説明

画像処理装置、画像処理方法、画像読取装置、及び画像処理プログラム

【課題】シートの地色と経時変化した部分の地色との両方を統一した地色に変換することが可能となる画像処理装置、画像処理方法、画像読取装置、及び画像処理プログラムを提供する。
【解決手段】画像データに含まれる複数の画素の色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得部と、所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得部と、第1地色候補色、及び第2地色候補色の各画素の色を統一するように第1地色候補色、及び第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正部と、を備え、第1地色候補取得部、及び第2地色候補取得部のうち少なくとも一方は、ヒストグラム作成部により作成されたヒストグラムに基づいて色を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データの地色を変換する画像処理装置、画像処理方法、画像読取装置、及び画像処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像データの地色を変換する技術に関して種々提案されている。
例えば、下記特許文献1に記載される画像処理装置は、原稿サイズが定型でない場合には、画像データから輝度毎の画素数を示すヒストグラムを作成し、輝度の大きい方から1つ目の極大値をプラテンシートピークとし、2つ目の極大部を地色ピークとする。そして、地色ピークを示す輝度の区分に含まれる画素数が閾値C以上の場合には、当該地色ピークを示す輝度の区分以上の輝度値を全て、印刷の対象とならない白色を示す輝度値に置換するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−49650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載される構成の画像処理装置では、例えば、セットされた原稿が新聞紙の切り抜きである場合には、新聞紙のグレーの地色を白色に置き換えることはできる。しかしながら、新聞紙に日焼け等によって経時変化した地色の部分がある場合には、日焼け等によって経時変化した部分の地色とグレーの地色との両方を白色に置き換えて、新聞紙の地色を補正することが難しい。このように、シートに日焼け等の経時変化した部分があると、シートの地色を見栄えよく補正することができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、シートに日焼け等によって経時変化した部分があっても、シートの地色を見栄えよく補正することができる画像処理装置、画像処理方法、画像読取装置、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため請求項1に係る画像処理装置は、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得部と、前記所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得部と、前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の色を統一するように前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正部と、を備え、前記第1地色候補取得部、及び前記第2地色候補取得部のうち少なくとも一方は、前記ヒストグラム作成部により作成された前記ヒストグラムに基づいて色を取得することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記第2地色候補取得部は、前記ヒストグラムに基づいて、該ヒストグラムの極大のうち、所定の色値幅における最も画素数の変化が小さい極大の色を前記第2地色候補色として取得することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記第2地色候補取得部は、前記画像データに基づいて対象画像の端縁部を含む経時変化領域の色を前記第2地色候補色として取得することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記第1地色候補色として予め設定された第1色と前記第2地色候補色として予め設定された第2色とを互いに関連付けて記憶する記憶部を備え、前記第2地色候補取得部は、前記第1地色候補取得部により取得された色が前記記憶部により記憶されている前記第1色である場合に、前記第1色に関連付けられた前記第2色を前記第2地色候補色として取得することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る画像処理装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像処理装置において、前記第1地色候補取得部は、前記ヒストグラムに基づいて、前記ヒストグラムにおける所定の色値幅における積分値が最も大きい色を前記第1地色候補色として取得することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る画像処理装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像処理装置において、前記第1地色候補取得部は、前記ヒストグラムに基づいて、印刷色を除く色のうち、1番目に多い画素数の色を前記第1地色候補色として取得することを特徴とする。
【0012】
また、請求項7に係る画像処理装置は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像処理装置において、前記地色補正部は、前記第2地色候補色の画素の色を前記第1地色候補色にするように変換することを特徴とする。
【0013】
更に、請求項8に係る画像処理装置は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像処理装置において、前記地色補正部は、前記第2地色候補取得部により前記経時変化色が取得されない場合には、前記第1地色候補色の各画素の色を所定の色に変換することを特徴とする。
【0014】
また、請求項9に係る画像読取装置は、シートの画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部により読み取られた画像に対して画像処理を行う前記請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像処理装置と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項10に係る画像処理方法は、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得工程と、前記所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得工程と、前記第1地色候補取得工程で取得した第1地色候補色、及び前記第2地色候補取得工程で取得した第2地色候補色の各画素の色を統一するように前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正工程と、を備え、前記第1地色候補取得工程、及び前記第2地色候補取得工程のうち少なくとも一方において、前記ヒストグラム作成工程で作成された前記ヒストグラムに基づいて色を取得することを特徴とする。
【0016】
更に、請求項11に係る画像処理プログラムは、コンピュータに、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得工程と、前記所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得工程と、前記第1地色候補取得工程で取得した第1地色候補色、及び前記第2地色候補取得工程で取得した第2地色候補色の各画素の色を統一するように前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正工程と、を実行させ、前記第1地色候補取得工程、及び前記第2地色候補取得工程のうち少なくとも一方において、前記ヒストグラム作成工程で作成された前記ヒストグラムに基づいて色を取得するように実行させるための画像処理プログラムである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る画像処理装置では、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成する。そして、このヒストグラムに基づいて、所定の地色に対応する第1地色候補色と、所定の地色が経時変化した第2地色候補色との少なくとも一方を取得後、第1地色候補色及び第2地色候補色の各画素の色を統一するように少なくとも一方の色を変換する。
【0018】
これにより、シートの画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成することによって、シートの所定の地色に対応する第1地色候補色と、シートの地色が経時変化した第2地色候補色とを取得することが可能となる。そして、シートに日焼け等によって経時変化した部分があっても、シートの地色と経時変化した部分の地色との両方を統一した地色に変換することが可能となり、シートの地色を見栄えよく補正することができる。
【0019】
また、請求項2に係る画像処理装置では、ヒストグラムに基づいて、該ヒストグラムの極大のうち、所定の色値幅における最も画素数の変化が小さい極大の色を第2地色候補色として取得するため、所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として更に正確に取得することが可能となる。
【0020】
また、請求項3に係る画像処理装置では、画像データに基づいて対象画像の端縁部を含む経時変化領域の色を第2地色候補色として取得するため、日焼け等によって経時変化した部分の地色を第2地色候補色として更に正確に取得することが可能となる。
【0021】
また、請求項4に係る画像処理装置では、所定の地色に対応する第1地色候補色として予め設定された第1色と、所定の地色が経時変化した第2地色候補色として予め設定された第2色とを互いに関連付けて予め記憶している。これにより、第1地色候補色として取得した色が第1色として記憶されている場合には、この第1色に関連付けられて記憶されている第2色を第2地色候補色として取得することが可能となる。このため、シートの所定の地色が経時変化した第2地色候補色を迅速に取得することが可能となる。
【0022】
また、請求項5に係る画像処理装置では、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成し、このヒストグラムにおける所定の色値幅における積分値が最も大きい色を第1地色候補色とするため、シートの所定の地色を迅速に取得することが可能となる。
【0023】
また、請求項6に係る画像処理装置では、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成し、このヒストグラムにおける印刷色を除く色のうち、1番目に多い画素数の色を第1地色候補色とするため、シートの所定の地色を迅速に取得することが可能となる。
【0024】
また、請求項7に係る画像処理装置では、所定の地色が経時変化した第2地色候補色の画素の色を、所定の地色に対応する第1地色候補色に変換するため、シートに日焼け等によって経時変化した部分があっても、統一した地色に変換して、見栄えよく補正することができる。
【0025】
更に、請求項8に係る画像処理装置では、ヒストグラムに基づいて、所定の地色が経時変化した第2地色候補色が取得されない場合には、第1地色候補色の各画素の色を所定の色に変換するため、シートの地色を統一した所定の色に変換して、見栄えよく補正することができる。
【0026】
また、請求項9に係る画像読取装置では、画像読取部により読み取られたシートの画像データに対して、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像処理装置によって、シートに日焼け等によって経時変化した部分があっても、シートの地色と経時変化した部分の地色との両方を統一した地色に変換した画像データを出力することが可能となる。
【0027】
また、請求項10に係る画像読取方法では、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成する。そして、このヒストグラムに基づいて、所定の地色に対応する第1地色候補色と、所定の地色が経時変化した第2地色候補色との少なくとも一方を取得後、第1地色候補色及び第2地色候補色の各画素の色を統一するように少なくとも一方の色を変換する。
【0028】
これにより、シートの画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成することによって、シートの所定の地色に対応する第1地色候補色と、シートの地色が経時変化した第2地色候補色とを取得することが可能となる。そして、シートに日焼け等によって経時変化した部分があっても、シートの地色と経時変化した部分の地色との両方を統一した地色に変換することが可能となり、シートの地色を見栄えよく補正することができる。
【0029】
また、請求項11に係る画像処理プログラムでは、コンピュータは当該プログラムを読み込むことによって、画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成する。そして、コンピュータは、このヒストグラムに基づいて、所定の地色に対応する第1地色候補色と、所定の地色が経時変化した第2地色候補色との少なくとも一方を取得後、第1地色候補色及び第2地色候補色の各画素の色を統一するように少なくとも一方の色を変換する。
【0030】
これにより、コンピュータは、シートの画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成することによって、シートの所定の地色に対応する第1地色候補色と、シートの地色が経時変化した第2地色候補色とを取得することが可能となる。そして、コンピュータは、シートに日焼け等によって経時変化した部分があっても、シートの地色と経時変化した部分の地色との両方を統一した地色に変換することが可能となり、シートの地色を見栄えよく補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態に係る画像読取装置を示す斜視図である。
【図2】図1のX1−X1矢視全断面図である。
【図3】上側フレームが取り外された状態の斜視図である。
【図4】画像読取装置の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図5】FLASH・ROMに格納された地色候補色テーブルの一例を示す図である。
【図6】画像データの地色を統一するように変換する地色補正処理を示すフローチャートである。
【図7】図6の「ヒストグラム表作成処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図8】画像データの色毎の画素数を示すヒストグラム表の一例を示す図である。
【図9】日焼けにより経時変化したシートの画像データを補正した一例を示す図である。
【図10】日焼けにより経時変化したシートの画像データを補正した一例を示す図である。
【図11】他の実施形態に係る画像データの地色を統一するように変換する地色補正処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る画像処理装置、画像処理方法、画像読取装置、及び画像処理プログラムを具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る画像読取装置1の概略構成について図1乃至図3に基づいて説明する。
【0033】
図1及び図2に示すように、画像読取装置1は、装置本体2と、装置本体2の上部に設けられた給紙口3と、給紙口3の上方に垂直に近い角度で傾斜して配置された給紙トレイ4と、装置本体2の前面側下端部に設けられた排出口5と、排出口5から排出された原稿であるシートPが積載される略水平に配置された排出トレイ6とを有している。
【0034】
給紙トレイ4には、セットされたシートPの幅方向の位置を規制する一対のシートガイド7が設けられている。各シートガイド7は、給紙トレイ4の幅方向に延びる一対のガイド溝8に支持されてスライド可能なプレート7Aと、プレート7Aの側縁部に立設された側壁7Bとから構成され、横断面略L字形に形成されている。また、各シートガイド7は、不図示の連動機構によって、いずれか一方のシートガイド7がスライドされると、他方のシートガイド7が連動して相反する方向へスライドするように構成されている。
【0035】
また、給紙トレイ4の上端部には、上下方向に引き出し・収納可能に構成された各補助トレイ4A、4Bが設けられている。また、排出トレイ6は、装置本体2側の基端部を中心に該装置本体2側へ回動して、装置本体2の上面に密着可能に設けられている。また、排出トレイ6は、装置本体2に対して反対側の側縁部に各補助トレイ6A、6Bが設けられている。各補助トレイ6A、6Bは、内側方向へ回動させて排出トレイ6に重ねて収納できるように構成されている(図3参照)。
【0036】
また、装置本体2は、シートPの給紙口3から排出口5までの搬送路11を構成する下側フレーム12と、下側フレーム12の上側を開閉可能に覆う上側フレーム13とから構成されている。また、下側フレーム12の正面視左側縁部には、不図示のギヤ列が収納されたギヤ収納部14が設けられている。また、スタートスイッチ15A、エラーランプ15B等がこのギヤ収納部14の上面部に配置されている。
【0037】
図2及び図3に示すように、下側フレーム12には、給紙口3の近傍に配置されて、給紙トレイ4にセットされたシートPを搬送路11に沿って内部へ分離して引き込む第1搬送ローラ17が設けられている。また、この第1搬送ローラ17の搬送方向下流側に近接して配置されて、シートPを搬送路11に沿って内部へ分離して搬送する第2搬送ローラ18とが設けられている。また、第2搬送ローラ18の搬送方向下流側には、同一軸上に取り付けられて、シートPを搬送路11に沿って搬送する一対の第3搬送ローラ19が設けられている。
【0038】
一方、上側フレーム13の第1搬送ローラ17に対向する位置には、ゴム等の高摩擦弾性部材で形成されて、閉じた際に、第1搬送ローラ17の外周面に当接する第1分離部材21が設けられている。この第1分離部材21は、上側フレーム13を閉じた際に、背面部に配置された押圧部材22と圧縮バネ23とによって弾性付勢されて、第1搬送ローラ17の外周面に所定荷重で押圧される。
【0039】
また、上側フレーム13の第2搬送ローラ18に対向する位置には、ゴム等の高摩擦弾性部材で形成されて、閉じた際に、第2搬送ローラ18の外周面に当接する第2分離部材25が設けられている。
【0040】
そして、第2分離部材25は、上側フレーム13を閉じた際に、背面部に配置されて先端部が断面矩形状に形成された押圧部材26と圧縮バネ27とによって弾性付勢されて、第2分離部材25が第2搬送ローラ18の軸方向両端縁部の外周面に所定荷重で押圧される。
【0041】
また、上側フレーム13の一対の第3搬送ローラ19に対向する位置には、一対のピンチローラ31が回転自在に設けられている。この一対のピンチローラ31は、それぞれの軸が圧縮バネ32によって対向する第3搬送ローラ19に向けて弾性付勢されている。このため、各ピンチローラ31は各第3搬送ローラ19の外周面に圧接され、各第3搬送ローラ19が回転駆動されると、各ピンチローラ31が従動回転する。
【0042】
また、給紙トレイ4に供給されて第1搬送ローラ17と第1分離部材21とのニップ部に案内されたシートPは、第1搬送ローラ17の軸17Aの回転駆動によって、第1分離部材21との摩擦により最も下側のシートP、つまり、第1搬送ローラ17の外周面に当接するシートPが分離され、第2搬送ローラ18へ搬送される。
【0043】
そして、第2搬送ローラ18と第2分離部材25の各当接部25Aとのニップ部に搬送されたシートPは、各当接部25Aとの摩擦により第2搬送ローラ18の外周面に当接するシートPが分離され、搬送方向下流側に配置された一対の第3搬送ローラ19へ搬送される。
【0044】
また、図3に示すように、第1搬送ローラ17の正面視左側近傍位置には、シートPの有無を検出する第1シートセンサ34が設けられている。また、第2搬送ローラ18の正面視左側近傍位置には、シートPの有無を検出する第2シートセンサ35が設けられている。第1シートセンサ34は、第1搬送ローラ17と第1分離部材21とのニップ部へ搬送されたシートPを検出した場合には、ON信号を出力し、シートPを検出していない場合には、OFF信号を出力するように構成されている。同様に、第2シートセンサ35は、第2搬送ローラ18と第2分離部材25の各当接部25とのニップ部へ搬送されたシートPを検出した場合には、ON信号を出力し、シートPを検出していない場合には、OFF信号を出力するように構成されている。
【0045】
また、図3に示すように、一対の第3搬送ローラ19間のほぼ中央位置には、各第3搬送ローラ19と各ピンチローラ31とのニップ部を通過したシートPの先端部を検出する第3シートセンサ37が設けられている。図2に示すように、第3シートセンサ37は、一対の第3搬送ローラ19と一対のピンチローラ31とのニップ部を通過したシートPによって当接部材38が搬送方向下流側へ回動されて、ON信号を出力し、当接部材38がシートPによって回動されていない場合には、OFF信号を出力する。
【0046】
また、図2及び図3に示すように、下側フレーム12には、一対の第3搬送ローラ19及び第3シートセンサ37の搬送方向下流側に、いわゆる密着型のイメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)により構成された下側ラインセンサ41が配置され、搬送路11に沿って搬送されるシートPの表面の画像が読み取られる。
【0047】
また、上側フレーム13には、一対のピンチローラ31の搬送方向下流側に、密着型のイメージセンサにより構成された上側ラインセンサ42が、下側ラインセンサ41に対向するように配置され、搬送路11に沿って搬送されるシートPの裏面の画像が読み取られる。
【0048】
この下側ラインセンサ41及び上側ラインセンサ42は、ほぼ同じ構成であって、それぞれ、光源、レンズ及び受光素子を備え、シートPに対向するようにコンタクトガラス43が設けられている。そして、シートPは、下側ラインセンサ41及び上側ラインセンサ42のコンタクトガラス43に密着しつつ、各コンタクトガラス43間を通過する。
【0049】
そして、各ラインセンサ41、42は、光源からコンタクトガラス43を通じてシートPに光を照射して、シートPからの反射光をレンズにより受光素子に集光してRGB信号(画像の色データ)に変換し出力する。このRGB信号の画像処理を行うことによって、シートPの両面について、各画素のRGB値等で構成された画像データをページ単位で得ることができる。
【0050】
また、受光素子は、例えばチップ単位でシートPの主走査方向(搬送路11に対して直交する方向である。)に並べられている。また、光源及びレンズは、この受光素子と同方向に配列されている。また、各コンタクトガラス43は、下側ラインセンサ41及び上側ラインセンサ42の主走査方向の長さに対応して該主走査方向に延設されている。
【0051】
また、図2及び図3に示すように、下側フレーム12には、下側ラインセンサ41の搬送方向下流側の近傍位置に、同一軸上に取り付けられて、シートPを搬送路11に沿って排出口5から排出する一対の排出ローラ45が設けられている。また、上側フレーム13の一対の排出ローラ45に対向する位置には、一対のピンチローラ46が回転自在に設けられている。
【0052】
この一対のピンチローラ46は、軸が圧縮バネ47によって対向する排出ローラ45に向けて弾性付勢されている。このため、各ピンチローラ46は各排出ローラ45の外周面に圧接され、各排出ローラ45が回転駆動されると、各ピンチローラ46が従動回転する。
【0053】
ここで、図1乃至図3に示すように、上側フレーム13は、各ピンチローラ46側の側縁部の左右方向両端部から突出する一対の軸49によって、排出口5の左右両端部において、開閉可能に軸支されている。そして、この上側フレーム13を下側フレーム12側へ回動して当接させることによって、上側フレーム13の給紙口3側の側縁部の左右方向両端部に設けられた不図示の各弾性係止片が、下側フレーム12の給紙口3側の左右両側縁部に設けられた各係合孔51に係止される。
【0054】
また、上側フレーム13を下側フレーム12に係止した場合には、上側フレーム13の給紙口3側の正面視右側縁部から突出する薄板状の突出片52が、下側フレーム12の正面視右側縁部に配置された溝形フォトマイクロセンサにより構成されるカバースイッチ53の溝内に入るように構成されている。これにより、カバースイッチ53は、上側フレーム13を下側フレーム12に係止して、突出片52が溝内に入った場合にON信号を出力し、上側フレーム13が開放された場合には、OFF信号を出力する。
【0055】
また、上側フレーム13の給紙口3側の内側面に配置された開放ボタン55を手前に引くことによって、不図示の各弾性係止片が上方に回動されて、各係合孔51との係合が解除されるように構成されている。従って、シートPが搬送路11上でジャムした場合、或いは各コンタクトガラス43が汚れた場合には、開放ボタン55を手前に引いて上側フレーム13を手前に開くことによって、ジャム処理或いは各コンタクトガラス43の清掃を容易に行うことができる。
【0056】
また、図2に示すように、ギヤ収納部14の側壁14Aに取り付けられた用紙送りモータ56のモータ軸にはモータギヤが取り付けられ、ギヤ収納部14内に収納される不図示のギヤ列を介して第1搬送ローラ17、第2搬送ローラ18、各第3搬送ローラ19、各排出ローラ45に回転駆動を伝達するように構成されている。
【0057】
そして、ギヤ収納部14A内に収納された第1キープソレノイド58(図4参照)のプランジャを突出する位置に駆動することによって、第1搬送ローラ17の軸17Aが回転駆動され、第1キープソレノイド58(図4参照)のプランジャを引き込んだ位置に駆動することによって第1搬送ローラ17の軸17Aの回転駆動が停止されるように構成されている。
【0058】
また、ギヤ収納部14A内に収納された第2キープソレノイド59(図4参照)のプランジャを突出する位置に駆動することによって、第2搬送ローラ18の軸18Aが回転駆動され、第2キープソレノイド59(図4参照)のプランジャを引き込んだ位置に駆動することによって第2搬送ローラ18の軸18Aの回転駆動が停止されるように構成されている。
【0059】
次に、画像読取装置1の回路構成について図4に基づいて説明する。
図4に示すように、画像読取装置1は、画像読取装置1の全体の制御を行う制御回路部61と、制御回路部61に接続される入出力インターフェース62と、入出力インターフェース62に接続されるモータ駆動回路63、ラインセンサ駆動回路65、ソレノイド駆動回路66等とから構成されている。また、入出力インターフェース62には、スタートスイッチ15A、エラーランプ15B、第1シートセンサ34、第2シートセンサ35、第3シートセンサ37、カバースイッチ53等が接続されている。
【0060】
制御回路部61は、画像読取装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU71や、ROM72、FLASH・ROM73、RAM74、通信I/F75等を備えている。また、CPU71、ROM72、FLASH・ROM73、RAM74、通信I/F75は、バス線76により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
【0061】
また、ROM72は、画像読取装置1の制御上必要な各種パラメータや各種のプログラムを記憶させておくものであり、シートPを搬送する搬送制御処理等の各種プログラムが記憶されている。また、FLASH・ROM73は、下側ラインセンサ41と上側ラインセンサ42によって読み取ったシートP上の画像の画像データを作成して出力するように制御する制御プログラムや各種パラメータを記憶させておくものである。
【0062】
そして、FLASH・ROM73には、後述のヒストグラムから取得された第1地色候補色に関連付けて該第1地色候補色に対応する第2地色候補色を格納する地色候補色テーブル91(図5参照)が記憶されている。また、FLASH・ROM73には、後述のページ単位で取得した画像データの地色を統一するように変換する地色補正処理(図6参照)等の各種プログラム、及び、第1発生閾値割合や第2発生閾値割合等の各種パラメータが記憶されている。
【0063】
そして、CPU71は、かかるROM72とFLASH・ROM73に記憶されている各種パラメータや各種のプログラムに基づいて各種の演算及び制御を行なうものである。また、RAM74は、CPU71により演算された各種の演算結果や、下側ラインセンサ41と上側ラインセンサ42によって読み取ったシートP上の画像データ等を、一時的に記憶させておくためのものである。
【0064】
また、モータ駆動回路63には、用紙送りモータ56が接続されている。そして、モータ駆動回路63は、制御回路部61のCPU71からの指示に従って、用紙送りモータ56を駆動制御する。また、ラインセンサ駆動回路65には、上側ラインセンサ42と下側ラインセンサ41が接続されている。
【0065】
そして、ラインセンサ駆動回路65は、制御回路部61のCPU71からの指示に従って、上側ラインセンサ42と下側ラインセンサ41の光源を点灯させるための動作電流の調整等の駆動制御を行うと共に、受光素子の電気信号をRGB信号等に変換して出力する。また、CPU71は、ラインセンサ駆動回路65から受信したRGB信号等に基づいて作成した画像データをRAM74に一時記憶し、通信I/F75を介して外部のPC81へ出力する。尚、本実施形態においては、RGB信号は8ビットの2進数で表される「0」〜「255」のデジタル信号に変換される。また、白が「255」で、黒が「0」で表される。
【0066】
また、ソレノイド駆動回路66には、第1キープソレノイド58と第2キープソレノイド59が接続されている。そして、ソレノイド駆動回路66は、制御回路部61のCPU71からの指示に従って、第1キープソレノイド58と第2キープソレノイド59のそれぞれのプランジャを突出した位置又は引き込んだ位置に駆動制御する。また、制御回路部61のCPU71は、第1シートセンサ34、第2シートセンサ35及び第3シートセンサ37からの検出信号に基づいて、ソレノイド駆動回路66を介して各キープソレノイド58、59の駆動制御を行う。
【0067】
ここで、FLASH・ROM73に格納される地色候補色テーブル91の一例について図5に基づいて説明する。
図5に示すように、地色候補色テーブル91は、「第1地色候補色」のデータと「第2地色候補色」のデータとから構成されている。この「第1地色候補色」のデータには、第1地色候補色のRGB値が所定の色間隔で全色を網羅するように記憶されている。また、「第2地色候補色」のデータには、「第1地色候補色」のデータに記憶される第1地色候補色の各RGB値に対応して、当該第1地色候補色のシートPが日焼け等の経時変化によって変化した経時変化後のRGB値、又は、日焼け等による経時変化前の元の地色のRGB値が、第2地色候補色のRGB値として記憶されている。
【0068】
例えば、「第1地色候補色」のデータに記憶される第1地色候補色の「R=205、G=205、B=205」のグレー色のRGB値に対応して、「第2地色候補色」のデータには、「R=210〜230、G=190〜210、B=160〜190」のRGB値が第2地色候補色として記憶されている。つまり、「第2地色候補色」には、当該グレー色の地色のシートP(例えば、新聞紙等である。)が、日焼け等の経時変化によって変化した経時変化後のRGB値が第2地色候補色として記憶されている。尚、各地色候補色のRGB値は、0〜255の範囲で表現されるようになっている。
【0069】
また、「第1地色候補色」のデータに記憶される第1地色候補色の「R=220、G=200、B=180」の黄色のRGB値に対応して、「第2地色候補色」のデータには、「R=190〜220、G=190〜220、B=190〜220」のグレー色のRGB値が第2地色候補色として記憶されている。つまり、「第2地色候補色」には、グレー色の地色のシートP(例えば、新聞紙等である。)が、日焼け等の経時変化によって変化した経時変化後のRGB値に対応して、当該シートPの経時変化前のグレー色の地色のRGB値が記憶されている。
【0070】
[地色補正処理]
次に、このように構成された画像読取装置1によるページ単位で取得した画像データの地色を統一するように変換する地色補正処理について図6乃至図10に基づいて説明する。尚、図6にフローチャートで示されるプログラムは、FLASH・ROM73に記憶されており、CPU71により実行される。また、下側ラインセンサ41及び上側ラインセンサ42を介して取得したシートPの画像データは、ページ単位でRAM74に記憶され、CPU71は、各ページ単位の画像データについて地色補正処理を実行する。
【0071】
図6に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU71は、ページ単位で同じ色の画素数を色毎にカウントしてヒストグラム表95(図8参照)を作成する「ヒストグラム表作成処理」のサブ処理を実行する。ヒストグラム表95は、画像データの色の頻度分布、即ちヒストグラムを示す一例である。
ここで、ページ単位で同じ色の画素数を色毎にカウントしてヒストグラム表95を作成する「ヒストグラム表作成処理」のサブ処理について図7及び図8に基づいて説明する。
【0072】
図7に示すように、S111において、CPU71は、RAM74に記憶されている1ページ分の画像データをRAM74のワーキングエリアに展開する。
そして、S112において、CPU71は、ワーキングエリアに展開した画像データの1ライン目の先頭画素をRGB値を読み出す対象画素に設定する。
【0073】
そして、S113において、CPU71は、対象画素のRGB値を読み出し、ヒストグラム表95のR、G、Bの各値に対応する「画素数」をインクリメントする。尚、起動時には、ヒストグラム表95の各「画素数」には、「0」が記憶されている。
例えば、対象画素のRGB値が、R=0、G=0、B=1の場合には、図8に示すヒストグラム表95における「R,G,B」=「0,0,1」の「画素数」に「1」が加算される。
【0074】
続いて、S114において、CPU71は、対象画素が最終ラインの最後の画素か否かを判定する判定処理を実行する。そして、対象画素が最終ラインの最後の画素でない場合には(S114:NO)、CPU71は、S115の処理に移行する。S115において、CPU71は、次の画素をRGB値を読み出す対象画素に設定した後、再度、S113以降の処理を実行する。一方、対象画素が最終ラインの最後の画素の場合には(S114:YES)、CPU71は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、S12の処理に移行する。
【0075】
このようにして、CPU71は、図7に示すように、ヒストグラム表95を作成して、RAM74に記憶する。尚、CPU71は、黒色の値を横軸の「0」とし、白色の値を横軸の「255」としている。また、図8では、ヒストグラム表95のR、G、Bをそれぞれ「1」bit刻みとしているが、「5」bit刻みで区分してもよい。
【0076】
その後、CPU71は、R、G、Bの各値のどれかが「0〜65」の色の値の範囲を印刷領域97内として、色の値の幅を「R,G,B」=「0,0,0」から「5,0,0」,「6,0,0」から「10,0,0」、・・・、「255,255,61」から「65,255,65」というようにRGBそれぞれの値が「5」刻みとなるように区分して、ヒストグラム表95の各区分の積分値QAを算出してRAM74に記憶する。また、CPU71は、RGBの何れも「66〜255」の色の値の範囲、つまり、印刷領域97より外側において、色の値の幅を「66,66,66」から「76,66,66」、・・・、「255,255,246」から「255,255,255」というように「10」刻みで区分して、ヒストグラム表95の各区分の積分値QBを算出してRAM74に記憶する。
【0077】
続いて、図6に示すように、S12において、CPU71は、ヒストグラム表95にシート上に印刷などにより印字、及び描画等された部分の色である印刷色の極大があるか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU71は、ヒストグラム表95の各区分の積分値QAをRAM74から読み出し、極大があるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、ヒストグラム表95に印刷色の極大が無い場合、つまり、ヒストグラム表95の各区分の積分値QAのうちに極大が無い場合には(S12:NO)、CPU71は、後述のS14の処理に移行する。
【0078】
一方、ヒストグラム表95に印刷色の極大がある場合(S12:YES)、CPU71は、S13の処理に移行する。S13において、CPU71は、ヒストグラム表95の各区分の積分値QAのうちの極大の属する横軸の区分の幅の中央値に対応する色を「印刷色」としてRAM74に記憶し、当該「印刷色」を地色候補色から除く。この処理は、以降に行う地色候補を設定する処理において、地色ではない印刷色をあらかじめ地色の候補から外すための処理である。この処理を行うことによって、誤って印刷色を地色の候補としてしまうことなく、正確に地色候補の設定を行うことができる。
【0079】
そして、S14において、CPU71は、R、G、Bの各値の何れも「66〜255」の色の値の範囲におけるヒストグラム表95の各区分の積分値QBをRAM74から読み出し、極大の積分値うちの最大の積分値を抽出する。続いて、CPU71は、この最大極大の積分値が属する横軸の区分の幅の「中央値」と、この中央値に対応する色のRGB値を「最大発生色」とし、また、この中央値に対応するヒストグラム表95の画素数を「最大発生色数」としてそれぞれRAM74に記憶する。
【0080】
例えば、ヒストグラム表95の横軸の色の値「XR,XG,XB」から色の値「XR,XG,XB+9」の区分の積分値が最大になる場合には、CPU71は、この区分の中央値の色のRGB値「XR,XG,XB+5」を「最大発生色」とし、この色の値「XR,XG,XB+5」に対応するヒストグラム表95の画素数を「最大発生色数」としてそれぞれRAM74に記憶する。
【0081】
また、CPU71は、FLASH・ROM73から第1発生閾値割合(例えば、第1発生閾値割合=0.8%である。)を読み出し、当該画像データの総画素数に第1発生閾値割合を掛け算した値を、「最大発生色数」の画素数を判定するための「第1発生閾値」としてRAM74に記憶する。
【0082】
続いて、CPU71は、RAM74から「最大発生色数」と「第1発生閾値」とを読み出し、最大発生色数が第1発生閾値以上か否かを判定する判定処理を実行する。そして、最大発生色数が第1発生閾値未満であると判定した場合には(S14:NO)、CPU71は、エラーデータと判定して当該処理を終了する。
【0083】
一方、最大発生色数が第1発生閾値以上であると判定した場合には(S14:YES)、CPU71は、S15の処理に移行する。S15において、CPU71は、RAM74から「最大発生色」のRGB値を読み出し、「第1地色候補色」のRGB値としてRAM74に記憶する。例えば、図7に示すように、色の値「XR,XG,XB+5」に対応するヒストグラム表95の画素数、つまり、「最大発生色数」が第1発生閾値102以上の場合には、CPU71は、「最大発生色」のRGB値をRAM74から読み出す。そして、CPU71は、この「最大発生色」のRGB値を「第1地色候補色」のRGB値としてRAM74に記憶する。
【0084】
続いて、S16において、CPU71は、「第1地色候補色」のRGB値をRAM74から読み出し、このRGB値が新聞紙等の地色である「グレー色」のRGB値か否か、つまり、第1地色候補色がグレー色か否かを判定する判定処理を実行する。尚、グレー色のRGB値は、R、G、Bの各値がほぼ等しい値である(例えば、R=205、G=205、B=205等である。)。
【0085】
そして、「第1地色候補色」のRGB値がグレー色のRGB値である、つまり、第1地色候補色はグレー色であると判定した場合には(S16:YES)、CPU71は、S17の処理に移行する。S17において、CPU71は、当該「グレー色」のRGB値を第1地色候補色のRGB値としてRAM74に再度記憶後、後述のS20の処理に移行する。
【0086】
一方、「第1地色候補色」のRGB値がグレー色のRGB値でない、つまり、第1地色候補色はグレー色でないと判定した場合には(S16:NO)、CPU71は、S18の処理に移行する。S18において、CPU71は、「第1地色候補色」のRGB値が新聞紙等の地色が日焼け等によって経時変化した経時変化色、つまり、黄ばんだ「日焼け色」のRGB値か否か、つまり、第1地色候補色が日焼け色か否かを判定する判定処理を実行する。尚、黄ばんだ「日焼け色」のRGB値は、R、G、Bの各値が、R=210〜230、G=190〜210、B=160〜190であり、FLASHROM73から読み出される。
【0087】
そして、「第1地色候補色」のRGB値が黄ばんだ「日焼け色」のRGB値であると判定した場合には(S18:YES)、CPU71は、S19の処理に移行する。S19において、CPU71は、当該黄ばんだ「日焼け色」のRGB値を第1地色候補色のRGB値としてRAM74に再度記憶後、S20の処理に移行する。
【0088】
S20において、CPU71は、第1地色候補色のRGB値をRAM74から読み出し、FLASH・ROM73に記憶されている地色候補色テーブル91の「第1地色候補色」として、この「第1地色候補色」に対応する地色候補色テーブル91の「第2地色候補色」のRGB値を読み出し、RAM74に記憶する。
【0089】
そして、S21において、CPU71は、この「第2地色候補色」のRGB値に対応する色の値をヒストグラム表95の色の値として、当該色の値に対応するヒストグラム表95の画素数のうち、最大画素数を「第2地色候補発生数」としてRAM74に記憶する。また、CPU71は、ヒストグラム表95の「第2地色候補発生数」に対応する色のRGB値をRAM74に記憶する。
【0090】
例えば、図5に示すように、第1地色候補色のRGB値が、R=205、G=205、B=205のときには、CPU71は、地色候補色テーブル91の「第2地色候補色」のRGB値として、R=210〜230、G=190〜210、B=160〜190を読み出し、このRGB値の範囲の色の値をヒストグラム表95の色の値の範囲とする。そして、CPU71は、当該色の値の範囲に対応するヒストグラム表95の画素数のうち、最大画素数を「第2地色候補発生数」としてRAM74に記憶する。また、CPU71は、ヒストグラム表95の「第2地色候補発生数」に対応する色のRGB値をRAM74に記憶する。
【0091】
また、CPU71は、FLASH・ROM73から第2発生閾値割合(例えば、第2発生閾値割合=0.5%である。)を読み出し、当該画像データの総画素数に第2発生閾値割合を掛け算した値を、「第2地色候補発生数」の画素数を判定するための「第2発生閾値」としてRAM74に記憶する。
【0092】
続いて、CPU71は、RAM74から「第2地色候補発生数」と「第2発生閾値」とを読み出し、第2地色候補発生数が第2発生閾値以上か否かを判定する判定処理を実行する。そして、第2地色候補発生数が第2発生閾値未満であると判定した場合には(S21:NO)、CPU71は、S22の処理に移行する。S22において、CPU71は、シートPの地色を「第1地色候補色」の1色だけであると設定後、後述のS24の処理に移行する。つまり、CPU71は、「グレー色」又は「日焼け色」である「第1地色候補色」のRGB値のみをシートPの「地色」のRGB値としてRAM74に記憶後、後述のS24の処理に移行する。
【0093】
一方、第2地色候補発生数が第2発生閾値以上であると判定した場合には(S21:YES)、CPU71は、S23の処理に移行する。S23において、CPU71は、「第2地色候補発生数」に対応する色のRGB値をRAM74から読み出し、「第2地色候補色」のRGB値としてRAM74に記憶する。例えば、図7に示すように、ヒストグラム表95の「第2地色候補発生数」が極大の画素数の場合には、第2発生閾値105以上であるため、CPU71は、「第2地色候補発生数」に対応する色のRGB値をRAM74から読み出し、「第2地色候補色」のRGB値としてRAM74に記憶する。
【0094】
そして、CPU71は、シートPの地色を「第1地色候補色」と「第2地色候補色」の2色であると設定後、つまり、「グレー色」及び「日焼け色」の「第1地色候補色」と「第2地色候補色」の各RGB値をシートPの「地色」のRGB値としてRAM74に記憶後、後述のS24の処理に移行する。尚、上記S20で地色候補色テーブル91から「第2地色候補色」のRGB値として読み出したRGB値(例えば、R=210〜230、G=190〜210、B=160〜190である。)をシートPの地色の「第2地色候補色」として設定してもよい。
【0095】
他方、上記S18で「第1地色候補色」のRGB値が黄ばんだ「日焼け色」のRGB値でないと判定した場合には(S18:NO)、CPU71は、S22の処理に移行する。S22において、CPU71は、シートPの地色を「第1地色候補色」の1色だけであると設定後、後述のS24の処理に移行する。つまり、CPU71は、「グレー色」及び「日焼け色」以外の色である「第1地色候補色」のRGB値のみをシートPの「地色」のRGB値としてRAM74に記憶後、S24の処理に移行する。
【0096】
その後、S24において、CPU71は、シートPの「地色」のRGB値をRAM74から読み出し、画像データの全画素のうち、「地色」のRGB値の画素の色を印刷色でない色のRGB値(例えば、白色のRGB値であるR=255、G=255、B=255である。)に変換して、画像データの地色を補正する。
【0097】
ここで、画像データの地色を補正した一例を図9及び図10に示す。
図9に示すように、シートP1の画像データは、地色領域111の「グレー色」の全画素と、この地色領域111よりも狭い地色領域112の日焼け等の経時変化した経時変化色である「日焼け色」の全画素とが、「白色」の画素に変換されて、シートP1の全地色領域113が「白色」に統一されている。また、文字「サンプルテキスト」は印刷色のままである。
【0098】
また、図10に示すように、シートP2の画像データは、地色領域114の日焼け等の経時変化した経時変化色である「日焼け色」の全画素と、この地色領域114よりも狭い地色領域115の「グレー色」の全画素とが、「白色」の画素に変換されて、シートP2の全地色領域116が「白色」に統一されている。また、文字「サンプルテキスト」は印刷色のままである。
【0099】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る画像読取装置1では、CPU71は、ワーキングエリアに展開した画像データの1ライン目の先頭画素から最終ラインの最終画素までの各画素のRGB値を順次読み出し、同じ色の画素数を色毎にカウントし、RGB値に基づいたヒストグラム表95を作成する。
【0100】
そして、ヒストグラム表95の印刷色を除く色の値(R、G、Bの各値の何れもが66以上)の幅を「66」から「10」刻みで区分して、ヒストグラム表95の各区分の積分値QBを算出する。そして、CPU71は、各区分の積分値QBの最大極大が、第1発生閾値102以上の場合には、最大極大の積分値が属する横軸の区分の幅の「中央値」に対応する色のRGB値を「第1地色候補色」とするため、迅速に第1地色候補色を取得することができる。
【0101】
また、第1地色候補色が「グレー色」、又は、新聞紙等の地色が日焼け等によって経時変化した経時変化色、つまり、黄ばんだ「日焼け色」の場合には、CPU71は、地色候補色テーブル91から第1地色候補色に対応する第2地色候補色を取得する。そして、CPU71は、ヒストグラム表95の第2地色候補色に対応する画素数が第2発生閾値105以上の場合には、当該第2地色候補色と第1地色候補色の各RGB値を地色のRGB値として設定する。その後、CPU71は、「地色」のRGB値の画素の色を印刷色でない色のRGB値(例えば、白色のRGB値であるR=255、G=255、B=255である。)に変換して、画像データの地色を補正する。
【0102】
これにより、CPU71は、地色候補色テーブル91から第1地色候補色に対応した「グレー色」又は新聞紙等の地色が日焼け等によって経時変化した黄ばんだ「日焼け色」の第2地色候補色を迅速に取得することが可能となる。また、地色が「グレー色」のシートPに、日焼け等によって経時変化した黄ばんだ「日焼け色」の部分があっても、また、どちらの部分の面積が大きくても、シートPの地色と経時変化した部分の地色との両方を統一した印刷色でない地色(例えば、「白色」の地色である。)に変換することが可能となり、シートPの地色を見栄えよく補正することができる。
【0103】
また、CPU71は、ヒストグラム表95の第2地色候補色に対応する画素数が、第2発生閾値105未満の場合には、シートPの画像データの地色は、「グレー色」又は「日焼け色」であるとして、印刷色でない地色(例えば、「白色」の地色である。)に変換することが可能となり、シートPの地色を見栄えよく補正することができる。
【0104】
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0105】
(A)例えば、図11に示すように、上記S21で、第2地色候補発生数が第2発生閾値以上であると判定した場合には(S21:YES)、CPU71は、S111の処理に移行するようにしてもよい。そして、S111において、CPU71は、第1地色候補色と第2地色候補色のうち、日焼け等によって経時変化した黄ばんだ「日焼け色」の方のRGB値をRAM74から読み出し、ワーキングエリアに展開した画像データから、この「日焼け色」の画素が対象画像の端縁部にあるか否かを判定する判定処理を実行するようにしてもよい。
【0106】
そして、この「日焼け色」の画素が対象画像の端縁部に無いと判定した場合には(S111:NO)、CPU71は、S22の処理に移行するようにしてもよい。一方、この「日焼け色」の画素が対象画像の端縁部にあると判定した場合には(S111:YES)、CPU71は、S23の処理に移行するようにしてもよい。日焼け等の経時変化は、通常シートPの端縁部に多く発生する。従って、本変形例の処理を行うことにより、CPU71は、日焼け等によって経時変化した黄ばんだ「日焼け色」を第1地色候補色又は第2地色候補色として正確に取得することが可能となる。
【0107】
(B)また例えば、上記S20において、CPU71は、R、G、Bの各値のいずれもが「66〜255」の色の値の範囲におけるヒストグラム表95の各区分の積分値QBをRAM74から読み出し、極大のうちの2番目に大きい極大の積分値を抽出する。続いて、CPU71は、この2番目に大きい極大の積分値が属する横軸の区分の幅の「中央値」に対応する色のRGB値を「第2地色候補色」のRGB値とし、また、この中央値に対応するヒストグラム表95の画素数を「第2地色候補発生数」としてそれぞれRAM74に記憶するようにしてもよい。これにより、ヒストグラム表95に基づいて、最大極大の画素数の色を第1地色候補色として取得し、2番目に大きい極大の画素数の色を第2地色候補色として取得することが可能となり、第1地色候補色及び第2地色候補色を迅速に取得することが可能となる。
【0108】
(C)また例えば、上記S24において、シートPの地色として「グレー色」及び「日焼け色」の「第1地色候補色」と「第2地色候補色」の2色のRGB値が設定されている場合には、CPU71は、シートPの地色を「グレー色」のRGB値に変換して、画像データの地色を「グレー色」に補正するようにしてもよい。これにより、新聞紙等の「グレー色」の地色のシートPの画像データを経時変化前の地色の状態に補正して出力することが可能となる。
【0109】
(D)また例えば、上記S20において、CPU71は、R、G、Bの各値のいずれもが「66〜255」の色の値の範囲におけるヒストグラム表95の各区分の積分値QBをRAM74から読み出し、各極大の積分値を抽出する。そして、各極大の積分値が属する横軸の区分内におけるヒストグラム表95の画素数の最大値と最小値の差が最も小さい区分、つまり、最も画素数の変化が小さい極大の区分を抽出する。つまり、「日焼け色」の属する横軸の区分を抽出する。例えば、CPU71は、極大の色の値「YR,YG,YB」の区分を、最も画素数の変化が小さい極大の区分として抽出する。
【0110】
続いて、CPU71は、この抽出した横軸の区分の幅の「中央値」に対応する色のRGB値「YR+5,YG+5,YB+5」を「第2地色候補色」のRGB値とし、また、この中央値に対応するヒストグラム表95の画素数を「第2地色候補発生数」としてそれぞれRAM74に記憶するようにしてもよい。これにより、ヒストグラム表95に基づいて、日焼け等によって経時変化した黄ばんだ「日焼け色」を第2地色候補色として取得することが可能となり、第2地色候補色を迅速に取得することが可能となる。
【0111】
(E)例えば、上記S11〜S24の処理をCPU71が、FLASH・ROM73に記憶されたプログラムに従って実行したが、CPU71は、ラインセンサ駆動回路65から入力されたページ単位の各画素のRGB値等で構成された画像データを通信I/F75を介して、PC81や、更に不図示のネットワークを介して接続されるサーバー(不図示)に出力するようにしてもよい。そして、PC81や不図示のサーバーにおいて、上記S11〜S24の処理を実行するようにしてもよい。
【0112】
(F)また例えば、図6又は図11にフローチャートで示されるプログラム、及び、地色候補色テーブル91、第1発生閾値割合や第2発生閾値割合等の各種パラメータをフラッシュメモリを搭載した携帯型記憶媒体(例えば、SDメモリカード等である。)やCD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体に記憶するようにしてもよい。そして、CPU71は、不図示のデータリード部を介して、携帯型記憶媒体やCD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体に記憶された当該プログラム等を読み出して、FLASH・ROM73に記憶するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0113】
1 画像読取装置
41 下側ラインセンサ
42 上側ラインセンサ
65 ラインセンサ駆動回路
71 CPU
72 ROM
73 FLASH・ROM
74 RAM
75 通信I/F
95 ヒストグラム表
P、P1、P2 シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得部と、
前記所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得部と、
前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の色を統一するように前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正部と、
を備え、
前記第1地色候補取得部、及び前記第2地色候補取得部のうち少なくとも一方は、前記ヒストグラム作成部により作成された前記ヒストグラムに基づいて色を取得することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第2地色候補取得部は、前記ヒストグラムに基づいて、該ヒストグラムの極大のうち、所定の色値幅における最も画素数の変化が小さい極大の色を前記第2地色候補色として取得することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2地色候補取得部は、前記画像データに基づいて対象画像の端縁部を含む経時変化領域の色を前記第2地色候補色として取得することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1地色候補色として予め設定された第1色と前記第2地色候補色として予め設定された第2色とを互いに関連付けて記憶する記憶部を備え、
前記第2地色候補取得部は、前記第1地色候補取得部により取得された色が前記記憶部により記憶されている前記第1色である場合に、前記第1色に関連付けられた前記第2色を前記第2地色候補色として取得することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1地色候補取得部は、前記ヒストグラムに基づいて、前記ヒストグラムにおける所定の色値幅における積分値が最も大きい色を前記第1地色候補色として取得することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1地色候補取得部は、前記ヒストグラムに基づいて、印刷色を除く色のうち、1番目に多い画素数の色を前記第1地色候補色として取得することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記地色補正部は、前記第2地色候補色の画素の色を前記第1地色候補色にするように変換することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記地色補正部は、前記第2地色候補取得部により前記経時変化色が取得されない場合には、前記第1地色候補色の各画素の色を所定の色に変換することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
シートの画像を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部により読み取られた画像に対して画像処理を行う前記請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像処理装置と、
を備えたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項10】
画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、
所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得工程と、
前記所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得工程と、
前記第1地色候補取得工程で取得した第1地色候補色、及び前記第2地色候補取得工程で取得した第2地色候補色の各画素の色を統一するように前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正工程と、
を備え、
前記第1地色候補取得工程、及び前記第2地色候補取得工程のうち少なくとも一方において、前記ヒストグラム作成工程で作成された前記ヒストグラムに基づいて色を取得することを特徴とする画像処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
画像データに含まれる複数の画素の色データに基づいて色毎の画素数を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、
所定の地色に対応する色を第1地色候補色として取得する第1地色候補取得工程と、
前記所定の地色が経時変化した経時変化色を第2地色候補色として取得する第2地色候補取得工程と、
前記第1地色候補取得工程で取得した第1地色候補色、及び前記第2地色候補取得工程で取得した第2地色候補色の各画素の色を統一するように前記第1地色候補色、及び前記第2地色候補色の各画素の少なくとも一方の色を変換する地色補正工程と、
を実行させ、
前記第1地色候補取得工程、及び前記第2地色候補取得工程のうち少なくとも一方において、前記ヒストグラム作成工程で作成された前記ヒストグラムに基づいて色を取得するように実行させるための画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−80185(P2012−80185A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221074(P2010−221074)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】