説明

画像形成管理システム

【課題】 画像形成装置のメンテナンスにおいて、事前異常情報を取得しても異常情報と同様にサービスマンは即座に対応しなければならないという欠点がある。
【解決手段】 画像形成装置からの事前故障情報から、発生が想定される故障を予測する手段と、前記予測した故障の対応として、交換が想定される部品を選択する手段と、前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段と、部品の在庫情報を管理している部品在庫情報管理手段と、前記交換予想部品として選択された部品の在庫数と交換予想部品として要求している数とを比較する在庫数適正判断手段と、前記判断手段の結果によって警告を出力する在庫量警告手段を持つことを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続された例えば事務用機器のような電気機器の故障予測手段から得られる故障予測情報によって、高い確立で発生しそうな異常状態が実際に発生した場合、速やかに対応できるよう、部品の在庫が適正在庫量かどうかを判断して警告表示を行う画像形成管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置などの事務用機器(デバイス)がネットワーク接続され、その事務用機器の状態を包括的に遠隔監視する遠隔管理システムが提案されている一方、故障発生によるユーザ先の事務用機器(特に、画像形成装置)の機械停止によるダウンタイムの低減が要求されている。また、異常状態が発生した場合、異常状態の発生原因が部品故障であった場合、故障した部品を交換する必要がある。その場合、すぐに部品を交換できるように数時間以内に前記部品を手に入れられる体制が不可欠である。そのために予備交換部品として在庫を持つことになる。しかしながら現状、装置の部品品種が急激に増加している。そのため交換用の予備部品にかかる在庫費用や、在庫スペースの増大が発生している。このような背景の中、特許文献1では画像形成装置から遠隔管理装置に通報される異常情報、事前異常情報(事前故障情報)を機種、機番ごとに受信し、管理装置に送信して管理装置側の画面にその受信情報が時系列順に表示されるものが提案されている上記異常情報とは、搬送系で言うとジャム情報を言い、事前異常情報はジャム事前故障情報を示す。管理装置側でサービスマン訪問の要否を判断し、要と判断された場合にはサービス拠点の端末装置に判断結果を送信している。
【特許文献1】特開2000−253199号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら前記従来例では、以下のような欠点があった。異常情報、事前異常情報を遠隔管理装置に送信し、その情報から管理装置側のオペレータがサービスマン訪問の要否を判断し、その判断結果が要と判定された場合のみサービスマン訪問が実施され、事前異常情報を取得しても異常情報と同様にサービスマンは即座に対応しなければならないという欠点がある。また、事前異常情報によって予測した異常状態は、発生する確率が高い。前記予測した異常状態が発生し、予備部品の交換が必要なった場合に、該当する予備部品が速やかに手に入れることが出来なかった場合、即座に異常状態に対応することができなかった。
【0004】
本出願に係る発明の目的は、事前異常情報の取得に応じて、発生しうる異常状態に備える、すなわち故障する可能性の高い部品、(交換する可能性の高い部品)の在庫量を適正にするように警告表示することによって、事前に予測していた異常状態に対して速やかに対応することで、機械停止によるダウンタイムの低減を図り、使用者により快適な使用環境を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の画像形成管理システムは、ネットワークに接続された複数の画像形成装置を管理する画像形成装置管理システムにおいて、前記画像形成装置からの事前故障情報から、発生が想定される故障を予測する手段と、前記予測した故障の対応として、交換が想定される部品を選択する手段と、前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段と、部品の在庫情報を管理している部品在庫情報管理手段と、前記交換予想部品として選択された部品の在庫数と交換予想部品として要求している数とを比較する在庫数適正判断手段と、前記判断手段の結果によって警告を出力する在庫量警告手段を持つことを特徴とする。
【0006】
また、画像形成装置内の動作カウントや動作タイミングを計測する計測手段と、予め決められている段階的な予測値と前記計測手段で得られた計測値を比較し、前記計測値が前記段階的な予測値に達した場合に、事前故障情報として送信する画像形成装置を持つことを特徴とする。
【0007】
また、市場で行われたメンテナンス作業のデータを管理する手段を持ち、前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段は、前記部品が前記予測した故障の対応として、実際に交換が発生した交換率を加味して、交換予想部品として要求する数を計数することを特徴とする。
【0008】
また、画像形成装置内の動作カウントや動作タイミングを計測する計測手段と、予め決められている段階的な予測値と前記計測手段で得られた計測値を比較し、前記計測値が前記段階的な予測値に達した場合に、その緊急度を事前故障レベル情報として事前故障情報に付加して送信する画像形成装置を持つことを特徴とする。
【0009】
また、前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段は、前記アラームレベルを加味して交換予想部品として要求する数を計数することを特徴とする。
【0010】
また、前記部品の在庫情報を管理している部品在庫情報管理手段は、複数の各サービス拠点に設けられ、各サービス拠点内の部品の在庫情報を管理していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本発明では、本発明は、上記問題に鑑み、画像形成装置内の故障を予測するタイミング等の事前故障情報検知手段を有し、その検知手段により検出した事前異常情報(以下事前故障情報)から交換が必要になりそうな部品を予測し、各サービス拠点にその情報を通知する。そして、各サービス拠点において、前記部品の在庫量を確認すると共に、在庫量が適正かどうかを判断する。そして在庫量が適正でないと判断した場合、警告を表示する。それにより、各サービス拠点の部品の在庫を適正に保つことで、異常状態の発生に備えると共に、異常状態が発生した場合に速やかに対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
<システムの構成>
図1は、本実施の形態のデバイス(画像形成装置やプリンタなど)をネットワークに接続するためのネットワークボード(NEB)(A−030)を、開放型アーキテクチャを持つプリンタ(A−031)へつなげた場合を示す図である。NEB[A−030]はローカルエリアネットワーク(LAN)(A−000)へ、同軸コネクタをもつEthernet(登録商標)インターフェース10Base−2や、RJ−45をもつ10Base−T、100Base−TなどのLANインターフェースを介して接続されている。
【0014】
PC(A−011)などの複数のパーソナルコンピュータ(PC)もまた、LAN(A−000)に接続されており、ネットワークオペレーティングシステムの制御の下、PC(A−011)はNEB(A−030)と通信することができる。この状態で、PCの一つをネットワーク管理部として指定することが可能である。
【0015】
また、LAN(A−000)上には本実施系を行うためのデバイス管理装置(PC)(A−010)が接続されている。さらに、デバイス管理装置のデータベースを管理する図示しないデータベース管理サーバが接続されている。データベース管理サーバは、デバイス管理用サーバ(A−010)に包含されていてもよい。
【0016】
デバイス管理装置は、MIBで定義されたキヤノン独自のデータと、TCP/IP上の階層でキヤノン独自のプロトコルを使用することにより、デバイスのデータを収集している。
【0017】
また、複数のLANを接続するインターネット(A−001)を介して、各LAN上に接続されたデバイス管理装置からのデータを収集するホスト装置(A−020)がある。同様に、デバイスの保守、点検を行うための全国各地の複数箇所にある各サービス拠点にもインターネット(A−001)に接続されているサービス拠点管理装置(A−040)がある。異常情報(エラ−、ジャムなどのデータ)や使用状況(カウンタデータ)、事前異常情報(事前故障情報)などのメンテナンス情報は、各装置からデバイス管理用サーバ(A−010)を経由してホスト装置(A−020)に送信され、さらに各サービス拠点にあるメンテナンス管理装置(A−040)に送信される。
【0018】
<ネットワーク上でのデバイス管理プロトコル>
ネットワーク上でデバイスを管理するための方法としては、これまでにいくつかの試みが数多くの標準機関でなされている。国際標準化機構(ISO)は開放型システム間相互接続(Open System Interconnect:OSI)モデルと呼ばれる汎用基準フレームワークを提供した。ネットワーク管理プロトコルのOSIモデルは、共通管理情報プロトコル(Common Management Information Protocol:CMIP)と呼ばれる。CMIPはヨーロッパの共通ネットワーク管理プロトコルである。
【0019】
また米国においては、より共通性の高いネットワーク管理プロトコルとして、簡易ネットワーク管理プロトコル(Simple Network Management Protocol:SNMP)と呼ばれるSNMPに関するプロトコルがある。
【0020】
このSNMPネットワーク管理技術によれば、ネットワーク管理システムには、少なくとも1つのネットワーク管理ステーション、各々がエージェントを含むいくつかの管理対象ノード、および管理ステーションやエージェントが管理情報を交換するために使用するネットワーク管理プロトコルが含まれる。
【0021】
また、エージェントは自分の状態に関するデータをデータベースの形式で保持している。このデータベースのことをMIB(MAnagemen Information Base)と呼ぶ。
【0022】
MIBは木構造のデータ構造をしており、RFC1155 Structure and Identification of management Information for TCP/IP−based Internetsで規定されている。
【0023】
このMIB中にはプライベートMIBと呼ばれるノードがあり、企業や団体が独自のMIBを定義することが可能である。
【0024】
キヤノン株式会社には、独自の定義をおこなうために企業番号として「1602」が割り当てられており、キヤノン独自のMIBであるキヤノンMIB(Canon MIB)により、画像形成装置の情報をネットワーク上に送出することが可能となっている。
【0025】
<デバイス管理装置>
図2はデバイス管理装置(A−010)内の通信制御手段の構成である。全体を制御するCPU(A−301)、CPUが動作するために必要なワーキングエリアであるRAM(A−302)、CPUの動作を指示するプログラムを記憶しているHardDisk(A−303)、各種コピーカウンタ値やジャム、エラー、事前故障情報などのステータス情報、部品カウンタ、およびMIB情報を記憶しておくためのデータベース(A−304)である。(A−303、A304は同一のHardDisk)ユーザがデバイス管理UIを閲覧するためのディスプレイ(A−305)で、モデムとの通信を行なうためのシリアルインターフェース(A−306)、ネットワーク(LAN)との通信を行なうためのインターフェース(A−307)である。
【0026】
以下、図3のデバイス管理装置フローチャート図に基づいて説明する。
【0027】
デバイス管理装置は通常アイドル状態(A−402)にある。画像形成装置からのイベント待ちをしており、イベントを受信すると(A−403)、そのイベントに対応するデータ(たとえば、ジャムイベントならジャムデータ、事前故障情報イベントなら事前故障情報データ)を画像形成装置に要求する(A−407)。画像形成装置は、デバイス管理装置からのデータ要求に応じて、データを送出する。画像形成装置からのデータを取得すると、デバイス管理装置はデータベース内の該データを蓄積する。
【0028】
なおエラーデータなどホストへ緊急通知する必要のあるデータがあれば、ただちにホストに対して送信し、ジャムデータや事前故障情報データはデバイス管理装置内で必要に応じてホストへ送信する(A−408)。
【0029】
同様にしてデバイス管理装置は、ホストからのイベント待ち(A−405)もしており、カウンタ値や部品カウンタの要求がある(A−406)と、デバイス管理装置の管理データベースから要求に応じたデータをホストへ送信する(A−409)。
【0030】
また、デバイス管理装置はデバイスの定期監視を行っており、ある所定の時刻になると(A−404)監視下にあるデバイスの各種カウンタ値を収集する(A−405)。デバイス管理装置にて収集されたデータは、データベース内に図示しない所定のフォーマットで蓄積され、そのデバイスの使用状況が把握できる。
【0031】
<デバイス管理装置〜ホスト装置間のデータ通信シーケンス>
デバイス管理装置とホスト装置のデータ送受信は3つの方法がある。
【0032】
E−mail、モデム、TCP/IPの3方法があるが、基本的にデータ送受信シーケンスは同じなので、E−mailの場合で、図4に基づいて説明する。
【0033】
まず送信(ここではデバイス管理装置、ホスト装置のどちらでもよい)のシーケンスを説明する。送信側が発呼の条件を満たすと(A−501)、転送すべきデータをE−mailに添付し送信する(A−502)。送信データに対して応答待ちを行い(A−503)、規定時間内に応答メールがあるかどうか確認する(A−504)。応答があった場合、応答先のメールアドレスが予め登録されたものと一致するかどうか確認し(A−505)、一致した場合通信結果をデータベース上に記録し(A−506)、シーケンスを終了する(A−507)。
【0034】
送信データに対する応答待ち(A−503)で規定時間内に応答が無かった場合(A−504)、再送要求を行う(A−508)。再送回数が規定回数内であれば、(A−502)にてデータを再送する。再送回数が規定回数を越えていた場合、管理者(送信側がデバイス管理装置の場合、ユーザ側の管理者、送信側がホストの場合、オペレータになる。)へ警告メールを通知し(A−509)、通信結果(エラー)をデータベース上に記録(A−506)して終了する(A−507)。
【0035】
続いて、受信のシーケンスを説明する。受信側はデータの受信待ちを行い(A−511)、受信した場合(A−512)、データをデータベース上に記録し(A−513)、通信結果データベース上に記録して(A−514)終了する(A−515)。
【0036】
<ホスト装置の制御>
図5はホスト装置の構成図である。ホスト装置は、全体を制御しているCPU(A−801)、CPUがデータ処理を行うために必要なプログラムやデータを格納しておくRAM(A−802)、受信したデータを保存しておくためのHardDisk(A−803)は、デバイス管理データは全てここに保存されている。オペレータが指示を与えるためのキーボード(A−804)、ホストコンピュータが情報を出力するためのディスプレイ装置(A−805)、モデムとデータ送受信するためのシリアルポート(A−806)、LANと接続されたネットワークボード(A−807)で、デバイス管理装置とE−mailによるデータのやりとりをするメールサーバー(A−808)から構成される。
【0037】
図6はホストコンピュータの処理を示すフローチャートである。E−mailによるデータ送受信の場合のみ説明する。通常ホストコンピュータはデバイス管理装置からのE−mailを待っている(A−902)。着信があればパスワードチェックを行い(A−903、A−904)、エラーデータや事前故障情報データやカウンタデータなどを受信する(A−904)。ただしくメールが受信できた場合、デバイス管理装置にOKメールを返信し(A−905)、正しく受け取れなかった場合エラーメールを送信する(A−910)。暗号化されたメールの添付情報を復号化し(A−906)、ハードディスクに各装置のデータを格納している装置情報データベースに、対象となる装置のデータとして、エラーデータや事前故障情報データやカウンタデータを格納する(A−907)。このとき受信した内容によってディスプレイに表示しオペレータに通知する(A−909)。
【0038】
<サービス拠点のメンテナンス管理装置の制御>
図12は複数箇所の各サービスセンターに設けられているサービス拠点のメンテナンス管理装置の構成図である。メンテナンス管理装置は、全体を制御しているCPU(A−701)、CPUがデータ処理を行うために必要なプログラムやデータを格納しておくRAM(A−702)、受信したデータを保存しておくためのHardDisk(A−703)は、デバイス管理データや部品在庫情報は全てここに保存されている。オペレータが指示を与えるためのキーボード(A−704)、メンテナンス管理装置が情報を出力するためのディスプレイ装置(A−705)、モデムとデータ送受信するためのシリアルポート(A−706)、LANと接続されたネットワークボード(A−707)で、ホスト装置とE−mailによるデータのやりとりをするメールサーバー(A−708)から構成される。
【0039】
図13はメンテナンス管理装置の処理を示すフローチャートである。E−mailによるデータ送受信の場合のみ説明する。通常メンテナンス管理装置はホスト装置からのE−mailを待っている(A−602)。着信があればパスワードチェックを行い(A−603、A−604)、その拠点が管理しているデバイスに関するデータ、例えばエラーデータや事前故障情報データやカウンタデータなどを受信する(A−604)。ただしくメールが受信できた場合、ホスト装置にOKメールを返信し(A−605)、正しく受け取れなかった場合エラーメールを送信する(A−610)。暗号化されたメールの添付情報を復号化し(A−606)、ハードディスクに各装置のデータを格納している装置情報データベースに、対象となる装置のデータとして、エラーデータや事前故障情報データやカウンタデータを格納する(A−607)。このとき受信した内容によってディスプレイに表示しオペレータに通知する(A−609)。
【0040】
<メンテナンス管理装置〜ホスト装置間のデータ通信シーケンス>
メンテナンス管理装置とホスト装置のデータ送受信は3つの方法がある。
E−mail、モデム、TCP/IPの3方法があるが、基本的にデータ送受信シーケンスは同じなので、E−mailの場合で、図14に基づいて説明する。
【0041】
まず送信(ここではメンテナンス管理装置、ホスト装置のどちらでもよい)のシーケンスを説明する。送信側が発呼の条件を満たすと(A−551)、転送すべきデータをE−mailに添付し送信する(A−552)。送信データに対して応答待ちを行い(A−553)、規定時間内に応答メールがあるかどうか確認する(A−554)。応答があった場合、応答先のメールアドレスが予め登録されたものと一致するかどうか確認し(A−555)、一致した場合通信結果をデータベース上に記録し(A−556)、シーケンスを終了する(A−557)。
【0042】
送信データに対する応答待ち(A−553)で規定時間内に応答が無かった場合(A−554)、再送要求を行う(A−558)。再送回数が規定回数内であれば、(A−552)にてデータを再送する。再送回数が規定回数を越えていた場合、管理者(送信側がデバイス管理装置の場合、ユーザ側の管理者、送信側がホストの場合、オペレータになる。)へ警告メールを通知し(A−559)、通信結果(エラー)をデータベース上に記録(A−556)して終了する(A−557)。
【0043】
続いて、受信のシーケンスを説明する。受信側はデータの受信待ちを行い(A−551)、受信した場合(A−552)、データをデータベース上に記録し(A−553)、通信結果データベース上に記録して(A−554)終了する(A−555)。
【0044】
<デバイス装置>
図7は本発明のデバイスを画像形成装置として、実施の一形態の主要部構成を示す縦断面図である。
【0045】
画像形成装置は、図7に示すように、画像形成装置本体10と、折り装置400と、フィニッシャ500とから構成され、画像形成装置本体10は原稿画像を読み取るイメージリーダ200およびプリンタ300を備える。
【0046】
イメージリーダ200には、原稿給送装置100が搭載されている。原稿給送装置100は、原稿トレイ上に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚づつ左方向へ給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス102上を左から流し読取り位置を経て右へ搬送し、その後外部の排紙トレイ112に向けて排出する。この原稿がプラテンガラス102上の流し読取り位置を左から右へ向けて通過するときに、この原稿画像は流し読取り位置に対応する位置に保持されたスキャナユニット104により読み取られる。この読取り方法は、一般的に、原稿流し読みと呼ばれる方法である。具体的には、原稿が流し読取り位置を通過する際に、原稿の読取り面がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、その原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像する。
【0047】
このように流し読取り位置を左から右へ通過するように原稿を搬送することによって、原稿の搬送方向に対して直交する方向を主走査方向とし、搬送方向を副走査方向とする原稿読取り走査が行われる。すなわち、原稿が流し読取り位置を通過する際に主走査方向に原稿画像を1ライン毎にイメージセンサ109で読み取りながら、原稿を副走査方向に搬送することによって原稿画像全体の読取りが行われ、光学的に読み取られた画像はイメージセンサ109によって画像データに変換されて出力される。イメージセンサ109から出力された画像データは、後述する画像信号制御部202において所定の処理が施された後にプリンタ300の露光制御部110にビデオ信号として入力される。
【0048】
なお、原稿給送装置100により原稿をプラテンガラス102上に搬送して所定位置に停止させ、この状態でスキャナユニット104を左から右へ走査させることにより原稿を読み取ることも可能である。この読取り方法は、いわゆる原稿固定読みと呼ばれる方法である。
【0049】
原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取るときには、まず、ユーザにより原稿給送装置100を持ち上げてプラテンガラス102上に原稿を載置し、そして、スキャナユニット104を左から右へ走査させることにより原稿の読取りを行う。すなわち、原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取るときには、原稿固定読みが行われる。
【0050】
プリンタ300の露光制御部110は、入力されたビデオ信号に基づきレーザ光を変調して出力し、該レーザ光はポリゴンミラー110aにより走査されながら感光ドラム111上に照射される。感光ドラム111には走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。ここで、露光制御部110は、後述するように、原稿固定読み時には、正しい画像(鏡像でない画像)が形成されるようにレーザ光を出力する。
【0051】
この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。また、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、各カセット114,115、手差給紙部125または両面搬送パス124から用紙が給紙され、この用紙は感光ドラム111と転写部116との間に搬送される。感光ドラム111に形成された現像剤像は転写部116により給紙された用紙上に転写される。
【0052】
現像剤像が転写された用紙は定着部117に搬送され、定着部117は用紙を熱圧することによって現像剤像を用紙上に定着させる。定着部117を通過した用紙はフラッパ121および排出ローラ118を経てプリンタ300から外部(折り装置400)に向けて排出される。
【0053】
ここで、用紙をその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン)で排出するときには、定着部117を通過した用紙をフラッパ121の切換動作により一旦反転パス122内に導き、その用紙の後端がフラッパ121を通過した後に、用紙をスイッチバックさせて排出ローラ118によりプリンタ300から排出する。以下、この排紙形態を反転排紙と呼ぶ。この反転排紙は、原稿給送装置100を使用して読み取った画像を形成するときまたはコンピュータから出力された画像を形成するときなどのように先頭頁から順に画像形成するときに行われ、その排紙後の用紙順序は正しい頁順になる。
【0054】
また、手差給紙部125からOHPシートなどの硬い用紙が給紙され、この用紙に画像を形成するときには、用紙を反転パス122に導くことなく、画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ)で排出ローラ118により排出する。
【0055】
さらに、用紙の両面に画像形成を行う両面記録が設定されている場合には、フラッパ121の切換動作により用紙を反転パス122に導いた後に両面搬送パス124へ搬送し、両面搬送パス124へ導かれた用紙を上述したタイミングで感光ドラム111と転写部116との間に再度給紙する制御が行われる。
【0056】
プリンタ300から排出された用紙は折り装置400に送られる。この折り装置400は、用紙をZ形に折りたたむ処理を行う。例えば、A3サイズやB4サイズのシートでかつ折り処理が指定されているときには、折り装置400で折り処理を行い、それ以外の場合、プリンタ300から排出された用紙は折り装置400を通過してフィニッシャ500に送られる。このフィニッシャ500には、画像が形成された用紙に挿入するための表紙、合紙などの特殊用紙を給送するインサータ900が設けられている。フィニッシャ500では、製本処理、綴じ処理や穴あけ処理や裁断処理や仕分け積載などの各処理を行う。
【0057】
<画像形成装置のブロック図>
次に、本画像形成装置全体の制御を司るコントローラの構成について図8を参照しながら説明する。図8は図7の画像形成装置全体の制御を司るコントローラの構成を示すブロック図である。
【0058】
コントローラは、図8に示すように、CPU回路部150を有し、CPU回路部150は、CPU154、ROM151、RAM152、Harddisk155とが接続され、ROM151に格納されている制御プログラムにより各ブロック101,153,201,202,209,301,401,501を総括的に制御する。RAM152は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。Harddisk155は、制御にプログラムに必要な情報や各ブロック101,153,201,202,209,301,401,501から受信した情報を記憶する。
【0059】
原稿給送装置制御部101は、原稿給送装置100をCPU回路部150からの指示に基づき駆動制御する。イメージリーダ制御部201は、上述のスキャナユニット104、イメージセンサ109などに対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力されたアナログ画像信号を画像信号制御部202に転送する。
【0060】
画像信号制御部202は、イメージセンサ109からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後に各処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部301に出力する。外部I/F209はLANインターフェイスを介してコンピュータ210入力されたデジタル画像信号に各種処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部301に出力する。また、外部I/F209はLANインターフェイスを介して図示しないデバイス管理装置と通信を行う。この画像信号制御部202による処理動作は、CPU回路部150により制御される。プリンタ制御部301は、入力されたビデオ信号に基づき上述の露光制御部110を駆動する。
【0061】
操作部153は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、設定状態を示す情報を表示するための表示部などを有し、各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部150に出力するとともに、CPU回路部150からの信号に基づき対応する情報を表示部に表示する。
【0062】
<画像形成装置のソフト構造および遠隔管理用データ作成>
図9の画像形成装置のソフト構成図(データに関しては図10のデータ種類表に記述)を用いて、画像形成装置にて作成される遠隔管理用データについて説明する。
【0063】
タスクのマネージャー(A−101)は複数のタスクを同時に管理するためのものである。紙搬送部タスク群(A−102)は原稿および画像形成されるシートの紙搬送を司るタスク群である。シーケンス制御タスク(A−103)は、画像形成装置全体の管理を行うタスクである。通信タスク(A−104)はデバイス管理装置と通信を行うためのタスクである。また、本実施形態の遠隔管理用データを作成するための管理用データ作成タスク(A−105)がある。
【0064】
画像形成装置では、画像形成ごとに用紙サイズ別、モード別、紙種別、カラー別のカウントを行っている。これらのカウント結果は管理用データ作成タスク(A−105)にて行われ、画像形成装置内のメモリ装置に格納されている。
【0065】
さらに、画像形成装置内の各部ごとに構成消耗部品の交換寿命と、使用度数を表したカウンタ(以下、部品カウンタとする)を持っており、管理用データ作成タスク(A−105)の中でカウントされた結果が画像形成装置のメモリ装置に格納される。
【0066】
同様にして、ジャム、エラー、事前故障情報などのステータス情報が所定のデータフォーマットで画像形成装置内のメモリ装置に格納される。
【0067】
また、画像形成装置の状態監視タスク(A−106)は、画像形成装置内の異常(ジャム、エラー、事前故障情報)を検知するか、予め設定されたデバイスのステータス変化を検知すると、デバイス管理装置に対してイベントを通知する。
【0068】
以下、本発明の故障予測手段から事前故障情報検出を行う遠隔管理システムについて説明する。
【0069】
<画像形成装置の事前故障情報(事前異常状態)検出手段>
図11は、画像形成装置内で事前故障情報のステータスとして記憶される一例である。事前故障情報とは、画像形成装置の状態が正常ではないが、エラーやジャムが発生していない状態を示すものである。例えば、画像形成装置内の給紙動作時に給紙動作開始からセンサをONする時間を測定し、所定値を満たしていない場合に事前故障情報として記憶する。
【0070】
また同様に構成消耗部品の交換寿命と、使用度数を表した部品カウンタ(動作回数または動作時間などのカウンタ)とを比較して、想定使用回数を超えた、すなわち部品の耐久が予定に達したと判断した場合にも、事前故障情報として記憶する。
【0071】
その他にも、モータの駆動電流やフォトセンサの発光電圧および出力電圧など事前故障情報として記憶される情報は様々である。この所定値とは、基本構成、部品の種類、使用方法、特性などに起因するためそれぞれの事前故障情報によって異なる。
【0072】
画像形成装置は、事前故障情報が検出されるとこれらの情報を記憶し、デバイス管理装置およびホスト装置に事前故障情報として送信する。
【0073】
<ホスト装置のデータ管理>
ホスト装置のハードウエアに関しては上記で説明したとおりである。ここでは、事前故障情報をもとに、各サービス拠点のメンテナンス管理装置1580に事前故障情報を送信するプロセスに関して図を用いて説明する。
【0074】
ホスト装置1570の機能的な構成は図15に示すように、中央管理部1500、装置情報管理部1501、に事前故障情報管理部1502、作業履歴管理部1503、通信管理部1504、及びホスト装置1570が出力を行うための表示部1505。ホスト装置1570に対して入力を行うための入力部1506から構成されている。また、データベースは複数のデータファイルから構成されており、装置情報データベース1510、事前故障情報データベース1511、作業履歴データベース1512がある。中央管理部1500が各データベースを管理しているデータベース管理部(装置情報管理部1501、に事前故障情報管理部1502、作業履歴管理部1503)に対して操作を要求して各データベースの更新及び検索などを実行する。
【0075】
図16は各データベースに管理されているデータの内容の一例である。
【0076】
図16(a)は各デバイスの管理情報である。デバイスに設定される装置ID、デバイスを構成している各装置のユニークな型式、デバイスが管理されているサービス拠点のID、機能カウンタ情報、部品カウンタ情報、JAM、ERR、アラーム履歴とその作業ID、縮退状態ステータスとその履歴情報。事前故障ステータスと事前故障の履歴情報が格納されている。
【0077】
図16(b)はエラー情報と事前故障情報に関するデータである。各装置のユニークな型式。エラーコードとそのエラーコードに対して部品交換が発生する可能性のある部品番号リスト。事前故障コードと、事前故障コードから将来発生が予測される予測エラーコードリストが格納されている。
【0078】
図16(c)はエラーやJAMの発生によって受け付けた障害ID、発生日時、現在の対策のステータス、作業時刻、交換部品リスト、装置ID、装置型式、障害内容。対策内容が格納されている。
【0079】
<サービス拠点管理装置のデータ管理>
各サービス拠点のメンテナンス管理装置の機能的な構成は図15に示すように、中央管理部1520、装置情報管理部1521、部品在庫情報管理部1522、通信管理部1527、及びメンテナンス管理装置1580が出力を行うための表示部1525。メンテナンス管理装置1580に対して入力を行うための入力部1526から構成されている。また、データベースは複数のデータファイルから構成されており、装置情報データベース1523、部品在庫情報データベース1524がある。中央管理部1520が各データベースを管理しているデータベース管理部(装置情報管理部1523、部品在庫情報報管理部1522)に対して操作を要求して各データベースの更新及び検索などを実行する。
【0080】
図17は各データベースに管理されているデータの内容の一例である。
【0081】
図17(a)は各デバイスの管理情報である。デバイスに設定される装置ID、デバイスを構成している各装置のユニークな型式、機能カウンタ情報、部品カウンタ情報、JAM、ERR、アラームステータスとその作業ID、縮退状態ステータス。事前故障ステータスが格納されている。事前故障情報によって予測される予測エラーコード。予測エラーコードが要求する予測交換部品コード情報。予測交換部品が予測エラーコーの対応として市場で実際に予測交換部品交換された交換率情報が格納されている。
【0082】
図17(b)は部品の在庫情報と事前故障によって要求されている部品情報に関するデータである。各部品のユニークな型式。サービス拠点内にある各部品の在庫数。事前故障情報によってその部品を要求している装置の台数情報。各部品の在庫状況のステータス情報が格納されている。
【0083】
<ホスト装置のデータ処理>
次に上記構成のホスト装置において具体的な処理を図18のフローチャートを用いて説明する。
【0084】
ホスト装置の中央管理部1500は、まずデバイス管理装置1560から装置情報を受信した時、装置情報管理部1501を動作させ、受信した情報の中の装置IDを検索キーとして、装置情報データベース1510から該当する装置のデータを選択させ、前記選択したデータに対して、受信したデータを更新させる。
【0085】
中央管理部1500は事前故障情報を受信したかどうかを判断する(s18−2)。
【0086】
中央管理部1500はステップs18−2で事前故障情報を受信したと判断した場合、ステップs18−3を実行し、事前故障情報管理部1502を動作させ、受信した事前故障コードを検索キーとして、事前故障情報データベース1511から事前故障コードから予測される予測エラーコード及び前記エラーコードによって交換が発生する可能性のある予測故障部品コードを出力させる(s18−3)。
【0087】
中央管理部1500は作業履歴情報管理部1503を動作させ、予測エラーコードと予測故障部品コードを検索キーとして、作業履歴データベースからエラーコードの対応として各部品が市場で交換された実交換率情報を出力させる(s18−4)。
【0088】
次に中央管理部1500は通信管理部1504を動作させ、デバイス管理装置1506から受信したデータに、予測エラーコード情報、予測故障部品コード情報、実交換率情報を付加して、サービス拠点のメンテナンス管理装置1580に送信する(s18−5)。
【0089】
<メンテナンス装置のデータ処理>
次に上記構成のホスト装置1570において具体的な処理を図19のフローチャートを用いて説明する。
【0090】
メンテナンス装置の中央管理部1520は、まずホスト装置1570から装置情報を受信した時、装置情報管理部1521を動作させ、受信した情報の中の装置IDを検索キーとして、装置情報データベース1523から該当する装置のデータを検索させる(s19−1)。
【0091】
中央管理部1520は事前故障情報を受信したかどうかを判断する(s19−2)。
【0092】
中央管理部1520はステップS19−2で事前故障情報を受信したと判断した場合、ステップs19−3を実行し、受信した装置情報データを参照し、前記選択した装置データの中に受信した予測エラーコードがないかどうか判断する(s19−3)。
【0093】
中央管理部1520は前記選択した装置データの中に受信した予測エラーコードが無いと判断した場合、部品在庫情報管理部1522を動作させ、前記予測エラーコードに付随されている予測交換部品番号を検索キーとして部品情報データベースから該当する部品情報を検索させる(s19−4)。
【0094】
中央管理部1520は、部品在庫情報管理部1522を動作させ、該当する部品情報の予測故障要求装置数データを+1する(s19−5)。
【0095】
中央管理部1520は前記該当する部品情報の在庫数を参照するとともに、該当する部品情報の在庫数と該当する部品情報の予測故障要求装置数を比較する(s19−6)。
【0096】
中央管理部1520は在庫数よりも要求装置数のほうが多いと判断した場合、前記該当する部品情報のステータスをNGにする(s19−7)。
【0097】
そして中央管理部1520は表示部に警告を表示する(s19−8)。
【0098】
中央管理部1520は装置情報管理部を動作させ、前記選択した装置データに対して受信したデータを更新させる(s19−9)。
【0099】
本発明のメンテナンス装置のデータ処理は以下に示すものでも良い。
【0100】
<メンテナンス装置のデータ処理2>
図20のフローチャートを用いて説明する。
【0101】
メンテナンス装置の中央管理部1520は、まずホスト装置1570から装置情報を受信した時、装置情報管理部1521を動作させ、受信した情報の中の装置IDを検索キーとして、装置情報データベース1523から該当する装置のデータを検索させる(s20−1)。
【0102】
中央管理部1520は事前故障情報を受信したかどうかを判断する(s20−2)。
【0103】
中央管理部1520はステップs20−2で事前故障情報を受信したと判断した場合、ステップs20−3を実行し、受信した装置情報データを参照し、前記選択した装置データの中に受信した予測エラーコードがないかどうか判断する(s20−3)。
【0104】
中央管理部1520は前記選択した装置データの中に受信した予測エラーコードが無いと判断した場合、部品在庫情報管理部1522を動作させ、前記予測エラーコードに付随されている予測交換部品番号を検索キーとして部品情報データベースから該当する部品情報を検索させる(s20−4)。
【0105】
中央管理部1520は、前記予測エラーコードに付随されている予測交換部品の交換率を参照し、部品情報管理部を動作させ、該当する部品情報の予測故障要求装置数データを交換率分増分させ更新する(s20−5)。(80%の場合は、+0.8)
中央管理部1520は前記該当する部品情報の在庫数を参照するとともに、該当する部品情報の在庫数と該当する部品情報の予測故障要求装置数を比較する(s20−6)。
【0106】
中央管理部1520は在庫数よりも要求装置数のほうが多いと判断した場合、前記該当する部品情報のステータスをNGにする(s20−7)。
【0107】
そして中央管理部1520は表示部に警告を表示する(s20−8)。
【0108】
中央管理部1520は装置情報管理部を動作させ、前記選択した装置データに対して受信したデータを更新させる(s20−9)。
【0109】
<メンテナンス装置のデータ処理3>
図21のフローチャートを用いて説明する。
【0110】
メンテナンス装置の中央管理部1520は、まずホスト装置1570から装置情報を受信した時、装置情報管理部1521を動作させ、受信した情報の中の装置IDを検索キーとして、装置情報データベース1523から該当する装置のデータを検索させる(s21−1)。
【0111】
中央管理部1520は事前故障情報を受信したかどうかを判断する(s21−2)。
【0112】
中央管理部1520はステップS21−2で事前故障情報を受信したと判断した場合、ステップs21−3を実行し、受信した装置情報データを参照し、前記選択した装置データの中に受信した予測エラーコードがないかどうか判断する(s21−3)。
【0113】
中央管理部1520は前記選択した装置データの中に受信した予測エラーコードが無いと判断した場合、部品在庫情報管理部1522を動作させ、前記予測エラーコードに付随されている予測交換部品番号を検索キーとして部品情報データベースから該当する部品情報を検索させる(s21−4)。
【0114】
中央管理部1520は、前記予測エラーコードに付随されている事前故障レベルを参照し、部品情報管理部を動作させ、該当する部品情報の予測故障要求装置数データを事前故障レベル率分増分させ更新する(s21−5)。例えば事前故障情報コードが0010の場合、事前故障レベルは5段階に定義されている。(図11参照)前記予測エラーコードに付随されている事前故障レベルが3の場合、予測故障要求装置数データを3/5増加させる。事前故障レベルが5の場合、予測故障要求装置数データを1増加させる。
【0115】
中央管理部1520は前記該当する部品情報の在庫数を参照するとともに、該当する部品情報の在庫数と該当する部品情報の予測故障要求装置数を比較する(s21−6)。
【0116】
中央管理部1520は在庫数よりも要求装置数のほうが多いと判断した場合、前記該当する部品情報のステータスをNGにする(s21−7)。
【0117】
そして中央管理部1520は表示部に警告を表示する(s21−8)。
【0118】
中央管理部1520は装置情報管理部を動作させ、前記選択した装置データに対して受信したデータを更新させる(s21−9)。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明の構成図
【図2】デバイス管理装置の構成
【図3】デバイス管理装置の制御フローチャート
【図4】デバイス管理装置とホスト装置とのデータ通信フローチャート
【図5】ホスト装置の構成図
【図6】ホスト装置の制御フローチャート
【図7】画像形成装置(デバイス)の構成図
【図8】画像形成装置のハードブロック図
【図9】画像形成装置のソフト構造
【図10】画像形成装置がもつ管理システム用データ
【図11】事前故障情報一例
【図12】メンテナンス管理装置の構成図
【図13】メンテナンス管理装置の制御フローチャート
【図14】ホスト装置とメンテナンス管理装置とのデータ通信フローチャート
【図15】本発明のブロック構成図
【図16】ホスト装置内のデータフォーマットの一例
【図17】メンテナンス管理装置内のデータフォーマットの一例
【図18】ホスト装置のデータ処理フローチャート
【図19】メンテナンス管理装置のデータ処理フローチャート
【図20】メンテナンス管理装置のデータ処理フローチャート
【図21】メンテナンス管理装置のデータ処理フローチャート
【図22】在庫量警告表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置を管理する画像形成装置管理システムにおいて、前記画像形成装置からの事前故障情報から、発生が想定される故障を予測する手段と、前記予測した故障の対応として、交換が想定される部品を選択する手段と、前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段と、部品の在庫情報を管理している部品在庫情報管理手段と、前記交換予想部品として選択された部品の在庫数と交換予想部品として要求している数とを比較する在庫数適正判断手段と、前記判断手段の結果によって警告を出力する在庫量警告手段を持つことを特徴とする画像形成装置管理システム。
【請求項2】
画像形成装置内の動作カウントや動作タイミングを計測する計測手段と、予め決められている段階的な予測値と前記計測手段で得られた計測値を比較し、前記計測値が前記段階的な予測値に達した場合に、事前故障情報として送信する画像形成装置を持つことを特徴とする請求項第一項記載の画像形成装置管理システム。
【請求項3】
市場で行われたメンテナンス作業のデータを管理する手段を持ち、前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段は、前記部品が前記予測した故障の対応として、実際に交換が発生した交換率を加味して、交換予想部品として要求する数を計数することを特徴とする請求項第一項記載の画像形成装置管理システム。
【請求項4】
画像形成装置内の動作カウントや動作タイミングを計測する計測手段と、予め決められている段階的な予測値と前記計測手段で得られた計測値を比較し、前記計測値が前記段階的な予測値に達した場合に、その緊急度を事前故障レベル情報として事前故障情報に付加して送信する画像形成装置を持つことを特徴とする請求項第一項記載の画像形成装置管理システム。
【請求項5】
前記部品を交換予想部品として要求する数を計数する手段は、前記アラームレベルを加味して交換予想部品として要求する数を計数することを特徴とする請求項第一項記載の画像形成装置管理システム。
【請求項6】
前記部品の在庫情報を管理している部品在庫情報管理手段は、複数の各サービス拠点に設けられ、各サービス拠点内の部品の在庫情報を管理していることを特徴とする請求項第一項記載の画像形成装置管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−33249(P2006−33249A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−207216(P2004−207216)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】