画像形成システム
【課題】 ページレイアウト印刷機能や両面印刷機能を使って1部当たりのページ数が決まっている複数部の印刷物を作製する際に、1部毎の区切りで次の記録用紙への切り替えが行われるような印刷を、より簡単に実施できる画像形成システムを提供すること。
【解決手段】 パーソナルコンピュータは、利用者が指定した媒体1面にレイアウトすべきページ数Lを取得し(S103)、1部ごとの区切りと見なすべきページ数Kを取得する(S105)。そして、プリンタへ1ページ分の印刷データを送信する毎にカウンタNをカウントアップし(S111,S113)、カウンタNの値が区切りページ数Kを超えた場合(S115:YES)、カウンタNがページ数Lの倍数でなければ(S121:NO)、空白ページを挿入することにより(S123)、次の部の先頭ページが前の部の最終ページと同じ記録用紙に記録されるのを防止する。
【解決手段】 パーソナルコンピュータは、利用者が指定した媒体1面にレイアウトすべきページ数Lを取得し(S103)、1部ごとの区切りと見なすべきページ数Kを取得する(S105)。そして、プリンタへ1ページ分の印刷データを送信する毎にカウンタNをカウントアップし(S111,S113)、カウンタNの値が区切りページ数Kを超えた場合(S115:YES)、カウンタNがページ数Lの倍数でなければ(S121:NO)、空白ページを挿入することにより(S123)、次の部の先頭ページが前の部の最終ページと同じ記録用紙に記録されるのを防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタやコピー機等において、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して、記録用紙の1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われている。
【0003】
このようなページレイアウト印刷においては、通常、Lページ分の画像が記録用紙に記録される毎に次の記録用紙への切り替えが行われることになるが、印刷内容によっては、Lページ分毎の区切りには該当しないページにおいて、記録用紙を切り替えたいこともある。
【0004】
こうした要望に対し、例えば、下記特許文献1には、ページレイアウト印刷を行う際に、「改ページ位置指定」を行うことができる技術が開示されている。この技術によれば、例えば、4ページ分の画像を縮小して記録用紙1面にレイアウトする場合に、改ページ位置指定として「3」を指定しておくと、3ページ分までを縮小して記録用紙1面にレイアウトしたところで記録用紙1面分の印刷および用紙排出(すなわち、次の用紙への切り替え)が行われ、4ページ目は次の記録用紙にレイアウトされるようになっている。
【特許文献1】特開2002−316453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、次の記録用紙への切り替えが行われる箇所を利用者が任意に指定することはできるものの、利用者がすべての用紙切り替え箇所を、ページ番号を使って逐一指定せざるを得ない。そのため、ページレイアウト印刷機能を利用して、1部当たりのページ数が決まっている印刷物を複数部印刷したいような場合に、1部ごとの区切りをとなるページ番号を、上記「改ページ位置指定」で指定しようとすると、部数と同数分の数値をカンマで区切って入力しなければならず、利用者がきわめて面倒な入力作業を強いられるという問題があった。
【0006】
具体例を挙げると、例えば、4ページ分の画像を縮小して記録用紙1面にレイアウトする場合に、1部当たりのページ数が3ページの印刷物を100部印刷するに当たって、1部ごとの区切りを上記「改ページ位置指定」で指定しようとすると、「3,6,9,12,15,…,294,297,300」と、部数(=100)と同数分(100個)の数値をカンマで区切って入力しなければならないため、利用者はかなり面倒な作業を行わざるを得ない。
【0007】
このような問題は、ページレイアウト印刷を行うときのみに限らず、両面印刷を行う場合にも同様に発生し得る。
例えば、2ページ分の画像を記録用紙の表裏両面に印刷する場合に、1部当たりのページ数が3ページの印刷物を100部印刷するに当たっては、3ページ目を印刷する毎に記録用紙を切り替え、3ページ目の裏面に次の部の1ページ目が印刷されるのを防止したいが、上記「改ページ位置指定」と同様の指定方法では、やはり部数(=100)と同数分(100個)の数値をカンマで区切って入力しなければならないことになる。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ページレイアウト印刷機能や両面印刷機能を使って1部当たりのページ数が決まっている複数部の印刷物を作製する際に、1部毎の区切りで次の記録用紙への切り替えが行われるような印刷を、より簡単に実施できる画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
まず、上記請求項1に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0010】
この画像形成システムにおいて、ホスト装置が備える印刷データ作成部は、基になる印刷データを作成する部分であり、例えば、ホスト装置がワープロソフトのような印刷データ作成機能を持ったアプリケーションプログラムに従った動作を実行している場合、その印刷データの作成に関連している部分がデータ作成部に該当する。また、画像形成装置が備える画像形成部は、媒体上に画像を形成するためのハードウェアに相当する。
【0011】
そして、この画像形成システムは、上記のようなホスト装置と画像形成装置とを備えたシステム上において、上述の印刷データ作成部と画像形成部との間に介在し、印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、画像形成部に対する制御を行う。
【0012】
より具体的には、この画像形成システムにおいて、印刷データ入力手段は、印刷データ作成部から印刷データを入力する。
また、レイアウトページ数取得手段は、利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得する。
【0013】
また、区切りページ数取得手段は、利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する。このページ数Kは、利用者が直接指定した値を取得してもよいし、利用者が間接的に指定した値から算出される値を取得してもよい。具体例を挙げれば、ページ数Kを直接指定するようになっている場合は、そのページ数Kを取得すればよいし、利用者が部数K1と全部数分の総ページ数K2とを指定するようになっている場合は、そこから算出されるページ数K=K2/K1を取得すればよい。
【0014】
こうして印刷データおよび印刷条件(ページ数L、ページ数K)を取得したら、判定手段は、印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する。
【0015】
そして、判定手段によって、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合、端数処理制御手段は、判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、画像形成部に対する制御を行う。空白ページが形成されるようにするための具体的な制御は、画像形成部の仕組みによっても変わり得るが、単に媒体の排出を指令することで、結果的に(L−p)ページ分を埋める空白ページができれるのであれば、そのような媒体排出指令を発する制御でもよいし、(L−p)ページ分を埋める空白ページを表すデータを出力する制御でもよい。
【0016】
このような制御の結果、1部毎の区切りと見なすべきKページ分の画像形成がなされるたびに、端数処理の必要があれば、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されることになり、この空白ページも含めて部単位の区切りが媒体1面単位の区切りと一致する状態になる。
【0017】
したがって、この画像形成システムによれば、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0018】
なお、この画像形成システムは、上記印刷データ作成部と画像形成部との間に介在するシステムとなっていれば、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられていてもよいし、すべて画像形成装置側に設けられていてもよい。また、ホスト装置と画像形成装置との間に第3の装置が介在する構成になっている場合は、この画像形成システムを構成する各手段が、すべて上記第3の装置に設けられていてもよい。さらに、この画像形成システムを構成する各手段が、印刷データ作成部から画像形成部に至るデータ伝送経路上で、後段の処理において必要となる前段の処理が後段の処理前に完了しているような順序で配置されているのであれば、各手段が複数の装置に分散配置されていてもよく、例えば一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。また、上述の如き第3の装置を設けた場合は、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が第3の装置に設けられていてもよいし、あるいは、一部の手段が第3の装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。さらには、各手段が、ホスト装置、第3の装置、画像形成装置の三者に分散配置されていてもよい。
【0019】
以下に説明する請求項2に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられている事例に相当する。また、以下に説明する請求項3に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段のうち、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられている事例に相当する。
【0020】
より詳しく説明すると、上記請求項2に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0021】
このような画像形成システムであれば、上記各手段が、上記請求項1に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0022】
また、特に、この画像形成システムは、上記各手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0023】
また、上記請求項3に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、前記レイアウトページ数取得手段の取得したページ数L、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、前記ページ数L、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0024】
このような画像形成システムであれば、送信手段と受信手段がホスト装置から画像形成装置へのデータ伝送を行う点で、上記請求項1に記載の画像形成システムとは異なるものとなっているが、それ以外の各手段は、実質的に上記請求項1に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0025】
また、特に、この画像形成システムは、ホスト装置側において、印刷データ、ページ数L、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0026】
次に、上記請求項4に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0027】
この画像形成システムにおいて、ホスト装置が備える印刷データ作成部は、基になる印刷データを作成する部分であり、例えば、ホスト装置がワープロソフトのような印刷データ作成機能を持ったアプリケーションプログラムに従った動作を実行している場合、その印刷データの作成に関連している部分がデータ作成部に該当する。また、画像形成装置が備える画像形成部は、媒体上に画像を形成するためのハードウェアに相当し、少なくとも両面印刷を実施可能な構造になっている。
【0028】
そして、この画像形成システムは、上記のようなホスト装置と画像形成装置とを備えたシステム上において、上述の印刷データ作成部と画像形成部との間に介在し、印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、画像形成部に対する制御を行う。
【0029】
より具体的には、この画像形成システムにおいて、印刷データ入力手段は、印刷データ作成部から印刷データを入力する。
また、区切りページ数取得手段は、利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する。このページ数Kは、利用者が直接指定した値を取得してもよいし、利用者が間接的に指定した値から算出される値を取得してもよい。具体例を挙げれば、ページ数Kを直接指定するようになっている場合は、そのページ数Kを取得すればよいし、利用者が部数K1と全部数分の総ページ数K2とを指定するようになっている場合は、そこから算出されるページ数K=K2/K1を取得すればよい。
【0030】
こうして印刷データおよび印刷条件(ページ数K)を取得したら、判定手段は、印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する。
【0031】
そして、判定手段によって、判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合、端数処理手段は、判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、画像形成部に対する制御を行う。空白ページが形成されるようにするための具体的な制御は、画像形成部の仕組みによっても変わり得るが、単に媒体の排出を指令することで、結果的に第2面分を埋める空白ページができれるのであれば、そのような媒体排出指令を発する制御でもよいし、第2面分を埋める空白ページを表すデータを出力する制御でもよい。
【0032】
このような制御の結果、1部毎の区切りと見なすべきKページ分の画像形成がなされるたびに、端数処理の必要があれば、第2面分を埋める空白ページが形成されることになり、この空白ページも含めて部単位の区切りが媒体2面分単位の区切りと一致する状態になる。
【0033】
したがって、この画像形成システムによれば、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0034】
なお、この画像形成システムは、上記印刷データ作成部と画像形成部との間に介在するシステムとなっていれば、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられていてもよいし、すべて画像形成装置側に設けられていてもよい。また、ホスト装置と画像形成装置との間に第3の装置が介在する構成になっている場合は、この画像形成システムを構成する各手段が、すべて上記第3の装置に設けられていてもよい。さらに、この画像形成システムを構成する各手段が、印刷データ作成部から画像形成部に至るデータ伝送経路上で、後段の処理において必要となる前段の処理が後段の処理前に完了しているような順序で配置されているのであれば、各手段が複数の装置に分散配置されていてもよく、例えば一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。また、上述の如き第3の装置を設けた場合は、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が第3の装置に設けられていてもよいし、あるいは、一部の手段が第3の装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。さらには、各手段が、ホスト装置、第3の装置、画像形成装置の三者に分散配置されていてもよい。
【0035】
以下に説明する請求項5に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられている事例に相当する。また、以下に説明する請求項6に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段のうち、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられている事例に相当する。
【0036】
より詳しく説明すると、上記請求項5に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0037】
このような画像形成システムであれば、上記各手段が、上記請求項4に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0038】
また、特に、この画像形成システムは、上記各手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0039】
また、上記請求項6に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0040】
このような画像形成システムであれば、送信手段と受信手段がホスト装置から画像形成装置へのデータ伝送を行う点で、上記請求項4に記載の画像形成システムとは異なるものとなっているが、それ以外の各手段は、実質的に上記請求項4に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0041】
また、特に、この画像形成システムは、ホスト装置側において、印刷データ、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【発明の効果】
【0042】
以上説明した通り、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成システムによれば、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0043】
また特に、上記請求項2に記載の画像形成システムによれば、この画像形成システムを構成する手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0044】
また、上記請求項3に記載の画像形成システムによれば、ホスト装置側において、印刷データ、ページ数L、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0045】
さらに、上記請求項4〜請求項6のいずれかに記載の画像形成システムによれば、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0046】
また特に、上記請求項5に記載の画像形成システムによれば、この画像形成システムを構成する手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0047】
また、上記請求項6に記載の画像形成システムによれば、ホスト装置側において、印刷データ、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の実施形態について、いくつかの具体的な例を挙げて説明する。
[第1実施形態]
まず、画像形成システムを構成する機器について説明する。図1は、画像形成システムを構成する機器を示す斜視図である。
【0049】
この画像形成システムは、両面印刷が可能なレーザープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)2と、このプリンタ2に対して通信回線50を介して接続されたパーソナルコンピュータ51とによって構成されている。
【0050】
次に、プリンタ2の構造について説明する。図2は、プリンタ2の断面図である。
プリンタ2内の下部には、前方に開口した第1カセット収納部3と第2カセット収納部4とが上下に形成され、第1カセット収納部3には第1給紙カセット5が、第2カセット収納部4には第2給紙カセット6が、それぞれ着脱自在に装着されている。両給紙カセット5,6は同じ形状で形成され、その前端部には、給紙ローラ7と上下に貫通した給紙用長溝孔8とが、図面に直交する方向に延設されている。また、両給紙カセット5,6内部には、多数枚の用紙Aを弾性的に支持する受け板9がそれぞれ設けられている。
【0051】
第1カセット収納部3の上方の部位には、画像形成ユニット10や定着部11等を備えたプリント部12が設けられている。この画像形成ユニット10は、トナーカートリッジ15内に配設された感光ドラム13に対になって圧接する転写ローラ14や、通信データに基づいてレーザビームを発射するレーザ発光器(図示略)などによって構成されている。そして、定着部11は、画像形成ユニット10の搬送路後方に加熱ローラ16と押圧ローラ17が対になって構成されている。プリンタ2内には、このような画像形成ユニット10及び定着部11を介して搬送路が形成され、用紙Aをプリンタ2上面の排出部18に搬送するための搬送手段が搬送路中に構成されている。
【0052】
用紙Aを送り出すためのピックアップローラ19は、第1給紙カセット5内に装着された用紙Aの先端部に位置するように係設されている。このピックアップローラ19は、所定角度だけ用紙Aに圧接するよう断面半月の形状をなしている。そして、そのピックアップローラ19に隣接して前記給紙ローラ7が配設されている。その搬送路後方には複数の送りローラ20が配設され、その後方に前記感光ドラム13及び転写ローラ14のローラ対、加熱ローラ16及び押圧ローラ17のローラ対による搬送路が構成される。更に、搬送路後方には、排出部18へ用紙Aを排出するための排出搬送路21が構成され、その排出搬送路21の入口及び出口に送りローラ対22が配設されている。
【0053】
プリンタ本体2上面には、排出部18が形成されるとともに、印刷枚数の設定等を行なう操作パネル30が設けられている。一方、プリンタ本体2の後部(図面右側)には、プリント部12を通過した用紙Aの搬送方向が変換される反転ユニット23が係設されている。そして、プリンタ本体2内では排出搬送路21には分岐部24が形成され、反転ユニット23側へ用紙Aが搬送されるよう搬送路が延設されている。この分岐部24には、電磁ソレノイド等によって回転操作することによって用紙Aの搬送方向を切り替える不図示の回転式ガイドが配設されている。
【0054】
反転ユニット23は、第1反転搬送路25と第2反転搬送路26とから構成されている。その第1反転搬送路25は、下端がプリンタ本体2の排出搬送路21に係設された分岐部24に連通し、上端が反転ユニット23上面に開放した第1反転搬送路25が形成され、一方第2反転搬送路26は、第1反転搬送路25の中途に設けられた分岐を介して下方の第1カセット収納部3に延設されている。そして、その両反転搬送路25,26の分岐箇所には、正逆回転自在な切替ローラ対27が配設されている。
【0055】
以上のように構成されたプリンタ2は、次のように動作する。
第1給紙カセット5に収納された用紙Aは、ピックアップローラ19が回転すると用紙Aの先端に微小な力で圧接されるので、摩擦抵抗の生じる最上面の1枚のみがピックアップローラ19の回転と同時に前方へ送り出される。前方へ送り出された用紙Aは、給紙ローラ7を介してプリンタ本体2内の搬送路へ送り出される。そして、搬送路を送りローラ20によって搬送された用紙Aは、プリント部12へ配置される。
【0056】
そして、画像形成ユニット10で用紙Aの第1面が印刷される。パーソナルコンピュータ51より送信された通信データの内容は、文字生成回路37によって印刷するための印字データに変換されRAM41に記憶される。感光ドラム13では、RAMに記憶された印字データに基づいて発射されるレーザビームにより、その第1面に正電荷を帯びる静電潜像が生成される。更にこの静電潜像に対して負電荷を帯びるトナーが付着され、転写ローラ14によって用紙Aに転写され、加熱ローラ16と押圧ローラ17によって加熱して定着される。
【0057】
片面印刷モードでは、分岐部24では不図示の回転ガイドが操作され、定着部11を出た用紙Aは、排出搬送路21を介して排出部18へ排紙される。一方、両面印刷モードでは、分岐部24から反転ユニット23側へ搬送される。
【0058】
反転ユニット23へ搬送された用紙Aは、切替ローラ対27を正転させることによって第1反転搬送路25を一旦上方へ向けて搬送される。そして、用紙Aが所定位置まで上昇した後、駆動モータによって切替ローラ対27が逆転されると、次に用紙Aは第2反転搬送路26内を下方へ向けて搬送されることとなる。そして、反転され第2反転搬送路26を通った用紙Aは、搬送ユニット28へ送られる。
【0059】
反転ユニット23によって進行方向が逆転された用紙Aは、表裏も逆転した状態で搬送ユニット28を通る。即ち、第1給紙カセット5に装着或は搬送される用紙Aがその位置での下面側が印刷されるが、反転された用紙Aの第2面が搬送ユニット28の位置で下面になる。搬送ユニット28に搬送された用紙Aは、搬送ベルト29によって前方へ送り出され、再び給紙ローラ7を介してプリンタ本体2内の搬送路へ搬送され、第2面が印刷された後、排出部18へ排紙される。
【0060】
次に、プリンタ2とパーソナルコンピュータ51のハードウェア構成について説明する。図3は、プリンタ2とパーソナルコンピュータ51の制御系を示すブロック図である。
プリンタ2は、通信回線50を介してパーソナルコンピュータ51との間で通信データの送受信を行う入出力回路(I/O)35を備え、この入出力回路(I/O)35に、プリンタ制御回路36が接続されている。そして、そのプリンタ制御回路36には、文字生成回路(CG)37、インターフェース38、CPU39、ROM40、RAM41、画像形成部42が接続されている。
【0061】
一方、パーソナルコンピュータ51は、通信回線50を介してプリンタ2との間で通信データの送受信を行う入出力回路(I/O)52を備え、この入出力回路(I/O)52に、パーソナルコンピュータ51の全体を制御するパーソナルコンピュータ制御回路53が接続されている。そしてパーソナルコンピュータ制御回路53には、インターフェース54、CPU55、ROM56、RAM57が接続されている。また、インターフェース54には、ディスプレイ58、キーボード59、FD(フレキシブルディスク)装置60が接続されている。
【0062】
次に、パーソナルコンピュータ51のソフトウェア構成について説明する。
このパーソナルコンピュータ51には、OS(Operating System)としてWindows(登録商標)が搭載され、キーボード59からの入力やディスプレイ58への表示出力といった入出力機能、ディスクやメモリの管理など、アプリケーションから共通して利用される基本機能は、OSによって提供されている。なお、Windows(登録商標)によって提供される各種機能そのものは公知なので、ここでの詳細な説明は省略するが、以下の説明においては、パーソナルコンピュータ51が、Windows(登録商標)によって提供される各種機能を有するとの前提で説明を続ける。
【0063】
図4は、パーソナルコンピュータ51の印刷系ソフトウェア間でやり取りされる印刷データの流れを示した図である。
パーソナルコンピュータ51に搭載されたOSは、マルチタスク機能を有し、このマルチタスク機能により、パーソナルコンピュータ51が、タスク単位の処理を時分割で複数並列に実行するようになっている。本画像形成システムに関連する処理としては、アプリケーション71による処理、プリンタドライバ72による処理、GDI75による処理、スプーラ76による処理、加工手段80による処理などが並列に実行され、これらが協働して本画像形成システムの機能を実現する。
【0064】
より詳しく説明すると、パーソナルコンピュータ51において、アプリケーション71は、例えばワープロソフトや表計算ソフトなど、OS上で動作するソフトウェアである。このアプリケーション71を使う利用者が、パーソナルコンピュータ51において印刷を指示する操作を行うと、アプリケーション71は、印刷すべき画像に対応する描画指令を生成し、その描画指令をGDI(Graphics Device Interface)75に与える。
【0065】
また、プリンタドライバ72は、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して記録用紙(=媒体)1面にレイアウトするページレイアウト印刷や、記録用紙の第1面および第2面の双方を使う両面印刷等の特殊印刷機能を提供するモジュールであり、プリンタドライバUI72aが提供する機能(ユーザーインターフェース)により、利用者が印刷を指示する操作を行う際に特殊印刷をする旨の指示を併せて行うと、プリンタドライバ72は、特殊印刷に対応する描画指令を生成し、その描画指令をGDI75に与える。
【0066】
本実施形態の場合、利用者が所定の操作を行うと、プリンタドライバUI72aは、ディスプレイ58に、図5に示すような入力画面101を表示する。この入力画面101には、印刷方向指定欄103、両面印刷指定欄105、シート毎のページ数(ページレイアウト印刷において記録用紙1面にレイアウトするページ数)指定欄107、区切りのページ数(1部当たりのページ数)指定欄109、OKボタン111,キャンセルボタン113などが表示される。この入力画面101において、利用者は、ページレイアウト印刷において記録用紙1面にレイアウトするページ数Lや、複数部印刷を行う場合の1部当たりのページ数Kを入力することができ、また、両面印刷を行うか否かの指定を行うことができる。
【0067】
これらアプリケーション71およびプリンタドライバ72は、それぞれの処理の中で、GDI75に対して指令を与えるための関数(API;Application Program Interface)を呼び出すことにより、GDI75に対して描画指令を与えることができる。
【0068】
GDI75は、仮想化された描画領域であるデバイスコンテキスト(以下、DCという。)の管理と、このDCへの描画に伴う印刷データの作成とを行うモジュールである。印刷データとしては、EMF(Enhanced Meta File)形式の印刷データとRAWデータとを作成可能で、どちらの形式で印刷データを作成するかは、GDI75を利用することになる上位モジュール側から指定できるようになっている。
【0069】
なお、GDI75の機能のうち、DC管理機能、EMF形式のデータ作成機能は、OSによって提供され、DCへの処理をプリンタ2に依存するコマンドに変換する機能(RAWデータ作成機能)は、デバイスメーカーによりプリンタドライバGDI72bとして提供される。
【0070】
このGDI75によってDCが作成されるとともに、アプリケーション71およびプリンタドライバ72からの描画指令に従ってDCに対する描画を行い、このDCに対する描画に伴って印刷データが作成される。本システムの場合、アプリケーション71およびプリンタドライバ72からの描画指令を受けると、GDI75がEMF形式の印刷データを作成するように構成されている。そして、GDI75によって作成された形成されるEMF形式のデータは、スプーラ76へと送られる。
【0071】
スプーラ76は、GDI75によって1ページ単位で形成される複数ページ分のデータを1つの印刷ジョブとして結合した印刷データを、スプールファイルとして格納する。
加工手段80は、スプールファイルからEMF形式の印刷データを読み込んで、加工前の画像および加工前の画像に対する加工方法を解析し、加工後の画像に対応する描画指令を生成し、その描画指令をGDI75に対して与える。すると、GDI75は与えられた描画指令に従って、(システムの設定が標準の場合)プリンタドライバGDI72bの機能を利用して加工後の画像に相当する印刷データを作成し、その印刷データがスプーラ76によってスプールファイル化される。そして、スプーラ76がプリンタ2へ印刷データを送出し、その印刷データに基づく印刷がプリンタ2においてなされることになる。このような加工手段80により、例えば、Lページ分の画像を縮小して記録用紙1面にレイアウトする加工が行われる。
【0072】
次に、上記画像形成システムにおいてページレイアウト印刷を行う場合に、パーソナルコンピュータ51において実行されることになるページレイアウト印刷処理について、図6のフローチャートに基づいて説明する。なお、このページレイアウト印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、シート毎のページ数指定欄107において「2」以上の値を指定した場合に実行される。
【0073】
パーソナルコンピュータ51がページレイアウト印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S101)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S101の処理では初期値として“0”がセットされる。また、ページレイアウトLを取得し(S103)、区切りページ数Kを取得する(S105)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、区切りページ数Kは、同じ入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0074】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S107)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0075】
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S109)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0076】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S109:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S111)、ページ画データを送信する(S113)。
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S115)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S115:YES)、直前に実行したS113の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、ページ画データの送信が行われたことになり、N<Kである場合は(S115:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、ページ画データの送信が行われていないことになる。
【0077】
そこで、N<Kであった場合は(S115:NO)、1部の区切りを意識することなく通常のページレイアウト印刷を続ければよいので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S117)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値とNとを比較する。その結果、両者が一致すれば、切り捨てられた小数部が存在しないので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていると判断でき、両者が一致しなければ、切り捨てられた小数部が存在するので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていないと判断できる。
【0078】
ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S117:NO)、次の記録用紙への切り替えを行うことなく、次のページの印刷データを出力すればよいので、そのままS109の処理へと戻る。一方、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S117:YES)、その時点で記録用紙1面にLページ分の画像を形成するデータが出力されたことになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく用紙出力命令を送信してから(S119)、S109の処理へと戻る。
【0079】
一方、S115の処理においてN≧Kであった場合は(S115:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S121)。このチェック方法は、S117の処理と全く同様である。
【0080】
ここで、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S121:NO)、記録用紙の1面には、まだ1ページ分以上の印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、その領域に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S123)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白を表すデータを実際に送信する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際には空白を表すデータを送信しなくても構わない。
【0081】
そして、S123の処理において挿入されることになった空白ページのページ数を、ページカウンタNに加算する(S125)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値にさらにLを加算して、その値を新たにページカウンタNにセットする。Lに満たない端数分を切り捨てた上で、Lを加算することになるので、計算上、空白ページのページ数がNに対して加算されたことになる。
【0082】
一方、S121の処理において、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S121:YES)、ちょうど記録用紙の1面にLページ分の画像がレイアウトされ、印刷可能な領域は残っていないことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまでレイアウトしたところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S123,S125の処理はスキップする。
【0083】
こうしてS125の処理を終えるか、S121の処理において肯定判断がなされると、続いてS127の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S127)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべく用紙出力命令を送信してから(S119)、S109の処理へと戻る。
【0084】
以上説明したS109〜S129の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、Lページ分の画像を1面にレイアウトする毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうどLページ分の画像を1面にレイアウトしていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、Lページ分の画像を1面にレイアウトしていなければ、空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0085】
そして、S109〜S129の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S109:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S131)、本処理を終える。
【0086】
以上説明した通り、このページレイアウト印刷処理によれば、利用者がシート毎のページ数Lと、部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けてページレイアウト印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0087】
次に、上記画像形成システムにおいて両面印刷を行う場合に、パーソナルコンピュータ51において実行されることになる両面印刷処理について、図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、この両面印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、両面印刷指定欄105において両面印刷を指定した場合に実行される。
【0088】
パーソナルコンピュータ51が両面印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S201)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S201の処理では初期値として“0”がセットされる。また、区切りページ数Kを取得する(S203)。区切りページ数Kは、入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0089】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S205)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0090】
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S207)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0091】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S207:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S209)、ページデータおよび改ページを送信する(S211)。プリンタ2では、パーソナルコンピュータ51からの改ページを受信した時点で、第1面への印刷を行った後であれば用紙を反転させて第2面への印刷準備をする制御が行われ、第2面への印刷を行った後であれば用紙を排出して新たな用紙の第1面への印刷準備をする制御が行われる。
【0092】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S213)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S213:YES)、直前に実行したS211の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、ページ画データの送信が行われたことになり、N<Kである場合は(S213:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、ページ画データの送信が行われていないことになる。
【0093】
そこで、N<Kであった場合は(S213:NO)、1部の区切りを意識することなく通常の両面印刷を続ければよいので、S207の処理へと戻る。
一方、S213の処理においてN≧Kであった場合は(S213:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNが奇数になっているか否かをチェックする(S215)。
【0094】
ここで、ページカウンタNが奇数になっていれば(S215:YES)、記録用紙の第2面には、まだ印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、第2面に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入および改ページ送信処理を実行する(S217)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白を表すデータを実際に送信する処理を想定しているが、改ページ送信処理を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際には空白を表すデータを送信しなくても構わない。
【0095】
そして、S217の処理において1ページ分の空白ページが挿入されることになるので、そのページ数である“1”を、ページカウンタNに加算する(S219)。
一方、S215の処理において、ページカウンタNが奇数になっていなければ(S215:NO)、ちょうど記録用紙の第2面まで印刷がなされたことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまで印刷したところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S217,S219の処理はスキップする。
【0096】
こうしてS219の処理を終えるか、S215の処理において否定判断がなされると、続いてS221の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S221)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、S221の処理を終えたら、S109の処理へと戻る。
【0097】
以上説明したS207〜S221の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、記録用紙の第1面、第2面双方への記録がなされる毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうど第2面まで印刷がなされていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、第1面までしか印刷がなされていなければ、第2面に空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0098】
そして、S207〜S221の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S207:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S223)、本処理を終える。
【0099】
以上説明した通り、この両面印刷処理によれば、利用者が部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けて両面印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0100】
[第2実施形態]
次に、上記第1実施形態とは、別の実施形態について説明する。ただし、上記第1実施形態との相違点は、上述のパーソナルコンピュータ51とプリンタ2のそれぞれにおいて実行される処理にあり、パーソナルコンピュータ51とプリンタ2のハードウェア等には差異がないので、以下の説明では、上記第1実施形態との相違点を中心に詳述し、共通となる構成についての説明は省略する。
【0101】
まず、第2実施形態の画像形成システムにおいてページレイアウト印刷を行う場合の処理について説明する。上記第1実施形態の画像形成システムでは、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件に従ってページレイアウト印刷がなされるような印刷データを作成してプリンタ2へ送信していたが、この第2実施形態では、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件と基になる印刷データをプリンタ2へ送信し、プリンタ2側において、受信した印刷条件に従ってページレイアウト印刷がなされるような印刷制御を実行する。
【0102】
以下、まず、パーソナルコンピュータ51側において実行されることになるパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。なお、このパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、シート毎のページ数指定欄107において「2」以上の値を指定した場合に実行される。
【0103】
パーソナルコンピュータ51がパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S301)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S301の処理では初期値として“0”がセットされる。また、ページレイアウトLを取得し(S303)、区切りページ数Kを取得する(S305)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、区切りページ数Kは、同じ入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0104】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S307)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0105】
印刷ジョブ開始処理を終えたら、続いて、S303の処理で取得したページレイアウトLをプリンタ2へ送信し(S309)、S305の処理で取得した区切りページ数Kをプリンタ2へ送信する(S311)
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S313)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0106】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S313:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S315)、ページ画データをプリンタ2へ送信し(S317)、さらに用紙出力命令を送信してから(S319)、S313の処理へと戻る。すなわち、パーソナルコンピュータ51は、S313〜S319の処理により、ページ単位のデータをページ順に従って順次プリンタ2へ送信する処理を行うのみであり、第2実施形態において、パーソナルコンピュータ51は、上記第1実施形態でパーソナルコンピュータ51が行っていた空白ページの挿入処理等を行わない。
【0107】
そして、S313〜S319の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S313:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S321)、本処理を終える。
【0108】
次に、プリンタ2側において実行されることになるプリンタ側ページレイアウト印刷処理について、図9のフローチャートに基づいて説明する。なお、このプリンタ側ページレイアウト印刷処理は、パーソナルコンピュータ51側において、上述のパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理が実行された場合に実行される。
【0109】
プリンタ2がプリンタ側ページレイアウト印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタN、ページレイアウトL、区切りページ数Kを初期化する(S401)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S401の処理では初期値として“0”がセットされる。また、ページレイアウトLは、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。ただし、ページレイアウトLを受信しなかった場合、このプリンタ2はページレイアウト印刷を行わないので、ページレイアウトLの初期値として“1”をセットしている。区切りページ数Kも、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。区切りページ数Kについては、初期値として“9999”をセットしている。これは、区切りページ数Kを受信しなかった場合に、区切りページ数Kを十二分に大きい値とすることで、区切りページ数に至ったと判定されるケースが発生しないようにするためである。つまり、本実施形態においては、総ページ数9999ページの印刷が行われることはあり得ないものと想定し、区切りページ数Kの初期値を“9999”としている。総ページ数9999ページの印刷が行われることもあり得る場合には、区切りページ数Kの初期値を“99999”とする等、具体的な初期値は任意に決めればよい。
【0110】
続いて、プリンタ2は、パーソナルコンピュータ51からの受信データが無ければ、その状態のまま待機し(S403:NO)、受信データがあれば(S403:YES)、S405の処理へと移行する。
【0111】
S405の処理では、受信データが区切りページ数Kであれば(S405:YES)、区切りページ数Kを取得する(S407)。区切りページ数Kは、図5に示した入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値であり、上述のS311の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S407の処理を終えたら、S403の処理へと戻る。一方、S405の処理において、受信データが区切りページ数Kでなければ(S405:NO)、S409の処理へと移行する。
【0112】
S409の処理では、受信データがページレイアウトLであれば(S409:YES)、ページレイアウトLを取得する(S411)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、上述のS309の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S411の処理を終えたら、S403の処理へと戻る。一方、S409の処理において、受信データがページレイアウトLでなければ(S409:NO)、S413の処理へと移行する。
【0113】
S413の処理では、受信データが印刷データであれば(S413:YES)、レイアウトLに拠る印刷画像処理を実行する(S415)。具体的には、上述したS317の処理により送信されてくるデータを受信した場合、その受信データは印刷データなので、ページレイアウトLとページカウンタNとの関係を考慮して、画像形成部42による画像形成処理が行われ、その結果、所期のページレイアウト印刷がなされるような位置に、受信した印刷データに対応する縮小画像が形成される。なお、S415の処理を終えたら、S403の処理へと戻る。一方、S413の処理において、受信データが印刷データでなければ(S413:NO)、S417の処理へと移行する。
【0114】
S417の処理では、印刷ジョブ終了か否かをチェックする(S417)。ここで、本処理を開始した直後は、通常、印刷ジョブ終了ではないので(S417:NO)、引き続いて、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S421)。具体的には、上述したS319の処理により送信されてくる用紙出力命令を受信した場合、ページ印刷要求があると判断する(S421:YES)。ページ印刷要求がないと判断した場合は(S421:NO)、S403の処理へ戻る。
【0115】
ページ印刷要求があった場合(S421:YES)、続いて、プリンタ2は、ページカウンタNに1を加算し(S423)、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S425)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S425:YES)、直前に実行したS413の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、画像形成部42による印刷画像処理が行われたことになり、N<Kである場合は(S425:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、画像形成部42による印刷画像処理が行われていないことになる。
【0116】
そこで、N<Kであった場合は(S425:NO)、1部の区切りを意識することなく通常のページレイアウト印刷を続ければよいので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S427)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値とNとを比較する。その結果、両者が一致すれば、切り捨てられた小数部が存在しないので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていると判断でき、両者が一致しなければ、切り捨てられた小数部が存在するので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていないと判断できる。
【0117】
ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S427:NO)、次の記録用紙への切り替えを行うことなく、次のページの印刷データを出力すればよいので、そのままS403の処理へと戻る。一方、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S427:YES)、その時点で記録用紙1面にLページ分の画像を形成するデータが出力されていることになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく画像形成部42において印刷、排紙処理を実行してから(S429)、S403の処理へと戻る。
【0118】
一方、S425の処理においてN≧Kであった場合は(S425:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S431)。このチェック方法は、S427の処理と全く同様である。
【0119】
ここで、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S431:NO)、記録用紙の1面には、まだ1ページ分以上の印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、その領域に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S433)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白画像を形成する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際にはプリンタ2が空白画像を形成する動作を行わなくても構わない。
【0120】
そして、S433の処理において挿入されることになった空白ページのページ数を、ページカウンタNに加算する(S435)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値にさらにLを加算して、その値を新たにページカウンタNにセットする。Lに満たない端数分を切り捨てた上で、Lを加算することになるので、計算上、空白ページのページ数がNに対して加算されたことになる。
【0121】
一方、S431の処理において、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S431:YES)、ちょうど記録用紙の1面にLページ分の画像がレイアウトされ、印刷可能な領域は残っていないことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまでレイアウトしたところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S433,S435の処理はスキップする。
【0122】
こうしてS435の処理を終えるか、S431の処理において肯定判断がなされると、続いてS437の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S437)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべく印刷、排紙処理を実行してから(S439)、S403の処理へと戻る。
【0123】
以上説明したS403〜S439の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、Lページ分の画像を1面にレイアウトする毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうどLページ分の画像を1面にレイアウトしていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、Lページ分の画像を1面にレイアウトしていなければ、空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0124】
そして、S403〜S439の処理を繰り返す中で、印刷ジョブ終了と判断されたら(S417:YES)、内部データの初期化などを含む印刷終了処理を実行し(S131)、本処理を終える。
【0125】
以上説明した通り、これらパーソナルコンピュータ51とプリンタ2が協働して実行するページレイアウト印刷処理によれば、利用者がシート毎のページ数Lと、部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けてページレイアウト印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0126】
次に、第2実施形態の画像形成システムにおいて両面印刷を行う場合の処理について説明する。上記第1実施形態の画像形成システムでは、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件に従って両面印刷がなされるような印刷データを作成してプリンタ2へ送信していたが、この第2実施形態では、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件と基になる印刷データをプリンタ2へ送信し、プリンタ2側において、受信した印刷条件に従って両面印刷がなされるような印刷制御を実行する。
【0127】
以下、まず、パーソナルコンピュータ51側において実行されることになるパーソナルコンピュータ側両面印刷処理について、図10のフローチャートに基づいて説明する。なお、このパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、両面印刷指定欄105において両面印刷を指定した場合に実行される。
【0128】
パーソナルコンピュータ51がパーソナルコンピュータ側両面印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S501)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S501の処理では初期値として“0”がセットされる。また、区切りページ数Kを取得する(S503)。区切りページ数Kは、入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0129】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S505)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0130】
印刷ジョブ開始処理を終えたら、続いて、S503の処理で取得した区切りページ数Kをプリンタ2へ送信し(S507)、両面印刷命令を送信する(S509)。
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S511)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0131】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S511:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S513)、ページ画データをプリンタ2へ送信し(S515)、さらに用紙出力命令を送信してから(S517)、S511の処理へと戻る。すなわち、パーソナルコンピュータ51は、S511〜S517の処理により、ページ単位のデータをページ順に従って順次プリンタ2へ送信する処理を行うのみであり、第2実施形態において、パーソナルコンピュータ51は、上記第1実施形態でパーソナルコンピュータ51が行っていた空白ページの挿入処理等を行わない。
【0132】
そして、S511〜S517の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S511:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S519)、本処理を終える。
【0133】
次に、プリンタ2側において実行されることになるプリンタ側両面印刷処理について、図11のフローチャートに基づいて説明する。なお、このプリンタ側ページレイアウト印刷処理は、パーソナルコンピュータ51側において、上述のパーソナルコンピュータ側両面印刷処理が実行された場合に実行される。
【0134】
プリンタ2がプリンタ側両面印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタN、両面印刷フラグD、区切りページ数Kを初期化する(S601)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S601の処理では初期値として“0”がセットされる。また、両面印刷フラグDは、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。パーソナルコンピュータ51からは、片面印刷に切り替える場合D=0、両面印刷に切り替える場合D=1が送信される。ただし、両面印刷フラグDを受信しなかった場合、このプリンタ2は片面印刷を行うので、両面印刷フラグDの初期値として“0”をセットしている。また、区切りページ数Kも、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。区切りページ数Kについては、初期値として“9999”をセットしている。これは、区切りページ数Kを受信しなかった場合に、区切りページ数Kを十二分に大きい値とすることで、区切りページ数に至ったと判定されるケースが発生しないようにするためである。つまり、本実施形態においては、総ページ数9999ページの印刷が行われることはあり得ないものと想定し、区切りページ数Kの初期値を“9999”としている。総ページ数9999ページの印刷が行われることもあり得る場合には、区切りページ数Kの初期値を“99999”とする等、具体的な初期値は任意に決めればよい。
【0135】
続いて、プリンタ2は、パーソナルコンピュータ51からの受信データが無ければ、その状態のまま待機し(S603:NO)、受信データがあれば(S603:YES)、S605の処理へと移行する。
【0136】
S605の処理では、受信データが区切りページ数Kであれば(S605:YES)、区切りページ数Kを取得する(S607)。区切りページ数Kは、図5に示した入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値であり、上述のS507の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S607の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。一方、S605の処理において、受信データが区切りページ数Kでなければ(S605:NO)、S609の処理へと移行する。
【0137】
S609の処理では、受信データが両面印刷命令であれば(S609:YES)、両面印刷フラグD=1を取得する(S611)。両面印刷フラグDは、図5に示した入力画面101において、利用者が両面印刷指定欄105において、両面印刷指定をしている場合にD=1、両面印刷指定をしていない場合にD=0となるフラグで、上述のS509の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S611の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。一方、S609の処理において、受信データがページレイアウトLでなければ(S609:NO)、S613の処理へと移行する。
【0138】
S613の処理では、受信データが印刷データであれば(S613:YES)、両面/片面に拠る印刷画像処理を実行する(S615)。具体的には、上述したS515の処理により送信されてくるデータを受信した場合、その受信データは印刷データなので、画像形成部42による画像形成処理が行われ、その結果、受信した印刷データに対応する画像が形成される。なお、S615の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。一方、S613の処理において、受信データが印刷データでなければ(S613:NO)、S617の処理へと移行する。
【0139】
S617の処理では、印刷ジョブ終了か否かをチェックする(S617)。ここで、本処理を開始した直後は、通常、印刷ジョブ終了ではないので(S617:NO)、引き続いて、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S621)。具体的には、上述したS517の処理により送信されてくる用紙出力命令を受信した場合、ページ印刷要求があると判断する(S621:YES)。ページ印刷要求がないと判断した場合は(S621:NO)、S603の処理へ戻る。
【0140】
ページ印刷要求があった場合(S621:YES)、続いて、プリンタ2は、ページカウンタNに1を加算し(S623)、両面印刷フラグDがD=1であるか否かをチェックする(S625)。ここで、両面印刷フラグDがD=1ではない(D=0である)場合(S625:NO)、1部の区切りを意識することなく通常の片面印刷を行うだけでよいので、直ちに印刷、排紙処理を実行する(S627)。なお、S627の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。
【0141】
一方、S625の処理において、両面印刷フラグDがD=1であった場合(S625:YES)、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S629)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S629:YES)、直前に実行したS613の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、画像形成部42による印刷画像処理が行われたことになり、N<Kである場合は(S629:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、画像形成部42による印刷画像処理が行われていないことになる。
【0142】
そこで、N≧Kであった場合は(S629:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNが奇数であるか否かをチェックする(S631)。
【0143】
ここで、ページカウンタNが奇数になっていれば(S631:YES)、記録用紙の第2面には、まだ印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、第2面に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S633)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白画像を形成する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際にはプリンタ2が空白画像を形成する動作を行わなくても構わない。
【0144】
そして、S633の処理において1ページ分の空白ページが挿入されることになるので、そのページ数である“1”を、ページカウンタNに加算する(S635)。
一方、S631の処理において、ページカウンタNが奇数になっていなければ(S631:NO)、ちょうど記録用紙の第2面まで印刷がなされたことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまで印刷したところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S633,S635の処理はスキップする。
【0145】
こうしてS635の処理を終えるか、S631の処理において否定判断がなされると、続いてS637の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S637)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべく印刷、排紙処理を実行してから(S639)、S603の処理へと戻る。
【0146】
一方、S629の処理においてN<Kであった場合は(S629:NO)、1部の区切りを意識することなく通常の両面印刷を続ければよいので、ページカウンタNが偶数か否かをチェックする(S641)。そして、ページカウンタNが偶数である場合は(S641:YES)、その時点で記録用紙両面分の画像を形成するデータが出力されていることになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく画像形成部42において印刷、排紙処理を実行してから(S643)、S603の処理へと戻る。また、ページカウンタNが偶数でない(=奇数である)場合は(S641:NO)、その時点ではまだ記録用紙片面分の画像を形成するデータしか出力されていないことになるので、この段階ではS643の処理はスキップし、そのままS603の処理へと戻る。
【0147】
以上説明したS603〜S643の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、両面印刷がなされる毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうど両面分の画像を印刷していれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、片面分の画像しか印刷していなければ、第2面には空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0148】
そして、S603〜S643の処理を繰り返す中で、印刷ジョブ終了と判断されたら(S617:YES)、内部データの初期化などを含む印刷終了処理を実行し(S645)、本処理を終える。
【0149】
以上説明した通り、これらパーソナルコンピュータ51とプリンタ2が協働して実行する両面印刷処理によれば、利用者が部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けて両面印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0150】
ところで、以上説明した第2実施形態においては、上記ページレイアウト印刷処理、上記両面印刷処理ともに、パーソナルコンピュータ51側において、印刷データ、レイアウトページ数L、区切りページ数Kなどを用意するものの、部単位の区切りと見なすべきページの判定や空白ページを挿入する制御は、プリンタ2において実行されるので、上記第1実施形態に比べ、パーソナルコンピュータ51側の負荷を軽減することができる。したがって、パーソナルコンピュータ51側の処理能力が低い場合や、パーソナルコンピュータ51側の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、第2実施形態の如き構成にすると有利である。
【0151】
逆に、第1実施形態のものは、プリンタ2側の負荷を軽減することができるので、パーソナルコンピュータ51側の処理能力が十分に高い場合には、第1実施形態の如く構成するとよい。この場合、プリンタ2側で負担する処理は減るので、プリンタ2側の制御系はより処理能力が低いものを採用することが可能となり、その分だけプリンタ2の製造コストを抑制できる。したがって、プリンタ2の数が多いシステムを構築する場合には、第1実施形態の如き構成が有利である。
【0152】
[第3実施形態]
次に、上記第1,2実施形態とは、別の実施形態について説明する。ただし、上記第1実施形態との相違点は、上述のパーソナルコンピュータ51において実行される処理にあり、パーソナルコンピュータ51とプリンタ2のハードウェア等には差異がないので、以下の説明では、上記第1実施形態との相違点を中心に詳述し、共通となる構成についての説明は省略する。
【0153】
上記第1実施形態では、ページレイアウト印刷処理および両面印刷処理について、それぞれ独立したフローチャートを例示したが、以下に説明する印刷処理は、ページレイアウト印刷処理および両面印刷処理の双方が組み込まれた複合型印刷処理となっている。なお、第3実施形態において説明する印刷処理は、パーソナルコンピュータ51において実行される処理であり、この点では、第2実施形態よりも第1実施形態に近い構成となっている。以下、パーソナルコンピュータ51において実行される印刷処理について、図12のフローチャートに基づいて説明する。
【0154】
パーソナルコンピュータ51が印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタN、改頁カウンタFを初期化する(S701)。ページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S701の処理では初期値として“0”がセットされる。改頁カウンタFは、両面印刷時の用紙排出制御を管理するためのカウンタであるが、具体的な利用方法の詳細については、後述する処理の中で説明する。
【0155】
続いて、ページレイアウトLを取得し(S703)、両面印刷設定を取得し(S705)、区切りページ数Kを取得する(S707)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、両面印刷設定は、同じ入力画面101において、利用者が両面印刷指定欄105において指定したものであり、区切りページ数Kは、同じ入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0156】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S709)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0157】
S709の処理を終えたら、両面印刷設定をプリンタ2に送信する(S711)。S711の処理を実行すると、以降は、パーソナルコンピュータ51からページ単位で印刷データを出力するだけで、S711の処理で送信した設定に従って、プリンタ2側で両面印刷/片面印刷のいずれかがなされることになる。
【0158】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S713)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0159】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S713:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S715)、ページ画データを送信する(S717)。
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S719)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S719:YES)、直前に実行したS717の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、ページ画データの送信が行われたことになり、N<Kである場合は(S719:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、ページ画データの送信が行われていないことになる。
【0160】
そこで、N<Kであった場合は(S719:NO)、1部の区切りを意識することなく通常のページレイアウト印刷を続ければよいので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S721)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値とNとを比較する。その結果、両者が一致すれば、切り捨てられた小数部が存在しないので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていると判断でき、両者が一致しなければ、切り捨てられた小数部が存在するので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていないと判断できる。
【0161】
ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S721:NO)、次の記録用紙への切り替えを行うことなく、次のページの印刷データを出力すればよいので、そのままS713の処理へと戻る。一方、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S721:YES)、その時点で記録用紙1面にLページ分の画像を形成するデータが出力されたことになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく用紙出力命令を送信し(S723)、改頁カウンタFに1を加算してから(S725)、S713の処理へと戻る。
【0162】
一方、S719の処理においてN≧Kであった場合は(S719:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S727)。このチェック方法は、S721の処理と全く同様である。
【0163】
ここで、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S727:NO)、記録用紙の1面には、まだ1ページ分以上の印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、その領域に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S729)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白を表すデータを実際に送信する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際には空白を表すデータを送信しなくても構わない。
【0164】
そして、S729の処理において挿入されることになった空白ページのページ数を、ページカウンタNに加算する(S731)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値にさらにLを加算して、その値を新たにページカウンタNにセットする。Lに満たない端数分を切り捨てた上で、Lを加算することになるので、計算上、空白ページのページ数がNに対して加算されたことになる。
【0165】
一方、S727の処理において、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S727:YES)、ちょうど記録用紙の1面にLページ分の画像がレイアウトされ、印刷可能な領域は残っていないことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまでレイアウトしたところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S729,S731の処理はスキップする。
【0166】
こうしてS731の処理を終えるか、S727の処理において肯定判断がなされると、続いてS733の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S733)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべくページ出力命令を送信する(S735)。
【0167】
続いて、改頁カウンタFに1を加算して(S737)、両面印刷指定がなされている否かをチェックし(S739)、両面印刷指定がなされている場合は(S739:YES)、さらに改頁カウンタFが奇数か否かをチェックし(S741)、改頁カウンタFが奇数であった場合は(S741:YES)、用紙出力命令を送信する(S743)。これらS739〜S743の処理により、両面印刷指定がなされていて、且つ、まだ実際は片面の印刷しかなされていない場合であっても、第2面を空白ページとしたまま、S743の処理により次の記録用紙へ切り替えるための制御が行われることになる。なお、両面印刷指定がなされていない場合は(S739:NO)、第2面を空白ページとしたまま排紙するために設けてあるS743の処理は不要であり、また、改頁カウンタFが偶数であった場合は(S741:NO)、ちょうど第2面の印刷を終えているので、同じく第2面を空白ページとしたまま排紙するために設けてあるS743の処理は不要となるので、S743およびS745の処理はスキップする。こうして、S739〜S745の処理を終えたら、S713の処理へと戻る。
【0168】
以上説明したS713〜S745の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、Lページ分の画像を1面にレイアウトする毎に、記録用紙の第1面、第2面の順で各面に記録がなされ、第2面への記録を終えると次の記録用紙への切り替えが行われる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうどLページ分の画像を1面にレイアウトしていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、Lページ分の画像を1面にレイアウトしていなければ、その面に空白ページを挿入し、さらに、第2面へのレイアウトがなされていなければ、第2面にも空白ページを挿入し、その上で、次の記録用紙への切り替えが行われることになる。
【0169】
そして、S713〜S745の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S713:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S747)、本処理を終える。
【0170】
以上説明した通り、この印刷処理によれば、利用者がシート毎のページ数Lと、部単位の区切りと見なすべきページ数Kと、両面印刷をするか否かとを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けてページレイアウト印刷をしたり両面印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0171】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記第1,第3実施形態では、主要な処理の大部分がパーソナルコンピュータ51で実行される例を示し、上記第2実施形態では、主要な処理の一部がパーソナルコンピュータ51、別の一部がプリンタ2で実行される例を示したが、基になる印刷データを作成する部分(例えばアプリケーション71)から、最終的に画像を形成する部分(例えば画像形成部42)に至るデータ伝送経路上で、後段の処理において必要となる前段の処理が後段の処理前に完了しているような順序で配置されているのであれば、どこまでの処理をパーソナルコンピュータ51側で実行し、どこまでの処理をプリンタ2側で実行するのかは任意である。
【0172】
例えば、上記実施形態においては、シート毎のページ数L、部単位の区切りと見なすべきページ数K、両面印刷をするか否かなどの印刷条件を、いずれもパーソナルコンピュータ51側で入力していたが、これらの印刷条件をプリンタ2側に設けた操作パネルから入力するようにしてもよく、この場合、パーソナルコンピュータ51は、単に印刷データのみをプリンタ2へ送信する構成とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明の実施形態として説明した画像形成システムの概略構成図。
【図2】プリンタの内部構造図。
【図3】パーソナルコンピュータおよびプリンタのハードウェア構成図。
【図4】パーソナルコンピュータの印刷系のソフトウェア構成図。
【図5】印刷条件を設定するための入力画面を示す図。
【図6】第1実施形態におけるページレイアウト印刷処理のフローチャート。
【図7】第1実施形態における両面印刷処理のフローチャート。
【図8】第2実施形態におけるパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理のフローチャート。
【図9】第2実施形態におけるプリンタ側ページレイアウト印刷処理のフローチャート。
【図10】第2実施形態におけるパーソナルコンピュータ側両面印刷処理のフローチャート。
【図11】第2実施形態におけるプリンタ側両面印刷処理のフローチャート。
【図12】第3実施形態における印刷処理のフローチャート。
【符号の説明】
【0174】
2・・・プリンタ、3・・・第1カセット収納部、4・・・第2カセット収納部、5・・・第1給紙カセット、6・・・第2給紙カセット、7・・・給紙ローラ、8・・・給紙用長溝孔、9・・・受け板、10・・・画像形成ユニット、11・・・定着部、12・・・プリント部、13・・・感光ドラム、14・・・転写ローラ、16・・・加熱ローラ、17・・・押圧ローラ、18・・・排出部、19・・・ピックアップローラ、20・・・送りローラ、21・・・排出搬送路、22・・・送りローラ対、23・・・反転ユニット、24・・・分岐部、25・・・第1反転搬送路、26・・・第2反転搬送路、27・・・切替ローラ対、28・・・搬送ユニット、29・・・搬送ベルト、30・・・操作パネル、36・・・プリンタ制御回路、37・・・文字生成回路、38,54・・・インターフェース、39,55・・・CPU、40,56・・・ROM、41,57・・・RAM、42・・・画像形成部、50・・・通信回線、51・・・パーソナルコンピュータ、53・・・パーソナルコンピュータ制御回路、58・・・ディスプレイ、59・・・キーボード、60・・・FD装置、71・・・アプリケーション、72・・・プリンタドライバ、76・・・スプーラ、80・・・加工手段、101・・・入力画面、103・・・印刷方向指定欄、105・・・両面印刷指定欄、107・・・シート毎のページ数指定欄、109・・・区切りのページ数指定欄。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタやコピー機等において、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して、記録用紙の1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われている。
【0003】
このようなページレイアウト印刷においては、通常、Lページ分の画像が記録用紙に記録される毎に次の記録用紙への切り替えが行われることになるが、印刷内容によっては、Lページ分毎の区切りには該当しないページにおいて、記録用紙を切り替えたいこともある。
【0004】
こうした要望に対し、例えば、下記特許文献1には、ページレイアウト印刷を行う際に、「改ページ位置指定」を行うことができる技術が開示されている。この技術によれば、例えば、4ページ分の画像を縮小して記録用紙1面にレイアウトする場合に、改ページ位置指定として「3」を指定しておくと、3ページ分までを縮小して記録用紙1面にレイアウトしたところで記録用紙1面分の印刷および用紙排出(すなわち、次の用紙への切り替え)が行われ、4ページ目は次の記録用紙にレイアウトされるようになっている。
【特許文献1】特開2002−316453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、次の記録用紙への切り替えが行われる箇所を利用者が任意に指定することはできるものの、利用者がすべての用紙切り替え箇所を、ページ番号を使って逐一指定せざるを得ない。そのため、ページレイアウト印刷機能を利用して、1部当たりのページ数が決まっている印刷物を複数部印刷したいような場合に、1部ごとの区切りをとなるページ番号を、上記「改ページ位置指定」で指定しようとすると、部数と同数分の数値をカンマで区切って入力しなければならず、利用者がきわめて面倒な入力作業を強いられるという問題があった。
【0006】
具体例を挙げると、例えば、4ページ分の画像を縮小して記録用紙1面にレイアウトする場合に、1部当たりのページ数が3ページの印刷物を100部印刷するに当たって、1部ごとの区切りを上記「改ページ位置指定」で指定しようとすると、「3,6,9,12,15,…,294,297,300」と、部数(=100)と同数分(100個)の数値をカンマで区切って入力しなければならないため、利用者はかなり面倒な作業を行わざるを得ない。
【0007】
このような問題は、ページレイアウト印刷を行うときのみに限らず、両面印刷を行う場合にも同様に発生し得る。
例えば、2ページ分の画像を記録用紙の表裏両面に印刷する場合に、1部当たりのページ数が3ページの印刷物を100部印刷するに当たっては、3ページ目を印刷する毎に記録用紙を切り替え、3ページ目の裏面に次の部の1ページ目が印刷されるのを防止したいが、上記「改ページ位置指定」と同様の指定方法では、やはり部数(=100)と同数分(100個)の数値をカンマで区切って入力しなければならないことになる。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ページレイアウト印刷機能や両面印刷機能を使って1部当たりのページ数が決まっている複数部の印刷物を作製する際に、1部毎の区切りで次の記録用紙への切り替えが行われるような印刷を、より簡単に実施できる画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
まず、上記請求項1に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0010】
この画像形成システムにおいて、ホスト装置が備える印刷データ作成部は、基になる印刷データを作成する部分であり、例えば、ホスト装置がワープロソフトのような印刷データ作成機能を持ったアプリケーションプログラムに従った動作を実行している場合、その印刷データの作成に関連している部分がデータ作成部に該当する。また、画像形成装置が備える画像形成部は、媒体上に画像を形成するためのハードウェアに相当する。
【0011】
そして、この画像形成システムは、上記のようなホスト装置と画像形成装置とを備えたシステム上において、上述の印刷データ作成部と画像形成部との間に介在し、印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、画像形成部に対する制御を行う。
【0012】
より具体的には、この画像形成システムにおいて、印刷データ入力手段は、印刷データ作成部から印刷データを入力する。
また、レイアウトページ数取得手段は、利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得する。
【0013】
また、区切りページ数取得手段は、利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する。このページ数Kは、利用者が直接指定した値を取得してもよいし、利用者が間接的に指定した値から算出される値を取得してもよい。具体例を挙げれば、ページ数Kを直接指定するようになっている場合は、そのページ数Kを取得すればよいし、利用者が部数K1と全部数分の総ページ数K2とを指定するようになっている場合は、そこから算出されるページ数K=K2/K1を取得すればよい。
【0014】
こうして印刷データおよび印刷条件(ページ数L、ページ数K)を取得したら、判定手段は、印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する。
【0015】
そして、判定手段によって、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合、端数処理制御手段は、判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、画像形成部に対する制御を行う。空白ページが形成されるようにするための具体的な制御は、画像形成部の仕組みによっても変わり得るが、単に媒体の排出を指令することで、結果的に(L−p)ページ分を埋める空白ページができれるのであれば、そのような媒体排出指令を発する制御でもよいし、(L−p)ページ分を埋める空白ページを表すデータを出力する制御でもよい。
【0016】
このような制御の結果、1部毎の区切りと見なすべきKページ分の画像形成がなされるたびに、端数処理の必要があれば、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されることになり、この空白ページも含めて部単位の区切りが媒体1面単位の区切りと一致する状態になる。
【0017】
したがって、この画像形成システムによれば、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0018】
なお、この画像形成システムは、上記印刷データ作成部と画像形成部との間に介在するシステムとなっていれば、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられていてもよいし、すべて画像形成装置側に設けられていてもよい。また、ホスト装置と画像形成装置との間に第3の装置が介在する構成になっている場合は、この画像形成システムを構成する各手段が、すべて上記第3の装置に設けられていてもよい。さらに、この画像形成システムを構成する各手段が、印刷データ作成部から画像形成部に至るデータ伝送経路上で、後段の処理において必要となる前段の処理が後段の処理前に完了しているような順序で配置されているのであれば、各手段が複数の装置に分散配置されていてもよく、例えば一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。また、上述の如き第3の装置を設けた場合は、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が第3の装置に設けられていてもよいし、あるいは、一部の手段が第3の装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。さらには、各手段が、ホスト装置、第3の装置、画像形成装置の三者に分散配置されていてもよい。
【0019】
以下に説明する請求項2に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられている事例に相当する。また、以下に説明する請求項3に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段のうち、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられている事例に相当する。
【0020】
より詳しく説明すると、上記請求項2に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0021】
このような画像形成システムであれば、上記各手段が、上記請求項1に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0022】
また、特に、この画像形成システムは、上記各手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0023】
また、上記請求項3に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、前記レイアウトページ数取得手段の取得したページ数L、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、前記ページ数L、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0024】
このような画像形成システムであれば、送信手段と受信手段がホスト装置から画像形成装置へのデータ伝送を行う点で、上記請求項1に記載の画像形成システムとは異なるものとなっているが、それ以外の各手段は、実質的に上記請求項1に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0025】
また、特に、この画像形成システムは、ホスト装置側において、印刷データ、ページ数L、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0026】
次に、上記請求項4に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0027】
この画像形成システムにおいて、ホスト装置が備える印刷データ作成部は、基になる印刷データを作成する部分であり、例えば、ホスト装置がワープロソフトのような印刷データ作成機能を持ったアプリケーションプログラムに従った動作を実行している場合、その印刷データの作成に関連している部分がデータ作成部に該当する。また、画像形成装置が備える画像形成部は、媒体上に画像を形成するためのハードウェアに相当し、少なくとも両面印刷を実施可能な構造になっている。
【0028】
そして、この画像形成システムは、上記のようなホスト装置と画像形成装置とを備えたシステム上において、上述の印刷データ作成部と画像形成部との間に介在し、印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、画像形成部に対する制御を行う。
【0029】
より具体的には、この画像形成システムにおいて、印刷データ入力手段は、印刷データ作成部から印刷データを入力する。
また、区切りページ数取得手段は、利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する。このページ数Kは、利用者が直接指定した値を取得してもよいし、利用者が間接的に指定した値から算出される値を取得してもよい。具体例を挙げれば、ページ数Kを直接指定するようになっている場合は、そのページ数Kを取得すればよいし、利用者が部数K1と全部数分の総ページ数K2とを指定するようになっている場合は、そこから算出されるページ数K=K2/K1を取得すればよい。
【0030】
こうして印刷データおよび印刷条件(ページ数K)を取得したら、判定手段は、印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する。
【0031】
そして、判定手段によって、判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合、端数処理手段は、判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、画像形成部に対する制御を行う。空白ページが形成されるようにするための具体的な制御は、画像形成部の仕組みによっても変わり得るが、単に媒体の排出を指令することで、結果的に第2面分を埋める空白ページができれるのであれば、そのような媒体排出指令を発する制御でもよいし、第2面分を埋める空白ページを表すデータを出力する制御でもよい。
【0032】
このような制御の結果、1部毎の区切りと見なすべきKページ分の画像形成がなされるたびに、端数処理の必要があれば、第2面分を埋める空白ページが形成されることになり、この空白ページも含めて部単位の区切りが媒体2面分単位の区切りと一致する状態になる。
【0033】
したがって、この画像形成システムによれば、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0034】
なお、この画像形成システムは、上記印刷データ作成部と画像形成部との間に介在するシステムとなっていれば、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられていてもよいし、すべて画像形成装置側に設けられていてもよい。また、ホスト装置と画像形成装置との間に第3の装置が介在する構成になっている場合は、この画像形成システムを構成する各手段が、すべて上記第3の装置に設けられていてもよい。さらに、この画像形成システムを構成する各手段が、印刷データ作成部から画像形成部に至るデータ伝送経路上で、後段の処理において必要となる前段の処理が後段の処理前に完了しているような順序で配置されているのであれば、各手段が複数の装置に分散配置されていてもよく、例えば一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。また、上述の如き第3の装置を設けた場合は、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が第3の装置に設けられていてもよいし、あるいは、一部の手段が第3の装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられていてもよい。さらには、各手段が、ホスト装置、第3の装置、画像形成装置の三者に分散配置されていてもよい。
【0035】
以下に説明する請求項5に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段が、すべてホスト装置側に設けられている事例に相当する。また、以下に説明する請求項6に記載の画像形成システムは、この画像形成システムを構成する各手段のうち、一部の手段がホスト装置、残りの一部の手段が画像形成装置に設けられている事例に相当する。
【0036】
より詳しく説明すると、上記請求項5に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0037】
このような画像形成システムであれば、上記各手段が、上記請求項4に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0038】
また、特に、この画像形成システムは、上記各手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0039】
また、上記請求項6に記載の画像形成システムは、
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0040】
このような画像形成システムであれば、送信手段と受信手段がホスト装置から画像形成装置へのデータ伝送を行う点で、上記請求項4に記載の画像形成システムとは異なるものとなっているが、それ以外の各手段は、実質的に上記請求項4に記載の画像形成システムと全く同様に機能するので、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0041】
また、特に、この画像形成システムは、ホスト装置側において、印刷データ、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【発明の効果】
【0042】
以上説明した通り、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成システムによれば、Lページ分の画像を縮小して媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0043】
また特に、上記請求項2に記載の画像形成システムによれば、この画像形成システムを構成する手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0044】
また、上記請求項3に記載の画像形成システムによれば、ホスト装置側において、印刷データ、ページ数L、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0045】
さらに、上記請求項4〜請求項6のいずれかに記載の画像形成システムによれば、媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷を行う際に、1部ごとの区切りとなるページ番号を逐一指定しなくても、1部当たりのページ数K(またはページ数Kを算出可能なパラメータ)を指定するだけで、1部ごとの区切りで媒体を切り替えることができる。
【0046】
また特に、上記請求項5に記載の画像形成システムによれば、この画像形成システムを構成する手段すべてがホスト装置に設けられるので、画像形成装置には、この画像形成システムから制御可能な画像形成部さえ設けてあればよく、その分だけ画像形成装置の製造コストを抑制できるので、画像形成装置の数が多いシステムを構築する場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【0047】
また、上記請求項6に記載の画像形成システムによれば、ホスト装置側において、印刷データ、およびページ数Kを用意するものの、判定手段による判定や端数処理制御手段による端数処理制御は、画像形成装置側において実行されるので、ホスト装置側の負荷を軽減することができる。したがって、ホスト装置の処理能力が低い場合や、ホスト装置の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、この画像形成システムのような構成にすると有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の実施形態について、いくつかの具体的な例を挙げて説明する。
[第1実施形態]
まず、画像形成システムを構成する機器について説明する。図1は、画像形成システムを構成する機器を示す斜視図である。
【0049】
この画像形成システムは、両面印刷が可能なレーザープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)2と、このプリンタ2に対して通信回線50を介して接続されたパーソナルコンピュータ51とによって構成されている。
【0050】
次に、プリンタ2の構造について説明する。図2は、プリンタ2の断面図である。
プリンタ2内の下部には、前方に開口した第1カセット収納部3と第2カセット収納部4とが上下に形成され、第1カセット収納部3には第1給紙カセット5が、第2カセット収納部4には第2給紙カセット6が、それぞれ着脱自在に装着されている。両給紙カセット5,6は同じ形状で形成され、その前端部には、給紙ローラ7と上下に貫通した給紙用長溝孔8とが、図面に直交する方向に延設されている。また、両給紙カセット5,6内部には、多数枚の用紙Aを弾性的に支持する受け板9がそれぞれ設けられている。
【0051】
第1カセット収納部3の上方の部位には、画像形成ユニット10や定着部11等を備えたプリント部12が設けられている。この画像形成ユニット10は、トナーカートリッジ15内に配設された感光ドラム13に対になって圧接する転写ローラ14や、通信データに基づいてレーザビームを発射するレーザ発光器(図示略)などによって構成されている。そして、定着部11は、画像形成ユニット10の搬送路後方に加熱ローラ16と押圧ローラ17が対になって構成されている。プリンタ2内には、このような画像形成ユニット10及び定着部11を介して搬送路が形成され、用紙Aをプリンタ2上面の排出部18に搬送するための搬送手段が搬送路中に構成されている。
【0052】
用紙Aを送り出すためのピックアップローラ19は、第1給紙カセット5内に装着された用紙Aの先端部に位置するように係設されている。このピックアップローラ19は、所定角度だけ用紙Aに圧接するよう断面半月の形状をなしている。そして、そのピックアップローラ19に隣接して前記給紙ローラ7が配設されている。その搬送路後方には複数の送りローラ20が配設され、その後方に前記感光ドラム13及び転写ローラ14のローラ対、加熱ローラ16及び押圧ローラ17のローラ対による搬送路が構成される。更に、搬送路後方には、排出部18へ用紙Aを排出するための排出搬送路21が構成され、その排出搬送路21の入口及び出口に送りローラ対22が配設されている。
【0053】
プリンタ本体2上面には、排出部18が形成されるとともに、印刷枚数の設定等を行なう操作パネル30が設けられている。一方、プリンタ本体2の後部(図面右側)には、プリント部12を通過した用紙Aの搬送方向が変換される反転ユニット23が係設されている。そして、プリンタ本体2内では排出搬送路21には分岐部24が形成され、反転ユニット23側へ用紙Aが搬送されるよう搬送路が延設されている。この分岐部24には、電磁ソレノイド等によって回転操作することによって用紙Aの搬送方向を切り替える不図示の回転式ガイドが配設されている。
【0054】
反転ユニット23は、第1反転搬送路25と第2反転搬送路26とから構成されている。その第1反転搬送路25は、下端がプリンタ本体2の排出搬送路21に係設された分岐部24に連通し、上端が反転ユニット23上面に開放した第1反転搬送路25が形成され、一方第2反転搬送路26は、第1反転搬送路25の中途に設けられた分岐を介して下方の第1カセット収納部3に延設されている。そして、その両反転搬送路25,26の分岐箇所には、正逆回転自在な切替ローラ対27が配設されている。
【0055】
以上のように構成されたプリンタ2は、次のように動作する。
第1給紙カセット5に収納された用紙Aは、ピックアップローラ19が回転すると用紙Aの先端に微小な力で圧接されるので、摩擦抵抗の生じる最上面の1枚のみがピックアップローラ19の回転と同時に前方へ送り出される。前方へ送り出された用紙Aは、給紙ローラ7を介してプリンタ本体2内の搬送路へ送り出される。そして、搬送路を送りローラ20によって搬送された用紙Aは、プリント部12へ配置される。
【0056】
そして、画像形成ユニット10で用紙Aの第1面が印刷される。パーソナルコンピュータ51より送信された通信データの内容は、文字生成回路37によって印刷するための印字データに変換されRAM41に記憶される。感光ドラム13では、RAMに記憶された印字データに基づいて発射されるレーザビームにより、その第1面に正電荷を帯びる静電潜像が生成される。更にこの静電潜像に対して負電荷を帯びるトナーが付着され、転写ローラ14によって用紙Aに転写され、加熱ローラ16と押圧ローラ17によって加熱して定着される。
【0057】
片面印刷モードでは、分岐部24では不図示の回転ガイドが操作され、定着部11を出た用紙Aは、排出搬送路21を介して排出部18へ排紙される。一方、両面印刷モードでは、分岐部24から反転ユニット23側へ搬送される。
【0058】
反転ユニット23へ搬送された用紙Aは、切替ローラ対27を正転させることによって第1反転搬送路25を一旦上方へ向けて搬送される。そして、用紙Aが所定位置まで上昇した後、駆動モータによって切替ローラ対27が逆転されると、次に用紙Aは第2反転搬送路26内を下方へ向けて搬送されることとなる。そして、反転され第2反転搬送路26を通った用紙Aは、搬送ユニット28へ送られる。
【0059】
反転ユニット23によって進行方向が逆転された用紙Aは、表裏も逆転した状態で搬送ユニット28を通る。即ち、第1給紙カセット5に装着或は搬送される用紙Aがその位置での下面側が印刷されるが、反転された用紙Aの第2面が搬送ユニット28の位置で下面になる。搬送ユニット28に搬送された用紙Aは、搬送ベルト29によって前方へ送り出され、再び給紙ローラ7を介してプリンタ本体2内の搬送路へ搬送され、第2面が印刷された後、排出部18へ排紙される。
【0060】
次に、プリンタ2とパーソナルコンピュータ51のハードウェア構成について説明する。図3は、プリンタ2とパーソナルコンピュータ51の制御系を示すブロック図である。
プリンタ2は、通信回線50を介してパーソナルコンピュータ51との間で通信データの送受信を行う入出力回路(I/O)35を備え、この入出力回路(I/O)35に、プリンタ制御回路36が接続されている。そして、そのプリンタ制御回路36には、文字生成回路(CG)37、インターフェース38、CPU39、ROM40、RAM41、画像形成部42が接続されている。
【0061】
一方、パーソナルコンピュータ51は、通信回線50を介してプリンタ2との間で通信データの送受信を行う入出力回路(I/O)52を備え、この入出力回路(I/O)52に、パーソナルコンピュータ51の全体を制御するパーソナルコンピュータ制御回路53が接続されている。そしてパーソナルコンピュータ制御回路53には、インターフェース54、CPU55、ROM56、RAM57が接続されている。また、インターフェース54には、ディスプレイ58、キーボード59、FD(フレキシブルディスク)装置60が接続されている。
【0062】
次に、パーソナルコンピュータ51のソフトウェア構成について説明する。
このパーソナルコンピュータ51には、OS(Operating System)としてWindows(登録商標)が搭載され、キーボード59からの入力やディスプレイ58への表示出力といった入出力機能、ディスクやメモリの管理など、アプリケーションから共通して利用される基本機能は、OSによって提供されている。なお、Windows(登録商標)によって提供される各種機能そのものは公知なので、ここでの詳細な説明は省略するが、以下の説明においては、パーソナルコンピュータ51が、Windows(登録商標)によって提供される各種機能を有するとの前提で説明を続ける。
【0063】
図4は、パーソナルコンピュータ51の印刷系ソフトウェア間でやり取りされる印刷データの流れを示した図である。
パーソナルコンピュータ51に搭載されたOSは、マルチタスク機能を有し、このマルチタスク機能により、パーソナルコンピュータ51が、タスク単位の処理を時分割で複数並列に実行するようになっている。本画像形成システムに関連する処理としては、アプリケーション71による処理、プリンタドライバ72による処理、GDI75による処理、スプーラ76による処理、加工手段80による処理などが並列に実行され、これらが協働して本画像形成システムの機能を実現する。
【0064】
より詳しく説明すると、パーソナルコンピュータ51において、アプリケーション71は、例えばワープロソフトや表計算ソフトなど、OS上で動作するソフトウェアである。このアプリケーション71を使う利用者が、パーソナルコンピュータ51において印刷を指示する操作を行うと、アプリケーション71は、印刷すべき画像に対応する描画指令を生成し、その描画指令をGDI(Graphics Device Interface)75に与える。
【0065】
また、プリンタドライバ72は、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して記録用紙(=媒体)1面にレイアウトするページレイアウト印刷や、記録用紙の第1面および第2面の双方を使う両面印刷等の特殊印刷機能を提供するモジュールであり、プリンタドライバUI72aが提供する機能(ユーザーインターフェース)により、利用者が印刷を指示する操作を行う際に特殊印刷をする旨の指示を併せて行うと、プリンタドライバ72は、特殊印刷に対応する描画指令を生成し、その描画指令をGDI75に与える。
【0066】
本実施形態の場合、利用者が所定の操作を行うと、プリンタドライバUI72aは、ディスプレイ58に、図5に示すような入力画面101を表示する。この入力画面101には、印刷方向指定欄103、両面印刷指定欄105、シート毎のページ数(ページレイアウト印刷において記録用紙1面にレイアウトするページ数)指定欄107、区切りのページ数(1部当たりのページ数)指定欄109、OKボタン111,キャンセルボタン113などが表示される。この入力画面101において、利用者は、ページレイアウト印刷において記録用紙1面にレイアウトするページ数Lや、複数部印刷を行う場合の1部当たりのページ数Kを入力することができ、また、両面印刷を行うか否かの指定を行うことができる。
【0067】
これらアプリケーション71およびプリンタドライバ72は、それぞれの処理の中で、GDI75に対して指令を与えるための関数(API;Application Program Interface)を呼び出すことにより、GDI75に対して描画指令を与えることができる。
【0068】
GDI75は、仮想化された描画領域であるデバイスコンテキスト(以下、DCという。)の管理と、このDCへの描画に伴う印刷データの作成とを行うモジュールである。印刷データとしては、EMF(Enhanced Meta File)形式の印刷データとRAWデータとを作成可能で、どちらの形式で印刷データを作成するかは、GDI75を利用することになる上位モジュール側から指定できるようになっている。
【0069】
なお、GDI75の機能のうち、DC管理機能、EMF形式のデータ作成機能は、OSによって提供され、DCへの処理をプリンタ2に依存するコマンドに変換する機能(RAWデータ作成機能)は、デバイスメーカーによりプリンタドライバGDI72bとして提供される。
【0070】
このGDI75によってDCが作成されるとともに、アプリケーション71およびプリンタドライバ72からの描画指令に従ってDCに対する描画を行い、このDCに対する描画に伴って印刷データが作成される。本システムの場合、アプリケーション71およびプリンタドライバ72からの描画指令を受けると、GDI75がEMF形式の印刷データを作成するように構成されている。そして、GDI75によって作成された形成されるEMF形式のデータは、スプーラ76へと送られる。
【0071】
スプーラ76は、GDI75によって1ページ単位で形成される複数ページ分のデータを1つの印刷ジョブとして結合した印刷データを、スプールファイルとして格納する。
加工手段80は、スプールファイルからEMF形式の印刷データを読み込んで、加工前の画像および加工前の画像に対する加工方法を解析し、加工後の画像に対応する描画指令を生成し、その描画指令をGDI75に対して与える。すると、GDI75は与えられた描画指令に従って、(システムの設定が標準の場合)プリンタドライバGDI72bの機能を利用して加工後の画像に相当する印刷データを作成し、その印刷データがスプーラ76によってスプールファイル化される。そして、スプーラ76がプリンタ2へ印刷データを送出し、その印刷データに基づく印刷がプリンタ2においてなされることになる。このような加工手段80により、例えば、Lページ分の画像を縮小して記録用紙1面にレイアウトする加工が行われる。
【0072】
次に、上記画像形成システムにおいてページレイアウト印刷を行う場合に、パーソナルコンピュータ51において実行されることになるページレイアウト印刷処理について、図6のフローチャートに基づいて説明する。なお、このページレイアウト印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、シート毎のページ数指定欄107において「2」以上の値を指定した場合に実行される。
【0073】
パーソナルコンピュータ51がページレイアウト印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S101)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S101の処理では初期値として“0”がセットされる。また、ページレイアウトLを取得し(S103)、区切りページ数Kを取得する(S105)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、区切りページ数Kは、同じ入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0074】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S107)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0075】
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S109)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0076】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S109:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S111)、ページ画データを送信する(S113)。
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S115)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S115:YES)、直前に実行したS113の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、ページ画データの送信が行われたことになり、N<Kである場合は(S115:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、ページ画データの送信が行われていないことになる。
【0077】
そこで、N<Kであった場合は(S115:NO)、1部の区切りを意識することなく通常のページレイアウト印刷を続ければよいので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S117)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値とNとを比較する。その結果、両者が一致すれば、切り捨てられた小数部が存在しないので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていると判断でき、両者が一致しなければ、切り捨てられた小数部が存在するので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていないと判断できる。
【0078】
ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S117:NO)、次の記録用紙への切り替えを行うことなく、次のページの印刷データを出力すればよいので、そのままS109の処理へと戻る。一方、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S117:YES)、その時点で記録用紙1面にLページ分の画像を形成するデータが出力されたことになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく用紙出力命令を送信してから(S119)、S109の処理へと戻る。
【0079】
一方、S115の処理においてN≧Kであった場合は(S115:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S121)。このチェック方法は、S117の処理と全く同様である。
【0080】
ここで、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S121:NO)、記録用紙の1面には、まだ1ページ分以上の印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、その領域に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S123)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白を表すデータを実際に送信する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際には空白を表すデータを送信しなくても構わない。
【0081】
そして、S123の処理において挿入されることになった空白ページのページ数を、ページカウンタNに加算する(S125)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値にさらにLを加算して、その値を新たにページカウンタNにセットする。Lに満たない端数分を切り捨てた上で、Lを加算することになるので、計算上、空白ページのページ数がNに対して加算されたことになる。
【0082】
一方、S121の処理において、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S121:YES)、ちょうど記録用紙の1面にLページ分の画像がレイアウトされ、印刷可能な領域は残っていないことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまでレイアウトしたところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S123,S125の処理はスキップする。
【0083】
こうしてS125の処理を終えるか、S121の処理において肯定判断がなされると、続いてS127の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S127)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべく用紙出力命令を送信してから(S119)、S109の処理へと戻る。
【0084】
以上説明したS109〜S129の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、Lページ分の画像を1面にレイアウトする毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうどLページ分の画像を1面にレイアウトしていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、Lページ分の画像を1面にレイアウトしていなければ、空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0085】
そして、S109〜S129の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S109:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S131)、本処理を終える。
【0086】
以上説明した通り、このページレイアウト印刷処理によれば、利用者がシート毎のページ数Lと、部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けてページレイアウト印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0087】
次に、上記画像形成システムにおいて両面印刷を行う場合に、パーソナルコンピュータ51において実行されることになる両面印刷処理について、図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、この両面印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、両面印刷指定欄105において両面印刷を指定した場合に実行される。
【0088】
パーソナルコンピュータ51が両面印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S201)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S201の処理では初期値として“0”がセットされる。また、区切りページ数Kを取得する(S203)。区切りページ数Kは、入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0089】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S205)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0090】
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S207)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0091】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S207:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S209)、ページデータおよび改ページを送信する(S211)。プリンタ2では、パーソナルコンピュータ51からの改ページを受信した時点で、第1面への印刷を行った後であれば用紙を反転させて第2面への印刷準備をする制御が行われ、第2面への印刷を行った後であれば用紙を排出して新たな用紙の第1面への印刷準備をする制御が行われる。
【0092】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S213)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S213:YES)、直前に実行したS211の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、ページ画データの送信が行われたことになり、N<Kである場合は(S213:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、ページ画データの送信が行われていないことになる。
【0093】
そこで、N<Kであった場合は(S213:NO)、1部の区切りを意識することなく通常の両面印刷を続ければよいので、S207の処理へと戻る。
一方、S213の処理においてN≧Kであった場合は(S213:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNが奇数になっているか否かをチェックする(S215)。
【0094】
ここで、ページカウンタNが奇数になっていれば(S215:YES)、記録用紙の第2面には、まだ印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、第2面に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入および改ページ送信処理を実行する(S217)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白を表すデータを実際に送信する処理を想定しているが、改ページ送信処理を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際には空白を表すデータを送信しなくても構わない。
【0095】
そして、S217の処理において1ページ分の空白ページが挿入されることになるので、そのページ数である“1”を、ページカウンタNに加算する(S219)。
一方、S215の処理において、ページカウンタNが奇数になっていなければ(S215:NO)、ちょうど記録用紙の第2面まで印刷がなされたことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまで印刷したところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S217,S219の処理はスキップする。
【0096】
こうしてS219の処理を終えるか、S215の処理において否定判断がなされると、続いてS221の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S221)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、S221の処理を終えたら、S109の処理へと戻る。
【0097】
以上説明したS207〜S221の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、記録用紙の第1面、第2面双方への記録がなされる毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうど第2面まで印刷がなされていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、第1面までしか印刷がなされていなければ、第2面に空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0098】
そして、S207〜S221の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S207:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S223)、本処理を終える。
【0099】
以上説明した通り、この両面印刷処理によれば、利用者が部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けて両面印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0100】
[第2実施形態]
次に、上記第1実施形態とは、別の実施形態について説明する。ただし、上記第1実施形態との相違点は、上述のパーソナルコンピュータ51とプリンタ2のそれぞれにおいて実行される処理にあり、パーソナルコンピュータ51とプリンタ2のハードウェア等には差異がないので、以下の説明では、上記第1実施形態との相違点を中心に詳述し、共通となる構成についての説明は省略する。
【0101】
まず、第2実施形態の画像形成システムにおいてページレイアウト印刷を行う場合の処理について説明する。上記第1実施形態の画像形成システムでは、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件に従ってページレイアウト印刷がなされるような印刷データを作成してプリンタ2へ送信していたが、この第2実施形態では、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件と基になる印刷データをプリンタ2へ送信し、プリンタ2側において、受信した印刷条件に従ってページレイアウト印刷がなされるような印刷制御を実行する。
【0102】
以下、まず、パーソナルコンピュータ51側において実行されることになるパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。なお、このパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、シート毎のページ数指定欄107において「2」以上の値を指定した場合に実行される。
【0103】
パーソナルコンピュータ51がパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S301)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S301の処理では初期値として“0”がセットされる。また、ページレイアウトLを取得し(S303)、区切りページ数Kを取得する(S305)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、区切りページ数Kは、同じ入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0104】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S307)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0105】
印刷ジョブ開始処理を終えたら、続いて、S303の処理で取得したページレイアウトLをプリンタ2へ送信し(S309)、S305の処理で取得した区切りページ数Kをプリンタ2へ送信する(S311)
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S313)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0106】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S313:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S315)、ページ画データをプリンタ2へ送信し(S317)、さらに用紙出力命令を送信してから(S319)、S313の処理へと戻る。すなわち、パーソナルコンピュータ51は、S313〜S319の処理により、ページ単位のデータをページ順に従って順次プリンタ2へ送信する処理を行うのみであり、第2実施形態において、パーソナルコンピュータ51は、上記第1実施形態でパーソナルコンピュータ51が行っていた空白ページの挿入処理等を行わない。
【0107】
そして、S313〜S319の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S313:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S321)、本処理を終える。
【0108】
次に、プリンタ2側において実行されることになるプリンタ側ページレイアウト印刷処理について、図9のフローチャートに基づいて説明する。なお、このプリンタ側ページレイアウト印刷処理は、パーソナルコンピュータ51側において、上述のパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理が実行された場合に実行される。
【0109】
プリンタ2がプリンタ側ページレイアウト印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタN、ページレイアウトL、区切りページ数Kを初期化する(S401)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S401の処理では初期値として“0”がセットされる。また、ページレイアウトLは、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。ただし、ページレイアウトLを受信しなかった場合、このプリンタ2はページレイアウト印刷を行わないので、ページレイアウトLの初期値として“1”をセットしている。区切りページ数Kも、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。区切りページ数Kについては、初期値として“9999”をセットしている。これは、区切りページ数Kを受信しなかった場合に、区切りページ数Kを十二分に大きい値とすることで、区切りページ数に至ったと判定されるケースが発生しないようにするためである。つまり、本実施形態においては、総ページ数9999ページの印刷が行われることはあり得ないものと想定し、区切りページ数Kの初期値を“9999”としている。総ページ数9999ページの印刷が行われることもあり得る場合には、区切りページ数Kの初期値を“99999”とする等、具体的な初期値は任意に決めればよい。
【0110】
続いて、プリンタ2は、パーソナルコンピュータ51からの受信データが無ければ、その状態のまま待機し(S403:NO)、受信データがあれば(S403:YES)、S405の処理へと移行する。
【0111】
S405の処理では、受信データが区切りページ数Kであれば(S405:YES)、区切りページ数Kを取得する(S407)。区切りページ数Kは、図5に示した入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値であり、上述のS311の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S407の処理を終えたら、S403の処理へと戻る。一方、S405の処理において、受信データが区切りページ数Kでなければ(S405:NO)、S409の処理へと移行する。
【0112】
S409の処理では、受信データがページレイアウトLであれば(S409:YES)、ページレイアウトLを取得する(S411)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、上述のS309の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S411の処理を終えたら、S403の処理へと戻る。一方、S409の処理において、受信データがページレイアウトLでなければ(S409:NO)、S413の処理へと移行する。
【0113】
S413の処理では、受信データが印刷データであれば(S413:YES)、レイアウトLに拠る印刷画像処理を実行する(S415)。具体的には、上述したS317の処理により送信されてくるデータを受信した場合、その受信データは印刷データなので、ページレイアウトLとページカウンタNとの関係を考慮して、画像形成部42による画像形成処理が行われ、その結果、所期のページレイアウト印刷がなされるような位置に、受信した印刷データに対応する縮小画像が形成される。なお、S415の処理を終えたら、S403の処理へと戻る。一方、S413の処理において、受信データが印刷データでなければ(S413:NO)、S417の処理へと移行する。
【0114】
S417の処理では、印刷ジョブ終了か否かをチェックする(S417)。ここで、本処理を開始した直後は、通常、印刷ジョブ終了ではないので(S417:NO)、引き続いて、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S421)。具体的には、上述したS319の処理により送信されてくる用紙出力命令を受信した場合、ページ印刷要求があると判断する(S421:YES)。ページ印刷要求がないと判断した場合は(S421:NO)、S403の処理へ戻る。
【0115】
ページ印刷要求があった場合(S421:YES)、続いて、プリンタ2は、ページカウンタNに1を加算し(S423)、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S425)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S425:YES)、直前に実行したS413の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、画像形成部42による印刷画像処理が行われたことになり、N<Kである場合は(S425:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、画像形成部42による印刷画像処理が行われていないことになる。
【0116】
そこで、N<Kであった場合は(S425:NO)、1部の区切りを意識することなく通常のページレイアウト印刷を続ければよいので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S427)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値とNとを比較する。その結果、両者が一致すれば、切り捨てられた小数部が存在しないので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていると判断でき、両者が一致しなければ、切り捨てられた小数部が存在するので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていないと判断できる。
【0117】
ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S427:NO)、次の記録用紙への切り替えを行うことなく、次のページの印刷データを出力すればよいので、そのままS403の処理へと戻る。一方、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S427:YES)、その時点で記録用紙1面にLページ分の画像を形成するデータが出力されていることになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく画像形成部42において印刷、排紙処理を実行してから(S429)、S403の処理へと戻る。
【0118】
一方、S425の処理においてN≧Kであった場合は(S425:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S431)。このチェック方法は、S427の処理と全く同様である。
【0119】
ここで、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S431:NO)、記録用紙の1面には、まだ1ページ分以上の印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、その領域に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S433)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白画像を形成する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際にはプリンタ2が空白画像を形成する動作を行わなくても構わない。
【0120】
そして、S433の処理において挿入されることになった空白ページのページ数を、ページカウンタNに加算する(S435)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値にさらにLを加算して、その値を新たにページカウンタNにセットする。Lに満たない端数分を切り捨てた上で、Lを加算することになるので、計算上、空白ページのページ数がNに対して加算されたことになる。
【0121】
一方、S431の処理において、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S431:YES)、ちょうど記録用紙の1面にLページ分の画像がレイアウトされ、印刷可能な領域は残っていないことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまでレイアウトしたところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S433,S435の処理はスキップする。
【0122】
こうしてS435の処理を終えるか、S431の処理において肯定判断がなされると、続いてS437の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S437)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべく印刷、排紙処理を実行してから(S439)、S403の処理へと戻る。
【0123】
以上説明したS403〜S439の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、Lページ分の画像を1面にレイアウトする毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうどLページ分の画像を1面にレイアウトしていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、Lページ分の画像を1面にレイアウトしていなければ、空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0124】
そして、S403〜S439の処理を繰り返す中で、印刷ジョブ終了と判断されたら(S417:YES)、内部データの初期化などを含む印刷終了処理を実行し(S131)、本処理を終える。
【0125】
以上説明した通り、これらパーソナルコンピュータ51とプリンタ2が協働して実行するページレイアウト印刷処理によれば、利用者がシート毎のページ数Lと、部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けてページレイアウト印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0126】
次に、第2実施形態の画像形成システムにおいて両面印刷を行う場合の処理について説明する。上記第1実施形態の画像形成システムでは、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件に従って両面印刷がなされるような印刷データを作成してプリンタ2へ送信していたが、この第2実施形態では、パーソナルコンピュータ51において、利用者からの印刷条件の指定を受け付けるとともに、この印刷条件と基になる印刷データをプリンタ2へ送信し、プリンタ2側において、受信した印刷条件に従って両面印刷がなされるような印刷制御を実行する。
【0127】
以下、まず、パーソナルコンピュータ51側において実行されることになるパーソナルコンピュータ側両面印刷処理について、図10のフローチャートに基づいて説明する。なお、このパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理は、利用者が所定の操作を行って、図5に示すような入力画面101を表示し、両面印刷指定欄105において両面印刷を指定した場合に実行される。
【0128】
パーソナルコンピュータ51がパーソナルコンピュータ側両面印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタNを初期化する(S501)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S501の処理では初期値として“0”がセットされる。また、区切りページ数Kを取得する(S503)。区切りページ数Kは、入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0129】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S505)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0130】
印刷ジョブ開始処理を終えたら、続いて、S503の処理で取得した区切りページ数Kをプリンタ2へ送信し(S507)、両面印刷命令を送信する(S509)。
そして、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S511)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0131】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S511:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S513)、ページ画データをプリンタ2へ送信し(S515)、さらに用紙出力命令を送信してから(S517)、S511の処理へと戻る。すなわち、パーソナルコンピュータ51は、S511〜S517の処理により、ページ単位のデータをページ順に従って順次プリンタ2へ送信する処理を行うのみであり、第2実施形態において、パーソナルコンピュータ51は、上記第1実施形態でパーソナルコンピュータ51が行っていた空白ページの挿入処理等を行わない。
【0132】
そして、S511〜S517の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S511:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S519)、本処理を終える。
【0133】
次に、プリンタ2側において実行されることになるプリンタ側両面印刷処理について、図11のフローチャートに基づいて説明する。なお、このプリンタ側ページレイアウト印刷処理は、パーソナルコンピュータ51側において、上述のパーソナルコンピュータ側両面印刷処理が実行された場合に実行される。
【0134】
プリンタ2がプリンタ側両面印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタN、両面印刷フラグD、区切りページ数Kを初期化する(S601)。このページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S601の処理では初期値として“0”がセットされる。また、両面印刷フラグDは、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。パーソナルコンピュータ51からは、片面印刷に切り替える場合D=0、両面印刷に切り替える場合D=1が送信される。ただし、両面印刷フラグDを受信しなかった場合、このプリンタ2は片面印刷を行うので、両面印刷フラグDの初期値として“0”をセットしている。また、区切りページ数Kも、後の処理において、パーソナルコンピュータ51から受信するデータがセットされる。区切りページ数Kについては、初期値として“9999”をセットしている。これは、区切りページ数Kを受信しなかった場合に、区切りページ数Kを十二分に大きい値とすることで、区切りページ数に至ったと判定されるケースが発生しないようにするためである。つまり、本実施形態においては、総ページ数9999ページの印刷が行われることはあり得ないものと想定し、区切りページ数Kの初期値を“9999”としている。総ページ数9999ページの印刷が行われることもあり得る場合には、区切りページ数Kの初期値を“99999”とする等、具体的な初期値は任意に決めればよい。
【0135】
続いて、プリンタ2は、パーソナルコンピュータ51からの受信データが無ければ、その状態のまま待機し(S603:NO)、受信データがあれば(S603:YES)、S605の処理へと移行する。
【0136】
S605の処理では、受信データが区切りページ数Kであれば(S605:YES)、区切りページ数Kを取得する(S607)。区切りページ数Kは、図5に示した入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値であり、上述のS507の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S607の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。一方、S605の処理において、受信データが区切りページ数Kでなければ(S605:NO)、S609の処理へと移行する。
【0137】
S609の処理では、受信データが両面印刷命令であれば(S609:YES)、両面印刷フラグD=1を取得する(S611)。両面印刷フラグDは、図5に示した入力画面101において、利用者が両面印刷指定欄105において、両面印刷指定をしている場合にD=1、両面印刷指定をしていない場合にD=0となるフラグで、上述のS509の処理により、パーソナルコンピュータ51から送信されるデータである。なお、S611の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。一方、S609の処理において、受信データがページレイアウトLでなければ(S609:NO)、S613の処理へと移行する。
【0138】
S613の処理では、受信データが印刷データであれば(S613:YES)、両面/片面に拠る印刷画像処理を実行する(S615)。具体的には、上述したS515の処理により送信されてくるデータを受信した場合、その受信データは印刷データなので、画像形成部42による画像形成処理が行われ、その結果、受信した印刷データに対応する画像が形成される。なお、S615の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。一方、S613の処理において、受信データが印刷データでなければ(S613:NO)、S617の処理へと移行する。
【0139】
S617の処理では、印刷ジョブ終了か否かをチェックする(S617)。ここで、本処理を開始した直後は、通常、印刷ジョブ終了ではないので(S617:NO)、引き続いて、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S621)。具体的には、上述したS517の処理により送信されてくる用紙出力命令を受信した場合、ページ印刷要求があると判断する(S621:YES)。ページ印刷要求がないと判断した場合は(S621:NO)、S603の処理へ戻る。
【0140】
ページ印刷要求があった場合(S621:YES)、続いて、プリンタ2は、ページカウンタNに1を加算し(S623)、両面印刷フラグDがD=1であるか否かをチェックする(S625)。ここで、両面印刷フラグDがD=1ではない(D=0である)場合(S625:NO)、1部の区切りを意識することなく通常の片面印刷を行うだけでよいので、直ちに印刷、排紙処理を実行する(S627)。なお、S627の処理を終えたら、S603の処理へと戻る。
【0141】
一方、S625の処理において、両面印刷フラグDがD=1であった場合(S625:YES)、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S629)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S629:YES)、直前に実行したS613の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、画像形成部42による印刷画像処理が行われたことになり、N<Kである場合は(S629:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、画像形成部42による印刷画像処理が行われていないことになる。
【0142】
そこで、N≧Kであった場合は(S629:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNが奇数であるか否かをチェックする(S631)。
【0143】
ここで、ページカウンタNが奇数になっていれば(S631:YES)、記録用紙の第2面には、まだ印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、第2面に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S633)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白画像を形成する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際にはプリンタ2が空白画像を形成する動作を行わなくても構わない。
【0144】
そして、S633の処理において1ページ分の空白ページが挿入されることになるので、そのページ数である“1”を、ページカウンタNに加算する(S635)。
一方、S631の処理において、ページカウンタNが奇数になっていなければ(S631:NO)、ちょうど記録用紙の第2面まで印刷がなされたことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまで印刷したところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S633,S635の処理はスキップする。
【0145】
こうしてS635の処理を終えるか、S631の処理において否定判断がなされると、続いてS637の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S637)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべく印刷、排紙処理を実行してから(S639)、S603の処理へと戻る。
【0146】
一方、S629の処理においてN<Kであった場合は(S629:NO)、1部の区切りを意識することなく通常の両面印刷を続ければよいので、ページカウンタNが偶数か否かをチェックする(S641)。そして、ページカウンタNが偶数である場合は(S641:YES)、その時点で記録用紙両面分の画像を形成するデータが出力されていることになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく画像形成部42において印刷、排紙処理を実行してから(S643)、S603の処理へと戻る。また、ページカウンタNが偶数でない(=奇数である)場合は(S641:NO)、その時点ではまだ記録用紙片面分の画像を形成するデータしか出力されていないことになるので、この段階ではS643の処理はスキップし、そのままS603の処理へと戻る。
【0147】
以上説明したS603〜S643の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、両面印刷がなされる毎に記録用紙が切り替えられる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうど両面分の画像を印刷していれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、片面分の画像しか印刷していなければ、第2面には空白ページを挿入して記録用紙が切り替えられることになる。
【0148】
そして、S603〜S643の処理を繰り返す中で、印刷ジョブ終了と判断されたら(S617:YES)、内部データの初期化などを含む印刷終了処理を実行し(S645)、本処理を終える。
【0149】
以上説明した通り、これらパーソナルコンピュータ51とプリンタ2が協働して実行する両面印刷処理によれば、利用者が部単位の区切りと見なすべきページ数Kを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けて両面印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0150】
ところで、以上説明した第2実施形態においては、上記ページレイアウト印刷処理、上記両面印刷処理ともに、パーソナルコンピュータ51側において、印刷データ、レイアウトページ数L、区切りページ数Kなどを用意するものの、部単位の区切りと見なすべきページの判定や空白ページを挿入する制御は、プリンタ2において実行されるので、上記第1実施形態に比べ、パーソナルコンピュータ51側の負荷を軽減することができる。したがって、パーソナルコンピュータ51側の処理能力が低い場合や、パーソナルコンピュータ51側の処理能力を他の機能のために多く割り当てたい場合には、第2実施形態の如き構成にすると有利である。
【0151】
逆に、第1実施形態のものは、プリンタ2側の負荷を軽減することができるので、パーソナルコンピュータ51側の処理能力が十分に高い場合には、第1実施形態の如く構成するとよい。この場合、プリンタ2側で負担する処理は減るので、プリンタ2側の制御系はより処理能力が低いものを採用することが可能となり、その分だけプリンタ2の製造コストを抑制できる。したがって、プリンタ2の数が多いシステムを構築する場合には、第1実施形態の如き構成が有利である。
【0152】
[第3実施形態]
次に、上記第1,2実施形態とは、別の実施形態について説明する。ただし、上記第1実施形態との相違点は、上述のパーソナルコンピュータ51において実行される処理にあり、パーソナルコンピュータ51とプリンタ2のハードウェア等には差異がないので、以下の説明では、上記第1実施形態との相違点を中心に詳述し、共通となる構成についての説明は省略する。
【0153】
上記第1実施形態では、ページレイアウト印刷処理および両面印刷処理について、それぞれ独立したフローチャートを例示したが、以下に説明する印刷処理は、ページレイアウト印刷処理および両面印刷処理の双方が組み込まれた複合型印刷処理となっている。なお、第3実施形態において説明する印刷処理は、パーソナルコンピュータ51において実行される処理であり、この点では、第2実施形態よりも第1実施形態に近い構成となっている。以下、パーソナルコンピュータ51において実行される印刷処理について、図12のフローチャートに基づいて説明する。
【0154】
パーソナルコンピュータ51が印刷処理を開始すると、まず、ページカウンタN、改頁カウンタFを初期化する(S701)。ページカウンタNは、後述する処理の中で処理済みページ数の累積値を保持するために用いられるカウンタで、S701の処理では初期値として“0”がセットされる。改頁カウンタFは、両面印刷時の用紙排出制御を管理するためのカウンタであるが、具体的な利用方法の詳細については、後述する処理の中で説明する。
【0155】
続いて、ページレイアウトLを取得し(S703)、両面印刷設定を取得し(S705)、区切りページ数Kを取得する(S707)。ページレイアウトLは、図5に示した入力画面101において、利用者がシート毎のページ数指定欄107において指定した値であり、両面印刷設定は、同じ入力画面101において、利用者が両面印刷指定欄105において指定したものであり、区切りページ数Kは、同じ入力画面101において、利用者が区切りのページ数指定欄109において指定した値である。
【0156】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、印刷ジョブ開始処理を実行する(S709)。この処理は、各種内部データの初期化、プリンタ2への初期化データの送信など、この種の印刷系システムにおいて一般的に行われている処理である。
【0157】
S709の処理を終えたら、両面印刷設定をプリンタ2に送信する(S711)。S711の処理を実行すると、以降は、パーソナルコンピュータ51からページ単位で印刷データを出力するだけで、S711の処理で送信した設定に従って、プリンタ2側で両面印刷/片面印刷のいずれかがなされることになる。
【0158】
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページ印刷要求があるか否かをチェックする(S713)。具体的には、図4に示したアプリケーション71から1ページ分の描画指令が出力される毎、もしくは改ページの指令が出力される毎に、ページ印刷要求が発生するので、そのような要求が発生しているかどうかをチェックする。
【0159】
ここで、ページ印刷要求がある場合(S713:YES)、ページカウンタNに1を加算し(S715)、ページ画データを送信する(S717)。
続いて、パーソナルコンピュータ51は、ページカウンタNと区切りページ数Kについて、N≧Kであるか否かをチェックする(S719)。区切りページ数Kは、1部の区切りとして扱うべきページ数を示しており、N≧Kである場合は(S719:YES)、直前に実行したS717の処理により、ちょうど1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)まで、ページ画データの送信が行われたことになり、N<Kである場合は(S719:NO)、まだ1部の区切りとなるページ(1部の最終ページ)までは、ページ画データの送信が行われていないことになる。
【0160】
そこで、N<Kであった場合は(S719:NO)、1部の区切りを意識することなく通常のページレイアウト印刷を続ければよいので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S721)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値とNとを比較する。その結果、両者が一致すれば、切り捨てられた小数部が存在しないので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていると判断でき、両者が一致しなければ、切り捨てられた小数部が存在するので、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていないと判断できる。
【0161】
ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S721:NO)、次の記録用紙への切り替えを行うことなく、次のページの印刷データを出力すればよいので、そのままS713の処理へと戻る。一方、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S721:YES)、その時点で記録用紙1面にLページ分の画像を形成するデータが出力されたことになるので、次の記録用紙への切り替えを行うべく用紙出力命令を送信し(S723)、改頁カウンタFに1を加算してから(S725)、S713の処理へと戻る。
【0162】
一方、S719の処理においてN≧Kであった場合は(S719:YES)、1部の区切りを意識して次の記録用紙へ切り替えるための制御を行う必要がある。具体的には、まず、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっているか否かをチェックする(S727)。このチェック方法は、S721の処理と全く同様である。
【0163】
ここで、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていなければ(S727:NO)、記録用紙の1面には、まだ1ページ分以上の印刷可能な領域が残っていることにはなるものの、その領域に次の部の先頭ページが記録されないようにしたいので、空白ページ挿入処理を実行する(S729)。なお、この空白ページ挿入処理は、空白を表すデータを実際に送信する処理を想定しているが、以降の処理において単に次の記録用紙へ切り替えるための制御を行うだけで、空白ページが挿入された状態になるのであれば、実際には空白を表すデータを送信しなくても構わない。
【0164】
そして、S729の処理において挿入されることになった空白ページのページ数を、ページカウンタNに加算する(S731)。具体的には、NをLで除算した値を整数化(小数部切り捨て)し、その値に再びLを積算し、その値にさらにLを加算して、その値を新たにページカウンタNにセットする。Lに満たない端数分を切り捨てた上で、Lを加算することになるので、計算上、空白ページのページ数がNに対して加算されたことになる。
【0165】
一方、S727の処理において、ページカウンタNがページレイアウトLの倍数に相当する値になっていれば(S727:YES)、ちょうど記録用紙の1面にLページ分の画像がレイアウトされ、印刷可能な領域は残っていないことになり、この場合は、空白ページを挿入するまでもなく、1部の区切りとなるページまでレイアウトしたところで次の記録用紙への切り替えが行われることになるので、S729,S731の処理はスキップする。
【0166】
こうしてS731の処理を終えるか、S727の処理において肯定判断がなされると、続いてS733の処理へ移行することになり、ページカウンタNに区切りページ数Kを加算した値を、新たに区切りページ数Kとする(S733)。この処理により、空白ページの挿入を行った場合、行わなかった場合、いずれの場合とも、次の区切りと見なすべきページ数が再設定されることになる。そして、次の記録用紙への切り替えを行うべくページ出力命令を送信する(S735)。
【0167】
続いて、改頁カウンタFに1を加算して(S737)、両面印刷指定がなされている否かをチェックし(S739)、両面印刷指定がなされている場合は(S739:YES)、さらに改頁カウンタFが奇数か否かをチェックし(S741)、改頁カウンタFが奇数であった場合は(S741:YES)、用紙出力命令を送信する(S743)。これらS739〜S743の処理により、両面印刷指定がなされていて、且つ、まだ実際は片面の印刷しかなされていない場合であっても、第2面を空白ページとしたまま、S743の処理により次の記録用紙へ切り替えるための制御が行われることになる。なお、両面印刷指定がなされていない場合は(S739:NO)、第2面を空白ページとしたまま排紙するために設けてあるS743の処理は不要であり、また、改頁カウンタFが偶数であった場合は(S741:NO)、ちょうど第2面の印刷を終えているので、同じく第2面を空白ページとしたまま排紙するために設けてあるS743の処理は不要となるので、S743およびS745の処理はスキップする。こうして、S739〜S745の処理を終えたら、S713の処理へと戻る。
【0168】
以上説明したS713〜S745の処理を繰り返すことにより、部単位の区切りが到来するまでは、Lページ分の画像を1面にレイアウトする毎に、記録用紙の第1面、第2面の順で各面に記録がなされ、第2面への記録を終えると次の記録用紙への切り替えが行われる。また、部単位の区切りが到来すると、ちょうどLページ分の画像を1面にレイアウトしていれば、そのまま記録用紙が切り替えられ、Lページ分の画像を1面にレイアウトしていなければ、その面に空白ページを挿入し、さらに、第2面へのレイアウトがなされていなければ、第2面にも空白ページを挿入し、その上で、次の記録用紙への切り替えが行われることになる。
【0169】
そして、S713〜S745の処理を繰り返す中で、ページ印刷要求がなくなったら(S713:NO)、内部データの初期化やプリンタ2への印刷終了通知などを含む印刷ジョブ終了処理を実行し(S747)、本処理を終える。
【0170】
以上説明した通り、この印刷処理によれば、利用者がシート毎のページ数Lと、部単位の区切りと見なすべきページ数Kと、両面印刷をするか否かとを指定するだけで、1部ごとの区切りで次の記録用紙への切り替えが行われる。したがって、1部当たりのページ数が同一になる複数部の印刷データを部単位で分けてページレイアウト印刷をしたり両面印刷をしたい場合に、区切りとすべきページ数すべてを個々に指定するような面倒な手間をかける必要はなく、簡単に所期の印刷を行うことができる。
【0171】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記第1,第3実施形態では、主要な処理の大部分がパーソナルコンピュータ51で実行される例を示し、上記第2実施形態では、主要な処理の一部がパーソナルコンピュータ51、別の一部がプリンタ2で実行される例を示したが、基になる印刷データを作成する部分(例えばアプリケーション71)から、最終的に画像を形成する部分(例えば画像形成部42)に至るデータ伝送経路上で、後段の処理において必要となる前段の処理が後段の処理前に完了しているような順序で配置されているのであれば、どこまでの処理をパーソナルコンピュータ51側で実行し、どこまでの処理をプリンタ2側で実行するのかは任意である。
【0172】
例えば、上記実施形態においては、シート毎のページ数L、部単位の区切りと見なすべきページ数K、両面印刷をするか否かなどの印刷条件を、いずれもパーソナルコンピュータ51側で入力していたが、これらの印刷条件をプリンタ2側に設けた操作パネルから入力するようにしてもよく、この場合、パーソナルコンピュータ51は、単に印刷データのみをプリンタ2へ送信する構成とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明の実施形態として説明した画像形成システムの概略構成図。
【図2】プリンタの内部構造図。
【図3】パーソナルコンピュータおよびプリンタのハードウェア構成図。
【図4】パーソナルコンピュータの印刷系のソフトウェア構成図。
【図5】印刷条件を設定するための入力画面を示す図。
【図6】第1実施形態におけるページレイアウト印刷処理のフローチャート。
【図7】第1実施形態における両面印刷処理のフローチャート。
【図8】第2実施形態におけるパーソナルコンピュータ側ページレイアウト印刷処理のフローチャート。
【図9】第2実施形態におけるプリンタ側ページレイアウト印刷処理のフローチャート。
【図10】第2実施形態におけるパーソナルコンピュータ側両面印刷処理のフローチャート。
【図11】第2実施形態におけるプリンタ側両面印刷処理のフローチャート。
【図12】第3実施形態における印刷処理のフローチャート。
【符号の説明】
【0174】
2・・・プリンタ、3・・・第1カセット収納部、4・・・第2カセット収納部、5・・・第1給紙カセット、6・・・第2給紙カセット、7・・・給紙ローラ、8・・・給紙用長溝孔、9・・・受け板、10・・・画像形成ユニット、11・・・定着部、12・・・プリント部、13・・・感光ドラム、14・・・転写ローラ、16・・・加熱ローラ、17・・・押圧ローラ、18・・・排出部、19・・・ピックアップローラ、20・・・送りローラ、21・・・排出搬送路、22・・・送りローラ対、23・・・反転ユニット、24・・・分岐部、25・・・第1反転搬送路、26・・・第2反転搬送路、27・・・切替ローラ対、28・・・搬送ユニット、29・・・搬送ベルト、30・・・操作パネル、36・・・プリンタ制御回路、37・・・文字生成回路、38,54・・・インターフェース、39,55・・・CPU、40,56・・・ROM、41,57・・・RAM、42・・・画像形成部、50・・・通信回線、51・・・パーソナルコンピュータ、53・・・パーソナルコンピュータ制御回路、58・・・ディスプレイ、59・・・キーボード、60・・・FD装置、71・・・アプリケーション、72・・・プリンタドライバ、76・・・スプーラ、80・・・加工手段、101・・・入力画面、103・・・印刷方向指定欄、105・・・両面印刷指定欄、107・・・シート毎のページ数指定欄、109・・・区切りのページ数指定欄。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、前記レイアウトページ数取得手段の取得したページ数L、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、前記ページ数L、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項1】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、Lページ分(但し、Lは、L≧2を満たす整数)の画像を縮小して前記媒体1面にレイアウトするページレイアウト印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する前記ページ数Lを、前記印刷条件の一つとして取得するレイアウトページ数取得手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、前記レイアウトページ数取得手段の取得したページ数L、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、前記ページ数L、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体1面分毎に区切ったものを面単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記面単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれるページ数pと前記ページ数Lが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、ページ数p<ページ数Lであると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成されるpページ分の画像に加えて、(L−p)ページ分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段によって入力された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
印刷データを作成する印刷データ作成部を備えたホスト装置と、媒体上に画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とを備えたシステム上で、前記ホスト装置および前記画像形成装置に設けられるシステムであり、前記印刷データ作成部と前記画像形成部との間に介在し、前記印刷データ作成部において作成された印刷データと利用者が指定した印刷条件とに基づいて、前記媒体の第1面および第2面の双方を使う両面印刷が行われるように、前記画像形成部に対する制御を行う画像形成システムであって、
前記ホスト装置には、
前記印刷データ作成部から印刷データを入力する印刷データ入力手段と、
利用者が指定する1部毎の区切りと見なすべきページ数K(Kは、K≧1を満たす整数)を、前記印刷条件の一つとして取得する区切りページ数取得手段と、
前記印刷データ入力手段の入力した印刷データ、および、前記区切りページ数取得手段の取得したページ数Kを、前記画像形成装置へと送信する送信手段とが設けられ、
前記画像形成装置には、
前記ホスト装置から送信されてくる前記印刷データ、および、前記ページ数Kを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データを先頭ページ側からKページ分毎に区切ったものを部単位データ、前記部単位データを当該部単位データの先頭ページ側から前記媒体2面分毎に区切ったものを媒体単位データ、前記部単位データ中の最終ページを含む前記媒体単位データを判定対象データとして、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面、第2面のどちらに形成されるのかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記判定対象データ中に含まれる最終ページの画像が、第1面に形成されると判定された場合に、前記判定対象データに基づいて形成される第1面分の画像に加えて、さらに第2面分を埋める空白ページが形成されるように、前記画像形成部に対する制御を行う端数処理制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−31614(P2006−31614A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213066(P2004−213066)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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