説明

画像形成装置、文書データの自動編集方法およびコンピュータプログラム

【課題】任意の様式の文書を作成する作業の負担を低減する。
【解決手段】文書データの保存およびネットワーク通信が可能な画像形成装置は、保存の対象とされた文書における、検出用の指標および記載の予定されている未記載情報の属性を示す属性データが記載されている未完成箇所を検出する検出部と、属性データおよびその周囲に記載されている情報に基づいて、未完成箇所に記載すべき情報を当該画像形成装置にネットワークを介して接続されるサーバーから取得する取得部と、サーバーから取得された情報を未完成箇所に記載する自動編集を行う編集部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ化された文書の保存に利用可能な画像形成装置、文書データの自動編集方法および画像形成装置において実行されるコンピュータプログラムに関する。画像形成装置にはMFP(Multifunction Peripheral)と呼ばれる情報機器が含まれる。
【背景技術】
【0002】
MFPは、画像形成装置としての用途であるコピーおよびネットワークプリンティングの他に、文書(ドキュメント)の入力・保存・転送にも利用される。MFPは文書を記憶するデータフォルダであるボックスを有し、原稿シートのスキャニングまたは外部機器とのネットワーク通信によって入力された文書を保存することができる。そして、MFPは、ユーザーによる操作に応じて、ボックス内の文書をプリントしたり、電子メールに添付して送信したり、ファクシミリデータに変換して送信したり、外部機器へ転送したりする。
【0003】
また、MFPの他の機能として、インターネット上またはイントラネット上のWebサイトからそこに登録されたWebページを取得する機能が知られている。特許文献1に記載されたMFPは、ユーザーの指定したWebページからそれに組み込まれている印刷用ページへのリンクを検出し、リンク先から印刷用ページを取り込んで印刷する。このようなMFPによれば、ユーザーはパーソナルコンピュータまたは他の情報機器を使用せずに、MFPを操作してWebページの印刷物を得ることができる。
【0004】
一方、従来において、文書の作成の自動化が図られている。例えば、特許文献2において、各種機器の操作マニュアルのようなドキュメントを作成するドキュメント自動作成システムが提案されている。このシステムは、ネットワーク上の複数のサーバーから各サーバーが保有するシステムデータを収集し、テンプレートに収集データを埋め込むことによってドキュメントを作成する。また、特許文献3には、インターネット上で公開されているウェブページから所定のキーワードを含むウェブページを検索するとともに、該検索したウェブページから上記キーワードを含む記事のみを抽出し、該抽出した記事を結合して文書を作成する文書作成支援方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−199151号公報
【特許文献2】特開2001−022738号公報
【特許文献3】特開2002−189714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
業務の効率化を進める企業や組織において、企画書、仕様書、会議資料などといった各種文書を作成する業務の作業負担を軽減することは有用である。しかし、特許文献2の開示のようにテンプレートを用いるドキュメント自動作成では、作成される文書の態様がテンプレートによって限定されるとともに、多種多様の文書を作成したい場合に予め文書の種類ごとにテンプレートを用意する手間がかかる。また、特許文献3の文書作成支援方法は、所定のキーワードを含む文章(例えば新聞記事)を引用する文書の作成にのみ適用することができ、文章だけでなく図や表といった文章以外の情報を任意の位置(ページ、行)に配置する文書作成には適用できない。
【0007】
本発明は、このような事情およびインターネットやクラウドサービスの利用が可能な現状のネットワーク通信技術を踏まえ、任意の様式の文書を作成する作業の負担を低減する画像形成装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する画像形成装置は、文書データの保存およびネットワーク通信が可能な画像形成装置であって、保存の対象とされた文書における、検出用の指標および記載の予定されている未記載情報の属性を示す属性データが記載されている未完成箇所を検出する検出部と、前記属性データおよびその周囲に記載されている情報に基づいて、前記未完成箇所に記載すべき情報を当該画像形成装置にネットワークを介して接続されるサーバーから取得する取得部と、前記サーバーから取得された情報を前記未完成箇所に記載する自動編集を行う編集部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、文書の作成者は文書内の任意の箇所について、当該箇所の存在および情報の属性を示すデータを記載することにより、記載を予定していた所望の情報を自動的に文書に記載させることができ、所望の情報を収集する作業を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークにおける文書データ処理の概要を示す図である。
【図2】MFPにおける文書データ処理に関わる機能構成を示す図である。
【図3】文書内の未完成箇所を検出する際に参照されるキーワードテーブルの例を示す図である。
【図4】自動編集の第1例に関わる文書を模式的に示す図である。
【図5】自動編集の第1例に関わる文書における未記載情報を示す図である。
【図6】自動編集の第1例に関わる検索ジョブのデータ内容を示す図である。
【図7】自動編集の第1例における編集結果を示す図である。
【図8】動作履歴の一例を示す図である。
【図9】MFPにおける自動編集に関わる処理の流れを示す図である。
【図10】MFPにおける自動編集に関わる処理の流れを示す図である。
【図11】自動編集の第2例を示す図である。
【図12】自動編集の第2例に関わる検索ジョブのデータ内容を示す図である。
【図13】自動編集の第2例における編集結果の他の例を示す図である。
【図14】情報提供を依頼する際に参照される情報提供者リストの例を示す図である。
【図15】情報提供を依頼する電子メールの文面の例を示す図である。
【図16】MFPにおける自動編集に関わる処理の流れの他の例を示す図である。
【図17】情報提供依頼処理の流れを示す図である。
【図18】MFPのハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に画像形成装置として例示されるMFP1は、例えば企業のオフィスに構築されたLAN(Local Area Network)6に接続されるビジネスユースの情報機器である。MFP1は、LAN6上の複数のパーソナルコンピュータ(以下、PCという)3,4やサーバー5などの外部機器とのネットワーク通信が可能である。また、MFP1は、インターネット10上で情報を公開するWebサイトのサーバー11,12,13および情報検索サービスを提供するクラウドシステム15にLAN6を介してアクセスすることができる。図では三つのサーバー11,12,13および一つのクラウドシステム15が描かれているが、実際には任意かつ多数のWebサイトがMFP1によるアクセスの対象になり得る。
【0012】
MFP1は文書(ドキュメント)の保存に用いられるボックス35を有している。ボックス35はMFP1に内蔵された図示しないストレージのメモリ領域の一部である。このボックス35には、PC3,4からデータ転送された文書、およびMFP1に備わるイメージスキャナによって原稿シートから読み取られた文書が格納される。ボックス35は、複数のユーザーが個々に文書を蓄積したり、複数のユーザーが文書を共有したりするためのデータフォルダとして利用される。MFP1のユーザーは、操作パネルによる直接の操作またはPC3,4からの間接の操作によって、ボックス35内で保存されている文書に対するプリント、電子メール送信、およびファクシミリ送信といった各種の処理をMFP1に実行させることができる。また、各ユーザーは、ボックス35内の文書の内容をPC3,4において閲覧したり編集したりすることができる。
【0013】
さて、このように文書の保存が可能なMFP1には特徴的な機能がある。それは、未完成状態の文書を保存する際に未完成状態を完成状態に近づける自動編集機能である。未完成状態とは、文書の作成者が記載を予定している情報の一部が記載されていない仕掛り状態である。例えば、慣用名の正式名や用語の正しい意味を調べて補足しようとか、記載した文章の参考となる写真や図を探して載せようとか、公表されている統計データを入手して載せようとかなどと作成者が考えている状況でひとまず保存される文書の状態は未完成状態である。ただし、自動編集機能による編集の対象となる未完成状態の文書とは、所定の指標と記載予定の情報の属性を示す属性データとの組が少なくとも一つ記載されている文書である。指標および属性データは、予めユーザーによってMFP1に登録される。指標として、後述のように“TBD”(to be determined)や“検討中”といった未完成を意味する文字列が用いられる。また、属性データは、“数値”や“図”といった属性を表わす文字データである。
【0014】
図1では、PC4が文書7の保存を要求する場合を例に挙げて、自動編集の概略の手順が示されている。手順は次のとおりである。
[1] 指標および属性データが既にMFP1に登録されている状態において、PC4がMFP1に対してボックス35への未完成状態の文書7の保存を指示し、文書7をMFP1に転送する。
[2] 文書7を受け取ったMFP1は、文書7のデータを検索して指標および属性データが記載されている未完成箇所を検出する。そして、MFP1は、未完成箇所に記載すべき情報(文書の作成者が記載を予定していると推察される情報)をLAN6およびインターネット10を含むネットワーク上のサーバーから取得するための検索ジョブを作成する。通常、検索ジョブは複数の検索キーワードを含む。取得先のサーバーについては、未完成箇所に記載すべき情報からMFP1が特定できる場合もあるし、特定できない場合もある。
[3] MFP1は、検索ジョブをネットワーク上の受入れ先へ送信する。図1では情報検索サービスを提供するクラウドシステム15へ検索ジョブが送信されている。
[4] 検索ジョブの受入れ先が検索ジョブを実行し、検索回答をMFP1に送信する。
[5] MFP1は、検索回答の受信により取得した情報を文書7の未完成箇所に反映させる自動編集を行う。そして、MFP1は自動編集をした更新後の文書を更新前の元の文書7と共にまたは元の文書7に代えて保存する。保存に際しては、自動編集されたか否かをユーザーが容易に理解できるように配慮される。例えば、ファイル名に自動編集を表わす文字列や記号を付け加えたり、適当なサブフォルダを設けて更新前後の各文書の保管領域を区分したりすることができる。
【0015】
図2はMFP1における文書データ処理に関わる機能構成を示す。MFP1は、文書管理部101、検出部102、取得部103、編集部104、通知部105、および記録部106を有する。これら要素は、MFP1の制御を受け持つ制御回路に備わるCPU(central processing unit)が所定のコンピュータプログラムを実行することによって実現される機能要素である。
【0016】
文書管理部101は、文書保存を要求する文書入力部121から保存対象の文書7を受け取る。文書入力部121は、例えばPC3,4にそれぞれインストールされる文書作成アプリケーションによって実現される機能要素である。そして、文書7を受け取った文書管理部101は、文書7をボックス35に書き込むとともに、プログラム実行のワークエリアに格納した文書7に対する処理を検出部102に開始させる。なお、文書管理部101は、MFP1に備わるイメージスキャナが読み取った文書の保存が指示された場合、イメージスキャナから入力される文書について上記と同様の処理を実行する。
【0017】
検出部102は、保存の対象とされた文書7における検出用の指標と未記載情報の属性を示す属性データとが記載されている未完成箇所を検出する。その際、検出部102はキーワードテーブル42を参照する。キーワードテーブル42では図3のように予めユーザーが登録した一つまたは複数の指標50および一つまたは複数の属性データ60が記憶されている。図3に例示されたテーブル内容が参照される場合において、検出部102は“TBD”“未完成”“作成中”“作業中”“途中”“検討中”の五つの指標50のいずれかと、図、式、表、数字データ、設計目標値、変数データなどの複数種に分類された属性を示す“図”“Fig.”…“式”“数式”…“表”“Table”…“設計変数値”“設計パラメータ”といった複数の属性テータ60のいずれかとが隣接して記載された箇所を検出する。一つの文書7における未完成箇所の数は文書7の作成者が記載する指標50および属性データ60の組の数に依存する。したがって、検出される未完成箇所が一箇所である場合も複数箇所である場合もあり、さらに未完成箇所が検出されない場合もある。
【0018】
図2に戻って、取得部103は、検出部102によって検出された未完成箇所に記載すべき情報を、上述のLAN6およびインターネット10を含むネットワーク9上のサーバーから取得する。そのために取得部103は、所定のアルゴリズムに則って、未完成箇所に記載が予定されている未記載情報がどのような情報であるか(すなわち、未記載情報そのものではなく、未記載情報が意味する事柄)を、当該未完成箇所の属性データとその周囲に記載されている情報(文字、語句・文・線・図・写真など)とに基づいて推定する。その際、MFP1が保有する知識データベース43が参照される。未記載情報がどのような情報であるかを推定した取得部103は、未記載情報の検索を要求する検索ジョブを作成してネットワーク9上のサーバーに送信する。そして、取得部103は、サーバーから検索回答として取得した情報を編集部104に引き渡す。
【0019】
編集部104は、取得部103によって取得された情報を未完成箇所に記載する自動編集を行う。自動編集では、指標および属性データを自動削除してユーザーが削除する手間を省いてもよいし、自動編集の結果をユーザーが確認し易くするために指標および属性データを残しておいてもよい。後者の場合、残す指標および属性データについて下線の付与やフォントの変更といった書式の特異化をすれば、更新済みでない未完成箇所の指標および属性データと区別することができる。文書7に対する自動編集によって得られた文書7A(すなわち更新された文書7)は、文書管理部101によってボックス35に格納される。その際、文書管理部101は、例えば更新後の文書7Aに更新前の文書7のファイル名とは別のファイル名を付すことによってユーザーによるファイルの識別を容易にする。
【0020】
通知部105は、文書7の保存を指示したユーザーに、編集部104によって文書7が自動的に更新された旨を通知する。通知に電子メールを用いる場合、予めメールアドレス登録されているユーザー宛の電子メールをメールサーバ122に送信する。メールサーバ122は、MFP1またはLAN6上の他の機器に設けることができる。通信事業者が提供するメールサービスをメールサーバ122として利用してもよい。なお、PC3,4に付随するディスプレイまたは操作パネルのディスプレイにメッセージをポップアップ表示させて通知を行うようにしてもよい。
【0021】
記録部106は、サーバーからの情報の取得についてのユーザーによる検証を可能にする動作履歴46を記録する。例えば、取得した情報の出典を特定するURL(Uniform Resource Locator)が記録される。ユーザーは、記録されたURLに該当するWebページを閲覧して情報の信頼性を判断したり、当該Webページからさらに情報を取得したりすることができる。
【0022】
以下、MFP1における自動編集の例を挙げる。
【実施例1】
【0023】
図4は自動編集の第1例に関わる文書7を模式的に示す。文書7は1ページからnページまでの複数のページを有する。j番目のページにおける図中の一点鎖線の囲みで示される領域A1に表81が記載されている。ただし、表81は図5に示されるように未完成である。
【0024】
図5のように、例示の表81は、三つの企業の2008年から2010年の各年度の業績を一括に呈示するコンテンツである。縦横に並ぶセルで構成される表81において、最上段の五つのセルに各列の項目(見出し)が既に記載され、左端の列のセルに企業名が既に記載され、左から2番目の列のセルに各行の項目(売上高、経常利益、企業好感度ランキング)が既に記載されている。表81において未記載の情報は、各年度の業績および企業好感度ランキング(順位)の具体的な値である。これら未記載情報を記載すべきセルには、すなわち5列のうちの右側の3列における最上段を除いた3×9=27個のセルには、登録されている指標群の中の一つである指標51(“TBD”)と属性データ群の中の一つである属性データ64(“数字”)とがセルごとに記載されている。つまり、表81の中に27個の未完成箇所が存在する。
【0025】
文書7内の未完成箇所を検出したMFP1は、文書7の作成者が未完成箇所への記載を予定している未記載情報がどのような情報であるかを、未完成箇所の周囲の記載情報を用いて推定する。図5の例では、未完成箇所が表のセルであることが文書7に付随する書式データから判り、表の上部と左部とに列と行の項目が記載されるという表形式に関する知識(知識データベース43に収められている)から各未完成箇所の未記載情報が項目に該当する情報であることが判る。したがって、例えば、表81の左から3列目の上から2段目のセルの未記載情報は、売上高であり、詳しくは2008年の売上高であり、さらに詳しくは「ABCD飲料」という企業の2008年の売上高であることが判る。売上高は数値であるので、この推定結果は属性データ64が示す属性(数字データ)と整合する。
【0026】
このようにして未記載情報がどのような情報であるかを推定したMFP1は、未記載情報を取得するための検索ジョブを作成する。そして、MFP1は検索ジョブをネットワーク9上の一つまたは複数の受取り先に送信する。図5の例では、表81の右下隅の枠外に「出典:LMN総合研究所」という文字列402が記載されていることから、文書7の作成者が「LMN総合研究所」によって提供される情報を利用しようと考えていることが判る。そこで、検索ジョブの作成において、アクセス対象サーバーの一つにLMN総合研究所のサーバーが選ばれる。図6は表81の未記載情報を取得するための検索ジョブ91のデータ内容を示している。
【0027】
検索ジョブ91を受けた外部のサーバーからの検索回答に基づいて、MFP1は文書7の表81を更新する。図7は更新後の表81bを示す。図5と図7とを見比べると明らかなように、更新後の表81bの左から3列目および4列目のセルにおいて、指標51および属性データ64に置き換える形で、2008年および2009年の統計に関わる具体的な数値が記載されている(ただし、図中の値は例示のための架空の値である)。なお、売上高および経常利益の値の表記は、表81の右上隅の枠外にある文字列401が示す金額の単位に準じている。
【0028】
しかし、右端の列のセルでは、具体的な数値は記載されておらず、指標51および属性データ64が記載されたままとなっている。つまり、表81bは、2008年および2009年については該当する未記載情報をサーバーから取得することができたが、2010年については該当する未記載情報をサーバーから取得することができなかった場合の編集結果である。このような結果が生じる状況としては、例えば2010年の統計が公表されていない時期(2010年またはそれ以前など)に未記載情報の検索をしたという状況が挙げられる。
【0029】
検索ジョブによって取得するはずであった未記載情報の一部または全部が取得できなかった場合には、改めて取得を試みることができる。サーバーのシステムダウンや回線障害といった原因で検索自体が実質的に行われなかった場合には、設定回数に達するまで検索ジョブの送信を繰り返せばよい。選択した特定のサーバーでは所望の情報が得られない場合には、サーバーの選定を変更して検索ジョブを送信すればよい。図7の例のように、所定の時期が到来するまでは未記載情報がネットワーク9上に存在しない場合には、その時期が到来した後に検索ジョブを送信すればよい。MFP1は、ボックス35内で既に保存されている全ての文書またはユーザーが指定した文書が未完成状態か否かを、予め設定された時期またはユーザーの指示があったときに調べる。そして、未完成状態の文書について自動編集を行う。その際、当該文書に対する以前の自動編集において作成した検索ジョブを参照し、必要に応じて検索ジョブを修正する。例えば、以前に取得した未記載情報を検索対象から除外するように修正することができる。
【0030】
図8はMFP1が記録する動作履歴の一例を示す。例示の動作履歴46では、二つのサーバーにアクセスし、そのうちの一方(LMN総合研究所のサーバー)のみから有効な回答が得られ、ページ番号が「13」のページにサーバーから取得した情報の反映されていることが記録されている。ユーザーは、動作履歴46に記載されたURLをWebブラウザに入力すれば、自動編集に関わったWebサイトのサーバーにアクセスすることができる。
【0031】
MFP1における自動編集に関わる処理の流れが図9および図10に示される。ユーザーが認証を受けてMFP1にログインすると(S10でYES)、MFP1はキーワードテーブル42にデータが登録されているかどうかをチェックする(S11)。未完成箇所の指標としての少なくとも一つのキーワードおよび属性データとしての少なくとも一つのキーワードが登録されていない場合(S11でNO)、処理の流れはステップS13へ進む。また、ユーザーがキーワードテーブル42の設定モードを指定する操作を行った場合も(S12でYES)、処理の流れはステップS13へ進む。
【0032】
ステップS13において、MFP1は、ユーザーによるキーワード入力を受け付ける。キーワード入力には、例えば操作パネルに表示されるソフトウェアキーボードが用いられる。MFP1は入力されたキーワードをキーワードテーブル42に書き込む。
【0033】
指標および属性データが登録されて未完成箇所の検出が可能である状態において、ユーザーが文書の保存を指示し、または既に保存されている文書の自動編集を指示すると(S14でYES)、MFP1は自動編集に関わるデータ処理を開始する。まず、検出部102が文書を解析して未完成箇所を検出する(S15)。続いて、取得部103が未記載情報を取得するための検索ジョブを作成し(S16)、検索ジョブをネットワーク上のサーバーに向けて送信する(図10のS17)。その後、取得部103は、検索ジョブに対する回答がサーバーから送信されるのを待つ(S18)。要求に合致した情報を取得部103が取得すると(S19でYES)、取得された情報を編集部104が未完成箇所に記載する(S20)。これにより文書が自動的に更新される。
【0034】
未完成箇所に記載する情報を取得することができた場合もできなかった場合も、サーバーとの通信の経緯をユーザーが知ることができるように、記録部106が動作履歴(ログ)を作成する(S21)。
【0035】
文書内の全ての未完成箇所についてそこに記載すべき情報を記載した場合、言い換えれば自動編集機能が更新するべき未完成箇所が無くなった場合(S22でYES)、自動編集が完了した旨を通知部105がユーザーに知らせる(S23)。一方、文書内に未完成箇所が残っている場合(S22でNO)、取得部103は改めてサーバーに送る検索ジョブが前回と同様でよいかどうかをチェックする(S24)。そして、チェックの結果に応じて、前回と同様の検索ジョブまたは前回の検索ジョブを修正した検索ジョブを送信する(S25、S17)。検索ジョブの修正の代表例は、検索を要求するサーバーの変更である。
【実施例2】
【0036】
図11(A)は自動編集の第2例に関わる文書8を模式的に示す。文書8は複数のページを有しており、その一つのページ8xは図中で一点鎖線の囲みで示される領域A2を有している。そして、領域A2には、図11(B)のように互いに異なる行に対応する六つの文字列501,502,503,504,505,506が記載されている。
【0037】
図11(B)において、六つの文字列501〜506の中で最も上に位置する文字列501と上から4番目の文字列504には指標も属性データも含まれていない。これに対して、2番目の文字列502は指標51と属性データ61とで構成され、3番目の文字列503は指標51と属性データ62とで構成されている。また、5番目の文字列505は指標51と属性データ66bとの組を三つ含んでおり、6番目の文字列506は指標51と属性データ65cとの組を一つ含んでいる。つまり、領域A2には合計六つの未完成箇所が存在する。
【0038】
図11(C)は領域A2に対する自動編集の結果である更新後の領域A2bを示している。文書8のページにおける領域A2bの上端位置は更新前と同じであるが、自動編集によって文字列に代えて図や数式が記載されたので、領域A2bは領域A2と比べて拡がっている。図11(B)と図11(C)とを見比べると明らかなように、更新後では、文字列502が回路図602に置き換わり、文字列503が数式603に置き換わっている。言い換えれば、文字列501の次に回路図602と数式603とが挿入され、文字列502、503が削除されている。また、文字列505,506はそれぞれ文字列505b,506bに更新されている。文字列505bでは、元の文字列505にあった量記号「C」「R」「L」が数式603に整合するように「C1」「C2」「R」に修正されており、これら量記号に対応するパラメータの具体値(0.022μF、0.01μF、10kΩ)が埋め込まれている。文字列506bではカットオフ周波数の具体値(1073)が埋め込まれている。文字列501,504の内容は元のままである。
【0039】
文書8の自動編集における検索ジョブの作成に際して、文字列501,504の示す情報が用いられる。文字列501,504は未完成箇所の周囲の情報に該当する。文字列501には、「VCVS型ローパスフィルタ」「カットオフ周波数」「回路図」「式」「定義」というキーワードが含まれている。文字列504(「ここで、」)は、文字列504の直前に記載される数式内の文字に関する但し書きが文字列504の直後に記載される場合に用いられる用語の一つである。領域A2内の属性データ61,62,66b,65cが示す属性(図、式、変数データ、設計目標値)と、文字列501,504が示す情報とに基づいて、図12に例示される検索ジョブ92が作成される。
【0040】
図13は編集結果の他の例を示す。この例では、文書8の一つのページ8xに、更新前の領域A2に対応する二つの領域A2bおよび領域A3が存在する。領域A2bには、図11(C)と同様に文字列501,504,505b,506b、回路図602、および数式603が記載されている。領域A2bの直下に位置する領域A3には、文字列501,504,505c,506c、回路図602b、および数式603bが記載されている。
【0041】
MFP1は例えば複数のサーバーのそれぞれから検索ジョブ92に対する有効な検索回答が得られた場合に、取得した複数の情報を図13のように併記する形で複数の検索回答を文書8に反映させる。これにより、文書8の作成者は自動的に取得された複数の情報を比較検討することができる。作成者がより適切と判断した情報を残して他の情報を削除するのは、一般の文書作成アプリケーションによる作業において容易である。
【0042】
なお、複数の検索回答が得られた場合、図13の例のように一つの文書ファイルにおいて複数の検索回答を反映させるのではなく、検索回答ごとに元の文書ファイルを複製して複数の検索回答を別々に反映させた文書ファイルを作成してもよい。
【実施例3】
【0043】
MFP1が検索ジョブを送信しても未記載情報をネットワーク9上のサーバーから取得することができるとは限らない。そこで、MFP1においては、ネットワーク9上のサーバーとの通信による機械的な情報収集だけでなく、人手を介する情報収集のための通信を行う機能が設けられている。
【0044】
MFP1は、ネットワーク9上のサーバーからは未記載情報に該当する情報が取得できなかった場合、予め登録されている情報提供者に情報提供を依頼する。情報提供者とは、特定の分野に関して詳しい知識をもつ人物である。例えば、MFP1を所有する企業の中で各部署のエキスパートや生き字引と呼ばれる知識人が情報提供者に選ばれる。事前に了解を得た社外の人物(大学教員、研究者、その他の有識者など)を情報提供者とすることもできる。
【0045】
図14は情報提供を依頼する際に参照される情報提供者リスト44の例を示す。情報提供者リスト44において、情報の分野を区分して、提供者の氏名、連絡方法、および連絡先が登録されている。図示の例では、連絡方法として電子メールとツイッターとがある。電子メールによる依頼では、図15に例示される文面の電子メール95が取得部103によって所定の連絡先に向けて送信される。ツイッターよる依頼では、図15の電子メール95と同様の文面を掲げる掲示板を閲覧してほしい旨のメッセージを取得部103が送信する。なお、取得部103の指示を受けて通知部105が電子メールやメッセージの送信を行うようにしてもよい。
【0046】
MFP1の取得部103は、情報提供者からの返答の受信を監視し、返答で提供された情報を該当する文書に反映させる処理を実行する。提供された情報が要求していた未記載情報であれば、それを文書に記載する文書更新を編集部104に行わせる。提供された情報が未記載情報の入手先であれば、それに基づく検索ジョブを作成して改めて未記載情報の取得を試みる。それによって未記載情報が取得できたならば、取得部103は編集部104に文書更新を行わせる。
【0047】
図16は情報提供を依頼する処理を含む自動編集に関わる処理の流れの概要を示す。図16の大半は図10と同様であり、図示が省略されたステップS11〜S15を含むステップS10からステップS25までの各処理は図10で説明したとおりである。図10と比べた図16の相違点は、ステップS19のチェックの結果がNOであった場合に、ステップS21へ進む前に、ステップS26において情報提供依頼処理が実行される点である。
【0048】
図17は情報提供依頼処理の流れを示す。このサブルーチンにおいて、まず、取得部103は情報提供者への依頼の要否を判断する(S261)。依頼が不要であれば(S261でNO)、流れは直ちにメインルーチンへリターンする。依頼が不要である状況としては、例えば図5の例のように現時点では入手不可能(世の中に存在しない)であることが明らかな情報が未記載情報となっている状況がある。
【0049】
依頼が必要である場合(S261でYES)、取得部103は情報提供者リスト44を参照し、取得したい未記載情報に適した情報提供者に情報提供を依頼する(S262,S264)。未記載情報に関係する分野の情報提供者がいないか未記載情報に関係する分野が不明であるとき、取得部103は登録されている情報提供者の全員に情報提供を依頼する。情報提供者リスト44に情報提供者が登録されていない場合には(S262でNO)、登録処理が行われ(S263)、その後に情報提供が依頼される(S264)。登録処理としてMFP1はユーザーまたはMFP1の管理者に情報提供者の登録を促し、入力されたデータを情報提供者リスト44に格納する。
【0050】
取得部103は情報提供者からの返答を待ち(S265)。依頼で要求した情報を取得部103が取得すると(S266でYES)、編集部104が文書を更新する(S267)。
【0051】
以上のように文書7,8を自動的に編集するMFP1のハードウェア構成の一例が図18に示される。
【0052】
MFP1の操作パネル20はタッチパネル201を有する。タッチパネル201は、操作画面や文書データを表示するディスプレイ202とその表示面に密着する透光性のタッチ入力デバイス203とを備える。タッチパネル201の前面は表示面とタッチ操作面とを兼ねる。操作パネル20にはタッチパネル101の他に、図示しないテンキーを含む固定キーが配置される。
【0053】
認証デバイス21は、ログインしようとするユーザーが所持するユーザーカードから識別データを読み取る。ただし、認証方法は任意であり、採用される認証方法に適合するデバイスが認証デバイス11とされる。ユーザーの生体情報を読み取るセンサー、または認証情報を手入力するキーボードなどが認証デバイス21となる場合がある。
【0054】
MFP1の全体の制御を受け持つ制御回路22は、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)221、制御プログラムや各種アプリケーションを実行するコンピュータとしてのCPU(central processing unit)222、プログラム実行のワークエリアとされるSRAM(Static Random Access Memory)225、各種の設定を記憶するバッテリバックアップされたNV−RAM(Non Volatile RAM)226、およびシステム時刻を計時する時計IC(Integrated Circuit)228を有する。
【0055】
ADF(Auto Document Feeder)23は原稿台を有しており、コピー、スキャニング、またはファクシミリ送信において、原稿台にセットされた原稿シートをイメージスキャナ24の読取り位置へ搬送する。イメージスキャナ24は、読取り位置にセットされた原稿シートに記録されている画像情報を光学的に読み取る。プリンタコントローラ25は、プリントのための種々の制御処理を担う。プリンタコントロー25に備わるRIP(Raster Image Processor)回路251は、外部機器から受信したPDL(Page Description Language)データを解析し、プリント対象データをビットマップ用メモリ上に展開する。プリンタエンジン26は、多段形式の用紙ストッカ27から供給される用紙の片面または両面にモノクロまたはカラーの画像を印刷する。フィニッシャー28は、印刷後の用紙を二つ折りにしたりステープルで綴じたりする仕上げ加工に用いられる。通信インタフェース29はMFP1をLAN6および電話回線に接続し、MFP1と外部との通信を可能にする。ストレージ30はハードディスクドライブ(HDD)のような大容量記憶デバイスである。ストレージ30には、各種ドキュメントファイルを保存するデータフォルダであるボックス35が設けられる。
【0056】
以上の実施形態により次の利点および効果を得ることができる。
・ネットワーク上のサーバーに検索を要求するジョブが自動的に作成され、その実行結果により得られた情報が文書に埋め込まれることにより、文書が自動的に更新されていく。
・ユーザーが情報の属性を指定することにより、ユーザーが望む属性の情報を文書に埋め込むことができる。
・必要な情報が得られない場合でも、自動的に検索ジョブが修正されて再実行されるので、ユーザーが自ら検索をして文書を完成に近づく手間が軽減される。所定の時期が到来するまで得られない情報については、所定の時期が到来した後に検索ジョブが実行されるので、無駄な検索を減らすことができる。
・コンピュータ検索では必要な情報が得られない場合に情報提供者へ情報提供が自動的に依頼されるので、ユーザーが自ら情報提供者に連絡して情報を収集する手間が軽減される。
・どのサーバーにどのような検索ジョブを要求して情報を入手したのかという記録が残るので、自動的に記載された情報の信頼度をユーザーが後で確認することができる。
・複数のサーバーから検索回答が得られた場合に、最適と思われる回答をユーザーが選択することができる。
【0057】
上述の実施形態では、文書7,8内の全ての未完成箇所について自動の更新を終えた場合にその旨をユーザーに連絡するものとして説明したが、複数の未完成箇所の全部または一部について更新をしたときにユーザーに連絡するようにしてもよい。
【0058】
上述の実施形態において、キーワードテーブル42、情報提供者リスト44、動作履歴46、および検索ジョブ91,92のデータ構成は例示に限定されず、適宜変更することができる。
【0059】
イメージスキャナ24によって読み取った文書に対する自動編集において、文字、画像、罫線を識別するOCR(Optical Character Recognition)技術を用いることにより、コンピュータを利用して作成された書式データをもつ文書と同様に、文書を解析することができる。
【0060】
検索ジョブ91,92は、複数のキーワードを組み合わせたテキスト検索、HTML(Hypertext Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)に代表されるマークアップ言語で記述された文書データ内のタグを解析して所定の属性の情報を探す検索、またはこれらを組み合わせた検索を要求するものであってよい。
【0061】
元の文書における編集部104が更新した部分を抜粋してまとめた文書を、元の文書および元の文書を更新した文書とは別に作成し、それによってユーザーによる確認作業の便宜を図ってもよい。
【0062】
プリンタやファクシミリ装置といたMFP以外の画像形成装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 MFP(画像形成装置)
7,8 文書
6 LAN
9 ネットワーク
10 インターネット
50,51 指標
60,61,62,64,65c,66b 属性データ
A1,A2 未完成箇所を含む領域
5,11,12,13 サーバー
15 クラウドシステム(サーバー)
101 文書管理部
102 検出部
103 取得部
104 編集部
105 通知部
106 記録部
44 情報提供者リスト
46 動作履歴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書データの保存およびネットワーク通信が可能な画像形成装置であって、
保存の対象とされた文書における、検出用の指標と記載の予定されている未記載情報の属性を示す属性データとが記載されている未完成箇所を検出する検出部、
前記属性データとその周囲に記載されている情報とに基づいて、前記未完成箇所に記載すべき情報を当該画像形成装置にネットワークを介して接続されるサーバーから取得する取得部、および
前記サーバーから取得された情報を前記未完成箇所に記載する自動編集を行う編集部、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記サーバーから前記未完成箇所に記載すべき情報が得られなかった場合に、予め定められた情報提供者に対して前記未記載情報についての情報提供を依頼する通信を行う
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記編集部は、前記情報提供者から通信によって提供された情報を前記文書の前記未完成箇所に記載する
請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記サーバーからの情報の取得についてのユーザーによる検証を可能にする動作履歴を記録する記録部をさらに備える
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記編集部によって前記未完成箇所に情報が記載された更新後の文書を、更新前の前記文書のファイル名とは別のファイル名を付して保存する文書管理部をさらに備える
請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記文書の保存を指示したユーザーに、前記編集部によって前記文書が更新された旨を通知する通知部をさらに備える
請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記指標としてユーザーが入力した少なくとも一つの文字データを記憶し、かつ前記属性データとしてユーザーが入力した少なくとも一つの文字データを記憶する
請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
文書データの保存およびネットワーク通信が可能な画像形成装置による保存の対象とされた文書における、検出用の指標と記載の予定されている未記載情報の属性を示す属性データとが記載されている未完成箇所を検出し、
前記属性データとその周囲に記載されている情報とに基づいて、前記未完成箇所に記載すべき情報を当該画像形成装置にネットワークを介して接続されるサーバーから取得し、
前記サーバーから取得された情報を前記未完成箇所に記載する
ことを特徴とする文書データの自動編集方法。
【請求項9】
文書データの保存およびネットワーク通信が可能な画像形成装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
前記画像形成装置が有するコンピュータによって実行されたときに、保存の対象とされた文書における、検出用の指標と記載の予定されている未記載情報の属性を示す属性データとが記載されている未完成箇所を検出する検出部、前記属性データとその周囲に記載されている情報とに基づいて、前記未完成箇所に記載すべき情報を当該画像形成装置にネットワークを介して接続されるサーバーから取得する取得部、および前記サーバーから取得された情報を前記未完成箇所に記載する自動編集を行う編集部を、前記コンピュータに実現させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−185761(P2012−185761A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49907(P2011−49907)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】