説明

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを記憶した記憶媒体

【課題】 利用者からのページ切り替え後、直ぐに該当ページの画像の表示を行える仕組みを提供する。
【解決手段】 ページの優先順位を決定する優先順位決定手段と、ユーザにより表示するページを変更するためのページ指定手段とを備え、前記ページ指定手段の操作が行なわれる前に、前記優先順位決定手段の結果に従って、画像記録媒体から画像データの読み込みを開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラで撮影した画像を印刷するサービスにおいて、画像が格納されたメディアから効率的に画像を読み込む画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを記憶した記憶媒体関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラの普及に伴い、撮影した画像を電子データとしてSDカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメディアに保存しておき、必要になったときに当該メディアから画像を読み出してパソコンに付属されるモニタに表示する。或いは、印刷装置にて出力することにより写真として形成するケースが一般的となってきている。
【0003】
こうした状況の中、カメラショップ、写真店、ドラッグストア等を中心にデジタルカメラで撮影した画像を印刷するサービス(以下、「デジタル写真印刷サービス」と称する)が提供されてきている。一般的にデジタル写真印刷サービスにおける写真の注文手段には、自宅のパソコンからインターネットを介して注文を行う方法、ならびに、当該サービスを提供する店舗にメディアを持ち込んで専用の受付端末を介して注文を行う方法の二通りある。
【0004】
写真の注文手段として、インターネットを介して注文を行う場合には、自宅から利用者の任意のタイミングで注文操作をすることができる。
【0005】
一方で、受付端末を介して注文を行う場合、店舗に置かれている受付端末の台数は限られている。そのため、全ての受付端末が他の利用者により占有されていた場合は、注文操作を開始するための待ち時間が発生する。写真印刷サービスの生産性を向上するためには受付端末の台数を増やすか、受付端末に対する一利用者あたりの占有時間を短縮する方法がある。しかし、受付端末の台数を増やすことは、コストがかかる上、受付端末を配置するためのスペースを要する。そこで、受付端末に対する一利用者あたりの占有時間、つまり、注文操作をしている時間を短縮する方法が有効的である。
【0006】
後者の注文手段において受付端末上で行う注文操作の流れは一般的に下記の通りである。
操作手順1.受付端末にメディアを挿入する
操作手順2.挿入されたメディア内の画像を読み込む
操作手順3.読み込んだ画像を画面(以下、「画像選択画面」)に一覧表示する
操作手順4.利用者は画像選択画面で写真印刷として注文する画像を選択する
操作手順5.選択終了後に、「注文ボタン」の押下により、
注文の受付が完了する
操作手順3で読み込んだ画像を一覧表示する際、利用者が画像を特定できるようにするためには表示する画像のサイズを一定以上の大きさにしておく必要がある。また、画像選択画面を表示するディスプレイモニタの大きさにも限度があるため、メディアから読み込んだ全ての画像を一度に表示することは難しい。そこで、一定枚数の画像を一括りとして纏め(当該一括りに纏めた画像群を「ページ」と称する)て、一度に一ページ分の画像を画像選択画面に表示し、操作手順4で利用者はページを切り替えながら画像の選択を行うことが一般的となっている。
【0007】
また、画像選択画面にて表示するページ・画像の並び順は予め定義されていることが一般的である。具体的には、撮影日時の古い順、或いは、新しい順に表示される。
【0008】
近年ではデジタルカメラの普及および大容量のメディアの登場により、メディア内に保存される画像数は増大傾向にある。そのため、ユーザが必要とする画像をより迅速に選択できる方法が求められている。
【0009】
これに対し、ページに表示すべき画像データの読み込みが終了するよりも早いタイミングで表示ページの変更指示がユーザにより行われた場合に、画像を迅速に表示させるために指示されたページの1枚目に対応する画像から読み込みを優先的させる技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−269077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、デジタルカメラの高画質化にともなう画像サイズは増大し、大容量メディアによる画像数も増大してきている。そのため、ユーザが目的とするページを見つけるために、ページの切り替えの指示後に表示させるページの画像の読込みを開始していたのでは、ページの表示の切り替えを迅速に行なう事ができなくなった。さらに、ユーザが膨大な画像データから必要とする画像を見つけるには、必ずしも次ページ、次ページとページの順番に従ってページを進めていくとは限らない。特許文献1では、指示されたページの画像の読み込みが全て終了した場合には次ページの画像の読み込みが先行して開始される。しかしながら、ユーザが次ページ以外の先行して読み込みが行なわれていないページを指定した場合には、改めて指定されたページの先頭画像から読み込み直さなければならない。したがって、ページの順番に従ってページを指定しないユーザにとっては、特許文献1の手段では画像表示時間が短縮される恩恵を受けることはできなかった。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、利用者からのページ切り替え指示後、直ぐに該当ページの画像の表示を可能とする仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成する本発明の情報処理装置は以下に示す構成を備える。
【0013】
記録媒体に記録された画像データを読み込む読込手段と、前記読み込まれた画像データを表示する表示手段と、前記表示手段に一度に表示可能な画像数を1ページの画像数として取得する取得手段と、前記画像数から前記記録媒体に記録された画像データに対して表示するページを割り当てるページ割り当て手段と、前記ページの優先順位を決定する優先順位決定手段と、ユーザにより表示するページを変更するためのページ指定手段とを備え、前記読込手段は、前記ページ指定手段の操作が行なわれる前に、前記記録媒体から前記優先順位決定手段の結果に従って、画像データの読み込みを開始する。
【0014】
さらに、指定されるページが異なる複数のページ指定手段を更に有し、ユーザによる前記ページ指定手段それぞれにおける連続操作回数を計数する計数手段と、前記連続操作回数が予め定められた基準値以上か否かを判断する判断手段と、前記計数結果が基準値を超えた場合に、前記複数のページ指定手段の中から次に操作されるページ指定手段は前回操作されたページ指定手段と同じであると予測する予測手段と、を更に有し、前記優先順位決定手段は、前記予測手段の予測結果に従って優先順位を決定する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、利用者からページ切り替え指示がされる前に、次に表示されるページの画像を優先的に読み込んでおくことができるようになり、ページ切り替えの指示後直ぐに指定された該当ページの画像の表示が行えるようになった。
【0016】
これにより、受付端末の占有時間が短縮され、写真印刷サービスの生産性の向上を実現することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0019】
はじめに、本発明の第1実施形態を示す情報処理装置を適用するシステムにおいて画像を注文・印刷する、デジタル写真印刷サービスを提供するミニラボシステムの一例を、図1を用いて説明する。
【0020】
図1において、ミニラボシステム100は、メディア読取装置101、受付端末102、伝送経路103、注文管理端末104、伝送経路105、及びプリンタ106により構成されている。
【0021】
写真を注文したい利用者は、受付端末102に接続されているメディア読取装置101に対して画像データ107が格納されているメディア108を挿入する。受付端末102はメディア108内の画像データ107を読み取り、受付端末102に付属される表示装置に表示する。利用者は表示された画像の中から注文したい画像を選択する。受付端末102は利用者からの注文指示を受けて注文情報109を生成する。続けて受付端末102は伝送経路103を介して注文情報109を注文管理端末104に転送する。注文情報109には、画像枚数や、画像データ、ファイル名、受付端末のホスト名等の情報が含まれる。注文管理端末104は注文情報を受信すると、必要に応じて注文情報109に含まれる画像に対して画像補正を施した後、オペレータの印刷指示を受けて、注文情報109をプリンタ106が解釈できる形式のデータ(印刷データ110)に変換する。続けて注文管理端末104は伝送経路105を介して当該印刷データ110をプリンタ106に転送する。
【0022】
プリンタ106は印刷データ110を解析し、写真111を出力する。
【0023】
以下、本実施の形態の注文受付端末200の構成及び動作について具体的に説明する。
【0024】
<注文受付端末200の全体構成>
図2において、注文受付端末200(図1の受付端末102に該当する)は、ホストコンピュータ201に対して、ハードディスク装置202、表示装置203、データ入力装置204、メディア読取装置101、及び通信制御装置205がそれぞれ接続された構成となっている。
【0025】
また、同図において図1と同様のものを指す場合には同一の番号を示し、説明を省略する。
【0026】
ホストコンピュータ201は、所定のシステムプログラムを実行することで、注文受付端末200全体の動作制御及び監視を行う。
【0027】
具体的には例えば、ホストコンピュータ201は、後述するような、システムボード上に配置されたCPU、RAM、及びROM等を含むコンピュータ機能を備える。そして、ホストコンピュータ201のCPUが、内蔵メモリ又は外付けのハードディスク装置202等から所要の処理プログラムを適宜から読み出して実行することで、注文受付端末200全体の動作制御を司る。
【0028】
ここでは一例として、ホストコンピュータ201が実行する各種プログラムの格納先をハードディスク装置202としている。そして、このハードディスク装置202には、本実施の形態における動作を実現するための処理プログラムが格納されている。
【0029】
なお、本実施形態における動作を実現するための処理プログラム(プログラムコード)の格納先は、ハードディスク装置202や内蔵メモリに限られることはない。
【0030】
また、本実施形態では、ホストコンピュータ201のOS(オペレーティングシステム)として、例えば、「WINDOWS(登録商標)」を用いるものとするが、これに限られることはない。
【0031】
表示装置203は、ホストコンピュータ201からのシステムプログラムやアプリケーション等の実行による指示に呼応して、OSに管理下で所定のウィンドウを表示する。
【0032】
データ入力装置204は、キーボード、マウス、タッチパネル及びその他のポインティングデバイス等を含み、利用者からの各種指示を受け付け、これをホストコンピュータ201に伝える。例えば、データ入力装置204は、タッチパネルを介して利用者が選択した注文情報を、ホストコンピュータ201に伝える。
【0033】
通信制御装置205は、例えば、注文受付端末200と外部のネットワークを通信可能に接続するための接続インタフェースである。本実施形態では通信制御装置205は注文管理端末104と接続されている。
【0034】
<注文受付アプリケーションの全体構成>
注文受付端末200上で動作し、注文を受付けるソフトウェア(以下、「注文受付アプリケーション」と称する)は、画像読み込みの開始の指示を行う図3の画像読み込み開始画面300、メディア内の画像のサムネイルの一覧を表示し、利用者は注文したい写真を選択することができる図4の画像選択画面400で構成されている。
【0035】
また、本実施形態では、画像読み込み開始画面300、画像選択画面400の2つで構成されているが、これに限られることではない。
【0036】
<画像読み込み開始画面の例>
画像読み込み開始画面300は利用者に対してメディア108をメディア読取装置101に挿入する指示を促す。利用者がメディア108をメディア読取装置101に挿入後、画像読み込み開始ボタン301を押下すると、メディア108内の画像データ107をハードディスク装置202またはホストコンピュータ201に内蔵されるメモリ内に読み込み、画像選択画面400に遷移する。
【0037】
なお、利用者がメディア108をメディア読取装置101に挿入したことを検知して自動的に画像読み込みを開始する構成でもよい。この構成の場合には、画像読み込み開始ボタン301は表示しなくてもよい。
【0038】
<画像選択画面の例>
画像選択画面400は操作エリアと、詳細表示エリア410により構成されている。
【0039】
操作エリアは、1ページの分のサムネイル画像を表示し、画像選択を行うことができる。なお、一度に表示可能な枚数を、例えば1ページに6枚の画像を表示するように構成した場合には、メディア108から読み込んだ画像のうち予め定義されている並び順に従って先頭6枚の画像を1ページ目に表示することになる。
【0040】
操作エリアは、画像選択エリア401と、全画像を1枚選択するボタン402と、選択をリセットするボタン403と、先頭ページボタン404、前ページボタン405、次ページボタン406、最終ページボタン407で構成されるユーザが表示させたいページ指定をおこなう為のボタンと、現在ページ表示エリア408と、注文ボタン409により構成されている。
【0041】
画像選択エリア401は、ファイル名表示エリア411と、サムネイルエリア412と、[+]ボタン413と、[−]ボタン414と、注文枚数表示エリア415により構成されている。
ファイル名表示エリア411は画像のファイル名を表示するためのエリアである。
サムネイルエリア412は、画像のサムネイルを表示するためのエリアである。
[+]ボタン413ならび、[−]ボタン414は画像の注文枚数を設定するためのボタンである。
[+]ボタン413は注文する画像の枚数を1増やすことができる。
一方、[−]ボタン414は注文する画像の枚数を1減らすことができる。
注文枚数表示エリア415は設定した注文枚数を表示するためのエリアである。
【0042】
全画像を1枚選択するボタン402ならびに、選択をリセットするボタン403は、全ての画像に対して纏めて印刷枚数を設定するためのボタンである。
全画像を1枚選択するボタン402は全ての画像の印刷枚数を1枚に設定することができる。
一方、選択をリセットするボタン403は全ての画像の印刷枚数をクリアすることができる。
【0043】
先頭ページボタン404ならびに、前ページボタン405ならびに、次ページボタン406ならびに、最終ページボタン407はページを遷移させるためのボタンである。
先頭ページボタン404は、先頭ページを表示させることができる。
前ページボタン405は、現在表示されているページの一つ前のページを表示させることができる。
次ページボタン406は、現在表示されているページの一つ後のページを表示させることができる。
最終ページボタン407は、最終ページを表示させることができる。
【0044】
詳細表示エリア410は、最後に選択された画像のプレビュー表示を行う。
【0045】
<画像読み込み処理>
本発明に係る注文受付アプリケーションは、画像選択画面400において利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、今後ページを切り替えることによって表示される可能性が高いページの画像を予め読み込む。読み込むページの順序は後述する優先順位テーブルによって決まる。また、ページを切り替えた場合には、読み込むページの優先順位を再決定する。
【0046】
図5は、本発明に係る注文受付アプリケーションにおける画像読み込み処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S501〜S509は各ステップを示す。また、各ステップは、ホストコンピュータ201のCPUが外部記憶装置等から制御プログラムをメモリにロードして実行することで実現される。
【0047】
ステップS501で、注文受付アプリケーションは、画像の総枚数を取得する。
【0048】
次に、ステップS502で、注文受付アプリケーションは、1ページに表示する画像枚数を設定する。
【0049】
次に、ステップS503で、注文受付アプリケーションは、画像の枚数と、1ページに表示する画像枚数から、総ページ数を算出する。
【0050】
次に、ステップS504で、注文受付アプリケーションは、後述する優先順位決定処理で優先順位テーブルを作成する。
【0051】
次に、ステップS505で、注文受付アプリケーションは、ステップS504で作成した優先順位テーブルに基づいて、優先順位の高いページにある画像から順に画像を読み込む。
【0052】
次に、ステップS506で、注文受付アプリケーションは、画像選択画面400において、利用者からの操作指示がなされた場合に発生するイベントを検知する。
【0053】
次に、ステップS507で、注文受付アプリケーションは、ステップS506により取得したイベントが、ページの切り替え操作であったか否かを判別する。
【0054】
この判別の結果、発生したイベントがページの切り替え操作であったと注文受付アプリケーションが判別した場合は、ステップS508へ進む。また、ページの切り替え操作ではないと注文受付アプリケーションが判別した場合にはステップS506へ戻る。
【0055】
ステップS508に進むと、注文受付アプリケーションは、ページを切り替え後の優先順位テーブルを作成する。
【0056】
次に、ステップS509で、注文受付アプリケーションは、ステップS508で作成した優先順位テーブルに基づいて、未だ読み込んでない画像のうち、優先順位の高いページにある画像から順に画像を読み込む。
【0057】
<優先順位決定処理>
本実施例では、現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数を計数した計数結果に基づいて優先順位を算出し決定する。
【0058】
具体的には、対象となるページを表示するまでに必要となる操作の回数が少なければ少ないほど今後すぐに表示される可能性が高いと判断し、ページを表示するまでに必要となる操作の回数が少ないページから優先順位を高くする。
【0059】
図6は優先順位テーブル作成の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S601〜S608は各ステップを示す。また、各ステップは、ホストコンピュータ201のCPUが外部記憶装置等から制御プログラムをメモリにロードして実行することで実現される。
【0060】
ステップS601で、注文受付アプリケーションは、現在表示されているページ番号を取得する。
【0061】
次に、ステップS602で、注文受付アプリケーションは、後述する優先順位未決定リストに全てのページ番号を追加する。優先順位未決定リストは、優先順位が決定していないページ番号を保持するリストである。
【0062】
次に、ステップS605で、注文受付アプリケーションは、現在ページからNステップで遷移できるページの番号を取得する。
【0063】
次に、ステップS606で、注文受付アプリケーションは、取得したページ番号を優先順位テーブルに追加する。
【0064】
次に、ステップS607で、注文受付アプリケーションは、優先順位テーブルに追加したページ番号を優先順位未決定リストから削除する。
【0065】
次に、注文受付アプリケーションは、ステップS605〜ステップS608を優先順位未決定リストが空になるまで繰り返す。
【0066】
<優先順位テーブルの一例>
画像数60枚、1ページ表示数が6枚、現在表示されているページが6ページ目であった場合における優先順位テーブルの作成過程を説明する。
【0067】
ステップS602によって、優先順位未決定リストは図7(A)における優先順位未決定リスト702の状態になる。この時、優先順位テーブルは図7(A)における優先順位テーブル701の状態である。
【0068】
Nが0の時、ステップS605で、現在ページであるページ番号6が取得される。ステップS606、ステップS607によって、優先順位テーブル、優先順位未決定リストはそれぞれ、図7(B)における優先順位テーブル801、優先順位未決定リスト802の状態になる。
【0069】
Nが1の時、ステップS606によって、現在ページから1ステップで遷移できるページが取得される。先頭ページボタン404、前ページボタン405、次ページボタン406、最終ページボタン407によって、1ステップで遷移できるページは、1ページ目、5ページ目、7ページ目、10ページ目になる。ステップS606、ステップS607によって、優先順位テーブル、優先順位未決定リストはそれぞれ、図7(C)における優先順位テーブル901、優先順位未決定リスト902の状態になる。
【0070】
同じように、Nが2の時、優先順位テーブル、優先順位未決定リストはそれぞれ、図7(D)における優先順位テーブル1001、優先順位未決定リスト1002の状態になる。
【0071】
同じように、Nが3の時、優先順位テーブル、優先順位未決定リストはそれぞれ、図7(E)における優先順位テーブル1101、優先順位未決定リスト1102の状態になる。
【0072】
上記優先順位テーブル1101に基づいて、読みが終了していない画像のうち、優先順位の高いページにある画像から順に画像を読み込む。
【0073】
なお、画像の読み込み途中にユーザによってページの切り替え操作が生じた場合には随時テーブルを作成し直し、優先順位の高いページからの画像読み込みを開始する。
【0074】
以上のように本実施形態によれば、利用者からページ切り替え指示がされる前に、利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を操作手順数を元に作成するテーブルに従って予め優先的に読み込んでおく。これにより、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことができる。
【0075】
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数に基づいて画像を読み込む優先順位を決定し、画像の読み込みを行うことができるように構成した。さらに、利用者からのページ切り替え操作がなされた場合には、再度ページを切り替え後の優先順位付けを行い、画像の読み込みを行うことができるように構成した。
【0076】
第1実施形態では1ページに表示する画像枚数を事前に設定しておくことにより、装着されたメディア内の画像の枚数に応じて総ページ数が一意に決定される。また、メディア内の画像を読み込む前に画像の枚数をカウントしてさえおけば、各画像がどのページに対応付けられるかが一意に決定される。これにより、利用者によりページ切り替え操作がなされた場合にだけ優先順位テーブルを再生成し、画像読み込みの優先順位を変更するように構成しておけば画像読み込みの待ち時間を軽減することができた。
【0077】
一方で、1ページに表示する画像枚数が固定化されることにより、各画像の表示サイズもおのずと固定化される。これにより利用者によっては、表示される画像のサイズが小さいと感じることから印刷する画像を選別しづらい状況が生まれる恐れがあった。或いは、表示される画像のサイズには不自由を感じないものの1ページに表示する画像の枚数が少ないと感じることからページの切り替えの頻度に煩わしさを与えてしまう状況が生まれてしまう恐れがあった。
【0078】
そこで本実施形態では、利用者の好みに応じて1ページに表示する画像枚数を変更できる構成を構える。そして利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を予め優先的に読み込んでおくことで、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことができるように構成する。
【0079】
なお、第1実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。ただし、本実施形態では、図4に代えて図8の画面、図5に代えて図9の処理が実行される。
【0080】
<画像選択画面の例>
本実施形態における画像選択画面は、1ページに表示する画像枚数を変更する機能を有している。具体的に、図8に示した画像選択画面1200の例では、コンボボックス1201を用いることによって1ページに表示する画像の枚数を「6枚」或いは「12枚」に設定することが可能となっている。
【0081】
<画像読み込み処理>
図9は、本発明に係る注文受付アプリケーションにおける画像読み込み処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S501〜S509、S1301〜S1307は各ステップを示す。また、各ステップは、ホストコンピュータ201のCPUが外部記憶装置等から制御プログラムをメモリにロードして実行することで実現される。
【0082】
また、同図において第1の実施の形態で示した図5と同様の処理には同一のステップ番号を示し、説明を省略する。
【0083】
ステップS1301で、注文受付アプリケーションは、1ページに表示する画像枚数を取得する。
【0084】
ステップS1302で、注文受付アプリケーションは、ステップS506により取得したイベントが、表示枚数切り替え操作であったか否かを判別する。
【0085】
この判別の結果、発生したイベントが表示枚数切り替え操作であったと注文受付アプリケーションが判別した場合は、ステップS1303へ進む。また、そうでないと注文受付アプリケーションが判別した場合にはステップS507へ進む。
【0086】
ステップS1303に進むと、注文受付アプリケーションは、1ページに表示する画像枚数を取得する。
【0087】
次に、ステップS1304で、注文受付アプリケーションは、画像の枚数と、1ページに表示する画像枚数から、総ページ数を算出する。
【0088】
次に、ステップS1305で、注文受付アプリケーションは、詳細は後述するが、図10に示した画像割り当てテンプレート1400を参照し、各画像とページとの対応付けがなされた画像割り当てテーブルを作成する。
【0089】
次に、ステップS1306で、詳細表示エリア410に表示されている画像(最後に選択されていた画像)のINDEXを取得する。
【0090】
次に、ステップS1307で、ステップS1306で取得した画像INDEXと、ステップS1305で作成した画像割り当てテーブルから、画像のインデックスがどのページに対応付けられているかを取得し、現在ページとして設定する。
【0091】
ステップS509で、注文受付アプリケーションは、ステップS508で作成した優先順位テーブルとステップS1305で作成した画像割り当てテーブルに基づいて、未だ読み込んでない画像のうち、優先順位の高いページにある画像から順に画像を読み込む。
【0092】
<画像割り当てテーブル>
図10は、各ページと画像との対応付けを行う画像割り当てテンプレート1400の一例である。
【0093】
画像割り当てテンプレート1400は、1ページに表示する画像枚数と画像の総枚数を基に各ページに割り当てる画像を算出する機能を有する。
【0094】
図11における画像割り当てテーブル1500は、1ページに表示する画像枚数が6枚の場合に作成される画像割り当てテーブルの一例である。
【0095】
1ページ目には予め定義されている並び順に従って先頭6枚(INDEX1〜INDEX6)の画像が対応付けられている。
【0096】
図15における画像割り当てテーブル1501は、1ページに表示する画像枚数が12枚の場合に作成される画像割り当てテーブルの一例である。
【0097】
1ページ目には予め定義されている並び順に従って先頭12枚(INDEX1〜INDEX12)の画像が対応付けられている。
【0098】
<優先順位テーブルの一例>
画像数96枚、1ページ表示数が6枚、現在表示されているページが6ページ目で、1ページに表示する画像数を6枚から12枚に変更した場合の作成過程を説明する。
【0099】
優先順位テーブル1600は、1ページに表示する画像枚数を6枚から12枚に変更する前に保持している優先順位テーブルである。
【0100】
ここで、図8のコンボボックス1201により1ページに表示する画像枚数が6枚から12枚に変更されると、注文受付アプリケーションは図9に示す処理を実行する。
【0101】
この処理の中で、ステップS1305では、上述した画像割り当てテーブル1501が作成される。
【0102】
また、ステップ1307では、画像割り当てテーブル1501を参照して、詳細エリアに表示されている画像のインデックスがどのページに対応付けられているかを取得し、1ページに表示する画像枚数を12枚に変更した後の現在ページとして設定する。たとえば、詳細エリアに表示されている画像のインデックスが31であった場合には、1ページに表示する画像枚数を12枚に変更した後の現在ページとして「3ページ」が設定される。
【0103】
次に、ステップS508では、ステップ1307により設定された現在ページ(「3ページ」)を基に図12における優先順位テーブル1601が作成される。
【0104】
図13は優先順位テーブルと、画像割り当てテーブルの関連を説明するための図である。1ページに表示する画像数を変更する前を図13の1700、変更後を図13の1701に示す。優先順位テーブル1701で優先順位1位に含まれる画像は、優先順位テーブル1700の優先順位1位である6ページ目と優先順位2位である5ページ目にあった画像が含まれることがわかる。
【0105】
以上のように本実施形態によれば、利用者の好みに応じて1ページに表示する画像枚数を変更できる構成を構える。変更前の1ページに表示する画像枚数によるページの割り当てと変更後の1ページに表示する画像枚数によるページの割り当ての結果を夫々持ち、対応付けておく事で、利用者が画像選択処理の途中で表示する画像の枚数を変更した場合でも、利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を予め優先的に読み込む処理を継続することができ、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことが可能となる。
【0106】
〔第3実施形態〕
第1実施形態では、現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数に基づいて画像を読み込む優先順位を決定し、画像の読み込みを行うことができるように構成した。
【0107】
一方で、利用者が同種のページ遷移を繰り返す場合には、現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数に基づいて画像を読み込む優先順位を決定するだけでは効果的ではないケースが存在する。
【0108】
たとえば利用者が次ページボタンのみを活用し、先頭ページから順々にページ遷移を繰り返す場合を考えてみる。現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数が少ないページほど優先順位を高く設定すると、現在表示されているページの次に優先順位が高いページは「次ページ」や「最終ページ」になる。しかしながら、先頭ページから順々にページ遷移を繰り返す場合には、最終ページは他のどのページよりも後に表示されることになるため、最終ページの画像を読み込むのは他のページの画像を読み込んだ後でよく、優先順位を高く設定する必要はない。さらにいえば、他のページの画像よりも先に最終ページの画像を読み込むことは、他のページの画像を読み込む機会を後倒しにすることになり本発明の目的となる効果を十分に得られない可能性も生じる。
【0109】
そこで、本実施形態では、同種のページ遷移が一定回数以上連続した場合でも、利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を予め優先的に読み込んでおくことで、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことができるように構成する。
【0110】
なお、第1実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。ただし、本実施形態では、図6に代えて図14の処理が実行される。
【0111】
<優先順位決定処理>
図14は、本実施形態における、優先順位テーブル作成の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S1801〜S1827は各ステップを示す。また、各ステップは、ホストコンピュータ201のCPUが外部記憶装置等から制御プログラムをメモリにロードして実行することで実現される。
【0112】
また、同図において第1の実施の形態で示した図6と同様の処理には同一のステップ番号を示し、説明を省略する。
【0113】
ステップS1801で、注文受付アプリケーションは、前回までの同種のページ遷移操作の連続回数を取得する。
【0114】
次に、ステップS1802で、注文受付アプリケーションは、前回のページ遷移操作を取得する。
【0115】
次に、ステップS1803で、注文受付アプリケーションは、今回のページ遷移操作を取得する。
【0116】
次に、ステップS1804で、注文受付アプリケーションは、今回のページ遷移操作が、「次ページ」または、「前ページ」であったか否かを判別する。
【0117】
この判別の結果、今回のページ遷移操作が、「次ページへ」または、「前ページへ」であったと注文受付アプリケーションが判別した場合は、ステップS1806へ進む。また、そうでないと注文受付アプリケーションが判別した場合にはステップS1805へ進む。
【0118】
ステップS1805へ進むと、注文受付アプリケーションは同種のページ遷移操作の連続操作回数を0に初期化する。
【0119】
ステップS1806へ進むと、注文受付アプリケーションは、今回のページ遷移操作が、前回のページ遷移操作と同じであったか否かを判別する。
【0120】
この判別の結果、今回のページ遷移操作が、前回のページ遷移操作と同じであったと注文受付アプリケーションが判別した場合は、ステップS1808へ進む。また、そうでないと注文受付アプリケーションが判別した場合にはステップS1807へ進む。
【0121】
ステップS1807へ進むと、注文受付アプリケーションは、同種のページ遷移操作の連続操作回数を1に設定する。
【0122】
ステップS1808へ進むと、注文受付アプリケーションは、同種のページ遷移操作の連続操作回数を1増やす。
【0123】
次に、ステップS1809で、注文受付アプリケーションは、同種のページ遷移操作の連続操作回数を計数した結果が予め設定した基準値以上か否かを判断する。例えば、基準値が3で、ページ遷移として、「次ページ」遷移が3回連続して行われた場合は、注文受付アプリケーションは、前回操作と同じく次回のページ遷移操作も「次ページ」操作が行われる可能性が高いと予測する。
【0124】
この予測結果が、同種のページ遷移操作の連続回数が予め設定した基準値以上と注文受付アプリケーションが判別した場合は、ステップS1810へ進む。また、そうでないと注文受付アプリケーションが判別した場合にはステップS601へ進む。
【0125】
ステップS1810へ進むと、注文受付アプリケーションは、ページ番号を保持する変数(以下、Iと称する)に、現在ページを設定する。
【0126】
次に、ステップS1811で、注文受付アプリケーションは、今回のページ遷移操作が「次ページ」か否かを判別する。
【0127】
この判別の結果、「次ページ」と注文受付アプリケーションが判別した場合は、ステップS1819へ進む。また、そうでないと注文受付アプリケーションが判別した場合にはステップS1812へ進む。
【0128】
ステップS1812へ進むと、注文受付アプリケーションは、後述するステップS1813〜ステップS1814の処理をIが0より小さくなるまで繰り返す。
【0129】
ステップS1813で、注文受付アプリケーションは、Iページ目を優先順位テーブルに追加する。
【0130】
次に、ステップS1814で、注文受付アプリケーションは、Iに現在のIの前ページを設定する。
【0131】
次に、ステップS1815で、注文受付アプリケーションは、Iに現在ページの次ページを設定する。
【0132】
次にステップS1816で、注文受付アプリケーションは、後述するステップS1817〜ステップS1818の処理をIが最終ページより大きくなるまで繰り返す。
【0133】
次にステップS1817で、注文受付アプリケーションは、Iページ目を優先順位テーブルに追加する。
【0134】
次にステップS1818で、注文受付アプリケーションは、Iに現在のIの次ページを設定する。
【0135】
一方、ステップS1811の判別の結果、ステップS1819へ進むと、注文受付アプリケーションは、後述するステップS1820〜ステップS1821の処理をIが最終ページより大きくなるまで繰り返す。
【0136】
ステップS1820で、注文受付アプリケーションは、Iページ目を優先順位テーブルに追加する。
【0137】
次に、ステップS1821で、注文受付アプリケーションは、Iに現在のIの次ページを設定する。
【0138】
次に、ステップS1822で、注文受付アプリケーションは、Iに現在ページの前ページを設定する。
【0139】
次にステップS1823で、注文受付アプリケーションは、後述するステップS1824〜ステップS1825の処理をIが0より小さくなるまで繰り返す。
【0140】
ステップS1824で、注文受付アプリケーションは、Iページ目を優先順位テーブルに追加する。
【0141】
次に、ステップS1825で、注文受付アプリケーションは、Iに現在のIの前ページを設定する。
【0142】
次に、ステップS1826で、注文受付アプリケーションは、現在の同種のページ遷移操作の連続操作回数を前回までの同種のページ遷移操作の連続操作回数として保存する。
【0143】
次に、ステップS1827で、注文受付アプリケーションは、今回のページ遷移操作を前回のページ遷移操作として保存する。
【0144】
<優先順位テーブルの一例>
画像数60枚、1ページ表示数が6枚、現在表示されているページが6ページ目であった場合の優先順位テーブルの一例を示す。
図15(A)は、「前ページ」のページ遷移が一定回数以上連続した場合の優先順位テーブル1900である。
図15(B)は、「次ページ」のページ遷移が一定回数以上連続した場合の優先順位テーブル2000である。
【0145】
上記優先順位テーブルに基づいて、未だ読み込んでない画像のうち、優先順位の高いページにある画像から順に画像を読み込む。
【0146】
以上のように本実施形態によれば、同種のページ遷移が一定回数以上連続した場合でも、利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を予め優先的に読み込んでおくことで、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことができる。
【0147】
〔第4実施形態〕
第1実施形態では、現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数に基づいて画像を読み込む優先順位を決定し、画像の読み込みを行うことができるように構成した。
【0148】
一方で、メディア内に画像サイズの大きな画像や小さな画像が混在して存在していた場合には、現在表示されているページから各ページを表示するまでに必要となる利用者の操作回数に基づいて画像を読み込む優先順位を決定するだけでは効果的ではないケースが存在する。
【0149】
たとえば、ページによって対応付けられている画像のサイズに大きな差が生じているケースを考えてみる。
【0150】
一般的に画像の読み込みにかかる時間は画像のサイズに比例する傾向にあるため、ページに対応付けられている画像のサイズが小さい場合には、ページ内の画像を読み込むためにかかる時間は少ない。つまりは、ページに対応付けられている画像のサイズが小さい場合には、当該ページが表示されてから画像を読み込んだとしても、当該ページの画像が表示されるまでの待ち時間は少ない。
【0151】
一方で、ページに対応付けられている画像のサイズが大きいにも関わらず当該ページが表示されてから画像を読み込む場合には、当該ページの画像が表示されるまでに多くの待ち時間が発生してしまう。
【0152】
ゆえに、サイズの大きい画像ほど利用者が注文操作している間に読み込んでおくことの効果が大きいとも言える。このため、ページによって対応付けられている画像のサイズに大きな差が生じている場合には、サイズの小さい画像で構成されているページの優先順位が高く設定されている状況下では本発明の効果が上がらない可能性がある。
【0153】
そこで、本実施形態では、メディア内に画像サイズの大きな画像や小さな画像が混在していた場合でも、利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を予め優先的に読み込んでおくことで、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことができるように構成する。
【0154】
なお、第1実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。ただし、本実施形態では、図6に代えて図16の処理が実行される。
【0155】
<優先順位決定処理>
図16は、本発明に係る注文受付アプリケーションにおける優先順位の算出および決定処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S2101〜S2112は各ステップを示す。また、各ステップは、ホストコンピュータ201のCPUが外部記憶装置等から制御プログラムをメモリにロードして実行することで実現される。
【0156】
ステップS2101で、注文受付アプリケーションは、仮優先順位テーブル(操作数)を作成する。本実施例では、第1の実施の形態で示した図6の優先順位決定処理を適用する。
【0157】
次に、ステップS2102で、注文受付アプリケーションは、詳細は後述するが、仮優先順位テーブル(画像サイズ)を作成する。
【0158】
次に、ステップS2103で、注文受付アプリケーションは、ページ番号を保持する変数(以下、Iと称する)に、1を設定する。
【0159】
次に、ステップS2104で、注文受付アプリケーションは、後述するステップS2105〜ステップS2110の処理をIが最終ページより大きくなるまで繰り返す。
【0160】
ステップS2105で、注文受付アプリケーションは、ステップS2101で作成した仮優先順位テーブル(操作数)からIページの優先順位を取得する。
【0161】
次に、ステップS2106で、注文受付アプリケーションは、詳細は後述するが、図18の重みテーブル(操作数)2300を参照して、ステップS2105で取得した優先順位に対応する得点を取得する。
【0162】
次に、ステップS2107で、注文受付アプリケーションは、ステップS2102で作成した仮優先順位テーブル(画像サイズ)からIページの優先順位を取得する。
【0163】
次に、ステップS2108で、注文受付アプリケーションは、詳細は後述するが、図18(B)の重みテーブル(画像サイズ)2400を参照して、ステップS2107で取得した優先順位に対応する得点を取得する。
【0164】
次に、ステップS2109で、注文受付アプリケーションは、ステップ2106で取得した得点と、ステップS2108で取得した得点の合計を算出し、ページ採点テーブルに追加する。
【0165】
次に、ステップS2110で、注文受付アプリケーションは、Iを1増やす。
【0166】
次に、ステップS2111で、注文受付アプリケーションは、ページ採点テーブルを得点の高い順に並べる。
【0167】
次に、ステップS2112で、注文受付アプリケーションは、ページ採点テーブルを参照し、得点の高いページから順に優先順位テーブルに追加する。
【0168】
図17は、本発明に係る注文受付アプリケーションにおける仮優先順位テーブル(画像サイズ)作成手順の一例を示すフローチャートである。なお、S2201〜S2204は各ステップを示す。また、各ステップは、ホストコンピュータ201のCPUが外部記憶装置等から制御プログラムをメモリにロードして実行することで実現される。
【0169】
なお、本実施例では、現在表示されているページについては画像サイズによらず優先順位を1位と設定し、その他のページに対してページに対応付けられた画像のサイズの総和の大きい順に優先順位を決定する。
【0170】
ステップS2201で、注文受付アプリケーションは、現在表示されているページ番号を取得する。
【0171】
次に、ステップS2202で、注文受付アプリケーションは、現在表示されているページを優先順位テーブルに追加する。
【0172】
次に、ステップS2203で、注文受付アプリケーションは、現在表示されているページを除く各ページについて、ページ毎に当該ページに対応付けられた画像のサイズの総和を算出・集計する。
【0173】
次に、ステップS2204で、注文受付アプリケーションは、ステップS2203により算出された画像のサイズの総和が大きいページから順に優先順位テーブルに追加する。
【0174】
<優先順位テーブルの一例>
図18(A)は、操作数によって決定した優先順位に応じて重みを付加するための重みテーブル(操作数)2300の一例である。
【0175】
図18(B)は、画像サイズによって決定した優先順位に応じて重みを付加するための重みテーブル(画像サイズ)2400の一例である。
【0176】
図19は、ステップS2109により作成されるページ採点テーブル2500の一例である。
【0177】
図20は、図16の優先順位決定処理により決定した優先順位テーブル2600の一例である。
【0178】
上記優先順位テーブル2600に基づいて、未だ読み込んでない画像のうち、優先順位の高いページにある画像から順に画像を読み込む。
【0179】
以上のように本実施形態によれば、メディア内に画像サイズの大きな画像や小さな画像が混在していた場合でも、利用者が画像選択をしている間の時間を利用して、次に表示するページの画像を予め優先的に読み込んでおくことで、ページ切り替え指示後直ぐに該当ページの画像の表示を行うことができる。
【0180】
〔第5実施形態〕
以下、図21に示すメモリマップを参照して本発明に係る情報処理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0181】
図21は、本発明に係る情報処理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0182】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0183】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0184】
本実施形態における機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0185】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0186】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0187】
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0188】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0189】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0190】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザのハードディスク等の記録媒体に対してダウンロードさせるWWWサーバやFTPサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
【0191】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0192】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。例えばそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行う。そして、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0193】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込ませる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0194】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除くものではない。
【0195】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【図面の簡単な説明】
【0196】
【図1】本発明の実施形態を示す情報処理装置を適用するデジタル写真印刷サービスにおいて画像を注文するにあたり、ミニラボシステムの形態を説明するブロック図である。
【図2】本発明の実施形態を示す受付端末の構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明の実施形態を示す受付端末上で動作する注文受付アプリケーションの画像読み込み画面の図である。
【図4】本発明の実施形態を示す受付端末上で動作する注文受付アプリケーションの第1の画像選択画面の図である。
【図5】本発明に係る情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る情報処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】(A)〜(E)本発明に係る注文受付アプリケーションで作成した第1〜第5の優先順位テーブルの一例を示す図ある。
【図8】本発明の実施形態を示す受付端末上で動作する注文受付アプリケーションの第2の画像選択画面の図である。
【図9】本発明に係る情報処理装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る注文受付アプリケーションの画像割り当てテンプレートの一例を示す図ある。
【図11】本発明に係る注文受付アプリケーションで作成した第1の画像割り当てテーブルの一例を示す図ある。
【図12】本発明に係る注文受付アプリケーションで作成した第6の優先順位テーブルの一例を示す図ある。
【図13】本発明に係る注文受付アプリケーションで作成した画像割り当てテーブルと優先順位テーブルの関連について説明するための図である。
【図14】本発明に係る情報処理装置における第4のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】(A)〜(B)本発明に係る注文受付アプリケーションで作成した第7〜第8の優先順位テーブルの一例を示す図ある。
【図16】本発明に係る情報処理装置における第5のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図17】本発明に係る情報処理装置における第6のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図18】(A)〜(B)本発明に係る注文受付アプリケーションの第1〜第2の重みテーブルの一例を示す図である。
【図19】本発明に係る注文受付アプリケーションで作成したページ採点テーブルの一例を示す図ある。
【図20】本発明に係る注文受付アプリケーションで作成した第9の優先順位テーブルの一例を示す図ある。
【図21】本発明に係る情報処理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0197】
100 ミニラボシステムの形態
101 メディア読取装置
102 受付端末
103 伝送経路
104 注文管理端末
105 伝送経路
106 プリンタ
107 画像データ
108 画像データが格納されたメディア
109 注文情報
110 印刷データ
111 写真
200 注文受付端末
201 ホストコンピュータ
202 ハードディスク装置
203 表示制御装置
204 データ入力装置
205 通信制御装置
300 画像読み込み画面
301 画像読み込み開始ボタン
400 第1の画像選択画面
401 画像選択エリア
402 全画像1枚選択ボタン
403 全画像リセットボタン
404 先頭ページ遷移ボタン
405 前ページ遷移ボタン
406 次ページ遷移ボタン
407 最終ページ遷移ボタン
408 現在ページ表示エリア
409 注文ボタン
410 詳細表示エリア
411 ファイル名表示エリア
412 サムネイル表示エリア
413 [+]ボタン
414 [−]ボタン
415 注文枚数表示エリア
1200 第2の画像選択画面
1201 1ページ中の画像数変更コンボボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録された画像データを読み込む読込手段と、
前記読み込まれた画像データを表示する表示手段と、
前記表示手段に一度に表示可能な画像数を1ページの画像数として取得する取得手段と、
前記画像数から前記記録媒体に記録された画像データに対して表示するページを割り当てるページ割り当て手段と、
前記ページの優先順位を決定する優先順位決定手段と、
ユーザにより表示するページを変更するためのページ指定手段と、
を備え、
前記読込手段は、前記ページ指定手段の操作が行なわれる前に、前記優先順位決定手段の結果に従って、前記記録媒体から画像データの読み込みを開始することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記優先順位決定手段は、前記ページ指定手段の操作により表示するページが変更される毎に、前記記録媒体に記録された画像データから読み込みが終了していない画像データに対してページの優先順位を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記優先順位決定手段は、表示されているページからユーザが目的とするページを表示するために前記ページ指定手段を用いて操作する回数が少ないページの優先順位を高く決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記記録媒体に記録された画像データのサイズをページ毎に集計する集計手段を更に有し、
前記優先順位決定手段は、前記集計手段の結果に従って、画像データのサイズが大きいページの優先順位を高く決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
指定されるページが異なる複数のページ指定手段を更に有し、
ユーザによる前記ページ指定手段それぞれにおける連続操作回数を計数する計数手段と、
前記連続操作回数が予め定められた基準値以上か否かを判断する判断手段と、
計数結果が基準値を超えた場合に、前記複数のページ指定手段の中から次に操作されるページ指定手段は前回操作されたページ指定手段と同じであると予測する予測手段と、
を更に有し、
前記優先順位決定手段は、前記予測手段の予測結果に従って優先順位を決定することを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
前記優先順位決定手段は、ユーザが目的とするページを表示するために前記ページ指定手段を操作する回数が少なく、かつ画像データのサイズが大きいページの優先順位を高く決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項7】
記録媒体に記録された画像データを読み込む読込工程と、
前記読み込まれた画像データを画面に表示する表示工程と、
前記表示工程において画面に一度に表示可能な画像数を1ページの画像数として取得する取得工程と、
前記画像数から前記記録媒体に記録された画像データに対して表示するページを割り当てるページ割り当て工程と、
前記ページの優先順位を決定する優先順位決定工程と、
ユーザにより表示するページを変更するためのページ指定工程と、
を有し、
前記読込工程は、前記ページ指定工程による指定が行なわれる前に、前記優先順位決定工程の結果に従って、前記記録媒体から画像データの読み込みを開始することを特徴とする画像処理方法。
【請求項8】
記録媒体に記録された画像データを読み込む読込ステップと、
前記読み込まれた画像データを画面に表示する表示ステップと、
前記表示ステップにおいて画面に一度に表示可能な画像数を1ページの画像数として取得する取得ステップと、
前記画像数から前記記録媒体に記録された画像データに対して表示するページを割り当てるページ割り当てステップと、
前記ページの優先順位を決定する優先順位決定ステップと、
ユーザにより表示するページを変更するためのページ指定ステップと、
を有し、
前記読込ステップは、前記ページ指定ステップによる指定が行なわれる前に、前記優先順位決定ステップの結果に従って、前記記録媒体から画像データの読み込みを開始することを画像処理装置に実行させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−141719(P2010−141719A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−317285(P2008−317285)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】