説明

画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記憶媒体

【課題】 1.印刷装置のオペレータの業務負荷を軽減し、デジタルプリント業務の高速化を図る事。
2.高齢者ならびに非パソコンユーザー層が、簡単に焼き増しプリント注文ができるようにすること。
3.デジタルプリント依頼中であっても記録媒体を預ける事なく、ユーザーが記録媒体を継続使用できるようにすること。
【解決手段】 1.依頼用のインデックスシートに記入された情報を元に、焼き増しプリントを実行させる。
2.インデックスプリント用の画像データをサムネール画像から作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に記録された画像データのプリント処理を制御する画像処理装置および画像処理装置の制御方法ならびにデータ処理方法、およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、手持ちの画像データ、例えば写真フィルムの各コマ画像をプリントする一般的な方法として、写真の焼き増しサービスがある。この焼き増しサービスは、現像されたフィルムが収納される半透明のネガカバー(ネガホルダー)に焼き増し枚数を記入して、現像所等に持ち込むことにより、現像所等では、プリントする(焼き増しする)画像を特定して、所望の画像を焼き増しすることにより行われる。
【0003】
また、最近、フィルム上の画像を読み取り、読み取った画像データをCD−ROMに書き込み、このCD−ROMから画像データを読み出して、ディスプレイ等の画像表示装置に再生表示するフォトCDシステムがある。
【0004】
このようなフォトCDに記録された画像データの、焼き増しサービスの依頼方法としては、CD−ROMと該CD−ROMに記録されている画像データを特定する為の情報(例えば、インデックスプリント等で確認される画像番号等)を書いたメモを渡す方法が一般的である。
【0005】
また、急速に普及しつつあるデジタルカメラにより撮影された画像データの場合、DPOF(Digital Print Order Format)という電子データを画像データと共に記録メディアに保存して、DPEショップやパソコンショップ等に持ち込むことで、希望する画像データのプリントサービスを受けることができる。
【0006】
あるいは、DPEショップ或いは、パソコンショップに、通信回線を介して画像データを送り、送信した画像データのプリントサービスを受ける事も最近では可能になっている。
【0007】
しかしながら、上記DPOFによるプリント画像の指定方法や、通信回線を介して所望の画像データを送信する方法は、パソコン或いはデジタルカメラの使用方法に熟練している必要があり、今後予想される高齢者或いは非パソコンユーザーにとっては、その利用方法が難しいのが現実である。
【0008】
このようなユーザーがデジタルカメラで撮影した画像データのプリントサービスを受ける場合には、従来から行われている記録メディアに記録されている画像データを特定する為の情報(例えば、インデックスプリント等で確認される画像番号等)を書いたメモを渡すか若しくは、インデックスプリントに直接プリント枚数を記入して渡す方法が一般的である。
【0009】
このような画像プリントサービスを受ける場合、記録媒体に記録されている画像データの中から所望の画像を指示することが必要となる。この為、プリントサービスを受ける客は、記録媒体に記録されている画像データ中の所望の画像を指示するべく、画像に記されている番号や名称を、メモ等により画像プリントサービス先に伝えることが必要である。
【0010】
一方、画像プリントサービス先では、プリントサービスを依頼する客から指示された番号や名称をもとに、記録媒体に記録されている画像データの中から、客の所望する画像を選定して、プリントすることが必要となる。
【0011】
一般に、上記のようなプリントサービスを行う為の画像処理装置は、煩雑な操作が必要である。従って、一般の店員が、プリントする画像を選択しプリントを実行することは、容易にはできなかった。
【0012】
さらに、記録媒体に記録されている画像データの中から、所望の画像を選択する際には人手が介在する為、客の指示どおりの選択が確実に行われない恐れがあると同時に、作業者の業務負荷が大きく効率が良くないという問題があった。
【0013】
このような問題を解決する為の一方法が、特許文献1に示されている。該発明によると、フィルムに記録された複数の画像および該画像の各々に対する印刷部数を指定する領域を有する一覧リストを読み取り、フィルムに記録された画像各々に対応する印刷部数を認識し、認識の結果に基づいてフィルムに記録された画像を印刷するものである。
【特許文献1】特開平10-224528号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記の従来例にかかるプリント装置およびプリント指定方法では、画像処理装置のオペレータの業務負荷が大きく効率が良くないばかりか、オペレータによる操作ミスの混入を完全に防止する事は不可能である。
【0015】
係る問題を解決するために提案された特許文献1にて述べられる方法では、フィルムに記録されている画像および該発明で提案される一覧リストは一対一に対応するものであり、フィルムを記録媒体とする場合には有効である。しかし半導体メモリ等により構成される記録媒体の場合、記録媒体に記録される画像データの数はフィルムに記録されている画像データと比較して莫大であり、全ての読み出し、かつ一覧リストを作成することは困難であった。
【0016】
また、特許文献1の第二の実施形態で述べられる方法では、フィルムに記録された画像を光ディスクに保存し、一覧リストには該画像データの保存位置情報も書込むことによって、焼き増し印刷時には光ディスクに記録された画像データと、該画像データの記録位置情報を含む一覧リストを使用することで、画像処理装置のオペレータの正確かつ効率的な画像の選択を可能にしている。しかしながら、現在広く普及している半導体メモリの場合には、削除・追加記録・編集等をユーザーが自由に行う事ができるため、一覧リストには、類似した画像が多数存在するうえ記録位置も変化することが予想され、印刷画像を特定する情報としては不十分であった。
【0017】
また、デジタルカメラで撮影した画像のプリントの場合、多くの場合、半導体メモリ等により構成される記録メディアを印刷装置を備えた店舗に預ける事が必要であり、印刷依頼中は上記記録メディアを使用することができない状況に陥る。
【0018】
本発明は上記の背景に鑑みてなされたものであり、第一の目的は印刷装置のオペレータの業務負荷を軽減し、デジタルプリント業務の高速化をはかることであり、第二の目的は高齢者ならびに非パソコンユーザー層が、簡単に焼き増しプリント注文ができるようにすることである。そして第三の目的は、デジタルプリント依頼中であっても記録媒体を預ける事なく、ユーザーが記録媒体を継続使用できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、
所定フォーマットの印刷情報を取り込む第一の入力手段と、前記第一の入力手段を介して、前記印刷情報を読み取る第一の読み取り手段と、画像データが記録された記録媒体から画像データを取り込む第二の入力手段と、前記第二の入力手段を介して画像データを読み取る第二の読み取り手段と、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段から所定の画像データを選択する選択手段と、前記第二の読み取り手段を介して選択的に読み取られた画像データを、所定の大きさに変換する画像処理手段と、変換された画像データを印刷する出力手段と、印刷情報あるいは操作情報を表示するための表示手段を有する事を特徴とする。
【0020】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の読み取り手段から読み込まれる単数或いは複数の前記画像データを所定の大きさに変換し、該変換画像および該画像データを識別する為の情報を含み、かつ印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の内少なくとも一つを指定するための情報に対応する画像を形成する画像形成手段と、形成された画像を印刷する出力手段を有することを特徴とする。
【0021】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の読み取り手段を介して前記画像データのうちサムネール画像のみを選択的に読み出し、該画像データのサムネールを所定の大きさに変換し、該変換画像および該画像データを識別する為の情報を含み、かつ印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の内、少なくとも一つを指定するための情報に対応する画像を形成する画像形成手段と、形成された画像を印刷する出力手段を有することを特徴とする。
【0022】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データを特定し得る単数或いは複数のプリント画像および該画像データを識別する為の情報を含み、印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の少なくとも一つを有することを特徴とする。
【0023】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データが記録されている記録媒体もしくは記録装置を識別できる情報を含む事を特徴とする。
【0024】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データが記録されている記録媒体における該画像データの記録位置に関する物理的情報を識別できる情報を含む事を特徴とする。
【0025】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データが記録されているインターネット上のURLを含む事を特徴とする。
【0026】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の入力手段は、光電変換素子により構成されるスキャナ機能を有し、前記所定フォーマットの印刷情報を電子データに変換することを特徴とする。
【0027】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データを特定する番号もしくは名称および、印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の少なくとも一つを抽出することを特徴とする。
【0028】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データが記録されている記録媒体もしくは記録装置を識別できる情報を抽出することを特徴とする。
【0029】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データが記録されている記録媒体における該画像データの記録位置に関する物理的情報を識別できる情報を抽出することを特徴とする。
【0030】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データが記録されているインターネット上のURLを抽出することを特徴とする。
【0031】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段から所定の画像データを選択することができない場合には、前記表示手段が警告表示することを特徴とする。
【0032】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段から所定の画像データを選択することができない場合には、前記出力手段が警告情報を印刷することを特徴とする。
【0033】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段を介して選択的に読み取られる画像データに、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報を、前記記録媒体に記録する記録手段とを有する事を特徴とする。
【0034】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、前記記録媒体とは異なる他の記録媒体に記録する為の記録手段を有する事を特徴とする。
【0035】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、通信回線を介して接続される記録装置に記録する為の通信手段を有する事を特徴とする。
【0036】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、前記記録媒体とは異なる他の記録媒体に記録し、該記録場所を前記所定フォーマットの印刷情報に出力することを特徴とする。
【0037】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、通信回線を介して接続される記録装置に記録し、該記録場所を前記所定フォーマットの印刷情報に出力することを特徴とする。
【0038】
前記第二の読み取り手段により得られる前記画像データに、あらかじめ前記印刷情報が付与されている場合において、前記第一の入力手段に前記印刷情報が入力されない場合には、前記第二の読み取り手段により得られる前記画像データに付与された印刷情報が優先される事を特徴とする。
【0039】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記記録媒体は、携帯移動可能な記憶媒体で構成されることを特徴とする。
【0040】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記記録媒体は、半導体メモリ、磁気メモリ又は光ディスクで構成される携帯型メモリーカードであることを特徴とする。
【0041】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記記録媒体は、撮像素子を有する電子カメラに内蔵される半導体メモリ、磁気メモリ又は光ディスクであることを特徴とする。
【0042】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の入力手段は、前記画像処理装置に内蔵されるメモリーカードリーダであることを特徴とする。
【0043】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の入力手段は、USBケーブルで前記画像処理装置に接続されるメモリーカードリーダであることを特徴とする。
【0044】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の入力手段は、USBケーブルで前記画像処理装置に接続される電子カメラであることを特徴とする。
【0045】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の入力手段は、通信回線を介して前記画像処理装置に接続されるメモリーカードリーダであることを特徴とする。
【0046】
本発明の第一の側面に係る画像処理装置は、前記第二の入力手段は、通信回線を介して前記画像処理装置に接続される電子カメラであることを特徴とする。
【0047】
本発明の第二の側面に係る画像処理方法は、所定フォーマットの印刷情報を読み取り可能な画像処理装置の画像処理方法であって、所定のフォーマットの印刷情報を取り込む第一の入力工程と、前記第一の入力工程を介して、前記印刷情報を読み取る第一の読み取り工程と、画像データが記録された記録媒体から画像データを取り込む第二の入力工程と、前記第二の入力工程を介して画像データを読み取る第二の読み取り工程と、前記第一の読み取り工程から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り工程から所定の画像データを選択する選択工程と、前記第二の読み取り工程を介して選択的に読み取られた画像データを、所定の大きさに変換する画像処理工程と、変換された画像データを印刷する出力工程とを有する事を特徴とする。
【0048】
本発明の第三の側面に係る記録媒体は、所定フォーマットの印刷情報を読み取り可能な画像処理装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、所定のフォーマットの印刷情報を取り込む第一の入力工程と、前記第一の入力工程を介して、前記印刷情報を読み取る第一の読み取り工程と、画像データが記録された記録媒体から画像データを取り込む第二の入力工程と、前記第二の入力工程を介して画像データを読み取る第二の読み取り工程と、前記第一の読み取り工程から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り工程から所定の画像データを選択する選択工程と、前記第二の読み取り工程を介して選択的に読み取られた画像データを、所定の大きさに変換する画像処理工程と、変換された画像データを印刷する出力工程とを有する事を特徴とする。
【発明の効果】
【0049】
以上説明したように本発明によれば、印刷依頼用のインデックスシートに記入された情報を元に、焼き増しプリントを実行させることにより、焼き増しプリント時の入力作業によるミスの混入を防止すると共に、印刷時のオペレータの業務効率が大幅に改善される。また。焼き増しを注文する依頼者は、印刷依頼用のインデックスプリント画像から、焼き増ししたい画像を簡単に特定でき、かつ、デジタルカメラやパソコンの操作に詳しくなくても、簡単に注文することが可能になる。
【0050】
また、本発明によれば、インデックスプリント用の画像データをサムネール画像から作成することにより、印刷依頼用のインデックスシートを作成する場合に、画像データの読み取り時間を大幅に短縮できることになり、印刷業務を効率化させることが可能になる。
【0051】
また、本発明によれば、ユーザーはデジタルカメラやパソコンを使用することなく簡単に焼き増ししたい画像を特定し、焼き増し枚数や、プリントサイズをプリントサービス業者に依頼することが可能になり、高齢者や非パソコンユーザー層が拡大される。
【0052】
また、本発明によれば、ユーザーは、画像データが記録されているメモリカードを、プリントサービス業者に預けることなく、焼き増しプリントサービスを受けることが可能になる。
【0053】
また、本発明によれば、ユーザーは、印刷したい画像データのオリジナル画像データを持っていない場合であっても、印刷依頼用インデックスシートにその記録位置情報が記載されているので、焼き増しプリントサービスを受けることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
【0055】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0056】
図1は、本発明の好適な実施の形態に係る画像処理装置を使用した画像印刷システムの基本構成を示す図である。
【0057】
100は本発明の好適な実施の形態に係る画像処理装置であり、印刷画像データの入力装置であるカードリーダ102、印刷情報の入力装置であるスキャナ装置104スキャナ装置104および文字認識回路106、画像データの伸長処理・変倍処理等を行う画像処理回路108、画像の表示あるいは警告等を表示するために表示装置110、プリント画像および印刷依頼シートを出力するプリンタ112、画像処理回路全体を制御するCPU114、CPU114へ動作指示を行うキーボード等の入力装置116、読み込んだ画像を一時的に保存する為のメモリ制御回路118およびメモリ120と、CPU114が読み込み実行する為のプログラムが格納されているメモリ122で構成される。
【0058】
200は画像データが記録されている記録媒体であり、半導体メモリで構成されるCFカード、SDカード、スマートメディアカードあるいは光ディスクで構成されるCD等である。
【0059】
300は印刷依頼用インデックスシートであり、例えば図2に示すようなインデックス用画像302、画像ファイル名304が記載されており、印刷枚数を記入する印刷枚数指定枠306、印刷サイズを記入する印刷サイズ指定枠308、印刷形式を記入する印刷形式指定枠310が設けられている。312および314は実際に記入された印刷枚数および印刷サイズである。
【0060】
102は記録媒体200から画像を入力するための、メモリカードリーダあるいは光ディスクドライブ等の入力装置であり、CPU114の指示に従い、記録媒体200に記録されている画像データあるいは、画像データのサムネール、印刷情報等を読み取り、メモリ120に転送する。
【0061】
104は印刷依頼用インデックスシート300から、印刷情報を読み取るためのスキャナ装置であり、CPU114の指示に従い、印刷依頼シートの情報を電子データに変換してメモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する。
【0062】
106は、メモリ120に転送された印刷依頼シートの電子データ中から、印刷情報を抽出するための文字認識回路であり、CPU114の指示に従い、印刷対象ファイル名、印刷枚数、印刷サイズ、印刷形式等の印刷に必要な情報の抽出を行う。
【0063】
108は画像処理回路であり、記録媒体200からメモリ120に転送された画像データを、CPU114の指示に従い、所定の大きさに拡大・縮小処理を行った後、変倍処理された画像データをメモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する。
【0064】
また、画像処理回路108は、記録媒体200からメモリ120に転送された画像データがJPEG等の圧縮処理がなされている場合には、CPU114の指示に従い、伸長処理を行った後、伸長された画像データをメモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する。
【0065】
また、画像処理回路108は、メモリ120に転送された画像データと、文字認識回路106で抽出された印刷情報を合成して、印刷依頼シートを形成する画像データをメモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する。
【0066】
110は液晶ディスプレイ(LCD)あるいはブラウン管(CRT)等で構成される表示装置であり、メモリ120に読み込まれた画像データ、印刷情報および画像処理装置100の操作方法に関する情報あるいは警告等を表示する。
【0067】
112はプリンタであり、メモリ120に読み込まれて所定の大きさに変倍された画像データを印刷したり、画像処理回路108で形成されたメモリ120に記録された印刷依頼シートを印刷する。
【0068】
114はCPUであり、メモリ122に記録されたプログラムコードを読み込みながら、画像処理装置100全体の動作を制御するものである。また、CPU114は、キーボードあるいはタッチパネル等により構成される入力装置116の指示に従い、画像処理装置100全体の動作を制御する。
【0069】
118はメモリ制御回路であり、メモリ120に記録されたデータをカードリーダ102、スキャナ装置104、文字認識回路106、画像処理回路108、表示装置110、プリンタ112、CPU114の間のデータ転送制御を行う。
【0070】
120は画像データを一時的に保存したり、画像処理の際の作業領域として使用し得るメモリであり、122はCPU114が読み込むプログラムをコードが格納されており、またCPU114の作業領域としても使用し得るメモリである。
【0071】
CPU114による、画像処理装置100の詳細な制御フローを図3に示すフローチャートにより説明する。
【0072】
画像処理装置100に電源が投入されると、表示装置110に初期化中のメッセージを表示し、内部状態を動作可能な状態に初期設定する(ステップS101)。
【0073】
初期設定が完了すると、表示装置110は操作入力情報を表示し、動作モードの設定待ちとなる。入力装置116の指示があると、CPU114は、入力装置116の入力指示にしたがい、使用する記録媒体、印刷モードの種類等を示す変数を内部メモリ122に記録する(ステップS102)。また、印刷モードによっては、印刷サイズ、印刷枚数の設定も行い、入力装置116により行い、設定情報に関する情報を内部メモリ122に記録する。
【0074】
使用する記録媒体が設定されると、CPU114は指定された記録媒体200が確実にカードリーダ102に装着されているか否か、またデータを読み出し可能な状態にあるか否かのチェックを行う(ステップS103)。
【0075】
ステップS103において、指定された記録媒体200がカードリーダ102に装着されていない場合や、装着された記録媒体200からデータの読み出しが不可能な状態である場合には、表示装置110に警告表示を行い(ステップS104)、ステップS102に戻る。
【0076】
ステップS103において、カードリーダ102が指定された記録媒体200からデータの読み出し可能な状態にある場合には、ステップS105において、動作モードの判定を行う。
【0077】
ステップS105において、動作モードがインデックスプリントモードに設定されている場合には、CPU114はカードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている画像データの中から所定枚数のサムネール画像のみを選択し、メモリ制御回路118を介してメモリ120にサムネール画像を転送する(ステップS110)。
【0078】
ステップS110において読み込まれた所定枚数のサムネール画像は、メモリ制御回路118を介して画像処理回路108においてJPEG伸長処理を行い、再びメモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する(ステップS111)。
【0079】
画像処理回路108は、ステップS110において伸長された画像データを、メモリ制御回路118を介して読み込み、指定されたインデックスプリントに適切な画像サイズに変倍するとともに、図2に示す印刷依頼用インデックスシート300の所定の場所に画像を合成して、メモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する(ステップS112)。
【0080】
CPU114は、ステップS112で合成された印刷依頼用インデックスシートの画像を、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に出力する(ステップS113)。
【0081】
CPU114は、カードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS114)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS110に戻る。
【0082】
ステップS114において、記録媒体200から全ての画像データを読み終えている場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷したインデックスシートの枚数、料金等の表示を行い(ステップS115)、ステップS102に戻る。
【0083】
このように、インデックスプリント用の画像データをサムネール画像から作成することにより、画像データの読み取り時間を大幅に短縮できることになり、印刷業務を効率化させることが可能になる。
【0084】
ステップS105において、動作モードが通常プリントモードに設定されている場合には、CPU114はカードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている画像データを一枚ずつ選択し、メモリ制御回路118を介してメモリ120に画像データを転送する(ステップS120)。
【0085】
画像処理回路108は、メモリ制御回路118を介して読み込まれた画像データをメモリ120から読み込み、JPEG伸長処理を行った後、ステップS102において設定された印刷サイズに従い変倍処理を行う(ステップS121)。
【0086】
ステップS121において所定のサイズに変倍された画像データは、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に転送され、ステップS102において設定された印刷枚数に従い、画像データの印刷を行う(ステップS122)。
【0087】
CPU114は、カードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS123)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS120に戻る。
【0088】
ステップS123において、記録媒体200から全ての画像データを読み終えていると判断された場合には、CPU114はステップS102において設定された動作モードがインデックスプリントを実行する設定になっているか否かを判断し(ステップS124)、インデックスプリントを実行する設定の場合には、ステップS110からステップS114を実行する。
【0089】
ステップS124において、動作モードがインデックスプリントを実行しない設定になっている場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、料金等の表示を行い(ステップS115)、ステップS102に戻る。
【0090】
ステップS105において、動作モードが焼き増しプリントモードに設定されている場合には、CPU114は、スキャナ装置104スキャナ装置104を介して印刷依頼用インデックスシート300がスキャナ装置104スキャナ装置104に装着されているか否か、また読み取り可能な状態にあるか否かの判定を行う(ステップS130)。
【0091】
ステップS130において、印刷依頼用インデックスシート300が読み取り可能な状態にある場合には、スキャナ装置104スキャナ装置104は印刷依頼用インデックスシート300の情報を読み取り、メモリ制御回路118を介して、メモリ120に読み取った電子データを転送する(ステップS131)。
【0092】
CPU114は、文字認識回路106を使用して、メモリ120に記録された印刷依頼用インデックスシートの情報から画像ファイル名、印刷枚数、印刷サイズ、印刷形式等の情報を抽出し、抽出された情報のうち、印刷枚数が少なくとも1枚以上である画像データの画像ファイル名、印刷枚数、印刷サイズ、印刷形式の一連の情報をCPU114の作業領域であるメモリ122に記録する(ステップS132)。
【0093】
ステップS132において、抽出された印刷情報が、焼き増しプリントを実行するに十分な情報でない場合(ステップS133)、例えばスキャナの読み込みミス等により印刷情報が認識できない場合や、入力された印刷依頼シートが所定のフォーマットにしたがっていない場合には、CPU114は、表示装置110を介して、警告表示を行い(S142)、ステップS115で印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、料金等の表示を行い(ステップS115)、ステップS102に戻る。
【0094】
ステップS132において、抽出された印刷情報が、焼き増しプリントを実行するに十分な情報である場合(ステップS133)、CPU114はカードリーダ102を介して記録媒体200から指定された画像データの検索を行う(ステップS134)。
【0095】
CPU114は、カードリーダ102を介して記録媒体200に指定された画像データが検出できなかった場合には(ステップS135)、メモリ122に係る警告情報を保存する(ステップS140)と共に、表示装置110に警告表示を行う(ステップS141)。
【0096】
カードリーダ102を介して記録媒体200に指定された画像データが検出できた場合には(ステップS135)、検出された画像データをメモリ制御回路118を介してメモリ120に画像データを転送する(ステップS136)。
【0097】
画像処理回路108は、メモリ制御回路118を介して読み込まれた画像データをメモリ120から読み込み、JPEG伸長処理を行った後、ステップS132において設定された印刷サイズに従い変倍処理を行う(ステップS137)。
【0098】
ステップS137において所定のサイズに変倍された画像データは、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に転送され、ステップS132において設定された印刷枚数に従い、画像データの印刷を行う(ステップS138)。
【0099】
CPU114は、カードリーダ102を介して、ステップS132において設定された全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS139)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS134に戻る。
【0100】
ステップS139において、ステップS132において設定された全ての画像データを読み終えていると判断した場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、ステップS140で記録された警告情報および料金等の表示を行い(ステップS115)、ステップS102に戻る。
【0101】
ステップS130において、印刷依頼用インデックスシート300が読み取り可能な状態にない場合には、CPU114はカードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている画像データを一枚ずつ選択し、メモリ制御回路118を介してメモリ120に画像データを転送する(ステップS150)。
【0102】
CPU114は、ステップS150でメモリ120に読み込まれた画像データに、印刷に関する情報が付与されているか否かを判断し(ステップS150)、印刷情報が存在しない場合にはステップS154に進む。
【0103】
ステップS150において、画像データに印刷情報が付与されていると判断した場合には、画像処理回路108は、メモリ制御回路118を介して読み込まれた画像データをメモリ120から読み込み、JPEG伸長処理を行った後、画像データに付与されている印刷情報に従い変倍処理を行う(ステップS152)。
【0104】
ステップS152において所定のサイズに変倍された画像データは、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に転送され、画像データに付与されている印刷情報に従い、所定枚数の印刷を行う(ステップS153)。
【0105】
CPU114は、カードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS154)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS150に戻る。
【0106】
ステップS154において、記録媒体200から全ての画像データを読み終えていると判断された場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、料金等の表示を行い(ステップS115)、ステップS102に戻る。
【0107】
本実施例では、焼き増しプリントを行う場合に印刷依頼用インデックスシートもしくは、画像データに記録された印刷情報データが存在しない場合には、印刷を行わないとの記述をしているが、入力装置116からの操作により、直接焼き増し画像データの選択、印刷枚数、印刷画像サイズ等を設定するように制御することももちろん可能である。
【実施例2】
【0108】
図4は、本発明の第一の実施形態に係る画像処理装置を拡張した画像印刷システムの基本構成を示したものである。
【0109】
400は本発明の好適な実施の形態に係る画像処理装置であり、印刷画像データの入力装置であるカードリーダ102、印刷情報の入力装置であるスキャナ装置104スキャナ装置104および文字認識回路106、画像データの伸長処理・変倍処理等を行う画像処理回路108、画像の表示あるいは警告等を表示するために表示装置110、プリント画像および印刷依頼シートを出力するプリンタ112、画像処理回路全体を制御するCPU114、CPU114へ動作指示を行うキーボード等の入力装置116、読み込んだ画像を一時的に保存する為のメモリ制御回路118およびメモリ120と、CPU114が読み込み実行する為のプログラムが格納されているメモリ122と、さらに記録媒体200から読み取られた画像データを記録するための、光ディスク装置130、磁気ディスク装置132、外部の記録装置136に接続する為のSCSIインターフェース134と、外部の電子カメラ142やカードリーダ144に接続する為のUSBインターフェース140と、通信回線を介して接続される記録装置154に、画像データを記録する為の通信インターフェース150により構成される。
【0110】
500は印刷依頼用インデックスシートであり、例えば図5に示すようなインデックス用画像302、画像ファイル名304が記載されており、印刷枚数を記入する印刷枚数指定枠306、印刷サイズを記入する印刷サイズ指定枠308、印刷形式を記入する印刷形式指定枠310が設けられている。312および314は実際に記入された印刷枚数および印刷サイズである。さらに、印刷されているインデックス用画像302が保存されている場所を特定するための画像データ記録位置情報502が印刷されている。
【0111】
光ディスク装置130、磁気ディスク装置132、SCSIインターフェース134で接続される記録装置136、通信回線を介して接続される記録装置154は、記録媒体200から読み込まれた画像データを一時的に保存するためのものである。
【0112】
150および152は、通信回線を介して接続される記録装置154に記録された画像データを、画像処理装置400に取り込むための通信インターフェースであり、電話回線に接続する為のモデムあるいはインターネットに接続する為のLANカード等である。
【0113】
142および144はUSBインターフェース140等を介して接続される電子カメラ142およびカードリーダ144であり、画像処理装置400は、電子カメラ142に内蔵される半導体メモリに記録された画像データ或いは、カードリーダ144に装着された記録媒体200に記録された画像データを、USBインターフェース140およびメモリ制御回路118を介してメモリ120に取り込むことができる。
【0114】
CPU114による、画像処理装置400の詳細な制御フローを図6に示すフローチャートにより説明する。
【0115】
画像処理装置100に電源が投入されると、表示装置110に初期化中のメッセージを表示し、内部状態を動作可能な状態に初期化する(ステップS201)。
【0116】
初期化が完了すると、表示装置110は操作入力情報を表示し、動作モードの設定待ちとなる。入力装置116の指示があると、CPU114は、入力装置116の入力指示にしたがい、使用する記録装置および記録媒体、印刷モードの種類等を示す変数を内部メモリ122に記録する(ステップS202)。また、印刷モードによっては、印刷サイズ、印刷枚数の設定も行い、入力装置116により行い、設定情報に関する情報を内部メモリ122に記録する。
【0117】
使用する記録装置および記録媒体が設定されると、CPU114は指定された記録装置にアクセス可能であるか否か、指定された記録装置の記録媒体から、画像データを読み出し可能な状態にあるか否か、さらに読み出された画像データを他の記録装置に転送・記録する場合には、転送先の記録装置にアクセス可能であるか否か、転送先の記録装置の記録媒体に、画像データが書き込み可能な状態にあるか否か、のチェックを行う(ステップS203)。
【0118】
ステップS203において、指定した記録装置からの画像データの読み出しが不可能な状態である場合もしくは、指定した記録装置への画像データの書き込みが不可能な状態である場合には、表示装置110に警告表示を行い(ステップS204)、ステップS202に戻る。
【0119】
ステップS203において、指定した記録装置からの画像データの読み出しが可能な状態にある場合には、ステップS205において、動作モードの判定を行う。
【0120】
ステップS202において画像データの読み込み装置が内蔵のカードリーダ102に設定され、動作モードがインデックスプリントモードに設定されている場合には、CPU114はカードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている画像データの中から所定枚数のサムネール画像のみを選択し、メモリ制御回路118を介してメモリ120にサムネール画像を転送する(ステップS210)。
【0121】
ステップS210において読み込まれた所定枚数のサムネール画像は、メモリ制御回路118を介して画像処理回路108においてJPEG伸長処理を行い、再びメモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する(ステップS211)。
【0122】
画像処理回路108は、ステップS210において伸長された画像データを、メモリ制御回路118を介して読み込み、指定されてインデックスプリントに適切な画像サイズに変倍するとともに、図2に示す印刷依頼用インデックスシート300の所定の場所に画像を合成して、メモリ制御回路118を介してメモリ120に転送する(ステップS212)。
【0123】
CPU114は、ステップS212で合成された印刷依頼用インデックスシートの画像を、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に出力する(ステップS213)。
【0124】
CPU114は、カードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS214)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS210に戻る。
【0125】
ステップS214において、記録媒体200から全ての画像データを読み終えている場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷したインデックスシートの枚数、料金等の表示を行い(ステップS215)、ステップS202に戻る。
【0126】
このように、インデックスプリント用の画像データをサムネール画像から作成することにより、画像データの読み取り時間を大幅に短縮できることになり、印刷業務を効率化させることが可能になる。
【0127】
ステップS202において画像データの読み込み装置が内蔵のカードリーダ102に設定され、動作モードが通常プリントモードに設定されている場合には、CPU114はカードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている画像データを一枚ずつ選択し、メモリ制御回路118を介してメモリ120に画像データを転送する(ステップS220)。
【0128】
画像処理回路108は、メモリ制御回路118を介して読み込まれた画像データをメモリ120から読み込み、JPEG伸長処理を行った後、ステップS202において設定された印刷サイズに従い変倍処理を行う(ステップS221)。
【0129】
ステップS221において所定のサイズに変倍された画像データは、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に転送され、ステップS202において設定された印刷枚数に従い、画像データの印刷を行う(ステップS222)。
【0130】
CPU114は、記録媒体200からメモリ120に読み込まれた画像データを、メモリ制御回路118を介して、光ディスク装置130、磁気ディスク装置132、外部の記録装置136、154のいずれかに転送する(ステップS223)。転送先は、ステップS202のモード設定時に指定されているものとする。
【0131】
CPU114は、カードリーダ102を介して、記録媒体200に記録されている全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS224)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS220に戻る。
【0132】
ステップS224において、記録媒体200から全ての画像データを読み終えていると判断された場合には、CPU114はステップS202において設定された動作モードがインデックスプリントを実行する設定になっているか否かを判断し(ステップS225)、インデックスプリントを実行する設定の場合には、ステップS210からステップS214を実行する。
【0133】
ただしステップS212では、ステップS223で画像データを転送した記録装置および記録位置が識別できる情報を合わせて合成し、ステップS223で印刷する。
【0134】
ステップS225において、動作モードがインデックスプリントを実行しない設定になっている場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、料金、画像データの保存先等の表示を行い(ステップS215)、ステップS202に戻る。
【0135】
ステップS205において、動作モードが焼き増しプリントモードに設定されている場合には、CPU114は、スキャナ装置104スキャナ装置104を介して印刷依頼用インデックスシート300がスキャナ装置104スキャナ装置104に装着されているか否か、また読み取り可能な状態にあるか否かの判定を行う(ステップS230)。
【0136】
ステップS230において、印刷依頼用インデックスシート300が読み取り可能な状態にある場合には、スキャナ装置104スキャナ装置104は印刷依頼用インデックスシート300の情報を読み取り、メモリ制御回路118を介して、メモリ120に読み取った電子データを転送する(ステップS231)。
【0137】
CPU114は、文字認識回路106を使用して、メモリ120に記録された印刷依頼用インデックスシートの情報から画像ファイル名、印刷枚数、印刷サイズ、印刷形式等の情報を抽出し、抽出された情報のうち、印刷枚数が少なくとも1枚以上である画像データの画像ファイル名、印刷枚数、印刷サイズ、印刷形式の一連の情報をCPU114の作業領域であるメモリ122に記録する(ステップS232)。さらに、印刷すべき画像データが記録されている場所、例えば図5で図示されるURLを抽出し、CPU114の作業領域であるメモリ122に記録する。
【0138】
ステップS232において、抽出された印刷情報が、焼き増しプリントを実行するに十分な情報でない場合(ステップS233)、例えばスキャナの読み込みミス等により印刷情報が認識できない場合や、入力された印刷依頼シートが所定のフォーマットにしたがっていない場合には、CPU114は、表示装置110を介して、警告表示を行い(S242)、ステップS215で印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、料金等の表示を行い(ステップS215)、ステップS202に戻る。
【0139】
ステップS232において、抽出された印刷情報が、焼き増しプリントを実行するに十分な情報である場合(ステップS233)、CPU114はステップ232で設定された記録装置154にアクセスし、画像データの検索を行う(ステップS234)。
【0140】
CPU114は、記録装置154に指定された画像データが検出できなかった場合には(ステップS235)、メモリ122に係る警告情報を保存する(ステップS240)と共に、表示装置110に警告表示を行う(ステップS241)。
【0141】
記録装置154に指定された画像データが検出できた場合には(ステップS235)、検出された画像データを通信インターフェース150、152およびメモリ制御回路118を介してメモリ120に画像データを転送する(ステップS236)。
【0142】
画像処理回路108は、メモリ制御回路118を介して読み込まれた画像データをメモリ120から読み込み、JPEG伸長処理を行った後、ステップS232において設定された印刷サイズに従い変倍処理を行う(ステップS237)。
【0143】
ステップS237において所定のサイズに変倍された画像データは、メモリ制御回路118を介してプリンタ112に転送され、ステップS232において設定された印刷枚数に従い、画像データの印刷を行う(ステップS238)。
【0144】
CPU114は、ステップS232において設定された全ての画像データの読み込みが完了しているか否かを判断し(ステップS239)、全ての画像データを読み終えていない場合には、ステップS234に戻る。
【0145】
ステップS239において、ステップS232において設定された全ての画像データを読み終えていると判断した場合には、CPU114は表示装置110を介して印刷情報に関するログの表示、例えば印刷した画像データの枚数、ステップS240で記録された警告情報および料金等の表示を行い(ステップS215)、ステップS202に戻る。
【0146】
ステップS230において、印刷依頼用インデックスシート300が読み取り可能な状態にない場合には、表示装置110に警告表示を行い(ステップS204)、ステップS202に戻る。
【0147】
以上説明した第二の実施例においては、焼き増しプリントモードの場合、印刷依頼用インデックスシートが必須な記述となっているが、入力装置116からの操作により、直接焼き増し画像データの選択、印刷枚数、印刷画像サイズ等を設定するように制御することももちろん可能である。
【0148】
更に、本発明の目的は、前述した第一の実施形態或いは第二の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成される。
【0149】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0150】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0151】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0152】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0153】
以上説明した第一の実施例および第二の実施例に示されるように、インデックスプリント用の画像データをサムネール画像から作成することにより、画像データの読み取り時間を大幅に短縮できることになり、印刷業務を効率化させることが可能になる。
【0154】
また、印刷依頼用のインデックスシートに記入された情報を元に、焼き増しプリントを実行させることにより、焼き増しプリント時の入力作業によるミスの混入を防止すると共に、印刷時の業務効率が大幅に改善される。また。焼き増しを注文する依頼者は、印刷依頼用のインデックスプリント画像から、焼き増ししたい画像を簡単に特定でき、かつ、デジタルカメラやパソコンの操作に詳しくなくても、簡単に注文することが可能になる。
【0155】
さらに第二の実施形態において説明したように、光ディスク装置、磁気ディスク装置あるいは外部の記録装置に画像データを転送記録し、記録先を印刷依頼用インデックスシートに記載することによって、オリジナル画像を持たないユーザーであっても、印刷依頼用インデックスシートさえあれば焼き増し注文することが可能になる。
【0156】
また、従来のように焼き増し印刷依頼中は、画像データが記録された半導体メモリカードをプリントサービス業者に預る必要があったことから、サービス依頼中は、メモリーカードが使用できない状況に陥っていたが、第二の実施形態において説明したように、他の記録装置に画像データを一時的に記録することにより、上記課題は解決される。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】第一の実施形態における画像処理装置および画像印刷システムの概略構成図である。
【図2】第一の実施形態における印刷依頼用インデックスシートを示す図である。
【図3】第一の実施形態における画像処理装置の制御フローを示すフローチャートである。
【図4】第二の実施形態における画像印刷システムの基本構成図である。
【図5】第二の実施形態における印刷依頼用インデックスシートを示す図である。
【図6】第二の実施形態における画像処理装置の制御フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0158】
100 画像処理装置
102 カードリーダ
104 スキャナ装置
106 文字認識回路
108 画像処理回路
110 表示装置
112 プリンタ
114 CPU
116 入力装置
118 メモリ制御回路
120 メモリ
122 メモリ
130 光ディスク装置
132 磁気ディスク装置
134 SCSIインターフェース
136 記録装置
140 USBインターフェース
142 電子カメラ
144 カードリーダ
150 通信インターフェース
152 通信インターフェース
154 記録装置
200 記録媒体
300 印刷依頼用インデックスシート
302 インデックス用画像
304 画像ファイル名
306 印刷枚数指定枠
308 印刷サイズ指定枠
310 印刷形式指定枠
312 印刷枚数
314 印刷サイズ
400 画像処理装置
500 印刷依頼用インデックスシート
502 画像データ記録位置情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定フォーマットの印刷情報を取り込む第一の入力手段と、前記第一の入力手段を介して、前記印刷情報を読み取る第一の読み取り手段と、画像データが記録された記録媒体から画像データを取り込む第二の入力手段と、前記第二の入力手段を介して画像データを読み取る第二の読み取り手段と、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段から所定の画像データを選択する選択手段と、前記第二の読み取り手段を介して選択的に読み取られた画像データを、所定の大きさに変換する画像処理手段と、変換された画像データを印刷する出力手段と、印刷情報あるいは操作情報を表示するための表示手段を有する事を特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第二の読み取り手段から読み込まれる単数或いは複数の前記画像データを所定の大きさに変換し、該変換画像および該画像データを識別する為の情報を含み、かつ印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の内少なくとも一つを指定するための情報に対応する画像を形成する画像形成手段と、形成された画像を印刷する出力手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第二の読み取り手段を介して前記画像データのうちサムネール画像のみを選択的に読み出し、該画像データのサムネールを所定の大きさに変換し、該変換画像および該画像データを識別する為の情報を含み、かつ印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の内、少なくとも一つを指定するための情報に対応する画像を形成する画像形成手段と、形成された画像を印刷する出力手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データを特定し得る単数或いは複数のプリント画像および該画像データを識別する為の情報を含み、印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データが記録されている記録媒体もしくは記録装置を識別できる情報を含む事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データが記録されている記録媒体における該画像データの記録位置に関する物理的情報を識別できる情報を含む事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記所定フォーマットの印刷情報は、印刷する画像データが記録されているインターネット上のURLを含む事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第一の入力手段は、光電変換素子により構成されるスキャナ機能を有し、前記所定フォーマットの印刷情報を電子データに変換することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データを特定する番号もしくは名称および、印刷サイズ、印刷枚数、印刷形式の少なくとも一つを抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データが記録されている記録媒体もしくは記録装置を識別できる情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データが記録されている記録媒体における該画像データの記録位置に関する物理的情報を識別できる情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記第一の読み取り手段は、文字認識手段を有し、前記第一の入力手段により電子データ化された情報から、印刷する画像データが記録されているインターネット上のURLを抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段から所定の画像データを選択することができない場合には、前記表示手段が警告表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段から所定の画像データを選択することができない場合には、前記出力手段が警告情報を印刷することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り手段を介して選択的に読み取られる画像データに、前記第一の読み取り手段から得られる印刷情報を、前記記録媒体に記録する記録手段とを有する事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記印刷情報は、DPOFに準拠している事を特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、前記記録媒体とは異なる他の記録媒体に記録する為の記録手段を有する事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、通信回線を介して接続される記録装置に記録する為の通信手段を有する事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項19】
前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、前記記録媒体とは異なる他の記録媒体に記録し、該記録場所を前記所定フォーマットの印刷情報に出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項20】
前記第二の読み取り手段を介して読み取り可能な画像データを、通信回線を介して接続される記録装置に記録し、該記録場所を前記所定フォーマットの印刷情報に出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項21】
前記第二の読み取り手段により得られる前記画像データに、あらかじめ前記印刷情報が付与されている場合において、前記第一の入力手段に前記印刷情報が入力されない場合には、前記第二の読み取り手段により得られる前記画像データに付与された印刷情報が優先される事を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項22】
前記記録媒体は、携帯移動可能な記憶媒体で構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項23】
前記記録媒体は、半導体メモリ、磁気メモリ又は光ディスクで構成される携帯型メモリカードであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項24】
前記記録媒体は、撮像素子を有する電子カメラに内蔵される半導体メモリ、磁気メモリ又は光ディスクであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項25】
前記第二の入力手段は、前記画像処理装置に内蔵されるメモリーカードリーダであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置
【請求項26】
前記第二の入力手段は、USBケーブルで前記画像処理装置に接続されるメモリーカードリーダであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項27】
前記第二の入力手段は、USBケーブルで前記画像処理装置に接続される電子カメラであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項28】
前記第二の入力手段は、通信回線を介して前記画像処理装置に接続されるメモリーカードリーダであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項29】
前記第二の入力手段は、通信回線を介して前記画像処理装置に接続される電子カメラであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項30】
所定フォーマットの印刷情報を読み取り可能な画像処理装置の画像処理方法であって、所定のフォーマットの印刷情報を取り込む第一の入力工程と、前記第一の入力工程を介して、前記印刷情報を読み取る第一の読み取り工程と、画像データが記録された記録媒体から画像データを取り込む第二の入力工程と、前記第二の入力工程を介して画像データを読み取る第二の読み取り工程と、前記第一の読み取り工程から得られる印刷情報に基づいて、前記第二の読み取り工程から所定の画像データを選択する選択工程と、前記第二の読み取り工程を介して選択的に読み取られた画像データを、所定の大きさに変換する画像処理工程と、変換された画像データを印刷する出力工程とを有する事を特徴とする画像処理方法。
【請求項31】
請求項1〜請求項29のいずれかに記載の画像処理装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラム。
【請求項32】
請求項31に記載したプログラムをコンピュータが読み出し可能な形で格納した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−4274(P2010−4274A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−160718(P2008−160718)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】