画像処理装置及び画像処理方法
【課題】実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保できるようにした画像処理装置及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、制御手段とを有する。この制御手段は、ユーザからジョブに関する要求を受付けると、対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する出力態様情報を対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する。そして、制御手段は、広告情報格納手段から広告情報を読み出して、決定された提供態様に基づいて、広告情報を出力する。
【解決手段】画像処理装置は、広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、制御手段とを有する。この制御手段は、ユーザからジョブに関する要求を受付けると、対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する出力態様情報を対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する。そして、制御手段は、広告情報格納手段から広告情報を読み出して、決定された提供態様に基づいて、広告情報を出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブを実行する画像処理装置において、ジョブの実行に伴って広告情報を出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、公衆が利用できる場所などに設置されたデジタル複合機などの画像処理装置では、コピーを実行する際、ユーザから料金を徴収する代わりに用紙に広告を付して印刷するようになっているものがある。この画像処理装置では、コピーを提供するための対価は、広告主から広告料として提供されており、ユーザは広告の提供を受ける代わりに金銭的な負担が軽減される。
【0003】
特許文献1には、このような広告を付加して印刷する画像処理装置が開示されている。すなわち、この画像処理装置は、記憶装置に広告画像を予め記憶しておき、ユーザからコピーの要求を受け付けると、当該記憶してある広告画像を読み出して、原稿の余白部分や裏面などに広告を付加して印刷出力するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−13818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の画像処理装置は、コピーを要求された場合にのみ原稿に広告を付加するように構成されており、紙の出力を伴わないスキャン送信やFAX送信については広告を付加する構成を有していない。このような構成では、当然ながら、スキャンやFAX送信を要求するユーザに対しては、原稿に広告を付加することが出来ないので、スキャンやFAX送信を提供するための対価をユーザから徴収せざるを得ない。すなわち、この場合、ユーザに対しては金銭的な負担を課すことになってしまう一方で、広告主に対しては宣伝広告の機会を失わせてしまうことになる。
【0006】
このように、従来の画像処理装置は、ジョブの種別によって広告が付加されない場合があるため、結果として、ユーザにとっても広告主にとっても好ましくない状況が生じているという問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保できるようにした画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、前記広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付手段と、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定手段と、前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力手段と、を有することを特徴とする構成である。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、印刷処理を実行する印刷手段と、ネットワークと接続され外部機器と通信可能な通信手段と、を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記印刷手段に出力するか又は前記通信手段に出力するかを選択的に決定するものであり、前記出力手段は、前記印刷手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記印刷手段に出力し、前記通信手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする構成である。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、ユーザに対して各種情報を表示する表示手段を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記表示手段に表示させるか否かを決定するものであり、前記出力手段は、表示させることが決定された場合には、前記広告情報を前記表示手段に出力することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の画像処理装置において、e−mailアドレスが格納されたアドレス格納手段を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記e−mailアドレスに対して送信するか否かを決定するものであり、前記出力手段は、送信することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする構成である。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記広告情報には、前記広告に関連するテキスト情報が更に含まれており、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべきテキスト情報を前記e−mailアドレスに対して送信するか否か決定するものであり、前記出力手段は、前記テキスト情報を送信することが決定された場合には、前記広告情報格納手段から前記テキスト情報を読出し前記通信手段に出力することを特徴とする構成である。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像処理装置において、前記出力手段によって出力された前記広告情報を格納する出力画像格納手段を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記出力画像格納手段に格納するか否かを決定するものであり、前記出力手段は、格納することが決定された場合には、前記広告情報を前記出力画像格納手段に格納することを特徴とする構成である。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6に記載の画像処理装置において、前記対応情報は、前記ジョブの種別毎に複数の詳細設定が更に関連づけられ、当該詳細設定毎に前記出力態様情報が関連づけられており、前記決定手段は、要求されたジョブの種別と前記詳細設定とに対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定することを特徴とする構成である。
【0015】
請求項8に係る発明は、広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、前記広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、を有する画像処理装置において実行される方法であって、ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付ステップと、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定ステップと、前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力ステップと、を有することを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保できるようにした画像処理装置及び画像処理方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】情報処理装置の一構成例を示す図である。
【図2】情報処理装置の機能構成例の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】ジョブ種別の一覧を示す図である。
【図4】対応情報の種別の一覧を示す図である。
【図5】対応情報の一例を示す図である。
【図6】対応情報の一例を示す図である。
【図7】対応情報の一例を示す図である。
【図8】対応情報の一例を示す図である。
【図9】対応情報の一例を示す図である。
【図10】情報処理装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】情報処理装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】対応情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0019】
図1は、本実施形態における画像処理装置1を含むシステム構成の一例を示す図である。この画像処理装置1は、LAN8を介してユーザ端末6及び共有サーバ7と接続され、それぞれと通信可能になっていると共に、通信網10を介してFAX装置9にも接続されFAXの送受信を行えるように構成されている。また、画像処理装置1は、通信網10を介してユーザのe−mailアドレスに対してジョブ完了通知などを送信可能になっている。なお、上述した通信網10は、例えば公衆電話回線網やインターネットなどの通信回線網である。
【0020】
画像処理装置1は、例えば、いわゆる複合機であり、コピー処理、スキャン処理、FAX処理、印刷処理及び後述するBOX保存処理等の各処理を実行するための構成及びユーザからの要求に基づき各処理の実行動作を制御するための構成を有している。画像処理装置1は、ユーザによる操作を受付ける操作部2と、読み取らせるべき原稿をセットするためのフィーダ部3と、印刷処理を実行した後、印刷出力された用紙を排出するための排出口4と、排出された用紙を保持しておくための排出トレイ5とを有している。また、操作部2は、本実施形態では、液晶ディスプレイを有したタッチパネルになっており、当該液晶ディスプレイが後述する広告情報29を表示するための表示部14となっている。
【0021】
また、詳しくは後述するが、この画像処理装置1は、ユーザから要求されたジョブに関する文書や画像などの情報(以下「原稿情報」と称する)を受け付けると、当該原稿情報に、広告に関する画像やテキストなどの情報(以下「広告情報」と称する)を付加した付加画像を生成するか否かを決定するようになっている。そして、付加することを決定した場合には、広告情報をジョブに対応した態様で原稿情報に付加して付加画像として出力するようになっている。例えば、要求されたジョブが印刷出力のように印刷処理を伴う場合には、画像処理装置1は、原稿情報を表面に、そして、広告情報を裏面になるように印刷出力する。また、要求されたジョブがスキャン送信のように送信を伴う場合には、原稿情報の最終ページの続きに広告情報のページを付加して一つのファイルデータとして送信する。
【0022】
さらに、本実施形態では、この画像処理装置1は、ユーザのe−mailアドレスを特定可能になっており(詳しくは後述する)、ユーザから要求されたジョブに基づいて、広告情報をメール本文に付加した合成画像を生成するか否かをも決定するようになっている。そして、付加することを決定した場合には、メールソフトを起動して広告情報をメール本文に合成することで合成画像として生成するようになっている。また、画像処理装置1は、合成画像が生成されると、ユーザのe−mailアドレスに対してメールを送信するようになっている。
【0023】
このように構成されることで、画像処理装置1は、各ジョブに対応して適切な態様で広告をユーザに対して提供することが可能となるので、ジョブの種別にかかわらず宣伝広告を行うことが出来る。すなわち、この場合、全てのジョブに対して広告料を得ることが出来るので、ユーザに対してはジョブの種別にかかわらず料金を負担させない一方で、広告主に対してはジョブの種別にかかわらず広告の機会を提供することが可能となる。
【0024】
ユーザ端末6は、LAN8を介して画像処理装置1及び共有サーバ7と接続されており、それぞれと相互に情報の送受信が可能になっている。また、このユーザ端末6は、通信網10とも接続されており、この通信網10を介して画像処理装置1からのe−mailの受信が可能になっている。また、図示しないがユーザ端末6は、受信したe−mailを格納するための受信BOXを有している。なお、ユーザ端末6は、本実施形態では、1つのみを図示しているが、これに限られず複数用意されてもよい。そして、この場合には各ユーザ端末6がLAN8及び通信網10などの各通信回線に接続されるように構成してもよい。なお、e−mailの受信は、必ずしも通信網10を介して行う必要はなく、例えば、LAN8を介して行うようにしてもよい。
【0025】
共有サーバ7は、LAN8を介してユーザ端末6及び画像処理装置1と接続されており、それぞれと相互に情報の送受信が可能になっている。また、この共有サーバ7は、記憶領域を有しており、画像処理装置1から送信されてきた原稿情報を格納するようになっている。なお、ユーザ端末6が複数ある場合には、共有サーバ7は、それら全てのユーザ端末6とLAN8などの通信回線で接続されており、各ユーザ端末6との情報の送受信が可能となっていることが好ましい。
【0026】
図2は、画像処理装置1の機能ブロック図である。この図2に示すように、画像処理装置1は、上述した操作部2と、原稿を光学的に読み取る読取部11と、LAN8及び通信網10と接続された通信部12と、印刷処理を実行する印刷部13と、ユーザに情報を表示する表示部14と、各処理部25〜27を統括的に制御する制御部15と、後述する対応情報28が格納された対応情報格納部16と、広告情報29が格納された広告情報格納部17と、ユーザのe−mailアドレス30が格納されたアドレス格納部18と、制御部15から出力された情報を格納するBOX19とを有している。
【0027】
操作部2は、ユーザによる操作を受付けるものである。この操作部2は、本実施形態では、液晶ディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたタッチパネルで構成され、このタッチパネルにユーザが各種の設定操作を行うための操作案内画面が表示されるようになっている。なお、この操作案内には、ジョブを要求させるための案内の他、ユーザを特定するためのユーザIDを入力させる案内も含まれる。
【0028】
読取部11は、ユーザによる操作部2への操作に基づいてフィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送して光学的に読み取るものである。また、読取部11は、読み取った原稿を原稿情報として生成するようになっている。なお、このように生成された原稿情報は後述する受付部24に対して送信される。
【0029】
通信部12は、外部インタフェースを有し、LAN8や通信網10等の通信回線を介してユーザ端末6、共有サーバ7及びFAX装置9に接続されている。そして、通信部12は、ユーザ端末6、共有サーバ7及びFAX装置9との情報の送受信が可能に構成されている。
【0030】
印刷部13は、原稿情報を印刷出力するためのものであり、印刷処理を実行する構成を有している。そして、印刷部13によって印刷出力された用紙は、排出口4から排出され排出トレイ5に保持される。また、印刷部13は、制御部15から印刷に関する指示及び画像を受け付けた場合に印刷処理を実行するようになっている。
【0031】
表示部14は、広告情報29を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイで構成される。ここで、表示部14を設置する位置やディスプレイの大きさ等は適宜設計が可能であるが、本実施形態では、上述したように、操作部2がタッチパネルであり液晶ディスプレイを備えているため、操作部2の液晶ディスプレイが表示部14として構成されている。
【0032】
BOX19は、制御部15の後述する出力部27から出力される画像や文書などの情報を格納するためのものである。具体的には、BOX19は、ユーザ個人が使用するために設けられた記憶領域である個人BOX31と、複数のユーザが共有して使用するために設けられた記憶領域である共有BOX32とを有している。そして、個人BOX31には、原稿情報に広告情報が付加された画像が付加画像として格納されるようになっており、一方、共有BOX32には、広告情報が付加されていない原稿情報が格納されるようになっている。
【0033】
アドレス格納部18は、ユーザのe−mailアドレス30が格納されている。このe−mailアドレス30には、ユーザIDが関連づけられており、ユーザが自己のユーザIDを操作部2に入力することで当該ユーザのe−mailアドレス30が特定できるようになっている。
【0034】
広告情報格納部17は、広告情報29を格納するためのものである。この広告情報29は、広告内容に関する画像を含んで構成された画像情報35と、広告内容に関するテキストのみで構成されたテキスト情報36とからなっている。例えば、画像情報35は、広告主が提供する製品の画像と商品説明の文字列とが混合された情報であり、一方、テキスト情報36は、広告主のホームページのURLや商品を宣伝するためのキャッチフレーズなどの情報である。なお、以下の説明では、便宜上、テキスト情報36はURL(Uniform Resource Locator)であるとして説明する。
【0035】
対応情報格納部16は、上述したように、広告の提供態様を示す出力態様とジョブの種別とが対応付けられた対応情報28を格納するものである。対応情報28は、ユーザから要求されたジョブに対応してどのような態様で広告情報29を出力するかを決定するための基準となるものである。すなわち、この対応情報28を参照することによって要求されたジョブの種別に対応する出力態様を特定することが可能になる。詳しくは後述する。
【0036】
次に、制御部15について説明する。受付部25は、操作部2又はユーザ端末6からジョブの要求を受け付ける。また、受付部25は、ジョブの要求を受け付ける際、ユーザを識別するためのユーザIDを操作部2又はユーザ端末6を介してユーザに要求する。そして、受付部25は、ユーザIDを受付けると、ユーザのログインを許可すると共に、アドレス格納部18に格納されたユーザのe−mailアドレス30を特定する。また、受付部25は、読取部11とユーザ端末6のそれぞれから原稿情報を受付ける。
【0037】
決定部26は、受付部25によって受付けられたジョブの要求に基づいて広告情報29の出力態様を決定するものである。すなわち、決定部26は、まず、受付けたジョブの要求に基づいてジョブの種別を特定する。そして、対応情報28を参照し、特定されたジョブの種別に基づいて広告情報29の出力態様を決定する。また、決定部26は、決定された出力態様に基づいて、原稿情報に広告情報29を付加した付加画像又はメール本文に広告情報29を付加した合成画像を生成すべきか否かを決定する。
【0038】
更に、決定部26は、広告情報29の出力態様を決定する際、広告情報29の出力態様が印刷処理を伴うものであった場合については、広告情報29を印刷部13に対して出力することを決定し、また、広告情報29の出力態様が送信を伴うものであった場合には、広告情報29を通信部12に対して出力することを決定する。更に、広告情報29の出力態様が表示部14に表示するものであった場合には、決定部26は、広告情報29を表示部14に対して出力することを決定し、また、広告情報29の出力態様がBOX19に格納するものであった場合には、決定部26は、広告情報29をBOX19に対して出力することを決定する。
【0039】
出力部27は、決定部26による決定結果に基づいて広告情報29を出力するものである。すなわち、出力部27は、決定部26によって付加画像を生成することが決定されると、広告情報格納部17から広告情報29を読み出し、読み出した広告情報29を原稿情報に合成することで付加画像として生成する。そして、出力部27は、生成された付加画像、又は広告情報29が付加されない原稿情報を決定部26の決定結果に従って印刷部13、BOX19、ユーザ端末6又は共有サーバ7に対して出力する。なお、出力部27は、決定部26により広告情報29を表示部14に表示することが決定された場合には、広告情報格納部17から広告情報29を読み出し、読み出した広告情報29を表示部14に出力して表示させる。
【0040】
また、出力部27は、決定部26によって合成画像を生成することが決定されると、広告情報格納部17から広告情報29を読み出すと共にメールソフトを起動し、メール本文に広告情報29を合成することで合成画像として生成する。そして、出力部27は、このようにして生成された合成画像を、決定部26の決定結果に従って通信部12を介してユーザのe−mailアドレスに対して送信する。そして、合成画像がユーザ端末6の受信BOXに格納される。
【0041】
なお、受付部25、決定部26及び出力部27は、具体的には、図示しないが、記憶部に記憶された制御プログラムがCPUによって適宜メモリ上に読み出されて実行されることで、各機能を奏するようになっている。
【0042】
図3は、本実施形態におけるジョブの種別を示したものである。この図3に示すように、ジョブの種別は、「コピー」、「FAX送信」、「スキャン送信」、「BOX保存」及び「印刷出力」の5つの種別がある。以下においては、ジョブの種別毎の具体的な処理を説明する。なお、図2には、各処理における情報の流れが矢印で示してある。
【0043】
まず、ジョブの種別がコピーの場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきコピーの要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0044】
決定部26は、受付部25がコピーの要求を受付けると、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、付加画像又は合成画像を生成すべきか否かを決定する。出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して広告情報29を出力する。なお、具体的に広告情報29をどのように出力するかについては、複数のパターンがあるので後述する対応情報28a(図5)の説明で詳しく述べるが、基本的には、付加画像として印刷出力する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0045】
付加画像として印刷出力する場合には、出力部27は、付加画像を生成し、この付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に送信する。印刷部13は、印刷指示を受付けると、印刷指示と共に受付けた付加画像を印刷出力する。このようにして印刷された用紙は、排出口4から排出され排出トレイ5に保持される。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を印刷部13に印刷させる。
【0046】
次に、ジョブの種別がFAX送信の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきFAX送信の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。決定部26は、対応情報28に基づいて、広告情報29の出力態様を決定する。ここで、本実施形態では、ジョブの種別がFAX送信の場合には、後述する対応情報28b(図6)の説明で詳しく述べるが、出力態様が一意に決まるようになっている。すなわち、この場合の広告情報29の出力態様は、合成画像を生成してe−mail送信することになる。
【0047】
また、決定部26は、付加画像又は合成画像を生成すべきか否かを決定する。すなわち、この場合、決定部26は、合成画像を生成することを決定する。出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出し合成画像を生成してユーザのe−mailアドレスに対して送信する。なお、この場合、出力部27は、原稿情報を、通信部12を介してFAX装置9に送信する。
【0048】
次に、ジョブの種別がスキャン送信の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきスキャン送信の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0049】
決定部26は、受付部25がスキャン送信の要求を受付けると、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、決定された出力態様に基づき、付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。そして、出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して出力態様に基づいて広告情報29を出力する。なお、具体的にどのように出力するかについては複数のパターンがあるので後述する対応情報28c(図7)の説明で詳しく述べるが、基本的には、付加画像としてユーザ端末6に送信する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0050】
付加画像としてユーザ端末6に送信する場合には、出力部27は、付加画像を生成し送信先であるユーザ端末6に対して通信部12を介してLAN8経由で送信する。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を共有サーバ7に送信する。
【0051】
次に、ジョブの種別がBOX保存の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきBOX保存の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0052】
決定部26は、受付部25がBOX保存の要求を受付けると、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、決定された出力態様に基づき、付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。そして、出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して出力態様に基づいて広告情報29を出力する。なお、具体的にどのように出力するかについては複数のパターンがあるので後述する対応情報28d(図8)の説明で詳しく述べるが、基本的には、付加画像として個人BOX31に格納する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0053】
付加画像として個人BOX31に格納する場合には、出力部27は、付加画像を生成して個人BOX31に格納する。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を共有BOX32に格納する。
【0054】
次に、ジョブの種別が印刷出力の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザ端末6から原稿情報と印刷指示とを受付ける。そして、決定部26は、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、付加画像又は合成画像を生成すべきか否かを決定する。出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して広告情報29を出力する。なお、具体的に広告情報29をどのように出力するかについては、複数のパターンがあるので後述する対応情報28e(図9)の説明で詳しく述べるが、基本的には、上述したコピーの場合と同様に、付加画像として印刷出力する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0055】
すなわち、付加画像として印刷出力する場合には、出力部27は、付加画像を生成し、この付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に送信する。印刷部13は、印刷指示を受付けると、印刷指示と共に受付けた付加画像を印刷出力する。このようにして印刷された用紙は、排出口4から排出され排出トレイ5に保持される。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を印刷部13に印刷させる。
【0056】
図4は、本実施形態における広告情報29の出力態様の種別を示すものである。この図4に示すように、出力態様は、「裏面印刷」、「裏面縮小印刷」、「モニタ表示」、「メール本文への組込み」、「URL表示」及び「スキャンファイルへの組込み」の6つの種別がある。ここで、「裏面印刷」、「裏面縮小印刷」及び「スキャンファイルへの組込み」は、上述した、付加画像が生成されるパターンであり、また、「メール本文への組込み」及び「URL表示」は、上述した、合成画像が生成されるパターンである。以下、各出力態様の具体的な処理について説明する。なお、図2には、各処理における情報の流れが矢印で示してある。
【0057】
まず、出力態様が「裏面印刷」の場合の具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から広告情報29に含まれる画像情報35を読み出し、原稿情報が表面に、そして、読み出した画像情報35が裏面となるように、原稿情報に画像情報35を合成することで付加画像を生成する。このとき、出力部27は、印刷部数などに基づいて何ページ分の画像情報35を合成すればジョブの対価に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35を原稿情報に合成して付加画像を生成する。そして、出力部27は、生成した付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に対して送信する。印刷部13は、印刷指示と付加画像とを受け付けると、表面には原稿情報を付し、裏面には画像情報35を付すように印刷処理を実行する。
【0058】
次に、出力態様が「裏面縮小印刷」の場合の具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読み出し、原稿情報が表面に、そして、読み出した画像情報35が裏面となるように、原稿情報に画像情報35を合成することで付加画像を生成する。このとき、出力部27は、設定された縮小割合に応じて付加画像を縮小する。また、出力部27は、印刷部数などに基づいて何ページ分の画像情報35を合成すればジョブの対価に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35を原稿情報に合成して付加画像を生成する。そして、出力部27は、生成した付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に対して送信する。印刷部13は、表面には所定割合で縮小された原稿情報を付し、裏面には所定割合で縮小された画像情報35を付すように印刷処理を実行する。
【0059】
次に、出力態様が「モニタ表示」の場合の具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読出し表示部14に送信する。そして、表示部14は、受信した画像情報35を液晶ディスプレイに表示する。ここで、画像情報35をどのくらいの時間表示させるかは適宜設計が可能であるが、例えば、印刷部13が印刷処理を完了するまでに表示するように設定しておいても良い。この場合の具体的な構成については、例えば、印刷部13が印刷処理を完了した場合には、印刷部13から出力部27に対して印刷処理の完了を示す完了情報を送信するように構成し、出力部27が当該完了情報を受け取った場合に出力部27から表示部14への画像情報35の送信を終了するようにしても良い。
【0060】
次に、出力態様が「メール本文への組込み」であった場合についての具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読み出すと共に、ログインしているユーザのユーザIDに基づいてアドレス格納部18に格納されているe−mailアドレスを特定する。そして、メールソフトを起動した後、読み出した画像情報35をメール本文に合成することで合成画像を生成し、生成した合成画像をe−mailアドレス30に対して送信する。このとき、出力部27は、原稿情報のページ数がジョブの対価として画像情報の何ページ分に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35をメール本文に合成して合成画像として生成する。そして、送信された合成画像は、ユーザ端末6の受信BOXに格納される。このことにより、ユーザが受信BOXを開くことによって画像情報35がユーザ端末6のモニタ上に表示されるようになる。
【0061】
次に、出力態様が「URL表示」の場合の処理について具体的に説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から広告情報29に含まれるテキスト情報36を読み出すと共に、ログインしているユーザのe−mailアドレス30をアドレス格納部18から読み出す。そして、メールソフトを起動した後、読み出したテキスト情報36をメール本文に合成することで合成画像を生成し、生成した合成画像をe−mailアドレス30に対して送信する。このことにより、ユーザが受信BOXを開くことによってテキスト情報36であるURLがユーザ端末6のモニタ上に表示されるようになる。このURLは、広告主によって提供される新製品紹介などのウェブページの場所を示すものである。すなわち、ユーザによって当該URLがユーザ端末6のモニタ上でクリックされることで当該ウェブページに画面が移行するので、その結果、ユーザに対して新製品を宣伝することができるようになる。なお、出力態様が「URL表示」の場合には、原稿情報のページ数に関わらず1ページに数種類のURLを付加する程度に合成画像を生成するように構成してもよい。詳しくは、対応情報28での説明で述べる。
【0062】
次に、出力態様が「スキャンファイルへの組込み」であった場合の処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読出し、読み出した画像情報35を原稿情報に合成することで合成画像を生成する。このとき、出力部27は、原稿情報のページ数がジョブの対価として画像情報の何ページ分に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35を原稿情報に合成して付加画像として生成する。具体的には、上述したように、原稿情報の最終ページの続きに広告情報のページを付加して一つのファイルデータとなるように合成する。そして、出力部27は、生成された付加画像をユーザ端末6又は個人BOX31に送信する。
【0063】
次に、図5〜図9を参照して、ジョブの種別と広告情報29の出力態様との具体的な対応関係について説明する。ここで、上述したように、対応情報28は、ジョブの種別毎に広告情報29の適切な出力態様が対応付けられて構成されている。そして、決定部26は、この対応情報28を参照することで、ジョブの種別に応じて適切な出力態様を決定する。このような構成によれば、各ジョブの種別に対応して適切な態様で広告を提供することが可能となる。そのため、出力態様は、ジョブの種別に対し一意で決められるように構成しても良い。ただし、ジョブの種別に加えて更にジョブの詳細設定にも対応して出力態様が決まるように構成されているほうがより好ましい場合もある。なぜなら、ジョブの詳細設定にも対応して出力態様を決定することにより、単にジョブの種別に基づいて出力態様を決定するよりも適切にユーザに対して広告を提供できるようになるからである。
【0064】
図5〜図9は、そのような詳細設定も含めて出力態様が対応付けられた対応情報28をジョブの種別毎に具体的に示したものである。すなわち、図5は、ジョブの種別が「コピー」の場合の対応情報28aを示している。図6は、ジョブの種別が「FAX送信」の場合の対応情報28bを示している。図7は、ジョブの種別が「スキャン送信」の場合の対応情報28cを示している。図8は、ジョブの種別が「BOX保存」の場合の対応情報28dを示している。図9は、ジョブの種別が「印刷出力」の場合の対応情報28eを示している。以下、順を追って説明する。
【0065】
図5は、ジョブの種別がコピーの場合の対応情報28aを示すものである。この対応情報28aは、ユーザによって要求されたジョブの種別がコピーの場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、対応情報28aは、複数の項目からなり、具体的には、ジョブの種別を示す「ジョブ種別」と、そのジョブについての詳細な設定項目である「詳細設定」と、広告の提供態様を示す「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「部数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に出力態様が対応付けられている。以下、具体的に説明する。
【0066】
「ジョブ種別」は、ユーザから要求されたジョブの種別である。この対応情報28aでは、「ジョブ種別」は、ジョブの種別がコピーの場合であるので「コピー」になっている。
【0067】
「ジョブ設定内容」は、ジョブの詳細設定であり、一般的な画像処理装置1が通常備えている機能に対応して出力態様が決められるように設定されたものである。本実施形態では、「ジョブ設定内容」は、複数の種別を有しており、具体的には、「片面印刷」、「両面印刷」、「拡大連写」、「薄紙印刷」及び「Nin1印刷」の5つの種別からなる。以下、それぞれについて説明する。
【0068】
「片面印刷」は、用紙の片面にのみに原稿情報を印刷する印刷態様である。「両面印刷」は、用紙の両面に原稿情報を印刷する印刷態様である。「拡大連写」は、複数の用紙で一つの画像を表すように原稿情報を印刷する印刷態様である。「薄紙印刷」は、比較的紙の厚さが薄い場合(例えば、坪量40g/m2以下)に原稿情報を印刷する印刷態様である。「Nin1印刷」は、原稿情報のNページ分を用紙の1ページ分に納めるように縮小して印刷する印刷態様である。なお、これら複数の種別を組み合わせることも可能である。例えば、「片面印刷」と「Nin1印刷」とを組み合わせることにより、原稿情報のNページ分を用紙の1ページ分に納めるように縮小した片面印刷を行うことができる。
【0069】
次に、もう一つの詳細設定の種別である「部数」について説明する。この「部数」は、印刷部数を示すものであり、本実施形態では、「1部印刷」と「複数部印刷」の2つの種別からなる。なお、2部以上は全て「複数部印刷」に含まれる。また、「部数」は、上述した「ジョブ設定内容」の種別毎に「一部印刷」と「複数部印刷」とがそれぞれ対応付けられている。そして、これら「一部印刷」及び「複数部印刷」の各種別に応じて以下に説明する「出力態様」が設定されている。
【0070】
すなわち、対応情報28aにおける広告情報29の「出力態様」は、図5に示すように、「裏面印刷」、「モニタ表示」、「URL表示」及び「裏面縮小印刷」の4つの種別を有している。ここで、対応情報28aでは、最も宣伝効果を向上させるのに好ましいと考えられる出力態様がジョブの詳細設定に対応付けられている。具体的には、対応情報28aにおける「ジョブの詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。
【0071】
まず、「ジョブ設定内容」が「片面印刷」の場合における対応関係について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は「裏面印刷」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、「片面印刷」の場合は、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが、最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0072】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は「モニタ表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、複数部を印刷する場合には、一般的に、ユーザは、操作部2への所定の操作をすませた後、全ての印刷物が排出トレイ5に排出されるまでの間、操作部2の前で暫く待つと考えられる。すなわち、この場合には、出力態様としては、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も宣伝効果を期待することができると考えられるからである。
【0073】
次に、「ジョブ設定内容」が「両面印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、「ジョブ設定内容」が「両面印刷」である場合には、当然ながら用紙の裏面にも原稿情報が印刷されることになる。この場合に、仮に広告情報29の出力態様として裏面印刷を設定すると、原稿情報と画像情報35とが重なって裏面に印刷されてしまい読みづらくなる。また、この場合は、「ジョブ設定内容」が「一部印刷」であるので、印刷部13の処理時間が比較的短くユーザは直ぐに印刷された用紙を持ち去ると考えられるので、仮に出力態様をモニタ表示に設定したとしても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間が比較的短く、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0074】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も宣伝効果を期待することができると考えられるからである。
【0075】
次に、「ジョブ設定内容」が「拡大連写」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は「URL表示」となるように対応付けられている。これは次の理由による。すなわち、拡大連写は、複数の用紙で一つの画像を表すように印刷する印刷態様であるので、用途としては、ポスターなどの掲示用に使用されることが多く、片面印刷された場合のように用紙を重ねて綴じたりすることは一般的には行われない。そのため、ユーザは、拡大連写によって印刷された用紙の裏面を意識して見ることは少ないと考えられる。また、そのような用途で裏面に広告を付してしまうと裏写りが問題となってしまうケースも生じ得るし、更には、用紙を重ねる部分(いわゆるのりしろ)に遮られて画像情報35の一部が表れなくなってしまう恐れもある。そのため、拡大連写の場合に出力態様を裏面印刷に設定するよりも、他の、確実にユーザに対して広告を提供できる出力態様を設定する方が宣伝効果をより期待できる。また、この場合は、「部数」が「一部印刷」であるため、上述したように、ユーザの待ち時間が比較的短く出力態様としてモニタ表示を設定しても広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0076】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も好ましいと考えられるからである。
【0077】
次に、「ジョブ設定内容」が「薄紙印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。これは次の理由による。すなわち、薄紙印刷に用いられる用紙は、その厚さが薄いため、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像が表面に透けてしまう恐れがある。また、「部数」が「一部印刷」の場合であるので、上述したように出力態様としてモニタ表示を設定しても広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0078】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、繰り返しになるが、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も好ましいと考えられるからである。
【0079】
次に、ジョブ設定内容が「Nin1印刷」の場合について説明する。ここで、この「Nin1印刷」場合には、「部数」が「一部印刷」であるか否かに加えて、更に、片面印刷か両面印刷かも加味して出力態様が対応付けられている。そこでまず、「Nin1印刷」であってかつ「一部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時に「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。
【0080】
このように対応付けられている理由は、上述した「ジョブ設定内容」が「片面印刷」の場合と同様である。すなわち、片面印刷の場合には、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが、最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。一方、両面印刷時には「URL表示」となるように対応付けられている。これは以下の理由による。すなわち、この場合に、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像と原稿情報とが重なってしまい読みづらくなる。また、この場合は「部数」が「一部印刷」の場合でありユーザの待ち時間も短いため、この場合に出力態様をモニタ表示に設定しても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間が比較的短く、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0081】
次に、「Nin1印刷」であってかつ「複数部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時には、「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが、最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。一方、両面印刷のときには「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、ユーザの待ち時間にモニタに広告を提供することが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0082】
図6は、ジョブの種別がFAX送信の場合の対応情報28bを示すものである。この対応情報28bは、ユーザによって要求されたジョブの種別がFAX送信の場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、この図6に示すように、対応情報28bには、詳細設定は設定されておらず、「ジョブ種別」である「FAX送信」には、一意に広告情報29の「出力態様」として「URL表示」が対応付けられている。
【0083】
このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、FAX送信の場合、画像情報35の印刷処理は、FAX装置9等の外部機器によって実行されることになるので、仮に付加画像をFAX送信した場合には受信者に広告を読ませることになるし、更に、画像情報35の印刷処理にかかるコストについても当該受け取った者に負担させることになるので実情に沿わない。また、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、FAX送信の場合は、印刷処理を行わないので比較的処理時間が短いことに伴い、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまう。すなわちこの場合、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0084】
図7は、ジョブの種別がスキャン送信の場合の対応情報28cを示すものである。この対応情報28cは、ユーザによって要求されたジョブの種別がスキャン送信の場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、この対応情報28cは、複数の項目からなり、具体的には、ジョブの種別を示す「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「ページ数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に広告情報29の「出力態様」が対応付けられている。以下、具体的に説明する。
【0085】
「ジョブ種別」は、この対応情報28cのジョブがスキャン送信の場合であるので、「スキャン送信」になっている。「ジョブ設定内容」は、「ユーザ端末に送信」と「共有サーバに送信」の2つの種別からなる。ここで、「ユーザ端末に送信」は、原稿情報がユーザ端末6に送信されることを示しており、一方、「共有サーバに送信」は、原稿情報が共有サーバ7に送信されることを示している。「ページ数」は、原稿情報のページ数を示している。本実施形態では、「ページ数」の項目は、「1ページ」と、2ページ以上を示す「複数ページ」とからなる。「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」、「メール本文への組込み」及び「URL表示」の3つの種別を有している。
【0086】
ここで、対応情報28cでは、「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。すなわち、図7に示すように、「ジョブ設定内容」が「ユーザ端末に送信」の場合は、「ページ数」が「1ページ」の場合であると「複数ページ」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」が対応付けられている。
【0087】
このように対応付けられている理由は次の通りである。すなわち、原稿情報のページ数が増えると処理すべき情報量も増えることになるが、それに伴い、ジョブの対価も高額になっていくので、その額に見合った広告の分量をユーザに対して提供する必要が出てくる。しかしこの場合、ユーザ端末6への出力を要求したユーザは、ジョブの対価の支払負担を免れているという恩恵を受けるので、当該ユーザに対しては、ジョブの対価に応じた分量の広告を提供しても何の問題もない。そのため、送信先がユーザ端末6であった場合には、原稿情報のページ数に関わらず原稿情報に広告情報が付加された付加画像をユーザ端末6に送信することが最も好ましい広告の提供態様だと考えられる。このような理由により上記のように対応付けられている。
【0088】
これに対して、「ジョブ設定内容」が「共有サーバに送信」の場合には、「ページ数」が「1ページ」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」が対応付けられている。一方、「ページ数」が「複数ページ」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」が対応付けられている。すなわち、この場合、上述した「ユーザ端末に送信」の場合とは異なり、原稿情報に画像情報35が付加された付加画像は生成されず、共有サーバ7には原稿情報のみが送信されるようになっている。そして、広告情報29が出力態様に応じてユーザのe−mailアドレスに対して送信されるようになっている。具体的には、「出力態様」が「メール本文への組込み」であった場合には、画像情報35がメール本文に合成されてユーザのe−mailアドレスに対して送信される。一方、「出力態様」が「URL表示」であった場合には、テキスト情報36がメール本文に合成されてユーザのe−mailアドレスに対して送信される。
【0089】
ここで、このように構成されている理由は以下の通りである。すなわち、共有サーバ7は、複数のユーザが共有して使用するものであるため、当然ながら共有サーバ7への出力を要求したユーザ以外のユーザもこの共有サーバ7を使用することになる。このような場合に、それらのユーザ全てに対して広告を提供するとなると、ジョブの対価以上に広告主に広告の提供機会を与えることになってしまう。そのため、送信先が共有サーバ7であった場合には、広告情報29が付加されていない原稿情報を共有サーバ7に送信するようになっている。
【0090】
ただし、原稿情報のページ数が増えると、それに伴いジョブの対価も高額になっていくので、その分、画像情報35のページ数も増やす必要が出てくる。このとき、画像情報35のページ数が増えたことでメール本文の情報量が多くなるとシステム上の負担が大きくなることで、e−mailの送受信に時間がかかったり、或いはCPUの処理速度次第ではあるがユーザ端末6においてメール本文を展開するのに時間がかかってしまうことになり、ユーザの業務に支障を来す恐れが出てくる。そこで、本実施形態では、原稿情報のページ数が1ページの場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、原稿情報のページ数が複数ページの場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成されている。このようにすることで、原稿情報が複数ページであった場合にも、テキスト情報36をメール本文に付加することでメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止でき、適切にユーザに対して広告を提供することができるようになる。ただし、原稿情報のページ数と広告情報29の出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0091】
図8は、ジョブの種別がBOX保存の場合の対応情報28dを示すものである。この対応情報28cは、ユーザによって要求されたジョブの種別がBOX保存の場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、対応情報28dは、複数の項目からなり、具体的には、ジョブの種別を示す「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「ページ数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に広告情報29の「出力態様」が対応付けられている。以下、具体的に説明する。なお、対応情報28dは、上述した、対応情報28cと同じ内容を含むので重複する説明を省略する。
【0092】
「ジョブ種別」は、この対応情報28dのジョブがBOX保存の場合であるので、「BOX保存」になっている。「ジョブ設定内容」は、「個人BOXに格納」と「共有BOXに格納」の2つの種別からなる。「ページ数」は、本実施形態では、「1ページ」と、「複数ページ」の2つの種別からなる。「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」、「メール本文への組込み」及び「URL表示」の3つの種別を有している。
【0093】
ここで、対応情報28dでは、「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。すなわち、図8に示すように、「ジョブ設定内容」が「個人BOXに保存」の場合は、「ページ数」が「1ページ」の場合であると「複数ページ」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」が対応付けられている。この理由は、上記「スキャン送信」の場合と同様である。すなわち、ユーザ端末6への出力を要求したユーザは、ジョブの対価の支払負担を免れているという恩恵を受けるので、当該ユーザに対しては、ジョブの対価に応じた分量の広告を提供することが最も好ましい広告の提供態様だと考えられるからである。
【0094】
これに対して、「ジョブ設定内容」が「共有BOXに格納」の場合には、「ページ数」が「1ページ」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」が対応付けられている一方で、「ページ数」が「複数ページ」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」が対応付けられている。この理由についても、上記「スキャン送信」の場合と同様である。すなわち、原稿情報のページ数が増えると、それに伴いジョブの対価も高額になっていくので、その分、画像情報35のページ数も増やす必要が出てくる。このとき、画像情報35のページ数が増えたことでメール本文の情報量が多くなると、e−mailの送受信に時間がかかったり、或いはCPUの処理速度次第ではあるがユーザ端末6においてメール本文を展開するのに時間がかかってしまうことになり、ユーザの業務に支障を来す恐れが出てくる。そこで、本実施形態では、原稿情報のページ数が1ページの場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、原稿情報のページ数が複数ページの場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成されている。ただし、原稿情報のページ数と広告情報29の出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0095】
図9は、ジョブの種別が印刷出力の場合の対応情報28eを示すものである。この対応情報28eは、ユーザによって要求されたジョブの種別が印刷出力の場合に出力態様を決定するための基準となる。ここで、対応情報28eは、複数の項目からなり、具体的には、「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「部数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定毎」に広告情報29の「出力態様」が対応付けられている。以下、具体的に説明する。なお、対応情報28eは、上述した対応情報28aと同じ内容を含むので重複する説明を省略する。
【0096】
「ジョブ種別」は、この対応情報28eのジョブが印刷出力の場合であるので、「印刷出力」になっている。「ジョブ設定内容」は、複数の種別を有しており、具体的には、「片面印刷」、「両面印刷」、「拡大連写」、「薄紙印刷」及び「Nin1印刷」の5つの種別を有している。また、「部数」は、本実施形態では、「1部印刷」と「複数部印刷」の2つの種別からなる。なお、2部以上は全て「複数部印刷」に含まれる。「出力態様」は、「裏面印刷」、「メール本文への組込み」、「URL表示」、及び「裏面縮小印刷」の4つの種別を有している。そして、これら「出力態様」は、「詳細設定」毎に対応づけられている。
【0097】
ここで、対応情報28eにおける「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。まず、「ジョブ設定内容」が「片面印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合であると「複数部印刷」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は「裏面印刷」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、以下の通りである。すなわち、片面印刷の場合は、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0098】
なお、ジョブ種別が「コピー」の場合には、上述したように「部数」が「複数部印刷」のときには出力態様として「モニタ表示」が対応付けられおり、ジョブ種別が「コピー」の場合と「印刷出力」の場合とで「出力態様」が異なるように対応付けられている。この理由は以下の通りである。すなわち、ジョブ種別が「印刷出力」の場合には、一般的に、ユーザは、ユーザ端末6を操作して印刷出力を要求した後に、印刷処理が完了した頃合いを見計らって画像処理装置1に近づき、そして排出トレイ5から直ちに用紙を持ち去ってしまうことになると考えられる。すなわち、この場合、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくる。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「裏面印刷」が設定されている。
【0099】
次に、「ジョブ設定内容」が「両面印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。一方、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、上述した、ジョブ種別が「スキャン送信」の場合の対応情報28cの説明で述べた考え方と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供できるので、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。ただし、印刷部数と広告情報29の出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0100】
なお、この場合に、出力態様として「裏面印刷」が対応付けられていないのは、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、原稿情報と画像情報35とが裏面で重なってしまい読みづらくなる。また、「モニタ表示」が対応付けられていないのは、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。
【0101】
次に、「ジョブ設定内容」が「拡大連写」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。一方、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、上記「両面印刷」の場合と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供できるので、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。
【0102】
なお、この場合に、出力態様として「裏面印刷」が対応付けられていないのは以下の理由による。すなわち、対応情報28aで説明したように、拡大連写は、複数の用紙で一つの画像を表すように印刷する印刷態様であるので、用途としては、ポスターなどの掲示用に使用されることが多く、片面印刷された場合のように用紙を重ねて綴じたりすることは一般的には行われない。そのため、ユーザは、拡大連写によって印刷された用紙の裏面を意識して見ることは少ないと考えられる。また、そのような用途で裏面に広告を付してしまうと裏写りが問題となってしまうケースも生じ得るし、更には、用紙を重ねる部分(いわゆるのりしろ)に遮られて画像情報35の一部が表れなくなってしまう恐れもあるからである。また、出力態様として「モニタ表示」が対応付けられていないのは、上記「両面印刷」の場合と同様に、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。
【0103】
次に、「ジョブ設定内容」が「薄紙印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。一方、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、上記「両面印刷」及び「拡大連写」の場合と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供できるので、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。
【0104】
なお、この場合に、出力態様として「裏面印刷」が対応付けられていないのは以下の理由による。すなわち、対応情報28aで説明したように、薄紙印刷に用いられる用紙は、その厚さが薄いため、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像が表面に透けてしまう恐れがあるからである。また、出力態様として「モニタ表示」が対応付けられていないのは、上記「両面印刷」及び「拡大連写」の場合と同様に、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。
【0105】
次に、ジョブ設定内容が「Nin1印刷」の場合について説明する。ジョブ設定内容が「Nin1印刷」の場合には、「部数」が「一部印刷」であるか否かに加えて、更に、片面印刷か両面印刷かも加味して出力態様が対応付けられている。そこでまず、「Nin1印刷」であってかつ「一部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時に「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。ここで、このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、片面印刷の場合には、上述したように、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0106】
一方、両面印刷時には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。これは以下の理由による。すなわち、この場合に、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像と原稿情報とが重なってしまい読みづらくなる。また、この場合は「ジョブ種別」が「印刷出力」であり、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「メール本文への組込み」が設定されている。
【0107】
次に、「Nin1印刷」であってかつ「複数部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時には、「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。一方、両面印刷時には「URL表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、この場合は「ジョブ種別」が「印刷出力」の場合であり、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0108】
ここで、ジョブ設定内容が「Nin1印刷」であって、かつ両面印刷時には、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」として「メール本文への組込み」が対応付けられている一方で、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」として「URL表示」が対応付けられているが、この理由は、上記「両面印刷」や「拡大連写」での説明と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供でき、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。
【0109】
図10、図11は、上記のように構成される画像処理装置1において実行される処理手順を示したフローチャートである。以下、フローチャートを参照しつつ処理手順について説明する。
【0110】
まず、図10に示すように、受付部25は、操作部2又はユーザ端末6からジョブの要求を受付ける(ステップS1)と共に、ユーザIDを受付けると(ステップS2)、次に、決定部26は、受付けたジョブの要求に基づいてジョブの種別を特定する(ステップS3)。このとき、受付部25は、読取部11又はユーザ端末6から原稿情報を取得する(ステップS4)。
【0111】
そして、決定部26は、特定されたジョブの種別が「FAX送信」以外の場合には(ステップS5のYES)、受付けたジョブの要求に基づいてジョブの詳細設定を特定する(ステップS6)。そして、決定部26は、対応情報28を参照し(ステップS7)、特定したジョブの種別と詳細設定とに基づいて広告情報29の出力態様を決定する(ステップS8)。このとき、上述したように、決定部26は、決定された出力態様に応じて付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。すなわち、ジョブの種別が「FAX送信」の場合には(ステップS5のNO)、一意に出力態様が決められているので(図6参照)、決定部26は、詳細設定を特定することなく直ちに対応情報28を参照して(ステップS7)、出力態様を決定する(ステップS8)。
【0112】
次に、決定部26は、広告情報29の出力態様が「URL表示」である否かを判断する(ステップS9)。そして、出力態様が「URL表示」である場合には(ステップS9のYES)、決定部26は、合成画像を生成することを決定する(ステップS10)と共に、出力先を通信部12に決定する(ステップS11)。出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17からテキスト情報36を読み出す(ステップS12)と共に、ユーザIDに基づいてアドレス格納部18からe−mailアドレス30を特定して読み出す(ステップS13)。そして、出力部27は、メールソフトを起動しテキスト情報36をメール本文に合成して合成画像として生成し(ステップS14)、特定されたe−mailアドレス30に対して通信部12を介して送信する(ステップS15)。
【0113】
一方、決定された出力態様が「URL表示」でない場合には(ステップS9のNO)、図11に示すように、決定部26は、決定された出力態様が「メール本文への組込み」であるか否かを判断する(ステップS16)。そして、出力態様が「メール本文への組込み」である場合には(ステップS16のYES)、決定部26は、合成画像を生成することを決定する(ステップS17)と共に、出力先を通信部12に決定する(ステップS18)。
【0114】
次に、出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17から画像情報35を読み出す(ステップS19)と共に、ユーザIDに基づいてアドレス格納部18からe−mailアドレス30を特定して読み出す(ステップS20)。そして、出力部27は、メールソフトを起動して広告情報格納部17から読み出した画像情報35をメール本文に合成して合成画像として生成する(ステップS21)。出力部27は、このようにして生成された合成画像を、特定したe−mailアドレス30に対して通信部12を介して送信する(ステップS15(図10))。
【0115】
これに対して、出力態様が「メール本文への組込み」でない場合には(ステップS16のNO)、決定部26は、決定された出力態様が「モニタ表示」であるか否かを判断する(ステップS22)。そして、出力態様が「モニタ表示」である場合には(ステップS22のYES)、決定部26は、出力先を表示部14に決定する(ステップS23)。次に、出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17から画像情報35を読み出す(ステップS24)と共に、表示部14に画像情報35を送信する(ステップS25)。このことにより表示部14には、画像情報35が表示される。なお、出力態様が「モニタ表示」である場合には(ステップS22のYES)、決定部26によって付加画像及び合成画像の何れも生成しないことが決定されるように構成してもよい。
【0116】
次に、決定部26は、決定された出力態様が「モニタ表示」でない場合には(ステップS22のNO)、残る出力態様は全て付加画像を生成する処理を伴うので、付加画像を生成することを決定する(ステップS26)。ここで、上述した構成では、広告情報29の出力態様を決定した後に、それぞれの出力態様毎に付加画像及び合成画像を生成するか否かを決定するようになっていたが、このフローチャートに示すように、残る出力態様が全て付加画像を生成する処理を伴う場合には、処理の効率化を図る観点から、この時点で付加画像を生成することを決定するようにしても良い。
【0117】
次に、決定部26は、出力態様が印刷処理を伴うものか否かを判断する(ステップS27)。なお、印刷処理を伴う出力態様とは、「裏面印刷」及び「裏面縮小印刷」である。そして、決定部26は、出力態様が印刷処理を伴うものである場合(ステップS27のYES)には、出力先を印刷部13に決定する(ステップS28)。そして、出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17から画像情報35を読み出す(ステップS29)と共に、読み出した画像情報35を原稿情報と合成して付加画像として生成する(ステップS30)。そして、出力部27は、印刷部13に対し印刷処理を実行させるための指示と付加画像とを送信する(ステップS31)。このことにより、印刷部13によって付加画像が印刷出力される。
【0118】
一方、決定された出力態様が印刷処理を伴うものでない場合には(ステップS27のNO)、残る出力態様は、ジョブの種別が「スキャン送信」の場合の「スキャンファイルへの組込み」と、ジョブの種別が「BOX保存」の場合の「スキャンファイルへの組込み」の2つの出力態様のみであり(図7、図8参照)、何れも原稿情報の最終ページの続きに画像情報35のページを付加して一つのファイルデータとして付加画像を生成するものである。そのため、決定部26が送信先を決定する前に、まず、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読み出すと共に(ステップS32)、読み出した画像情報35を原稿情報に合成して付加画像として生成する(ステップS33)。
【0119】
そして、決定部26は、ジョブの種別が「BOX保存」であるか否かを決定する(ステップS34)。決定部26は、決定されたジョブ種別が「BOX保存」である場合には(ステップS34のYES)、出力先を個人BOX31に決定する(ステップS35)。出力部27は、決定部26の決定結果に従い付加画像を個人BOX31に格納する(ステップS36)。一方、決定部26は、決定されたジョブ種別が「BOX保存」でない場合には(ステップS34のNO)、出力先を通信部12に決定する(ステップS37)。出力部27は、決定部26の決定結果に従い通信部12を介して付加画像をユーザ端末6に送信する(ステップS38)。以上のようにして全ての処理が終了する。
【0120】
以上のように、本実施形態の画像処理装置1は、画像情報35を含む広告情報29を格納する広告情報格納部17と、広告の提供態様を示す出力態様とジョブの種別とが対応付けられた対応情報28を格納する対応情報格納部16と、制御部15とを有する。そして、受付部25によってユーザからジョブに関する要求が受付けられると、決定部26は、対応情報28に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する出力態様を対応情報格納部16から読み出し、読み出した出力態様に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する。そして、出力部27は、広告情報格納部17から広告情報29を読み出して、決定された提供態様に基づいて、広告情報29を出力する構成を有している。
【0121】
このような構成によれば、画像処理装置1は、広告の提供態様を示す出力態様とジョブの種別とが対応付けられた対応情報28を有しているので、決定部26は、対応情報28を参照することで、要求されたジョブの種別に対応する広告情報29の出力態様を決定することが出来る。そして、出力部27は、決定された出力態様に基づいて広告情報29を出力することが可能となるので、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。その結果、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保することができる。
【0122】
また、本実施形態では、決定部26は、対応情報28に基づいて提供すべき広告を印刷部13に出力するか又は通信部12に出力するかを選択的に決定する構成を有している。そのため、要求されたジョブが印刷処理を実行するものであっても、ユーザ端末6又は共有サーバ7への送信を実行するものであっても適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0123】
また、本実施形態では、画像処理装置1は、ユーザに対して各種情報を表示する表示部14を更に有している。そして、決定部26は、対応情報28に基づいて、提供すべき広告を表示部14に表示させるか否かを決定する構成を有している。そのため、ユーザが操作部2への所定の操作をすませた後、全ての印刷物が排出トレイ5に排出されるまでの間を利用して、表示部に広告を提供することが出来る。このように、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0124】
また、本実施形態では、画像処理装置1は、e−mailアドレス30が格納されたアドレス格納部18を更に有している。そして、決定部26は、対応情報28に基づいて提供すべき広告をe−mailアドレス30に対して送信するか否かを決定する構成を有している。そのため、画像処理装置1は、ジョブを要求したユーザのe−mailアドレス30に対して広告を提供することが出来る。このことにより、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0125】
また、本実施形態では、広告情報29には、広告に関連するテキスト情報36が更に含まれている。そして、決定部26は、対応情報28に基づいてテキスト情報をe−mailアドレス30に対して送信する構成を有している。そのため、要求された原稿情報の容量が大きく、それに伴い提供すべき広告情報29のページも多くなる場合には、ユーザ端末6上でメール本文を展開するのに時間を要するなどシステム上の負担がかかる場合があるが、本実施形態では、広告に関するURLをe−mailアドレス30に対して送信する構成を有しているので、そのような不具合が無くかつ確実に広告をユーザに提供することが出来る。その結果、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0126】
また、本実施形態では、出力部27によって出力された広告情報29を格納するBOX19を更に有している。そして、決定部26は、対応情報28に基づいて広告情報29をBOX19に格納するか否かを決定する。また、出力部27は、格納することが決定された場合には、広告情報29をBOX19に格納する。そのため、要求されたジョブが、原稿情報のBOX19への保存であった場合にも、画像処理装置1は、当該ジョブに対応して付加画像をBOX19に格納することが可能になっている。すなわち、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となっている。
【0127】
また、本実施形態では、対応情報28は、ジョブの種別毎に複数の詳細設定が更に関連づけられ、当該詳細設定毎に出力態様が関連づけられている。そして、決定部26は、要求されたジョブの種別と詳細設定とに対応する出力態様を対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する構成を有している。そのため、画像処理装置1は、ジョブの種別のみならず詳細設定にも対応して付加画像を生成することが可能となる。その結果、画像処理装置1は、ユーザに広告を確実に提供することが出来るので、効率的に宣伝効果を向上させることが可能となっている。
【0128】
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0129】
例えば、上述した実施形態では、ジョブ種別がスキャン送信の場合には、LAN8を介してユーザ端末6に対して付加画像を送信するように構成されていたが、複数のユーザに対して個別に原稿情報を送信したい場合には、通信網10を利用して各ユーザのe−mailアドレス30に対して当該原稿情報を送信するように設定してもよい。図12には、このようなジョブ種別として「e−mail送信」を設定した場合の対応情報28fを示してある。
【0130】
まず、対応情報28fについて説明する。この対応情報28fは、複数の項目からなり、具体的には、「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「送信先」と「ページ数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に「出力態様」が対応付けられている。ここで、「送信先」には「自分への送信」と「他人への送信」との2つの種別を有する。すなわち、「自分への送信」は、ジョブを要求したユーザ本人のe−mailアドレスに対して原稿情報を送信するための詳細設定であり、一方、「他人への送信」は、ジョブを要求したユーザ以外のe−mailアドレスに対して原稿情報を送信するための詳細設定である。以下、各対応関係について具体的に説明する。なお、対応情報28fは、上述した、対応情報28a〜eと同じ内容を含むので重複する説明を省略する。
【0131】
対応情報28fでは、「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。すなわち、図12に示すように、「送信先」が「自分への送信」の場合は、「ページ数」が「1ページ」の場合であると「複数ページ」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」が対応付けられている。
【0132】
このように対応付けられている理由は次の通りである。すなわち、原稿情報のページ数が増えると処理すべき情報量も増えることになるが、それに伴い、ジョブの対価も高額になっていくので、その額に見合った広告の分量をユーザに対して提供する必要が出てくる。しかしこの場合、ジョブを要求したユーザは、ジョブの対価の支払負担を免れているという恩恵を受けるので、当該ユーザに対しては、ジョブの対価に応じた分量の広告を提供しても何の問題もない。そのため、送信先がジョブを要求した本人であった場合には、原稿情報のページ数に関わらず原稿情報に広告情報が付加された付加画像を当該ユーザのe−mailアドレス30に対して送信することが最も好ましい広告の提供態様だと考えられる。
【0133】
これに対して、「送信先」が「他人への送信」の場合には、「ページ数」が「1ページ」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」が対応付けられている一方で、「ページ数」が「複数ページ」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」が対応付けられている。このように構成されている理由は、以下の通りである。すなわち、「詳細設定」が「他人への送信」の場合は、ジョブを要求したユーザ以外の者に対して原稿情報が送信されるので、このような場合に、広告情報を付して他人に読ませることになるのは実情に沿わない場合が多いと考えられる。そこで、このような場合には、ジョブを要求した本人に対して広告情報29が送信されるようになっている。一方、他人のe−mailアドレス30に対しては原稿情報が送信される。
【0134】
ここで、ジョブを要求したユーザ本人のe−mailアドレス30に対して広告情報29を送信する場合であっても、原稿情報のページ数が増えると、それに伴いジョブの対価も高額になっていくので、その分、広告情報29のページ数も増えることになる。そして、メール本文に合成された広告情報29のページ数が増え処理すべき情報量が多くなると、CPUの処理速度次第ではあるがユーザ端末6においてメール本文を展開するのに時間がかかり、ユーザの業務に支障を来す恐れが出てくる。そこで、本実施形態では、原稿情報のページ数が1ページの場合にのみ、メール本文に広告情報29を付加するように出力態様を設定し、原稿情報のページ数が複数ページの場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成されている。このようにすることで、原稿情報が複数ページであった場合にも、テキスト情報36をメール本文に付加することでメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止でき、適切にユーザに対して広告を提供することができるようになる。ただし、原稿情報のページ数と出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0135】
次に、ジョブ種別がe−mail送信の場合の具体的な処理について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきe−mail送信の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0136】
決定部26は、受付部25がe−mail送信の要求を受付けると、対応情報28fを参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、決定された出力態様に基づき、付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。そして、出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して出力態様に基づいて広告情報29を出力する。
【0137】
その他、対応情報28での「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の設定及びこれらの対応関係は、画像処理装置1の備えている機能や用途によって、適宜変更が可能である。また、変更が可能になるように、操作部2又はユーザ端末6の操作に基づき対応情報28が書き換え可能になるように構成されていても良い。
【符号の説明】
【0138】
1 画像処理装置
2 操作部
3 フィーダ部
4 排出口
5 排出トレイ
6 ユーザ端末(外部機器)
7 共有サーバ(外部機器)
8 LAN
9 FAX装置(外部機器)
10 通信網
11 読取部
12 通信部(通信手段)
13 印刷部(印刷手段)
14 表示部(表示手段)
15 制御部
16 対応情報格納部(対応情報格納手段)
17 広告情報格納部(広告情報格納手段)
18 アドレス格納部
19 BOX
25 受付部(受付手段)
26 決定部(決定手段)
27 出力部(出力手段)
28 対応情報
29 広告情報
30 e−mailアドレス
35 画像情報(広告画像)
36 テキスト情報
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブを実行する画像処理装置において、ジョブの実行に伴って広告情報を出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、公衆が利用できる場所などに設置されたデジタル複合機などの画像処理装置では、コピーを実行する際、ユーザから料金を徴収する代わりに用紙に広告を付して印刷するようになっているものがある。この画像処理装置では、コピーを提供するための対価は、広告主から広告料として提供されており、ユーザは広告の提供を受ける代わりに金銭的な負担が軽減される。
【0003】
特許文献1には、このような広告を付加して印刷する画像処理装置が開示されている。すなわち、この画像処理装置は、記憶装置に広告画像を予め記憶しておき、ユーザからコピーの要求を受け付けると、当該記憶してある広告画像を読み出して、原稿の余白部分や裏面などに広告を付加して印刷出力するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−13818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の画像処理装置は、コピーを要求された場合にのみ原稿に広告を付加するように構成されており、紙の出力を伴わないスキャン送信やFAX送信については広告を付加する構成を有していない。このような構成では、当然ながら、スキャンやFAX送信を要求するユーザに対しては、原稿に広告を付加することが出来ないので、スキャンやFAX送信を提供するための対価をユーザから徴収せざるを得ない。すなわち、この場合、ユーザに対しては金銭的な負担を課すことになってしまう一方で、広告主に対しては宣伝広告の機会を失わせてしまうことになる。
【0006】
このように、従来の画像処理装置は、ジョブの種別によって広告が付加されない場合があるため、結果として、ユーザにとっても広告主にとっても好ましくない状況が生じているという問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保できるようにした画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、前記広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付手段と、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定手段と、前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力手段と、を有することを特徴とする構成である。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、印刷処理を実行する印刷手段と、ネットワークと接続され外部機器と通信可能な通信手段と、を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記印刷手段に出力するか又は前記通信手段に出力するかを選択的に決定するものであり、前記出力手段は、前記印刷手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記印刷手段に出力し、前記通信手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする構成である。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、ユーザに対して各種情報を表示する表示手段を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記表示手段に表示させるか否かを決定するものであり、前記出力手段は、表示させることが決定された場合には、前記広告情報を前記表示手段に出力することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の画像処理装置において、e−mailアドレスが格納されたアドレス格納手段を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記e−mailアドレスに対して送信するか否かを決定するものであり、前記出力手段は、送信することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする構成である。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記広告情報には、前記広告に関連するテキスト情報が更に含まれており、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべきテキスト情報を前記e−mailアドレスに対して送信するか否か決定するものであり、前記出力手段は、前記テキスト情報を送信することが決定された場合には、前記広告情報格納手段から前記テキスト情報を読出し前記通信手段に出力することを特徴とする構成である。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像処理装置において、前記出力手段によって出力された前記広告情報を格納する出力画像格納手段を更に有し、前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記出力画像格納手段に格納するか否かを決定するものであり、前記出力手段は、格納することが決定された場合には、前記広告情報を前記出力画像格納手段に格納することを特徴とする構成である。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6に記載の画像処理装置において、前記対応情報は、前記ジョブの種別毎に複数の詳細設定が更に関連づけられ、当該詳細設定毎に前記出力態様情報が関連づけられており、前記決定手段は、要求されたジョブの種別と前記詳細設定とに対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定することを特徴とする構成である。
【0015】
請求項8に係る発明は、広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、前記広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、を有する画像処理装置において実行される方法であって、ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付ステップと、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定ステップと、前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力ステップと、を有することを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保できるようにした画像処理装置及び画像処理方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】情報処理装置の一構成例を示す図である。
【図2】情報処理装置の機能構成例の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】ジョブ種別の一覧を示す図である。
【図4】対応情報の種別の一覧を示す図である。
【図5】対応情報の一例を示す図である。
【図6】対応情報の一例を示す図である。
【図7】対応情報の一例を示す図である。
【図8】対応情報の一例を示す図である。
【図9】対応情報の一例を示す図である。
【図10】情報処理装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】情報処理装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】対応情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0019】
図1は、本実施形態における画像処理装置1を含むシステム構成の一例を示す図である。この画像処理装置1は、LAN8を介してユーザ端末6及び共有サーバ7と接続され、それぞれと通信可能になっていると共に、通信網10を介してFAX装置9にも接続されFAXの送受信を行えるように構成されている。また、画像処理装置1は、通信網10を介してユーザのe−mailアドレスに対してジョブ完了通知などを送信可能になっている。なお、上述した通信網10は、例えば公衆電話回線網やインターネットなどの通信回線網である。
【0020】
画像処理装置1は、例えば、いわゆる複合機であり、コピー処理、スキャン処理、FAX処理、印刷処理及び後述するBOX保存処理等の各処理を実行するための構成及びユーザからの要求に基づき各処理の実行動作を制御するための構成を有している。画像処理装置1は、ユーザによる操作を受付ける操作部2と、読み取らせるべき原稿をセットするためのフィーダ部3と、印刷処理を実行した後、印刷出力された用紙を排出するための排出口4と、排出された用紙を保持しておくための排出トレイ5とを有している。また、操作部2は、本実施形態では、液晶ディスプレイを有したタッチパネルになっており、当該液晶ディスプレイが後述する広告情報29を表示するための表示部14となっている。
【0021】
また、詳しくは後述するが、この画像処理装置1は、ユーザから要求されたジョブに関する文書や画像などの情報(以下「原稿情報」と称する)を受け付けると、当該原稿情報に、広告に関する画像やテキストなどの情報(以下「広告情報」と称する)を付加した付加画像を生成するか否かを決定するようになっている。そして、付加することを決定した場合には、広告情報をジョブに対応した態様で原稿情報に付加して付加画像として出力するようになっている。例えば、要求されたジョブが印刷出力のように印刷処理を伴う場合には、画像処理装置1は、原稿情報を表面に、そして、広告情報を裏面になるように印刷出力する。また、要求されたジョブがスキャン送信のように送信を伴う場合には、原稿情報の最終ページの続きに広告情報のページを付加して一つのファイルデータとして送信する。
【0022】
さらに、本実施形態では、この画像処理装置1は、ユーザのe−mailアドレスを特定可能になっており(詳しくは後述する)、ユーザから要求されたジョブに基づいて、広告情報をメール本文に付加した合成画像を生成するか否かをも決定するようになっている。そして、付加することを決定した場合には、メールソフトを起動して広告情報をメール本文に合成することで合成画像として生成するようになっている。また、画像処理装置1は、合成画像が生成されると、ユーザのe−mailアドレスに対してメールを送信するようになっている。
【0023】
このように構成されることで、画像処理装置1は、各ジョブに対応して適切な態様で広告をユーザに対して提供することが可能となるので、ジョブの種別にかかわらず宣伝広告を行うことが出来る。すなわち、この場合、全てのジョブに対して広告料を得ることが出来るので、ユーザに対してはジョブの種別にかかわらず料金を負担させない一方で、広告主に対してはジョブの種別にかかわらず広告の機会を提供することが可能となる。
【0024】
ユーザ端末6は、LAN8を介して画像処理装置1及び共有サーバ7と接続されており、それぞれと相互に情報の送受信が可能になっている。また、このユーザ端末6は、通信網10とも接続されており、この通信網10を介して画像処理装置1からのe−mailの受信が可能になっている。また、図示しないがユーザ端末6は、受信したe−mailを格納するための受信BOXを有している。なお、ユーザ端末6は、本実施形態では、1つのみを図示しているが、これに限られず複数用意されてもよい。そして、この場合には各ユーザ端末6がLAN8及び通信網10などの各通信回線に接続されるように構成してもよい。なお、e−mailの受信は、必ずしも通信網10を介して行う必要はなく、例えば、LAN8を介して行うようにしてもよい。
【0025】
共有サーバ7は、LAN8を介してユーザ端末6及び画像処理装置1と接続されており、それぞれと相互に情報の送受信が可能になっている。また、この共有サーバ7は、記憶領域を有しており、画像処理装置1から送信されてきた原稿情報を格納するようになっている。なお、ユーザ端末6が複数ある場合には、共有サーバ7は、それら全てのユーザ端末6とLAN8などの通信回線で接続されており、各ユーザ端末6との情報の送受信が可能となっていることが好ましい。
【0026】
図2は、画像処理装置1の機能ブロック図である。この図2に示すように、画像処理装置1は、上述した操作部2と、原稿を光学的に読み取る読取部11と、LAN8及び通信網10と接続された通信部12と、印刷処理を実行する印刷部13と、ユーザに情報を表示する表示部14と、各処理部25〜27を統括的に制御する制御部15と、後述する対応情報28が格納された対応情報格納部16と、広告情報29が格納された広告情報格納部17と、ユーザのe−mailアドレス30が格納されたアドレス格納部18と、制御部15から出力された情報を格納するBOX19とを有している。
【0027】
操作部2は、ユーザによる操作を受付けるものである。この操作部2は、本実施形態では、液晶ディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたタッチパネルで構成され、このタッチパネルにユーザが各種の設定操作を行うための操作案内画面が表示されるようになっている。なお、この操作案内には、ジョブを要求させるための案内の他、ユーザを特定するためのユーザIDを入力させる案内も含まれる。
【0028】
読取部11は、ユーザによる操作部2への操作に基づいてフィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送して光学的に読み取るものである。また、読取部11は、読み取った原稿を原稿情報として生成するようになっている。なお、このように生成された原稿情報は後述する受付部24に対して送信される。
【0029】
通信部12は、外部インタフェースを有し、LAN8や通信網10等の通信回線を介してユーザ端末6、共有サーバ7及びFAX装置9に接続されている。そして、通信部12は、ユーザ端末6、共有サーバ7及びFAX装置9との情報の送受信が可能に構成されている。
【0030】
印刷部13は、原稿情報を印刷出力するためのものであり、印刷処理を実行する構成を有している。そして、印刷部13によって印刷出力された用紙は、排出口4から排出され排出トレイ5に保持される。また、印刷部13は、制御部15から印刷に関する指示及び画像を受け付けた場合に印刷処理を実行するようになっている。
【0031】
表示部14は、広告情報29を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイで構成される。ここで、表示部14を設置する位置やディスプレイの大きさ等は適宜設計が可能であるが、本実施形態では、上述したように、操作部2がタッチパネルであり液晶ディスプレイを備えているため、操作部2の液晶ディスプレイが表示部14として構成されている。
【0032】
BOX19は、制御部15の後述する出力部27から出力される画像や文書などの情報を格納するためのものである。具体的には、BOX19は、ユーザ個人が使用するために設けられた記憶領域である個人BOX31と、複数のユーザが共有して使用するために設けられた記憶領域である共有BOX32とを有している。そして、個人BOX31には、原稿情報に広告情報が付加された画像が付加画像として格納されるようになっており、一方、共有BOX32には、広告情報が付加されていない原稿情報が格納されるようになっている。
【0033】
アドレス格納部18は、ユーザのe−mailアドレス30が格納されている。このe−mailアドレス30には、ユーザIDが関連づけられており、ユーザが自己のユーザIDを操作部2に入力することで当該ユーザのe−mailアドレス30が特定できるようになっている。
【0034】
広告情報格納部17は、広告情報29を格納するためのものである。この広告情報29は、広告内容に関する画像を含んで構成された画像情報35と、広告内容に関するテキストのみで構成されたテキスト情報36とからなっている。例えば、画像情報35は、広告主が提供する製品の画像と商品説明の文字列とが混合された情報であり、一方、テキスト情報36は、広告主のホームページのURLや商品を宣伝するためのキャッチフレーズなどの情報である。なお、以下の説明では、便宜上、テキスト情報36はURL(Uniform Resource Locator)であるとして説明する。
【0035】
対応情報格納部16は、上述したように、広告の提供態様を示す出力態様とジョブの種別とが対応付けられた対応情報28を格納するものである。対応情報28は、ユーザから要求されたジョブに対応してどのような態様で広告情報29を出力するかを決定するための基準となるものである。すなわち、この対応情報28を参照することによって要求されたジョブの種別に対応する出力態様を特定することが可能になる。詳しくは後述する。
【0036】
次に、制御部15について説明する。受付部25は、操作部2又はユーザ端末6からジョブの要求を受け付ける。また、受付部25は、ジョブの要求を受け付ける際、ユーザを識別するためのユーザIDを操作部2又はユーザ端末6を介してユーザに要求する。そして、受付部25は、ユーザIDを受付けると、ユーザのログインを許可すると共に、アドレス格納部18に格納されたユーザのe−mailアドレス30を特定する。また、受付部25は、読取部11とユーザ端末6のそれぞれから原稿情報を受付ける。
【0037】
決定部26は、受付部25によって受付けられたジョブの要求に基づいて広告情報29の出力態様を決定するものである。すなわち、決定部26は、まず、受付けたジョブの要求に基づいてジョブの種別を特定する。そして、対応情報28を参照し、特定されたジョブの種別に基づいて広告情報29の出力態様を決定する。また、決定部26は、決定された出力態様に基づいて、原稿情報に広告情報29を付加した付加画像又はメール本文に広告情報29を付加した合成画像を生成すべきか否かを決定する。
【0038】
更に、決定部26は、広告情報29の出力態様を決定する際、広告情報29の出力態様が印刷処理を伴うものであった場合については、広告情報29を印刷部13に対して出力することを決定し、また、広告情報29の出力態様が送信を伴うものであった場合には、広告情報29を通信部12に対して出力することを決定する。更に、広告情報29の出力態様が表示部14に表示するものであった場合には、決定部26は、広告情報29を表示部14に対して出力することを決定し、また、広告情報29の出力態様がBOX19に格納するものであった場合には、決定部26は、広告情報29をBOX19に対して出力することを決定する。
【0039】
出力部27は、決定部26による決定結果に基づいて広告情報29を出力するものである。すなわち、出力部27は、決定部26によって付加画像を生成することが決定されると、広告情報格納部17から広告情報29を読み出し、読み出した広告情報29を原稿情報に合成することで付加画像として生成する。そして、出力部27は、生成された付加画像、又は広告情報29が付加されない原稿情報を決定部26の決定結果に従って印刷部13、BOX19、ユーザ端末6又は共有サーバ7に対して出力する。なお、出力部27は、決定部26により広告情報29を表示部14に表示することが決定された場合には、広告情報格納部17から広告情報29を読み出し、読み出した広告情報29を表示部14に出力して表示させる。
【0040】
また、出力部27は、決定部26によって合成画像を生成することが決定されると、広告情報格納部17から広告情報29を読み出すと共にメールソフトを起動し、メール本文に広告情報29を合成することで合成画像として生成する。そして、出力部27は、このようにして生成された合成画像を、決定部26の決定結果に従って通信部12を介してユーザのe−mailアドレスに対して送信する。そして、合成画像がユーザ端末6の受信BOXに格納される。
【0041】
なお、受付部25、決定部26及び出力部27は、具体的には、図示しないが、記憶部に記憶された制御プログラムがCPUによって適宜メモリ上に読み出されて実行されることで、各機能を奏するようになっている。
【0042】
図3は、本実施形態におけるジョブの種別を示したものである。この図3に示すように、ジョブの種別は、「コピー」、「FAX送信」、「スキャン送信」、「BOX保存」及び「印刷出力」の5つの種別がある。以下においては、ジョブの種別毎の具体的な処理を説明する。なお、図2には、各処理における情報の流れが矢印で示してある。
【0043】
まず、ジョブの種別がコピーの場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきコピーの要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0044】
決定部26は、受付部25がコピーの要求を受付けると、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、付加画像又は合成画像を生成すべきか否かを決定する。出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して広告情報29を出力する。なお、具体的に広告情報29をどのように出力するかについては、複数のパターンがあるので後述する対応情報28a(図5)の説明で詳しく述べるが、基本的には、付加画像として印刷出力する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0045】
付加画像として印刷出力する場合には、出力部27は、付加画像を生成し、この付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に送信する。印刷部13は、印刷指示を受付けると、印刷指示と共に受付けた付加画像を印刷出力する。このようにして印刷された用紙は、排出口4から排出され排出トレイ5に保持される。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を印刷部13に印刷させる。
【0046】
次に、ジョブの種別がFAX送信の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきFAX送信の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。決定部26は、対応情報28に基づいて、広告情報29の出力態様を決定する。ここで、本実施形態では、ジョブの種別がFAX送信の場合には、後述する対応情報28b(図6)の説明で詳しく述べるが、出力態様が一意に決まるようになっている。すなわち、この場合の広告情報29の出力態様は、合成画像を生成してe−mail送信することになる。
【0047】
また、決定部26は、付加画像又は合成画像を生成すべきか否かを決定する。すなわち、この場合、決定部26は、合成画像を生成することを決定する。出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出し合成画像を生成してユーザのe−mailアドレスに対して送信する。なお、この場合、出力部27は、原稿情報を、通信部12を介してFAX装置9に送信する。
【0048】
次に、ジョブの種別がスキャン送信の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきスキャン送信の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0049】
決定部26は、受付部25がスキャン送信の要求を受付けると、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、決定された出力態様に基づき、付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。そして、出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して出力態様に基づいて広告情報29を出力する。なお、具体的にどのように出力するかについては複数のパターンがあるので後述する対応情報28c(図7)の説明で詳しく述べるが、基本的には、付加画像としてユーザ端末6に送信する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0050】
付加画像としてユーザ端末6に送信する場合には、出力部27は、付加画像を生成し送信先であるユーザ端末6に対して通信部12を介してLAN8経由で送信する。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を共有サーバ7に送信する。
【0051】
次に、ジョブの種別がBOX保存の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきBOX保存の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0052】
決定部26は、受付部25がBOX保存の要求を受付けると、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、決定された出力態様に基づき、付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。そして、出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して出力態様に基づいて広告情報29を出力する。なお、具体的にどのように出力するかについては複数のパターンがあるので後述する対応情報28d(図8)の説明で詳しく述べるが、基本的には、付加画像として個人BOX31に格納する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0053】
付加画像として個人BOX31に格納する場合には、出力部27は、付加画像を生成して個人BOX31に格納する。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を共有BOX32に格納する。
【0054】
次に、ジョブの種別が印刷出力の場合について説明する。この場合、受付部25は、ユーザ端末6から原稿情報と印刷指示とを受付ける。そして、決定部26は、対応情報28を参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、付加画像又は合成画像を生成すべきか否かを決定する。出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して広告情報29を出力する。なお、具体的に広告情報29をどのように出力するかについては、複数のパターンがあるので後述する対応情報28e(図9)の説明で詳しく述べるが、基本的には、上述したコピーの場合と同様に、付加画像として印刷出力する場合と、合成画像としてe−mail送信する場合と、表示部14に表示させる場合の3つのパターンがある。
【0055】
すなわち、付加画像として印刷出力する場合には、出力部27は、付加画像を生成し、この付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に送信する。印刷部13は、印刷指示を受付けると、印刷指示と共に受付けた付加画像を印刷出力する。このようにして印刷された用紙は、排出口4から排出され排出トレイ5に保持される。合成画像としてe−mail送信する場合には、出力部27は、合成画像を生成し、通信部12を介して通信網10経由でユーザのe−mailアドレスに対して合成画像を送信する。そして、表示部14に表示させる場合には、出力部27は、広告情報29を表示部14に対して送信する。なお、広告情報29を合成画像としてe−mail送信する場合と、広告情報29を表示部14に表示させる場合には、出力部27は、原稿情報を印刷部13に印刷させる。
【0056】
図4は、本実施形態における広告情報29の出力態様の種別を示すものである。この図4に示すように、出力態様は、「裏面印刷」、「裏面縮小印刷」、「モニタ表示」、「メール本文への組込み」、「URL表示」及び「スキャンファイルへの組込み」の6つの種別がある。ここで、「裏面印刷」、「裏面縮小印刷」及び「スキャンファイルへの組込み」は、上述した、付加画像が生成されるパターンであり、また、「メール本文への組込み」及び「URL表示」は、上述した、合成画像が生成されるパターンである。以下、各出力態様の具体的な処理について説明する。なお、図2には、各処理における情報の流れが矢印で示してある。
【0057】
まず、出力態様が「裏面印刷」の場合の具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から広告情報29に含まれる画像情報35を読み出し、原稿情報が表面に、そして、読み出した画像情報35が裏面となるように、原稿情報に画像情報35を合成することで付加画像を生成する。このとき、出力部27は、印刷部数などに基づいて何ページ分の画像情報35を合成すればジョブの対価に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35を原稿情報に合成して付加画像を生成する。そして、出力部27は、生成した付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に対して送信する。印刷部13は、印刷指示と付加画像とを受け付けると、表面には原稿情報を付し、裏面には画像情報35を付すように印刷処理を実行する。
【0058】
次に、出力態様が「裏面縮小印刷」の場合の具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読み出し、原稿情報が表面に、そして、読み出した画像情報35が裏面となるように、原稿情報に画像情報35を合成することで付加画像を生成する。このとき、出力部27は、設定された縮小割合に応じて付加画像を縮小する。また、出力部27は、印刷部数などに基づいて何ページ分の画像情報35を合成すればジョブの対価に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35を原稿情報に合成して付加画像を生成する。そして、出力部27は、生成した付加画像と印刷処理を実行させるための印刷指示とを印刷部13に対して送信する。印刷部13は、表面には所定割合で縮小された原稿情報を付し、裏面には所定割合で縮小された画像情報35を付すように印刷処理を実行する。
【0059】
次に、出力態様が「モニタ表示」の場合の具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読出し表示部14に送信する。そして、表示部14は、受信した画像情報35を液晶ディスプレイに表示する。ここで、画像情報35をどのくらいの時間表示させるかは適宜設計が可能であるが、例えば、印刷部13が印刷処理を完了するまでに表示するように設定しておいても良い。この場合の具体的な構成については、例えば、印刷部13が印刷処理を完了した場合には、印刷部13から出力部27に対して印刷処理の完了を示す完了情報を送信するように構成し、出力部27が当該完了情報を受け取った場合に出力部27から表示部14への画像情報35の送信を終了するようにしても良い。
【0060】
次に、出力態様が「メール本文への組込み」であった場合についての具体的な処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読み出すと共に、ログインしているユーザのユーザIDに基づいてアドレス格納部18に格納されているe−mailアドレスを特定する。そして、メールソフトを起動した後、読み出した画像情報35をメール本文に合成することで合成画像を生成し、生成した合成画像をe−mailアドレス30に対して送信する。このとき、出力部27は、原稿情報のページ数がジョブの対価として画像情報の何ページ分に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35をメール本文に合成して合成画像として生成する。そして、送信された合成画像は、ユーザ端末6の受信BOXに格納される。このことにより、ユーザが受信BOXを開くことによって画像情報35がユーザ端末6のモニタ上に表示されるようになる。
【0061】
次に、出力態様が「URL表示」の場合の処理について具体的に説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から広告情報29に含まれるテキスト情報36を読み出すと共に、ログインしているユーザのe−mailアドレス30をアドレス格納部18から読み出す。そして、メールソフトを起動した後、読み出したテキスト情報36をメール本文に合成することで合成画像を生成し、生成した合成画像をe−mailアドレス30に対して送信する。このことにより、ユーザが受信BOXを開くことによってテキスト情報36であるURLがユーザ端末6のモニタ上に表示されるようになる。このURLは、広告主によって提供される新製品紹介などのウェブページの場所を示すものである。すなわち、ユーザによって当該URLがユーザ端末6のモニタ上でクリックされることで当該ウェブページに画面が移行するので、その結果、ユーザに対して新製品を宣伝することができるようになる。なお、出力態様が「URL表示」の場合には、原稿情報のページ数に関わらず1ページに数種類のURLを付加する程度に合成画像を生成するように構成してもよい。詳しくは、対応情報28での説明で述べる。
【0062】
次に、出力態様が「スキャンファイルへの組込み」であった場合の処理について説明する。この場合、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読出し、読み出した画像情報35を原稿情報に合成することで合成画像を生成する。このとき、出力部27は、原稿情報のページ数がジョブの対価として画像情報の何ページ分に相当するかを算出し、算出されたページ数分の画像情報35を原稿情報に合成して付加画像として生成する。具体的には、上述したように、原稿情報の最終ページの続きに広告情報のページを付加して一つのファイルデータとなるように合成する。そして、出力部27は、生成された付加画像をユーザ端末6又は個人BOX31に送信する。
【0063】
次に、図5〜図9を参照して、ジョブの種別と広告情報29の出力態様との具体的な対応関係について説明する。ここで、上述したように、対応情報28は、ジョブの種別毎に広告情報29の適切な出力態様が対応付けられて構成されている。そして、決定部26は、この対応情報28を参照することで、ジョブの種別に応じて適切な出力態様を決定する。このような構成によれば、各ジョブの種別に対応して適切な態様で広告を提供することが可能となる。そのため、出力態様は、ジョブの種別に対し一意で決められるように構成しても良い。ただし、ジョブの種別に加えて更にジョブの詳細設定にも対応して出力態様が決まるように構成されているほうがより好ましい場合もある。なぜなら、ジョブの詳細設定にも対応して出力態様を決定することにより、単にジョブの種別に基づいて出力態様を決定するよりも適切にユーザに対して広告を提供できるようになるからである。
【0064】
図5〜図9は、そのような詳細設定も含めて出力態様が対応付けられた対応情報28をジョブの種別毎に具体的に示したものである。すなわち、図5は、ジョブの種別が「コピー」の場合の対応情報28aを示している。図6は、ジョブの種別が「FAX送信」の場合の対応情報28bを示している。図7は、ジョブの種別が「スキャン送信」の場合の対応情報28cを示している。図8は、ジョブの種別が「BOX保存」の場合の対応情報28dを示している。図9は、ジョブの種別が「印刷出力」の場合の対応情報28eを示している。以下、順を追って説明する。
【0065】
図5は、ジョブの種別がコピーの場合の対応情報28aを示すものである。この対応情報28aは、ユーザによって要求されたジョブの種別がコピーの場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、対応情報28aは、複数の項目からなり、具体的には、ジョブの種別を示す「ジョブ種別」と、そのジョブについての詳細な設定項目である「詳細設定」と、広告の提供態様を示す「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「部数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に出力態様が対応付けられている。以下、具体的に説明する。
【0066】
「ジョブ種別」は、ユーザから要求されたジョブの種別である。この対応情報28aでは、「ジョブ種別」は、ジョブの種別がコピーの場合であるので「コピー」になっている。
【0067】
「ジョブ設定内容」は、ジョブの詳細設定であり、一般的な画像処理装置1が通常備えている機能に対応して出力態様が決められるように設定されたものである。本実施形態では、「ジョブ設定内容」は、複数の種別を有しており、具体的には、「片面印刷」、「両面印刷」、「拡大連写」、「薄紙印刷」及び「Nin1印刷」の5つの種別からなる。以下、それぞれについて説明する。
【0068】
「片面印刷」は、用紙の片面にのみに原稿情報を印刷する印刷態様である。「両面印刷」は、用紙の両面に原稿情報を印刷する印刷態様である。「拡大連写」は、複数の用紙で一つの画像を表すように原稿情報を印刷する印刷態様である。「薄紙印刷」は、比較的紙の厚さが薄い場合(例えば、坪量40g/m2以下)に原稿情報を印刷する印刷態様である。「Nin1印刷」は、原稿情報のNページ分を用紙の1ページ分に納めるように縮小して印刷する印刷態様である。なお、これら複数の種別を組み合わせることも可能である。例えば、「片面印刷」と「Nin1印刷」とを組み合わせることにより、原稿情報のNページ分を用紙の1ページ分に納めるように縮小した片面印刷を行うことができる。
【0069】
次に、もう一つの詳細設定の種別である「部数」について説明する。この「部数」は、印刷部数を示すものであり、本実施形態では、「1部印刷」と「複数部印刷」の2つの種別からなる。なお、2部以上は全て「複数部印刷」に含まれる。また、「部数」は、上述した「ジョブ設定内容」の種別毎に「一部印刷」と「複数部印刷」とがそれぞれ対応付けられている。そして、これら「一部印刷」及び「複数部印刷」の各種別に応じて以下に説明する「出力態様」が設定されている。
【0070】
すなわち、対応情報28aにおける広告情報29の「出力態様」は、図5に示すように、「裏面印刷」、「モニタ表示」、「URL表示」及び「裏面縮小印刷」の4つの種別を有している。ここで、対応情報28aでは、最も宣伝効果を向上させるのに好ましいと考えられる出力態様がジョブの詳細設定に対応付けられている。具体的には、対応情報28aにおける「ジョブの詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。
【0071】
まず、「ジョブ設定内容」が「片面印刷」の場合における対応関係について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は「裏面印刷」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、「片面印刷」の場合は、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが、最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0072】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は「モニタ表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、複数部を印刷する場合には、一般的に、ユーザは、操作部2への所定の操作をすませた後、全ての印刷物が排出トレイ5に排出されるまでの間、操作部2の前で暫く待つと考えられる。すなわち、この場合には、出力態様としては、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も宣伝効果を期待することができると考えられるからである。
【0073】
次に、「ジョブ設定内容」が「両面印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、「ジョブ設定内容」が「両面印刷」である場合には、当然ながら用紙の裏面にも原稿情報が印刷されることになる。この場合に、仮に広告情報29の出力態様として裏面印刷を設定すると、原稿情報と画像情報35とが重なって裏面に印刷されてしまい読みづらくなる。また、この場合は、「ジョブ設定内容」が「一部印刷」であるので、印刷部13の処理時間が比較的短くユーザは直ぐに印刷された用紙を持ち去ると考えられるので、仮に出力態様をモニタ表示に設定したとしても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間が比較的短く、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0074】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も宣伝効果を期待することができると考えられるからである。
【0075】
次に、「ジョブ設定内容」が「拡大連写」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は「URL表示」となるように対応付けられている。これは次の理由による。すなわち、拡大連写は、複数の用紙で一つの画像を表すように印刷する印刷態様であるので、用途としては、ポスターなどの掲示用に使用されることが多く、片面印刷された場合のように用紙を重ねて綴じたりすることは一般的には行われない。そのため、ユーザは、拡大連写によって印刷された用紙の裏面を意識して見ることは少ないと考えられる。また、そのような用途で裏面に広告を付してしまうと裏写りが問題となってしまうケースも生じ得るし、更には、用紙を重ねる部分(いわゆるのりしろ)に遮られて画像情報35の一部が表れなくなってしまう恐れもある。そのため、拡大連写の場合に出力態様を裏面印刷に設定するよりも、他の、確実にユーザに対して広告を提供できる出力態様を設定する方が宣伝効果をより期待できる。また、この場合は、「部数」が「一部印刷」であるため、上述したように、ユーザの待ち時間が比較的短く出力態様としてモニタ表示を設定しても広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0076】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も好ましいと考えられるからである。
【0077】
次に、「ジョブ設定内容」が「薄紙印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。これは次の理由による。すなわち、薄紙印刷に用いられる用紙は、その厚さが薄いため、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像が表面に透けてしまう恐れがある。また、「部数」が「一部印刷」の場合であるので、上述したように出力態様としてモニタ表示を設定しても広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0078】
これに対して、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、繰り返しになるが、ユーザの待ち時間である印刷処理の実行中に表示部14において広告を表示することが最も好ましいと考えられるからである。
【0079】
次に、ジョブ設定内容が「Nin1印刷」の場合について説明する。ここで、この「Nin1印刷」場合には、「部数」が「一部印刷」であるか否かに加えて、更に、片面印刷か両面印刷かも加味して出力態様が対応付けられている。そこでまず、「Nin1印刷」であってかつ「一部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時に「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。
【0080】
このように対応付けられている理由は、上述した「ジョブ設定内容」が「片面印刷」の場合と同様である。すなわち、片面印刷の場合には、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが、最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。一方、両面印刷時には「URL表示」となるように対応付けられている。これは以下の理由による。すなわち、この場合に、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像と原稿情報とが重なってしまい読みづらくなる。また、この場合は「部数」が「一部印刷」の場合でありユーザの待ち時間も短いため、この場合に出力態様をモニタ表示に設定しても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間が比較的短く、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0081】
次に、「Nin1印刷」であってかつ「複数部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時には、「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが、最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。一方、両面印刷のときには「モニタ表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、ユーザの待ち時間にモニタに広告を提供することが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0082】
図6は、ジョブの種別がFAX送信の場合の対応情報28bを示すものである。この対応情報28bは、ユーザによって要求されたジョブの種別がFAX送信の場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、この図6に示すように、対応情報28bには、詳細設定は設定されておらず、「ジョブ種別」である「FAX送信」には、一意に広告情報29の「出力態様」として「URL表示」が対応付けられている。
【0083】
このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、FAX送信の場合、画像情報35の印刷処理は、FAX装置9等の外部機器によって実行されることになるので、仮に付加画像をFAX送信した場合には受信者に広告を読ませることになるし、更に、画像情報35の印刷処理にかかるコストについても当該受け取った者に負担させることになるので実情に沿わない。また、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、FAX送信の場合は、印刷処理を行わないので比較的処理時間が短いことに伴い、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまう。すなわちこの場合、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもある。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0084】
図7は、ジョブの種別がスキャン送信の場合の対応情報28cを示すものである。この対応情報28cは、ユーザによって要求されたジョブの種別がスキャン送信の場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、この対応情報28cは、複数の項目からなり、具体的には、ジョブの種別を示す「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「ページ数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に広告情報29の「出力態様」が対応付けられている。以下、具体的に説明する。
【0085】
「ジョブ種別」は、この対応情報28cのジョブがスキャン送信の場合であるので、「スキャン送信」になっている。「ジョブ設定内容」は、「ユーザ端末に送信」と「共有サーバに送信」の2つの種別からなる。ここで、「ユーザ端末に送信」は、原稿情報がユーザ端末6に送信されることを示しており、一方、「共有サーバに送信」は、原稿情報が共有サーバ7に送信されることを示している。「ページ数」は、原稿情報のページ数を示している。本実施形態では、「ページ数」の項目は、「1ページ」と、2ページ以上を示す「複数ページ」とからなる。「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」、「メール本文への組込み」及び「URL表示」の3つの種別を有している。
【0086】
ここで、対応情報28cでは、「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。すなわち、図7に示すように、「ジョブ設定内容」が「ユーザ端末に送信」の場合は、「ページ数」が「1ページ」の場合であると「複数ページ」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」が対応付けられている。
【0087】
このように対応付けられている理由は次の通りである。すなわち、原稿情報のページ数が増えると処理すべき情報量も増えることになるが、それに伴い、ジョブの対価も高額になっていくので、その額に見合った広告の分量をユーザに対して提供する必要が出てくる。しかしこの場合、ユーザ端末6への出力を要求したユーザは、ジョブの対価の支払負担を免れているという恩恵を受けるので、当該ユーザに対しては、ジョブの対価に応じた分量の広告を提供しても何の問題もない。そのため、送信先がユーザ端末6であった場合には、原稿情報のページ数に関わらず原稿情報に広告情報が付加された付加画像をユーザ端末6に送信することが最も好ましい広告の提供態様だと考えられる。このような理由により上記のように対応付けられている。
【0088】
これに対して、「ジョブ設定内容」が「共有サーバに送信」の場合には、「ページ数」が「1ページ」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」が対応付けられている。一方、「ページ数」が「複数ページ」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」が対応付けられている。すなわち、この場合、上述した「ユーザ端末に送信」の場合とは異なり、原稿情報に画像情報35が付加された付加画像は生成されず、共有サーバ7には原稿情報のみが送信されるようになっている。そして、広告情報29が出力態様に応じてユーザのe−mailアドレスに対して送信されるようになっている。具体的には、「出力態様」が「メール本文への組込み」であった場合には、画像情報35がメール本文に合成されてユーザのe−mailアドレスに対して送信される。一方、「出力態様」が「URL表示」であった場合には、テキスト情報36がメール本文に合成されてユーザのe−mailアドレスに対して送信される。
【0089】
ここで、このように構成されている理由は以下の通りである。すなわち、共有サーバ7は、複数のユーザが共有して使用するものであるため、当然ながら共有サーバ7への出力を要求したユーザ以外のユーザもこの共有サーバ7を使用することになる。このような場合に、それらのユーザ全てに対して広告を提供するとなると、ジョブの対価以上に広告主に広告の提供機会を与えることになってしまう。そのため、送信先が共有サーバ7であった場合には、広告情報29が付加されていない原稿情報を共有サーバ7に送信するようになっている。
【0090】
ただし、原稿情報のページ数が増えると、それに伴いジョブの対価も高額になっていくので、その分、画像情報35のページ数も増やす必要が出てくる。このとき、画像情報35のページ数が増えたことでメール本文の情報量が多くなるとシステム上の負担が大きくなることで、e−mailの送受信に時間がかかったり、或いはCPUの処理速度次第ではあるがユーザ端末6においてメール本文を展開するのに時間がかかってしまうことになり、ユーザの業務に支障を来す恐れが出てくる。そこで、本実施形態では、原稿情報のページ数が1ページの場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、原稿情報のページ数が複数ページの場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成されている。このようにすることで、原稿情報が複数ページであった場合にも、テキスト情報36をメール本文に付加することでメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止でき、適切にユーザに対して広告を提供することができるようになる。ただし、原稿情報のページ数と広告情報29の出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0091】
図8は、ジョブの種別がBOX保存の場合の対応情報28dを示すものである。この対応情報28cは、ユーザによって要求されたジョブの種別がBOX保存の場合に広告情報29の出力態様を決定するための基準となる。ここで、対応情報28dは、複数の項目からなり、具体的には、ジョブの種別を示す「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「ページ数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に広告情報29の「出力態様」が対応付けられている。以下、具体的に説明する。なお、対応情報28dは、上述した、対応情報28cと同じ内容を含むので重複する説明を省略する。
【0092】
「ジョブ種別」は、この対応情報28dのジョブがBOX保存の場合であるので、「BOX保存」になっている。「ジョブ設定内容」は、「個人BOXに格納」と「共有BOXに格納」の2つの種別からなる。「ページ数」は、本実施形態では、「1ページ」と、「複数ページ」の2つの種別からなる。「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」、「メール本文への組込み」及び「URL表示」の3つの種別を有している。
【0093】
ここで、対応情報28dでは、「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。すなわち、図8に示すように、「ジョブ設定内容」が「個人BOXに保存」の場合は、「ページ数」が「1ページ」の場合であると「複数ページ」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」が対応付けられている。この理由は、上記「スキャン送信」の場合と同様である。すなわち、ユーザ端末6への出力を要求したユーザは、ジョブの対価の支払負担を免れているという恩恵を受けるので、当該ユーザに対しては、ジョブの対価に応じた分量の広告を提供することが最も好ましい広告の提供態様だと考えられるからである。
【0094】
これに対して、「ジョブ設定内容」が「共有BOXに格納」の場合には、「ページ数」が「1ページ」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」が対応付けられている一方で、「ページ数」が「複数ページ」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」が対応付けられている。この理由についても、上記「スキャン送信」の場合と同様である。すなわち、原稿情報のページ数が増えると、それに伴いジョブの対価も高額になっていくので、その分、画像情報35のページ数も増やす必要が出てくる。このとき、画像情報35のページ数が増えたことでメール本文の情報量が多くなると、e−mailの送受信に時間がかかったり、或いはCPUの処理速度次第ではあるがユーザ端末6においてメール本文を展開するのに時間がかかってしまうことになり、ユーザの業務に支障を来す恐れが出てくる。そこで、本実施形態では、原稿情報のページ数が1ページの場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、原稿情報のページ数が複数ページの場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成されている。ただし、原稿情報のページ数と広告情報29の出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0095】
図9は、ジョブの種別が印刷出力の場合の対応情報28eを示すものである。この対応情報28eは、ユーザによって要求されたジョブの種別が印刷出力の場合に出力態様を決定するための基準となる。ここで、対応情報28eは、複数の項目からなり、具体的には、「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「ジョブ設定内容」と「部数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定毎」に広告情報29の「出力態様」が対応付けられている。以下、具体的に説明する。なお、対応情報28eは、上述した対応情報28aと同じ内容を含むので重複する説明を省略する。
【0096】
「ジョブ種別」は、この対応情報28eのジョブが印刷出力の場合であるので、「印刷出力」になっている。「ジョブ設定内容」は、複数の種別を有しており、具体的には、「片面印刷」、「両面印刷」、「拡大連写」、「薄紙印刷」及び「Nin1印刷」の5つの種別を有している。また、「部数」は、本実施形態では、「1部印刷」と「複数部印刷」の2つの種別からなる。なお、2部以上は全て「複数部印刷」に含まれる。「出力態様」は、「裏面印刷」、「メール本文への組込み」、「URL表示」、及び「裏面縮小印刷」の4つの種別を有している。そして、これら「出力態様」は、「詳細設定」毎に対応づけられている。
【0097】
ここで、対応情報28eにおける「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。まず、「ジョブ設定内容」が「片面印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合であると「複数部印刷」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は「裏面印刷」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、以下の通りである。すなわち、片面印刷の場合は、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0098】
なお、ジョブ種別が「コピー」の場合には、上述したように「部数」が「複数部印刷」のときには出力態様として「モニタ表示」が対応付けられおり、ジョブ種別が「コピー」の場合と「印刷出力」の場合とで「出力態様」が異なるように対応付けられている。この理由は以下の通りである。すなわち、ジョブ種別が「印刷出力」の場合には、一般的に、ユーザは、ユーザ端末6を操作して印刷出力を要求した後に、印刷処理が完了した頃合いを見計らって画像処理装置1に近づき、そして排出トレイ5から直ちに用紙を持ち去ってしまうことになると考えられる。すなわち、この場合、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくる。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「裏面印刷」が設定されている。
【0099】
次に、「ジョブ設定内容」が「両面印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。一方、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、上述した、ジョブ種別が「スキャン送信」の場合の対応情報28cの説明で述べた考え方と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供できるので、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。ただし、印刷部数と広告情報29の出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0100】
なお、この場合に、出力態様として「裏面印刷」が対応付けられていないのは、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、原稿情報と画像情報35とが裏面で重なってしまい読みづらくなる。また、「モニタ表示」が対応付けられていないのは、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。
【0101】
次に、「ジョブ設定内容」が「拡大連写」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。一方、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、上記「両面印刷」の場合と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供できるので、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。
【0102】
なお、この場合に、出力態様として「裏面印刷」が対応付けられていないのは以下の理由による。すなわち、対応情報28aで説明したように、拡大連写は、複数の用紙で一つの画像を表すように印刷する印刷態様であるので、用途としては、ポスターなどの掲示用に使用されることが多く、片面印刷された場合のように用紙を重ねて綴じたりすることは一般的には行われない。そのため、ユーザは、拡大連写によって印刷された用紙の裏面を意識して見ることは少ないと考えられる。また、そのような用途で裏面に広告を付してしまうと裏写りが問題となってしまうケースも生じ得るし、更には、用紙を重ねる部分(いわゆるのりしろ)に遮られて画像情報35の一部が表れなくなってしまう恐れもあるからである。また、出力態様として「モニタ表示」が対応付けられていないのは、上記「両面印刷」の場合と同様に、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。
【0103】
次に、「ジョブ設定内容」が「薄紙印刷」の場合について説明する。この場合、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。一方、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」となるように対応付けられている。このように対応付けられている理由は、上記「両面印刷」及び「拡大連写」の場合と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供できるので、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。
【0104】
なお、この場合に、出力態様として「裏面印刷」が対応付けられていないのは以下の理由による。すなわち、対応情報28aで説明したように、薄紙印刷に用いられる用紙は、その厚さが薄いため、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像が表面に透けてしまう恐れがあるからである。また、出力態様として「モニタ表示」が対応付けられていないのは、上記「両面印刷」及び「拡大連写」の場合と同様に、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。
【0105】
次に、ジョブ設定内容が「Nin1印刷」の場合について説明する。ジョブ設定内容が「Nin1印刷」の場合には、「部数」が「一部印刷」であるか否かに加えて、更に、片面印刷か両面印刷かも加味して出力態様が対応付けられている。そこでまず、「Nin1印刷」であってかつ「一部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時に「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。ここで、このように対応付けられている理由は以下の通りである。すなわち、片面印刷の場合には、上述したように、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。
【0106】
一方、両面印刷時には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」となるように対応付けられている。これは以下の理由による。すなわち、この場合に、仮に出力態様として裏面印刷を設定すると、裏面に付した広告画像と原稿情報とが重なってしまい読みづらくなる。また、この場合は「ジョブ種別」が「印刷出力」であり、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「メール本文への組込み」が設定されている。
【0107】
次に、「Nin1印刷」であってかつ「複数部印刷」の場合について説明する。この場合、「出力態様」は、片面印刷時には、「裏面縮小印刷」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、裏面には原稿情報が印刷されないので当該裏面に広告を付すことが最も宣伝効果を期待できる広告態様だと考えられるからである。一方、両面印刷時には「URL表示」となるように対応付けられている。この理由は、上述したように、この場合は「ジョブ種別」が「印刷出力」の場合であり、仮に出力態様としてモニタ表示を設定した場合を想定してみても、ユーザが表示部14に表示された広告を見るための時間も比較的短くなってしまうので、広告料に見合う程度まで宣伝時間を確保できない恐れもでてくるからである。そこで、確実にユーザに対して広告を提供することが出来る最も好ましい出力態様として「URL表示」が設定されている。
【0108】
ここで、ジョブ設定内容が「Nin1印刷」であって、かつ両面印刷時には、「部数」が「一部印刷」の場合には、「出力態様」として「メール本文への組込み」が対応付けられている一方で、「部数」が「複数部印刷」の場合には、「出力態様」として「URL表示」が対応付けられているが、この理由は、上記「両面印刷」や「拡大連写」での説明と同様である。すなわち、印刷部数が一部印刷の場合にのみ、メール本文に画像情報35を付加するように出力態様を設定し、印刷部数が複数部印刷の場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成することで、印刷部数が複数部印刷であった場合にメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止できるので、印刷部数が一部印刷の場合と同様に速やかにユーザに対して広告を提供でき、最も宣伝効果が期待できると考えられるからである。
【0109】
図10、図11は、上記のように構成される画像処理装置1において実行される処理手順を示したフローチャートである。以下、フローチャートを参照しつつ処理手順について説明する。
【0110】
まず、図10に示すように、受付部25は、操作部2又はユーザ端末6からジョブの要求を受付ける(ステップS1)と共に、ユーザIDを受付けると(ステップS2)、次に、決定部26は、受付けたジョブの要求に基づいてジョブの種別を特定する(ステップS3)。このとき、受付部25は、読取部11又はユーザ端末6から原稿情報を取得する(ステップS4)。
【0111】
そして、決定部26は、特定されたジョブの種別が「FAX送信」以外の場合には(ステップS5のYES)、受付けたジョブの要求に基づいてジョブの詳細設定を特定する(ステップS6)。そして、決定部26は、対応情報28を参照し(ステップS7)、特定したジョブの種別と詳細設定とに基づいて広告情報29の出力態様を決定する(ステップS8)。このとき、上述したように、決定部26は、決定された出力態様に応じて付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。すなわち、ジョブの種別が「FAX送信」の場合には(ステップS5のNO)、一意に出力態様が決められているので(図6参照)、決定部26は、詳細設定を特定することなく直ちに対応情報28を参照して(ステップS7)、出力態様を決定する(ステップS8)。
【0112】
次に、決定部26は、広告情報29の出力態様が「URL表示」である否かを判断する(ステップS9)。そして、出力態様が「URL表示」である場合には(ステップS9のYES)、決定部26は、合成画像を生成することを決定する(ステップS10)と共に、出力先を通信部12に決定する(ステップS11)。出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17からテキスト情報36を読み出す(ステップS12)と共に、ユーザIDに基づいてアドレス格納部18からe−mailアドレス30を特定して読み出す(ステップS13)。そして、出力部27は、メールソフトを起動しテキスト情報36をメール本文に合成して合成画像として生成し(ステップS14)、特定されたe−mailアドレス30に対して通信部12を介して送信する(ステップS15)。
【0113】
一方、決定された出力態様が「URL表示」でない場合には(ステップS9のNO)、図11に示すように、決定部26は、決定された出力態様が「メール本文への組込み」であるか否かを判断する(ステップS16)。そして、出力態様が「メール本文への組込み」である場合には(ステップS16のYES)、決定部26は、合成画像を生成することを決定する(ステップS17)と共に、出力先を通信部12に決定する(ステップS18)。
【0114】
次に、出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17から画像情報35を読み出す(ステップS19)と共に、ユーザIDに基づいてアドレス格納部18からe−mailアドレス30を特定して読み出す(ステップS20)。そして、出力部27は、メールソフトを起動して広告情報格納部17から読み出した画像情報35をメール本文に合成して合成画像として生成する(ステップS21)。出力部27は、このようにして生成された合成画像を、特定したe−mailアドレス30に対して通信部12を介して送信する(ステップS15(図10))。
【0115】
これに対して、出力態様が「メール本文への組込み」でない場合には(ステップS16のNO)、決定部26は、決定された出力態様が「モニタ表示」であるか否かを判断する(ステップS22)。そして、出力態様が「モニタ表示」である場合には(ステップS22のYES)、決定部26は、出力先を表示部14に決定する(ステップS23)。次に、出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17から画像情報35を読み出す(ステップS24)と共に、表示部14に画像情報35を送信する(ステップS25)。このことにより表示部14には、画像情報35が表示される。なお、出力態様が「モニタ表示」である場合には(ステップS22のYES)、決定部26によって付加画像及び合成画像の何れも生成しないことが決定されるように構成してもよい。
【0116】
次に、決定部26は、決定された出力態様が「モニタ表示」でない場合には(ステップS22のNO)、残る出力態様は全て付加画像を生成する処理を伴うので、付加画像を生成することを決定する(ステップS26)。ここで、上述した構成では、広告情報29の出力態様を決定した後に、それぞれの出力態様毎に付加画像及び合成画像を生成するか否かを決定するようになっていたが、このフローチャートに示すように、残る出力態様が全て付加画像を生成する処理を伴う場合には、処理の効率化を図る観点から、この時点で付加画像を生成することを決定するようにしても良い。
【0117】
次に、決定部26は、出力態様が印刷処理を伴うものか否かを判断する(ステップS27)。なお、印刷処理を伴う出力態様とは、「裏面印刷」及び「裏面縮小印刷」である。そして、決定部26は、出力態様が印刷処理を伴うものである場合(ステップS27のYES)には、出力先を印刷部13に決定する(ステップS28)。そして、出力部27は、決定部26の決定に従って、広告情報格納部17から画像情報35を読み出す(ステップS29)と共に、読み出した画像情報35を原稿情報と合成して付加画像として生成する(ステップS30)。そして、出力部27は、印刷部13に対し印刷処理を実行させるための指示と付加画像とを送信する(ステップS31)。このことにより、印刷部13によって付加画像が印刷出力される。
【0118】
一方、決定された出力態様が印刷処理を伴うものでない場合には(ステップS27のNO)、残る出力態様は、ジョブの種別が「スキャン送信」の場合の「スキャンファイルへの組込み」と、ジョブの種別が「BOX保存」の場合の「スキャンファイルへの組込み」の2つの出力態様のみであり(図7、図8参照)、何れも原稿情報の最終ページの続きに画像情報35のページを付加して一つのファイルデータとして付加画像を生成するものである。そのため、決定部26が送信先を決定する前に、まず、出力部27は、広告情報格納部17から画像情報35を読み出すと共に(ステップS32)、読み出した画像情報35を原稿情報に合成して付加画像として生成する(ステップS33)。
【0119】
そして、決定部26は、ジョブの種別が「BOX保存」であるか否かを決定する(ステップS34)。決定部26は、決定されたジョブ種別が「BOX保存」である場合には(ステップS34のYES)、出力先を個人BOX31に決定する(ステップS35)。出力部27は、決定部26の決定結果に従い付加画像を個人BOX31に格納する(ステップS36)。一方、決定部26は、決定されたジョブ種別が「BOX保存」でない場合には(ステップS34のNO)、出力先を通信部12に決定する(ステップS37)。出力部27は、決定部26の決定結果に従い通信部12を介して付加画像をユーザ端末6に送信する(ステップS38)。以上のようにして全ての処理が終了する。
【0120】
以上のように、本実施形態の画像処理装置1は、画像情報35を含む広告情報29を格納する広告情報格納部17と、広告の提供態様を示す出力態様とジョブの種別とが対応付けられた対応情報28を格納する対応情報格納部16と、制御部15とを有する。そして、受付部25によってユーザからジョブに関する要求が受付けられると、決定部26は、対応情報28に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する出力態様を対応情報格納部16から読み出し、読み出した出力態様に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する。そして、出力部27は、広告情報格納部17から広告情報29を読み出して、決定された提供態様に基づいて、広告情報29を出力する構成を有している。
【0121】
このような構成によれば、画像処理装置1は、広告の提供態様を示す出力態様とジョブの種別とが対応付けられた対応情報28を有しているので、決定部26は、対応情報28を参照することで、要求されたジョブの種別に対応する広告情報29の出力態様を決定することが出来る。そして、出力部27は、決定された出力態様に基づいて広告情報29を出力することが可能となるので、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。その結果、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することで、ジョブの種別にかかわらず、ユーザに対しては金銭的な負担を課さない一方で、広告主に対しては、宣伝広告の機会を確保することができる。
【0122】
また、本実施形態では、決定部26は、対応情報28に基づいて提供すべき広告を印刷部13に出力するか又は通信部12に出力するかを選択的に決定する構成を有している。そのため、要求されたジョブが印刷処理を実行するものであっても、ユーザ端末6又は共有サーバ7への送信を実行するものであっても適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0123】
また、本実施形態では、画像処理装置1は、ユーザに対して各種情報を表示する表示部14を更に有している。そして、決定部26は、対応情報28に基づいて、提供すべき広告を表示部14に表示させるか否かを決定する構成を有している。そのため、ユーザが操作部2への所定の操作をすませた後、全ての印刷物が排出トレイ5に排出されるまでの間を利用して、表示部に広告を提供することが出来る。このように、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0124】
また、本実施形態では、画像処理装置1は、e−mailアドレス30が格納されたアドレス格納部18を更に有している。そして、決定部26は、対応情報28に基づいて提供すべき広告をe−mailアドレス30に対して送信するか否かを決定する構成を有している。そのため、画像処理装置1は、ジョブを要求したユーザのe−mailアドレス30に対して広告を提供することが出来る。このことにより、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0125】
また、本実施形態では、広告情報29には、広告に関連するテキスト情報36が更に含まれている。そして、決定部26は、対応情報28に基づいてテキスト情報をe−mailアドレス30に対して送信する構成を有している。そのため、要求された原稿情報の容量が大きく、それに伴い提供すべき広告情報29のページも多くなる場合には、ユーザ端末6上でメール本文を展開するのに時間を要するなどシステム上の負担がかかる場合があるが、本実施形態では、広告に関するURLをe−mailアドレス30に対して送信する構成を有しているので、そのような不具合が無くかつ確実に広告をユーザに提供することが出来る。その結果、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となる。
【0126】
また、本実施形態では、出力部27によって出力された広告情報29を格納するBOX19を更に有している。そして、決定部26は、対応情報28に基づいて広告情報29をBOX19に格納するか否かを決定する。また、出力部27は、格納することが決定された場合には、広告情報29をBOX19に格納する。そのため、要求されたジョブが、原稿情報のBOX19への保存であった場合にも、画像処理装置1は、当該ジョブに対応して付加画像をBOX19に格納することが可能になっている。すなわち、画像処理装置1は、実行するジョブに応じて適切にユーザに対して広告を提供することが可能となっている。
【0127】
また、本実施形態では、対応情報28は、ジョブの種別毎に複数の詳細設定が更に関連づけられ、当該詳細設定毎に出力態様が関連づけられている。そして、決定部26は、要求されたジョブの種別と詳細設定とに対応する出力態様を対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する構成を有している。そのため、画像処理装置1は、ジョブの種別のみならず詳細設定にも対応して付加画像を生成することが可能となる。その結果、画像処理装置1は、ユーザに広告を確実に提供することが出来るので、効率的に宣伝効果を向上させることが可能となっている。
【0128】
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0129】
例えば、上述した実施形態では、ジョブ種別がスキャン送信の場合には、LAN8を介してユーザ端末6に対して付加画像を送信するように構成されていたが、複数のユーザに対して個別に原稿情報を送信したい場合には、通信網10を利用して各ユーザのe−mailアドレス30に対して当該原稿情報を送信するように設定してもよい。図12には、このようなジョブ種別として「e−mail送信」を設定した場合の対応情報28fを示してある。
【0130】
まず、対応情報28fについて説明する。この対応情報28fは、複数の項目からなり、具体的には、「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の3つの項目がある。更に、「詳細設定」は、「送信先」と「ページ数」の2つの項目がある。そして、これら「詳細設定」毎に「出力態様」が対応付けられている。ここで、「送信先」には「自分への送信」と「他人への送信」との2つの種別を有する。すなわち、「自分への送信」は、ジョブを要求したユーザ本人のe−mailアドレスに対して原稿情報を送信するための詳細設定であり、一方、「他人への送信」は、ジョブを要求したユーザ以外のe−mailアドレスに対して原稿情報を送信するための詳細設定である。以下、各対応関係について具体的に説明する。なお、対応情報28fは、上述した、対応情報28a〜eと同じ内容を含むので重複する説明を省略する。
【0131】
対応情報28fでは、「詳細設定」と「出力態様」との対応関係は、次のようになる。すなわち、図12に示すように、「送信先」が「自分への送信」の場合は、「ページ数」が「1ページ」の場合であると「複数ページ」の場合であるとにかかわらず、「出力態様」は、「スキャンファイルへの組込み」が対応付けられている。
【0132】
このように対応付けられている理由は次の通りである。すなわち、原稿情報のページ数が増えると処理すべき情報量も増えることになるが、それに伴い、ジョブの対価も高額になっていくので、その額に見合った広告の分量をユーザに対して提供する必要が出てくる。しかしこの場合、ジョブを要求したユーザは、ジョブの対価の支払負担を免れているという恩恵を受けるので、当該ユーザに対しては、ジョブの対価に応じた分量の広告を提供しても何の問題もない。そのため、送信先がジョブを要求した本人であった場合には、原稿情報のページ数に関わらず原稿情報に広告情報が付加された付加画像を当該ユーザのe−mailアドレス30に対して送信することが最も好ましい広告の提供態様だと考えられる。
【0133】
これに対して、「送信先」が「他人への送信」の場合には、「ページ数」が「1ページ」の場合には、「出力態様」は、「メール本文への組込み」が対応付けられている一方で、「ページ数」が「複数ページ」の場合には、「出力態様」は、「URL表示」が対応付けられている。このように構成されている理由は、以下の通りである。すなわち、「詳細設定」が「他人への送信」の場合は、ジョブを要求したユーザ以外の者に対して原稿情報が送信されるので、このような場合に、広告情報を付して他人に読ませることになるのは実情に沿わない場合が多いと考えられる。そこで、このような場合には、ジョブを要求した本人に対して広告情報29が送信されるようになっている。一方、他人のe−mailアドレス30に対しては原稿情報が送信される。
【0134】
ここで、ジョブを要求したユーザ本人のe−mailアドレス30に対して広告情報29を送信する場合であっても、原稿情報のページ数が増えると、それに伴いジョブの対価も高額になっていくので、その分、広告情報29のページ数も増えることになる。そして、メール本文に合成された広告情報29のページ数が増え処理すべき情報量が多くなると、CPUの処理速度次第ではあるがユーザ端末6においてメール本文を展開するのに時間がかかり、ユーザの業務に支障を来す恐れが出てくる。そこで、本実施形態では、原稿情報のページ数が1ページの場合にのみ、メール本文に広告情報29を付加するように出力態様を設定し、原稿情報のページ数が複数ページの場合にはメール本文にはテキスト情報36としてURLのみを原稿情報に付加するように構成されている。このようにすることで、原稿情報が複数ページであった場合にも、テキスト情報36をメール本文に付加することでメール本文の情報量が大きくなりすぎることを防止でき、適切にユーザに対して広告を提供することができるようになる。ただし、原稿情報のページ数と出力態様との対応関係は、上記に限定されず適宜設計が可能である。
【0135】
次に、ジョブ種別がe−mail送信の場合の具体的な処理について説明する。この場合、受付部25は、ユーザによる操作部2の操作に基づきe−mail送信の要求を受付ける。そして受付部25は、読取部11を起動させる。読取部11は、フィーダ部3にセットされた原稿を自動搬送した後、光学的に読み取ることによって原稿情報を生成する。そして、読取部11は、原稿情報を受付部25に送信する。
【0136】
決定部26は、受付部25がe−mail送信の要求を受付けると、対応情報28fを参照して、ジョブの種別に基づき広告情報29の出力態様を決定する。そして、決定部26は、決定された出力態様に基づき、付加画像又は合成画像を生成するか否かを決定する。そして、出力部27は、決定部26による決定結果に基づき広告情報格納部17から広告情報29を読み出して出力態様に基づいて広告情報29を出力する。
【0137】
その他、対応情報28での「ジョブ種別」、「詳細設定」及び「出力態様」の設定及びこれらの対応関係は、画像処理装置1の備えている機能や用途によって、適宜変更が可能である。また、変更が可能になるように、操作部2又はユーザ端末6の操作に基づき対応情報28が書き換え可能になるように構成されていても良い。
【符号の説明】
【0138】
1 画像処理装置
2 操作部
3 フィーダ部
4 排出口
5 排出トレイ
6 ユーザ端末(外部機器)
7 共有サーバ(外部機器)
8 LAN
9 FAX装置(外部機器)
10 通信網
11 読取部
12 通信部(通信手段)
13 印刷部(印刷手段)
14 表示部(表示手段)
15 制御部
16 対応情報格納部(対応情報格納手段)
17 広告情報格納部(広告情報格納手段)
18 アドレス格納部
19 BOX
25 受付部(受付手段)
26 決定部(決定手段)
27 出力部(出力手段)
28 対応情報
29 広告情報
30 e−mailアドレス
35 画像情報(広告画像)
36 テキスト情報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、
前記広告情報の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、
ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付手段と、
前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定手段と、
前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
印刷処理を実行する印刷手段と、
ネットワークと接続され外部機器と通信可能な通信手段と、
を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記印刷手段に出力するか又は前記通信手段に出力するかを選択的に決定するものであり、
前記出力手段は、前記印刷手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記印刷手段に出力し、前記通信手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
ユーザに対して各種情報を表示する表示手段を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記表示手段に表示させるか否かを決定するものであり、
前記出力手段は、表示させることが決定された場合には、前記広告情報を前記表示手段に出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
e−mailアドレスが格納されたアドレス格納手段を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記e−mailアドレスに対して送信するか否かを決定するものであり、
前記出力手段は、送信することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記広告情報には、前記広告に関連するテキスト情報が更に含まれており、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべきテキスト情報を前記e−mailアドレスに対して送信するか否か決定するものであり、
前記出力手段は、前記テキスト情報を送信することが決定された場合には、前記広告情報格納手段から前記テキスト情報を読出し前記通信手段に出力することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記出力手段によって出力された前記広告情報を格納する出力画像格納手段を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記出力画像格納手段に格納するか否かを決定するものであり、
前記出力手段は、格納することが決定された場合には、前記広告情報を前記出力画像格納手段に格納することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記対応情報は、前記ジョブの種別毎に複数の詳細設定が更に関連づけられると共に、当該詳細設定毎に前記出力態様情報が関連づけられており、
前記決定手段は、要求されたジョブの種別と前記詳細設定とに対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、前記広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、を有する画像処理装置において実行される方法であって、
ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付ステップと、
前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定ステップと、
前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項1】
広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、
前記広告情報の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、
ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付手段と、
前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定手段と、
前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
印刷処理を実行する印刷手段と、
ネットワークと接続され外部機器と通信可能な通信手段と、
を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記印刷手段に出力するか又は前記通信手段に出力するかを選択的に決定するものであり、
前記出力手段は、前記印刷手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記印刷手段に出力し、前記通信手段に出力することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
ユーザに対して各種情報を表示する表示手段を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記表示手段に表示させるか否かを決定するものであり、
前記出力手段は、表示させることが決定された場合には、前記広告情報を前記表示手段に出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
e−mailアドレスが格納されたアドレス格納手段を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記e−mailアドレスに対して送信するか否かを決定するものであり、
前記出力手段は、送信することが決定された場合には、前記広告情報を前記通信手段に出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記広告情報には、前記広告に関連するテキスト情報が更に含まれており、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべきテキスト情報を前記e−mailアドレスに対して送信するか否か決定するものであり、
前記出力手段は、前記テキスト情報を送信することが決定された場合には、前記広告情報格納手段から前記テキスト情報を読出し前記通信手段に出力することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記出力手段によって出力された前記広告情報を格納する出力画像格納手段を更に有し、
前記決定手段は、更に、前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告を前記出力画像格納手段に格納するか否かを決定するものであり、
前記出力手段は、格納することが決定された場合には、前記広告情報を前記出力画像格納手段に格納することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記対応情報は、前記ジョブの種別毎に複数の詳細設定が更に関連づけられると共に、当該詳細設定毎に前記出力態様情報が関連づけられており、
前記決定手段は、要求されたジョブの種別と前記詳細設定とに対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
広告画像を含む広告情報を格納する広告情報格納手段と、前記広告の提供態様を示す出力態様情報とジョブの種別とが対応付けられた対応情報を格納する対応情報格納手段と、を有する画像処理装置において実行される方法であって、
ユーザからジョブに関する要求を受付ける受付ステップと、
前記対応情報に基づいて、要求されたジョブの種別に対応する前記出力態様情報を前記対応情報格納手段から読み出し、読み出した出力態様情報に基づいて提供すべき広告の提供態様を決定する決定ステップと、
前記広告情報格納手段から前記広告情報を読み出して、前記決定された提供態様に基づいて、前記広告情報を出力する出力ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−89913(P2012−89913A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232455(P2010−232455)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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