説明

画像処理装置、画像処理システム及びプログラム

【課題】物体を見る際にその物体について解析した解析結果を併せて確認する。
【解決手段】画像処理装置10は、物体8を撮像した撮像画像を撮像装置2から取得し、物体8に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析し、解析結果に基づき3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を物体8の表面に投影するように投影装置4を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
物体の強度や状態等を検査する場合には、CAD(Computer Aided design)データ等の物体に対応した3次元モデルデータをコンピュータにより解析することが行われている。また、下記の特許文献1には、ヘッドマウントディスプレイを介して見たモックアップ上に製品の外観を表す画像を重畳させて出力する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−34981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物体の検査において、物体に力を加えた場合に生じる異音や破損等の現象は実物で確認し、加えた力による応力分布等の解析結果はコンピュータのディスプレイで確認すると、物体を見る際にその物体について解析した解析結果を併せて確認できなかった。
【0005】
本発明の目的の一つは、物体を見る際にその物体について解析した解析結果を併せて確認できる画像処理装置、画像処理システム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像処理装置の発明は、物体を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、前記物体に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果に基づき前記3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を前記物体の前記表面に投影するように制御する投影制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記物体を検査する検査装置から検査情報を取得する検査情報取得手段をさらに含み、前記解析手段は、前記検査情報取得手段により取得された検査情報に基づいて前記3次元モデルを解析することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記撮像画像に含まれる前記検査装置の位置に基づいて、当該検査装置により検査される前記物体上の位置を取得する位置取得手段をさらに含み、前記検査情報は、前記検査装置から前記物体に加えられた力、当該力の方向、及び当該力が加えられた面積の情報を含み、前記解析手段は、前記位置取得手段により取得された位置と、前記検査情報取得手段により取得された検査情報とに基づいて前記3次元モデルを解析することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に記載の画像処理システムの発明は、物体を撮像する撮像装置と、前記物体に映像を投影する投影装置と、画像処理装置と、を含み、前記画像処理装置は、前記撮像装置から前記物体を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、前記物体に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果に基づき前記3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を前記投影装置により前記物体の前記表面に投影するように制御する投影制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理システムにおいて、前記物体を検査する検査装置をさらに含み、前記検査装置は、前記物体の検査に係る検査情報を前記画像処理装置に送信する検査情報送信手段を含み、前記解析手段は、前記検査情報送信手段により送信された検査情報に基づいて前記3次元モデルを解析することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に記載のプログラムの発明は、物体を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、前記物体に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果に基づき前記3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を前記物体の前記表面に投影するように制御する投影制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、物体を見る際にその物体について解析した解析結果を併せて確認できる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、物体について現に行われている検査と並行して、当該検査に基づく解析結果を確認できる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、物体について現に行われている検査と並行して、検査時に加えた力に基づく物体の解析結果を確認できる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、物体を見る際にその物体について解析した解析結果を併せて確認できる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、物体について現に行われている検査と並行して、当該検査に基づく解析結果を確認できる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、物体を見る際にその物体について解析した解析結果を併せて確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係る画像処理システムのシステム構成図である。
【図2】検査装置の一構成例を示す図である。
【図3】画像処理装置の機能ブロック図である。
【図4】指示位置の取得処理の一例を説明する図である。
【図5】物体に投影された画像の一例を示す図である。
【図6】解析結果の投影処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0020】
図1には、本実施形態に係る画像処理システム1のシステム構成図を示す。図1に示されるように、画像処理システム1は、撮像装置2、投影装置4、検査装置6、そして画像処理装置10を含み構成され、画像処理装置10と、撮像装置2、投影装置4、及び検査装置6のそれぞれとは、無線又は有線によりデータを通信することとする。
【0021】
撮像装置2は、検査対象の物体8を撮像し、当該撮像して得た画像データ(撮像画像)を画像処理装置10に順次出力する装置であり、投影装置4は、画像処理装置10から入力された投影画像データに基づいて、物体8側に映像を投影する装置である。本実施形態では、撮像装置2のレンズと投影装置4のレンズには同じ画角のものを用いると共に、撮像装置2及び投影装置4と、物体8との光路上に設けられたハーフミラー5に対して両者を直角に配置し、両者の光軸をハーフミラー5から物体8までの間で一致させることで、撮像装置2の撮像範囲と、投影装置4の投影範囲とを略一致させている。
【0022】
検査装置6は、検査対象の物体8に対して検査を行うと共に、当該検査に関する情報を取得し、取得した情報を画像処理装置10に送信する装置である。本実施形態では、検査装置6は、物体8に力を加えると共に、当該加えた力、当該力の方向及び力の加えられる面積の情報を含む検査データを画像処理装置10に送信することとする。以下、検査装置6の具体的な構成例について説明する。
【0023】
図2には、検査装置6の一構成例を示した。図2に示されるように、検査装置6は、先端部12、力検出部14、傾き検出部16、及び無線通信部18を含み構成されるものである。
【0024】
先端部12は、検査対象の物体8と接触する部位であり、先端部12には検査対象の物体8と接触した場合に発光する発光素子が設けられている。
【0025】
力検出部14は、検査対象の物体8に加えられた力の大きさを検出するものであり、例えば力検出部14はバネ等の弾性部材と当該弾性部材の変化量を測定するセンサとを備え、測定された弾性部材の変化量に基づいて検査対象の物体8に加えられた力の大きさを検出するものである。
【0026】
傾き検出部16は、検査装置6の傾きを検出するものであり、例えば傾き検出部16は重力センサを備え、重力センサによって検査装置6の鉛直方向に対する傾きを検出するものである。
【0027】
無線通信部18は、無線通信インターフェースを含み構成され、無線通信インターフェースを介して力検出部14及び傾き検出部16により検出されたデータを画像処理装置10に送信するものである。
【0028】
図3には、画像処理装置10の機能ブロック図を示す。図3に示されるように、画像処理装置10は、3Dモデルデータ格納部20、位置情報格納部22、撮像画像取得部24、指示位置取得部26、検査データ取得部28、解析部30、投影画像生成部32、及び投影画像出力部34を含む。上記の各部の機能は、CPU等の制御手段、メモリ等の記憶手段、外部デバイスとデータを送受信する入出力手段等を備えたコンピュータが、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されたプログラムを読み込み実行することで実現されるものとしてよい。なお、プログラムは情報記憶媒体によってコンピュータとしての構成を備えた画像処理装置10に供給されることとしてもよいし、インターネット等のデータ通信手段を介して供給されることとしてもよい。
【0029】
3Dモデルデータ格納部20は、半導体メモリや磁気ディスク装置等の記憶装置を含み構成され、検査対象の物体8を含む1又は複数の物体にそれぞれ対応した3次元モデルを表す3次元モデルデータを格納したものである。3次元モデルデータの座標系は3次元モデルのローカル座標として保持されることとしてよく、また、3次元モデルデータには、対応する各物体の材質情報を含むこととしてよい。なお、3次元モデルデータは、例えば3次元CADのデータとして構成されていてもよいし、その他の形態であっても構わない。
【0030】
位置情報格納部22は、半導体メモリや磁気ディスク装置等の記憶装置を含み構成され、仮想の3次元空間(仮想空間)における、検査対象の物体8に対応した3次元モデルの位置、撮像装置2に対応する仮想カメラの位置及び撮像方向の情報を格納したものである。本実施形態では、位置情報格納部22は、実空間における撮像装置2及び物体8の位置に基づいて、仮想空間における撮像装置2の位置及び撮像方向そして物体8の位置(ワールド座標系)を格納しておくこととする。
【0031】
撮像画像取得部24は、撮像装置2とデータ通信する入出力インターフェースを含み構成され、当該入出力インターフェースを介して撮像装置2により撮像された撮像画像を取得するものである。撮像画像取得部24は、予め定められた時間間隔で撮像装置2から撮像画像を取得することとしてよい。本実施形態では、撮像画像には、物体8及び物体8を押圧して検査を行う検査装置6が写されているものとする。
【0032】
指示位置取得部26は、撮像画像取得部24により取得された撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された検査装置6が物体8を指示する指示位置を取得するものである。本実施形態では、検査装置6は検査対象の物体8を押圧する場合に先端部12が発光するため、指示位置取得部26は、撮像画像における発光位置に基づいて検査対象の物体8の指示位置を取得することとする。以下、指示位置の取得処理の具体例について説明する。
【0033】
図4には、指示位置取得部26による指示位置の取得処理の一例を説明する図を示した。図4(A)に示されるように、撮像画像の座標系における発光位置Pの座標を(X1,Y1)とする。ここで撮像画像の座標系は、例えば左上を原点とし、横軸の右向きにX軸、縦軸の下向きにY軸をとることとしている。そして、図4(B)に示される仮想カメラから3次元モデルを撮像した仮想ビューにおいて、ワールド座標系における指示位置(発光位置)Pは、3次元モデルの上部の表面と、仮想カメラの位置と発光位置Pとを結んだ直線の交点の位置として取得される。次に、指示位置取得部26は取得したワールド座標系の指示位置を3次元モデルのローカル座標系に変換することで、3次元モデルにおける指示位置の座標が得られる。
【0034】
検査データ取得部28は、無線通信インターフェースを含み、当該無線通信インターフェースを介して検査装置6と通信して、検査装置6に保持される検査データを取得するものである。本実施形態では、検査データには、検査装置6から物体8に加えられた力の大きさF(N)、検査装置6の傾き、検査装置6と物体8との接触面積の各データが含まれるものとする。なお、本実施形態では、検査装置6と物体8との接触面積は、先端部12の面積であって予め定められていることとする。
【0035】
解析部30は、指示位置取得部26により取得された3次元モデルにおける指示位置、そして、検査データ取得部28により取得された検査データに基づいて、検査装置6により検査されている物体8の状態を解析するものである。本実施形態では、解析部30は、検査装置6により物体8に加えられた力に基づく物体8の応力分布を解析し、当該解析した応力分布を可視化し3次元モデルにマッピングするテクスチャ画像を生成することとする。
【0036】
解析部30は、3次元モデルにおける指示位置と、当該指示位置に加えられた力、当該力の方向及び面積と、物体8を構成する材質等を、所与の構造解析プログラムに入力して3次元モデルの応力分布を解析すると共に、当該解析結果を示すテクスチャ画像を生成する。テクスチャ画像の生成は、物体8の少なくとも一部の面について行うこととしてよく、本実施形態では3次元モデルの上側の表面にマッピングするテクスチャ画像を生成することとしている。
【0037】
投影画像生成部32は、解析部30による解析の結果生成されたテクスチャ画像を、3次元モデルの対応位置にマッピングさせると共に、当該テクスチャ画像をマッピングした3次元モデル(又は3次元モデルを除いたテクスチャ画像のみ)を仮想カメラに基づいてレンダリングして投影画像を生成するものである。以下、投影画像生成部32による処理を具体的に説明する。
【0038】
投影画像生成部32は、3次元モデルに解析結果を示すテクスチャ画像をマッピングし、位置情報格納部22に格納された3次元モデルの位置に上記テクスチャ画像をマッピングした3次元モデルを配置する。次に、投影画像生成部32は、配置した3次元モデルを、位置情報格納部22に格納された撮像装置2の撮像位置及び撮像方向に基づいてレンダリングして投影画像を生成する。また、投影画像生成部32は、投影画像を生成するにあたり、3次元モデルにマッピングさせたテクスチャ画像のみを、位置情報格納部22に格納された3次元モデルの対応位置に配置してレンダリングすることで投影画像を生成してもよい。
【0039】
投影画像出力部34は、投影装置4とデータ通信する入出力インターフェースを含み構成され、入出力インターフェースを介して投影画像生成部32により生成した投影画像を投影装置4に出力して投影させるものである。
【0040】
図5には、投影画像出力部34により投影装置4に出力された投影画像に基づいて物体8に投影された画像の一例を示したものである。図5に示されるように、物体8について行われた検査に基づく解析結果(応力分布)を示す画像が、実際の物体8の表面に投影されて表示されるものである。本実施形態では、撮像装置2と投影装置4との画角及び光軸を略一致させているため、仮想ビューで表示された画像を実物側に投影することで、実物側にも同様の解析結果(応力分布)が表示されることとなる。画像処理システム1では、検査装置6が行う検査について得た検査データを画像処理装置10に逐次送信し、画像処理装置10が送信された検査データに基づいて行った解析処理の結果を実物側に投影することで、検査を行いながらその検査による実物の内部状態等が実物そのものに表示される。
【0041】
次に、本実施形態に係る画像処理システム1において行われる解析結果の投影処理の具体的な流れについて説明する。
【0042】
図6には、解析結果の投影処理のフローチャートを示した。図6に示されるように、画像処理装置10は、検査対象の物体8に対応する3次元モデルデータ、そして撮像装置2により当該物体8を撮像した撮像画像に基づいて初期設定を行う(S101)。初期設定では、検査対象の物体8に対応した3次元モデルデータを3Dモデルデータ格納部20から読み込むと共に、3次元モデルデータにより示される3次元モデルを仮想空間に配置する位置と、当該3次元モデルを撮像する仮想カメラの撮像位置及び撮像方向を、撮像装置2により実物の物体8を撮像した撮像画像に基づいて設定する。
【0043】
次に、検査装置6により物体8の一部を押圧すると、画像処理装置10は、当該検査装置6により押圧された場面を撮像装置2により撮像した撮像画像を取得する(S102)。画像処理装置10は、取得した撮像画像に含まれる検査装置6の先端部12の位置を画像解析により得ると共に、当該先端部12の位置に基づいて検査装置6により指示された指示位置を取得する(S103)。さらに画像処理装置10は、検査装置6から上記押圧した際の力の大きさや力の方向を含む検査データを取得し(S104)、取得した検査データ、指示位置、及び3次元モデルデータに基づいて、上記取得した位置に上記取得した力が加えられた場合の3次元モデルの状態を解析する(S105)。
【0044】
画像処理装置10は、上記解析の結果を可視化し、3次元モデルにマッピングするテクスチャ画像を生成し(S106)、生成したテクスチャ画像をマッピングした3次元モデルを、上記撮像位置及び撮像方向が設定された仮想カメラに基づいてレンダリングして、投影装置4によって実際の物体8側に投影する投影画像を生成する(S107)。画像処理装置10は、生成した投影画像を投影装置4に出力して(S108)、上記生成したテクスチャ画像を実際の物体8の表面上に投影させる。
【0045】
以上、本発明の一実施形態について説明したものであるが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、予め検査対象の物体8を定めておき、当該検査対象の物体8に対応した3次元モデルデータを3Dモデルデータ格納部20から取得することとしているが、検査対象の物体8に対応する3次元モデルデータの特定は利用者が判断して行ってもよいし、物体8に予めRFID等の識別情報を付与しておいて付与した識別情報を読み取ることで対応する3次元モデルデータを特定することとしてもよい。
【0046】
また、撮像装置2や投影装置4と、検査対象の物体8との位置関係は予め固定的に定めておくこととしてもよいし、撮像装置2や投影装置4の位置がアクチュエーター等により変更される場合には、当該変更量を取得して仮想カメラのパラメータを変更することとしてもよい。また、上記の実施形態では、撮像装置2と投影装置4とは光軸一致、同一画角のレンズを用いることとしたが、それぞれを異ならせることとしてもよく、その場合には、仮想カメラの位置が投影装置4と検査対象の物体8との位置の関係に対応するように設定することとしてよい。
【0047】
また、上記の実施形態では、検査装置6の傾きを重力センサにより検出する例を説明したが、検査装置6の撮像画像における位置及び長さに基づいて検査装置6の傾きを検出することとしてもよい。さらに、撮像装置2や投影装置4のレンズの収差により画像が歪む場合には、当該レンズの収差を考慮して投影画像に補正を行ってから検査対象の物体8に投影させることとしてもよい。
【0048】
また、検査対象の物体8の面ごとに映像を投影する投影装置4を割り当てて、複数台の投影装置4により解析結果を示す画像を検査対象の物体8の各面に投影させることとしても構わない。この際に、投影装置4と検査対象の物体8の各面との距離や投影角度などに応じて面ごとに投影させる投影装置4を定めることとしてもよい。また、本発明は、物体8の応力分布の解析のみならず、他の様々な状態解析結果を物体8側に投影させる際に用いてよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0049】
1 画像処理システム、2 撮像装置、4 投影装置、5 ハーフミラー、6 検査装置、8 物体、10 画像処理装置、12 先端部、14 力検出部、16 傾き検出部、18 無線通信部、20 3Dモデルデータ格納部、22 位置情報格納部、24 撮像画像取得部、26 指示位置取得部、28 検査データ取得部、30 解析部、32 投影画像生成部、34 投影画像出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
前記物体に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析する解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づき前記3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を前記物体の前記表面に投影するように制御する投影制御手段と、を含む
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記物体を検査する検査装置から検査情報を取得する検査情報取得手段をさらに含み、
前記解析手段は、前記検査情報取得手段により取得された検査情報に基づいて前記3次元モデルを解析する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記撮像画像に含まれる前記検査装置の位置に基づいて、当該検査装置により検査される前記物体上の位置を取得する位置取得手段をさらに含み、
前記検査情報は、前記検査装置から前記物体に加えられた力、当該力の方向、及び当該力が加えられた面積の情報を含み、
前記解析手段は、前記位置取得手段により取得された位置と、前記検査情報取得手段により取得された検査情報とに基づいて前記3次元モデルを解析する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
物体を撮像する撮像装置と、前記物体に映像を投影する投影装置と、画像処理装置と、を含み、
前記画像処理装置は、
前記撮像装置から前記物体を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
前記物体に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析する解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づき前記3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を前記投影装置により前記物体の前記表面に投影するように制御する投影制御手段と、を含む
ことを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
前記物体を検査する検査装置をさらに含み、
前記検査装置は、前記物体の検査に係る検査情報を前記画像処理装置に送信する検査情報送信手段を含み、
前記解析手段は、前記検査情報送信手段により送信された検査情報に基づいて前記3次元モデルを解析する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項6】
物体を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
前記物体に対応する3次元モデルを所与の条件の下で解析する解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づき前記3次元モデルの表面に描画する解析結果描画画像を前記物体の前記表面に投影するように制御する投影制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−282287(P2010−282287A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133241(P2009−133241)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】