説明

画像処理装置及び画像処理方法ならびにそのプログラム及び記憶媒体

【課題】トラッピングやブラックオーバープリント処理において、所望の良好な画質を得られるようにする。
【解決手段】画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、コマンド群に含まれる、各オブジェクトの属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、中間コードを、複数の色材に対応する色版ごとにビットマップ化する手段と、属性情報に基づいて、ビットマップ化された特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、属性情報における属性を書き換える属性書換手段と、書き換えられた属性情報を用いて画像処理を行う画像処理手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理方法ならびにそのプログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は画像処理シーケンスの一例を示す。通信I/F 401において受信したコマンド群で表現された画像データ(例えば、PDLコードなど)は、インタープリタ402により中間コードに変換される。次いで、この中間コードはRip 403によってビットマップにレンダリングされる。この時、Rip 403から属性情報も出力され、その後、トラッピングなどの画像変形処理が、この属性データを用いて画像変形処理部408により行われる。さらに、画像処理部409によりこの属性データを用いて諸画像処理が行われ、画像処理されたデータがプリンタ410に送られる。
【0003】
一般に、複写機などの画像形成装置には複数の異なるスクリーンのセットが用意されている(例えば低線数スクリーン、高線数スクリーン、誤差拡散など)。そして、図4の画像処理部409によるディザ処理では、上記属性情報を基に上記スクリーンのセットを切り替えていた(例えばグラフィックには低線数スクリーンを用い、文字・細線には高線数スクリーンを用いていた)。
【0004】
このように、属性情報に基づいてスクリーンを切り替えることは、画像品位の向上につながった。しかしながら、従来、トラッピングやブラックオーバープリントなどのように版ごとに領域を変形させる処理では、画素値の情報だけが変わり属性情報が変わらなかった。そのため、トラッピング処理を行った箇所にはトラップ先の属性情報に基づいて画像処理が行われるためトラップ先のスクリーンがかかり画像品位の劣化につながった。
【0005】
例えば、図6(A)に示すようにシアン(C)のKの文字は文字属性であり、マゼンタ(M)の背景オブジェクトはグラフィック属性である。ここで図4の画像処理部409においてトラッピング処理を行うと、図6(B)ようになる。この図は、Kの文字が背景オブジェクトに対してトラッピングをした時の画像形成後の状況を示しており、Kの文字のシアン版像が背景のマゼンタ版像にもぐりこみ、トラップ部においてシアン版像とマゼンタ版像が重ね合わさった様子がわかる。トラップ部の断面は図6(C)、(D)のようになる(以下、トラッピング処理で版を重ね合わせた箇所をトラップ部と呼ぶ)。
【0006】
このようにトラッピング処理された図6(B)のトラッピング部に対し画像処理部409によりディザ処理が行われると、トラップ部は図6(F)の符号601で示す部分のようになる。601部分ではKの文字は文字属性であるため高線数スクリーンがかけられるが、シアン版のトラップ部はグラフィック属性であるため低線数スクリーンがかけられる。
【0007】
本来ならば図6(G)の602部分にあるように、トラップ部のシアン版は文字属性であり高線数スクリーンがかけられるべきであり、一方マゼンタ版はグラフィック属性であって低線数スクリーンがかけられるべきである。しかし、版ごとに属性を切り替えることができなかったため、上記例のようにトラップ部において所望のスクリーンがかからず、画像品位の劣化につながった。
【0008】
一方、属性の書き換えという観点では、特許文献1に記載の画像合成時の属性の上書きの手法があるが、これは版別に属性を保持するものではなく、各画素に対し版によらず1つの属性を保持するものである。
【0009】
【特許文献1】特開2001−358929号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、トラッピングやブラックオーバープリント処理時に用いる属性情報について、属性の取り扱いの検討は十分ではない。そのため、トラッピングやブラックオーバープリント処理において、所望ものとは異なる色処理やハーフトーン処理(例えば、ディザ処理、誤差拡散処理)などのさまざまな画像処理が行われ、良好な画質を得られない可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで上述した課題を解決するために、画像変形処理を行う前または処理中に属性を色版ごとに生成する手段または工程を持つことを特徴とし、具体的には以下の構成からなる。
【0012】
本発明は、画像処理装置において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、前記中間コードを、色版ごとにビットマップ化する手段と、前記属性情報に基づいて、ビットマップ化された特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える属性書換手段と、前記書き換えられた属性情報を用いて画像処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、画像処理装置において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、前記属性情報に基づき、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える属性書換手段と、前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する手段と、前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、画像処理装置において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する属性情報生成手段と、前記中間コードを、複数の色材に対応する色版ごとにビットマップ化する手段と、前記属性情報に基づいて、ビットマップ化されたオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、特定の色版ごとに属性情報を生成する属性生成手段と、前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、画像処理装置において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する属性情報生成手段と、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、複数の色材に対応する色版ごとに変形する画像変形手段と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、色版ごとの属性情報を生成する属性生成手段と、前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する手段と、前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、画像処理装置において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、前記属性情報に基づいて色版ごとに変形する第1の画像変形手段と、前記第1の画像変形手段による変形処理の結果に基づいて前記属性情報を書き換える第1の属性書換手段と、前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する手段と、前記第1の属性書換手段により書き換えられた色版ごとの属性情報を基に前記オブジェクトの中で変形が行われていないオブジェクトの領域を特定し、特定したオブジェクトの領域の内、変形が必要な領域を色版ごとに変形する第2の画像変形手段と、前記第2の画像変形手段による変形処理の結果に基づいて前記第1の属性書換手段により書き換えられた色版ごとの属性情報をさらに書き換える第2の属性書換手段と、前記第2の属性書換手段により書き換えられた色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、画像処理方法において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する工程と、前記中間コードを、色版ごとにビットマップ化する工程と、前記属性情報に基づいて、ビットマップ化された特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する工程と、前記変形する工程による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える工程と、前記書き換えられた属性情報を用いて画像処理を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、画像処理方法において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する工程と、前記属性情報に基づいて、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する工程と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づき、前記属性情報における属性を書き換える工程と、前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する工程と、前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、画像処理方法において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する工程と、前記中間コードを、複数の色材に対応する色版にビットマップ化する工程と、前記属性情報に基づいて、ビットマップ化されたオブジェクトの領域を色版ごとに変形する工程と、前記変形する工程による変形処理の結果に基づいて、特定の色版ごとに属性情報を生成する工程と、前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、画像処理方法において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する工程と、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、複数の色材に対応する色版ごとに変形する工程と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、色版ごとの属性情報を生成する工程と、前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する工程と、前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、画像処理方法において、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する工程と、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、前記属性情報に基づいて色版ごとに変形する第1の画像変形工程と、前記第1の画像変形工程による変形処理の結果に基づいて前記属性情報を書き換える第1の属性書換工程と、前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する工程と、前記第1の属性書換工程により書き換えられた色版ごとの属性情報を基に前記オブジェクトの中で変形が行われていないオブジェクトの領域を特定し、特定したオブジェクトの領域の内、変形が必要な領域を色版ごとに変形する第2の画像変形工程と、前記第2の画像変形工程による変形処理の結果に基づいて前記第1の属性書換工程により書き換えられた色版ごとの属性情報をさらに書き換える第2の属性書換工程と、前記第2の属性書換工程により書き換えられた色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
また、前記属性情報は、グラフィック属性、色属性、自然画像属性、文字属性、細線属性を含む前記オブジェクトの属性を指示する情報を含むものとすることができる。
また、前記画像変形手段は、ブラックオーバープリントまたはトラッピングを行うものとることができる。
また、前記画像処理手段は、前記画像変形手段による処理後に行われる色処理またはディザ処理において、色版ごとに異なる属性情報に応じた画像処理を行うものとすることができる。
また、前記属性分版手段は、画像変形処理の結果に影響の大きい版のみ前記属性情報を分版するものとすることができる。
【0023】
また、本発明は、画像処理装置において、原稿を読み取りカラー画像データを出力する読み取り手段と、前記カラー画像データに基づいて画像の特徴を示すフラグデータを生成する生成手段と、前記フラグデータを、複数の色材に対応する色版ごとに分版するフラグデータの分版手段と、前記色版ごとに、前記フラグデータに基づいて画像の特定の特徴領域を変形する画像変形手段と、前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて前記色版ごとのフラグデータを書き換えるフラグデータの書換手段と、書き換えられた前記フラグデータに基づいて画像処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、画像処理方法において、原稿を読み取りカラー画像データを出力する工程と、前記カラー画像データに基づいて画像の特徴を示すフラグデータを生成する工程と、前記フラグデータを、複数の色材に対応する色版ごとに分版する工程と、前記色版ごとに、前記フラグデータに基づいて画像の特定の特徴領域を変形する工程と、前記変形する工程による変形処理の結果に基づいて前記色版ごとのフラグデータを書き換える工程と、書き換えられた前記フラグデータに基づいて画像処理を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0025】
前記フラグデータは、文字・細線フラグ、色フラグ、網点フラグとすることができる。 また、前記画像の特徴は、画像データの変化によって特定されるものとすることができる。
【発明の効果】
【0026】
上記解決手段により、トラッピングやブラックオーバープリントなどの、複数の色材に対し、一つ一つの版の領域を変形する画像処理において、版ごとに属性情報を保持することが可能になる。これにより、トラッピングやブラックオーバープリント後に、版ごとに異なる色処理やディザ処理などの画像処理を行うことができる。その結果、トラップ部(トラッピングを行った箇所)やオーバープリント部(ブラックオーバープリントを行った箇所)における画像品位を向上させることができる。
【0027】
また、本発明は、ビットマップに展開する前に行われるトラッピングやブラックオーバープリントなどの版ごとに領域を変形する画像処理だけでなく、ビットマップに展開された後に行われる上記版ごとに領域を変形する画像処理に対しても有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る画像形成装置における画像処理の詳細について説明する。
【0029】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略ブロック図である。以下、本実施形態では画像形成装置としてデジタル複合機等を想定しているが、複写機だけでなく、カラープリンタ等の他の印刷デバイスを用いることもできる。
【0030】
まず、本実施形態に係る画像形成装置の構造について説明する。
図1に示すように、画像形成装置は、画像読取部101、画像受信部102、各種画像処理を行う画像処理部103、記憶部104、CPU 105及び画像出力部106を備える。なお、当該画像形成装置は、LANやインターネット等のネットワークを介して、画像データを管理するサーバや、この画像形成装置に対してプリントの実行を指示するパーソナルコンピュータ(PC)等とも接続可能である。また、外部通信路107とも画像受信部102を介して接続可能である。
【0031】
次に、図1に示す画像形成装置の各構成の働きについて説明する。
画像読取部101では、入力画像を読み取る。例えば、画像読取部101はRGBのカラー画像等を読み取る。次に、読み取られたRGBデータは、画像処理部103に送られる。読み取り画像用のスキャナ画像処理部103_1は、RGBデータのカラー信号に対してシェーディング補正、像域分離処理、色変換等の画像処理等を行う。
【0032】
一方、画像受信部102に入力されたPDL画像テータは画像処理部103に送られる。なお、PDL画像データに限らず、画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現される任意の画像データを用いることができる。初めに、プリンタ画像処理部103_2のインタープリタによりPDL画像テータのコマンド群が解釈され、中間コードが出力される。次いでプリンタ画像処理部103_2のRip(ラスターイメージプロセッサの略)により中間コードからビットマップ画像へと展開される。その一方で、コマンド群に含まれる属性情報から画素毎の属性情報(グラフィック属性、色属性、自然画像属性、文字属性、細線属性等)が展開される。
【0033】
次いで、画像変形処理部103_3が、画像読取部101からのデータまたは画像受信部102からのデータを受け、オブジェクトの形状を変える処理や、色版ごとに異なる処理などを行う。ここでは、オブジェクトの形状を変える処理として、例えばトラッピングや、ブラックオーバープリントとも等の処理が行われる。最後に、その他画像処理部103_4では、所定の色処理やディザ処理等が行われる。
【0034】
次に、図1に示す画像形成装置の記憶部104、CPU 105及び画像出力部106の構成及び働きについて説明する。
【0035】
記憶部104は、ランダムアクセスメモリ(RAM)や読み出し専用メモリ(ROM)等のさまざまな記憶媒体から構成される。例えば、RAMはデータや各種情報を格納する領域として用いられたり、CPU 105の作業領域として用いられたりする。一方、ROMは、各種制御プログラムを格納する領域として用いられる。また、CPU 105は、ROMに格納されたプログラムに従って各種処理を判断、制御するものとして用いられる。画像出力部106は、画像を出力(例えば、印刷用紙等の記録媒体に画像を形成して出力)する働きを持つ。
【0036】
一般に、トラッピングやブラックオーバープリントなどの版ごとに異なる処理は、Rip内でオブジェクトのデータに対して行われる場合と、レンダリング後のビットマップに対して行われる場合の2通りがある。本実施形態ではどちらの場合も適応可能である。
【0037】
図10は、図1における画像形成装置の画像読取部101、画像受信部102及び画像出力部106のハードウェア構成を模式的に示す図で、画像形成装置の断面図を示している。以下では、図1を参照し説明した画像形成装置のより詳細な構成について、図10を参照し説明する。
【0038】
この画像形成装置は、コピー/プリンタ/FAXのそれぞれの機能を有している。図10において、本実施形態の画像形成装置は、スキャナ1001とドキュメントフィーダ(DF)1002と、カラー4ドラムを備えるプリント記録用のプリンタ1013と、給紙デッキ1014とフィニッシャ1015等を有する。
【0039】
まず、スキャナ1001を中心に行われる読み取り動作について説明する。
原稿台1007に原稿をセットして読み込みを行う場合には、ユーザは原稿台1007に原稿をセットしてDF 1002を閉じる。すると、開閉センサ1030が原稿台1007が閉じられたことを検知した後、スキャナ1001の筐体内にある光反射式の原稿サイズ検知センサ1031〜1035が、セットされた原稿サイズを検知する。このサイズ検知を起点にして光源1010が原稿を照射し、CCD(charge−coupled device)1043が反射板1011、レンズ1012を介して原稿からの反射光を受光して画像を読み取る。
【0040】
そして画像形成装置のコントローラが、CCD 1043によって読み取った画像データをデジタル信号に変換し、所望の画像処理を行ってレーザー記録信号に変換する。変換された記録信号は、コントローラ内のメモリに格納される。
【0041】
DF 1002に原稿をセットして読み込みを行う場合には、ユーザはDF 1002の原稿セット部1003のトレイに原稿をフェースアップで載置する。すると、原稿有無センサ1004が、原稿がセットされたことを検知し、これを受けて原稿給紙ローラ1005と搬送ベルト1006が回転して原稿を搬送し、原稿台1007上の所定の位置に原稿がセットされる。これ以降は原稿台1007での読み込みと同様に画像が読み込まれ、得られた記録信号がコントローラ内のメモリに格納される。
【0042】
読み込みが完了すると、再び搬送ベルト1006が回転して、図10の画像形成装置の断面図において右側に原稿を送り、排紙側の搬送ローラ1008を経由して原稿排紙トレイ1009へ原稿が排紙される。原稿が複数存在する場合は、原稿台1007から原稿が画像形成装置の断面図において右側に排紙搬送されるのと同時に、給紙ローラ1005を経由して画像形成装置の断面図において左側から次原稿が給送され、次原稿の読み込みが連続的に行なわれる。以上がスキャナ1001の動作である。
【0043】
続いてプリンタ1013を中心に行われる印刷動作について説明する。
コントローラ内のメモリに一旦記憶された記録信号(印刷画像データ)は、プリンタ1013へと転送され、そのレーザー記録部でYellow、Magenta、Cyan、Blackの4色の記録用レーザー光に変換される。そして、記録用レーザー光は各色の感光体1016に照射され、各感光体に静電潜像を形成する。
【0044】
そして、プリンタ1013は、トナーカートリッジ1017から供給されるトナーにより各感光体にトナー現像を行い、各感光体に可視化されたトナー画像は中間転写ベルト1021に一次転写される。中間転写ベルト1021は図10において時計回転方向に回転する。用紙カセット1018、或いは給紙デッキ1014から給紙搬送路1019を通って給送された記録紙が二次転写位置1020に来たところで、中間転写ベルト1021から記録紙へとトナー画像が転写される。
【0045】
画像が転写された記録紙は、定着器1022で、加圧と熱によりトナーが定着される。その後、排紙搬送路を搬送された後、フェイスダウンのセンタートレイ1023か、スイッチバックしてフィニッシャへの排紙口1024、或いはフェースアップのサイドトレイ1025へと排紙される。但しサイドトレイ1025は、フィニッシャ1015が未装着の場合にのみ排紙可能な排紙口である。フラッパ1026及び1027は、これらの排紙口を切り替えるために搬送路を切り替えるためのものである。両面プリントの場合には、記録紙が定着器1022を通過後に、フラッパ1027が搬送路を切り替え、その後スイッチバックして下方に記録紙が送られ、両面印刷用紙搬送路1030を経て再び二次転写位置1020に給送され、両面プリントが行われる。
【0046】
続いてフィニッシャ1015で行われる動作について説明する。
フィニッシャ1015は、ユーザに指定された機能に応じ、印刷済み用紙に対して後処理を加える。具体的には、ステープル(1個所綴じ、2箇所綴じなど)やパンチ(2穴パンチ、3穴パンチなど)、製本中綴じ等の機能を有する。図10の画像形成装置は2つの排紙トレイ1028を有し、フィニッシャ1015への排紙口1024を通過してきた記録紙は、ユーザの設定によって、例えばコピー/プリンタ/FAXの機能毎に排紙トレイ1028が振り分けられる。
【0047】
プリントエンジン1013は、カラー4ドラムのプリンタではあるが、カラー1ドラムのエンジンでも良いし、白黒記録のプリンタエンジンでも良いことは言うまでもない。図10の画像形成装置は、プリンタとして利用される場合、ドライバにより白黒プリント/カラープリント、用紙サイズ、2UP印刷/4UP印刷/N-UP印刷、両面、ステープル、パンチ、製本中綴じ、合紙、表紙、裏表紙などの各種設定が可能である。
【0048】
次に、図2を参照して属性情報分版方法について説明し、あわせてトラッピング処理、ディザ処理を行う際の具体的な処理手順について述べる。
【0049】
画像変形処理と属性分版処理に関して、図2(A)の201の形態である場合と図2(B)の201’の形態である場合の2通りが考えられ、さらにそれぞれ、図1の画像変形処理部103_3または、画像変形処理部103_3’で行う場合が想定される。
【0050】
図2(A)では、属性分版処理201_2によって各画素に対する属性情報を全ての版に同じ属性を割り当てる。そして、分版された属性情報を画像変形処理部201_1の結果に応じて、属性書換処理部201_3が属性情報を書き換える(詳細は後述する)。一方で、図2(B)では、まだ分版されていない属性情報を、属性生成部201_2’が、画像変形処理部201_1’による変形処理の結果に従って、修整し分版することで、色版ごとの属性情報を生成する。
【0051】
ここでは、本実施形態の第1実施例として、画像変形処理部103_3における画像変形処理が、図2(A)に示すように、画像変形処理部201_1の形態で行われる場合の説明を行う。この場合、画像変形処理部103_3’での処理は行われない。
【0052】
(第1実施例)
図3(A)に示すように、まず、通信インターフェイス(通信I/F)301_1においてコマンド群を受信する。受信されたコマンド群は、インタープリタ302_1に送られ、このインタープリンタ302_1によって解釈され、中間コードに変換される。さらに、Rip 303_1によって、この中間コードは複数の色材に対応する版にビットマップ化される。このとき、コマンド群に含まれる属性情報(例えば、PDLコードでは画素毎の属性が記載されている)から画素毎の属性情報が展開される。
【0053】
次に、Rip 303_1内の属性分版処理303_1’によって、展開された属性情報が版ごとに生成される。例えば、ある画素の属性情報がグラフィックとされていた場合、シアン版:グラフィック、マゼンタ版:グラフィック、イエロー版:グラフィック、ブラック版:グラフィックなどと生成される。
【0054】
次に、上記属性情報に基づいて、画像変形処理部305_1によって版ごとにオブジェクトの形状を変える処理が行われる。この時、属性書換処理部306_1により形状を変えた箇所の属性が切り替えられる。そして、画像処理部308_1により、この属性情報に基づいた各種画像処理が行われる。
【0055】
ここで、図3(A)の画像変形処理部305_1に関して、以下の具体例を説明する。
【0056】
図3(A)の画像変形処理部305_1に送られた画像情報、及び属性書換処理部306_1に渡された属性情報を基に、トラッピングまたはブラックオーバープリントなどの諸画像処理、及び属性書換処理が行われる。トラッピング処理では、属性が変わる境界(例えば文字と背景の境界部)をまたいで文字がある色版において文字形状を太くするトラッピングを行ったトラップ部に対し、トラッピングを行った部分の版の属性を書き替える。
【0057】
同様に、ブラックオーバープリント処理では、属性が変わる境界をまたいでブラックオーバープリントを行ったオーバープリント部に対し、ブラックオーバープリントを行った部分の版の属性を書替える。具体的には図6(A)の文字部シアン版が背景部マゼンタ版にトラッピングを行う場合、図6(G)のトラッピング後のトラップ部602における属性は、シアン版が文字属性、マゼンタ版がグラフィック属性となる。
【0058】
一方、ブラックオーバープリントの場合、図7のブラック(K)版が文字属性(701)、マゼンタ版がグラフィック属性(702)のとき、ブラックオーバープリントを行うと、以下のようになる。すなわち、図7(H)のブラック版は文字属性(704)となり、背景部;マゼンタ版はグラフィック属性(705)だが、文字部においてはグラフィック属性(706)となる。
【0059】
次に版ごとの属性情報及び画像情報を用いて、画像処理部308_1においてガンマ補正処理や、ディザ処理などを行う。ここで、上記トラップ部または、オーバープリント部の属性情報は、版ごとに異なっているが、版ごとの属性情報を参照し、これに基づいて所望のガンマ補正処理やディザ処理などが施される。
【0060】
上記処理によって画質は格段に向上する。同じ位置の画素についてすべての版に共通に属性をもっていると、図6(F)のトラッピング後で示すようにトラッピングを行うと、トラッピングを行ったトラップ部においてシアン版もグラフィック属性となる。その結果、画像処理部408は、トラップ部をトラッピングにより拡張された文字部として文字用のディザにより処理できない。そのため画像処理部408におけるディザ処理において、本来のものとは異なるディザ(すなわちグラフィック用のディザ)がかかるため、見た目が悪くなっていた。
【0061】
一方、本実施例の処理を行うことによって版ごとに属性を保持するため、図6(G)のトラッピング後で示すようにトラッピングを行ったシアン版は、トラップ部でも同じ属性を保持することができる。そのため画像処理部308_1におけるディザ処理において、同じディザ(文字用のディザ)がかかり従来のような画像の劣化がなくなる。
【0062】
次に、本実施形態の第2実施例として、画像変形処理部103_3’における画像変形処理が、図2(A)に示すように、画像変形処理部201_1の形態で行われる場合の説明を行う。なお、この場合、画像変形処理部103_3での処理は行われない。
【0063】
(第2実施例)
図3(B)に示すように、まず、通信インターフェイス301_2においてコマンド群を受信する。受信されたコマンド群は、インタープリタ302_2に送られ、インタープリンタ302_2によって解釈され、中間コードに変換される。次に、コマンド群に含まれる属性情報から画素毎の属性情報が展開される。この後、属性分版処理部303_2’によって属性情報が版ごとに分版され、この属性情報を用いて画像変形処理部303_2'''により版ごとに特定のオブジェクトの形状を変える処理が行われる。この画像変形処理の結果に基づいて属性書換処理部302_2''において属性書換処理が行われる。その後、中間コードは、複数の色材に対応する版にビットマップ化される。最後に、画像処理部308_2において属性情報に基づいた各種画像処理が行われる。
【0064】
次に本実施形態の第3実施例として、画像変形処理部103_3における画像変形処理が、図2(B)に示すように画像変形処理部201_1’の形態で行われる場合の説明を行う。なお、この場合、画像変形処理部103_3’での処理は行われない。
【0065】
(第3実施例)
図3(C)に示すようにまず、通信インターフェイス(通信I/F)301_3においてコマンド群を受信する。受信されたコマンド群は、インタープリタ302_3に送られ、インタープリンタ302_3によって解釈され、中間コードに変換される。さらに、Rip 303_3によって、この中間コードは複数の色材に対応する版にビットマップ化される。また、このときコマンド群に含まれる属性情報から画素毎の属性情報が展開される。
【0066】
次に、上記属性情報に基づいて画像変形処理部305_3により版ごとにオブジェクトの形状を変える処理が行われる。そして、この変形処理の結果を基に属性生成処理部306_3によって版ごとの属性情報が生成される(上記属性情報を修整し版毎に分版する)。最後に、この版ごとに生成された属性情報を参照し、これに基づいて画像処理部308_3においてディザ処理などの各種画像処理が行われる。
【0067】
次に、本実施形態の第4実施例として、画像変形処理部103_3’における画像変形処理が、図2(B)に示すように画像変形処理部201_1’の形態で行われる場合の説明を行う。なお、この場合、画像変形処理部103_3での処理は行われない。
【0068】
(第4実施例)
図3(D)に示すように、まず、通信インターフェイス301_4においてコマンド群を受信する。受信されたコマンド群は、インタープリタ302_4に送られ、インタープリンタ302_4によって解釈され、中間コードに変換される。さらに、Rip 303_4によって中間コードは複数の色材に対応する版にビットマップ化される。また、このときコマンド群に含まれる属性情報から画素毎の属性情報が展開される。
【0069】
次に、上記属性情報に基づいて画像変形処理部303_3”により版ごとにオブジェクトの形状を変える処理が行われる。そして、この変形処理の結果を基に属性生成処理部303_4’によって、版ごとの属性情報が生成される(上記属性情報を修整し版毎に分版する)。最後に、この版ごとに生成された属性情報に基づいて画像処理部308_4においてディザ処理などの各種画像処理が行われる。
【0070】
上記第1の実施例から第4の実施例について、属性情報は色材に対応する全ての版に分版している。以下では、画像変形処理の結果に対し影響の大きい版のみに、属性情報の分版を限定することによって使用するメモリ量を削減する実施形態について説明を行う。
【0071】
[第2の実施形態]
図3(A)の画像変形処理部305における画像変形処理を、トラッピングまたはブラックオーバープリントに限定した場合、属性情報のためのメモリを削減するために、以下の構成が考えられる。
つまり、第1実施例の属性分版処理において、画像処理309の出力物でスクリーンの線が見えにくいイエロー版や、トラッピングやブラックオーバープリントにおいて必要のないブラック版に対する属性情報を生成せず与えないようにする。これによって属性情報のためのメモリを削減する。
【0072】
具体的には、本来ならば図8(A)に示す属性分版処理801において属性Aは版ごとに分版され属性Bのようになる。さらに画像変形処理802におけるトラッピング処理802_1によりトラッピングを行った箇所(トラップ部)は属性書換処理802_2により属性Cとなる。そして画像処理803において、属性情報に基づいて版ごとにガンマ処理や、ディザ処理が施される。なお、図8(A)では2種類のガンマ処理とディザ処理の例を示したが、属性の数だけ属性に対応したガンマ処理やディザ処理が用意されている。
【0073】
ここでは、文字属性であるシアン版には文字属性用のガンマ補正処理1(803_1)が施され、その後に文字属性用のディザ処理1(803_3)が施される。一方、グラフィック属性であるマゼンタ,イエロー,ブラック版に対してはグラフィック属性用のガンマ補正処理2(803_2)が施され、その後にグラフィック属性用のディザ処理2(803_4)が施される。
【0074】
ここで、属性情報用のメモリ削減のための方法は、以下のようになる。
まず、図8(B)に示すように、属性分版処理801’において属性A’はシアン版とマゼンタ版のみが分版され属性B’になる。さらに画像変形処理802’におけるトラッピング処理802_1’によりトラッピングが行われた箇所は、属性書換処理802_2’により属性C’となる。そして画像処理803’において、属性情報に基づいて版ごとにガンマ処理、ディザ処理が施される。
【0075】
文字属性であるシアン版は文字属性用のガンマ処理1(803_1’)が施され、次に文字属性用のディザ処理1(803_3’)が施される。一方、他の版はグラフィック属性であるため、グラフィック属性用のガンマ処理2(803_2’)とグラフィック属性用のディザ処理2(803_4’)が施される。
【0076】
最後に、属性の種類に応じて画像変形処理部103_3と画像変形処理部103_3’の双方が働く場合の実施形態について述べる。
【0077】
[第3の実施形態]
ここでは、細かい所望の設定を行いたいユーザに対してRip中でのトラッピングを提供し、高速にトラッピングを処理したいユーザに対してはRip後のハードでの処理を提供する構成について述べる。
【0078】
ユーザが、Rip中でのトラッピングを指定すると本来ならばRip後のトラッピングはOFFしなくてはならない。そのためにRip中でトラッピングを行ったか否“かの情報”をRip後に送らなくてはならない。この情報の受け渡しのためのメモリが必要なる。しかし、トラッピングを行った箇所は、同一画素における属性情報が版ごとに異なるため、Rip後にトラッピングを行う際に、版ごとに属性が異なるか否かを調べることによりRip内においてトラッピングを行ったか否か判定することができる。
【0079】
以上のことから、図5に示すような構成が可能になる。ここでは、Rip内でのトラッピングは文字/グラフィックの境界やグラデーションのかかったオブジェクトに対して行い、版ずれが起こりうる他の箇所では、Rip後のトラッピングを行う。すなわち、初めに図5のRip内503_1において版ごとに属性情報を生成する。次に、Rip内のトラッピング処理部503_2がこの属性情報を用いてトラッピングを行う。その後、属性書換処理部506により属性書換処理が行われる。
【0080】
トラッピング処理部505はRip後のトラッピングを行う。ここでは、トラッピングが行われうるオブジェクトの境界でかつ、同一画素の属性情報が版によらず一定である時トラッピングを行い、この時さらに、属性書換処理部506において属性書換処理を行う。その後画像処理508を行う。
【0081】
なお、上記全ての実施形態に記載のトラッピングは、オブジェクトの境界があっても、図9(A)に示すように属性が同じ版がある場合は白抜けすることがないのでトラッピングを行わない。それは、図9(B)に示すように、マゼンタ版がずれたとしても下からシアンオブジェクトが現れるため、トラッピングの必要がないからである。そのため、同じ版、同じオブジェクトに2つ以上の属性が生成されることはない。
【0082】
以上では、画像受信部102で受信したPDL画像データを、プリンタ画像処理部103_2、画像変形処理部103_3、およびその他画像処理部103_4で処理する場合の画像変形処理と属性分版処理(または、属性生成処理)について説明した。以下では、本発明による第4の実施形態として、画像読取部101で読み取られた画像データを、スキャナ画像処理部103_1、画像変形処理部103_3、およびその他画像処理部103_4で処理する場合の画像変形処理と属性生成処理について説明する。
【0083】
[第4の実施形態]
ここでは、図1を参照し説明する。
まず、画像読取部101が原稿を読み取り、スキャナ画像処理部103_1にカラー画像データを出力する。スキャナ画像処理部103_1は、受信したカラー画像データに基づいて画像の特徴を示すフラグデータを画素毎に生成する。ここでフラグデータは、対象画素の属性である文字・細線、色、または網点を指示するデータ(文字・細線フラグ、色フラグ、網点フラグ)である。このような属性を示す画像の特徴は、画像データの変化によって特定されるものであり、周知の技術を利用して特定することができる。例えば、文字・細線等は、画像上のエッジ等を検出し、そのパターンから特定することができる。スキャナ画像処理部103_1はさらに、上記フラグデータを、複数の色材に対応する色版ごとに分版する。
【0084】
次いで、画像変形処理部103_3は、色版ごとに、上記フラグデータに基づいて画像上のオブジェクトと見なされる画像の特定の特徴領域を変形する。次いで、画像変形処理部103_3は、この変形処理の結果に基づいて、前述の各実施形態の属性情報の書き換えと同様にして、色版ごとのフラグデータを書き換える。そして、その他画像処理部103_4が、書き換えられたフラグデータを用いて、各種画像処理を行う。
【0085】
[その他の実施形態]
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくはコンピュータ読取可能な記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0086】
前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)は、周知のように、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給することができる。したがって、本発明は、そのシステムあるいは装置のコンピュータが、供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0087】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタープリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0088】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカードがある。また、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)といった光ディスク、光磁気ディスクなどもある。
【0089】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。供給されるプログラムは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルとして供給することもできる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0090】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布することもできる。この場合、所定の条件をクリアしたユーザに対しインターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0091】
また、前述した実施形態の機能は、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって実現される。このプログラムの実行は、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行うことができる。
【0092】
さらに、前述した実施形態の機能は、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットによって実現することもできる。この場合、まず、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による第1の実施形態に係る画像形成装置の概略ブロック図である。
【図3】(A)第1実施例に係る画像形成装置の概念図、(B)第2実施例に係る画像形成装置の概念図、(C)第3実施例に係る画像形成装置の概念図、(D)第4実施例に係る画像形成装置の概念図である。
【図4】従来の画像形成装置の概念図である。
【図5】本発明による第3の実施形態に係る画像形成装置の概念図である。
【図6】本発明による各実施例におけるトラッピング処理を説明するための図であり、(C),(D)は特にトラップ部の断面を示した図である。
【図7】本発明に係る各実施例におけるブラックオーバープリント処理を説明するための図である。
【図8】(A)図5におけるトラッピング処理時の属性情報を説明するための図、(B)図5に示す本発明による第2の実施形態におけるトラッピング処理時の属性情報を説明するための図である。
【図9】トラッピングの必要がない場合を説明する図である。
【図10】本発明による一実施形態に係る画像形成装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0094】
101…画像読取部
102…画像受信部
103…画像処理部
103_1…スキャナ画像処理部
103_2…プリンタ画像処理部
103_3,103_3’…画像変形処理部
103_4…その他画像処理部
104…記憶部
105…CPU
106…画像出力部
107…外部通信路
201_1,201_1’…画像変形処理部
201_2…画像分版処理部
201_3…属性書換部
201_2’…属性生成処理部
701 K版で文字属性
702 M版でグラフィック属性
703 M版で文字属性
704 K版で文字属性
705 M版でグラフィック属性
706 M版でグラフィック属性

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、
前記中間コードを、色版ごとにビットマップ化する手段と、
前記属性情報に基づいて、ビットマップ化された特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える属性書換手段と、
前記書き換えられた属性情報を用いて画像処理を行う画像処理手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記属性情報は、グラフィック属性、色属性、自然画像属性、文字属性、細線属性を含む前記オブジェクトの属性を指示する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像変形手段は、ブラックオーバープリントまたはトラッピングを行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像処理手段は、前記画像変形手段による処理後に行われる色処理またはディザ処理において、色版ごとに異なる属性情報に応じた画像処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記属性分版手段は、画像変形処理の結果に影響の大きい版のみ前記属性情報を分版することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、
前記属性情報に基づき、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える属性書換手段と、
前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する手段と、
前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
前記属性情報は、グラフィック属性、色属性、自然画像属性、文字属性、細線属性を含む前記オブジェクトの属性を指示する情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記画像変形手段は、ブラックオーバープリントまたはトラッピングを行うことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記画像処理手段は、前記画像変形手段による処理後に行われる色処理またはディザ処理において、色版ごとに異なる属性情報に応じた画像処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記属性分版手段は、画像変形処理の結果に影響の大きい版のみ属性情報を分版することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項11】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する属性情報生成手段と、
前記中間コードを、複数の色材に対応する色版ごとにビットマップ化する手段と、
前記属性情報に基づいて、ビットマップ化されたオブジェクトの領域を色版ごとに変形する画像変形手段と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、特定の色版ごとに属性情報を生成する属性生成手段と、
前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
前記属性情報は、グラフィック属性、色属性、自然画像属性、文字属性、細線属性を含む前記オブジェクトの属性を指示する情報を含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記画像変形手段は、ブラックオーバープリントまたはトラッピングを行うことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記画像処理手段は、前記画像変形手段による処理後に行われる色処理またはディザ処理において、色版ごとに異なる属性情報に応じた画像処理を行うことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記属性分版手段は、画像変形処理の結果に影響の大きい版のみ前記属性情報を分版することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項16】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する属性情報生成手段と、
前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、複数の色材に対応する色版ごとに変形する画像変形手段と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、色版ごとの属性情報を生成する属性生成手段と、
前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する手段と、
前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項17】
前記属性情報は、グラフィック属性、色属性、自然画像属性、文字属性、細線属性を含む前記オブジェクトの属性を指示する情報を含むことを特徴とする請求項16記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記画像変形手段は、ブラックオーバープリントまたはトラッピングを行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項19】
前記画像処理手段は、前記画像変形手段による処理後に行われる色処理またはディザ処理において、色版ごとに異なる属性情報に応じた画像処理を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項20】
前記属性分版手段は、画像変形処理の結果に影響の大きい版のみ前記属性情報を分版することを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項21】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する入力手段と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする解釈手段と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する属性分版手段と、
前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、前記属性情報に基づいて色版ごとに変形する第1の画像変形手段と、
前記第1の画像変形手段による変形処理の結果に基づいて前記属性情報を書き換える第1の属性書換手段と、
前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する手段と、
前記第1の属性書換手段により書き換えられた色版ごとの属性情報を基に前記オブジェクトの中で変形が行われていないオブジェクトの領域を特定し、特定したオブジェクトの領域の内、変形が必要な領域を色版ごとに変形する第2の画像変形手段と、
前記第2の画像変形手段による変形処理の結果に基づいて前記第1の属性書換手段により書き換えられた色版ごとの属性情報をさらに書き換える第2の属性書換手段と、
前記第2の属性書換手段により書き換えられた色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項22】
原稿を読み取りカラー画像データを出力する読み取り手段と、
前記カラー画像データに基づいて画像の特徴を示すフラグデータを生成する生成手段と、
前記フラグデータを、複数の色材に対応する色版ごとに分版するフラグデータの分版手段と、
前記色版ごとに、前記フラグデータに基づいて画像の特定の特徴領域を変形する画像変形手段と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて前記色版ごとのフラグデータを書き換えるフラグデータの書換手段と、
書き換えられた前記フラグデータに基づいて画像処理を行う画像処理手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項23】
前記フラグデータは、文字・細線フラグ、色フラグ、網点フラグであることを特徴とする請求項22記載の画像処理装置。
【請求項24】
前記画像の特徴は、画像データの変化によって特定されるものであることを特徴とする請求項22記載の画像処理装置。
【請求項25】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する工程と、
前記中間コードを、色版ごとにビットマップ化する工程と、
前記属性情報に基づいて、ビットマップ化された特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する工程と、
前記変形する工程による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える工程と、
前記書き換えられた属性情報を用いて画像処理を行う工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項26】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する工程と、
前記属性情報に基づき、前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を色版ごとに変形する工程と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、前記属性情報における属性を書き換える工程と、
前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する工程と、
前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項27】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する工程と、
前記中間コードを、複数の色材に対応する色版にビットマップ化する工程と、
前記属性情報に基づいて、ビットマップ化されたオブジェクトの領域を色版ごとに変形する工程と、
前記変形する工程による変形処理の結果に基づいて、特定の色版ごとに属性情報を生成する工程と、
前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項28】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を展開する工程と、
前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、複数の色材に対応する色版ごとに変形する工程と、
前記画像変形手段による変形処理の結果に基づいて、色版ごとの属性情報を生成する工程と、
前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する工程と、
前記色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項29】
画像を構成する個々のオブジェクトに対応付けられたコマンド群で表現された画像データを入力する工程と、
前記コマンド群を解釈して中間コードにする工程と、
前記コマンド群に含まれる属性情報を、複数の色材に対応する色版のうち特定の色版ごとに分版する工程と、
前記中間コードにおいて特定のオブジェクトの領域を、前記属性情報に基づいて色版ごとに変形する第1の画像変形工程と、
前記第1の画像変形工程による変形処理の結果に基づいて前記属性情報を書き換える第1の属性書換工程と、
前記中間コードを色版ごとにビットマップ化する工程と、
前記第1の属性書換工程により書き換えられた色版ごとの属性情報を基に前記オブジェクトの中で変形が行われていないオブジェクトの領域を特定し、特定したオブジェクトの領域の内、変形が必要な領域を色版ごとに変形する第2の画像変形工程と、
前記第2の画像変形工程による変形処理の結果に基づいて前記第1の属性書換工程により書き換えられた色版ごとの属性情報をさらに書き換える第2の属性書換工程と、
前記第2の属性書換工程により書き換えられた色版ごとの属性情報に基づいて画像処理を行う画像処理工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項30】
原稿を読み取りカラー画像データを出力する工程と、
前記カラー画像データに基づいて画像の特徴を示すフラグデータを生成する工程と、
前記フラグデータを、複数の色材に対応する色版ごとに分版する工程と、
前記色版ごとに、前記フラグデータに基づいて画像の特定の特徴領域を変形する工程と、
前記変形する工程による変形処理の結果に基づいて前記色版ごとのフラグデータを書き換える工程と、
書き換えられた前記フラグデータに基づいて画像処理を行う工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項31】
請求項25から請求項30に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるコードからなるプログラム。
【請求項32】
請求項31に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−259101(P2008−259101A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−101616(P2007−101616)
【出願日】平成19年4月9日(2007.4.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】