報のみを当該画像データとともに表示することが可能となる。
【0055】
[実施例2]
実施例2では、同一オブジェクトの追加先決定処理に関して、実施例1とは異なる方法について説明する。
【0056】
図3に示した処理について、本実施例ではS306の同一オブジェクトの判定処理までは実施例1と同様の処理が行われるため、説明は省略する。
【0057】
図12は実施例2の処理を表す同一オブジェクト追加先決定処理のフローチャートである。図12のフローチャートを用いて実施例2を説明する。
【0058】
図13にはS306までの処理によって得られる結果が示されている。前撮影画像データ13−Aから得られた追加オブジェクトと、現撮影画像データ13−Bから得られた追加オブジェクトとを比較して、同一オブジェクト1、同一オブジェクト2、及び新規オブジェクト1をそれぞれ取得する。
【0059】
S1201では、前対象画像データに含まれるコンテンツに対する同一オブジェクトの影響度を計算する。ここで、前対象画像データとは、以前投影された画像データのことである。コンテンツとは対象画像データに予め含まれている図、表、文字、写真などのオブジェクトであり、背景以外の対象画像データのオブジェクトのことである。影響度とは、同一オブジェクトが対象画像データの表示に対して与える影響の度合いのことである。
【0060】
図14はオブジェクトとコンテンツの位置関係を示した図である。同一オブジェクト1とコンテンツ14Aの影響度を計算する。影響度はコンテンツとオブジェクトの外接矩形との間の距離に比例する。すなわち、影響度は、コンテンツとオブジェクトとの間の距離に応じて計算される。所定の閾値D(T)以上の距離が離れている場合、影響度は小さいと判定される。閾値Dは、任意の値が予め設定される。
【0061】
本実施例ではD(T)=0として、コンテンツと外接矩形が接触している場合に影響度が大きいと判定し、離れている場合は影響度が小さいと判定する。影響度の判定方法については、比較するコンテンツの大きさやオブジェクトの大きさによって動的に変更しても構わない。コンテンツ14Aと同一オブジェクト1の外接矩形の距離はD1であり、D1>0となり影響度が小さいと判定する。コンテンツ14Aと同一オブジェクト2の外接矩形の距離はD2であり、D2>0となり影響度が小さいと判定する。
【0062】
S1202では、現在の処理対象の画像データ(現対象画像データ)のコンテンツと同一オブジェクトとの影響度を計算する。コンテンツ14Bと同一オブジェクト1の外接矩形の距離はD3であり、D3>0となり影響度が小さいと判定する。コンテンツ14Aと同一オブジェクト2の外接矩形の距離はD4であり、コンテンツとオブジェクトが重なっているためD4<0となり影響度が大きいと判定する。
【0063】
S1203では影響度により追加先を決定する。同一オブジェクト1は、前対象画像データ、現対象画像データともに影響度が小さいので、継続して追加しても影響が小さいオブジェクトであると決定する。一方、同一オブジェクト2は、現対象画像データに対する影響度が大きいために、継続して追加すると影響が大きいオブジェクトであると決定する。
【0064】
S1204では、決定結果をもとにオブジェクトを追加するか否かの判定を行い、影響度の小さい同一オブジェクト1は表示されるように現対象画像データに追加すると判定される。すなわち、所定の閾値より影響度が小さい場合、現対象画像データに表示されるように同一オブジェクト1を追加すると判定する。また、影響度の大きい同一オブジェクト2は追加できない(または、非表示として追加する)と判定する。
【0065】
図15は、実施例2における追加オブジェクトの格納結果を示している。上記判定を行った後、図3のS309の画像データ格納処理によって、15−Aの対象画像データに対して、追加可能と判定された同一オブジェクト1は現対象画像データの表示レイヤー(15−B)へ格納する。追加不可と判定された同一オブジェクト2は現対象画像データに追加されない(または、非表示レイヤー(15−C)に格納される)。出力結果として15―Dに示す出力結果を出力する。
【0066】
なお、本実施例では、前対象画像データ及び現対象画像データのコンテンツに対する同一オブジェクトの影響度を計算し、当該影響度に応じて現対象画像データへの同一オブジェクトの追加(格納)方法を判定しているが、この方法に限定されない。現対象画像データのコンテンツに対する同一オブジェクトの影響度のみを計算し、現対象画像データへの同一オブジェクトの追加方法を判定してもよい。
【0067】
以上のように本実施例によれば、画像データ群に含まれる画像データを表示する際に、当該画像データのコンテンツに対して影響度の小さい同一オブジェクトを当該画像データに表示されるように追加することができる。また、影響度の大きい同一オブジェクトを当該画像データに非表示となるように追加することができる。
【0068】
[実施例3]
実施例3では、新規オブジェクトオブジェクトの追加先決定処理に関して、実施例1とは異なる方法について説明する。
【0069】
図3に示した処理について、本実施例ではS306の同一オブジェクトの判定処理までは実施例1と同様の処理であるので、説明は省略する。
【0070】
図16は実施例3の処理を表す新規オブジェクト追加先決定処理のフローチャートである。図16のフローチャートを用いて実施例3を説明する。
【0071】
S1601では入力されたオブジェクト(新規オブジェクト)の種別判定の処理を行う。本実施例では入力オブジェクトが文字であるか非文字であるかを判別する。オブジェクトの種別判別は、オブジェクトの連結画素を取り出して、一つ一つの連結画素の大きさがある程度そろっていることと、画素が規則正しく並んでいるなどで判別する。また、OCRを実行してある程度の閾値で認識できたら文字オブジェクトと判別する。入力オブジェクトが文字であるか非文字であるかの判別は、この方法に限定されず、任意の方法によって行われる。
【0072】
S1602において、非文字オブジェクトの現対象画像データとの関連度を計算する。関連度は対象となる新規オブジェクトが初めて出現したスライドが最も高いと考えられる。しかしながら、非文字オブジェクトの特徴として、スクリーンに投影されているコンテンツを修飾する用途が多いと考えられる。そのため、非文字オブジェクトは、コンテンツとの重なりが大きいほど関連度が高く、コンテンツとの距離が離れるにしたがって関連度が低くなる傾向がある。
【0073】
非文字オブジェクトの関連度は以下の数式で計算する。
オブジェクトの面積(A)
オブジェクトとコンテンツの重なり面積(A1)
オブジェクトとコンテンツの距離(D)
関連度(R)=A1/A (距離D≦0の場合(接触から重なり))
関連度(R)=−D (距離D>0の場合)
【0074】
S1603において、文字オブジェクトの現対象画像データとの関連度を計算する。文字オブジェクトは非文字オブジェクトとは逆に、スクリーンに投影されているコンテンツと独立して記入されることが多い。これは文字オブジェクト自体がコンテンツと重なることによって読めなくなるためである。したがって、文字オブジェクトの関連度はコンテンツとの距離が離れるにしたがって、関連度が低くなり、コンテンツとの重なりが大きくなるほど関連度が低くなる。
【0075】
文字オブジェクトの関連度は以下の数式で計算する。
オブジェクトの面積(A)
オブジェクトとコンテンツの重なり面積(A1)
オブジェクトとコンテンツの距離(D)
関連度(R)=1−(A1/A) (距離D≦0の場合(接触から重なり))
関連度(R)=1/D (距離D>0の場合)
【0076】
なお、S1602及びS1603の処理で用いられる上記計算式は単なる例示であり、関連度は、新規オブジェクトと現対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて定まるように計算されればよい。また、非文字オブジェクトの場合、関連度は、コンテンツとの重なりが大きいほど高く、コンテンツとの距離が離れるにしたがって低くなるように計算されればよい。さらに、文字オブジェクトの場合は、関連度は、コンテンツとの距離が離れるにしたがって低くなり、コンテンツとの重なりが大きくなるほど低くなるように計算されればよい。
【0077】
新規オブジェクトと前対象画像データとの関連度についても、同様の方法により計算される。
【0078】
S1604は追加先対象画像データ決定処理である。S1602あるいはS1603で計算した関連度を元に、追加先画像データを決定する。
【0079】
ここでは、(前対象画像データの関連度)>(現対象画像データの関連度)である場合は、文字オブジェクトを前対象画像データの表示レイヤーに追加し、現対象画像データの非表示レイヤーに追加する。(前対象画像データの関連度)≦(現対象画像データの関連度)である場合は、文字オブジェクトを現対象画像データの表示レイヤーに追加する。
【0080】
すなわち、本実施例では、現対象画像データの関連度が前対象画像データの関連度以上の場合、文字オブジェクトを現対象画像データに表示されるように追加する。しかしながら、この方法に限定されず、現対象画像データの関連度が所定の閾値より大きいか否かにより、文字オブジェクトを現対象画像データに表示されるように追加するか否かが決定されても良い。
【0081】
以上のように本実施例によれば、画像データ群に含まれる画像データを表示する際に、当該画像データに対して関連度の大きい新規オブジェクトは、当該画像データとともに表示され、関連度の小さい新規オブジェクトは、非表示となるようにすることができる。
【0082】
(その他の実施形態)
本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用することも、1つの機器からなる装置(複合機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用することも可能である。
【0083】
前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラムを記憶媒体に記憶させ、該記憶媒体に記憶されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。即ちコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も実施例の範囲に含まれる。また、前述のコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体はもちろんそのコンピュータプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
【0084】
かかる記憶媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD―ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。
【0085】
また前述の記憶媒体に記憶されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0086】
101 CPU
102 記憶装置
103 入力デバイス
104 出力デバイス
105 ROM
106 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較する手段と、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出する手段と、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得する手段と、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトか同一オブジェクトかを判断する手段と、
前記判断された新規オブジェクト及び同一オブジェクトのそれぞれの格納先を決定する手段と、
前記決定した格納先に前記取得した新規オブジェクト及び同一オブジェクトをそれぞれ格納する手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトか同一オブジェクトかを判断する手段は、各追加オブジェクトの少なくとも位置及びサイズを比較して判断をすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記新規オブジェクト及び同一オブジェクトの格納先を決定する手段は、新規オブジェクトを前記第1画像データ群に係る画像データの表示レイヤーに格納し、同一オブジェクトを前記第1画像データ群に係る画像の非表示レイヤーに格納するように決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較する手段と、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出する手段と、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得する手段と、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが同一オブジェクトかを判断する手段と、
前記第1画像データ群に係る画像データに予め含まれているコンテンツに対する、前記同一オブジェクトと判断されたオブジェクトの影響度を、当該コンテンツ及び当該オブジェクトとの間の距離に応じて計算する手段と、
前記計算された影響度が所定の閾値より小さい場合、前記第1画像データ群に係る画像データに表示されるように前記同一オブジェクトを格納する手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較する手段と、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出する手段と、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像データである現対象画像データが投影される前に投影された画像である前対象画像データから抽出された第2追加オブジェクトを取得する手段と、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトかを判断する手段と、
前記新規オブジェクトと判断されたオブジェクトと前記現対象画像データとの関連度を、前記新規オブジェクトと前記現対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて計算する手段と、
前記新規オブジェクトと判断されたオブジェクトと前記前対象画像データとの関連度を、前記新規オブジェクトと前記前対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて計算する手段と、
前記計算された前記現対象画像データとの関連度が前記前対象画像データとの関連度以上であるとき、前記現対象画像データに表示されるように前記新規オブジェクトを格納する手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
前記現対象画像データとの関連度及び前記前対象画像データとの関連度を計算する手段は、前記新規オブジェクトが非文字オブジェクトの場合、コンテンツとの重なりが大きいほど高く、コンテンツとの距離が離れるにしたがって低くなるように関連度を計算することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記現対象画像データとの関連度及び前記前対象画像データとの関連度を計算する手段は、前記新規オブジェクトが文字オブジェクトの場合、コンテンツとの距離が離れるにしたがって低くなり、コンテンツとの重なりが大きくなるほど低くなるように計算することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項8】
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出するステップと、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得するステップと、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトか同一オブジェクトかを判断するステップと、
前記判断された新規オブジェクト及び同一オブジェクトのそれぞれの格納先を決定するステップと、
前記決定した格納先に前記取得した新規オブジェクト及び同一オブジェクトをそれぞれ格納するステップと
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出するステップと、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得するステップと、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが同一オブジェクトかを判断するステップと、
前記第1画像データ群に係る画像データに予め含まれているコンテンツに対する、前記同一オブジェクトと判断されたオブジェクトの影響度を、当該コンテンツ及び当該オブジェクトとの間の距離に応じて計算するステップと、
前記計算された影響度が所定の閾値より小さい場合、前記第1画像データ群に係る画像データに表示されるように前記同一オブジェクトを格納するステップと
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出するステップと、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像データである現対象画像データが投影される前に投影された画像である前対象画像データから抽出された第2追加オブジェクトを取得するステップと、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトかを判断するステップと、
前記新規オブジェクトと判断されたオブジェクトと前記現対象画像データとの関連度を、前記新規オブジェクトと前記現対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて計算するステップと、
前記新規オブジェクトと判断されたオブジェクトと前記前対象画像データとの関連度を、前記新規オブジェクトと前記前対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて計算するステップと、
前記計算された前記現対象画像データとの関連度が前記前対象画像データとの関連度以上であるとき、前記現対象画像データに表示されるように前記新規オブジェクトを格納するステップと
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出するステップと、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得するステップと、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトか同一オブジェクトかを判断するステップと、
前記判断された新規オブジェクト及び同一オブジェクトのそれぞれの格納先を決定するステップと、
前記決定した格納先に前記取得した新規オブジェクト及び同一オブジェクトをそれぞれ格納するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出するステップと、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像が投影される前に投影された画像から抽出された第2追加オブジェクトを取得するステップと、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが同一オブジェクトかを判断するステップと、
前記第1画像データ群に係る画像データに予め含まれているコンテンツに対する、前記同一オブジェクトと判断されたオブジェクトの影響度を、当該コンテンツ及び当該オブジェクトとの間の距離に応じて計算するステップと、
前記計算された影響度が所定の閾値より小さい場合、前記第1画像データ群に係る画像データに表示されるように前記同一オブジェクトを格納するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
第1画像データ群と、前記第1画像データ群を構成する画像データのそれぞれを順次スクリーンに投影した画像に対して書き込みがなされた画像を撮影した画像データ群である第2画像データ群とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記書き込みの情報を第1追加オブジェクトとして抽出するステップと、
前記第2画像データ群のうち、前記第1追加オブジェクトが抽出された画像データである現対象画像データが投影される前に投影された画像である前対象画像データから抽出された第2追加オブジェクトを取得するステップと、
前記第1追加オブジェクトと前記第2追加オブジェクトとを比較して、前記第1追加オブジェクトに含まれるオブジェクトが新規オブジェクトかを判断するステップと、
前記新規オブジェクトと判断されたオブジェクトと前記現対象画像データとの関連度を、前記新規オブジェクトと前記現対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて計算するステップと、
前記新規オブジェクトと判断されたオブジェクトと前記前対象画像データとの関連度を、前記新規オブジェクトと前記前対象画像データに含まれるコンテンツとの間の距離及び重なり面積に応じて計算するステップと、
前記計算された前記現対象画像データとの関連度が前記前対象画像データとの関連度以上であるとき、前記現対象画像データに表示されるように前記新規オブジェクトを格納するステップと
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−141599(P2011−141599A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−490(P2010−490)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】