画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
【課題】 画像を出力した詳細な履歴を記憶すること。
【解決手段】 MFPは、画像を取得する画像取得部(S05,S06,S07)と、取得された取得画像に関連する付加情報を取得する付加情報取得部(S12)と、付加情報を取得画像に付加した出力画像を生成する埋込部(S13)と、付加情報が取得されない場合、取得画像を出力し、付加情報が取得された場合、生成された出力画像を出力する出力部(14)と、取得画像が出力された履歴をサーバに送信する送信部(S15)と、を備え、送信部は、付加情報が取得された場合に取得画像とともに付加情報を履歴として送信し、付加情報が取得されない場合に取得画像を履歴として送信する。
【解決手段】 MFPは、画像を取得する画像取得部(S05,S06,S07)と、取得された取得画像に関連する付加情報を取得する付加情報取得部(S12)と、付加情報を取得画像に付加した出力画像を生成する埋込部(S13)と、付加情報が取得されない場合、取得画像を出力し、付加情報が取得された場合、生成された出力画像を出力する出力部(14)と、取得画像が出力された履歴をサーバに送信する送信部(S15)と、を備え、送信部は、付加情報が取得された場合に取得画像とともに付加情報を履歴として送信し、付加情報が取得されない場合に取得画像を履歴として送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関し、特にプリントした画像を追跡可能な画像形成装置、その画像形成装置で実行される画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ装置、プリンタ装置、コピー装置およびファクシミリ装置の機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)と呼ばれる複合機が登場している。このMFPが、プリントした画像データをサーバ等に記憶することで、画像データがプリントされた履歴を追跡することを可能としたシステムが知られている。
【0003】
一方、画像データに電子透かし技術を用いて情報を埋め込む技術が開発されている。例えば、特開2007−49440号公報(特許文献1)には、埋め込む情報をドットパターンに変換し、ドットパターンと画像データとを合成した画像を、用紙に形成する技術が記載されている。
【0004】
しかしながら、画像データに電子透かし技術を用いて埋め込んだ情報をサーバに記憶することができない場合がある。例えば、MFPは、電子透かし技術を用いて情報を画像データに埋め込む処理を、プリントする処理とともに実行するものがあり、このMFPでは、電子透かし技術を用いて情報が埋め込まれた画像データをサーバに送信することができない。このため、サーバにおいて、画像に埋め込まれた情報を記憶することができない。また、電子透かし技術を用いて情報が埋め込まれた画像データをサーバに送信可能なMFPであっても、サーバにおいて画像データを記憶する際に、データ量を削減する目的で、画像データを縮小したり、非可逆圧縮処理したりする場合が多い。画像データを縮小したり、非可逆圧縮処理したりすると、画像データからそれに埋め込まれた情報が消滅してしまう。このため、サーバにおいて画像データに電子透かし技術を用いて埋め込んだ情報を記憶することができない。
【0005】
さらに、画像データがURL等の他のデータを参照する情報を含んでいる場合、画像データの画像を用紙に形成した後に、そのURLで特定されるデータ自体が削除されることがある。この場合、画像データに基づいて用紙に形成された画像からそれに含まれるURLで特定されるデータを特定することができなくなってしまう。
【0006】
このように、従来は、画像データの画像を用紙に形成した時点でサーバにおいて画像データを履歴情報として記憶することはできるが、その履歴情報に画像データに付加された情報を含めることができないといった問題がある。
【特許文献1】特開2007−49440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理方法および画像処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、画像を取得する画像取得手段と、取得された画像に関連する付加情報を取得する付加情報取得手段と、取得された付加情報を取得された画像に付加した出力画像を生成する出力画像生成手段と、付加情報が取得されない場合、取得された画像を出力し、付加情報が取得された場合、生成された出力画像を出力する出力手段と、取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、履歴記憶手段は、付加情報が取得された場合に取得された画像とともに付加情報を履歴として記憶し、付加情報が取得されない場合に取得された画像を履歴として記憶する。
【0010】
この局面に従えば、取得された画像に関連する付加情報が取得されると、付加情報を画像に埋め込んだ出力画像が生成され、出力画像が出力されるとともに、取得された画像と付加情報とが履歴として記憶される。このため、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することができる。
【0011】
好ましくは、履歴記憶手段は、サーバが備える記憶装置に履歴を記憶するために、履歴をサーバに送信する送信手段を含む。
【0012】
好ましくは、履歴記憶手段は、付加情報が取得された場合に取得された付加情報の文字を画像としたものと取得された画像とを合成した合成画像を生成する合成画像生成手段を含み、生成された合成画像を記憶する。
【0013】
好ましくは、出力画像生成手段は、付加情報を予め定められた複数のドットで構成されるドットパターンに変換する変換手段と、変換されたドットパターンを取得された画像と合成する合成手段と、を含む。
【0014】
好ましくは、記録媒体に形成された画像を読み取って読取画像を出力する画像読取手段と、画像取得手段により取得された画像から付加情報を検出する付加情報検出手段と、付加情報が検出された場合、取得された画像から付加情報を削除する付加情報削除手段と、をさらに備え、画像取得手段は、画像読取手段により出力される読取画像を取得し、履歴記憶手段は、付加情報検出手段により付加情報が検出された場合、読取画像から付加情報が削除された画像とともに検出された付加情報を履歴として記憶する。
【0015】
この発明の他の局面によれば、画像処理装置は、画像を取得する画像取得手段と、取得された画像を出力する出力手段と、取得された画像からネットワーク上の位置を示す位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、抽出された位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得する付加情報取得手段と、取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、履歴記憶手段は、付加情報取得手段により関連データが取得された場合、取得された関連データを取得された画像とともに記憶する。
【0016】
この局面に従えば、画像が取得され、取得された画像が出力されるとともに、取得された画像が履歴として記憶される。さらに、取得された画像から位置情報が抽出されると、位置情報で特定される位置に記憶されている関連データが取得され、取得された画像とともに関連データが記憶される。このため、画像および関連データが出力された履歴を追跡することができる。その結果、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することができる。
【0017】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理方法は、画像を取得するステップと、取得された画像に関連する付加情報を取得するステップと、取得された付加情報を取得された画像に付加した出力画像を生成するステップと、付加情報が取得されない場合、取得された画像を出力し、付加情報が取得された場合、生成された出力画像を出力するステップと、付加情報が取得された場合に取得された画像とともに付加情報を履歴として記憶し、付加情報が取得されない場合に取得された画像を履歴として記憶するステップと、を含む。
【0018】
この局面によれば、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することができる。
【0019】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理プログラムは、上述した画像処理方法をコンピュータに実行させる。
【0020】
この局面に従えば、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された画像形成装置としての複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100B,100Cおよびサーバ200を含む。サーバ200は、一般的なコンピュータである。
【0023】
サーバ200は、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれが実行する処理の履歴を管理する。このため、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれは、処理した画像データとその処理内容とをサーバ200に送信する。サーバ200では、MFP100,100A,100B,100Cのいずれかから画像データとその処理内容とを受信すると、それらを送信してきたMFPごとにそれらをハードディスクドライブ(HDD)等の不揮発性の記憶装置に記憶する。
【0024】
なお、本実施の形態においては画像形成装置の一例としてMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100B,100Cを例に説明するが、MFP100,100A,100B,100Cに代えて、画像を処理する機能を備えた装置であれば、たとえば、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、パーソナルコンピュータ等であってもよい。ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。また、ここでは1台のサーバ200を用いる例を説明するが、サーバを複数用いるようにしてもよい。この場合、MFP100,100A,100B,100Cは、複数のサーバのうち1以上に処理した画像データとその処理内容とを送信する。
【0025】
MFP100,100A,100B,100C各々が有する機能は異なる場合があるが、ここではすべてが同じ機能を有するものとして、MFP100を例に説明する。
【0026】
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、自動原稿搬送装置(ADF)10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、後処理部50と、を含む。ADF10は、原稿台に搭載された複数枚の原稿をさばいて1枚ずつ順に、画像読取部20に搬送する。画像読取部20は、写真、文字、絵等の画像情報を原稿から光学的に読み取って画像データを取得する。
【0027】
画像形成部30は、画像データが入力されると、画像データに基づいて用紙上に画像を形成する。画像形成部30は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のトナーを用いてカラーの画像を形成する、また、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのいずれか1色トナーを用いてモノクロの画像を形成する。さらに、画像形成部30は、画像データとともに付加情報が入力されると、付加情報をドットパターンに変換し、付加情報を変換したドットパターンの画像と、画像データの画像とを合成した合成画像を生成する。これにより、付加情報が、電子透かし画像として画像データの画像に埋め込まれる。そして、合成画像を、用紙上に形成する。
【0028】
給紙部40は、用紙を格納しており、格納した用紙を1枚ずつ画像形成部30に供給する。後処理部50は、画像が形成された用紙を排紙する。後処理部50は、複数の排紙トレイを有し、記録シートをソートして排紙することが可能である。また、後処理部50は、パンチ穴加工部、ステープル加工部を備えており、排紙された記録シートにパンチ穴加工、またはステープル加工することが可能である。MFP100は、その上面に操作パネル9を備える。
【0029】
図3は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101は、ファクシミリ部60と、通信制御部61と、ADF10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、後処理部50と接続される。メイン回路101は、中央演算装置(CPU)111と、CPU111の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)112と、CPU111が実行するプログラム等を記憶するためのEEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)113と、表示部114と、操作部115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、データ通信制御部117と、を含む。CPU111は、表示部114、操作部115、HDD116およびデータ通信制御部117とそれぞれ接続され、メイン回路101の全体を制御する。また、CPU111は、ファクシミリ部60、通信制御部61、ADF10、画像読取部20、画像形成部30、給紙部40および後処理部50と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0030】
表示部114は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイであり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部115は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部115は、表示部114上に設けられたタッチパネルを含む。表示部114と操作部115とで、操作パネル9が構成される。
【0031】
データ通信制御部117は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子118と、シリアル通信するためのシリアル通信インターフェース端子119とを有する。データ通信制御部117は、CPU111からの指示に従って、LAN端子118またはシリアル通信インターフェース端子119に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
【0032】
LAN端子118に、ネットワークに接続するためのLANケーブルが接続される場合、データ通信制御部117は、LAN端子118を介してMFP100A,100B,100Cおよびサーバ200と通信することが可能である。
【0033】
また、CPU111は、データ通信制御部117を制御して、メモリカード119AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM112に記憶し、実行する。なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード119Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がインターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードしてHDD116に記憶する、または、インターネットに接続されたコンピュータがプログラムをHDD116に書込みするようにして、HDD116に記憶されたプログラムをRAM112にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0034】
通信制御部61は、CPU111をPSTN(Public Switched Telephone Networks)7に接続するためのモデムである。MFP100には、PSTN7における電話番号が予め割り当てられており、PSTN7に接続されたファクシミリ装置からMFP100に割り当てられた電話番号に発呼があると、通信制御部61がその発呼を検出する。通信制御部61は、発呼を検出すると通話を確立し、ファクシミリ部60に通信させる。
【0035】
ファクシミリ部60は、PSTN7に接続され、PSTN7にファクシミリデータを送信する、またはPSTN7からファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部60は、受信したファクシミリデータを画像形成部30でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部30に出力する。これにより、画像形成部30は、ファクシミリ部60により受信されたファクシミリデータを記録シートにプリントする。また、ファクシミリ部60は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTN7に接続されたファクシミリ装置または他のMFPに出力する。これにより、HDD116に記憶されたデータをファクシミリ装置または他のMFPに出力することができる。このように、MFP100は、ファクシミリ送受信機能を有する。
【0036】
図4は、MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第1の機能ブロック図である。図4に示す機能ブロック図は、MFP100が画像を出力するときにおける機能を示す。図4を参照して、CPU111は、付加情報を取得する付加情報取得部151と、付加情報の文字を画像に変換した文字画像を生成するための文字画像生成部153と、画像を取得するための画像取得部159と、画像と文字画像とを合成した合成画像を生成するための合成部155と、画像に付加情報を電子的に埋め込む埋込部161と、画像を出力するための出力部163と、画像をサーバ200に送信するための送信部157と、ユーザを認証するためのユーザ認証部165と、を含む。
【0037】
画像取得部159は、画像を取得し、取得した画像を合成部155および埋込部161に出力する。以下画像取得部159が取得した画像を取得画像という。画像取得部159は、ユーザが、操作部115を操作して、スキャンジョブ、コピージョブ、FAX送信ジョブ、原稿のデータ送信ジョブそれぞれの処理内容を入力すると、画像読取部20が原稿を読み取って出力する読取画像が入力される。データ送信ジョブは、送信方法(プロトコル)が互いに異なる複数種類のジョブを含む。ここでは、データ送信ジョブは、FTP(File Transfer Protocol)で取得画像を送信するFTP送信ジョブと、SMB(Server Message Block)で取得画像を送信するSMB送信ジョブと、電子メールに取得画像を添付して送信する電子メール送信ジョブとを含む。
【0038】
また、画像取得部159は、ユーザが、操作部115を操作して、BOXプリントジョブまたは記録画像のデータ送信ジョブの処理内容を入力すると、HDD116に記憶されている画像のうちからBOXプリントジョブまたはデータ送信ジョブにおいて指定された画像を読出す。BOXプリントジョブは、HDD116に記憶された画像を用紙に形成するジョブである。
【0039】
また、画像取得部159は、データ通信制御部117が、LAN端子118を介して接続されたMFP100A,100B,100C、サーバ200またはパーソナルコンピュータからプリントジョブまたはデータ記憶ジョブを受信すると、データ通信制御部117により受信されるプリントジョブまたはデータ記憶ジョブに含まれる画像を取得する。データ記憶ジョブは、受信されるデータ記憶ジョブに含まれる画像をHDD116に記憶するジョブである。さらに、画像取得部159は、ファクシミリ部60が外部のファクシミリ装置からFAX受信ジョブを受信すると、FAX受信ジョブに含まれるファクシミリデータ(画像)を取得する。
【0040】
ユーザ認証部165は、MFP100を操作するユーザを認証する。MFP100は、ユーザを識別するためのユーザIDと、パスワードと、そのユーザが所属する部門を識別するための部門コードとを対応付けたユーザデータを記憶している。ユーザ認証部165は、ユーザデータに含まれるユーザIDおよびパスワードの組と同じユーザIDおよびパスワードの組が操作部115に入力されると、そのユーザを認証する。ユーザ認証部165は、ユーザを認証した場合、そのユーザのユーザIDを送信部157に出力する。
【0041】
付加情報取得部151は、コピージョブおよびBOXプリントジョブの処理内容が操作部115に入力されると、処理内容に含まれる付加情報を取得する。また、付加情報取得部151は、プリントジョブが受信される場合、プリントジョブに含まれる付加情報を取得する。さらに、付加情報取得部151は、ファクシミリデータが受信される場合、ファクシミリデータに含まれる付加情報を取得する。付加情報取得部151は、取得した付加情報を、文字画像生成部153および埋込部161に出力する。
【0042】
ここで、付加情報について説明する。付加情報は、画像に関連する情報である。ここでは、付加情報を、その画像が用紙に形成された場合に、用紙に形成された画像の複写を制限するための情報とする場合を例に説明する。
【0043】
図5は、付加情報の一例を示す図である。図5を参照して、付加情報は、制御コードと、パラメータとを含む。ここでは、制御コードが「001」の付加情報は、画像のコピーの禁止を示し、パラメータには何も設定されない。制御コードが「002」の付加情報は、コピーを許可するユーザをパラメータに設定された範囲に制限する制御を示し、パラメータに部門コードを含む。制御コードが「003」の付加情報は、コピーを許可するユーザをパラメータに設定された範囲に制限する制御を示し、パラメータにユーザIDを含む。制御コードが「004」の付加情報は、パラメータに設定されたパスワードの入力を条件にコピーを許可する制御を示し、パラメータにパスワードを含む。
【0044】
図4に戻って、文字画像生成部153は、付加情報取得部151から入力される付加情報を文字の画像に変換し、文字画像を生成する。文字画像生成部153は、文字画像を合成部155に出力する。合成部155は、文字画像生成部153から文字画像が入力される場合、その文字画像と画像取得部159から入力される取得画像とを合成し、合成画像を生成する。合成部155は、合成画像を送信部157に出力する。合成部155は、文字画像生成部153から文字画像が入力されない場合、換言すれば、付加情報取得部151において付加情報が取得されない場合、画像取得部159から入力される取得画像を送信部157に出力する。
【0045】
送信部157は、ログをサーバ200に送信する。ログは、合成画像または取得画像と、ユーザ認証部165により認証されたユーザのユーザIDと、MFP100を識別するための装置識別情報と、日時と、処理内容とを含む。サーバ200においては、MFP100からログを受信すると、ログをHDD等の記録媒体に記録する。このため、サーバ200に記憶されたログを参照することにより、誰が、いつ、どの装置で、どの画像を、どの処理内容で出力したのかを特定することができる。また、合成画像は、付加情報の文字の画像と取得画像とを合成した画像なので、合成画像から付加情報を特定することができる。
【0046】
埋込部161は、付加情報取得部151から付加情報が入力される場合、画像取得部159から入力される取得画像に、付加情報取得部151から入力される付加情報を埋め込む。ここでは、取得画像に付加情報を埋め込んだ画像を埋込画像という。具体的には、埋込部161は、付加情報に含まれる文字を、文字に対応して予め定められた複数のドットからなるドットパターンに変換する。なお、文字を予め対応付けられたコードに変換し、そのコードに対応するドットパターンに変換するようにしてもよい。そして、付加情報に対応するドットパターンを取得画像と合成する。ドットパターンを取得画像に配置する位置は、取得画像のうちで背景等の情報を含まない位置にするのが好ましい。埋込部161は、付加情報が埋め込まれた埋込画像を、出力部163に出力する。なお、埋込部161は、付加情報取得部151から付加情報が入力されない場合、画像取得部159から入力される取得画像を出力部163に出力する。
【0047】
図6(A)〜図6(D)は、ドットパターンの一例を示す図である。図6(A)を参照して、ドットパターンは、3つの位置決め用のドットと、8つの情報用のドットとを含む。8つの情報用のドットの有無によって、64種類のドットパターンが定義され、64種類のドットパターンそれぞれに64の文字を割り当てることができる。位置決め用のドットと、情報用のドットとは、ここでは、濃度を異ならせているが、色、大きさを異ならせるようにしてもよい。図6(B)〜図6(D)は、データ「0」、「1」および「63」がそれぞれ割り当てられたドットパターンの一例を示す。
【0048】
図4に戻って、出力部163は、埋込部161から入力される取得画像または埋込画像を出力する。取得画像または埋込画像の出力先は、ユーザが、操作部115に入力する処理内容に従う。スキャンジョブまたはデータ記憶ジョブの場合、取得画像または埋込画像をHDD116に記憶する。コピージョブ、BOXプリントジョブ、プリントジョブまたはFAX受信ジョブの場合、取得画像または埋込画像を画像形成部30に出力し、画像形成部30に取得画像または埋込画像を用紙に形成させる。FAX送信ジョブの場合、取得画像または埋込画像をファクシミリ部60に出力し、ファクシミリ部60にファクシミリ規格に従って取得画像または埋込画像を送信させる。データ送信ジョブの場合、取得画像または埋込画像をデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にFTPまたはSMBで取得画像または埋込画像を送信させる。
【0049】
図7は、MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第2の機能ブロック図である。図7に示す機能ブロック図は、MFP100が画像読取部20で原稿を読み取る場合における機能を示す。画像読取部20が読み取る原稿は、付加情報が埋め込まれた画像が形成されている場合と、付加情報が埋め込まれていない画像が形成されている場合とがある。図7を参照して、図4に示したのと同じ機能には同一の符号を付している。CPU111は、画像取得部159と、画像取得部159により取得された取得画像から付加情報を検出する付加情報検出部171と、取得画像から付加情報を削除するための付加情報削除部173と、文字画像生成部153と、合成部155と、ユーザ認証部165と、送信部157と、出力部163と、出力部163による取得画像の出力を制限するための制限部175と、を備える。
【0050】
画像取得部159は、画像読取部20が原稿を読み取って出力する取得画像を取得する。画像取得部159は、取得画像を付加情報検出部171、付加情報削除部173および出力部163に出力する。
【0051】
付加情報検出部171は、画像取得部159から入力される取得画像からそれに埋め込まれた付加情報を検出する。付加情報を検出した場合、その付加情報を文字画像生成部153および制限部175に出力する。
【0052】
文字画像生成部153は、付加情報検出部171から入力される付加情報の文字の画像を生成し、文字画像を合成部155に出力する。合成部155は、付加情報削除部173から入力される付加情報が削除された画像と、文字画像生成部153から入力される文字画像とを合成し、合成画像を生成する。合成部155は、合成画像を送信部157に出力する。ユーザ認証部165および送信部157については、上述したのと同じなのでここでは説明を繰り返さない。
【0053】
サーバ200においては、MFP100が付加情報の埋め込まれた画像を出力する際に、画像に付加情報の文字の画像を合成した合成画像が記憶される。さらに、先に出力した付加情報が埋め込まれた画像が形成された原稿をMFP100が読み取る場合にも、同一の画像が記憶される。このため、画像を出力する際と、画像を画像読取部20で読み取る際とで、付加情報の文字画像が合成された同一の画像を含む履歴を記憶することができる。
【0054】
制限部175は、付加情報検出部171から付加情報が入力されると、画像形成部30が付加情報に従って画像を形成するように、出力部163による画像の出力を制限する。具体的には、付加情報の制御コードが「002」の場合、ユーザ認証部165から入力されるユーザIDのユーザが、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門に属する場合に、出力部163に取得画像の形成を許可するが、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門に属さない場合に、出力部163に取得画像の形成を許可しない。
【0055】
また、付加情報の制御コードが「003」の場合、ユーザ認証部165から入力されるユーザIDが、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDと一致する場合に、出力部163に取得画像の形成を許可するが、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDと一致しない場合に、出力部163に取得画像の形成を許可しない。
【0056】
さらに、付加情報の制御コードが「004」の場合、操作部115に入力されるパスワードを受け付け、入力されたパスワードが付加情報に含まれるパスワードと同じならば出力部163に取得画像の形成を許可するが、付加情報のパラメータに含まれるパスワードと一致しなければ出力部163に取得画像の形成を許可しない。
【0057】
図8は、出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。出力処理は、CPU111が画像処理プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、ユーザを認証したか否かを判断する(ステップS01)。ユーザを認証するまで待機状態となり(ステップS01でNO)、ユーザを認証したならば処理をステップS02に進める。ユーザが操作部115にユーザIDとパスワードとを入力すると、CPU111は、予め記憶されたユーザデータのユーザIDおよびパスワードの組と比較する。入力されたユーザIDとパスワードとの組が、予め記憶されたユーザデータに存在すれば、ユーザを認証し、一致しなければユーザを認証しない。なお、ユーザIDとパスワードとが予め記憶されていない任意のユーザをゲストユーザとして認証するようにしてもよい。
【0058】
ステップS02においては、処理内容を受け付ける。ユーザが操作部115に入力する操作を受け付ける。処理内容は、ここでは、スキャンジョブ、コピージョブ、FAX送信ジョブ、FAX受信ジョブ、データ送信ジョブ、BOXプリントジョブ、プリントジョブおよびデータ記憶ジョブを含む。ユーザが、操作部115にスキャンジョブ、コピージョブ、FAX送信ジョブ、データ送信ジョブおよびBOXプリントジョブそれぞれの処理内容を入力すると、操作部115からそれに入力された処理内容を受け付ける。また、データ通信制御部117がプリントジョブまたはデータ記憶ジョブを受信すると、プリントジョブまたはデータ記憶ジョブに含まれる処理内容を受け付け、ファクシミリ部60がFAX受信ジョブを受信すると、FA受信ジョブに含まれる処理内容を受け付ける。
【0059】
なお、プリントジョブ、データ記憶ジョブまたはFAX受信ジョブを受信する場合、それらは画像とともにユーザIDおよびパスワードを含み、ステップS01においては、それらに含まれるユーザIDおよびパスワードを用いて認証する。
【0060】
ステップS03では、ステップS02において受け付けた処理内容が原稿を読み取るスキャン処理を含むか否かを判断する。処理内容がスキャン処理を含むならば処理をステップS05に進め、そうでなければ処理をステップS04に進める。スキャン処理を含む処理内容は、スキャンジョブ、コピージョブ、または原稿読み取りが指定された処理内容を含むデータ送信ジョブまたはFAX送信ジョブの場合である。
【0061】
ステップS04においては、処理内容がデータ受信処理を含むか否かを判断する。処理内容がデータ受信処理を含むならば処理をステップS06に進め、そうでなければ処理をステップS07に進める。データ受信処理を含む処理内容は、プリントジョブ、FAX受信ジョブまたはデータ記憶ジョブの場合である。処理をステップS07に進める場合は、HDD116に記憶された画像をユーザが指定する場合であり、処理対象の画像が指定されたデータ送信ジョブ、BOXプリントジョブまたはFAX送信ジョブである。
【0062】
ステップS05においては、画像読取部20に原稿を読み取らせ、画像読取部20が出力する画像を受け付け、処理をステップS08に進める。ステップS06においては、データ通信制御部117またファクシミリ部60が受信する画像を受け付け、処理をステップS08に進める。ステップS07においては、HDD116から画像を読出し、処理をステップS09に進める。
【0063】
ステップS08においては、画像の受け付けが終了したか否かを判断する。画像の受け付けが終了したならば処理をステップS09に進めるが、終了していなければ処理をステップS03に戻す。
【0064】
ステップS09においては、受け付けられた取得画像から付加情報を抽出するための付加情報抽出処理を実行する。付加情報抽出処理については、後述する。そして、付加情報が抽出されたか否かを判断し(ステップS10)、付加情報が抽出されたならば処理をステップS16に進め、抽出されなければ処理をステップS11に進める。ステップS16においては、制限処理を実行し、処理を終了する。制限処理については後述する。
【0065】
ステップS11においては、付加情報を埋め込む指示を受け付けたか否かを判断する。付加情報を埋め込む指示を受け付けたならば処理をステップS12に進め、そうでなければ処理をステップS14に進める。付加情報を埋め込む指示は、ユーザが操作部115に入力することにより、操作部115から受け付けられる。例えば、操作部115に付加情報を埋め込むための指示を入力するためのボタンを用意しておき、そのボタンが押下されたならば付加情報を埋め込む指示を受け付ける。また、プリントジョブ、FAX受信ジョブ、データ記憶ジョブの場合は、受信されるプリントジョブ、FAX受信ジョブまたはデータ記憶ジョブに付加情報が含まれている場合に、付加情報を埋め込む指示があったと判断する。
【0066】
ステップS12においては、付加情報を受け付ける。ユーザが操作部115に付加情報を入力すると、入力された付加情報を操作部115から受け付ける。なお、プリントジョブ、FAX受信ジョブまたはデータ記憶ジョブの場合には、それらが受信された時点で、付加情報を埋め込む指示を受け付ける。そして、受け付けた付加情報をステップS05、ステップS06またはステップS07において受け付けられた取得画像に埋め込むための埋込処理を実行し、処理をステップS14に進める。埋込処理については、後述する。
【0067】
ステップS14においては、取得画像または付加情報が埋め込まれた埋込画像を出力する。出力する形態は、ステップS02において受け付けられた処理内容により定まる。処理内容がスキャンジョブまたはデータ記憶ジョブならば、取得画像または埋込画像をHDD116に記憶する。処理内容がコピージョブ、BOXプリントジョブ、プリントジョブまたはFAX受信ジョブならば、取得画像または埋込画像を画像形成部30に出力し、画像形成部30に取得画像または埋込画像を用紙に形成させる。処理内容がFAX送信ジョブならば、取得画像または埋込画像をファクシミリ部60に出力し、ファクシミリ部60にファクシミリ規格に従って取得画像を送信させる。処理内容がデータ送信ジョブならば、取得画像または埋込画像をデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にFTPまたはSMBで取得画像を送信させる。
【0068】
出力対象となる画像データは、ステップS13から処理が進む場合は埋込画像であり、ステップS16から処理が進む場合は、ステップS05、ステップS06またはステップS07のいずれかで受け付けられた取得画像である。
【0069】
ステップS15においては、サーバ転送処理を実行する。サーバ転送処理については後述するが、ステップS05、ステップS06またはステップS07において受け付けた取得画像と付加情報とに基づき合成画像を生成し、合成画像をサーバ200に送信する処理である。
【0070】
図9は、付加情報抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。付加情報抽出処理は、図8のステップS09において実行される処理である。図9を参照して、CPU111は、取得画像からドットパターンを抽出する(ステップS21)。取得画像中で、複数のドットが配置されている領域をドットパターンとして抽出する。
【0071】
そして、取得画像の傾きを検出し、補正する(ステップS22)。傾き検出については従来から知られている手法を用いることができる。例えば、画像データ中に含まれる直線、または文字列を囲む領域を検出し、それらが水平または垂直になるように取得画像を回転させる。
【0072】
次に、位置決めドットを抽出する(ステップS23)。図6(A)に示したように、1つのパターン画像は、3つの位置決めドットを含む。また、位置決めドットは、情報用ドットと濃度を異ならせている。したがって、ステップS21で抽出されたドットパターンのうちから所定の濃度のドットを抽出することにより、位置決めドットを抽出する。
【0073】
ステップS24においては、位置決めドットを抽出したか否かを判断する。位置決めドットを抽出したならば処理をステップS25に進め、そうでなければ処理を画像処理に戻す。位置決めドットが抽出されなければ、ドットパターンが存在せず、付加情報が埋め込まれていないからである。
【0074】
ステップS25においては、ドットパターンを判定する。具体的には、ステップS23において抽出された位置決めドットに対して、その周辺に存在する情報用ドットの配置に基づいて、ドットパターンを判定する。そして、判定されたドットパターンをデコードする(ステップS26)。具体的には、判定されたドットパターンを、それに対して予め割り当てられている文字に変換する。次に、処理対象とするべきドットパターンが存在するか否かを判断する(ステップS27)。処理対象とするべきドットパターンが存在するならば処理をステップS24に戻し、存在しなければ処理をステップS28に進める。
【0075】
ステップS28においては、ドットパターンをデコードして得られる文字を配列した文字列を付加情報に決定し、処理を出力画像に戻す。
【0076】
図10は、埋込処理の流れの一例を示すフローチャートである。埋込処理は、図8のステップS13において実行される処理である。図10を参照して、CPU111は、付加情報を決定する。図8に示した出力処理のステップS12において受け付けられた付加情報に決定する(ステップS31)。より具体的には、図5に示したように、付加情報の制御コードと、パラメータとが決定される。
【0077】
次のステップS32においては、付加情報に応じたドットパターンを生成する。付加情報は、制御コードとパラメータとで構成されるが、それらは文字で表される。文字に対応して予め定められたドットパターンを生成する。
【0078】
次に、ドットパターンプレーンを生成する。ドットパターンプレーンは、ステップS32において生成したドットパターンの画像を配列した画像である。換言すれば、ドットパターンプレーンは地紋画像である。
【0079】
そして、図8のステップS05、ステップS06またはステップS07のいずれかにおいて受け付けられた取得画像と、ステップS33において生成されたドットパターンプレーンとを合成し、埋込画像を生成する(ステップS34)。その後、処理を出力処理に戻す。
【0080】
図11は、サーバ転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。サーバ転送処理は、図8のステップS15において実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、付加情報を埋め込む指示が受け付けられているか否かを判断する(ステップS41)。図8のステップS11において、付加情報を埋め込む指示が受け付けられたならば付加情報を埋め込む指示が受け付けられていると判断する。付加情報を埋め込む指示が受け付けられているならば処理をステップS42に進め、そうでなければ処理をステップS44に進める。
【0081】
ステップS42においては、図8のステップS12において受け付けた付加情報の文字の画像を生成する。MFP100は、複数の文字それぞれに対応するフォント画像を記憶している。付加情報に含まれる文字列の文字それぞれに対応するフォント画像を、付加情報に含まれる文字列の配列順に配置することにより、文字画像を生成する。
【0082】
そして、図8のステップS05、ステップS06またはステップS07のいずれかで受け付けられた取得画像と、ステップS42において生成した文字画像とを合成し、合成画像を生成する。これにより、取得画像に、付加情報を文字で表した文字画像が合成されるので、付加情報を取得画像と一体にすることができる。
【0083】
ステップS44においては、ログをサーバ200に送信する。ログは、取得画像または合成画像と、ユーザIDと、MFP100を識別するための装置識別情報と、その時の日時と、処理内容とを含む。ログは、処理がステップS43から進む場合に合成画像を含み、ステップS41から処理が進む場合に取得画像を含む。ユーザIDは、図8のステップS01において認証されたユーザIDである。装置識別情報は、例えば、MFP100に割り当てられた名称、IPアドレス、MACアドレスである。処理内容は、ステップS02において受け付けられた処理内容である。このため、サーバ200においては、いつ、誰が、どの画像に、いかなる処理を施したのかを示す履歴が記憶される。また、取得画像に付加情報が付加されている場合は、その付加情報の文字画像が合成されているので、付加情報が取得画像と一体となってサーバ200に記憶される。
【0084】
なお、本実施の形態においては、付加情報の文字画像を取得画像と合成した合成画像をサーバ200に送信するようにしたが、付加情報を取得画像と合成することなく、取得画像と付加情報とを電子データとして別々にログに含めてサーバ200に送信するようにしてもよい。この場合には、サーバ200に記憶されるログは、合成画像に代えて、取得画像と、電子データとしての付加情報とを含む。
【0085】
図12は、制限処理の流れの一例を示すフローチャートである。制限処理は、図8のステップS16において実行される処理である。図12を参照して、CPU111は、画像データから抽出された付加情報のうちから制限コードを抽出する(ステップS51)。具体的には、図8のステップS09において実行される付加情報抽出処理において、抽出された付加情報のうちから制限コードを抽出する。
【0086】
そして、抽出された制限コードによって処理を分岐させる(ステップS52)。すなわち、制限コードにより、制限する内容を異ならせる。制限コードが「001」の場合は、処理をステップS53に進め、制限コードが「002」の場合は処理をステップS54に進め、制限コードが「003」の場合は処理をステップS56に進め、制限コードが「004」の場合は処理をステップS57に進める。
【0087】
処理をステップS53に進める場合、制限コードが「001」であり、コピーが禁止されている。このため、ステップS53においては、エラー処理を実行する。例えば、表示部114に、コピーが禁止されていることを示すメッセージを表示するなどして、コピーが禁止されていることをユーザに知らせる。
【0088】
ステップS54においては、取得画像から付加情報を削除する。具体的には、図9に示した付加情報抽出処理において、取得画像から抽出されたドットパターンを削除する。そして、付加情報の文字の画像を生成する(ステップS55)。付加情報に含まれる文字列の文字それぞれに対応するフォント画像を、付加情報に含まれる文字列の配列順に配置することにより、文字画像を生成する。
【0089】
そして、ステップS56においては、ステップS55において、付加情報が削除された取得画像と、ステップS55において生成した文字画像とを合成し、合成画像を生成する。これにより、取得画像に、付加情報を文字で表した文字画像が合成されるので、付加情報を取得画像と一体にすることができる。
【0090】
ステップS57においては、ログをサーバ200に送信する。ログは、合成画像と、ユーザIDと、MFP100を識別するための装置識別情報と、その時の日時と、処理内容とを含む。このため、サーバ200においては、いつ、誰が、どの画像に、いかなる処理を施したのかを示す履歴が記憶される。また、合成画像は、取得画像と付加情報の文字画像とを合成した画像なので、付加情報が取得画像と一体となってサーバ200に記憶される。
【0091】
一方、ステップS58においては、ログインユーザが、コピーが許可された部門に属するか否かを判断する。ログインユーザは、MFP100を使用するユーザであり、図8のステップS01において認証されたユーザである。コピーが許可された部門は、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門である。MFP100は、部門コードと、部門コードで特定される部門に属するユーザのユーザIDとを関連付けた部門テーブルを予め記憶している。ログインユーザのユーザIDが、付加情報パラメータに含まれる部門コードと、部門テーブルによって関連付けられているか否かを判断する。関連付けられていれば、処理をステップS59に進め、そうでなければ処理をステップS53に進める。処理をステップS53に進める場合、取得画像のプリントが禁止される。すなわち、ログインユーザが、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門に属することを条件に取得画像がプリントされる。
【0092】
ステップS59においては、図8のステップS14と同様に、取得画像を出力し、処理をステップS54に進める。
【0093】
ステップS60においては、ログインユーザが、コピーが許可されたユーザであるかいなかを判断する。ログインユーザにコピーが許可されていれば処理をステップS59に進め、そうでなければ処理をステップS53に進める。処理をステップS53に進める場合、取得画像のプリントが禁止される。コピーが許可されたユーザは、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDで特定されるユーザである。ログインユーザのユーザIDと、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDとが一致するか否かを判断する。双方が一致すれば処理をステップS59に進めるが、そうでなければ処理をステップS53に進める。すなわち、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDのユーザが、ログインユーザであることを条件に画像データがプリントされる。
【0094】
ステップS61においては、パスワードの入力を受け付ける。表示部114にパスワードの入力を促すメッセージを表示し、ユーザが操作部115に入力するパスワードを受け付ける。そして、受け付けたパスワードが、付加情報のパラメータに含まれるパスワードと一致するか否かを判断する(ステップS62)。一致すれば処理をステップS59に進めるが、一致しなければ処理をステップS53に進める。処理をステップS53に進める場合、取得画像のプリントが禁止される。すなわち、付加情報のパラメータに含まれるパスワードと同じパスワードが入力されることを条件に画像データがプリントされる。
【0095】
このため、付加情報の文字画像と付加情報が削除された取得画像とを合成した合成画像がサーバ200において受信されるので、サーバ200においては、合成画像が記憶される。また、後に合成画像から付加情報を抽出することができる。このため、サーバ200は、受信した合成画像を、図8のステップS15が過去に実行されて、サーバ200に記憶されているログに含まれる合成画像と、照合することにより、同じ合成画像を含むログを特定することができる。
【0096】
特に、サーバ200において、ログとして記憶する合成画像を、データ量を削減するために縮小したり、非可逆圧縮したりして記憶する場合であっても、合成画像に含まれる付加情報の文字画像を確実にログとして記憶することができる。このため、付加情報を確実に追跡することができる。
【0097】
<変形例>
上述した実施の形態においては、取得画像に付加情報を電子透かしとして埋め込む例を示した。変形例においては、取得画像が付加情報のネットワーク上の位置情報、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を含む。取得画像に含まれるURLは、文字であってもよく、QRコード(Quick Response Code)等の2次元コードであってもよい。以下、上述した実施の形態と異なる点を主に説明する。
【0098】
図13は、変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。変形例におけるMFP100が備えるCPU111Aは、画像取得部159と、画像取得部159により取得された取得画像から位置情報を抽出するための位置情報抽出部181と、位置情報で特定される付加情報を取得するための付加情報取得部183と、送信部157Aと、出力部163と、を含む。
【0099】
位置情報抽出部181は、画像取得部159から取得画像が受け付けられる。位置情報抽出部181は、取得画像から位置情報を抽出する。具体的には、取得画像からURLの文字列または、2次元コードを抽出する。URLの文字列を抽出した場合、そのURLの文字列を付加情報取得部183に出力する。QRコード等の2次元コードを抽出した場合、QRコードをデコードし、文字列がURLならばそのURLの文字列を付加情報取得部183に出力する。QRコードをデコードした文字列がURLでなければ、無視する。
【0100】
付加情報取得部183は、位置情報抽出部181から入力されるURLで特定される付加情報を取得する。ここでは、URLで特定される付加情報を関連データという。具体的には、URLで特定されるネットワーク上の位置が、MFP100ならばHDD116からURLで特定される関連データを読出し、MFP100でなければデータ通信制御部117を介して、URLで特定される装置にダウンロード要求を送信し、その装置から関連データをダウンロードする。付加情報取得部183は、位置情報抽出部181から複数のURLが入力される場合、複数のURLで特定される複数の関連データを取得する。付加情報取得部183は、取得した関連データを送信部157Aに出力する。
【0101】
送信部157Aは、画像取得部159から取得画像が入力され、付加情報取得部183から関連データが入力される。送信部157Aは、画像データと関連データとを関連付けたログをサーバ200に送信する。ログは、画像データ、関連データ、ユーザID、処理内容、日時を含む。
【0102】
図14は、変形例における出力処理の流れを示すフローチャートである。変形例における出力処理は、CPU111Aが画像処理プログラムを実行することにより、CPU111Aにより実行される処理である。図14を参照して、図8に示した画像処理におけるステップS01〜ステップS10までの処理は、同じである。従ってここでは説明を繰り返さない。
【0103】
ステップS61において、取得画像から文字コードとQRコードとを抽出する。文字コードは、取得画像から文字の画像を抽出し、文字認識することにより抽出する。そして、文字コードが抽出されたか否かを判断し(ステップS62)、文字コードが抽出されたならば処理をステップS63に進め、そうでなければ処理をステップS65に進める。
【0104】
ステップS63においては、文字コードがURLか否かを判断する。例えば、文字コードが「http://」を含んでいればURLと判断する。文字コードがURLならば処理をステップS64に進め、そうでなければ処理をステップS65に進める。ステップS64においては、URLで特定される関連データを取得し、処理をステップS65に進める。URLで特定されるネットワーク上の位置が、MFP100ならばHDD116からURLで特定される関連データを読出し、MFP100でなければデータ通信制御部117を介して、URLで特定される装置にダウンロード要求を送信し、その装置から関連データをダウンロードする。
【0105】
ステップS65においては、画像データにQRコードが存在するか否かを判断する。ステップS61において、画像データからQRコードが抽出されたならば存在すると判断する。QRコードが存在するならば処理をステップS66に進め、存在しなければ処理をステップS68に進める。ステップS66にいては、QRコードをデコードする。そして、デコードしたURLで特定される関連データを取得し(ステップS67)、処理をステップS68に進める。URLで特定されるネットワーク上の位置が、MFP100ならばHDD116からURLで特定される関連データを読出し、MFP100でなければデータ通信制御部117を介して、URLで特定される装置にダウンロード要求を送信し、その装置から関連データをダウンロードする。
【0106】
ステップS68においては、関連データが存在するか否かを判断する。ステップS64またはステップS67において、関連データを取得したか否かを判断する。関連データが存在するならば処理をステップS69に進め、そうでなければ処理を終了する。ステップS64においては、ログをサーバ200に送信する。ログは、取得画像、関連データ、ユーザID、処理内容、日時を含む。サーバ200では、ログを受信すると、HDDなどの記憶装置に、ログを記憶する。ログは、取得画像と関連データとを含むので、取得画像に含まれるURLで特定される関連データが削除された後でも、ログから関連データを特定することができる。
【0107】
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、取得された取得画像に関連する付加情報が取得されると、付加情報を取得画像に埋め込んだ合成画像を生成し、合成画像を出力するとともに、取得画像と付加情報とをサーバに送信する。このため、取得画像と付加情報とをサーバに確実に記憶することができ、取得画像が出力された履歴を追跡することができる。
【0108】
また、変形例におけるMFP100は、取得画像を外部に出力するとともに、取得画像から位置情報が抽出されると、位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得し、関連データを取得画像とともにサーバ200に送信する。このため、取得画像デと関連データとをサーバ200に確実に記憶することができ、取得画像および関連データが出力された履歴を追跡することができる。
【0109】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100について説明したが、図8〜図12または図14に示した出力処理を実行するための画像処理方法または、その画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0110】
また、上述した実施の形態においては、出力履歴をサーバ200に記憶するようにしたが、MFP100が備えるHDD116等の記憶装置に記憶するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0111】
<付記>
(1) 前記取得された画像から前記付加情報を検出する付加情報検出手段と、
前記付加情報が検出された場合、前記検出された付加情報に従って、前記出力手段による前記取得された画像の出力を制限する制限手段と、をさらに備えた請求項1に記載の画像形成装置。
(2) 前記取得された画像から前記付加情報を検出するステップと、
前記付加情報が検出された場合、前記検出された付加情報に従って、前記取得された画像の出力を制限するステップと、をさらに含む請求項7に記載の画像形成方法。
(3) 前記記憶するステップは、サーバが備える記憶装置に前記履歴を記憶するために、前記履歴を前記サーバに送信するステップを含む、請求項7に記載の画像処理方法。
(4) 前記記憶するステップは、前記付加情報が取得された場合、前記取得された付加情報の文字の画像と前記取得された画像とを合成した合成画像を生成するステップと、
前記生成された合成画像を記憶するステップと、を含む請求項7に記載の画像処理方法。
(5) 前記出力画像を生成するステップは、前記付加情報を予め定められた複数のドットで構成されるドットパターンに変換するステップと、
前記変換されたドットパターンを前記取得された画像と合成するステップと、を含む請求項7記載の画像処理方法。
(6) 前記画像を取得するステップは、記録媒体に形成された画像を読み取り、読取画像を取得するステップを含み、
前記取得された読取画像から付加情報を検出するステップと、
前記付加情報が検出された場合、前記取得された読取画像から前記付加情報を削除するステップと、
前記付加情報が検出された場合、前記読取画像から前記付加情報が削除された画像とともに前記検出された付加情報を履歴として記憶し、前記付加情報が検出されない場合、前記取得された読取画像を記憶するステップと、をさらに含む請求項7に記載の画像処理方法。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPの外観を示す斜視図である。
【図3】MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第1の機能ブロック図である。
【図5】付加情報の一例を示す図である。
【図6】パターン画像の一例を示す図である。
【図7】MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第2の機能ブロック図である。
【図8】出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】付加情報抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】埋込処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】サーバ転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】制限処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図14】変形例における出力処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0113】
1 画像処理システム、2 ネットワーク、9 操作パネル、10 ADF、20 画像読取部、30 画像形成部、40 給紙部、50 後処理部、60 ファクシミリ部、61 通信制御部、100,100A,100B,100C MFP、101 メイン回路、111 CPU、112 RAM、113 EEPROM、114 表示部、115 操作部、117 データ通信制御部、119A メモリカード、151 付加情報取得部、153 文字画像生成部、155 合成部、157,157A 送信部、159 画像受付部、161 埋込部、163 出力部、165ユーザ認証部、171 付加情報検出部、173 付加情報削除部、175 制限部、181 位置情報抽出部、183 付加情報取得部、200 サーバ。
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関し、特にプリントした画像を追跡可能な画像形成装置、その画像形成装置で実行される画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ装置、プリンタ装置、コピー装置およびファクシミリ装置の機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)と呼ばれる複合機が登場している。このMFPが、プリントした画像データをサーバ等に記憶することで、画像データがプリントされた履歴を追跡することを可能としたシステムが知られている。
【0003】
一方、画像データに電子透かし技術を用いて情報を埋め込む技術が開発されている。例えば、特開2007−49440号公報(特許文献1)には、埋め込む情報をドットパターンに変換し、ドットパターンと画像データとを合成した画像を、用紙に形成する技術が記載されている。
【0004】
しかしながら、画像データに電子透かし技術を用いて埋め込んだ情報をサーバに記憶することができない場合がある。例えば、MFPは、電子透かし技術を用いて情報を画像データに埋め込む処理を、プリントする処理とともに実行するものがあり、このMFPでは、電子透かし技術を用いて情報が埋め込まれた画像データをサーバに送信することができない。このため、サーバにおいて、画像に埋め込まれた情報を記憶することができない。また、電子透かし技術を用いて情報が埋め込まれた画像データをサーバに送信可能なMFPであっても、サーバにおいて画像データを記憶する際に、データ量を削減する目的で、画像データを縮小したり、非可逆圧縮処理したりする場合が多い。画像データを縮小したり、非可逆圧縮処理したりすると、画像データからそれに埋め込まれた情報が消滅してしまう。このため、サーバにおいて画像データに電子透かし技術を用いて埋め込んだ情報を記憶することができない。
【0005】
さらに、画像データがURL等の他のデータを参照する情報を含んでいる場合、画像データの画像を用紙に形成した後に、そのURLで特定されるデータ自体が削除されることがある。この場合、画像データに基づいて用紙に形成された画像からそれに含まれるURLで特定されるデータを特定することができなくなってしまう。
【0006】
このように、従来は、画像データの画像を用紙に形成した時点でサーバにおいて画像データを履歴情報として記憶することはできるが、その履歴情報に画像データに付加された情報を含めることができないといった問題がある。
【特許文献1】特開2007−49440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理方法および画像処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、画像を取得する画像取得手段と、取得された画像に関連する付加情報を取得する付加情報取得手段と、取得された付加情報を取得された画像に付加した出力画像を生成する出力画像生成手段と、付加情報が取得されない場合、取得された画像を出力し、付加情報が取得された場合、生成された出力画像を出力する出力手段と、取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、履歴記憶手段は、付加情報が取得された場合に取得された画像とともに付加情報を履歴として記憶し、付加情報が取得されない場合に取得された画像を履歴として記憶する。
【0010】
この局面に従えば、取得された画像に関連する付加情報が取得されると、付加情報を画像に埋め込んだ出力画像が生成され、出力画像が出力されるとともに、取得された画像と付加情報とが履歴として記憶される。このため、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することができる。
【0011】
好ましくは、履歴記憶手段は、サーバが備える記憶装置に履歴を記憶するために、履歴をサーバに送信する送信手段を含む。
【0012】
好ましくは、履歴記憶手段は、付加情報が取得された場合に取得された付加情報の文字を画像としたものと取得された画像とを合成した合成画像を生成する合成画像生成手段を含み、生成された合成画像を記憶する。
【0013】
好ましくは、出力画像生成手段は、付加情報を予め定められた複数のドットで構成されるドットパターンに変換する変換手段と、変換されたドットパターンを取得された画像と合成する合成手段と、を含む。
【0014】
好ましくは、記録媒体に形成された画像を読み取って読取画像を出力する画像読取手段と、画像取得手段により取得された画像から付加情報を検出する付加情報検出手段と、付加情報が検出された場合、取得された画像から付加情報を削除する付加情報削除手段と、をさらに備え、画像取得手段は、画像読取手段により出力される読取画像を取得し、履歴記憶手段は、付加情報検出手段により付加情報が検出された場合、読取画像から付加情報が削除された画像とともに検出された付加情報を履歴として記憶する。
【0015】
この発明の他の局面によれば、画像処理装置は、画像を取得する画像取得手段と、取得された画像を出力する出力手段と、取得された画像からネットワーク上の位置を示す位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、抽出された位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得する付加情報取得手段と、取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、履歴記憶手段は、付加情報取得手段により関連データが取得された場合、取得された関連データを取得された画像とともに記憶する。
【0016】
この局面に従えば、画像が取得され、取得された画像が出力されるとともに、取得された画像が履歴として記憶される。さらに、取得された画像から位置情報が抽出されると、位置情報で特定される位置に記憶されている関連データが取得され、取得された画像とともに関連データが記憶される。このため、画像および関連データが出力された履歴を追跡することができる。その結果、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することができる。
【0017】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理方法は、画像を取得するステップと、取得された画像に関連する付加情報を取得するステップと、取得された付加情報を取得された画像に付加した出力画像を生成するステップと、付加情報が取得されない場合、取得された画像を出力し、付加情報が取得された場合、生成された出力画像を出力するステップと、付加情報が取得された場合に取得された画像とともに付加情報を履歴として記憶し、付加情報が取得されない場合に取得された画像を履歴として記憶するステップと、を含む。
【0018】
この局面によれば、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することができる。
【0019】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理プログラムは、上述した画像処理方法をコンピュータに実行させる。
【0020】
この局面に従えば、画像を出力した詳細な履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された画像形成装置としての複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100B,100Cおよびサーバ200を含む。サーバ200は、一般的なコンピュータである。
【0023】
サーバ200は、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれが実行する処理の履歴を管理する。このため、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれは、処理した画像データとその処理内容とをサーバ200に送信する。サーバ200では、MFP100,100A,100B,100Cのいずれかから画像データとその処理内容とを受信すると、それらを送信してきたMFPごとにそれらをハードディスクドライブ(HDD)等の不揮発性の記憶装置に記憶する。
【0024】
なお、本実施の形態においては画像形成装置の一例としてMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100B,100Cを例に説明するが、MFP100,100A,100B,100Cに代えて、画像を処理する機能を備えた装置であれば、たとえば、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、パーソナルコンピュータ等であってもよい。ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。また、ここでは1台のサーバ200を用いる例を説明するが、サーバを複数用いるようにしてもよい。この場合、MFP100,100A,100B,100Cは、複数のサーバのうち1以上に処理した画像データとその処理内容とを送信する。
【0025】
MFP100,100A,100B,100C各々が有する機能は異なる場合があるが、ここではすべてが同じ機能を有するものとして、MFP100を例に説明する。
【0026】
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、自動原稿搬送装置(ADF)10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、後処理部50と、を含む。ADF10は、原稿台に搭載された複数枚の原稿をさばいて1枚ずつ順に、画像読取部20に搬送する。画像読取部20は、写真、文字、絵等の画像情報を原稿から光学的に読み取って画像データを取得する。
【0027】
画像形成部30は、画像データが入力されると、画像データに基づいて用紙上に画像を形成する。画像形成部30は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のトナーを用いてカラーの画像を形成する、また、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのいずれか1色トナーを用いてモノクロの画像を形成する。さらに、画像形成部30は、画像データとともに付加情報が入力されると、付加情報をドットパターンに変換し、付加情報を変換したドットパターンの画像と、画像データの画像とを合成した合成画像を生成する。これにより、付加情報が、電子透かし画像として画像データの画像に埋め込まれる。そして、合成画像を、用紙上に形成する。
【0028】
給紙部40は、用紙を格納しており、格納した用紙を1枚ずつ画像形成部30に供給する。後処理部50は、画像が形成された用紙を排紙する。後処理部50は、複数の排紙トレイを有し、記録シートをソートして排紙することが可能である。また、後処理部50は、パンチ穴加工部、ステープル加工部を備えており、排紙された記録シートにパンチ穴加工、またはステープル加工することが可能である。MFP100は、その上面に操作パネル9を備える。
【0029】
図3は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101は、ファクシミリ部60と、通信制御部61と、ADF10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、後処理部50と接続される。メイン回路101は、中央演算装置(CPU)111と、CPU111の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)112と、CPU111が実行するプログラム等を記憶するためのEEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)113と、表示部114と、操作部115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、データ通信制御部117と、を含む。CPU111は、表示部114、操作部115、HDD116およびデータ通信制御部117とそれぞれ接続され、メイン回路101の全体を制御する。また、CPU111は、ファクシミリ部60、通信制御部61、ADF10、画像読取部20、画像形成部30、給紙部40および後処理部50と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0030】
表示部114は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイであり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部115は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部115は、表示部114上に設けられたタッチパネルを含む。表示部114と操作部115とで、操作パネル9が構成される。
【0031】
データ通信制御部117は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子118と、シリアル通信するためのシリアル通信インターフェース端子119とを有する。データ通信制御部117は、CPU111からの指示に従って、LAN端子118またはシリアル通信インターフェース端子119に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
【0032】
LAN端子118に、ネットワークに接続するためのLANケーブルが接続される場合、データ通信制御部117は、LAN端子118を介してMFP100A,100B,100Cおよびサーバ200と通信することが可能である。
【0033】
また、CPU111は、データ通信制御部117を制御して、メモリカード119AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM112に記憶し、実行する。なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード119Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がインターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードしてHDD116に記憶する、または、インターネットに接続されたコンピュータがプログラムをHDD116に書込みするようにして、HDD116に記憶されたプログラムをRAM112にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0034】
通信制御部61は、CPU111をPSTN(Public Switched Telephone Networks)7に接続するためのモデムである。MFP100には、PSTN7における電話番号が予め割り当てられており、PSTN7に接続されたファクシミリ装置からMFP100に割り当てられた電話番号に発呼があると、通信制御部61がその発呼を検出する。通信制御部61は、発呼を検出すると通話を確立し、ファクシミリ部60に通信させる。
【0035】
ファクシミリ部60は、PSTN7に接続され、PSTN7にファクシミリデータを送信する、またはPSTN7からファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部60は、受信したファクシミリデータを画像形成部30でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部30に出力する。これにより、画像形成部30は、ファクシミリ部60により受信されたファクシミリデータを記録シートにプリントする。また、ファクシミリ部60は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTN7に接続されたファクシミリ装置または他のMFPに出力する。これにより、HDD116に記憶されたデータをファクシミリ装置または他のMFPに出力することができる。このように、MFP100は、ファクシミリ送受信機能を有する。
【0036】
図4は、MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第1の機能ブロック図である。図4に示す機能ブロック図は、MFP100が画像を出力するときにおける機能を示す。図4を参照して、CPU111は、付加情報を取得する付加情報取得部151と、付加情報の文字を画像に変換した文字画像を生成するための文字画像生成部153と、画像を取得するための画像取得部159と、画像と文字画像とを合成した合成画像を生成するための合成部155と、画像に付加情報を電子的に埋め込む埋込部161と、画像を出力するための出力部163と、画像をサーバ200に送信するための送信部157と、ユーザを認証するためのユーザ認証部165と、を含む。
【0037】
画像取得部159は、画像を取得し、取得した画像を合成部155および埋込部161に出力する。以下画像取得部159が取得した画像を取得画像という。画像取得部159は、ユーザが、操作部115を操作して、スキャンジョブ、コピージョブ、FAX送信ジョブ、原稿のデータ送信ジョブそれぞれの処理内容を入力すると、画像読取部20が原稿を読み取って出力する読取画像が入力される。データ送信ジョブは、送信方法(プロトコル)が互いに異なる複数種類のジョブを含む。ここでは、データ送信ジョブは、FTP(File Transfer Protocol)で取得画像を送信するFTP送信ジョブと、SMB(Server Message Block)で取得画像を送信するSMB送信ジョブと、電子メールに取得画像を添付して送信する電子メール送信ジョブとを含む。
【0038】
また、画像取得部159は、ユーザが、操作部115を操作して、BOXプリントジョブまたは記録画像のデータ送信ジョブの処理内容を入力すると、HDD116に記憶されている画像のうちからBOXプリントジョブまたはデータ送信ジョブにおいて指定された画像を読出す。BOXプリントジョブは、HDD116に記憶された画像を用紙に形成するジョブである。
【0039】
また、画像取得部159は、データ通信制御部117が、LAN端子118を介して接続されたMFP100A,100B,100C、サーバ200またはパーソナルコンピュータからプリントジョブまたはデータ記憶ジョブを受信すると、データ通信制御部117により受信されるプリントジョブまたはデータ記憶ジョブに含まれる画像を取得する。データ記憶ジョブは、受信されるデータ記憶ジョブに含まれる画像をHDD116に記憶するジョブである。さらに、画像取得部159は、ファクシミリ部60が外部のファクシミリ装置からFAX受信ジョブを受信すると、FAX受信ジョブに含まれるファクシミリデータ(画像)を取得する。
【0040】
ユーザ認証部165は、MFP100を操作するユーザを認証する。MFP100は、ユーザを識別するためのユーザIDと、パスワードと、そのユーザが所属する部門を識別するための部門コードとを対応付けたユーザデータを記憶している。ユーザ認証部165は、ユーザデータに含まれるユーザIDおよびパスワードの組と同じユーザIDおよびパスワードの組が操作部115に入力されると、そのユーザを認証する。ユーザ認証部165は、ユーザを認証した場合、そのユーザのユーザIDを送信部157に出力する。
【0041】
付加情報取得部151は、コピージョブおよびBOXプリントジョブの処理内容が操作部115に入力されると、処理内容に含まれる付加情報を取得する。また、付加情報取得部151は、プリントジョブが受信される場合、プリントジョブに含まれる付加情報を取得する。さらに、付加情報取得部151は、ファクシミリデータが受信される場合、ファクシミリデータに含まれる付加情報を取得する。付加情報取得部151は、取得した付加情報を、文字画像生成部153および埋込部161に出力する。
【0042】
ここで、付加情報について説明する。付加情報は、画像に関連する情報である。ここでは、付加情報を、その画像が用紙に形成された場合に、用紙に形成された画像の複写を制限するための情報とする場合を例に説明する。
【0043】
図5は、付加情報の一例を示す図である。図5を参照して、付加情報は、制御コードと、パラメータとを含む。ここでは、制御コードが「001」の付加情報は、画像のコピーの禁止を示し、パラメータには何も設定されない。制御コードが「002」の付加情報は、コピーを許可するユーザをパラメータに設定された範囲に制限する制御を示し、パラメータに部門コードを含む。制御コードが「003」の付加情報は、コピーを許可するユーザをパラメータに設定された範囲に制限する制御を示し、パラメータにユーザIDを含む。制御コードが「004」の付加情報は、パラメータに設定されたパスワードの入力を条件にコピーを許可する制御を示し、パラメータにパスワードを含む。
【0044】
図4に戻って、文字画像生成部153は、付加情報取得部151から入力される付加情報を文字の画像に変換し、文字画像を生成する。文字画像生成部153は、文字画像を合成部155に出力する。合成部155は、文字画像生成部153から文字画像が入力される場合、その文字画像と画像取得部159から入力される取得画像とを合成し、合成画像を生成する。合成部155は、合成画像を送信部157に出力する。合成部155は、文字画像生成部153から文字画像が入力されない場合、換言すれば、付加情報取得部151において付加情報が取得されない場合、画像取得部159から入力される取得画像を送信部157に出力する。
【0045】
送信部157は、ログをサーバ200に送信する。ログは、合成画像または取得画像と、ユーザ認証部165により認証されたユーザのユーザIDと、MFP100を識別するための装置識別情報と、日時と、処理内容とを含む。サーバ200においては、MFP100からログを受信すると、ログをHDD等の記録媒体に記録する。このため、サーバ200に記憶されたログを参照することにより、誰が、いつ、どの装置で、どの画像を、どの処理内容で出力したのかを特定することができる。また、合成画像は、付加情報の文字の画像と取得画像とを合成した画像なので、合成画像から付加情報を特定することができる。
【0046】
埋込部161は、付加情報取得部151から付加情報が入力される場合、画像取得部159から入力される取得画像に、付加情報取得部151から入力される付加情報を埋め込む。ここでは、取得画像に付加情報を埋め込んだ画像を埋込画像という。具体的には、埋込部161は、付加情報に含まれる文字を、文字に対応して予め定められた複数のドットからなるドットパターンに変換する。なお、文字を予め対応付けられたコードに変換し、そのコードに対応するドットパターンに変換するようにしてもよい。そして、付加情報に対応するドットパターンを取得画像と合成する。ドットパターンを取得画像に配置する位置は、取得画像のうちで背景等の情報を含まない位置にするのが好ましい。埋込部161は、付加情報が埋め込まれた埋込画像を、出力部163に出力する。なお、埋込部161は、付加情報取得部151から付加情報が入力されない場合、画像取得部159から入力される取得画像を出力部163に出力する。
【0047】
図6(A)〜図6(D)は、ドットパターンの一例を示す図である。図6(A)を参照して、ドットパターンは、3つの位置決め用のドットと、8つの情報用のドットとを含む。8つの情報用のドットの有無によって、64種類のドットパターンが定義され、64種類のドットパターンそれぞれに64の文字を割り当てることができる。位置決め用のドットと、情報用のドットとは、ここでは、濃度を異ならせているが、色、大きさを異ならせるようにしてもよい。図6(B)〜図6(D)は、データ「0」、「1」および「63」がそれぞれ割り当てられたドットパターンの一例を示す。
【0048】
図4に戻って、出力部163は、埋込部161から入力される取得画像または埋込画像を出力する。取得画像または埋込画像の出力先は、ユーザが、操作部115に入力する処理内容に従う。スキャンジョブまたはデータ記憶ジョブの場合、取得画像または埋込画像をHDD116に記憶する。コピージョブ、BOXプリントジョブ、プリントジョブまたはFAX受信ジョブの場合、取得画像または埋込画像を画像形成部30に出力し、画像形成部30に取得画像または埋込画像を用紙に形成させる。FAX送信ジョブの場合、取得画像または埋込画像をファクシミリ部60に出力し、ファクシミリ部60にファクシミリ規格に従って取得画像または埋込画像を送信させる。データ送信ジョブの場合、取得画像または埋込画像をデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にFTPまたはSMBで取得画像または埋込画像を送信させる。
【0049】
図7は、MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第2の機能ブロック図である。図7に示す機能ブロック図は、MFP100が画像読取部20で原稿を読み取る場合における機能を示す。画像読取部20が読み取る原稿は、付加情報が埋め込まれた画像が形成されている場合と、付加情報が埋め込まれていない画像が形成されている場合とがある。図7を参照して、図4に示したのと同じ機能には同一の符号を付している。CPU111は、画像取得部159と、画像取得部159により取得された取得画像から付加情報を検出する付加情報検出部171と、取得画像から付加情報を削除するための付加情報削除部173と、文字画像生成部153と、合成部155と、ユーザ認証部165と、送信部157と、出力部163と、出力部163による取得画像の出力を制限するための制限部175と、を備える。
【0050】
画像取得部159は、画像読取部20が原稿を読み取って出力する取得画像を取得する。画像取得部159は、取得画像を付加情報検出部171、付加情報削除部173および出力部163に出力する。
【0051】
付加情報検出部171は、画像取得部159から入力される取得画像からそれに埋め込まれた付加情報を検出する。付加情報を検出した場合、その付加情報を文字画像生成部153および制限部175に出力する。
【0052】
文字画像生成部153は、付加情報検出部171から入力される付加情報の文字の画像を生成し、文字画像を合成部155に出力する。合成部155は、付加情報削除部173から入力される付加情報が削除された画像と、文字画像生成部153から入力される文字画像とを合成し、合成画像を生成する。合成部155は、合成画像を送信部157に出力する。ユーザ認証部165および送信部157については、上述したのと同じなのでここでは説明を繰り返さない。
【0053】
サーバ200においては、MFP100が付加情報の埋め込まれた画像を出力する際に、画像に付加情報の文字の画像を合成した合成画像が記憶される。さらに、先に出力した付加情報が埋め込まれた画像が形成された原稿をMFP100が読み取る場合にも、同一の画像が記憶される。このため、画像を出力する際と、画像を画像読取部20で読み取る際とで、付加情報の文字画像が合成された同一の画像を含む履歴を記憶することができる。
【0054】
制限部175は、付加情報検出部171から付加情報が入力されると、画像形成部30が付加情報に従って画像を形成するように、出力部163による画像の出力を制限する。具体的には、付加情報の制御コードが「002」の場合、ユーザ認証部165から入力されるユーザIDのユーザが、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門に属する場合に、出力部163に取得画像の形成を許可するが、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門に属さない場合に、出力部163に取得画像の形成を許可しない。
【0055】
また、付加情報の制御コードが「003」の場合、ユーザ認証部165から入力されるユーザIDが、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDと一致する場合に、出力部163に取得画像の形成を許可するが、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDと一致しない場合に、出力部163に取得画像の形成を許可しない。
【0056】
さらに、付加情報の制御コードが「004」の場合、操作部115に入力されるパスワードを受け付け、入力されたパスワードが付加情報に含まれるパスワードと同じならば出力部163に取得画像の形成を許可するが、付加情報のパラメータに含まれるパスワードと一致しなければ出力部163に取得画像の形成を許可しない。
【0057】
図8は、出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。出力処理は、CPU111が画像処理プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、ユーザを認証したか否かを判断する(ステップS01)。ユーザを認証するまで待機状態となり(ステップS01でNO)、ユーザを認証したならば処理をステップS02に進める。ユーザが操作部115にユーザIDとパスワードとを入力すると、CPU111は、予め記憶されたユーザデータのユーザIDおよびパスワードの組と比較する。入力されたユーザIDとパスワードとの組が、予め記憶されたユーザデータに存在すれば、ユーザを認証し、一致しなければユーザを認証しない。なお、ユーザIDとパスワードとが予め記憶されていない任意のユーザをゲストユーザとして認証するようにしてもよい。
【0058】
ステップS02においては、処理内容を受け付ける。ユーザが操作部115に入力する操作を受け付ける。処理内容は、ここでは、スキャンジョブ、コピージョブ、FAX送信ジョブ、FAX受信ジョブ、データ送信ジョブ、BOXプリントジョブ、プリントジョブおよびデータ記憶ジョブを含む。ユーザが、操作部115にスキャンジョブ、コピージョブ、FAX送信ジョブ、データ送信ジョブおよびBOXプリントジョブそれぞれの処理内容を入力すると、操作部115からそれに入力された処理内容を受け付ける。また、データ通信制御部117がプリントジョブまたはデータ記憶ジョブを受信すると、プリントジョブまたはデータ記憶ジョブに含まれる処理内容を受け付け、ファクシミリ部60がFAX受信ジョブを受信すると、FA受信ジョブに含まれる処理内容を受け付ける。
【0059】
なお、プリントジョブ、データ記憶ジョブまたはFAX受信ジョブを受信する場合、それらは画像とともにユーザIDおよびパスワードを含み、ステップS01においては、それらに含まれるユーザIDおよびパスワードを用いて認証する。
【0060】
ステップS03では、ステップS02において受け付けた処理内容が原稿を読み取るスキャン処理を含むか否かを判断する。処理内容がスキャン処理を含むならば処理をステップS05に進め、そうでなければ処理をステップS04に進める。スキャン処理を含む処理内容は、スキャンジョブ、コピージョブ、または原稿読み取りが指定された処理内容を含むデータ送信ジョブまたはFAX送信ジョブの場合である。
【0061】
ステップS04においては、処理内容がデータ受信処理を含むか否かを判断する。処理内容がデータ受信処理を含むならば処理をステップS06に進め、そうでなければ処理をステップS07に進める。データ受信処理を含む処理内容は、プリントジョブ、FAX受信ジョブまたはデータ記憶ジョブの場合である。処理をステップS07に進める場合は、HDD116に記憶された画像をユーザが指定する場合であり、処理対象の画像が指定されたデータ送信ジョブ、BOXプリントジョブまたはFAX送信ジョブである。
【0062】
ステップS05においては、画像読取部20に原稿を読み取らせ、画像読取部20が出力する画像を受け付け、処理をステップS08に進める。ステップS06においては、データ通信制御部117またファクシミリ部60が受信する画像を受け付け、処理をステップS08に進める。ステップS07においては、HDD116から画像を読出し、処理をステップS09に進める。
【0063】
ステップS08においては、画像の受け付けが終了したか否かを判断する。画像の受け付けが終了したならば処理をステップS09に進めるが、終了していなければ処理をステップS03に戻す。
【0064】
ステップS09においては、受け付けられた取得画像から付加情報を抽出するための付加情報抽出処理を実行する。付加情報抽出処理については、後述する。そして、付加情報が抽出されたか否かを判断し(ステップS10)、付加情報が抽出されたならば処理をステップS16に進め、抽出されなければ処理をステップS11に進める。ステップS16においては、制限処理を実行し、処理を終了する。制限処理については後述する。
【0065】
ステップS11においては、付加情報を埋め込む指示を受け付けたか否かを判断する。付加情報を埋め込む指示を受け付けたならば処理をステップS12に進め、そうでなければ処理をステップS14に進める。付加情報を埋め込む指示は、ユーザが操作部115に入力することにより、操作部115から受け付けられる。例えば、操作部115に付加情報を埋め込むための指示を入力するためのボタンを用意しておき、そのボタンが押下されたならば付加情報を埋め込む指示を受け付ける。また、プリントジョブ、FAX受信ジョブ、データ記憶ジョブの場合は、受信されるプリントジョブ、FAX受信ジョブまたはデータ記憶ジョブに付加情報が含まれている場合に、付加情報を埋め込む指示があったと判断する。
【0066】
ステップS12においては、付加情報を受け付ける。ユーザが操作部115に付加情報を入力すると、入力された付加情報を操作部115から受け付ける。なお、プリントジョブ、FAX受信ジョブまたはデータ記憶ジョブの場合には、それらが受信された時点で、付加情報を埋め込む指示を受け付ける。そして、受け付けた付加情報をステップS05、ステップS06またはステップS07において受け付けられた取得画像に埋め込むための埋込処理を実行し、処理をステップS14に進める。埋込処理については、後述する。
【0067】
ステップS14においては、取得画像または付加情報が埋め込まれた埋込画像を出力する。出力する形態は、ステップS02において受け付けられた処理内容により定まる。処理内容がスキャンジョブまたはデータ記憶ジョブならば、取得画像または埋込画像をHDD116に記憶する。処理内容がコピージョブ、BOXプリントジョブ、プリントジョブまたはFAX受信ジョブならば、取得画像または埋込画像を画像形成部30に出力し、画像形成部30に取得画像または埋込画像を用紙に形成させる。処理内容がFAX送信ジョブならば、取得画像または埋込画像をファクシミリ部60に出力し、ファクシミリ部60にファクシミリ規格に従って取得画像を送信させる。処理内容がデータ送信ジョブならば、取得画像または埋込画像をデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にFTPまたはSMBで取得画像を送信させる。
【0068】
出力対象となる画像データは、ステップS13から処理が進む場合は埋込画像であり、ステップS16から処理が進む場合は、ステップS05、ステップS06またはステップS07のいずれかで受け付けられた取得画像である。
【0069】
ステップS15においては、サーバ転送処理を実行する。サーバ転送処理については後述するが、ステップS05、ステップS06またはステップS07において受け付けた取得画像と付加情報とに基づき合成画像を生成し、合成画像をサーバ200に送信する処理である。
【0070】
図9は、付加情報抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。付加情報抽出処理は、図8のステップS09において実行される処理である。図9を参照して、CPU111は、取得画像からドットパターンを抽出する(ステップS21)。取得画像中で、複数のドットが配置されている領域をドットパターンとして抽出する。
【0071】
そして、取得画像の傾きを検出し、補正する(ステップS22)。傾き検出については従来から知られている手法を用いることができる。例えば、画像データ中に含まれる直線、または文字列を囲む領域を検出し、それらが水平または垂直になるように取得画像を回転させる。
【0072】
次に、位置決めドットを抽出する(ステップS23)。図6(A)に示したように、1つのパターン画像は、3つの位置決めドットを含む。また、位置決めドットは、情報用ドットと濃度を異ならせている。したがって、ステップS21で抽出されたドットパターンのうちから所定の濃度のドットを抽出することにより、位置決めドットを抽出する。
【0073】
ステップS24においては、位置決めドットを抽出したか否かを判断する。位置決めドットを抽出したならば処理をステップS25に進め、そうでなければ処理を画像処理に戻す。位置決めドットが抽出されなければ、ドットパターンが存在せず、付加情報が埋め込まれていないからである。
【0074】
ステップS25においては、ドットパターンを判定する。具体的には、ステップS23において抽出された位置決めドットに対して、その周辺に存在する情報用ドットの配置に基づいて、ドットパターンを判定する。そして、判定されたドットパターンをデコードする(ステップS26)。具体的には、判定されたドットパターンを、それに対して予め割り当てられている文字に変換する。次に、処理対象とするべきドットパターンが存在するか否かを判断する(ステップS27)。処理対象とするべきドットパターンが存在するならば処理をステップS24に戻し、存在しなければ処理をステップS28に進める。
【0075】
ステップS28においては、ドットパターンをデコードして得られる文字を配列した文字列を付加情報に決定し、処理を出力画像に戻す。
【0076】
図10は、埋込処理の流れの一例を示すフローチャートである。埋込処理は、図8のステップS13において実行される処理である。図10を参照して、CPU111は、付加情報を決定する。図8に示した出力処理のステップS12において受け付けられた付加情報に決定する(ステップS31)。より具体的には、図5に示したように、付加情報の制御コードと、パラメータとが決定される。
【0077】
次のステップS32においては、付加情報に応じたドットパターンを生成する。付加情報は、制御コードとパラメータとで構成されるが、それらは文字で表される。文字に対応して予め定められたドットパターンを生成する。
【0078】
次に、ドットパターンプレーンを生成する。ドットパターンプレーンは、ステップS32において生成したドットパターンの画像を配列した画像である。換言すれば、ドットパターンプレーンは地紋画像である。
【0079】
そして、図8のステップS05、ステップS06またはステップS07のいずれかにおいて受け付けられた取得画像と、ステップS33において生成されたドットパターンプレーンとを合成し、埋込画像を生成する(ステップS34)。その後、処理を出力処理に戻す。
【0080】
図11は、サーバ転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。サーバ転送処理は、図8のステップS15において実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、付加情報を埋め込む指示が受け付けられているか否かを判断する(ステップS41)。図8のステップS11において、付加情報を埋め込む指示が受け付けられたならば付加情報を埋め込む指示が受け付けられていると判断する。付加情報を埋め込む指示が受け付けられているならば処理をステップS42に進め、そうでなければ処理をステップS44に進める。
【0081】
ステップS42においては、図8のステップS12において受け付けた付加情報の文字の画像を生成する。MFP100は、複数の文字それぞれに対応するフォント画像を記憶している。付加情報に含まれる文字列の文字それぞれに対応するフォント画像を、付加情報に含まれる文字列の配列順に配置することにより、文字画像を生成する。
【0082】
そして、図8のステップS05、ステップS06またはステップS07のいずれかで受け付けられた取得画像と、ステップS42において生成した文字画像とを合成し、合成画像を生成する。これにより、取得画像に、付加情報を文字で表した文字画像が合成されるので、付加情報を取得画像と一体にすることができる。
【0083】
ステップS44においては、ログをサーバ200に送信する。ログは、取得画像または合成画像と、ユーザIDと、MFP100を識別するための装置識別情報と、その時の日時と、処理内容とを含む。ログは、処理がステップS43から進む場合に合成画像を含み、ステップS41から処理が進む場合に取得画像を含む。ユーザIDは、図8のステップS01において認証されたユーザIDである。装置識別情報は、例えば、MFP100に割り当てられた名称、IPアドレス、MACアドレスである。処理内容は、ステップS02において受け付けられた処理内容である。このため、サーバ200においては、いつ、誰が、どの画像に、いかなる処理を施したのかを示す履歴が記憶される。また、取得画像に付加情報が付加されている場合は、その付加情報の文字画像が合成されているので、付加情報が取得画像と一体となってサーバ200に記憶される。
【0084】
なお、本実施の形態においては、付加情報の文字画像を取得画像と合成した合成画像をサーバ200に送信するようにしたが、付加情報を取得画像と合成することなく、取得画像と付加情報とを電子データとして別々にログに含めてサーバ200に送信するようにしてもよい。この場合には、サーバ200に記憶されるログは、合成画像に代えて、取得画像と、電子データとしての付加情報とを含む。
【0085】
図12は、制限処理の流れの一例を示すフローチャートである。制限処理は、図8のステップS16において実行される処理である。図12を参照して、CPU111は、画像データから抽出された付加情報のうちから制限コードを抽出する(ステップS51)。具体的には、図8のステップS09において実行される付加情報抽出処理において、抽出された付加情報のうちから制限コードを抽出する。
【0086】
そして、抽出された制限コードによって処理を分岐させる(ステップS52)。すなわち、制限コードにより、制限する内容を異ならせる。制限コードが「001」の場合は、処理をステップS53に進め、制限コードが「002」の場合は処理をステップS54に進め、制限コードが「003」の場合は処理をステップS56に進め、制限コードが「004」の場合は処理をステップS57に進める。
【0087】
処理をステップS53に進める場合、制限コードが「001」であり、コピーが禁止されている。このため、ステップS53においては、エラー処理を実行する。例えば、表示部114に、コピーが禁止されていることを示すメッセージを表示するなどして、コピーが禁止されていることをユーザに知らせる。
【0088】
ステップS54においては、取得画像から付加情報を削除する。具体的には、図9に示した付加情報抽出処理において、取得画像から抽出されたドットパターンを削除する。そして、付加情報の文字の画像を生成する(ステップS55)。付加情報に含まれる文字列の文字それぞれに対応するフォント画像を、付加情報に含まれる文字列の配列順に配置することにより、文字画像を生成する。
【0089】
そして、ステップS56においては、ステップS55において、付加情報が削除された取得画像と、ステップS55において生成した文字画像とを合成し、合成画像を生成する。これにより、取得画像に、付加情報を文字で表した文字画像が合成されるので、付加情報を取得画像と一体にすることができる。
【0090】
ステップS57においては、ログをサーバ200に送信する。ログは、合成画像と、ユーザIDと、MFP100を識別するための装置識別情報と、その時の日時と、処理内容とを含む。このため、サーバ200においては、いつ、誰が、どの画像に、いかなる処理を施したのかを示す履歴が記憶される。また、合成画像は、取得画像と付加情報の文字画像とを合成した画像なので、付加情報が取得画像と一体となってサーバ200に記憶される。
【0091】
一方、ステップS58においては、ログインユーザが、コピーが許可された部門に属するか否かを判断する。ログインユーザは、MFP100を使用するユーザであり、図8のステップS01において認証されたユーザである。コピーが許可された部門は、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門である。MFP100は、部門コードと、部門コードで特定される部門に属するユーザのユーザIDとを関連付けた部門テーブルを予め記憶している。ログインユーザのユーザIDが、付加情報パラメータに含まれる部門コードと、部門テーブルによって関連付けられているか否かを判断する。関連付けられていれば、処理をステップS59に進め、そうでなければ処理をステップS53に進める。処理をステップS53に進める場合、取得画像のプリントが禁止される。すなわち、ログインユーザが、付加情報のパラメータに含まれる部門コードで特定される部門に属することを条件に取得画像がプリントされる。
【0092】
ステップS59においては、図8のステップS14と同様に、取得画像を出力し、処理をステップS54に進める。
【0093】
ステップS60においては、ログインユーザが、コピーが許可されたユーザであるかいなかを判断する。ログインユーザにコピーが許可されていれば処理をステップS59に進め、そうでなければ処理をステップS53に進める。処理をステップS53に進める場合、取得画像のプリントが禁止される。コピーが許可されたユーザは、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDで特定されるユーザである。ログインユーザのユーザIDと、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDとが一致するか否かを判断する。双方が一致すれば処理をステップS59に進めるが、そうでなければ処理をステップS53に進める。すなわち、付加情報のパラメータに含まれるユーザIDのユーザが、ログインユーザであることを条件に画像データがプリントされる。
【0094】
ステップS61においては、パスワードの入力を受け付ける。表示部114にパスワードの入力を促すメッセージを表示し、ユーザが操作部115に入力するパスワードを受け付ける。そして、受け付けたパスワードが、付加情報のパラメータに含まれるパスワードと一致するか否かを判断する(ステップS62)。一致すれば処理をステップS59に進めるが、一致しなければ処理をステップS53に進める。処理をステップS53に進める場合、取得画像のプリントが禁止される。すなわち、付加情報のパラメータに含まれるパスワードと同じパスワードが入力されることを条件に画像データがプリントされる。
【0095】
このため、付加情報の文字画像と付加情報が削除された取得画像とを合成した合成画像がサーバ200において受信されるので、サーバ200においては、合成画像が記憶される。また、後に合成画像から付加情報を抽出することができる。このため、サーバ200は、受信した合成画像を、図8のステップS15が過去に実行されて、サーバ200に記憶されているログに含まれる合成画像と、照合することにより、同じ合成画像を含むログを特定することができる。
【0096】
特に、サーバ200において、ログとして記憶する合成画像を、データ量を削減するために縮小したり、非可逆圧縮したりして記憶する場合であっても、合成画像に含まれる付加情報の文字画像を確実にログとして記憶することができる。このため、付加情報を確実に追跡することができる。
【0097】
<変形例>
上述した実施の形態においては、取得画像に付加情報を電子透かしとして埋め込む例を示した。変形例においては、取得画像が付加情報のネットワーク上の位置情報、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を含む。取得画像に含まれるURLは、文字であってもよく、QRコード(Quick Response Code)等の2次元コードであってもよい。以下、上述した実施の形態と異なる点を主に説明する。
【0098】
図13は、変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。変形例におけるMFP100が備えるCPU111Aは、画像取得部159と、画像取得部159により取得された取得画像から位置情報を抽出するための位置情報抽出部181と、位置情報で特定される付加情報を取得するための付加情報取得部183と、送信部157Aと、出力部163と、を含む。
【0099】
位置情報抽出部181は、画像取得部159から取得画像が受け付けられる。位置情報抽出部181は、取得画像から位置情報を抽出する。具体的には、取得画像からURLの文字列または、2次元コードを抽出する。URLの文字列を抽出した場合、そのURLの文字列を付加情報取得部183に出力する。QRコード等の2次元コードを抽出した場合、QRコードをデコードし、文字列がURLならばそのURLの文字列を付加情報取得部183に出力する。QRコードをデコードした文字列がURLでなければ、無視する。
【0100】
付加情報取得部183は、位置情報抽出部181から入力されるURLで特定される付加情報を取得する。ここでは、URLで特定される付加情報を関連データという。具体的には、URLで特定されるネットワーク上の位置が、MFP100ならばHDD116からURLで特定される関連データを読出し、MFP100でなければデータ通信制御部117を介して、URLで特定される装置にダウンロード要求を送信し、その装置から関連データをダウンロードする。付加情報取得部183は、位置情報抽出部181から複数のURLが入力される場合、複数のURLで特定される複数の関連データを取得する。付加情報取得部183は、取得した関連データを送信部157Aに出力する。
【0101】
送信部157Aは、画像取得部159から取得画像が入力され、付加情報取得部183から関連データが入力される。送信部157Aは、画像データと関連データとを関連付けたログをサーバ200に送信する。ログは、画像データ、関連データ、ユーザID、処理内容、日時を含む。
【0102】
図14は、変形例における出力処理の流れを示すフローチャートである。変形例における出力処理は、CPU111Aが画像処理プログラムを実行することにより、CPU111Aにより実行される処理である。図14を参照して、図8に示した画像処理におけるステップS01〜ステップS10までの処理は、同じである。従ってここでは説明を繰り返さない。
【0103】
ステップS61において、取得画像から文字コードとQRコードとを抽出する。文字コードは、取得画像から文字の画像を抽出し、文字認識することにより抽出する。そして、文字コードが抽出されたか否かを判断し(ステップS62)、文字コードが抽出されたならば処理をステップS63に進め、そうでなければ処理をステップS65に進める。
【0104】
ステップS63においては、文字コードがURLか否かを判断する。例えば、文字コードが「http://」を含んでいればURLと判断する。文字コードがURLならば処理をステップS64に進め、そうでなければ処理をステップS65に進める。ステップS64においては、URLで特定される関連データを取得し、処理をステップS65に進める。URLで特定されるネットワーク上の位置が、MFP100ならばHDD116からURLで特定される関連データを読出し、MFP100でなければデータ通信制御部117を介して、URLで特定される装置にダウンロード要求を送信し、その装置から関連データをダウンロードする。
【0105】
ステップS65においては、画像データにQRコードが存在するか否かを判断する。ステップS61において、画像データからQRコードが抽出されたならば存在すると判断する。QRコードが存在するならば処理をステップS66に進め、存在しなければ処理をステップS68に進める。ステップS66にいては、QRコードをデコードする。そして、デコードしたURLで特定される関連データを取得し(ステップS67)、処理をステップS68に進める。URLで特定されるネットワーク上の位置が、MFP100ならばHDD116からURLで特定される関連データを読出し、MFP100でなければデータ通信制御部117を介して、URLで特定される装置にダウンロード要求を送信し、その装置から関連データをダウンロードする。
【0106】
ステップS68においては、関連データが存在するか否かを判断する。ステップS64またはステップS67において、関連データを取得したか否かを判断する。関連データが存在するならば処理をステップS69に進め、そうでなければ処理を終了する。ステップS64においては、ログをサーバ200に送信する。ログは、取得画像、関連データ、ユーザID、処理内容、日時を含む。サーバ200では、ログを受信すると、HDDなどの記憶装置に、ログを記憶する。ログは、取得画像と関連データとを含むので、取得画像に含まれるURLで特定される関連データが削除された後でも、ログから関連データを特定することができる。
【0107】
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、取得された取得画像に関連する付加情報が取得されると、付加情報を取得画像に埋め込んだ合成画像を生成し、合成画像を出力するとともに、取得画像と付加情報とをサーバに送信する。このため、取得画像と付加情報とをサーバに確実に記憶することができ、取得画像が出力された履歴を追跡することができる。
【0108】
また、変形例におけるMFP100は、取得画像を外部に出力するとともに、取得画像から位置情報が抽出されると、位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得し、関連データを取得画像とともにサーバ200に送信する。このため、取得画像デと関連データとをサーバ200に確実に記憶することができ、取得画像および関連データが出力された履歴を追跡することができる。
【0109】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100について説明したが、図8〜図12または図14に示した出力処理を実行するための画像処理方法または、その画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0110】
また、上述した実施の形態においては、出力履歴をサーバ200に記憶するようにしたが、MFP100が備えるHDD116等の記憶装置に記憶するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0111】
<付記>
(1) 前記取得された画像から前記付加情報を検出する付加情報検出手段と、
前記付加情報が検出された場合、前記検出された付加情報に従って、前記出力手段による前記取得された画像の出力を制限する制限手段と、をさらに備えた請求項1に記載の画像形成装置。
(2) 前記取得された画像から前記付加情報を検出するステップと、
前記付加情報が検出された場合、前記検出された付加情報に従って、前記取得された画像の出力を制限するステップと、をさらに含む請求項7に記載の画像形成方法。
(3) 前記記憶するステップは、サーバが備える記憶装置に前記履歴を記憶するために、前記履歴を前記サーバに送信するステップを含む、請求項7に記載の画像処理方法。
(4) 前記記憶するステップは、前記付加情報が取得された場合、前記取得された付加情報の文字の画像と前記取得された画像とを合成した合成画像を生成するステップと、
前記生成された合成画像を記憶するステップと、を含む請求項7に記載の画像処理方法。
(5) 前記出力画像を生成するステップは、前記付加情報を予め定められた複数のドットで構成されるドットパターンに変換するステップと、
前記変換されたドットパターンを前記取得された画像と合成するステップと、を含む請求項7記載の画像処理方法。
(6) 前記画像を取得するステップは、記録媒体に形成された画像を読み取り、読取画像を取得するステップを含み、
前記取得された読取画像から付加情報を検出するステップと、
前記付加情報が検出された場合、前記取得された読取画像から前記付加情報を削除するステップと、
前記付加情報が検出された場合、前記読取画像から前記付加情報が削除された画像とともに前記検出された付加情報を履歴として記憶し、前記付加情報が検出されない場合、前記取得された読取画像を記憶するステップと、をさらに含む請求項7に記載の画像処理方法。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPの外観を示す斜視図である。
【図3】MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第1の機能ブロック図である。
【図5】付加情報の一例を示す図である。
【図6】パターン画像の一例を示す図である。
【図7】MFPが備えるCPUの機能の概要を示す第2の機能ブロック図である。
【図8】出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】付加情報抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】埋込処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】サーバ転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】制限処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図14】変形例における出力処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0113】
1 画像処理システム、2 ネットワーク、9 操作パネル、10 ADF、20 画像読取部、30 画像形成部、40 給紙部、50 後処理部、60 ファクシミリ部、61 通信制御部、100,100A,100B,100C MFP、101 メイン回路、111 CPU、112 RAM、113 EEPROM、114 表示部、115 操作部、117 データ通信制御部、119A メモリカード、151 付加情報取得部、153 文字画像生成部、155 合成部、157,157A 送信部、159 画像受付部、161 埋込部、163 出力部、165ユーザ認証部、171 付加情報検出部、173 付加情報削除部、175 制限部、181 位置情報抽出部、183 付加情報取得部、200 サーバ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された画像に関連する付加情報を取得する付加情報取得手段と、
前記取得された付加情報を前記取得された画像に付加した出力画像を生成する出力画像生成手段と、
前記付加情報が取得されない場合、前記取得された画像を出力し、前記付加情報が取得された場合、前記生成された出力画像を出力する出力手段と、
前記取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、
前記履歴記憶手段は、前記付加情報が取得された場合に前記取得された画像とともに前記付加情報を履歴として記憶し、前記付加情報が取得されない場合に前記取得された画像を履歴として記憶する、画像処理装置。
【請求項2】
前記履歴記憶手段は、サーバが備える記憶装置に前記履歴を記憶するために、前記履歴を前記サーバに送信する送信手段を含む、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記履歴記憶手段は、前記付加情報が取得された場合に前記取得された付加情報の文字を画像としたものと前記取得された画像とを合成した合成画像を生成する合成画像生成手段を含み、前記生成された合成画像を記憶する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記出力画像生成手段は、前記付加情報を予め定められた複数のドットで構成されるドットパターンに変換する変換手段と、
前記変換されたドットパターンを前記取得された画像と合成する合成手段と、を含む請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
記録媒体に形成された画像を読み取って読取画像を出力する画像読取手段と、
前記画像取得手段により取得された画像から付加情報を検出する付加情報検出手段と、
前記付加情報が検出された場合、前記取得された画像から前記付加情報を削除する付加情報削除手段と、をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像読取手段により出力される前記読取画像を取得し、
前記履歴記憶手段は、前記付加情報検出手段により前記付加情報が検出された場合、前記読取画像から前記付加情報が削除された画像とともに前記検出された付加情報を履歴として記憶する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された画像を出力する出力手段と、
前記取得された画像からネットワーク上の位置を示す位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
前記抽出された位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得する付加情報取得手段と、
前記取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、
前記履歴記憶手段は、前記付加情報取得手段により前記関連データが取得された場合、前記取得された関連データを前記取得された画像とともに記憶する、画像処理装置。
【請求項7】
画像を取得するステップと、
前記取得された画像に関連する付加情報を取得するステップと、
前記取得された付加情報を前記取得された画像に付加した出力画像を生成するステップと、
前記付加情報が取得されない場合、前記取得された画像を出力し、前記付加情報が取得された場合、前記生成された出力画像を出力するステップと、
前記付加情報が取得された場合に前記取得された画像とともに前記付加情報を履歴として記憶し、前記付加情報が取得されない場合に前記取得された画像を履歴として記憶するステップと、を含む画像処理方法。
【請求項8】
画像を取得するステップと、
前記取得された画像を出力するステップと、
前記取得された画像からネットワーク上の位置を示す位置情報を抽出するステップと、
前記抽出された位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得するステップと、
前記関連データが取得されない場合、前記取得された画像を記憶し、前記関連データが取得された場合、前記取得された画像とともに前記取得された関連データを記憶するステップと、を含む画像処理方法。
【請求項9】
請求項7または請求項8のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
【請求項1】
画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された画像に関連する付加情報を取得する付加情報取得手段と、
前記取得された付加情報を前記取得された画像に付加した出力画像を生成する出力画像生成手段と、
前記付加情報が取得されない場合、前記取得された画像を出力し、前記付加情報が取得された場合、前記生成された出力画像を出力する出力手段と、
前記取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、
前記履歴記憶手段は、前記付加情報が取得された場合に前記取得された画像とともに前記付加情報を履歴として記憶し、前記付加情報が取得されない場合に前記取得された画像を履歴として記憶する、画像処理装置。
【請求項2】
前記履歴記憶手段は、サーバが備える記憶装置に前記履歴を記憶するために、前記履歴を前記サーバに送信する送信手段を含む、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記履歴記憶手段は、前記付加情報が取得された場合に前記取得された付加情報の文字を画像としたものと前記取得された画像とを合成した合成画像を生成する合成画像生成手段を含み、前記生成された合成画像を記憶する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記出力画像生成手段は、前記付加情報を予め定められた複数のドットで構成されるドットパターンに変換する変換手段と、
前記変換されたドットパターンを前記取得された画像と合成する合成手段と、を含む請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
記録媒体に形成された画像を読み取って読取画像を出力する画像読取手段と、
前記画像取得手段により取得された画像から付加情報を検出する付加情報検出手段と、
前記付加情報が検出された場合、前記取得された画像から前記付加情報を削除する付加情報削除手段と、をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像読取手段により出力される前記読取画像を取得し、
前記履歴記憶手段は、前記付加情報検出手段により前記付加情報が検出された場合、前記読取画像から前記付加情報が削除された画像とともに前記検出された付加情報を履歴として記憶する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された画像を出力する出力手段と、
前記取得された画像からネットワーク上の位置を示す位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
前記抽出された位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得する付加情報取得手段と、
前記取得された画像が出力された履歴を記憶する履歴記憶手段と、を備え、
前記履歴記憶手段は、前記付加情報取得手段により前記関連データが取得された場合、前記取得された関連データを前記取得された画像とともに記憶する、画像処理装置。
【請求項7】
画像を取得するステップと、
前記取得された画像に関連する付加情報を取得するステップと、
前記取得された付加情報を前記取得された画像に付加した出力画像を生成するステップと、
前記付加情報が取得されない場合、前記取得された画像を出力し、前記付加情報が取得された場合、前記生成された出力画像を出力するステップと、
前記付加情報が取得された場合に前記取得された画像とともに前記付加情報を履歴として記憶し、前記付加情報が取得されない場合に前記取得された画像を履歴として記憶するステップと、を含む画像処理方法。
【請求項8】
画像を取得するステップと、
前記取得された画像を出力するステップと、
前記取得された画像からネットワーク上の位置を示す位置情報を抽出するステップと、
前記抽出された位置情報で特定される位置に記憶されている関連データを取得するステップと、
前記関連データが取得されない場合、前記取得された画像を記憶し、前記関連データが取得された場合、前記取得された画像とともに前記取得された関連データを記憶するステップと、を含む画像処理方法。
【請求項9】
請求項7または請求項8のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−16984(P2009−16984A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−173790(P2007−173790)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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